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次世代ヘルスケア産業協議会の 検討の進捗状況と

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次世代ヘルスケア産業協議会の 検討の進捗状況と
資料2
次世代ヘルスケア産業協議会の
検討の進捗状況と
「アクションプラン2016」について
平成28年4月22日
次世代ヘルスケア産業協議会 事務局
(経済産業省)
次世代ヘルスケア産業協議会と
前回会合以降の進捗状況について
1
次世代ヘルスケア産業協議会の検討の視点
 ヘルスケア分野は、高齢化や健康・医療ニーズの多様化を背景に、公的保険内サービスの充実に加えて、健康
増進・生活習慣病予防サービスなどの多様な公的保険外サービスへの期待も高まっている。
 政府としても、成長戦略の重要な柱の一つとして、市場や雇用の創出が見込まれる分野と位置づけており、具体
的な対応策の検討が喫緊の課題。
 具体的には、需要と供給の好循環を生み出す視点に基づき、(1)企業・健保等による健康投資の促進、
(2)公的保険外のヘルスケア産業の創出を推進。
需要面(健康投資WG)
供給面(新事業創出WG)
(健康投資の促進)
(事業環境の整備)
健康経営のノウハウ提供
グレーゾーンの解消
資金・人材の充実
健康投資対効果の見える化
健康投資に対する
インセンティブの措置
地域資源の活用
企業・健保等による
健康サービスの活用促進
安全
安心
「健康」に対するニーズの拡大
需給一体となった対応
品質の見える化
新たな健康サービスの創出
健康長寿社会の実現
国民の健康寿命の延伸
新産業の創出
あるべき医療・介護費の実現
2
次世代ヘルスケア産業協議会の全体像
 「日本再興戦略」に基づき、平成25年12月に「健康・医療戦略推進本部」の下に設置(事務局:経済産業
省)し、内閣官房・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・観光庁・スポーツ庁等の関係省庁連携の下で、ヘ
ルスケア産業の育成等に関する課題と解決策を検討。
 平成27年5月に第4回を開催し、地域におけるヘルスケア産業の育成や健康経営の推進等に向けた具体策を
示した「アクションプラン2015」をとりまとめ、成長戦略等に検討内容を反映
 その後、「アクションプラン2015」の実施や更なる施策検討のため、「健康投資WG(需要面)」と「新事業創出
WG(供給面)」を複数回開催し、需給両面から検討を行った。
次世代ヘルスケア産業協議会
座長:永井良三
○第1回会合
自治医科大学学長
日時・場所:平成25年12月24日 官邸会議室
供給面
需要面
健康投資WG
新事業創出WG
主査:森晃爾
主査:武久洋三
産業医科大学産業生態科学研究所教授
企業保険者等が有する個人の健
康・医療情報を活用した行動変容
に向けた検討会
座長:大山永昭
東京工業大学像情報工学研究所教授
日本慢性期医療協会会長
生涯現役社会実現に向けた
環境整備に関する検討会
座長:秋山弘子
東京大学高齢社会総合研究機構特任教授
議題:次世代ヘルスケア産業の創出・育成について
○第2回会合
日時・場所:平成26年6月5日 官邸会議室
議題:次世代ヘルスケア産業協議会中間とりまとめについて
○第3回会合
日時・場所:平成26年11月26日 中央合同庁舎会議室
議題:中間とりまとめ以降の進捗と今後の取組方針について
○第4回会合
日時・場所:平成27年5月18日 中央合同庁舎会議室
議題:アクションプラン2015のとりまとめ
3
次世代ヘルスケア産業の創出に向けたコンセプト
 公的保険外の予防・健康管理サービスの活用を通じて、生活習慣の改善や受診勧奨等を促すことにより、『①国
民の健康寿命の延伸』と『②新産業の創出』を同時に達成し、『③あるべき医療費・介護費の実現』につなげる。
 具体的には、①生活習慣病等に関して、「重症化した後の治療」から「予防や早期診断・早期治療」に重点化す
るとともに、②地域包括ケアシステムと連携した事業(介護予防・生活支援等)に取り組む。
 また、地域において人口減少と医療・介護費増大が進む中、①高齢化に伴う地域の多様な健康ニーズの充足、
②農業・観光等の地域産業やスポーツ関連産業等との連携による新産業創出、③産業創出に向けた基盤の整備を
実施することより、「経済活性化」と「あるべき医療費・介護費の実現」につなげる。
公的医療費等
【予防・健康管理への重点化】
【地域に根ざしたヘルスケア産業の創出】
現状の公的医療費等の支出
目指すべき公的医療費等の支出
※1 予防・健康管理サービス(ヘルスケア産業)を
活用した生活習慣病の改善や受診勧奨
※2 予防・健康管理サービス(ヘルスケア産業)を
活用した地域包括ケアシステム等との連携
公的医療保険・介護保険
(地域包括ケアシステム)
生活習慣病等の予防・早
期治療を通じた重症化予
防による「公的医療費等の
伸びの抑制」
※2
公的保険外の
運動、栄養、保健サービス等
農業・観光等の地域産業や
スポーツ関連産業等との連携
①地域医療・介護
体制への貢献
②新産業創出
産業創出の基盤
③インフラ・ツール
の整備
(資金調達、人材育成、エビデンス構築 等)
年齢
4
アクションプラン2015の全体像
