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は じ め に 21 世紀は環境の世紀といわれております。20 世紀末、地球温暖化による様々な異常気象 が世界的議論になる中、我が国は平成 9(1997)年、京都議定書の議長国として地球温暖化の 要因である温室効果ガスの削減割合を設定し、国を挙げて温暖化防止に取り組んでまいりまし た。しかし、21 世紀も 10 年が経過しましたが、私達は未だその進行を食い止めることがで きておりません。 そのような中、平成 23(2011)年 3 月に発生した東日本大震災と原子力発電所の事故が契 機となり、我々を取り巻くライフスタイルや社会全体の仕組みは大きな転換期を迎えました。 とりわけ電力需要について、一人ひとりの節電意識が日本全体で大きなうねりとなり、大規模 停電回避へとつながった流れを、私たちは実際に体験しました。地球温暖化防止は極めて規模 の大きな課題でありますが、この体験と同様に各個人の高い意識と地道な取り組みが積み重な れば、やがては温暖化の原因となる温室効果ガスの発生が抑制でき、ひいては地球温暖化に歯 止めをかけられるものと私は確信します。 この「摂津市地球温暖化防止地域計画」では、温室効果ガス排出量の大部分を占める二酸化 炭素(CO2)を、平成 32(2020)年度には平成 2(1990)年度比で 20%削減することを目指し ております。この目標を達成するためには、市民・事業者・行政の三者が協働して、省エネ・ 省 CO2 型ライフスタイルへの転換、再生可能エネルギーの普及など、それぞれの立場から積 極的に関与することが必要であり、本市としましても、自らの事務事業において市民・事業者 の模範となるべく、率先して温室効果ガスの排出抑制に取り組む所存であります。皆様方にお かれましても、本計画の趣旨をご理解いただき、日々の暮らしから産業に至るまで、あらゆる 場面を通じて二酸化炭素(CO2)の削減にご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 最後になりましたが、本計画の策定にあたりまして、ご指導ご協力を賜りました摂津市地球 温暖化防止地域計画策定委員の皆様をはじめ、多くの市民・事業者の皆様に心から感謝を申し 上げ、ご挨拶といたします。 摂津市長 森山 一正 -目 次- 本編 第1章 計画の基本的事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1.計画策定の趣旨 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2.計画の期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 3.計画策定の背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 第2章 摂津市の地域特性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 1.自然環境特性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 2.社会的特性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 第3章 摂津市の温室効果ガス排出量の現状と将来動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 1.対象とする温室効果ガス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 2.二酸化炭素(CO2)排出量の現状 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14 3.二酸化炭素(CO2)排出量の将来動向 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16 第4章 地球温暖化防止のための取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18 1.取り組みの基本的な考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18 2.目標の設定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18 3.地球温暖化対策の基本方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21 4.施策体系・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23 第5章 計画の推進、進行管理について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40 1.計画の推進にあたって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40 2.計画の進行管理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 41 3.計画の広報・啓発活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 41 資料編 資料1 計画策定経過・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 43 資料2 摂津市地球温暖化防止地域計画策定委員会委員名簿・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 44 資料3 現況の二酸化炭素(CO2)排出量の算定手法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 45 資料4 現状趨勢(今後、追加的な対策を見込まない場合)の算定手法一覧 ・・・・・・・ 46 資料5 導入設定率の考え方(今後の対策・さらなる取り組み) ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 48 資料6 市民・事業者アンケート結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 49 資料7 用語解説・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 55 第1章 計画の基本的事項 1.計画策定の趣旨 「地球温暖化対策の推進に関する法律」(以下、温対法という)の改正(2008 年 6 月)によ り、特例市以上の自治体に対して、「その区域の自然的社会的条件に応じて温室効果ガスの 排出量の抑制等を行うための施策に関する事項」を計画で定めることが義務付けられました。 本市には、この規定は適用されませんが、深刻化する地球温暖化問題に市民・事業者・行 政が協働で取り組み、温室効果ガス排出量の一層の削減を目指すため、地球温暖化対策地方 公共団体実行計画(区域施策編)策定マニュアル(以下、策定マニュアルという)に基づき「摂 津市地球温暖化防止地域計画」(以下、本計画という)を策定するものです。 なお、本計画は「第4次摂津市総合計画」を上位計画とするとともに、「摂津市一般廃棄 物処理基本計画」など関連計画等との連携を図りつつ、市域の温室効果ガスの排出に関する 削減目標を定め、その達成に向けての施策を体系的に取りまとめるものです。 2.計画の期間 本計画の期間は、2011年度から 2020年度までの 10 年間とします。 昨今の地球温暖化に係る国・大阪府の動向を踏まえ、市域の現状・地域の特性を考慮して 2020 年度をターゲットとした目標を定め、低炭素社会の形成に向け、総合的かつ計画的な 市域の温暖化対策を推進します。 なお、基準年度については、京都議定書に準じ 1990 年度とします。 3.計画策定の背景 ① 地球温暖化の仕組み 大気中の二酸化炭素(CO2)などのガスは太陽か らの熱を地球に封じ込め、地表を暖める働きがあ ります。これらのガスを温室効果ガスといいま す。温室効果ガスが全く存在しなければ、地表面 から放射された熱は地球の大気を素通りしてし まい、その場合の平均気温はマイナス 19℃にな るといわれています。 このように、温室効果ガスは生物が生きるため に不可欠なものです。しかし、産業革命以降、私 たち人間は石油や石炭等の化石燃料を大量に燃 やして使用することで、大気中への二酸化炭素 (CO2)の排出を急速に増加させてしまいました。 図 1-1 温室効果のメカニズム 出典:STOP THE 温暖化 2008 環境省 HP このため、温室効果がこれまでよりも強くなり、 地表面の温度が上昇しています。これを「地球温 暖化」と呼んでいます。 1 ② 地球温暖化の進行と影響 ■地球温暖化の進行 今後、温室効果ガス濃度の上昇により、 2100 年度の気温は 1990 年度からさ らに上昇すると予測されています。I PCC 第 4 次評価報告書によると、世界 の平均気温は、温室効果ガスの排出量が 最も少なく抑えられた場合でも、平均 1.8℃(予測の幅は 1.1~2.9℃)上昇し、 最 も 多 い 場合 で は 4.0 ℃ ( 予 測 の 幅 は 2.4~6.4℃)上昇すると予測されていま す。 図 1-2 世界平均気温の上昇 出典 IPCC 第 4 次評価報告書 全国地球温暖化防止活動推進センターHP ■地球温暖化の影響 温暖化による地球への影響は以下のことが考えられます。 ①海面上昇 ②動植物の絶滅リスクの増加 海水の熱膨張や氷河 が融けて、海面が最大 59 センチ上昇します。 南極やグリーンランド の氷床が融けるとさら に海面が上昇します。 ③マラリア感染地域も増加 世界平均気温が産業革命 前より 1.5~2.5℃以上高く なると、調査の対象となった 動植物種の約 20~30%が 絶滅リスクが増加する可能 性が高いと予測されていま す。 ④異常気象の増加 世界中で猛威をふる っているマラリアは、温 暖化が進むとその感染 リスクの高い地域が広 がります。 ⑤食料不足 極端な高温、熱波、大雨の 頻度が増加し、熱帯サイクロ ンが猛威を振るうようにな ります。高緯度地域では降水 量が増加する可能性が非常 に高まり、ほとんどの亜熱帯 陸域においては減少する可 能性があります。 ⑥熱帯低気圧の強大化 世界全体でみると、地 域の平均気温が3℃を 超えて上昇すると、潜在 的食料生産量は低下す ると予測されています。 温暖化により、強い熱帯低 気圧は今後も増加すること が予測されており、その結 果、激しい風雨により沿岸域 での被害が増加する可能性 があります。 出典:全国地球温暖化防止活動推進センターHP 2 ③ 地球温暖化防止に関する国際動向 地球温暖化防止に関する対策として、1992 年に「気候変動に関する国際連合枠組条約」 が採択され、同年の国連環境開発会議(地球サミット)では、世界中の多くの国が署名を行い、 1994 年には条約が発効しました。これを受けて、1997 年には、第 3 回締約国会議 (COP3:通称「地球温暖化防止京都会議」)が開催され、京都議定書が採択されました。我 が国については、温室効果ガスの総排出量を第一約束期間(2008 年から 2012 年)に、基 準年である 1990 年度レベル(ただし、ハイドロフルオロカーボン(HFCs)、パーフルオロカ ーボン(PFCs)および六フッ化硫黄(SF6)については 1995 年度)から 6%削減するとの目標 が定められました。 近年の締約国会議では、京都議定書以降の国際的な枠組みの合意に向けて議論が行われ、 2010 年 12 月に開催された第 16 回締約国会議(COP16)では、京都議定書を離脱した米 国や、温室効果ガスの削減義務を負っていない中国、インドなど新興国も初めて一定の削減 を求められることとなり、新たな地球温暖化対策の骨格となる「カンクン合意」が採択され ました。しかし、新たな枠組みを法的拘束力のある形にするかは、今後の議論に持ち越され ています。 ④ 地球温暖化防止に関する国内動向 上記の国際的な動きを受けて、我が国では温対法が 1998 年 10 月に公布され、1999 年 4 月に施行されました。 また、京都議定書の発効を受けて、2005 年 4 月に「京都議定書目標達成計画」が定め られました。この計画では、京都議定書で定められた目標の達成に向けた基本的な方針が示 されるとともに、温室効果ガスの排出削減、吸収等に関する具体的な施策が示され、地方公 共団体に期待される事項も示されました。 2006 年 4 月には「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」が施行されました。こ れは、事業者が自らの活動により排出される温室効果ガスの量を算定し、PDCA サイクルに 基づいた自主的な取り組みを促進することを目的とし、温室効果ガスを多量に排出する事業 者(特定排出者※)に対して排出量の算定と報告を義務付け、国がこの報告に基づき、事業所 別、業種別、都道府県別に排出量を集計し、公表するものです。 