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第 56 回 IBAC GB(Governing Board)出席報告
第 56 回 IBAC GB(Governing Board)出席報告 JBAA 事務局長 佐藤和信 2012 年 11 月 2 日オーランドにおいて、NBAA2012 に合わせて標記が開催され、JBAA か ら佐藤が出席したので主な点について報告する。 AGENDA 1-3 Chairman’s Welcome、Agenda 承認等 Chairman Mr. Peter Gatz(GBAA、ドイツ)の Welcome 挨拶があり、そこでまずこの 9 月から新しくその職についた IBAC の新しい Director General Mr. Kurt Edwards の紹介 があった。 又 13 年の長きにわたりその職にあった前 Director General Mr. Don. Spruston への謝意が述べられ、今回の GB は新旧二人の Director General の共同で議事を進める旨 の説明が合った。 その後今回の GB の Agenda の承認、前回 GB の議事録の承認等が行われた後実質的な審 議に入った。 AGENDA 4 IBAC Membership 1. Potential Members Mexico が依然加盟に興味を示しているが具体的な進展はなし。 BAASA(South Africa)は最近組織としてうまく機能していないようで会費も納入されてい ない。IBAC での継続活動の意思も認められない。BAASA の取り扱いについては次項の 2 項参照。 上記 BAASA に代わり、主として中央アフリカの諸国を中心として新しく形成された AfBAA(African Business Aviation Association)が地域会員として IBAC への加入を希望し てきている。AfBAA については 3 項参照。 2. BAASA Discontinuation of Membership 上記のように BAASA(South Africa)は最近組織としてうまく機能しておらず(単独の独立 組織ではなくなり(CAASA(Commercial Aviation Association of South Africa)の一部にな っている)会費も納入されていない。IBAC での継続活動の意思もないことが確認できたの で Member から除名することが提案され承認された。 3. AfBAA Presentation IBAC への入会を希望している AfBAA(African Business Aviation Association)から 組織の概要や活動内容について Presentation があった。ナイジェリアやガボン等の中部 -1- アフリカ諸国のメンバーが中心で南アフリカの会社も加盟している。ただまだメンバーが 18 社(内オペレーターは 9 社)と規模が小さいこと、BAASA は退会となったものの現在 アフリカの地中海沿岸諸国は中東を束ねる MEEBA に属していてそちらとの調整等も必要 なので入会を認めるかどうかは継続検討となった。 4.Endorsed Event List IBAC Member が承認、支援する国際イベントについての Endorsed Event List への 登録要請が再度あった。 AGENDA 5 Next Meeting 次回の GB57 は 2013 年 5 月 24 日に Geneva で EBACE2013(5 月 21-23 日)に合わ せて又 GB58 は 2013 年 10 月 25 日に Las Vegas で NBAA2013 に合わせて開催すること が決定された。 AGENDA 6 Financial Report 以下が報告、討議、承認された。 1.2012 年 Q3 の Financial Report 会費の値上げを認めてもらったことにより、IBAC の収支は危機状態を脱し安定した状態 に戻っている。今年の Q3 における収支も順調に推移している。 2.Special Project Fund の現況が報告された。 IS-BAO Helicopter Project $17,600 を Special Fund から拠出したこともあり(この お金は今後 IS-BAO Revolving Fund から回収される予定)、Special Project Fund は ほとんど底をついている。 3.Reserve Fund の現況が報告された。 会費の値上げが認められたことにより、Reserve Fund からの拠出をしなくてすんでおり、 本年度も Reserve$372400 が確保できている。 4.IS-BAO Revolving Fund の現況が報告された。 昨年はほぼ収支均衡(収入$662,111 支出$662,940 で-$829)であったが今年は現時点で は+(収入$480,376 支出$462,641 で+$17,736)で推移している。 5.2012 年 Member Contribution Status Membership Contribution(各協会からの納付額)について報告があった。 