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東京藝術大学編 志望校別 聴音模擬試験

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東京藝術大学編 志望校別 聴音模擬試験
平成元年12月5日第三郵便物承認 平成23年2月21日発行 第24巻 第1号 通巻198号(年4回2・5・8・11月の21日発行) 発行所(株)パンセ・ア・ラ・ミュージック
音大・音高 受験情報誌 パンセ・リポート
・
発第
行三
所種
︵郵
株便
︶物
パ承
ン認
セ
・平
ア成
・二
ラ十
・三
ミ年
ュ二
ー月
ジ二
ッ十
ク一
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一発
六行
三︵
・年
八四
七回
九二
一五
八
東
京十
都一
新月
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区二
新十
宿一
郵日
便発
局行
私︶
書第
箱二
二十
八四
五巻
号第
一
電号
話通
〇巻
五一
〇九
・八
七号
五
〇定
二価
・一
八二
二〇
八円
八︵
︵本
代体
︶一
一
五
円
︶
・
・
No.198
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さて新年度に向けて、皆さん気持ちも新たにお過ごしのことと思います。今回は2010年度に合格された皆さんにお答えい
ただいたインタビューを掲載します。受験を決定するまで、受験中・入試の状況など、是非参考にして下さい。
【インタビューにお答え下さった皆さん】
(本文中敬称略)
久保 響子さん
東京音楽大学(ピアノ)千葉県立千城台高等学校
倉冨 亮太さん
東京藝術大学(ヴァイオリン)東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校
冨田 千晴さん
東京藝術大学(チェロ)サビエル高等学校
那須 みゆきさん
名古屋音楽大学(ピアノ)鴬谷高等学校
西川 真帆さん
国立音楽大学(ピアノ)埼玉県立大宮光陵高等学校
横尾 有里瑛さん
東京学芸大学(A類)神奈川県立横浜翠嵐高等学校
吉田 万里欧さん
東京藝術大学(楽理)中央大学高等学校
Aさん
東京学芸大学(A類)県立高等学校
菊地 恵里花さん
桐朋女子高等学校音楽科(ピアノ)
Bさん
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校(ヴァイオリン)
【受験に至るまで】
音大・音高志望となるまでの経緯についてご質問しま
す。何がきっかけとなり、いつ頃から音大・音高受験
を考え始めましたか。
冨田
倉冨
吉田
横尾
A
久保
那須
西川
自分がついていたチェロの先生が芸大出身であり、
学校の事に関していろんな興味のわくようなお話を
してくださったことがきっかけです。小学校の頃か
ら音大に行こうと考え始めていました。いろんな演
奏家の方の演奏を聴いて、音楽家になりたいと思っ
たのもきっかけです。
元々附属高校に通っていて、そのまま環境が変わら
ず音楽が勉強出来るので、その大学を受験しまし
た。
ショパンの曲を聴くようになってからアナリーゼに
興味をもち始め、中学3年の頃に楽理科の存在を知
り、受験を決意しました。
中学校の頃から音楽の道に進みたいと思い、音大附
属の受験を試みたが挫折し、普通科に進学し、高1
の夏に進路について色々調べていると、音楽イコー
ル音大ではなく教育学部の音楽科という道もあるこ
とを知って、学芸大を調べてみるとすごく魅力的で、
このとき学芸大音楽科に行きたいと思いました。
ピアノの先生が好きだったことがきっかけとなり、
高校入学時から音大受験を考え始めました。
3才の頃からずっとピアノを弾いていて、これから
もやり続けたいし、専門的なことも勉強したいと高
2くらいから思っていました。
中学校の時に音楽科のある高校を受験することがき
っかけで、音高を卒業したら、音大に行くつもりで
いました。
小学校高学年の頃に、当時ついていたピアノの先生
矢沢
B
菊地
から、受験コースにするか、趣味コースにするか決
めるように言われ、もう少しピアノを専門に勉強し
たいと思ったので、受験コースを選んだのがきっか
けです。順当に行くと、音高→音大と進むようにな
るので、自然に音大受験に向けて練習を重ねていく
形になりました。
習い始めた頃からヴァイオリンを弾くのが大好きで
した。中学に入った頃、発表会でオケをバックにコ
ンチェルトを弾いて「楽しい!!」と感動し、将来演
奏家になりたいと思いました。その当時はまだ専門
的なレッスンを受けていなかったので先生に相談
し、東京藝術大学の先生を紹介していただいたこと
もあり、芸大を志望校に受験を意識し始めました。
そして高校受験の時に、音大受験のために音高に進
みたいと決めました。
小学校3年生の頃からです。
小学4年生の時にPTNAで全国大会に出場したこと
がきっかけです。音高受験を真剣に考え始めたのは、
中学1年生の頃です。
志望校を決定された理由は何でしょうか。
冨田
倉冨
吉田
横尾
A
久保
日本では最上位にあたる学校であり、それだけ努力
をしてきた人が集まる学校だと思い、周りからの刺
激をたくさん受けつつ、自分ももっと成長していけ
る学校だと思ったからです。チェロを教わりたい先
生がいたからです。
やはり家から通えて音楽が学べるからです。
音楽を聴くことが好きだったからです。
国立大学なので周りの生徒の質が高い、教育学部で
ありながら音楽科の講師陣が豪華、幼小中高の教員
免許が取れる、ピアノだけでなく声楽、管弦打の個
人レッスンが受けられること、などです。
音楽と教育、それぞれをしっかり学べるからです。
自分の先生と親と相談して有名な学校だし、先輩も
那須
西川
矢沢
B
菊地
多いし、講習会が良かったからです。
大学が自分のレベルに合っていたし、師事したいピ
アノの先生が音大にいらしたからです。
幼児教育に興味があり、オープンキャンパスで実際
に大学を訪問して、雰囲気やカリキュラムにさらに
興味を持ったからです。通っていた高校からも指定
校推薦があったため、それを利用しようと思いまし
た。
私は第一志望の芸大を単願で受けたのですが、思う
ような結果が出ず、浪人するか後期日程の私立を受
けてみようか、すっごく悩んでいました。どこか私
立を考えてみようかな、と思っても何も調べたこと
がなかったので急いで情報を集め、出願を決めるま
で本当に大変でした。芸大の結果が出てからでも出
願の間に合う大学の中に武蔵野音大を見つけ、
“ヴ
ィルトゥオーソ学科”という専門家コースがあるこ
とや、専門学科の開設授業内容に興味をもったこと、
そして、ついているヴァイオリンの先生に、武蔵野
に入学したら外国人の先生を紹介していただけるお
話をもらい、大きな決め手になりました。
学費などを考えた結果、一番いいと思ったからで
す。
声楽と実技の先生が桐朋学園大学の出身だったから
です。また、私の憧れのピアニストの方が桐朋高校
の出身だったからです。
久保
那須
西川
矢沢
B
菊地
1日5時間くらい練習していました。他の学科は合
わせて1∼2時間でした。
できない所は何度も部分練習をしたり、テンポを
徐々に上げたりして練習しました。練習時間は平日
は4時間くらい、土日は8時間ぐらいやっていまし
た。
指定校推薦を取りたいこともあって、成績の維持に
は気を使いました。音楽科は専攻のテストもあるの
で、バランスを取るのが難しかったです。ピアノは
毎日3∼5時間は弾いていました。
課題曲が発表されてから入試1ヶ月前くらいまで
は、本番弾くテンポでは弾かずに、音程のミスなく、
指に定着させるよう、ゆっくりゆっくりの練習を重
ね、段々テンポを上げていきました。専攻実技にほ
とんどの時間をかけ(平日は5時間くらいで休日は
弾けるだけ練習)
、曜日を決めてソルフェージュや
聴音を1時間半ほどやっていました。学科は授業内
のセンター対策に集中したり、通学の電車内で勉強
していましたが、センターが近くなると、ソルフェ
ージュ等の時間をセンター対策にあてていきまし
た。
専攻の練習に力を入れたため、他の学科の勉強はほ
とんどしていません。
CDと同時に弾いて練習をしていました。他の学科
と比べると多かった気がします。少ない日で2時間、
多い日は5∼7時間弾いていたと思います。
専攻の練習はどのようにされましたか。また、他の学
科の勉強時間と比較して、どの位の割合の練習時間を
