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2 - 一般社団法人 火力原子力発電技術協会

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2 - 一般社団法人 火力原子力発電技術協会
平成28年2月 一般社団法人
火力原子力発電技術協会
はじめに
2008年10月11日(土)、暗中模索でスタートした火原協大学講座も、多く
の関係者に支えられ今年で7年目が終わろうとしている。
この間、2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響で2011年度上期は
休講を余儀なくされた。しかし、半年後に再開し、以降毎月第3土曜日の
午後に定期開催している。ここ数年は“火原協大学講座“の知名度が定着
したおかげか、毎月定員の30名を超える申込をいただいている。盛況で、
ありがたい限りである。
聴講者の感想を紹介させて頂くと、「今までの講義で1番面白かった。自分自身が分かっているよ
うで実はあまり分かっていない、という事に気づいた時に、今後技術についてどのように取り組むか
良い指標になった(2015年5月16日『石炭焚ボイラの可能性(過去に学び、将来を考える)』山本正
晴氏 講義アンケートより)」。「詳細な資料・解説で大変参考になりました。受講して良かったで
す。 (2015年10月17日『タービン発電機の構造と予防保全』㈱東芝 宮池 潔氏講義アンケートよ
り)」参加されている方々の年齢層は開催テーマにより比率は変わるものの、20歳代から60歳代まで
幅広いこともありがたい。
これまでの実績を整理すると、登録講師数は当初10名強から80名を超え、延べ受講者数は3,400人
を超えた。
また、開講当初は東京のみの開催であったが、徐々に支部開催も加わり、今では、東北支部から九
州支部まで各地域での開催も行っている。
更には、大学へ出向いて行う出張講座を数回実施している。
そして、2011年の火力原子力発電大会から新たな企画としてスタートした「次世代リーダー育成セミ
ナー(旧名:若手技術者育成セミナー) 」にも、講師を派遣し協力させてもらっている。
これからも受講者の声を反映しながら、より喜ばれる“火原協大学講座”にしてゆきたい。
火原協大学講座 分科会主査 黒石 卓司
(MHPSコントロールシステムズ 顧問)
目
次
1.
火原協大学講座について
2.
平成27年度(2015年度)の大学講座プログラム(上期、下期)
3.
平成26年度(2014年度)開催実績
3-1. 参加者実績
3-2. 2014年度 ベスト講師賞 特別賞受賞者紹介
3-3. 受講者の声介
4.
火原協大学講座・講義メニューの紹介
4-1.
ボイラ
4-2.
蒸気タービン
4-3.
ガスタービン
4-4.
発電機・遮断器・変圧機
4-5.
制御技術
4-6.
補機設備
4-7.
配管設計・管理
4-8.
非破壊検査・溶接材料・防食・水質管理技術
4-9.
燃料
4-10. 産業用・自家発用発電設備
4-11. エネルギー概論
4-12. エネルギーの基礎・歴史等
4-13. 再生可能エネルギー
5.
出張大学講座
6.
平成28年度(2016年度) 大学講座プログラム(予告)
7.
HPからのお申し込み方法
1.火原協大学講座について
火力技術者や研究者等を対象に興味あるテーマを選択し、基礎から専門まで充実した講座メニュー
を当協会の人材ネットワークから選出した講師陣がわかりやすく講義をする講座です。
① 講座メニュー
☆本部開催の月例講座
・原則毎月第三土曜日午後(連休などにより若干変更あり)
☆支部開催(支部の所在地周辺にて開催)
☆出張大学講座
・法人会員と大学等の学校法人からのご要望により開催
☆産業用設備技術者のための入門講座
・毎年11月に東京の本部事務所にて開催、2日間の集中コース
② 対象受講者
☆個人会員と法人会員(産業用入門講座は会員外の方も受講できます)
③ 受講料
☆本部月例、支部開催
個人会員2,000円 法人会員8,000円
(1日集中講座の場合、個人会員3,000円 法人会員12,000円)
☆出張講座
別途相談
☆産業用設備技術者のための入門講座
会員24,000円 会員外48,000円
<参考:本部支部所在地>
本 部
〒105-0014 東京都港区芝2-31-15 北海芝ビル5F TEL:03-3769-3090
北海道支部
〒060-8677 札幌市中央区大通東1-2北海道電力㈱火力部火力企画グループ TEL:011-251-4385
東北支部
〒980-8550 仙台市青葉区本町1丁目7-1東北電力㈱火力原子力本部火力部火力業務G
TEL:022-799-6131
中部支部
〒461-8680 名古屋市東区東新町1 中部電力㈱火力部内 TEL:052-973-2267
関西支部
〒530-8270 大阪市北区中之島3-6-16 関西電力㈱ 火力事業本部内 TEL:06-6445-6969
中国支部
〒730-8701 広島市中区小町4-33中国電力㈱電源事業本部(火力)内
TEL:080-5237-2591
四国支部
〒760-8573 高松市丸の内2-5四国電力㈱火力部内 TEL:080-6387-2071
九州支部
〒810-8720 福岡市中央区渡辺通2-1-82九州電力㈱発電本部発電総括グループ TEL:092-726-2907
-1-
2.平成27年度(2015年度)の大学講座プログラム
2015年度
開催日
4.17
4.18
5.18
本
部
本
部
6.20
7.11
本
部
東北支部
7.16
講
座
内
容
一日集中講座 発電所海水設備の汚損対策技術
-基礎から応用まで-
1.発電所の海水設備の概要
2.海生生物の基礎知識
3.発電所海水設備の運用と管理
4.海生生物対策技術の概要
海生生物 5.海生生物対策技術の現状と最新技術動向 その1
6.海生生物対策技術の現状と最新技術動向 その2
7.海外の対策技術の紹介
8.対策技術の評価
9.環境への配慮
「ガスタービンの構造、及び定期点検について」
GTCC
ICTを活用した最新技術の紹介
本
部
本
部
石 炭
中国支部
関西支部
7.25
講師所属
講師
60
海生研
原 猛也
40
海生研
飯淵 敏夫
60
JANUS
勝山 一朗
100
電中研
野方 靖行
55
協会
船橋 信之
90
MHPS
三菱
重工業
高効率
発電システム
研究所
石炭エネル
ギーセンター
東芝
MHPS
コントロール
システムズ
吉田 雅弘
90
90
石炭火力についての世界の最新動向
90
系統にやさしいタービン発電機制御システム
90
90
山本 正晴
牧野 啓二
戸根 洋一
黒石 卓司
90
MHPS
山下 登敏
火力発電用ボイラの基本的構造と材料
90
MHPS
菊原 誠治
90
ベスト
マテリア
梅村 文夫
過熱蒸気から飽和水の輸送を扱う配管系の流動現象と
