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1.現況レポート概要

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1.現況レポート概要
資 料 編
第1章 中心市街地の現況分析結果
1.現況レポート概要
2.これまでの取組状況の把握(プレミーティング結果)
3.中心市街地の現況把握(統計データ調査等結果)
4.中心市街地の利用実態(アンケート調査結果)
5.中心市街地の利用実態(グループインタビュー結果)2
6.追加調査「まち歩き回遊マップ」作成結果
第2章 意見交換会・報告会等の実施結果
1.意見交換会および現地確認
2.勉強会①
3.第1回意見交換会
4.勉強会②
5.第2回意見交換会
6.報告会
-149-
第1章 中心市街地の現況分析結果
1.現況レポート概要
(1)周南市の概要と中心市街地のエリア
1)周南市の概要
①位置と交通
山口県の東南部に位置し、北に中国山地を背に、南に瀬戸内海を望み、その海岸線に沿って大
規模工業が立地し、それに接して東西に比較的幅の狭い市街地が続いている。北側には、なだら
かな丘陵地が広がり、その背後の広大な山稜には農山村地帯が散在している。また、島しょ部は、
瀬戸内海国立公園区域にも指定されており、美しい自然景観を有している。
市域は東西約 37km、南北約 39km で、総面積は 656.13 平方 km。隣接する自治体は、下松市、
光市、岩国市、防府市、山口市、島根県吉賀町。
②沿革
徳山市、新南陽市、熊毛町、鹿野町が合併により、
平成 15 年4月から周南市として生まれ変わり、
「県
勢発展をリードする−元気発信都市−の創造」を基
本目標とした新たなまちづくりが始まる。新市の名
称「周南」は、古くから周防の国の南部を示す言葉
として、瀬戸内海を望む広い地域を指す。
-153-
2)中心市街地のエリア
①区域面積
約 257ha(新基本計画で想定する区域)
旧計画では 110ha(右下図)だが、新計画では、区域北側に集積する市役所や行政施設、文化
施設、動物園等の都市機能を含めた 257ha へ再設定している。しかし、現状案では広すぎるため、
さらに左右のエリアを削り込み、トータルで 150ha 程度に収めることを目標としている。
②区域の概況
区域内には 6 商店街があり、大型商業施設 12 店を含め 450 店舗が集積しているとともに、銀
行や企業の支店、支社、営業所等が多数立地するなど、周南地域、山口県を代表する商業、業務
地となっている。また、区域の中心に位置するJR徳山駅は新幹線駅を含む広域ターミナル拠点
であり、市の玄関口として機能をしている。
本地区には、市人口の 3.2%に当たる 5,000 人が定住。市小売販売額の 25%が集中する商業集
積エリアである。公共公益施設は、周南市役所、市民ホール、美術館、動物園等が隣接し、行政
機能や文化・娯楽施設もコンパクトに集積をしている。
③区域マップ
▲旧計画の区域設定
-154-
3)区域の主要施設
JR徳山駅前
中心商店街のメインストリート銀座通り
サティ、ダイエー跡地
近鉄松下百貨店
-155-
(2)中心市街地活性化の現況把握
客観的に中心市街地の現況を整理・分析し、その問題点を把握することを目的に、対象市に対
してヒアリングを実施した。下記は、その結果の要約である。
1)都市圏
①市の通勤・通学や就業人口など昼間人口の推移、その要因について
事業所数は、長期的には減少しているが、短期的には横ばい状態にあるものの、従業者数が減
ってきている。
②周辺市町村との通勤・通学の状況と推移、その要因について
就業の場の減少、少子化による通学生の減少で、昼間人口も減少傾向にあると考えられる。
■昼間人口の推移、又は周辺市町村との通勤・通学関係資料
単位
H
昼間人口
(昼間人口増減率)
中心市街地
年
H
人
%
年
市町村
H17年
H12年
157,384
△4.0
163,932
データ出典
調査年次
・国勢調査
(H17/H12/H
)
※中心市街地に限定したデータは不在
2)人口・居住
①市全体の人口推移と、その要因について
昭和 60 年ごろをピークに減少傾向にある。
新幹線、高速道路等の整備がされており、また、海岸に続くコンビナート等の企業の業績も上
向きだが、人口増にはつながっていない。
平成 14 年ごろから自然減が増加し、逆に社会減は減少している。
②中心市街地の人口推移と、その要因について
長期的には減少してきており、減少割合も 10 年前ごろは市全体と比べて顕著であった。
市全体は現在も減少傾向にあるが、中心市街地については、平成 15 年頃から新たに民間マン
ションが建設されたため、若干の増加傾向にあったが、現在はほぼ横ばい傾向。
③中心市街地における高齢化の進行と、その要因について
市町村全体に比べて、少子高齢化が進んでいる。老年人口比率の変化は、5 年前 24.5%→現在
26.7%。年少人口比率の変化は、5 年前 8.4%→現在 9.5%。
中心市街地においては、人口がほぼ横ばいであり、移動がない中で高齢化が進んでいると考え
られる。年少人口が市全域に比較して少ないのは、中心市街地の利便性を求めるのは高齢者だと
いうことではないか。
-156-
■市町村および中心市街地の人口推移
項目
人口
(増減率)
市人口シェア
(%増減差)
人口密度
世帯数
世帯あたり人員数
単位
中心市街地
H19年
H14年
人
%
%
ポイント
人/km2
世帯
人/世帯
4,997
△0.2
3.2
0
5,007
△8.3
3.2
△0.2
2,947
1.7
2,700
1.9
市町村
H19年
H14年
154,757
△2.0
157,793
△4.3
