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セキュリティの確保及び法令遵守(コンプライアンス)体制の確 立を反映

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セキュリティの確保及び法令遵守(コンプライアンス)体制の確 立を反映
平成 18 年 12 月 6 日
財
務
省
セキュリティの確保及び法令遵守(コンプライアンス)体制の確
立を反映した税関制度の検討についての御意見募集の結果につ
いて
セキュリティの確保及び法令遵守(コンプライアンス)体制の確立を反映した税
関制度の検討について、平成 18 年 11 月 1 日から 11 月 14 日までホームページ等
を通じて意見募集を行ったところ、170 件の御意見をいただきました。法令遵守(コ
ンプライアンス)体制の確立に見合った便益を求める御意見の他、お寄せいただ
いた御意見の受理状況、御意見の概要及び御意見に対する財務省の考え方は次の
とおりです。
今回、御意見をお寄せいただきました方々の御協力に厚く御礼申し上げます。
1.御意見の受理状況
提出者数
意見数
30 者
170 件
2.御意見の概要及び御意見に対する財務省の考え方
(別紙参照)
3.今後の予定
お寄せいただきました御意見を参考にしながら、簡易申告制度及び特定輸出申
告制度の改革、法令遵守の程度に着目した保税制度の改革並びに輸入混載貨物情
報の事前提出の法制化について検討を進めていくこととします。
連絡・お問い合わせ先
財務省関税局
03-3581-4111(代表)
監視課
総括補佐
矢幅(内線)2502
保税調査官
矢野(内線)2511
業務課
総括補佐
陣田(内線)2524
課長補佐
郡山(内線)2526
(別紙)
セキュリティの確保及び法令遵守(コンプライアンス)体制の確立を反映した
税関制度の検討に関する主な意見と現時点における考え方
Ⅰ.簡易申告制度及び特定輸出申告制度の改革
1.法令遵守に係る制度全般
御意見の概要
日本版C−TPATの検討に際しては、本
邦企業のC−TPAT管理の経験・知識を踏
まえること、また、米国以外の国が実施して
いる類似制度も視野に入れることが望まし
い。
WTOのセキュリティフレームワークを踏
まえ、日本版C−TPATをどのように、ど
の行政機関が責任・推進していくのかを含め、
全体像・将来像を示して頂きたい。
特定輸出申告制度の改革に記載されている
「CPの高度化」の具体的な内容を教えて欲
しい。
簡易申告制度の改革に記載されている「コ
ンプライアンス基準の導入」についてどのよ
うな制度を考えているか示して頂きたい。
コンプライアンスは企業の自主管理であ
り、管理方法を細部にわたり規定することの
ないように願いたい。
コンプライアンスに関する審査について
は、慎重に、また厳格にお願いしたい。同時
にコンプライアンスの基準の明確化、かつ、
判りやすいものにして頂きたい。
簡易申告、特定輸出の適用輸出入者の承認
については、より具体的な要件(基準)を提
示頂きたい。地方の中小事業者も要件を満た
せば、容易に活用できるようにしてもらいた
い。
御意見に対する財務省の考え方
今後とも、
海外における諸制度等を参考にす
るとともに、関係行政機関との連携を保ちつ
つ、
日本版C−TPATの導入に向けた検討を
行ってまいります。
日本版C−TPATにおけるコンプライア
ンスのあり方については、
国際物流に関与する
輸出入者、通関業者及び倉庫業者等において、
セキュリティの確保及びコンプライアンスの
確立がより一層図られ、
そのことが税関手続等
に反映されることが重要であると考えます。
コンプライアンス・プログラムの高度化やコ
ンプライアンス基準の導入とは、
このような官
民一体となった取組みの基盤となるものであ
り、日本版C−TPATを実現するために、今
後具体的な内容について更なる検討を重ねて
まいります。
コンプライアンスの確立を基礎とする通関
体制を構築するためには、
国際物流に関与する
輸出入者、通関業者及び倉庫業者等において、
セキュリティの確保及びコンプライアンスの
確立がより一層図られることが重要であると
考えます。
このため、コンプライアンス・プログラムに
記載すべき必要最小限の基本的項目について、
