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国際創薬企業の 実現へ向けて
田辺三菱製薬株式会社 国際創薬企業の 実現へ向けて ドイツ証券 日本医薬品カンファレンス2009 2009.9.30 於:コンラッド東京 取締役 執行役員 製品戦略部長 三津家 正之 Corporate Strategy for 2015 ― 国際創薬企業に向けて ― めざす姿 2015年度目標 国内大型製品上市・育成⇒国内医薬品トップ企業へ 米国自販体制確立と海外医薬品売上高1,000億円以上 中期経営計画08-10 重点課題 国内営業のプレゼンス向上 重点開発プロジェクト推進 海外医薬品事業展開推進 効率的組織・コスト構造構築 Page.1 Page.1 Product Strategy for 2015 ― 国際創薬企業に向けて ― Definition of “Global research-driven pharmaceutical Company” グローバルに通用する医薬品を継続的に創出、上市 する企業 製品戦略の重点課題 国内主力製品の拡大戦略 国内重点開発プロジェクト推進 海外重点開発プロジェクト推進 Page.2 Page.2 製品戦略の重点課題 国内主力製品の拡大 トップ商品の拡大⇒Remicade 国内重点開発プロジェクト推進 C型慢性肝炎治療薬⇒MP-424 (Telaprevir) 糖尿病治療薬⇒MP-513, TA-7284 海外重点開発プロジェクト推進 自販領域(CKD) ⇒MCI-196 (Cholebine), MP-146 (Kremezin) 導出領域(Metabolic Disease etc.) ⇒FTY- 720 (Fingolimod), TA-7284(Canagliflozin) Page.3 Page.3 重点開発プロジェクトの着実な進捗 中期経営計画 U.S. and Europe MI-196 (高リン血症) Canada MT-2832 (SHPT) 2010年度に申請目標 Phase IIIの着実な進捗 MP-146 (慢性腎臓病) Cytochromaから導入 (JUL 2008) 2008 MP-424 (C型慢性肝炎) 国内 MP-513 (2 型糖尿病) 2010 2015 着実な進捗 米欧はアライアンス予定 米欧は導出済み TA-7284 (糖尿病) レミケード LCM 2009 RA/用法用量変更 乾癬 強直性脊椎炎 ® 潰瘍性大腸炎 ラジカット® ALS RA: Rheumatoid Arthritis, SHPT: Secondary Hyperparathyroidism, ASL: Amyotrophic Lateral Sclerosis 承認 Page.4 国内主力製品の拡大 -トップ商品の拡大- Page.5 レミケードの成長とLCM 600 500 【申請中】 ・強直性脊椎炎 ・乾癬 ・潰瘍性大腸炎 (億円) 売上高500億円超の 売上高500億円超の 製品への育成 製品への育成 あくまでも 通過点 リウマチ用法用量変更(増量) 400 クローン病維持治療 300 ベーチェット効能追加 200 100 リウマチ全例調査終了 リウマチ効能追加 0 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度 2010年度 Page.6 レミケード 適応症拡大への取り組み ベーチェット病(眼) クローン病 関節リウマチ 強直性脊椎炎 : 2008.9申請 レミケード TNFα その他 乾癬: 2008.2申請 承認済 申請中 消化器関連 膠原病関連 関節リウマチ (用量拡大) クローン病(維持治療) クローン病(用量拡大) :P3 潰瘍性大腸炎 : 2009.6申請 その他 治験中 検討中 Page.7 関節リウマチ:治療ゴールの変遷 生物学的製剤 MTX 寛解 抗リウマチ薬 関節破壊の 進展抑制 NSAIDs 疾患活動性 の抑制 症状(痛み、腫れ) の改善 Page.8 関節リウマチ: 治療戦略のパラダイムチェンジへの挑戦 <現在の治療戦略> <将来の治療戦略> • RAは治らない • 発症後、段階的に治療 • RAを治す • 発症早期から徹底的に 炎症を抑え込む治療 長い年月 生物学的 製剤 第3選択薬 (ステロイド) 第2選択薬 (DMARDs) 活動期 治療 ドラッグフリー (投薬中止) 炎 症 の 程 度 第1選択薬 (NSAIDs) Page.9 レミケードフリー/ドラッグフリーの成績 国内データ(RRR) 海外データ(BeSt) 罹病期間:0.5 年 投 与 量:3mg/kgから開始し最大10mg/kg MTX + レミケード (120例) 罹病期間:6.0年 投 与 量:3mg/kg MTX + レミケード (88例) 1年後 47例 (53%) 2年後 64例 (53%) 17例 (14%) レミケードフリー 3年後 61例 (51%) レミケードフリー 20例 (17%) ドラッグフリー Page.10 レミケードの市場性 適応/用法 関節リウマチ (用量拡大) 強直性脊椎炎 患者数 700,000人 (MTX20万人) 2,000人 その他の主な 生物学的製剤 発売中製品 開発中 ゴリムマブ シムジア アバタセプト オクレリズマブ 開発中 ヒュミラ 乾癬 82,000人 開発中 