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テニス肘セミナー資料 1996.7.14 於:ロングウッドテニスクラブ
テニス肘セミナー資料 1996.7.14 於:ロングウッドテニスクラブ *テニス肘の2つの病態-解剖学的知識 1.短橈側手根伸筋の腱起始部から骨付着部にかけての断裂(腱炎含む) 上腕骨外側上顆炎(80%)-バックハンド 上腕骨内側上顆炎-フォアハンド、サービス(割合は多い) 急性、亜急性(受動性筋力発揮-筋繊維の収縮大きい) 慢性(オーバーユース) 2.橈側神経の絞扼性神経障害(難治性-約5%) 手根伸筋と回外筋の緊張 上顆の圧痛は橈側神経の走向に沿う圧痛より軽度、夜間痛 回外テストでの疼痛 遠位性 *テニス肘の診断(テスト法) 1.手関節背屈テスト(チェアテスト) 2.中指伸展テスト 3.回内、回外テスト(神経障害) 4.可動域テスト(内外旋、肘伸展屈曲、手関節背屈拳屈) *テニス肘の危険因子 1.年齢が高い(40歳以上) 2.経験年数が長い(特に中年および女性) 3.プレー頻度、プレー時間 4.過体重(?) 5.技術レベル(オフセンターヒット) 6.環境要因(コートサーフェイス、ボールなど) *テニス肘の発生原因 1.不適当なストローク技術 ● 身体の回転に対する肘の伸展動作-バックハンド(やや伸展位の保持が望 ましい)、両手打ちのすすめ(身体ストレスとは別) ● テイクバックの遅れ、すなわちタイミングのずれ(上との関係深い) ● 過度の内外旋、回内、尺屈動作(サービス-自力での運動)、特に過度の 肘関節伸展動作は要注意 2.コンディショニング不足 ● 準備不足 ● 肘、手首、肩のW-UPの重要性(筋肉連鎖などの連関性)ならびに指の伸 展動作の重要性(感覚アップとストレス回避) ● プレ運動(ショートテニスなど-ストレスの軽減)の重要性 ● 筋力不足 具体的な筋力トレーニング-ぞうきん(グリップ)絞り ● 前腕筋群の柔軟性欠如-3 自由度+肘の伸展屈曲 3.不適当な道具(ラケット、ストリングス) ● ラケット-材質、グリップテープ、ビブレーションストップ(幅 広)、フレーム形状 ● ストリング-材質、張力(古さも含めて) ● ラケット形状 回転慣性を大きくする(捩じれ回転運動に対する抵抗、回し難さ-横安定 性、PWSなど) ● グリップの太さ ● 動バランス ・振りが重い、軽いとトップライト、トップヘビーは違う ・トップライト-重量配分の違い ・動バランスと重量の関係で回転慣性(振り-大きいと回し難い)が決ま る *テニス肘のケア 1.急性期(約1週間) RICES 局所の安静と抗炎症(アイスマッサージなど) 2.修復・慢性期 ストレッチ、筋力強化 エルボーバンドによる保護(常時使用の弊害) マッサージ 神経・筋協調性の獲得(セルフPNFなど-回内動作重要)