また、2008 年 6 月の温対法改正により、排出抑制等指針の策定や、地方公共団体実行 計画の拡充、温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度の対象拡大などが盛り込まれました。 さらに、国際社会に対して「世界の温室効果ガス排出量を 2050 年度までに半減させる」 ことを提案している日本の責任として、 「低炭素社会づくり行動計画」(2008 年 7 月閣議決 定)において、2050 年度までに現状から 60~80%削減するという目標を定めています。 その後、政府はすべての主要国による公平かつ実効性のある国際的な枠組みの構築と意欲的 な目標の合意を前提に、温室効果ガスの排出量を 2020 年度までに 25%削減を目指すこと を表明しました。 ※特定排出者: 「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(以下「省エネ法」といいます。)の対象 事業所および一定以上(ガス別(非エネルギー起源二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、 一酸化二窒素(N2O)、ハイドロフルオロカーボン(HFCs)、パーフルオロカーボン (PFCs)および六フッ化硫黄(SF6))に二酸化炭素(CO2)換算で年間 3,000 トン以上 の排出)の温室効果ガスの排出を行う事業者 3 ⑤ 日本における排出実態 日本における温室効果ガスの総排出量は、2009 年度確定値で 12 億 900 万トンであり、 京都議定書の基準年の排出量である 12 億 6,100 万トンと比べると 4.1%の減少となって います。 2007年度から温室効果ガス排出量が減少した原因としては、2008 年度後半の金融危 機の影響による景気後退に伴う、産業部門をはじめとする各部門のエネルギー需要の減少が、 2009 年度も続いたこと、原子力発電所の設備利用率の上昇等に伴い電力排出原単位が改 善したことなどが挙げられます。 図 1-3 日本における温室効果ガス排出量の推移(CO2 換算) 出典:温室効果ガスインベントリオフィス 全国地球温暖化防止活動推進センターHP 4 表 1-1 国際動向 年 1990 1992 国内外の動向 国内動向 ◎地球温暖化防止行動計画策定 ◎IPCC 第1次評価報告書 ◎気候変動に関する国際連合枠組条約締結 ◎地球サミット ◎気候変動に関する国際連合枠組条約発効 1994 →先進国については温室効果ガスの排出量を 1990 年 代の終わりまでに、1990 年度レベルに戻すという努 力目標を定めた。 ◎COP1 開催 1995 →ベルリンマンデート ◎IPCC 第2次評価報告書 1996 ◎COP2 開催 →閣僚宣言 ◎COP3 開催 →京都議定書採択(先進国の温室効果ガス排出量につい 1997 て、法的拘束力のある数値約束を各国設定。 我が国は温室効果ガスの総排出量を 2008 年度から 2012 年度に、1990 年度レベルから 6%削減目標) 1998 ◎COP4 開催 ◎地球温暖化対策推進大綱策定 →ブエノスアイレス行動計画採択 ◎省エネ法改正 ◎温対法施行 1999 ◎地球温暖化対策に関する基本方針策定 ◎COP6 開催 →ボン合意 2001 ◎COP7 開催 →マラケシュ合意 ◎IPCC 第3次評価報告書 ◎地球温暖化対策推進大綱見直し 2002 2005 ◎京都議定書発効 ◎京都議定書目標達成計画 →6種類の温室効果ガスを先進国全体で削減することを →京都議定書の6%削減約束を確実に達成するために必要な措置 義務づける を定めたもの ◎省エネ法改正 ◎温対法改正 2006 →温室効果ガスの算定・報告・公表制度の導入 ◎IPCC 第4次評価報告書 2007 ◎COP13 開催 →バリ行動計画の採択 ◎温対法改正 →地方公共団体実行計画の拡充、温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度の対象拡大 2008 ◎低炭素社会づくり行動計画 →2050 年度までに現状から 60~80%削減するという目標を 定める 2009 2010 ◎COP15開催 ◎国連気候変動サミットにおいて首相が演説内で温室効果ガス →コペンハーゲン合意 25%削減を発言 ◎COP16開催 →カンクン合意 ※東日本大震災 →エネルギー政策の見直しが迫られる 2011 ◎主要国(G8)首脳会議において首相が 2020 年代の早い時期に 再生可能エネルギーで発電量の 20%以上を賄う考えを表明 5 第2章 摂津市の地域特性 1.自然環境特性 本市の地勢、気温、土地利用状況などの自然環境特性を以下の1)~3)に示します。 1)地勢 • 大阪府の北部にあって、北は高槻市、茨木市、西は吹田市、南は大阪市、淀川をはさんで、 守口市、寝屋川市などに隣接 • 面積は 14.88 ㎞ 2 で大阪府域の約 0.8% • 市域は、東西に約 6 ㎞、南北に約 5 ㎞の L 字型で、平坦な地形 市役所の位置 ・極東 東経 135 度 36 分 ・極西 東経 135 度 32 分 ・極北 北緯 34 度 47 分 ・極南 北緯 34 度 45 分 市域面積 ・14.88km2 出典:「平成 21 年版 摂津市統計要覧」(2010 年 3 月) 資料:「摂津市の環境」(2010 年 3 月) 図 2-1 摂津市の位置 6 2)気候 ①気温 • 大阪の平均気温は上昇傾向(摂津市も同様) (℃) 20 摂津市 大阪 17.8 17.7 18 16.5 16.9 16.8 16.6 17.4 16.9 16.6 15.8 16 16.1 15.9 16.8 17.1 15.8 15.8 16.3 16.3 16.1 17.9 17.6 17.1 17.0 17.2 17.117.3 17.0 17.0 16.9 17.3 17.4 17.0 16.8 16.5 16.6 16.8 16.7 16.5 16.5 16.4 図 2-2 (年) 2009 2008 2007 2006 2005 2004 2003 2002 2001 2000 1999 1998 1997 1996 1995 1994 1993 1992 1991 1990 1989 1988 1987 1986 1985 1984 1983 1982 1981 1980 14 平均気温の推移 資料:「摂津市統計要覧」(各年)、気象年報(摂津市資料)、気象庁 ②日射量 • 地域別に日照時間を比較すると、大阪は日照時間が長い (h) 2500 大阪 東京 福岡 2000 1500 図 2-3 地域別の日照時間の比較 2009 2008 2007 2006 2005 2004 2003 2002 2001 2000 1999 1998 1997 1996 1995 1994 1993 1992 1991 1990 1989 1988 1987 1986 1985 1984 1983 1982 1981 1980 1000 (年) 資料:気象庁 3)土地利用状況 • 土地利用状況は、市街地が全体の約 65%を占め、普通緑地や農地等は占める割合が少ない 2.5 2.7 65.1 7.2 6.0 6.7 9.1 0.2 0% 10% 20% 30% 40% 市 街 地 原野・牧野 公共施設 50% 60% 普 通 緑 地 水面 道路・鉄軌道敷 図 2-4 70% 0.6 80% 90% 100% 農 地 低湿地・荒無地 その他空地 土地利用現況 資料:「平成 21 年版 7 摂津市統計要覧」(2010 年 3 月) 2.社会的特性 本市の人口、産業、交通、廃棄物などの社会特性を以下の1)~6)に示します。 1)人口・世帯数 • 人口総数は、1990 年の約 87,500 人をピークにやや減少傾向にあり、2009 年度は約 83,600 人 • 世帯数は、1990 年以降増加傾向にあり、2009 年度は約 36,700 世帯 人口 (人) 100,000 86,332 80,000 87,453 87,330 80,684 85,060 85,009 84,498 (世帯) 50,000 84,318 83,852 83,593 40,000 60,000 27,046 世帯数 28,730 30,145 32,432 32,426 34,048 35,862 36,274 36,518 36,661 30,000 40,000 20,000 20,000 10,000 0 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2006 2007 (年) 2008 0 2009 (年) (年度) 図 2-5 人口と世帯数の推移 資料:「平成 21 年版 摂津市統計要覧」(2010 年 3 月)、摂津市 HP (※1975 年~2005 年は国勢調査(各年 10 月 1 日現在)。それ以降は摂津市データ(各年度末、月末現在)) 2)昼夜間人口 • 2005 年の昼夜間人口は、夜間人口が約 85,000 人であるのに対し、昼間人口は 96,000 人で、夜間人口よりも 1 万人以上多い 昼夜間人口 (人) 100,000 11,526 96,353 80,000 84,827 60,000 40,000 20,000 0 昼間 図 2-6 夜間 昼夜間人口 資料:総務省統計局「国勢調査報告」(2005年) 8 3)産業 • 第 3 次産業の従業者数の割合をみると、卸売・小売業と並んで運輸業が約 3 割 • 1990 年から 2008 年の製造品出荷額等の推移をみると約 1,000 億円減少 (年) 29.7 1986 70.3 31.9 1991 68.1 32.8 1996 67.2 31.5 2001 68.5 29.9 2006 0 10 70.1 20 30 40 第1次産業 図 2-7 50 60 第2次産業 70 80 (%) 100 90 第3次産業 産業分類別事業所数の割合 資料:「摂津市統計要覧」(各年) 【全産業】 【第 3 次産業】 第1次産業 0.0% 電気・ガス・熱供給・水道業 0.3% 公務(他に分類されないもの) 2.5% 情報通信業 0.5% サービス業(他に分類されないもの) 14.3% 複合サービス業 0.8% 第2次産業 37.8% 運輸業 27.9% 教育,学習支援業 6.3% 第3次産業 62.2% 医療,福祉 9.5% 卸売・小売業 29.0% 飲食店,宿泊業 6.1% 不動産業 1.6% 図 2-8 金融・保険業 1.2% 産業分類別従業者数の割合 資料:総務省「平成 18 年事業所・企業統計調査」 (百億円) 50 43 43 42 41 38 40 41 39 38 37 37 36 33 35 32 34 33 2005 43 2004 45 製造品出荷額等 35 36 33 30 図 2-9 2008 2007 2006 2003 2002 2001 2000 1999 1998 1997 1996 1995 1994 1993 1992 1991 1990 25 (年) 製造品出荷額等の推移 資料:「摂津市統計要覧」(各年) 9 4)住宅 • 建築時期別住宅数割合をみると、1981 年から 1990 年に建築された住宅数が最も多く、 全体の 23.9% • 住宅の建て方別住宅数を見ると、一戸建、3 階建以上の共同住宅が増加傾向 住宅総数 3.6 8.8 22.2 23.9 8.8 14.2 15.7 2.8 (%) 0 10 20 1960年以前 1991年~1995年 30 40 50 1961年~1970年 1996年~2000年 60 70 1971年~1980年 2001年~2005年 80 90 100 1981年~1990年 2006年~2008年9月 図 2-10 建築時期別住宅数割合 資料:総務省統計局データ「平成 20 年住宅・土地統計調査」(平成 20 年 10 月 1 日現在) (年) 40.7 1993 18.5 38.8 1998 2003 12.8 43.5 2008 0 10 20 7.2 30 40 15.8 9.9 10.4 44.8 13.3 50 24.5 10.5 8.2 13.4 19.8 23.7 60 70 一戸建 長屋建 共同住宅(1階建) 共同住宅(3~5階建) 共同住宅(6階以上) その他 11.1 80 0.7 15.7 0.2 16.0 0.1 90 共同住宅(2階建) ※標本調査による推計値 図 2-11 住宅の建て方別住宅数 資料:総務省統計局データ「住宅・土地統計調査」(各年 10 月 1 日現在) 10 0.7 (%) 100 5)交通 • 2009 年における自動車保有台数は、約 49,000 台 • 1990 年から 2009 年までの推移をみると、自動車保有台数合計は、1996 年をピーク に減少傾向 (千台/年) 60 50 47.3 53.6 53.3 52.2 51.5 52.0 52.2 51.4 50.6 50.4 49.8 49.6 49.2 50.8 49.6 49.6 49.3 49.3 48.7 49.0 40 30 20 10 軽自動車 特殊用途車 乗用車 小型三輪車 貨物車 原動機付自転車 バス その他 2009 2008 2007 2006 2005 2004 2003 2002 2001 2000 1999 1998 1997 1996 1995 1994 1993 1992 1991 1990 0 (年) 図 2-12 自動車保有台数の推移 資料:「摂津市の環境」(各年 4 月 1 日現在) 6)廃棄物 • 1993 年度から 2009 年度の家庭系ごみ量の推移をみると減少傾向 • 1993 年度から 2009 年度の事業系ごみ量の推移をみると、2000 年度をピークにそれ 以降減少傾向 家庭系ごみ (t-年) 事業系ごみ 集団回収 剪定枝 50,000 2,551 40,000 102 2,233 3,502 23,167 30,000 217 3,706 263 193 3,580 3,339 15,315 16,017 15,966 15,465 14,160 20,000 10,000 22,291 21,785 17,837 17,545 17,051 16,396 2005 2006 2007 2008 213 3,170 12,609 15,960 0 1993 2000 2009 (年度) 図 2-13 一般廃棄物の推移 資料:一般廃棄物処理実態調査票及び本市データ 11 第3章 摂津市の温室効果ガス排出量の現状と将来動向 1.