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緑内障治療剤「H-1337」の米国等における戦略的オプション付 基本契約
平 成 28 年 4 月 14 日 各 位 会社名 代表者名 株 式 会 社 デ・ウエスタン・セラピテクス研 究 所 代表取締役社長 日高 有一 ( コ ー ド 番 号 :4 5 7 6 ) 問合せ先 取締役総務管理部長 T EL 川上 哲也 05 2-2 18 -87 85 緑 内 障 治 療 剤 「 H -1337」 の 米 国 等 に お け る 戦 略 的 オ プ シ ョ ン 付 基本契約書締結の件 当 社 が 創 製 し た 緑 内 障 治 療 剤「 H -1337」に つ き 、米 国 の Allysta Pharmaceuticals, Inc.( 以 下 、「 Allysta」) に 対 し て 、 米 国 を 含 む 4 つ の 国 ・ 地 域 ( 米 国 、 EU、 オ ー ス ト ラ リ ア 、 中 国 ( 以 下 、「 米 国 等 」)) に お け る 戦 略 的 オ プ シ ョ ン 付 基 本 契 約 を 締 結することを本日決定いたしましたのでお知らせいたします。 本 契 約 は 、当 社 と Allysta が 戦 略 的 に 協 働 し て 行 う 新 た な ビ ジ ネ ス モ デ ル で あ り 、 当 社 が 保 有 す る 「 H -1337」 の 開 発 の 確 度 、 な ら び に ス ピ ー ド を 高 め る こ と を 目 的 と し て お り ま す 。本 契 約 に よ り 、 「 H -1337」は 緑 内 障 を 適 応 症 と し た POC( Proof of Concept: 創 薬 概 念 の 検 証 ) 試 験 を 推 進 す る と 共 に 、 POC 取 得 後 の 米 国 等 に お け る オ プ シ ョ ン 権 を Allysta に 付 与 し て お り ま す 。 当 社 は 、現 在 パ イ プ ラ イ ン の 拡 充 と 事 業 領 域 の 拡 大 に つ い て 戦 略 的 に 取 り 組 ん で お り ま す が 、こ の 契 約 に よ り 外 部 と の 協 働 を 進 め な が ら 、パ イ プ ラ イ ン の 価 値 の 向 上を目指すことが可能となります。 本 契 約 後 、「 H -1337」 は 当 社 費 用 で 米 国 で の 開 発 を 開 始 し 、 平 成 30 年 度 中 に 前 期第Ⅱ相臨床試験を終了する予定となっております。前期第Ⅱ相臨床試験終了後、 一 定 の 条 件 下 で Allysta が 本 契 約 の オ プ シ ョ ン を 行 使 し た 場 合 に は 、Allysta へ ラ イ セ ン ス ア ウ ト を す る こ と に な り 、 最 大 総 額 97 百 万 米 ド ル の マ イ ル ス ト ー ン フ ィ ーを受領することになります。 な お 、 本 件 に よ る 平 成 28 年 12 月 期 連 結 業 績 予 想 に 変 更 は ご ざ い ま せ ん 。 H -1337 に つ い て プ ロ テ イ ン キ ナ ー ゼ 阻 害 剤 (注 1) を 中 心 と す る 当 社 化 合 物 ラ イ ブ ラ リ ー (注 2 )の シ ー ド 化 合 物 を 基 に し て 最 適 化 さ れ た 、緑 内 障・高 眼 圧 症 を 適 応 症 と す る 開 発 品 で す 。 本 剤 は 、 LRRK を 中 心 と し た 各 種 プ ロ テ イ ン キ ナ ー ゼ ( 注 3 ) を 阻 害 す る マ ル チ キ ナ ー ゼ 阻 害 剤 で あ り 、線 維 柱 帯 - シ ュ レ ム 管 を 介 し て 主 流 出 路 か ら の 房 水 流 出 を 促 進 し 眼 圧 を 下 降 さ せ る こ と が 示 唆 さ れ て お り ま す 。そ の 強 力 な 眼 圧 下 降 作 用 は 、長 時 間 持続することが動物試験等で確認されております。 Allysta Pharmaceuticals, Inc. Allysta の 創 業 者 で あ る Henry Hsu, MD は 、 医 学 博 士 と し て の 知 見 を 基 に 複 数 の 治 療 分 野 に お け る 臨 床 開 発 責 任 者 と し て の 経 験 が あ る だ け で な く 、IND 申 請 の 監 督 や 臨 床 開 発 グ ル ー プ の 構 築 や 指 導 に 長 け て お ら れ 、さ ら に は 、米 国 の バ イ オ ベ ン チ ャ ー Altheos,Inc.の 共 同 創 設 者 か つ CEO と し て 、 32 百 万 米 ド ル を 超 え る 資 金 調 達 や 緑 内 障 治 療 剤 の 導 入 、リ ー ド 化 合 物 を 臨 床 試 験 へ 進 め る 等 、数 多 く の 実 績 を あ げ ら れ て お り ま す 。同 氏 は 、眼 科 を は じ め と す る 広 範 囲 に お け る 分 野 で の 専 門 知 識 を 有しておられ、今後は、同氏を主体として臨床開発を進めてまいります。 以 上 用語解説 (注 1 )阻 害 剤 生 体 内 の 様 々 な 酵 素 分 子 に 結 合 し て 、そ の 酵 素 の 活 性 を 低 下 若 し く は 消 失 さ せ る 物 質 を 指 し ま す 。化 学 物 質 が 特 定 の 酵 素 の 活 性 を 低 下 若 し く は 消 失 さ せ る こ と に よ り 、 病気の治療薬として利用されることがあります。 (注 2 )化 合 物 ラ イ ブ ラ リ ー 化 合 物 ラ イ ブ ラ リ ー と は 、当 社 が 長 年 に わ た り 蓄 積 し て き た 新 薬 候 補 化 合 物 の タ ネ と な る 化 合 物 群 で す 。こ れ ら の 化 合 物 の 一 つ 一 つ が 特 徴 的 な 性 質 を 有 し て お り 、基 礎研究や新薬候補化合物発見に利用されます。 (注 3 )プ ロ テ イ ン キ ナ ー ゼ ATP(ア デ ノ シ ン 三 リ ン 酸 と 言 わ れ 、 体 内 で 作 ら れ る 高 エ ネ ル ギ ー 化 合 物 )等 、 生 体 に お い て エ ネ ル ギ ー の 元 と な る 低 分 子 物 質 等 の リ ン 酸 基 を 、タ ン パ ク 質 分 子 に 転 移 す る (リ ン 酸 化 )酵 素 で す 。一 般 に リ ン 酸 化 を 触 媒 す る 酵 素 を キ ナ ー ゼ と 呼 び 、特 に タンパク質をリン酸化するキナーゼをプロテインキナーゼと言います。