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Cisco Hyperflex VDI(Citrix XenDesktop)ホワイトペーパー

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Cisco Hyperflex VDI(Citrix XenDesktop)ホワイトペーパー
ホワイトペーパー
Cisco HyperFlex Systems
Citrix XenDesktop と Citrix Provisioning Services を使用した仮想デスクトップ インフラス
トラクチャ用の Cisco HyperFlex HX220c M4 ノード
2016 年 7 月
このホワイト ペーパーでは、1000 台の Citrix XenDesktop 7.8 プール仮想デスクトップを使用した Cisco HyperFlex
Systems™ ハイパーコンバージド ソリューションについて説明します。
© 2016 Cisco and/or its affiliates. All rights reserved. This document is Cisco Public.
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目次
参照アーキテクチャの概要 .......................................................................................................................................... 3
本文書の目的 ........................................................................................................................................................ 3
ソリューションの目的 ............................................................................................................................................... 3
ビジネスにおける課題 ............................................................................................................................................. 4
ソリューション ......................................................................................................................................................... 4
ソリューションの利点 ............................................................................................................................................... 5
主要コンポーネント ...................................................................................................................................................... 5
Cisco HyperFlex HX シリーズ ハードウェア ............................................................................................................ 6
Cisco Nexus 9000 シリーズ スイッチ ...................................................................................................................... 6
ストレージ............................................................................................................................................................... 7
VMware vSphere .................................................................................................................................................. 7
Cisco HyperFlex HX データ プラットフォーム .......................................................................................................... 8
Citrix XenDesktop 7.8 と Citrix Provisioning Services 7.8 .................................................................................. 10
Citrix XenApp と XenDesktop 7.8 ........................................................................................................................ 10
Citrix Provisioning Services 7.8........................................................................................................................... 11
Citrix XenApp 管理者とその他のサーバ ファーム管理者にもたらされるメリット ....................................................... 12
デスクトップ管理者にもたらされるメリット ............................................................................................................... 12
Citrix Provisioning Services ソリューション ........................................................................................................... 13
Citrix Provisioning Services インフラストラクチャ .................................................................................................. 13
ソリューション アーキテクチャ ..................................................................................................................................... 14
リファレンス構成 ................................................................................................................................................... 15
ハードウェアとソフトウェアの仕様 .......................................................................................................................... 16
ネットワーク レイアウト .......................................................................................................................................... 18
Cisco UCS Manager での QoS のセットアップ...................................................................................................... 19
Cisco UCS Manager でのネットワークのセットアップ ............................................................................................. 21
ストレージ レイアウト ............................................................................................................................................. 21
パフォーマンス テスト................................................................................................................................................. 23
48 分間の標準ベンチマーク モードのテスト結果 .................................................................................................... 24
8 時間のベンチマーク モードのテスト結果 ............................................................................................................. 28
システム サイジング .................................................................................................................................................. 31
仮想マシン テスト イメージのビルド........................................................................................................................ 32
重複排除機能と圧縮機能 .......................................................................................................................................... 32
まとめ ....................................................................................................................................................................... 34
関連情報 .................................................................................................................................................................. 34
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エグゼクティブ サマリー
アプリケーション ワークロードに合うシンプルで効率的な IT プラットフォームの不足が、ビジネス運営のコスト増加につな
がっています。Cisco HyperFlex Systems™ は、このニーズに対応すると同時に、柔軟性と一貫した管理機能を提供します。
Cisco HyperFlex™ プラットフォームは、デスクトップの仮想化に必要なコンピューティング、ストレージ、およびネットワーク