ヒュミラ ウステキヌマブ クローン病 (用量拡大) 27,000人 開発中 ヒュミラ シムジア 潰瘍性大腸炎 97,000人 開発中 ゴリムマブ ヒュミラ ピーク時の生物学 的製剤の市場性* 1500億円以上 10億円以上 200億円以上 200億円以上 50億円以上 *現在薬価 Page.11 国内重点開発プロジェクト推進 -C型慢性肝炎治療薬-糖尿病治療薬- Page.12 MP-424(Telaprevir) 適応症 : C型慢性肝炎 作用機作 : HCV NS3-4A プロテアーゼ阻害薬 現在のステージ : Phase 3(日本) 開発権 :日本、中国ほか13カ国 Vertex Pharmaceuticalsより導入 Page.13 C型肝炎ウイルス増殖に対する STAT-Cの創薬コンセプト Protease Inhibition Polymerase Inhibition Vertex社から供与 Page.14 Page.14 C型慢性肝炎の治療の状況 推定患者数 ・HCV無症候性キャリア 150~200万人 ・受診数 40~50万人/年 ・IFN投与患者数 3~5万人/年 治療方法 ・現標準療法(抗ウイルス療法) ペグインターフェロン・リバビリン併用療法(48W) 1クール薬価 約210万円 ・MP-424併用療法 MP-424・ペグインターフェロン・リバビリン併用(24W) *:MP-424の投与期間は12W Page.15 MP-424 臨床試験成績(欧米) 治験: 無作為化、部分プラセボ対照、部分二重盲検 臨床後期第Ⅱ相試験 治験薬: MP-424(テラプレビル)、ペグインターフェロンα-2a 、 リバビリン 被験者: Genotype 1 のC型慢性肝炎患者 (Naïve, n=323) 主要評価項目:持続性ウイルス学的著効(SVR)の得られた投与群別被験者の割合 Week 12 n=81 n=82 Week 24 424 + PEG/RBV PEG/RBV PEG/RBV Week 36 追跡調査 Week 48 将来のC型肝炎治療の ゴールデンスタンダード期待 ◆MP-424 ◆Peg-IFN 3剤併用 ◆リバビリン Week 72 SVR24 69% (56/81) 追跡調査 SVR24 46% (38/82) 424: MP-424、PEG: ペグインターフェロンα-2a、RBV: リバビリン Hezode C, et al. N Engl J Med. 2009;360:1839-1850.(一部改定) Page.16 MP-424 臨床試験成績(日本) 併用PK試験でのHCV-RNA動態 ( ) : n数 Hepatology Research 2009 July 10 Dr. F. Suzuki et al. Page.17 HCV治療薬開発状況 海外 の相 Protease Inhibitor Polymerase Inhibitor 他 Telaprevir (MP-424 / VX-950, MTPC / Tibotec / Vertex) P3 Boceprevir (SCH 503034, Schering-Plough) TMC 435 (Medivir / Tibotec) P2 MK-7009 (Merck) BI2011335 (Boehringer Ingelheim) DEBIO-025 (Debiopharm) VCH-759 (Virochem) Nitazoxianide (Romark) PF-868554 (Pfizer) Celgosivir (Migenix) ITMN-191/R-7128 (Roche) BMS-790052 (BristolMyers Squibb) Page.18 Vertexとのライセンス契約変更 2009年7月30日 契約変更の締結 主たる変更点 • 田辺三菱製薬はVertex社に対して$105Mを支払う • Vertex社は田辺三菱製薬に対し、Vertex社の併用療 法に関わるデータ使用権と原体製造権を許諾し、原 体製造に関わる技術移管を実施 • MTPCのロイヤルティーの支払い義務はなくなる(将 来、追加マイルストーン発生の可能性有) Page.19 糖尿病治療薬 患者数 世界:2億4600万人 2025年までに3億8,000万人、有病率(成人)7%に (第19回国際糖尿病連合会議) 日本:2,210万人 (厚生労働省 2007年国民健康・栄養調査) 経口糖尿病治療薬市場 世界:$12,996MM 日本:$1,323MM (2007年売上、工場出荷価格ベース、 IMS World Review) Page.20 糖尿病プロジェクト TA-7284 作用機序: SGLT2選択的阻害剤 開発状況: 【海外】J&Jへ導出、糖尿病・肥満を対象にフェーズ2 【国内】フェーズ1 特徴: 低血糖を惹起しにくい、体重減少作用を期待 新規メカニズム、優れた血糖降下作用 MP-513 作用機序: DPP4阻害剤 開発状況: 【海外】フェーズ1(ライセンス予定) 【国内】フェーズ2 特徴: 優れた活性強度および持続性 Page.21 海外重点開発プロジェクト推進 自販領域(CKD) MCI-196 (Cholebine), MP-146 (Kremezin) 導出領域(Metabolic Disease etc.) FTY- 720 (Fingolimod), TA-7284(Canagliflozin) Page.22 