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ヒッチコックの配列解析

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ヒッチコックの配列解析
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
授業科目の名称
芸術工学概論Ⅰ
(デザインと技術)
科学技術と芸術を統合(総合)する学としての「芸術工学」の立場から、
主にデザインや芸術と技術との相関性について、芸術作品やデザインプ
ロジェクトとして成立していく一連の過程における展開のあり方を含め
て具体例をあげながら解説する。とくに近年の急速で多様な技術革新や
工学的知見の深化にともない、制作や表現が置かれている状況が大きく
変化している中で、デザインが内包する技術と芸術的感性との関係が変
貌しつつある。このことを含めてこれからのデザインと技術のあるべき
方向性、芸術工学の可能性について考える。
芸術工学概論Ⅱ
(デザインと表現)
科学技術と芸術を統合(総合)する学としての「芸術工学」の立場から、
主にデザインや芸術と表現との関係について、ビジュアルデザイン、プ
ロダクトデザイン、ファッションデザイン、建築デザイン、まんが表
現、映像表現、クラフトなどの分野から具体例を挙げて考えていく。多
様で複雑化した現代のデザインでは、表現そのもののあり方が変質しつ
つあり、表現をめぐる芸術的感性と技術的基盤も従来のデザイン論だけ
で対応しきれなくなりつつある。デザインと表現の最前線から、これか
らのデザインと表現の方向性、芸術工学の可能性について考える。
芸術工学Ⅰ
(神戸デザイン学)
本学は、神戸という地域との結びつきを重視し、地元自治体、公共団
体、企業などとさまざまな連携、取り組み、プロジェクトを実施してき
ている。その内容はアートプロジェクトなどの芸術分野から、地場産業
との商品開発、技術支援など多岐にわたる。これらの多くの具体的な事
例について学習しつつ、神戸という地域に依拠したデザインがもつ可能
性と問題点について考える。それは同時に、ユネスコのデザイン都市に
指定されている神戸のデザインから、地域(都市)とデザインの関係につ
いて多様な視点から捉えようとする試みとなる。
芸術工学Ⅱ
(アジアンデザイン)
多様な地形や気候からなる広大な「アジア」という地域は、人と自然が
濃密に関わりあうなかで築きあげられてきた生活に密着した造形表現か
ら、ヒンドゥー教や仏教などの大伝統に至るまで、ヨーロッパ中心の近
代的なデザインとは異なるデザイン(造形)世界が広がる。アジア独自の
生命力あふれるアジアのデザイン語法について、祝祭や曼荼羅などの宗
教的世界、建築や都市構造などの具体例を挙げながら解説し、アジアに
おけるデザイン(造形)のあり方を考える。
芸術工学Ⅲ
(インタラクションデザイン)
インタラクションデザインは情報化社会における人間を中心に置いた、
文化・社会・コミュニティまでをも扱うデザインの新しい領域である。
これまでのモノや製品のデザインの方法とどのように異なるのかを、最
新の潮流を紹介しつつ、その理念・方法・戦略・実践を解説する。デザ
インの対象は都市や事物のように実在する世界から、プログラミングや
アルゴリズムのような目には見えないものにまで広がっている。【情報
⇔もの】【デジタル⇔アナログ】【人の行動⇔人の意識】までをデザイ
ンの要素として、しなやかな思考と創造的な発想によってデザインを組
み立てていくことを学ぶ。
芸術理論
我々人間は、古代から現代まで、芸術の本質と意味について思いを巡ら
せてきた。本講義では、芸術論の歴史(特に、古代ギリシア・ローマか
ら)を概観することで、芸術的本質について思考を巡らし理解すること
を目標とする。また古典的要素が、中世、ルネサンス、バロック、新古
典主義から現代の芸術作品において再登場するが、その影響についても
確認しつつ考察してゆく予定である。準備学習として、図書館の新刊美
術書籍コーナー、美術展覧会情報は良く見るようにすること。
芸術心理学
心理学が行動あるいは知の科学であるということを学び、心理学の基礎
について幅広く学ぶ。そのため、心理学理論による人の理解とその技法
の基礎について理解し、人の成長・発達と心理の関係について理解す
る。とくに芸術作品と人の心の関係に焦点をあて、作品に表現された作
家の心理や芸術作品が日常生活に与える心理的影響などについて理解す
る。事前に芸術デザイン分野をはじめとする自分が興味をもった分野に
ついて、専門書や作品集を見ておくことが求められる。
いろとかたちの文化
日常生活にあふれかえる色とものは、それぞれ固有の文化的コード
(ルール)のなかで認識され、意味をもつ。したがって、それらは時代や
地域が異なれば、違った意味を生みだし、多様な表現、造形の基盤を構
成する。デザインやアートの分野では、表現や評価の面にさまざまな重
要な影響を与えるとともに、作品制作の基盤となる。日本を含め世界各
地で、色やもの(とくにそのかたち)がどのように用いられ、理解されて
きたのかを具体例を挙げて解説する。その上で、これらの知見がデザイ
ン、アートにどのように活かされてきたのかを考える。