あてていましたか。
聴音やソルフェージュ、楽典の勉強法についてご質問
します。準備はいつ頃から始めましたか。
冨田
冨田
倉冨
吉田
横尾
A
専攻はとにかく勉強やソルフェージュをできるだけ
短時間でおさえて、他の時間全てを使って練習して
いました。練習内容は、音階を1時間、うまくいか
ない時は2時間。エチュードを1∼2時間。バッハ
を1∼1時間半。曲(今年はハイドン2・3楽章)
3∼4時間。副科ピアノは30分∼1時間。勉強、ソ
ルフェージュと専攻の割合は3:7くらい。学校に
行く前に必ず練習。短時間なので、今しか練習でき
ないという意識が高まって集中力が増していまし
た。朝に副科ピアノをすることもありました。手を
痛めたときなどは、約1時間ごとに休憩を入れなが
らしました。
センター試験前には学科に重きを置き、その後は実
技に専念しました。
冬以降はセンターを平行してやっていたので、あま
り力を入れられなかったのですが、センターの後は
集中的にやりました。
全体を100とすると・・・センター5科目:ピア
ノ:声楽:聴音:新曲視唱:楽典=50:20:10:
10:5:5くらいの割合でした。センターが終わる
までは、午前中練習、午後∼深夜は勉強という感じ。
センター後は一切勉強なしで、AM9:00∼PM9:00は
ひたすらピアノ・声楽をやり、音の出せない夜にパ
ンセで聴音をやりました。
センターが終わるまでは専攻の練習はコンスタント
にきちんとする程度に、センターが終わってから真
剣に取り組みました。
倉冨
吉田
横尾
A
久保
那須
西川
矢沢
小学校6年生から始めました。その時はまだ経験と
してやっていました。本格的にやり始めたのは高校
1年生くらいです。その時から、少しずつ大学の問
題を解いていました。私は勉強など、何かを覚えた
りするのが苦手だったので、とにかく早くから取り
組んでいました。たぶん高校に入ってから始めてい
たら間に合っていなかったと思います。
中学時代からパンセで基礎を固めていたので、前日
に確認する程度ですみました。
どれも中学3年の頃から始めました。
高2の4月から週1回楽典・聴音のレッスンに通い
始めました。高3の9月から新曲視唱を習い始めま
した。
高2頃からです。
大学試験のための聴音などは高3の夏ころからで
す。普通の勉強のための聴音などは小学生からやっ
ていました。
音高の授業に聴音やソルフェージュが1年生から入
っていたので、ずっと3年間やっていました。
聴音・ソルフェージュは高校受験の時に専門の先生
についていて、高校時代も引き続き通っていたので、
常に受験問題には触れていました。志望校を決めて
からも、さまざまな学校の問題(過去問)をやりま
した。
高校が音楽科だったので、聴音・ソルフェージュは
毎週授業にありました。周りの友達の中には個人的
にレッスンへ通っている人もいましたが、私は特別
B
菊地
に通いませんでした。楽典は高1で単位を取り終わ
るので、高3になってからは時間を見つけて過去問
や市販の問題集に取り組むようにしました。
中学2年の12月ころから受験勉強を始めましたが、
3年の9月末ごろに芸高に決めたため、志望校の勉
強は、10月頃からです。
簡単な四声体の密集やメロディー聴音を小学5年生
の頃から少しずつやっていました。初めの頃は、聴
音よりも、楽典の基礎知識を身に付けることに重点
をおいてレッスンしていました。IとIVとVの転回形
の和声音の響きはいつでも見ないで階名を言えるよ
うにしていました。
B
菊地
スランプはありましたか。どのような場面で訪れ、ど
のように対処されましたか。
冨田
パンセの教材を、いつ頃からどのように利用されまし
たか。
冨田
倉冨
吉田
横尾
A
久保
那須
西川
矢沢
高校3年の春からです。
『楽典 THEORY&LESSON』
(入試問題付) は、楽語の事や音楽用語についての
説明がはっきりとわかりやすく書いてあるので、必
死に紙に書いて覚えました。後ろの過去問を全部解
きました。
『志望校別添削学習セット』
(全10回)も
だいたい1ヶ月に1つ取り組むようにしていまし
た。分からないところはソルフェージュでついてい
る先生に教えてもらったりしていました。一度解い
た問題をもう一度時間をおいてから解いてみまし
た。できていなかった所をしっかりチェックをつけ
て覚えていました。受験は長期(一次、二次、三次)
だったので、
『志望校別聴音模擬試験』のCDをiPod
に入れて持って行っていました。楽語に関しても
『楽典THEORY & LESSON 』付属のCDをiPodに入れ
て新幹線で移動している時など、いろんな時に使い
ました。
中学時代から特に聴音の教材を繰り返し使い聴いて
いたので、とても役に立ちました。
高校3年の冬です。
高3の6月から始めました。毎日やらないと勘が鈍
ると思ったので、とにかく毎日最低1題はやるよう
にしました。あとは通学中にも聴いていました。
受験生になった4月から。毎日の練習で使い、何度
も繰り返し練習しました。
夏に『全国一斉模擬試験』を受けて、それから教材
『志望校別添削学習セット』を頼みました。月に2
∼3個テストをやって、教材の本は時間がある時に
読んで問題を解くようにしていました。
(全8
高校1年の時から『聴音 STEP Upシリーズ』
巻)で、毎日旋律、二声、四声体、和音などを一つ
ずつやっていました。
高校受験の時に聴音対策として『聴音 STEP Upシリ
ーズ』のCDを購入して、自宅で夜、時間を作って
やっていました。音楽科の期末テストでもちょこち
ょこ利用したりしていました。
高校の先生に「レッスンに通う時間を取らずにいい
勉強ができる」と勧められたのがきっかけです。
『志望校別聴音模擬試験』で、入試本番の様式に慣
れておきたいと思い、高3になる前に購入しました。
入試までに2通しやると決めて、定期的に1レッス
ンずつやっていきました。CDなので分からなかっ
た所は分かるまで聴けるし、付属のレッスンノート
で勉強しながら進めることが出来ます。
12月から入試直前まで、分からないことを確かめ、
多くの問題を解くために短期間でやりました。
中学1年生の夏頃から『聴音 STEP Upシリーズ』を
始めました。解答を見ながらCDを聞いて苦手な声
部を集中的に聞いたりしました。
倉冨
吉田
横尾
A
久保
那須
西川
矢沢
B
菊地
本番前、受験の数日か1週間前頃にスランプがあり
ました。自分が納得いかない演奏で悔しかったりし
ましたが、そこをこらえてただひたすらに練習して
いました。納得できないで練習をやめてしまったら、
もっとレベルが下がるので。とにかく前向きに、楽
しいと思いながら練習していました。
受験初日から最後の試験まで17日間もあるので緊張
をキープするのが大変でした。
特にありませんでしたが、強いて言うなら高校2年
の冬から3年の夏までがスランプでした。その時は、
とにかく勉強をがむしゃらにして克服しました。
試験曲1曲だけを9月からずっとやっていると、突
然トリルが入らなくなったり、どうやって弾いてい
たか分からなくなったり・・・スランプがくる程1
曲を長く弾くのが初めてだったので、その時はスラ
ンプという実感はあまりありませんでした。弾き込
み過ぎて指のバランスが崩れたのかな?と思い、テ
ンポをすごく落として、メトロノームをかけてひた
すらテンポ通りに弾く練習を続けると、バランスが
戻ってまた弾けるようになりました。
聴音を始めた頃は全然できませんでしたが、何度も
回数をこなして対処しました。
ピアノは高3の10月頃は、いつも同じところで注意
されたりできなかったりしました。練習法を変える
ことが対処方法でした。
スランプは特にありませんでした。
受験曲を決めたのが夏休み明けで、曲を持っている
時間が長く、モチベーションを保つのが難しかった
です。耐えるしかないかと・・・。
高2の終わり、後期専攻試験前に感じました。私の
中にある表現したいものが、思うような音にならな
くて悩んでいた頃のレッスンで、専攻の先生に「ス
ランプなんじゃないの?」と言われて、もっと不安
になってしまいました。そんなとき、アンサンブル
の試験があり、試験を聴いてくれた友達から好評を
もらって、それを励みに自分を奮い立たせました。
「良かったよ」の一言だけでも、とても嬉しくて力
になりました。CD等は専攻以外の楽器のものを多
く聴くようにしました。
専攻のヴァイオリンが、昨年からずっとスランプ状
態です。
中学2年生の時にスランプ状態になっていたと思い
ます。スランプと言っても、出来なかったというよ
