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問題解答 ウォーミングアップ 第 1 章 社会を数字で捉える ① (ⅰ) 1920

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問題解答 ウォーミングアップ 第 1 章 社会を数字で捉える ① (ⅰ) 1920
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
問題解答
ウォーミングアップ
第 1 章 社 会 を数 字 で捉 える
①
( ⅰ) 1 9 2 0 、( ⅱ) 1 0 、 ( ⅲ) 1 、( ⅳ) 0 、( ⅴ) 5
②
(ⅰ) 順 序 づけ不 可 能 な離 散 変 数 、(ⅱ) 連 続 変 数 、(ⅲ) 順 序 づけ可 能 な離 散 変 数 、
( ⅳ) 順 序 づ け 可 能 な 離 散 変 数 、( ⅴ) 順 序 づ け 不 可 能 な 離 散 変 数 、( ⅵ ) 連 続 変 数
③ 省略
④ 省略
第 2 章 可 能 性 で考 える
①
( ⅰ) X =4 で あ る 確 率 は 0 .2 4 で ある 。
( ⅱ) 試 験 の 点 数 が 3 0 点 以 下 で ある 確 率 は 0 .0 1 7 で ある 。
( ⅲ) I が a 以 上 b 以 下 で ある 確 率 は 0 .6 7 で ある 。
( ⅳ) 在 職 期 間 が 1 年 以 上 3 年 未 満 の 確 率
( ⅴ) P( 在 学 年 数 <1 年 )=0 .2 3
( ⅵ) 1 - P
( ⅶ) P( 仮 説 が 間 違 い で ある ) =0 .0 2
②
離 散 変 数 の場 合 :縦 軸 は確 率 横 軸 は確 率 変 数 の値 。
連 続 変 数 の場 合 :縦 軸 は確 率 密 度 横 軸 は確 率 変 数 の値 。
③
( ⅰ) ◯「 表 」 , ◯「 表 」
( ⅱ) 2 回 連 続 で 投 げ て 1 回 だけ「 表 」 が 出 る パ タ ーン は
◯「 表 」 ●「 裏 」
●「 裏 」 ◯「 表 」
の 二 通 り あ る。 だ から 1 回 だけ「 表 」 が 出 る 確 率 は
1
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
第 Ⅰ部 記 述 統 計
第 3 章 ば ら ば ら の デ ータ を 図 表 に ま と め る
①
( ⅰ) 観 測 値 、( ⅱ) 度 数 分 布 、( ⅲ) 度 数 分 布 表 、( ⅳ ) 横 軸 、( ⅴ) 縦 軸 、
( ⅵ) ヒ ス ト グラ ム ( 度 数 分 布 図 ) 、( ⅶ) 度 数 分 布 多 角 形
② 度数分布表完成
絶対度数
家族
相対度数
百分率
446
0 .5 0 5
5 0 .5 %
27
0 .0 3 1
3 .1 %
178
0 .2 0 1
2 0 .1 %
職場関係
51
0 .0 5 8
5 .8 %
その他
71
0 .0 8 0
8 .0 %
103
0 .1 1 7
1 1 .7 %
0 .0 0 9
0 .9 %
1 .0 0 1
1 0 0 .1 %
その他 の親 族
知 人 ・友 人
面 識 なし
法 人 ・団 体 ・被 害 者
8
なし
合計
884
* 構 成 割 合 は 四 捨 五 入 を し て い るた め、 そ の 合 計 は 1 0 0 に な らな い。
③
( ⅰ) 度 数 分 布 表 完 成 図
階級番号
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
合計
階級
200万円以上220万円未満
220万円以上240万円未満
240万円以上260万円未満
260万円以上280万円未満
280万円以上300万円未満
300万円以上320万円未満
320万円以上340万円未満
340万円以上360万円未満
360万円以上380万円未満
380万円以上400万円未満
400万円以上420万円未満
420万円以上440万円未満
-
階級値 絶対度数 相対度数 百分率
210万円
2
0.043
4.3%
230万円
9
0.191
19.1%
250万円
10
0.213
21.3%
270万円
13
0.277
27.7%
290万円
9
0.191
19.1%
310万円
2
0.043
4.3%
330万円
1
0.021
2.1%
350万円
0
0
0.0%
370万円
0
0
0.0%
390万円
0
0
0.0%
410万円
0
0
0.0%
430万円
1
0.021
2.1%
-
47
1.000
100%
ヒス ト グラ ム 完 成 図
4
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
( ⅱ)
260 万 円 以 上 280 万 円 未 満 の階 級 が一 番 多 いことが見 て取 れる。次 に多 い階 級 は
2 6 0 万 円 以 上 2 8 0 万 円 未 満 の 階 級 の 前 後 と なっ てい る。 この 分 布 を みる と ほ と ん どの 都 道
府 県 の1 人 当 たり 県 民 所 得 は 2 2 0 万 円 以 上 3 0 0 万 円 未 満 の 間 に あ るこ と がわ か る 。
ま た 、1 つ だ け 4 2 0 万 円 以 上 4 4 0 万 円 未 満 の 階 級 にあ り 、 他 の 都 道 府 県 と 比 べて ま っ
た く 異 なる 特 徴 をも っ てい るこ とが 推 測 さ れる 。
④
( ⅰ) 度 数 分 布 表 完 成 図
階級番号
1
2
3
4
5
6
7
8
合計
階級
15万円以上16万円未満
16万円以上17万円未満
17万円以上18万円未満
18万円以上19万円未満
19万円以上20万円未満
20万円以上21万円未満
21万円以上22万円未満
22万円以上23万円未満
-
階級値
絶対度数 相対度数 百分率 累積度数 累積相対度数 累積百分率
15万5千円
1
0.040
4.0%
1
0.04
4.0%
16万5千円
1
0.040
4.0%
2
0.08
8.0%
17万5千円
2
0.080
8.0%
4
0.16
16.0%
18万5千円
4
0.160
16.0%
8
0.32
32.0%
19万5千円
6
0.240
24.0%
14
0.56
56.0%
20万5千円
8
0.320
32.0%
22
0.88
88.0%
21万5千円
2
0.080
8.0%
24
0.96
96.0%
22万5千円
1
0.040
4.0%
25
1
100.0%
-
25
1.000
100%
-
-
-
( ⅱ) ヒ ス ト グラ ム ・ 度 数 分 布 多 角 形 完 成 図
5
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
( ⅲ) 類 積 相 対 度 数 分 布 表 完 成 図
( ⅳ)
この 問 題 の グラ フ と 本 文 中 のグ ラ フ を 比 較 する と 、 従 業 員 1 0 0 人 ~9 9 9 人 規 模 の 企 業 ( こ
の 問 題 の グ ラ フ) で は 、 従 業 員 1 0 0 0 人 以 上 規 模 の 企 業 ( 本 文 中 の グ ラ フ ) に 比 べ て 、 相
対 的 に初 任 給 の低 い人 が多 い。つまり企 業 規 模 が大 きいほど、初 任 給 が高 いということが
わ かる 。
第 4 章 分 布 の特 性 を数 字 でつかむ
①
メデ ィ アン も モー ドも 2 7 0 万 円 で 、 平 均 値 ( 2 8 7 .7 万 円 ) よ りも 低 い 。 「 所 得 」 の 平 均 値 は 分
布 がゆがんでいるため、平 均 以 下 の割 合 が半 分 よりも大 きくなる 。さらにこの場 合 、「はず