芸
術
工
学
基
礎
教
育
講義等の内容
芸
術
・
文
化
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
基
礎
教
育
芸
術
・
文
化
授業科目の名称
講義等の内容
色彩論
色は造形活動のうえで、形やテクスチャーとともに、自己を表現するた
めの重要な手段であり、いわば造形の言語ともいえる。芸術やデザイン
をはじめとする造形表現において、色の性質(光学的特徴)について十分
に理解し、色を有効に活用できるよう、色について科学的に概説し、色
の区別、再現、配色の方法等を習得することを目的とする。準備学習と
して、日頃の生活において、身の回りの色を意識し、その良否を評価す
る習慣をつける。
西洋美術史
西洋美術史の流れを概観し、時代や地域ごとに異なる特徴を持つ美術表
現の形式や美術作品がはらむ多彩な主題内容について理解を深める。同
時に、それらの西洋美術作品を生み出した社会的・文化的背景にも目を
向けることで、美術作品の背後に広がるさまざまな意味とメッセージを
読み解く能力を養う。美術と社会、美術と時代、芸術家の苦悩と思考、
さらには西洋という時代の枠組みを超えて美術がはらむさまざまな意味
の多層性、美術本来の豊かな魅力について理解することを目標とする。
日本美術史
日本の美術の流れをその社会と文化的な背景を考慮に入れて概観する。
縄文・弥時代から明治、大正、昭和、平成と続く近現代の日本美術まで
を視野に収める。関連する日本の様々な伝統美術、西洋及びアジアの芸
術文化との相互交流についても適宜触れながら、海外の多彩な文化の刺
激を摂取しつつ、独自の美術表現を生み出してきた日本美術の特質を理
解する。今に伝わる日本の美術作品の多面的な姿、その伝統と革新に満
ちた美術の力を鑑賞し、美術を生み出すし、それを伝える人々や美術家
案の営みにも目を向けて、新たな時代の美術を生み出す感性を養う。
文芸史
古代から現代にいたる各時代のさまざまな文芸作品を読者が解釈し、理
解し、享受するためのさまざまな視座、方法論について、時代背景や文
化的背景に触れつつ概観する。授業では主に日本及び海外の古典文芸、
近代文学の展開、現代のメディア社会における新しい文学、詩歌などを
とりあげ、文学・文芸の発生と変質、その表現の特質、受容の多彩なあ
り方に目を向けて講義する。表現のための作品構成法や読者を前提とし
た創作論についても触れる。
デザイン史
工学的知見に基づくデザインの歴史の中から、デザインをおこなってい
く上で役に立つ、事象に対するとらえ方、考え方、あるいはそこにある
芸術的造形的な仕組みを読み取り、これをデザインとして展開していく
ための方法を学ぶ。とくに近代のデザイン史上に表れた人間と科学技術
との多様な関係のありかたを手がかりに解説する。記号を処理する技術
としてのデザイン、アートとテクノロジーの架け橋となるデザインなど
広義にデザインをとらえ、デザインの歴史の背後にある意味、デザイン
と社会や世界との関係を解説する。
音楽文化論
この講義は、音楽と音楽史に関する基本的な知識を得ること、西洋音楽
に関する基礎知識を得ることを目標とする。今日の音楽文化と音楽聴取
を巡って、クラシックからジャズ、ロック、ポップ・ミュージックまで
ジャンル横断的に解説する。音楽についての理解を深めるためにクラ
シック音楽を軸とする西洋音楽史を鳥瞰する。が、また、西洋音楽史の
文脈から外れるさまざまな音楽、例えばジプシーの音楽や非ヨーロッパ
の音楽など、固有の地域文化との関係について知見を広げて行く。
音楽史
授業では、現代の音楽的状況を生みだす主たる元となったアメリカ合衆
国のアフリカ系移民が創造した音楽(ブルース・ジャズ・ソウル・ロッ
ク)の歴史を概観し、現代音楽に普遍的に存在する美的感覚について解
説する。さまざまな音源のを鑑賞しミュージシャンの人物像を解析する
ことによって、文化背景・音楽構造・芸術性・即興性・グルーヴなどに
ついての理解を深化させる。
準備学習として、授業中に紹介された音源を自ら入手して聴き込むと、
授業理解の助けになる。
グレートフィルムズ
二十世紀は映像の時代だといわれる。そして、この世紀を通じて中心的
に活躍したメディアは映画であった。百数年の歴史の中で生み出された
おびただしい数の映画を考えるとき、もはや、人生のすべての時間を映
画鑑賞に費やしてもすべての映画を見ることはできない。それは世界遺
産に匹敵する膨大な資料であり、芸術であり、技術であり、そして娯楽
である。それら数多の映画作品の中にマイルストーンをなす傑作がいく
つかある。そうした映画をじっくりと鑑賞し、議論することが本講義の
目的である。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
芸
術
・
文
化
基
礎
教
育
科
学
・
技
術
授業科目の名称
講義等の内容
映画史
映画の歴史を概観するため、世界的巨匠と呼ばれる映画監督達が制作し
た映画を取りあげ、その独創的映像表現手法について、作品を鑑賞しな
がら解析を行い、撮影技術や映像文法などの映像理論と映像哲学を学習
する。加えて主題、物語、美術、音楽、文化背景などに対する考察も行
