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2011_12_13 REDD+クレジット説明(関根)

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2011_12_13 REDD+クレジット説明(関根)
UNDP/JICA連携研修「森林保全(REDD+)と社会配慮、ジェンダー」
 REDD+の基礎知識
 炭素クレジット認証制度
2011年12月13日(火)
科学・安全政策研究本部
社会イノベーショングループ
関根秀真
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REDD+の基礎知識
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Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc.
2
1
REDDの基本的な概念
 森林減尐・务化等に由来する排出は、世界の温室効果ガス排出量の約2割を占める
とされているが、京都議定書ではこの問題は対象外である。
 REDD'Reduced Emissions from Deforestation and forest Degradation in developing
countries:途上国における森林減尐・务化からの排出削減(は、途上国の森林の減
尐・务化を抑制する取組みによるCO2の排出削減に対して、何らかの経済的なインセ
ンティブ'クレジット等(を与えようとするもの。
 2005年のCOP11においてCoalition of Rainforest Nations'熱帯雨林連合(をリードす
るパプアニューギニア'PNG(とコスタリカから提案された。
 ポスト京都議定書の国際交渉が難航する中においても、コペンハーゲン合意に基
づきREDDに関する議論、取り組みは国際的に進んでおり、生物多様性との関係
からも今後の進展が期待されている。
 COP10'生物多様性条約第10回締約国会議.)においても、日本政府がホストとなり
REDDに関する閣僚級会合を実施。
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3
REDDにおける主要課題
■MRV
■ 森林定義&森林減少・劣化定義
 炭素プールの選択
 インベントリーベース or IPCCデフォルト値の利用
 透明性のある国家森林モニタリングシステム
 マラケシュ合意'京都議定書(
 最小面積:0.05~1.0ha,
 最低樹高'成林時(:2~5m
 最低林冠率:10~30%
 国別定義、FAO(FRA)、森林クラス区分
 森林減尐・务化 (REDD) or 森林減尐のみ(RED)
■ 投資・取引スキーム
 基金、税金、市場、相対取引
 CDMのCERsとの関係 (等価価値o r ディスカウント
、永続性担保(
 ボランタリーマーケットとの関係 'VCS等(
■ 対象スケール (Target Area)
 National Level, Sub-National Level, Project Level
■ 最小単位 (Minimum Mapping Unit)
■ コミュニティへの支援・援助
 対象スケールとの関係、利用可能データ(リモートセンシン
グデータを含む)
 先住民・居住者に対する経済的・社会的インセンテ
ィブの付与
■ リファレンスレベル
 基準年の設定 (1990, 2000等(、AR-CDMベースラインシナ
リオとの関係
 国別評価、全球平均、社会シナリオの反映
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■ セーフガード
 ガバナンス
 生物多様性保全への配慮
 社会的側面への配慮
4
2
REDDの定義
想定される活動
森林→森林
(森林である土地
を森林として守る
活動)
 森林減尐の防止
非森林→森林
(森林でない土地
を森林に変える
活動)
 植林、再植林
RED
 森林务化の防止'影響の尐ない伐採
方法の選択など(
 持続可能な経営及び森林炭素蓄積
の強化(务化した森林の再生など)
REDD
REDD+
吸収源CDM
AFOLU
(REDD++)
非森林→非森林  農業、畜産に関する慣行の改善
(森林以外の吸収  草原、湿地、泥炭地の保護
源に対する活動)
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REDD+に対する考え方・見解
 “Policy approaches and positive incentives on issues relating to
reducing emissions from deforestation and forest degradation in
developing countries; and the role of conservation, sustainable
management of forests and enhancement of forest carbon
stocks in developing countries”.
a) 森林減尐からの排出減尐
b) 森林务化からの排出減尐
対象範囲、定義の問題は
現時点で解決していない
c) 森林炭素貯蔵の保全
d) 持続可能な森林管理
e) 森林炭素貯蔵の強化
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3
論点①REDD/REDD+ の対象範囲
 森林減尐と务化による排出削減'REDD(だけに限定するか、或いはもっと広く森林の保全、
持続可能な森林管理及び/又は植林と再植林'REDD+(も含めるか。
 主にブラジル'REDDに限定すべき(とインド' REDD+ に広げるべき(が対立。
 日本、米国、ノルウェー、オーストラリア、EU、中国、インドネシアを含むほとんどの国は
REDD+を支持。
過去の森林減尐率
過去の森林減尐率が
高く、対象を限定した方
が支援を独占できる。
は必ずしも高くない。
森林保全の努力に
報いるよう主張。
REDD+ 【REDD+森林の保全等】
REDD 【森林減尐、务化】
ブラジル、カナダ、ニュージーランド、
ツバル、マレーシア、メキシコ、パナ
マ、etc
【支持】 アメリカ、中国、インド、PNG、スリナム
【推奨】 日本、EU、ノルウェー、オーストラリア、
インドネシア、コロンビア、ツバル、メキシコ、
OfRN、COMIFAC、etc
 COP15までにREDD+を含む'ただし植林と再植林には言及なし(ことで合意ができ
ている。
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論点①REDD/REDD+ の対象範囲
<参考>
最大年間クレジット量'百万トン(
2500
2000
1500
REDD+
含む
1000
500
REDのみ
0
インドネシア
HFHD
ブラジル
HFMD
ペルー
HFLD
森林面積:大
森林面積:大
森林面積:大
森林減尐:大
森林減尐:中
森林減尐:小
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4
論点②REDD+ の基準レベル
準国レベル'サブナショナル(
国レベル
€, $, ₣, ¥
?
プロジェクト
€, $, ₣, ¥
排出削減量
?
バイヤー
/ファンド
プロジェクト
OK
政府
プロジェクト
€, $, ₣, ¥
?