りは、一般的に言う中弛みでやる気が出なかったと
いう方が良いかも知れません。実技のスランプは入
試の直前になった頃ぐらいでした。タッチに癖がつ
いてしまい、全く直らず時間だけが過ぎてゆく。そ
んな時に私を助けてくれたのはパンセのスタッフの
一人でした。いつも行き詰った時に電話をすると、
分かりやすく簡潔に、でもとても丁寧に教えていた
だきました。本当に感謝しています。聴音で行き詰
まったら、2∼3日間をあけてからまた取り組むな
どの方法でいいと思います。
【受験中について】
専攻実技および副科実技試験は、どのような雰囲気で
したか。
冨田
倉冨
横尾
A
久保
那須
西川
矢沢
B
菊地
専攻実技は、緊迫感のある雰囲気でした。審査員の
先生は一次で6人、二次でだいたい12∼15人。人数
も増えたので、その分緊張感も高まりました。副科
実技は弾きやすい雰囲気でした。先生方が優しく対
応して下さいました。副科ピアノは先生との距離が
とても近かったです。
どちらも厳格な雰囲気でした。専攻実技は第6ホー
ルという割と響くホールなので、楽器の良し悪しは
あまり気にしなくて良いと思います。審査員数は、
一次は8人、二次は21人でした。副科ピアノはレッ
スン室で狭めの所で、審査員は4人程度でした。
1グループ10人程度で行動を共にするので、かなり
アットホームな雰囲気でリラックスして受けられま
した。試験は教室に先生が5人ほどで、ピアノはミ
スタッチをすると、激しく紙に何か書く音がして、
気になりました。声楽はわりとにこやかに聴いても
らえました。
それほどピリピリした感じではなかったです。
試験官は10人ほどで自由曲の方も課題曲の方も緊張
してつめたい空気でした。
2人ずつぐらい試験場に入って、受験番号順に任意
の曲を1曲演奏しました。先生は8人ぐらいでし
た。
受験前に大学の先生に見ていただける機会があり、
その先生からいろいろお話を聞いていたので、割と
リラックスできて、周りを見る余裕はあったように
思います。先生方もにこやかで、フレンドリーな雰
囲気で、他の人の演奏は聴けないようになっていた
ので、自分の演奏に集中できました。
武蔵野の専攻は小さめのホールで、客席の試験官が
ステージを見下ろすような会場でした。先生方はと
ても優しく、やわらかい雰囲気で落ち着いて弾けま
した。副科ピアノは大教室で先生方も専攻と同じく
らい(10人ほど)いらっしゃいました。専攻の時よ
り雰囲気が硬くて緊張しましたが、3∼5人ずつ部
屋に入り、お互いの本番を聴くことになります。直
前練習は一般音楽科(器楽学科)の時に10分、ヴィ
ルトゥオーソ学科の時に20分、副科ピアノは5分あ
りました。
とても、ぴしっとして、緊張感ただよう雰囲気でし
た。
集合時刻に指定された教室に行くのですが、そこで
は50∼70分くらい、座ったまま他の人たちと待機し
ていました。MDを聞いたり、手袋をしながら楽譜
の上で手を動かしていた人もいました。そして、前
に座っている進行係(学生の方)に名前を呼ばれ別
の部屋へ移動し、15分間の練習時間を与えられた後、
ホールへ向かいます。そこからまたさらに10∼20分
の待ち時間を経て本番です。とても静かな雰囲気で
待ち時間も長いのでとても疲れました。忍耐力(?)
を養った方がいいかも知れません。
パンセの教材が、実際の試験に活かされた点は何でし
ょうか。
冨田
倉冨
吉田
横尾
A
久保
那須
西川
矢沢
B
菊地
楽語のつづり、楽語についての意味。添削教材によ
って、速く問題を解くという能力が身につきました。
芸大の問題形式と似ていたので、慣れにもなりまし
た。
楽語などを最後にチェックするのに役立ちました。
自分の弱点がよく分かった点です。
パンセの課題は本番のより全然難しいので、当日の
方が何倍も簡単で楽でした。直前の10分休み中も
MP3でパンセを聴いて耳慣らしをしてから受験しま
した。
試験の実際の演奏方法が前もってわかっていること
ができた点です。
聴音は形が似ていたので良かったです。楽典もテス
トと同じような感じであせらずできました。
入試科目にはありませんでしたが、大学に入ってか
らソルフェージュのクラス分けテストがあり、その
時にパンセを使っていたので、だいぶできました。
ただ私の大学では、聴音の時に先生が問題を弾く前
にカウントをしないので、少しやりづらかったで
す。
指定校推薦の場合、試験は実技と面接のみで、ソル
フェージュや聴音のテストはありませんでした。が、
1年生からの成績がやはり重視されるので、学内の
定期テストの際は、何度も使って勉強しました。実
技共々、日頃のつみ重ねが大切だと思います。
試験本番を意識して取り組むことによって、速く正
確にムダなく書き取る習慣が身に付けられました。
ずっと芸大対策で勉強していったので、武蔵野を急
遽受けることにしても、不安は全くありませんでし
た。当日、初めの通奏で全部書き取れました!!
すべて。特に楽典で似た問題が出たこと。
『志望校別添削学習セット』と実際の試験内容がと
ても類似していたので助かりました。カデンツァを
弾いてくれる所やカウントの仕方まで似ていたので
とても驚きました。楽典はもうそのままでした。添
削セットは10回と回数も多いのでお勧めします。ま
た『志望校別聴音模擬試験』も役立ちました。こち
らは出題形式はだいぶ違いますが、どの問題も応用
的なので実際の試験で良く出る非和声音の書き取り
に活かされたと思います。
【受験が終わって】
入学してからの抱負をひとことお願いします。そして
また、将来どのような音楽家になりたいとお考えでし
ょうか。
冨田
倉冨
吉田
横尾
A
久保
那須
西川
矢沢
B
菊地
今までよりもっといろんな音楽のことを勉強して知
ってレベルを上げたいです。将来は、音楽の知識を
たくさんもった演奏家になりたいです。そして、人
に感動や元気、勇気を与えられる演奏家にもなりた
いです。子供から大人の方たちに、音楽のすばらし
さを知っていただけたら嬉しいです。
高校時代以上に人との関わりが多くなってくるので
一期一会の出会いを大事にしていきたい。また素晴
らしい環境なので自分の音楽をより深めていきたい
です。
あらゆる音楽とできるだけ多く触れて、音楽が世界
に平和をもたらすよう努力していきたいです。
1つでも多く演奏会に呼ばれるように頑張ります!
将来は音楽家と言うより、中学校の音楽教師になり
たいです。
大学生活を充実させ、子供達に「音楽って楽しいな」
と思ってもらえるような音楽指導者になりたいで
す。
より専門的なことを学びたいです。そしてたくさん
のいろんな作曲者の曲を弾きたいです。自分でも満
足できる演奏ができて、誰かに感動とか音楽の楽し
さを感じてもらえるようなピアノを弾けるようにな
りたいです。
実技レッスンやいろいろな授業で自分にプラスにな
ることを吸収していきたいし、将来は子どもやお年
寄りやいろいろな人たちに音楽の楽しさを伝えてい
ける音楽家になりたいと思います。
幼児教育に興味はありますが、まだまだピアノの腕
を磨きたいと思っています。もっと音楽的に、表現
者として鍛えていきたいです。自分の努力や練習で
得たものを、後進者に伝えていければいいなと思っ
ています。
ヴィルトゥオーソ学科という演奏家コースで、1学
年10人前後の小規模なクラスですが、このコースな
らではの音楽科授業から、様々な観点で音楽をみつ
めて、ソロやオケ、室内楽・・・いろんな経験を積
んで仲間同士、刺激し合い、成長していきたいです。
将来は曲に込められたいろんな表情、気持ち、情景
を今よりもっとステキに表現して音楽で伝えられ
る、心の豊かな演奏家になりたいです。
入学したら、3年間で飛躍できるように頑張りたい
と思います。また将来は、世界に音楽のすばらしさ
を伝えられるような音楽家になりたいと思います。
とにかく音楽に全力投球したいと思います。将来は
お父さんお母さんに誇れる素敵で格好いい音楽家に
なりたいです。
最後に、後輩へのアドバイスをお願いします。
冨田
毎日のコツコツやってきた事の積み重ねがきっと結
果をもたらします。諦めずに努力したら大丈夫です。
受験は一生の中でも特に頑張って、大きく成長でき
る時です。一生続くものではないので、集中して努
力するときっと伸びます。精神的にも成長します。
倉冨
吉田
横尾
A
久保
那須
西川
矢沢
B
菊地
不安もあると思いますが、自分はこれだけ頑張って
きた、後悔はない!と思えるような自信を持てるよ
うになれば、受験はきっと上手くいくはずです。と
にかく前向きに、そして、自分との闘いに打ち勝っ
て下さい!!