【第4回次世代ヘルスケア産業協議会 資料(平成27年5月18日】
 超高齢社会では、生活者ニーズの多様化・成熟化等により、これまでの医療・介護(公的保険内)サービスに
加えて、新たな時代に創出される潜在的な健康需要を満たす、次世代ヘルスケア産業を創出することが必要。
 地域におけるヘルスケア産業の育成により、 ①医療分野(企業・保険者による健康経営の推進)、 ②介護分
野(介護システムの充実・効率化)、③地方創生(食・農や観光等の地域資源の活用)、にも貢献。
①医療分野
(現状)
・ 地域における医療の需供のミスマッチ
・ 保険者の負担増加
(健保の高齢者負担金増加等)
(今後の方向性)
・ 都道府県主導の地域医療体制の構築
(地域医療構想)
・ 保険者による医療費適正化に資する保健事
業(データヘルス計画)
保険者機能を補完・充実する
「健康経営」の推進
企業と保険者の連携により公的医療を補完
②介護分野
(現状)
・ 在宅介護など地域でケアサービスを提供する体
制が不十分
・ 介護費の増加と保険料の上昇
(今後の方向性)
・ 自治体主導の「地域包括ケアシステム」作り
・ 企業やNPO等を活用した介護予防や生活
支援サービスの充実
③地方創生
(現状)
・ 地域における人口減少と地域経済社会の維持
に危機感
・ 製造業等の生産拠点移転後新たな産業創出
に苦慮
(今後の方向性)
・ 地域毎の「地方創生戦略」の策定
・ 地域密着型サービス産業の創出促進
介護システムを補完・充実する
保険外サービスの創出
地域資源等の活用による
地域ヘルスケア産業の創出
保険外サービス活用によるケアの充実
「観光×健康」、「食・農×健康」の新ビジネス創出
(これまでの取組)
(これまでの取組)
(これまでの取組)
(「アクションプラン2015」)
(「アクションプラン2015」)
(「アクションプラン2015」)
・ 「健康経営銘柄」等の資本市場でのインセン
ティブ付与
○企業による「健康経営」の取組促進
・ 企業規模に応じたインセンティブ付与
○健康投資基盤の整備
・健康データの利活用促進 等
・ 医療分野でのグレーゾーン解消と、これを類型
化したガイドラインの策定
○保険外サービス活用に向けた環境整備
・ 保険外サービスの創出に向けた事業者等向
けガイドブックの策定
・ 地域版協議会の設置促進・支援 等
・ 地域版協議会の設立促進、ヘルスケアファンドの
創設等
○地域資源を活用したビジネス創出支援
・ 地域の農産品のデータベース構築
・ ヘルスツーリズムの創出と品質評価
○資金・人材等のビジネス創出ツールの提供
5
アクションプラン2015の実施状況と今後の取組方針
アクションプラン2015の実施状況と課題
【健康経営の推進】
 「健康経営銘柄」等を通じて、大企業を中心に一定の理解が進みつつある。
 今後は、中小企業や銘柄選定企業以外への展開が必要。
医
療
分 【健康投資のためのツール整備】
野  現在は健保の糖尿病有病者を中心に、健診・健康情報等を活用した、個人
の行動変容をもたらすサービス創出の実証に着手(本人同意を前提)。
 今後、情報技術等を活用した予防事業を促進するためには、事業主及び保
険者がメリットを感じるためのインセンティブ措置が必要。
【地域における新事業創出】
 全国28か所で地域版協議会が設置。事業者・自治体との連携は深化。
 今後、地域で信頼される事業を創出していくためには、経済・産業と健康・医
療・福祉関係者の中央レベルでの合意形成、それを踏まえた地域展開が必要。
介
護
分
野
/ 【保険外サービスの見える化と質の確保】
地  地域の介護サービスを補完するという観点から、保険外サービスの事例集を策
方
定。今後は、利用者・自治体・ケアマネジャー等への普及展開が鍵。
創  他方、今回策定した事例集は、利用者にとって容易に検索出来る形にはなっ
ておらず、今後は、適切な情報提供が重要。
生
 加えて、サービスの質を評価するための第三者認証は緒に就いたばかり。今後
は、科学的根拠を継続的に収集・蓄積・評価する仕組みが必要。
今後の取組方針
中小企業等の取組を顕彰する制
度の創設と優遇措置の拡大。
情報技術の活用による糖尿病重
症化予防の取組の評価と、横展
開・インセンティブ付与。
地域包括ケアシステム構築に向
けて、「医福・産学金」連携の枠
組みと、地域版協議会を核とした
医療関係者との連携強化 (例
えば、健診未受診者対策での連
携促進)。
インターネット等を活用した保険
外サービスの見える化と、利用者
にとっての安心安全を確保するた
めの科学的根拠に基づいた質の
評価の仕組みの構築。
6
アクションプラン2016
7
「アクションプラン2016」策定に当たっての基本的考え方

これまで実施してきた施策に関しては、課題を踏まえた上で、深化させていくとともに、下記の2つの分野に
おいて、追加的な施策を実施。
① 「現役世代」に対する生活習慣病等の予防の推進(中小企業での健康経営とIT活用促進)
② 「引退後」における最期まで自分らしく生ききるための環境整備の推進
公的医療費等
現状の公的医療費等の支出
目指すべき公的医療費等の支出
※1 予防・健康管理サービス(ヘルスケア産業)を
活用した生活習慣病の改善や受診勧奨
※2 予防・健康管理サービス(ヘルスケア産業)を
活用した地域包括ケアシステム等との連携
① 現役世代に対する
