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プログラムドリブンの 予算管理のアクションリサー

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プログラムドリブンの 予算管理のアクションリサー
ーマトリクス組織における,プロジェクト.プログラムドリブンの予算管理のアクションリサーチー医薬品開発を事例として一一
4
5
マトリクス組織における,プロジェクト,プログラムドリブンの
予算管理のアクションリサーチー医薬品開発を事例としてー
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t中村正伸
キーワード:マトリクス組織.予算管理,医薬品開発,プログラム.プロジェクト, PBGT
目 次
1.はじめに
2
. 先行研究
3
. リサーチデザイン
4
. アクションリサーチ
5
. 考察
6
. むすび
1.はじめに
(1) 研究の背景
企業の組織形態のひとつにマトリクス組織がある。職能部門(以下部門と表記)を横断
して目的別の組織を編成.部門と目的別組織が交差して構成される組織である。
下記の図表 lは.内資製薬企業での医薬品開発におけるマトリクス組織の例である。
横軸が目的別組織のプロジェクトであり.縦軸が部円である。
4
6
一 経 理 知 識 ー
図表 1 医薬品開発におけるマトリクス組織
出典筆者作成
マトリクス組織の意義や目的は様々指摘されてきた l。鈴木[(19
9
8
)
.4
9ページ]はマト
リクス組織の 目的について「職能別部門における効率性と目的別部門における市場対応性
を同時に達成しようとすることと考えられる」とする 。
一方,本稿で取り上げる内資製薬企業 A社では.新薬開発をマトリクス組織で進め
るにあたり.年度ベースで実績が予算を 20%下回るという現象が生じていた。原因とし
てコスト削減の効果も考えられたが.判明したのは以下のような点であった。
・各部門が予定 しているプロ ジェク ト活動に対して必要以上の予算を確保 している 。
・必要性の低くな ったプ ロジェク ト活動について予算が温存された ままにな っている 0
・予定 していたプロ ジ、ェク ト活動を年度内に実施できない見込みでも部門が予算を確
保し続けている 。
A社では部門がプ ロジ‘ェク トの活動を 行い.部門にプ ロジェク ト活動のための費用総額
分の予算が割り当てられ .A社の予算管理はこの部門の予算を中 心に 実施されていた。
従って部門が実施する個々のプロジェクトの活動について.期末までに必要な精績な予
算額を部門外のメンバ ーが把握するのは困難で‘あった。
結果. 一つのプロジ‘エクトを通して活動計画を見直し予算も修正する,
といった柔軟
な予算運用はなされなかった。
また.部門 責任者がプ ロジェクト 責任者のプ ロジ、エク トマネー ジャに対 して職位上優
位 な 中 で 予 算 管 理 が 部 門 中心でなされていれは¥ プ ロジ‘ェク トベースの予算管理が困
難であることは無理からぬことであった。 しかしこのことは.プロ ジェクトの遂行
上.問題 を引き起こす可能性がある 。マトリクス組織では部門が様々なプロジェクトに
参画する 。部門責任者は.上位マネジメント層の明確な関与がない限り.プロジェクト
間で優先順位をつけて活動を行う 。プロジェクトマネージャからすれば担当プロジ、エクト
の優先度を部門が下げ,作業が滞るという事態に直面する可能性がある 30
ーマトリクス組織における,プロジェクト,プログラムドリブンの予算管理のアクションリザーチー医薬品開発を事例として一一
4
7
∞
プロジェクトをペースに予算管理が実施されない状況に対し,鈴木・松岡 (
2 4
)に
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g
(以下 PBGTと表記)と名付けた予算管理のフレーム
より提唱されたのが, P
ワークである。 PBGTは戦略を実現するためのプログラムと.プログラム実行のための活
動であるプロジェクトを組織の予算管理の中心におく。プロジェクトをベースに予算管理
を柔軟に行い,組織としての予算を無駄なく運用することを企図している。
鈴木 [
(
2
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)
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2
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1
2
0
3ページ]は,まずプログラムを「事業における目標を達成するた
めに中期的に取り組むシナリオ」とする九そしてプログラム遂行のための活動計画につ
いて「どのような体制で誰がいつ何を行うかを計画する」とする。
その体制には「プロ
ジェクトと部門の二つがある」とし,プロジェクトは「臨時的でこれまで経験の少ないユ
ニークな非定常活動を行うことに適した体制である。プログラムがこのような性格をもっ
ていた場合にはプロジェクトが新たに編成される。一方.プログラムが部門でなされる定
常的な活動のなかで遂行可能な場合には部門が選択される」とする。
(
2
)
研究の目的
本研究の目的は.マトリクス組織においてプロジェクトをベースとして予算管理が柔
軟に実施きれない事態の解消における PBGTの有効性を検証し,予算管理のフレーム
ワークとして具体化することである。
方法としてアクションリサーチを採用し,下記をリサーチクェスチョンに設定する。
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止の成果:
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九
リサーチサイトは内資製薬企業 A祉の新薬開発業務である。
製薬企業を選定したのは.製薬企業はプロジェクトを戦略実行体制として選択するこ
との多い典型的な業種だからである。
本稿の構成は次の通りである。第 2節にて, PBGTとその基礎となる P
rogram& P
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n(以下 P2Mと表記)について概説した上
で,マトリクス組織におけるプロジェクトと部門.およびそれらの上位概念であるプロ
グラムを含めた相互関係や予算管理に関する先行研究を明らかにし.仮説を立案する。
第 3節で,リザーチデザインを解説.第 4節でアクションリサーチを説明.仮説につい
ての観察結果を述べる。第 5節で考察を行い.第 6節で本稿を要約.今後の展望を述べ
てむすびとする。
4
8
一 経 理 知 識 ー
2
. 先行研究
(1) P2M
におけるプログラムとプロジェクト概念
PBGTの基礎となっている P2Mでのプログラムとプロジェクト概念を概説する 。
P2Mはプログラムを「全体使命を 実現する複数のプロジェクトが有機的に結合された
事業 J[日本プロ 、
ジエクトマネ ジメント協会 (以下 P
MA]と表記 )(
2
0
0
3)
,5
3ペー ジ]とす
る。 この定義からプログラムが複数のプロジェクトから構成されることが分かる 。 プロ
‘
ジェクトについては「特定使命を受けて,資源,状況など特定の制約条件のもとで,特定期
間内に 実施する将来に向けた価値創造事業Jと定義する
図表
[
PMA](
2
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0
3)
.
