...

平成20年度小学校理科支援員研修講座

by user

on
Category: Documents
14

views

Report

Comments

Transcript

平成20年度小学校理科支援員研修講座
平成20年度小学校理科支援員研修講座
「A 生物とその環境」生物領域における観察・実験の教材研究について
平成20年4月23日(水)
岩手県立総合教育センター
科学産業教育担当 生物研修室
Ⅰ 気体検知管の使い方
1 気体検知管について
(1) 気体検知管とは
空気中の特定の気体(酸素や二酸化炭素など)の体積の割合を測定する器具
(2) 小学校理科の指導において気体検知管を取り扱う主な場面
6年・・・ろうそくが燃える前と燃えたあとの、びんの中の酸素と二酸化炭素の量を比べる実験
(B区分ものの燃え方と空気)
・・・はき出した空気は、すう空気とどのように違うかを調べる実験
・・・植物が二酸化炭素を取入れて酸素を出しているかを調べる実験
(3) 気体検知管の使い方
【準備】
気体採取器
酸素用検知管(6∼24%用)
二酸化炭素用検知管(0.03∼1%用)
二酸化炭素用検知管(0.5∼8%用)
チップホルダー
気体採取ポリ袋
① 気体検知管の両端を、チップホルダ−を使って折る。
折り口でけがをしないように、先の方(Gマーク)にゴムカバーをつける。
② 気体採取器に気体検知管を矢印の向きに差し込む。(ハンドルは押し込んでおく。)
③ 気体検知管を気体採取の場所へ差し込み、ハンドルを赤い印に合わせ、一気に引いて固定する。
④ 一定時間待って、気体検知管をはずして目盛を読みとる。
注意:酸素用検知管は熱くなるので、ゴムカバーの部分を持つ。
(4) 使用上の留意点
・安全上の配慮
・検知管の廃棄
2 気体検知管を使った実験の実際
(1) 「はき出した空気は、すう空気とどのようにちがうか調べよう」教科書6上21ページ
① しぼませた気体採取ポリ袋に息を吹き込む
② 気体検知管の先を袋に入れて、中の空気を取り込む。
(二酸化炭素は、0.5∼8%用の検知管を使用する)
③ 別な検知管を使って、まわりの空気(すう空気)を取り込む。
④ 気体検知管の目盛を読みとる。
【結果】
酸素の割合
二酸化炭素の割合
はき出した空気
すう空気
(2) 「植物が二酸化炭素を取入れて酸素を出しているか調べよう」教科書6上47ページ
① 気体採取ポリ袋の中に植物を入れて、息(二酸化炭素の多い空気)をふきこむ。
② 袋の中の酸素と二酸化炭素の体積の割合を、気体検知管で調べる。
③ 日光に当てて、1時間後に、もう一度袋の中の酸素と二酸化炭素の割合を気体検知管で調べる。
【結果】
酸素の割合
二酸化炭素の割合
まわりの空気
はじめ
1時間後
参考:石灰水で調べる実験
1
Ⅱ 顕微鏡の整備および使い方
1 小学校理科の指導において顕微鏡等を取り扱う主な場面
虫めがね
解剖顕微鏡
双眼実体顕微鏡
(ルーペ)
・チョウの卵の観察
3年
・昆虫のからだのつくり
を観察
4年 ・昆虫の口などの観察
・冬芽の観察
5年 ・花のつくりの観察
・メダカの卵の観察
・花粉の観察
6年 ・ダンゴムシの観察
2 顕微鏡の各部分の名称
2
顕微鏡
・花粉の観察
・血流の観察
・気孔の観察
3 顕微鏡の整備の仕方
【必要な用具】
ブロアー(ゴム球)
柔らかい毛の小筆
やわらかい布
レンズ用クリーニングペーパー
レンズクリーニング液
プラスチック製のピンセット
つま楊枝など
※ レンズクリーニング液などは、カメラ用品店などで売っている
【方法】
① 顕微鏡の手入れをする前に、手をよく洗って、油分を落とす。
② 水でぬれたところがあったら、やわらかい布などでよくふき取る。
③ ブロアーで空気を吹き付けて、泥や砂粒を飛ばしたり、柔らかい毛の小筆でそっと掃き出す。
④ レンズの清掃