生活習慣病予防促進
生活習慣病等の予防・
早期治療を通じた重症
化予防による「公的医療
費等の伸びの抑制」
※2
年齢
② 引退後も自分らしく
生ききるための環境整備
8
目指すべき姿 ~生涯現役社会の構築~
 誰もが健康で長生きすることを望めば、社会は必然的に高齢化する。 → 「超高齢社会」は人類の理想。
 戦後豊かな経済社会が実現し、平均寿命が約50歳から約80歳に伸び、「人生90年時代」も間近。
 国民の平均寿命の延伸に対応して、「生涯現役」を前提とした経済社会システムの再構築が必要。
<就労(効率性・生産性を重視)>
経済活動
<第二の社会活動>
<介護サービス・施設等の利用>
ゆるやかな就労(短時間労働等)
社会貢献活動(ボランティア)
企業・地域社会において如何に健康で
活躍できるかが重要:健康投資
→ その後の健康寿命にも大きく影響
経済活動へのゆるやかな参加
ボランティア等社会貢献:
新たなビジネス創出の必要
地域社会の特性に応じた働き
方、社会貢献の在り方を検討。
農業・園芸活動 等
身体機能の維持(リハビリ等)
居宅継続
の場合も
居宅サービスの利用
ニーズに応じた
ケア体制の整備
この期間(健康寿命)を如何に長く維持することができるか
介護施設の利用
最期まで自分ら
しく生ききるため
の多様なニーズ
に応じた柔軟な
仕組み作り
9
「生涯現役社会」の構築に向けた課題
 「生涯現役社会」を実現するには、「人生90年時代」を想定して、自立(自律)心を持ち、社会との繋がりを持ちつ
づけるための仕組みが必要。
 他方、生涯現役を実現するためには、①身体、②価値観、③選択肢、④情報に関する障害(壁)を乗り越えるこ
とが必要。
支援起点・受動的人生
自立(自律)起点・能動的人生
現役時代
仕事等が忙しくて、健診は受診
しても、改善行動が続かず、生
活習慣病に陥る。
健康管理を自ら積極的に行い、生活習慣病
の予防に取り組み、生産性も向上。
引退後の
シニア
引退後のライフプランを考えるきっ
かけがなく、社会参画へ行動を
取る機会も少ない。
健康不安の
ある高齢者
本人や家族が、医療や介護等の
支援に過度に依存してしまう。
人生の
最終段階
自分らしい最期を選択するという
意識が浸透していない。
身
体
の
壁
価
値
観
の
壁
選
択
肢
の
壁
情
報
の
壁
能動的に社会参画する機会を確保し、
「会社人」から「社会人」へ転身。
健康に不安があっても社会での役割を持ち続
けることで、健康維持と精神的充実を実現。
「最期まで自分らしくどうありたいか」を実現し、
終末期を迎える。
10
4つの壁に関する課題と対応の方向性
 生涯現役社会構築に向けた4つの壁に関連する課題と対応の方向性を整理。
 これらの壁を越えていくためには、医療福祉関係者の取組に、産業・金融等の関係者の力を活用していくことが重要
であり、これらの関係者が連携して、地域包括ケアシステム構築に向けて足並みを揃えることが必要。
1.身体の壁
3.選択肢の壁
(個人)現役時代からの生活習慣病や虚弱化予防の取組が弱く、引退後
に充実した生活が送れない。
(社会)中小企業の経営者・従業員・その家族(主婦等)には健診未受
診者が多く、地域ぐるみの対応が必要。
(個人)引退後も能動的に社会に参画する機会や、自らの生活を充
実させるためのサービスが創出されていない。
(社会)経済・産業界として、高齢者の需要の高まりに関心はあるもの
の、中間層向けのサービス開発が進んでいない。
(対応の方向性)
→ 現役世代及びその家族の生活習慣病予防対策
(特に、中小企業及び地域での未受診者対策)
(対応の方向性)
→ 多様なニーズに応じたサービス創出の仕組み作り
(特に、地域での持続的事業創発の仕組み構築)
2.価値観の壁
4.情報の壁
(個人)人生90年時代の人生設計を考えるきっかけが少ない。また、公的保
険への依存が強く、自立に資する民間サービス活用も少ない。
(社会)産業界と地域の福祉保健関係者との連携が薄く、地域包括ケアシ
ステムを構築していく上での合意形成が必要。
(個人)利用可能なサービスが創出されても、情報が見える化されておら
ず、サービスの質に関しても情報が少ない。
(社会)健康増進・予防サービスに関する科学的根拠の蓄積は少なく、
客観性をもった第三者の評価も普及していない。
(対応の方向性)
→ 引退後の人生設計の気づきや健康等の意識を高める機
会の創出
(特に、健康情報を活用した行動変容を促すサービスを創出)
(対応の方向性)
→ 保険外サービスの見える化や質の保証の推進
(特に、科学的根拠に基づくサービス創出)
11
「アクションプラン2016」の全体コンセプトと壁への対応(イメージ)

4つの壁のそれぞれに対応するアクションを実施し、個人が生涯現役を実現するための環境を整える。

具体的には、「医福・産官学金」連携に向けた基本指針を策定した上で、それぞれの壁への対応を行う。
1. 身体の壁 -
職場や地域での生活習慣病予防対策の実施
2. 価値観の壁 -
健康への気づきや活動の継続を促す行動変容につながるサービスの創出
3. 選択肢の壁 -
新たなヘルスケア事業創出による選択肢の充実
4. 情報の壁 -
保険外サービスの見える化と品質評価の推進
「生涯現役社会」の実現
地域包括ケアシステム実現に向けた
「医福・産官学金」連携のための基本指針の策定