排出削減量
バイヤー
/ファンド
OK
政府
プロジェクト
プロジェクト
OK
プロジェクト
€, $, ₣, ¥
排出削減量
ネステッド・アプローチ
€, $, ₣, ¥
バイヤー
/ファンド
政府
バイヤー
/ファンド
プロジェクト
€, $, ₣, ¥
OK
プロジェクト
€, $, ₣, ¥
バイヤー
/ファンド
排出削減量
OK
排出
削減量
バイヤー
/ファンド
排出削減量
バイヤー
/ファンド
排出削減量
排出削減量
€, $, ₣, ¥
プロジェクト
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論点③資金調達メカニズム
【各国の意見】
 ブラジル、熱帯雨林連合諸国、コロンビア
発展途上国におけるREDD+活動は、先進諸国からの資金の提供'基金のメカニズム(によ
って奨励すべきと主張。
 インド、米国、オーストラリア、EU、ノルウェー
世界規模の炭素取引制度の中にREDDクレジットを含めるべきという提案を行い、EUとノル
ウェーは炭素市場とリンクした資金調達の取組み方法を支持。
 中国、日本、カナダ
資金調達メカニズムについて特に主張なし。
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5
森林面積の減尐
 森林面積の減尐
 2000-2005年の間に毎年1300万haが失われ、新たな植林面積を考慮すると純年間減尐
面積は毎年730万haとされる。
 地域別で森林減尐面積が最大なのは年間430万haの南アメリカで、400万haのアフリカが
それに続く。2000年以降森林面積が増加に転じていると報告されているアジアについても
、その増加は中国における年406万ヘクタールにおよぶ大規模な植林に因るものであり、
インドネシアでは年187万ヘクタールの森林が失われるなど引き続き深刻な状況にある。
表 森林減尐の最も激しい10カ国の森林面積とその変化 'FRA 2005より作成)
11
森林面積の減尐要因 '1/2)
 農地転用による影響
 農地転用圧力が強く、森林面積が減尐している国
 アフリカおよび中米に多い
 森林減尐上位国:
 スーダン、ナイジェリア
 農地転用、その他の土地利用圧力が強いため森林面積が減尐している国
 森林減尐上位国:
 ブラジル、インドネシア、メキシコ、コンゴ民主共和国、ミャンマー、ジンバブエ
 森林減尐面積第1位のブラジル
 森林減尐の最大の要因は、農地への転換である。特に、アマゾンでは、恒久的な放牧地の
増加が著しく、それに、その他の土地利用として、道路建設、ダム建設、鉱業、都市化など
の要因が加わっている。
 森林減尐面積第2位のインドネシア
 木材そのものを目的とした合法・違法な伐採や焼畑などに加え、オイルパーム・プランテー
ションへの転換による天然林の減尐であることが指摘されている。
 焼き払いの火の延焼による森林火災も大きな要因のひとつである。
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森林面積の減尐要因例 '2/2)
 違法伐採
 森林減尐面積上位2 国'ブラジル・インドネシア(
 直接的原因は、森林から農地やオイルパームへの土地利用変更であるが、多くの場合、そこに
は「許可証の承認・取得」に関連する汚職と違法伐採あるいは森林火災が絡んでいると指摘さ
れている。
 転用以前の土地を森林火災の跡地や荒地として許認可申請しているものの、実際には原生林・
自然林を違法に伐採し、木材の生産・販売で利益を得たあと、その跡地を更に利益の多いオイ
ルパームや大豆畑に転用しようというケースが報告されている。
 森林火災
 把握状況
 世界規模の動向を包括的にカバーするだけの正確なデータは存在しないのが現状であるが、年
間600 万~1,400 万ha の森林が焼失していると言われている。
 1990 年代は、森林火災が頻度、規模とも拡大し、大きな被害をもたらした。特に1997~1998 年
には、アマゾン地域、メキシコ、インドネシアをはじめとする東南アジアにおいて、数百万ha 規模
の森林火災が発生した。1999~2000 年には、エチオピア、東地中海地域、アメリカ西部、シベリ
アにおいて大規模な森林火災が発生した。
森林減少・劣化の原因は国・地域により様々であり、
森林減少・劣化の要因の特定と防止策は、対象国・地域に異なる背景および状況を踏まえる必要
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森林減尐・务化のドライバーと防止策の例
森林減尐・务化
ドライバー
コミュニティ
地方政府
森林減尐・务化
防止策
 薪炭採集、小規模な材生産
 農地拡大、焼畑延焼
 過放牧・違法放牧




代替燃料、代替収入源創出
森林火災防止対策
農牧業の効率化・生産性向上
森林保全のための組織化
 農牧地開発、インフラ・都市開発
 非持続的森林経営
 違法な伐採許認可




土地利用規制
農牧業の効率化・生産性向上
森林火災防止対策
法制度の遵守・適切な実行
保護区の強化・
拡大
生
物
多
保護区の指定
様
性
中央政府




鉱山開発、インフラ・都市開発
大規模農地開発
非持続的森林経営
違法な伐採許認可




保護地域の指定・監視
限定した土地利用権付与
森林火災防止対策
法制度の遵守・適切な実行
へ
の
持続的森林経営
の実施
配
事業者
 鉱山開発、インフラ・都市開発
 大規模農地開発
 非持続的森林経営
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



法制度の遵守
農牧業の効率化・生産性向上
土地管理の適正化
開発時の周辺環境への配慮
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慮
持続的な
土地利用・管理
現状の土地被覆・利用とREDD+により目指すべき方向性
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COP16におけるREDD+に関する決議内容 (UNFCCC/COP16 決定文書(
 途上国の森林減尐・务化対策等と先進国の支援の枠組みが盛り込まれた。
 全ての締約国が、森林減尐の要因に対処するための活動を含めて、森林への人
為的な圧力を低下するための有効な方法を明確にすること'パラグラフ68(
 REDD+は国家戦略またはアクションプラン、政策及び施策、能力開発についての
整備の段階から始め、その後にさらなる能力開発、技術開発及び移転、結果を示
せるデモンストレーション活動を含む国家方針や方法及び国家戦略またはアクシ
ョンプランの実施の段階を経て、確実なMRV'計測・報告・検証(を伴った結果を
示せる活動実施の段階へ発展させていくべき'パラグラフ73(。
 セーフガードの対応状況を情報提供するシステムの整備を、途上国に対して求め
る'パラグラフ70( 。
抜粋
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REDD+におけるセーフガード (UNFCCC/COP16 決定文書(
a) 活動は、関連国際条約や合意及び国家森林プログラムの目的に対して矛盾し
ない
b) 国家主権と法を考慮に入れた透明で効果的な国家森林ガバナンスの確保
c) 国際的な義務や国内状況及び法、国連総会の採択した先住民族の権利に関す
る国際連合宣言に留意することによって、先住民族及び地元のコミュニティメン
バーの知識と権利に敬意を払う
d) この決定のパラグラフ70及び72にて言及されている活動において、特に先住民
族や地元のコミュニティといった関連ステークホルダーの十分で効果的な参画
e) 活動は自然林(natural forests)と生物多様性保全と矛盾せず、この決定のパラ
グラフ70にて言及された活動(REDD+の活動)は自然林(natural forests)の改変
の為に利用されないことを確実にすると共に、自然林(natural forests)とその生
態系サービスの保護保全を促し、その他社会・環境的な便益を強化すること
f) 活動は逆戻りのリスクに対処すること
g) 活動は排出の転移を減らすこと
付属文書I/パラグラフ2:REDD+に関するセーフガード
※パラグラフ70:REDD+の活動対象の定義
※パラグラフ72:途上国における国家戦略・アクションプラン開発・実施時における留意事項 (森林減尐や森林务化の誘因(drivers)や、
土地所有権、森林ガバナンス、ジェンダーの考慮、セーフガードの問題に取り組むことを要請)
17
UNFCCC/COP17における決定事項 Draft decision -/CP.17

セーフガード・インフォメーション・システム
a.
b.
c.
d.
e.
f.
