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生活環境影響調査書概要版(PDF)

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生活環境影響調査書概要版(PDF)
北後志地域広域ごみ処理施設整備事業
生 活 環 境 影 響 調 査 書
(概要版)
平成15年11月
北しりべし廃棄物処理広域連合
目
第1章
事業の概況
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
第1節
事業の名称
第2節
事業者の氏名及び住所
第3節
事業の目的及び内容
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
1
事業の目的
2
事業計画の概要
第2章
地域の概況
第1節
次
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
15
環境の保全を目的とした関係法令等による指定、規制等の状況
・・・・・・・・・
15
1
環境基本法に基づく環境基準及び公害関連法令に基づく規制基準等
・・・・・
15
2
自然環境法令等に基づく地域・地区等の指定状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
16
第3章
環境の現況
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
第1節
現況把握を行う環境要素の設定
第2節
現況調査結果
17
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
17
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
18
1
大気汚染
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
18
2
水質汚濁
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
31
3
騒
音
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
34
4
振
動
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
38
5
悪
臭
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
41
6
土壌汚染
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
44
7
交 通 量
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
47
第4章
影響予測・評価
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
51
第1節
予測・評価の方法
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
51
1
予測・評価の方法
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
51
2
予測範囲
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
54
第2節
大気汚染
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
55
1
影響予測
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
55
2
評
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
67
3
環境保全措置
価
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
71
第3節
水質汚濁
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
73
1
影響予測
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
73
2
評
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
73
3
環境保全措置
第4節
騒
価
音
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
74
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
75
1
影響予測
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
75
2
評
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
81
3
環境保全措置
価
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
81
動
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
83
1
影響予測
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
83
2
評
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
89
3
環境保全措置
第5節
振
価
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
89
臭
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
91
1
影響予測
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
91
2
評
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
94
3
環境保全措置
第6節
悪
価
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
94
第1章
第1節
事業の概況
事業の名称
北後志地域広域ごみ処理施設整備事業
第2節
第3節
1
事業者の氏名及び住所
氏
名:北しりべし廃棄物処理広域連合長
山田
勝麿
住
所:小樽市花園2丁目 12 番1号(小樽市役所内)
℡
0134-32-4142
事業の目的及び内容
事業の目的
小樽市では,昭和 41 年から「小樽市ごみ焼却場(小樽市天神2丁目)」において、生活
系可燃ごみの焼却処理を行っていたが、その間、増え続けるごみ量とごみ質の変化により
処理能力の不足を生じ、受入ごみの全量を焼却処理できず、加えて施設の老朽化やダイオ
キシン類の規制の問題から、平成 13 年 3 月に用途廃止し、現在は新埋立処分場(小樽市桃
内 2 丁目)に全量埋立処分している。
新埋立処分場は平成 12 年に竣工し、埋立予定期間は平成 12 年度から平成 26 年度の 15
年間を予定しているが、前述のとおり、小樽市の生活系可燃ごみが全量搬入されており、
特に、生ごみの悪臭対策から覆土量を多くしているため、埋立処分場をひっ迫させている。
このような状況下の中、ごみ焼却施設を建設することは、ごみの適正かつ衛生的な処理
をする上でも、また、埋立処分場の延命化を図る上でも、住民及び自治体の緊急課題にな
っている。
小樽市としては、社会的条件、環境的条件、経済的条件などから、現在の埋立処分場内
に小樽市単独の焼却施設を建設する計画で作業を進めていたが、国及び北海道の指導の下
に、ごみの効率的処理、ダイオキシン類による環境汚染の防止の観点から、ごみの共同広
域処理を目指し、北後志6市町村(小樽市、積丹町、古平町、仁木町、余市町、赤井川村)
で「北しりべし廃棄物処理広域連合」を組織し、6市町村のごみ焼却施設を設置するとと
もに、循環型社会の形成に資するため、小樽市の資源ごみ、粗大ごみ等を処理するリサイ
クルプラザ(資源化リサイクル施設及び破砕処理施設)を併設する計画である。
2
事業計画の概要
(1)事業区域の位置等
本事業に係る行政区域は、北後志6市町村である。
本事業の予定地(以下「事業区域」とする。)は、図 1-3-1 に示すとおりである。
- 1 -
(2)施設概要
計画施設の構造は鉄骨造を主体に一部鉄筋コンクリート造で、各施設の概要は以下に
示すとおりである。
ア
ごみ焼却施設
全連続燃焼式(24 時間連続運転)で焼却灰の溶融施設を備え、6市町村の一般廃棄
物(生活系、事業系)のうち可燃ごみを焼却処理する。
なお、施設の概要は表 1-3-1 に示すとおりである。
表 1-3-1
項
目
1)処理方式
2)処理能力
3)設備概要
受入・供給設備
燃焼設備
燃焼ガス冷却設備
排ガス処理設備
余熱利用設備
通風設備
灰出し設備
灰溶融設備
(前処理設備)
排水処理設備
ごみ焼却施設概要
概
要
ストーカ式焼却炉(全連続燃焼式)+灰溶融方式(電気式)
可燃ごみ:98.5t/d×2 炉
ピット&クレーン方式
ストーカ方式
廃熱ボイラ
バグフィルタ
乾式塩化水素除去装置
触媒脱硝装置
発電
場内給湯、敷地内熱供給
平衡通風方式
乾式灰出し装置
集じん灰処理装置(薬剤処理)
電気式溶融炉
磁選機、振動ふるい
ごみ汚水:蒸発酸化方式
プラント排水:凝集沈殿+砂ろ過→場内再利用
生活排水、洗車排水:油水分離+生物処理+砂ろ過→放流
4)計画ごみ質
低質ごみ
単位体積重量(kg/m3)
三
水 分(%)
成
灰 分(%)
分
可燃分(%)
低位発熱量(kJ/kg)
(kcal/kg)
炭 素(%)
水 素(%)
元
素
窒 素(%)
組
酸 素(%)
硫 黄(%)
成
塩 素(%)
- 3 -
60.1
5.8
34.1
5,350
1,280
基準ごみ 高質ごみ
140
45.5
33.2
7.1
8.4
47.4
58.4
8,020
10,700
1,920
2,560
51.3
7.5
0.7
40.2
0.0(0.02)
0.3
イ
リサイクルプラザ
小樽市の生活系粗大ごみ、不燃ごみを、低速破砕機、高速破砕機により、破砕、選
別、圧縮成型処理し、埋立地の延命化を図るとともに、金属等を回収し資源の有効利
用を図る。
また、小樽市の生活系資源ごみを、選別、圧縮こん包、一時貯留し、資源化を図る。
その他、家具等の再生を図る。
なお、施設の概要は表 1-3-2 に示すとおりである。
表 1-3-2
項
リサイクルプラザ施設概要
目
1)破砕処理方式
概
要
高速回転式破砕機及び低速回転式破砕機
2)処理能力
不燃・粗大ごみ
不燃・粗大ごみ:36.0 t/5h
資源ごみ
缶・びん系統
: 8.4 t/5h
ペットボトル・紙パック
:1.6 t/5h
白色トレイ・その他プラ容器包装:6.7 t/5h
その他紙製容器包装
: 2.5 t/5h
新聞・雑誌・ダンボール:18.6 t/5h
蛍光管:− t/5h(1,000 本/h 以上)
乾電池:− t/5h
3)設備概要
不燃・粗大ごみ
受入・供給
ピット&クレーン及び直接投入併用方式
選
磁選機、アルミ選別機、粒度選別機
別
鉄、アルミ、残さの3種類選別
集
じ
ん
各所よりファンにて吸じん後、サイクロン及びバグフィルタに
て捕集(捕集物→残さ)
搬
出
鉄、アルミ圧縮機
鉄
類:プレス後、ヤード貯留
アルミ類:プレス後、ヤード貯留
残
さ:貯留バンカ
(可燃性粗大ごみは粗破砕後、コンベヤにて焼却施設へ搬送)
資源ごみ
缶・びん系統
受入・供給
直接投入方式、破袋・除袋機
- 4 -
選
別
缶
:磁選機、アルミ選別機
びん:手選別(リターナブルびん、白、茶、その他色)
搬
出
缶
:プレス後、ヤード貯留
ペットボトル・紙パ
ック系統
受入・供給
直接投入方式、破袋・除袋機
選
別
手選別
搬
出
ペットボトル:圧縮こん包後、ヤード貯留
紙パック
:ヤード貯留(透明袋保管)
白色トレイ・その他
プラ容器系統
受入・供給
直接投入方式、破袋機
選
別
手選別
搬
出
白色トレイ:ヤード貯留(透明袋保管)
その他紙製容器系統
受入・供給
直接投入方式、破袋機
選
別
手選別
搬
出
圧縮こん包後、ヤード貯留
新聞・雑誌・ダンボ 各品目別にヤード貯留
−ル系統
蛍光管系統
破砕後、ヤード貯留
乾電池系統
ヤード貯留
4)計画ごみ質
不燃・粗大ごみ
①ごみの量及び見掛比重
重 量
(t/日)
見掛比重
(t/m3)
24.0
0.15
不燃性粗大ごみ
7.2
0.1
可燃性粗大ごみ
4.8
0.1
ごみの種類
不燃ごみ
②ごみ組成
ア
不燃ごみ
組成(%)
イ
鉄
アルミ
その他
15
5
80
鉄
アルミ
その他
45
5
50
不燃性粗大ごみ
組成(%)
- 5 -
ウ
可燃性粗大ごみ
可燃物
組成(%)
100
③処理対象粗大ごみの最大寸法
幅 1,800mm×奥行 1,200mm×長さ 2,000mm
④搬入形態
不燃ごみは袋収集でパッカー車、粗大ごみは平ボディー車に
て搬入される。
資源ごみ
缶・びん系統
①ごみの量及び見掛比重
重 量
(t/日)
見掛比重
(t/m3)
缶
2.4
0.08
びん
6.0
0.3
ごみの種類
②ごみ組成(重量割合)
ア
缶
スチール
アルミ
55
45
組成(%)
イ
びん
生きびん
白
茶
その他色
5
45
35
15
組成(%)
③搬入形態
缶・びん混合状態で透明袋にて排出され、平ボディー車に他
の資源ごみと一緒に混載されて搬入される。
ペットボトル・紙パ
ック系統
①ごみの量及び見掛比重
ごみの種類
重 量
(t/日)
見掛比重
(t/m3)
ペットボトル
1.3
0.02
紙パック
0.6
0.4
②搬入形態
ペットボトル・紙パック混合状態で透明袋にて排出され、平
ボディー車又はパッカー車に他の資源ごみと一緒に混載されて
搬入される。
- 6 -
その他プラ容器系統
①ごみの量及び見掛比重
ごみの種類
重 量
(t/日)
見掛比重
(t/m3)
その他プラ容器
6.5
0.03
②搬入形態
透明袋にて排出され、平ボディー車又はパッカー車に他の資
源ごみと一緒に混載されて搬入される。
その他紙製容器系統
①ごみの量及び見掛比重
ごみの種類
重 量
(t/日)
見掛比重
(t/m3)
その他紙製容器
2.5
0.3
②搬入形態
透明袋にて排出され、平ボディー車又はパッカー車に他の資
源ごみと一緒に混載されて搬入される。
新聞・雑誌・ダンボ
ール系統
①ごみの量及び見掛比重
ごみの種類
重 量
(t/日)
見掛比重
(t/m3)
新
聞
6.1
0.3
雑
誌
5.4
0.4
ダンボール
7.1
0.1
②搬入形態
各品目ごとに紙紐で縛られた状態で排出され、平ボディー車
に他の資源ごみと一緒に混載されて搬入される。
蛍光管系統
①搬入形態
購入時の紙ケース又は新聞紙に包んで排出され、平ボディー
車に他の資源ごみと一緒に混載されて搬入される。
乾電池系統
①搬入形態
透明袋にて排出され、平ボディー車に他の資源ごみと一緒に
混載されて搬入される。
- 7 -
ウ
その他の施設
① 管理居室(事務室、会議室等:工場棟に含む)
② 計量棟(別棟)
③ 駐車場(一般用、職員用)
④ 車庫
⑤ 洗車場
⑥ スラグストックヤード
(3)建設計画概要
ア
事
業
名:北後志地域広域ごみ処理施設整備事業
イ
計 画 年 度:平成 16 年度∼平成 18 年度
ウ
供用開始年度:平成 19 年度
(4)計画地概要
ア
計 画 地:小樽市桃内2丁目 111 番、113 番 1∼4、114 番 1,3,4,6,7,8,20、
115 番 1,6、116 番、389 番、390 番及び 393 番