対象とする温室効果ガス ① 温室効果ガスについて 京都議定書が定めた削減対象となる温室効果ガスは、表3-1 に示すとおりです。 表3-1 京都議定書が定めた温室効果ガスの概要 温室効果ガス 地球温暖化係数※ 二酸化炭素(CO2) 1 メタン(CH4) 21 代替 フロン 代表的な温室効果ガス。 用途、排出源 化石燃料の燃焼など。 天然ガスの主成分で、常温で 稲作、家畜の腸内発酵、 気体。よく燃える。 廃棄物の埋立てなど。 310 一酸化二窒素(N2O) 性質 ハ イ ド ロ フ ルオ ロ カーボン(HFC) 140~11,700 パ ー フ ル オ ロカ ー ボン(PFC) 6,500~9,200 六フッ化硫黄(SF6) 23,900 数ある窒素酸化物の中で最 も安定した物質。他の窒素酸 燃料の燃焼、工業プロセ 化物(例えば二酸化窒素)など スなど。 のような害はない。 スプレー、エアコンや冷 塩素がなく、オゾン層を破壊 蔵庫などの冷媒、化学物 しないフロン。強力な温室効 質の製造プロセス、建物 果ガス。 の断熱材など。 炭素とフッ素だけからなる 半導体の製造プロセス フロン。強力な温室効果ガ など。 ス。 硫黄とフッ素だけからなる フロンの仲間。強力な温室効 電気の絶縁体など。 果ガス。 ※地球温暖化係数とは、温室効果ガスそれぞれの温室効果の程度を示す値です。ガスそれぞれの寿命の長さが異なる ことから、温室効果を見積もる期間の長さによってこの係数は変化します。 出典:地球温暖化対策の推進に関する法律施行令第 4 条 メタン, 10万t-CO 2 , 0.20% 一酸化二窒素, 43万t-CO 2 , 0.80% 二酸化炭素 メタン 代替フロン, 52万t-CO 2 , 1.00% 一酸化二窒素 代替フロン 二酸化炭素, 5194万t-CO 2 , 98.00% 図 3-1 2008 年度の大阪府域における温室効果ガス排出量の構成比(CO2 換算) 資料:大阪府 HP 12 ② 本計画で対象とする温室効果ガス 大阪府域の温室効果ガス排出量の構成比では二酸化炭素(CO2)が 98%を占めておりますが、 摂津市の温室効果ガスの排出特性として、2000 年度で代替フロンの割合が 80%を超える状 況にありました。 その後、事業者の削減努力により 2008 年度には、代替フロンの約 97%が削減され、温 室効果ガスの総量では、約 85%の削減となっておりますが、二酸化炭素(CO2)の排出量は約 13%の削減に留まっています。 このような温室効果ガスの排出特性を念頭に置きながら、本計画では、今後の更なる温室効 果ガス排出量の削減を図るため、市民・事業者・行政が一体となって「二酸化炭素(CO2)」の 削減を目指します。 なお、対象とする温室効果ガスについては、策定マニュアルにおいて「代替フロン等 3 ガ スを必ずしも算定する必要はない」との記述があること、また、本計画策定のマニュアルとな る策定マニュアル(第 1 版)簡易版(以下、簡易版マニュアルという)においては、二酸化炭素 (CO2)のみを対象としていることから、本計画では二酸化炭素(CO2)のみを対象とします。 13 2.二酸化炭素(CO2)排出量の現状 ① 二酸化炭素(CO2)排出量の算定方法 二酸化炭素(CO2)排出量の算定対象部門は表3-2に示すとおりとし、その算定方法は簡 易版マニュアルに従って算定します。 表 3-2 二酸化炭素(CO2)排出量算定対象部門 部門 定義(対象) 産業部門 家庭部門 業務部門 運輸部門 廃棄物部門 ・第1次産業(農林業)・第2次産業(製造業、建設業、鉱業) ※運輸に関するものは除く。(営業用貨物等) ・家庭 ※運輸に関するものは除く。(自家用車) ・産業部門に属さない、第3次産業 (卸・小売業、飲食店、サービス業、医療、公務など) ※運輸に関するものは除く。(営業用貨物、鉄道、船舶等) ・人の移動や物資輸送にかかわるもの ・輸送形態は自動車、鉄道に区分 ・一般廃棄物 ② 摂津市における部門別二酸化炭素(CO2)排出量の特性 摂津市の二酸化炭素(CO2)排出状況を部門別にみると、製造業などの産業部門が 32.3%、 運輸部門 25.1%、業務部門 24.9%、家庭部門 16.5%、廃棄物部門が 1.3%を占めていま す。 産業部門・業務部門といった事業系の割合が全体の約 57%を占めています。 廃棄物 1.3% 【摂津市 運輸 25.1% 産業 32.3% 2008 年度】 産業 家庭 業務 60.1 万 t-CO2 業務 24.9% 運輸 廃棄物 家庭 16.5% 図 3-2 摂津市における部門別の二酸化炭素(CO2)排出量 14 ③ 摂津市における部門別二酸化炭素(CO2)排出量の推移 摂津市の二酸化炭素(CO2)排出量は 2008 年度で約 60.1 万トン、本計画の基準年であ る 1990 年度と比べると約 14%減少しています。対策が進む産業部門では排出量は減少 傾向にありますが、家庭部門・業務部門・運輸部門では逆に増加傾向にあります。 2007 年度と 2008 年度では 10%を超える排出量の減少となっており、これは世界的 な社会経済情勢の変化に伴うもので、産業部門では大幅に減少しておりますが、他の部門で はほとんど変化がありません。 ニ酸化炭素(CO2)排出量は、経済活動と大きく関係しており、今後は、経済発展とニ酸化 炭素(CO2)削減のバランスを考える必要があります。 万t-CO2 80 70 70.0 68.5 60.1 60 産業部門 27.2 産業部門 34.7 産業部門 19.4 50 40 30 20 10 0 家庭部門 10.3 家庭部門 9.9 業務部門 14.8 業務部門 15.0 運輸部門 14.7 運輸部門 15.2 運輸部門 15.1 廃棄物部門 0.9 廃棄物部門 1.0 廃棄物部門 0.8 1990年度 2007年度 2008年度 家庭部門 8.6 業務部門 11.1 廃棄物部門 運輸部門 業務部門 家庭部門 産業部門 単位:万 t-CO2 1990 年度 2007 年度 2008 年度 二酸化炭素(CO2)排出量 70.0 68.5 60.1 1990 年度比 - 2.1%減 14.0%減 図 3-3 部門別二酸化炭素(CO2)排出量の推移 注)グラフ等の数値は四捨五入等によって合計値等が合わない場合があります。 15 3.二酸化炭素(CO2)排出量の将来動向 ① 現状趨勢(今後、追加的な対策を見込まない場合) 市域では 2020 年度まで、業務部門の業務系建築物の延床面積は増加傾向、人口・世帯 数は減少傾向が続くものと予測します。 なお、産業部門については近年の平均をとり、そのまま推移すると予測します。 このような将来見通しの上で推計すると、2020 年度のニ酸化炭素(CO2)排出量は 62.8 万 t-CO2 ととなり1990 年度比では、10.3%の削減が見込まれます。 万t-CO2 80 1990年度比 10.3%減 70.0 70 68.5 62.8 60.1 60 産業部門 27.2 産業部門 34.7 産業部門 19.4 産業部門 22.7 家庭部門 10.3 家庭部門 9.9 家庭部門 9.5 業務部門 14.8 業務部門 15.0 業務部門 15.4 運輸部門 14.7 運輸部門 15.2 運輸部門 15.1 運輸部門 14.4 廃棄物部門 0.9 廃棄物部門 1.0 廃棄物部門 0.8 廃棄物部門 0.8 50 40 家庭部門 8.6 30 業務部門 11.1 20 10 0 1990年度 廃棄物部門 2007年度 運輸部門 2008年度 業務部門 家庭部門 2020年度 産業部門 単位:万t-CO2 2020 年度推計値(現状趨勢) 1990 年度 排出量(実績) 2007 年度 排出量(実績) 2008 年度 排出量(実績) 産業部門 34.7 27.2 19.4 22.7 -12.0 34.6%減 家庭部門 8.6 10.3 9.9 9.5 0.9 10.5%増 業務部門 11.1 14.8 15.0 15.4 4.3 38.7%増 運輸部門 14.7 15.2 15.1 14.4 -0.3 2.0%減 廃棄物部門 0.9 1.0 0.8 0.8 -0.2 11.1%減 計 70.0 68.5 60.1 62.8 -7.2 10.3%減 1990 年度からの増減 図 3-4 部門ごとの将来排出量(現状趨勢ケース)の推計結果 注)グラフ等の数値は四捨五入等によって合計値等が合わない場合があります。 16 ② 今後の対策による排出削減量 現在、国ではエネルギーの効率改善や、再生エネルギーへの転換などの対策を進めており、 本市も国の地球温暖化対策と連携し、節電や啓発PRなどの対策を進めることで 2020 年 度ではさらに約 3.3 万 t-CO2 の排出削減が見込まれ、1990 年度比で約 10.5 万 t-CO2(約 15%)の削減となります。 部門別では、産業部門・運輸部門での削減が大きくなっています。 万t-CO2 1990年度比 15.1%減 80 70 70.0 62.8 3.3 60 産業部門 34.7 59.5 産業部門 22.7 50 産業部門 22.1 40 家庭部門 9.5 30 20 10 0 家庭部門 9.1 家庭部門 8.6 業務部門 15.4 業務部門 11.1 業務部門 14.9 運輸部門 14.7 運輸部門 14.4 廃棄物部門 0.9 廃棄物部門 0.8 廃棄物部門 0.5 1990年度 2020年度 (現状趨勢) 2020年度 (今後の対策) 廃棄物部門 運輸部門 業務部門 運輸部門 12.8 家庭部門 産業部門 単位:万t-CO2 1990 年度 排出量(実績) 2020 年度 推計値(現状趨勢) 産業部門 34.7 22.7 22.1 -12.6 36.3%減 家庭部門 8.6 9.5 9.1 0.6 6.5%増 業務部門 11.1 15.4 14.9 3.9 34.9%増 運輸部門 14.7 14.4 12.8 -1.9 13.2%減 廃棄物部門 0.9 0.8 0.5 -0.4 45.2%減 計 70.0 62.8 59.5 -10.5 15.1%減 2020 年度推計値(今後の対策) 1990 年度からの増減 図 3-5 部門別の 2020 年度推計結果(今後の対策) 注)グラフ等の数値は四捨五入等によって合計値等が合わない場合があります。 17 第4章 地球温暖化防止のための取り組み 1.取り組みの基本的な考え方 地球温暖化に大きな影響を与える二酸化炭素(CO2)の排出は、日常の事業活動や市民生活 に深く関わっています。 二酸化炭素(CO2)の削減を図るためには、日頃から無理のない取り組みを継続することが 必要であり、エネルギー効率を上げる「省エネ」や、電気使用量を節約する「節電」に加え、 使用するエネルギーを二酸化炭素(CO2)排出量の少ないエネルギーに転換する「省 CO2」へ の取り組みも重要となります。 2.目標の設定 摂津市の温室効果ガス排出量では、市域特性として二酸化炭素(CO2)より代替フロンの占 める割合が非常に大きく、事業者努力により代替フロンの大幅な削減が行われたことから、 国の中期目標である 1990 年度比 25%の削減はすでに達成している状況にあります。 しかし、図3-4の二酸化炭素(CO2)排出量を見ると、社会経済情勢にも影響を受けにくい 家庭部門・業務部門・運輸部門で増加傾向が見られることから、市民・事業者・行政が一体 となって温室効果ガスのさらなる削減を目指し、深刻化する地球温暖化問題に取り組む必要 があります。 本計画の目標は、前章の将来推計に加え、東日本大震災や原子力発電所の事故をきっかけ に、エネルギーに対する関心が高まっており、省エネだけではなく、自然エネルギーや省エ ネ型のライフスタイルなど幅広い分野に広がっていることも考慮し、 『2020 年度の二酸化 炭素(CO2)排出量を 1990 年度比で 20%の削減』を目指します。 2020 年度の二酸化炭素(CO2)排出量を 1990 年度比で 20%削減 18 目標値の設定については、東日本大震災の影響による電力不足や原子力発電の在り方など、 エネルギーについての社会情勢が流動的な中での設定となったことから、今後の社会情勢や 地球温暖化対策等の進展などを踏まえ、必要に応じ見直しを行うものとします。 東日本大震災や原子力発電所の事故をきっかけにエネルギーに対する関心が高まってい ることを受けて、節電や啓発PRなどの対策を進めることで 2020 年度ではさらに約 3.5 万 t-CO2 の削減を目指します。 