れ値 ( 東 京 の 4 3 0 .6 万 円 ) 」 によ っ て 平 均 値 が 引 き 上 げら れて いる 。 メ デ ィア 等 で は「 平 均 」
だけしか報 道 しないことが多 いため、実 感 とのズレを感 じる人 も少 なくない。メディアンやモ
ード を 知 れ ば、 そ の ズレ の 意 味 を 知 るこ と が でき る。
6
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
②
メデ ィ アン 3 1 歳 、 モ ード 2 3 歳 ・ 2 8 歳 ・ 3 1 歳 ・ 3 9 歳 、 平 均 3 2 .3 歳
③
A 病院
B 病院
メデ ィ アン
5
16
モ ード
1
12
平 均
6 .6
1 7 .1
レン ジ
2 5 .5
18
分 散
6 9 .0
3 4 .1
標準偏差
8 .3
5 .8
A 病 院 の 患 者 より も B 病 院 の 患 者 の 方 がメ デ ィ アン・ モー ド・ 平 均 罹 病 期 間 が 長 い が 、 分
散 ・ 標 準 偏 差 は 小 さ い 。 つ まり 、 A 病 院 の 患 者 の 罹 病 期 間 は ばら つ いて い るが 、 B 病 院 の
患 者 の 多 く は 、 病 気 が 長 期 化 し て いるこ と が 読 み と れる 。
④
初 婚 年 齢 と 同 様 、こ の 5 0 年 間 に 女 性 の 再 婚 年 齢 の 上 昇 と、 再 婚 年 齢 の ばら つきの 増 大
が 見 られ る。 参 考 とし て 、 【 図 表 4 - 8 】 に 実 際 の 男 女 の 再 婚 年 齢 の 特 性 を 示 し てお こう 。
7
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
第 5 章 ふたつの離 散 変 数 を同 時 に扱 う
①
②
「生 死 は本 人 の判 断 」という考 え方 をする人 の割 合 は、若 い人 が高 く、高 齢 の人 は低 いこ
とが わ か る 。
③
→1 行 4 列 目 (3 4 .7 % ) 、2 行 5 列 目 ( 3 3 .2 % ) に まる めて い ま す 。
「ひきこもり」的 生 活 開 始 時 の属 性 は、男 性 の場 合 、大 学 生 が最 も多 く、高 校 生 が次 に多
いも のの 、 女 性 は 、 社 会 人 が 最 も 多 いこ と がわ か る 。
8
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
④
国 際 比 較 をしてみると、日 本 において管 理 的 職 業 従 事 者 数 の女 性 割 合 がひじょうに少 な
い 状 況 が 確 認 で きる 。 欧 米 諸 国 が 3 〜4 割 、タイ が 2 割 強 に 対 し て 、 日 本 と 韓 国 は 1 割 に
と ど まっ て いる 。
第 6 章 関 連 の強 さをどう測 る?
①
( ⅰ) 統 計 的 独 立 、( ⅱ) 相 関 、( ⅲ) 因 果 、( ⅳ ) 独 立 、( ⅴ) 従 属 、
( ⅵ) 時 間
②
( ⅰ)
回復
非回復
計
A 群 (投 与 )
6 0 .0 %
4 0 .0 %
1 0 0 .0 %
B 群 (非 投 与 )
4 5 .0 %
5 5 .0 %
1 0 0 .0 %
計
5 2 .5 %
4 7 .5 %
1 0 0 .0 %
( ⅱ) φ
60  55  40  45
100 100  105 95
≒ 0.150
( ⅲ) χ 2 =4 .5 1 0 ( 下 表 は 計 算 過 程 )
9
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
セル
n ij
eij
n ij -e ij
2
(nij -eij)
(1,2)
40
×
100 95÷
(2,1)
45
×
100 105÷
(2,2)
55
×
100 95÷
200
200=52.5
7.5
56.25
200=47.5
-7.5
56.25
2 00=52.5
-7.5
56.25
200=47.5
7.5
56.25
--------------
1.071
1.184
1.071
1.184
4.51
2
(n ij -eij) / eij
( ⅳ)
v
計
(1,1)
60
×
100 105÷
4.510
≒ 0.150
(2  1)  200
200
--------------
(小 数 第 4位 を四 捨 五 入 )
( ⅴ) 薬 を 投 与 さ れ た 人 の 回 復 率 は 6 0 %で 、 投 与 さ れな か っ た 人 の 4 5 % を 上 回 っ て おり 、
φ 係 数 が 正 の 数 だ から 、 薬 の 効 果 は あ っ た と 言 え る 。し か し 0 .1 5 0 と い う 係 数 の 値 を
見 る 限 り 、 強 い 効 果 が あ ると は 言 え な い 。
③
家 族 との食 事
貧困層
月に 1 回超
非貧困層
計
75
771
846
月 に 1 回 以 下 ある い は 全 く ない
113
556
669
計
188
1327
1515
小 数 点 以 下 第 3 位 ま で と する と 、 - 0 .1 2 1
④
( ⅰ)
賛成
どちら か と い
どちら か と い
えば賛 成
えば反 対
反対
計
20 歳 代
6 1 .7 %
2 5 .5 %
8 .7 %
4 .1 %
1 0 0 .0 %
30 歳 代
5 8 .5 %
2 7 .9 %
9 .8 %
3 .8 %
1 0 0 .0 %
40 歳 代
5 6 .2 %
2 5 .4 %
1 2 .0 %
6 .3 %
1 0 0 .0 %
50 歳 代
4 6 .6 % ( まる め)
2 5 .0 %
1 6 .5 %
1 1 .9 %
1 0 0 .0 %
10
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
60 歳 代
3 5 .7 %
2 2 .9 %
2 3 .5 %
1 7 .9 %
1 0 0 .0 %
70 歳 以 上
2 4 .6 %
1 9 .4 %
2 6 .5 %
2 9 .5 %
1 0 0 .0 %
計
4 6 .0 % ( まる め)
2 4 .3 %
1 6 .9 %
1 2 .8 %
1 0 0 .0 %
( ⅱ)
v
402.42
≒ 0.199 ( 小 数 第 4 位 を 四 捨 五 入 )
(4  1)  3394
( ⅲ) クラ メ ー ルの 連 関 係 数 を 見 る 限 り 年 齢 と 結 婚 に 関 す る 意 見 は 関 連 し てい る と 言 え
るが 、 関 連 の 度 合 い は 強 い と は 言 え ない 。
第 7 章 連 続 変 数 同 士 の関 連 を分 析 する(その1)
①
( ⅰ) 正 の 関 連 、( ⅱ) 正 の 関 連
②
(ⅰ) 解 答 例 :負 の関 連 が予 想 される。気 温 が低 いと外 出 時 間 が減 るため、その分 、テレ
ビ視 聴 時 間 は 増 え る か も し れな い 。
(ⅱ) 解 答 例 :負 の関 連 が予 想 される。いまのところ高 齢 者 におけるインターネット普 及 率
は 低 い から 。
③
( ⅰ)
( ⅱ)
(X 7  X)  77.1  74.1  3
(X 7  X) 2  32  9
(Y7  Y) 2  (0.04) 2  0.0016
(Y7  Y)  1.54  1.58  0.04
(X 7  X)(Y7  Y)  3  (0.04)  0.12
11
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
( ⅲ)
s XY 
9.89 9.89

