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朝霞地区一部事務組合埼玉県南西部消防本部可燃性合成樹脂発泡体を

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朝霞地区一部事務組合埼玉県南西部消防本部可燃性合成樹脂発泡体を
朝霞地区一部事務組合埼玉県南西部消防本部可燃性合成樹脂発泡体を断
熱材等に用いた防火対象物の防火安全対策に係る指導基準
(平成23年5月9日消防長決裁)
1
趣旨
建築物の内装材に使用されている可燃性合成樹脂発泡体を用いた断熱材等は、
その優れた断熱性能や経済性等の理由から広く普及している。しかし、火災が発
生した場合には、可燃性ガスを多量に発生させ、速燃的に延焼拡大することが明
らかになっており、建物利用者の避難、自衛消防隊の初期消火活動や消防隊員の
消火活動等に大きな危険を伴うばかりでなく、防火対象物そのものの物的損害に
加え、経済的にも莫大な被害を与えることとなる。
このため、内装材として可燃性合成樹脂発泡体を用いた断熱材等を使用してい
る一定の防火対象物に対して、出入口等に内装表示マークを掲出することにより、
これらの防火対象物関係者に対する火災発生時の危険性の周知及び自主防火管理
を推進するとともに、消防隊員の消防活動時における安全性の向上を図るもので
ある。
2
対象となる防火対象物
⑴
定温倉庫及び冷蔵・冷凍倉庫等で内装 材として可燃性合成樹脂発泡体を用い
た断熱材等を使用している当該部分の床面積の合計が150平方メートル以上
のもの。
⑵
⑴以外の防火対象物で内装材として可燃性合成樹脂発泡体を用いた断熱材等
を使用している部分が次のアからウのいずれかに該当する部分を除いた1の床
面積が500平方メートル以上のもの。
ア
内装材として可燃性合成樹脂発泡体を用いた断熱材等を使用している部分
が、建築基準法第2条第7号の2に規定する準耐火構造の壁及び床で区画さ
れている場合
イ
次の(ア)から(カ)までに掲げる消火設備が消防法施行令に定める技術上の基
準に従い設置されている場合
(ア)
スプリンクラー設備
(イ)
水噴霧消火設備
(ウ)
泡消火設備
(エ)
不活性ガス消火設備
(オ)
ハロゲン化物消火設備
(カ)
ウ
粉末消火設備
前ア及びイのほか防火対象物の位置、構造及び内装材として可燃性合成樹
脂発泡体を用いた断熱材等を使用している部分の状況を判断し、消火又は避
難に影響を及ぼすおそれがないと認められる場合
3
内装表示マークの掲出等
⑴
掲出場所
ア
内装材として可燃性合成樹脂発泡体を用いた断熱材等を使用している室の
出入口付近
イ
防火対象物の主要な出入口付近
ウ
その他消防隊が災害時に進入する屋外階段の出入口等付近など
⑵
掲出位置・方法
ア
掲出位置は、入室する際、目につき易い位置で扉の上部又は横に掲出する。
イ
掲出方法は、ビス又は接着剤などにより容易に脱落しないように固定する。
ウ
内装表示マークの掲出位置、方法は、敷地内の防火対象物の斉一が期され
るよう掲出する。
⑶
内装表示マーク
①
120
文字は、朱色(原則、反射性けい光
塗 料 )と し 、一 文 字 を 縦 35ミ リ メ ー
12
トル、横30ミリメートルとする。
②
地色は、白色とする。
③
形 は 、一 辺 が 300ミ リ メ ー ト ル の
300
正 方 形 の 中 心 に 、一 辺 が 120ミ リ メ
ートルの正六角形を描き、正三角形
2個 を 交 互 に 内 接 さ せ た も の と し 、
朱色(原則、反射性けい光塗料)とす
る。
④
300㎜
⑷
材質は経年劣化の少ないものと
する。
内装表示マークの掲出に加え、次のような措置を講じ、関係者に対する周知
を促進するとともに、消防機関への情報提供などに活用することが望ましい。
ア
防災センター、守衛室その他これらに類する場所に内装表示マーク掲出場
所を記載した図面等を備える。
イ
自動火災報知設備が設置されている防火対象物は、受信機に設置された警
戒区域図に内装表示マーク掲出場所を表示する。
4
推進する各種防火安全対策
⑴
断熱材等として使用する可燃性合成樹脂発泡体は、不燃材料(建築基準法第2
条第9号)として国土交通大臣の認定を受けたもの又は不燃性能を有するよう後