レベル1 レンズクリーニングペーパー、または水洗いして乾かしたガーゼで軽くふき取る
レベル2 ガーゼまたはクリーニングペーパーにクリーニング液またはガーゼに水をしみこませ、軽くふ
き取り、そのあと乾いたガーゼで拭いて水気をとる。
レベル3 油類の汚れの場合には、無水アルコール(メチルアルコール、エチルアルコールのどちらで
も良い)をレンズペーパー、またはガーゼにわずかに含ませて、中心から外側へ、らせん
状にゆっくりふき、すぐに乾いたガーゼでふき取る。
※
※
※
※
※
レンズは強くこすらない。
接眼レンズが分解できるものは、分解して汚れやゴミを取り除く。
対物レンズは分解しない。先端のレンズのみふく。内部はブロアーでふきとばす。
細かいところをふくときは、ピンセットや竹串などの先にクリーニングペーパーを巻き付けて使う。
塗装部分の汚れは、乾いた柔らかい布で拭き取ります。ひどい汚れは、中性洗剤溶液を少し含
ませた布で拭き取った後に、からぶきします。アルコール、ベンジンなどは、変質したり塗料がは
げることがあるので、使用しない。
⑤ きれいになったら、収納箱に入れて、できるだけ湿度の高くならない場所に保管する。毎日使うとき
は、箱に入れなくてよい。(流しの下は厳禁)
⑥ 長い間使わない場合は、大きなビニール袋に吸湿剤などと一緒に入れて、密封する(レンズはカビ
が大敵)。
※ スライドガラスの洗浄法
使用後のスライドガラスは、まず洗剤を使って油分を洗い流し、蒸留水で洗う。その後はホコリや
ゴミが入らないように、容器に密封させる。スライドガラスを取り扱う時はガラス面に指紋が付かない
ように、スライドガラスの端を持つようにする。
※ カバーガラスの洗浄法
ビーカーに洗剤を入れ、20分ほど煮沸し、水で十分に洗浄するとよい。
※ 鏡筒が自然落下する場合
粗動ねじのハンドルはテーパー軸であるので、手ぬぐいを絞る要領で締めなおす。
3
4 光学顕微鏡の基本操作
(1) 顕微鏡で観察する手順
① 【レンズのセット】・・・対物レンズを一番低い倍率に設定する。
② 【光源の確保】・・・顕微鏡のステージの上に何も載せないで見て、視野が一番明るくなるように、反
射鏡の向きを変える。
③ 【プレパラートの設置】・・・プレパラートをステージ(のせ台)上にのせる
④ 【ピント合わせ】・・・対物レンズをプレパラートに接しないように真横から見ながら調節ねじをまわし
て、対物レンズとプレパラートをできるだけ近づける。調節ねじを少しずつ回して、プレパラートから
対物レンズを離すようにしてピントを合わせる(対物レンズを変えた場合に、この操作は必要ない。
−低倍率でピントが合っていればレンズを変えてもピントは合う)。
⑤ 【しぼり調節】・・・試料の見たい部分を視野の中央に入れ、見やすいように明るさを変えるために、
しぼりを調節する(しぼりのある顕微鏡の場合)。
⑥ 【倍率変更】・・・詳しく観察する場合は、対物レンズを変えて、倍率を高くする。
参照資料
東京書籍新編新しい理科 5 年上 43 ページ
(2) チラシプレパラートの作成
【手順】
① チラシの色や文字の印刷されているところを5mm
四方に切り取る。
② プレパラートにセロテープで貼り付ける。
③ 顕微鏡で見る。
4
5 解剖顕微鏡の基本操作
① 日光の直接当たらない、明るいところに置く
②
の向きを変え、見やすい明るさにする。
接眼レンズ
調節ねじ
③ 観察するものを
の中央に置く。
④
を回して、レンズを観察するものに
近づける。
のせ台
⑤ 調節ねじを少しずつ回して、レンズを観察する
ものから
ていきピントを合わせる。
接眼レンズ
※ 双眼実体顕微鏡の基本操作
① 右目だけでのぞきながら、調節ねじでピントを合
わせる。
② 左目でのぞきながら、視度調節リングを左右に回
してピントを合わせる。
③ 両目の間隔に合うように、鏡筒を調節する。