≒ 0.82
13  1 12
( ⅳ)
s X  s 2X 
546.6
546.6

 45.55 ≒ 6.7
13  1
12
( ⅴ)
s Y  s 2Y 
0.890
0.890

 0.074 ≒ 0.27
13  1
12
( ⅵ)
rXY 
s XY
0.82
0.82


≒ 0.45
s X s Y 6.7  0.27 1.809
④
( ⅰ) 解 答 例
地域の職業階層構成と子供の学力(東京23区)
70.0%
公
立
小
学
校
5
年 65.0%
生
の
平
均
学
力
(
問
題
解 60.0%
決
能
力
等
平
均
値
)
55.0%
10.0%
15.0%
20.0%
25.0%
30.0%
就業者中の専門・管理職の割合
( ⅱ) 正 の 関 連
(ⅲ) 解 答 例 :一 般 に、専 門 ・管 理 職 の就 業 者 には高 学 歴 の人 が多 いこと、また高 学 歴
の親 をもつ子 どもほど学 力 が高 くなりやすいことが知 られている。よって、専 門 ・管 理 職 就
12
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
業 者 の比 率 が高 い地 域 ほど、子 どもの学 力 の平 均 値 も高 くなるものと考 えられる。(ただし、
この 説 明 は 一 例 に す ぎ ず 、 他 に も 様 々 な 説 明 が あ り うるだ ろ う。)
第 8 章 連 続 変 数 同 士 の関 連 を分 析 する(その2)
①
( ⅰ) 正 、( ⅱ) 回 帰 係 数 、( ⅲ ) 上 がり 、( ⅳ) 負 、( ⅴ ) 回 帰 係 数 、
( ⅵ) 下 が り
②
県 民 所 得 が 2 0 0 万 円 の 都 道 府 県 の 進 学 率 ( %) の 予 測
Ŷ = 9 .9 8 +0 .1 3 8 ×2 0 0 = 9 .9 8 +2 7 .6 = 3 7 .6
∴ 進 学 率 = 3 7 .6 %
県 民 所 得 が3 0 0 万 円 の 都 道 府 県 の 進 学 率 ( %) の 予 測
Ŷ = 9 .9 8 +0 .1 3 8 ×3 0 0 = 9 .9 8 +2 7 .6 = 5 1 .4
∴ 進 学 率 = 5 1 .4 %
③
( ⅰ) 回 帰 式 を Ŷ  a+bx と する と
b
s XY
s 2X

225
 1.2
187.5
a  Y  bX  55  (1.2  65)  23
 Ŷ  23  1.2X
( ⅱ) 数 学 が4 0 点 の 人 の 理 科 の 点 数 は、 Ŷ  23  1.2  40  25 よ り 、
2 5 点 と 予 測 さ れる 。
数 学 が9 0 点 の 人 の 理 科 の 点 数 は、 Ŷ  23  1.2  90  85 よ り 、8 5 点 と 予 測 さ れる 。
( ⅲ)
13
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
( ⅳ) 相 関 係 数 は 、
rXY 
s XY