p
.
2
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。
2 P2MとPBGTのフレームワーク
P2M
P
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出典鈴木・松岡 [
(
2
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0
4)
,2
7ページ]に基づいて作成。
(
2
) PBGTとその意義
PBGTは P2Mを基礎とする図表 2の手続を踏む予算管理のフレ ームワークである 。以
下この項は.鈴木・松岡 [
(2
0
0
4)
.2
7
2
9ペー ジ]を参照している 。
まず. P
2Mのプロファイリングマネ ジメントにより企業のあるべき姿が描かれて戦略
が立案されて財務目標が設定される 。
続いて戦略実現のために .P
2Mのプログラム戦略マネジメントによりプログラム群が設
定され,各プログラムの予算を財務目標から編成する 。
次に各プログラム目標達成のためにアーキテクチャマネジメントにより有機的に関係
づけられたプロ ジェクト群を編成し予算 をプログラムから各プロ 、
ジエクトへ展開する 。
プログラム予算は部門利益計画にも反映される 。部門利益計画はプログラムの効果を
反映する部分と,プログラムの影響を受けず,部門内での改善 を見越して財務目標を反映
一
一
ーマトリク λ組織における.プロジェクト,プログラムドリブンの予算管理のアクションリサーチー医薬品開発を事例とし τ
4
9
した部分から策定される。
プロジェクト予算と部門利益計画は最終的に年度部門予算に反映される。
予算が割り当てられたプロジェクトは,プラットフォームマネジメントにより組織全体
やプロジ‘ェクトチーム内で合意形成がなされた上で実行される。
プロジェクト予算,年度部門予算の執行が開始されると.実績が測定されて評価され,プ
ログラム予算やプロジェクト予算.また年度部門予算の修正へ反映される。
PBGTの意義として.戦略実現のためのシナリオであるプログラムの実行にあたり,実
行組織であるプロジ:クトに財務的な裏づけを与えた上で,部門予算管理に優先きせる点
が指摘されている。そしてその際プログラムとプロジェクト予算と,部門予算のつながり
が明確である点に特徴があるとし,この特徴がプロジェクトの実績に対する部門の注意を
喚起するとされる。
(
3) プロジェクトと部門との関係にかかわる先行研究
プロジェクトと部門については.その上位概念であるプログラムの位置づけを踏まえて
先行研究をサーベイする。
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sは,プログラムの必要性と組織の戦略が結びついていることの重要性を論じ
[
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.
2
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2
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7
],プログラムから切り出されて実行体となるプロジ.ェクトに
ついては,価値創造という目的にむけてプロジェクトが貢献しているのかという点からそ
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0
),p
.
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4
]。 浅田 [
(
2
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5
),2
6
2
9ページJ.小
の運用を行う必要があるとする [
原[
(
2
ω
9
),9
1
1ページ]も同様の主張を行っている。
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(
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)
.p
p
.
5
4
3
5
4
6]は.水平的な組織と
部門との関係というとととなると, C
いう言葉を使い,垂直的な部門ベースの組織に対し.水平的な組織はプロジ‘ェクトベース
のマトリクス組織の中にその原型があるとし,部門は水平的な組織に対してのサービス提
供組織であるとする。
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p
.
2
1
02
1日は,部門を人的資源の提供組織と位置付ける。 彼はコスト
山
面を考慮した上で.プロジェクト遂行にあたっては.人的資源を供給する部門とのマトリ
クス組織にならざるを得ないとする。また彼はマトリクス組織の適切な構築・運営には,
上位マネジメント層も巻き込んだ組織全体の取り組みが必要とする。
∞
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[
(
2 3
)
.p
p
.
1
4
1
5
]は,マトリクス組織でのプロジェクト運営を前提に.人的資
源について,部門責任者が管理権限を持つため,プロジェクトマネージャは部門へ働きか
けながら責任を負うことになるとする。 K
e
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(
2
0
11
)
, p
p
.
5
1日は.プロジ‘エクトマ
ネージャは,戦略とのつながりを明確にして計画策定にも関与した上で実行し,結果責任
を負うことが必要で,そのために部門責任者への積極的な働きかけが必要であるとする。
Frowe
ta
.
l[
(
2
0
1
0
),
pp
.
