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会報くまの木 No.19 冬号

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会報くまの木 No.19 冬号
くまの木
会報くまの木 No.19
平成 19 年度
冬号
星ふる学校「くまの木」も少しずつ国際的になってきました。今年の 10
月にはオーストラリアから小学生が修学旅行で来日し、
「くまの木」でうどん打
ち、餅つき、わらぞうり作りや影絵鑑賞など、いろいろな体験をしていきまし
た。4 泊の長期滞在だったので一人一人がすっかり顔なじみとなり、お別れの
ときは我が子を送り出すような寂しい気持ちになってしまいました。
特定非営利活動法人
塩谷町旧熊ノ木小学校管理組合
〒329-2213
塩谷町熊ノ木 802 番地
TEL: 0287-45-0061, FAX: 0287-45-1666
-1-
星ふる学校「くまの木」
(塩谷町やすらぎの体験交流施設)は、ここを拠点
とした安らぎの場、体験と交流の場を多くの人々に提供し、人と地域を活性
化するとともに、これら事業を通じて社会貢献することを目的としています。
目
次
巻頭言・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 頁
くまの木だより・・・・・・・・・・・・・・4∼5頁
体験教室紹介シリーズ・第 3 回・・・・・・・6∼7 頁
掲示板・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7頁
事務局より・・・・・・・・・・・・・・・・・8頁
(12 月 15 日撮影)
年末の定例行事となったくまの木自然体験林の「木の葉さらい」
。12 月に入っ
ても山のコナラはなかなか葉を落とさず、どうなることかと心配しましたが、急な
寒さで一気に落葉しました。大勢の参加者のおかげで木の葉さらいも作業がはかど
り、午後 1 時頃には予定量を集めることができました。昼食は定番のカレーライス
と焼き芋。つば釜で炊いた3升のご飯もあっという間に無くなり、
「お代わりができ
なかった」と残念がる声も。集めた落ち葉は 2 年後には腐葉土となります。
-2-
巻頭言
くまの木
里山計画
理事長
木造の校舎星ふる学校「くまの木」
遠藤正久
ていくかは関る人々と共にこれから
とその周りの環境を活かし、安らぎ
決定するが、安らぎの森として景観
の場を人々に提供することは我々の
林という部類の山にしていきたい。
願いであり、それは「塩谷町やすら
林道は散歩道として、あるいは草木
ぎの体験交流施設」という施設の正
や野鳥を観察する自然観察の道とし
式名称にも表れている。そのための
て活用したい。
年明けから具体的な準備作業に入
柱の一つがくまの木裏山の里山計画
る予定である。当初、計画を立案審
である。
議する「くまの木里山委員会」と、
このたび裏山の所有者と、裏山の
貸借契約を取り交わすことができた。 山の手入れ作業をする「くまの木里
裏山の活用計画に理解を示していた
山応援団」という 2 階建ての組織を
だき、大変ありがたく思っている。
考えていたが、それではうまくいか
夢の実現に向けて大きく第一歩を踏
ないと思うようになってきた。自ら
み出すことができた。
作業をする人たち(くまの木里山ボ
対象となる山林面積は 3.6ha と
ランティア)が現状を観察し、どの
かなり広い。ほとんどがスギの人工
ような森にするか、どのように管理
林であるが、西側の一部は岩場のた
し手入れをするかを決め、年間計画
め、アカマツが自生している。スギ
を立て、それにしたがって里山作り
の樹齢は場所によって異なり、十年
をするというやり方がいいと思う。
未満の幼木から 50 年生以上のもの
里山づくりに関る人々は里山づく
まで様々である。造林地はササやマ
りを通して楽しみ、達成感を得て喜