s Xs Y
s XY
s 2X
s 2Y
225

187.5 525

225
225

 0.7171372≒ 0.72
13.693063 22.912878 313.74748
2
 0.71713722  0.5142857≒ 0.51
よっ て 決 定 係 数 は 、 R 2  rXY
④
( ⅰ) 回 帰 式 を = a + b X と 表 す と 第 8 章 の 式 ① よ り
、同 じ く 式 ② よ り
と なる 。∴
= 4 7 .4 + 0 .6 7 0 X
( ⅱ)
地域の職業階層構成と子供の学力(東京23区)
70.0%
公
立
小
学
校
5
年 65.0%
生
の
平
均
学
力
(
問
題
解 60.0%
決
能
力
等
平
均
値
)
55.0%
10.0%
15.0%
20.0%
25.0%
30.0%
就業者中の専門・管理職の割合
( ⅲ) 第 7 章 の STE P3 よ り、 相 関 係 数 =
係 数 の2 乗 だ か ら 決 定 係 数 =
。決 定 係 数 は相 関
0 .8 8 4 。 第 8 章 2 - 3 の 目 安 によ れば 、 あ て は まり
は「 よ い」 。
第 9章 みえない関 係 を探 る
14
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
①
( ⅰ) ◯ 、( ⅱ) × 、( ⅲ) × 、( ⅳ) ◯ 、( ⅴ) × 、( ⅵ) ◯
②
共 通 の原 因 として「年 齢 」が考 えられる。一 般 に年 齢 が若 い人 は高 い人 よりも教 育 年 数 が
長 く ( 昔 と 比 べ て 高 等 教 育 機 関 へ の 進 学 率 が 上 昇 し て い る た め) 、し か も 携 帯 電 話 を 所 持
している傾 向 にあると考 えられる。したがって、教 育 年 数 と携 帯 電 話 の所 持 率 とのクロス表
を作 成 すると、教 育 年 数 の長 い人 ほど、携 帯 電 話 を所 持 しているかのような擬 似 関 係 が
生 じ るも の と 考 え ら れ る 。
③
( ⅰ) ま ず 下 の よう な 百 分 率 クロ ス 表 を 作 成 する 。
性別にみた性別役割分業意識と性道徳への態度(百分率クロス表 その1)
男性
女性
計
計
よくない かまわない
よくない かまわない
賛成
48.9%
51.1%
100.0%
60.5%
39.5%
100.0%
反対
65.9%
34.1%
100.0%
76.4%
23.6%
100.0%
計
52.3%
47.7%
100.0%
63.7%
36.3%
100.0%
性別にみた性別役割分業意識と性道徳への態度(百分率クロス表 その2)
男性
女性
計
計
よくない かまわない
よくない かまわない
賛成
74.8%
85.7%
80.0%
75.6%
86.7%
79.6%
反対
25.2%
14.3%
20.0%
24.4%
13.3%
20.4%
計
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
百 分 率 クロス表 (その1)で、女 性 の家 庭 外 就 労 に「賛 成 」の人 は「反 対 」の人 に比 べ、既
婚 女 性 の婚 外 性 交 渉 を「かまわない」とする人 の割 合 が高 い。つまり性 別 役 割 分 業 意 識
の弱 い人 ほど性 道 徳 に対 して柔 軟 な態 度 を示 す。こ の傾 向 は男 性 にも女 性 にも見 られる。
また女 性 に比 べ男 性 の方 が既 婚 女 性 の婚 外 性 交 渉 を「かまわない」とする人 の割 合 が高
い。つまり男 性 の方 が性 道 徳 に対 して柔 軟 な態 度 を示 す。また百 分 率 クロス表 (その2)の
「計 」を見 ると、女 性 の家 庭 外 就 労 に賛 成 する人 の割 合 は、男 女 間 で大 差 が無 い。つまり
性 別 と 性 別 役 割 分 業 意 識 に は 関 連 性 が 見 ら れな い。
( ⅱ) 男 性 φ
女 性 φ
8615  90 29
176 44115105
13013  85 42
215 55172 98
≒ 0.137
(小 数 第 4位 を四 捨 五 入 )
≒ 0.133 ( 小 数 第 4 位 を 四 捨 五 入 )
15
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
(ⅲ) 性 別 役 割 分 業 意 識 の弱 い人 ほど、性 道 徳 に対 して柔 軟 な態 度 をとる傾 向 があり、
この傾 向 は、男 性 にも女 性 にもほぼ同 程 度 の強 さで見 られる。つまり性 別 による交 互
作 用 効 果 は 見 ら れな い 。
④
( ⅰ)
rXYT 
rXY  rTX rTY
2
2
1  rTX
1  rTY

