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Bisuteria 2012_JP_revisado

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Bisuteria 2012_JP_revisado
ファッションジュエリー
1. 現在の状況
スペインのファッションジュエリーには長い歴史があります。また、そのクラフトマンシップとスペイン各地で長い間得意としてきたシルバーなどの
金属を素材とした繊細な仕事は、高く評価されてきました。今日、ファッションジュエリーは、1つの産業としての確固たる地位を確立し、売上高は
およそ2億7,600万ユーロです。直接的、間接的な雇用を含め、3,125名を超える雇用者を生み出しています。
高い競争力を保つ条件としては、クラフトマンシップ、長い歴史の中で培ってきた繊細な技術、正当な国際的評価、そしてスペインビジネスの柔軟性
などがあります。シルバーやレザーから樹脂やパールなど多彩な素材を幅広くデザインするクレアティビティとスキルが、革新性を持ち出した非常に
幅広い製品を生み出してきました。こうした要因から、輸出は順調な伸びを示し、2011年には輸出額が8,500万ユーロに達しています。
一方、輸入品の流入は、大きな影響を及ぼし、ビジネス戦略の再構築や変更に繋がりました。多くのデザイナー達は、自らのコレクションを高級セグ
メントに位置づけ、クレアティビティ、オリジナリティー、デザイン力を大きな武器に、厳しい局面を切り抜けてきました。
最新トレンドのひとつは、ファッションジュエリーブランドによるフルレンジのアクセサリーの開発です。これは、女性のワードローブを完璧に仕上
げるために、バッグやベルト、その他のあらゆるアイテムを提案することなど、レザーの分野に深く関わりを持つことも意味しています。スペインで
入手できる非常に幅広い高品質なレザー製品は、ファッションジュエリーの分野で伝統的に使われてきた製品や素材に新たに加えられるアイテムとし
て、重要なポジションを占めています。
ファッションジュエリー産業概要
ファッションジュエリー産業における基本データ
2009
企業数
雇用者数
売上高*
売上高に占める輸出比率%
2010
2011
160
140
135
3,700
3,240
3,125
258
271
276
27
28
31
出典:スペイン・ファッションジュエリー協会(SEBIME)
* 単位:百万ユーロ
地域別に見ると、ファッションジュエリー産業は非常に細分化されています。また、ほとんどの企業がSME(中小企業)で手工業経営です。地理的に
は、バレアレス諸島、アンダルシア、カタルーニャ、マドリード、バレンシア自治州に集中しています。5つの地域だけで輸出額の87.4%を占め、そ
の内訳は、カタルーニャが38%、マドリードが22.4%、ガリシアが10.8%、エストレマドゥーラが10.6%、バレアレス諸島が5.6%です。
スペインでは伝統的に、地域によって異なる素材の製品を専門に取り扱ってきました。マヨルカでは、養殖真珠およびイミテーションパール製造業者
による取引が優位を占めています。彼らはファッションジュエリーを高級品市場向けにアップグレードしています。メノルカは、シルバーおよびその
他の金属が専門で、現在ではファッションジュエリー産業が非常に繁栄しています。コルドバは数多くのジュエラーや、シルバーおよびゴールドの細
工師の拠点です。彼らは長い歴史を大切にし、現地の協会や組合などの構成要員となっています。
数字で見るスペインファッション:ファッションジュエリー
www.fashionfromspain.com
2. 貿易
アジア諸国の目覚ましい台頭が続く中、大きな変換が進められているファッションジュエリーの分野は、激しい競争と急激な変化が続いていますが、ス
ペイン製品のもつクレアティビティは、国際的な成功を約束し、そしてそれをさらに推し進めるものでした。スペイン企業は、新しいマーケットと製品
ソリューション、そして新しいデザイントレンドを追求することで、市場にうまく対応してきました。
スペイン貿易庁(ICEX)によると、2011年の輸出は8,440万ユーロに達し、前年比11%増加しています。スペイン製品の品質の高さに最も高い関心