236.2
66,564
2.3
64,098
2.5
データ出典
調査年次
・住民基本台帳
(H19/H14/H 9)
・住民基本台帳
(H19/H14/H 9)
・
・住民基本台帳
・
■市町村および中心市街地の少子高齢化の推移
項目
年少人口構成比(∼14 歳)
(%増減差)
老年人口構成比(65 歳∼)
(%増減差)
単位
中心市街地
H19年
H14年
%
ポイント
%
ポイント
9.3
+0.7
25.1
+1.4
市町村
H19年
H14年
8.6
-0.5
23.7
+4.3
13.4
-0.4
24.0
+3.2
13.8
-1.6
20.8
+6.4
データ出典
調査年次
・住民基本台帳
(H19/H14/H9)
・住民基本台帳
(H19/H14/H9)
④中心市街地内の住宅の供給について
地価が下がったとはいえ、周辺に比べるとまだ高いため、新たな建設は少ない。
⑤中心市街地の居住を増やしていくための取り組み、問題点について
「周南市空き家情報バンク制度」で、中心市街地も含めて、情報提供をしている。また、市営
住宅担当部署では、本年度、まちなかへの「借上げ型市営住宅」の検討会を設置している。
■市町村および中心市街地の住宅着工戸数
単位
新規住宅着工戸数
一戸建て(新規)
共同住宅(新規)
併用住宅(新規)
戸
戸
戸
戸
H19年
H18年
3
1
2
0
H17年
5
3
1
1
H16年
7
3
3
1
H15年
7
2
4
1
⑦その他、地価の推移等、人口や居住に関して、中心市街地活性化に関連性の大きい事項につい
て
中心市街地に十分な都市機能が集積されていないため、居住するメリットが少ない。また、家
賃が高い。共同住宅は、老朽化が進んでいる。
中心商店街は空洞化が進み、居住者の生活必需品等の品揃えが悪くなっている。
中心市街地内の事業所等の数が増えておらず、就労人口も伸びない。
近年、民間によるマンション建設が進んで充足感があり、これ以上の需要が望みにくい。
現在、中心商店街の店舗家賃は、坪1万円程度。地価は下がっているのに、駐車場料金は従来
どおりである。この4年でさらに地価の下落は続いている。
■中心市街地内の地価の推移
項目
単位
中心市街地
H19年
地価
(地点:みなみ銀座 2-17)
(増減率)
万円/㎡
%
243,000
H22 158,000
△64.6
-157-
データ出典
調査年次
H14年
687,000
△81.6
・地価公示
(H19/H14/H9)
3
1
0
2
3)商業集積
①中心市街地を取り巻く商業環境の変化について
平成5年「ゆめタウン新南陽」
「ザ・モール周南」のオープン後、郊外型大型店の出店が続い
ている。郊外に客足が奪われたため、平成 11 年には「徳山サティ」が撤退、平成 12 年には「徳
山駅ビル」が閉鎖、平成 13 年には「ダイエートポス」が撤退し、中心市街地の集客力は著しく低
下した。また、以前より中心商店街を囲む形で中規模のスーパーが張り付いていたが、アルク慶
万店、アルク徳山中央店が開店し、中心市街地包囲網がさらに進んでいる。
ここ数年、中心市街地内で集客力を持っていた店舗(エムラ、和光、マクドナルド)の閉店が
続いている。平成 20 年 7 月にエムラ閉店(規模縮小)
、平成 21 年 12 月に和光閉店(規模縮小)
、
平成 22 年 4 月にマクドナルド閉店。このため、中規模店舗の空き店舗が目立つようになり、中心
商店街の空洞化が目に見えて進んでいる、ネガティブな印象が強まった。
買い物動向を見ると、徳山地域の地元購入率が減少する一方、ザ・モール周南やサンリブがあ
る下松市への流出率が増加。新南陽地域・鹿野地域・熊毛地域・下松市から徳山地域への流出率
が減少している。また、広島・福岡という大都市圏の中間にあり、新幹線の駅もあるため、若者
を中心に買物客が流出しやすい。この傾向は、高速バスの普及に伴い、一層助長されている。
コンビナートとともに栄えてきた都市であるため、臨海部大手企業の従業員及び機能の整理・
統合等の影響が、市場経済に与える影響が大きい。消費が伸びない中、平成 20 年6月には新たに
市西部に「ロックタウン周南」がオープンし、郊外大型店間の競争は一層激しさを増している。
消費不振のため、ロックタウン内のテナントにも空きスペースが出ており、市場としては飽和状
態に近い。
②市全体の商業集積の状況(商圏や商店数、販売額など)
、その推移の要因について
市全体としては、小売商店数、年間販売額が減少。空き店舗が増加している。
モータリゼーションの進展や住環境の変化、地価高騰等のさまざまな要因により、中心市街地
から郊外への人口流出(ドーナツ化現象)が進んでいる。郊外型大型店の相次ぐ出店、中心市街
地内の大型店の撤退が進展している。
③中心市街地の商業集積の状況(商圏や商店数、販売額など)
、その推移の要因について
長期・短期とも減少傾向にある。
郊外型大型店の相次ぐ出店、中心市街地内の大型店の撤退により、中心市街地商業の衰退が続
いている。
-158-
■小売業年間販売額等の推移
項目
小売業年間販売額
(増減率)
市販売額シェア
(%増減差)
小売商店数
(増減率)
空き店舗数
空き店舗率
単位
億円
%
%
ポイント
店
%
店
%
中心市街地
H14年
H9年
422.41
△16.2
25.2
+1.0
416
△11.5
(H17)48
11.6
504.13
△39.7
24.2
-10.4
470
△27.4
(H12)32
7.7
市町村
H14年
H9年
1676.65
△19.5
2081.70
△14.9
2,049
△7.4
2,212
△19.3
データ出典
調査年次
・商業統計調査
(H14/H9/H3)
・
(H14/H9/H3)
・商業統計調査
(H14/H9/H3)