インフラストラクチャの導入にかかる時間を 2 時間以内に抑えます。通常 2 週間を要する一部のコンバージド システムに
比べて、これは桁違いの速さです。
Citrix XenDesktop と XenApp は、単純なタスク ワーカー環境から最も要求が厳しいリモート グラフィックス ワークステー
ションまで、あらゆるユース ケースでの顧客ニーズを満たす完全なデスクトップおよびアプリケーション仮想化ソリューション
を提供します。アプリケーションおよびデスクトップ配信のすべての方式は 1 つのプラットフォームから素早く導入すること
ができます。Citrix ソリューションは、標準的な Microsoft Windows アプリケーションやデスクトップの導入に代わる、よりセ
キュアで安価な代替手段を IT に提供しながら、どこでも任意のデバイスからモバイル ワークスペースにアクセスできる手
軽さをユーザに提供します。
Citrix XenDesktop を仮想デスクトップ インフラストラクチャ(VDI)用のブローカーとして使用している場合は、Citrix
Provisioning Services(PVS)をプールされた非永続型 Microsoft Windows 仮想 Citrix XenDesktop マシンと仮想 Citrix
XenApp サーバ用に使用することをお勧めします。PVS を使用すれば、IT は複数のマシンがブート可能なゴールデン
Windows OS イメージを使用することで、仮想または物理マシンのイメージ管理を簡素化できます。この単一イメージ OS
配信プラットフォームにより、オンラインになると即座に新しいコンピューティング容量を利用することができます。
本書で報告されている通り、500 台を超える導入では、Citrix PVS が最適なブート時間とエンドユーザ エクスペリエンスを
提供することがわかりました。
Cisco HyperFlex プラットフォーム上の Citrix XenDesktop のパフォーマンスは、主要なハイパーコンバージド競合他社より
2.5 倍速い、業界トップクラスの基準および持続 Login VSI 応答時間を達成しています。1この調査で実施されたテストでは、
1000 ユーザ全員の負荷がかかったクラスタにおける Login VSI インデックス平均エンドユーザ応答時間は 1.02 秒以下でした。
参照アーキテクチャの概要
ここでは、現在の IT インフラストラクチャの課題を明確にし、解決策とそのメリットの概要を示します。
本文書の目的
本書では、最大 1000 台の Citrix XenDesktop 仮想デスクトップ用の 8 つの Cisco HyperFlex HX220c M4 ノードで構成
された仮想ソリューション プラットフォームについて説明します。また、テストで使用したソリューション プラットフォームと同
様の構築で設計およびサイジングするガイドラインを示します。本書は、ソリューションのすべての側面を網羅した総合ガイ
ドではありません。
ソリューションの目的
Cisco HyperFlex Systems は、Cisco Unified Computing System™(Cisco UCS®)プラットフォーム上に構築されていま
す。また、より迅速な導入、そしてより優れた柔軟性と効率性を魅力的な価格で提供しながら、お客様のリスクも軽減しま
す。ソフトウェアデファインド ストレージ(SDS)プラットフォームには、シスコの実績あるコンポーネントが統合されています。
このアプローチは、お客様のワークロード ニーズを満たすためのカスタマイズを可能にしながら、計画立案や構成に関する
決定の必要性を排除または低減します。採用されたプラットフォームと管理モデルは、確立された Cisco UCS データセン
ター戦略を発展させたもので、Cisco UCS Manager を使用したポリシーベースのフレームワークを通して一貫した方法で
管理される使い慣れたコンポーネントで構成されています。
『Nutanix Citrix XenDesktop on AHV, Nutanix Reference Architecture, Version 2.0, May 2016, RA-2035』からのデータを使用し
た、前述の Citrix XenDesktop 7.8 を実行している Cisco HyperFlex プラットフォームの Login VSI Analyzer 基準応答時間との比較に
基づく
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ビジネスにおける課題
多くの事業において、初期の成功と継続的な競争力の維持には、効率の高い IT インフラストラクチャが不可欠です。IT の
効率性は、事業の資本コストと運用コストで示すことができます。ビジネスにおける運用コストの主な要素には、人材と購入
した IT リソースの利用という 2 つが含まれます。
これらの運用コストに関係する根本的な課題は次のとおりです。
• 複雑さ:複雑なシステムは、導入に時間がかかるうえ、高度なスキルを持つ技術スタッフ メンバーを多数必要としま
す。インフラストラクチャの運用維持に必要なさまざまなテクノロジーやツール、また、この複雑な環境により業務が
標準化されないことが、障害率に直接影響し、企業にさらなるコスト増を強いることになります。
• 未使用のキャパシティ:仮想化したとしても、IT リソースの活用が最適化されるわけではありません。ビジネス要件
や、ワークロードが必要とするコンピューティング/ストレージ ニーズは、常に変化し、社内のコンピューティング リソー
スとストレージ リソースの未使用化につながる可能性があります。このリソースのムダを避ける方法の 1 つが、コン
ピューティング リソースとストレージ リソースを個別に拡張できる柔軟性をアーキテクチャに取り入れることです。
IT インフラストラクチャに存在する個々の管理要素を統合することで管理の簡素化を図る取り組みも行われましたが、これに
は限られた改善しか見られませんでした。このような要因や資本化された IT リソースの短い減価償却サイクルを考えると、
必要な使用率レベルに達するには、よりシンプルでより正確に制御されたコンポーネントが必要であることがわかります。
ソリューション
Cisco HyperFlex ソリューションは、導入と運用の簡素化に重点が置かれています。このソリューションで実現されるハイ
パーコンバージド プラットフォームには、小規模からスタートして段階的に増強できるという利点があります。SAN とネット
ワークアタッチド ストレージ(NAS)のどちらかの方式でコンピューティング リソースに接続された、高価なストレージ デバイ
スを使用する必要はありません。基本的なクラスタには、Cisco UCS Manager によって管理される 3 つのハイパーコン
バージド ノードが必要です。さらに、Cisco HyperFlex クラスタは、コンピューティング リソースとストレージ リソースを増や
すことができ、ワークロードのニーズに合わせた柔軟なスケーリングが可能です。ハイパーコンバージド ノードとして動作す
る Cisco HyperFlex HX240c M4 ノードのセットに、コンピューティング専用ノードとなる Cisco UCS B200 M4 ブレード
サーバを接続してクラスタを構成することによって、柔軟性を実現します。このシナリオでは、ハイパーコンバージド ノードが
Cisco UCS B200 M4 コンピューティング専用ノードにストレージを提供します。この機能により、ストレージ容量とコン
ピューティング容量を個別に追加し、クラスタ リソースのレベルを最適化できます。
また、Cisco HyperFlex ソリューションは、シン プロビジョニング、データ重複除去、圧縮などのストレージ効率性機能によ
り、キャパシティとパフォーマンスを向上させます。さらに、クローニングやスナップショットなどの機能を通して、運用効率を
高めることができます。
このソリューションは、Cisco HyperFlex HX220c M4 ノード、Cisco UCS ファブリック インターコネクト、Cisco UCS
Manager、Cisco Nexus® 9372 プラットフォーム スイッチ、Cisco HyperFlex HX データ プラットフォーム(SDS)ソフトウェ
ア、および Citrix XenDesktop Version 7.8 と VMware ESXi 6.0 Update 1b ハイパーバイザを使用しています。HX220c
M4 ノードは、コンピューティング リソース、キャッシュ リソース、およびストレージ リソースを提供し、すべてが Cisco UCS
Manager によって集中管理されます。HX データ プラットフォーム ソフトウェアは、さまざまなワークロードによる消費に対
応するために、コンピューティング リソースおよびネットワーキング リソースと、ストレージ リソースの共有プールを、別々の
Cisco HyperFlex HX シリーズ ノードから供給します。この SDS プラットフォームは VMware vSphere Web クライアント
プラグインによって管理されます。
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ソリューションの利点
このソリューションは、次のようなメリットをお客様に提供します。
• シンプル:このソリューションは、使い慣れたツールや方式を使用して、簡単かつ迅速に導入して管理できるように
設計されています。Cisco HyperFlex ソリューションのために、管理コンソールを別に用意する必要はありません。
• 一元化されたハードウェア管理:クラスタ ハードウェアは、Cisco UCS Manager のサービス プロファイルによって
一貫した方法で管理されます。Cisco UCS Manager は、単一点コンソールおよびファームウェア管理機能も提供
します。Cisco HyperFlex HX データ プラットフォーム(SDS)クラスタは、VMware vCenter のプラグインによって管
理されます。
• 高可用性:コンポーネントの冗長性がノードのほとんどのレベルに組み込まれています。ノード、ネットワーク、およ
びファブリック インターコネクトの障害に対するクラスタレベルの耐久性も実装されています。
• 効率性:ストレージのオーバープロビジョニングに関連した問題に対応する、シン プロビジョニング、データ重複除
去、圧縮、クローニング、スナップショットなどの機能により、さらに効率性の高い管理が実現します。
• 柔軟性:「成長に合わせた投資」:お客様は、コンピューティングとストレージを必要な量のみ購入し、サポートされて
いるクラスタ ノードの上限まで 1 ノードずつ拡張することができます。
• モバイル ワークスペース ソリューション:Citrix XenDesktop は、1 つのコンソールで管理可能な、クラス最高のデ
スクトップおよびアプリケーション仮想化ソリューションを提供し、デバイスも場所も時間も問わないユーザ アクセス
を実現します。
Cisco® 製品とテクノロジーにすでに投資しているお客様は、使い慣れたテスト済みの Cisco UCS テクノロジーを導入する
ことにより、さらにリスクを軽減することが可能になります。
主要コンポーネント
Cisco HyperFlex クラスタは、ブレードとハイパーコンバージド ノードを含む混合構成の場合を除き、同様に設定された
3 ~ 8 つのノードで構成できます。ベスト プラクティスは、N+1 の復元力を備えた高可用性クラスタを構築することです。
つまり、メンテナンス モードや障害状態になったときに、クラスタが 1 つのノードですべての仮想マシンを維持できるようにし
ます。このソリューションには、クラスタあたり少なくとも 4 つのコンバージド ノードが必要です。コンバージド ノードでは、
Cisco HyperFlex HX220c M4 ノードなど 1 つのユニットに、処理レイヤ、キャッシュ レイヤ、およびキャパシティ レイヤが
存在しています。
各ノードには、Cisco HyperFlex HX データ プラットフォームのハウスキーピングとログに使用される 120 GB ソリッドス
テート ディスク(SSD)ドライブと、書き込みログおよび読み取り/書き込みデータのキャッシュに使用されるより大容量の
480 GB 高耐久性 SSD ドライブが搭載されています。また、1.2 TB、10,000 rpm、12 Gbps の SAS ハード ディスク ドライ
ブ(HDD)6 台のストレージ容量が提供されます。Cisco HyperFlex HX シリーズ ノードは、フォールトトレラントで低遅延の
Cisco UCS ファブリック インターコネクトのペアでホストされた Cisco UCS Manager によって管理されます。
ネットワーク層は、10 Gbps の帯域幅の任意のスイッチのペアにすることができます。ここでは、スタンドアロン モードの
Cisco Nexus 9372 プラットフォーム スイッチのペアが既存のネットワークへの接続に使用されています。使用されるハイ
パーバイザは、VMware ESXi 6.0 U1B です。
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表 1 に、Cisco HyperFlex クラスタで使用される主要コンポーネントと、テストに使用したバージョンを示します。
表 1.