イ
計画面積:80,903m2
ウ
用途地域:指定なし(市街化調整地域)
エ
防火地域:指定なし
オ
高度地域:指定なし
カ
建ぺい率:
キ
容 積 率:400%
ク
敷地面積:約20,000m2
ケ
建築面積:焼
70%
設
約5,800m2
リサイクルプラザ
約5,300m2
却
施
(5)計画施設の配置計画
計画施設の配置計画は、図 1-3-2 に示すとおりである。
(6)計画施設の処理フロー
焼却施設の処理フローは図 1-3-3 に、リサイクルプラザの処理フローは図 1-3-4 に示
すとおりである。
(7)環境保全対策
焼却施設の排ガスについては、最新の排ガス処理設備が国の規制基準以上に抑制でき
ることを踏まえて計画値を設定し、場内の排水については、クローズドシステムとし、
その他雑排水は国の規制値及び地域との協定値を遵守し、騒音等については、市街化区
域と同程度の規制を加えることとしている。また、溶融スラグ、集じん灰については、
再利用や将来の跡地利用を考慮して計画値を表 1-3-3 のとおり設定している。
- 8 -
可燃ごみ
ごみピット
凡 例
ごみクレーン
押込送風機
ごみの流れ
二次送風機
焼却残さの流れ
空気の流れ
ごみ投入ホッパ
空気予熱器
排ガスの流れ
薬剤の流れ
焼却炉
ボイラ
減温塔
溶融炉より
消石灰、活性炭
灰出し装置
粒度選別機
バグフィルタ
破砕機
再加熱器
アンモニア
細粒灰貯槽
触媒反応塔
定量供給装置
誘引通風機
灰溶融炉
燃焼室
煙
スラグ冷却装置
減温塔
磁選機
バグフィルタ
スラグピット
メタルピット
誘引通風機
飛灰処理装置
資源化
資源化
焼却排ガスへ
最終処分場
図 1-3-3 焼却施設の処理フロー
- 10 -
突
再生品
再 生 室
スプレ−缶
粗大ごみ(不燃系)
粗大ごみ(可燃系)
不燃ごみ
受入ホッパ
ごみピット
ごみピット
ご
受入コンベヤ
み
ク
ごみピット
レ
ー
ン
保 管
受入ホッパ
受入ホッパ
受入ホッパ
スプレー缶破砕機
受入コンベヤ
受入コンベヤ
住民へ還元
手選別コンベヤ
低速回転式破砕機
粗破砕物切替コンベヤ
(可逆式コンベヤ)
可燃性粗破砕物搬送コンベヤ
焼却施設ごみピット
粗破砕物搬送コンベヤ
高速回転式破砕機
破砕物搬送コンベヤ
磁
選
機
粒 度 選 別 機
アルミ選別機
鉄貯留ホッパ
アルミ貯留ホッパ
残さ貯留バンカ
運
搬
車
鉄・アルミ圧縮機
貯留ヤード
最終処分場へ搬出
図 1-3-4(1)
リサイクルプラザの処理フロー1(案)
- 11 -
缶・びん
受入ホッパ
受入コンベヤ
破袋・除袋機
袋搬送コンベヤ
残さ貯留バンカへ
生きびん搬送装置
生きびんヤード
(袋・異物)
手選別コンベヤ
スチ−ル缶ホッパ
磁
選
機
手選別コンベヤ
白びんヤード
アルミ缶ホッパ
アルミ選別機
茶びんヤード
その他色びんヤード
缶類圧縮機
残さコンベヤ
貯留ヤ−ド
残さ貯留バンカへ
ペットボトル・紙パック
受入ホッパ
受入コンベヤ
破袋・除袋機
袋搬送コンベヤ
残さ貯留バンカ
(袋・異物)
ペットボトル搬送コンベヤ
手選別コンベヤ
^ペットボトル圧縮こん包機
残さコンベヤ
貯留ヤード
(紙パック)
貯留ヤード
(透明袋保管)
残さ貯留バンカ
図 1-3-4(2)
リサイクルプラザの処理フロー2(案)
- 12 -
白色トレイ・その他プラ容器
その他紙製容器
受入ホッパ
受入ホッパ
受入コンベヤ
受入コンベヤ
破
袋
機
破
袋
機
廃プラ搬送コンベヤ
手選別コンベヤ
(白色トレイ)
手選別コンベヤ
袋搬送コンベヤ
残さ貯留バンカへ
その他プラ容器
圧縮こん包機
貯留ヤード
(透明袋保管)
紙類圧縮こん包機
残さ貯留バンカへ
貯留ヤード
貯留ヤード
新聞、雑誌、ダンボール
各受入ヤード
蛍
光
管
受入ヤード
乾
電
池
受入ヤード
蛍光管破砕機
貯留ヤード
図 1-3-4(3)
リサイクルプラザの処理フロー3(案)
- 13 -
表 1-3-3
項
ばいじん
本施設の公害防止条件等
目
計
画
値
基
準
値
g/m3N
0.02以下
0.04以下
排 塩化水素
ppm
50以下
430以下
ガ 硫黄酸化物
ppm
50以下
K値(=8)規制
ス 窒素酸化物
ppm
100以下
250以下
一酸化炭素
ppm
30以下
100以下
ダイオキシン類
ng-TEQ/m3N
0.1以下
0.1以下
生物化学的酸素要求量
mg/l
20以下
160以下
化学的酸素要求量
mg/l
30以下
160以下
mg/l
10以下
200以下
排 浮遊物質量
透視度
30以上
水 その他生活環境項目
−
同右以下
各排出基準
同右以下
各排出基準
pg-TEQ/l
10以下
10以下
デシベル
65以下
デシベル
55以下
音 夜間
デシベル
50以下
振 昼間
デシベル
65以下
動 夜間
デシベル
60以下
健康項目
ダイオキシン類
騒 昼間
朝・夕
臭
気
特定悪臭物質
溶
融 溶出基準
ス
ラ 金属鉄含有量
グ ダイオキシン類
集
溶出基準
じ
ん
ダイオキシン類
灰
規制なし
規制なし
悪臭防止法に基
づく規制値
規制なし
(A地域)
溶融固化物に係
る目標基準値
規制なし
(再利用基準)
ppm
mg/l
%
1以下
規制なし
ng-TEQ/g
0.25未満
3以下
mg/l
同右以下
ng-TEQ/g
0.25未満
埋立ての判定基準
3以下
備考:K値規制とは、施設ごとの硫黄酸化物の許容排出量を定める総量規制方式の
ことをいい、地域によってK値は異なる。
- 14 -
第2章
地域の概況
第1節
環境の保全を目的とした関係法令等による指定、規制等の状況
1
環境基本法に基づく環境基準及び公害関連法令に基づく規制基準等
環境基準、排出基準等の設定状況は表 2-1-1 に示すとおりである。
表 2-1-1
公害の区分
大気汚染
水質汚濁
環境基準等
環境基準等の設定状況
小樽市
事業区域
周
辺
環境基準
○
○
○
排出基準
○
○
○
環境基準
○
○
○
排水基準
○
○
○
上乗せ排水基準
○
環境基準
○
○
規制の状況
○
○
騒
音
振
動
規制の状況
○
○
悪
臭
規制の状況
○
○
環境基準
○
○
土壌汚染
事業区域
- 15 -
○
2
自然環境法令等に基づく地域・地区等の指定状況
自然環境法令等に基づく地域・区域等の指定状況は表 2-1-2 に示すとおりである。
表 2-1-2
自然環境法令等に基づく地域・地区等の指定状況
法令・条例
自
然
公
地域・地区等の名称
園
法
北海道立自然公園条例
自
然
環
境
保
全
法
国
立
公
園
国
定
公
園
小樽市
事業区域
周辺
○
○
環境緑地保護地区
○
○
自然景観保護地区
○
○
道 立 自 然 公 園
厚生自然環境保全地域
自然環境保全地域
道自然環境保全地域
北海道自然環境等保全条例
学術自然保護地区
記 念 保 護 樹 木
○
鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律
鳥
区
○
○
森
林
法
保
林
○
○
砂
防
法
砂
地
○
○
海
岸
法
海 岸 保 全 区 域
○
○
獣
保
護
安
防
指
定
- 16 -
事業区域
第3章
第1節
環境の現況
現況把握を行う環境要素の設定
生活環境影響調査の現況把握は、表 3-1-1 に掲げる環境要素ごとに自然的条件、社会的条
件を踏まえ、既存の文献又は資料による調査及び現地調査を行うものとする。
表 3-1-1
環境要素
段
階
設定の有無
供用時
○
工事中
○
供用時
○
供用時
○
工事中
○
供用時
○
工事中
○
供用時
○
大気汚染
水質汚濁
騒
振
悪
音
動
臭
現況調査項目の設定
設
定
理
由
施設の稼働及び廃棄物搬入車両の走行に伴って大
気汚染物質が発生する。
建設作業機械の稼働及び工事車両の走行に伴って
大気汚染物質が発生する。
廃棄物処理施設から発生する生活排水等の処理水
を河川へ放流する。
施設の稼働及び廃棄物搬入車両の走行に伴って騒
音が発生する。
建設作業機械の稼働及び工事車両の走行に伴って
騒音が発生する。
施設の稼働及び廃棄物搬入車両の走行に伴って振
動が発生する。
建設作業機械の稼働及び工事車両の走行に伴って
振動が発生する。
廃棄物処理施設から悪臭が発生する。
注)○:対象要素とするもの。
- 17 -
第2節
1
現況調査結果
大気汚染
①
調査項目
ア
地上気象
風向、風速、気温、湿度、放射収支量、日射量
イ
大気汚染物質
(ア)一般環境大気
二酸化硫黄、二酸化窒素、一酸化窒素、浮遊粒子状物質、塩化水素、ダイオ
キシン類
(イ)道路沿道大気
二酸化窒素、一酸化窒素、浮遊粒子状物質
②
調査時期及び調査期間
ア
地上気象、一般環境大気
夏季(平成 14 年 8 月)、秋季(平成 14 年 10 月)、冬季(平成 15 年 1 月)、
春季(平成 15 年 5 月)の7日間
イ
道路沿道大気
秋季(平成 14 年 10 月)の7日間
③
調査方法
調査方法は、表 3-2-1 に示すとおりである。
表 3-2-1
項
地上気象
大気汚染
物質
調査方法
目
調 査 方 法
風
向
尾翼;交流シンクロ式
風
速
光 電 式
気
温
湿
度
電気式温湿度計(白金抵抗温湿
度計)
放射収支量
熱電対式
日
熱電対式
射
量
二酸化硫黄
紫外線蛍光法
窒素酸化物
化学発光法
浮遊粒子状物質
β線吸収法
塩化水素
イオンクロマトグラフ法
ダイオキシン類
ポリウレタンフォーム吸着
高分解能 GC-MS 法
- 18 -
④
調査地点
調査地点は、下記に示す地点において実施した。
また、調査地点位置は、図 3-2-1 に示したとおりである。
ア
地上気象
2地点:
№1地点;計画地
№2地点;民家付近①
イ
大気汚染物質
(ア)一般環境大気
2地点:
№2地点;民家付近①
№3地点;民家付近②
(イ)道路沿道大気
1地点:
№4地点;道路沿道地点(搬入路)
- 19 -
▲ №4
◎ №3
● №2
◆ №1
凡
例
図 3-2-1
◆
気象調査地点
●
一般環境大気・気象調査地点
◎
一般環境大気調査地点
▲
道路沿道大気調査地点
大気質調査地点位置図
事 業 区 域
0
- 20 -
1:25,000
500
1,000m
⑤
調査結果
項目別の調査結果を以下に示した。
ア
地上気象
(ア)風
向
調査期間の風向は、図 3-2-2(1)∼(2)に示す風配図のとおりである。
№1地点では、冬季は北が最多風向であるが、夏季、秋季、春季及び四季
の合計では南南西が最多風向であった。
№2地点では、四季いずれも、南東が最多風向であった。
【年 間】
(%)
北
50
40
北西
北東
30
20
10
0
西
東
(10)
南西
南東
南
【夏 季】
【秋 季】
(%)
(%)
北
北
50
50
40
40
北西
北西
北東
30
20
20
10
10
0
0
西
東
(10)
南西
西
南東
東
(10)
南西
南東
南
南
【冬 季】
【春 季】
(%)
北
(%)
北
50
50
北西
北東
30
40
40
北西
北東
30
北東
30
20
20
10
10
西
0
西
東
0
南西
南西
南東
南東
南
南
図 3-2-2(1)
東
(10)
風
配
- 21 -
図(№1地点)
【年 間】
(%)
北
50
40
北西
北東
30
20
10
0
西
東
(10)
南西
南東
南
【夏 季】
【秋 季】
(%)
(%)
北
北
50
50
40
40
北西
北西
北東
30
20
20
10
10
0
0
西
東
(10)
南西
西
南東
東
(10)
南西
南東
南
南
【冬 季】
【春 季】
(%)
北
(%)
北西
北東
30
北
50
50
40
40
北西
北東
30
北東
30
20
20
10
10
西
0
西
東
0
南西
東
(10)
南西
南東
南東
南
南
図 3-2-2(2)
風
- 22 -
配
図(№2地点)
(イ)風
速
調査期間の風速は、平均風速のデータを取りまとめ、図 3-2-3(1)∼(2)に
示すとおりである。
№1地点では平均風速 1.0∼5.9m/s が多く、1.0∼1.9m/s の風速が期間を
通して最も多く出現(26.5%)していた。
№2地点では平均風速 1.0∼3.9m/s が多く、2.0∼2.9m/s の風速が期間を
通して最も多く出現(29.0%)していた。
【年 間】
30
25
出 20
現
率
15
・
%
・ 10
5
0
0.0-0.4
0.5-0.9
1.0-1.9
2.0-2.9
3.0-3.9
4.0-5.9
6.0-
風速階級(m/s)
【夏 季】
【秋 季】
40
35
35
30
30
25
出
現 25
率
20
・
%
15
・
出
現 20
率
・
% 15
・
10
10
5
5
0
0
0.0-0.4 0.5-0.9 1.0-1.9 2.0-2.9 3.0-3.9 4.0-5.9
0.0-0.4
6.0-
0.5-0.9
風速階級(m/s)
1.0-1.9
2.0-2.9
3.0-3.9
4.0-5.9
6.0-
4.0-5.9
6.0-
風速階級(m/s)
【冬 季】
【春 季】
30
30
25
25
出 20
現
率
15
・
%
・ 10
出 20
現
率
15
・
%
・ 10
5
5
0
0
0.0-0.4
0.5-0.9
1.0-1.9
2.0-2.9
3.0-3.9
4.0-5.9
風速階級(m/s)
6.0-
0.0-0.4
0.5-0.9
1.0-1.9
2.0-2.9
3.0-3.9
風速階級(m/s)
図 3-2-3(1)
- 23 -
風速階級別出現頻度(№1地点)
【年 間】
35
30
25
出
現 20
率
・
% 15
・
10
5
0
0.0-0.4 0.5-0.9 1.0-1.9 2.0-2.9 3.0-3.9 4.0-5.9
6.0-
風速階級(m/s)
【夏 季】
【秋 季】
45
40
40
35
35
出
現
率
・
%
・
30
30
15
出
現 25
率
20
・
%
15
・
10
10
5
5
25
20
0
0
0.0-0.4 0.5-0.9 1.0-1.9 2.0-2.9 3.0-3.9 4.0-5.9
6.0-
0.0-0.4
0.5-0.9
風速階級(m/s)
1.0-1.9
2.0-2.9
3.0-3.9
4.0-5.9
6.0-
4.0-5.9
6.0-
風速階級(m/s)
【冬 季】
【春 季】
30
25
出
現
率
・
%
・
出 20
現
率
15
・
%
・ 10
5
0
0.0-0.4
0.5-0.9
1.0-1.9
2.0-2.9
3.0-3.9
4.0-5.9
6.0-
風速階級(m/s)
0.0-0.4
0.5-0.9
1.0-1.9
2.0-2.9
3.0-3.9
風速階級(m/s)
図 3-2-3(2)
風速階級別出現頻度(№2地点)
- 24 -
(ウ)気
温
気温については、期間中での平均、最高、最低気温について取りまとめ
表 3-2-2 に示した。
№1地点では全期間での平均値は 9.6℃、最高値は夏季の 29.9℃、最低値
は冬季の-12.0℃であった。
№2地点では全期間での平均値は 9.8℃、最高値は夏季の 30.0℃、最低値
は冬季の-11.4℃であった。
(エ)湿
度
湿度については、期間中での平均、最高、最低湿度について取りまとめ
表 3-2-2 に示した。
№1地点では全期間での平均値は 77%、最高値は夏季の 100%、最低値は
秋季及び春季の 32%であった。
№2地点では全期間での平均値は 78%、最高値は冬季の 100%、最低値は
春季の 31%であった。
表 3-2-2
測
定
地
点 内容
項目
時期
気温、湿度測定結果
気 温
(℃)
湿
度
(%)
夏季
秋季
冬季
春季
夏季
秋季
冬季
春季
最
高
値
29.9
12.8
6.6
25.6
100
93
96
99
最
低
値
13.0
2.2
-12.0
4.3
64
32
39
32
№ 日平均値最高値 24.7
8.7
2.2
19.9
98
83
78
97
1 日平均値最低値 17.4
3.2