4
5
7
4
5
9
] は.市場の不確かさが高まり製品ライフサイクルが短
5
0
一 経 理 知 織 ー
期化する中で,変化への柔軟な適応,イノベーション.学習を重視する企業が増え,権限移
譲,フラット化,ユニットの相互依存.マルチファンクショナルな活動の増加が進んでいる
とする。その上で.部門責任者が-.E!..決まった予算を達成することに必ずしも固執せずに
企業の目標達成に向け.部門責任者聞で予算見直しが行われている事例を説明し,部門責
任者の意識・行動の変化の現れを指摘する。
先行研究では.プロジェクトと部門の関係において,プロジェクト活動を進めるために,
部門側の協力を取付けることの必要性とその際に上位マネジメント層を巻き込むことの必
要性が論じられている。 PBGTでも.プロジェクトと部門聞で協力への働きかけと協力
が動機づけられることが期待されており[鈴木・松岡
∞
(
24
),2
9
3
0ページ],上位マネジ
メント層の巻き込みの点を含め検証する必要がある。
また部門間活動の増加をうけて部門責任者の意識・行動が変化しつつある中で,関わる
個々のプロジェクトにより配慮して活動し,プロジェクトごとに予算達成に向けて取り組
むようになるかを検証する必要がある。
プロジェクトマネージャと部門責任者の相互の動機づけに関して以下 2点を仮説とす
る
。
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ヂS智若AftのためにJ/Jf'f~ プU シ.ょクメに貫
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(
4
) プロジェクトと予算の関係についての研究
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(
19
8
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),p
.
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]は研究開発を題材として論じる中で,その研究開発の成果を
もって企業として何を目指すのかという戦略と結びつくかたちで.研究開発の予算化を行
う必要があり.その予算と企業の単年度・複数年の予算が結びついている必要があるとす
る
。
∞
仲村 [
(
29
,
)1
2
2
1
2
4ページ]は,医薬品開発での予算管理を題材に,開発業務のための
予算と.部門活動のための予算を区別し.開発業務のための予算を.単年度にこだわらず.
部門や勘定科目聞で柔軟に付け替えて管理するととと.企業業績聞に正の相闘があること
を実証している。
∞
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[
(
23
),p
.
1
4
]は,部門責任者が予算管理の権限を持つので,上位マネジメント
層を巻き込んで部門責任者へ働きかけてもらい.プロジェクトの予算について,プロジェ
クト優先で運営きせることが必要であるとする。
一方で部門側の変化として,先の Frowe
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.
l[
(
2
0
l0
),p.
4
5
8
]の指摘にもあるように.部
門間活動が増える中で.組織全体での目標達成にむけて,部門責任者が自部門の予算に固
ーマトリクス組織における.プロジェクト,プログラムドリブンの予算管理のアクションリサーチー医薬品開発を事例として一一
5
1
執することなく,部門間活動のために予算を捻出しようと,部門聞でアロケーションまで
含めた予算修正を,上位マネジメント層も巻き込んで行うようになってきている。
先行研究では,プロジェクト活動のために予算の裏付けがなされることの必要性が指摘
されており. PBGTにより.プロジェクト実行のために必要な予算の裏付けが部門に優先
してなされるのかを検証する必要がある。
また部門間活動の増加が,部門責任者による部
門予算の管理にあたっての行動に影響があることが指摘されており.PBGTによりプロ
ジェクト中心に予算管理が実施されることで,プロジェクトから部門への予算割り当て分
については,部門側がプロジェクト推進を第一に運用するかどうかを検証する必要があ
る
。
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(5) プロジェクトでの業績評価と評価を通じての成果についての研究
部門横断的な組織と活動を前提に業績評価の仕組みを探求する研究もなされてきた。
頼[(19
9
9
)
.
8
4
8
6ページ]は.日本企業の組織特性としてヒエラルキーに加えて水平的
なコミュニケーションのメカニズムが重要な役割を果たしており.個人に責任を負わせる
伝統的な業績管理会計が,部門間での水平的な相E作用や情報の共有を妨げないように再
構築されなくてはならないとする。
彼は,部門横断組織においては役割が柔軟化するが,
部門間でお互いの立場を認識し,協働で目標達成へのコミットメントが成立することが重
要であるとし,会計の役割は,部門間でのコンフリクト発生時に.部門を超えるメンパー聞
の相互作用に影響を与え間接的にコントロールするための情報提供であるとする。
∞
∞
Rowe[(2 4
)
.p
.
1
1
7
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.(
28
)
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.
1
9
2
Jは,部門を越えるチーム組織での活動が増える中
で,個々のメンバー評価が困難になるという問題について.部門横断的な組織形態ベース
の評価も会計レポートに盛り込んだ上で.チーム構造をメンバーが f
a
c
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a
c
eに作業を
行う体制にすることにより.個々人の役割・貢献も明確になり.結果的にフリーライドの
問題の解消にもつながり,業績向上に貢献するとする。
∞
Frowe
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(
25
)
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p
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8
8
2
8
9
Jは.部門間で相互に関連する活動が増える中で.個々
の部門責任者の管理責任範囲を明確にすることは困難であるが,そのことは個々人のモチ
ベーションを下げるわけではなく,部門責任者遣は非公式・公式な方法を組み合わせて調
整作業を行い.組織全体での目標達成への貢献と.自部門の業績についての説明責任を果
たすことの両立に前向きになっているとし,部門責任者が必ずしも自部門の予算達成にこ
だわらず,組織全体の目標をより強く意識して行動するようになってきているとする。
いずれも部門を越える組織や部門聞を跨る活動の存在を前提に.業績評価の方法を探索.
もしくはどのような業績向上が見られるのかについて検証を進めるものであり.PBGTの
5
2
一 経 理 知 識 ー
導入においても,マ トリ クス組織で実行されるプ ロジ‘
ェク トをベースに .業績評価を行う
ことが可能になか業績向上が実現するのかを検証する必要がある 。
・プU シ.エクメ J
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仮説 4.