・商工会議所調べ
H19 年、市全体の年間販売額は 1490.71 億円、商店数は 1,603 店と、さらに減少傾向にある。
④中心市街地の商業集積を構成する商店街の立地や業種構成、組織などの状況について
■商店街の概況についての整理
商店街名
徳山銀座商店街
銀南街商店街
徳山みなみ銀座商
店街
中央街商店街
糀町通商店街
ぴーえっち
どおり
概況(盛況度・疲弊の度合い等)
創立当時から徳山一の商店街としての歴史を誇って
おり、大型店の近鉄松下(本館)が立地している。
中心市街地の中で最も設備投資が大きい商店街で、ア
ーケードに関しては県内でも屈指の規模であり、天井も
高く開放感がある。小売店以外のサービス業の店舗も多
いが、業種的な集中は見られない。
銀座商店街と並ぶ歴史があり、ファッション性豊かな
商店街である。店舗数では最も大規模な商業集積であ
る。
商品特性は買い回り型商品の店舗が多く、食料品の比
率は低い。地下にスーパー業態の丸和が立地している。
JR徳山駅に最も近い場所に位置し、中心市街地唯一
の大型店である近鉄松下が立地している。
商店街のリニューアル(アーケード、カラー舗装等の
基盤整備)は実施済みである。
問題点・課題
・設備投資資金の償還中であるため、次の
一手を打てない状況にある。
・中心商店街のメインストリートであり通
行量の減少等衰退感を感じやすい。
・商店街の東西の端のほうに空き店舗が多
い。
・アーケードの撤去及びカラー舗装の整備
を計画中である。
・3つのブロックのうち東西のブロックに
は空き店舗が多い。
・徳山サティ、ダイエートポスの撤退によ
り、人通りが少なくなり、空き店舗率が
最も高い商店街となっている。
・これら撤退した大型店の跡地は、現在駐
車場となっている。
・まちなか居住型の再開発計画が進んでい
る。
戦後、食料品なら何でも揃う「徳山マーケット」とし
て発足以来、徳山地域の台所を一手に賄う商店街として
市民に親しまれてきた。中心商店街の中では、生鮮食料
品を取り扱う店舗が最も多い。
古いアーケードを撤去し、オープンモール化した通り ・ピピ510という大型駐車場が隣接して
いるが、
駅から最も離れた商店街にあり、
を有し、
「きらら通り」の愛称で、四季を通じて太陽が
回遊性が弱い。
きらめく開放感ある美しいまち並みが特徴である。
歩道部に徳山特産の御影石を配したポケットパーク ・組合組織が解散したため、任意組織とし
て寄付を募り、街路灯の維持等に取り組
的スペースを設け、植栽・街路灯をデザインし、自動車、
んでいる。
歩行者の通行を共存させた新しいまち並みとなってい
る。
個性的な店舗等で、若者向けの通りとなっている。
-159-
■商店街の構成についての整理
商店街名
法人化
店舗
数
店
舗
有力店舗
集客施設
徳山銀座商
店街
銀南街商店
街
有り
113
近鉄松下
有り
98
丸和(食品スー
パー)
徳山みなみ
銀座商店街
有り
44
近鉄松下
中央街商店
街
有り
糀町商店街
有り
空き店
舗
数
18
12
駐車場
(箇所・台数)
2箇所
82 台
1箇所
35 台
8
2箇所
91 台
42
2
なし
72
14
3箇所
564 台
3箇所
106 台
イベントの実施状況
・えびす市、土曜夜市等
・銀南街商店街共通商品券の
販売
・銀南街・中央街・丸和合同
売出し
・えびす市、土曜夜市等
・七夕祭り
・えびす市、土曜夜市等
・徳山駅前骨董市
・銀南街・中央街・丸和合同
売出し
・えびす市、土曜夜市等
・えびす市、土曜夜市等
ぴーえっち
有り
101
16
どおり
※アサヒパーク(55 台)は、徳山銀座商店街で計上
※えびす市:徳山銀座商店街、銀南街商店街、徳山みなみ銀座商店街、中央街商店街、糀町商
店街で構成する徳山商店連合協同組合青年部が、毎月第4土曜日に開催するイベント。各個店が
当日限定のサービス品を設定するほか、木金土3日間の購入額 2,000 円以上で参加できる福引を
実施している。
※店舗数、空き店舗数は、平成 21 年 10 月商店街現況調査による。テナント募集の看板の出て
いない店舗(貸出し予定のない物件)は空き店舗としてカウントしていないため、数字上は前回
より改善しているように見えるが、実際はそれも空き店舗か空き地と同じ状態であるので、改善
しているわけではない。
-160-
⑤中心市街地の商店街を構成する店舗の地権者・建物所有者・テナントの関係や、居住の状況に
ついて
■商店街の店舗(家屋)の所有関係等の整理
商店街名
土地・建物所有、借地・借家等の関係
徳山銀座商店街
居住の状況
47店舗
9人
18店舗
9人
21店舗
6人
35店舗
5人
30店舗
10人
銀南街商店街
徳山みなみ銀座商店
街
中央街商店街
糀町商店街
商店街の活性化に
及ぼす影響
・商店主の住居が郊外にあるこ
とによって、中心市街地内の
商店同士の購買が減少(商店
主の郊外型大型店での購買
機会の増加)
・夜間の防犯力の低下
ぴーえっちどおり
⑥中心市街地の商店街で商業面での魅力の向上のためのサービスやイベント等、取り組まれてい
る内容や問題点について
■商店街の取組内容と課題についての整理
商店街名
活性化の目標
活性化の取組内容
徳山銀座商店街 ・車を持たない人に ・えびす市、土曜夜市等
もやさしいまち
・リピーター、お客 ・銀南街商店街共通商品券の販
銀南街商店街
様への還元重視
売
・銀南街・中央街・丸和合同売
出し
・えびす市、土曜夜市等
・チャレンジショップブースの
設置
・休憩所の設置
徳山みなみ銀座
・七夕祭り
商店街
・えびす市、土曜夜市等
・徳山駅前骨董市
中央街商店街
・銀南街・中央街・丸和合同売
出し
・えびす市、土曜夜市等
・休憩所の設置
糀町商店街
・えびす市、土曜夜市等
ぴーえっちどお
り