配管振動
90
東芝
井關 崇司
1.海生生物の基礎知識と最新技術動向
60
電中研
野方 靖行
60
JANUS
勝山 一朗
3.塩素注入技術基礎から応用まで
60
海生研
飯淵 敏夫
系統にやさしいタービン発電機制御システム
90
東芝
稲田 浩
再生可能エネルギー時代を見据えた火力プラントの制御
~まだまだ頑張れる火力発電~
90
金属材料/腐食メカニズム
腐 食 腐食は電気の流れ、流れを止めるのが防食
~これを知れば腐食は怖くない?~
海生生物 2.対策技術の概要と評価
8.22
本 トラブル
ボイラにおける損傷、不適合の原因の調査手法
部
事例
180
9.12
本
部
180
ST
熊野 信太郎
ボイラの基本特性
ボイラ
制 御
分
石炭焚ボイラ技術の可能性
(過去に学び、将来を考える)
制 御 再生可能エネルギー時代を見据えた火力プラントの制御
~まだまだ頑張れる火力発電~
配 管
7.24
(上期)
蒸気タービン概論
(初級者向けの蒸気タービン技術)
-2-
MHPS
コントロール
システムスズ
IHI
柏木 智光
IHI
田之上 辰朗
東芝
奥野 研一
黒石 卓司
平成27年度(2015年度)
開催日
10.17
講
座
内
(下期)
容
分
講師所属
講師
180
東芝
宮池 潔
90
電中研
大高 円
90
電中研
市川 和芳
90
MHPS
菊原 誠治
90
IHI
室木 克之
ボイラの基本特性
90
MHPS
山下 登敏
ボイラ用耐熱鋼の種類と特徴
90
MHPS
駒井 伸好
90
富士電機
岡 美樹
90
富士電機
和泉 栄
地球温暖化に対応する再生可能エネルギー、電力貯蔵の役割 90
日 立
製作所
稲毛 真一
石炭ガス化複合発電向けガスタービンクリーン燃焼技術の開
発
90
MHPS
浅井 智広
再生可能エネルギー時代を見据えた火力プラントの制御
~まだまだ頑張れる火力発電~
90
系統にやさしいタービン発電機制御システム
90
MHPS
コントロール
システムズ
東芝
タービン ガスタービンの基本構造と保守サービス
90
MHPS
今北 浩司
GTCC ICTを活用した最新技術の紹介
90
三菱
重工業
熊野 信太郎
180
東芝
奥野 研一
90
IHI
大上 哲雄
90
IHI
森 雄介
本
発電機 タービン発電機の構造と予防保全
部
バイオマス発電に向けた燃料化技術
本 バイオ
11.14
部 マス バイオマス燃料による発電技術と国内動向について
12.4
東北支部
12.11
火力発電用ボイラの基本的構造と材料
本
特別講演
部
PRB炭焚きボイラ
ボイラ
ST導入 蒸気タービンの基礎とその構造
本
12.19
部 ST技術 富士電機(欧州系)蒸気タービンの特徴
1.16
1.23
2.19
2.20
3.12
3.18
本
部
制御
ST
蒸気タービン概論
(初級者向けの蒸気タービン技術)
ボイラ
ボイラ用主要補機器の保守技術
補機
脱硫装置 排煙脱硫装置・GGHの保守管理と予防保全
中部北陸
3.4
GT
九州支部 関西支部 中部支部
1.21
本
部
稲田 浩
タービン
タービンサイクル概論
~プラントの設計図としてのヒートバランス~
90
東芝
井須 威博
制御
系統にやさしいタービン発電機制御システム
90
東芝
稲田 浩
90
横河電機
仲矢 実
90
MHPS
三宅 盛士
180
東芝
奥野 研一
PID PID制御の基礎(PIDを自転車のように乗りこなそう)
本
部 ボイラ がんばれ、ぼくらの石炭焚き変圧貫流ボイラ発電プラント!
制御 ~その特性は?制御は?~
中
国
黒石 卓司
ST
蒸気タービン概論
(初級者向けの蒸気タービン技術)
-3-
3.
平成26年度(2014年度)
3-1. 参加者実績
講座開催実績
① 講座開講実績
講座は、本部と支部にて開催しております。
本部では、毎月第三土曜日(連休やお盆時は、その前後土曜日に開催)に開催する定例講座とイブ
ニングセミナーなど適宜開催するものを合わせ、年間12回以上を開催してします。
また、支部では、東北・中部(名古屋と富山)・関西・中国・九州にて年1回以上を開催していま
す。
2015年度の開催実績(一部予定)は前項2項を参照ください。
② 受講者数の推移
2008年(平成20年)から始まりました”火原協大学講座“の参加者の推移を、図1に示します。
毎年300程度の方が受講されています。
人
400
350
支部
イブニング (2012年度から開催)
300
125
本部
71
250
72
200
24
168
81
103
0
60
42
100
233
256
64
0
0
0
150
234
182
145
194
163
162
76
176
162
159
183
215
50
33
0
2008年度 2009年度
下
上 下
2010年度
上
下
2011年度
上
下
2012年度
上
下
*2011年度は、震災により本部の上期開催を取りやめました。
-4-
2013年度
上
下
2014年度 2015年度
上 下
上
② 受講者の業種別内訳
受講者は、電力会社関連、メーカ企業、工事会社、自家発技術者など多岐にわたっています。
2014年度業種別受講者内訳
電力関係
メーカー
自家発
工事会
社
12%
その他
2015年度上期業種別受講者内訳
工事会社
電力関係
自家発
その他
工事会社
工事会
社
10%
電力関
係
39%
その他
18%
メーカー
電力関
係
38%
その他
24%
メーカー
21%
自家発
8%
自家発
10%
メーカー
20%
③ 受講者の年齢別内訳
受講者は、電力会社関連、メーカ企業、工事会社、自家発技術者など多岐にわたっています。
2014年度受講者年齢別内訳
50代
11%
60代
8%
70代 不明
4% 1%
2015年度上期受講者年齢別内訳
その他
70代 不明
60代 3% 7%
7%
20代
26%
40代
23%
30代
27%
50代
16%
40代
27%
-5-
20代
21%
30代
19%
3-2.平成26年度(2014年度)
ベスト講師賞
ベスト講師賞・特別賞 受賞者紹介
受講者アンケートの 理解度、有益度、教材、進行、総合評価、参加
人数、受講生からの コメント数、質問数等において最も優秀な講師
に贈られる賞です。 上期、下期から各1名づつ選出されます。
☆両講師のご講義は、受講生の方々から圧倒的な支持を得、全て
の 評価が高評価でした。
※ベスト講師賞に準ずる講師を、「特別賞」として表彰しております。
①2014年度上期
(開講:2014年9月27日)
②2014年度下期
(開講: 2015年1月17日)
菊原 誠治 様
室木 克之 様
三菱日立パワーシステムズ㈱ボイラ技術部
呉ボイラ技術部
㈱ IHI エネルギー・プラントセクター
プロジェクトセンター
講義 「火力発電用ボイラの基本構造と材料」
<要約>
講義 「PRB炭焚ボイラ」
<要約>