う。疑問点は後日まで残さないように努めること。
授業で学習した映像表現技法・映像哲学に関する知識を基盤として行
う、映画解析の課題レポートによる評価を行う。
現代美術
現代美術は、多様な技法と表現によって成り立っている。授業では、現
代美術の今日の多彩な状況を概観するとともに、現代美術の現場で起
こっている新しい動きや萌芽的な可能性について、多面的に解説する。
また、現代美術をめぐる環境にも目を向けて、作家、アトリエ、展覧
会、美術館、美術評論家、キュレーターだけでなく、現代美術の世界に
かかわっている幅広い分野の人々や機関が果たすそれぞれの役割につい
て具体的に理解することを目標とする。そのため、現代美術と同時代の
社会の動向や思潮との関係をめぐる具体例をあげながら講義をすすめ
る。
アートと空間
美術作品を展示する空間について概観する。最も重要な事例としてルー
ブル美術館とポンビドゥー・センターの設立の経緯とその意義について
解説を行う。更に、近年の現代美術館の展示空間の特徴と現代アートの
作品との関係について講義する。また、現代アートの多様な展開の中で
サイトスペシフィック(その場所固有の特性を持つ作品)やインスタ
レーション(展示空間全体を扱う作品)など空間との関わり、ビエン
ナーレ・トリエンナーレといった芸術祭やアートイベントにおける展示
空間の多様な展開とその成果について、事例を通して理解を深める。
アート・マネジメント
クリエイターやアーティストを支援し、アートの受け手との架け橋とな
る役割を担う「アート・マネジメント」近年注目されるようになったは
新しい分野であるが、メセナ、指定管理者制度などをめぐって、その重
要性はますます大きくなりつつある。アート・マネジメントの考え方を
学び、芸術・文化の発展のために有効な手法と活動について、多くの実
例を挙げながら解説理解する。講義を中心とするが、キュレーターや
ギャラリスト等の現場の見学を行なう場合がある。
認知科学論
認知科学とは、「心とは何か」を追求する学問であるが、この授業では
デザインやアートとの関連性を考慮して、脳科学や心理学における最新
の研究をもとに、脳が美をどのように感じるのか、また、人にとって芸
術とはどのような意味があるのかについて講義する。そのため、脳と心
の働きを情報の概念に基づいた認知モデルから学ぶ。そして、美しさを
感じることにおける脳内基盤に関する知見を深め、脳の働き、特に視覚
脳の働きについて学び、認知工学的な方法論及び認知科学的視点からの
理解を深める。
数学入門
現代社会で必要とされる基本的な数学的知識、手法や数学的発想は、デ
ザインやアートにおいても合理的に制作を進めるために必要とされるこ
とが多い知のスキルである。数学的な発想を理解し、抽象的な合理的思
考法としての数学の基本を、具体的な例題をもとに解説し、その方法を
課題を解きながら習得する。高校数学との連携をはかり、初歩的な解説
から始めて、できるだけわかりやすく、実用的に利用できるような課題
をもとに授業を進める。
物理学入門
一見複雑で多様に見える様々な自然現象を、物理学的観点から明快に理
解し、更にその講義を通して自然科学的な方法論・哲学を学ぶことを目
的とする。この講義では特に万有引力とニュートン力学に焦点を当て、
天体の運動に関する理解を通して知りえた単純で深遠な原理を紹介す
る。概ねシラバスに沿って講義を進めるので、参考テキストを必要に応
じて読むよう努めること。評価方法については、授業最後の臨時試験で
評価を行なう。
科学技術史
自然科学がどのように発展してきたのかを学ぶことによって、科学とは
どういった学問かをより深く理解することが可能になり、その学習を通
して学生が物事を論理的に考察する技術を身につけることを目的とす
る。この講義では、科学技術の発達と地理的世界観の発展には密接な関
係があることに着目し、講義の前半で世界地図の移り変わりを概観し、
科学の発展や中世における停滞を視覚的に把握する。後半部分ではそれ
らの世界観を踏まえて、特に物質観に焦点を当てて科学がどのようにし
て発展してきたのかを学習する。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
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概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
授業科目の名称
現代科学論
現代の物理学は、伝統的な自然観の限界を暴露し、これまでの自然観に
代わる新しいパラダイムを構築しつつある。この講義では、それら最近
の物理学のトピックを紹介する。準備学習としては、当授業は概ねシラ
バスに沿って講義を進めるので、参考テキストを必要に応じて読むよう
努められたい。評価方法については、授業最後の臨時試験で評価する。
形の科学
形の性質や仕組みの基本的な考え方を理解し、自然の中に見られる形に
親しむ態度を身につけることを目的とする。幾何学図形や無生物の形か
ら生物の形にもふれる。授業においては、幾何学的な説明と写真や映像
などによる自然観察を通して、芸術工学的観点を含めて、直感と論理を
交えながら理解していく。簡単な演示実験もおこなうこともある。