秋には課題曲が出るので、センター試験の勉強は春
休み、夏休みにやっておいた方がいいと思います。
音大は普通の大学と違って、学力や技術だけでは入
れません。絶対に合格する、という強い意志を持つ
ことが、一番大事だと思います。
学芸大は実技がどんなにできても勉強ができなくて
は受からないし、逆に勉強ができても実技ができな
くては受かりません。この2つのバランスを取るの
がとても大変ですが、志望校への強いこだわりがあ
れば乗り越えられると思います!頑張って下さい!!
決してあきらめず、最後の最後までねばり続け、ど
んな小さなことでもいいから、一歩ずつ前進して下
さい。
パンセの教材はとてもためになりました。形がとて
も似ていたから本番も落ち着いてできたと思いま
す。辛かったけどがんばってよかったです。
大学はクラシック音楽だけじゃなく、いろいろなジ
ャンルの音楽に触れることができるし、いろいろな
楽器の人と友達になれてとても楽しい所です。自分
の志望大学に受かるようにしっかりと自信をつけて
受験に臨んで欲しいと思います。
受験する学校によって、出題傾向が違います。志望
校が決まったら、過去問をたくさん解くのがいいの
ではないかと思います。私のように推薦を受けたい
人は、とにかく日頃の練習や、授業でのつみ重ねが
重要です。早めから準備されるといいと思います。
受験生生活は苦しいことがたくさんあって、不安に
なったり、こわくなったり・・・。でも練習の成果
が出た時にちょっぴり自信が持てたり。気持ちは本
番が近づくにつれて不安定になってしまうと思いま
す。
“志望校に合格するため”と思い詰めすぎず、
将来の夢に向かって努力する!!と明るく頑張って下
さい。私は第一志望校に合格することは出来なかっ
たけれど、この受験で精一杯頑張って、目標に向か
って夢中になれたこと、そして受験生生活の仲で成
長できたことにホントに感謝しています。みんなに
も、つらい受験を乗り越えた後、
「頑張って良かっ
たな!!」って思ってもらえたら嬉しいです♪ 頑張
って下さい!
最後までガンバッテ下さい。
私は、実技を始めたのも遅かったり、ましては絶対
音感など全くありませんでした。大切なのは絶対に
やってみせるという気合と、私になら出来るという
自信(根拠がなくても)です。あきらめないことが
成功のカギだと思います。実技に関しては、心で演
奏することです。心を伝えようとして演奏すれば、
おのずと伝わるものだと私は思います。そして忘れ
てはいけないのが感謝の気持ちです。音楽をやるに
はたくさんの人の支えが必要です。この4点とパン
セをやっていれば、絶対合格できます!
国公立大学 最新入試倍率
一口に国公立大学と言えども、近年は各学校ごとに特色を打ち出し、内容も様々です。音楽を学ぶ面から分類すると、
およそ以下のようになります。
(1)芸術を専門とする大学【例】東京藝術大学、愛知県立芸術大学、沖縄県立芸術大学、京都市立芸術大学
(2)教育系の中でも、教員ではなく芸術の探求を目的とする大学【例】東京学芸大学G類、大阪教育大学など
(3)音楽教員養成課程を設置している大学…教育学部を主体とする教育大学では、小中高教員などのためのカリキ
ュラムや制度が整っている。かつては総合大学教育学部にも設置されていたが、近年(4)タイプへの移行も見られ
る。いずれも各都道府県に設置されており、志望校選びには選択肢の一つとなる。
(4)教育学部内に設置されているが、教員養成だけを目的とせず、地域や生涯教育に視野を広げている大学…文部
科学省の大学改革により、各大学で独自の観点から学部や学科編成を行っている。
いずれもセンター試験が必須になりますが、芸術を専門とする学校は音楽重視のため2∼3科目、教育を専門とする
学校は学科重視のため最大7科目となっています。科目数が音楽と学科のバランスを知るヒントになるでしょう。定
員が少ないこともあり高倍率が続きますが、以前より各学校に特色が異なりますので、どのような環境でどんなカリ
キュラムを学ぶのか、説明会などで情報を得るようにしましょう。では2011年度の入試倍率を見ていきましょう。
合
合格
格へ
への
の道
道
これから受験を迎える皆さんに、今年一年間どのような生活になるかをおおまかな日程とそれらについて、
述べていきます。なお以下の日程は昨年までの動向をまとめたもので、2012年度受験は大きな変更があるかも
知れません。弊社でも情報収集しておりますが、受験生は学校の動向に注意してください。
およその時期
4月上旬∼
5月中旬∼
6月∼
7月下旬∼
7月下旬∼
7月下旬∼
10月上旬
11月
12月
12月下旬
1月14日∼15日
1月下旬
2月中旬∼
2月下旬
3月
3月中旬
オープンキャンパス日程案内
学校案内、選抜要項など発表(主に私立大学)
夏期講習会申込期間
国公立大学学生募集要項発表(課題曲を含む)
夏期講習会
実力認定のための試験
センター試験出願期間
各種推薦入試
国公立大学などで学生募集要項発表
冬期講習会
センター試験
国公立大学出願期間
一般入試前期日程など
国公立一般入試前期日程
一般入試後期日程、二期日程など
国公立一般入試後期日程
◆オープンキャンパス
受験生が志望校を決定する春から秋にかけて、高校生が負担なく参加できるよう、多くは休日にそれぞれの
大学で開催される。オープンキャンパスの規模は質量ともに年々拡大し、その様子をインターネットで静止
画や動画で公開している学校もある。以前は実施の少なかった国公立大学でも、積極的な開催が増え、受験
生にとっては志望校選びにより多くの情報を得ることができるようになった。推薦入試の合格枠が増え、受
験時期が早まっていることも原因に挙げられる。内容は、施設紹介、キャンパスツアー、模擬授業、入試突
破のための対策講座、現役学生への質問コーナー、学生食堂の開放など、受験や入学後のイメージを描きや
すい企画が多数行われている。アルバイトやサークル事情、居住環境の情報などは個人差もあるが、現役学
生のスタッフもいるので、勇気を持っていろいろな人に話しかけてみよう。きっと受験生には暖かい励まし
の言葉をかけてくれるはずである。事前申込については不要な学校もあるが、特に専攻実技のアドバイスな
ど希望する場合など予約が必要な学校もある。とにかく一度、大学の門をくぐってみると、交通状況や周辺
環境の把握のみならず、長い受験勉強の励みになる。
◆合同進学説明会(各地)
教育団体や新聞社の主催による合同の学校説明会も各地で行われる。広い会場に各団体のブースがずらりと
並び、膨大な資料が配布される。同じ学校の志願者が一ブースに集まることもあり、独特の雰囲気がある。
実技の個別レッスンというわけには行かないが、各地で行われるので、近くの会場へ気軽に参加できる。公
共交通機関や新聞などで告知が行われ、ほとんどは無料である。入試担当の教授陣や担当者が質問に応じて
いるので、かなり具体的なアドバイスを受けることができる。貴重な機会なので、予め過去問題や課題曲に
は目を通して学習計画を立て、その中で問題点を見つけておくと質問しやすい。さらに入試では何が最も重
要視されるか、普段の学習・練習で何を気をつければよいのか、などのアドバイスが得られれば安心できる。
◆受験生対象の講習会(各地)
実技指導のチャンスを探しているのなら、各地で楽器店などで行われる講習会に参加する。従来、受験講習
会と言えば大学内で1日∼数日かけて行われるものだが、春から夏にかけて大学の教授陣が全国各地で受験
のためのアドバイスを行っている。受験指導の先生を探している場合にも、一度実技レベルを見ていただく
と、相談もより具体的になる。受験では、受験指導に慣れた先生につくことが重要になるが、先生探しも努
力のうちである。とにかく行動を起こしてみよう。必ずしも志望校の先生にこだわる必要はない。ただしい
くら入試ではないと言えども、実技指導には先生方も大きな責任を伴う。先生方は作品を聞くのではなく、