Page.22 FTY720 (Fingolimod) ・世界初のスフィンゴシン1リン酸(S1P)受容体調節 - リンパ球のリンパ管、血管への移出を抑制 ・適応症 多発性硬化症 ・開発状況 海外 P3(ノバルティス社へ導出) 国内 P2(ノバルティス社と共同開発) Page.23 FTY720 リンパ球のリンパ管、血管への移出を抑制 FTY720 胸腺髄質 からの 移出 抑制 二次リンパ系組織 への帰還 高 内皮 細 静脈 二次リンパ系 組織 からの移出 抑制 リンパ球の 中枢神経系の浸潤 ミエリン 胸腺 脾臓 循環リンパ球によるミエリン攻撃 → 多発性硬化症 血管 リンパ管 胸管 Page.24 多発性硬化症治療薬(1) 多発性硬化症 中枢神経内に時間的・空間的に多発する炎症性脱髄病変 を生じ、多彩な神経症状の発現、寛解と再発を繰り返す 患者数 250万人 米国 万人 40.0 カナダ 5.0 英国 8.5 フランス 8.0 ドイツ 12.2 イタリア 5.4 スペイン 4.0 日本 1.0 多発性硬化症世界連名 (MSIF2009 All right reserved) Page.25 多発性硬化症治療薬(2) 現行治療薬 (全て注射) Avonex Rebif Interferon β1a Copaxone Tysabri (glatiramer acetate) (natalizumab) Interferon β1b Synthetic polypeptides MAB to α4integrin Betaferon 筋注 週1回 皮下注 週3回 皮下注 隔日 皮下注 毎日 点滴静注 月1回 $2,203million €1,218million €1,028million $1,713million $589million 治療薬のアンメットニーズ 高い有効性 高い安全性 投与方法/剤型の改善 → 経口剤 Page.26 D2302試験(1年間 vs Avonex): Study Design 2009年4月米国神経学会報告 1年間投与、二重盲検、無作為化、多施設共同、実薬対照、ダブルダミー、並行群間試験 Core phase Oral fingolimod 0.5 mg once daily and matching weekly IM placebo injection Optional extension phase* Oral fingolimod 1.25 mg once daily and matching weekly IM placebo injection MRI EDSS Clinical visit IFNβ‐ 1a 30 µ g IM once weekly and matching daily oral placebo capsule Randomization Month 6 Month 12 Ongoing * In the extension phase, participants from the IFNβ-1a IM group were randomized to either fingolimod group EDSS : Expanded Disability Status Scale; 実施国:18ヶ国 Page.27 D2302試験(1年間 vs Avonex): Annualized relapse rate (Primary endpoint) 年間再発率(12M) : Annualized relapse rate 0.4 0.3 - 52% vs IFNβ-1a p < 0.0001 - 38% vs IFNβ-1a p = 0.0004 0.33 0.2 0.20 0.16 0.1 0 IFNβ-1a IM Fingolimod 0.5 mg Fingolimod 1.25 mg (n = 431) (n = 429) (n = 420) Intent-to-treat population Negative binomial regression model adjusted for treatment group, country, baseline number of relapses in previous 2 years and baseline Expanded Disability Status Scale as covariates; confirmed relapses; p = 0.159 for fingolimod 0.5 vs 1.25 mg IFNβ-1a IM, interferon β-1a intramuscularly FTY720は MSの標準的治療薬Avonexに対して、1年時点での年間再発率を 大きく減少させた Page.28 重点領域の育成 (現状から将来に向けて) Page.29 Page.29 重点領域の育成 (現状から将来に向けて) MTPCの成長性 拡張要因 新たな 技術・方法論 疾患の ポテンシャル チャレンジ領域から将 来の重点領域を育成 (2020年前後の上市) 「イノベーティブ 領域」 「チャレンジ領域」 第3、4 現在の「重点領域」 代謝・循環領域 糖尿病 2010FY前半に発表 脳梗塞 創薬の確度 研究開発 の継続性 (パイプライン) 成功要因 2015年 2020年 2030年 時間軸 Page.30