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こ こ さ ぽ
女性・子ども・家庭の生活支援cocoroサポート・ネット「カミーニョ」 こ こさ ぽ Vol.2 2012. 秋 カミーニョ の 活動日誌 SEP 実践者養成基礎研修を終えて SEP…自尊感情を高めるために、SST(行動療法)の 手法に心理教育と認知療法を強化したプログラム 9 月 15 日、16 日の 2 日間の研修にスタッフ 3 名で参加しました。講師は、NPO 法人 WANA 関西代 表の藤木美奈子さん。藤木さんは、ご自身が児童虐待や DV 被害に苦しんだ体験を持ち、現在は龍谷 大学准教授、関西大学臨床心理専門職大学院講師をされています。 当事者の視点を持ちつつ、認知行動療法を取り入れた、自尊感情回復トレーニングの研修会。「人 は変われる」という藤木さんの強い想いと、分析された知識を感じました。 もう一人の講師は、キャリアコンサルタントの中澤良子さん。 「シングルマザーの就労支援におけ る課題」を講演していただきました。実践からのお話なので、ケースで学ぶことができました。 参加しての感想 ほとんどがワーク(実践)の研修でした。それでも疲れず出来たのは、参加者もエンパワーメント(自 身が本来持っている力を引き出すこと)ができるプログラムだったからだと思います。 日頃の人間関係には、誰もが持っているコミュニケーションのクセがあります。それに気付くこと で、よりよいコミュニケーションができたら、と思いませんか? まず自分が実践し、和歌山でも多 くの方に SEP を体験していただきたいと思いました。 (Y) 今までは養成講座を受けるとき、かなりの気合いを入れて挑んでました。ところが今回は、理論の 学習もびっちりあったにも関わらず、眠気と戦うこともなく終えたのです。ロールプレイ(役割を 決めて実際に演じてみる)も回を重ねるごとにグループ内での深まりを感じ、楽しいものとなるの です。まさに私自身のエンパワーメントプログラムであることを体験しました。 習慣を変えることは、本当に難しいものですが、 『技術と寄り添い』があれば何とかなると思いま した。カミーニョでも実践していきたいです。 (K) 最初から、講師の方々の熱意の伝わる講義が続きました。メインの実践訓練ではグループに分かれ、 各々の役割を体験して、練習を繰り返しました。回を重ねるうちにみんな少しずつ、気づきを得な がら上達していきます。 メリハリの利いた研修の後は、心地よい疲れを感じました。今後も、この練習を続けていきたいと 思っています。 (E) 心♡にきくヨガ 『免疫力を UP!』 ヨガインストラクター あべ なおみ そろそろ、風邪やインフルエンザの流行が、気になってきますね。ウィルスを撃退して 元気に過ごし、心も前向きに!ということで、免疫力が UP しちゃうヨガの呼吸法を。 「片鼻交互呼吸法(ナーディ・ショーダナ)」は、左右の鼻の穴を、指で交互に押さえて 行います。体の左右のエネルギーバランスを整え、気道を浄化する呼吸法とされています。 鼻の粘膜が鍛えられて、ウィルスなどの異物への抵抗力が増し、風邪にかかりにくくなるようです。 方法は、 ①右手の人差し指と中指を折り曲げる②右手親指で右の鼻の穴を押さえ、左鼻から息を吐ききる③左鼻か ら、4 か 5 カウントで息を吸って、一旦息を止める④右手薬指と小指で左の鼻の穴を押さえ、右鼻から 8 か 10 カウ ント(吸ったときのカウントの 2 倍の長さ)で息を吐ききる⑤右鼻から 4 か 5 カウントで息を吸って、一旦息を止 める⑥右手親指で右の鼻の穴を押さえ、左鼻から 8 か 10 カウントで息を吐ききる。 このあと③∼⑥を、数セット、できれば腹式呼吸で繰り返します。入浴時などに毎日数分間ずつでも行うことで、 花粉症や鼻炎なども改善!という方がたくさんおられます(私もそのひとりです)。 前回もご紹介しましたが、ゆったりした意識的な呼吸は脳内でのセロトニン分泌を促し、心を穏やかにしてくれま す。片鼻交互呼吸法は、両鼻同時に行うよりも深い呼吸ができるので、波立つ心を鎮める効果もさらに期待できそう ですよ。 (1) BON 目からウロコ本 目からウロコ本 『新・女性学への招待 ―変わる/変わらない女の一生―』 井上輝子 著 有斐閣選書 著者は 1942 年生まれの大学教授。日本の大学で「女性学講座」を 開設したのは井上氏が最初だったそうで、まさに女性学のパイオニア。 本書は、現代の女性たちが学校や職場、家庭など様々な場で直面す る問題を幅広く取り上げたもの。幅が広いため、各テーマへの言及が あっさりしていて物足りない感はあるものの、わかりやすいので入門 書としてはおすすめだ。 DVに関しては、社会的に強い立場にある者から弱い立場にある者への「構造化された暴力」 であるとし、その構造が「パワーとコントロールの車輪」として説明されている。車輪の軸に いる男性が、パワー(体力、経済力など)で女性をコントロール(支配)する。