Be consistent with the guidance identified in decision 1/CP.16, appendix I, paragraph 1;
Provide transparent and consistent information that is accessible by all relevant stakeholders and updated
on a regular basis;
Be transparent and flexible to allow for improvements over time;
Provide information on how all of the safeguards referred to in appendix I to decision 1/CP.16 are being
addressed and respected;
Be country-driven and implemented at the national level;
Build upon existing systems, as appropriate;

リファレンス・レベル
a.
Information that was used by Parties in constructing a forest reference emission level and/or forest reference
level, including historical data, in a comprehensive and transparent way;
Transparent, complete, consistent and accurate information, including methodological information, used at the
time of construction of forest reference emission levels and/or forest reference levels, including, inter alia, as
appropriate, a description of data sets, approaches, methods, models, if applicable and assumptions used,
descriptions of relevant policies and plans, and description of changes from previously submitted information;
Pools and gases, and activities listed in decision 1/CP.16, paragraph 70, which have been included in forest
reference emission levels and/or forest reference levels and the reasons for omitting a pool and/or activity
from the construction of forest reference emission levels and/or forest reference levels, noting that significant
pools and/or activities should not be excluded;
The definition of forest used in the construction of forest reference emission levels and/or forest reference
levels and, if appropriate, in case there is a difference with the definition of forest used in the national
greenhouse gas inventory or in reporting to other international organizations, an explanation of why and how
the definition used in the construction of forest reference emission levels and/or forest reference levels was
chosen.
b.
c.
d.
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9
REDD+に関するガイドライン・取組事例
19
REDD+ Social & Enviromental Standard
【概 要】
 先住民や地域社会の権利に配慮したREDD+プログラムを設計・実施し、社会と環境の相互利益を創出することを目
的に開発された基準。
 政府、NGO、投資機関、その他のステークホルダが使用することを目的として開発。
 CCBA、CARE Internationalの主導により、政府やNGO、市民社会組織、原住民組織、国際政策研究機関、民間セ
クターを含めた取組により開発。 '現在Version1、2010年6月作成(
 Principle'目的の提示・スコープの定義(/Criteria'Principalを導くのに満足すべき状態(/Indicator'達成・検証可能
な定量的・定性的なパラメータ(で構成され、8つのPrincipalを提示。
【MRVに関する論点】
 MRVに関するPrincipleは設定されていないが、前文においてMRV全般の考え方を記載。
 MRVプロセス・指標は、各国の取組状況に適合した仕組みを個別に開発すべき。
 Principle3において、REDD+プログラムによる先住民やローカルコミュニティに対するプラス影響、マイナス影響を予
測・分析するためのモニタリングの考え方を記載。
 社会・文化・人権・環境・経済の影響モニタリングは、異なるアプローチで行い、先住民
やローカルコミュニティに対するプラス/マイナスの影響を特定できる必要がある。
 Principle4において、森林管理や人権の保護に資するモニタリングの考え方を記載。
 Principle5において、REDD+プログラムによる生物多様性や生態系サービスに対するプラス影響とマイナス影響の予
測・分析、プラス影響の強化とマイナス影響の軽減に関する予測・分析のためのモニタリングの考え方を記載。
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REDD+ Social & Enviromental Standard
【環境モニタリングの手法・指標】
 環境モニタリング手法に関する具体的な記載はないが、モニタリングの目的・考え方を提示。
 モニタリング計画及び指標は、REDD+プログラムにより影響される生物多様性と生態系サービスの優
先度を特定できることが必要。
 必要に応じて、伝統的な知見や科学的な研究を実施。
 REDD+プログラムの設計においては、潜在的なマイナスの環境影響を特定し効果的に軽減するため
の計測が必要。
 モニタリングからのフィードバックは、REDD+プログラムの実行フェーズにおいて、潜在的もしくは実際
のマイナスの環境影響をさらに軽減するため、もしくはプラスの環境影響の強化のための計測の開発・
運用に使われることが必要。
【社会モニタリングの手法・指標】
 社会モニタリング手法に関する具体的な記載はないが、モニタリングの目的・考え方を提示。
 REDD+プログラムの設計においては、先住民やローカルコミュニティ、特に最も脆弱な人々に対する
潜在的なマイナスの影響を特定し効果的に軽減するための計測が必要。
 モニタリングからのフィードバックは、REDD+プログラムの実行フェーズにおいて、最も脆弱な人々に対
する潜在的もしくは実際のマイナスの影響をさらに軽減するため、もしくはプラスの影響の強化のため
の計測の開発・運用に使われることが必要。
 REDD+モニタリング計画においては、森林管理、人権に関する指標を含むことが必要。
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REDD+プロジェクトの実施形態
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REDDプロジェクトの状況
 REDDの制度化はUNFCCCにおいて議論が続いている状況であり、国際的な枠組
みとしてのREDDプロジェクトは現時点で行われていない。
 しかし、REDDの対象国・地域となる熱帯・亜熱帯地域の森林国においては、以下
の手法が開発されている。
 世界銀行による森林ファンドであるFCPF(Forest Carbon Partnership Facility)
 国連のUN-REDD等の国際的なREDDのための能力開発、森林減尐・务化の防
止のための施策支援および将来的なクレジット発行のための手法開発
 一方、ブラジル、インドネシアなどの森林資源量が多く、森林減尐・务化が著しい国
を中心として、先進国政府、企業、環境NGO等を中心とする、森林減尐・抑制のた
めの事業およびクレジット獲得の動きが活発となっている。