2012 年に各メンバーから納められたメンバーフィーの合計は、$478,866 で、 会費の値上げにより昨年($270,763)よりも大幅増となっている。JBAA はすでに$4,200 を納付済。最大の納付者は NBAA で$331,600(全体の 69%)。 -2- 7.2013 年 Budget 総額$588,000 の 2013 年 Budget (支出削減に努め GB55 で修正承認され 2012 年 Budget と同額)が提案され承認された。 主な支出項目は人件費$346,000、交通費$69,000 等。 AGENDA 7 IS-BAO IS-BAO に関し以下が報告された。 1.Program Status Update IS-BAO は、順調にビジネス航空業界に受け入れられてきているが、かなり成熟した状 況になってきた。更なる成長を目指すのであれば新しい分野への進出(グランドハンド リング分野(3 項参照)や 1 機のみで事業を展開しているような小規模事業者への進出) が必要な時期になってきている。 Finance の章で報告があったように IS-BAO Revolving Fund は順調に推移している。 新規 IS-BAO 購入者数は、一昨年(過去最高の 451) 、昨年(202)より減少してきてお り、9月までで 86 社であった。 又 Certificate Holder 数は今年9月末現在で 663 社(昨年末は 589 社)となっている。 Auditor 向けを中心に、Workshop の開催は今年 40 回(9 月末までに 28 回完) 、来年 は 60 回を予定している。 2.IS-BAO Ground Handling & Business Plan IS-BAO の Ground Handling 版である IS-BAH (International Standard for Business Aircraft Handling)の開発については EBAA が熱心であり、すでにその素案はできあ がっている。前回の GB で、IBAC として本格的にその開発を行うかどうか、調査、検 討することになったが、その後の検討でも賛否両論(その有効性を主張する意見と対 象の拡大しすぎを懸念する意見)で意見がわかれており、引き続き検討を行うことに なった。 3.IS-BAO Program Review Board 以前から IS-BAO Program について、GB(Governing Board)の監督を強化すべきと の声が強く(年 2 回の GB Meeting だけでは GB による監督は難しい)、その一環とし ての GB Member を議長とする委員会(IS-BAO Program Review Board)の設立が提 案され、承認された。 委員会の委員は議長に加え、Director General、 IS-BAO Program Director 及び他の 2 名の委員で構成されることになり、議長として Mr. Scott Macpherson(新しい CBAA からの GB Member)が選出された。 -3- AGENDA 8 Election of IBAC Executive IBAC の Executive Officer(Chairman, Vice Chairman, Treasure, Corporate Secretary)の 任期は 3 年であり、昨年末で現 Executive の任期が切れ本来であれば新しい Executive を 昨年秋の GB で選出すべきところであったが Director General の交代が今年予定されてお り, 急激な人事の変更を避けるため、当時の Executive の任期を一年延長することが提案さ れ了承されていた。 従って今年のこの GB で来年以降の新しい Executive を選ぶ(通常は経験を積んできた Vice Chairman が Chairman に昇格)ことになっていたが、新 Chairman に就任予定であった Vice Chairman の Mr. Len Giacomelli (CBAA)が諸般の事情から IBAC 活動を継続できな いとのことで Chairman に就任して貰えないことになった。3 年間の Vice Chairman とし ての経験を積み Chairman に就任して貰える候補がいなくなってしまったので急遽、来年 2013 年は、現執行部に更に一年継続して貰い(Vice Chairman には Mr.Len Giacomelli (CBAA)に代わり前 Chairman であった Mr.Rui Thomaz Aquino(ABAG,ブラジル)が就任) 、 その後 2014 年からの3年間は再度 Mr.Rui Thomaz Aquino に Chairman に就任して貰う 人事が提案され承認された。 従って来年 2013 年の IBAC の Executive Officer は以下のようになる。 Chairman : Peter Gatz (GBAA) Vice Chairman : Rui Aquino(ABAG) Treasure : Terry Yeomans (BBGA) Corporate Secretary : Bill Stine (NBAA) AGENDA 9 Chairman’s Closed Meeting Chairman Peter Gatz の要請で GB の正式 Member(理事)のみの Closed Meeting が招集 され、前 Director General Mr.Don Spruston へのボーナス支給の件が討議された。 