処理したものを使用するよう指導する。
⑵
特に次の事項に留意して「消防用設備等の設置・維持管理」、「自衛消防訓練の
実施」、「出火防止のための火気管理・喫煙管理・放火対策」等、自主防火管理の推
進を図る。
ア
内装材として可燃性合成樹脂発泡体を用いた断熱材等を使用している防火
対象物は、工事中における溶接、溶断等の火気使用時に火災が多く発生して
いることから、出火防止のための必要な措置を講じるとともに、通常時から
火災予防対策を徹底すること。
イ
内装材として可燃性合成樹脂発泡体を用いた断熱材等を使用している部材
の周囲において火気を取り扱う場合は、火災予防上必要な措置を講じる。
ウ
防火対象物に出入りする従業員等に対する喫煙管理の徹底を行い、喫煙場
所の指定、喫煙場所での灰皿・吸殻の後始末、始業終業時の点検等に留意する。
エ
防火対象物に対する放火火災を防止するため、死角となりやすい場所の整理・
整頓、敷地等の侵入防止、施錠管理及び巡回監視等の対策を行う。
オ
⑶
内装表示マークの掲出状況等を定期的に自主点検する。
従業員等に対して、火災時における可燃性合成樹脂発泡体を用いた断熱材等の
危険性について、次の事項を周知する。
ア
可燃性合成樹脂発泡体は、比較的低温で分解してガス化し、着火又は発火の
危険性があり、火災時に分解したガスによる中毒等の危険性があること。
イ
可燃性合成樹脂発泡体は、着火後、短 時間で燃焼拡大し、爆燃を起こす危険
性があるものであること。特に、可燃性合成樹脂発泡体の表面を金属製薄板等
で仕上げた防火対象物及び断熱材等を金属製薄板等で挟んだサンドイッチパ
ネルを用いた防火対象物の火災時においては、可燃性合成樹脂発泡体の燃焼状
況が外部から視認できないまま、突如、爆燃を起こす危険性があり、建物利
用者の人命に危険が及ぶおそれがあること。
ウ
サンドイッチパネルを用いた防火対象物の火災時には、芯材の可燃性合成樹
脂発泡体が燃焼することにより、金属製薄板等が脱落するおそれがあり、建物
利用者の避難及び消防活動に危険があること。
附
則
(施行期日)
1
この基準は、平成23年5月9日から施行する。
(経過措置)
2
この基準の施行の際、現に存する防火対象物で、内装材として可燃性合成樹脂
発泡体を用いた断熱材等を使用していることが判明したときは、内装表示マーク
の掲出を指導するものとする。
内装表示マーク掲出等の具体的な例
1
掲出場所
防火対象物の主要な出入口付近及びその他消防隊が災害時に進入する屋外階段の出入口
付近などに掲出する。
2
掲出位置
入室する際、目につき易い位置で扉の上部又は横に掲出する。扉表面上などの開放時に
内装表示マークが見えなくなるおそれのある場所に掲出することは望ましくない。
3
対象となる防火対象物及び掲出例
内装表示マークは例示を参考に掲出することが望ましいが、防火対象物の状況に応じて
例示によらないことができる。
①平屋建て
倉庫 延べ面積 170 ㎡
凡例1
定温倉庫
130 ㎡
荷捌室
40 ㎡
可燃性合成樹脂発泡体
を用いた断熱材を使用し
ている部分
凡例2 内装表示マーク
※掲出を要しない
②平屋建て
倉庫 延べ面積 150 ㎡
定温倉庫
150 ㎡
外観図
③平屋建て
倉庫 延べ面積 200 ㎡
定温倉庫
荷捌室
75 ㎡
50 ㎡
冷蔵倉庫
75 ㎡
荷捌室
50 ㎡
定温倉庫
冷蔵倉庫
75 ㎡
75 ㎡
外観図
平面図
④2階建て
倉庫 延べ面積 300 ㎡
定温倉庫
150 ㎡
作業場・事務所
150 ㎡
外観図
⑤2階建て
倉庫 延べ面積 300 ㎡
定温倉庫
150 ㎡
作業場・事務所
150 ㎡
断面図
定温倉庫
150 ㎡
2階平面図
外観図
⑥2階建て
倉庫 延べ面積 400 ㎡
定温倉庫
作
150 ㎡
事務所
50 ㎡
作業場
200 ㎡
断面図
定温倉庫
150 ㎡
2階平面図
作業場
200 ㎡
1階平面図
外観図
⑦2階建て 倉庫 延べ面積 400 ㎡
定温倉庫
事務所
100 ㎡
100 ㎡
作業場
定温倉庫
100 ㎡
100 ㎡
断面図
定温倉庫
事務所
100 ㎡
100 ㎡
2階平面図
定温倉庫
作業場
100 ㎡
100 ㎡
1階平面図
外観図
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