Cisco HyperFlex クラスタの主要コンポーネント
レイヤ
デバイス
イメージ
コンピューティング
Cisco HyperFlex HX220c M4 ノード
–
Cisco UCS 6248UP 48 ポート ファブリック インターコネクト
リリース 2.2(6f)
ネットワーク
Cisco Nexus 9372 プラットフォーム スイッチ
リリース 6.1(2)I3(1)
ストレージ
SSD:120 GB の SSD ドライブ X 1 台および 480 GB の SSD ドライブ
X1台
–
HDD:1.2 TB の HDD X 6 台
–
VMware vSphere ESXi
リリース 6.0 U1B
VMware vCenter
リリース 6.0 U1B
Cisco HyperFlex HX データ プラットフォーム
リリース 1.7.1
ソフトウェア
ソリューション アーキテクチャの説明では、これらのコンポーネントがどのように統合され、Cisco HyperFlex HX データ プ
ラットフォームを構成しているかについて詳しく解説します。
Cisco HyperFlex HX シリーズ ハードウェア
Cisco HyperFlex HX220c M4 ノードは、Cisco HyperFlex ソフトウェア定義インフラストラクチャの設計に不可欠なコン
ポーネントです。また、このノードは、Cisco HyperFlex HX データ プラットフォームの SDS 機能と Cisco UCS C220 M4
ラック サーバを統合します。その結果、Cisco HyperFlex HX シリーズ ノードが、Cisco UCS 6248UP ファブリック インター
コネクトのペアに接続することによって、統合ファブリックに統合されます。ファブリック インターコネクト内でホストされる
Cisco UCS Manager は、クラスタ内のすべてのハードウェアを 1 つのコンソールで管理するために使用されます。
このプラットフォームには、各種の標準規格に準拠しているユニファイド ネットワーク ファブリック、Cisco 仮想インターフェイ
ス カード(VIC)のサポート、Cisco 拡張メモリ テクノロジーなど、革新的な技術が実装されています。単一接続アーキテク
チャを使用することで、クラスタ内の各ノードから複数のイーサネットに接続する必要がなくなります。そのため、クラスタの
拡張がシンプルになり、エラーの少ないより迅速な導入が可能になります。
Cisco Nexus 9000 シリーズ スイッチ
このソリューションには、Microsoft Active Directory、ドメイン ネーム システム(DNS)、Network Time Protocol(NTP)、
Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)、VMware vCenter などの共有サービスに接続するための、低遅延 10
Gbps スイッチの冗長セットが必要です。このために使用されるスイッチが、スタンドアロン モードで動作する Cisco Nexus
9372PX スイッチのペアです。
Cisco Nexus 9372PX および 9372PX-E スイッチは、ライン レートのレイヤ 2 およびレイヤ 3 機能セットをコンパクトな
フォーム ファクタで提供します。それぞれのスイッチが、3 層アーキテクチャとリーフ/スパイン型アーキテクチャの両方に対
応する柔軟なスイッチング プラットフォームをリーフ ノードとして提供します。NX-OS モード(Cisco NX-OS ソフトウェア用)
または ACI モード(Cisco アプリケーション セントリック インフラストラクチャ(Cisco ACI™)用)で動作するオプションを使っ
て、これらのスイッチをスモール ビジネス、エンタープライズ、およびサービス プロバイダーの環境に導入できます。
Cisco Nexus 9372PX および 9372PX-E スイッチは、48 個の 1 Gbps および 10 Gbps 拡張 Small Form-Factor
Pluggable(SFP+)ポートと、6 個のクワッド SFP+(QSFP+)アップリンク ポートを備えています。すべてのポートがライン
レートであり、1 ラックユニット(1RU)フォーム ファクタで 1.44 テラビット/秒(Tbps)のスループットを提供します。
シスコの 40 Gbp 双方向トランシーバにより、既存の 10 ギガビット イーサネット マルチモード ケーブル設備を 40 ギガビッ
ト イーサネットに再利用できるため、投資を保護できます。このソリューションは、より高速なアクセス スイッチング インフラ
ストラクチャに移行するデータセンター向けに、1 Gbps および 10 Gbps アクセス接続もサポートします。
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ストレージ
Cisco HyperFlex Systems の物理ストレージは、クラスタ内の個別のハイパーコンバージド ノードによって提供されます。
コンバージド ノードは、コンピューティング リソースとメモリ リソース、読み取り/書き込み操作をステージングするための
SSD ベース キャッシュ レイヤ、永続ストレージ用のさまざまなスピニング メディア(HDD)を含むキャパシティ レイヤを提供
します。
Cisco HyperFlex ソフトウェアは、個々のコンバージド ノードで孤立したストレージのポケットを Cisco HyperFlex HX デー
タ プラットフォームと呼ばれるログ構造ファイル システムに統合します。ログ構造ファイル システムにより、書き込まれるブ
ロックがキャッシュに集められます。構成可能な書き込みログがいっぱいになるまで、またはワークロード条件によって
HDD ディスクへのデステージが必要になるまで集められます。既存のデータが(論理的に)上書きされる場合、ログ構造の
アプローチでは新しいブロックを付加し、メタデータを更新します。キャッシュをデステージする際の書き込み操作では、1 回
の検索操作で大量のデータが書き込まれます。検索操作を何度も行い、一度に少量のデータのみを書き込む、従来の読
み出し-変更-書き込みモデルに比べて、このアプローチではパフォーマンスが劇的に向上します。
ディスクに書き込まれたデータ ブロックは、オブジェクトに圧縮され、一定サイズのセグメントに順番に配置されます。
オブジェクトはクラスタ内のすべてのノードにわたって分散されるため、ストレージ容量を均等に使用できます。このプラット
フォームは、順次に配置する方法によりフラッシュメモリの耐久性を高め、順次 I/O に適した HDD の読み取り/書き込みパ
フォーマンスの特性を最大限に活かします。このプラットフォームには、シン プロビジョニング、スペース効率の良いクロー
ニング、データ保護のためのスナップショットなどのエンタープライズ機能が組み込まれています。インライン重複排除と圧
縮がデフォルトで有効になっており、リソース使用率を大幅に向上できます。
ログ構造ファイル システムは、圧縮してからファイル システムに付加する方法により、永続レイヤへの書き込みを効率的に
行います。ネイティブの Cisco HyperFlex HX データ プラットフォーム スナップショットは、オーバーヘッドが低く、新しいス
ナップショットが作成または削除されてもパフォーマンスが低下しません。ここが競合他社のソリューションとの違いです。
VMware vSphere
VMware vSphere は、コンピュータの物理リソース(VMware ESX ホスト)に共通の仮想化レイヤ(ハイパーバイザ)を提供
します。ハイパーバイザでは、必要に応じた CPU、メモリ、ディスク、ネットワーク接続を指定して、細かく制御されたフル機
能の仮想マシンのプロビジョニングが可能です。仮想マシンは、基盤となるハードウェアの使用率に合わせて、選択したオ
ペレーティング システムとアプリケーション ワークロードを別個に実行できます。
このソリューションに関連する VMware vSphere 6.0 の高可用性機能には以下が含まれます。
• VMware vMotion:仮想マシンのダウンタイムやサービスの中断を発生させることなく、仮想マシンを仮想インフラ
ストラクチャ クラスタ内で移行(ライブ マイグレーション)します
• VMware Storage vMotion:仮想マシンのダウンタイムやサービスの中断を発生させることなく、データ ストア間の
仮想マシン ディスク(vmdk)ファイルを、ストレージ アレイ内またはストレージ アレイ間で移行(ライブ マイグレー
ション)します
• VMware vSphere High Availability:クラスタ内で障害が発生した仮想マシンを検出して迅速なリカバリを可能に
します
• VMware Distributed Resource Scheduler(DRS):クラスタ内のコンピューティング キャパシティのロード バラ
ンシングを提供します
VMware vCenter Server は、vSphere クラスタの仮想化管理の基礎となる、スケーラブルかつ拡張可能なプラットフォー
ムを提供します。vCenter は、すべての vSphere ホストと仮想マシンを管理します。
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Cisco HyperFlex HX データ プラットフォーム
Cisco HyperFlex System のデータ プラットフォームでは、3 方向のデータ ミラーリング(デフォルト)を行うために Cisco
HyperFlex HX シリーズ コンバージド ノードが 3 つ以上必要です。このソリューションでは、N+1 の復元力を備えた高可用
性クラスタを構築するために、クラスタあたり 4 つ以上のハイパーコンバージド ノードを想定しています。各ノードに搭載さ
れた Cisco HyperFlex HX Data Platform コントローラは、分散ファイル システムを実装し、フラッシュベースの内蔵 SSD
ドライブと大容量 HDD を使用してデータを保存します。コントローラは 10 ギガビット イーサネットで相互に通信し、クラスタ
内の複数のノードにわたる単一のストレージ プールを実現します。個々のノードは、ファイル、ブロック、オブジェクト、また
は API プラグインを使用し、データ レイヤを介してデータにアクセスします。ノードを追加すると、クラスタがスケーリングさ
れ、コンピューティング、ストレージ容量、および I/O パフォーマンスが確保されます。
VMware vSphere 環境では、コントローラは、プロセッサ コア数とメモリ量が専用に割り当てられた 1 台の仮想マシンを占
有します。これにより、一貫したパフォーマンスを実現し、クラスタにある他の仮想マシンのパフォーマンスへの影響を防止
できます。コントローラは、VMware VMDirectPath 機能を通して、ハイパーバイザの介入なしに、すべてのストレージ リ
ソースにアクセスできます。分散キャッシング レイヤの一部としてノードのメモリと SSD ドライブが使用され、分散キャパシ
ティ ストレージにノードの HDD が使用されます。コントローラは、プリインストールされた以下の 2 つの VMware ESXi
vSphere Installation Bundle(VIB)を使用して、データ プラットフォームを VMware ソフトウェアに統合します。
• IO Visor:この scvmclient VIB はネットワーク ファイル システム(NFS)マウント ポイントを提供し、個々の仮想マ
シンに接続された仮想ディスク ドライブに ESXi ハイパーバイザがアクセスできるようにします。ハイパーバイザか
らは、単にネットワーク ファイル システムに接続されているように見えます。
• vStorage API for Array Integration(VAAI):このストレージ オフロード API メカニズムにより、vSphere は、基
盤となるストレージ サブシステムからスナップショットとクローニングに関連した高度なファイル システム操作を要求
できます。コントローラは、実際のデータのコピーではなくメタデータの操作によって、これらの操作を発生させます。
そのため、迅速な対応が可能で、新しいアプリケーション環境をすぐに導入できます。
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図 1.