-8.1
10.5
84
57
65
41
7.4
-3.1
14.4
90
72
72
74
期間平均値
20.0
全期間平均値
9.6
77
最
高
値
30.0
12.7
6.7
26.6
98
94
100
97
最
低
値
12.0
2.5
-11.4
4.3
62
39
49
31
№ 日平均値最高値 23.9
9.0
2.1
19.4
94
84
80
95
2 日平均値最低値 16.9
3.8
-7.1
10.7
82
61
69
42
7.6
-2.5
14.8
87
75
75
75
期間平均値
全期間平均値
19.4
9.8
- 25 -
78
(オ)放射収支量
放射収支量については、期間中での日平均積算値等について取りまとめ
表 3-2-3 に示した。
№1地点では全期間での日積算値の平均は 3.94MJ/m2、日積算値の最高は
春季の 16.27MJ/m2、日積算値の最低は冬季の-2.38MJ/m2 であった。
№2地点では全期間での日積算値の平均は 4.524MJ/m2、日積算値の最高は
春季の 17.16MJ/m2、日積算値の最低は冬季の-1.00MJ/m2 であった。
表 3-2-3
測
定
地
点 内容
放射収支量測定結果
項目
放射収支量
(MJ/m2)
時期
夏季
秋季
冬季
春季
正積算値(平均) 8.25
4.11
0.31
9.61
負積算値(平均) -1.29 -2.02 -1.57 -1.62
№ 日積算値(最高) 12.74 2.86
0.09
1 日積算値(最低) 2.11
1.60
-2.38 -0.49
2.09
-1.26
平均日積算値
6.96
日 積 算 値
(全期間平均)
16.27
7.99
3.94
正積算値(平均) 7.62
4.45
1.74
10.50
負積算値(平均) -1.41 -2.11 -1.43 -1.28
№ 日積算値(最高) 12.12 3.17
1.40
17.16
2 日積算値(最低) 2.12
1.49
-1.00
0.76
2.33
0.31
9.21
平均日積算値
6.21
日 積 算 値
(全期間平均)
4.52
- 26 -
(カ)日射量
日射量については、期間中での日平均積算値等について取りまとめ
表 3-2-4 に示した。
№1地点では全期間での日積算値の平均は 9.44MJ/m2、日積算値の最高は
春季の 29.78MJ/m2、日積算値の最低は冬季の 1.62MJ/m2 であった。
№2地点では全期間での日積算値の平均は 9.66MJ/m2、日積算値の最高は
春季の 28.45MJ/m2、日積算値の最低は冬季の 1.26MJ/m2 であった。
表 3-2-4
日射量測定結果
項目
日 射 量
測
定
地
点 内容
(MJ/m2)
時期
夏季
秋季
冬季
春季
最
高
値
3.00
2.00
1.51
3.53
最
低
値
0.00
0.00
0.00
0.00
№ 日積算値(最高) 20.23 8.88
6.73
29.78
1 日積算値(最低) 4.43
4.42
1.62
2.76
6.61
4.60
15.59
平均日積算値
10.98
日 積 算 値
(全期間平均)
9.44
正積算値(平均) 3.33
2.58
1.86
3.48
負積算値(平均) 0.00
0.00
0.00
0.00
№ 日積算値(最高) 20.30 10.59 6.40 28.45
2 日積算値(最低) 5.00
平均日積算値
11.52
5.22
1.26
2.45
7.95
4.20
14.98
日 積 算 値
(全期間平均)
9.66
- 27 -
イ
大気汚染物質
(ア)一般環境大気
一般環境大気の調査結果について、表 3-2-5(1)∼(3)に示した。
№2地点では、全期間での平均値は、二酸化硫黄が 0.000ppm、二酸化窒素
が 0.002ppm、一酸化窒素が 0.002ppm、窒素酸化物が 0.004ppm、浮遊粒子状
物質が 0.013 mg/m3、ダイオキシン類が 0.012pg-TEQ/m3、塩化水素が 0.002ppm
であり、二酸化硫黄、二酸化窒素、浮遊粒子状物質及びダイオキシン類はい
ずれも環境基準を、塩化水素は目標環境濃度を満足していた。
№3地点では、全期間での平均値は、二酸化硫黄が 0.001ppm、二酸化窒素
が 0.003ppm、一酸化窒素が 0.002ppm、窒素酸化物が 0.005ppm、浮遊粒子状
物質が 0.015 mg/m3、ダイオキシン類が 0.012pg-TEQ/m3、塩化水素が 0.002ppm
であり、二酸化硫黄、二酸化窒素、浮遊粒子状物質及びダイオキシン類はい
ずれも環境基準を、塩化水素は目標環境濃度を満足していた。
測
定
地
点 内容
項目
時期
夏季
表 3-2-5(1)
一般環境大気の調査結果(その1)
二酸化硫黄
SO2:(ppm)
二酸化窒素
NO2:(ppm)
秋季
冬季
春季
夏季
秋季
冬季
一酸化窒素
NO:(ppm)
春季
夏季
秋季
冬季
春季
1時間の最大値 0.002 0.002 0.001 0.001 0.010 0.011 0.022 0.009 0.011 0.004 0.015 0.008
1時間の最小値 0.000 0.000 0.000 0.000 0.000 0.000 0.000 0.000 0.001 0.001 0.000 0.002
№ 日平均値最大値 0.001 0.000 0.001 0.001 0.003 0.004 0.006 0.004 0.003 0.002 0.002 0.005
2 日平均値最小値 0.000 0.000 0.000 0.000 0.001 0.001 0.000 0.000 0.001 0.001 0.001 0.002
期間平均値
全期間平均値
0.001 0.000 0.000 0.000 0.002 0.002 0.003 0.002 0.002 0.001 0.001 0.003
0.000
0.002
0.002
1時間の最大値 0.002 0.002 0.001 0.002 0.012 0.013 0.025 0.017 0.016 0.010 0.039 0.008
1時間の最小値 0.000 0.001 0.000 0.000 0.000 0.001 0.000 0.000 0.000 0.001 0.001 0.001
№ 日平均値最大値 0.000 0.001 0.001 0.001 0.004 0.005 0.007 0.007 0.004 0.003 0.005 0.003
3 日平均値最小値 0.000 0.001 0.001 0.000 0.001 0.002 0.000 0.001 0.001 0.001 0.001 0.001
期間平均値
環
境
基
準
等
0.000 0.001 0.001 0.000 0.003 0.003 0.003 0.003 0.003 0.002 0.002 0.002
全期間平均値
0.001
0.003
0.002
1時間値
0.1以下
0.1∼0.2以下*1
−
1時間値の
日平均値
0.04以下
0.04∼0.06のゾーン
−
注*1)昭和 53 年 7 月 17 日「環大企第 262 号」に基づく二酸化窒素の目標環境濃度を示す。
※夏季:平成14年8月24日∼8月30日
秋季:平成14年10月22日∼10月28日
冬季:平成15年1月22日∼1月28日
春季:平成15年5月30日∼6月5日
- 28 -
表 3-2-5(2)
測
定
地
点 内容
項目
時期
一般環境大気の調査結果(その2)
窒素酸化物
NOx:(ppm)
秋季
冬季
春季
1時間の最大値 0.018 0.014 0.037 0.015 0.059 0.039 0.036 0.053
−
−
−
−
1時間の最小値 0.001 0.001 0.000 0.002 0.000 0.000 0.000 0.000
−
−
−
−
№ 日平均値最大値 0.006 0.005 0.009 0.008 0.022 0.012 0.013 0.034 0.002
ND
ND
ND
2 日平均値最小値 0.002 0.002 0.001 0.003 0.010 0.008 0.007 0.014
ND
ND
ND
ND
ND
ND
全期間平均値
秋季
冬季
春季
夏季
秋季
冬季
塩化水素
HCl:(ppm)
夏季
期間平均値
夏季
浮遊粒子状物質
SPM:(mg/m3)
春季
ND
0.005 0.003 0.004 0.005 0.014 0.010 0.010 0.020 0.002
0.004
0.013
0.002
1時間の最大値 0.024 0.022 0.063 0.022 0.070 0.029 0.035 0.070
−
−
−
−
1時間の最小値 0.000 0.002 0.001 0.001 0.000 0.000 0.000 0.000
−
−
−
−
№ 日平均値最大値 0.008 0.007 0.001 0.010 0.026 0.013 0.013 0.039 0.005
ND
ND
ND
3 日平均値最小値 0.002 0.003 0.001 0.003 0.011 0.008 0.008 0.014
ND
ND
ND
ND
ND
ND
期間平均値
環
境
基
準
等
ND
0.006 0.005 0.006 0.005 0.016 0.011 0.010 0.024 0.003
全期間平均値
0.005
0.015
0.002
1時間値
−
0.20以下
0.02以下*2
1時間値の
日平均値
−
0.10以下
−
注*2)昭和 52 年 6 月 16 日「環大規第 136 号」に基づく塩化水素の目標環境濃度を示す。
※ND:検出限界未満。塩化水素の検出限界値は 0.002ppm
※夏季:平成14年8月24日∼8月30日(塩化水素は8月23日∼8月30日の期間)での7日間
秋季:平成14年10月22日∼10月28日(塩化水素は10月22日∼10月29日の期間)での7日間
冬季:平成15年1月22日∼1月28日(塩化水素は1月22日∼1月29日の期間)での7日間
春季:平成15年5月30日∼6月5日(塩化水素は5月30日∼6月6日の期間)での7日間
※塩化水素の平均値は、ND を 0.002 として計算
表 3-2-5(3)
測
定
地
点 内容
一般環境大気の調査結果(その3)
項目
時期
ダイオキシン類
pg-TEQ/m3
夏季
秋季
冬季
春季
№
期間平均値
0.011 0.011 0.011 0.013
2
全期間平均値
0.012
№
期間平均値
0.012 0.011 0.011 0.015
3
全期間平均値
0.012
1時間値
−
1時間値の
日平均値
0.6以下
環
境
基
準
等
- 29 -
(イ)道路沿道大気
道路沿道大気の調査結果について、表 3-2-65 に示した。
期間での平均値は、二酸化窒素が 0.004ppm、一酸化窒素が 0.003ppm、窒素
酸化物が 0.006ppm、浮遊粒子状物質が 0.005 mg/m3 であり、二酸化窒素及び
浮遊粒子状物質はいずれも環境基準を満足していた。
表 3-2-6
測
定
地
点 内容
№
4
環
境
基
準
等
項目
時期
二酸化窒素
NO2:(ppm)
秋
季
道路沿道大気の調査結果
一酸化窒素
NO:(ppm)
秋
季
窒素酸化物
NOx:(ppm)
秋
季
浮遊粒子状物質
SPM:(mg/m3)
秋
季
1時間の最大値
0.016
0.012
0.026
0.015
1時間の最小値
0.000
0.001
0.001
0.000
日平均値最大値
0.007
0.004
0.011
0.006
日平均値最小値
0.002
0.001
0.003
0.004
期間平均値
0.004
0.003
0.006
0.005
1時間値
0.1∼0.2以下*
−
−
0.20以下
1時間値の
日平均値
0.04∼0.06の
ゾーン
−
−
0.10以下
注*)昭和 53 年 7 月 17 日「環大企第 262 号」に基づく二酸化窒素の目標環境濃度を示す。
- 30 -
2
水質汚濁
①
調査項目
ア
生活環境項目
pH、BOD、COD、SS、DO、大腸菌群数、全窒素、全りん、
イ
健康項目
カドミウム、全シアン、鉛、六価クロム、ひ素、総水銀、アルキル水銀、PCB、
ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエチレン、シス
-1,2-ジクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、ト
リクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,3-ジクロロプロペン、チウラム、シ
マジン、チオベンカルブ、ベンゼン、セレン、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素、ふっ
素、ほう素
ウ
ダイオキシン類
エ
その他
電気伝導度、過マンガン酸カリウム消費量、一般的な観測項目
②
調査地点
1地点:№7;処理水排水先河川(桃内川)
③
調査時期及び調査期間
調査時期は以下に示す2季について実施した。ただし、ダイオキシン類につい
ては、渇水期である冬季に実施した。
夏季:平成 14 年8月 22 日
冬季:平成 15 年1月 20 日
④
調査方法
「水質汚濁に係わる環境基準について(昭和 46 年環境庁告示第 59 号)」、その
他物質ごとの適切な方法による。
⑤
調査結果
調査結果は表 3-2-7 に示すとおりである。
- 31 -
表 3-2-7
項
目
単
水質調査結果
位
調査地点:桃内川
現 調 査 年 月 日
年月日
地
取
時
刻
時:分
調 採
量
m3/sec
査 流
電 気 伝 導 率/℃
μS/cm
pH(採取時水温℃)
生
BOD
mg/l
活
COD
mg/l
環
SS
mg/l
境
DO
mg/l
項
目 大 腸 菌 群 数 MPN/100ml
全
窒
素
mg/l
全
り
ん
mg/l
カ ド ミ ウ ム
mg/l
全
シ
ア
ン
mg/l
鉛
mg/l
六 価 ク ロ ム
mg/l
ひ
素
mg/l
総
水
銀
mg/l
ア ル キ ル 水 銀
mg/l
P
C
B
mg/l
ジクロロメタン
mg/l
四 塩 化 炭 素
mg/l
健 1,2-ジクロロエタン
mg/l
1,1-ジクロロエチレン
mg/l
シス-1,2-ジクロロエチレン
mg/l
康
1,1,1-トリクロロエタン
mg/l
1,1,2-トリクロロエタン
mg/l
ト リ ク ロ ロ エ チ レ ン
mg/l
項
テ ト ラ ク ロ ロ エ チ レ ン
mg/l
1,3-ジクロロプロペン
mg/l
チ
ウ
ラ
ム
mg/l
目
シ
マ
ジ
ン
mg/l
チオベンカルブ
mg/l
ベ
ン
ゼ
ン
mg/l
セ
レ
ン
mg/l
硝 酸 性 窒 素
mg/l
亜 硝 酸 性 窒 素
mg/l
ふ
っ
素
mg/l
ほ
う
素
mg/l
過マンガン酸カリウム消費量
mg/l
ダ イ オ キ シ ン 類 pg-TEQ/l
平成14年8月22日
11:10
7.6
71/25
8.6(13)
1 未満
2.4
2 未満
9.9
20
0.18
0.016
0.001 未満
不検出
0.004
0.05 未満
0.002 未満
0.0005 未満
不検出
不検出
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.002 未満
0.12
0.1 未満
0.1 未満
0.1 未満
5.3
−
- 32 -
平成15年1月20日
11:30
1.16
92/20
6.5(0.5)
1 未満
1.1
2 未満
14
78
0.22
0.011
0.001 未満
不検出
0.001
0.05 未満
0.002 未満
0.0005 未満
不検出
不検出
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.002 未満