個々の演奏基礎能力を重要視される。完璧である必要はないが、自分なりに精一杯弾き込み、
「これ以上は無
理」というレベルに到達して初めて弱点が浮かび上がる。その問題点の発見と解決方法のアドバイスをいた
だくことを目標にしよう。
◆受験のための講習会
夏期と冬期に行われることが多いが、秋期に実施する学校もある。内容は楽典・聴音・新曲視唱・コールユ
ーブンゲン・専攻実技・副科実技などが講義形式・グループレッスン・個人レッスンの形態で行われる。数
日間の期間があるが、ここは実力を伸ばすというより、実力を試す場と考えた方がよい。いろいろな授業を
様々な先生が担当し、時には受験生同士で演奏を聴き合うという音楽環境の中で、大きく飛躍するためのヒ
ントにたくさん出会える、そのような場である。どうしても自分と周囲のレベルの比較が気になるところだ
が、受験学年は実力の伸びも幅広く、さらに受講生と受験生の層は必ずしも一致しないので、気にする必要
はない。むしろ同じ道を歩むライバルの存在は、普段は孤独に感じる練習にも熱が入ることだろう。
◆実力認定のための試験
各科目が入学レベルに達していることを学校側が認定し、入試日程を待たずに入学許可を得られる試験が増
えている。メリットは、一般入試では一度限りで合否が決まるが、年に何度か実施されるのではチャンスが
増え、苦手科目に集中することができる。また合否の結果だけでなく、具体的なアドバイスをその都度受け
られるので、受験に必要な能力を最短距離で身につけられる。デメリットは、専願制と関連することが多い
ので早期に入学校が決まるため、難関校にチャレンジすることができない。また周囲に比べて高3冬の追い
込みを経験しないので、入学後に一般受験生と実力の差がつくことがある。もっとも最近ではAO入試など早
期合格者が増加していることから、学校別に対策が取られている。
◆推薦入試
現在では、定員の約半数が推薦入試で合格する傾向にあり、推薦入試にも様々な種類が増えた。全員が推薦
入試で決まることもある(総合大学や普通科を持つ高校など)
。入試倍率では定員と合格者数が掲載されてい
るが、この定員に推薦枠が含まれるか否かで合格者数も変わるので、一般受験者もその数と種類を把握して
おく必要がある。
◇指定校推薦入試
実績のある高等学校からの進学枠が毎年確保されており、学校長の推薦を受けて受験する。一定枠に志願者
が集中すれば、まず高校内での競争となる。通常一般教科などは調査書によって判定され、実技・論文・面
接が多い。音楽基礎科目(楽典・聴音など)が免除されるかは学校による。日程や人数が公表されない場合
が多い。
◇公募制推薦入試
出身高校に関わらず条件を満たせば受験できるが、調査書の評定平均値と学校長の推薦が不要ということで
はない。
◇AO入試(アドミッション・オフィス入試)
大学が定める入学選考基準(アドミッションポリシー)で求める生徒像に照らし合わせて実施される試験で
近年増加している。相談入試・面接入試とも言い、書類選考や面接を経て合格が決定する。多様な日程設定
があるが、一般的にはエントリー→予備面談→出願→合否判定となる。面談では何を求められているかを正
確に把握すること、そして面接官に意欲をいかに伝えるか、その訓練が鍵になる。定員枠の増加に伴って合
格率が狭まっており、従来とは異なる面談での自己表現力を磨く訓練が必要である。
◆センター試験・一般科目
一般大学でもセンター試験利用は年々増加傾向にあり、音大も同様である。後期日程(主に3月実施)では、
センター試験の結果を用いる学校もある。塾や予備校通いは時間的にも難しいだろうが、公開模試を受験し
たり、移動時間や学校を活用して、対策・受験しておくことをお勧めする。科目は通常国語・英語の2科目
が多い(国公立教育学部は最大7科目)
。出願期間が10月上旬なので特に卒業生は注意すること。書類に不備
があると返却される上、郵送業者も混雑するので、早めの出願を心がける。高校受験の場合、難問はほぼ見
られないが、日常の学習態度や、3年間の指導による向上の可能性を一般科目で判定する。学校側から見れ
ば、指導内容を吸収できる基礎力と素直さ、つまり教えやすさを持っているかを見られる。
「専攻以外には興
味がない」
「音楽ができれば他は気にしない」という態度は書類選考や面接など入試全体において敬遠され
る。
◆出願
内容はウェブサイトなどで確認できるようになっているので、2年生のうちにざっと目を通しておくと記入
事項の準備ができる。課題曲については文字化けなどの問題もあり、公開しない学校もある。なおウェブサ
イトは参考資料としての補助的な位置づけで、出願書類や封筒などは大学側が要項とともに用意しているの
で、配布日の日程を確認しておく。インターネット出願ができる学校もある。音楽学習歴、コンクール歴、
指導者名などを書く欄もあるので、必要なら確認したり許可を取ることを忘れずに。また宿泊施設や練習場
所、入学後の住居についても、可能な限り手配を済ませておく。年が明けると気持ちも焦る。
◆専攻実技
音楽を趣味とする人は、最高の環境下での演奏が実力と考えるが、音楽の専門家であれば、環境に関わらず
発揮できる演奏レベルが実力となる。
「あんなに緊張しなければ、もっと上手に弾けたのに」と思うことは多
いだろう。しかし緊張感の中で演奏した内容こそが実力とみなされる。実技試験における緊張というものは、
試験官も考慮しており、もっと根源的な基礎力を見ているので、少し失敗しても決して投げやりにならず、
練習の成果を出せるよう努力すべきである。その熱意は必ず試験官に伝わる。とにかく最後まであきらめな
いこと。具体例を挙げてみると
○ホールや大教室では、普段の練習環境と響きが異なる。普段聞こえない音響を聞くと緊張状態が増す。
○心拍数が上がるので、普段通りだと思ったテンポが実際には速くなっており、パッセージが入らなくなっ
たり、呼吸や間が浅くなったりする。
○全身に力が入ると脱力ができなくなるので、力の移動がスムーズに行えなくなり、普段通りの演奏ができ
なくなる。
これらを防ぐためには、場数を踏むしかない。人前での演奏会に限らず、スタジオ、ホール、音楽室、体育
館など積極的に普段と違う場所、楽器、響きを経験しておく。さらに緊張が避けられないものならば、緊張
した時にどういう状況になるのかを事前に把握し、対策や方法論を立てておく。
◆当日の事前練習
専攻試験は長時間かかるので、グループ分けされ、事前練習を行う学校も多い。周りの人が上手に聞こえた
り、配分の都合で時間に不公平感が残ることもあるが、あまり気を乱されず、本番に集中する。
◆入学手続き
入学手続きには、授業料振込を前提とする学校も多い。併願者に対しては返還措置もあるが、事前に届出が
必要だったり、日程も短く限られているので、注意深く入試要項に目を通す。奨学金については種類や選択
肢が多く用意されているが、それぞれ入学前後から説明会が行われ、書類の準備も必要なので、時間的に余
裕のある秋までには検討しておくとよい。
平成 23 年度 第 1 回(年3回実施)
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6 月30日
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■ 申込締切
2011年 5月31日
■ 実施科目
楽典・聴音
■ 代 金
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パンセの 受験教材【聴音・楽典】
◆【聴音トレーニング編】で、思い切り苦手部分をSTEP別に学習。次に【志望校別 聴音模擬試験】で、実践勉強を!!
志望校と同じ傾向なので入試の際には余裕で受験できます。
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STEPを再学習。
「聴音」なんて簡単に書き取れるようになること間違いなし!!