Cisco HyperFlex のデータ最適化フロー
図 1 に示すように、IO Visor は、ワークロード トラフィックを代行受信して、クラスタ内の使用可能なノード間でブロックをス
トライピングします。その後、データは VMDirectPath を使用してハイパーバイザをバイパスし、専用パーティションのいず
れかの、より大きなキャッシュ ディスクにキャッシュされます。ノード間の複製がこのレイヤで実行されます。書き込みブロッ
クは、書き込みログがいっぱいになり、パッシブとしてマークされ、ディスクにデステージされるまで、書き込み続けられま
す。重複排除や圧縮などのデータ最適化プロセスは、データがキャッシュからデステージされる際、ディスクに書き込まれる
前に発生します。
このデータ プラットフォームが実装しているログ構造ファイル システムは、読み取り要求および書き込み応答を高速化する
ために SSD 内のキャッシング レイヤを使用し、キャパシティ用に HDD で実装された永続レイヤを使用します。ログ構造レ
イヤは、書き込み操作がアプリケーションに認識される前に、別々のノードに配置された 1 つ以上の SSD に着信データを
複製します。このプロセスにより、着信書き込み操作が迅速に認識されるとともに、SSD やノードの障害からデータを保護
できます。SSD やノードで障害が発生した場合は、利用可能なデータのコピーを使用して、別の SSD またはノード上でた
だちにレプリカが再作成されます。
分散オブジェクト レイヤは、書き込みキャッシュからキャパシティ レイヤに移されたデータも複製します。この複製された
データも同様に、ハード ディスクやノードの障害から保護されます。全部で 3 つのデータ コピーが使用可能なため、データ
損失のリスクなしに、ディスクまたはノードの障害から復旧することができます。フォールトトレラント構成および設定の一覧
については、Cisco HyperFlex HX データ プラットフォーム システムのアドミニストレーション ガイドを参照してください。
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Citrix XenDesktop 7.8 と Citrix Provisioning Services 7.8
Citrix XenApp と XenDesktop 7.8
Citrix XenApp と XenDesktop は、統合型アーキテクチャ上に構築されたアプリケーションおよびデスクトップ仮想化ソリュー
ションです。管理が容易で、あらゆる組織のユーザのニーズを満たすのに十分な柔軟性を備えています。XenApp と
XenDesktop には、IT タスクを簡素化して自動化する、共通の管理ツール セットがあります。オンプレミス導入と同じアーキテ
クチャと管理ツールを使用して、パブリック クラウド、プライベート クラウド、およびハイブリッド クラウドの導入を管理できます。
Citrix XenApp の機能を以下に示します。
• サーバ ベースのホスト型アプリケーションとも呼ばれる XenApp 公開アプリ:これは、Microsoft Windows サーバ
から任意のタイプのデバイス(Windows PC、Mac、スマートフォン、タブレットなど)にホストされるアプリケーション
です。一部の XenApp エディションには、モバイル デバイス上での Windows アプリケーションのユーザ エクスペリ
エンスをさらに最適化するテクノロジーが組み込まれています。たとえば、ネイティブ モバイル デバイスのディスプ
レイ、ナビゲーション、コントロールを自動的に Windows アプリケーションに変換し、モバイル ネットワーク上のパ
フォーマンスを向上させ、開発者があらゆるモバイル環境にカスタム Windows アプリケーションを最適化できるよう
になっています。
• サーバ ホスト型デスクトップとも呼ばれる XenApp 公開デスクトップ:これは、Windows サーバ オペレーティング
システムからホストされる、低コストのロックダウン型 Windows 仮想デスクトップです。このデスクトップは、コール
センターの従業員など、標準の一連作業を行うユーザに最適です。
• 仮想マシン ホスト型アプリケーション:これは、サーバ環境でホストできないアプリケーションのために Windows デ
スクトップ オペレーティング システムを実行しているマシンからホストされるアプリケーションです。
• Microsoft App-V で提供される Windows アプリケーション:このアプリケーションは、他の XenApp 導入に使用さ
れる管理ツールと同じものを使用します。
• Citrix XenDesktop 7.8:このソリューションに含まれる重要な機能強化により、お客様は Windows アプリケーショ
ンおよびデスクトップをモバイル サービスとして容易に配信でき、同時に管理の複雑さと関連コストの問題にも対応
できます。このリリースの機能強化は、次のとおりです。
◦ XenApp および XenDesktop 用の Citrix FlexCast Management Architecture(FMA)統合型製品アーキテク
チャ:このリリースには、ホスト型共有アプリケーション(Amazon Relational Database Service(RDS))と完全な仮
想デスクトップ(VDI)の両方を提供するための管理インターフェイス一式が含まれています。Citrix XenApp ファー
ムと XenDesktop ファームが別々にプロビジョニングされていた以前のリリースとは異なり、XenDesktop 7.8 で
は、管理者は単一のインフラストラクチャを導入し、一貫性のあるツール セットを使用して、混在するアプリケーショ
ンとデスクトップのワークロードを管理することができます。
◦ クラウドへの導入拡張のサポート:このリリースは、Microsoft Azure、Amazon Web Services(AWS)、または任
意のクラウド プラットフォームのパブリック/プライベート クラウドからのハイブリッド クラウド プロビジョニングをサ
ポートします。クラウド導入は、従来のオンプレミス インフラストラクチャ上の導入と同じ管理コンソールを通して、設
定、管理、監視されます。
Citrix XenDesktop の機能を以下に示します。
• VDI デスクトップ:これらの仮想デスクトップは、1 つの共有サーバ ベースの環境で動作するのではなく、それぞれ
が Microsoft Windows デスクトップ オペレーティング システムを実行します。また、ユーザが自由にパーソナライ
ズできる各ユーザ用のデスクトップを提供できます。
• ホスト型物理デスクトップ:このソリューションは、データセンター内から、ブレード サーバのような強力な物理マシン
へのセキュアなアクセスを提供するのに最適です。
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• リモート PC アクセス:このソリューションを使用すれば、ユーザは、セキュアな XenDesktop 接続を介してどこから
でも物理 Windows PC にログインすることができます。
• サーバ VDI:これは、マルチテナント クラウド環境にホスト型デスクトップを提供するために設計されたソリューショ
ンです。
• ユーザが仮想デスクトップを使用し続けるための機能:これらの機能により、ユーザはネットワークに接続していなく
ても作業を続けることができます。
本書で報告されているテストでは、Citrix XenDesktop が Cisco HyperFlex プラットフォームに展開されています(図 2)。
図 2.