※ステージ(のせ台)は試料に合わせて、黒か白を
選択して用いるとよい。
対物レンズ
5
調節ねじ
アーム
ステージ
Ⅲ 小学校5、6年の観察・実験教材
単元
植物の発芽と
成長
観察・実験
発芽の条件を調べる
種子の中に含まれるも
の
生命の誕生
(選択)
植物が成長する条件
を調べる
メダカの観察
メダカの卵の観察
花から実へ
花のつくりの観察
内容
・種子の中に含ま
れるデンプンが発
芽前後でどう変化
するか調べる
・メダカのオスとメ
スを区別する
・受精した卵の中
の変化の様子を観
察する。
・花全体の形
・おしべとめしべの
観察
準備
プリンカップ
バーミキュライト
インゲンマメの種子
脱脂綿
箱、冷蔵庫
水に浸した種子
発芽してしばらくたった種子
ナイフ
ヨウ素液(10倍希釈)
備考
メダカ
雌雄判別器(*)
解剖顕微鏡(実体顕微鏡)
メダカの卵(発生卵)
ヘチマの花
アサガオの花
虫めがね
1 観察や実験に用いる植物の育て方
(1) 種を手に入れる
注意する点
・店頭で直射日光が当たるような場所にあるものは避ける。
・種は冷蔵庫の野菜室で保存する。
(2) 種まきの時期・・・タネの袋の裏側に書いてある発芽適温や、おおよそのまき時を参考にする。
主な植物の発芽適温
ホウセンカ
20℃∼25℃
ヘチマ
30℃∼33℃
アサガオ
20℃∼15℃
※ ヘチマの発芽最適温度は高いので、ポットに植えて暖かいところに置くなどの工夫が必要。
※ 4 月中の岩手は気温が低いので、気温が高くなる5月中旬にまいた方が、発芽までの日数が
短く、発芽後の成長も速い。教材の入れ替えの工夫も必要。
(3) 種まきの準備
プランターや鉢に市販の「花の土」などを入れて直まきでもよいが、わりと失敗することが多い。
プランターや鉢への直まきに適した植物は、比較的大きなタネのアサガオ・ヒマワリ・ホウセンカ・
オシロイバナなどで、小さいタネの植物や岩手のように春先の気候が不安定な地方では、セルト
レイやポットを使って苗まで育ててから定植したほうがよい。
・セルトレイ:マス目状に、植え穴がつながったプラスチック製のトレイ。植え穴の大きさにより、いくつか種類
がある。また、紙製で穴が6角形になった使い捨てのものもある。
・播種用土:市販のタネマキ専用土または、バーミュキュライト(肥料分がほとんどなくて、粒子が細かく均一、
保水性・通気性がよい)。100円ショップで販売している「圧縮パームビート」を水で戻したものでもよい。
予算があるなら、ピートモスなどを固めて作ったジフィーセブンは扱いやすい。
・ラベル:専用の園芸用ラベルでもよいが、荷造りに用いられる幅広の硬いプラスチック紐を切って使っても
よい。ラベルに名前を書く時は、水で消えないように油性ペンを使う。
6
(4) 種まき
① 古いわりばし(お正月に使う祝箸のお古が、丈夫でおすすめ)で、土に穴を開けていく。
※ タネ袋に書いてある深さにする。
② タネ袋を開け、なるべく蒔く分だけを乾いた手のひらに出す。
※ もし、取り出したタネが湿ってしまったら、元のタネ袋に戻さない(カビのもとになる)。
③ タネを1粒ずつ穴に入れていく。全ての穴に入れ終わったら、穴をふさぐ。嫌光性のタネの
場合は、特にしっかりと土をかける。できたら、ラベルを立てて終了。
④ 残ったタネは、袋の口を2・3度折り返し外袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存する。
※1 微細なタネの場合・・・2つ折りした紙におき、土の表面に均一になるように紙を叩いてばらま
いていく。この時なるべく、1つのセルに撒かれるタネが、できれば 10 粒以下になるようにする。
※2 好光性のタネの場合・・・土の表面に撒き、土と密着するように上から押さえる。この時、押さえ
たものにタネがつかないように注意。また、ふるいにかけたごくごく細かな土(粉末状)を、上から