0.537  (0.749 0.628)
1  (0.749) 2 1  0.6282

0.537  0.470372
≒ 0.129
0.6625699 0.7782133
(小 数 第 4位 を四
捨五入)
( ⅱ)
虫 歯 経 験 率 X と 眼 鏡 等 着 用 率 Y は rXY  0.537 と 中 程 度 の 相 関 を 示 す が 、 社 会 階 層 T を
第 3 変 数 とし た 虫 歯 経 験 率 と 眼 鏡 着 用 率 の 偏 相 関 係 数 ( rXYT ) は- 0 .1 2 9 と ゼロ に 近 い 。
よっ て 虫 歯 経 験 率 と 眼 鏡 等 着 用 率 と の 関 係 は 、 社 会 階 層 と い う 第 3 変 数 が 作 り 出 し た「 擬
似 関 係 」 だ と 解 釈 し うる 。 つ まり 社 会 階 層 の 高 い 人 々の 住 む 地 域 ほ ど 虫 歯 の 子 が 少 な く
( rTX  0 ) 、 眼 鏡 の 子 が 多 い ( rTY  0 ) た め、 結 果 的 に 虫 歯 の 子 の 少 ない 地 域 ほ ど 眼 鏡 の 子
が 多 い( rXY  0.537 ) と い う 関 連 性 が 現 れ て い た と 考 え られ る 。
16
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
第 Ⅱ部 推 定 統 計
第 10 章 全 体 のなかでの位 置 を把 握 する
①
( ⅰ) 標 本 統 計 、( ⅱ) 標 本 統 計 、( ⅲ) 母 数 、 ( ⅳ) 標 本 統 計 、( ⅴ) 母 数
②
(ⅰ )
(ⅱ
() )
(ⅲ )
(ⅴ)
(ⅳ )
(ⅶ )
(ⅴ )
(ⅵ )
(ⅷ )
( ⅰ) P(0 ≦z ≦+ 1 .5 0 )= 0 .4 3 3 2
( ⅱ) P(- 2 .1 5 ≦z ≦0 )= P (0 ≦ z ≦2 .1 5 )= 0 .4 8 4 2
( ⅲ) P(- 1 .7 8 ≦z ≦+ 0 .0 4 )= P ( - 1 .7 8 ≦z ≦0 )+ P (0 ≦z ≦0 .0 4 )
= P(0 ≦z ≦1 .7 8 )+ P (0 ≦z ≦0 . 0 4 )= 0 .4 6 2 5 + 0 .0 1 6 0 = 0 .4 7 8 5
( ⅳ) P(- 1 .9 6 ≦z ≦1 .9 6 )= P (0 ≦ z ≦1 .9 6 ) ×2 = 0 .4 7 5 0 ×2 = 0 .9 5 0
( ⅴ) P(- 1 .7 5 ≦z ≦- 1 .5 0 )= P (+ 1 .5 0 ≦z ≦+ 1 .7 5 )
= P(0 ≦z ≦1 .7 5 ) - P (0 ≦z ≦1 . 5 0 )= 0 .4 5 9 9 - 0 .4 3 3 2 = 0 .0 2 6 7
( ⅵ) P(- 0 .5 ≦z )= P (- 0 .5 ≦z ≦0 )+ P (0 ≦z )= P (0 ≦ z ≦0 . 5 )+ P(0 ≦z )
= 0 .1 9 1 5 + 0 .5 = 0 .6 9 1 5
17
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
( ⅶ) P( z ≦a )= P (z ≦0 )+ P(0 ≦z ≦ a)= 0 .5 + P (0 ≦z ≦a )= 0 .5 9 1
∴P (0 ≦z ≦ a )= 0 .5 9 1 - 0 .5 = 0 .0 9 1 ∴a= 0 .2 3
( ⅷ) P( a ≦z ≦0 .7 8 )= P (a ≦z ≦0 )+ P(0 ≦z ≦0 .7 8 )= P(a ≦z ≦0 )+ 0 .2 8 2 3 = 0 .6 4
∴P (a ≦z ≦0 )= 0 .6 4 - 0 .2 8 3 3 = 0 .3 5 7 7 ∴a = - 1 .0 7
③
( ⅰ) フ ツ オ 君 の 国 語 の 標 準 得 点 = (5 0 - 6 5 .8 ) ÷ 7 .5 =-1 5 .8 ÷7 .5 ≒- 2 .1 1
数 学 の 標 準 得 点 = (5 0 - 6 2 .2 )÷1 4 .3 =- 1 2 .2 ÷1 4 .3 ≒ - 0 .8 5
(い ずれ も 小 数 第 3 位 を 四 捨 五 入 )
国 語 の標 準 得 点 <数 学 の標 準 得 点
∴ 数 学 の 方 が 良 か っ た。
( ⅱ) 国 語 の 上 位 1 4 %が 特 進 クラ スと い うこ と は 、 平 均 点 ( 上 位 ・ 下 位 5 0 % の 点 ) から 分 断
点 ま での 間 に は( 5 0 %- 1 4 %) = 3 6 %の 人 が 入 る と わ か る。そ こで 正 規 分 布 表 の 中 で
0 .3 6 と いう 割 合 を 探 す と 、 最 も 近 い の は 0 .3 5 9 9 で あ り、 そ の と きz = 1 .0 8 だと わ か る。 す
なわ ち 分 断 点 は 国 語 の 平 均 点 + 国 語 の 標 準 偏 差 × 1 .0 8 だ から 、6 5 .8 + (7 .5 × 1 .0 8 )
=7 3 .9 と なる 。 ∴ 7 3 .9 点 が 分 断 点 であ る 。
④
( ⅰ) ヒ ン ト よ り 偏 差 値 = 1 0 ×z + 5 0 だ から 、 偏 差 値 7 0 の 場 合 、7 0 = 1 0 ×z + 5 0 と いう 式 が
成 り 立 つ。 よ っ てz = (7 0 - 5 0 ) ÷1 0 =2 と なる か ら、 偏 差 値 7 0 の 人 の 標 準 得 点 z は2 だ と
わ かる 。そ こ で 正 規 分 布 表 よ り、 P( 0 ≦z ≦2 ) =0 .4 7 7 2 で ある か ら、 偏 差 値 が 7 0 よ りも
上 の 人 の 割 合 は 、 0 .5 - 0 . 4 7 7 2 = 0 .0 2 2 8 と なっ て、 全 体 の 2 .2 8 % だと わ か る 。 ∴
2 .2 8 %
( ⅱ) ニ ガ テ く ん は 偏 差 値 4 2 だ から 、4 2 =1 0 ×z + 5 0 が 成 り 立 つ。 よ って z = (4 2 - 5 0 ) ÷1 0
=- 0 .8 と なる 。ニ ガテ く ん は 平 均 点 よ りも 標 準 偏 差 × 0 . 8 分 だ け 下 の 点 を とっ たこ とに
なる 。よ っ て 6 8 .0 -7 .5 ×0 .8 = 6 2 と なる 。 ∴ ニ ガ テ く ん の 点 は6 2 点 だ っ た 。
第 1 1 章 一 部 か ら 全 体 を 推 し 量 る ( そ の1 )
( 典 型 的 な 実 験 結 果 と 、そ の 際 の 解 答 例 )
①
( ⅰ) 偽 ( N= 4 0 0 は 標 本 の 大 きさ で ある)
( ⅱ) 真
18
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
( ⅲ) 偽 ( 母 数 と 標 本 統 計 の 間 に は 誤 差 〔 ズ レ〕 が ある)
( ⅳ) 真
②
−
=
−
X は 標 本 平 均 、 X は 標 本 平 均 ( X ) の 平 均 であ る 。
−
—
s は 標 本 標 準 偏 差 、 s X は 標 本 平 均 ( X ) の 標 準 偏 差 で ある 。