 我が国も二国間クレジットを前提として、複数の国と協力関係を推進
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多国間連携を中心としたREDDプロジェクトの想定例
出典:FCPF
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FCPF (Forest Carbon Partnership Facility) (1/2)
 開発途上国や経済移行国'旧社会主義諸国(における温室効果ガス排出削減事
業を推進するために、世界銀行が設けた投資基金、「炭素基金」の行う事業の一
つである。
 開発途上国が森林減尐・务化からの温室効果ガス排出削減'REDD(を図ることを
支援するために、2007年10月に開始された。
 開発途上国がREDDを遂行する能力を養成すること、とパイロット事業での排出削
減量に基づいたクレジット獲得および買い取りの方法を試行することを目的として
いる。
 ファンドは二種類に分かれている。
 REDDを遂行する能力を養成するためのファンド:“Readiness Fund”
 クレジット獲得および買い取りの方法を試行するためのファンド:“Carbon Fund”
 プログラム開始当初のReadiness Fundの投資対象国(途上国)を20カ国としていた
が、参加希望国の増加により現時点で37カ国を選定している。これに伴い、
Readiness Fundの投資の目標額をUSD100MからUSD185Mに引き上げた。また、
Carbon Fundについても、投資の目標額をUSD50MからUSD200Mに増額している。
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FCPF (Forest Carbon Partnership Facility) (2/2)
 参加を希望する国(RED対象国)は、最初にReadiness-Plan Idea Note (R-PIN)を世界銀行
の事務局に提出する
 提出されたR-PINは、世界銀行に設置されたテクニカル・アドバイザリー・パネル(TAP)にて
レビューが行われる。この結果を踏まえ、事業計画の改善が行われる。また、世界銀行は
、REDD対象国、ドナー国およびNGO、森林居住の先住民の連合等から構成されるFCPF
Participants Committeeにて投資対象国が決定される。
 投資対象国に選定された国は、その後にR- Preparation Proposal(R-PP)を作成し、各国の
具体的な事業内容の詳細を決定・実施する。
投資対象国は37カ国
現時点で、R-PPを提
出している国は、イン
ドネシア、スリナム、
ガイアナの3ヶ国
出典:FCPF
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13
UN-REDD
 国連食糧農業機関'FAO)、国連開発計画'UNDP)及び国連環境計画(UNEP)が協
力して実施している国連によるプログラム。
 FCPFと連携しながら林減尐や森林务化に伴う排出量を測定するためのベースラ
インの設定、プログラムのモニタリング、先住民族や市民との協議、生物多様性
の保全などとの連携、国の機関の能力開発などが想定されている。
 ノルウェー、スペイン、デンマークの各国政府が資金を拠出しており、資金の合計
はUSD75Mとなっている(2009年12月時点)。特に、ノルウェー政府はプログラムの
運用面においても積極的な支援を行っている。
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FIP (森林投資プログラム)
 気候変動が森林に与える影響に途上国が適応するための機会を考慮に入れ、
途上国によるREDDの取り組みを支援するための投資を試験的に推進し論証す
ると共に、生物多様性の保護や農村部の所得拡大など様々な恩恵をもたらすよ
う提案する。
 2008年10月に開かれた第1回FIP設計会合の提言を受け、複数のステークホルダ
ーで構成される作業部会(ノルウェーとガーナが共同議長国)が設置され、プログ
ラムを設計・実施している。
 オーストラリア、デンマーク、ノルウェー、イギリスとアメリカが既に加入しており、
加入国は合計3億5000万米ドルの基金を貢献することを発表している。
 参加国'2009年10月現在(
 インド、ブラジル、コンゴ民主共和国、モロッコ、ネパールおよびルーマニアの5カ国がパ
イロットプロジェクトの対象国として選定
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二国間連携を中心としたREDDプロジェクト
 現在、インドネシア、ブラジル、
パプア・ニューギニアなどの
REDDによる大規模なプロジェク
トな想定される国、あるいは炭
素クレジットの発行が期待される
国を対象として、先進国政府、
民間企業、環境NGOを中心とし
た二国間連携によるREDDプロ
ジェクトが実施されている。
 特に、インドネシアは、REDDの
デモンストレーションとして多くの
投資を引き寄せており、様々な
プロジェクトが実施されているこ
とから、将来のREDDプロジェクト
のショーケース的な立場となって
いる。
インドネシアにおけるREDDの考え方 出典:インドネシア政府資料
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「二国間クレジット制度」の狙い
 二国間の政府約束の下で、低炭素技術による海外での排出削減への貢献を独自に評価・クレジット
化することを目指す制度。
 既存のCDMに比較して、次の点で具体的なメリットがある。
1(適用分野'技術等(の拡大・普及
 'CDMでは方法論が未採択である(REDDおよびREDD+への適用の拡大を通じて、森林分野での排出削
減対策を促進
2(対象国の範囲拡大'戦略的な選定(
 中国、インド以外の途上国におけるREDDプロジェクトの展開可能性
 二国間協定を締結する際の戦略的な展開可能性
3(方法論・手続きの簡素化 等
 追加性の立証要件の緩和'cf. 要素技術のポジティブリスト化(等を通じた利便性の向上
 VCS等の自主的プログラムでの承認済み方法論を有効活用し、効率的なプロセス運用を実現
日本政府は、ベトナム、インドネシア、インド、フィリピン、ラオス、タイにおいて
協議を実施
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日本国政府とインドネシア政府との間の気候変動に関する二国間協力
 11月25日,我が国とインドネシア両国間の気候変動分野における具体的な協力と更なる
対話の促進が重要との認識の下,両国政府は,同分野における二国間協力についての文
書を取りまとめ,合意した。
3 双方は,問題に早急に対処することの重要性を認識し及び持続可能な森林管理等を促
進するための過去及び進行中の森林関係の協力を再確認しつつ,森林減少・劣化に由
来する排出の削減等(REDD+)に関する協力の更なる実施を目指す。
5 双方は,オフセット・クレジット・メカニズムの構築に向けた議論の進展を歓迎し,
インドネシア側の国家気候変動評議会(DNPI)及び日本側の在インドネシア日本
国大使館の間の緊密な連携の下,気候変動に関する国際連合枠組条約の原則及びカン
クン合意に沿って同メカニズムに関する相互理解を深めるため及び温室効果ガス削減
への具体的行動を促進するため,現在進行中の諸活動に立脚し,モデル事業,キャパ
シティ・ビルディング及び共同調査の特定と実施を通じて,官民にわたる協議プロセ
スを拡大していく。
7 双方は,インドネシアにおいてMRV(測定,報告及び検証)を担当する機関の設立
に向けた準備に関する協力の進展を歓迎し,インドネシアにおけるキャパシティ・ビ
ルディングの重要性を認識しつつ,緊密に協働することを決定する。
外務省 仮訳より抜粋
31
REDD+とクレジット
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16
森林を対象としたクレジット制度の現状
 京都議定書に基づく取り組み
CDM'クリーン開発メカニズム(
 非付属書I国(途上国)と付属書I国との間で実施されるクレジット制度
 CERクレジット(森林の場合はtCER/lCER)を発行
JI'共同実施(
 付属書I国間で実施されるクレジット制度
 ERUクレジットを発行
 自主的な取り組み
世界で流通するボランタリークレジットの制度
 VCS(Voluntary Carbon Standard),VER+, CFS'Carbon Fix Standard(などの民間主導によるカーボンオフセットのための制度
 制度により取り決めやプロジェクトの範囲が異なる
 VERクレジットを発行
我が国のみで流通するボランタリークレジットの制度
 環境省主導によるJ-VER制度
 国内のプロジェクトを対象としクレジットの認証・流通制度を構築
 VERクレジットを発行'森林の場合はJRM,排出削減の場合はJVR)
 将来枠組みに基づく取り組み
REDD +(森林減尐・务化の抑制(
 クレジット制度 vs 基金(ファンド)化
HWP (伐採木材)
 計上対象として導入されるか?
 クレジット制度化は考えられるか?