1
3.リサーチデザイン
(1) 対象企業:医療用医薬品を、開発、製造、販売する内資製薬企業A社
A社はグローパルで活動し、連結での年間売上高は約 9千億円である (アクションリ
サーチ 当時)。
① A社の特徴
(ア) A社の事業
医療用医薬品は先発医薬品と後発医薬品とに区分され .A社は先発医薬品を開発.製造.
販売する企業である 。
(
イ ) A社の開発予算と費目
5
%を毎年投資す
先発医薬品の研究開発は多額の投資を 必要とし A社も売上高の約 1
る。
0
0億円を毎年プロジ、エク ト関 連予算として 付与されており.このうち
開発本部は総額 2
9
0%がプ ロジプロジ‘ェクト外注費と社内人件費で占められた(図表 3)
。
図表 3 A社プロジ.
エ クト関連費目
管 理費 目
内容
プロジェクト外注費
-臨床試験費 (
臨床試験を実施する病院へ の支払)
-臨床業務委託費 (
臨床試験業務を代行する業 者へ の委託 費)
社内 人件費
プロジェクトマネージ ャ分の人 件費
-部門 からプロジェク卜へ 参画するメンハ ーの人 件費
その他経費
プロジェクトに関わる費用 のうち 、上記 のプロジェクト外注費 、社
内人 件費 以外の 費用
出典'筆者作成
(ウ) A宇土のプログラムとプロジェクト
医療用医薬品の開発は通常,企業として注力する疾患領域を選定して 実施され,疾患領
域がプログラムに該当する 。具体 的 に は 癌 循 環 器 感 染 痕 と い った単位である 。
A杜のプロジェク トは .各プログラム内で設定される新薬開発プロジェク トである 。
-"7(トリクス組織における。
プロジ
ェ
クト
,
プログラ
ム ドリブンの予算管理のアクション什一
千 ー医薬品開発を事例として一 一
5
3
(
エ) A杜の プロ ジェ クトチーム
プロジ‘
ェク トチーム は,プ ロジェク ト統括部から参画するプ ロジェク トマネ ー ジャのも
と,開発本部内のその他部門から参画するメンバ ーよ り構成される 。
開発統括部はプ ロジ.エク トチームには参画せず,開発本部全体の予算管理を行うために
開発本部長を支援する(図表 4)
。
図表 4 A社開発本部組織図お よびプ ロジ‘
ェク ト体制図
出典 :A社組織図を元に筆者作成
(
オ ) A社の プロ ジェク トライ フサイ クル
新薬開発プ ロジ‘ェク トは 3ステー ジから構成され,中心活動は人対象の臨床試験である 。
新薬開発プ ロジェク トの開始.お よび次ステ ー ジへの移行に際しては ,開発本部長によ
り意思決定がなされる 。
プロジ、エク ト開始前は,プ ロジ
、
エ ク ト全期間の概要計画と概算見積もり.お よび第 lス
テージの詳細計画と見積もりが開発本部長の承認対象である 。 承認をうけると第 lステ ー
ジのプ ロジ
‘
ェ ク ト予算が付与される(図表 5
)。承認された S
t
a
g
elの l年目のプ ロジェク
ト予算は各部門に展開され.部門の年度プロジェク ト予算となる 。
図表 5 プロジェク ト開始意思決定時の承認範囲
出典・ 筆者作成
次ステ ージへの移行時には次ステ ー ジの詳細計画と見積もりが精査される 。
5
4
一 経 理 知 識 ー
開発本部長に意思決定を求める際は,プロ ジェクトマネージャが各部門と.プロジ、
エク
ト活動計画案を作成し.費用を見積もり.開発本部長に申請する 。
(カ) A社のプログラム計画とプログラム予算
プログラムの計画は.中期経営計画の見直しにあわせ .
5年に 一度刷新される 。
プログラム計画策定に際しては.プログラム内の現行および新規プロジェクトについて,
該当 する 5年分の活動計画を参照してプログラム計画を 立案する (
図表 6
)
。
エクトの関係
図表 6 プログラム計画期間と各プロジ、
17
出典:筆者作成
中期経営計画が大きな変革を求めるものであれば,プログラムの内容も大きく刷新され
るが.現行 .および新規プロジ‘
ェクトの活動計画がプログラム計画に反映された。
プログラム予算は各プロジ、
エクトの該 当する 5年分の予算または概算見積もりを反映さ
せて編成される 。
プログラムの 2年目以降に開始が予定されるプロジェクト(図表 6の P
J6)についても
開発費用の概算見積もりをプログラム予算に反映させる 。
プログラム予算は 5年間 (
図表 6では 0
5年から 0
9年まで)を枠組みとして管理される 。
②選定理由
A社は医療用医薬品のうち先発医薬品を扱うという経営戦略を持ち.疾患領域に応じて
プログラムを展開.プログラム遂行体制として開発プロジェクトを選択、部門とのマトリ
ーマトリクス組織における,プロジェクト.プログラムドリブンの予算管理のアクションリサーチー医薬品開発を事例として一一
5
5
クス組織を編成して業務を行う。
そして A社では.年度末にプロジェクト予算のうち 20%が残ることが確認されていた。
BGTとの親和性が高く
これらから P
(
2
)
.PBGTの効果検証に適切と判断された。
実施体制
A社の開発本部長が推進役となり.開発本部内全部門が参画した(図表 4を参照)。
(3) 実施時期
∞
∞
2 6年 1月から 2 9年3月
4
. アクションリザーチ
(I) P
BGT
導入前の状況
①プログラム予算.プロジェクト予算と年度予算の関係
プログラム期間との関係で,プロジェクトを以下のように分類して説明する。
以下図表6を参照しながら確認頂きたい。
<分類 1(図表 6
のP
J
,
l
P
J
2
)>
プログラム初年度に開始する新規プロジェクト,または次ステージへの移行プロジェ
クト
<分類 2(図表 6
のP
J
3
.P
J
6
)>
プログラム開始 2年目以降に開始される新規プロジェクト,または次ステージへの移
行プロジェクト
<分類 3(図表 6
のP
J
4
.P
J
5
)>
既存プロジェクトであり.プログラム期間中に移行がないプロジェクト
分類 1はプログラム初年度に,新規プロジェクト開始.または次ステージ移行承認を得
ており,初年度のみ,部門の個々のプロジェクト活動と予算の関係が明確である(図表
7
)。
5
6
一 経 理 知 識 ー
図表
7 部門の年度プ ロジェク ト予算 (
F
Y
2
0
0
5
)
│ 部 門A
1 PJ噌予算
1
J
I
)
S
: PJ持 算
1 部 門 B 1 部 門c I
μ PJ1予 算
1
1
.