③
( ⅰ) ( ⅱ )
( ⅲ)
( ⅳ)
標 本 の 大 きさ が4 から 1 6 になる と 、 標 本 平 均 の ば らつき は 小 さ くな り 、 理 論 的 な 平 均 値
「 0 .5 」 を 中 心 とし た 左 右 対 称 の 山 型 の 分 布 、 すな わち 正 規 分 布 に 近 づ いた 。
④
( ⅰ) N= 4 の とき 標 準 誤 差 S E =
s
( ⅱ) N= 8 の とき 標 準 誤 差 S E =
s
( ⅲ) N= 1 6 の とき 標 準 誤 差 S E =
N
N
=
15
= 7 .5
4
=
15
= 5 .3 0 3 …= 5 .3 0
8
s
N
=
15
= 3 .7 5
16
第 1 2 章 一 部 か ら 全 体 を 推 し 量 る ( そ の2 )
①
19
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
ニ ガテ く ん は 、 区 間 推 定 の 意 味 を 誤 解 し て いる 。 9 5 % の 女 子 高 生 の 体 重 が 5 2 .7 9 k g から
..
5 3 .0 1 k g の 間 に 収 ま る と い うこ と で はな い 。 女 子 高 生 の 真 の 平 均 体 重 ( 母 平 均 μ) は 9 5 % の
確 から し さ で 5 2 .7 9 k g 以 上 5 3 .0 1 k g 以 下 に 含 ま れる 、と い うこ と を 意 味 す る。
②
—
母 標 準 偏 差 σが わ か ら な いの で 、 区 間 推 定 に は 次 の 公 式 を 用 い る。 X - Z
+Z
s ≦ μ ≦ X—
N
s
N
信 頼 度 は 9 5 % なの で 、 Z 値 は 1 .9 6 を 用 いる 。 公 式 に 値 を 代 入 する 。
<ふ た り 親 >
6 2 6 - 1 .9 6 336 ≦μ ≦6 2 6 + 1 .9 6 336
1356
6 2 6 - 1 7 .8 8 4 … ≦ μ ≦6 2 6 + 1 7 .8 8 4 …
1356
6 0 8 .1 1 6 … ≦ μ ≦6 4 3 .8 8 4 …
6 0 8 .1 万 円 以 上 6 4 3 .9 万 円 以 下
<母 子 家 庭 >
2 9 4 - 1 .9 6 223 ≦μ ≦2 9 4 + 1 .9 6 223
699
2 9 4 - 1 6 .5 3 1 … ≦ μ ≦2 9 4 + 1 6 .5 3 1 …
699
2 7 7 .4 6 9 … ≦ μ ≦3 1 0 .5 3 1 …
2 7 7 .5 万 円 以 上 3 1 0 .5 万 円 以 下
<父 子 家 庭 >
5 5 0 - 1 .9 6 260 ≦μ ≦5 5 0 + 1 .9 6 260
84
5 5 0 - 5 5 .6 0 1 … ≦ μ ≦5 5 0 + 5 5 .6 0 1 …
84
4 9 4 .3 9 9 … ≦ μ ≦6 0 5 .6 0 1 …
4 9 4 .4 万 円 以 上 6 0 5 .6 万 円 以 下
③
信 頼 度 9 5 %( α= 0 .0 5 ) の 場 合 、z = 1 .9 6 、 p = 0 .6 6 、 N= 2 0 8 4 を 以 下 の 公 式 に 代 入 する 。
p - z p(1  p) ≦P ≦p + z p(1  p)
N
0.66  1.96
N
0.66(1  0.66)
0.66(1  0.66)
≦P≦ 0.66  1.96
2084
2084
20
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
0.640≦P≦ 0.680 ( 小 数 第 4 位 四 捨 五 入 )
信 頼 度 9 9 % (α= 0 .0 1 ) の 場 合 、z = 2 .5 8 、 p = 0 .6 6 、 N= 2 0 8 4 を 公 式 に 代 入 す る。
0.66  2.58
0.66(1  0.66)
0.66(1  0.66)
≦P≦ 0.66  2.58
2084
2084
0.633 ≦P≦ 0.687 ( 小 数 第 4 位 四 捨 五 入 )
④
比 率 の 区 間 推 定 の 公 式 の z p(1  p) の 部 分 が 誤 差 を 意 味 す る こ と を 利 用 し て 、 次 の よ う な
N
不 等 式 を た て 、 こ れ を 解 い て N を 求 め る 。 そ の 際 、 信 頼 度 が 9 5 % な の で z = 1 .9 6 を 代 入 す
る。
1.96
0.804(1  0.804)
<0.01
N
1.96 0.157584
1
<
100
N
N
 100
1.96 0.157584
N  100 1.96 0.157584
N  10000 1.962  0.157584≒ 6053.7
(小 数 第 2位 四 捨 五 入 )
∴ 6 0 5 4 人 以 上 の 大 きさ の 標 本 が 必 要 で ある 。
第 13章 偶 然 と必 然 を見 分 ける
①
( ⅰ) 帰 無 仮 説 、( ⅱ) 片 側 、( ⅲ) 有 意 水 準 、 ( ⅳ) 第 一 種 の 誤 り 、( ⅴ ) 棄 却 域
②
( ⅰ) マ ス クをし ても し な く ても 、イ ン フ ル エン ザの 感 染 し や すさに 違 い は な い 。
( ⅱ) 配 偶 者 の 有 無 と 、 寿 命 と は 関 連 がな い 。
( ⅲ) 読 書 を よ く する 人 と そ う でな い 人 と で 、 英 語 の 成 績 に 差 はな い 。
③
(ⅰ) 帰 無 仮 説 を棄 却 し、調 査 仮 説 を採 択 する。よって「統 計 王 国 の男 女 比 はアンバラ
ンス で ある」 と 言 え る 。
21
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
( ⅱ) 第 1 種 の 誤 り 。
(ⅲ) 帰 無 仮 説 を棄 却 せず、調 査 仮 説 を採 択 しない。よって「統 計 王 国 の男 女 比 はアン
バラン ス で ある」 と は 言 え ない 。
( ⅳ) 第 2 種 の 誤 り 。
④
( ⅰ) 2 5 、( ⅱ) 2 5 、( ⅲ ) 2 1 、 ( ⅳ) 棄 却 し 、( ⅴ ) 採 択 する 、( ⅵ) 言 え る
第 14章 集 団 間 で違 いがあるか
①
( ⅰ) 平 均 、( ⅱ) t 、( ⅲ) 標 準 正 規 分 布 、( ⅳ ) 片 、 ( ⅴ) 両
②
調 査 仮 説 は「規 模 の大 きい企 業 のほうが規 模 の小 さい企 業 より、新 卒 者 の平 均 初 任 給
が高 い」であり、帰 無 仮 説 は「規 模 の大 きい企 業 と規 模 の小 さい企 業 とを比 べると、新 卒
者 の平 均 初 任 給 に差 はない」である。また、この調 査 仮 説 は平 均 値 の大 小 関 係 を明 示 し
てい るの で 、 片 側 検 定 を 選 択 する 。
規 模 の大 きい企 業 をA集 団 、小 さい企 業 をB集 団 とみなし、t検 定 の公 式 に該 当 する数
値 を 代 入 し て 計 算 す る。
t
t
A集団の標本平均  B集団の標本平均
A集団の標本分散
B集団の標本分散