到達目標は、周囲の形を見て「この形にはこんな原理が関係していそう
だ」と推測できるようになることである。
幾何学と芸術
力学の基礎知識を、デザインに結びつける力を養うことを目的とする。
まず、デザインの基礎となる「形」と「感性」の関係について述べる。
次に、力学(静力学、弾性体の力学、流体の力学、粉体の力学)の基本
的な知識を解説し、それを芸術工学的な立場から芸術性を高め、デザイ
ンに応用したさまざまな実例を紹介する話す。またときどき、簡単な装
置を用いてで実際に実験をする機会も設ける。
到達目標は、自然や人工物に現れる立体構造の力学的原理と、デザイン
との関係が直感的に理解できることである。それには、授業以外にも自
然現象を注意して観察する習慣が必要である。
人と環境
現代社会において、人と人をとりまく環境のあり方は多様化し、変質し
てきている。この授業では、自然との生態学的な関係にとどまらず、都
市や住居などの建築空間と人との関係、生活空間にあふれる多くのもの
(プロダクト製品)と人との関係、人と衣服(ファッション)との関係等に
焦点をあて、われわれがまわりの多様な世界とどのような関係を取り結
んできたのか、さらに新たに創出しようとしているのかについて、技術
的な基盤および感性的な認知機能に基づいて、多くの事例を踏まえて解
説する。
生物とデザイン
動物や植物などの自然界の多くの生物の形態には、形態そのものがすぐ
れた造形性や色彩的特徴をもつとともに、その構造には黄金比や規則
だった秩序や機能性などの非常にすぐれた美的要素を見いだすことが可
能である。この授業では、生物形態学的な視点から、動物や植物とデザ
インとの関係に着目し、生物の機能と形態に見られるデザイン性の意味
と役割について理解するとともに、デザインやアートへの応用の可能性
について、豊富な実例を挙げながら解説する。
日本の歴史
原始・古代、中世、近世、近代、現代に至る日本の歴史について概括的
に学ぶ。とくに現代日本の基盤となった近世以降の庶民生活の世界に焦
点をあて、政治や経済の動向に影響さながらも、独自の価値観や趣向を
凝らした芸能、文芸、書画などの世界を展開させていった活力ある生活
の様相をみていく。こうした流れが現代社会の原点として以降の変化の
中で「日本的なもの」をいかに生成してきたかを概説する。地誌や絵図
などの資料をできるかぎり多く取りあげ、視覚的にも日本人の生きてき
た歴史をわかりやすく説明する。
世界の歴史
国際化が進展する現代社会にあって、現在の情勢を理解するためにそれ
ぞれの国や地域の歴史や文化についての知識は不可欠である。この授業
では、ヨーロッパ史、アメリカ史やアジア史などを個別に扱うことはせ
ず、日本が歴史的に世界の各地域とどのような相互関係をもち、相互に
影響を与えあってきたのかを理解するために、とくに近代以降の日本と
の国際関係史にとくに焦点をあて、概説的に講義する。政治史や経済史
にも留意しつつ、国際社会における日本の位置づけや文化交流の意義に
ついて学習する。
現代社会論
現代社会に生起するさまざまな社会問題を通して、現代の日本や世界が
抱える課題とその背景について、ニュースや各種のトピックを活用しな
がら、問題の背後にある考え方、社会の仕組みについて考察する。解説
を中心とする講義形式だけでなく、新聞記事やビデオを積極的に活用す
るとともに、メディアやネットワークの利用の仕方にも言及し、受講生
自らが考え、自らの意見として発表しながら検討する演習的な時間も設
け、メディアリテラシー教育も導入する。
科
学
・
技
術
基
礎
教
育
人
間
・
歴
史
・
社
会
講義等の内容
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
基
礎
教
育
人
間
・
歴
史
・
社
会
授業科目の名称
講義等の内容
現代思想史
日本は、広島で原爆の被曝を体験し、また最近では福島で原発の暴発に
よる被曝にみまわれた。放射能は風に運ばれ地球上をめぐった。発電所
の関係者は、事故に関して「想定外」と述べた。現代は危機的な時代で
ある。科学革命によって成立した近代科学が、人類をも滅ぼしかねない
巨大科学に変貌した。授業では、17世紀の危機の時代に誕生した近代科
学の精神史的背景をおさえながら、21世紀に誕生しつつある「新科学」
の可能性を考察していく。科学者たちの禁欲的倫理観を学習することを
目的とする。
情報とメディア
日常生活において多様なメディアが存在し、そこからもたらされる情報
がわれわれの行動や価値観に大きな影響を与えるようになって久しい。
こうした状況において、メディアと情報の可能性、問題点についての十
分な理解が、これからの時代を生き抜くうえで不可欠なものとなってい
る。従来のメディア論や情報理論を踏まえ、メディアリテラシーの観点
から、現代のメディア状況を批判的に捉え直し、デザインやアートも含
めて情報を自覚的に発信するための方法や考え方について、さまざまな
事例をもとに考える。
人文地理学
集落や都市、交通、人口、経済、政治などは、ある一定の地域のなかで
複雑な相互関係のなかで成立し、さらに他の地域と時間的空間的連関を
もつ。地理学の下位分野としての人文地理学は、空間を単位としてその