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事業形態ごとに適用可能な制度
日本国内
先進国
(付属書I国)
発展途上国
(非付属書I国)
植林JI
植林CDM
VER
VER
VER
VER
VER
VER
植林
J-VER
(植林活動)
森林管理・経営
J-VER
(間伐促進型)
(持続可能な
森林経営促進型)
森林保全・保護
REDD+
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17
REDDから創出されるクレジット量の予想
 排出削減シナリオの検討
 クレジット価格とその排出削減効果の関係の推定及びそのツールの開発が進められてい
る。これによりREDDに投入された資金からREDDから算出可能なクレジット量が推定され
る。
 リファレンスレベル'クレジット価格がゼロ(における森林面積の減尐と、設定したクレジット
価格を土地利用の変更等の動機付けに反映させた場合の森林面積の減尐を推定し、森
林の面積あたりの炭素蓄積量を掛け合わせることでREDDがある場合とない場合のCO2
排出量を推定する。
表 代表的モデルにおける想定リファレンスレベル
モデル
森林減尐面積 百万ha/年'CO2排出ギガトン/年 (
ラテンアメリカ
アフリカ
東南アジア
GTM
4.84 (1.86)
4.58 (1.72)
2.23 (1.07)
DIMA
3.62 (1.15)
4.98 (1.61)
1.14 (0.31)
GCOMAP
4.31 (1.57)
5.99 (1.37)
1.90 (0.38)
Klindermannら (2008)
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クレジット価格の影響
 炭素クレジット価格と2030年における排出削減量の関係
ラテンアメリカ
全世界
アフリカ
東南アジア
Klindermannら (2008)
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排出削減シナリオの検討
 地域によるコストの違い
 アフリカ、ラテンアメリカ、東南アジアの順に低いコストでより高い排出削減量を実
現できると期待されるとの結果が得られている。
表 クレジット価格と2030年における排出削減量
クレジット価格
CO2排出削減量ギガトン/年
ラテンアメリカ
アフリカ
東南アジア
20 USD/トンCO2
0.8-1.7
0.9-1.5
0.1-1.1
100 USD/トンCO2
1.1-1.9
1.4-1.7
0.3-1.1
Klindermannら (2008)
 この他、クレジット価格などのREDDに対するインセンティブの設定が排出削減効果に与え
る影響を推定するツール'OSIRIS :Open Source Impacts of REDD Incentives
Spreadsheet)が開発されている。ユーザーは、様々な設定を自由に変更することでREDD
に関するシナリオの影響を国ごとに検討することが出来る。
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森林炭素クレジットの動向
 2009年時点での森林炭素クレジットの価格は、0.65$/tCO2~50$/tCO2の範囲で
あり、平均では7.88/tCO2である。
 京都議定書に対応したコンプライアンス市場の場合の平均価格は10.24$/tCO2、
ボランタリー市場の場合における平均価格は8.44$/tCO2'CCXの場合は
3.03$/tCO2(である。なお、2008年にはボランタリー市場での価格の方が高値で
あったが、2009年6月にコンプライアンス市場と価格が逆転したと言われている。
2007年~2009年上半期
における森林炭素クレ
ジットの市場規模は
100M$を超えており、
20.8 million MtCO2の炭
素クレジットが取引され
ている
出典:Ecosystem Marketplace
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REDDから創出されるクレジット量の予想
 クレジット量の推定
 クレジット価格によりREDDから得られると期待できるクレジット量は大きく異なる。
 森林炭素蓄積量など、想定する条件、モデルにより期待できるクレジット量は異
なる。
 レファレンスシナリオの決定方法等、今後REDDが採用する制度によりクレジット
量は異なる。
REDDから創出されるクレジット量は現段階では不確実性が大きい
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森林プロジェクトの形態
 炭素クレジットには植林だけでなくREDDの対象となる森林保全のプロジェクト起
源のものも含まれている。これまでは、A/R(新規・再植林)のプロジェクトが最も多
かったが、今後はREDDの機運の高まりによりREDD(またはRED)起源のクレジット
が増加することが予想される。
出典:Ecosystem Marketplace
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地域別のプロジェクト割合とクレジット価格
 炭素クレジットの価格およびプロジェクト件数は、地域により大きく異なっており、
オセアニア地域の価格が最も高く、米国の価格が最も低い
出典:Ecosystem Marketplace
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国内企業におけるREDD+への取り組み状況
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「二国間クレジット制度」の狙い
 二国間の政府約束の下で、低炭素技術による海外での排出削減への貢献を独自に評価・クレジット
化することを目指す制度。
 既存のCDMに比較して、次の点で具体的なメリットがある。
1(適用分野'技術等(の拡大・普及
 'CDMでは方法論が未採択である(REDDおよびREDD+への適用の拡大を通じて、森林分野での排出削
減対策を促進
2(対象国の範囲拡大'戦略的な選定(
 中国、インド以外の途上国におけるREDDプロジェクトの展開可能性
 二国間協定を締結する際の戦略的な展開可能性
3(方法論・手続きの簡素化 等
 追加性の立証要件の緩和'cf. 要素技術のポジティブリスト化(等を通じた利便性の向上
 VCS等の自主的プログラムでの承認済み方法論を有効活用し、効率的なプロセス運用を実現
出典:経済産業省
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国内企業における取り組み例
'経済産業省:地球温暖化対策技術普及等推進事業 採択案件(
 丸紅株式会社'インドネシア(
 同国における森林保全対策、持続可能な森林経営等を通じたREDD+プロジェクトの組成、温室効果ガ
スの排出削減可能性、日本の衛星技術を活用した排出削減の適切な評価方法、REDD+プロジェクトを
有効に実施するための経済的インセンティブとしての二国間クレジットのあり方・制度設計等の具体的
検討を進める。'同社プレスリリースより(
 三菱商事株式会社'ペルー(
 同国の原生林において、REDD+を目的とした森林保全事業を実施する。
 日本政府は9月21日、南米ペルー全土の森林保全・管理「森林保全計画」に必要な資金として、計19億
円の無償資金協力を行うと発表
 王子製紙株式会社'ラオス(
 ラオス中部及び南部で実施している同社の植林事業を対象とするREDD+に関するFS事業を実施する。
 兼松株式会社'ブラジル(
 平成21年度から実施している事業をベースとし、面積は108 万ha、二酸化炭素削減量は年間40 万トン
を想定した事業のFSを実施
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丸紅の事例:インドネシア
 対象地域
 Central Kalimantan Province, カリ
マンタン
 70,000ha'泥炭地(
 Riau Province, スマトラ
 200,000ha(泥炭地(
カリマンタン地域の概況
■ 実施機関
 丸紅株式会社