0.15
0.1 未満
0.1 未満
0.1 未満
2.4
0.053
●
凡
●
№7
例
水質調査地点
事 業 区 域
0
図 3-2-4
水質調査地点位置図
- 33 -
1:25,000
500
1,000m
3
騒
①
音
調査項目
騒音レベルとする。
②
調査地点
調査地点は下記に示す地点において実施した。
2地点:№4地点;道路沿道(搬入路入口)
№5地点;計画地
③
調査時期及び調査期間
調査時期は以下に示す秋季に実施した。
秋季:平成 14 年 10 月 22 日∼23 日(朝 7:00∼翌朝 7:00 の時間帯)
④
調査方法
騒音レベル測定方法(JIS Z 8731)
⑤
調査結果
調査結果は表 3-2-8(1)∼(2)に示すとおりである。
- 34 -
表 3-2-8(1)
騒音レベル測定結果(昼夜別及び1時間値)
【No.4地点】
単位:デシベル
測定箇所
昼
間
夜
間
測
測定日時
定
結
果
Leq
Lmax
Lmin
66
96
38
車 音
54
82
38
車 音
平成14年10月22日
6:00∼22:00
平成14年10月22日22:00∼
10月23日6:00
備
単位:デシベル
時
間
Leq
Lmax
L5
L50
L95
7:00∼ 8:00
67
90
74
52
43
8:00∼ 9:00
66
90
73
52
44
9:00∼10:00
66
84
73
53
45
10:00∼11:00
68
96
73
56
46
11:00∼12:00
68
94
73
54
44
12:00∼13:00
64
84
71
49
42
13:00∼14:00
66
87
72
52
42
14:00∼15:00
66
88
72
53
42
15:00∼16:00
68
84
74
59
47
16:00∼17:00
68
94
73
53
43
17:00∼18:00
64
81
71
53
43
18:00∼19:00
63
79
70
48
41
19:00∼20:00
61
81
69
45
40
20:00∼21:00
59
77
67
42
39
21:00∼22:00
59
83
67
42
40
22:00∼23:00
57
81
61
40
38
23:00∼24:00
54
78
53
43
39
24:00∼ 1:00
52
77
54
46
43
1:00∼ 2:00
49
73
48
42
40
2:00∼ 3:00
49
73
51
45
42
3:00∼ 4:00
53
82
53
47
43
4:00∼ 5:00
53
78
54
45
42
5:00∼ 6:00
57
78
60
44
42
6:00∼ 7:00
61
79
69
48
44
注)Leq:等価騒音レベル
Lmax:最大値
Lmin:最小値
L5、L95:90%レンジの上端値、下端値
- 35 -
L50:中央値
考
表 3-2-8(2)
騒音レベル測定結果(昼夜別及び1時間値)
【No.5地点】
単位:デシベル
測定箇所
昼
間
夜
間
測
測定日時
定
結
果
Leq
Lmax
Lmin
47
81
35
車 音
47
64
37
車 音
平成14年10月22日
6:00∼22:00
平成14年10月22日22:00∼
10月23日6:00
備
単位:デシベル
時
間
Leq
Lmax
L5
L50
L95
7:00∼ 8:00
47
81
50
43
40
8:00∼ 9:00
44
62
48
40
38
9:00∼10:00
49
75
54
44
39
10:00∼11:00
49
70
54
46
42
11:00∼12:00
51
76
56
46
41
12:00∼13:00
42
66
48
39
37
13:00∼14:00
47
64
52
44
39
14:00∼15:00
46
64
51
44
38
15:00∼16:00
51
60
55
49
41
16:00∼17:00
47
60
52
42
39
17:00∼18:00
43
64
47
40
38
18:00∼19:00
42
56
46
40
37
19:00∼20:00
42
54
46
40
37
20:00∼21:00
43
57
47
41
38
21:00∼22:00
43
53
47
41
38
22:00∼23:00
43
56
48
42
39
23:00∼24:00
46
61
51
42
38
24:00∼ 1:00
50
64
54
48
45
1:00∼ 2:00
45
55
48
44
41
2:00∼ 3:00
46
56
50
45
43
3:00∼ 4:00
48
58
52
46
43
4:00∼ 5:00
48
63
53
47
42
5:00∼ 6:00
48
61
52
46
42
6:00∼ 7:00
49
66
53
47
44
- 36 -
考
● №4
● №5
凡
●
例
騒音・振動調査地点
事 業 区 域
0
図 3-2-5 騒音・振動調査地点位置図
- 37 -
1:25,000
500
1,000m
4
振
①
動
調査項目
振動レベルとする。
②
調査地点
調査地点は下記に示す地点において実施した。
2地点:№4地点;道路沿道(搬入路入口)
№5地点;計画値
③
調査時期及び調査期間
調査時期は以下に示す秋季に1回とする。
秋季:平成 14 年 10 月 22 日∼23 日(朝 7:00∼翌朝 7:00 の時間帯)
④
調査方法
振動レベル測定方法(JIS Z 8735)
⑤
調査結果
秋季における調査結果は表 3-2-9(1)∼(2)に示すとおりである。
なお、№4地点における収集運搬車による卓越振動は 36.5(Hz)であった。
- 38 -
表 3-2-9(1)
振動レベル測定結果(1時間値)
【No.4地点】
単位:デシベル
測定日:平成 14 年 10 月 22 日∼23 日
時
間
Lmax
L10
L50
L90
7:00∼ 8:00
52
31
<30
<30
8:00∼ 9:00
52
31
<30
<30
9:00∼10:00
50
32
<30
<30
10:00∼11:00
54
34
<30
<30
11:00∼12:00
52
33
<30
<30
12:00∼13:00
52
31
<30
<30
13:00∼14:00
52
33
<30
<30
14:00∼15:00
54
32
<30
<30
15:00∼16:00
51
35
<30
<30
16:00∼17:00
56
33
<30
<30
17:00∼18:00
49
31
<30
<30
18:00∼19:00
46
<30
<30
<30
19:00∼20:00
53
<30
<30
<30
20:00∼21:00
42
<30
<30
<30
21:00∼22:00
48
<30
<30
<30
22:00∼23:00
42
<30
<30
<30
23:00∼24:00
42
<30
<30
<30
24:00∼ 1:00
35
<30
<30
<30
1:00∼ 2:00
49
<30
<30
<30
2:00∼ 3:00
<30
<30
<30
<30
3:00∼ 4:00
47
<30
<30
<30
4:00∼ 5:00
42
<30
<30
<30
5:00∼ 6:00
46
<30
<30
<30
6:00∼ 7:00
46
<30
<30
<30
注)Lmax:最大値
L50:中央値
L10、L90:80%レンジの上端値及び下端値
- 39 -
表 3-2-9(2)
振動レベル測定結果(1時間値)
【No.5地点】
単位:デシベル
測定日:平成 14 年 10 月 22 日∼23 日
時
間
Lmax
L10
L50
L90
7:00∼ 8:00
31
<30
<30
<30
8:00∼ 9:00
<30
<30
<30
<30
9:00∼10:00
34
<30
<30
<30
10:00∼11:00
30
<30
<30
<30
11:00∼12:00
38
<30
<30
<30
12:00∼13:00
<30
<30
<30
<30
13:00∼14:00
<30
<30
<30
<30
14:00∼15:00
<30
<30
<30
<30
15:00∼16:00
<30
<30
<30
<30
16:00∼17:00
<30
<30
<30
<30
17:00∼18:00
<30
<30
<30
<30
18:00∼19:00
<30
<30
<30
<30
19:00∼20:00
<30
<30
<30
<30
20:00∼21:00
<30
<30
<30
<30
21:00∼22:00
<30
<30
<30
<30
22:00∼23:00
<30
<30
<30
<30
23:00∼24:00
31
<30
<30
<30
24:00∼ 1:00
31
<30
<30
<30
1:00∼ 2:00
<30
<30
<30
<30
2:00∼ 3:00
<30
<30
<30
<30
3:00∼ 4:00
31
<30
<30
<30
4:00∼ 5:00
<30
<30
<30
<30
5:00∼ 6:00
<30
<30
<30
<30
6:00∼ 7:00
<30
<30
<30
<30
- 40 -
5
悪
臭
①
調査項目
ア
官能試験による臭気濃度
イ
特定悪臭物質(22 物質)
アンモニア、メチルメルカプタン、硫化水素、硫化メチル、二硫化メチル、トル
メチルアミン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ノルマルブチルアルデ
ヒド、イソブチルアルデヒド、ノルマルバレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、
イソブタノール、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、トルエン、スチレン、キ
シレン、プロピオン酸、ノルマル酪酸、ノルマル吉草酸、イソ吉草酸
②
調査地点
2地点:№5;計画地(南側敷地境界)、№6;計画地(北側敷地境界)
③
調査時期及び調査期間
秋季:平成 14 年 10 月 22 日
④
調査方法
「特定悪臭物質の測定の方法(昭和 47 年環境庁告示第9号)」及び「臭気指数
及び臭気排出強度の算定の方法(平成7年環境庁告示第 63 号)」による。
⑤
調査結果
ア
臭気強度・濃度
臭気強度・濃度の測定結果は表 3-2-10 及び表 3-2-11 に示すとおりである。
表 3-2-10
採取地点
No.5
No.6
採取日時
No.5
測定日時
H14.10.22
12:25∼12:30
H14.10.22
10:15∼10:20
六段階臭気強度判定頻度(%)
臭気強度
においの質
0∼2
0∼1
野焼きのこげ臭
草いきれのにおい
六段階臭気強度出現頻度、臭気強度平均値
パ
ネ
ル
5
4
3
2
1
0
各パネル
A
0
0
0
1
9
21
0.35
B
0
0
0
4
12
15
0.65
C
0
0
3
12
11
5
1.42
六段階臭気強度判定回数
臭気強度(5分間平均値)
全
体
0.81
0.0 0.0 3.2 18.3 34.4 44.1
六段階臭気強度判定頻度(%)
No.6
臭気濃度
H14.10.22(12時25分) 10未満
H14.10.22(10時15分) 10未満
表 3-2-11
測 定
地 点
臭気強度・濃度の測定結果
A
0
0
0
0
2
29
0.06
B
0
0
0
3
10
18
0.52
C
0
0
0
0
2
29
0.06
0.0 0.0 0.0 3.2 15.1 81.7
- 41 -
0.22
イ.特定悪臭物質
特定悪臭物質の測定結果は表 3-2-12 に示すとおりである。
表 3-2-12
特定悪臭物質濃度の測定結果
調 査 地 点
測定結果
特定悪臭物質
単位:ppm
No.5
No.6
0.17
0.06
メチルメルカプタン
<0.0002
<0.0002
硫
素
<0.0002
<0.0002
ル
<0.0005
<0.0005
ル
<0.0005
<0.0005
ト ル メ チ ル ア ミ ン
<0.0005
<0.0005
ア セ ト ア ル デ ヒ ド
<0.0005
<0.0005
プロピオンアルデヒド
<0.0005
<0.0005
ノルマルブチルアルデヒド
<0.0005
<0.0005
イソブチルアルデヒド
<0.0005
<0.0005
ノルマルバレルアルデヒド
<0.002
<0.002
イソバレルアルデヒド
<0.002
<0.002
イ ソ ブ タ ノ ー ル
<0.01
<0.01
酢
ル
<0.01
<0.01
メチルイソブチルケトン
<0.01
<0.01
ト
ル
エ
ン
<0.01
<0.01
ス
チ
レ
ン
<0.01
<0.01
キ
シ
レ
ン
<0.01
<0.01
ア
硫
二
ン
モ
化
化
硫
ニ
水
メ
化
酸
チ
メ
エ
チ
チ
ア
プ
ロ
ピ
オ
ン
酸
<0.0005
<0.0005
ノ
ル
マ
ル
酪
酸
<0.0005
<0.0005
ノ ル マ ル 吉 草 酸
<0.0005
<0.0005
イ
<0.0005
<0.0005
ソ
吉
草
酸
- 42 -
● №6
● №5
凡
●
例
悪臭調査地点
事 業 区 域
0
図 3-2-6
悪臭調査地点位置図
- 43 -
1:25,000
500
1,000m
表 3-2-13
項
調
採
カ
全
目
査 年 月
取
時
pH
ド ミ ウ
シ
ア
鉛
価 ク ロ
単
日
刻
年月日
時:分
ム
ン
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/l
mg/kg
六
ム
ひ
素
総
水
銀
ア ル キ ル 水 銀
有
機
り
ん
P
C
B
ジクロロメタン
四 塩 化 炭 素
1,2-ジクロロエタン
1,1-ジクロロエチレン
シス-1,2-ジクロロエチレン
1,1,1-トリクロロエタン
1,1,2-トリクロロエタン
ト リ ク ロ ロ エ チ レ ン
テ ト ラ ク ロ ロ エ チ レ ン
1,3-ジクロロプロペン
チ
ウ
ラ
ム
シ
マ
ジ
ン
チオベンカルブ
ベ
ン
ゼ
ン
セ
レ
ン
ふ
っ
素
ほ
う
素
銅
5 0 %
粒
位
径
mm
含
水
率
%
ダ イ オ キ シ ン 類 pg-TEQ/・
土壌調査結果
調 査 地 点
№7桃 内 浄 水 場
№8桃 内 神 社 横
平成14年10月22日
平成15年5月29日
14:00
14:45
7.2
6.4
0.001 未満
0.001 未満
不検出
不検出
0.005 未満
0.005 未満
0.05 未満
0.05 未満
0.002 未満
0.002 未満
0.0005 未満
0.0005 未満
不検出
不検出
不検出
不検出
不検出
不検出
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.001 未満
0.002 未満
0.002 未満
0.13
0.13
0.1 未満
0.1 未満
2.1
3.1
0.408
0.653
39.5
0.072
47.5
2.5
- 45 -
№9 ●
● №8
凡
●
例
土壌調査地点
事 業 区 域
0
図 3-2-7
土壌調査地点位置図
- 46 -
1:25,000
500
1,000m
7
交通量
①
調査項目
車種別(大型、小型及び収集車の3車種)、方向別、時間帯別交通量
②
調査地点
1地点(№4地点:道路騒音及び道路振動調査地点と同じ)
③
調査期間
騒音、振動調査と同一日の1日、7:00∼19:00 の時間帯において実施した。
④
調査方法
カウンター計測による。
⑤
調査結果
調査結果及び車両進行方向 No.は表 3-2-14(1)∼(12)及び図 3-2-8 に示すとおり
である。
⑨ ⑦ ⑧
桃内本通線
⑤
②
⑥
小樽方向→
塩谷蘭島山手通線
④
①
③
←余市方向
落の下通線
最終処分場
方向
⑪ ⑩ ⑫
図 3-2-8
車両進行方向 No.