その具体的内容を法令・通達等に明記している
ところです。
なお、特定輸出者の承認に当たっては、当該
輸出者が業務を委託している通関業者、
倉庫業
者等においてコンプライアンスが確立されて
いることも、重要な項目になるものと考えま
す。
2.簡易申告制度について
① 貨物の指定要件等の見直し
御意見の概要
貨物指定の要件を緩和することによって、
簡易申告制度の利用率が上がる。
簡易申告制度は、その適用を受ける輸入者
に着目した制度であるべきであり、貨物の指
定要件である年6回以上の輸入実績という要
件は削除していただきたい。
指定貨物とともにサンプルや梱包材等が同
梱されている場合にも簡易申告制度の適用が
あるように、貨物指定を廃止していただきた
い。
② 担保制度の見直し
御意見の概要
コンプライアンスの優れた輸入者に対して
は、特例輸入者の承認を受けるインセンティ
ブを与えるために、担保の提供なしに簡易申
告制度の適用を受けられるようにしていただ
きたい。
保険による保証(ボンド)や企業信用など
も担保として認めていただきたい。
担保を提供するための手続及び担保残高を
管理する事務が煩雑なため、担保負担を軽減
していただきたい。
御意見に対する財務省の考え方
簡易申告制度は、実施から5年が経過し、制
度そのものが定着するとともに、現在まで、制
度の運用上特段の問題も発生していないこと
から、本制度の一層の利便性向上のため、貨物
の指定制度及び継続輸入の要件については、
廃
止することを検討します。
御意見に対する財務省の考え方
現行の担保制度については、関税・消費税等
の徴収の確保の観点から、
これを維持していく
必要があると考えます。
担保残高の管理方法等については、
運用面に
おいて、
担保残高の管理の一本化等について検
討します。
③ 一括特例申告の選択
御意見の概要
御意見に対する財務省の考え方
恒常的に輸入される貨物については、輸入
現在、
輸入許可ごとに行うこととされている
許可ごとではなく、一定期間内の申告を一括 特例申告については、一定の条件の下、一定の
して特例申告できるようにしていただきた 期間内に輸入の許可を受けた貨物について、
一
い。
括して特例申告が可能となるような取扱いを
検討します。
④ その他の意見
御意見の概要
御意見に対する財務省の考え方
コンプライアンスの確立した自社施設を有
現行の簡易申告制度においても、
輸入申告時
する輸入者については、貨物の検査率が低く には、納税のための審査・検査を原則として省
なるような扱いをしていただきたい。
略するとともに、
特例輸入者のコンプライアン
スを輸入申告の際の審査・検査に反映してお
り、
御意見の主旨は既に実施しているところで
す。
御意見の概要
コンプライアンスの確立した航空貨物混載
業者(フォワーダー)が扱う貨物の貨物情報
が事前に提出され、社会悪物品等の密輸のお
それがないと判断された場合には、当該貨物
の到着時に許可がされ、その引取り後に納税
申告を行うことができるような制度を検討し
ていただきたい。
貨物情報の事前提出により、貨物の到着前
引取許可が可能となるような制度を検討して
いただきたい。
簡易申告制度を用いると、輸入申告と納税
申告の2つの手続きが必要となるが、貨物の
引取りは貨物が到着するまでは不可能であ
り、予備審査制及び到着即時輸入許可制度を
用いた場合と大差がない。
全ての輸入者が、制約なく簡易申告制度の
適用を受けられるようにしていだだきたい。
御意見に対する財務省の考え方
コンプライアンスの確立した特例輸入者が
簡易申告制度を利用して輸入する貨物につい
ては、
その到着前に輸入申告を行うことを検討
します。また、現在、貨物の詳細な情報を、当
該貨物が本邦に到着する前に税関が求めるこ
とができるようにすることを検討しており、
こ
のような取扱いが定着した場合には、
当該情報
を貨物の輸入申告に利用することも可能にな
ると考えます。
この場合、
予備審査制等類似の制度の今後の
取扱いについても、
併せて検討する必要がある
と考えます。
なお、輸入の許可については、適正な通関を
確保する観点から、
貨物の到着後に行う必要が
あると考えます。
本制度について、
利便性を向上させるための
改善策を実施するためには、
一方で特例輸入者
のコンプライアンス基準を高度化する必要が
あり、このような考え方を踏まえれば、コンプ
