1．背景・目的 2．抵抗溶接 3．磁界の計測 4．磁界計測結果 5．アルミ板

C5
電気溶接環境における低周波磁界の
計測と解析
Measurement and analysis of low frequency
magnetic field in Electronic Welding
神戸勇貴(Yuki Kanbe)，安川卓也(Takuya Yasukawa)，
小林拓己(Takumi Kobayashi)
山根敏(Satoshi Yamane)准教授
株式会社ダイヘン，株式会社ナストーア，他
大電流を扱う溶接作業環境では、強い磁界の曝露による作業者 In the electric welding, a strong magnetic field is generated to treat a large current, and it has the possibility
への健康影響が懸念されている。本プロジェクトでは磁界曝露量 of influencing worker's health. The purpose of this project was a decrease of the amount of the magnetic
低減化を目的に、抵抗溶接機から発生する低周波磁界の計測を行 field exposure, and the low frequency magnetic field generated from the resistance welder was measured,
い、磁界領域を確認した。また、曝露低減対策の方法を検討した。and the magnetic field area was confirmed. Next, the exposure decrease measures were examined.
１．背景・目的
４．磁界計測結果
電磁界曝露による体内誘導電流の健康への影響が
懸念されている．
z＝-200∼400(mm)におけるxy平面上の磁界分布
単位
[μT]
DELECTIVE 2004/40/EC
（労働者の電磁界曝露に関する欧州指令）
※EU加盟国は、２０１２年４月までに電磁界曝露に
ついて法令化しなければならない
抵抗溶接環境 ・・・ 低電圧・大電流を扱う
⇒作業者が強い磁界の曝露を受ける可能性
z=400mm
z=200mm
z=0mm
z=-200mm
目的：溶接機周辺の磁界曝露領域を確認．
曝露磁界の低減対策を検討．
アプローチ
i. 溶接機メーカーから抵抗溶接機を提供していただき、
溶接機周辺の磁界分布を測定．
ii. アルミ板を使った磁界遮蔽の検討
x=-200∼200(mm)におけるyz平面上の磁界分布
２．抵抗溶接
主な用途 ： 自動車のボディ接合
原理 ： 数十kAの大電流による
抵抗熱
X=-400mm
X=-200mm
X=200mm
X=400mm
磁界は電極に対しほぼ左右対称に分布している
５．アルミ板による磁界遮蔽（考察）
電流の行きと
帰りの経路が
異なる
磁界発生
数値シミュレーションソフトMaxwell3Dを用いてアル
ミ板による磁界遮蔽（シールド）効果を検討した
溶接回路
Current[A]
３．磁界の計測
30000
20000
10000
0
-10000
-20000
-30000
溶接電極周辺に以下のように
格子状に測定点を取り、発生
する磁界の計測を行った．
0
0.05
0.1
0.15
0.2
time[s]
Welding current
400
-200
200
x(mm)
z = 0mm
アルミ板（厚さ5mm）
コの字形に囲う
Analyze Model
-200
200
400
-400
-200 y(mm)
200
400
Result
磁界の発生範囲縮小 ⇒ 曝露低減の可能性
今後 ： 実際にアルミ板を用いて磁界を計測