.
1
1
E
E
E
E
i
i PJ2
予算 i
i
.
.
1
1
L
1
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1
1
予W i
l PJ予 算
j
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PJ
(PJ1・2怠t.
. (PJ1"2
J
ょt1
1
外
.
.
外
1
1
-厩痩姻E
-m
製鋼圃
1
圃 暢 務 理;
"
1
L
PJ1予 算
PJ2
予算
PJ
二
予算
(PJ唱
・2
島l
外
J
:
a
1- ー『ー _-= II_~二二一 11 ー四回目白ー
出典:筆者作成
分類 2はプログラム開始後 2年目以降の年度で.開始または移行承認を得る 必要があり,
その当該年度に限り,部門が実施する個々のプロジェク ト活動と予算の関係が明確であ
る。
分類 3は,毎年,部門が承認をうける,年度プロジ‘ェクト活動計画と年度プロジ‘エク ト予
算に含まれる 。部門が予定するプロジ‘エク ト活動全体に対する予算が承認され,個別プロ
ジ‘ェク ト活動と予算の関係の詳細は部門外のメンバーからすると不明確で、
ある (
図表 8)。
以下,図表 6を用い ,年度別に時系列で予算編成と業績評価について説明する 。
(ア) 2
0
0
5
年度(プ ログラム 初年度) :
く予算編成>
分類 lについては,開発本部長承認を得た内容をプログラムに盛り込み,初年度分の①
プロジ‘エク ト全体活動計画とプロ ジェク ト予算.② 部門の,プロジーェク ト活動計画とプロ
ジ‘ェク ト予算,を切り出して,プロジ‘ェクト,および部門の年度活動計画 ・予算とする 。
分類 2と3については.新年度開始前に年度活動計画がプロジェク トマネ ー ジャと部門
で調整された後,部門の年度プロジェクト活動計画と年度プロジ‘ェクト予算を含む部門予
算が編成される 。部門の年度プロジェク ト予算はプ ロジェク トごとの予算ではなく ,プ ロ
ジ‘エク ト活動全体のための予算として編成される(図表 7を参照のこと)。
く業績評価>
いずれのプロジェクトも
プロジェク ト全体 に つ い て は プ ロ ジェク ト活動計画 と実績
が対比 されて評価される 。
部門のレベルでは,部門の年度プ ロジ‘エク ト活動計画と実績,部門の年度プ ロジ、エク ト
予算 と実績が対比され評価 される 。予算に対する実績の評価は,個々のプ ロジ‘ェク トにつ
- 7トリクス組織 1
:
お
け
る
, プロジ
ェ
クト
,
プログラ
ム ドリプンの予算管理のアクションリサー
チ ー医薬品開発を事例として一 一
5
7
いてではなく,あく まで部門の年度プ ロジ、エク ト予算総額に対する実績評価 である 。
個別 プロジ‘ェク トを通 しての全体年度予算は業績評価 の対象にならない。
(
業績評価 については ,2
0
0
6年度以降 2
0
0
5年度と同じ内容。)
(
イ)
2
0
0
6
年度(プ ログラム開始2
年目) :
く予算編成>
υ該年度には新規プ ロジェ ク トやステ ー ジ移行プ ロジ
.エク トがない (
図表 6)。
、
従 って全 プロジェク トに つ い て 新 年 度 開 始 前 に 年 度 活 動 計 画 が プ ロジェクトマネ ー
ジャと部門で調整された後部門の年度プ ロジ‘ェク ト活動計画と年度プ ロジ‘ェク ト予算を
含む部門予算が編成される 。部門の年度プ ロジ.エク ト予算はプ ロジ
、 エク トごとの予算では
なく,プ ロジ‘ェク ト活動全体のための予算として編成される (
図表 8)
。
く業績評価〉
(ア)
2
0
0
5
年度 と同様の ため省略。
図表
8 部門の年度プ ロジ‘ェ クト予算 (
F
Y
2
0
0
6)
i部 門 A 1
1
部 門B
部 門c
1
.
.
.
.
1
司 四 回 目 岡 田 司 申 回 目 幅 四 回 『 問 自 甲 田 - ...
1
1
E
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田 畷 掴 EES
-m
務担・
'
PJ
予算
PJ予 算
1
1
1
1
1
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1
1
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.
.
.
.
.
.
.