(主要施策④ 切れ目のない予防対策)
情報の壁
1.職場や地域での生活習慣病予防対策
(主要施策① 健康経営優良法人認定制度)
価値観の壁
2.行動変容につながるサービスの創出
(主要施策② 健康情報の活用)
選択肢の壁
3.新たな事業創出による選択肢の充実
(主要施策⑤ 地域資源の活用)
(主要施策⑥ 自立的・持続的な産業創出)
身体の壁
アクションプラン2016
4.保険外サービスの見える化と品質評価
(主要施策③ 保険外サービスの情報の一元化)
12
主要施策① 健康経営優良法人認定制度
(1)課題:①中小企業等に対して健康経営が普及していない。
②健康経営実施に向けたノウハウ・インセンティブが不足している。
(2)目指すべき姿:すべての中小企業等において健康経営が実施される社会。
(3)対応策:「健康経営優良法人認定制度」を構築するとともに、認定制度に併せて民間企業等からのインセン
ティブ付与や健康経営の支援機能を充実させる。
数百法人
健康経営優良法人
基準策定:厚生労働省・経済産業省
認定事務:日本健康会議
民間企業等による
インセンティブ
(動機付け)
の付与(想定)
○金融市場
(低金利融資等)
○労働市場
(採用広告等)
○公共調達
(入札評価等)
Ex) 地銀、信金など
Ex) 人材紹介・派遣
会社など
Ex) 地方自治体
○健康経営ハンドブックや健康経営アドバイザーを通じたノウハウの提供
健康宣言内容の達成
(健康経営の実践)
1万法人
健康宣言に取り組む法人
基準策定・宣言取りまとめ:日本健康会議
(※日本健康会議 宣言5)
民間企業・
団体や各
種支援策
を通じて
健康宣言の実施
(健康経営実施の意思表示)
健康経営
の実施を
支援
数百万法人
中小企業・医療法人 等
○全国健康保険協会、都道府県労働局、産業保健総合支援センター
(独立行政法人労働者健康安全機構) 、医療勤務環境改善支援セン
ター、中央労働災害防止協会、などを通じた支援
○健康経営支援事業者等を通じた良質なサービスの提供
13
主要施策② 健康情報を活用した行動変容を促すサービス創出
(1)課題:①医師等が適切なタイミングで効果的なアプローチができず、個人も日々効果が確認できない
②健康情報のフォーマットや精度等が異なるため、統合的に利活用しにくい。
(2)目指すべき姿:健康情報等の活用で、個人等に対して適切なタイミングで健康改善をアラートすることにより、
糖尿病等の重症化予防に向けた行動変容を促すための仕組みを構築。
(3)対応策:本人同意の下、医療機関や医療保険者、企業、サービス事業者等が、レセプト情報、健診情報、
健康情報等を統合的に解析・活用する仕組みを構築する。これを基にして、分野(フレイル予防
等)及び主体(中小企業等)の拡大を図る。
【目指す行動変容のイメージ】
企業・保険者
生活習慣病重症化予防における
レセプト・健診・健康データを活用した実証イメージ
レセプトデータ
健康度
健診データ
健康データ
(歩数、脈拍、体温、体
重、血圧、睡眠…
検査データ等
医師・保
健師
本人
運動指導
健康
情報
健康
情報
適切なタイミング
で介入
要
医
療
機
関
受
診
自分の状態
が不安
フィードバック
健康
ループがまわる
情報
悪化したら
アラート(警告)
改
善
健康診査
健康診査
統合
医療機関
健康
情報
症状の見える化
で継続しやすく
14
主要施策③ 保険外サービスの情報の一元化
(1)課題:運動・食事・介護周辺サービス等の様々な保険外サービスが創出され始めているが、超高齢社会に対
応した多様なサービスは少なく、また、創出されても、利用者等にとって「見える化」していない。
(2)目指すべき姿:安心安全な保険外サービスが数多く創出され、それを利用者等が容易に検索できることにより、
利用者が最期まで自立した生活を送ることができる社会。
(3)対応策:第三者認証制度等を普及させ、信頼性のある保険外サービスを数多く創出するとともに、これらのサー
ビスに関連する情報を一元化し、利用者にとって容易に検索できるかたちで情報提供を行う。
第三者認証を
受けた事業者
アクティブレジャー認証、
ヘルスツーリズム認証 等
地域版協議会に登録さ
れている優良事例
保険外サービス全般
(運動、食事、介護周辺 等)
< 将来目指すべき姿 >
保険外サービスの
情報の一元化
<登録事項案>
事業者情報、提供サービス
活動領域、工夫等
利用者
民間事業者による各種情報ページ
(マッチングサイト、口コミ等)
自治体、ケアマネジャー、
事業者 等
保険外サービス
活用ガイドブック
2016年3月
厚労省・経産省・農水省策定
見守り、配食、理美容、
買い物支援、家事・生活支援、
運動・介護予防、認知症ケア、
看取り・終末期 等
地域において想定される取り組み
 地域版「介護保険外サービス活用ガイドブック」
 ケアマネジャーや自治体関係者の研修機会の創出
 保険内外のサービス情報を一元的に提供する相談窓口の設置 等
15
(参考)次世代ヘルスケア産業協議会 「アクションプラン2016」 の全体像
ヘルスケア産業政策の
基本理念
•
•
•
誰もが人生を最期まで幸せに生ききることができる「生涯現役社会」を構築するため、これに貢献するヘルスケア産業を育
成し、国民生活の向上につなげる。