ライアンスが確立されていると認められない
輸入者については、
本制度を適用することは困
難と考えます。
3.特定輸出申告制度について
① 申告官署の弾力化
御意見の概要
御意見に対する財務省の考え方
特定輸出申告については、利便性の向上及び
特定輸出貨物については、申告官署の限定
を大幅に緩和して頂きたい。
税関における取締りの確保に配慮しつつ、貨物
を蔵置する場所を管轄する税関と、積出予定港
輸送中の貨物についても将来的に本制度の
(空港を含む。
)を管轄する税関とのいずれか
適用を考えているか教えて頂きたい。
に申告を行うことを可能とする等、申告官署の
特定輸出申告の時期及び場所を限定しな
弾力化を検討します。
い。執務時間内外を問わず申告できるように
なお、現行の臨時開庁制度を利用すれば、執
する。
務時間の内外を問わず申告は可能です。
複数の蔵置場所でコンテナー詰めした貨物
について、集荷地の税関に限定せず、経由地
及び最終輸出港を管轄する特定の税関官署へ
の申告も行えるようにしてもらいたい。
② 混載貨物の適用対象化等
御意見の概要
御意見に対する財務省の考え方
混載貨物及び在来貨物等についても、特定
現在、
特定輸出申告制度の適用対象外とされ
輸出申告の対象として頂きたい。
ている混載貨物については、
これを適用対象と
特定輸出申告に混載貨物が対象化された場 する方向で検討します。
なお、特定輸出申告制度は、輸出の許可を受
合には、混載貨物をコンテナーに詰める保税
御意見の概要
倉庫等に対し、高度な社内管理体制の確立を
必須化して欲しい。
混載貨物の適用に際しては、港湾の保税制
度の空洞化につながることの無いように配慮
して頂きたい。
航空混載貨物についての制度の明確化及び
具体的な運用方法を示して頂きたい。
積戻し貨物についても本制度の対象貨物と
して認めて頂きたい。
御意見に対する財務省の考え方
けてから外国貿易船等に積み込まれるまでの
間の貨物管理が、
輸出者の責任の下で適正に行
われることが重要であり、そのためには、物流
に関わる通関業者、
倉庫業者等においても適正
な貨物管理を行えることが必要であると考え
ます。
積戻し貨物については、
当該貨物が本来輸入
貨物であることから、
本邦へ到着した段階から
当然に外国貨物としての貨物管理が必要であ
り、そもそも本制度に馴染まないと考えます。
③ 承認の要件及びコンプライアンスについて
御意見の概要
御意見に対する財務省の考え方
特定輸出者の承認に係る要件の緩和が求め
特定輸出申告制度を的確に運用するために
られる。承認制ではなく、届出制になるので は、特定輸出者における、セキュリティの確保
あれば、特定輸出申告制度は有用性の高いも 及びコンプライアンスの確立が極めて重要で
のとなる。
あり、今後、本制度等を基盤として、日本版C
−TPATを構築することを考えた場合、
本制
度を届出制とすることはなじまないものと考
えます。
電子的に情報提供ができることをコンプラ
本制度の利便性を向上するため、
申告官署を
イアンスの要件として付け加えるべきであ 弾力化する等の措置を講じた場合、
特定輸出申
る。
告が電子情報を利用して行われ、
その情報を電
子的に管理することも必要になることから、
電
子的に情報を提供できることをコンプライア
ンスの要件の一つとすることを検討します。
④ その他の意見
御意見の概要
欧米で既に実施されているような、事後報
告も可能として欲しい。
特定輸出者については、低い検査率等のベ
ネフィットを与える。
特定輸出申告時における他法令確認につい
て、輸出令の「包括輸出許可」を受けている
場合、有効期限内であれば申告の都度提示す
る必要はないように運用して頂きたい。
御意見に対する財務省の考え方
特定輸出申告制度においても、
国際的なテロ
対策、大量破壊兵器の不拡散という観点から、
適正な輸出通関を確保する必要があり、
輸出の
都度の許可及び他法令確認は維持する必要が
あると考えます。
なお、当該輸出申告の際には、現在でも特定
輸出者のコンプライアンスを反映した審査・検
査を行っており、
特定輸出者に対して十分なベ
ネフィットになっていると考えます。
NACCSから出力されるデータをもって
NACCSの出力データをもって関税関係
関税関係帳簿とすることを可能としていただ 帳簿とすることについては、