.
j
l PJ
予算
1
1
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1
1
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E
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固 い 四 回 目 ー ー
1
1
_11-
ー ー ー ー ー
出典:筆者作成
(ウ) 2
0
0
7
年度(プ ログラム開始3
年目) :
<予算編成>
分類 2は.新規プ ロジェク ト開始.または既存プ ロジェク トの次ステ ー ジ、への移行のた
めに開発本部長承認を得た内容から ① 年度プロジェク ト全体活動計画と年度プ ロジ‘ェク
ト予算.② 部門の年度フ.
ロジェク ト活動計画と年度プ ロジ‘エク ト予算 を切り出して,年間
)。
活動計画 ・予算とする(図表 6
分類 lと3については.新年度開始前に年度活動計画がプロジ ェク トマネー ジャ と部門
5
8
一経
理
知
識 -
で調整された後.部門の年度プロジ、
エクト活動計画と年度プロジ.エクト予算を含む部門予
算が編成される 。部門の年度プロジェクト予算はプロジェクトごとの予算ではなく.プロ
ジェクト活動全体のための予算として編成される (図表 9
)。
く業績評価〉
(ア) 2
0
0
5
年度と同様のため省略。
月 ご3
E一
一
c
一
E
陣以鱒廊
-陣 胤 算 陣 雌
算叫 l
m即州
ぽ
一 算
一
↑
一
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、
ー厩療剤・
圃晦携鋼・
一 切州叩四
10pp
一
BEBJ
、
-厩幾鯛・
日
一
,MJ
U ,日川J,川 J
一
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園田嬢鋼・
∞
(
F
Y
27
)
一一ご
一
附
州一
一
亙
一
両立
向
図表 9 部門の年度プロジェクト予算
出典:筆者作成
∞
(エ) 2ω8.2 9
年度(プログラム開始4
.
5
年目) :
∞
新規.移行プロジェクトともになく.内容は(イ) 2 6年度と同じため省略。
②課題認識
下記 3点が課題として考えられた。
(ア) プロジェクトごとの複数年の予算と無関係な年度部門予算編成
各プロシ‘
エクトには複数年の予算が付与されていたが.それとは無関係に年度予算が
部門予算として編成され管理された(図表 1
0
)。
図表 1
0 PBGT導入前の年度予算編成ステップ
案清
十画の共有・調
度明恥
年目υ骨
制作
年度
プロジェクト全体
年度
部門予算案
精査・承認
出典:筆者作成
ーマトリ クス組織におけ
る,
プ ロジェ
ク
ト
,
プログラムドリブンの予算管理のアクションリサーチ ー医薬品開発を事例として一一
5
9
部 門が係わるプ ロジェク トの予算の総額を含めて部門予算が編成されるので .部門関係
者以外に は ,個別 プロジ‘ェク ト活動と予算の関係の詳細は不明であった(図表 1
1)
。
1 PBGT導入前の部門の年度プ ロジ‘ェク ト予 算
図表 1
If}srj己 庄日 目 玉コ
ー腸甥圃
-畷甥・
-厩甥・
-畷甥E
萄難問
PJ
予算
;
i PJ予算 i
: PJ予 算
出典・ 筆 者作成
(
イ) 予算 につ いてプ ロ ジェク トベースの業績評価なし
業績評価 は,各プ ロジェク トの年度活動計画.部門の年度プロジ、エク ト活動計画と年度
プロジェク ト予算について半期 ご とになされた 。
予算は年初に策定された部門の年度プ ロジェク ト活動計画に応じて編成されており ,し
かも部門のプ ロジェク ト活 動 全 体 に 対 す る 予 算 で あ っ た の で 個 々 の プ ロジェク ト活動に
対する予算と実績の状況の把握は困難であ った。
結果.年度予算を使い切 る見込みがないのに部門が予算を抱えていたり .期中に 必要性
が低いことが判 明した活動があるにも関わらず予算はそのまま温存されているのが年度末
に発覚する.とい った事態が散見された。
(ウ) プ ロジ、エク トマ ネー ジャのプ ロジ、
エク ト予算管理 につ いて の動機づけの弱 さ
プ ロジェク トマネ ー ジャはプ ロジェク ト予算について業績評価 を行われないため.プ ロ
ジェク ト予算管理についての動機づけが弱い点があげられた。
(2)
PBGTの導入
上 記三つの課題を解決するために PBGTを 導 入 し 以 下三つの試みがなされた。
① 複数年のプ ロジ、エク ト計画とプロジ、エク ト予算 をベースに年度予算を編成
まず .プロジェク トマネ ー ジャが.複数年のプ ロジェク ト計画と予算をベ ースに.プロ
6
0
一 経 理 知 識 ー
ジ、
ェク トの年間活動計画 .部門が年間活動計画を 具体化して,共有 ・調整する 。
その上で部門がプロジーエク活動で年間に発生する費用を,複数年のプ ロジ:ク ト予算
を参照して確認・修正 .プロジ
、 エク トマ ネージ
‘ ヤが まと めて ,開発本部長へ申請する 。
承認されたプ ロジェク ト予算が ,プロジェク トから各部門へ展開されることにな っ
た。
部門への展開後は,部門責任者の下で省二理が行われる点は 変わらなか った。
図表
1
2 PBGT導入前後の年度予算編成ステ ップ
入前導入後
年度
年度
部門予算案
部門予算案
作 成 ・申 請
精 査 ・承 認
年度
年度
プロジェクト全体
プロジェクト予算
十画 の 共 有 ・調
案 作成
出典・ 筆者作成
図表 1
3 PBGT導入前後の部門の年度プロ ‘
ジェクト 予算 (
FY2006での想定)
導入前
日日回目仁宏日
.
.
.
.