 ITTO
 ERM Japan
 会計・法律事務所
VCSの泥炭地REDDを対象とした方法論
'VM0004(をベースとして、二国間協定
に基づく方法論のあり方をインドネシア
政府と検討
出典:丸紅資料(COP16)
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兼松の例:ブラジル
 対象地域
 ブラジル・マトグロッソ州
■ 実施機関(GEC調査時)
 兼松株式会社
 ブラジルMundusCarbo 社
 株式会社スマートエナジー
約108万ヘクタールのプロジェクト地域におい
て先住民のParesi族がVER排出権の売却収
益をインセンティブとして、森林伐採による大
豆農地への土地利用転換を抑制
'土地を大規模農家にレンタルする収入に比
べて、VER排出権の売却収入が上回る場合
には、Paresi族は土地のレンタルを中止する
とのシナリオに基づく事業(
方法論:'世銀BioCarbonFund方法論:Methodology for
Estimating Reductions of GHG Emissions from Mosaic
Deforestation (RED_NM_001/Version 01)(
事業モデル
出典:GEC報告書2009年度
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王子製紙の例:ラオス
 植林によるCO2吸収量及び森林の減尐、务化の抑
制によるCO2の排出削減量を計測、報告、検証す
るための手法の検討、開発
 対象地域
 ラオス中部及び南部
 地域コミュニティーを対象とした社会貢献活動およ
び雇用創出を含めた地域全体の経済効果について
の評価
■ 実施機関
 生物多様性の保全等を含む対応策と効果の評価
 王子製紙株式会社
 LPFL
 期待されるCO2クレジット量の試算
 二国間協定によるCO2クレジット移転のためのスキ
ーム構築の検討
ラオス中部及び南部で実施している同社
'現地子会社LPFL(の植林事業を対象と
するREDD+事業の検討を実施。植林事
業地および近隣地域を対象として、
REDD+の実現性に係る調査を行う。
王子製紙は、海外8カ国、13の植林事業
で24万haの植林地を保有しており、構築
されるスキームを他の地域の植林事業
にも展開することを計画している。
出典:王子製紙プレスリリース
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セブン&アイ ホールディングスの例:インドネシア
 対象地域
 東ジャワ島南部メル・ベチーリ国
立公園
 面積:約58,000ヘクタール
■ 実施機関
 セブン&アイ ホールディングス
 ITTO
 インドネシア林業省・現地NGO等
事業目的
①国立公園の中とその周辺に住む人々を、森林減
尐、森林务化、生物多様性の喪失を防ぐための
活動に積極的に参加させることで、住民の意識を
向上させ、生活の向上につなげること。
②森林減尐・森林务化による温室効果ガスの排出
削減量と、公園内の森林の炭素蓄積量を把握す
るため、信頼性があるMRV'測定可能・報告可能・
検証可能な(システムをつくること。
世界の原生熱帯林を保全していく「原生熱帯
林保全プログラム」をITTOと締結し、第一弾プ
ロジェクトとして本案件を開始
国内グループ会社の1年間のCO2排出量の
約50%にあたる120万トンのCO2排出抑制効
果'炭素蓄積量の維持・管理(を目指して実施
出典:セブン&アイホールディングス 公開資料
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海外におけるプロジェクト事例
国名
実施者
特徴
ベリーズ
Rio Bravo Climate
Action Project
プロジェクト名
The Nature Conservancy, Programme for
Belize, Nexen Inc., Duke Power, DTE Energy,
PacifiCorp, Suncor Energy Inc., Utilitree
Carbon Company and WE Energies
20,658 ha:40年間のプロジェ
クトのうちの最初の10年で
$5.6 millionを投資
ボリビア
Noel Kempff Climate
Action Project
The Nature Conservancy, Fundación Amigos
de la Naturaleza, Government of Bolivia,
American Electric Power Company, BP
America, PacifiCorp and Winrock
International Institute for Agricultural
Development
642,184 ha:30年間にわたり、
最大5.8 million tons-CO2の
排出削減を見込む
ブラジル
Guaraquecaba
Climate Action
Projects
The Nature Conservancy, the Society for
Wildlife Research and Environmental
Education, American Electric Power, General
Motors, Chevron
18,678 ha:40年間で最大1.2
Million-CO2の排出削減を見
込む
エルサル
バドル
Coffee and
Environment Initiative
Multisectoral Investment Bank (BMI),
EcoSecurities
59,000 haのコーヒー農園を
対象とした環境保全プログ
ラム
出典: An Overview of Readiness for REDD 'WHRC)
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海外の事例:ウォルト・ディズニー社'ペルー・コンゴ民主共和国(
 対象地域
生物多様性への配慮に重点を置いており、
CCBスタンダードとVCSの組み合わせによ
るクレジットの創出を想定している。
 ペルー:30万ha
 Alto Mayo Protected Forest (AMPF)
 コンゴ民主共和国:33.7万ha
 Tayna and Kisimba-Ikobo Community
Reserves
■ 実施機関
 ウォルト・ディズニー社
 コンサベーション・インターナショナル
 各国政府
2009年にウォルト・ディズニー社とコンサベ
ーション・インターナショナルが両国におけ
るREDD事業のデモンストレーションプロジ
ェクトに対する協定を締結
初期資金として、USD4Millionを出資
出典:CIニュースリリース資料
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企業活動の現状分析
 国内企業の活動
 現状では、経済産業省の「二国間クレジット制度」採択案件の企業が活動の中心であり、
特に排出権マーケティングを想定した商社の活動が活発となっている。
 一方で、資源・エネルギー関連企業に関しては、現状では目立った動きは無い。
 王子製紙は木材資源の供給・利用会社として、本業との繋がりからREDD+事業への参画を計画
■ 海外企業の活動
 米国・欧州企業を中心として、環境NGOとの連携による活動例が多い。
 特に、 The Nature Conservancy、Conservation Internationalが企業との連携も含めて世
界的に活動を展開している。
 いずれの団体も、植林CDMからクレジット創出プロジェクトに積極的に関わっている
 海外における参入企業の業種は金融機関、エネルギー関連企業、エンターテイメント企
業など様々であり、本業との繋がりの有無よりもCSR活動あるいは排出権マーケティング
を想定した活動が多い傾向にある。
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NGOにおけるREDD+への取り組み状況
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国際林業研究センター'CIFOR)