当該出力データに
きたい。
記載される事項が関税関係帳簿として必要か
つ十分な事項を充足しているかについて検討
してまいります。
御意見の概要
御意見に対する財務省の考え方
特定輸出申告業務に係るNACCSの利用
特定輸出申告業務に係るNACCSの運用
が制度利用の障害となっている場合がある。 については、
これまでも必要な改善を行ってき
いくつかの点を改善して欲しい。
ておりますが、
具体的な改善要望がある場合に
は、
その改善の可否について検討してまいりま
す。
特定輸出申告制度の類似の制度である包括
包括事前審査制度の今後のあり方について
事前審査制度について、その存廃を含め、今 は、廃止を含めて検討を行なっており、その方
後の取扱いに関する早期の明確化を希望す 向性が定まった段階で、
可能な限り早期にこれ
る。
を公表するとともに、現在、制度を利用してい
包括事前審査制度等との並存が望ましい。 る輸出者が今後の対応を検討できるよう充分
な期間をおいて実施する予定です。
国土交通省や経済産業省が安全保障の観点
本制度におけるコンプライアンス・プログラ
から行っている諸施策との整合性を確保する ムについては、
他の制度におけるコンプライア
とともに、統一的な運用を推進して頂きたい。 ンス・プログラムと共通化できる部分について
特定輸出者の承認の要件に、フォワーダー は、これを可能な限り共通化しており、通関手
独
や航空会社と同様な、危険貨物や保安措置等、 続の適正な履行のために必要な項目に限り、
自の規定を設けて頂くようにしています。
航空輸送の安全を確保する為の措置が必要で
なお、特定フォワーダー制度は、基本的には
ある旨明示して頂きたい。
輸出者に新たにCPを課すことなく、経済 フォワーダーを対象とした国内外の航空輸送
産業省が所管する安全保障貿易のCPと過去 の安全(危険物等の航空機への積込防止)を目
の法令違反の有無から優良度を判断すること 的とする制度ですが、いずれにしても、コンプ
ライアンス・プログラムの内容の策定に当たっ
としてもらいたい。
適正通関等トレード・コンプライアンスと ては、輸出者の負担の軽減という観点から、経
セキュリティ・コンプライアンスを区別し、 済産業省及び国土交通省と今後とも情報交換
緊密に連携を図っていきたいと考え
外為法に係る輸出管理コンプライアンス・プ を密にし、
ログラムに定められた出荷管理など、セキュ ております。
リティに係る他の諸施策を勘案しながら、一
貫性を持った要件を検討する。
特定輸出申告制度、簡易申告制度により、
税関へCPを出している企業については、共
通部分を一本化し、必要最低限の提出書類と
していただきたい。
各種施策の実効性を高めるためには、荷主、 本制度は、
基本的には特定輸出者の責任の下
通関業者、倉庫業者、フォワーダー等がその で、
輸出が許可されてから外国貿易船等に積み
役割に応じてコンプライアンス要件を定め、 込まれるまでの貨物の管理が的確になされる
業種毎の義務要件と責任範囲を明確化するこ ことが重要です。したがって、このような一連
とが必要。
の物流のなかで、関与する通関業者、倉庫業者
特定輸出者の責
輸出する者は、本業をアウトソーシングす 等がそれぞれの役割に応じて、
る時代にもかかわらず、船積みまでを輸出者 任の下で適正な貨物管理を行って頂く必要が
が管理する特定輸出申告制度は、現実には無 あります。
なお、特定輸出者の承認に当たっては、当該
理である。物流子会社やフォワーダーに通関
倉庫業
業務を委託する実態を把握した上で改革を実 輸出者が業務を委託している通関業者、
者等においてコンプライアンスが確立されて
行するべきである。
いることも、
重要な審査項目になるものと考え
ます。
Ⅱ.法令遵守の程度に着目した保税制度の改革
(1)新たな保税地域制度について
① 特例措置が適用される被許可者の要件について
御意見の概要
御意見に対する財務省の考え方
コンプライアンスが優れている保税蔵置場
承認の要件はどのような内容になるのか教
等の被許可者として承認を受ける要件として
えて欲しい。
過去一定期間内に許可の取消し等の処分歴
過去の処分歴の対象となる法律及びその期 は、
がないこと、
コンプライアンスプログラムを定
間を教えて欲しい。
具体的な要
特例を認める要件(条件)は、公表化、明 めていること等を考えていますが、
