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東川町日本語教育事業 概要

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東川町日本語教育事業 概要
2015.10
東川町日本語教育事業
概
要
写真文化首都「写真の町」
北海道東川町
[東川町日本語教育事業概要]
目
次
東川町立東川日本語学校・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
東川町短期日本語・日本文化研修事業・・・・・・・・・・・・・2〜5
(参考)学校法人北工学園旭川福祉専門学校日本語学科・・・・・・・7
1
[東川町日本語教育事業概要]
東川町立東川日本語学校
◇設立の経緯
1985 年に東川町が「写真の町に関する条例」を制定するとともに、「写真の町宣言」
で、世界に開かれたまちづくりの創造を目指す中で、国際交流・国際貢献の一環として 2009
年に東川町短期日本語・日本文化研修事業を開始しました。2014 年まで 5 年間事業を実
施し、およそ 1,000 名の受入れを行なってきた実績を踏まえ、東川町の自然環境や文化的
地理的な環境を生かし、日本語教育を通して世界各国と交流をすることで多文化共生社会
実現の推進につなげていくべきと考え、全国初となる公立日本語学校の設置認可申請を
2014 年 10 月に札幌入国管理局に対して行いました。
そして 2015 年 10 月に設置認可の内示を受けたのち、2015 年 8 月 26 日付官報で告示
を受け、正式に日本語教育機関として認可されました。
その後、2015 年 10 月 1 日をもって正式に東川町立東川日本語学校として開学し、翌
10 月 2 日に開校式を行いました。
◇設立目的
・日本語、日本文化を世界に広め、日本語教育を通して国際貢献を行う。
・東川町を世界に向けて PR し、世界に開かれたまちづくりを推進する。
・交流人口を増やし、地域および地域経済の活性化を図る。
◇東川町立東川日本語学校概要
校
所
名:東川町立東川日本語学校
在
地:上川郡東川町北町 1 丁目 1-1
設置代表者:東川町⻑
校
松岡 市郎
⻑:三宅 良昌
開設年月日:2015 年 10 月 1 日
設置コース:1 年コースおよび 6 ヶ月コース
募 集 定 員:1 年コース 20 名、6 ヶ月コース 40 名
学
費:1 年コース-800,000 円、6 ヶ月コース-400,000 円
※奨学金制度あり
2
[東川町日本語教育事業概要]
◇東川町立東川日本語学校の特徴
・全国初となる公立の日本語学校である。
・奨学金制度が充実しており、他の日本語学校に比べて授業料が安い。
・旧東川小学校校舎の跡地利用。
・豊かな自然のもと、学習に集中できる環境(=適疎)
◇一日の時間割
時 間
内
容
1校時(9:00〜9:45)
2校時(9:50〜10:35)
3校時(10:55〜11:40)
日本語授業
4校時(11:45〜12:30)
午
後(13:30〜15:10)
自習・試験対策
日本文化学習など
◇授業内容
毎日行われる日本語の授業については、
45 分/コマの授業を 1 日 4 コマ行っています。
テキストは受講者のレベルや受講期間に応じて選定し、「読む」「書く」「聞く」「話す」の
四技能を総合的に伸ばすことを目指し授業を行っています。
また、学生とのコミュニケーションを重視し、授業の中で質問・応答を多く取り入れる
ことで、間違いを恐れずに日本語を話してもらう環境づくりを心がけています。
一般的には午前中で授業が終わる日本語学校も多い中で、午後に自習や日本語能力試験
(JLPT)対策の授業をすることで学習時間を増やし、6 ヶ月や 1 年といった比較的短期間で
の日本語能力向上を図ります。
3
[東川町日本語教育事業概要]
◇日本文化授業について
留学生に日本語だけではなく、日本の文化や北海道の自然について学んでもらうため、
午後に日本文化授業の時間を設けています。(不定期)
日本文化授業については、以下のようなものがあります。