・ おしゃれな雰囲 ・PH通り青空工房(H22 は実
気のある商店街
施しない)
・キャンドルガーデン in PH
通り
-161-
取組の上の問題点
・えびす市が内容的にマンネ
リ化している
・チャレンジショップブース、
休憩所は空き店舗の活用で
あり、有効な活性化策とな
っていない
・チャレンジショップブース
への出店がない
・えびす市が内容的にマンネ
リ化している
・えびす市が内容的にマンネ
リ化している
・えびす市が内容的にマンネ
リ化している
・えびす市が内容的にマンネ
リ化している
⑦中心市街地の大型店について(大型店:店舗面積 1,000 ㎡以上)
■中心市街地 地域内の主要な大型店
施設名
店舗名
近鉄松下
百貨店
ダイエー
トポス
マイカル
徳山サティ
銀 南 街 防 災建
築街区ビル
徳山駅ビル
マ ッ ク ス バリ
ュ徳山西店
ア ル ク 徳 山中
央店
店舗面積(㎡)
10,020
店舗構成
核店舗名
店舗数
近鉄松下百貨店
複合施設等
駐車台数
(台)
41
出退店年月
出店
退店
S37
5,032
ダイエートポス
S45
H13
8,405
徳山サティ
S46
H11
6,016
丸和
29
35
S41
1,840
1,482
H12
マックスバリュ
S57
1,925
アルク
H21
■中心市街地 地域外の主要な大型店
施設名
店舗名
店舗面積
(㎡)
店舗構成
核店舗名
店舗数
ジャスコ光店
11,058
ジャスコ
16
ザ・モール周南
星プラザ
サンリブ
下松店
パルティフジ
新南陽
ゆめタウン
新南陽
ロックタウン
周南
防府サティ
30,516
西友
36
17,636
サンリブ
ゆめタウン
防府
ロックシティ
防府
複合施設等
駐車台数
(台)
出退店年月
出店
退店
911
H6
1,658
H5
23
1,158
H10
フジ
15
184
14,159
イズミ
20
609
27,000
34
25,335
ザ・ビッグ(ジャ
スコ系食品)
サティ
42
15,486
イズミ
35
24,026
マックスバリュ
6,747
約 90
映画館等
アミューズメン
ト等
映画館等
H5
1,810
H20
1,301
H11
647
アミューズメン
ト等
1,964
H20
※ロックタウン周南、ロックシティ防府以外は、店舗数の欄は小売業者数を記載
⑧中心市街地の大型店の退店、閉鎖の状況について
平成 11 年5月の「徳山サティ」撤退、平成 12 年の「徳山駅ビル」閉鎖、平成 13 年の「ダイ
エートポス」撤退により、中心市街地の集客力が低下した。中心市街地活性化基本計画策定は平
成 11 年 11 月。
⑨中心市街地の商業集客力への影響について
日常生活品中心の「徳山サティ」
、専門店街の「徳山駅ビル」
、ディスカウントの「ダイエート
ポス」
、近鉄松下百貨店、商店街の各個店と住み分けていたバランスが崩れ、近鉄松下百貨店、商
店街の各個店の固定客が、来街者として残る形となった。
-162-
⑩退店、閉鎖した大型店について、その利活用について
「徳山サティ」撤退後の空き店舗を活用し、平成 11 年に「スペース G」として 100 円ショップ
を誘致、平成 13 年∼15 年は「チャレンジショップ街あい」
「街なかギャラリー」として活用した。
現在は敷地の半分は駐車場となっており、一部残った建物の2階以上は空きビルのまま残ってい
る。
「ダイエートポス」は撤退後、一時期空き店舗の状態が続いたが、現在は駐車場となっている。
「徳山駅ビル」は閉鎖後、市が買い取り、平成13年より「市民交流センター」
「市民活動支
援センター」
「ビジネスサポートコーナー」として活用している。
⑪中心市街地に立地する大型店と中心市街地の商店街等の商業集積の連携について
近鉄松下百貨店は、徳山銀座商店街及び徳山みなみ銀座商店街の各組合に加盟し、各商店街及
び徳山商店連合協同組合青年部が実施するイベント等に協力している。
食品スーパー丸和は、中央街商店街、銀南街商店街と合同大売出しを実施している。
⑫大型店等の郊外部などへの出店規制について
特別用途地区の設定を予定している。
⑬中心市街地の商業の活性化に影響を与える、消費者や事業者などのニーズに対応した商品・サ
ービスの提供を行う都市型新事業(最終消費財の製造・加工事業、マルチメディアソフト等コ
ンテンツ産業に属する事業、デザイン業等)への支援や整備施設について
旧徳山駅ビルに、情報交流施設として「市民交流センター」
、インキュベータ施設として「ビ
ジネスサポートコーナー」を整備している。
-163-
4)都市交通・回遊性
①中心市街地の歩行者通行量について
歩行者通行量は一貫して減少を続けており、激減という状況にある。とりわけ休日の集客力低
下が著しく、ハレの日型の中心地性は失われている。
②歩行者の通行において問題となる事項について
徳山駅前広場(北口)を取り囲む歩道以外は駐輪の規制がされておらず、商店街の歩道にも多
くの自転車が停めてある。
(ただし、店の前まで自転車で行けるということが、プラスになってい
る側面もある)
■中心市街地ポイントの歩行者通行量
中心市街地
項目
通行量(平日)
地点:近鉄松下コミュニ
ケーション広場前
(増減率)
通行量(休日)
地点:近鉄松下コミュニ
ケーション広場前
(増減率)
単位
H13 年
データ出典
調査年次
H10 年
5,788
2,329(H21)
6,812
商工会議所調べ
H21 は市調べ
51.9
8,208
人
85
5,018
1,501(H21)
(H13/H10/H6)
商工会議所調べ
H21 は市調べ
%
61.1
34
(H13/H10/H6)
人
%
③電車やバス等の公共交通機関の整備状況について
中心市街地は、JR徳山駅を中心に形成されており、アクセスは良い。また防長交通がバス運