その結果長年(13 年間)の功績への感謝として$26000($2000X13)をボーナスとして支 給し、又それとは別に Director General 業務引き継ぎ期間のアドバイザー料として$30000 ($5000/月 X6ヶ月)を支給することが了承された。 又 Director ICAO Liaison, Mr.Peter Ingleton にも 10%のボーナスを支給することが了承さ れた。 -4- AGENDA 10 Policy Review 1.Policy Update Status Review Policy の定期見直しの結果が報告された。特記事項なし。 2、Policy for Approval 以下の Policy の改定 が承認された。 a. Policy 40-8 Financial Procedure 今回の Director General の交代に合わせ、その引き継ぎがスムーズに行われるよう Financial Procedure の一部見直しが行われ前回の GB に提案され承認されていたが今 回更に追加の改定(Auditor 交代時の承認)がありそれが了承された。 3.Illegal Charter –MEBBA Presentation MEBBA の Mr.Ali Naqbi より特に中東地区では Illegal Charter(Gray Operation,無資 格運航者による有償飛行)が多くて困っており今度強力に Campaign を張ることになっ た旨 Presentation があった。ヨーロッパでも全運航便数 650000 便の6-8%は illegal ではないかと見られているとの話もあり、安全面からも重要な問題なので、IBAC として も今後 POC(Planning and Operations Committee)等で対応を協議していくことにな った。 AGENDA 11 Sources for IBAC Safety Data 前回の GB でも話があった本件のその後の状況が報告された。引退を表明している Mr. Breiling とは引き続き折衝しているが他に売却するとの話もあり状況は余り芳しくない。 代替手段を考えるとともに、引き続き折衝を続ける。 AGENDA 12 Environmental Issues Environmental Issues に関する EU や ICAO(ICAO CAEP(Committee on Aviation Environmental Protection)の最近の動きが報告された。 EU ETS(EU Emission Trading System)については、煩雑な事務手続きに対する不満が 多く問題になっていたが、簡便手続きが適用される範囲が拡大されたこと等もありここの ところよい方向に動いている。ICAO CAEP での CO2Certification の討議もビジネス航空 にとってはよい方向に行っている。 但し、気候変動に対する全体的な Policy の一部として ICAO を中心として航空のための Global MBM(market –based measure ) の枠組みを確立していこうという動きがあり、 -5- これに対し IBAC としても早急に global MBM に対するビジネス航空業界としての対応、 方針を明確にしていく必要が有る。今後拡大 POC 等を開いて対応を検討していく。 AGENDA 13 Aviation Security Update 前回 GB 以降の US や EU の状況について報告があったがあまり進展はない。 AGENDA 14 Aviation Rulemaking Update 前回 GB 以降の EASA や ICAO の Rulemaking の状況が報告された。特記事項は無。 AGENDA 15 ICAO Activities GB55 と 56 の間に出席した会議等 ICAO 関連の活動が報告された。ICAO ANB(Air Navigation Bureau)の Director から 2013 年の ANB での討議の優先順位を聞かれている。 その中には Fractional Ownership の ICAO Provision の開発も入っている。 AGENDA 16 Strategic Plan Status Report Strategic Plan Status Report の Update の紹介があった。Regular Base での Update で 特記事項なし。 AGENDA 17 POC/17 Synopsis 9 月 17,18 日に Berlin で開催(Hosted by GBAA)された POC(Planning and Operations Committee)/17 での審議の概要が報告された。主な事項は上記 AGENDA16 迄で報告した 内容と同じ。 AGENDA 18 Members Reports 日本版 Part135 が近々発行されること等最近の日本の状況を報告した。 以 上 -6-