A集団の標本の大きさ B集団の標本の大きさ
19.88 19.58
1.502 1.582

20
25
自由度df 

0.3
2.25 2.4964

20
25

0.3
0.212356

X A  XB
s A2 s B2

n A nB
 0.6510 ≒ 0.651
B集団の標本分散 
 A集団の標本分散



 A集団の標本の大きさ B集団の標本の大きさ
2
2
2
 A集団の標本分散 
 B集団の標本分散 




 A集団の標本の大きさ
 B集団の標本の大きさ

A集団の標本の大きさ 1 B集団の標本の大きさ 1

 s A2 s B2

n  n
B
 A
2




2
2
 s A2 
 s B2 
 
 
n 
n 
 A
 B

n A 1 nB 1
1.502 1.582 2
(

)
0.212356 2
0.04509507
20
25
df 


 41.6934.... ≒ 41.693
2
2
1.50 2
1.58 2
0.11252 0.099856 2
0.00108159
(
)
(
)

20
19
24
 25
20  1
25  1
22
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
t 分 布 表 の「 自 由 度 4 1 」 の 行 、「 片 側 0 .0 5 ( 5 %) 」 の 列 を 見 る と、 限 界 値 は 1 .6 8 3 だ と わ
か る。 よ って 、0 .6 5 1 < 1 .6 8 3 よ り、 帰 無 仮 説 は 棄 却 されず 、 調 査 仮 説 は 採 択 されな いこ と が
わかる。すなわち、「規 模 の大 きい企 業 のほうが規 模 の小 さい企 業 より、新 卒 者 の平 均 初
任 給 が 高 い」 と は 言 え な い。
③
調 査 仮 説 は「 男 女 間 で 、 自 殺 は 仕 方 が な い と 考 え る 人 の 比 率 に 差 が あ る 」 、 帰 無 仮 説
は「 男 女 間 で 、 自 殺 は 仕 方 がな い と 考 え る 人 の 比 率 に 差 はな い」 で ある 。 調 査 仮 説 の 形 式
から 両 側 検 定 を 選 択 する 。
男 性 を A 集 団 、 女 性 を B 集 団 とし て、 本 文 中 の 公 式 ( 比 率 の 差 の 検 定 方 法 の s t ep 3 参
照 ) にあ て は める と 、 検 定 統 計 量 Z は 以 下 の よう に 計 算 でき る 。
Z
0.137  0.078
0.107(1  0.107)  (
1
1