1.日本文化体験-茶道や剣道など、日本の伝統文化を体験する。
2.東川体験-木工や陶芸、写真など東川の特色を生かした体験学習が行われる。
3.自然体験-北海道の最高峰・旭岳や、近隣町村(美瑛町・富良野市)など北海道の自然
を肌で感じ、理解を深める学習。
4.施設見学-旭山動物園や美術館、科学館などを訪れ、見聞を広める。
5.研修旅行-小樽など人気スポットを訪れ、北海道の魅力を感じてもらう。
・宿泊施設について
受講に当たっては、受講者は基本的に町内の学生会館に入館します。
町内には(株)東川振興公社が管理・運営する東川町国際交流会館と、(株)⻄川⾷品が管
理・運営する国際交流館マ・メゾン東川があります。両館とも 2 食付の学生会館で、
(学)北工学園 旭川福祉専門学校に通う学生も生活しています。
東川町国際交流会館
国際交流館 マ・メゾン東川
◇現在の受入れ実績
(単位:人)
韓国
台湾
中国
ベトナム
タイ
3
2015.10〜2016.3
(6ヶ月課程)
4
2
2015.10〜2016.9
(1年課程)
4
1
計
8
3
4
インドネシア
計
9
5
3
14
[東川町日本語教育事業概要]
東川町短期日本語・日本文化研修事業
◇事業開始の経緯
東 川 町 短 期 日 本 語 ・ 日 本 文 化 研 修 事 業 は 、 2009 年 夏 に 韓 国 か ら 33 名 の 学
生をおよそ 1 ヶ月の期間で受入れたことから始まりました。
当 事 業 を 開 始 し た き っ か け は 、1990 年 代 に 東 川 町 の 北 海 道 情 報 処 理 専 門 学
校( 現:旭 川 福 祉 専 門 学 校 )で 日 本 語 を 学 習 し た 韓 国 の 留 学 生 が 2007 年 に 来
町した際、町⻑に「東川町では少⼦化の影響もあり、私が留学していたころ
より学生が少なくなっていて、昔に比べると活気がなくなっている。韓国に
は日本語を勉強したいと思っている学生がたくさんいるので、自分も日本語
を学んだ東川町で日本語学習の機会を設けてくれないか」と持ちかけ、翌
2008 年 に 町 が 韓 国・水 原 市 で 現 地 調 査 を 行 っ た と こ ろ 、ニ ー ズ が あ る と い う
こ と が 分 か り 、町 内 に 立 地 す る(学 )北 工 学 園 旭 川 福 祉 専 門 学 校 の 協 力 を 得 て 、
2009 年 夏 に 受 入 れ を ス タ ー ト し ま し た 。
そ の 後 、 台 湾 か ら の 要 望 を 受 け 、2010 年 夏 よ り 受 入 れ を 開 始 し 、 2011 年
には国の交流事業を活用して、中国から日本語研修生を受入れました。
年 々 、受 入 れ 国 及 び 人 数 が 増 大 し 、平 成 27 年 4 月 末 ま で に 東 ア ジ ア 諸 国 を
中 心 に 16 ヶ 国 か ら 合 わ せ て 1,300 名 を 超 え る 人 数 が 受 講 し て い ま す 。
授業風景
◇事業の内容
当 事 業 は 、1 ヶ 月 か ら 3 カ 月 の 短 期 間 で 、短 期 滞 在 の ビ ザ( ビ ザ 免 除 の 国 ・
地域もあり)を取得して来町し、東川町に滞在しながら日本語および日本文
化について学習するものです。
授業については日本語の能力に応じてクラス分けが行われ、個々の能力に
応じた指導を行い、受講者とのコミュニケーションも大切にしています。
日本語の授業は昼過ぎに終わるため、午後に日本文化体験等の学習や日本
語 能 力 試 験 (JLPT)対 策 の 補 習 な ど 、さ ま ざ ま な プ ロ グ ラ ム が 組 ま れ て い ま す 。
茶道や剣道といった日本文化の体験の他に、東川町の自然や特色を生かした
5
[東川町日本語教育事業概要]
写真撮影や木工クラフトの製作、北海道最高峰である大雪山旭岳の登
山、スキー体験など、東川町のことを深く知ってもらい、好きになってもら
えるようなプログラム編成を心がけています。
研修旅行
茶道体験
木工体験
冬の旭岳
・その他の活動について
本事業では、地域住⺠との交流にも⼒を⼊れています。