「生涯現役社会」を実現するには、「人生90年時代」を想定して、自立(自律)心を持ち、社会との繋がりを持ちつづけるための仕組みが必要。
他方、現状は、①身体、②価値観、③選択肢、④情報に関して様々な壁が存在しており、生涯現役を実現する人が少ないのが実情。
これらの壁を越えていくためには、産官学医等の関係者によるコンセンサスを醸成していくことが重要であり、今後、超高齢社会に対応するための民間活力活用に向けた基本的考え方を共
有し、基本指針として地域に展開していくことが必要。
前提
○ 経済・医療関係団体の協力を得て、地域包括ケアシステムに民間活力の貢献が期待される分野を明確にする(基本指針等の策定)とともに、地域への展開を図る。
【制度】 <経産省・厚労省>
○ グレーゾーン解消制度を活用し、引き続きヘルスケア分野における関係法令の適応関係を
明らかにするとともに、今後同様の事案に直面する新規事業者の参考となるように、安全
性や公衆衛生の観点にも配慮した上で解消事例を整理・公表していく。
【資金、ノウハウ等のツール提供】 <経産省・厚労省・内閣府>
○ REVIC等と連携して、新事業創出に必要な資金及び事業化支援人材等を一体的に供
給する仕組みを構築。
○ ビジネスコンテスト等を通じた事業化支援プログラムや優良事例の顕彰を実施し、ヘルスケ
ア分野のエコシステム作りを行う。
○ 自治体等の保険者へのインセンティブ拡充のため、SIBの導入を促進するべく、サービスの成
果を図る評価指標や予算化の方法、リスク負担のあり方等を整理。
【企業・保険者と民間サービスのマッチング】 <厚労省>
○ 日本健康会議の優良ヘルスケア事業者100社公表と連携し、企業・保険者と民間サー
ビスのマッチング機会の提供(データヘルス見本市等)を実施。
【観光×健康】 <経産省・厚労省・観光庁>
○ ヘルスツーリズムの健全な発展とサービス品質の向上のため、ヘルスツーリズムプログラムの
認証スキームを立ち上げ、全国展開する。
○ 「スマート・ライフ・ステイ」を開発し、地域版協議会等を通じた活用促進を目指すとともに、
生活習慣病予防効果を引き続き検証する。
○ ニューツーリズム振興施策の一環として、地域資源を活用したヘルスツーリズムに係る商
品開発やマーケティング、実証実験、プロモーション活動等に積極的に取り組む地域に対
する支援を実施する。
【スポーツ×健康】 <スポーツ庁・経産省>
○ 地域版協議会と地域スポーツコミッションの連携を図り、スポーツを通じた地域の健康増
進モデルやスポーツツーリズム等の新たな事業を創出する。
品質
【保険外サービスの収集・見える化】 <厚労省・経産省>
○ 地域における取組にかかる情報を集約化し、利用者、保険者、ケアマネジャー等がアクセ
スしやすい環境を整備するため、保険外サービス情報の一元化を図る取組を推進する。
○ 具体的には、地域に存在する保険外サービスを収集・見える化するため、各地域におけ
る取組(地域版ガイドブックの策定、保険内外のサービスを一体的に提供するためのコー
ディネート機能の整備等を想定)に対する支援を通じて、保険外サービスがより一層活
用されるよう推進を図る。
【ビジネス市場規模の見える化】 <経産省>
○ 健康経営を支えるビジネスの種類や市場規模等に関する調査を実施。
【食・農×健康】 <農水省・経産省>
○ 地域版協議会等を通じて、地域食品事業者と連携した食生活の改善による健康づくり
の促進や、その基盤となる食生活のデータベースを構築する。
健康
×
(サービスやその品質
の見える化)
情報提供
情報の壁
【実践ツール設計】 <経産省・厚労省>
○ 医療・健康情報等を収集、統合的に解析・活用し、糖尿病等の疾病予防・重症化予
防に向けた個人の行動変容を促す仕組みを分野・主体を広げて実施。
【認定制度の創設と地域発の普及策の展開促進】 <経産省・厚労省>
○ 日本健康会議を認定主体とした「健康経営優良法人認定制度(仮称)」を創設し、認
定企業に対し、自治体、民間事業者等からのインセンティブを付与。
○ 金融市場、労働市場など、認定制度等健康経営の取組と連動した事業展開が期待さ
れる分野での(金融)商品・サービス開発、ビジネスマッチング等の促進。
○ 地域版協議会の枠組みの活用による地域の実情に応じた普及策の展開。
【ノウハウの提供】 <経産省>
○ 「健康経営アドバイザー(初級)」の普及・活用促進と、具体的施策の提案能力を備えた
上級資格の創設。
地域資源
(新たな産業の創出・利
活用の促進)
【主体に応じたインセンティブ設計】 <経産省・厚労省>
○ 保険者へのインセンティブ拡充のため、後期高齢者支援金の加算・減算制度、保険者
努力支援制度等の見直しを実施。
○ 個人の健康増進・予防を促進するため、ヘルスケアポイントの導入、個人の健康度合いと
連動する民間保険商品の普及を促進。
産業の活用
インフラ
選択肢の壁
健康情報
価値観の壁
(健康情報活用による
行動変容)
インフラ
(健康経営の推進)
【日本健康会議等との連携による裾野の拡大】 <経産省・厚労省>
○ 「500社公表」の取組を通じ基本的取組や情報発信を行う企業を見える化。
中小企業
大企業
身体の壁
【健康経営銘柄の継続的実施と学術研究の推進】 <経産省>
○ 「健康経営銘柄」の継続的実施と「手引書」を活用した情報発信の促進。
○ 「健康経営度調査」等のデータの活用を通じた、公的研究機関・大学との連携による分
