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これを書いている今は、ゴールデンウィークの真っ只中。気の小さいわたし
これを書いている今は、ゴールデンウィークの真っ只中。気の小さいわたしは、早 く宿題を済ませようの一心。6 月半ばに、発送予定の通信の準備。できることからして おこうというわけ。最近は、休みといっても、膝にまつわりつく子はいなくなったし、 クラブの試合を応援に行かなくては・・・ということもなくなったし、楽になりました。 さてさて、最近わたしが思ったことを二つほど。 1.先の号で会費納入のお願いをしました。ある日の電話。「柴田さん、今回で会を辞 めようと思います。医療情報はいただきましたし、ポストポリオも分かりました。あ りがとうございました。じゃあ、柴田さんもお元気で。」 「あっ、はいはい。わざわざお電話ありがとう。どうぞお元気で。」 わたし達と同じような活動をしている方に、こんな電話があるんですよとお話しし ますと、彼女「ホホホホ」と笑いながら「そういうことは、わたし達の会にもよくあ ります。わたし達は、卒業なさったんだと思うことにしていますのよ。ホホホホ。」で した。上品な方なのです。わたしもつられて「ホホホホ」と笑っていたら、なんとな く寂しくなっていた気持ちが、「ホホホホ」と、元気になりました。 個々の事情もあることですから、仕方がありませんものね。 でも、わたしは、早々と「留年」を決めて、会費を納めてくださった多くの方々、 カンパをしてくださった方々、お一人、お一人がいとおしくなりました。ポリオの後 遺症を持ちながら、まだ「入学」さえしていない人たちのことを考えてくださったの ですから。一緒にがんばりましょう。ありがとう。 この会が、これからどう変わっていくか分からないけれど、全国に 10 万人いるとい われるポリオの方々全員に、PPSの情報を届けること。その日が本当の卒業式です。 気の遠くなるような話かもしれませんが、それまでできるだけ「留年」し続けてほし いなと思います。 でも、卒業の日は早ければ早いほどいいのです。ポリオ後遺症を持つ大多数の者が、 一番危ない時期にさしかかっている今。急を要します。専門職の方々にも、もっとも っと力を貸していただきたいと思うようになりました。助けてください!中でも、ポ リオのお医者さん、ポリオの大学の先生、ポリオの福祉関係の方々、きっと大勢いら っしゃることでしょう。一肌脱いでいただけませんか! 2、朝日新聞と毎日新聞に取り上げられたこともあって、問い合わせの電話も多かっ たのですが、その中で強く思ったこと。「ポリオを隠すな」です。 軽度の人で、手帳の申請を躊躇されている方に多いのですが、ポリオを隠して生き てきた人生ですから、わたし達の会に入ろうという気は毛頭ありません。障害者団体 とは関係を持ちたくないのです。でも心配なので、有効な情報だけはほしい・・・。それ でも構いませんが、そんな話を聞かされるとたまらなくなります。そんな彼、彼女の 気持ちに寄り添ってあげよう・・・辛抱強く聞いて差し上げようといつも努めています が、辛いのです。 そんな彼、彼女だけを責める気はありません。障害は悪いもの、隠さなくてはいけ ないもの、彼、彼女をして、そんなふうに思いこませているこの社会に厳然としてあ る差別。それをわたしは憎みます。そして、私自身でさえ、その得体のしれない大き なものに押しつぶされてしまいそうで、とても疲れてしまうのです。ちょっとため息 が出てきました。いやになってきました。 今回はここでやめよーうっと。 そうそう、ミニスカートをはく方法が、ついに見つかりました。このごろの若いお 嬢さんが、スパッツの上にスカート、ジーンズの上にスカートをはいている・・・そんな ファッションのことです。最初見たときは、 「なんやねん」と思いました。でも、ひら ひらの白いミニスカートを、ジーンズの上にはいている子を見つけたとき、 「これやな」 と思いました。わたし達の不恰好なおしりは隠れるし、ひらひらのミニスカートがは けるんだと。しょうもないか・・・。でも・・・きっとおばさんの流行にはならないと思い ます。 しかし、美というものも、結局何でもありなんですね。考えてみれば、昔の中国の 女性は纏足をしていたわけで、わたしなんか立派な片足纏足。ですから、これも美し いとなれば、美しいのかもしれません。 先の話に戻りますが、自分はこれなんだと胸を張れば、それが一番美しいというこ とかも。パンツの上にスカートも流行じゃんと胸を張れば美しい?びっこも纏足じゃ んと胸を張ればとても美しいのです。やっぱり、ポリオを隠すな・・・が、結論かな。 では、31 号の通信を届けます。 (柴田 多恵)