◆聴音トレーニング編◆ 苦手分野克服のために…音大生の補習にも最適
STEP1 旋律課題の初歩
課題演奏CDを聴きながら、空白部分を書き取ることから始めます。初心者でも無理なく独習できるよう編纂してあります。書き取 る
ことに慣れたら、次は音楽基礎力には欠かせない「記憶力」を向上させるための課題に進みます。STEP1を終了するころには、苦 手
意識がなくなるでしょう。
〈セット内容〉レッスンノート模範解答付 CD2枚組 本体価格6,800円
STEP2 旋律課題の実践
ハ長調・イ短調の基礎的な課題から始まり、調号3個までの長調・短調の課題を実習します。臨時記号の使い方から、音高・音大 入
試レベルの課題に含まれるナポリ・ドリア・ピカルディー終止等にいたるまでわかりやすく解説。複雑なリズムや調号の多い調性 な
ど、苦手意識の高い項目を当社のノウハウによって突破しましょう。
〈セット内容〉レッスンノート模範解答付 CD3枚組 本体価格10,000円
STEP3 四声体(密集形)課題の初歩
多声体課題は、数をこなすだけでは向上しません。外国語のヒアリングと同様に、調性音楽の"ルール"を知ることによって、より聴 き
取り易くなることは確実です。聴き取りにくい低声部のトレーニングから、密集形特有の配置・進行を学ぶことで、飛躍的に能力 を
向上させることができます。
〈セット内容〉レッスンノート模範解答付 CD3枚組 本体価格10,000円
STEP4 四声体(密集形)課題の実践
入試レベルの実践的な課題の実習とともに、和音進行・借用和音等の基礎理論を学習します。課題を進めていくうちに、いつの間 に
か各声部が聴き取れるようになるでしょう。内声を聴き取るためのコツ、視唱を活用してのトレーニング方法にいたるまで、さま ざ
まなノウハウを網羅。
〈セット内容〉レッスンノート模範解答付 CD3枚組 本体価格10,000円
STEP5 四声体(開離形)課題の初歩
ソプラノ、アルト、テノール、バスの各声部を聴き取るための集中力を養うことから出発します。四声体開離形の曲頭配置の響き を
マスターし、和音進行法や限定進行音の把握から、さらに空白課題や特定声部の強調された課題の練習などによって、確実に聴き 取
〈セット内容〉レッスンノート模範解答付 CD3枚組 本体価格10,000円
る能力を向上させることができます。
STEP6 四声体(開離形)課題の実践
実践的な課題の実習とともに、和声のルールや借用和音等の基礎理論を学習することによって確実に合格レベルまで向上すること が
できるでしょう。課題収録方法は、東京芸術大学・京都市立芸術大学・愛知県立芸術大学などと同様の演奏回数で編集しています の
〈セット内容〉レッスンノート模範解答付 CD3枚組 本体価格10,000円
で、受験準備のためにも最適です。
STEP7 二声課題の初歩
最初にバス声部を聴き取るトレーニングを重ね、二声部課題の書き取り方を徹底的に学びます。動きの少ない声楽的対位法課題
か
ら、徐々に短音価の多い器楽的対位法(インヴェンションスタイル)の課題に進みます。非和声音のルールや楽曲の形式などをわ か
りやすく説明し、曲のフレーズを感じることができるようになるでしょう。
〈セット内容〉レッスンノート模範解答付 CD3枚組 本体価格10,000円
STEP8 二声課題の実践
高難度の課題も、空白課題(あなうめ問題)やバス声部を強調された課題を練習することによって、自然に書き取れるようになる も
のです。当社独自の方式を用いて受験レベルの課題も無理なく聴き取れるように編纂してありますので、さらなるステップアップ を
〈セット内容〉レッスンノート模範解答付 CD3枚組 本体価格10,000円
遂げることができるでしょう。
◆志望校別 聴音模擬試験◆ 演奏形式・演奏回数・時間配分まで、入試と同様に収録
過去15年以上の各校入試情報をもとに旋律線・転調経過・リズム・和声連結など全ての要素を分析。そっくりな課題を入試と同一 形
式で数をこなすことによって入試でもニッコリ!。数多くの先輩達の第一志望校合格が教材の真価を立証しています。
愛知県立芸術大学編/京都市立芸術大学編/東京学芸大学編/東京芸術大学編/東京芸大附属高校編/国立音楽大学編/東京音楽 大
学/桐朋学園大学編/武蔵野音楽大学編
〈各セット内容〉レッスンノート 模範解答 CD 各巻本体価格40,000円
◆楽典添削指導◆ 初歩から入試課題まで、理論を完全に把握させ、満点取得を目指す添削指導
楽典完全マスターセット
これから楽典を始める方、苦手分野を克服したい方のための添削指導です。20回におよぶ課題と添削、そして丁寧な個人指導に
り、入試で満点を目指します。
よ
〈セット内容〉基礎力・応用力添削課題 入試問題付楽典セオリー&レッスン+楽語CD 本体価格40,000円
◆添削指導 楽典・ソルフェージュ◆ 入試と同一形式の模擬試験形式(楽典・聴音)、回答方法まで細かくチェック
愛知県立芸術大学編/京都市立芸術大学編/東京学芸大学編/東京芸術大学編/東京芸大附属高校編/国立音楽大 学
編/東京音楽大学編/桐朋学園大学編/武蔵野音楽大学編
〈セット内容〉全10回 : 楽典添削課題 聴音CD 入試問題付楽典セオリー&レッスン+楽語CD 各巻本体価格42,800円
平成元
New!
志望校別 聴音模擬試験
東京藝術大学編
Version.8
■ セット内容 ■
テキスト
レッスンノート・データブック・模範解答 解説 第1巻・模範解答 解説 第2巻・コーヒーブレイク
・
AudioCD
発第
行三
所種
︵郵
株便
︶物
パ承
ン認
セ ・平
ア成
・二
ラ十
・三
ミ年
ュ二
ー月
ジ二
ッ十
ク一
日
〒発
一行
六︵
三年
・四
八回
七二
九
一五
八
東
京十
都一
新月
宿の
区二
新十
宿一
郵日
便発
局行
私︶
書第
箱二
二十
八四
五巻
号第
一
電号
話通
〇巻
五一
〇九
・八
七号
五 〇定
二価
・一
八二
二〇
八円
八︵
︵本
代体
︶一
一
五
円
︶
聴音模擬試験 10枚組〔課題40セット〕+コーヒーブレイクCD 1枚
・
#
& 43 œ
&
œ
œ
G:
#
œ
œ
œ œ œ œ œ œ
課題3
3
&4 Œ
?3
4 ˙.
œ
?œ
œ œ œ œ
œ
œ
掛留音(前拍の和声音が
和音交替によって非和声
音となる)
œ.
#˙
& C ˙˙ ˙˙
01
œ œ œ
˙˙ ˙˙
課題1
œ œ œ
œ
œ
œ
b
&œ b œ # œ œ œ œ œ . n œœ œ œ# ˙ œ œ œ œ œ # œ œ . œ œ œ œ n œ # œ b œ b œ n œ n œ b œ b œ œ œ
œ #œ
œ
B:
下属音を半音上げて
半終止を強める
œ
Jj ˙ .
& b 43 ‰ œ œ œ œ œ
と、もっと細かく分類しなければならないことに気づくことでしょう。ま
d:
た、2音の響きを連続して聞くと、ときどき判別できなくなることがありま
[完全協和音程]
課題501. 完全8度
w
w
減5度(増4度)
?
#w
#w
02. 完全5度
w
完全8度
w
w
w
w w
w
w短3度
1
œ
nœ
03. 完全4度
w ? b # Jœ w w
w
まずは完全協和音程(完全4・5・8度)を判別する
w
w# ww
œ œ
œ œ œ
二重の刺繍音による
減3度の出現
1
n œ 02
œ bœ
Jw wJ
増4度と減5度が連続すると
bw
w
課題4
w
w
完全4・11度
? # C ˙ ˙˙
˙
[不完全協和音程]
04. 長3度
&
?
w
w
w
w
05. 短3度
w
bw
w
w
bw
w
06.
G :長6度
b w課題5w
w
&
w
w
#w
w w
異名同音変換
↓
œ
J
bœ
J
CD11.Tr.02
œœ œ œ bœ nœ
w˙
˙東京藝術大学入試問題より四声体聴音課題
˙˙ ˙˙ 解決音(本来の和音構成音)省略
˙˙ ˙˙
ww
˙ ˙
˙˙ # ˙˙
˙ ˙
˙?˙
C
w
a:
˙˙
1
偽
˙
˙˙
1
6
2d
˙ ˙˙
˙˙˙ ˙ ˙˙
5
F dur
˙˙ œ ˙˙
倚音
w
˙w
˙ 7
˙
#˙
9
導
∞z
˙˙
˙
#˙
˙ ˙導
˙ ˙˙˙
1
#w
w
w
#w
長7度
短6度
7
∞x
˙
˙
1q
˙
˙
˙ # ˙7
˙ ˙˙ ˙
˙˙
˙˙
6d
C : 4d
7
F dur
˙˙ 解決音(本来の和音構成音)省略
˙˙
ww
9
導
˙
˙
˙ ˙ n ˙# ˙
˙ ˙˙ ˙ ˙
˙
9
=4o
∞z
# ˙˙ œ ˙˙
˙˙
1
5u 6
4+6 1
掛留音
長2・9度
1
w 導7
˙
w˙
ww
b ww
˙
˙
˙˙
˙ +6 ˙
˙ ˙
bw
w
w
& bw
?
bw
w
08. 増4度・減5度
#w
w
#w
w
#w
w
09. 長2度
短2度
w
w
w
w
j
œ
左
(3)サブドミナント(S)
トニック、ドミナントに従属する。音階の下属音を根音とする和音=下属和音。次にトニックあいるはドミナン
トへ向かう。
?
ww
w
4
S
www
5
w
下中音
ww
w
6
w
中
心
音
w
導音
主音
完全5度上
w
上主音
œ œ
3
œ œ œ
œ n˙ ‰
右
目の高さ
# ww
&
˙ ˙˙
#˙ ˙
˙ ˙
œ œ œ.