原子力発電の先行きが不透明な中で、火力発電は
日本において、供給ソース分散化の観点から瀝青炭よ
今後もなくてはならない発電エネルギーです。本講座
りも廉価で埋蔵量も豊富である亜瀝青炭の有効活用が望
ではその火力発電プラント用ボイラの基礎的な構造
まれています。米国PRB炭も亜瀝青炭の一種であるが、
と、各部位に採用されている材料の種類・特徴を紹介
瀝青炭と比べて発熱量が低く、含有水分が多い等の特徴
します。また、火力発電プラントの弱点であるCO2を削
があり、燃料として利用するにあたり様々な設計上の考慮
減するため、ボイラの効率向上を目指した次世代(A-
が必要とされます。
USC)プラント向け新材料の開発も進められており、こ
PRB炭使用時の設計上の留意点について紹介すると共
れら新材料の特性についても解説します。
に、IHIのPRB炭専燃ボイラの実績についても紹介いたし
ました。
<受賞の言葉>
<受賞の言葉>
ベスト講師賞という、大変光栄な賞をいただ
き、ありがとうございます。これもひとえに、火原協
の大学講座の準備をして頂いた方々、並びに受
講していただいた、みなさんのおかげです。
亜瀝青炭という受講者皆様の興味を引く内
容であったことが幸いし、光栄にも賞をいただくこ
とができました。
講師をして一番に感じたことは、受講された
方々が熱心に聴講され、質問等もとても積極的
にして頂き、とてもモチベーションが高いとうことで
す。そのおかげで、講師としても講義に高い意欲
をもって挑めたと思っています。
ではなくIHIとして受賞させていただきます。
火力原子力発電技術協会殿はじめ関係者の
皆様に御礼申し上げます。
諸先輩および同僚の手助けのお陰もあり、個人
※ なお、室木様は業務の都合により
講師を引退されます。
これからも、少しでも受講される方々のお役に
立てるよう頑張っていきます。
ありがとうございました。
-6-
③特別賞 最多コメント賞
大木 隆平 様 元㈱ IHI (開講: 2014年6月21日)
講義 「火力発電プラントの計測と制御」
<要約>
<受賞の言葉>
火力発電プラントの制御システムの変遷とシステム構築の
ありがとうございました。受講生の皆さんに、少しでも参考
背景、およびボイラの特性を配慮したシステム構成の基本的
になる内容にしたいと思い取り組みました。
考え方について学び、業務への活用を目指します。異常時
自分にとっても学び直す機会でもありました。
の対応、保護インターロックについても理解を深めていただく
受講生の皆さんから多くのコメントをいただいた上に、賞を
賜ることになりうれしく思います。
よう解説しました。
④特別賞 スピーディー賞
岩本 啓一 様 元長菱エンジニアリング㈱
講義 「火力発電ボイラの非破壊検査」
(開講: 2014年7月12日)
<要約>
<受賞の言葉>
原子力発電プラントの再稼働が不透明な現在、火力発
この度はスピーディ賞をいただきありがとうございます。
電プラントの重要性は一段と高まっていますが、高稼働に
平均の2倍以上の資料枚数219枚には、講座以外の内
よる損傷も懸念されます。一方、損傷を検出する非破壊検
容も含まれてます。
査技術は、急激に進歩するコンピュータ技術を取りれた定
量化・可視化が目ざましく進歩しています。本講座では、こ
未来を担う若い受講生の皆さんに、私の思いを少しで
も汲み取って頂ければ幸いす。
れら最新の非破壊検査技術を火力発電ボイラへ適用した
例を中心に紹介します。
⑤特別賞 ベストオープン賞
今野 義博 様 常磐共同火力㈱ 勿来発電所 (開講: 2014年11月29日)
講義 「勿来発電所の炭種拡大および CO2排出削減向けた取り組み」
<受賞の言葉>
<要約>
常磐共同火力(株)勿来発電所は、昭和30年に常磐炭田
の低品位炭活用を目的に設立されました。その後、情勢
変化に対応しながら北海道炭・海外炭へ移行し、長年
培った低品位炭のハンドリング及び燃焼技術を基に最適
混炭システムを構築しました。これまでに国内を含む9カ国
約100銘柄に及ぶ石炭を使用し、最近では再生可能エネ
ルギー(下水汚泥の炭化燃料、木質ペレット燃料)の導入
及び石炭ガス複合発電(IGCC)実証機25万kWを商用機
に転用し、CO2排出量削減に努めています。
-7-
今回は、記念すべき第1回目の「ベスト講師賞」選考に
於いて、過分なる「ベストオープン賞」をいただきありがとう
ございます。メーカーさんの専門的な講義と比べ、現場
の経験で培っただけの拙い講義に対し、ご評価をいただ
き大変感謝いたします。
3-3.平成27年度(2015年度)火原協大学講座受講者の声
2015年に開催した講座に寄せられた受講者の声を紹介します。
「発電所海水設備の汚損対策
技術-基礎から応用まで-」
(平成27年4月17日)
「石炭焚ボイラ技術の可能性
(過去に学び、将来を考える)」
(平成27年5月16日)
•海生生物の基礎について学ぶことができ有益でした。発電
所で貝が脱落・流入する時期が年に2回ほどありましたが、
ムラサキガイとミドリガイで生息サイクルが全く違うことが理
解でき、良かったです。
•熱っぽい語り口調、考え方の変革を求める、本質に戻って自
分で考えていく事の重要さを語られていた事、同感です。若
手にもどんどん伝えていきます。
「系統にやさしい
タービン発電機制御システム」
•初心者にも分かりやすい説明でした。大変勉強になりまし
た。
(平成27年6月20日)
「火力発電用ボイラの
基本的構造と材料」
•構造について/材料についての2コマに分けてそれぞれじっく
り聞きたいと思いました。
(平成27年7月11日)
「ボイラにおける損傷、
不適合の原因の調査手法」
(平成27年8月22日)
「蒸気タービン概論 (初級者向
けの蒸気タービン技術)」
(平成27年9月12日)
•丁寧な説明ありがとうございました。
•グループディスカッションは良かったです。
•なかなか勉強できない事を知ることが出来て有益な授業で
した。
•普段の業務、工事を行う上での話は色々伺ってきたましが、
設計上からの構造の理由を聞いて勉強になりました。
「タービン発電機の構造と
予防保全」
•見えない振動が発電機の劣化を進めていることが参考にな
りました。
(平成27年10月17日)
「バイオマス発電に向けた
燃料化技術」
(平成27年11月14日)
•バイオマス発電の燃料となる材料確保についてやがて限界
が来ることが理解できました。電力用PC焚と産業用流動床
と発電効率の優劣が理解できました。
-8-
4.火原協大学講座・講義メニューの紹介
4-1.ボイラ
講座名
火力発電用ボイラの基本的構造と
材料
ボイラにおける
損傷、不適合の原因の調査手法
ボイラにおける
損傷、不適合の原因の調査手法
石炭焚ボイラ技術の可能性
(過去に学び、将来を考える)
ボイラの燃焼調整
ボイラ設備の損傷
~現場で体験した損傷事例~
排ガス温度が10℃下がったらボイラ
効率は何%上がるか?