析・研究体制の整備。
【評価の仕組みづくり】 <経産省>
○ アクティブレジャー認証をはじめ既存の第三者認証制度等の一層の活用促進、事業者自
らがサービスの効果・効能を評価し公開することを推奨する。
○ 公的研究機関と連携して、日々の健康情報と症状との連関性等に関するコホート研究等
を推進する。
16
今後のスケジュール
4月22日
次世代ヘルスケア産業協議会(本日)
→「アクションプラン2016」とりまとめ
6月頃
成長戦略改訂
→「アクションプラン2016」の内容を反映
成長戦略以降
次世代ヘルスケア産業協議会 各WGでの議論開始
→①アクションプラン2016のフォローアップ
②新たな課題に関しての議論を開始
・関係省庁・団体等による「基本指針」作り開始
翌年春頃
次世代ヘルスケア産業協議会
→ 具体策とりまとめ
17
(参考資料)
(1)次世代ヘルスケア産業協議会の位置づけ
(2)アクションプラン2015の進捗状況
(3)アクションプラン2016の具体策
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(1) 次世代ヘルスケア産業協議会の位置づけ
健康・医療戦略推進本部
政策的助言
専門的調査
健康・医療戦略参与会合
産業界・医療関係機関等の有識者
・健康・医療分野の成長戦略
・医療分野の研究開発の出口戦略
等に関する専門的助言
・健康・医療戦略の案の作成及び実施の推進
・医療分野の研究開発の司令塔機能の本部の役割
➢ 医療分野研究開発推進計画の作成及び実施の推進
➢ 医療分野の研究開発関連予算の総合的な予算要求配分調整 等
健康・医療戦略推進会議
本部令第2条
議長:健康・医療戦略担当大臣
議長代行:健康・医療戦略担当大臣を補佐する内閣府副大臣
副議長:健康・医療戦略担当大臣を補佐する内閣府大臣政務官及び
内閣総理大臣補佐官(健康・医療戦略室長)
構成員:関係府省局長クラス
次世代ヘルスケア
産業協議会
次世代医療機器
開発推進協議会
医療国際展開
タスクフォース
健康・医療戦略
ファンドタスクフォース
次世代医療ICT
基盤協議会
創薬支援ネットワーク
協議会
医療分野の研究開発に関する専門家で構成
・医療分野研究開発推進計画の作成及び
実施の推進に関する調査・検討
本部令第1条
健康・医療戦略推進専門調査会
本 部 長 :内閣総理大臣
副本部長:内閣官房長官及び健康・医療戦略担当大臣
本 部 員 :その他国務大臣
本部令第2条
ゲノム医療実現
推進協議会
内閣官房 健康・医療戦略室
➢事務局機能 ※次世代医療ICT基盤協議会の事務局機能は健康・医療戦略室とIT総合戦略室が担う
※次世代ヘルスケア産業協議会の事務局機能は経済産業省が担う
19
(参考)次世代ヘルスケア産業協議会の開催実績と今後の予定
H27年
5月
6月
~
11月
5月18日
12月
H28年
1月
1月25日
11月16日
第1回
1月13日
第2回
10月27日
9月16日
第7回
第8回
・これまでの進
捗確認
・健康投資を進め
るための制度改革
企業保険者等
が有する個人の 12月9日 1月15日
健康・医療情報
を活用した行動 第1回
第2回
変容に向けた
検討会
4月
3月31日
第5回
第6回
・これまでの進捗
・検討会の議論
の報告 等
・新事業創出W
Gとしてのとりま
とめ
2月17日
第3回
3月3日
4月7日
第9回
第10回
・これまでの進捗
・中小企業向け
健康経営促進
施策の検討 等
・健康投資WG
としてのとりまとめ
2月17日
第3回
5月
6月
7月以降
4月22日
産業競争力会議(成長戦略2016)等への反映
健康・医療戦略推進会議
12月18日
2月22日
3月
・アクションプラン2016
第5回次世代ヘルスケア産業協議会
・これまでの進捗
・生涯現役社会実
現にむけた検討会
の設置 等
産業競争力会議(成長戦略の進化のための今後の検討方針)
産業競争力会議(成長戦略2015)等へ反映
健康投資WG
・アクションプラン2015
第4回次世代ヘルスケア産業協議会
新事業創出WG
第4回
生涯現役社
会実現に向
けた環境整
備に関する
検討会
2月
W
G
等
を
通
じ
た
進
捗
管
理
20
(2) アクションプラン2015の進捗状況①
【需要面①】 健康経営銘柄(大企業向け)
 「健康経営」に積極的に取り組む企業を株式
市場で評価する仕組みを構築するため、東京
証券取引所と経済産業省が共同で、優れた
取組を行う企業を「健康経営銘柄」として選
定する取組を2度実施。(平成27年3月に
22社、平成28年1月に25社)
第2回企業名中※は初選定企業
健康経営銘柄
のロゴマーク
業種名
第1回(2015年)
第2回(2016年)
建設業
食料品
繊維製品
化学
医薬品
石油・石炭製品
ゴム製品
ガラス・土石製品
鉄鋼
金属製品
機械
電気機器
輸送用機器
精密機器
その他製品
電力・ガス業
陸運業
空運業
情報・通信業
卸売業
小売業
銀行業
-
アサヒグループホールディングス
東レ
花王
ロート製薬
東燃ゼネラル石油
ブリジストン
TOTO
神戸製鋼所
-
-
コニカミノルタ
川崎重工業
テルモ
アシックス
広島ガス
東京急行電鉄
日本航空
SCSK
丸紅
ローソン
三菱UFJフィナンシャル・グループ
