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留萌市

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留萌市
留萌管内
留萌市
積極的に海外との
つながりを模索するマチ
国遼寧省の営口港務局と友好港湾議定書を締結し、技術研修
海外3都市との交流から対岸貿易へ
生・職員の相互交流を主に行なっている。2003年(同15年)
「営口港務局」は、「営口港務集団有限公司」に名称変更し、
留萌市は、3都市と国際交流を行っている。姉妹都市提携
民間企業に衣替えした。
のロシア・ブリヤート共和国の首都ウラン・ウデ市、友好港
湾提携の中国遼寧省の営口(えいこう)港務集団有限公司、
2000年の友好港湾10周年には21人の代表団、03年には同有
そして将来は友好関係を樹立したいと考えている交流合意都
限公司から局長ほか9人の代表団が相次いで来留、港湾視察、
市カナダ・ブリティッシュ・コロンビア州コートニー市の3
市内企業を訪問した。
次いで、同15周年の05年(同17年)6月には再び同有限公
都市である。
司の李松副総裁ら13人が来訪し、李団長は営口港関連施設へ
[姉妹都市(ロシア・ウラン・ウデ市)
]
の資金協力を要請した。一方、留萌市側は「留萌港の整備も
留萌市は、留萌港が1936年(昭和11年)国際貿易港に、52
進んだので、営口港との航路開設を目標としたい」との考え
年(同27年)に重要港湾に指定されていることもあり、同市
を伝え、同有限公司が民間企業になったことも手伝い、よう
が国際都市へと成長し、対外貿易の強化を図るためにもロシ
やく経済交流に向けた具体的な動きの芽が出てきている。
ア極東地域の都市との姉妹提携を早くから希望していた。
だが、極東沿岸の港湾都市は社会主義体制下での軍港のた
め実現出来ず、代わって旧ソ連領事館を通じて72年(同47年)、
ウラン・ウデ市との姉妹都市提携にこぎつけた。
72年∼82年までほぼ毎年ウラン・ウデ市を訪問、91年(平
成3年)同市の開基3
25周年記念式典に留萌市代表団が出席
し、総額200万円相当の医薬品を病院に寄贈するなど、旧ソ
連体制下でも友好関係が深まっていた。
最近では2002年(同14年)姉妹都市提携30周年記念式典の
ため3人のウラン・ウデ代表団が留萌市を訪れ、市内視察、市
民とのお茶会、歓迎夕食会などで改めて友好を確認し合った。
しかし、ウラン・ウデ市は内陸に位置し、交通手段が不便
留萌市役所を訪れた営口港務集団有限公司の局長ほか9人の代表団
=2003年10月
なため、過去30年間では、どうしても代表団の交流が主。今
後、市民レベルの交流にどう拡大していくかが課題になって
[友好交流都市(カナダ・コートニー市)
]
いる。
留萌市では基幹産業である水産加工業の経営安定と原料の
[友好港湾(中国・営口市)
]
確保、また、市民からの英語圏との交流要望などで、以前か
留萌市と営口市(遼寧省)との関係は、1
984年(昭和59年)
らカナダとの提携を希望していた。
日中友好留萌市民会議の講演会の講師として留萌市を訪れた
このため、カナダで加工原料確保事業を営んでいた地元企
駐札幌中国総領事から、留萌市と同様の港湾都市として営口
業とブリティッシュ・コロンビア州東京事務所を通じ都市の
市が紹介され、友好都市提携の気運が盛り上がった。
紹介を依頼したところ、コートニー市の名が挙がってきた。
しかし、友好都市の提携を申し入れるため留萠市長が営口
1993年(同5年)に留萌市の視察団が、コートニー市を訪
市を訪れたところ、すでに群馬県の太田市と姉妹提携を締結
問した。同市は、林業と水産業が主な産業で、ニシン刺網漁
していることがわかった。
のメッカ。多くのカズノコを日本に輸出している水産加工都
当時の中国では、姉妹都市は1市のみとしていたことから
市でもあり、塩カズノコの生産が日本一の留萌市にとって経
港を中心とした友好関係に方針を変え、90年(平成2年)中
済交流の将来性も含め絶好のパートナーと映った。
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コートニー市のホームステイ宅でホスト家族と交換留学生が歓談=2005年
同年の留萌高校創立70周年記念式典にはさっそくヴァニア
その他に、新たな都市として、ロシア・サハリン州のコル
高校校長夫妻・生徒会長が来訪し、友好校の締結が行われた。
サコフ市とホルムスク市との交流も検討している。コルサコ
95年には、コートニー市長が初めて留萌市を訪れ、直ちに
フ港は03年の留萌港への輸出量が北洋材など約1万9千ト
姉妹都市提携をするのではなく、交流が両市にとって大きな
ン。サハリン州の商業港の中では最も多い輸出量を誇る。
負担とならないように、まずは緩やかな条件で親善を深める
ホルムスク市は04年10月、ホルムスク−小樽間を航行する
「交流合意都市」関係を提案、両市の合意で、珍しい「交流
ロシア客船が留萌港に初めて試験寄港し、留萌市内での買い
合意都市」がスタートを切った。