平成 2(1990)年度(基準年度) 二酸化炭素(CO2)排出量 70 万 t-CO2 過去の対策による効果と自然減(図 3-4 参照) △7.2 万 t-CO2(約 10%削減) ・現状趨勢 今後の対策による排出削減量(図 3-5 参照) △3.3 万 t-CO2(約 5%削減) ・国、府などの施策 さらなる取り組みによる排出削減量(図4-1参照) △3.5万 t-CO2(約 5%削減) ・節電、省エネルギー型ライフスタイル 合計 △14 万 t-CO2 (20%削減) 平成 32(2020)年度 二酸化炭素(CO2)排出量 56 万 t-CO2 19 万t-CO2 1990年度比 20.0%減 80 70 70.0 62.8 50 14.0 59.5 3.3 60 3.5 産業 34.7 6.8 56.0 産業 22.7 産業 22.1 産業 21.8 40 家庭 9.5 30 家庭 8.6 20 業務 11.1 10 0 家庭 9.1 業務 15.4 家庭 7.3 業務 14.9 業務 14.8 運輸 14.7 運輸 14.4 運輸 12.8 運輸 11.6 廃棄物 0.9 廃棄物 0.8 廃棄物 0.5 廃棄物 0.5 1990年度 2020年度 (現状趨勢) 2020年度 (今後の対策) 2020年度 (さらなる取り組み) 1990 年度排出量 2020 年度推計値 (実績) 2020 年度推計値 (現状趨勢) 2020 年度推計値(さらなる取り組み) (今後の対策) 1990 年度から増減 産業部門 34.7 22.7 22.1 21.8 -12.9 37.2%減 家庭部門 8.6 9.5 9.1 7.3 -1.3 15.1%減 業務部門 11.1 15.4 14.9 14.8 3.7 33.3%増 運輸部門 14.7 14.4 12.8 11.6 -3.1 21.1%減 廃棄物部門 0.9 0.8 0.5 0.5 -0.4 44.4%減 計 70.0 62.8 59.5 56.0 -14.0 20.0%減 図4-1 部門別の 2020 年度推計結果(さらなる取り組み) 注)グラフ等の数値は四捨五入等によって合計値等が合わない場合があります。 表4-1 部門別・対策種別の排出削減量 単位:万t-CO2 部門 産業部門 家庭部門 業務部門 運輸部門 廃棄物部門 対策 排出削減量 再生可能エネルギーへの転換 0.1 エネルギーの効率改善 0.6 カーボンオフセットの活用 0.2 再生可能エネルギーへの転換 1.2 エネルギーの効率改善 0.9 省エネ行動 0.1 再生可能エネルギーへの転換 0.1 エネルギーの効率改善 0.5 エコカーへの転換 0.3 エネルギーの効率改善 0.7 省エネ行動 1.8 廃棄物焼却量削減 0.3 20 0.9 2.2 6.8 0.6 2.8 0.3 3.地球温暖化対策の基本方針 地球温暖化対策実行計画は、温対法第 20 条の 3 第 3 項の規定において、①事業者・住 民の活動促進、②再生可能エネルギーの利用、③地域環境の整備及び改善、④循環型社会の 形成などを基本方針として定めることとされています。 本計画では、この基本方針に基づき、 「第 4 次摂津市総合計画」に掲げる施策と整合を図 りつつ、本市の地域特性や二酸化炭素(CO2)排出量の特性等も勘案した効果的な施策を、市 民・事業者・行政との協働のもとで、推進することとします。 ◎求められる取り組み分野 第 4 次摂津市総合計画に掲げる関連施策 環境への負荷が少ないまちにします 施策の方向性 求められる主な施策 ○市民のエコライフの促進 「低炭素都市」として、市民・事業者・市が地 球温暖化防止や省エネルギーに向けて主体的に 活動し、環境への負荷を低減します。 ○環境に配慮した事業活動の促進 ○市の率先行動の推進 ○地域での低炭素型まちづくりの推進 循環型社会をつくるまちにします 施策の方向性 求められる主な施策 「ごみをつくらない、出さない、もったいない」 の意識の醸成に取り組み、ごみの減量化、資源ご みのリサイクルを推進するとともに、ごみ収集・ 処理の効率化と広域化を進めます。 ○廃棄物の減量・リサイクルの推進 水と緑に親しめるまちにします 施策の方向性 求められる主な施策 本市の重要な地域資源である河川を生かして 自然に親しめる憩いの空間をつくり、市民のにぎ わいの場として活用するとともに、市内の緑化を 進めます。 ○ヒートアイランド現象の緩和 21 摂津市の地球温暖化対策において重視すべき地域特性 重視すべき地域特性 求められる主な施策 年間を通じて日照時間が長く、戸建住宅の 割合が全体の約 45%を占めます。 ○再生可能エネルギーの活用 建替更新時期を迎える建物(旧耐震基準に 基づく 1980 年以前の建物)が約 35%を占 めます。 ○省エネ・省 CO2 機器の導入促進 ○環境に配慮した住宅・建物の推進 昼間人口が夜間人口を上回るなど、事業所 数が多い産業のまちで、第 3 次産業が全体の 約 7 割を占めます。 ※第 3 次産業の従業者数構成比では、卸売・ 小売業と並んで運輸業が 3 割近くを占めてい るのが特徴です。 ○環境に配慮した事業活動の促進 市域は平坦な地形であり、自転車があれば 市内のどこへでも行けるまちです。 ○低炭素型交通・物流対策の推進 摂津市の二酸化炭素(CO2)排出量の特性 排出量の特性 求められる主な施策 ○環境に配慮した事業活動の促進 産業部門と業務部門をあわせた割合が全体 の約 57%を占めます。 ○市の率先行動の推進 運輸部門についても全体の約 25%を占め ます。 ○低炭素型交通・物流対策の推進 ○市民のエコライフの促進 部門別二酸化炭素(CO2)排出量の推移(図 3-3)をみると産業部門では大幅に減少して おりますが、他の部門(家庭部門・業務部門・ 運輸部門・廃棄物部門)ではほとんど変化があ りません。 ○環境に配慮した事業活動の促進 ○市の率先行動の推進 主要国(G8)首脳会議において首相の発言(2011 年) 首相の発言 求められる主な施策 2020 年代の早い時期に再生可能エネル ギーで発電量の 20%以上を賄う考えを表明 しました。 ○再生可能エネルギーの活用 22 4.施策体系 前記の基本方針と、それを実現するための施策、主な対策を整理すると、以下の表のよう になります。 法に定められ 施策 た区分 重 点 (万 t-CO2) 環境に配慮し 1 た住宅・建物の 0.1 推進 省エネ・省 CO2 2 機器の導入促 0.8 進 ① 3 事業者・住民の 市民のエコラ イフの促進 主な対策 削減効果 住宅、建築物の省エネルギー・省 CO2 改修 の促進 トップランナー機器などの省エネ・省 CO2 機器の導入促進 見える化による CO2 排出削減の支援 ☆ 0.1 環境学習の推進 活動促進 環境マネジメントシステムの認証取得 環境に配慮し 4 た事業活動の ☆ 1.3 促進 省エネ・省 CO2 などを推進しやすい環境づ くり 環境に対する先進的取り組み 5 ② 再生可能エネ 6 ルギーの利用 市の率先行動 の推進 再生可能エネ ルギーの活用 身近な行動の省エネルギー・省資源化 ☆ 施設や事業における環境配慮 ☆ 1.4 ヒートアイラ 7 ③ 地域環境の整 8 備及び改善 ンド現象の緩 太陽光発電の導入促進 緑化の推進 - 和 温度上昇の緩和 低炭素型交 公共交通、自転車利用の促進 通・物流対策の ☆ 2.8 環境配慮型の自動車利用の啓発 推進 地域での低炭 9 素型まちづく - 先進的なまちづくりの取り組みの推進 りの推進 廃棄物の減 ④ 循環型社会の 形成 10 量・リサイクル ☆ 0.3 ごみ収集や処理の適正化 の推進 合計 「4R」の取り組み推進と「もったいない」 の意識づくり 6.8 ☆:取り組み効果が期待できる施策や取り組みやすい施策 23 施策1 環境に配慮した住宅・建物の推進 『削減見込み量:0.1 万 t-CO2』 ●施策のねらい● 住宅や建築物において、断熱性能や気密性能を向上させることは、室内の温度差が 小さくなり、冷暖房の使用減少により CO2 の排出量の削減につながります。また、 断熱効果により壁の内部が結露しにくくなり、柱や土台の腐食を防ぎ、家が長持ちし ます。 自然の「光」「熱」「風」「水」を取り入れることで、より一層の省エネ効果が期待 主な対策 住宅、建築物の省エネルギー・省CO2 改修の促進 【対象:民生家庭・産業・民生業務部門】 対策 メニュ- 高断熱・高気密化 高断熱化(断熱材 の量を多く入れる、 施工方法の工夫等)、 高気密化(家の隙間 をなくす工夫等)に することで、外気の 影響を受けにくくな り、冷暖房の使用が 抑えられます。 対策 メニュ- 天井・屋根・壁・床 ・断熱材を入れて熱の移 動を遮ります 窓 ・二重窓などにより断熱 化を図ります ・ブラインドやカーテン で日差しを遮ります ・すだれ等、窓の外につ けるのが効果的です 自然の「光」「熱」「風」「水」の活用 自然のエネルギー を上手に活用するこ とで、使用するエネル ギーを減らすことが できます。 天井・窓 ・天窓などにより自然光を利用します 庭 ・緑化・打ち水を行います 地表面・壁面温度の上昇抑制 ・雨水を利用します (打ち水・散水) 窓 ・風通を利用します 24 施策2 省エネ・省CO2機器の導入促進 『削減見込み量:0.8 万 t-CO2』 ●施策のねらい● 住宅やオフィスビルで使用されるエネルギーの大半を占めているのが、冷暖房・給 湯・照明です。これらのエネルギーを減らすためには、効率の良い機器を導入するこ とで、高い CO2 削減効果が期待できます。現在トップランナー機器として 23 品目 が対象となっており、省エネラベリング制度の導入など、省エネ性能や目標基準の達 成状況を消費者にも分かりやすく表示されています。 主な対策 対策 メニュ- トップランナー機器などの省エネ・省 CO2 機器の導入促進 【対象:民生家庭・産業・民生業務部門】 省エネラベリング制度の活用 省エネラベルには、省エネ性マーク、省エネ基準達成率、エネルギー消費効率、 目標年度の 4 つの情報が表示されています。省エネ性能が高い製品を選ぶときの 手助けとなる表示ラベルです。省エネラベルを選ぶと、家計にもやさしく、省 CO2 にもなります。 出典:ECCJ HP 豆知識 ◎トップランナー基準とは 自動車の燃費基準や電気・ガス石油機器(家電・OA 機器等)の省エネルギー基準 を、各々の機器においてエネルギー消費効率が現在商品化されている製品のうち、 最も優れている機器の性能以上にするという考え方です。 ◎家庭における機器別の消費電力量 家庭での電気の約6割は、エアコン、 冷蔵庫、照明機器に使われています。 冷暖房の適正温度を守る、冷蔵庫の開 閉回数を減らすなど、少しずつの無駄を 省くことで、消費電力量も少なくするこ とができます。 出典:資源エネルギー庁 平成16年度電力需給の概要(平成15年度推定実績) 注)割合は四捨五入しているため、合計が100%とは合いません。 25 対策 メニュ- 高効率空調機の導入 ヒートポンプを利用した高効率の空調機があります。 ●電気ヒートポンプエアコン 室外機の圧縮機を電気エンジ ンで駆動し、ヒートポンプ運転に よって冷暖房を行う空調システ ムです。 ヒートポンプのしくみ 冷媒の圧縮と膨張による温度変化を利用して熱を低いと ころから高いところに移動させる技術で、投入エネルギー 量の何倍もの熱を空気などからくみ上げ、空調に必要な熱 を作り出します。 ●ガスヒートポンプエアコン 室外機の圧縮機をガスエンジ ンで駆動し、ヒートポンプ運転 によって冷暖房を行う空調シス テムです。 出典:社団法人 対策 メニュ- 日本冷凍空調工業会HP 高効率給湯器の導入 余熱活用や、大気中の熱を利用する高効率の給湯器があります。 ●ヒートポンプ給湯器「エコキュート」 大気中の熱を取り込んでお湯を沸かす、熱 効率の高い省エネルギー機器です。 ●潜熱回収型給湯器「エコジョーズ」 ガスでお湯をつくるときの排気中に捨てら れる排熱ロスを抑えたのが潜熱回収型給湯器 です。 出典:財団法人 出典:社団法人 ヒートポンプ・蓄熱センターHP 日本ガス協会HP ●ガスエンジン給湯器「エコウィル」 ガスを燃料として電気をつくり、その時の 排熱でお湯をつくって給湯や暖房を行う機器 です。 ●家庭用燃料電池給湯器「エネファーム」 都市ガス等から取り出した水素と空気中の 酸素を化学反応させ、電気をつくり、その時 に発生する熱でお 湯をつくって給湯 や暖房を行う機器 です。 出典:社団法人 出典:一般社団法人 日本ガス協会HP 26 燃料電池普及促進協会HP 施策3 市民のエコライフの促進 《重点》 『削減見込み量:0.1万 t-CO2』 ●施策のねらい● 家庭部門からの排出を削減するためには、日々の生活においてエネルギー消費の低 減を意識した取り組みが重要です。 子どもから高齢者までの幅広い層の市民を対象とした環境学習の推進や、CO2 削減 効果を目で見える形にする CO2 の見える化などで、市民一人一人に取り組みが浸透 することによって、家庭部門の CO2 削減で高い効果が期待できます。 主な対策 1 見える化による CO2 排出削減の支援 【対象:民生家庭部門】 対策 メニュ- 環境家計簿の活用 毎月の電気・ガスの使用量を記録すること で、CO2 排出量を見える化することが出来ま す。 環境やエネルギーに関心を持つことは、あら ゆる生活シーンにおいて、不必要なエネルギー を使わない、シンプルでスマートな生活づくり の第一歩です。 