- 47 -
表 3-2-14 交通量測定結果(1)
分 類
時間帯
大型車
7:00∼ 8:00
7
8:00∼ 9:00
11
9:00∼10:00
4
10:00∼11:00
12
11:00∼12:00
11
12:00∼13:00
5
13:00∼14:00
17
14:00∼15:00
4
15:00∼16:00
12
16:00∼17:00
3
17:00∼18:00
6
18:00∼19:00
1
12 時間計
93
方
向①
小 型 車 ごみ収集車
254
0
240
0
220
0
204
0
182
0
146
0
132
0
127
1
123
1
98
0
96
0
77
0
1,899
2
合 計
261
251
224
216
193
151
149
132
136
101
102
78
1,994
方
向②
大 型 車 小 型 車 ごみ収集車
9
124
0
16
118
0
7
131
0
26
150
0
13
157
0
14
126
0
14
176
0
11
214
0
26
267
2
17
297
0
5
346
0
2
239
0
160
2,345
2
方
向③
合 計 大 型 車 小 型 車 ごみ収集車
133
4
5
0
134
3
9
0
138
2
8
22
176
2
5
17
170
3
5
19
140
0
3
8
190
1
3
11
225
0
4
15
295
4
1
11
314
2
1
0
351
0
0
0
241
0
1
0
2,507
21
45
103
合 計
9
12
32
24
27
11
15
19
16
3
0
1
169
方
向⑥
小 型 車 ごみ収集車
0
0
1
0
1
0
1
0
1
0
0
0
3
0
1
0
1
2
3
0
1
0
1
0
14
2
合 計
0
1
1
1
1
0
5
3
3
3
1
1
20
表 3-2-14 交通量測定結果(2)
分 類
時間帯
大型車
7:00∼ 8:00
0
8:00∼ 9:00
0
9:00∼10:00
0
10:00∼11:00
0
11:00∼12:00
0
12:00∼13:00
0
13:00∼14:00
0
14:00∼15:00
0
15:00∼16:00
0
16:00∼17:00
0
17:00∼18:00
0
18:00∼19:00
0
12 時間計
0
方
向④
小 型 車 ごみ収集車
1
0
2
0
3
0
3
0
2
0
1
0
3
0
3
0
2
0
0
0
2
0
3
0
25
0
合 計
6
2
3
3
2
1
3
3
2
0
2
3
25
大型車
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
1
方
向⑤
小 型 車 ごみ収集車
2
0
1
0
1
0
0
0
2
0
0
0
4
0
3
0
3
0
0
0
1
0
1
0
18
0
- 48 -
合 計 大型車
2
0
1
0
1
0
0
0
2
0
0
0
4
2
3
2
3
0
0
0
2
0
1
0
19
4
表 3-2-14 交通量測定結果(3)
分 類
時間帯
大型車
7:00∼ 8:00
0
8:00∼ 9:00
0
9:00∼10:00
0
10:00∼11:00
0
11:00∼12:00
0
12:00∼13:00
1
13:00∼14:00
0
14:00∼15:00
0
15:00∼16:00
0
16:00∼17:00
0
17:00∼18:00
0
18:00∼19:00
0
12 時間計
1
方
向⑦
小 型 車 ごみ収集車
0
0
2
0
0
0
6
0
1
0
1
0
3
0
0
0
1
0
1
0
1
0
2
0
18
0
合 計
0
2
0
6
1
2
3
0
1
1
1
2
19
大型車
0
0
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
1
方
向⑧
小 型 車 ごみ収集車
8
0
10
0
3
0
5
0
5
0
0
0
5
0
5
0
5
0
2
0
3
0
3
0
54
0
方
向⑨
小 型 車 ごみ収集車
5
0
0
0
0
0
1
0
2
0
2
0
2
0
0
0
2
0
1
0
2
0
0
0
17
0
合 計
5
0
0
1
2
2
2
0
2
1
2
0
17
方
向⑫
合 計 大 型 車 小 型 車 ごみ収集車
3
2
2
0
1
4
2
0
2
3
4
9
4
2
6
25
2
5
7
21
0
1
0
7
2
2
3
10
3
1
4
16
1
5
3
15
3
3
2
1
0
0
12
0
0
0
0
0
21
28
45
104
合 計
4
6
16
33
33
8
15
21
23
6
12
0
177
合 計 大型車
8
0
10
0
3
0
5
0
6
0
0
0
5
0
5
0
5
0
2
0
3
0
3
0
55
0
表 3-2-14 交通量測定結果(4)
分 類
時間帯
大型車
7:00∼ 8:00
0
8:00∼ 9:00
0
9:00∼10:00
0
10:00∼11:00
0
11:00∼12:00
0
12:00∼13:00
0
13:00∼14:00
0
14:00∼15:00
0
15:00∼16:00
0
16:00∼17:00
0
17:00∼18:00
0
18:00∼19:00
0
12 時間計
0
方
向⑩
小 型 車 ごみ収集車
1
0
0
0
1
0
2
0
1
0
0
0
1
0
1
0
1
0
1
0
2
0
0
0
11
0
合 計
1
0
1
2
1
0
1
1
1
1
2
0
11
大型車
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
方
向⑪
小 型 車 ごみ収集車
3
0
1
0
2
0
4
0
2
0
0
0
2
0
2
1
1
0
3
0
0
0
0
0
20
1
- 49 -
● №4
凡
●
例
交通量調査地点
事 業 区 域
0
図 3-2-9
交通量調査地点位置図
- 50 -
1:25,000
500
1,000m
第4章
第1節
予測・評価の方法
1
予測・評価の方法
影響予測・評価
予測・評価の方法は、各項目においてそれぞれ異なるので、項目ごとに詳細を示すが、
基本的には次のとおりとする。
予測については、影響が定量的に取り扱えるものは電子計算機等を使用し、各種予測
手法に基づき予測を行い、定量的に取り扱えないものについては、類似施設の調査事例
等により経験的、定性的に予測を行う。
評価については、環境基準、規制基準及び環境負荷の度合い等を考慮して環境保全目
標を定め、予測結果との比較にて評価を行う。
(1)予測方法
表 4-1-1
環境要素 段
階
予
測
方
法
大気汚染 工事中 工事車両及び建設機械による大気汚染の影響を、大気拡散式に基
づいて定量的に予測する。
供用後 収集・運搬車両及び施設の稼働に伴う大気汚染の影響を、大気拡
散式に基づいて定量的に予測する。
水質汚濁
供用後
施設からの生活排水の放流に伴う水質の変化について、完全混合
式にて予測する。
騒音・振動 工事中
工事車両及び建設機械からの騒音・振動レベルの影響を、距離減
衰式に基づいて予測する。
供用後
収集・運搬車両及び施設の稼働に伴い発生する騒音・振動レベル
の影響を距離減衰式に基づいて予測する。
供用後
施設の稼働に伴い主要な設備から漏えいする悪臭の影響につい
て、大気拡散式及び他施設調査事例等を用いて定量的及び定性的
に予測を行う。
悪臭
(2)環境保全目標の設定
計画地は、市街化調整区域であることから、大気汚染以外は環境基準等の規制対象
ではないが、ごみ処理施設の工事及び供用後の環境への影響を回避・低減する必要が
あることから、以下のとおり水質汚濁、騒音、振動、悪臭についても環境保全目標を
設定する。
1)大気汚染
「環境基準」が設定されている項目についてはその環境基準値を目標値とし、設
定されていない項目については環境基準に準ずる基準値を目標値とする。
2)水質汚濁
生活排水等の排出先である桃内川については、環境基準が設定されていないため、
- 51 -
「現況水質を著しく悪化させないこと」とする。
3)騒
音
周辺住居は環境基準の類型の当てはめがなされていないが、周辺の土地利用状況
を考慮して類型の当てはめを想定して設定する。ただし、現況が既に環境基準を超
えている場合は「現況を著しく悪化させないこと」とする。
工事中については、特定建設作業に伴って発生する騒音の規制基準とする。
4)振
動
振動については環境基準が設定されていないことから、周辺住居については「地
域住民の日常生活において振動をほとんど感知しない程度であること」とする。
工事中については、特定建設作業の規制に関する基準とする。
5)悪
臭
周辺住居及び敷地境界線において「日常生活でほとんど感知しないこと」を基本
として、北海道の指導指針値及び悪臭防止法の規制基準値を適用する。
表 4-1-2
環境保全目標
環
環境要素
大気汚染
段
階
対
象
項
目
工事中(工事車両) 二酸化窒素
浮遊粒子状物質
水質汚濁
境
保
短期的評価
(1時間値)
−
−
全
目
標
長期的評価
(日平均値)
0.04ppm 以下
0.10mg/m3 以下
工事中(建設機械) 浮遊粒子状物質
0.20mg/m3 以下
供用後
二酸化硫黄
0.1ppm 以下
0.04ppm 以下
二酸化窒素
0.1ppm 以下
0.04ppm 以下
浮遊粒子状物質
0.20mg/m3 以下
0.10mg/m3 以下
塩化水素
0.02ppm 以下
供用後
−
−
一酸化炭素
−
10ppm 以下
ダイオキシン類
−
0.6pg-TEQ/m3 以下
(年間値)
BOD
COD
SS
- 52 -
現況の水質を著しく悪化させない
こと。
現況の水質を著しく悪化させない
こと。
現況の水質を著しく悪化させない
こと。
環境要素
水質汚濁
騒音
段
供用後
工事中
供用後
階
対
象
項
目
工事中
供用後
悪臭
供用後
境
保
全
目
標
全窒素
現況の水質を著しく悪化させない
こと。
全りん
現況の水質を著しく悪化させない
こと。
工事車両
道路に面する地域の環境基準(昼間
60 デシベル、夜間 55 デシベル)以下と
すること又は現況を著しく悪化さ
せないこと。
建設機械
敷地境界において、規制基準(85 デ
シベル)以下とすること。
道路に面する地域の環境基準(昼間
60 デシベル、夜間 55 デシベル)以下と
すること又は現況を著しく悪化さ
せないこと。
住居の用に供される地域の環境基
準(昼間 55 デシベル、夜間 45 デシベル)
以下とすること又は現況を著しく
悪化させないこと。
55 デシベル(気象庁震度階級関連解説
表の「無感」(人体に感じない程度)
以下とすること。
ごみ収集車
ごみ処理施設
振動
環
工事車両
建設機械
敷地境界において、規制基準(75 デ
シベル)以下とすること。
ごみ収集車
55 デシベル(気象庁震度階級関連解説
表の「無感」(人体に感じない程度)
以下とすること。
ごみ処理施設
55 デシベル(気象庁震度階級関連解説
表の「無感」(人体に感じない程度)
以下とすること。
臭気濃度
敷地境界において、10 を超えないこ
と。
特定悪臭物質
敷地境界において、昭和 49 年北海
道告示第 2242 号の規制基準による
A区域の規制基準以下とすること。
(3)評価方法
各項目とも予測結果を環境保全目標と比較することにより行う。
- 53 -
第2節
1
大気汚染
影響予測
(1)工事中の工事関係車両による排ガス
1)予測項目
工事中の工事用車両からの排出ガスが周辺環境に及ぼす影響について、二酸化窒素
(NO2)及び浮遊粒子状物質(SPM)の長期濃度予測(年平均値)を行う。
2)予測手順
予測手順の概要は図 4-2-1 に示すとおりである。
予測時期の決定
予測地点の決定
発生条件の決定
工事用車両の算出
速 度 設 定
気象デ−タ
排出負荷量の算出
気象モデルの設定
予
図 4-2-1
測
計
算
予測手順の概要
3)予測結果
NO2 及びSPMの濃度予測結果は表 4-2-1 に示すとおりである。
最大濃度は道路境界で、二酸化窒素が 0.000847ppm、浮遊粒子状物質が 0.000086mg/m3
と予測される。
- 55 -
表 4-2-1
距
浮遊粒子状物質(μg/m3)
二酸化窒素濃度(ppb)
道路境界
か ら の
工事中の沿道濃度
現
離 西側
況
東側
工事中
西側
東側
予測濃度
西側
東側
現
西側
況
東側
工事中
西側
東側
予測濃度
西側
東側
0m 0.157 0.182 0.571 0.665 0.728 0.847 0.016 0.019 0.057 0.067 0.073 0.086
10m 0.064 0.081 0.233 0.297 0.297 0.378 0.007 0.008 0.023 0.030 0.030 0.038
20m 0.039 0.052 0.144 0.190 0.183 0.242 0.004 0.005 0.014 0.019 0.018 0.024
30m 0.028 0.038 0.104 0.140 0.132 0.178 0.003
0.04
0.010 0.014 0.013 0.018
40m 0.022 0.030 0.080 0.111 0.102 0.141 0.002 0.003 0.008 0.011 0.010 0.013
50m 0.018 0.025 0.066 0.091 0.084 0.116 0.002 0.003 0.007 0.009 0.009 0.012
60m 0.015 0.021 0.054 0.077 0.069 0.098 0.002 0.002 0.005 0.008 0.007 0.010
70m 0.013 0.018 0.047 0.067 0.060 0.085 0.001 0.002 0.005 0.007 0.006 0.009
80m 0.011 0.016
0.01
0.059 0.052 0.075 0.001 0.002 0.004 0.006 0.005 0.008
90m 0.010 0.014 0.036 0.052 0.046 0.066 0.001 0.001 0.004 0.005 0.005 0.006
100m 0.009 0.013 0.032 0.047 0.041 0.060 0.001 0.001 0.003 0.005 0.004 0.006
注
1.1ppb=0.001ppm
2.1μg/m3=0.001mg/m3
- 56 -
(2)工事中の建設機械による排出ガス
1)予測項目
工事中の建設機械からの排出ガスが周辺環境に及ぼす影響について、浮遊粒子状物質
の短期予測(1時間値)を行う。
2)予測の手順
予測手順の概要は、図 4-2-2 に示すとおりである。
工事計画
予測時期の決定
予測対象範囲の決定
重機等稼働計画
重機類種類別排出係数
汚染物質排出量の算出
仮想煙源の設定
気象データ
気象モデルの設定
予測計算
図 4-2-2
予測手順の概要
3)予測結果
予測結果は表 4-2-2 に示すとおりである。
浮遊粒子状物質の最大濃度は、ケース2(風速 0.7m/s、大気安定度D)のとき 50m
付近で 0.0000887mg/m3 と予測された。
ケース
1
2
3
4
注
表 4-2-2 最大濃度及び出現位置
最 大 濃 度 (μg/m3)
風
速 大 気
(m/s) 安定度
