『板野の入試古文・入門編』の勉強方法

ＤＶＤで学ぶ！
板野の入試古文・入門編
板野 博行
- CONTENTS ■ 『板野の入試古文・入門編』の勉強方法
■ 入試古文 演習
■ 入試古文 解説 ～ センター試験
■ 解答用紙
■ 口語訳
テキストに掲載されている問題は、実際の入試問題冊子から抜粋して使用しています。
問題ページに記載されているページ数と実際のページ数とは異なりますのであらかじめ
ご了承ください。
http://iejuku.jp/
『板野の入試古文・入門編』の勉強方法
［１］DVD チャプター１「ガイダンス」を見る
この教材が手元に届いたら、最初に DVD の「ガイダンス」を見ましょう。これから受験勉強を始める
にあたって、どのような勉強をしていったら良いのかを講義します。まずは肩の力を抜いて、気楽な気持
ちで聞きましょう。
［２］付属テキスト「１. 入試古文演習」を解く
「ガイダンス」を見終えたら、入試の古文を読み解いていきます。テキストの「入試古文演習」の問題
に取りかかってください。制限時間は気にせずに、じっくり時間をかけて問題を解いてみてください。今
の自分の古文力を確認する意味でも、1 問 1 問丁寧に解いてみてください。
［３］DVD チャプター２「入試古文 読む編」を見る
解き終えたら解答・解説授業です。はじめに DVD 内「入試古文 読む編」から見ていきましょう。
ここでは問題の解説ではなく、本文を読みながら内容をていねいに解説していきます。古文の文章を読
むときのポイントなどを学習しましょう。問題を解いた中で分からない単語などがあったら事前に調べて
おきましょう。
［４］DVD チャプター３「入試古文 解く編」を見る
「読む編」を学習したあとは、
「入試現代文 解く編」へ進みましょう。答えが合っていたかどうかをチェッ
クするだけでなく、どうやって解答を導くのかをしっかり学びましょう。
この『入門編』においては、得点は計算しません。正解・不正解で一喜一憂せず、確信を持って正解を
導き出せるようになることに重点を置いてください。
「読む編」「解く編」は何度も繰り返し学習して、しっかり復習しましょう。
［５］DVD チャプター４「センター古文解説」を見る
問題演習の後は、少しだけセンター試験の問題に触れてみましょう。DVD 内「センター現代文解説」
を見ていきます。（問題はセンター過去問集などであらかじめご用意いただくことをおすすめします。）
ここでは細かい解説は行いませんので、事前に問題を解く必要はありません。センター試験も読み解き
方には大きく違いはないという点を実感してみてください。
［６］DVD チャプター６「終わりに」を見る
お疲れさまでした。これで『入門編』はひとまず終了です。最後に板野先生の勉強法アドバイスを聞いて、
これからの受験勉強のモチベーションをさらに高めていきましょう！
入試古文 演習
年 東洋大学
2004
入試古文 解説
年 センター試験（本試験）
2007
解答用紙
『枕草子』　口語訳
中宮様が何かをおっしゃったついでに、「私のことを大切に思うか」とお問いになる。私はお返事に、「どうして大切にお思い申し上げないことがござ
いましょうか」と申し上げると同時に、台盤所の方で、音高くくしゃみをしたので、「ああ、つらいこと。嘘をいったのですね。まあいいわ」と言って
奥へお入りになった。どうして嘘だろうか、そんなことはない、並たいていなお思い申し上げようでもあるものか。あきれたことに、くしゃみの方が嘘
をついたのだ、と思う。それにしても、誰が、このように憎らしいことをしたのだろうか、だいたいくしゃみは気に入らないと思われるから、くしゃみ
が出そうな時も我慢しておさえつけるものなのに、こんな大切な時にするなんてましてくやしいし、にくたらしい」と思うけれど、宮仕えに出たばかり
でまだ場慣れがしていないので、何やかやと弁解し申し上げることもできないで、夜が明けてしまったので、局へ下がるとすぐに、浅緑の薄様の紙に、
優美な手紙を、「これを」といってお使いが持って来たのを、開けてみると、どういう方法で、どうしてあなたの嘘を知りましょうか、もしも偽りを正
して下さる糺の神様が空の上にいらっしゃらないのならばというものですよ、中宮様の御心は」と書いてあるので、すばらしいとも、残念だ、とも心乱
れて思うにつけても、やはり昨夜のくしゃみをした人が、いまいましく、にくみたくなる。
「花なら、色の薄さ、濃さに美しさはよるのでしょうが、これは「花」ではなくて「鼻」ですから、中宮様をお思い申し上げる心の薄さ、濃さには左
右されません。それなのに、くしゃみのためにつらい身となった私の立場を知るのは、つらいことでございます。
やはりこの程度は、よろしく御訂正下さい。式の神も自然と真偽のほどをお見通しでしょう。嘘をつくなどとは畏れ多いことでございます」と書いて、
中宮様に差し上げた後も、いやなことには、ああした折も折、一体どうして、あんな風にくしゃみなんかしたのだろうか、と嘆かわしい気分になる。