環境家計簿を促進するための市の取り組み ◎エコポイント制度 環境活動に関心を持って継続的に取り組んでもらうため、環境家計簿の参加者に 対して、環境家計簿の提出をはじめ、その他対象となる環境や省エネに関係するイ ベントや事業に参加されると、摂津エコポイントを付与する制度です。このポイン トを集めると「プリペイドカード」と交換することができます。 対象活動 環境家計簿参加 省エネ家電の購入 ポイント 5 2~3 環境セミナーへの参加 1 雨水タンクの設置 2 グリーンカーテンコンテスト参加 1 廃食油の回収 1 27 対策 メニュ- うちエコ診断の活用 大阪府地球温暖化防止活動推進センターでは、希望家庭に対し「うちエコ診断」 を行っています。 「うちエコ診断」では、家庭における CO2 の見える化の推進と、各家庭のライフ スタイルに応じた CO2 削減対策や必要経費、また省エネにより節約される経費等を 勘案した CO2 削減対策の提案を行ない、省エネへの取り組みをサポートします。 【うちエコ診断の流れ】 ステップ① 排出実態を知る 「家庭の CO2 排出量」を算定します(選択式の設問に答える) ステップ② 消費状況に気づく 平均的な CO2 排出量と比較することができます ステップ③ 対策を考える 家庭の状況に応じた有効な CO2 排出削減対策を“オーダーメイド”で提案します 省エネ対策をした場合の「光熱費の削減額」や「費用対効果」を提案します ステップ④ 実行する 検索はこちらへ→ 主な対策2 うちエコ診断 大阪府 環境学習の推進 【対象:民生家庭・産業・民生業務部門】 対策 メニュ- 環境セミナー・環境イベントへの参加 環境活動に取り組む企業やNPO法人等の協働による、環境イベントなどの実 施、また、小学生を対象とした、環境センターでの施設見学会やNPO法人との 協働による環境セミナー等により市民への環境啓発を行います。 地球温暖化問題、地域レベル・市民レベルの取り組み などを学習する「E ライフミーティング」を実施 環境活動に取り組む企業や NPO 等が集まって 「環境フェスティバル」を実施 対策 メニュ- 行政による出前講座の実施 市の担当職員による地域でごみの分別方 法の説明や環境に配慮した暮らし方の紹介 等により、市民への環境啓発を行います。 市の担当職員が地域で説明 28 施策4 環境に配慮した事業活動の促進 《重点》 『削減見込み量:1.3 万 t-CO2』 ●施策のねらい● 産業部門・民生業務部門といった事業系からの CO2 削減を進めるため、事業活動 が 関 わ る 全 て の 過 程 に お い て エ ネ ル ギ ー 消 費 の 低 減 を 意 識 し た 行 動 へ の 取 り 組みが 重要です。ISO14001・エコアクション 21 などの環境マネジメントシステム の導入や、企業での環境への取り組みを評価し、広く紹介することで、中小企業にも 取り組みが浸透し、事業系からの CO2 削減で高い効果が期待できます。 主な対策 1 環境マネジメントシステムの認証取得 【対象:産業・民生業務部門】 対策 メニュ- ISO14001 の認証取得 事業所などに環境負荷をかけない事業活動を継続して行うように求めた国際規 格です。ISO14001 を認証取得することは、社内的に環境を意識付けるだけでな く、対外的にも環境の取り組みを行っていることを証明することにもなります。 対策 メニュ- エコアクション 21 の認証取得 事業者が、環境への取り組みを効果的、効率的に行うことを目的に、環境に取 り組む仕組みを作り、取り組みを行い、それらを継続的に改善し、その結果を社 会に公表するための方法について、環境省が策定したガイドラインです。取得事 業者にとって金融機関からの低利融資などの利点があります。 主な対策2 省エネ・省 CO2 などを推進しやすい環境づくり 【対象:産業・民生業務部門】 対策 メニュ- 大阪版カーボンオフセットの活用 温室効果ガス排出量の 売り手と買い手をマッチ ングする大阪府独自の仲 介機関を大阪府と大阪府 地球温暖化防止活動推進 センターが連携して設置 運営しています。 出典:大阪府地球温暖化防止活動推進センターHP 豆知識 ◎カーボンオフセット 温室効果ガスを削減しようとする事業 者が、減らせない排出量を他の場所での排 出削減・吸収量で埋め合わせすることをい います。 29 出典:カーボン・オフセットフォーラム HP 主な対策3 環境に対する先進的取り組み 【対象:産業・民生業務部門】 対策 メニュ- 従業員の環境意識向上 事業所では、従業員の環境意識を高め、行動を促すために、環境教育や社内向 けの環境ニュースの発行等を実施します。 環境教育の教材 対策 メニュ- 社内向け環境ニュース 地域での環境教育 事業所では、小学生を対象とした施設見学会や出前講座等を実施し、地域での 環境教育にも取り組みます。 環境教育 施設見学 出前講座 30 施策5 市の率先行動の推進 《重点》 『削減見込み量:他の施策効果に含む』 ●施策のねらい● CO2 排出量の削減を進めるためには、市役所も一事業所として自ら率先してエネル ギー消費の低減を意識した取り組みが重要です。 公共施設の省資源・省エネ・省 CO2 機器対策、公共施設への太陽光発電システムな どの導入、環境に配慮した物品などの購入、CO2 排出量が少ない公共交通機関等によ る 通勤の 促進 など、 市の 率先行 動を 推進し ます 。また 、こ れらの 取り 組みが 市民 ・事 業者の取り組みの参考となるよう実践する必要があります。 主な対策1 身近な行動の省エネルギー・省資源化 【対象:民生業務部門】 対策 メニュ- せっつ・エコオフィス推進プログラムの実施 本市では、環境保全のための行動計画を自ら率先・実行することにより、公共 施設での環境負荷の低減に努め、地球温暖化防止に資することを目的とした「せ っつ・エコオフィス推進プログラム」を平成 13 年 4 月に策定し、温室効果ガス 削減を目標とした取り組みを行っています。具体的には、電気・ガス・水道使用 量、ガソリン使用量、ごみ排出量等の削減を行っています。 対策 メニュ- エコ通勤の促進 クルマによる通勤交通は、周辺地域の渋滞問題や地球温暖化等、さまざまな問 題の原因となることから、地球環境にやさしい鉄道や自転車などの利用に見直さ れており、公共交通機関や自転車・徒歩による通勤を促進します。 豆知識 ◎エコ通勤優良事業所認証制度 エコ通勤優良事業所認証制度とは、エコ通勤 に関する意識が高く、エコ通勤に関する取り組 みを自主的かつ積極的に推進している事業所、 自治体を優良事業所として認証・登録し、エコ 通勤の普及促進を図ることを目的とした制度 です。 摂津市もエコ通勤優良事業所の認証を受け ています。 31 出典:交通エコロジー・ モビリティ財団 HP 主な対策2 対策 メニュ- 施設や事業における環境配慮 【対象:産業・民生業務部門】 公共施設への太陽光発電の導入 太陽光発電は、再生可能エネル ギーとして地球環境にやさしい 発電システムです。公共施設の新 設等において、太陽光発電システ ムの導入を促進します。 摂津市立コミュニティプラザでの太陽光発電システム導入 対策 メニュ- 公共施設への LED 照明の導入 LED と は 発 光 ダ イ オ ー ド (Light Emitting Diode)の 3 つの頭文字を省略 したもので、電気を流すと発光する半導 体の 1 種です。 LED は従来の管球類(蛍光ランプ、白 熱電球)と比べ、長寿命であり、消費電 力も少ないため、CO2排出量を削減す ることができます。 LED 照明の導入 32 施策6 再生可能エネルギーの活用 《重点》 『削減見込み量:1.4 万 t-CO2』 ●施策のねらい● 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー は 、 有 限 で 枯 渇 の 危 険 性 を 有 す る 石 油 ・ 石 炭 な ど の 化 石燃 料 や 原 子 力 に 対 し て 、太 陽 光 ・ 風力 ・ 地 熱 ・波 力 ・ 温 度差 な ど 自 然環 境 の 中 で 繰 り 返 し 起 こ る 現 象 か ら取 り 出 す エネ ル ギ ー で資 源 が 枯 渇す る 心 配 があ り ま せ ん 。 また、温室効果ガスの排出を軽減する(発生しない)点から、地球温暖化の緩和策と しても高い効果が期待できます。 主な対策 1 太陽光発電の導入促進 【対象:民生家庭・産業・民生業務部門】 対策 メニュ- 住宅への太陽光発電 太陽光発電システムは定 格出力 1kW あたり、年間約 1000kWh の電力を発電し ます。平均的な一般家庭で 消費する電力量は、年間約 3600kWh なので、定格出 力 3~4kW の太陽光発電シ ステムによってまかなうこ とができます。 出典:財団法人新エネルギー財団 HP 対策 メニュ- 事業所への太陽光発電 事業所への太陽光発電システムは、住宅用とは規模は異なりますが、システム は同じ構造です。10kW 相当の太陽光発電システムを導入する事業所も増えてき ています。 豆知識 ◎余剰電力の売電 太陽光で発電した 電気は、消費する電 力をまかなうだけで はなく、余った電気 を電力会社に売るこ ともできます。 出典:太陽光発電協会 33 豆知識 ◎再生可能エネルギーの種類 ①自然エネルギー 水、地熱、太陽、風、雪などの自然を利用した エネルギーです。 熱 水力 地熱・地中熱 風力 水力発電 水が豊富な日本。小さな水力を利用して電気を作ります。 地熱発電 地中の熱い蒸気の力で電気を作る、「火山国」日本ならではのエネルギーです。 太陽光発電 太陽熱利用 太陽の熱エネルギーを、給湯や暖房に使います。 風力発電 「風の力」で風車を回し、電気を起こします。 雪氷利用 雪や氷の熱エネルギーを冷房等に使います。 空気熱等 ヒートポンプが利用する空気熱、地中熱、水熱(海水熱や河川水熱など)のエネル ギーを冷房等に使います。 ②バイオマスエネルギー 木材、海草、生ごみ、紙、動物の死骸・糞尿、プランクトンなどの 動植物の生物資源(バイオマス)を利用したエネルギーです。 バイオマス バイオマス発電 バイオマス熱利用 バイオマス燃料製造 動植物の生物資源をエネルギー源として電気をつくります。 生物資源を直接燃焼し、廃熱ボイラから発生する蒸気熱利用や、生物資源を発酵 させて発生したメタンガスを燃焼して利用します。 植物などの生物資源は、固体燃料、液体燃料、気体燃料に変えることができます。 木くずから木質系固形化燃料や、さとうきびからメタノールなどを作ります。 ③リサイクルエネルギー 今まで捨てていたごみ等の資源を利用したエネルギーです。 ごみ 廃棄物発電・熱利用 廃棄物燃料製造 温度差エネルギー ごみを燃やした時の熱で発電し、その熱を温水プールなどで利用します。 燃えるごみを加工して、立派な燃料に生まれ変わらせます。 大気と河川水などの温度差や工場などが出した熱を利用します。 34 施策7 ヒートアイランド現象の緩和 『削減見込み量:定量的な算定不能』 ●施策のねらい● 本市は大阪府ヒートアイランド対策推進計画における優先対策地域となっ て います。公共空間や民有地への緑化や打ち水、緑のカーテンなどを進めること等 によって、ヒートアイランド現象の緩和が期待できます。 主な対策1 対策 メニュ- 緑化の推進 【対象:-部門】 公共空間・民有地の緑化 植物は、日光をさえぎる「遮蔽作用」と植物 の葉から水分が蒸発する際に周囲の熱を奪う 「蒸散作用」によって、気温の上昇を抑える効 果があります。 また、植物は、光合成によって大気中の CO2 を体内に吸収し、固定する機能も持っています。 民有地の緑化 主な対策2 温度上昇の緩和 【対象:-部門】 対策 メニュ- 打ち水の実施 打ち水は、朝夕に水をまくこ とで、気化熱により気温を下げ ようという、地球温暖化防止の ための取り組みです。 打ち水大作戦 対策 メニュ- 緑のカーテンの実施 つる性の植物を窓辺に植え、 カーテン状に成長したつるや 葉が日差しを遮り、室内の温度 を低下させることで、エアコン などの電気使用量を削減する ことができます。 緑のカーテンの効果 出典:大阪府地球温暖化防止活動推進センターHP 35 施策8 低炭素型交通・物流対策の推進 《重点》 『削減見込み量:2.8 万 t-CO2』 ●施策のねらい● 一人あたりの CO2 排出量が少ない公共交通機関の利用促進、従来の自動車に 比べて燃費 の良いエコ カーへの転 換、環境負 荷の少ない 運転方法で あるエコド ラ イブの普及などによって、運輸部門の CO2 削減で高い効果が期待できます。 主な対策 1 公共交通、自転車利用の促進 【対象:運輸部門】 対策 メニュ- 公共交通の利用 摂津市の公共交通機関は、JR 京都線、阪急京都線、大阪モノレール、阪急バ ス、近鉄バス等があり、2010 年には阪急京都線の摂津市駅が開業され、市民 にとっては選択肢が増え、公共交通機関の利用促進につながります。 対策 自転車の利用 メニュ- 市内の平坦な地形を活かし、CO2 の排 出がない自転車の利用促進は、営業車両 や自家用車両の使用回数の減少につな がります。 対策 メニュ- 阪急レンタサイクル摂津 エコカーの導入促進 エコカーは、従来の自動車に比べ、走行時の CO2 排出量が少なく、CO2 削 減で高い効果が期待できます。 また、窒素酸化物等の大気汚染物質の排出量も少ない利点もあります。 豆知識 エコカー 従来の自動車に比べ大気汚染物質の排出量等が低いなど、環境への負荷が少ない 自動車の総称です。