出現位置
SPM
0.7
D
予測地点より10m
0.0799
1.0
D
予測地点より50m
0.0887
2.6
D
予測地点より50m
0.0340
4.0
D
予測地点より50m
0.0057
1 μg/m3=0.001mg/m3
(3)供用後のごみ処理施設からの排出ガス
- 57 -
1)予測項目
供用後のごみ処理施設からの排出ガスが周辺環境に及ぼす影響について、二酸化硫
黄(SO2) 二酸化窒素(NO2)、浮遊粒子状物質(SPM)、ダイオキシン類の長期濃度予測(年
平均値)と二酸化硫黄、二酸化窒素、浮遊粒子状物質、塩化水素(HCL)、ダイオキシン
類の短期予測(1時間値)を行った。
2)予測の手順
予測手順の概要は図 4-2-3 に示すとおりである。
予測時期の決定
予測対象範囲の決定
煙源条件の決定
実煙突高等の算出
排ガス量等の設定
気象デ−タ
気象モデルの設定
予
測
図 4-2-3
計
算
予測手順の概要
3)予測結果
ア
1時間値の最大着地濃度(主軸上着地濃度)
ア)一般的な気象条件の場合
一般的な気象条件とは、ダウンウォッシュや逆転層の発生等、特別な要因を考慮
しない場合をいう。
1時間値の拡散計算結果(主軸上着地濃度)を表 4-2-36 及び図 4-2-4 に示す。
表 4-2-18 に示すように着地濃度が最大となるのは風速が 0.7m/s、大気安定度
がAの時で煙源から 710mの付近であり、各物質の濃度はSO2が 0.0055ppm、NO2
が 0.0111ppm、SPMが 0.0022mg/m3 、HCLが 0.0055ppm、ダイオキシン類が
0.0111pg-TEQ/m3 と予測される。
- 58 -
表 4-2-3
速 有 効 大 気 着 地
煙突高 安定度 距 離
m/s
m
m
1時間値の最大着地濃度とその距離
風
大気汚染質の着地濃度
二酸化硫黄 二酸化窒素 浮遊粒子状物質 塩化水素
SO2:ppm NO2:ppm SPM:mg/m3 HCL:ppm
ダイオキシン類
pg-TEQ/m3
0.0
340
A
A−B
B
D
G
0
0
0
0
0
0.0016
0.0011
0.0007
0.0005
0.0001
0.0033
0.0022
0.0014
0.0009
0.0003
0.0007
0.0004
0.0003
0.0002
0.0001
0.0016
0.0011
0.0007
0.0005
0.0001
0.0033
0.0022
0.0014
0.0009
0.0003
0.7
260
710
A
960
A−B
1,700
B
D 5km 以遠
G 5km以遠
0.0055
0.0048
0.0033
0.0009
0.0000
0.0111
0.0097
0.0066
0.0019
0.0000
0.0022
0.0019
0.0013
0.0004
0.0000
0.0055
0.0048
0.0033
0.0009
0.0000
0.0111
0.0097
0.0066
0.0019
0.0000
1.0
210
650
A
850
A−B
1,410
B
D 5km 以遠
G 5km 以遠
0.0052
0.0046
0.0033
0.0011
0.0000
0.0103
0.0092
0.0066
0.0022
0.0000
0.0021
0.0018
0.0013
0.0004
0.0000
0.0052
0.0046
0.0033
0.0011
0.0000
0.0103
0.0092
0.0066
0.0022
0.0000
1.5
170
580
A
740
A−B
1,170
B
D 5km 以遠
G 5km 以遠
0.0046
0.0043
0.0032
0.0012
0.0000
0.0093
0.0086
0.0064
0.0024
0.0000
0.0019
0.0017
0.0013
0.0005
0.0000
0.0046
0.0043
0.0032
0.0012
0.0000
0.0093
0.0086
0.0064
0.0024
0.0000
2.0
150
680
A−B
1,870
C
5,910
D
F 5km 以遠
0.0040
0.0026
0.0013
0.0003
0.0080
0.0052
0.0025
0.0005
0.0016
0.0010
0.0005
0.0001
0.0040
0.0026
0.0013
0.0003
0.0080
0.0052
0.0025
0.0005
3.0
130
B
C
D
E
870
1,550
4,490
5km 以遠
0.0028
0.0024
0.0013
0.0008
0.0056
0.0049
0.0026
0.0016
0.0011
0.0010
0.0005
0.0003
0.0028
0.0024
0.0013
0.0008
0.0056
0.0049
0.0026
0.0016
4.0
110
C
D
1,370
3,780
0.0023
0.0013
0.0045
0.0025
0.0009
0.0005
0.0023
0.0013
0.0045
0.0025
6.0
100
C
D
1,190
3,060
0.0020
0.0012
0.0039
0.0023
0.0008
0.0005
0.0020
0.0012
0.0039
0.0023
- 59 -
(イ)ダウンウォッシュ発生時
ダウンウォッシュ発生時における1時間値の最大着地濃度とその距離につい
て予測した結果を表 4-2-4 に示す。
この結果、最大着地濃度が出現するのは、大気安定度Cの時で煙源から 670m
の付近であり、各物質の濃度はSO2が 0.00239ppm、NO2が 0.00478ppm、SP
Mが 0.00096mg/m3、HCLが 0.00239ppm、ダイオキシン類が 0.00478pg-TEQ/m3
と予測される。
表 4-2-4
ダウンウォッシュ発生時の最大着地濃度とその距離
大気汚染物質の着地濃度
風速
大気
m/s
安定度
着地距離 二酸化
m
窒素
浮遊粒子
塩化水素
状物質
ダイオキシ
ン類
ppm
ppm
mg/m3
ppm
0.00239
0.00478
0.00096
0.00239
0.00478
1,350
0.00175
0.00349
0.00070
D
注) 風速は、排ガスの吐出速度の 1/2 とした。
0.00175
0.00349
670
C
13.8
硫黄
二酸化
pg-TEQ/m3
(ウ)逆転層発生時
逆転層を生じる場合として、風速 1.0m/s、大気安定度Bを想定する。逆転層
発生時の1時間値の最大着地濃度の計算結果は、表 4-2-5 に示すとおりである。
この結果、最大着地濃度が出現するのは、煙源から 1,410mで、各物質の濃度は
SO 2 が 0.00663ppm、NO 2 が 0.01326ppm、SPMが 0.00265mg/m3 、HCLが
0.00663ppm、ダイオキシン類が 0.01326pg-TEQ/m3 と予測される。
表 4-2-5
逆転層発生時の最大着地濃度とその距離
大気汚染物質の着地濃度
風速
大気
m/s
安定度
1.0
イ
B
着地距離 二酸化
m
1,410
硫黄
二酸化
窒素
ppm
ppm
0.00663
0.01326
浮遊粒子
塩化水素
状物質
mg/m
3
0.00265
ダイオキ
シン類
ppm
pg-TEQ/m3
0.00663
0.01326
長期平均濃度
長期平均濃度の予測結果は、表 4-2-6 及び図 4-2-4∼図 4-2-7 に示すとおりである。
なお、窒素酸化物については、「窒素酸化物総量規制マニュアル」に準拠して二酸化
窒素に変換した結果である。
着地濃度が最大となる地点は、SO2 、SPM、HCL及びダイオキシン類が南西
- 60 -
方向 600m 付近であり、着地濃度はSO2 が 0.0000887ppm、SPMが 0.00003548mg/m3、
HCLが 0.0000887ppm、ダイオキシン類が 0.0001774pg-TEQ/m3 と予測される。また、
N O 2 の着 地濃度 が最 大とな る地 点は、 東北 東 4800m 付近で あり 、着地 濃度 は
0.0000649ppm と予測される。
表 4-2-6
季別
長期平均濃度の最大着地濃度と出現位置
距離
二酸化硫黄
m
ppm
二酸化窒素 浮遊粒子状物質
方向
南
西
年間
東北東
600 0.0000887
4800
−
mg/m3
ppm
塩化水素
ダイオキシン類
ppm
pg-TEQ/m3
−
0.00003548
0.0000887
0.0001774
0.0000649
−
−
−
NO2の最大着地濃度発生位置が他の物質と異なるのは、次のような理由によ
る。
煙源(煙突)から着地点までの距離は大気が不安定(風が弱く日射量が多い)
なほど近く、逆に大気が安定(風が強く日射量が少ない)なほど遠くなる。予測
に用いた気象条件では大気が不安定な状態の時には北東の風が吹くことが多い
ため、多くの項目で南西側の比較的近い場所に最大着地濃度が発生している。
一方、窒素酸化物(NOX:一酸化窒素(NO)と二酸化窒素(NO2)を合わせ
たもの)は煙突から排出される時点ではほとんどすべてが一酸化窒素NOである
が、時間の経過とともに空気中の酸素によって酸化されて二酸化窒素NO2に変化す
る。NOXについては他の項目と同様に南西方向 600m の地点での最大着地濃度が発生
するが、このような気象条件では煙突から排出されてから着地するまでの時間が短い
ため、NOは十分酸化されず、NO2の濃度はそれほど高くならない。これに対し、
計画地付近では大気が安定な時には西南西の風が吹くことが多いため、排ガスは東北
東方向に移動し、遠方まで運ばれてから着地する。このような気象状態では煙突から
排出されてから着地するまでの時間が長いため、NOの多くがNO2に変化する。こ
の結果、東北東 4,800m の地点はNOX濃度が南西 600m 地点より低いにもかかわらず
NO2濃度が高くなる現象が発生する。
- 61 -
(4)供用後における収集運搬車両による排ガス
1)予測項目
供用後における収集運搬車両からの排出ガスが周辺環境に及ぼす影響について、二酸
化窒素(NO2)及び浮遊粒子状物質(SPM)の長期濃度予測(年平均値)を行う。
2)予測方法
予測方法は、「道路環境整備マニュアル」(平成元年 1 月(社)日本道路協会)によ
る拡散式により行った(詳細は本節第1項予測(1)参照のこと)。
3)予測結果
時間帯別の窒素酸化物(二酸化窒素)及び浮遊粒子状物質の濃度予測結果は表 4-2-7
に示すとおり、最大濃度は道路境界に出現し、二酸化窒素が 0.000198 ppm、浮遊粒子
状物質が 0.000021 mg/m3 と予測される。
表 4-2-7
道路境界
か ら の
距
離
道路沿道の将来濃度
浮遊粒子状物質(μg/m3)
二酸化窒素濃度(ppb)
現
況
予測濃度
現
況
予測濃度
西側
東側
西側
東側
西側
東側
西側
東側
0m
0.157
0.182
0.170
0.198
0.016
0.019
0.018
0.021
10m
0.064
0.081
0.069
0.088
0.007
0.008
0.007
0.009
20m
0.039
0.052
0.043
0.057
0.004
0.005
0.004
0.006
30m
0.028
0.038
0.031
0.042
0.003
0.04
0.003
0.004
40m
0.022
0.030
0.024
0.033
0.002
0.003
0.003
0.003
50m
0.018
0.025
0.019
0.027
0.002
0.003
0.002
0.003
60m
0.015
0.021
0.016
0.023
0.002
0.002
0.002
0.002
70m
0.013
0.018
0.014
0.020
0.001
0.002
0.001
0.002
80m
0.011
0.016
0.012
0.017
0.001
0.002
0.001
0.002
90m
0.010
0.014
0.011
0.016-
0.001
0.001
0.001
0.002
100m
0.009
0.013
0.009
0.014
0.001
0.001
0.001
0.001
注
1
2
1ppb=0.001ppm
1μg/m3=0.001mg/m3
- 66 -
2
評
価
(1)評価の方法
ア
工事中の工事関係車両による排ガス
予測により得られた濃度は年平均値であるので、これを日平均値の年間 98%値又は
日平均値の2%除外値(以下「98%値等」という。)に換算し、環境基準の長期的評
価と比較し評価を行う。この換算は常時監視局(長橋測定局)の測定結果を基に次式
により行った。
二酸化窒素:Y=2.5X−0.0001
浮遊粒子状物質:Y=1.44X+0.02072
ここで、Y:98%値等(ppm、mg/m3)
X:年平均値(ppm、mg/m3)
イ
工事中の建設機械による排ガス
予測により得られた濃度は1時間値であるので、環境基準の短期的評価(1時間値)
と比較し評価を行う。
ウ
供用後のごみ処理施設からの排出ガス
(ア)長期的評価
二酸化硫黄、二酸化窒素、浮遊粒子状物質については、予測により得られた濃
度(年平均値)を 98%値等に換算し、環境基準の長期的評価と比較し評価を行う。
この換算は常時監視局(長橋測定局)の測定結果から次式により行った。
二酸化硫黄:Y=1.57X+0.0028
二酸化窒素:Y=2.50X−0.0001
浮遊粒子状物質:Y=1.44X+0.02072
ここで、Y:98%値等(ppm、mg/m3)
X:年平均値(ppm、mg/m3)
なお、ダイオキシン類については環境基準が年平均値として定められているの
で直接比較して評価を行う。
(イ)短期的評価
予測により得られた濃度は1時間値であるので、環境基準の短期的評価(1時
間値)又は指針値と比較し評価を行う。
エ
供用後の収集車両等による排出ガス
工事中の工事関係車両による排ガスと同様に評価を行う。
(2)評価
ア
工事中の工事関係車両による排ガス
予測結果は表 4-2-8 に示すとおりであり、二酸化窒素、浮遊粒子状物質は、道路端
において現況の環境濃度に対する将来濃度の影響が小さく、また、環境保全目標も満
- 67 -
足している。
イ
工事中の建設機械による排ガス
予測結果及び環境保全目標は表 4-2-9 に示すとおりであり、浮遊粒子状物質は、現
況の環境濃度に対する将来濃度の影響が小さく、また、環境保全目標も満足している。
ウ
供用後のごみ処理施設からの排出ガス
(ア)長期的評価
予測結果及び環境保全目標は表 4-2-10(1)に示すとおりであり、二酸化硫黄、
二酸化窒素、浮遊粒子状物質及びダイオキシン類は、最大着地濃度地点において
現況の環境濃度に対する将来濃度の影響が小さく、また、環境保全目標も満足し
ている。
(イ)短期的評価
予測結果及び環境保全目標は表 4-2-10(2)に示すとおりであり、二酸化硫黄、
二酸化窒素、浮遊粒子状物質及び塩化水素は、最大着地濃度地点において現況の
環境濃度に対する将来濃度の影響が小さく、また、環境保全目標も満足している。
エ
供用後の収集車両等による排出ガス
予測結果及び環境保全目標は表 4-2-11 に示すとおりであり、二酸化窒素、浮遊粒
子状物質は、道路端において現況の環境濃度に対する将来濃度の影響が小さく、また、
環境保全目標も満足している。