Citrix XenDesktop の論理アーキテクチャ
Citrix Provisioning Services 7.8
ほとんどの企業が社内環境のコンピュータの急増と管理に手を焼いています。デスクトップ PC、データセンター内のサー
バ、キオスク型のデバイスのいずれであっても、それぞれのコンピュータを個別のエンティティとして管理する必要がありま
す。分散処理のメリットを活用するには、分散管理のコストがかかります。各コンピュータをセットアップし、更新し、サポート
するだけでなく、最終的に処分するのにも、時間とコストがかかります。多くの場合、マシンの初期コストは運用コストに比べ
れば微々たるものです。
Citrix PVS では、ハードウェアとその上で動作するソフトウェアの関係を根本的に変えることにより、従来のイメージング ソ
リューションとはまったく異なるアプローチを採用しています。PVS では、イメージを各マシンにコピーするのではなく、単一
の共有ディスク イメージ(仮想ディスク(vDisk))をストリーミングします。それにより、組織でマシンの数が増えて続けても、
管理するディスク イメージの数を減らすことができ、一元管理の効率性と分散処理のメリットも得られます。
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さらに、マシンは単一の共有イメージからディスク データを動的かつリアルタイムでストリーミングしているため、マシン イ
メージの一貫性が確実に保証されます。また、構成、アプリケーション、およびマシンの大規模プールの OS でさえ、マシン
を再起動する間に変更を完了することができます。
PVS を使用すれば、任意の vDisk を標準イメージ モードで構成することができます。標準イメージ モードの vDisk を使用
すると、複数のコンピュータを同時に起動できるため、維持しなければならないイメージの数と必要な記憶域の容量を大幅
に削減できます。vDisk は読み取り専用フォーマットのため、ターゲット デバイスでイメージが変更されることはありません。
Citrix XenApp 管理者とその他のサーバ ファーム管理者にもたらされるメリット
Citrix XenApp サーバや Web サーバなど、ファームとして機能するサーバのプールを管理している場合、各サーバのパッ
チ レベルを一様に保つには、手間も時間もかかります。従来のイメージング ソリューションでは、クリーンなゴールデン マ
スター イメージを使用して始めますが、1 台のサーバをマスター イメージで構築したらすぐにパッチを適用し、それを他の
すべてのサーバにも行わなければなりません。ファーム内の個々のサーバにパッチを適用する方法は、非効率なだけでな
く、結果の信頼性も保証できません。パッチがサーバの 1 台で障害を起こしたまま、ユーザの苦情やサーバの停止が発生
するまで問題に気付かない場合も多くあります。こうした状況で、サーバをファーム内の他のサーバと再同期させることは
困難です。場合によっては、マシンの完全な再イメージングが必要になることもあります。
Citrix PVS を使用すれば、容易かつ信頼性の高い方法でサーバ ファームのパッチ管理を行えます。ゴールデン イメージ
の管理から始め、その 1 つのゴールデン イメージの管理を続けることができます。すべてのパッチ適用が 1 ヵ所で実行さ
れ、サーバの起動時にストリーミングされます。すべてのサーバがディスク イメージの共有コピーを使用するため、サーバ
ビルドの一貫性が保証されます。1 台のサーバが破損しても、そのサーバを再起動するだけで、マスター イメージの元の
正常な状態にすばやく復元されます。アップグレードは非常にすばやく行えます。実稼働用のイメージの更新が完了した
ら、その新しいイメージ バージョンをサーバに割り当てて、サーバを再起動するだけです。新しいイメージは、サーバを再起
動する間に任意の数のサーバに導入できます。別の重要な点として、ロールバックも同じ方法で実行できるため、新しいイ
メージで問題が発生しても、長い時間サーバやユーザが使用不能のままになることはありません。
デスクトップ管理者にもたらされるメリット
Citrix PVS は Citrix XenDesktop に組み込まれているため、デスクトップ管理者は、PVS のストリーミング テクノロジーを
利用して、物理デスクトップ配信と仮想デスクトップ配信の両方のコストを簡素化、統合、削減することができます。多くの組
織がデスクトップ仮想化を検討し始めています。仮想化は統合やシンプルな管理における多くの IT のニーズに応えていま
すが、展開するには、関連するインフラストラクチャも導入する必要があります。PVS を使用しないなら、ストレージ コストの
ためにデスクトップ仮想化が IT 予算を大幅に上回ることになりかねません。しかし、PVS を使用すれば、VDI に必要な記
憶域の容量を最大 90 % 削減することができます。また、管理の対象は数百または数千のデスクトップではなく、1 つのイ
メージのみで済むため、デスクトップ管理のコスト、労力、複雑さを大幅に低減できます。
社内では、あらゆるタイプの従業員が、あらゆるタイプのデスクトップを必要としています。シンプルで標準化されたデスク
トップを必要とするユーザもいれば、高性能で個人用に特化されたデスクトップを必要とするユーザもいます。XenDesktop
は、Citrix FlexCast の配信テクノロジーを使用した単一のソリューションでこれらの要件を満たします。FlexCast を利用す
るなら、IT 部門は各ユーザのパフォーマンス、セキュリティ、柔軟性の要件に対応する、あらゆるタイプの仮想デスクトップ
を提供できます。
すべてのデスクトップ アプリケーションが仮想デスクトップでサポート可能なわけではありません。それでも、IT 部門は統合
と単一イメージ管理のメリットを得られます。デスクトップ イメージは、データセンターで集中的に保存および管理され、オン
デマンドで物理デスクトップにストリーミングされます。このモデルは、ラボ、訓練環境、コール センターなどの標準化された
デスクトップや、仮想デスクトップへのアクセスに使用されるシン クライアント デバイスに特に適しています。
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Citrix Provisioning Services ソリューション
Citrix PVS ストリーミング テクノロジーを使用すれば、単一の共有ディスク イメージからリアルタイムで、コンピュータのプロ
ビジョニングおよび再プロビジョニングを行えます。このアプローチにより、管理者がシステムごとに管理やパッチ適用を行
う必要はなくなります。代わりに、すべてのイメージ管理はマスター イメージで行われます。各システムのローカル ハードド
ライブは、ランタイム データ キャッシングに使用でき、シナリオによってはシステムから完全に削除することもできるため、
電力使用、システム障害発生率、およびセキュリティ リスクが低減されます。
PVS ソリューションのインフラストラクチャは、ソフトウェア ストリーミング テクノロジーに基づいています。PVS コンポーネン
トがインストールされ構成されると、OS およびアプリケーション イメージのスナップショットを撮り、そのイメージを vDisk
ファイルとしてネットワーク上に保存することにより、デバイスのハード ドライブから vDisk が作成されます。このプロセスに
使用されるデバイスはマスター ターゲット デバイスと呼ばれます。vDisk を使用するデバイスはターゲット デバイスと呼ば
れます。vDisk は PVS またはファイル共有上に保存することも、より大規模な導入では、PVS が通信可能なストレージ シ
ステム(Small Computer System Interface over IP(iSCSI)、SAN、ネットワークアタッチド ストレージ(NAS)、および
Common Internet File System(CIFS)ソリューション)上に保存することもできます。また、vDisk は、プライベート イメージ
モードで単一のターゲット デバイスに割り当てることも、標準イメージ モードで複数のターゲット デバイスに割り当てること
もできます。
Citrix Provisioning Services インフラストラクチャ
Citrix PVS インフラストラクチャの設計は、PVS ファーム内の管理者ロールに直接関係します。PVS 管理者ロールは、
管理者がコンソールで管理または表示できるコンポーネントを決めます。
PVS ファームは複数のコンポーネントで構成されます。図 3 に、基本的な PVS インフラストラクチャの概要と、PVS コン
ポーネントがその実装内でどのように配置されるかを示します。
図 3.