行を行っており、地方都市としては公共交通は充実している。
■中心市街地内の拠点駅と乗降客数
項目
単位
駅乗降客数
(JR徳山駅)
(増減率)
バス運行本数(平日)
(停留所 徳山駅前)
(増減率)
バス運行本数(休日)
(停留所 徳山駅前)
(増減率)
人/日
中心市街地
H22 年
H18 年
7,238
7,172
%
回
100.92
998
93.6
994
%
回
879
847
%
-164-
H13 年
7,659
73.8
データ出典
調査年次
JR西日本「駅別発着数
量表」
(H18/H13/H8)
平成 20 年
平成 20 年
■中心市街地と郊外を結ぶバス路線網と路線数
④中心市街地までのアクセスのしやすさの状況および問題となる事項について
中心市街地の玄関口としてJR徳山駅があり、広域的にもアクセスは至便。
郊外部と中心市街地とのアクセスも、路線バスが充実している。ただし、バス降車場が駅前広
場外にあり、バリアフリー化されていない地下道を通る必要がある。
⑤公共交通機関によるアクセスの向上や利用者の増大のために、バス、路面電車の充実や複数の
交通機関の連携等の取り組みについて
TMO徳山において、中心市街地に近いエリアで「街なかふれあいバス ぐるぐる」を運行し
(平成20年4月より周南市で運行)
、路線バスと重ならない部分のアクセス向上を図っている。
平成20年度からは、周南市の離島である「大津島」のフェリー発着場の方面にも運行し、中
心市街地へのアクセス向上を図っている。
⑥自動車のアクセスの向上のための取り組みについて
市内を横断する国道2号をはじめとして、中心市街地に向かうアクセス道は概ね整備されてい
ると考えているが、幹線から市街地に向かう際に信号が多く、ストレスが感じられる。中心市街
地に向かう動線の一つである国道315号と国道2号との交差点については、通勤時の渋滞を解
消するため、立体交差化が計画されている。
⑦中心市街地の駐車場の整備状況について
中心市街地内のビル等の跡地が、駐車場になるケースが多く、台数は増加傾向にある。
商店街で建設した立体駐車場(ピピ510)の利用はかつてよりも少ないが、新たにできてき
たビル等跡地の平面駐車場は、利用が多くなっている。
-165-
■中心市街地内の駐車場数、台数
項目
単位
中心市街地
H22 年
駐車場施設数
箇所
38
(増減率)
%
駐車台数
台
2,217
(増減率)
%
データ出典
H20 年
32
2,185
・
(H
・
(H
/H
/H
)
/H
/H
)
⑨中心市街地の駐車場の配置や台数、利用状況について問題となっている事項について
一般論として、中心市街地の駐車場不足が問題視され、さらに設置が求められているような状
況であり、自動車の流入をおさえる方向での取り組みはなされていない。しかし実態としては、
駐車場の台数や配置自体に問題はないと考えられる。ただ、中心商店街の問題点として、無料の
駐車場がない点がよく指摘される。商店街としては、買物代金に応じた共通駐車券の発行をして
いるが、郊外大型店の利便性には及ばない。
買い物客以外で中心市街地の駐車場を利用する人は多く、そのため、中心市街地全体の地価は
大きく下落しているにも関わらず、
駐車料金は高止まりしたままである。
大型店跡地についても、
駐車場収入で収益が上がるため、積極的に利活用しようという意欲が起きにくい状態にある。
⑩中心市街地の駐輪場の整備状況について
平成9年、徳山駅前広場(北口)西側に、市で 450 台分の駐輪場を設置しており、通勤、通学
など利用も多い。
■中心市街地内の駐輪場数、台数
項目
単位
H9年
駐輪場施設数
箇所
(増減率)
%
駐輪台数
台
(増減率)
%
中心市街地
データ出典
H
1
450
年
・H9、市設置の1箇所のみ
(H
/H
/H
)
・
(H
/H
/H
)
⑪中心市街地の駐輪場の配置や台数、利用状況等で問題となっている事項について
駅前広場に整備された駐輪場は、満車状態のことが多く、駐輪可能台数が不足している。1箇
所のみということもあり、利用者に便利な場所とはいえず、とりわけ、多くの工場等が立地する
徳山駅南側には駐輪場がなく、議会質問でも設置要望があった。しかし、現状では用地の確保等
難しく、駅周辺全体を整備していく中で、設置の検討をすることとしている。
また、商店街などにも多くの自転車駐輪が見られる。
⑫中心市街地の歩行者等の安全性や快適性等の状況について
国道、県道には自転車レーンがあるものの、幹線道以外の中心市街地の歩道は狭く、自転車レ
ーンはほとんど設置されていない。また、商店街のある糀町、ぴーえっちどおり、飲食店街の昭
和通などでは、部分的に電線が地中化されているが、全般的には、中心市街地のバリアフリー化
は遅れている。これを解消するため平成 18 年度、徳山駅を中心とした「周南市移動等バリアフリ
ー基本構想」が策定されており、これに基づきバリアフリー化を進めることとしている。
-166-
⑬中心市街地の滞留性や回遊性を高めるための取り組みについて
駅前(駅北口)の通り(御幸通)に続く緑は、市のシンボルの一つと捉えられており、これを
活かすために、さらに駅南から港まで緑の軸をつくる提案がされている。
他方、各商店街が東西方向の通りを中心に構成されており、それぞれを連携する南北動線が少
ない。数少ない南北動線を、電線地中化などにより魅力あるものにすることも必要。
また、徳山高専の協力を得て、休憩用のテーブルや椅子などを設置したことがある。
⑭その他、都市インフラ・交通網・回遊性等に関して、中心市街地活性化に関連性の大きい事項
について
近年、銀座商店街沿いにタクシーベイが設置された。また、県道(御幸通、平和通)に、路上
駐輪場が設置されている。
-167-