- 68 -
表 4-2-8
工事中の工事関係車両による排ガスの評価
予 測 濃 度 ( 年 平 均 値 ) 予 測 濃 度 ( 日 平 均 98 % 値 ) バ ッ クグ ラウ ンド 将来の環境濃度環境保全
現況
工事車両 将来濃度
現況
工事車両 将来濃度 現地調査 98%値
単
位 評 価
(a)
期間平均 (b) (a)+(b) 目
標
0.063164
浮遊粒子状物質 0.000019 0.000067 0.000086 0.020747 0.020816 0.020844 0.015 0.04232
0.1
○
mg/m3
0.0094175
二 酸 化 窒 素 0.000182 0.000665 0.000847 0.000355 0.001563 0.002018 0.003
0.0074
0.04
ppm
○
表 4-2-9
表4-2-27
工事中の建設機械による排ガスの評価
将来濃度
予測濃度 バックグラウンド
環境保全
(a)+(b) 目 標
1時間値(a)
1時間値(b)
0.1587
浮遊粒子状物質 0.0887
0.070
0.2
単位
評価
mg/m3
○
表4-2-28(1)
供用後の工場からの排ガスの評価(長期平均)
表 4-2-10(1)
供用後のごみ処理施設からの排ガスの評価(長期平均)
二酸化硫黄
二酸化窒素
浮遊粒子状物質
ダイオキシン類
予測濃度
バックグラウンド
現地調査
年平均値
98%値
98%値
期間平均
(a)
(b)
0.0000887
0.002939259
0.001
0.00437
0.0000649
0.00006225
0.003
0.0074
0.00003548 0.020771091
0.015
0.04232
0.0001774
0.012
-
- 69 -
将来の環境濃度 環境保全
単 位
(a)+(b)
目
標
0.007309259
0.04
ppm
0.00746225
0.04
ppm
0.063091091
0.1
mg/m3
0.0121774
0.6
pg-TEQ/m3
評価
○
○
○
○
表4-2-28(2)
表
4-2-10(2) 供用後のごみ処理施設からの排ガスの評価(短期平均)
供用後のごみ処理施設からの排ガスの評価(短期平均)
予測濃度 バックグラウンド 将来予測 環境保全
単 位 評 価
(1時間値)
目
標
二酸化硫黄
0.0055
0.002
0.0075
0.1
ppm
○
二酸化窒素
0.0111
0.025
0.0361
0.1
ppm
○
3
浮遊粒子状物質
0.0022
0.070
0.0722
0.2
○
mg/m
塩化水素
0.0055
0.002
0.0075
0.02
ppm
○
3
ダイオキシン類
0.0111
0.012
0.0231
0.6
○
pg-TEQ/m
供用後の収集車両による排ガスの評価
表表4-2-29
4-2-11 供用後の収集車両による排ガスの評価
予測濃度(年平均値)
予測濃度(日平均98%値)
バックグラウンド 将来の環境濃度 環境保全
単位
将来濃度 現地調査 98%値
現 況 工 事 車 両 将来濃度 現 況 工 事 車 両
(a) 期間平均 (b) (a)+(b) 目
標
浮遊粒子状物質 0.000019 0.000021 0.00004 0.020747
0.02075
0.020777
0.015 0.04232 0.063097
0.1
mg/m3
二酸化窒素
0.000182 0.000198 0.00038 0.000355
0.000495
0.00085
0.003 0.00749 0.00834
0.04
ppm
- 70 -
評価
○
○
3
環境保全措置
(1)工事中の工事関係車両による排ガスに対する環境保全措置
工事関係車両の定期点検を行うことはもちろんのこと、日常の適切な点検整備を
欠かさないよう努めることとする。
道路の運行に際しては、法定速度の遵守及び空ぶかしをしない等の指導を運転者
に徹底していくものとする。
(2)工事中の建設機械による排ガスに対する環境保全措置
工事期間中において、重機類からの排ガスの拡散に大きく影響する風向・風速な
どの気象には十分留意し、工事用重機類の配備を行うこととする。また、工事用重
機類は定期的に点検を行うとともに、空ぶかし、不用な運転をできる限り防止する
よう努めることとする。
なお、工事期間中には重機類による排ガスの影響のほか、空気が乾燥した風の強
い日に起こる砂じんの巻き上げの影響が考えられる。そのような気象状況では散水
を行うとともに、工事が完了した区域にあっては早期緑化を図るなど施設周辺への
粉じんの飛散防止に努めることとする。
(3)供用後のごみ処理施設からの排ガスに対する環境保全措置
計画施設では、排ガス対策として設備面と運転面での保全のための措置を講じて
いる。
排ガス処理設備では、バグフィルタ、有害ガス除去装置、活性炭吹込み装置、触
媒反応装置等を設けて排ガス中の有害物質を除去する計画であり、ばいじん、硫黄
酸化物、塩化水素、窒素酸化物の濃度は関係法令による排出基準より更に低い濃度
を計画値としている。
特にダイオキシン類対策では、完全燃焼を安定維持することでダイオキシン類前
駆物質の発生を抑制し、排ガス温度を速やかに下げることでダイオキシン類の発生
を防止し、また、活性炭、触媒反応装置、バグフィルタで発生したダイオキシン類
を 捕 集 ・ 分 解 ・ 除 去 す る 計 画 で あ り 、 排 出 基 準 を 計 画 値 0.1ng-TEQ/m3N 、 目 標 値
0.05ng-TEQ/m 3 N(国の排出基準値の1/2)と設定している。
また、計画設備の運転では、クレーンの自動化によるごみのかくはんや供給装置
によるごみの安定供給、自動燃焼制御による燃焼管理により完全燃焼を図り、各種
計測機器による排ガス温度や一酸化炭素濃度等の連続監視を行い、焼却の安定維持
を図ることとしている。
以上により、施設の設計に当たってはその時点における最高水準の技術を採用し、
維持管理に当たっては設計に基づく安定稼働を行うことで、ダイオキシン類をはじめ各
種排ガスの発生濃度を極力抑制するように運転を行い、除去設備においては十分な
運転管理を行うことにより、ダイオキシン類をはじめとする各種排ガス中の有害物
- 71 -
質の排出量を可能な限り低減するものとする。
(4)供用後の収集車両等による排出ガス
ごみの収集運搬車両の定期点検を行うことはもちろんのこと、日常の適切な点検
整備を欠かさないよう努めることとする。
道路の運行に際しては、法定速度の遵守及び空ぶかしをしない等の指導を運転者
に徹底していくものとする。
また、ごみの収集運搬計画を適正に立案することにより、効率的な運行が可能に
なるよう努めることとする。
- 72 -
第3節
1
水質汚濁
影響予測
計画施設の処理水が、放流河川である桃内川に及ぼす影響について、現況調査等を基に
予測する。
(1)予測項目
ごみ処理施設の排水は循環使用し無放流とすることから、予測対象排水は、生活系排
水及びごみ収集運搬車の洗車排水であり、予測項目は、BOD、COD、SS、全窒素
及び全りんとする。
(2)予測方法
放流水と河川水とが完全に混合すると仮定して水質濃度を予測した。
(3)予測結果
予測結果をまとめると、表4-3-1に示すとおりである。
表 4-3-1 放流先河川の水質予測結果
項 目
BOD COD
SS
全窒素
地 点
2
評
(mg/l)
(mg/l)
(mg/l)
(mg/l)
全りん
(mg/l)
計画施設放流水混合後
の桃内川の水質
1.0
1.1
1.0
0.24
0.014
桃内川の現況水質
1 未満
1.1
2 未満
0.22
0.011
価
計画施設からの処理水が、放流河川である桃内川に及ぼす影響について、計画水質上
限値及び1日最大排出量を設定し、評価を行ってきた。
その結果は、表 4-3-2 に示すとおりであり、桃内川の水質は、計画施設からの処理水
が流入した後もほとんど変わらず、環境保全目標を満足するものと予測される。
したがって、計画施設からの放流水が周辺環境に及ぼす影響は、少ないと考えられる。
表 4-3-2
項
計画施設稼働後の放流先(桃内川)の水質予測値
目
現況水質※
BOD
1 mg/l 以下
COD
1.1 mg/l
SS
1.0 mg/l
全窒素
0.22 mg/l
全りん
0.011 mg/l
予測水質
環 境 保 全 目 標
現況の水質を著しく悪化さ
せないこと
現況の水質を著しく悪化さ
1.1 mg/l
せないこと
現況の水質を著しく悪化さ
1.0 mg/l
せないこと
現況の水質を著しく悪化さ
0.24 mg/l
せないこと
現況の水質を著しく悪化さ
0.014 mg/l
せないこと
1.0
mg/l
※桃内川の冬季現況調査結果
- 73 -
評価
○
○
○
○
○
3
環境保全措置
これまでの影響予測は、計画施設が適正な維持管理が行われることを前提としているの
で、当然のことながら施設の稼働後は、以下の項目について十分に配慮し、公害防止の諸
数値が常に守られるように保守点検に努めることが必要である。
・合併処理浄化槽、油水分離装置等の排水処理設備の日常的な保守点検
・放流水質の監視
また、ごみ処理施設内の排水は循環使用するが、急激な負荷変動や処理対象物以外の
混入等により処理や放流水量に影響を及ぼすことがないように、各工程ごとの適正な水
量管理が必要である。
- 74 -
第4節 騒 音
1 影響予測
(1)工事中の工事関係車両による影響
1)予測事項
工事関係車両の通行に伴い発生する騒音の影響について予測した。
2)予測手順
予測手順は、図 4-4-1 に示すとおりである。
現況等価騒音レベル
現況の交通条件
工事用車両の交通条件
現況の交通による
工事用車両の運行によ
等価騒音レベル
る等価騒音レベル
工事用車両による
騒音レベルの増加
工事用車両運行時の等価騒音レベル
図 4-4-1
予測手順
3)予測結果
道路境界から約7m離れた道路沿いの民家での騒音レベル予測結果は表 4-4-1 から、
地上高 1.2m及び4mで、60デシベル強と予測される。
表 4-4-1
工事関係車両の走行による等価騒音レベル予測結果
(単位:デシベル)
道路境界からの距離
地上高1.2m
地上高4m
0m
64.7
63.3
5m
61.2
60.9
10m
59.3
59.1
15m
57.9
57.8
20m
56.8
56.8
- 75 -
(2)工事中の建設機械による影響
1)予測事項
工事中の建設機械の稼働に伴い発生する騒音の影響について予測した。
2)予測手順
予測手順は図 4-4-2 に示すとおりである。
工
事
計
画
予測時期の決定
予測対象範囲の決定
予測条件の決定
発生源の位置
発生源の騒音レベル
予測地点・予測時期の設定
予
測
図 4-4-2
計
算
予測手順
3)予測結果
予測結果は、図 4-4-3 に示すとおりである。
事業予定地敷地境界の騒音レベルは、78デシベル程度であると予測される。
- 76 -
(3)供用開始後の収集車両等による影響
1)予測事項
収集車両等の通行に伴い発生する騒音の影響について予測した。
2)予測手順
予測手順は、図 4-4-4 に示すとおりである。
施設計画
予測時期の決定
予測対象範囲の決定
予測条件の決定
発生源の位置
発生源の騒音レベル
予測対象道路・沿道の地形等の条件
予測地点・予測時期の設定
予
測
図 4-4-4
計
算
予測手順
3)予測結果
道路境界から約7m離れた道路沿いの民家での騒音レベル結果は、表 4-4-2 から地上
高 1.2m及び4mで 55 デシベル程度と予測される。
表 4-4-2
収集車両等の走行による騒音レベル予測結果
(単位:デシベル)
道路境界からの距離
地上高1.2m
地上高4m
0m
59.3
57.9
5m
55.8
55.5
10m
53.9
53.7
15m
52.5
52.4
20m
51.4
51.4
- 78 -
(4)ごみ処理施設の稼働による影響
1)予測事項
ごみ処理施設の稼働に伴い発生する騒音の影響について予測した。
2)予測手順
予測手順は図 4-4-5 に示すとおりである。
施
設
計
画
予測時期の決定
予測対象範囲の決定
予測条件の決定
発生源の位置
発生源の騒音レベル
予
測
図 4-4-5
計
算
予測手順
3)予測結果
ごみ焼却施設とリサイクルプラザが同時に稼働した時(昼間)の予測結果は、図 4-4-6
に示すとおりである。
予測結果は、事業予定地西側敷地境界で、38デシベル程度である。
- 79 -
2
評
価
(1)工事中の工事関係車両による影響
工事関係車両の走行による予測等価騒音レベルは、現況調査№4地点に隣接する道路
沿いの民家において60デシベルとなる。これに現状での暗騒音(66デシベル)を考
慮した予測値は67デシベルとなる。
№4地点の昼間の等価騒音レベルが66デシベルと既に環境基準(60デシベル)を
超えているため、環境保全目標は「現況を著しく悪化させないこと」となるが、予測結
果は現状をわずかに1デシベル上回るものであるため、工事中の工事関係車輌による騒
音の影響は、環境保全目標を満足するものと評価される。
(2)工事中の建設機械による影響
事業予定地西側敷地境界における建設機械による騒音レベルは、最大78デシベルで
あることから、工事中の建設機械による騒音の影響は環境保全目標(85デシベル)を
満足するものと評価される。
(3)供用開始後の収集車両等による影響
収集車両等の走行による予測等価騒音レベルは、現況調査№4地点に隣接する道路沿
いの民家において55デシベルとなる。これに現状での暗騒音(66デシベル)を考慮
した予測値は66デシベルとなる。
№4地点の昼間の等価騒音レベルが66デシベルと既に環境基準(60デシベル)を
超えているため、環境保全目標は「現況を著しく悪化させないこと」となるが、予測結
果は現状とほとんど変わらないものであるため、収集車両等による騒音の影響は、環境
保全目標を満足するものと評価される。
(4)ごみ処理施設の稼働による影響
ごみ処理施設稼働後の予測騒音レベルは、事業予定地西側敷地境界において38デシ
ベル程度である。この値に現状の暗騒音(昼間、夜間とも47デシベル)を考慮した予
測値は昼間、夜間とも48デシベルとなる。
事業予定地西側敷地境界の夜間の騒音レベルが48デシベルと既に環境基準(45デ
シベル)を超えているため、環境保全目標は「現況を著しく悪化させないこと」となる
が、予測結果は現状をわずかに1デシベル上回るものであるため、ごみ処理施設の稼働
による騒音の影響は環境保全目標を満足するものと評価される。
3
環境保全措置
(1)工事中の工事関係車両に対する環境保全措置
工事中の工事関係車両については、地域住民の日常生活を十分に勘案しつつ、以下の
対策を実施する。
1)計画的な施工計画の下で、工事関係車両の台数制御、走行時間帯の管理、通行道路
の分散等に配慮する。
2)最高制限速度の厳守、最大積載量の遵守、搬出入時間の遵守、空ぶかしの禁止等、
- 81 -
車両からの騒音発生レベルの低減に努めるための運転者への教育、管理を徹底する。
3)交通整理員の配置
(2)工事中の建設機械に対する環境保全措置
工事中の建設機械については、地域住民の日常生活を十分に勘案しつつ、以下の対策
を実施する。
1)計画的な施工計画の下で、建設機械の台数制御、稼働時間帯の管理、工事区域の分
散等に配慮する。
2)建設機械の過負荷運転、空ぶかしの禁止等、建設機械からの騒音発生レベルの低減