Citrix Provisioning Services の論理アーキテクチャ
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次の新しい機能が PVS 7.8 で使用できます。
• Microsoft Windows Hyper-V 仮想ハードディスク(VHDX)フォーマット済みディスクのストリーミング
• Microsoft Windows 10 Enterprise Edition と Professional Edition のサポート
• Unified Extensible Firmware Interface(UEFI)機能強化のサポート
• PVS の新しいライセンス猶予期間:XenApp および XenDesktop との一貫性を保つために 96 時間から 30 日に変更
• API に対する機能強化
• PVS XenDesktop セットアップ ウィザードを使用した、仮想グラフィック処理ユニット(vGPU)対応の XenDesktop
マシン プロビジョニング
• Microsoft System Center Virtual Machine Manager(SCVMM)Generation 2 仮想マシンのサポート
• FIPS のサポート
• デフォルトで有効になる XenApp セッション レコーディング
ソリューション アーキテクチャ
図 4 に、本書で説明したクラスタ トポロジを示します。
図 4.
クラスタ トポロジ
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リファレンス構成
ハードウェア プラットフォームは、それぞれにデュアル プロセッサと 384 GB のメモリが搭載されたノードで構成されます。
プロセッサは Intel® Xeon® プロセッサ E5-2680 v3 CPU(それぞれ 12 コア)で、2.5 Ghz で動作します。選択されたメモリ
DIMM の密度と数は、CPU ごとにサポートされるメモリ チャネルと DIMM の数で最適なパフォーマンスが得られるインテ
ルの推奨値と一致します(図 5)。
図 5.
プロセッサの構成
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ハードウェアとソフトウェアの仕様
表 2 に、クラスタベースの仕様を示します。これは、N+1 の復元力を持つ最小構成クラスタに必要なハードウェアを示して
います。
表 2.
クラスタベースの仕様
説明
仕様
注記
ハイパーコンバージド ノード
Cisco HyperFlex HX220c M4 ノード X 8 個 クラスタは 4 ~ 8 つのノードで構成できます。
ファブリック インターコネクト Cisco UCS 6248UP ファブリック インター ファブリック インターコネクトは、ポリシーベースのス
コネクト X 2 個
テートレス コンピューティングを提供します。
レイヤ 2 スイッチ
Cisco Nexus 9372PX スイッチ X 2 個
オプション:接続用に任意の 10 Gbps スイッチのペア
を導入します。
表 3 に、各ノードの仕様を示します。これは、本書で報告されているテストで使用されたクラスタの各ノードのコンポーネント
レベルの詳細を示しています。
表 3.
各ノードの仕様
説明
仕様
CPU
Intel Xeon プロセッサ E5-2680 v3 CPU X 2 基
注記
メモリ
16 GB の DIMM X 24 個
FlexFlash Secure Digital(SD)カード
64 GB の SD カード X 2 枚
ブート ドライブ
SSD
120 GB の SSD X 1 台
ハウスキーピング タスク用に設定
480 GB の SSD X 1 台
キャッシュとして設定
HDD
1.2 TB、10,000 rpm、12 Gbps の SAS ドライブ X 6 台
各ノードのキャパシティ ディスク
ハイパーバイザ
VMware vSphere 6.0 U1B
SDS 用の仮想プラットフォーム
Cisco HyperFlex HX データ プラット
フォーム ソフトウェア(SDS)
Cisco HyperFlex HX データ プラットフォーム リリース
1.7.1
VMware vCenter Web クライアントを使用すれば、企業全体の可視性を得ることができます。各 vCenter Server インスタ
ンスで複数の Cisco HyperFlex HX シリーズ クラスタを管理するように設定し、クラスタ間で個別のスケーリングを可能に
することで、セキュリティが強化されます。必要に応じて、vCenter リンク モードを使用して vCenter サーバの複数のインス
タンスを接続することにより、このモデルを拡張することもできます。複数の vCenter インスタンスをリンクすると、すべての
インスタンスのリソースを表示または検索することができます(図 6)。
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図 6.
企業全体の可視性
表 4 に、Cisco HyperFlex のコンポーネントと基盤となるノード ハードウェア間のデバイスレベルのマッピングを示します。
表 4.
デバイスレベルのマッピング
コンポーネントの機能
Cisco HyperFlex HX220c デバイス
コメント
ブート(ESXi)
FlexFlash SD カード 1 および 2
SD カード 1 が SD カード 2 にミラーリング
仮想マシンのブートストラップの制御
FlexFlash SD カード 1 および 2
SD カード 1 が SD カード 2 にミラーリング
仮想マシンのハウスキーピング、データ、およびロ
グの制御
フロントスロット 1 に実装された SSD 1
(120 GB)
/var/log、/var/core、および /zookeeper(ハウスキー
ピング)
キャッシュ レイヤ
フロントスロット 2 に実装された SSD 2
(480 GB)
キャッシング用の Intel 3610 ベースの高耐久性 SSD
キャパシティ レイヤ
スロット 3 ~ 8 に実装された 1.2 TB の
HDD X 6 台
10,000 rpm、12 Gbps の SAS HDD
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ネットワーク レイアウト
図 7 に、仮想ネットワーク インターフェイス カード(vNIC)(仮想マシン NIC(vmnic))と、ネットワーキング用の仮想スイッチ
(vSwitch)のセットアップを示します。これは、各 vSwitch に冗長な vNIC を提供し、輻輳がパフォーマンスに影響を与えな
いようにするため、並列パスで十分な帯域幅と分離を確保することを意図しています。4 つの VLAN が構築されます。それ
ぞれ、管理用(ルーティング可能なサブネット)、NFS ストレージ用(ジャンボ フレーム)、実稼働ワークロード トラフィック用、
そして VMware vMotion 用(ジャンボ トラフィック)になっています。
図 7.
ネットワーク レイアウト
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図 8 に、この設計の構成を示します。
図 8.
ネットワーキング構成
Cisco UCS Manager での QoS のセットアップ
Quality of Service(QoS)とは、選択したネットワーク トラフィックに、より質の高いサービスを提供するネットワークの機能
を指します。QoS の主な目的は、特定のトラフィックを優先して(専用の帯域幅や遅延など)、損失特性を改善することで
す。QoS の設定では、特定の種類のトラフィック フローを優先したために他のフローで障害が発生することがないように注
意する必要もあります。
この設計で使用される 4 つのサブネットの一部では、大きめのフレーム、つまり、ペイロードが 1500 バイトを超えるジャン
ボ フレームが必要です。ファブリック インターコネクトがこれらのジャンボ フレームを渡すためには、Cisco UCS Manager
の [QoS システム クラス(QoS system class)] セクションで適切な優先順位を設定する必要があります。表 5 に、優先順
位、サービス クラス(CoS)、最大伝送ユニット(MTU)などの設定値を示します。
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表 5.
QoS の設定
優先順位
有効
CoS
パケット損失
ウェイト
MTU
最適化されたマ
ルチキャスト
プラチナ
○
5
×
4
9216
×
ゴールド
○
4
○
4
標準
×
シルバー
○
2
○
ベスト エフォート
標準
○
ブロンズ
○
1
○
ベスト エフォート
9216
×
ベスト エフォート
○
すべて
○
ベスト エフォート
標準
×
ファイバ チャネル
○
3
×
ベスト エフォート
ファイバ チャネル
–
QoS ポリシーは、vNIC テンプレートと適切な QoS 優先順位を関連付けます(表 6)。
表 6.