中のさまざまな人文的要素の関係を扱う総合的な学問であり、建築や工
業デザインなどとも密接につながる。日本および海外の具体的な地域の
事例を挙げながら、生活空間を包括的にとらえる考え方、視点について
学び、デザインへの展開の可能性にも言及する。
文化人類学
文化人類学は、異文化を記述し、理解するための一つの方法であり、視
点、切り口である。主に自らとは異なる民族の具体的な生活を対象とし
て、彼らの文化を構成するさまざまな要素を個別にではなく、相互に関
係する複合的な全体として把握することにより、文化を相対的にとら
え、人類の多様な文化のあり方を包括的に理解してきている。授業では
アジアやアフリカなどの民族をとりあげ、生態、宗教、社会組織などに
ついて解説する。また、理解を助けるために、ビデオ等を活用する。
日本民俗学
日本民俗学がこれまで対象としてきた日本の伝統社会は、過疎化、高齢
化の中で危機に瀕している。それだからこそ、日本民俗学がこれまで
培ってきた伝統文化に関する膨大な伝承や知識、技術等がより一層重要
性を増している。現代という視座から、年中行事、口承伝承、信仰生
活、社会伝承などの伝統文化の具体相を取りあげ、解説する。さらに現
代社会で特徴的な「伝統の創造」という新たな事象にも目を向け、メ
ディアの中でイメージとして消費される「日本」との関係についても言
及する。
法学(日本国憲法を含む)
私たちは一人の人間として営んでいる毎日の日常生活には法律と無縁と
思われるものが多いが、実は法律に関係することは意外と多い。私たち
は国家や社会の中で、その構成員として一定のルールを定めて生活をし
ている。日常生活におこる社会問題を社会現象として、その法律問題を
法現象として捉えることによって、法律を学ぶ対象と方法が明らかにな
る。日常生活におこる法現象をできるだけ具体的な事例を挙げて学ぶ。
この授業では、一人一人が持っている「平和な社会で自由で豊かで幸せ
に暮らしたい」という要望を法的に実現することに役立てたい。
知的財産権入門
文芸・学術・美術あるいは音楽の世界に身を置く人たちにとって、著作
権に関する知識は必要不可欠である。創作の過程において第三者の著作
権を侵害しないようにする必要があり、何より自己が創作した著作物の
権利をしっかり守る必要もある。「著作権」という言葉は良く耳にする
が、その権利は幅広く、内容は複雑である。基本をきちんとつかんで、
自分の権利を守らなければならない。
授業では話題となった事件等をトピックとして取り上げる。日頃から知
的財産権関連のニュースに関心を持つように心がける。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
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科
目
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概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
人
間
・
歴
史
・
社
会
基
礎
教
育
コ
ミ
ュ
ニ
ケ
ー
シ
ョ
ン
授業科目の名称
講義等の内容
マーケティング論
企業の製品開発においてマーケティングは不可欠である。本講義におい
ては、発案~製品化~販売における各段階に対し必要なマーケティング
手法を、実例を交えながら解説する。特に、21世紀型の製品の代表とし
て『情報を扱う製品』に関し深い考察を加える。受講生各人が将来デザ
イナーとして、美術・クラフトのアーティスト、様々なクリエイターと
して、モノづくりの過程においてどの段階でどのようなマーケティング
を実践すべきかを理解実践するための基礎講義としたい。準備学習とし
て、関連メディアを意識的にチェックする習慣をつけること。
ソーシャル・マネジメント
図書館や美術館の運営、スポーツや芸術の振興、介護や福祉の運営、災
害時のボランティア運営など、利益追求にはなじまないマネジメント
(運営)に関する問題が近年増えつつある。これらの課題に対応できる知
識や技術について学習し、解決方法をデザインするための課題や問題を
考える。さまざまな事例や問題を履修者とともに考え、場合によっては
実際の現場で体験することもありえる。単なる知識としてではなく、実
用に耐える実践的で行動的な問題解決力の基本を身につける。
日本語表現Ⅰ
日本語で表現するための基本として、日本語の特徴を押さえたうえで、
文章を作る際に大切なポイントを学び、後半は簡単な小論文、手紙、企
画書などを実際に書いてもらう。ただ、文章はテクニックのみで解決で
きない「中身」の問題があるので、良い文章を読むことも必要である。
例文のかたちで、作家やジャーナリストの簡単な文章も紹介したい。で
きるだけ講義と演習をセットするかたちで進めるが、ふくらみと夢のあ
る仕事文、実用文の訓練もできれば、と考えている。準備学習として、
正しい漢字が書けるよう、日頃から意識しておくこと。
日本語表現Ⅱ
日本語表現Ⅰの基本的な学習内容を踏まえて、この授業では、より表現
力に富んだ文章を作ることを目的とする。情報の取捨選択、句読点の打
ち方、文節の構成法などを用いて、より説得力のある論理的な構成法、