組織概要
REDD/REDD+に対する姿勢
森林保全と地域社会生活向上のための政策研究のため
に設立。国際農業研究協議グループ'CGAIR(の16番目
の研究機関。
 森林の公益的環境機能と持続的な森林管理に関する研
究等、亜熱帯地域を対象とした森林研究を推進。
 創立は1993年、本部はインドネシアボゴール、150人以上
の職員が在籍。
 活動

 REDDに関する解説書の作成
 ボリビア、カメルーン、インドネシア、ベトナムにおけるモ
ニタリングとMRVに取り組む。
 考え方
 森林減尐・务化の防止策としては期待
 市場・統治における欠陥を克服しないと成功しないと予測。
国家内にも国家間にも異なる利益を持つ
人々の存在を意識することが必要。
政策的枠組は、効率性・有効性・公正性の
均衡を保ちながら適切な管理を行わなけれ
ばならない。
•
•
主な活動内容
 気候変動の緩和に対する森林機能の研究
 地域森林と農業の相互的作用における生活向上
 景観保全と開発のトレードオフ
 森林に関する貿易と投資の影響管理
 持続可能な熱帯森林の管理
主な連携機関
FAO,ITTO,UNEP,UNESCO,WWF,etc
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出典:http://www.cifor.cgiar.org/
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World Wide Fund for Nature 'WWF(
組織概要
REDD/REDD+に対する姿勢
 世界100カ国以上で活動する環境保全団体であり、
 活動
野生生物の保護のため設立。
 自然環境、森林、草原、湿地等生態系に密接に
関連する自然環境の保護に取り組む。
 創立は1961年、本部はスイスのグラン、会員は
500万人程度。
 ペルーのアンデスの熱帯林とその生態系保護プロジェク
トの実施。
 伐採と森林減尐の保全、防護地域特定に関する持続可
能な財政機構の提案。
 考え方
 発展途上国におけるREDD+は森林保全に対して有用で
あり、支持している。
 先進国は技術移転、資源の提供を行う必要がある。
主な活動内容
 REDD+の課題
 林産物購入
•
FSC森林認証システムの普及と促進。
 林産物の調達プロセスを明らかにし、違法伐採
による木材を利用しない。
 「木材調達ガイドライン」の強化を提言
 責任ある購入者となることで、環境保全と企業行
動を整合させる。

•
•
主な連携機関
法人、政府、市場、人道支援団体等と幅広く連携しながら
活動。
 違法伐採の防止

アジア森林保全支援プロジェクト'インドネシアや
極東ロシアにおける森林保全活動のサポート(
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特定地域における保全が与える他地域への影響
市場の不均衡性
地域住民の権利と影響
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出典:http://www.wwf.or.jp/
CONSERVATION INTERNATIONAL(CI(
組織概要
REDD/REDD+に対する姿勢
 自然生態系と人の関係に着目し環境問題を解決
 活動
することを目的として設立。
 「ホットスポット」概念を取り入れて世界25箇所の
陸上ホットスポットを発表して、生物多様性保全を
推進。
 1987年創立、本部は米国ワシントン、スタッフは
1000人程度。
 世界各国におけるReadiness支援
 ボリビア、インドネシア、マダガスカル、ブラジル、フィリピ
ン等
 考え方
 先進国が途上国の削減能力を引き出すように国際社会
が一致することが重要。
 気候変動枠組み条約の下に明確に位置づけるべき。
 緩和策だけではなく適応策として、便益・貢献を創出する
ように計画・実施されるべき。
主な活動内容
 以上から、「REDD+」を推奨。
 生物多様性に対する科学的な理解と保護能力の
強化、持続可能な環境保全を行うための政治的・
財政的な枠組の構築。
 生物多様性保護活動の確保
 生物多様性保護区の創設
主な連携機関
 絶滅危惧種の保護
 環境保全政策やベストプラクティス開発
法人、政府、非政府組織、地域団体等
 地元主体の事業活動や環境教育プログラムの発展を促
進
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出典:http://www.conservation.org/sites/japan/Pages/partnerlanding.aspx
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ウィンロック環境サービス
組織概要
REDD/REDD+に対する姿勢
 ウィンロック環境サービスは3つの団体の合併に
 活動
より創立された。' 国際農業開発サービス、
Winrock国際家畜研究・訓練所、および農業開発
協議会(
 経済的弱者の機会向上、持続可能な天然資源活
用の取り組み等を行う。
 創立は1985年、本部は米国
 ギニア、ビサオの3つの国立公園における土地利用・被
覆変化による炭素貯蔵の推定プロジェクト
 炭素関連プロジェクトのためのデータ収集、分析、資料作
成、ワークショップの開催
 VCSのための基準査定、炭素貯蔵の査定等、技術的な
サポートの提供
 考え方
 REDDの方法論には多くの不安定性や課題が残存すると
主な活動内容
指摘。確固たるモジュール開発が必須であると主張。
 REDD,REDD+に関する報告書をWebにて提供。
 持続可能な農業支援
 中小生産者に付加価値戦略による市場、サプライチェー
ン等プログラムの提供。
 天然資源管理
 生産能力・効率性の向上、ビジネス化、価値連鎖の開発
主な連携機関
をサポート。
 技術育成
多くの寄付団体、プロジェクトパートナーとしては地域団体・
非政府団体等。WWF,TNC,WFP,AIG等
 中小企業の企業発展のための技術支援。エネルギー、
農業関連産業、製造業等。
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28
出典:http://www.winrock.org/
The Nature Conservancy (TNC)
組織概要
REDD/REDD+に対する姿勢
 生物多様性保全、絶滅危惧種保護等を行う世界
 活動
的な自然保護団体。
 自然保護区の管理、自然保護教育等を実施。
 創立は1951年、本部は米国ワシントン、会員は
100万人以上。
 ボリビアの森林保護プロジェクト。64万ヘクタールの森林
を保護し、580万t以上の二酸化炭素排出を防ぐ。
 ブラジルの排出量抑制のために、地域社会と協働。
 インドネシアのREDD開発のため、政府機関、自治体等と
協働。
 考え方
 REDDに関して、容認的であり支持をしている。
 REDDが重要であると考える理由。
•
主な活動内容
 自然・生態系保護
•
 世界1400箇所の生物生息地の確保・保護
•
 生態系保全、絶滅危惧種保護
 各国で環境保全プロジェクトを実施
森林は生態系、食糧、水等の視点から重要なソ
ースであること。
驚異的なスピードで森林減尐・务化が進行してい
ること。
森林保全に対する経済的仕組みが確立していな
いこと。
 中南米、東南アジア等29カ国において環境保全プロジェ
クトを展開中
主な連携機関
 植林プロジェクトによる開発途上国との自然保護・債務ス
ワップ取引等を実施
政府'EPA,USDA,NPS等(、NGO、地域関係者'メキシコ、ブ
ラジル、ボリビア等(
 各種セミナー、ボランティア活動の実施
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出典:http://www.nature.org/
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Friends of the Earth Japan (FoE)
組織概要
REDD/REDD+に対する姿勢
 Friends
of the Earth International '77カ国、200万
人)のメンバー団体として発足。
 地球規模の環境問題に取り組み、持続可能な社
会の構築を目指す。