を示している市場は、ヨーロッパ、メキシコ、アメリカ、中南米諸国です。
このように競争が激化し、状況が絶えず変化する中で、スペインの平均的な小規模企業は、海外における流通販売の方向性を決定してきました。スペイ
ン企業のほとんどが、セレクトショップを通して販売していますが、その一方で、いくつかの企業は、フランチャイズ展開を行っています。
3. 主な輸出相手国
スペインの輸出の主な特徴のひとつはその集中率の高さです。輸出相手国上位10カ国で輸出全体の60.4%を占めています。
スペインの輸出相手国第1位は、
フランスで、輸出額1,280万ユーロで、全体の15.1%を占めています。第2位はポルトガル(12.9%)、第3位はメキシコ(6.9%)です。昨年の実績で、
最も大きな伸びを示した輸出相手国は、トルコ(182%増)、コロンビア(47.8%増)、ベルギー(39.1%増)となっています。
主な輸出相手国
2010
2011
11/10
対前年比 %
2011年
全体に占める割合%
1.フランス
12,993.47
12,762.52
-1.8
15.1
2. ポルトガル
11,935.10
10,919.58
-8.5
12.9
3. メキシコ
5,345.51
5,801.95
8.5
6.9
4. イタリア
4,905.85
5,642.56
15.0
6.7
5. アメリカ
2,942.10
3,283.46
11.6
3.9
6. ドイツ
2,713.46
2,895.11
6.7
3.4
7. コロンビア
1,880.78
2,779.73
47.8
3.3
883.28
2,490.74
182.0
3.0
9. チリ
1,905.64
2,417.30
26.9
2.9
10. ベルギー
1,422.87
1,979.48
39.1
2.3
8. トルコ
出典:スペイン貿易庁(ICEX)
単位:千ユーロ
数字で見るスペインファッション:ファッションジュエリー
www.fashionfromspain.com
4. 主な企業
スペインのファッションジュエリー産業には、ヨーロッパ市場における重要な地位を自らの力で切り開き獲得してきた企業が数多くあります。こうし
た企業は、強いブランドイメージを打ち出すためにデザイナーたちの専門知識や技術を活用し、競争の激しい国際市場で戦うことを可能にしてきまし
た。ローラ・カサデムント(Lola Casademunt)、クララ・ビジュー(Clara Bijoux)、ウノ・デ・シンクエンタ(Uno de 50)、ラガ(Laga)は
この分野を代表するトップブランドです。ペペ・マテウ・サンタエウラリア(Pepe Mateu Santaeularia)、プラスティモダ(Plastimoda)、マド
レペルラ(Madreperla)は、クオリティーとオリジナリティーで、自らの地位を獲得してきました。
1981年以降、ローラ・カサデムント(Lola Casademunt)は独自のアクセサリーコレクションを作り続けてきました。2006年、カタルーニャを拠
点とするこのブランドは、ブランド創設25周年を祝って、ミニマルデザインの新オフィスへと移りました。ここは今後、グローバルな事業拡大の拠点
となる予定です。依然、ファミリー企業の構造を維持する同社は、現在、40名からなるチームで、ネックレス、ブレスレット、イヤリングからヘアア
クセサリーにおよぶ商品ラインのレディスアクセサリーを作っています。彼らは、最新流行の色彩やデザインを取り入れながらも、どんなスタイルに
もオリジナリティーをプラスしようとしています。最近のコレクションでは、ターコイズと真珠母貝の組み合わせや天然石とスワロフスキーの組み合
わせなどを取り入れています。
15年ほど前に創設され、マドリードを拠点とするウノ・デ・シンクエンタ(Uno de 50 *50分の1の意)は、各デザインを50個限定のシリーズで作
っています。その独創的なアプローチとユニークで現代的なスタイルが大きな成功をもたらしました。その型にはまらない斬新なデザインは、ダリの
インスピレーションと最先端の工業技術の組合せから生まれたものです。さらに、新しいラインとして時計のコレクションも発表されました。ウノ・
デ・シンクエンタはマドリードに生産センターを持ち、そこでは処理された金属、レザー、樹脂を用いて製品を製造しています。このブランドは世界