タタビなどのつる性植物で薮状態に
び、利用者は里山に入って安らぎの
なっている場所が多い。
時間と空間を得る、そのようなくま
の木裏山の活用を夢見ている。
この裏山をどのように管理し育て
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ているため活発で、在来種を駆逐し
くまの木だより
た理由を知ることができました。
(活動の様子をお知らせ
するコーナーです。)
◆ くまの木自然クラブ活動
10 月度はくまの木自然体験林に
出かけ「キノコのふしぎを探る」と
いうテーマで活動しました。県立博
神社の裏山でワラジムシ類を採取する。
物館の富永先生が同行し解説してく
12 月度は夜の「星空観察会」でし
れました。コガネタケ、ハタケシメ
た。途中から晴れてきたので火星と
ジなど 13 種類のキノコを観察しま
月を望遠鏡で観察しました。
した。
はじめに今日見える星や星座を勉強
コナラの幹に生えていたヤマブシタケ
◆ 第 5 回くまの木星空コンサート
11 月度は県立博物館の古野先生
10 月 13 日の土曜日、熊ノ木体
の指導で「ダンゴムシ調査」をしま
育館を会場に、第 5 回目となる「く
した。枯葉や腐葉土の中にはダニ類
まの木星空コンサート」が開催され
やムカデの仲間などいろいろな土壌
ました。今年も第一部は宇都宮音楽
動物がいます。顕微鏡を使ってワラ
集団の吹奏楽を、また第二部はアク
ジムシやダンゴムシ類の特徴を調べ
アマリンの歌と演奏でした。150 人
ました。外来種は呼吸器官が発達し
を上回る入場者は、にぎやかな吹奏
-4-
楽やアクアマリンと音楽集団の競演
人が湯西川温泉まで出前天体教室を
などを楽しみました。
してきました(11 月 23 日)
。
気温が低く望遠鏡に霜が付いてし
まい大変だったそうです。
◆ くつろぎお楽しみ会
地元のお年寄りを招待し、恒例の
望遠鏡をセットしたのは雪の上。足が冷たい!
「くつろぎお楽しみ会」を 11 月 3
日に開催しました。好天にも恵まれ、
◆ ふれあい祭り
「いろりの会」の出し物やグラウン
東京都中野区の翔和学園の学生さ
ドゴルフなど、楽しい一日を過ごし
んが今年もくまの木で「ふれあい祭
てもらいました。
り」を開催しました。5 日間掛けて
神輿や山車を手作りし、たこ焼きや
綿飴の練習をして本番を迎えました。
案内を出した甲斐があり、塩谷幼稚
園の園児や更生施設の入所者など大
勢の人が遊びに来てくれました。
今年も楽しい踊りの輪ができました。
◆ 出前天体教室
旧栗山村(現日光市)の湯西川自
然クラブの要請を受け、くま天スタ
ッフ(=くまの木天体教室指導者)3
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体験学習紹介シリーズ *** その 3
木工教室
定、間引きした木が思わぬ良い材料
の巻き
になることがあります。梅のピンク、
棗(なつめ)や茱萸(ぐみ)は黄色、李
紹介者:
柴田重利
(すもも)や杏(あんず)の赤などがあ
り、比較的堅木が多い。それぞれの
柴田重利
木材の特性を生かし、木組みを楽し
です。秋田県
んでいます。私は作業をする前に木
生まれで、
に話しかけます。「お前はどんな形
2001 年 に
にしてもらいたいんだ?色・木目・
プロとして
堅さなどを活かしてやるよ!」、そ
塩谷町に工
んな会話をして製作に入ります。
房をオープ
ンしました。
そこを拠として創作活動を始め、アマ
チュア木工家なども指導をしていま
す。
子どもの頃、ストーブで燃やされ
る薪を見て、「何か形にできないか」
と思い、木の玩具を作ったのが木工
木工教室で小学生がカブトムシ・クワガタ作り
に手を染めた始まりです。最初はナ
タやナイフで作っていましたが、母
昨今「木」のぬくもりを知らない
が見かねてノミと曲尺をプレゼント
子どもたちに木の良さをたくさん盛
してくれたのは嬉しかったです。
最近は雑木材の入手が困難になり、
材木店や製材所などの片隅に眠って