 創立は1980年、本部は東京都。
 活動
 日本支部であるため、海外連携のプロジェクトよりも国内
プロジェクトが主であることが分かる。
 REDDに関しては非常に積極的な活動を行っており、一
般ユーザへの詳細解説の提供、意見書の提出等を行っ
ている。
 考え方
 先進国はオフセットに頼らない排出削減をすべき。
 REDD+のパートナーシッププロセスには改善が必要であ
る。
主な活動内容
 市場メカニズムの導入に関しては反対を貫く。
途上国対象地域における集中的な企業活動によ
り地域社会に負の影響が及ぶこと。
•
市場メカニズムは炭素クレジットの発行を前提と
しているため、最終的に先進国の排出オフセット
に用いられてしまうこと。
 他NGO等の動向に関しては客観的評価を行っている。
•
 フェアウッド
 財団法人地球・人間環境フォーラムと連携し、調査・分析
だけでなく運用を支援するコンサルティング業務を発足。
 調査・分析、情報発信も継続。
 木材製品寄付
 間伐作業により得られた間伐材から木材製品を作成し、
自治体・教育団体等に寄付を行う。
主な連携機関
 里山再生プロジェクト
法人団体、NGO等
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出典:http://www.foejapan.org/
国際熱帯木材機関 (ITTO)
組織概要
REDD/REDD+に対する姿勢
 熱帯森林資源の前途に対する懸念の高まりを背
 活動
景に国際連合'UN)によって設立された。
 熱帯諸国の森林破壊と熱帯木材貿易による経済
発展の調和を取ることを課題とする。
 設立は1986年、本部は日本横浜'日本に本部を
置く唯一の国連条約機関(。
 熱帯諸国における炭素バランスを強化するための森林
緩和・適応策の行動を開発し、実施に向けて計画。
 国際専門家会議の開催
 ITTO目標2000の提示
•
売買対象の木材を持続可能な管理が行われて
いる熱帯森林だけに限るという目標
 考え方
 REDDの課題において賛否を明確にはしていないが、専
主な活動内容
門家との議論により実用的な提案・実施計画が出ること
に期待をしている。
 持続可能な森林経営
 熱帯木材資源の管理と保全に向けた支援
 経済情報と市場調査
 生産国から消費国への熱帯木材の流通、製品・サービス、
市場の拡大
主な連携機関
 産業開発
 森林関連産業の育成と付加価値の創出
JICAと共通目標に向けた取り組み、
その他アフリカ木材機関'ATO),CIFOR,FAO,UNFF,WTO等
 能力開発
 森林資源管理能力の向上
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出典:http://www.itto.int/ja/
インドネシアにおけるREDD+への取り組み例
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【インドネシア共和国】基礎データ
国名
面積
人口
首都
言語
政体
 特徴
 17,508の島々からなる島嶼国
 主な島は、ジャワ、スマトラ、スラウェシ、カリ
マンタン、イリアンジャヤ等
主要産業
GDP(2009)
一人当たりGDP
経済成長率
 気候
 熱帯性気候
 乾期:4月~9月、雨期:10月~3月
 年平均気温:約27度
主要貿易品
目
輸出
輸入
インドネシア共和国
約189万平方キロメートル'日本の約5倍(
約2.31億人'2009年政府推計(
ジャカルタ
インドネシア語
大統領制、共和制
鉱業'石油、LNG、アルミ、錫(、農業'米、ゴ
ム、パ-ム油(、工業'木材製品、セメント、肥
5613億ドル
2590ドル
4.50%
石油・ガス'16.0%(、鉱物性燃料'12.0%(、動
物・植物油'10.5%(
石油・ガス'19.6%(、一般機械機器'15.1%(、
機械・電機部品'11.7%(
 森林植生
 広葉樹林
 熱帯雨林、山地雨林、亜山岳雨林、モンスーン林、山地
モンスーン林
 針葉樹林
 湿地林
 マングローブ林、泥炭林、ヒース林
外務省HPより
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【インドネシア共和国】森林面積
森林面積の推移
 森林面積は大幅に減尐している。ただし、インドネシア政府が発表している森林面積
は、国土利用上森林として管理すべき地域を定めたものであり、実際の面積はさらに
減尐していると想定される。
面積(ha)
森林区分
1990
2000
保安林
47,515,473
29,036,994
保護林'保護地(
19,152,525
21,824,627
条件付保安林
29,570,656
16,209,112
非転換林
33,401,656
27,823,177
天然林
129,640,274
94,901,178
転換林
24,325,772
13,670,535
153,966,046
108,571,713
特定目的林
-
計
7,267
林業省'1993年、2002年(; GEC報告書より抜粋
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【インドネシア共和国】 森林の現状
近年の森林
 1990年代の林業政策で、森林経営・管理権限の多くを企業に渡したため、森林開拓による森林务
化や生態系損失に繋がった。
 木材生産量に占める違法伐採量は7割になるとも推測され、中国・日本・台湾・香港などに輸出さ
れている。
 インドネシアの国土の6割が森林地域であり、その5割が生産地域、残りが保護地域となっている
が、土地利用転換が進む恐れがある。
関連組織
 林業農園省'中央(
 地方林政農園局'地方(
 州営林局、営林署'州(
環境保護策
 海外企業の植林事業は基本的に歓迎している。
 1区画5,000ha以上の植林を行なう場合、1(事業計画を地方政府に提出する、2(事前に環境アセ
スメント調査を実施する。
 2002年に策定した政府の森林保護方針では、60地域が保護が必要な地域として示されているが、
資金不足により、5年間で17地域の保護を進めることとした'予算額:USD 1.6 billion(。
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インドネシアに関連した森林減尐・务化に関わる各国の動きの例
豪州
 豪州炭素アカウンティングシステムのインドネシアへの提供
 豪州NCASのインドネシア版(I-NCAS)の構築・運用支援の実施
 インドネシア-オーストラリア森林炭素パートナーシップ
 中部カリマンタン州での実証活動「カリマンタン森林気候パートナーシップ(the Kalimantan Forests and Climate
Partnership : :KFCP)を開始。オーストラリア政府は既にKFCP設立に3000万ドルを拠出。
米国
 米国政府:スマトラ島環境債務スワップ
 インドネシアの3000万ドルの債務をスマトラ島の自然生態系保全を推進により帳消しすることを米国政府と合意
 米国3州とブラジル・インドネシアによる森林保全・回復による気候変動対策の事前契約
 熱帯林が持つ二酸化炭素の吸収源および固定源としてのサービスに対して、支払いを行うことを契約
 メリルリンチ証券-アチェ州政府による森林減尐抑制事業
 75万haのウルマセン森林地域での森林減尐を85%削減するため、4年間にわたり900万米ドルを投資
日本
 JICA-インドネシア林業省と衛星活用協力
 だいち'ALOS(を活用した「衛星情報を活用した森林資源管理支援」の実施で林業省と覚書
 JICA-JSTプロジェクト:インドネシアの泥炭-森林における火災と炭素管理
 北大を中心に中部カリマンタンの泥炭地における火災抑制、炭素管理プログラム開発のためのプロジェクト実施
 経済産業省:地球温暖化対策技術普及等推進事業
 南スマトラの泥炭地を対象とした丸紅株式会社における制度設計等のFS事業'ITTOと協力(
 セブン&アイ ホールディングス
 ジャワの国立公園における森林保全事業への出資'ITTOと協力(
国際機関
 UN-REDD'国連REDDイニシアティブ(
 FCPF'世界銀行 森林保全カーボンファンド(
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