5)歴史・文化・観光・イベント
①市の観光入込等の状況について
長期的には減少傾向にあったが、近年は増加傾向にあり、平成 9 年の水準に戻った。
日帰り客が 9 割以上を占めており、滞在型の観光客が非常に少ない。また、観光客の 9 割近く
が県内客であった(20 年度山口県観光客動態調査より)
。
②市の観光入込の推移の要因について
長期的に見ると減少傾向にあったが、メディアで取り上げられる機会が増えたことや他市との
観光振興協定を結ぶなど、広域観光に取り組むことなどにより、近年は増加している。
■市町村の観光入込客数の推移
項目
単位
H
中心市街地
年
H
年
観光入込み数
万人
(増減率)
%
※H21 年は、市全体で 120(21.2%)となった。
市町村
H19 年
H9年
99
122
△18.9
データ出典
調査年次
・
(H19/H9/H
)
③中心市街地の観光入込の推移の状況、その要因について
中心市街地のイベントによる入込数は、増加しているものと、変化のないものがあるが全体的
には増加している。
増加要因としては、イベント内容の充実や周知が徹底したことによる、県外客の増加などが考
えられる。これは、市長がマニフェストで「観光立市宣言」をしており、鹿児島県出水市との連
携、防府市と観光振興協定を結ぶなど広域観光に取り組んでおり、徐々にその効果が出ているも
のと考えられる。
■中心市街地の集客に影響を与える観光資源の状況
観光資源名
内容
(資源・施設)
大津島
人間魚雷「回天」の資料を展示した記
回天記念館
念館と発射訓練基地跡。
フェリーで20∼45分
徳山動物園
中心市街地に近い動物園。マレーグマ
「ツヨシくん」や餌やり体験が人気。
万葉の森
(徳山西緑地)
万葉集に詠まれている植物を集め、歌
とともに紹介されている。
周南市野球場
中国地区大学野球連盟、社会人野球の
公式戦が毎年行なわれる。
徳山競艇場
1953 年開設
徳山駅より無料タクシー運行。競艇場
より徳山駅まで無料バス運行。
入込数
入込の特徴など
フェリーターミナルは中心市街地内
にあるが、船の便数が少ない。
H21 入館者 15,881 人
平成 19 年度は、平成に入ってはじめ
て入園者数が 30 万人を超え、以降毎
年 30 万人を越えている。
H20:332,391 人 H21:342,558 人
入場者 H19:23,127 人
H20:35,150 人
H21:18,805 人
④歴史や文化、自然資源を中心市街地活性化に繋げる取組について
2度の空襲を受けており、中心市街地やその周辺に歴史的資源が少ない。
人間魚雷「回天」発射基地跡のある大津島と徳山港を結ぶフェリー乗降場から、市街地へ向け
て「街なか ふれあいバス ぐるぐる」を運行している。
-168-
⑤中心市街地に影響を与える主要なお祭りなどの行事、催事やイベントの状況について
冬のツリーまつりが、最大の集客イベントとして親しまれている。
徳山のんた祭りに併せて、平成 20 年度から徳山港で、新イベント「徳山みなと HANABI」とい
う海上花火大会を継続実施することとしている。徳山中心部での花火大会で、徳山駅とのアクセ
スも良く約 1 万 5 千人が集まる。
■中心市街地の集客に影響を与える行事・催事・イベントの状況
行事・催事・
内容
入込数
イベント名
入込の特徴など
徳山夏まつり
神輿競演、ステージイベント
約 120,000 人(H21 は中止)
徳山のんた祭
市民ふれあいコンサート、よさこい演 約 100,000 人
舞、物産展、ステージイベント
周南冬のツリーまつり
駅前大通りをイルミネーションで装 約 600,000 人
飾。期間中ステージイベントや花火を 23 日(祝)開催の集中イベントは多く
上げる集中イベントを開催。12 月 1 日 の人で賑わう。
∼28 日開催。
徳山みなと HANABI
徳山港沖の海上から 2,500 発の花火を H20 から開始
上げる。観覧会場は親水公園などに設 H21 は約 15,000 人
置。のんた祭りに併せて開催。観覧は
(有料入場者 5,000 人)
一部有料。
⑥行事・催事、イベントなどを中心市街地活性化に繋げる取組について
特になし。
⑦地場産業や伝統工芸などの中心市街地活性化への活用状況について
特になし。
⑧街並みや景観の保全・活用などによる中心市街地活性化の状況について
パブリックアートを中心市街地の歩道に配置し、市民の美術・文化のふれあいの場として活用
している。
徳山駅北口から続く緑は、周南市のシンボルとして親しまれており、さらに緑の軸を続けてい
くことが、提案されている。
⑨観光情報の提供などについて
徳山駅に観光案内所を設置し、中心市街地の壁面には、市内観光地やイベントなどを掲載した
看板を掲げている。また、中心市街地の市民交流拠点に観光情報を掲載したチラシやポスターを
配置している。
⑩入込客の滞留、回遊のための取り組みについて
市民が気軽に中心市街地に訪れることができるよう、運賃 100 円の街なかふれあいバスを2コ
ース運行している。
中心市街地の北にある動物園の入園者数は増えているが、それを取り込むことができていない。
⑪その他歴史・文化、観光、イベント等の特記事項について
徳山駅周辺中心市街地は、戦時中2度の空襲を受けており、市街地の8割が消失した。そのた
め、歴史的な資源は残っていないが、戦災復興の中で大規模な道路などが整備されており、イベ
ントの実施には生かされている。
-169-
6)公共公益施設
①公共公益施設の立地、および利用状況
旧計画では、区域内における公共公益施設の立地は少なかったが、新計画区域では、主要な行
政機関や文化施設等が含まれることになり、都市機能がコンパクトに集積するエリアとなってい
る。
■中心市街地内の主要な公共公益施設