ボイラ
不適合の原因究明
何故その不適合は発生したのか?
分
90
180
内容紹介
原子力発電の先行が不透明な中で、火力発電は今後もなくて
はならない発電エネルギーです。本講座ではその火力発電プラ
ント用ボイラの基礎的な構造と、各部位に採用されている材料の
種類・特徴を紹介します。また、火力発電プラントの弱点である
CO2を削減するため、ボイラの効率向上を目指した次世代(AUSC)プラント向け新材料の開発も進められており、これら新材料
の特性についても解説します。
講師
MHPS
菊原誠治
ボイラの経年劣化に伴う損傷、不適合は、建設からの時間の経
IHI
過、温度、腐食雰囲気への曝露などの影響で発生している事が
柏木 智光
多くあります。その発生対策を検討するためには、真の原因を究
明する必要があります。損傷、不適合発生環境条件に基づき、
㈱IHI
損傷状況から原因を究明するための手法について、損傷事例紹
田之上 辰朗
介、グループ討議を通じて、実際に検討し、理解を深めます。
90
発電用ボイラには、燃料や蒸気条件によってさまざまな種類が
存在します。燃料ごとに異なるボイラの特性や構造の違い、蒸気
条件による貫流ボイラや自然循環ボイラといったボイラ型式の違
いを中心に、ボイラの基本特性について説明いたします。
MHPS
山下登敏
90
過去に極低品位亜瀝青炭(灰中のNa2O ≻10%)や極低発熱量
褐炭(860kcal/kg)を使用するために開発された微粉炭焚ボイラ
技術を紹介し、技術の可能性について考えます。そして再生可
能エネルギーが大量に導入された現在のドイツの石炭・褐炭焚
ボイラの状況を概説し、将来何が石炭焚ボイラに求められるか、
技術は如何に対応すべきかを皆さんと一緒に考えます。
高効率発電
システム
研究所
山本 正晴
90
90
90
90
ボイラ設計のベースは燃焼にあります。燃焼過程を経て、燃料
中の化学エネルギーが熱エネルギーに変換され、ボイラと言う熱
交換器によって燃焼ガス中の熱エネルギーがボイラの火炉壁
管・接触伝熱面管を流れる水・蒸気に吸収されます。火炉での
収熱は燃料の燃焼状態・火炎形状によって変化し、ボイラの性
能に影響します。燃焼調整は現場では燃焼状態・火炎形状を調
整できる重要な手段です。本講座にて具体的に紹介いたしま
す。
使用燃料別・ボイラ蒸気条件・プラント運用形態が異なるボイラ
本体設備を長期に点検手入れしてきた経験から、現場で現物を
見てきた損傷事例を紹介します。また、ボイラは類似構造部位が
多いので、工期・工費面から弱点部位を抜き取り代表点の検査
が主体となります。未点検部位を残さないための水平展開、運転
状態値からの診断絞り込み等について紹介します。
ボイラ効率を求める方法には、入出熱法と熱損失法がありま
す。また、ボイラ効率は高位発熱量をベースとする場合と低位発
熱量をベースとする場合があります。本講座では、入出熱法と熱
損失法の違いや高位発熱量(HHV)と低位発熱量(LHV)の違い、
あるいはHHVとLHVでボイラ効率がどの程度違うかなどについ
て述べます。勿論、副題の答えについても述べます。
ボイラの漏洩不適合の実例を基に受講者で数グループに分か
れて討議・考察をし、何故そのような不適合が発生したのか、ど
のような原因究明方法があるのか等、講師から解説します。これ
から出会うかもしれない不適合に対して若干なりとも考え方を学
んでおきます。
-9-
IHI
望月 靖文
元東京電力
片岡 穆
高効率発電
システム
研究所
吉田 敏明
MHPS
田原 哲郎
4-2.蒸気タービン
講座名
蒸気タービン概論
(初級者向けの蒸気タービン技術)
蒸気タービン概論
(初級者向けのタービン構造設計)
タービンサイクル概論
~プラントの設計図としてのヒートバ
ランス~
蒸気タービンの熱・流体設計
蒸気タービンの翼構造と翼振動
タービン/高性能タービン
ECOなタービンとは?