導入後
仁豆~I lim口 仁豆日
由 曲 目 間 四 四 喝 申 回 目 四 四 四 句 四 国 間 四 四 時 崎
四 四 四 四 回 世 嶋 田 園 田 園 園 田 崎 田 園 田 園 田 園
1
1
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PJ予 算
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予算
1
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1 PJ1予 算
PJ1予 算 1
1
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予算
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予算
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l PJ3予 算
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1
1
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.
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算
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1
田 園 田 ー 目 白 . . 園 田 園 田 四 国
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予算
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1
1
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予算
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1
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1
1
園 田 再 開 問 問
司 園 田 園 田 園
出典 ・筆者作成
② プロ ‘
ジェク トマネ ージャが四半期ごとに開発本部長にプ ロジ、
エク ト業績を報告
プロ ジ、
エクトマネ ー ジャは下記を行い.開発本部長へ報告 承諾を得ることにな った。
・各部門か ら年度活動計画と年度予算 に対する 実績をとりまとめ
・プロ ‘
ジェク ト活動計画とプロ ジ‘
ェク ト予算を 実績と 比較,部門メンバ ー と差異分析
.差異に対する対策の考案
・活動計画と予算の見通 し (
複数年) を分析
ただし,プロ ジェク ト予算の管理責任は部門 責任者にある点は.PBGT導入前と変わら
ーマトリクス組織における.プロジェクト.プログラムドリブンの予算管理のアクションリサーチー医薬品開発を事例として一一
6
1
なかった。プロジェクトマネージャは,プロジェクト全体の活動については責任を負った
が,プロジェクト予算については報告責任だけを負った。
③プロジ司エクトマネージャによる予算修正申告
四半期ごとの報告にあわせ,プロジェクトマネージャに各部門からのプロジェクト予算
修正をとりまとめさせ.申告させる制度を導入した。
対象期間は、当該年度を中心に,翌年度以降も申告させた。
これにより四半期に一度のタイミングでプロジェクトに必要な予算額が明確になり,予
算追加や,予算削減がこのタイミングで開発本部長の判断によりなされることになった。
(3)
PBGT導入結果に基づく仮説検証結果
以下.仮説の検証結果をまとめる。
ぐæ諸 1:・プaY:r. ク外マポージ.ナ I.t. 予算道成の止めに1/f1'1j~ プU ジェク外 t.:jflll ~ t
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5
ごと遅~IJI!IづrltG /l. ぷ o -fの'/JÞ.L /.ïLマポジメシ兵庫 6 善 ~iJ 6 ラとす-5>
プロジェクトマネージャは予算については報告責任を負うのみであったが.部門メン
バーへ活動実績と予算に対する実績を関連づけて確認,調整を行うようになった。
PBGT導入前は半期に一度の評価タイミングで活動状況のみ確認していたが, PBGT導
入後は予算に対する実績を確認しながら.部門責任者に,活動内容に応じた外注業者の利
用や適切な配員調整を促したりするようになった。
部門責任者が調整依頼に応えないような場合は,開発本部長に説明を行って.本部長か
らの働きかけを促すようになった。
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部門が担当する個々のプロジェク活動やその内容がプロジェクトにとって本当に必要
なのかを精査して,そのために必要な予算を見極めるようになった。
プロジェクト外控費については.委託する作業の内容と費用のバランスを精査し.プロ
ジェクトマネージャや他部門の部門責任者とも頻繁に調整を行った。結果的に削減に成功
した。ただし臨床試験が避延しがちであることから.高額ではあるが作業の確実な外注業
者への発注も行った。単に費用の削減のみに努めたわけではなかった。
社内人件費と工数については,無駄に工数を消費しないように注意し,作業内容に応じ
た適切な人員配置に努めた。一方で遅れがちな臨床試験については,工数を前倒しで投入
したり,場合により予定量を超えて投入して作業の遂行に努めた。この点でも工数の削減
のみに注力したわけではなかった。
6
2
一 経 理 知 識 ー
ぐ仮説 3: プU シ.ょクメ穿庁の冷めの予算の.ヲrlf7J~
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6 プU ジェク外~~華f#;若に:il1Ilす-lJ>
特定のプロジェクトの活動と予算が結びつき.部門での予算を理由に活動が実行きれな
いという事態は解消された。
あるプロジェクトで発生した費用を理由に.他のプロジェクトが影響をうけるというこ
とがなくなった。以前は部門予算の中でひと括りにプロジェクト活動のための予算が管理
されており.プロジェクト間での影響があり得た。
部門責任者は予算の修正が必要と判断した場合,プロジェクトマネージャと事前調整し.
プロジェクトから修正申告を申請させることになった。
ぐ仮説 4
.
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プロジェクト横並びで開発本部長が活動計画と予算に対する実績を評価し,プロジェク
トの縮小.拡大や延期.それに合わせたプロジェクト予算の追加・削減が行われ.部門予算
にも反映された。
年度末時点で.プロジェクト予算が使われずに残ってしまうという事態は解消された。
コスト削減という点でも成果があった。プロジェクト外注費を中心に欧米の開発予算
について 40%の予算削減が実現した。これは欧米で実施されていたプロジェクトや活動
の中止、予算の見直しが起因していた。
5
.考 察
本研究は.マトリクス組織で業務を遂行する際におこりうる予算管理上の課題解決に貢
献する予算管理のフレームワーク構築を目指すものであり,下記のリサーチクェスチョン
を設定した。
ぐグサーチクエズヂ g シ>:
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このリサーチクェスチョンに応える形で.マトリクス組織における目的別組織の責任者
であるプロジェクトマネージャと.もう一方の組織である部門組織の責任者がどのような
役割を果たすようになり.また上位マネジメント層が関与した場合にどのような役割を果
たすようになるのかを.アクションリサーチでの観察結果を踏まえ考察する。
(1)
プロジェクトマネージャの役割
今回のアクションリサーチでは.予算についてプロジェクトマネージャは管理責任を問
われず.報告責任を負うことになった。
ーマトリクス組織における,プロジェクト.プログラムドリブンの予算管理のアクションリザーチー医薬品開発を馴として一一
6
3
しかし予算管理そのものの責任はないとは言え.プロジェクトベースで予算が編成され.