基本的な表現技法を学習し、実践的な企画書などを書く訓練をする。さ
らに文章をより深く読みこなす読解力を養うために、優れた小説やエッ
セイを取りあげ、表現の幅を広げる。授業は講義と演習を組みあわせ、
文章を添削しながら進める。
文章表現法Ⅰ
日本語表現の応用的内容として、レポート、論文に必要な論述の方法や
作法(引用、文献目録の作成等)について学習し、目的や対象(文章の読
み手)に応じた「伝える」文章の書き方を実践的に訓練する。既存のレ
ポート、論文等を参考に、その構成方法の分析をはじめ、小論文作成を
毎回課す予定である。また、語彙の量を増やし、表現力を養うために読
書は有効な手段であることから、適宜参考書となり得る文献・図書を紹
介するので、出来るだけ読了すること。
文章表現法Ⅱ
文章表現法Ⅰで学んだ内容を確認しつつ、さらに高度な文章による表現
に慣れ親しむことを目的とする。卒業論文やレポートの書き方(書体の
選択や行間の設定などの表記方法も含む)、資料の探し方(図書館やネッ
トワークでの文献の探し方を含む)、引用方法、図版写真等の扱い方な
ど、履修学生の個人的テーマ、関心に基づいた実際的な指導をおこな
う。論理的な文章の書き方、文体や表現技法などについての訓練から、
雄弁に文章で語ることに習熟する。
基礎英語Ⅰ
「読む・書く・聞く・話す」の4技能の基本を総合的に訓練する。まず
教材の英文を声に出して読む/パートナーと会話練習をすることで英語
のリズムを体に覚え込ませる。読み物の部分では、基礎英文法を確認し
つつ文意を的確に把握する練習をすると共に、本文の聞き取りや音読を
反復練習する。教材についての感想を英語で話したり書いたりする練習
も行っていく。英語で情報をinputするための基礎能力を鍛え、失敗を
恐れずoutputする姿勢を身につけることを目標とするが、海外事情や文
化についても、楽しみながら理解を深めてもらいたい。
基礎英語Ⅱ
基礎英語Ⅰの内容を確認・活用しながら、「読む・書く・聞く・話す」
の4技能を総合的に訓練する。やや難易度のある教材の英文を声に出し
て読む/パートナーとより実際的な会話練習をするなど、反復練習を通
じて英語のリズムを体に覚え込ませる。さらに聞く、話す能力を高め、
展開させるために、英語で話す、書くという基本的な練習も繰り返す。
英語で基本的な情報やメッセージをinputし、outputするための能力を
一層鍛えることを目標とする。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
基
礎
教
育
コ
ミ
ュ
ニ
ケ
ー
シ
ョ
ン
授業科目の名称
講義等の内容
英語コミュニケーションⅠ
日常生活のさまざまな場面において英語によるコミュニケーションに慣
れ親しみ、さらに高めることを目的とする。この授業では、主に話すこ
と、聞き取ることを中心として、簡単な日常会話やショッピングなどに
応用できるように、慣用句や言い回しを学習するとともに、発音やイン
トネーションにも慣れる。こうした実践的な訓練を通して、実用的な英
語コミュニケーションに役立つ表現と単語を身につけ、自信をもって話
せるように練習を行う。
英語コミュニケーションⅡ
英語コミュニケーションⅠの内容を踏まえて、日常生活の中でさまざま
な場面において英語によるコミュニケーション能力を一層高めることを
目的とする。主に話すこと、聞き取ることを中心とした実践的な活動を
繰り返し行うが、正確で多様な場面に適応できる英語コミュニケーショ
ンに役立つ表現と語彙力を身につけて行く。自分で制作した作品等のプ
レゼンテーションやディスカッションなどを通じて、自信をもって話せ
るよう練習する。
表現のための英語Ⅰ
近年、デザインやアートなどの作品制作やさまざまなプロジェクトの現
場において、英語をコミュニケーションツールとして用いたり、表現の
中に取り込んだりする機会が増えつつある。この授業では、これらの作
品制作や表現活動に役立つ英語について、具体的な状況を設定するなか
で習熟し、英語による表現、コミュニケーション能力の向上をめざす。
簡単な単語や語彙の選択によってニュアンスが変わったり、意図が誤解
されたりすることがないように、実際の場面や映像を用いながら、慣用
句やスラングなどの意味や使い方に注意し、学習する。
表現のための英語Ⅱ
表現のための英語Ⅰの学習内容をさらに展開させ、英語能力の充実をは
かり、リテラシーを充実させる。これまで同様、反復学習を繰り返しな
がら、英語の基礎的な表現能力、語彙力のさらなる向上を図る。また、
英文の読解力を深化させるために、高度な文法の学習、論理的な構成を
もつ長文作成なども取りいれ、英語による簡単なレポート作成、プレゼ
ンテーションなどにも挑戦する。履修生が実際に制作している作品や興
味、関心に基づき、個別の指導も重ねておこなう。
現代英語
この授業では、時事英語を学ぶとともに、TOEIC対策の基礎力も養うこ
とを目的とする。英字新聞から選り抜かれた世界のニュースを読むこと
を通して、新聞英語の約束事についても学びつつ、まとまった英文の内
容を的確にまとめ、把握する練習を行う。さらに海外のテレビニュース
を利用したリスニングも訓練する。これらの学習と並行して、TOEIC本