大和証券グループ本社
第一生命保険
-
-
リンクアンドモチベーション
住友林業※
アサヒグループホールディングス
ワコールホールディングス※
花王
塩野義製薬※
東燃ゼネラル石油
ブリヂストン
TOTO
神戸製鋼所
リンナイ※
IHI※
コニカミノルタ
川崎重工業
テルモ
トッパン・フォームズ※
-
東京急行電鉄
日本航空
SCSK
伊藤忠商事※
ローソン
-
大和証券グループ本社
東京海上ホールディングス※
リコーリース※
フジ住宅※
ネクスト※
証券・商品先物取引業
保険業
その他金融業
不動産業
サービス業
(今後の課題) 健康経営の質の向上と裾野の拡大(健康投資による効果測定手法の研究深化 等)
【需要面②】 健康経営のノウハウ提供(中小企業向け)
健康経営アドバイザーの概要
 中小企業に対して、健康経営のノウハウを提供するた
め、東京商工会議所を中心に、優良事例集としての
「健康経営ハンドブック」の策定と、企業に健康経営を
普及・啓発していく「健康経営アドバイザー」制度を整
備(経済産業省の委託事業)。
 平成28年度から、全国的に運用開始。
(今後の課題) 中小企業が健康経営を導入するためのインセンティブの付与(優良企業に対する顕彰等)
21
(2) アクションプラン2015の進捗状況②
【供給面①】 グレーゾーン解消制度
グレーゾーンを解消した
(株)エス・ピー・アイにおける外出支援サービスの例
 産業競争力強化法のグレーゾーン解消制度を活
用し、ヘルスケア産業分野で全19件の個別事例
について解消。(前回協議会から、新たに9件解消)
 例えば、介護有資格者が運送の対価を利用者
から受領せずに、利用者の自家用車、または利
用者が調達したレンタカーを運転する行為につい
て、道路運送法における「旅客自動車運送事
業」に該当しないことを確認。(平成28年2月26日)
事業者
利用者
①サービス申込み
②サービス申込み承諾
③料金支払い
介護有資格者
利用者の自家用車、または利用
者が調達したレンタカーを使用
④外出支援サービスの実施
(入浴介助、食事ケア、トイレ介助、自宅送り etc…)
→ 車両を主体的に運行、管理し
ているのは利用者、またはその
家族
(今後の課題) グレーゾーン解消事例の整理・公表、公衆衛生上の安全性との整合性
【供給面②】 保険外サービス活用ガイドブック
ガイドブックのイメージ
 地域包括ケアシステムの構築に当たって多様な高齢
者のニーズが想定される中、2016年3月末に、厚生
労働省・農林水産省・経済産業省の連名で、「地域
包括ケアシステム構築に向けた公的介護保険外サー
ビスの参考事例集(「保険外サービス活用ガイドブッ
ク」)」を策定。
 今後、全国の自治体や介護関係者に普及予定。
(今後の課題) 優良な保険外サービスの創出促進・事例の見える化
22
(2) アクションプラン2015の進捗状況③
【供給面③】 地域版次世代ヘルスケア産業協議会
 地域関係者(医療・介護機関、自治体、大学、民間
事業者など)が集まり、地域課題等を共有するとともに、
それらの解決方法や新たな事業創出について検討する
場として、「地域版次世代ヘルスケア産業協議会」の設
置を促進。(前回協議会から、新たに11カ所設置)
 全国5ブロック、16道府県、9市、合計28カ所※で設置
が進むとともに、地域版協議会の全国大会を2回/年開
催し、協議会間の情報共有・連携促進を図った。
地域版協議会の設置状況
⇒ 全国5ブロック、16道府県、9市、合計28カ所で設置済み
●ブロック:北海道※、中部、四国、九州、沖縄※
●道府県:北海道※、青森県、群馬県、神奈川県、長野県、静
岡県、三重県、滋賀県、大阪府、鳥取県、島根県、
広島県、徳島県、長崎県、熊本県、沖縄県※
●市
:仙台市、川崎市、松本市、富山市、松山市、北九
州市、合志市、鹿児島市、薩摩川内市
(●設立予定:埼玉県、福島県、栃木県、熊本県、東海市、神
戸市、尼崎市、岡山市)
(今後の課題) 医療関係者等との連携及び産業創出のための機能強化
※北海道、沖縄県はブロックと道府県でダブルカウント
【供給面④】 サービス品質の見える化(アクティブレジャー、ヘルスツーリズム 等)
 健康増進・予防サービスの質の確保を行うため、昨年度、
健康運動サービスに関する第三者認証制度を創設(日本
規格協会による「アクティブレジャーサービスの認証制度」)。
 加えて、地域で期待が高まっているヘルスツーリズムに関して
も、サービス品質の評価を行うため、昨年度、有識者による
検討会を設置し評価基準等を策定。今年度中には認証
制度を開始予定。
アクティブレジャー
サービス
のロゴマーク
認定事業所の琉球舞踊の様子
(今後の課題) 客観的な根拠に基づく健康増進・予防サービスの創出、認証制度の活用促進
23
(2) アクションプラン2015の進捗状況④
【供給面⑤】 新事業に対する資金供給と顕彰の機会創出
<地域ヘルスケア産業支援ファンド>
 (株)地域経済活性化支援機構(REVIC)は、地銀等の出
資により、平成26年9月に、「地域ヘルスケア産業支援ファン
ド」(ファンド総額100億円)を設立。これまでにヘルスケア産
業関連企業14社に出資。(前回協議会から、新たに7件出資)
 例えば、健康寿命延伸に寄与する「遠赤外線低温サウナサービ
ス」、「運動指導サービス」及び「健康寿命延伸に関連する評価