主に、ガソリンや軽油にかわる燃料をエネルギーとする自動車 のことで、電気自動車、天然ガス自動車、ハイブリッド自動車等があります。 電気 自動車 天然ガス 自動車 ハイブリッド 自動車 写真:天然ガス自動車 バッテリーからの電気でモーターを動かして走ります。 走行時は排ガスを一切出さず、音も静かです。 ガソリンの替わりに天然ガスを燃料にして走ります。 有害物質や二酸化炭素(CO2)排出量が少なくなります。 ガソリンエンジンと電動モーターの二つの動力を効率良く 切りかえて走ります。燃費が良いためガソリンの使用量を 減らし、二酸化炭素(CO2)排出量を少なくします。 36 主な対策2 対策 メニュ- 環境配慮型の自動車利用の啓発 【対象:運輸部門】 エコドライブの普及 エコドライブは、地球環境負荷に配慮した自動車の運転方法で、自動車使用者 の一人ひとりが取り組みやすく、CO2 削減で高い効果があります。 エコドライブ10のすすめ ① ふんわりアクセル「e スタート」 ② 加減速の少ない運転 「やさしい発進を心がけましょう。」 「車間距離は余裕をもって、交通状況に応じた安全な 定速走行に努めましょう。」 11%程度燃費の 改善が見込まれます 速度にムラのある走り方を すると、市街地で 2%程度、 郊外で 6%程度の燃費が悪 化します ③ 早めのアクセルオフ ④ エアコンの使用を控えめに 「エンジンブレーキを積極的に使いましょう。」 「車内を冷やしすぎないようにしましょう。」 エンジンブレーキを使う と、2%程度燃費が改善され ます 外気温 25℃の時に、エアコ ンを使用すると、12%程度 燃費が悪化します ⑤ アイドリングストップ ⑥ 暖機運転は適切に 「無用なアイドリングをやめましょう。」 「エンジンをかけたらすぐ出発しましょう。」 10 分間のアイドリングで、 130cc程度の燃料を浪費 します 5 分間暖機すると、16cc 程度の燃料を浪費します ⑦ 道路交通情報の活用 ⑧ タイヤの空気圧をこまめにチェック 「出かける前に計画・準備をして、渋滞や道路障害等 の情報をチェックしましょう。」 「タイヤの空気圧を適正に保つなど、確実な点検・整 備を実施しましょう。」 1 時間のドライブで道に迷 って 10 分余計に走行する と 14%程度の燃費悪化に タイヤの空気圧が適正値より不 足した場合、市街地で 2%程度、 郊外で 4%程度燃費が悪化しま す ⑨ 不要な荷物は積まずに走行 ⑩ 駐車場所に注意 「不要な荷物は積まないようにしましょう。」 「渋滞などをまねくことから、違法駐車はやめましょ う。」 100kgの不要な荷物を載 せて走ると、3%程度の燃費 が悪化します 平均車速が時速 40kmから時 速 20kmに落ちると、31%程 度の燃費が悪化すると言われて います 出典:エコドライブ普及推進協議会 HP 37 施策9 地域での低炭素型まちづくりの推進 『削減見込み量:他の施策効果に含む』 ●施策のねらい● 本市では、CO2 排出量及び夜間のヒートアイランド負荷の低減を目指す「南千 里丘まちづくり」が進められています。 この先進的な取り組みを今後のまちづくりに活かすことよって、地域全体の CO2 削減で高い効果が期待できます。 主な対策 先進的なまちづくりの取り組みの推進 【対象:民生家庭・産業・民生業務部門】 対策 メニュ- 先進的なまちづくりの取り組みの推進 緑化の推進やエネルギーの見える化システムの導入、太陽エネルギー活用等を 今後のまちづくりに活かします。 エネルギー見える化システムを導入 太陽光パネルを設置 緑化の推進 屋上緑化 日本初のカーボンニュートラルステーション 南千里丘まちづくり事業区域完成予想 ※2 南千里丘まちづくり事業区域完成予想 CG は、計画段階の図面を基に作成したもので実際とは異なります。 出典:南千里丘エコイクプロジェクト http://www.eco-iku.com/eco/index.html 38 施策10 廃棄物の減量・リサイクルの推進 《重点》 『削減見込み量:0.3 万 t-CO2』 ●施策のねらい● 廃棄物の減量化や資源化は、焼却や電力使用に伴う CO2 削減等、地球温暖化 対策にもつながる重要な取り組みの一つです。 市民・事業者に対して、4R(リフューズ、リデュース、リユース、リサイクル) の意識や取り組みが浸透すること、ごみ収集や処理の適正化を図ることによっ て、廃棄物部門の CO2 削減で効果が期待できます。 主な対策 1 「4R」の取り組み推進と「もったいない」の意識づくり 【対象:廃棄物部門】 対策 メニュ- 4R「リフューズ」「リデュース」「リユース」「リサイクル」の実施 いらないものを断る「リフュ ーズ」、ごみを減らす「リデュー ス」、再利用する「リユース」、 そして再資源化する「リサイク ル」といった、 「4R」の実施に よるごみの減量化は、CO2 削減 にもつながります。 はじめに リフューズ Refuse いらないものは断る 最後に つぎに リサイクル リデュース Recycle 4R 再資源化する Reduce 減らす そして リユース Reuse 再利用する 対策 メニュ- 「もったいない」の意識づくり 市民・事業者・行政がも ったいない意識を持ち、そ れぞれの役割と責任を果た し、三者協働で、ごみの削 減を進めていくことが必要 となります。 ごみ発生・排出削減における市民・事業者・行政の役割と連携 出典:摂津市一般廃棄物処理基本計画 主な対策2 ごみ収集や処理の適正化 【対象:廃棄物部門】 対策 メニュ- 適正かつ効率的なごみの収集・処理 「4R」の実施によって排出されたごみの収集・運搬、処理と処分は、適正か つ効率的に実施する必要があります。 39 第5章 計画の推進、進行管理について 1.計画の推進にあたって 地球温暖化対策を推進するためには、市民、事業者、行政それぞれが、環境問題への認識 を深め、相互に連携・協力を図り、主体的かつ積極的に取り組むことが必要です。 計画の推進にあたっては、市民、事業者、行政に次のような役割が求められます。 (1)市民 市民は、日常生活においてエネルギーを使用することが、地球温暖化問題に深く関わ っていることを理解し、資源やエネルギーを大量消費するこれまでの生活様式を見直し、 家庭や職場において継続的に実践することのできる、省資源や省エネへの積極的な取り 組みが求められます。 また、一市民としての取り組みだけでなく、地域での取り組みに広げていくと共に、 地域での地球温暖化防止活動への積極的な参加が求められます。 (2)事業者 事業者は、環境関連法令の遵守に留まらず、事業活動が地球環境や社会に与える影響 を十分認識した上で、CSR(企業の社会的責任)を意識した環境配慮行動が求められます。 本市では、二酸化炭素(CO2)排出量全体に占める産業部門・民生業務部門の割合が大 きいことから、事業活動が関わる全ての過程において、二酸化炭素(CO2)排出の削減を 意識し、行動することが求められます。また、地域での温暖化防止活動に協力・参加す ると共に、事業所での独自の取り組みをPRし、広めていくことも求められます。 (3)行政 行政は、市民、事業者と共に連携して地球温暖化防止の取り組みを進めるため、市民、 事業者による取り組みへの支援や啓発活動が求められます。 行政も一事業者として「せっつ・エコオフィス推進プログラム」に基づき、温室効果 ガスの排出抑制等に、他の事業者の模範となるよう率先して取り組むことが求められま す。 また、行政のあらゆる事務や事業において、直接的な温室効果ガスの排出抑制に留ま らず、将来の低炭素社会づくりを意識した施策を展開していくことも求められます。 40 2.計画の進行管理 本計画では、Plan(計画の策定)、Do(施策の実行)、Check(評価)、Action(見直し)を行う PDCA サイクル概念を導入し、計画の進行管理を行うものとします。 そのため、本計画の基本方針に基づく施策・対策の実施状況を把握していくことが必要で す。施策の実施状況については、代表的な把握指標を設け、可能な限り客観的な数値の把握 に努めます。また、とりまとめた取り組み実績をホームページで公表するとともに、市民・ 事業者など第三者による意見の反映も行います。 情報提供等の支援 Plan(計画) 目標、各種施策 等を策定(変更) Action(見直し) Do(実施) 施策の見直し 新規施策の立案 施策の展開 各主体による協働 Check(効果検証・見える化) 連動 各主体の地球温暖化 防止のための取り組み (市民・事業者・行政) 市民 事業者 など 二酸化炭素(CO2)排出量、 施策の実施状況の確認 毎年公表 促進 ホームページ等 PDCA サイクルのイメージ 本計画の期間は、2020 年度までの 10 年間ですが、中間年度(2015 年度)においては、 二酸化炭素(CO2)排出量ならびに本計画の基本方針に基づく施策・対策の実施状況を総括し、 市民等の意識変化も含めた中間評価を行います。 なお、社会情勢や地球温暖化対策等の進展などの変化を踏まえて、本計画の見直しの検討 を行います。 3.計画の広報・啓発活動 本計画の周知を図るため、市のホームページなどで公表するとともに、本計画の概要版を 配布するなど、情報を発信することにより、地球温暖化防止に係る取り組みの啓発に努めま す。 41 資料編 42 資料1 計画策定経過 策定委員会(学識経験者・市民団体・事業者等で構成) 開催日 第1回 平成 22 年 9 月 17 日 第2回 平成 22 年 12 月 17 日 第3回 平 成 22 年 3 月 2 日 第4回 平成 23 年 5 月 25 日 第5回 平 成 23 年 9 月 6 日 第6回 平成 23 年 10 月 28 日 審議内容 ・地域計画策定の概要、地域計画策定スケジュールについて ・本市の地域特性等について ・アンケートについて ・市民アンケート調査結果について ・事業者アンケート調査結果について ・本市の温室効果ガス排出量の現況推計および将来推計について ・地域計画(骨子案)について ・対策・施策の検討について ・地域計画(素案)について ・中期目標検討(案)について ・計画の推進、進行管理について ・地域計画案(本編)について ・地域計画案(概要版)について ・地域計画最終案(本編)について ・地域計画最終案(概要版)について ・答申について 検討部会(市の職員で構成) 開催日 第1回 平 成 22 年 9 月 3 日 第2回 平成 22 年 11 月26 日 第3回 平成 23 年 2 月 17 日 第4回 平成 23 年 5 月 16 日 第5回 平成 23 年 8 月 18 日 第6回 平成 23 年 10 月 13 日 審議内容 ・地域計画策定の概要、地域計画策定スケジュールについて ・本市の地域特性等について ・アンケートについて ・市民アンケート調査結果について ・事業者アンケート調査結果について ・本市の温室効果ガス排出量の現況推計および将来推計について ・地域計画(骨子案)について ・対策・施策の検討について ・地域計画(素案)について ・中期目標検討(案)について ・計画の推進、進行管理について ・地域計画案(本編)について ・地域計画案(概要版)について ・地域計画最終案(本編)について ・地域計画最終案(概要版)について その他 年月日 平成 22 年 9 月 1 日 ~平成 22 年 9 月 30 日 平成 23 年 1 月 17 日 ~平成 23 年 2 月 4 日 平成 23 年 7 月 1 日 ~平成 23 年 7 月 15 日 内容 ・市民アンケートの実施(無作為抽出2,000人) ・事業者アンケートの実施(300事業所) ・事業者ヒアリング調査の実施(11事業所) ・パブリックコメントの実施 43 資料2 摂津市地球温暖化防止地域計画策定委員会委員名簿 (順不同・敬称略) 氏名 職業等 大阪人間科学大学環境工学(水辺環境)教授 備考 福永 勲 元 会長 杉本 久未子 大阪人間科学大学環境・建築デザイン学科教授 副会長 水丸 隆雄 大阪府環境農林水産部みどり・都市環境室地球環境課長 平成23年4月から 山本 達也 大阪府環境農林水産部みどり・都市環境室地球環境課長 平成23年3月まで 沖野 豊美 大阪府地球温暖化防止活動推進員 木原 章夫 大阪府地球温暖化防止活動推進員 北浦 義己 公募 井手 哲 ダイキン工業㈱淀川製作所環境担当課長 阪田 雅克 摂津市商工会事務局長 四宮 淳一 社団法人摂津青年会議所元理事長 橋本 和子 摂津市地域女性団体協議会会計監査 北川 照子 NPO法人摂津市人材サポート・ビューロー代表 瀬村 尚生 関西電力㈱北摂営業所お客さまセンター所長 大石 ひとみ 大阪ガス㈱北東部リビング営業部コミュニティ室係長 杉本 正彦 摂津市生活環境部長 平成23年4月から 水田 和男 摂津市生活環境部長 平成23年3月まで 造園技術研究室 44 資料3 現況の二酸化炭素(CO2)排出量の算定手法 (地球温暖化対策地方公共団体実行計画(区域施策編)策定マニュアル(第 1 版)簡易版) 計算式 製造業 産業部門 建設・鉄鋼 農林水産業 大阪府の製造業炭素排出量÷大阪府の製造品出荷額等 ×摂津市の製造品出荷額等×排出係数 大阪府の建設・鉄鋼炭素排出量÷大阪府の従業者数 ×摂津市の従業者数×排出係数 大阪府の農林水産業炭素排出量÷大阪府の従業者数 ×摂津市の従業者数×排出係数 大阪府の家庭部門炭素排出量÷大阪府の世帯数 家庭部門 ×摂津市の世帯数×排出係数 大阪府の業務炭素排出量÷大阪府の従業者数 業務部門 ×摂津市の従業者数×排出係数 自動車 運輸部門 鉄道 全国の運輸炭素排出量÷全国の車種別保有台数 ×摂津市の車種別保有台数×排出係数 全国の鉄道炭素排出量÷全国の人口×摂津市の人口 ×排出係数 摂津市の焼却処理量×乾燥率×プラスチック類比率 廃棄部門 ×排出係数+ 摂津市の焼却処理量×全国平均合成繊維比率 ×排出係数 出典:地球温暖化対策地方公共団体実行計画(区域施策編)策定支援サイト HP 算定年度:1990 年度・2007 年度・2008 年度 45 資料4 現状趨勢(今後、追加的な対策を見込まない場合)の算定手法一覧 部門 推計方法 産業部門 電力、都市ガスについては近年の平均値を取り、そのまま推移するとして算出。 