施設内容
施設名
(特徴的な施設についてのみ)
市民交流センター
市民活動支援センター、ビジネスサポー
トコーナー、住民票発行窓口等
JR徳山駅
開設 1897 年
徳山郵便局
開設 1872 年
徳山商工会議所
フェリーターミ
ナル
1940 年設立
竹田津(大分)、大津島(周南
市)へのフェリーが発着
水産物市場
子育て交流セン
ター
港町庁舎
徳山港湾合同庁
舎
利用者数
設置年度
(予定年度)
2001 年
※1969 年
移転・新設等の状況
※徳山駅ビル内に開設
改築:2011 年着工から
2014 年完成予定
※1990 年増
改築
H16 大分便
131,121 人
(H21)95,275
1968 年
1979 年開設
2003 年
市役所分庁舎(経済部)
税関、海上保安庁
■中心市街地外の主要な公共公益施設(※新計画では中心市街地内に含まれる)
施設内容
設置年度
施設名
利用者数
(特徴的な施設についてのみ)
(予定年度)
周南市役所
1954 年
中央図書館
H18 来館者
1982 年
412,238 人
周南市徳山保健
1988 年
センター
山口県周南総合
2004 年
庁舎
美術博物館
郷土出身の写真家である「林忠 H19 来館者
1995 年
彦」記念室を常設
76,711 人
(H21)99,768
文化会館
1,800 人収容の大ホールや練習 H19 入場者
1982 年
室、展示室等を設置
273,781 人
(H21)271,013
動物園
マレーグマ「ツヨシ君」
H19 入園者
1960 年
307,215 人
(H21)342,558
市民館
H19 利用者
1956 年
150,602 人
(H21)142,301
回天記念館
人間魚雷「回天」に関する遺品、 H21 入館者
資料の展示をする平和学習施設
15,881 人
周南市野球場
中国地区大学野球連盟、社会人野 H20 利用者
1971 年
球の公式戦が毎年行なわれる。 35,150 人
2008 年には、全日本クラブ野球 H21 利用者
選手権のメイン会場となった。
18,805 人
-170-
移転・新設等の状況
※H23 より大規模改修予
定(10 年間)
H23 年大規模改修予定。
H23 第 66 回国民体育大
会軟式野球(成年)男子
会場
②公共公益施設の新設・移転と今後の予定について
新市リーディングプロジェクト事業の一つである、(仮称)学び交流プラザが新南陽地区に新設
予定。H21 年度に基本構想策定、H22 年度に基本設計策定予定、H24、25 年度で建設予定。
周南市野球場のリニューアル計画がある。H22 年度に 7 月契約、8 月着工、H23 年度に施設整備
工事完了(8 月予定)
。
③公共公益施設の配置や整備の影響について
(仮称)学び交流プラザが新設オープンした後には、市民館、中央図書館、生涯学習センターを
現在利用している市民の利用が減ると考えられる。市の主要な福利施設である学びの拠点施設が
郊外に建設されることで、これまで中心市街地が担ってきた学びの中心としての役割を失うこと
になる。
④その他、公共公益施設について、中心市街地活性化に関連の大きい事項等
周南市野球場のリニューアルについては、公認野球規則の基準(プロ野球公式戦を誘致できる
野球場となる予定)に対応した整備を行うもので、両翼の拡張、スコアボード整備、メインスタ
ンドの改修等を行なう。プロ野球の公式戦が開催されれば、市外から徳山駅を利用しての観客動
員が期待できる。また、リニューアルによりオープンスペースとしての機能増強のため、野外コ
ンサートなどイベントへの活用も期待できるため、徳山駅を利用する市外からの観客があると思
われる。
-171-
7)生活サービス・飲食・レジャー施設
①中心市街地の医療や福祉施設の立地、利用状況について
病院数は相応にあるが、大規模な総合病院がない。
地権者による勉強会レベルではあるが、中央街市街地再開発事業の計画の中に、高齢者用マン
ションの配置計画がある。
■市町村および中心市街地の医療・福祉関連施設数
【医療・福祉関連施設数の推移】
項目
単位
中心市街地
H19年
H14年
医療機関
箇所
43
48
幼稚園・保育所
箇所
老人福祉施設(老人ホーム、 箇所
老人福祉センター、デイケ
アなど)
H21
医療機関
幼稚園・保育園
老人福祉施設
2
4
67
6(旧エリア 2)
5(旧エリア 4)
2
0
市町村
H19年
H14年
195
209
42
43
44
28
データ出典
調査年次
H20/H16「子育て
ナビ」
(H19/H14/H
)
・福祉介護課調べ
(H19/H14/H
)
205
医師会、歯科医師会 HP
54 「周南市就学前児童通園施設の
今後のあり方」
53
福祉政策課調べ
②医療や福祉施設の新設、移転と今後の予定
平成 12 年、徳山記念病院が郊外へ移転した。平成 20 年 12 月には、休日夜間急病診療所の小
児科部門を徳山中央病院(郊外)内に移設し、
「周南地域休日・夜間こども急病センター(周南こ
ども QQ)
」としてオープンさせた。同病院の新棟(地下 1 階・地上 11 階)が、敷地内に平成 22
年 10 月に完成した。
徳山医師会病院が、
老朽化した本館建物を隣接する敷地に建て替え予定
(平成 22 年 11 月着工、
24 年春完成予定)である。
③医療や福祉施設の配置や整備(郊外部への移転や、新設)が及ぼす影響について
通行量の減少により、消費の減少、活気の低下につながる。
④中心市街地の生活利便施設、娯楽施設の立地状況と問題点・要望等について
特になし。
-172-
■中心市街地内(もしくは周辺)の施設別立地状況と問題点・要望
【生活利便施設・娯楽施設数の推移】
項目
単位
中心市街地
市町村
データ出典
調査年次