試験やTOEIC講座/実力判定テスト等を受験・受講するための訓練を実
施し、基本的な基礎体力をつける。
中国語Ⅰ
中国語を初めて学習する学生を対象としたクラスです。中国語の発音の
基礎となるピンインの発音練習から行う。ピンインは日本語のふりがな
に相当するもので、中国語を学習する上では大切である。ピンインの練
習とともに文法事項の説明を行う。テキストは通年で同一のものを使用
し、基本的な文法を学ぶ。そのためなるべく通年で履修するのが望まし
い。
準備学習として、授業は教科書に沿って進めるので、テキストのCDを自
宅にて聴いてくること。
中国語Ⅱ
中国語Ⅰを履修し、ピンインの学習を終了した学生を対象とする。中国
語Ⅰで学習したピンインにさらに習熟するとともに、より高度な基本的
な文法も学習し、簡単な会話やヒヤリングの練習もする。また語学の学
習だけでなく、中国の映画や音楽なども紹介し、中国文化も理解するよ
うにつとめる。なるべく通年で履修するのが望ましい。
準備学習として、授業はテキストに沿って進めるので、テキストCDを自
宅にて聴いてくること。使用テキストは『中国語ポイント42』(白水
社)。
フランス語Ⅰ
①易しい仏語が聞いてわかり、仏語らしく発音できること。
②辞書以前の基本的知識をまずマスターすること。
③仏語を通じてフランスの文化や生活に触れること。
④なによりも仏語学習が好きになること。
これらを目的として授業を進める。
準備学習として、必ず出席し、その日の授業中の内容を問う「授業内小
テスト」に真剣に臨むこと。
評価方法は、授業内小テスト30%、毎回の授業の質疑応答10%、テスト
60%、これらをもとに総合評価する。
-66-
備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
基
礎
教
育
コ
ミ
ュ
ニ
ケ
ー
シ
ョ
ン
授業科目の名称
講義等の内容
フランス語Ⅱ
①簡単な仏語が聞いてわかり、正確に発音できること。
②フランス語Ⅰの基本的知識をマスターし、基本的表現が部分的に出来
ること。
③仏語を通じてフランスの文化や歴史、芸術に触れること。
④なによりも仏語学習が好きになること。
これらを目的として授業を進める。
準備学習として、必ず出席し、その日の授業中の内容を問う「授業内小
テスト」に真剣に臨むこと。
評価方法は、授業内小テスト30%、毎回の授業の質疑応答10%、テスト
60%、これらをもとに総合評価する。
ハングルⅠ
本授業では、韓国の文字であるハングル文字の仕組みを学習し、ハング
ルの読み、書きが出来るようにすると同時に、簡単な日常会話を駆使で
きることを目標とする。また、韓国人の生活習慣など社会、文化全般に
わたる韓国事情の紹介も行う。日本語の構造と非常に似ている韓国語の
基本文型の反復練習を通して、初級の段階から「韓国語で話す」ことに
慣れることを目指す。
また、韓国人の生活習慣など社会、文化全般にわたる韓国事情の紹介も
行う。
ハングルⅡ
本授業では、隣国である韓国の言葉、それと同時に文化や歴史・価値観
を知り、理解することを目標とする。「ハングル初級I」に続き、簡単
な作文と日常会話ができるようにするのが目標である。作文能力のレベ
ルアップと正しい発音の練習を行うと共に、日本語との文法的比較を通
じて、韓国語との類似点や相違点を理解していく。韓国のドラマや歌な
ども取り入れ、韓国の社会・文化に対する体験的な理解を目指す。Ⅰを
受講した学生のみを対象にする。
ドイツ語Ⅰ
ドイツ語を始めて学ぶ学生を対象に、発音と読み方、人称変化と基礎的
文法を学ぶ。
準備学習として、ドイツ語の辞書を必ず用意すること。必ず出席し、そ
の日の授業中の内容を問う「授業内小テスト」に真剣に臨むこと。前回
の課題は必ず仕上げて授業に臨むこと。
評価方法は、授業内での小テスト、毎回の授業の質疑応答および受講態
度、試験の結果をもとに総合的に判断・評価する。
ドイツ語Ⅱ
ドイツ語Ⅰを履修した学生を対象に、より上級の文法(仮定法、時制等)
を学習し、簡単な小説やエッセイを読むことを目標とする。反復練習を
通じて、ドイツ語独特の表現や言い回しに習熟する。また、映像などの
鑑賞によって現代ドイツのアートシーンやデザインについても学習す
る。
授業には必ず出席し、その日の授業中の内容を問う「授業内小テスト」
に真剣に臨むこと。
評価方法は、授業内での小テスト、毎回の授業の質疑応答および受講態
度、試験の結果をもとに総合的に判断・評価する。
日本語初級Ⅰ
留学生が、日本での生活、大学生活での勉強、将来の仕事に実際に役立
つ基本的な日本語能力を習得することを目標とする。授業では、簡単な
文章を用いながら、基本的な文法・語彙・漢字も学び、実際の場面で正
しい日本語が実際に使えるようになることを目指す。
学生の希望によって、日本語能力試験等の対策も実施する。
学んだ表現が定着するように、普段の生活で実際に使ってみるようにす
ること。準備物として日本語の辞書を用意すること。
日本語初級Ⅱ
日本語初級Ⅰで修得した内容を活用しながら、日本での生活、大学生活
での勉強、将来の仕事に実際に役立つ上級日本語能力を習得することを
目標とする。授業では、日本語の日常で頻繁に遭遇する会話のロールプ
レイ、電話の聞き取り・会話練習を行う。そして最終的に実際の場面で