その他のエネルギー起源については、製造品出荷額、建設業・鉱業の従業員数、農業産出額に ついて近年の平均をとり、そのまま推移するとして算出。 将来の二酸化炭素(CO2)排出量=現状の二酸化炭素(CO2)排出量×世帯数の伸び率 ただし、現状の二酸化炭素(CO2)排出量=現況推計結果(2008 年度) 世帯数の伸び率=将来の世帯数/現状の世帯数 50000 摂津市推計世帯(世帯) 家庭部門 ■世帯数推計の考え方 ・2008 年度から 2030 年度に ついては、国立社会保障・人口 問題研究所の全国の世帯数の 変動傾向から、摂津市の世帯数 を推計。 ・2030 年度以降は国立社会保 障・人口問題研究所で将来世帯 数が提示されていないため、 2005 年度から 2030 年度ま での世帯数の変動傾向から推 計。 40000 30000 20000 10000 0 2000 2010 2020 2030 2040 2050 2060 年 (年度) 2008 2020 2030 2050 年度 年度 年度 年度 34,905 33,360 31,568 25,183 図 1 将来の世帯数の推計値 世帯 業務部門 ■業床面積推計の考え方 ・将来の事業床面積(全国値)、現状 の事業床面積(全国値)は、1965 ~2007 年の事業床面積と GDP の関係から作成した近似式に、現 状、将来の GDP を入れて算定。 将来(現状)の事業床面積 = 0.550 Ln[ 将来(現状)の GDP ]+ 1.877 ・なお、将来の GDP については以 下の式により設定。 将来の GDP = 将来の 1 人当り GDP × 将来 の人口(全国値) ・ここで、将来の 1 人当り GDP は、 経済成長率が年平均 1.0%を維持 すると想定し、以下の式により設 定。 将来の 1 人当り GDP= 現状の 1 人当り GDP× 1.01 2.0 1.5 事業床面積(10^9㎡) 民生部門 将来の二酸化炭素(CO2)排出量=現状の二酸化炭素(CO2)排出量×事業床面積の伸び率 ただし、現状の二酸化炭素(CO2)排出量 =現況推計結果(2008 年度) 事業床面積の伸び率=将来の事業床面積(全国値)/現状の事業床面積(全国値) 1.0 0.5 y = 0.550Ln(x) + 1.877 R2 = 0.831 0.0 0.0 0.2 0.4 GDP(10^15yen) 0.6 図 2 1965~2007 年の事業床面積と GDP の関係 46 部門 推計方法 環境省が提示する「全国市区町村自動車 CO2 表示システム」を用いて以下の通り推計。 将来の人口の推計値図 3 をもとに、以下の式で算出。 将来の二酸化炭素(CO2)排出量= 人口あたりトリップ数×トリップ数あたり距離×排出係数×将来の人口(摂津市) 90,000 摂津市推計人口(人) 自動車 運輸部門 ■人口推計の考え方 ・2020 年度までの将来人口につ いては、第4次総合計画におけ る将来人口の考え方で設定。 ・2020 年度以降の将来人口につ いては、第4次総合計画の 2008 年度から 2020 年度ま での人口の変動傾向から推計。 80,000 70,000 60,000 50,000 2000 2010 2020 2030 2040 2050 2060 年 (年度) 人口 (人) 2008 年度 2015 年度 2020 年度 2030 年度 2050 年度 84,093 82,500 80,000 76,968 70,292 図 3 将来の人口の推計値 鉄道 ※現状の排出量が将来においても変わらないと仮定。 将来の二酸化炭素(CO2)排出量=現状の二酸化炭素(CO2)排出量 ただし、現状の二酸化炭素(CO2)排出量=現況推計結果(2008 年度) 廃棄物 部門 現況年度(2008 年度)の 1 人あたりの二酸化炭素(CO2)排出量(0.19t)に、将来の人口(摂津市) を乗じて算出。 47 資料5 導入設定率の考え方(今後の対策・さらなる取り組み) 今後の対策 部 対策 エネルギーへ 産 の転換 業 部 エネルギーの 門 効率改善 削減量 導入率設定 削減量 の考え方 万 t-CO2 の考え方 万 t-CO2 1.0% 0.0 注 1) 10.0% 0.1 【アンケート】 0.0% 0 5.0% 0.0 注 1) 【アンケート】 市内産業施設の ESCO 事業導入 0.5% 0.0 注 1) 4.0% 0.2 【アンケート】 市内の大規模事業所の省エネ法 毎年 0.5 【省エネ法】 市内産業施設の太陽光発電シス テム設置 市内産業施設の太陽熱利用シス テム設置 対応 事業所(産業)の大阪版カーボン セットの活用 オフセットの活用 エネルギーへ の転換 市内戸建住宅の太陽光発電シス テム設置 市内戸建住宅の太陽熱利用シス テム設置 市内全世帯の家電トップランナ 家 ーへの置換 庭 市内全世帯の高効率給湯器の導 部 エネルギーの 門 効率改善 入 市内新築住宅 住宅の 省エネ行動 市内既設住宅 市内全世帯の電力の削減 市内の大規模事業所の省エネ法 エネルギーの 対応 効率改善 エコオフィス推進プログラムに 基づく取組 務 公共施設への太陽光発電・太陽熱 部 利用システムの導入 再生可能 エネルギーへ の転換 1%改善 0.5% 0.1 1.0% 0.2 【アンケート】 0.5% 0.0 注 1) 10.0% 1.0 【アンケート】 0.4% 0.0 注 1) 5.0% 0.2 【アンケート】 市内産業施設の太陽光発電シス テム設置 市内産業施設の太陽熱利用シス テム設置 14.0% 0.2 55.0% 0.6 【アンケート】 0.5% 0.0 注 1) 45.0% 0.2 【アンケート】 乗用車のエコカーの導入 80.0% 2.0% 13.0% 毎年 【国のエネルギー 80.0% 0.1 7.0% 0.0 注 1) 0.4 60.0% 毎年 1%改善 輸 エネルギーの 乗用車・貨物車の自動車トップラ 効率改善 ンナー基準適合車への置換 公共交通機関の利用者の利便の 部 増進『マイカー→公共交通機関』 門 省エネ行動 市役所のエコ通勤 需給見通し】 0.1 【アンケート】 0.4 【省エネ法】 【総合計画】 0.0 注 1) 6.4% 0.0 注 1) 6.0% 0.0 注 1) 6.0% 0.0 注 1) 0.0% 0.0 10.0% 0.1 【アンケート】 0.0% 0.0 5.0% 0.0 注 1) 【アンケート】 10.0% 0.3 10.0% 0.3 40.0% 0.7 40.0% 0.7 12.0% 0.2 55.0% 0.8 - 0.0 注 1) - 0.0 注 1) 乗用車 9.0% の取組 貨物車 15.0% 0.4 30.0% 30.0% 3 4 6.4% エコドライブ 1 【アンケート】 の転換 運 4 2 再生可能 エネルギーへ 施策 6 1%改善 業 門 0.5 毎年 0.1 断熱化 関連 6 1%改善 カーボンオフ 再生可能 根拠 導入率設定 門 再生可能 さらなる取り組み 1.0 【太陽光発電 に準ずる】 6 【大阪エコカー 普及戦略】 【大阪エコカー 普及戦略】 【アンケート】 8 エコ通勤取組み 実績報告書 【アンケート】 【アンケート】 廃 棄 物 部 廃棄物 焼却量削減 廃棄物削減 17.0% 0.3 17.0% 0.3 【総合計画】 6.8 ‐ 門 削減量合計 ‐ 3.3 (万 t-CO2) 注1) 削減量が 0.05 万 t-CO2 以下 注2) 表の数値は四捨五入等によって合計値等が合わない場合があります。 48 10 資料6 市民・事業者アンケート結果 ◎調査目的 摂津市地球温暖化防止地域計画の実効性を高めるために、市民・事業者の地球温暖化に対す る意向を把握し、計画策定の基礎資料とすることを目的とする。 アンケートの概要 市民アンケート 事業者アンケート 調査地域 摂津市全域 摂津市全域 調査対象 20 歳以上の市民 2,000 人 事業所 300 箇所 調査方法 郵送調査 郵送調査 平成 22 年 9 月 1 日〜 平成 22 年 9 月 1 日〜 平成 22 年 9 月 30 日 平成 22 年 9 月 30 日 配布数 家庭 2,000 世帯 事業所 300 箇所 回答数 831 世帯 126 箇所 回収率 42% 42% 実施期間 1) あなたのご家庭に関する質問 1) 回答者属性 2) 地球温暖化問題及び地球温暖化対 2) 地球温暖化問題及び地球温暖化対 調査項目 策への取組みに関する質問 策への取り組みに関する質問 3) ご家庭での取り組み状況 3) 貴事業所での取り組み状況 4) ご家庭での今後の取り組み 4) 貴事業所での今後の取り組み ○留意事項 A) 設問ごとの有効回答数は(n= B) 本報告書の数表における比率は百分率で表し、小数点以下第2位を四捨五入しているため、百分率の合計が100%にならな )と表示しており、回答比率はこれを100%として算出している。 い場合がある。 49 ◎市民アンケートの調査結果(抜粋) 1.あなたのご家庭に関する質問 ①あなたの性別はどちらですか。(単一回答) 無回答 (28.3% ,235) 男性 (29.8% ,248) 女性 (41.9% ,348) ※括弧内は割合(%)と回答数(人)。 ②あなたの年齢はいくつですか。(単一回答) 20歳代 (9.9% ,82) 無回答 (1.4% ,12) 70歳以上 (18.4% ,153) 30歳代 (17.1% ,142) 60歳代 (26.4% ,219) 40歳代 (13.6% ,113) 50歳代 (13.2% ,110) ※括弧内は割合(%)と回答数(人)。 2.地球温暖化問題及び地球温暖化対策への取組みに関する質問 ①あなたは、地球温暖化問題に関心がありますか?(単一回答) まったく関心がない (1.2% ,10) 無回答 (1.4% ,12) 非常に関心がある (21.4% ,178) あまり関心がない (9.1% ,76) ある程度関心がある (66.8% ,555) ※括弧内は割合(%)と回答数(人)。 50 森林整備、緑化の推進 (48.9% ,406) 日常生活、業務活動での (59.0% ,490) ②地球温暖化対策を進めるうえでどのような取組みを優先して行うべきだとお考えですか?(複数回答) 0 100 200 300 400 500 600 700 800 日常生活、業務活動での省エネ (59.0% ,490) 省エネ型家電製品などの普及 (35.9% ,298) 太陽光発電などの普及 (35.4% ,294) 住宅、建築物の省エネ性能の向上 (17.6% ,146) エコドライブの普及 (10.3% ,86) ハイブリッド車などエコカーの普及 (26.0% ,216) 公共交通機関の充実 (29.4% ,244) 廃棄物の減量化 (40.8% ,339) 森林整備、緑化の推進 (48.9% ,406) 環境教育、環境学習の普及 (28.2% ,234) その他 ※括弧内は割合(%)と回答数(人)。 (2.9% ,24) 3.ご家庭での取り組み状況 ①あなたは地球温暖化対策に関して、日常生活でどのようなことを行っていますか。以下の設問ごとに、 あてはまるもの1つ(いつも行っている・時々行っている・行いたいと思うが、行っていない・行うつ もりはない)に○印をつけてください。(各単一回答) 0% 10% 20% ①暖房や冷房の設定温度を冬は20℃以下、 夏は28℃以上にしている (n=831) 60% 70% 80% 31.8 32.5 34.5 31.6 ⑦使用しない部屋の照明、冷暖房は つけないようにしている (n=831) 9.7 ⑨給湯器を利用する場合は、 設定温度をなるべく低くしている (n=831) 5.7 5.8 18.8 いつも行っている 25.9 30.4 21.4 時々行っている 51 26.4 2.9 6.0 11.3 29.2 36.0 2.5 0.8 4.2 11.2 47.4 ⑩マイカーの利用を控え、 バス・電車・自転車を利用している (n=831) 4.2 4.8 43.3 32.6 32.6 20.6 6.4 行いたいと思うが、行っていない 4.7 7.5 4.1 81.2 ⑧家電製品は、多少価格が高めでも 省エネ効果の高い製品を選んでいる (n=831) 4.6 26.4 25.2 20.1 5.1 3.0 24.8 32.3 100% 3.1 18.7 34.1 29.8 90% 18.2 39.2 19.0 ⑤使っていない電化製品のコンセントは 抜いている (n=831) ⑪車を運転する場合はアイドリングストップ などエコドライブをしている (n=831) 50% 34.5 ④冷蔵庫の管理を適切に行っている (無理な収納をしない、開閉の回数を減らすなど) (n=831) ⑥電灯は省エネタイプの蛍光灯や LED電球等を使用している (n=831) 40% 41.9 ②暖房や冷房の使用時間を減らしている (n=831) ③テレビを見る時間を管理している (時間を決めて見る、時間を減らす等) (n=831) 30% 4.5 6.4 5.7 8.5 27.1 行うつもりはない 無回答 4.