プラント全般/プラント効率
日本が世界に誇る技術-省エネ・プ
ラント効率
蒸気タービンの基礎とその構造
富士電機(欧州系)蒸気タービンの
特徴
分
内容紹介
100年以上の歴史を持つ蒸気タービンに関し、対象をタービン
主機とし、歴史と構造を簡単に説明すると共に、そこに至る構造
90 強度設計、流体設計、材料についての基本を、初級者向けに幅
広い観点から解説します。また、性能向上および信頼性向上に
関する代表的な最新技術について、技術変遷も併せ解説しま
す。
一言で構造設計といっても、振動、強度、機能、材料、製造、
組立、試験、運用と幅広い要素を含んでいます。ここではタービ
180
ン主機の基本構造および構造設計に関し、主に回転部を中心
に初級者向けにできるだけ多方面の観点から解説・説明します。
90
90
90
90
コンベンショナル火力に用いられているランキンサイクルを題材
としたタービンサイクル及びヒートバランスの入門的解説。単なる
熱力学的サイクル論に留まらず、プラント計画の起点である「ヒー
トバランス線図」から読み取れる工学的意味(機器仕様との関
連)についても概説します。
蒸気タービンを中心に、タービンの熱設計(速度三角形)の考
え方を説明します。加えて、タービンの翼設計の一般的な考え
方を、低圧最終段長翼を例に説明いたします。蒸気タービン最
終段動翼は、翼長が1mを超え、先端周速がマッハ数2.0に近くな
ります。その流体設計は、最先端の技術と知見を必要とし、チャ
レンジングなものです。
蒸気タービンの動翼は、剛性を高めるため、あるいは減衰を高
めるために、隣り合う翼を連結した構造が採用されています。そ
れら翼の連結構造によってタービンの振動特性は複雑になりま
す。この一見複雑と思える振動特性は、翼の振動モードと流れに
よる励振力の分布が想定できれば理解しやすいのです。本講座
では、さまざまなタービン動翼の振動特性について、共振条件の
考え方からランダム振動応答現象まで簡単に解説します。
全世界の原動機別発電電力量において蒸気タービンは全体
の約2/3を占めており、より一層の性能向上が必要と考えられま
す。一方今後の電力需要増加の大半は中国を中心とする新興
国なので、機器コストの低減も重要となります。本講座では性能
の定義と性能向上技術の進展を解説し、適切なコストで更なる性
能向上を目指す「ECOなタービン」の将来像を考えます。
90
低炭素社会を迎えて日本の発電所では、初期計画から日頃の
運転管理に至るまで非常に木目細かな取り組みが成され、世界
でもトップレベルの熱効率が達成されています。本講座では熱
効率を支える基礎理論について言及し「何が大切か?」を解説し
ます。プラント効率はまさに「たかが1%、されど1%」。
90
蒸気タービンは、火力発電や原子力発電、地熱発電、機械駆
動用といった様々な用途で使用されています。本講義では、火
力発電用蒸気タービンを主な題材として、タービン主機とその周
辺機器の機能や構造上の特徴、タービンが回転する原理等を、
初級者の方にも理解できる内容で紹介します。
90
富士電機の蒸気タービンは、欧州系技術を源流としています。
富士電機の蒸気タービンシリーズ(製品群)を紹介した後、富士
電機蒸気タービンの構造的特長(反動タービン、つぼ型構造、
復水器一体式低圧タービン、フリースタンディング翼、シングル
ポイント軸受構造など)について説明致します。
-10-
講師
東芝
奥野 研一
東芝
井須 威博
MHPS
妹尾 茂樹
MHPS
齊藤 英治
帝京大学
田沼 唯士
MHPS
太田 正人
富士電機
岡 美樹
富士電機
和泉 栄
4-3.ガスタービンコンバインドサイクルプラント
講座名
分
講師
化石燃料を利用する発電設備の中で最も高効率かつクリーン
な発電設備であるガスタービンコンバインドサイクル(GTCC)発電
90 設備への高効率化、稼働率向上の為の信頼性や経済性の要求
三菱重工業
が大きくなっています。GTCC高効率化を図るに重要なガスター
熊野 信太郎
ビンの高温化・大型化は著しい一方で、高い信頼性を確保する
為には過酷な使用環境下にある部品の定期メンテナンスは必要
不可欠である。本講座ではガスタービンの信頼性向上の為の保
守サービスについて説明します。
大型ガスタービンの保守サービス
航空転用ガスタービン
分散電源の中核を担う航空転用形ガ
スタービンの特徴と用途
内容紹介
ガスタービンを発展過程から分類すると、蒸気タービンから発展
したHeavy Duty(重構造型)ガスタービンと航空用エンジンの派
生型である航空転用形ガスタービンに分類されます。
180 航空転用形ガスタービンは出力が限定されますが、発電端効
率が高く軽量コンパクトな特徴を有してます。また発停回数に対
する耐久性が高く、起動・停止時間が短く、Weekly またはDSS、
周波数調整用電源等の様々な運用形態に対応でき、産業用だ
けでなく事業用の供給余力確保のバックアップ電源としても注目
されています。本講座では、航空転用形ガスタービンの構造、特
性やそれを活かしたプラント適用事例を紹介します。
IHI
米澤 克夫
4-4.発電機・変圧器・遮断器
講座名
タービン発電機の構造と予防保全
高電圧大電流ガス絶縁開閉装置お
よび遮断器とその進歩
分
内容紹介
講師
タービン発電機は原子力、火力、地熱発電等に広く用いられ、発
90 電容量も10MW級から1000MW超級と幅広く、種々のタイプが使用
されています。本講座では、まずタービン発電機の機械としての理
解を深めるべく、基本構造や材料を最新の技術動向を含めて解説
します。その上で、タービン発電機における重大事故防止のため
の予防保全と余寿命診断技術について紹介します。
東芝
宮池 潔
高電圧大電流遮断器はSF6ガスを用いることで大きく進歩してき
たが、現在も日々新たな技術開発により進化し続けています。また
変電所のコンパクト化に大きく寄与しているGISは、安全性と保守
の容易さから主流となってきています。今回はSF6ガス遮断器の遮
断原理、責務と進歩の状況、GIS設計の基本要因と断路器・接地
開閉器の責務について述べます。
東芝
豊田 充
90
-11-
4-5. 制御技術
講座名
火力発電プラントの計測と制御
制御
事業用貫流ボイラの制御
複雑化する時代ゆえに必要な単純
化と可視化!
分
火力発電プラントの制御システムの変遷とシステム構築の背
景、およびボイラの特性を配慮したシステム構成の基本的考え方
90 について学び、業務への活用を目指します。異常時の対応、保
護インターロックについても理解を深めていただくよう解説しま
す。
定圧貫流ボイラと変圧貫流ボイラの特徴を紹介します。その上
で、変圧貫流ボイラが何故主流になったのかを考察し、主として
90 変圧貫流ボイラの動特性を確認しながら制御システムの考え方を
説明します。
90
この50年、火力プラントの制御装置は空気式から電気式(アナ
ログ式)、そして、ディジタル式に変わり、制御技術は飛躍的に進
歩しました。今では考えられる制御ロジックを容易に実現できるこ
とから複雑化の一途を辿っています。
その一方で技術伝承の必要性が求められており、単純化と可
視化が有効な手段であることを実例を交え紐解いてゆきます。
そして、このメカニズムは目から入力される情報をそのまま知識
化し、更にそしゃくした知識として頭の中に格納されるプロセスだ
と言われています。
90
石炭焚ボイラは、石炭性状の差異や伝熱面の汚れによるボイラ
の静特性/動特性の変化がユニットの運用性能に影響を及ぼしま
す。石炭性状や汚れのボイラ特性の変化に対応しながら、制御
パラメータを最適に自動補正する方式として多炭種制御がありま
す。本講座では、その概要をわかりやすく紹介します。
多炭種対応制御方式について
がんばれ、ぼくらの石炭焚き
変圧貫流ボイラ発電プラント!