35カ国にセレクトショップなど2,000カ所以上の販売拠点を展開しています。2010年には初めての海外直営店をマイアミとパリにオープンしました。
その後も海外での事業を拡大しており、アメリカ(カリフォルニアのロサンゼルス、ニューポートビーチとフロリダのタンパ)、メキシコ(メキシコ
シティーとコヨアカン)、ポルトガル(リスボンとポルト)、ドミニカ共和国(サント・ドミンゴ)に計8店舗オープンしています。2012年にはアメ
リカとメキシコにさらにショップをオープンする予定です。
デザインの重要性はエレナ・カンテル(Elena Canter)(2011年より旧ブランド名、エレナ・カンセルから変更)によって見事に示されています。
このブランドのクリエーションはすべて、真鍮、ブロンズ、そして時にシルバーといった光沢の少ない金属を織り合わせ、結び合わせ、編みこむなど
の技術を駆使したジュエラーによるハンドメイドから生まれています。このブランドは主要な国際見本市に出展し、またバルセロナのピカソ美術館、
マドリードのティッセン・ボルネミッサ美術館やレイナ・ソフィア美術館とのコラボレーションとして美術に関連するコレクションを制作してきまし
た。エレナ・カンセルの生産量の1/3は海外で販売されています。
メノルカの強力なファッションジュエリー産業を支える企業の中で、最も重要な企業のひとつはプラスティモダ(Plastimoda)です。メタクリルや樹
脂注入によって作られる幻想的なジュエリーによって、プラスティモダはグローバルなリーダーの地位を獲得しました。子供用のアクセサリーのデザ
インと生産が特に好調です。メノルカを拠点とするもうひとつの企業にクララ・ビジュー(Clara Bijoux)があります。この業界で50年を超える長い
経験を持つクララ・ビジューは、時代に即して変化する能力を持ち、伝統的なファッションジュエリーから、キーホルダー、ネクタイピン、ボタンカ
バー、ブックマークなど製品の多様性に富んでいます。こうした魅力によって、このブランドは常にトップの地位を維持し続けてきました。クララ・
ビジューの楽しくて現代的なデザインはヨーロッパ全域、アメリカ、そしてアジアで販売されています。
この分野で長い伝統を持つもうひとつのスペイン企業のグループには、マヨルカの真珠関連のブランドがあります。中でも、マドレペルラ(Madreperla)
は国内外において特に重要なポジションを切り開き、獲得してきた企業です。高級ファッションジュエリーのためのマヨルカ真珠を生産するために
1985年に創設されたマドレペルラは、現在では、シルバーやその他の金属などの素材を用いた仕事も行っています。細部にまでこだわった独創的なデ
ザインは、常に最新トレンドを取り入れることで、その製品に魅力的ですばらしい品質をプラスしています。現在、マドレペルラは、フランス、ベル
ギー、イタリア、ギリシャ、アラブ諸国、アメリカ、南アメリカ、ポルトガルを含む世界の主要市場で取り扱われています。
ペペ・マテウ・サンタエウラリア(Pepe Mateu Santaeularia)は、事業をアクセサリーへ多角化してきたデザイナーのグループの中のひとりです。
30年間にわたり、バックルからベルトまでオリジナルのメンズアクセサリーを作り続け、その製品はシーズン毎のトレンドを完璧に取り入れたもので
す。ペペ・マテウ・サンタエウラリアでは、帽子、バッグ、ブレスレットなどレディスのデザインも提案しています。そのコレクションは、世界5大
陸のセレクトショップで販売されています。
さらに新しいブランドの台頭も続いています。その良い例がラ. アルティクロ・フェミニーノ(la. Artículo femenino)です。個性溢れるコレクショ
ンを創るために、スワロフスキークリスタル、フェザー、ヴィンテージボタンやレースを用いて、新しいフォルムや素材に挑戦しています。また、フ
ァッションやスペイン人デザイナーたちと深い繋がりを持ち、ネックレスやブレスレット、帽子、バッグ、手袋に至るまで幅広いコレクションを展開
し、アクセサリーの分野の広がりにおいて、クリエイターの新しい波を形成しています。
数字で見るスペインファッション:ファッションジュエリー
www.fashionfromspain.com
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