ご家庭での今後の取り組み ①次に掲げる新エネルギー機器や省エネルギー機器に関心がありますか?以下の設問ごとに、あてはまる もの1つ(すでに導入している・補助金がなくても導入したい・補助金があれば導入したい・導入する つもりはない)に○印をつけてください。(各単一回答) ① ⑥ 、 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 1.7 ①太陽光発電システム (n=831) ②太陽熱利用システム (太陽熱温水器・ソーラーシステムなど) (n=831) ③二重窓や外断熱など、住宅の断熱化 (n=831) 42.7 13.2 1.2 2.9 38.7 43.6 14.0 0.8 6.4 3.7 0.2 ④エネファーム (家庭用燃料電池コージェネレーションシステム (燃料電池による発電+排熱利用システム)) (n=831) 1.6 45.6 32.1 35.4 0.1 ⑤エコウィル (ガスコージェネレーションシステム (ガスエンジン発電機+排熱利用システム)) (n=831) 0.7 ⑥エコキュート (ヒートポンプ式電気給湯機) (n=831) 41.2 12.2 47.3 32.6 15.5 51.0 8.2 36.2 15.5 40.8 13.6 1.2 すでに導入している 補助金がなくても導入したい 補助金があれば導入したい 導入するつもりはない 無回答 ②よりよい環境をつくるための市民の活動への参加について。以下の設問ごとに、あてはまるもの1つ(参 加している・今後、参加したい・あまり関心はない)に○印をつけてください。 0% 10% 20% ①スーパー等で行っているリサイクル活動 (n=831) ④地域における緑化活動や景観保全活動 (n=831) 40% 50% 43.2 ②地域における清掃活動や廃品回収活動 (n=831) ③家庭における環境家計簿等の取り組み (n=831) 30% ⑤環境活動を行っている団体でのボランティア活動 4.2 (n=831) 16.5 25.0 ⑦自然観察会や調査等を通じた環境保全活動 1.1 (n=831) 28.2 11.6 23.2 26.5 26.5 40.9 28.8 26.1 46.3 26.6 43.9 参加している 52 今後、参加したい 90% 24.4 23.9 41.3 ⑥環境に関する講演会やシンポジウム 2.0 (n=831) 80% 36.9 31.0 8.3 70% 13.7 18.7 48.7 5.5 60% あまり関心はない 26.8 無回答 100% ◎事業者アンケートの調査結果(抜粋) 1.貴事業所に関する質問 ①業種について。(単一回答) 無回答 (0.8% ,1) その他 (9.5% ,12) その他のサービス業 (4.8% ,6) 不動産業 (1.6% ,2) 建設業 (20.6% ,26) 食料品・飲料製造業 (1.6% ,2) 木材・木製品・家具製造業 (0.8% ,1) 衣服・その他の繊維製造業 (1.6% ,2) 小売業 (4.0% ,5) 出版・印刷物等製造業 (3.2% ,4) 金属製品製造業 (7.9% ,10) 卸業 (8.7% ,11) 運輸・通信業 (7.9% ,10) 電気・ガス・熱供給・ 水道業 (3.2% ,4) その他の製造業 (15.1% ,19) 一般機械器具製造業 (5.6% ,7) 電気機械器具等製造業 (3.2% ,4) ※括弧内は割合(%)と回答数(人)。 ②従業員数について(ご回答頂いている事業所で、パート・アルバイトを含めてお答えください)(単一回答) 無回答 (4.8% ,6) 300人以上 (4.0% ,5) 10人未満 (3.2% ,4) 100~299人 (4.8% ,6) 50~99人 (14.3% ,18) 10~29人 (55.6% ,70) 30~49人 (13.5% ,17) ※括弧内は割合(%)と回答数(人)。 2.地球温暖化問題及び地球温暖化対策への取り組みに関する質問 ①地球温暖化問題に関心がありますか?(単一回答) 無回答 (1.6% ,2) 非常に関心がある (21.4% ,27) あまり関心がない (7.9% ,10) ある程度関心がある (69.0% ,87) ※括弧内は割合(%)と回答数(人)。 53 0 20 40 60 80 100 日常生活、業務活動での省エネ (57.1% ,72) 省エネ型家電製品などの普及 (27.8% ,35) 太陽光発電などの普及 (48.4% ,61) 住宅、建築物の省エネ性能の向上 (26.2% ,33) エコドライブの普及 (19.0% ,24) ハイブリッド車などエコカーの普及 (31.7% ,40) 公共交通機関の充実 (27.8% ,35) 廃棄物の減量化 (38.9% ,49) 森林整備、緑化の推進 (49.2% ,62) 環境教育、環境学習の普及 (23.8% ,30) 廃棄物の減量化 (38.9% ,49) 日常生活、業務活動での (57.1% ,72) ②地球温暖化対策を進めるうえで、どのような取組みを優先して行うべきだとお考えですか?(複数回答) その他 (3.2% ,4) ※括弧内は割合(%)と回答数(人)。 3.貴事業所での今後の取り組み ①貴事業所において、地球温暖化対策のための新エネルギー・省エネルギー設備等の導入について、以下 の設問ごとに、あてはまるもの1つ(すでに導入している・補助金がなくても導入したい・補助金があれ ば導入したい・導入するつもりはない)に○印をつけてください。 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 1.6 ①ヒートポンプ式空調設備 (n=126) 9.5 26.2 38.9 23.8 2.4 ②太陽光発電設備 (n=126) 35.7 2.4 ③太陽熱利用システム (太陽熱温水器・ソーラーシステムなど) (n=126) ④コージェネレーションシステム (n=126) 37.3 23.0 1.6 29.4 45.2 22.2 0.8 21.4 4.0 ⑤工場や事務所の建物断熱化 (天井・壁・床などへの断熱材の使用、 複層ガラスの導入など) (n=126) 14.3 46.0 28.6 35.7 3.2 25.4 21.4 1.6 ⑥ESCO事業 (n=126) 14.3 55.6 27.8 0.8 ⑦高効率の照明器具 (LED照明など) (n=126) ⑧屋上緑化、壁面緑化 (n=126) 10.3 4.8 3.2 すでに導入している 41.3 15.1 31.7 14.3 36.5 補助金がなくても導入したい 54 補助金があれば導入したい 19.0 23.8 導入するつもりはない 無回答 資料7 用語解説 用語 アイドリンクストップ 解説 自動車の停車時にエンジンを切ることをいいます。不必要な燃料の消費を抑え、二酸 化炭素(CO2)の排出を抑制することがねらいです。 IPCC 気候変動に関する政府間パネル 【英】Intergovernmental Panel on Climate Change [略]IPCC 各国の研究者が政府の資格で参加し、地球温暖化問題について議論を行う公式の場と して、国連環境計画(UNEP)及び世界気象機関(WMO)の共催により 1988 年 11 月に 設置されました。温暖化に関する科学的な知見の評価、温暖化の環境的・社会経済的 影響の評価、今後の対策のあり方の 3 つの課題について検討しています。 カーボンニュートラル 太陽光発電や各種省エネルギー設備の導入など駅の運営に起因する二酸化炭素(CO2) ステーション 排出量を削減するとともに、直接的に削減困難な二酸化炭素(CO2)についても排出枠購 入などの方法で相殺することによって、排出削減量と吸収量がイコールの状態(カーボ ン・ニュートラル:炭素中立)とし、駅に起因する二酸化炭素(CO2)排出量を実質的に ゼロとする駅のことをいいます。阪急摂津市駅が日本初の取り組みとして運営してい ます。 環境家計簿 家庭での電気、ガス、水道、灯油、ガソリンなどの使用量や支出額を集計して、二酸 化炭素(CO2)などの環境負荷を計算できるように設計された家計簿です。環境家計簿 は、二酸化炭素(CO2)排出量を減らす実践的な行動につながるとともに、他の環境問題 の解決にも貢献し、なおかつ家計の節約にも結びつけることを目的としています。 環境マネジメントシステム 事業組織が法令等の規制基準を遵守するだけでなく、自主的、積極的に環境保全のた めに取る行動を計画・実行・評価するものです。環境保全に関する方針、目標、計画 等を定め、これを実行、記録し、その実行状況を点検して、方針等を見直すという一 連の手続きを環境マネジメントシステム(環境管理システム)と呼びます。 カンクン合意 2010 年、メキシコのカンクンで開催された気候変動枠組条約第 16 回締約国会議 (COP16)での合意です。気温上昇を工業化前 2℃以内に抑えるために、2050 年まで の世界規模の大幅排出削減及び早期のピークアウトを共有のビジョンとする前提のも とで一連の合意がなされました。 京都議定書 1997 年 12 月京都で開催された COP3 で採択された気候変動枠組条約の議定書で す。先進各国は 2008 年〜2012 年の約束期間における温室効果ガスの削減数値目標 (日本 6%、アメリカ 7%、EU8%など)を約束しました。 CSR 企業の社会的責任 【英】Corporate Social Responsibility [略]CSR 企業は社会的な存在であり、自社の利益、経済合理性を追求するだけではなく、ステ ークホルダー(利害関係者)全体の利益を考えて行動するべきであるとの考え方であり、 環境保護のみならず、行動法令の遵守、人権擁護、消費者保護などの分野についても 責任を有するとされています。 55 用語 COP(締約国会議) 解説 気候変動枠組条約(FCCC)の締約国による会議のことです。1995 年ドイツのベルリン で第 1 回締約国会議(COP1)が開催されて以来、毎年開催されています。 1997 年京都で開催された COP3 では各国の温室効果ガスの削減目標を規定した京都 議定書が決議されました。 COP6では、運用ルールの中核的要素が合意され、COP7では具体的な運用細則が定 められました。 COP13 では、議長案の「先進国は 2020 年までに 1990 年比 25~40%の削減が 必要、途上国の削減にも言及」に対し、発展途上国の削減義務を主張する米国などと、 削減には応じられないとするインド、中国などの主張の差は大きく合意は得られませ んでした。しかし、交渉は継続し、COP15 には合意することとなりました。 COP16では、京都議定書を離脱した米国や、温室効果ガスの削減義務を負っていな い中国、インドなど新興国も初めて一定の削減を求められることとなりましたが、新 たな枠組みを法的拘束力のある形にするかは今後の議論に持ち越されています。 再生可能エネルギー 太陽光・風力・地熱、波力、中小水力、水を熱源とする熱、雪氷熱など通常エネルギ ー源枯渇の心配がない自然エネルギーのことです。 なお、バイオマスやヒートポンプが利用する空気熱、地中熱、水熱(海水熱や河川水熱 など)も再生可能エネルギーと定義されています。 省エネラベリング制度 2000 年 8 月に JIS 規格として導入された表示制度で、エネルギー消費機器の省エネ 性能を示すものです。これは、省エネ法等に基づきメーカーが製品やカタログに表示 している情報を元にしています。この省エネラベルでは、家電製品やガス石油機器な どが国の定める目標値(トップランナー基準=省エネ基準)をどの程度達成しているか、 その達成度合い(%)を表示しています。 待機電力 家電機器などを使用していない状態で消費される電力のことをいいます。地球温暖化 防止の対策の一つとして待機電力の節減が注目されています。 低炭素社会 炭素(二酸化炭素(CO2))の排出が少ない社会のことを指します。地球温暖化の原因とさ れる温室効果ガスの排出量が少ない社会で、排出量と吸収量が同じ(カーボンニュート ラル)であること、またはそれに近い状態を目指すものです。 PDCA Plan(計画)、Do(実施)、Check(点検)、Action(是正)を意味し、品質向上のためのシ ステム的考え方となります。 ヒートアイランド現象 都市部には人口が集中しており、排熱源が多く、コンクリートやアスファルトを使っ た建物や道路が増える一方、緑が減ることなどによって、都市部の気温は周辺部より 高くなります。等温線を引くと、 都心部を中心とした島のようになり熱の島のようで あることから、ヒートアイランド現象と呼ばれます。 見える化 様々な漠然とした活動を具体的な数値として指標化するという取り組みの事を指しま す。環境分野でもこうした「見える化」が一つの手段として注目されており、特に二 酸化炭素(CO2)排出量を「見える化」することでその削減を図るという活動も行われて ます。 56 平成23 年 12 月発行 発行 摂津市 編集 摂津市生活環境部環境政策課 〒566-8555 摂津市三島一丁目1番1号 ☎06-6383-1111 ☎072-638-0007