受講者は地域のイベントに参加するだけではなく、⾃分たちで町⺠を対象とした⽂化紹
介や料理の試食イベントを企画し、実施しています。また、
「日常会話サポートクラブ」と
して週に 1 回程度、受講者と住⺠の交流の場を設けています。受講者が日本語を使って住
⺠とコミュニケーションをすることで、相互理解を促進するねらいがあります。
イベントの企画
地域行事への参加
6
日常会話サポートクラブ
[東川町日本語教育事業概要]
・これまでの受入れ実績について
現在までの受講者数は、16 ヶ国から合わせて 1,300 名を超えています。
人数も年々増大しており、2014 年度には 344 名が受講しました。
◇現在までの受入れ実績
ラト
ビア
(単位:人)
ベト
ナム
インド
ウズベキ
シンガ
ネシア
スタン
ポール
ヨル
ダン
ブー
タン
ノル
ウェー
フィン
ランド
ブラ
ジル
年度
韓国
2009
72
2010
68
36
2011
23
54
19
2
98
2012
30
125
26
2
183
2013
96
103
15
4
48
2014
46
161
6
4
70
19
10
23
110
42
4
100
16
15
21
589
108
16
218
35
25
44
2015
計
335
台湾
中国
タイ
カナダ
ロシア
計
72
104
266
1
1
2
1
2
1
1
2
2
1
344
1
1
1
313
1
1
1
1,380
平成 27 年 10 月現在
◇受講者の感想
本事業は概ね好評であり、
「また東川町を訪れたい」
「友人にも紹介したい」
「とてもいい
経験をすることができた」という感想が数多く挙げられています。
・感想(原文のとおり)
―台湾へ戻りたくなく、もっと⻑い時間でここで暮らしたい。先⽣は全員優しく親切
です。体験学習は全部楽しいです。(台湾・女性)
―日本に来れる機会があればもう一度是非また来たい。過ごしている間とても幸せだ
った。残念に思ったことは 1 ヶ月が短く感じたこと。(韓国・男性)
―「東川は写真の町」という言葉は今私には意味が分かってきました。東川町はどこ
でもいつもきれいです。私はどこでもいつも写真を撮りたいです。東川町の人々はと
ても親切で、私はこの機会をもらってとても感謝します。町⻑、先⽣、皆ありがとう
ございました!(インドネシア・女性)
◇受講後のつながり
受講後も東川町とつながりを持っている受講者が多く、何度も受講するリピーターや
Facebook 等の SNS で東川町や日本語研修事業の PR をしてくれる方もいます。
特に受講者の多い台湾では、平成 25 年に初めて台北市内で同窓会が行われ、同窓生が
集まって「台湾東川会」が発足しました。
同窓会
7
受講者の再訪
[東川町日本語教育事業概要]
学校法人北工学園旭川福祉専門学校日本語学科
(参考)
◇学科概要
学校法人北工学園旭川福祉専門学校日本語学科は、町内に立地する旭川福祉専門学校内
に 2014 年 1 月に開設された学科であり、1 年 6 ヶ月課程と 1 年 3 ヶ月課程の 2 つの課程
で留学生を受け入れています。
現在 107 名の学生が在籍しており、
2015 年 3 月には初めて 4 名の学生が卒業しました。
東川町は旭川福祉専門学校と連携し、留学生に対する奨学金の支給や、短期日本語・日
本文化研修事業の受講者と日本語学科留学生の交流会などを実施しています。
◇現在までの入学実績
韓国
2014.1〜2015.3
(1 年 3 ヶ月課程)
台湾
ベトナム
1
2014.10〜2016.3
(1 年 6 ヶ月課程)
9
11
2015.1〜2016.3
(1 年 3 ヶ月課程)
2
6
2015.10〜2017.3
(1 年 6 ヶ月課程)
計
中国
30
インドネシア
3
13
1
12
11
タイ
1
7
4
16
3
56
12
12
15
28
25
旭川福祉専門学校第二校舎
計
39
16
111
入学式
学生交流会(歓迎会)
8
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