H17年
H13年
H17年
H13年
金融機関
箇所
(H21:11)
45
47 中心市街地調査無し
映画館数
箇所
2
3
2
3
飲食店数
箇所
1,003
1,130
【施設別の立地状況と利用状況】
施設
立地状況
銀行・証券・保険等
西京銀行(第二地銀)本店や都
市銀行が立地している。また、
山口銀行(地銀)は中心市街地
内の支店に加え、徳山支店が中
心市街地に隣接している。
健康増進施設(スポーツ 中心市街地への立地はなく、隣
クラブ・温浴施設等)
接した地域にスポーツクラブ
が2箇所ある。
ホール・ギャラリー等の 中心商店街の駐車場「ピピ51
文化施設
0」内にホールがある。
市民館に大ホールと小ホール、
周南総合庁舎内と文化会館に
もホールがある。
集宴会場のあるホテルが数件
ある。
娯楽施設(映画館・パチ 映画館は過去5箇所あったが、
ンコ店・ボウリング等) 現在実質1箇所となっている。
パチンコ店も若干減ってきて
いる。
利用状況
都市銀行(みずほ、三菱東京UFJ)は中心
市街地外には、また周辺市にもないため、利
用されている。
また山口銀行徳山支店は、周辺地域の母店と
なっており、利用が多い。
ピピ510は物販、講演会等に利用されてい
る。
文化会館は年間 30 万人を超す利用者が、あ
り、広い範囲での集客力を持つ。
市民館は老朽化しているが、適度な大きさで
あり使用料も比較的安価なため利用が多い。
集宴会場
東西に隣接する下松市、防府市にシネコンが
できたため、映画館の利用は少なくなってい
るが、シネコンでは上映しないような映画を
上映したり、高齢者向けに懐かしの名画を定
期的に上映するNPO 団体があり健闘してい
る。平成 21 年度は「周南映画祭」も実施さ
れた。
飲食施設(食堂・喫茶・ かつては徳山駅ビルにレスト 事業所等も多いため、平日の昼間は利用もあ
レストラン等)
ラン街があったが、現在はなく るが、休日は少なくなっている。
なり、商店街内に数件が立地す
る状況になっている。
夜間性飲食施設(居酒 エリア内(中心商店街から5分 利用は減っているようだが、まだ周辺地区を
屋・スナック等)
程度)に飲み屋街がある。
含めて、歓楽街の中心になっている。
コンビニ・レンタルビデ 駅前に2店舗、そのほかに8店 駅前店舗は通勤・通学者の利用が多い。また
オ等の生活サービス施設 舗が立地している。
飲み屋街にも1店舗あり、夜間の利用が多く
なっている。
-173-
8)環境・治安・防災など
①中心市街地区域内で環境問題の原因となりうる施設とその対応について
中心市街地内には施設はないが、徳山下松港及びコンビナート群と近接しており、中心商店街
付近を大型トラックが通過することがある。そのため、現在自動車動線の一つであり、商店街
から離れた場所を通る市道岡田原築港線を整備中である。
②中心市街地区域内で治安の悪化の状況と要因、対応について
悪化したという印象は特にない。
■中心市街地内での犯罪件数・交通事故数の推移
項目
単位
中心市街地
H
年
H
年
犯罪件数
件
交通事故数
件
市町村
H17年
H12年
736
807
1,067
1,186
データ出典
調査年次
中心市街地調査無
県警刑事企画課検
挙数
中心市街地調査無
市生活安全課
③中心市街地区域内で防災上問題となる区域、施設、要因とその対応について
特になし。
④中心市街地内の就業や雇用を支援・増加させる等の検討や取り組みについて
市民交流センター内にビジネスサポートコーナーを設置。独創的なアイディアや技術を基に、
新しいサービスや商品を生み出そうとしている意欲旺盛な方を対象に、事業の開始から自立化ま
で、低廉な料金で利用できるインキュベート施設である。
また、専門学校や塾が新たにできており、若者の通行は増えていると考えられる。
【事業所数の推移】
項目
事業所数
(増減率)
事業所数対市シェア
(%増減差)
従業者数
(増減率)
単位
箇所
%
%
人
%
中心市街地
H18年
H13年
717
市町村
H18年
H13年
6,726
6,722
±0
△10.2
データ出典
調査年次
・事業所統計
(H18/H13/H8)
10.7
8,379
54,018
△8.0
⑤中心市街地内のコミュニティの状況、問題点と支援の取組について
公民館を中心に、コミュニティの活動を支援している。
-174-
58,705
△17.1
・事業所統計
(H18/H13/H8)
9)中心市街地に影響を及ぼす大きな環境変化について
①市町村合併の状況
平成 15 年4月に、徳山市、新南陽市、熊毛町、鹿野町が合併し、周南市となった。
「県勢発展
をリードする−元気発信都市−の創造」を基本目標とした新たなまちづくりがスタートした。
②市町村合併による課題や問題点、その対応について
徳山駅周辺を周南市の中心とすることへの異議は少ないが、その場合でも周辺部をどう活かし
ていくのか、切り捨てになるのではないかとの懸念を持たれている。
③土地区画整理事業、交通計画等の大型プロジェクトについて
平成 17 年 2 月に「徳山駅周辺整備構想」を策定し、徳山駅周辺整備事業(徳山駅ビル建替え、
南北駅前広場拡張整備、南北自由通路・橋上駅舎整備)を進めている。平成 21 年度には、南北駅
前広場及び南北自由通路の基本設計を行っており、今後これをもとに都市計画決定を行なう予定
である。
徳山駅周辺整備事業は、中心市街地活性化への基盤整備の一つであり、徳山駅ビルについては、
中心市街地活性化の一翼を担う公共公益施設としての整備を計画している。
■主要大型プロジェクトの概要資料
-175-
■主要大型プロジェクトの概要資料
-176-
-177-
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