軽くかけてから、押さえてもよい。
※3 最近のタネについて・・・品質がよいので、適温ではタネ袋に書いてある発芽率以上に芽が出
る。たくさん蒔く場合でも、万一、失敗しても蒔きなおしができるように、少しは残しておくとよい。
(5) 種まき後の管理
タネマキが終わったら、軒下などの直接雨水がかからないところで管理する。
① 常に土が湿った状態になっていることに注意する。
[理由] 発芽前に乾いてしまうと芽が出にくくなってしまいます。
※1 アンダートレイがある場合:常に水を張っておく。
※2 アンダートレイがない場合:目の細かいジョウロか散水ノズルを用いて、やわらかい水流で短時
間行う。
※3 圧縮パームビート土:いったん乾燥すると水分を吸収してくれないので、注意が必要。
② 適温で管理していると、やがて発芽する。タネ袋に、発芽までの日数が書いてあるものもある。
その日数が経っても芽が出てこない場合でも、最低2週間は待ってみる。それでも、発芽しない場
合は残りのタネで、蒔きなおしをする。
[理由] 発芽適温でなかった可能性が高い。春まきの場合は低温、秋まきの場合は高温の可能
性が高いので、2週間後ならどちらの場合も適温になっているかもしれない。
※1 セルトレイの土はそのままで、前にタネを蒔いたところとずらして穴をあけて、タネを蒔く。
※2 虫や鳥に食われてしまったか、カビたり腐ってしまった場合:土を新しく準備し、蒔きなおす。
(6) 発芽から定植まで
大半が発芽したら肥料をやります。
① 速攻で効くものとして液肥を与える。液肥は「ハイポネックス」や「花工場」などを水で 1000 倍
に薄めて、アンダートレイの水と交換する。トレイの液肥が減っても、次に液肥を入れる日までは
水だけを追加する。液肥は、2週間に1度交換。
② 春蒔きで気温の高い時期や、秋蒔きでも過湿を嫌うものの場合は、アンダートレイの水を捨て、
上からの水やりと液肥で管理する。液肥の代わりに即効性の化成肥料の粒を、セル1つあたり2
∼3粒、芽からなるべく離れたセルのへりにおいてやるのもよい。
③ 間引き・移植・・・本葉がでて、セル1つあたり何本も芽がでている場合、芽が1本になるように
間引くか、別のセルトレイに移植する。この作業の時も、種まきで使った古いわりばしが便利。
④ 定植時期の見極め・・・本葉も数枚出てきて苗らしくなり、セルトレイの裏側を見て、底穴から
根がでてくる頃が適期。古ワリバシ2本をセルのへりから刺し込み、すくいあげるようにして苗を
取り出し、定植する。
⑤ 定植・・・根がまわっていても、定植するにはあまりに苗が小さいと思われる時は、ポリポットに
植え、さらに大きくしてから定植する。この時の土は通常の土を使う。
7
2 主な栽培植物
科・属名
原産地
分類
寒さ
開花時期
草丈
花径
花色
種まき
置き場所
水やり
肥料
その他
ホウセンカ
ツリフネソウ科ホウセンカ属
アフリカ
一年草
非耐寒性
7 月∼9 月
30cm∼40cm
約 4cm
赤、白、ピンクなど
5 月∼6 月上旬
発芽温度:20 度∼25 度
セルトレイ、ポットまき(土を少
しかける)
アサガオ
ヒルガオ科アサガオ属
熱帯アジア 熱帯アメリカ
一年草、
非耐寒性
6 月∼10 月
つる性
5cm∼20cm(種類による)
青、紫、赤紫、白など
5 月∼7 月
発芽温度:20℃∼25℃
直まき、ポットまき
ヒマワリ
キク科ヒマワリ属
北米
一年草
非耐寒性
7 月∼9 月
30cm∼300cm(種類による)
10cm∼30cm(種類による)
黄色
5 月∼6 月
発芽温度:20℃∼25℃
直まき、ポットまき
・発芽するまでは乾かさない
よう注意する。(アンダートレイ
に水を張っておく)
・本葉が 3 枚から 4 枚になり遅
霜の心配がなくなったら、庭
や鉢に 30cm間隔ぐらいに定