~その特性は?制御は?~
講師
元IHI
大木 隆平
プラントインターロックは、急速に燃料を遮断あるいは減少させ
ることにより、火力プラントの安全確保と機器の致命的損傷を防
90 止し、プラントの安全停止あるいは安全運転継続を図ることを目
的として設置されています。それぞれの項目ごとに、その根拠あ
るいは理由について考察します。
プラントインターロックの心
PID制御の基礎
(PIDを自転車のように乗りこなそう)
内容紹介
90
90
MHPS
コントロール
システムズ
黒石 卓司
MHPS
松岡 俊規
自転車が倒れない論理を考えるより、自転車を乗るようにPID
を肌感覚で使いこなせることを目標に、PID制御を基本から解
説します。
フィードバック制御により生じた減衰振動よりPIDパラメータを
チューニングする手法を紹介し、PID制御の勘所を身に着ける
ことを目指します。
横河電機
仲矢 実
再生可能エネルギーの増加を見越して、石炭焚き変圧貫流
ボイラ発電プラントに対する負荷調整能力への期待が高まっ
ていますが、実は苦手と言われています。ではなぜ苦手なの
でしょうか。その理由をボイラプラントの特性と結び付けて良く
知ることで、苦手克服に繋げられないだろうかとの観点で考察
して行きます。
MHPS
三宅 盛士
-12-
4-6.補機設備
講座名
ディーゼル・ガスエンジンの最新動
向
動翼可変ピッチ軸流ファンの基本構
造と性能
給水加熱器の機能と構造
分
内容紹介
講師
90
分散型電源の一翼を担うレシプロエンジンは燃料多様性・高発
電効率・短納期・負荷追従性などの特徴をもち、国内ではコジェ
ネ電源・ピークカット電源・再生エネルギーのアンシラリー電源・非 三菱重工業
常用兼用電源として適用されています。また新興国ではGDPが
角田 明
急激に伸長する場面で、電力需給ギャップ大・貧弱な送電網など
への対策として、短納期での分散型中小型発電設備として活用さ
れています。100MWクラスの発電所までカバーできるレシプロエ
ンジンの概要と最新動向を解説いたします。
90
軸流ファンは高効率・省スペースであるが、部品点数が多く構
造が複雑であるといわれています。本講座では、主に火力発電
用大型ボイラ向け動翼可変ピッチ軸流ファンの基本構造及び性
能について解説し、軸流ファンの特徴について認識を深めま
す。併せて、軸流ファンの新技術についても解説します。
90
タービンプラントでは、主機である蒸気タービンおよび発電機
の他に、一般に補機と総称される多数の機器から構成されてい
ます。その中で給水加熱器は、蒸気タービンからの抽気を用い
てボイラへの給水を加熱し、タービンプラントの熱効率を向上さ
せる目的に使用されています。給水加熱器は管式熱交換器が
採用され、管内に給水を管外に抽気およびその凝縮水を流動さ
せ、加熱管の内外表面を熱交換を行うものです。
本講座では、給水加熱器の機能および構造などに関する基本
的な項目について解説します。
三菱重工業
原 賢一
MHPS
堤田 真矢
4-7.配管設計・管理
講座名
配管
過熱蒸気から飽和水の輸送を扱う
配管系の流動現象と配管振動
分
90
内容紹介
発電プラント配管は機器間を連結して、過熱蒸気から飽和水
の流体を輸送しており、機器振動や流体圧力変動、またバルブ
の開閉や流体の状態変化を伴う過渡的なプラント運用により配管
振動が起きます。これら配管振動の評価および対策を行うには、
管内の流動現象を把握することがポイントです。
本講座では、各種配管内流体現象(蒸気高速流、キャビテー
ション、二相流、ウォーターハンマー、層化流動)を説明し、配管
内流動評価と制御方法及び配管振動対策について解説しま
す。
-13-
講師
東芝
井關 崇司
4-8.非破壊検査・溶接・材料・腐食・水質管理技術
講座名
火力発電用ボイラの非破壊検査と
寿命診断技術
~ 発電設備の医者は、 どのように
検査・診断をしているのか? ~
火力発電用ボイラを中心とした溶接
技術の基礎と最近の動向
材料(疲労損傷)
諸行無常!なぜ金属は老いるの
か?
腐食は電気の流れ、流れを止めるの
が防食
~これを知れば腐食は怖くない?~
スケールの付着
スケールはどうして付着するのか?
分
内容紹介
講師
90
私たちは、人間ドックや健康診断において検査を受け、その
結果に基づき医師に診断していただくことにより病気に罹ること
を未然に防止し、安心して生活することができます。発電設備も
同じで、適切な検査や寿命診断を適用することにより、メンテナ
ンスコストを押さえつつ安定して運用することが可能となります。
本講座では、破壊や損傷モードが多岐にわたる発電用ボイラ
を主の題材に非破壊検査技術と寿命診断技術を解説します。
MHPS
坂田 文稔
90
発電用ボイラの各種機器は、高温高圧環境で使用されます。
特に溶接部は、この使用環境により様々な影響を受けるため、
溶接部の特性を知ることは機器の信頼性を確保する上で重要
です。ここでは、溶接に関する一般的な基礎知識を概説した上
で、ボイラ材料特有の溶接部特性とその取扱いについて説明
し、併せてボイラ関連の溶接に関わる最新動向も紹介します。
IHI
山岡 弘人
90
90
90
過酷な環境で使用しているつもりはなかったのに、ある日突
然壊れている。過去の大きな交通災害のニュースで、しばしば
耳にする金属疲労。しかし、交通災害だけでなく、その危険性
は身近なところで生じます。本講座では、材料の壊れ方に
フォーカスして、わかりやすく疲労損傷メカニズムを説明しま
す。
金属材料の腐食は、設備の効率低下を招くとともに、時には
大事故につながります。火力発電設備を構成する金属材料の
代表的な腐食について、初級者にもわかりやすくメカニズムを
説明し、併せて、腐食をどのように防止するかの知恵も紹介しま
す。
火力プラントにおける水質管理は、重大なプラントのトラブル
に遭遇して初めて、その大切さを痛感します。
プラント水質がJIS基準値内に管理されていてもスケール付着
問題は発生するため、定期的な検査とメンテナンスの重要度を
事例を交えて紹介します。
MHPS
近藤 雅之
元東京電力
梅村 文夫
MHPS
椿﨑 仙市
4-9.燃料部門
講座名
石炭をボイラできれいに使おう
~現場に対応した石炭燃焼技術
~
LNG
-162℃のLNGを如何に取り扱うか
LNG
グラグラ!! その時LNG設備の耐震
性は?