確化し、透明性・公平性を図るべきである。 件の内容の詳細については、今後、早急に検討
法令遵守の程度に着目する点については、 します。なお、承認の要件については、法令ま
条件を厳しくすると限られた者への導入にな たは通達等に明記し、透明性、公平性を図るこ
りかねない。保税業者間格差があまり極端に ととしています。
ならないように慎重な運用を願いたい。
NACCS参加が必須条件になると、費用
保税地域の許可の包括化等を行うに当たっ
及び業務加重となるので、自社システムやN ては、
税関における貨物情報の管理等を的確に
ET-NACCSも同様に考慮していただき 行っていく必要があるため、
保税地域に搬出入
たい。
等される貨物についての情報を電子的に提供
していただくことが重要と考えます。なお、電
子情報の提供の具体的なあり方については、
今
後、早急に検討します。
② 特例措置が適用される被許可者に対するベネフィットについて
御意見の概要
御意見に対する財務省の考え方
包括的な許可とはどのような内容か。
現在、考えている包括的な許可とは、コンプ
複数の保税蔵置場の許可を受けている企業 ライアンスの優れた被許可者として税関長の
複数の保税地域について許
で、包括許可を一部の保税蔵置場のみ特例措 承認を受けた者が、
可を受けている場合に、これらの保税地域を、
置とすることは可能か。
当該被許可者が包括的に管理・運営できるよう
にしようとするものです。
このような保税地域については、
保税地域の
許可手数料の軽減等、
当該被許可者のコンプラ
イアンスを反映した特例的な措置をとること
を検討しています。
コンプライアンスが優れている被許可者と
保税地域の被許可者について、法令遵守の
保税
面で優れていること等を条件として、許可手 して税関長の承認を受けた者については、
地域の許可の包括化、許可手数料の軽減、被許
数料を免除、又は軽減してほしい
厳しく法令遵守している者に対しては、検 可者のコンプライアンスを反映した検査の実
保税地域に係る事務負
査項目の厳選、検査の簡略化等、検査頻度で 施等を行うことにより、
担、経済的負担の軽減を図ることを検討しま
ない負担軽減措置も一方策と考える。
す。
保税蔵置場などの民間の施設運営者には別
途策定したセキュリティ・コンプライアンス
の遵守を要請する。遵守協力者にはベネフィ
ットを与える。
保税蔵置場をなんら問題なく運用している
被許可者については、包括許可、手数料の軽
減、検査頻度の削減等をして頂きたい。
(2)その他の意見
御意見の概要
コンプライアンスの優れた荷主は保税地域
に搬入することなく、輸出入申告が可能とな
るようにして頂きたい。
輸出貨物については保税制度の適用を完全
に除外する。
御意見に対する財務省の考え方
コンプライアンスの優れた輸出者について
は、
特定輸出申告制度を利用することにより貨
物を保税地域に搬入することなく、
輸出申告を
行い、許可を受けることが可能となっていま
す。
しかしながら、輸入貨物については、貨物管
輸入貨物について、現行の保税制度を大幅
当該貨物を輸出する外国の輸出者等に依
に改正し、関税・消費税の未納貨物を管理・ 理を、
存することが大きいため、
輸入者がコンプライ
拘束する地域とする。
アンスの優れた者であっても、
社会悪物品の不
正輸入の阻止等の観点から、
保税地域への搬入
は必要と考えます。
なお、輸出貨物については、国際的なテロ対
策、大量破壊兵器の不拡散等の観点から、武器
等の不正輸出を阻止するため、
保税地域にこれ
を集約し、
税関における貨物管理及び検査が効
率的に行われる必要があります。このため、輸
出貨物の全てについて保税制度の適用から除
外することは適当でないと考えます。
CPのひな型を、今後、提示願いたい。
必要な項目について提示することを検討し
ます。
Ⅲ.輸入混載貨物情報の事前提出の法制化
① 制度全般について
御意見の概要
混載業者が海上貨物コンテナに混載収納さ
れている個々のハウス B/L 貨物情報を本船の
入港に先がけ税関に提出することによって、
今まで以上に迅速な輸入貨物入手が図れる法
制度改正を歓迎いたします。
輸入者の貨物引き取りリードタイムが延長
する事が無い様、配慮して欲しい。
日本国内で全てを解決していくことは不可
能であるので他の国の例にならって、輸出国