業績評価がなされる上に,プロジェクトマネージャが予実差異の状況.予実差異の原因分
析・対策案を報告することになり.結果部門側へ.活動実績に加えて予算と実績を確認.プ
ロジェクト推進上の課題発見・解決に努めることになる。
しかし.プロジェクトマネージャは予算管理を動機づけられてこなかったため.適切に
予算管理を行えない可能性がある。その場合①予算管理部門による支援,②予算管理能力
の育成.が課題となる可能性があることが明らかになった。
(
2) 部門責任者の役割
部門責任者は部門予算の達成を第ーとしながらも.その予算はプロジェクトから展開さ
れプロジェクトごとの活動との関係が明確であり,業績評価をうけることから.プロジェ
クト予算の達成を目指すことになる。
あるプロジェクトの予算について調整が必要であれば,以前のように部門予算の中でや
り繰りをするというわけにはいかず.プロジェクトマネージャとも調整し.上位マネジメ
ント層との調整も行うことが必要になる。
部門責任者は部門が関わるプロジェクトのすべてについて責任を果たす必要があり,プ
ロジェクト別に活動と予算に対する実績を評価されるので.個々のプロジェクトにおいて
実績を注意深くモニタリングする必要が生じる。
また活動自体の中身や必要性についても十分精査してそれに見合う予算を投入するこ
とになる。それがコスト削減にもつながる。
しかし.部門責任者は予算管理権限の保持に固執する。予算管理をプロジェクトベース
に移行したにもわらず.管理権限はプロジェクトマネージャに移行できなかった。部門の
壁を越えたプロジェクトトータルでの予算管理の実現は課題である。
(
3
) 上位マネジメント層の役割
上位マネジメント層が定期的な業績評価をプロジェクト横並びで行うことが,プロジェ
クトマネージャの予算意識を高め.部門責任者の個別プロジェクト予算への意識を高め
る
。
予算管理への意識が高められたプロジェクトマネージャは業績報告・予算修正申告を
行い,上位マネジメント層はプロジェクトごとに予算の追加.縮小や,プロジェクト聞での
付け替えを行うことになる。
意義の薄れたプロジェクト活動や.予算が過剰に割り当たった活動の温存が劇的に解消
される。その逆もあり得る。
そしてプログラム予算管理が機能する。プロジェクト状況が可視化され.プロジェクト
6
4
一 経 理 知 識 ー
自体の無駄が判明.プロジェクト統廃合と予算の無駄の解消という大きな成果をもたら
す
。
6
. むすび
本稿を通じてマトリクス組織での予算管理を検討していくにあたっての,有効な一例を
示せたと考えている。ただし、本稿は、 A社 1社のみへ PBGTを適用した事例研究であり,
今後業種を問わずに事例研究を積み重ねる必要がある。
現実的には, A社以外の内資製薬企業数社が同様の取り組みに着手している。こういっ
た動きは.従来の予算管理の仕組みそのままの運用では限界があることに,企業が気づき
始めているととの証しではないかと考える。
今後 PBGT以外のマトリクス組織での予算管理研究にも継続して着目し,マトリクス組
織における予算管理のフレームワークをより具体化・一般化したいと考えている。
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主1
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例えば G
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8
9
),p
p
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8
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8
7
Jや岸田[(19
8
5
,
)3
1
7
3
1
8ページ J
.藤本・ク
(
2
似ゆ )
.
3
3
4
3
3
5ページ]においては.マトリクス組織の形態で研究開発を進めることが.競争力
ラーク [
の高い製品・サービスを不安定な市場環境で生み出し続ける上で有効であるとされる。
2
内資製薬企業の新薬開発においては.プロジェクトマネージャは.プロジェクトマネジメント部門のー
部員に過ぎず.他の部門の部門責任者よりも職位上は下位であることが一般的である。
3
たとえば.芝尾芳昭氏は自身の豊富なプロジ ι クトマネジメントに関わる経験則に基づいて述べてい
る。「極端な詣ではあるが.ある部門がそのプロジェクトの優先順位を低いと判断すると,その部門が
担当する作業の推進力が落ち.それがプロジェクト全体の推進力にも影響を与え.結果としてプロジェ
2
ぼ
ゆ
)
,2
0ページ]。
クト成果が達成しにくいといった状況さえ起こりうる J[芝尾 (
4
より詳細には.プログラムは製品市場プログラムと機能強化プログラムの 2つに分類される.製品市場
プログラムとは,市場に対して製品やサーピスをどのように提供していくかのプログラムであり(製品
別に立案されるプログラム).機能強化プログラムとは製品市場プログラムの効率的な遂行のためのプ
2
01
1
)
.2
0
1
2
0
2ページ]。
ログラムである(基礎技術の研究プログラム) [鈴木 (
【参考文献l
∞
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ーマトリクス組織における.プロジェクト,プログラムドリブンの予算管理のアクションリザーチー医薬品開発を事例として一一
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