˙ ˙
˙ ˙
˙ ˙
˙ ˙
w
中音
w
( )
属
音
w
ww
w
ww
w
主和音
www
ww
w
www
ww
w
属和音
7
1
2
3
4
5
∞u
( )
T
D
上記の(1)∼(3)は、主要三和音と呼ばれる和音の機能です。その他の副三和音にも役割(機能)がありま
す。
2
˙ œ œ œ ↓œ ˙
経過音
˙ ˙
経過音
経過音 ↓
↓
# ww
&
œ
肩
˙ ˙
4
˙ Œ˙
˙ ˙
脇
の
位
置
肘の高さ
≒α×2
(約30 cm)
#˙ ˙
˙ #˙
ナポリ
˙˙ b ˙˙
‰ 導音跳躍
b˙ ˙
˙ ˙
b˙
˙ 2拍振り拡大図
˙ ˙
&5d
bw
w
ww
減
速
1
肘は動かさない
2
œ
œ
œ
œ
タカタカ タカタカ
œ
œ
タカタカ タカタカ
œ
↑
経過音
1
œ
タカタカ タカタカ
最初の1拍目はいきなり振り下ろすのではなく、1小節分、心の中で拍を刻み、テンポを決めます。予備拍の1
拍目は少し手指を握り、2拍目で振り上げます(アウフタクト)。そして、次の振り下ろしが曲の1拍目です。
最後の拍は振り上げになりますが、振り上げたまま終わるのではなく、次の1拍目を右斜めに振り下ろして止め
ます。人間の習性として、曲の最後が少し遅くなります。通常はそれで良いのですが、リズムトレーニングでは
rit.せずに終わります。聴音課題をピアノで弾くときも同様ですが、楽譜通り終わりではなく、その先に2小節以
上曲が続くと想定してリズムを刻まないと、必ず遅くなります。
掛留音
↓
œ œ nœ
œ bœ
D dur
œ œ 連続刺繍音
œ˙ ↓œ ↓˙œ œ ˙ ˙
˙
˙ ˙
œ œ # ˙˙
˙
˙ ↓œ œ
˙ #˙
刺繍音
7音例外進行 2q
5d d : 5d
1q
%5q
↓
˙œ œ œ œ
˙
刺繍音
1w
#w
œ œ
wœ
œ˙
↑ 掛留音
w
w
5u
【10】音符の速読
b b ww
w
1
b ww
,
,
,
,œ
œœœœ
,
œ œ œ œ œ5u
œ
œœœœœœœ
1
œœœœœœ
1œ
œœœœœ œœœ
œœœœ œœ œœ
œ œœ
œ
œ œ
œ
œ
w
w
各種クレフと音域
長2度・長 9 度
で
跳
ね
上
げ
rit.しない
タカタカ タカタカ
↑
経過音
œ˙ n↓œ œ˙ œ
Es dur
˙
#˙
D dur 半音階
#˙ ˙
˙ ˙
東京藝術大学入試問題より音符速読課題
#w
w
1拍の拍点で停止
予備拍
˙ ˙
˙ ˙
2
完全5度
拍
短7度
完全4度
œ œ œ œ bœ œ
bœ.
G dur
˙œ œ ˙˙
h moll
œ nœ #œ œ bœ œ
bœ œ œ œ #œ œ œ #œ œ #œ nœ œ œ
œ
音符の音名を素早く正確に読む能力を試すテストです。音部記号は受験生が
完全5度
長3度・長 10 度
短3度
独自に設定することができます。従って、ト音記号・ヘ音記号・ハ音記号を
想定して実施することになります。
このトレーニングで重要なことは、全てのクレフ(音部記号)で円滑に読め
るようにすることです(入試では得意な音部記号で良い)。
入試まで期間がある方は、是非ハ音記号(ソプラノ、メゾ・ソプラノ、アル
ト、テノール、バリトン)も学びましょう。
主音上の属七
長7度
↓
˙
˙˙ # ˙˙ 10 ˙ ˙˙
©q
加
速
指揮の図形を描く場は、非常に狭い範囲です。図形が大きくなると等速運動するのに長い期間の修練が必要にな
ります。また、30∼40cm位の指揮棒を持つと図形が拡大されるので、充分大きな場になります。
q = 60∼80程度の速度でメトロノームに併せて振ってみましょう。固定拍動の感覚を養うコツは、1拍を振る間
に“タカタカ”と16分音符4個を言葉で数えます。できれば、もっと細かい音価(32分音符×8分割)が望まし
いのですが、最初は4分割程度で良いでしょう。鏡を見ながら、下拍点と上拍点の場所が同じ位置になるまで繰
り返し練習します。跳ね上げ始めは早く、そして減速しながら上拍点に到達し、緩やかにUターンして下拍に向
かいます。徐々に加速しながら下拍点で止めます。“タカタカ・タカタカ”の2拍目の“タ”の部分で跳ね上げ
ます。これを正確に繰り返すと他の人にも1拍と2拍の点が見えてきます。
タカタカ タカタカ
w
bw
œ増4度・減5度
œ↓
œ œ œ œ œ
この範囲で振る
2
4
D dur
œ œ œ œ œ
5音上行変化
œ ‰# ˙ Œ.˙
右側面
主音保続音
目
肩の高さ
短2度
α
œ
œ œ
œ œ œ nœ
œ ‰
J
˙
œ œ ˙œ œ
œœ ↓
œ œ œ &œ C. ˙ œ œ˙œ# œ œ œ˙˙ œ œ˙
˙
œ. œ.
œ
↑
経過音 ↑
œ œ œ
œ
œ œ ≈ œ œ ≈ œ
短3度
w
w
≈ œ ˙œ .
œ
& C ˙ # ˙˙
課題5
体
の
中
心
j
œ #œ œ
œ # œ œ œ課題4
œœ œœ œ œ
œ.
œ œ œ nœ œ œ
F dur
しておく必要があります。
最初に2拍子の振り方を実施しますが、なるべく鏡を見ながら均等に振れて
いるか否か、自分で確認できるようにしましょう。
d moll
F dur
œ ‰
œ
※矢印は限定進行音を示す
(2)ドミナント(D)
調を支配する和音。音階の属音を根音とする和音=属和音。次にトニックへ向かう。
下
属
完全5度下
不協和音程は、大別すると「柔らかい不協和=短7度、長2度」「不安定な不協和=増4度・減5度」「鋭い不
音
協和=短2度、長7度」になると思います(和音を構築する場合は印象が変化します)。この分類の中の「不安
?
定な不協和」の増4度・減5度は音域にが広がってもその特徴は失われません。対して、2度・7度の響きは音
w
w
( )
域が広がるごとにその特徴が失われます。特に短2度と長7度の不協和度は音域が広がるほど、判別が難しくな
ります。繰り返し聞くことによって正解率が高まるでしょう。
下属和音
œ œ
J
˙ ˙
?C
˙ ˙
[指揮の場と2拍振り]
(1)トニック(T)
調の中心であり、音階の主音を根音とする和音=主和音。進行上の制限が無い。
[不協和音程]
œ
D dur
œ œ œ œ œ œ œ œ nœ nœ œ œ nœ #œ œ #œ œ #œ
œœœ œœœœœ
œ
5
反復(2度上行)
CD11.Tr.06
&œ œ
œ œ œ œ œ œ.
2
【06】リズム 4
東京藝術大学入試問題よりリズム課題
課題4
不完全協和音程は、長短3度・6度の4種類があります。この内、3度は長調・短調の調性を決定する音で、2
[和音の機能]
音の響きにもその特徴が現れます。長3度は長調を感じ、短3度は短調を感じます。3∼4オクターヴ音域が広
言葉に名詞・動詞、主語・述語などがあるように、和音の流れの中にも文法があります。ここで言う音楽の文法
がってもその特徴は残ります。6度の方は、明暗の違いは感じられますが、調性を感じるほどではありません。
は、古典派を中心とする調性形成上の理論です。
また、音域が開くと特徴がやや薄れます。6度の響きを何度も聞いて違いを覚えましょう。
07. 短6度
œœ
œœœœ œ
œ œ œœ
œ
œ Œ œ . œn œœ œœ œ œ Œ œ œ œ œ n œ œ œ œ ‰ œ œ œ œ b œ
J
˙ #˙
œœ˙
œ.
œ œ œ?
œ #œ
œ œCœ ˙œ œ ˙œ b œ
œ œ œ
j j
œ
œ œ œ
& b œ œ 近年、東京藝術大学で実施されるようになったリズム譜読・リズム振りは、
œ
œ œ œ
簡単なようで、実はとても難しい課目です。ある程度長い期間訓練しておか
1q Qq 4 2
5u
C: 1
ないと試験当日いきなりではうまくいかないでしょう。
œ œ œ œ
b œ œ a : ∞a ∞z
nœ. nœ œ œ
œ . 課題5
œ œ œ œ œ
œ 腕を上下に振ると言う行為は、2拍子以外の拍を数えることは難しいと思い
œ.
?b
œ
œ œ œ œ œ œ œ #œ
œ œ ます。従って、2拍振り・3拍振り・4拍振りそして6拍子の振り方を経験
06
6
&8 œ
# 4 Œœ
œ œ œ n œ D œdur
? ## œ .