側を介在させた制度を目指して欲しい。
御意見に対する財務省の考え方
現在、検討している輸入混載貨物情報の事
前提出制度とは、輸入混載貨物に係る貨物情
報について、当該貨物が本邦に到着する前に
税関が必要に応じて求めることが出来ること
とするものです。
本制度の導入により、今後正確な輸入混載
貨物情報の到着前の提出が定着すれば、当該
情報を貨物の輸入申告に利用することによ
り、輸入通関手続きのより一層の迅速化・簡
素化が可能になると考えます。
積荷目録を提出した貨物はすべて貨物到着
前申告・許可の対象とする。現行の申告時期
の規制は排除すべきである。
提供する事前情報を基に、輸入混載貨物の
セキュリティ確認、社会悪物品の水際取締り
に特化した書類審査を貨物到着前に実施し、
問題が無い場合は、貨物到着と同時に無担
保・無条件で引き取りが可能にし、貨物引き
取り後に納税申告を行なえるようにする。
② 提出対象者及び提出時期について
御意見の概要
輸入混載貨物情報について、混載業者を新た
に情報提供者に加えることは当然行われるべ
きである。セキュリティの確保の観点からは、
全ての貨物が対象であるべきであり、諸外国同
様、出港前に、全て電子的に提出することを義
務付けるべきである。
「輸入混載貨物情報」の提出の当事者を 混載
業者 としているが定義が不明確なので対象と
する主体を明確に定義して欲しい。
船社のアライバルノーティスで初めて貨物
の存在を知る場合、貨物情報の事前提出は不可
能である。
混載コンテナ貨物の場合、混載業者によって
は、ハウス B/L 情報の税関への事前提供時期に
相違が発生する。
輸出者側からの情報には、①正確性に欠け
る、②電子情報化がされていない、③報告時期
を失する場合があるが、入港前に提出できなか
った場合とは、具体的にどのような場合を想定
しているのか。
御意見に対する財務省の考え方
現在検討している措置は、輸入混載貨物に
ついて、税関が必要に応じて、その情報を当
該貨物の到着前に求めることが出来るとする
ものです。
現段階では、税関が情報を求める者は、積
荷に関する事項についてその詳細に関する事
項を把握している者(具体的には、混載業者
及び FCL 貨物の代理荷受人が考えられる。
)を
考えていますが、その具体的運用方法につい
ては、貨物情報に関する実情を踏まえるとと
もに、関係業界の意見等を聴取し早急に検討
してまいります。
いずれにせよ、制度設計に当たりましては、
円滑な国際物流や関係者の負担等に配慮しつ
つ、検討していきます。
(注)FCL 貨物とは、コンテナ1本単位とし
て運送される貨物をいう。
Ⅳ.その他
○通関業・通関料金等
御意見の概要
簡易申告制度及び特定輸出申告制度の承認
申請時に利用する通関業者は、法令遵守のた
めの社内管理規定を整備していることを必須
化して欲しい。
簡易申告は、申告が二度手間であることに
加え、申告項目が少ないとの理由で料金を値
切られる場合がある。更に、納税申告のため
の管理が必要となるので通関業者の負担が大
きい。輸入者だけを優遇する改善策では片手
落ちである。輸入者及び通関業者の双方にメ
リットあるものにして頂きたい。
特定輸出申告や、簡易申告に係る通関料金
について規定していただきたい。
御意見に対する財務省の考え方
今後、
日本版C−TPAT導入の検討のなか
で、
コンプライアンスを確立した通関業者に係
る制度の整備についても検討してまいります。
納税申告については、
一括特例申告が可能と
なるような取扱いを検討してまいります。
これ
が実現されれば、
通関業者の負担がある程度軽
減されると考えます。
なお、今後、制度の更なる見直しの検討に当
たっては、
通関業者に過度の負担とならないよ
う配慮しながら行ってまいります。
通関業務料金については、
不当な料金設定を
防止し、
利用者の保護等を図る観点から最高額
料金を定めているところです。
簡易申告制度における引取申告と特例申告
は、
一連の手続で行われることから一般の輸入
申告(申告納税)の料金を適用することとして
おります。
また、特定輸出申告については、申告手続と
しては一般の輸出申告と変わるものではない
ことから、
その料金を適用することとしており
ます。
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