QoS ポリシーの設定
QoS ポリシー名
QoS クラス
バースト サイズ
レート
ホスト コントロール
プラチナ
プラチナ
10,240
ライン レート
なし
ゴールド
ゴールド
10,240
ライン レート
なし
シルバー
シルバー
10,240
ライン レート
なし
ブロンズ
ブロンズ
10,240
ライン レート
なし
ベスト エフォート
ベスト エフォート
10,240
ライン レート
なし
最後のステップは、QoS ポリシーを使用した vNIC テンプレートの編集と MTU サイズの調整です(表 7)。
表 7.
vNIC テンプレートの設定
vNIC テンプレート名
MAC アドレス プール
ファブリック
MTU
QoS ポリシー
その他のパラメータ
mgmt-a
mgmt-a
A
1500
シルバー
ネットワーク制御ポリシー:hyperflex-infra
mgmt-b
mgmt-b
B
storage-a
storage-a
A
9000
ゴールド
ネットワーク制御ポリシー:hyperflex-infra
storage-b
storage-b
B
vm-network-a
vm-network-a
A
1500
プラチナ
ネットワーク制御ポリシー:hyperflex-vm
vm-network-b
vm-network-b
B
vmotion-a
vmotion-a
A
9000
ブロンズ
ネットワーク制御ポリシー:hyperflex-infra
vmotion-b
vmotion-b
B
VMware vCenter で対応する vNIC 設定に同様の変更を加えます。
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Cisco UCS Manager でのネットワークのセットアップ
図 9 に、Cisco UCS Manager でのネットワークのセットアップを示します。
図 9.
Cisco UCS Manager でのネットワークのセットアップ
ストレージ レイアウト
Cisco HyperFlex HX データ プラットフォームコントローラは、ハイパーバイザがアクセスするボリュームのすべての読み取
り/書き込み要求を処理し、それにより仮想マシンからのすべての I/O を仲介します。ハイパーバイザには、データ プラット
フォームから独立した専用のブート ディスクが搭載されています。
キャッシング レイヤを使用してパフォーマンスが最適化されるように、着信データがクラスタ内のすべてのノードに分散され
ます。すべてのノードに均等に保存されているストライプ ユニットに対して、新しいデータをマッピングすることで、効果的な
データ分散化を実現します。データ レプリカの数は、設定したポリシーによって決まります。アプリケーションがデータを書き
込むと、そのデータは関連する情報ブロックが含まれているストライプ ユニットに基づいて適切なノードに送信されます。こ
のデータ分散アプローチと、同時に複数のストリームを書き込む機能を組み合わせることで、ネットワークとストレージの両
方のホット スポットを回避できます。また、仮想マシンの場所に関わらず同じ I/O パフォーマンスが提供されるので、ワーク
ロード配置の柔軟性が向上します。
図 10 に、Cisco HyperFlex HX データ プラットフォームのストレージ レイアウトを示します。
図 10.
ストレージ レイアウト
Cisco HyperFlex HX データ プラットフォーム
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• データ書き込み操作:書き込み操作では、データがローカル SSD キャッシュに書き込まれ、それと並行してリモート
SSD に複製されます。その後で書き込み操作が認識されます。このアプローチにより、SSD やノードで障害が発生
した場合のデータ損失のリスクを回避できます。その後、長期保存のために、コストの低い高密度 HDD への書き
込み操作が行われます。高性能な SSD を低コストで大容量な HDD と組み合わせることにより、最適なコストでア
プリケーション データを保存し、高速に取得できるようになります。
• データ読み取り操作:読み取り操作では、通常、ローカルにあるデータはローカル SSD から直接読み取られます。
ローカルにないデータは、リモート ノード上の SSD より取得されます。このアプローチでは、プラットフォームがすべ
ての SSD を読み取り操作に使用できるため、ボトルネックが排除され、優れたパフォーマンスが提供されます。永
続レイヤから読み取られたデータは、SSD とメモリの両方にキャッシュされます。最も頻繁に使用されるデータを仮
想マシンの近くに保存することで、仮想アプリケーションに対する Cisco HyperFlex Systems のパフォーマンスが
大幅に向上します。
このため、VMware DRS などを使用して仮想マシンを新しい場所に移動する際に、HX データ プラットフォームはデータの
移動を必要としません。したがって、仮想マシンを移動してもパフォーマンスやコストには影響しません。
図 11 に、Cisco HyperFlex HX データ プラットフォームを示します。
図 11.
Cisco HyperFlex HX データ プラットフォーム
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パフォーマンス テスト
HX データ プラットフォームは、永続レイヤからキャッシング レイヤを分離し、I/O パフォーマンスとストレージ容量の個別の
スケーリングをサポートしています。この柔軟性により、コンバージド ノードのストレージが消費されるようになっているセット
アップでは、ブレードをコンピューティング専用ノードとして導入することができます。この混合構成を使用すれば、個別のス
ケーリングが可能になり、未使用キャパシティの問題が解決されます。
HX データ プラットフォーム コントローラ ソフトウェアで問題が発生した場合は、そのノード内にあるアプリケーションからの
データ要求は、クラスタ内の別のコントローラに自動で転送されます。
シスコの仮想デスクトップ インフラストラクチャ用テスト プロトコル、および Login VSI 4.1.4 を使用したデスクトップ仮想化
の成功基準に従い、一般提供されているリリース 1.7.1 ソフトウェアを実行する Cisco HyperFlex HX220c M4S 8 ノード
クラスタを新規に設置し、デスクトップ仮想化パフォーマンス評価を実施しました。図 12 に、テストされた構成を示します。
図 12.
パフォーマンス テストに使用された構成
Cisco HyperFlex System は VMware ESXi 6.0 U1Bb 上の 1 つのクラスタ内で動作しています。これは、VMware
vCenter Web クライアントの Cisco HyperFlex プラグインによって管理されます。Citrix PVS によってプロビジョニングされ
た 1000 台の Citrix XenDesktop 7.8 がそれぞれのテスト ケースで使用されました。
この新規設置テストでは、ベンチマーク モードで Login VSI 4.1.4.2 ナレッジ ワーカー ワークロードを実行する次の 3 つの
テスト ケースが使用されました。
• ベンチマーク モードでの 48 分間の Login VSI ナレッジ ワーカー テスト(ログイン ストーム中のエンドユーザ エク
スペリエンス)
• ベンチマーク モードでの 8 時間の Login VSI ナレッジ ワーカー テスト(定常状態での就業日の安定性)
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これらのテストでは、仮想デスクトップのブート ストーム中のパフォーマンス統計をモニタリングし、システムが安定するまで
約 20 分間待ちました。また、ランプアップ(1000 セッションすべてのログイン インターバル)、定常状態(すべてのセッショ
ンがログオンしアクティブである)、そしてログオフが追跡されました。
48 分間の標準ベンチマーク モードのテスト結果
Login VSI テストは、8 台の Cisco HyperFlex HX220c M4S サーバ上でホストされた 1000 台の XenDesktop プール
Windows 7 仮想マシン上で実行されました。Login VSI Analyzer のスコアと遅延値で表されているように、優れたユーザ
パフォーマンスを発揮しています(図 13 ~ 19)。
テスト結果のハイライトを以下に示します。
• 基準応答時間 = 0.7 秒
• 1000 台のデスクトップが動作中の平均応答時間 = 1 秒
• 1000 台のデスクトップが動作中の最大応答時間 = 2 秒
• 平均 CPU 使用率 = 80%
• 384 GB の RAM の平均使用量 = 300 GB
• ホストあたりのピーク ネットワーク使用率 = 408 MBps
• クラスタあたりの平均 I/O 遅延 = 1.9 ミリ秒(ms)
• 定常状態でのクラスタあたりのピーク I/O 操作回数/秒(IOPS) = 11,900
• 定常状態でのクラスタあたりのピーク スループット = 210 Mbps
図 13.
エンドユーザ エクスペリエンス(EUX)応答時間と 1000 セッション分の Login VSI Analyzer チャート
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図 14.
VMware ESXTOP からのホスト CPU 使用率:1000 台のプール デスクトップ、平均 CPU 使用率(%)
\\C1-HX220-07\Physical Cpu(_Total)\% Core Util
Time
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
図 15.
VMware ESXTOP からのホスト メモリ使用量:1000 台のプール デスクトップ、MB 単位の平均メモリ使用量
\\C1-HX220-07\Memory\NonKernel Mbytes
350000
300000
250000
200000
150000
100000
50000
0
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図 16.
VMware ESXTOP からのホスト ネットワーク使用率:1000 台のプール デスクトップ、Mbps 単位の平均ネットワーク使用率
図 17.