分
内容紹介
講師
90
今後のわが国のエネルギー供給の安定を考えた時、石炭は化 石炭エネルギー
石エネルギーの主要な役割を果たさなければならない一方、ク
センター
リーンに使いこなすことが最重要です。本講座では世界で最高と 牧野 啓二
いわれている日本の石炭技術について、石炭性状と燃焼に関す
る基礎的な考察から現場に密着した内容までを紹介します。
90
わが国は1969年にLNG受入基地が操業を開始して42年が経
過し、現在まで安全操業が続けられています。世界的なLNG
チェーン(液化、払出、輸送、受入、消費)の歴史を振り返り、
LNG取り扱い、設備の安全について紹介します。
90
極低温設備(LNG関係)を設計、建設する際のポイントと日本
特有の地震対策、特に巨大タンクの最近の耐震設計(阪神淡路
大震災以降)について解説します。東日本大震災によるタンクの
損傷例にも触れる、液体タンクのスロッシングによる最近の被害
(主に石油タンク)についても紹介します。
-14-
マグナ通信
工業・
元協会
田村 吉章
IHI
石田 和雄
4-10. 環境技術部門
講座名
分
内容紹介
発電所海水設備の汚損対策技術
-基礎から応用まで-
1.発電所の海水設備の概要
2.海水および海生生物の基礎知識
3.発電所海水設備の運用と管理
4.海生生物対策技術の現状と最新技
術動向
1日
発電所の海水設備では、多様な海生生物が付着することで
いろいろな問題が発生します。この集中講義では、発電所で
海水を取り扱う設備、海水や海生生物の科学的解説、海生生
物等の設備への付着メカニズム、付着を防止するための多様
な技術の現状と開発中の新しい技術など、多彩な講師陣が幅
広く解説いたします。
5.対策技術の評価
6.国内外の対策技術の紹介
発電所冷却水系への海生生物汚損
の実体と対策
1.障害の実体と問題の所在
2.障害生物の生理・生態
3.対策の種類その1 原理と適用
4.対策の種類その2 原理と適用
5.環境とのバランス
講師
1.火力原子力
発電技術協会
船橋信之
2.電力中央
研究所
野方靖行
3.火力原子力
発電技術協会
船橋信之
4.海洋生物
研究所
飯淵敏夫
5.日本NUS
勝山一朗
6.火力原子力
発電技術協会
原 猛也
1.日本NUS
勝山一朗
2.電力中央
発電所の海水設備では、多様な海生生物が付着することでい 研究所
ろいろな問題が発生します。この集中講座では、どのような問題 野方靖行
1日 が現場で起きているのか、対策技術には何があるのか、多様な 3.海洋生物
対策が与える海洋への環境影響はどうなのかについて、それぞ 研究所
れの専門家が講師となって設備の運用保守を担当している技
飯淵敏夫
術者向けに体型的に解りやすく解説します。
4.ナカボーテック
大庭忠彦
5.海洋生物
研究所
原 猛也
-15-
4-11. 産業用・自家発用発電設備部門
講座名
分
内容紹介
自家発電設備(石炭火力)でのCO2
削減事例の紹介
~低温廃熱回収による省エネ~
90
宇部興産の主力自家発ユニットである145MW設備で隣接す
るセメント工場の低温廃熱をタービン復水で熱回収し発電量を
増加させる省エネを実施しました。省エネ効果(2011年度実績)
は、原油換算10,600kL/年、CO2換算17,200ton。本講座では、
火力発電設備の近隣に廃熱があれば適用可能となる汎用性の
高い本省エネ事例の設備概要、基本設計、運用状況、運開後
の不具合およびその対応等について紹介します。
自家発ボイラ故のチェックポイント
90
自家発ボイラ故の損傷事例とその延命化対策を紹介する。オ
リジナルの設計思想と損傷事例を対比しながら、具体的な事前
処置と延命化対策を解説する。大型の事業用ボイラと比べ、小
さい故にチェックするポイントも違う。その勘コツを伝えたい。
講師
宇部興産
中村 敏明
MHIプラント
エンジニアリング
佐野 栄一
産業用設備技術者のための入門講座 (2日間集中講座)
1. 座産業用ボイラの損傷事例
と予防保全
2. 産業用蒸気タービンの特徴
3. 産業用火力発電所の制御
-あなたの思いでボイラは動く-
4. 産業用発電設備に使われる
中小型ガスタービンの特徴・
用途
産業用ボイラは求められる用途が様々で、発生する損傷も
様々です。その結果、当社がユーザーを通して経験してきた損
90 傷事例は膨大なものとなっています。それら膨大な損傷事例か
ら蓄積された、当社の予防保全の考え方について紹介いたしま
す。
MHIプラント
エンジニアリング
佐野 栄一
産業用蒸気タービンは、各種工場における動力源としての目
的と同時に、プロセス側で必要とする熱利用のための蒸気を供
90 給する目的を持つことが多い設備です。発電と熱供給をバランス
させながら、どのような制御を行うべきか、バランスを取るために
どのような構造的特徴を持っているのかを解説いたします。
東芝プラント
システム
蓑和 昌則
ドラムボイラと貫流ボイラの動特性の違いを確認し、火力プラン
トの制御システムがボイラの動特性を基本に構成されていること
を解説いたします。プラント異常時及び制御装置異常時に対し
制御装置としてどのような対策をしているかなどについても言及
します。また、ボイラ保護回路の基本的考え方を示し燃料遮断時
に必要となる安全対策についても触れます。
元IHI
大木 隆平
90
90
ガスタービンの構造、特徴を他の原動機と比較しながら紹介し
ます。さらに、発電端効率が高く、軽量ココンパクトで、様々な運
用形態に対応できるため、産業発電設備に多く用いられている
航空機転用形ガスタービンを中心に性能、構造の特徴や用途に
ついて国内外のプラント適用事例を交えて紹介いたします。
-16-
IHI
米澤 克夫
4-12.エネルギー概論
(世界情勢・再エネ対応技術等)
講座名
欧米の石炭事情と今後の動向
世界および日本のエネルギー情勢と
今後の動向
再生可能エネルギー増時代の火力プ
ラントの役割
再生可能エネルギー時代を見据えた
火力プラントの制御
~まだまだ頑張れる火力発電~
系統にやさしいタービン発電機制御
システム
分
90
90
90
内容紹介
先進国にとっても開発途上国にとっても、石炭は安価で安定
した電力供給の鍵であり、従って石炭火力発電は世界の発電
量の40%を占めている。しかし唯一の欠点はCO2発生量が多い
ことであり、シェールガスの台頭と相まって欧米を中心に石炭に
対する逆風が吹き始めている。また日本への影響はどうなるの
であろうか?最近の海外出張での調査をベースに欧米の石炭
事情と今後の動向について解説する。
東京大学
金子 祥三
世界のエネルギー情勢は大きく変わろうとしているが、中でも
日本は東日本大震災の後、激動の時を迎えている。今後の動
向と環境・経済・安全の総合的判断からの取るべき選択につい
て解説する。
経済産業省審議会は平成24年5月28日に、2030年の電力エ
ネルギー構成を示す「新エネルギー基本計画」案が公表され
た。最終的な原発比率は未だに明らかにされていないが、いず
れのケースにおいても火力比率が減る。このような将来に備え、
火力発電では以下の3点に取り組む必要があろう。①日本のエ
ネルギー自給率は僅か4%、これに応える高効率ガスタービン。
②CO2低減させるための石炭ガス化。③受給バランスを保つた
めのサラブレットのようなフットワーク。
日本で、今後訪れる”再生可能エネルギー増時代”に火力発
電はどのような役割を果たすべきでしょうか?先行する欧米では
すでにこの問題が顕在化しています。日本がこの問題に直面す
90 るのは2020年以降と予想していたましが、昨年10月、九州、四
国、北海度などで太陽光発電固定買取に待ったがかかってしま
いました。火力発電のフットワークには余力はあるのでしょうか?