り込んだ玩具で遊んで欲しい、それ
が私の夢です。プラスチックなどで
作られた玩具は大量生産ができ、し
いる材や、植木屋さんの伐採材、古
かも安価。親しみやすいなど利点も
民家を壊した廃材など、様々なもの
ありますが、反面、飽きやすく、ま
を使用しています。また、果樹の剪
-6-
た壊れてからの処分が難しい欠点も
これからも木をこよなく愛し、良
あります。その点、木ならば人や環
い作品を作り続けて行きたいと思い
境にも優しい。
ます。
掲示板
(会員の情報交換の場)
第2回高原山麓サミット・・・関連する2題
12月1日に塩谷農業振興事務所主催し、矢板市と塩谷町の共催で、第2回高原
山麓サミットが開催されました。このサミットは、高原山麓の地域資源を活用し、魅
力ある中山間地域を創生することを目的としています。
これに関連し、二人の NPO 会員の係わりについて紹介します。
その1.自費出版本「高原山麓サミット」
市川貴大さんが東京図書出版会から自費出版しました。市川さん
は第1回高原山麓サミットを実現させた立役者です。この第1回高
原山麓サミットを記録し、今後の活動展開の参考資料とし、また地
域振興に携わる人々へ広く参考情報を提供するために出版したとの
ことです。星ふる学校「くまの木」にも一冊寄贈いただきましたの
で、談話室(兼図書室)に保管しました。いつでも閲覧できます。
その2.イヌブナはこうして残った。
和気辰夫さんが先頭になって「高原山
の自然を守る会」を結成し、自然林伐採
計画を中止させました。昭和58年頃の
ことです。このときの新聞記事と現在の
自然林の写真をパネルにまとめ、第2回
高原山麓サミットの会場に展示しまし
第 2 回高原山麓サミット会場にて
た。パネルは現在くまの木の展示室にあ
りますのでいつでもご覧ください。
-7-
事務 局よ り
味噌作り体験教室のご案内
冬場限定の味噌作り体験を下記の日程で 3 回行います。ご希望の方は都合の良いときに
ご参加ください。約 11kg の味噌を仕込み、持ち帰りができます。
1 回目: 1 月 20 日(日曜日)
2 回目: 2 月 17 日(日曜日)
3 回目: 3 月 16 日(日曜日)
会場: 星ふる学校「くまの木」の体験室
時間: 午前 9:30 開始、午後 1:30 頃終了予定
料金: 一人 8,000 円(「こだわりの大豆料理」という昼食付)です。家族参加の場合、
二人目以上の方の昼食代が 1,000 円/人だけ上乗せになります。
参加申し込みは事務局まで電話または E・メールでお願いします。
今月号の「体験学習紹介シリーズ…その3」は柴田重利さんに、木工に寄せる思い
を語ってもらいました。木工教室は、星ふる学校「くまの木」の体験学習の中で、3 番目
に参加者が多い人気メニューです。
木工教室に参加するのは小刀や鋸を使ったことの無い子どもたちがほとんどです。
「怪我
をするのも体験!」と言いながらも、柴田さんは道具の安全な使い方から先ず教えていま
す。子どもたちは苦労して手作りした作品を大切そうに持って帰ります。
新会員の紹介
11 月 24 日入会
12 月 2 日入会
編集後記
角田奈穂美さん(宇都宮市)
鈴木 寿宏さん(塩谷町)
年末のあわただしい時期の発行となりました。今年中に皆様の手に届く
といいのですが。
来年も皆様にとって良い年でありますようお祈り申し上げます。
くまの木 第 19 号
平成 19 年 12 月 26 日発行
発行: 特定非営利活動法人塩谷町旧熊ノ木小学校管理組合
編集責任者: 遠藤正久
〒329-2213 塩谷郡塩谷町熊ノ木 802 番地
TEL: 0287-45-0061, FAX: 0287-45-1666
URL: http://www8.ocn.ne.jp/ kumanoki/
(会報くまの木のオリジナルカラー版を上記 URL からご覧いただけます。)
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