単一ホスト VMware ESXTOP:平均 IOPS
\\C1-HX220-07\Physical Disk NFS Volume(HX-C1XD1)\Commands/sec
8000
7000
6000
5000
4000
3000
2000
1000
20:28:49
20:32:57
20:37:06
20:41:18
20:45:30
20:49:43
20:53:56
20:58:09
21:02:22
21:06:35
21:10:48
21:15:01
21:19:14
21:23:28
21:27:42
21:31:56
21:36:10
21:40:25
21:44:40
21:48:56
21:53:13
21:57:30
22:01:49
22:06:05
22:10:19
22:14:33
22:18:46
22:22:59
0
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図 18.
VMware ESXTOP からのホスト ストレージ読み書きレート:1000 台のプール デスクトップ、MBps 単位の平均読み書きレート
図 19.
Cisco HyperFlex Web ユーザ インターフェイス(WebUI)からのパフォーマンス統計:1000 台のプール デスクトップ
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8 時間のベンチマーク モードのテスト結果
Login VSI テストは、8 台の Cisco HyperFlex HX220c M4S サーバ上でホストされた 1000 台のプール デスクトップ上で
実行されました。Login VSI Analyzer のスコアと遅延値で表されているように、優れたユーザ パフォーマンスを発揮してい
ます(図 20 ~ 26)。
テスト結果のハイライトを以下に示します。
• 基準応答時間 = 0.7 秒
• 1000 台のデスクトップが動作中の平均応答時間 = 1 秒
• 1000 台のデスクトップが動作中の最大応答時間 = 2.7 秒
• 平均 CPU 使用率 = 80%
• 384 GB の RAM の平均使用量 = 300 GB
• ホストあたりのピーク ネットワーク使用率 = 523 MBps
• クラスタあたりの平均 I/O 遅延 = 2.5 ms
• 定常状態でのクラスタあたりのピーク IOPS = 10,700
• 定常状態でのクラスタあたりのピーク スループット = 185 Mbps
図 20.
EUX 応答時間と 1000 セッション分の Login VSI Analyzer チャート
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図 21.
VMware ESXTOP からのホスト CPU 使用率:1000 台のプール デスクトップ、平均 CPU 使用率(%)
\\C1-HX220-07\Physical Cpu(_Total)\% Core Util
Time
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
図 22.
VMware ESXTOP からのホスト メモリ使用量:1000 台のプール デスクトップ、MB 単位の平均メモリ使用量
\\C1-HX220-07\Memory\NonKernel MBytes
350000
300000
250000
200000
150000
100000
50000
0
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図 23.
VMware ESXTOP からのホスト ネットワーク使用率:1000 台のプール デスクトップ、Mbps 単位の平均ネットワーク使用率
図 24.
単一ホスト VMware ESXTOP:平均 IOPS
\\C1-HX220-07\Physical Disk NFS Volume(HX-C1XD1)\Commands/sec
8000
7000
6000
5000
4000
3000
2000
1000
10:15:04
10:34:00
10:53:07
11:12:16
11:31:30
11:50:54
12:10:23
12:30:02
12:49:53
13:09:46
13:29:39
13:49:33
14:09:25
14:29:17
14:49:12
15:09:04
15:28:59
15:48:54
16:08:47
16:28:41
16:48:35
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図 25.
VMware ESXTOP からのホスト ストレージ読み書きレート:1000 台のプール デスクトップ、MBps 単位の平均読み書きレート
図 26.
Cisco HyperFlex WebUI からのパフォーマンス統計:1000 プール デスクトップ
システム サイジング
参照アーキテクチャには、このセクションで説明されているサイジング仕様を使用しています。
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仮想マシン テスト イメージのビルド
表 8 に、プール デスクトップ用の Citrix XenDesktop 環境でデスクトップ セッションをプロビジョニングするために使用され
た仮想マシン イメージの要約を示します。イメージは、テスト ツール標準に準拠し、PVS イメージング ツールに組み込まれ
ている Citrix PVS 最適化ウィザードに従って最適化されました。
本書に記載された参照アーキテクチャとパフォーマンス テストは、PVS 最適化ウィザードを使用して最適化された
Windows 7 上で実行されました。
表 8.
仮想マシン イメージの属性
属性
プール デスクトップ
デスクトップ オペレーティング システム
Microsoft Windows 7 Enterprise SP1(32 ビット)
ハードウェア
VMware 仮想ハードウェア バージョン 11
vCPU
2
メモリ
2048 MB
予約済みメモリ
2048 MB
ビデオ RAM
35 MB
3D グラフィックス
オフ(Off)
NIC
1
仮想ネットワーク アダプタ 1
VMXNet3 アダプタ
仮想 SCSI コントローラ 0
LSI
仮想ディスク:VMDK 1
6 GB
仮想フロッピー ドライブ 1
削除
仮想 CD/DVD ドライブ 1
パススルー IDE
アプリケーション
• Login VSI 4.1.4 アプリケーション インストール
• Adobe Acrobat 11
• Adobe Flash Player 16
• Doro PDF 1.82
• FreeMind
• Microsoft Internet Explorer 11
• Microsoft Office 2010
VMware ツール
リリース 10.0.0.3000743
Citrix Virtual Delivery Agent(VDA)
バージョン 7.8
Citrix PVS Agent
バージョン 7.8
重複排除機能と圧縮機能
重複排除と圧縮を使用して、ストレージ効率を高めることができます(図 27)。
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図 27.
重複排除機能と圧縮機能
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まとめ
この Citrix XenDesktop と Provisioning Services を使用した Cisco HyperFlex ソリューションは、コスト効率が良く、導入
と管理が容易なプラットフォームを提供することによって、IT の差し迫ったニーズを解決します。使用されているアーキテク
チャとアプローチによって、シスコ製の使い慣れた一貫性のある管理モデルを採用した、柔軟で高性能なシステムが実現し
ます。加えて、このソリューションは、次世代のハイパーコンバージド システムを実現するためのさまざまなエンタープライ
ズクラスのデータ管理機能も提供します。
応答性が高く、復元力のある高性能な Citrix XenDesktop と Citrix PVS を使用した Microsoft Windows 7 仮想マシン
は、デスクトップ仮想化管理者に多くのメリットをもたらします。
関連情報
シスコ オンライン サポートで入手可能な以下のドキュメントから、さらに関連情報を参照できます。ドキュメントにアクセスで
きない場合は、シスコの担当者までお問い合わせください。
• Cisco Hx220c M4 HyperFlex Node インストール ガイド [英語]:
http://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/hyperconverged_systems/HX_series/HX220c_M4/HX220c.pdf
• Cisco HyperFlex Systems クイック スタート ガイド [英語]:
http://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/hyperconverged_systems/HyperFlex_HX_DataPlatformSoftware/Getti
ngStartedGuide/b_HyperFlexSystems_GettingStartedGuide.pdf
• Cisco HyperFlex Systems 管理ガイド [英語]:
http://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/hyperconverged_systems/HyperFlex_HX_DataPlatformSoftware/Admi
nGuide/b_HyperFlexSystems_AdminGuide.pdf
以下のドキュメントには、追加の関連情報が記載されています。
• Citrix XenDesktop 7.8 と Provisioning Services 7.8 の参照ドキュメント [英語]
◦ http://docs.citrix.com/en-us/provisioning/7-8.html
◦ http://docs.citrix.com/en-us/xenapp-and-xendesktop/7-8.html
• VMware vSphere の参照ドキュメント
◦ VMware vSphere 管理者ガイド:
http://pubs.vmware.com/vsphere-60/topic/com.vmware.ICbase/PDF/vsphere-esxi-vcenter-server-602networking-guide.pdf
◦ VMware vSphere のインストールとセットアップ:
http://pubs.vmware.com/vsphere-60/topic/com.vmware.ICbase/PDF/vsphere-esxi-vcenter-server-602installation-setup-guide.pdf
◦ Interpreting VMware ESXTOP Statistics:
https://communities.vmware.com/docs/DOC-9279
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