「まだまだ火力発電は頑張れる!」というアイデアを紹介いたしま
す。
90
講師
風力・太陽光等再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、その
変動性・不確実性をカバーする為、火力プラントには今迄にない
柔軟な運用が必要となってきています。本講では、蒸気タービン
制御システムとしての基本的な特徴・機能・構成を押さえた上
で、柔軟性・運用性向上のために考慮すべき技術要件を解説
し、電力系統にやさしいタービン発電機制御システム実現の方
向性を紹介いたします。
-17-
MHPS
コントロール
システムズ
黒石 卓司
東芝
稲田 浩
4-13.エネルギーの基礎・歴史等
講座名
火力プラント制御をより理解するため
の熱力学
~”エンタルピー”、”比容積”、”定圧
比熱”から産まれた制御を考える~
エンタルピー演習
~これがわかれば視界が大きく広が
る~
分
内容紹介
エンタルピーを学ぶことで制御の本質が理解できることをこれま
でのエンタルピー講座を通じて紹介しました。 本講座では、更
に、”比容積”また”定圧比熱”に関わる演習を通じて熱力学の大
180 切さを 一緒に考えたいと思います。
○本講座は今まで開講いたしました、エンタルピー基礎講座か
らステップアップしたものです。
※√(ルート)計算のできる電卓のご用意をお願いいたします。
ボイラ制御を理解する上で、エンタルピー線図・エンタルピー
計算をできるようになることは非常に有効です。ボイラ設計及び
180
制御設計においても密接に関連してくるエンタルピーについて、
演習を主体として、自ら計算したり、エンタルピー線図に作図し
たり、手を動かすことにより体得していただく講座です。
「歴史を学べば未来は拓ける」
~ボイラ、蒸気タービン、制御の歴史 180
そのキーワードは・・・~
講師
MHPS
松岡 俊規
MHPS
コントロール
システムズ
黒石 卓司
MHPS
松岡 俊規
高効率
単行本「歴史を学べば未来は拓ける ~火力発電の歴史~」
発電システム
が2013年12月20日、オーム社から発刊されました。これは、発
研究所
電用ボイラ・蒸気タービン・火力発電プラント制御を歴史の視点
吉田 敏明
からまとめたものです。
「温故知新」。孔子が「論語」の中で表現したもので「何事も新 元長崎総科大
しいことを始める前に、歴史を学ぶことが大切だ」という教えで
藤川 卓爾
す。
本講座では、各部門の執筆者、吉田敏明氏、藤川卓爾氏、黒
MHPS
石卓司氏から、そのキーワードを語っていただきます。
コントロール
システムズ
黒石 卓司
4-14. 再生可能エネルギー
講座名
自家発電設備(石炭火力)でのCO2
削減事例の紹介
~バイオマス混焼及び新規バイオマ
ス燃料開発の紹介~
バイオマス発電に向けた燃料化技術
バイオマス燃料による発電技術と国
内動向について
分
内容紹介
講師
90
宇部興産 微粉炭火力発電設備における、バイオマス専用ミル
による大規模バイオマス混焼(バイオマス:建設廃材、平均7%
混焼(熱量ベース)、2007年7月~運転)の事例を紹介します。
また、新規バイオマス新燃料として開発中である加工バイオマス
燃料を紹介します。
宇部興産
坂田 昌一
90
火力発電でのバイオマス利用拡大によるCO2排出量削減に
向け、発電利用に適したバイオマス燃料化技術として、ガス化、
液体燃料化、パウダー化、炭化燃料化技術について紹介いた
します。また、原料となるバイオマスの国内外ポテンシャルにつ
いても併せて紹介いたします。
電力中央
研究所
大高 円
90
発電部門の地球温暖化対策のひとつとして、カーボンニュート
ラルなバイオマス燃料による発電が進められています。その発
電技術として、小規模なガス化発電、中規模のバイオマス専焼
発電、大規模な石炭火力混焼発電について紹介いたします。
また、バイオマス発電の国内動向として、FIT制度を中心に問
題点などを紹介します。
-18-
電力中央
研究所
市川 和芳
5.
出張大学講座のご案内
出張大学講座は、法人会員の方や大学等の学校法人の方からのご要望により、ご希望のプログラム
や講師をそろえ、法人企業の発電所・事務所や大学等の学校などのご希望の会場出向いて講義を実施
いたします。
① プログラム
1講座90分を1単位とし、開催地のご希望に合わせてプログラムを設定いたします。
講座で使用する資料は、協会で用意いたします。
② 対象受講者
法人会員様、学協会様
講座の参加人数はご用意頂く会場の広さによりますが、30名前後が一般的です。
③ 講義会場
ご用意ください。会場に指定された時刻に講師を派遣いたします。
④ 費用
費用には、講師謝礼、講師交通費・宿泊費、資料代等を含みます。
交通費及び宿泊費は実費となります。
お申込みいただいた団体様が会員・非会員で料金が異なります。
詳細はご相談ください。
出張講座のご相談は、下記までお問い合わせください。
一般社団法人 火力原子力発電技術協会 総務部 渡辺佳美
TEL:03-3769-3090
火原協大学講座の定例・支部・出張開催を問わず、ご希望の
テーマがございましたら、下記までお寄せください。
一般社団法人 火力原子力発電技術協会 総務部 渡辺佳美
TEL:03-3769-3090
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6.
平成28年度(2016年度4月~)のプログラム
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7.HPからのお申し込み方法
①
• 当協会HP「会員ログイン」よりお申し込みください
※法人会員の方は、申込都度再ログインとお申し込みをお願いいたします。
②
③
④
⑤
⑥
•「会員ページ」の上部にある「講座・講演会」をクリックしてください
•受講したい講座の「お申込みはこちら」をクリックしてください
•会員データの確認・入力を行い、「入力内容を確認する」を押してください
※データに不備があると、画面上部にエラー表示が出ます
•固定されたデータを確認し「入力内容送信する」を押してください
• 「講座・講演会に参加のお申し込みをいただき、誠にありがとうござ
いました」と表示されれば、受付の完了です
※お申し込み用紙からFAXでもお申込みいただけます
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