)
731 721

0.059
0.09555100  0.00275495

0.059
≒ 3.636
0.01622462
この よ うに 、 検 定 統 計 量 Z の 値 、3 .6 3 6 は 、 有 意 水 準 両 側 5 % の 限 界 値 1 .9 6 を 上 回 っ
てい る。 よ っ て 帰 無 仮 説 を 棄 却 し 、 調 査 仮 説 を 採 択 する 。 すな わ ち「 男 女 間 で 、 自 殺 は 仕
方 がな い と 考 え る 人 の 比 率 に 差 が ある」 と いえ る 。
④
( ⅰ)
帰 無 仮 説 :階 層 帰 属 意 識 において、上 層 に帰 属 している者 と下 層 に帰 属 している者 とで
は、機 会 の平 等 が保 たれれば、結 果 として貧 富 の格 差 がついてもよいという
考 え 方 に 対 し て 意 識 の 差 は ない 。
調 査 仮 説 :階 層 帰 属 意 識 において、上 層 に帰 属 している者 と下 層 に帰 属 している者 とで
は、機 会 の平 等 が保 たれれば、結 果 として貧 富 の格 差 がついてもよいという
考 え 方 に 対 し て 意 識 の 差 がな い と は 言 え な い。
( ⅱ)
t 値 を 計 算 する と 、 5 .4 4 8 自 由 度 を 計 算 す る と、 7 1 4 .3 1 4 とな る。 自 由 度 が 7 1 4 と なる
が、 巻 末 の t 分 布 表 で は 2 4 0 ま でし かな い 。こ の 場 合 は ∞の 行 を 見 る。そ うす る と 、 有 意 水
準 を5 %( 両 側 検 定 ) に 設 定 し た とき の t の 限 界 値 は 1 .9 6 0 で あるこ と が わ か る。 計 算 し た t
値 と 照 らし 合 わ せる と 1 .9 6 0 <5 .4 4 8 だ から 、 帰 無 仮 説 は 棄 却 される 。
23
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
( ⅲ)
検 定 の結 果 から、母 集 団 において二 つの階 層 間 で意 識 に差 がないと結 論 づけるのは
妥 当 でない。したがって、これを捨 て、機 会 の平 等 が保 たれれば、結 果 として貧 富 の格 差
がついてもよいという考 え方 に対 する意 識 に二 つの階 層 間 で差 がないとは言 えないという
判 断 にな る。
第 15 章 関 連 の真 偽 を判 断 する
①
( ⅰ) ク ロ ス 表 に おけ るふ た つの 離 散 変 数 が 関 連 し てい る か 否 か を 調 べる た め 。
( ⅱ) ( k −1 ) ×( l −1 )
( ⅲ) χ 2 検 定 は 必 ず 両 側 検 定 で あ り 、 χ 2 値 が 限 界 値 よ りも 大 き い かど う か を 確 か めれ ば
よ いの で 、 棄 却 域 は χ 2 分 布 の 右 側 の み とな る 。
( ⅳ) 一 つ は 標 本 が 小 さ い 時 に は 、 χ 2 値 がχ 2 分 布 に 従 わ な く な るの で 、 利 用 す るこ と が
できないこと。もう一 つは、検 定 の結 果 が標 本 の大 きさによって左 右 され 、標 本 が大 きいほ
ど、 調 査 仮 説 が 採 択 さ れ やす く なる こ と 。
( ⅴ) 標 本 の 相 関 係 数
②
( ⅰ) 調 査 仮 説 : 男 性 と 女 性 で 、 消 費 税 に 関 する 意 見 に 違 い が ある 。
( ⅱ) 帰 無 仮 説 : 男 性 と 女 性 で 、 消 費 税 に 関 する 意 見 に 違 い は な い 。
( ⅲ) ( ⅳ)
χ 2 =5 .3 7 ( 小 数 第 3 位 を 四 捨 五 入 : 下 表 は 計 算 過 程 )
セル
n ij
eij
n ij -e ij
2
(nij -eij)
(n ij
2
-eij) /
eij
(2,1)
(2,2)
476
540
1016×988÷ 1016×101 2÷
20 00=501.9
2000=514.1
計
(1,1)
512
984×988÷
(1,2)
472
984×1012÷
2000=486.1
2000=497.9
25.9
670.81
-25.9
670.81
-25.9
670.81
25.9
670.81
--------------
1.38
1.3 5
1.34
1.3
5.37
2000
2000
--------------
( ⅴ) 行 数 =2 、 列 数 =2 よ り、 自 由 度 =( 2 -1 ) × ( 2 -1 ) =1
自 由 度 1 、 有 意 水 準 5 % ( 0 .0 5 ) の  2 検 定 の 限 界 値 は 、 巻 末 の  2 分 布 表 よ り 、
3 .8 4 1 5 と わ かる 。 5 .3 7 > 3 . 8 4 1 5 だ から 、 帰 無 仮 説 は 棄 却 さ れ、 調 査 仮 説 を 採 択 する 。
24
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
( ⅵ) 男 性 と 女 性 で 消 費 税 に 関 す る 意 見 に 違 い が ある と 言 え る 。
③
次 に あ げ る 表 は 、「 臓 器 移 植 へ の 関 心 の 有 無 」 を 居 住 す る 都 市 規 模 別 に 見 た も の で ある 。
都 市 規 模 に よ って「 臓 器 移 植 への 関 心 」 に 違 い が ある か ど う か 知 り た い と す る。 以 下 の 問 に
答 え なさ い 。
関 心 が ある
関 心 がな い
計
大都市
262
181
443
中都市
477
313
790
小都市
230
200
430
町村
106
86
192
1075
780
1855
計
(出 典 :内 閣 府 大 臣 官 房 広 報 室 、平 成 25 年 実 施 、「臓 器 移 植 に関 する世 論 調 査 」)
( ⅰ) 調 査 仮 説 : 居 住 す る 都 市 規 模 に よ って 臓 器 移 植 への 関 心 に 違 いが ある
(ⅱ) 対 立 仮 説 (帰 無 仮 説 ):居 住 する都 市 規 模 によって臓 器 移 植 への関 心 に違 いがな
い
( ⅲ) 期 待 度 数 を 計 算 し なさ い
oi
ei
n11
262
443
1075
1855
2 5 6 .7 2 5
n12
181
443
780
1855
1 8 6 .2 7 5
n21
477
790
1075
1855
4 5 7 .8 1 7
n22
313
790
780
1855
3 3 2 .1 8 3
n31
230
430
1075
1855
2 4 9 .1 9 1
n32
200
430
780
1855
1 8 0 .8 0 9
n41
106
192
1075
1855
1 1 1 .2 6 7
n42
86
192
780
1855
8 0 .7 3 3
計
1855
1 8 5 5 .0 0 0
( ⅳ) χ 2 値 を 求 めな さ い 。
oi
ei
oi -ei
25
(oi -ei)2
(oi -ei)2/ ei
数学嫌いのための社会統計学〔第 2 版〕 解答
n11
262
2 5 6 .7 2 5 1
5 .2 7 4 9
2 7 .8 2 4 9
0 .1 0 8 4
n12
181
1 8 6 .2 7 4 9
- 5 .2 7 4 9
2 7 .8 2 4 9
0 .1 4 9 4
n21
477
4 5 7 .8 1 6 7
1 9 .1 8 3 3
3 6 7 .9 9 8 6
0 .8 0 3 8
n22
313
3 3 2 .1 8 3 3
- 1 9 .1 8 3 3
3 6 7 .9 9 8 6
1 .1 0 7 8
n31
230
2 4 9 .1 9 1 4
- 1 9 .1 9 1 4
3 6 8 .3 0 8 9
1 .4 7 8 0
n32
200
1 8 0 .8 0 8 6
1 9 .1 9 1 4
3 6 8 .3 0 8 9
2 .0 3 7 0
n41
106
1 1 1 .2 6 6 8
- 5 .2 6 6 8
2 7 .7 3 9 7
0 .2 4 9 3
n42
86
8 0 .7 3 3 2
5 .2 6 6 8
2 7 .7 3 9 7
0 .3 4 3 6
χ2 値
6 .2 7 7 3
( ⅴ) この クロ ス 表 の 自 由 度 を 述 べ なさ い 。
( ⅵ) χ 2 値 6 .2 7 7 3 < 限 界 値 7 .8 1 4 7 で ある 。 し た がっ て 、 帰 無 仮 説 を 棄 却 す るこ と は で きな
い。 居 住 す る 都 市 規 模 に よっ て 、 臓 器 移 植 への 関 心 に 違 い が ある と は 言 え ない 。
④
( ⅰ) 帰 無 仮 説 : 英 語 の 得 点 と 数 学 の 得 点 の 相 関 は ゼロ で あ る。
(ⅱ) 相 関 係 数 の検 定 表 の標 本 数 「10」の行 、有 意 水 準 「片 側 5%」の列 を見 ると、限 界
値 は 0 . 5 4 9 と わ かる 。 0 .5 4 9 <0 .7 9 なの で 帰 無 仮 説 を 棄 却 し 、 調 査 仮 説 を 採 択 する 。
英 語 の 得 点 と 数 学 の 得 点 は 正 の 相 関 を 示 す と 言 え る。
26
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