サービス」を提供する「健康増進事業株式会社」に出資。
<ジャパン・ヘルスケア・ビジネスコンテスト>
地域ヘルスケア産業支援ファンド
出資
経営人材
の派遣
健康増進事業(株)
サービス
提供
住民(フレイル層)等
第1部(事例顕彰)の様子
 地域を支える安全・安心なヘルスケアサービスを提供する次世代のヘル
スケア事業者を発掘・育成することを目的として、厚生労働省や日本
医師会等とともに、国内外のヘルスケア関連のイベント・プログラムと広く
連携し、本年3月にジャパン・ヘルスケア・ビジネスコンテストを開催。
 第1部では、先進的なヘルスケア事業者の事例を下に、社会的・医学
的に求められる事業モデルを顕彰。
第3部(ビジネスコンテスト)の様子
 第3部では、新たな事業にチャレンジする事業者を対象に、ビジネスコ
ンテストを開催し、遠隔診療(再診)・健康相談サービス「ポケットドク
ター」を展開するMRT株式会社がグランプリに選定。
(今後の課題) 資金供給と事業化支援人材の一体的提供など新事業創出に向けた仕組みの整備
24
(3) 主要施策④ 地域版協議会を活用した切れ目のない予防対策
(1)課題:地域における主婦等の健診未受診者に対して、予防の網がかからない
(2)目指すべき姿:民間事業者、保険者、医療機関、自治体等が連携して、全ての国民が健康診断を受診し、
生活習慣病を予防する。
(3)対応策:①健康への気づき、②法定健診への誘導、③結果に関する医師による相談・助言、④リスクの大小に
応じた対応(予防~医療行為まで)を切れ目なく提供できる連携体制を整備するため、地域版協
議会を軸として、地域でのモデル事業を実施し成功モデルを普及させる。
<具体的な推進例>
<①健康への気づき>
<②保険者等による法定健診>
<③医師による確認>
健康への気づきサービス
医療機関で
の相談・診断
(地域における医療機関、郵便局、
公民館、薬局、駅ナカ、ジム、 カフェ
等での受診勧奨など)
保険者・企業
サービス提供者
【責任主体】
(例)
・医療機関
・自治体
・公共交通機関
・フィットネス
<④対応>
医療機関
(例)
・地域の診療所
・地域の病院
・住宅団地
・旅館
・コンビニ
・商業施設
自治体、食事・運動・睡
眠等のサービス提供者
(例)
・料理教室
・フィットネスジム等
地域版次世代ヘルスケア産業協議会
ヘルスケア事業者
自治体
医療機関
金融機関
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(3) 主要施策⑤ 地域資源を活用した新たなヘルスケア産業について
(1)課題:ヘルスケア分野は、様々な異分野連携が必要。地域資源等を活用しながら、地域住民の生活に近い
サービスを創出していくことが重要。
(2)実現したい姿:地域関係者の連携の下、地域資源を活用した独自のヘルスケア産業が創出され、広く活用さ
れる状況をつくることが重要。
(3)具体策:地域資源の発掘及びそれらを活用した新たなヘルスケア産業の創出支援の実施。
地域版協議会を核に、
各地域における連携を促進
食・農×健康
①既存コホートや食習
慣の情報集積・活用
②地域関係者の連携
を進めることで、
・地域食品事業者と連
携した食サービスの提
供
・健康増進に資する農
林水産物の生産・活用
促進
・生活習慣を考慮した
食育の推進 等を推進
医療・介護
地域住民の生活
スポーツ×健康
①地域スポーツコミッション等を通じた地域住民
参加型のスポーツイベントやプログラムの開発
②ワークスタイルの中に運動等を取り入れた新た
な取組を支援
観光×健康
地域資源を活用した健
康増進等に資する商品
(スマートライフステイ、ヘルス
ツーリズム 等)開発を支
援。
そのため、
①スマートライフステイの
保健指導効果の検証
②ヘルスツーリズムの品質
認証制度の構築
③商品開発やマーケティ
ング、実証実験、販売促
進活動等を支援
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(3) 主要施策⑥ 自立的・持続的なヘルスケアビジネス創出に向けた仕組みづくり
(1)課題:ヘルスケア分野における成功事例が少なく、事業者や金融機関におけるビジネスノウハウや目利き能力
が未発達であり、新規事業者が成長できる環境が整っていない。
(2)実現したい姿:新規事業者の成長に必要な支援策が一体的に提供され、多くの成功事例が創出される自立
的・持続的な仕組みを構築する。
(3)具体策:バラバラに存在するビジネス支援ツール等を有機的に組み合わせることにより、事業創出環境を整備
する。
事業創出のための環境が整っておらず、
新規事業が生まれてこない。
・医療・介護等に関する知識の不足
・法的知識の不足
・ビジネスノウハウの不足
・成功事例の不足
など
一気通貫で課題を解決
支援策を一体的に提供する
ことで、新規事業者を育成
多くの事業者が滞留
② 先進事例の共有・顕彰
(ビジネスコンテストの開催)
ヘルスケアビジネス創出自立・持続的な仕組みづくり
ヘルスケア分野特有の専門知識やビジネスノ
① ウハウ等の提供(事業化支援人材の育成)
資金供給者とのマッチングと目利き
③ 能力の強化(ヘルスケアファンドの構築)
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