植。
・種が硬いので一晩水に漬け
てからポットまきか直まき。
・表皮に軽く傷をつけてからま
くと芽が出やすくなる。
・覆土は 1cm ぐらいにまく。ポ
ットでは 2 粒まいて双葉が出て
大きくなったら、間引く。
・本葉が 4 枚ぐらいになった
ら、鉢や庭に定植。
・種を横にして覆土は 1cm ぐ
らい。直まきの場合は特に土
質を選ばない。種袋に書か
れた株間隔に 3 粒ずつ蒔き
発芽するまで水を乾かさな
い。芽が出たら、間引き。
・ポットまきの用土は水はけ
が良いもの。発芽まで土を乾
かさないようにし、底から根
が出てきたら定植。
日当たり。
日当たり。
西日の当たる場所は避ける。
直射日光のあたる日当たり。
日当たりが悪いと花つきが悪
い。
・鉢土が乾いたら与える。
・鉢植え:鉢土の表面が乾け
・朝に咲くので夕方に水を与え
ば与える。
・庭植え:あまり雨が降らない た方がよい。
ようなら与える。
・定期的に化成肥料などを与 ・鉢植え:本葉が出てから緩効
える程度
性の化成肥料と液体肥料な
ど。
・花壇:植え付けの際に元肥と
して腐葉土と牛糞など、追肥と
して即効性の化成肥料などを
たまに与える程度。
・鉢植え:鉢土が乾いたら与
える。
・庭植え:あまり雨が降らない
ようなら与える。
・本葉が 2 枚ぐらい出たら緩
効性の化成肥料や液体肥料
などを与える。その後は、
・庭植え:即効性の化成肥料
など。
・鉢植え:緩効性の化成肥料
や液体肥料などを定期的に
与える。
・本葉が8枚ぐらい出たら先を ・種は大きく、発芽しやすい。
摘心して子づるを二本伸ばす ・開花後に種が採れるので、
ようにすると花の数が多くな 大きくて元気そうだった花を
る。
種採り用に残すように切らず
・種を採っておくと翌年も種ま に残す。
きができるが、発芽率が低下 ・早まきでは 6 月頃、遅まき
する。
では秋頃に花を咲かせる。
・同一株で受粉が可能。
8
ヘチマ
科・属名
原産地
分類
寒さ
開花時期
草丈
花径
花
種まき
置き場所
ウリ科ヘチマ属
インド
一年草
非耐寒性
7 月∼8 月
結実 9 月∼10 月
つる性
5∼8cm
黄色、
雄花、雌花に分かれており、
同一株で受粉が可能。
直まき(5 月∼6 月)
ポットまき(4 月∼5 月)
発芽温度:30 度∼
日当たりを好む
1 種まき
ヘチマは発芽適温が30℃である。夏休み前の学習を考えると、4月中旬∼5月上旬に種まきを行いた
いが、岩手では、気温が低いので難しい。ポットなどにまいてあたたかい場所に置く。発泡スチロールな
どの箱に入れ、地温を保つようにする。
種皮が厚いので、1∼2日間水に浸してから蒔くようにする。種皮に傷を付けて水に浸すと発芽を促進
できる。蒔く深さは、2∼3㎝。
2 植え替え
観察しやすい広い場所を選び、植え替える前に土づくりを行う。基肥として腐葉土に化成肥料を混ぜた
ものを、50∼60㎝の深さに入れておく。
葉が3∼4枚になったら、苗を植え替える。
3 支柱を立てる
巻きひげが出てきたら、支柱を立てる。
ヘチマの巻きひげは、支柱よりもひものようなものに巻き付きやすいので、麻ひもをそばに一緒に提げ
て支柱に導くようにする。
4 追肥をする
3週間に1度くらい、化成肥料などを株のまわりに直接ふれないように与える。
5 実や種を採る
表皮がかたくなって、やや黄色くなれば実は熟しているので、種を採ったり、たわしにできる。種は、実
をそのまま枯れるまでつけておくと、自然に乾燥して採りやすくなる。
※ たわしづくり
ヘチマの実を表皮が黒くなる直前に収穫する。バケツや大きなビニール袋の中に水を入れ、その中に
実を沈める。表面が腐って柔らかくなったら、たたいてすじだけを残す。
水洗いし、干す。
【参考文献】
・小泉貞明・水野丈夫(1992),「新訂図解実験観察大辞典 生物」,東京書籍
9
Fly UP