? 6 œ.
b 8
œ
œ
?# 3
œ œ #œ œ bœ œ
連符の前後は特に正確に拍を数えること
& b 86 ‰ œ œ œ œ œ
東京藝術大学入試の四声体聴音は、初歩的な四声体連結ではありません。非和声音や例外進行なども含まれるの
で、ただ聞取るだけの学習では間に合いません。まず、基本的な進行を理解しなければ例外も分かりません。
最初に機能和声の「文法」を学びます。そして、徐々に例外を知り、言葉のように確実に聞取れるようにしま
す。
w
œ œ œ
œ. œ œ
b
&b
œ
#
# œ œ œ œ œ œ œ œ œ œ œ . œ j ‰ & # œœœn œœ nœœœ œœ œ œœœ œ œ œœ œ œJœœ œ‰ n œ œ œ œ # œ œ
J
œ
œ
bœ œ œ
6
課題3
全
˙
˙
œ œ œ œ œ.
&b
四声体聴音は何の基礎知識もないままに始めると、とても難しく感じると思
います。
下記は実際の入試問題の解答例です。いきなり実施して正解するのは困難で
しょう。しかし、和音の種類と響き、和音の役割(機能)、限定進行音など
の知識があれば、格段に聞取り易くなります。
ここでは基本的な音楽の「文法」を記述します。もっと詳細に四声体を学習
Es durは近親調ではないが、ナポリ調としてよく
したいという方はSTEP
Up聴音シリーズNo.5∼6をご利用ください。
主調の5または1w-5の前に配置され、終止感を強める
※和音は楽典の知識が不可欠ですので、楽典とともに学びましょう。
œ bœœ œ œ œ œ
œ œ œ œ
œ œ œ
œ
h# moll
& # 43 œ œ œ œ œ # œ œ œ
fis moll
& b 43 œ œ n œ œ œ œ
œ œ œ nœ
œ #œ
e moll
課題2
œ
œ œ œ œ #œ œ œ
nœ
œ œ œ
œ【02】和音連結と終止
œ
半終止
œ
. œ. œ œ œ œ œ nœ œ
& b 8 œ . œ Jœ œ œ # œ œ œJ Jœ # œ œ œ œ œ . œ . œ œ .
œ œ bœ œ œ
#œ
g moll
œ œ œ œ œ œ œ œ #œ ‰
bœ œ œ j # œ œ œ
j œ œ nœ œbœ ‰
œœ b œ œ n œ Jœ ‰ J
œ nœ ‰ J œ œ œ œ œ #œ œ œ œ œ œ
b
œ
œ
œ
h moll
œ
œœ
œ
œ
J
n œ œ œœ
B dur
c
moll
As
dur
f
moll
g
moll
j
œ
œ œ œ œ œ œ œ œ ≈ œ œ œ #œ #œ œ œ
œ
課題3
œ œœœœœœ œœ œ œ œ œ
œ
#
& # œ œ œ œ œ œ œ œ œ œ. œ #œ œ œ œ œ
Œ
œ œ œ #˙
œ œ œ
J
œ.
œ
h moll
œ
J œœœ
3
œ
œ œ œ
調性感が薄れ、緊張感が増す
長3・10度
#
& C ˙˙ ˙˙
w
完全協和音程には完全1度(同度)もあります。全く同じ音なのでここでは省略します。完全8度は周波数が2
分の1(半分)になり、1オクターヴ高い音で不思議なことに「同じ音名」で聞こえます。音域が広がってもそ
& C ˙˙ # ˙˙
の特徴は変わりません。完全5度は完全8度の次に協和度の高い音程で、これも音域が変わっても安定した響き
導音
を保ちます。完全4度は「不安定な完全協和音程」で、オクターヴ以上離れると不安定さが増します。
#
& # 86 œ
j j
œ nœ œ
○印の音が骨格を成す下行半音階
それぞれを長2度上の音で装飾
短調の第3音を半音上げ
長調化(ピカルディー)
課題3
œ.
#œ
1
œ
œ œ. œ œ œ œ œ œ œ
œœ ≈ œ œ œ œ
j .
œ
œ œœ œ œ # œJ
œœœœ œ
#œ œ œ Œ
オクターヴ上の音に置き換えると聞き取り易くなる
31b 9
課題1
œ
含まないと、調性感は薄れる
b 6
& œb 8 œ
す。これは、異なる響きが連続することによって、前の響きとの音高差が頭
˙に残り、純粋に2音の響きを聞くことが難しくなるためです。
˙˙
˙˙ ˙˙
˙˙ # ˙˙
˙˙ ˙˙
w
˙˙ ˙˙
˙では、コーヒーブレイクCDをセットして音を聞いてみましょう。
œw œ œ
[注]音程は、2音のピッチを聞き分けるのではなく、響きを判別します。
&b œ œ œ œ
1
# œ œ œ œ
& #
œ
œ œ œ
課題2
転調を伴わない臨時音も連続すると
全音・半音の位置を正しく配置する
調性感は薄れる
œ œ œ œœ œ œ œ œ
œ œ
D dur
20
œ œ
œ
˙
˙2音の音程の響きを正確に聞取る練習です。音程を大別すると、完全協和音
˙
˙
wœ œ œ .
˙ ? 3 ˙
˙
˙程、不完全協和音程、不協和音程の3種類になります。実際に音程を聞く
˙ ˙˙
˙ # œ˙˙
w
˙ b ˙˙ b 4˙˙ ˙ ˙
1
1
#
& # c œ œ œ œ œ
h moll
属和音のアルペジオ
【01】音程と響き
? C ˙˙ ˙˙
˙˙ ˙
CD11.Tr.01 ˙
& &
経過音
œ
まずは外声を書き取る
同時に主和音の箇所をチェック
課題4
C:
œ
œ
絶対音高を誤らないよう
低音域に慣れる
&œ
œ
œ
課題2
弱拍から始まる
課題も多い
40
課題1
Œ
œ
œ
œ œ œ œ œ #œ œ œ
b
& b c œœ œ œ œ œ œ œ˙
œ # œ œ nœ # œ # œ œ
œ œ œ œ
œ
j œ œ œ n œ œ g :œ
œ
œ
#œ œ œ œ #œ œ œ œ
3
3
分散和音に
跳躍が続くが全て
b
œ œ œ œ œ œ #œ #œ œ œ œ nœ œ œ
下から装飾
主和音のアルペジオ
&b œ œ œ œ œ œ
#œ œ nœ œ œ
経過音
j œ
œ
œ œ œ œ
œ œ œ
œ
œ
œ
œ
œ
#
œ
œ
J
旋律に第4音・第7音を
導音が2度進行しないと
D:
#
& # œ
a:
œ œ
œ
最後の裏拍まで気を
緩めずにカウント
œ œ œ œ œ œ
œ œ
œ.
しばしば下属音は半音上がる
(転調を意味しない)
減3度は間に補助音を
入れて歌ってみる
課題2 冒頭のアルペジオ
œ
œ œ #œ œ
œ
演奏回数・形式、課題レヴェルまで
志望校にそっくり!
属和音のアルペジオで
半終止を確立
œ œ œ œ œ œ ‰. r
œœ
# œ( )
.œœ œ
3
# 2
& # 4 œ
œ œ œ
・
■ 内容見本 ■
1
冒頭はアルペジオで
課題1 調を確立
&
B
高音部譜表(ヴァイオリン譜表)
ソプラノ譜表
B
メゾソプラノ譜表
B
アルト譜表
B
テノール譜表
w w w w
w w w w
w w w w w
w w w w
w w w w
w w w w w
w w w w
w w w w
w
w w w w w
w w w w
w w w w w
w w
w w
w w w w w
w w w w w
w w w w w
w w
w w w w
w w w w w
w w w w
w w
w w w w
B バリトン譜表
( )
w w w w w
?
w w w w
w w w w
w w w
低音部譜表(バス譜表)
?
w w w w w
w w w w w
w w w w
上記の通り、7個のクレフを用いると4オクターヴ以上の音高を少ない加線で表すことが可能になります。ま
た、調の読み替え(ソルミゼーション)や移調楽器の実音読み替えなどにも応用することができます。移調伴
奏・即興演奏などの基礎能力向上にも繋がります。
コーヒーブレイクでは、近年の志望校の特徴を分かり易く解説。
パンセ独自のノウハウ“セオリーとトレーニング方法”を網羅。
付属CDを聞きながらトレーニングを実施します。
携帯も可
TEL 050-7502-8288 FAX 048-433-5283
softbank携帯 080-3386-2408
e-mail [email protected]
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