物ツアーが好評を博した。同年11月には、山本助役がコルサ
その後も、留萌サッカースポーツ少年団や経済界を中心と
コフ市役所を訪れ港湾を通じた友好関係樹立の希望を伝え、
した留萌市民訪問団が同市を訪れたのをはじめ、継続交流事
ホルムスク市長にも表敬訪問した。
業として、96年からは留萌高校とヴァニア高校の相互交換留
05年(同17年)10月には官民一体で商談会も兼ねた初めて
学事業が始まった。毎年実施されており、2005年(同17年)
の「サハリンるもい展」をユジノサハリンスクで開催、旭川
もコートニー市へ2人の留学生が派遣された。
の企業も参加して、大いに盛り上がった。また、同年9月に
は、留萌港を拠点にしたサハリンクルーズで、約270人が豪
華客船「飛鳥」に乗り、コルサコフやユジノサハリンスクで
新たな広がりにチャレンジ
観光を楽しんだ。
3都市との交流は継続しているが、課題もあり、留萌市は
留萌市では「サハリンるもい展」
、サハリンクルーズなど
02年、対岸貿易促進中期行動計画を策定し、対岸貿易・港湾
を通して、新たに経済交流を含めた友好港湾・友好都市関係
活用の促進及び地場産業振興のため、地域一体となった国際
を模索していく方針で、ロシア客船の留萌港への恒常的な寄
交流を目指して、新たな友好交流都市について模索している。
港実現も合わせ、積極的に国際交流を図って行きたいとして
まず、当初から姉妹都市要望を持っていた中国営口市との
いる。
交流である。04年5月には留萌日中友好協会の設立20周年記
念事業として、訪中団(13人)が営口市や北京市など中国各
行政主導から民間活動へ
地を視察した。
中国営口市人民政府(営口市役所)を訪問した際、国際交
3都市との国際交流は当初、行政主導の「留萌市国際親善
流を担当する外事弁公室から、留萌市との友好都市締結と小
交流委員会」が進めていたが、市民レベルの国際交流団体に
学校相互の交流に意欲があることが示された。以前と違い、
衣替えするため1997年(同9年)に同委員会を発展的に解消
中国では一都市一姉妹都市の制限がなくなっており、「友好
し、趣旨に賛同する企業9団体と個人56人によって民間の「留
港湾」から「姉妹都市」への昇格も期待される。
萌市国際交流協会」が設立された。
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活動内容は、海外交流都市との市民交流、市民の国際交流
るのがそのいい例だ。
活動に対する協力と支援、国際交流ボランティアの育成、国
ごく最近の事業としては、04年(平成16年)留萌市国際交
際交流関係団体のネットワーク化の推進など。
流協会が主催、他2団体が協力して、コルサコフ市民との人
これまでの主な事業は、99年(同11年)ウラン・ウデ市在
的交流を図るために、
「バプシキナ・ペスニ児童民謡舞踊団」
住のファッションデザイナーのダンビエバ・ゾーヤさんによ
を招請する交流事業を行った。
る「ロシアン・ファッションショー」の開催。同年、北方四
この事業は、01年同舞踊団が留萌市を訪問した際、3団体
島交流事業として4島に住むロシア人25人との日本文化体験
で協力して行ったホームステイや留萌高校との交流が大変好
を中心とした市民交流。2000年(同12年)には世界14カ国か
評だったこと、また、03年留萌市経済視察団がコルサコフを
ら35人の空手家を招き、
「留萌市国際親善空手道フェスティ
訪問した際に、すばらしい歌と踊りで歓迎してもらったこと
バル」を催した。
―などがきっかけとなっている。
01年には在住外国人を招いて、
「国際交流クリスマスパー
コルサコフを拠点に活動しているこの舞踊団は、国際的な
ティ」を開催するなどさまざまな活動を展開している。
評価も高く、これまで海外各都市で多くの公演をし、コンクー
留萌市には、この留萌市国際交流協会のほかに「日本ユー
ルやフェスティバルなどで数々の表彰を受けている。
ラシア協会留萌支部」や「留萌日中友好協会」などがある。
内容は、市民コンサート(留萌市・増毛町・小平町)、市
大きな事業はほとんどこの3団体が一体となって取り組んで
民歓迎会、東光小学校児童との交歓などさまざまだが、民間
おり、02年から中国、ロシアの駐札幌総領事やカナダ通商代
ベースによる国際交流が次第に大きく花開いていくケースと
表などを招いて「国際交流新年交礼会」を合同で開催してい
しても注目していいようだ。
留萌市で行われた「バプシキナ・ペスニ児童民謡舞踊団」公演
=2004年7月
留萌市
!
http : //www1.
sphere.ne.jp/rumoi/
人口:約2万7千人
留萌市は、北海道の西北部に位置し、留萌支庁管内
の中心都市である。留萌港は国の重要港湾。水産加
工が基幹産業で、特に塩カズノコの生産は日本一で
ある。西には日本海、南北には暑寒別天売焼尻国定
面積:2
9
7.
3
公園が連なり、風光明媚なまちである。
国際交流の問い合わせ先
留萌市企画財政部企画調整グループ
℡(0164)
42―1801
91
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