この車輪が男 性に都合よく、ぐるぐる回転するのは社会的な要因があるためだ。 「夫やパートナーからの暴力に泣き寝入りする時代は終わりつつある。万一、自分の身体と 尊厳が傷つけられそうになったときは、 “女性に対する暴力は人権侵害である”との原則を思 い出して、自信を持って行動しよう」と井上氏は呼びかけている。 人権侵害を受けていると自覚するためには、ある程度の知識は必要だ。図書館に行けば、女 性学、ジェンダー、 DV、人権などのキーワードで多くの本がある。まずは一歩。 文・きたうら まさこ(ココラボ出版) カミーニョ相談室からの事業報告 ◆同行支援のための講座開催 5 月 11 日(金) 第 4 回 「ハーグ条約を知る」 講師: 竹川 幸子さん(弁護士) 5 月 25 日(金) 【ここさぽ便り】 カミーニョ相談室も開設して半年がた ちました。電話相談については他機関か らの問い合わせも多く、さまざまな連携 が生まれています。相談件数も少しずつ 増えて、9 月現在で 110 件です。行政 の電話相談ではできない同行支援や、 第 5 回 「一時保護施設からの自立」 行政の支援を離れた後のサポートを目指 講師: 和歌山県女性相談課職員 して、日々がんばっています。 6 月 1 日(金) 心強いことに、警察にも協力をしてい 第 6 回 「母子生活支援施設における自立支援」 講師:和歌山市こども総合支援センター職員 ◆勉強会開催 10 月 5 日(金) ただけて、私たちも安心感を得ていると ころです。警察にお聞きしたところ、県 警が受理した「配偶者暴力相談」の件 数は、平成 23 年が 157 件、平成 24 年が 8 月現在で 155 件と昨年より多く なっているそうです。私たちができるこ 「回復への道、シェルター生活の支援と子どもへのケア」 とは「ひとりじゃないよ」「一緒に考え 講師:奥野 安津紀さん よう」と呼びかけ、安心できる場所を作 (アメリカのシェルターでの生活や回復プログラムに ることだと思っています。 ついて、体験を通してお話していただきました。 ) (カミーニョ相談室) (2) 「DV 被害者支援からはじめる支え合いのまちづくり」 シンポジウム案内 11月11日(日)13:15∼ 対象:一般 参加無料 場所:和歌山ビッグ愛 9 階 りぃぶる C 会議室 「災害時における女性への暴力」 ∼防止と対応について∼ 講 師:正井 禮子さん(ウィメンズネット・こうべ代表) プ レ イ ベ ン ト パープルリボンフラワー教室 パネラー:和歌山県警職員 11 月 11日(日) 11:00 ∼ 和歌山県女性相談課職員 先着 10 名 材料費 1,000 円 りぃぶる B 会議室 協力:国際ソロプチミスト和歌山、ウィメンズスペース・花、和歌山マリーナシティ、 (有)シーエスピー、相互タクシー (株)、 (有)フェミニストカウンセリング堺 cocoro サポート・ネット「カミーニョ」ご案内 女性と子どもへの支援を中心に、エンパワーメント(その人が、本来持っている力を引き出すこと)をしていける場づくりを 目指して設立しました。社会の中で生きにくさを感じることはありませんか? かかえている問題は、個人の問題ではなく、社 会の問題かもしれません。cocoro サポート・ネット「カミーニョ」は、実行委員のスタッフ4名と協力会員 16 名で、長期的な 支援に取り組み、隣に寄り添う支援から始めたいと、2011 年から女性のための相談事業や講座の開催を行っています。 ☆どんなことをしているの? ☆どんな人がいるの? DV被害者支援のための講座、勉強会の開催 心理相談員、社会福祉士、特別支援教育コーディ 児童虐待防止のための講演会や勉強会 家庭支援のための生活サポート ネーター、産業カウンセラー、キャリアコンサ ルタントが中心となり、臨床心理士や大学教授 DV・離婚問題・子育て不安のための電話相談、面接相談、 同行支援等 講師派遣 も会員として協力いただいています。その他、 民間団体や民間企業とも連携をとっています。 就労支援 073-475-0670 (ナンバーディスプレイは使用していません) 女性のための無料電話相談 カミーニョ相談室 DV・家族問題・子育て相談など 月 火 水 木 金 11:00∼14:00 18:00∼20:00 お休みは、祝日及び年末年始(12/29 ∼ 1/3) 【連絡・お問合せ先】事務局 TEL080−2519−4481/FAX073−475−0670/mail cocoro-s-c-9963@trad.ocn.ne.jp 今回、ご協力いただいた皆様ありがとうございました。 ♥ 表紙の絵 いのちに触れ、繋げていくアート・生き方・愛のかたち/みやもりなな ♥ 編 集 和歌山の本を和歌山で ∼ココラボ出版∼ /阿部奈緒美・北浦雅子 ♥ 印 刷 中和印刷紙器株式会社 和歌山市久保町 4 丁目 53 番地 電話 073−431−4411 平成 24 年度和歌山県新しい公共の場づくりのためのモデル事業 (3)