に努めるための運転者への教育、管理を徹底する。
3)低騒音、低振動型機種の選択
4)仮囲いの設置
5)緊急時以外の夜間作業の禁止
6)建設機械の定期的整備
7)事業予定地敷地境界での定期的監視
(3)供用開始後の収集車両等に対する環境保全措置
収集車両等については、地域住民の日常生活、道路交通量を十分に勘案しつつ、以下
の対策を実施する。
1)混雑時の走行をできるだけ避ける。
2)最高制限速度の厳守、最大積載量の遵守、搬出入時間の遵守、空ぶかしの禁止等、
収集車両等からの騒音発生レベルの低減に努めるための運転者への教育、管理を徹底
する。
3)車両の定期的整備
(4)ごみ処理施設の稼働に対する環境保全措置
ごみ処理施設の稼働については、施設の構造、個々の機器に対する役割を十分に理解
しつつ、以下の対策を実施する。
1)計画的な維持管理計画の下で、定期的整備・点検を実施しつつ施設を適正に稼働さ
せる。
2)施設の運転者に対する定期的な教育、訓練を行う。
3)“機器のなじみ”から施設稼働初期、補修直後に騒音が発生しやすいので、稼働に
際して特に留意する。
4)各室扉の開放禁止
5)事業予定地敷地境界、周辺環境の定期的監視
- 82 -
第5節
1
振
動
影響予測
(1)工事中の工事関係車両による影響
1)予測事項
工事中の工事関係車両の通行に伴い発生する振動の影響について予測した。
2)予測手順
予測手順は図 4-5-1 に示すとおりである。
道路条件
道路条件
路面平坦性
交通条件
車線数
車種別交通量
走行速度
地盤条件
地盤卓越振動
等価交通量
予測地点での騒音レベル
距離減衰値
予測地点での騒音レベル
図 4-5-1
予測手順
3)予測結果
道路境界での振動レベル予測結果は表 4-5-1 から、最大振動値は 38.3 デシベルと予
測され、道路境界から約7m離れた道路沿いの民家での振動レベル予測結果は 30.4 デ
シベルと予測される。
- 83 -
表 4-5-1
工事関係車両の走行による振動レベル予測結果
時 間 帯
07:00∼08:00
08:00∼09:00
09:00∼10:00
10:00∼11:00
11:00∼12:00
12:00∼13:00
13:00∼14:00
14:00∼15:00
15:00∼16:00
16:00∼17:00
17:00∼18:00
18:00∼19:00
現
況
31
31
32
34
33
31
33
32
35
33
31
30未満
(単位:デシベル)
工事中
上昇レベル
31.8
0.8
36.3
5.3
36.7
2.2
38.3
2.1
38.3
1.9
31.0
0.0
37.9
4.9
37.5
5.5
37.8
2.8
36.6
3.6
32.1
1.1
0.0
0.0
(2)工事中の建設機械による影響
1)予測事項
工事中の建設機械の稼働に伴い発生する振動の影響について予測した。
2)予測手順
予測手順は、図 4-5-2 に示すとおりである。
工事計画
予測時期の決定
予測対象範囲の決定
予測条件の決定
発生源の位置
発生源の振動レベル
予測計算
図 4-5-2
予測手順
3)予測結果
予測結果は、図 4-5-3 に示すとおりである。
事業予定地敷地境界での振動レベルは、30 デシベル程度と予測される。
- 84 -
(3)供用開始後の収集車両等による影響
1)予測事項
収集車両等の通行に伴い発生する振動の影響について予測した。
2)予測手順
予測手順は、図 4-5-4 に示すとおりである。
施設計画
予測時期の決定
予測対象範囲の決定
予測条件の決定
発生源の位置
発生源の振動レベル
予測計算
図 4-5-4 予測手順
3)予測結果
収集車両等による道路交通振動レベルは、表 4-5-2 から施設供用後で最大 35.5 デシ
ベル程度と予測され、道路境界から約7m離れた道路沿いの民家での振動レベル予測結
果は 24.7 デシベルと予測される。
- 86 -
表 4-5-2
供用開始後における収集車両等の走行による振動レベル予測結果
(単位:デシベル)
現
時間帯
7:00∼ 8:00
8:00∼ 9:00
9:00∼10:00
10:00∼11:00
11:00∼12:00
12:00∼13:00
13:00∼14:00
14:00∼15:00
15:00∼16:00
16:00∼17:00
17:00∼18:00
18:00∼19:00
況
供用後
31.4
31.6
32.8
34.5
34.1
31.0
33.4
32.5
35.5
33.3
31.0
30未満
31
31
32
34
33
31
33
32
35
33
31
30未満
上昇レベル
0.4
0.6
0.8
0.5
1.1
0.0
0.4
0.5
0.5
0.3
0.0
0.0
(4)ごみ処理施設の稼働による影響
1)予測事項
ごみ処理施設の稼働に伴い発生する振動の影響について予測した。
2)予測手順
予測手順は、図 4-5-4 に示すとおりである。
図 4-5-5
予測手順
施設計画
予測時期の決定
予測対象範囲の決定
予測条件の決定
発生源の位置
発生源の振動レベル
予測計算
3)予測結果
予測結果は、図 4-5-6 に示すとおりである。
ごみ焼却施設及びリサイクルプラザ同時稼働時における事業予定地敷地境界で50
デシベル程度と予測される。
- 87 -
2
評
価
周辺住居は振動の規制基準の当てはめがなされていないが、生活環境の保全の見地から、
環境保全目標を工事車両、ごみ収集車、ごみ処理施設からの影響は55デシベル以下、建
設機械からの影響は敷地境界において75デシベル以下(規制基準)と設定している。
(1)工事中の工事関係車両による影響
工事関係車両の走行による振動レベルは、10時から12時の時間帯で最大38.3デシ
ベル程度である。これに現状での暗振動レベル(35デシベル)を考慮した予測値は40
デシベルとなり、工事中の工事関係車両による振動レベルは環境保全目標を満足するも
のと評価される。
(2)工事中の建設機械による影響
事業予定地西側敷地境界において最大30デシベル程度である。これに現状での暗振
動レベル(30デシベル未満)を考慮した予測値は33デシベルとなり、工事中の建設
機械による振動レベルの影響は環境保全目標を満足するものと評価される。
(3)供用開始後の収集車両等による影響
収集車両等の走行による振動レベルは、15時から16時の時間帯で最大 35.5 デシベ
ルである。これに現状での暗振動(35デシベル)レベルを考慮した予測値は 38.5 デシ
ベルとなり、供用開始後の収集車両等による振動レベルは環境保全目標を満足するもの
と評価される。
(4)ごみ処理施設の稼働による影響
事業予定地敷地境界での振動レベルは西側敷地境界で最大50デシベル程度であると
予想される。これに現状での暗振動 (30デシベル未満)レベルを考慮した予測値は50
デシベルとなり、ごみ処理施設の稼働による振動レベルの影響は環境保全目標を満足す
るものと評価される。
3
環境保全措置
(1)工事中の工事関係車両に対する環境保全措置
工事中の工事関係車両については、地域住民の日常生活を十分に勘案しつつ、以
下の対策を実施する。
1)計画的な施工計画の下で、工事関係車両の台数制御、走行時間帯の管理、通行道路
の分散等に配慮する。
2)最高制限速度の厳守、最大積載量の遵守、搬出入時間の遵守等、車両からの振動発生
レベルの低減に努めるための運転者への教育、管理を徹底する。
3)交通整理員の配置
(2)工事中の建設機械に対する環境保全措置
工事中の建設機械については、地域住民の日常生活を十分に勘案しつつ、以下の対策
を実施する。
1)計画的な施工計画の下で、建設機械の台数制御、稼働時間帯の管理、工事区域の分
- 89 -
散等に配慮する。
2)建設機械の過負荷運転禁止等、建設機械からの振動発生レベルの低減に努めるための
運転者への教育、管理を徹底する。
3)低騒音、低振動型機種の選択
4)緊急時以外の夜間作業の禁止
5)建設機械の定期的整備
6)事業予定地敷地境界での定期的監視
(3)供用開始後の収集車両等に対する環境保全措置
収集車両等については、地域住民の日常生活、道路交通量を十分に勘案しつつ、以下
の対策を実施する。
1)混雑時の走行をできるだけ避ける。
2)最高制限速度の厳守、最大積載量の遵守、搬出入時間の遵守等、収集車両等からの振
動発生レベルの低減に努めるための運転者への教育、管理を徹底する。
3)車両の定期的整備
(4)ごみ処理施設の稼働に対する環境保全措置
ごみ処理施設の稼働による振動の影響は、施設の構造、個々の機器に対する役割を十
分に理解しつつ、以下の対策を実施する。
1)計画的な維持管理計画のもとで、定期的整備・点検を実施しながら施設を適正に稼働
する。
2)施設の運転者に対し定期的に教育、訓練を行う。
3)回転機器は“軸の曲がり”、“羽根車の不平衡”から振動が発生するので、稼働に際
して特に留意する。
4)事業予定地敷地境界、周辺環境の定期的監視
- 90 -
第6節
1
悪
臭
影響予測
(1) 予測項目及び範囲
悪臭は、多成分からなる複合臭気である。悪臭公害は、この複合臭気と人間のきゅう
覚応答の関係が問題となる。したがって、個々の悪臭物質の濃度予測による影響評価は、
現実的に余り意味をもたないため直接人間のきゅう覚応答量として、最も客観性の高い
臭気濃度を予測項目とする。
予測は、煙突の臭気及び施設からの漏れ臭気を対象として行う。
予測範囲は、臭気発生源のうち最も広範性を有すると考えられる煙突排ガスの臭気に
ついては、一定程度及ぶ範囲とし、施設からの漏れ臭気については、敷地境界線上とす
る。
(2)予測方法
1)煙突の臭気
悪臭物質の大気拡散メカニズムは、一般の大気汚染物質とほぼ同じと考えられるこ
とから大気拡散シミュレーション手法を原理的に適用することが可能である。
しかし、物質濃度の予測はできても、物質濃度と人間のきゅう覚との関係が完全に
解明されていない現状にあっては、なんらかの形で官能試験結果を用いる必要がある。
そこで、ここではO.E.R(Oder Emission Rate)を悪臭発生源の汚染強度を示す
概括的指標として用い、これに大気拡散式を適用して臭気濃度の分布を予測すること
にする。
2)施設からの漏れ臭気
類似施設の悪臭調査事例を用いた。
(3)予測結果
1)煙突排ガスの臭気
拡散計算結果は、表 4-6-1 及び図 4-6-1(1)∼(2)に示すとおりであり、各気象条件で
の最大臭気濃度は 0.22 という結果である。なお、臭気濃度と臭気指数の関係は次式の
とおりである。
臭気指数=10×log(臭気濃度)
表 4-6-1
ケース
1
2
3
4
5
6
7
風
速
(m/s)
1.0
1.0
1.0
1.0
2.0
2.0
2.0
拡散計算結果
最大着地
大気安定度
臭気濃度
A
0.22
A−B
0.20
B
0.14
D
0.05
A−B
0.17
C
0.11
D
0.06
- 91 -
煙突からの
距離(m)
650
850
1,410
9,550
680
1,870
5,900
0.3
風下主軸上の臭気濃度(風速 1.0m/s)
臭 0.2
気
濃
度 0.1
0
0
1
2
3
4
5
距 離(km)
大気安定度A
大気安定度A−B
図 4-6-1(1)
0.3
臭
気
濃
度
大気安定度B
大気安定度D
風下主軸上の臭気濃度(風速 1.0m/s)
風下主軸上の臭気濃度(風速 2.0m/s)
0.2
0.1
0
0
1
2
大気安定度A−B
図 4-6-1(2)
距 離(km)
3
大気安定度C
4
5
大気安定度D
風下主軸上の臭気濃度(風速 2.0m/s)
2)施設からの漏れ臭気
①
類似施設調査結果
類似施設調査結果は、表 4-6-2 に示すとおりである。敷地境界線上における臭気指
数、物質濃度ともほとんど定量限界以下であり、定量された場合でも悪臭防止法の規
定により北海道が定めた指導指針値を下回っていた。
②
予測結果
類似施設調査結果より、施設からの漏れ臭気の影響は小さく、計画施設においても、
事業の概要で述べた公害防止基準値以下であると予測される。
- 92 -
表 4-6-2
施
概
設
名
規
模
A
他施設調査事例
B
350t/24h
C
300t/24h
D
1,200t/24h
(175t/24h×2)
要
型
式
悪臭防止対策の概要
煙突排ガスの臭気濃度
敷地境界での臭気濃度
E
540t/24h
240t/24h
(180t/24h×3)
(120t/24h×2)
全連続燃焼式
全連続燃焼式
全連続燃焼式
全連続燃焼式
全連続燃焼式
・エアカーテン
・エアカーテン
・エアカーテン
・エアカーテン
・エアカーテン
・自動ドア
・自動ドア
・自動ドア
170
<10
−
,<10
−
−
−
・自動ドア
−
−
−
<10 (n=4)
0.02∼0.14(n=4)
<10
敷地境界での物質濃度
測
定
値
アンモニア
<0.0002,<0.0002
0.110 , 0.290
0.1∼.49(n=8)
メチルメルカプタン
<0.0002,<0.0002 <0.001 ,<0.001
<0.0002 (n=8)
<0.0005
(n=4)
<0.001
(n=4)
硫化水素
<0.0002,<0.0002 <0.001 ,<0.001
<0.0006 (n=8)
<0.0001
(n=4)
<0.001
(n=4)
0.03∼0.04(n=4)
硫化メチル
−
−
<0.001 ,<0.001
<0.0002 (n=8)
<0.0005
(n=4)
<0.001
(n=4)
トリメチルアミン
−
−
<0.001 ,<0.001
<0.003
<0.0001
(n=4)
<0.001
(n=4)
アセトアルデヒド
−
−
<0.005 ,<0.005
−
−
<0.005
(n=4)
スチレン
−
−
<0.005 ,<0.005
−
−
<0.01
(n=4)
<0.0002,<0.0002 <0.001 ,<0.001
−
<0.0001
<0.001
(n=4)
二硫化メチル
備
考
(n=8)
(n=4)
敷地境界でにお
敷地境界でにお
敷地境界でにお
い感じられず。
い感じられず。
い感じられず。
- 93 -
2 評 価
(1)煙突の臭気
拡散計算結果から、着地臭気濃度が最も高くなるのは煙突から 650m地点であり、そ
の地点における臭気濃度は 0.22 である。一方、人間が臭気を感じ始める濃度が臭気濃
度1であり、これも周辺環境が限りなく無臭に近い状態を想定した場合にいえることで
ある。したがって、煙突排ガスの臭気が通常の稼働状況において、地表で感じられるこ
とはほとんどないと評価される。
(2)施設からの漏れ臭気
類似施設調査事例による敷地境界線における測定値は、いずれも悪臭防止法の規定に
より北海道が定めた規制基準値を大きく下回っており、また、臭気濃度についても 10
未満となっている。したがって、周辺に与える影響は、ほとんど問題ないものと判断さ
れる。
3
環境保全措置
以上により、本施設が周辺に及ぼす悪臭の影響は少ないものと考えられるが、施設の稼
働に関しては、以下の点を配慮することが望ましい。
①
プラットホーム床、灰出し室床等の清掃に努める。
②
建屋の気密性を考慮し、臭気の漏えい防止に努める。
③
焼却施設にあっては休炉期間も含め、ごみピット室を負圧に維持する。
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