正しい日本語が実際に使えるようになることを目指す。
学生の希望によって、日本語能力試験等の対策も実施する。
学んだ表現が定着するように、普段の生活で実際に使ってみるようにす
ること。準備物として日本語の辞書を用意すること。
日本語中級Ⅰ
日本での生活、大学生活での勉強、将来の仕事に実際に役立つ上級日本
語能力を習得することを目標とする。授業では、新聞・雑誌等、日本社
会に関する文章を読み、意味を十分に理解し、新しい文法・語彙等を学
んだ上で、内容に対しての自分の意見や感想を発表する。内容に関する
ビデオも適宜用い、聴解力も向上させていく。日本語でレポート、研究
発表要旨等を書く力をつける練習も並行して行う。
学生の希望によって、日本語能力試験等の対策も実施する。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
コ
ミ
ュ
ニ
ケ
ー
シ
ョ
ン
授業科目の名称
日本語中級Ⅱ
日本での生活、大学生活での勉強、将来の仕事に実際に役立つ上級日本
語能力を習得することを目標とする。授業では日本語能力試験1級レベ
ルの力がつくように、文字・語彙・聴解・読解・文法すべての分野の問
題に取り組む。学生は前もって問題に取り組み、授業では解説を中心に
行う。能力試験後は、日本語の生教材の聴解練習、内容についてのディ
スカッションを行う。
準備学習として、読解教材は、漢字の読み方、わからないことばの意味
を調べておくこと。
身体表現論
主に絵画、彫刻、現代美術、文学などのなかに現れた身体的イメージを
具体的に紹介しながら、さまざまな芸術やメディアにおける身体と視
覚、身体と触覚との多彩な関係を理解することを目標とする。伝統的な
舞踊や演劇などの一連の動きのなかだけでなく、姿勢や身振りなどの非
言語的なコミュニケーションも含めて検討する。演劇やパフォーマンス
などの多くの分野で、身体がメディアとしてだけでなく、それ自体が意
味をもつ存在となっている現代の芸術的実践において、身体と動きによ
る表現の可能性について考える。
身体表現ワークショップ
この授業は、現代のパフォーマンス論や演出論に基づいて、戯曲・映画
脚本等を使用して身体表現を行うワークショップである。自らの身体を
使って演技することにより、肉体を活性化し、自己と他者の関係や自己
と空間などを含めた豊かな自己表現の可能性を体験し、身体と表現に関
するさまざまな方法論を身につけることを目指す。
適宜行なうレポート等の課題と授業に望む意欲・態度を総合的に評価す
る。各自動きやすい服装と、準備運動等を行なって授業に臨むこと。
健康科学
現代社会は、文明・科学の発達によって急速にオートメーション化が進
んでいる。本講義は、その現代社会が抱える深刻な問題のひとつである
「運動不足病」について解説する。また、糖尿病、心疾患、高血圧症な
ど生活習慣病に対して、定期的な運動が持つ予防効果について生理学的
知識を深め、生涯にわたって健康の自己管理ができる能力を身につけ
る。さらに、住まい・衣服、体温調節、ストレス、栄養、睡眠と健康に
ついて人間工学的な立場から学ぶ。使用テキストの該当箇所を事前に読
むことは授業理解の助けになる。
スポーツ実技
レクリエイショナル・スポーツという名のもと、仲間と一緒にスポーツ
をデザインする経験をつむ。テニス、サッカー、バレーボール、バス
ケットボール、バドミントン、卓球、トレーニングなどから適宜種目を
一つ選ぶ。但し、希望者が少なくチームが成立しない種目については実
施しない。食事と睡眠を十分に取り、体調の維持に努め、積極的、自主
的な態度をもって受講すること。評価方法は、選択種目の技術レベル、
受講態度などについて総合的に評価する。
ダンスワークショップ
ビートニック音楽に合わせて踊る事で得た躍動感・高揚感・リズム感
は、他のスポーツ・音楽・リズム・メロディ等にアプローチする時に大
きな影響を与える。それは、黒人独特の高度なリズムパターンと、重心
移動やオン・オフバランスを伴なった動きの連係作業を経験する事によ
り、東洋人に慣じみの薄い新たな運動パターンや情緒感を体得できるか
らである。授業においては、基本動作やリズム取りから始めて、最終的
に小作品を踊り切る事でそれを体験することを目標とする。
スタディスキルズ
新入生のみなさんが、高校から大学へ、「生徒」から「学生」へと円滑
に移行し、また豊かな学生生活が送れるように支援するため、実施する
授業である。下記の3つを大きな目標とする。
①大学や大学生活への適応、不安解消
②大学で必要な最低限の学習スキルの獲得
③著作権や法律など、社会的な知識・スキルの獲得
「大学生とは?」「将来の夢は?」等現在の自分の考えをまとめておく
こと。評価方法は毎回の授業で提出するコメントシートの総合評価とな
る。
コンピュータ基礎実習
デザインやアートの分野における業務で中心的なソフトであるAdobe
PhotoshopとAdobe Illustratorを、実践的な作業を通してデータの作成
ルールと知識を身に付け、どこでも受け渡し可能な標準のデータが作れ
るようになることを目標とし、コンピュータによる情報処理の基本を学
習する。なお、この授業では自己表現のための作品を作るのではなく、
芸術工学分野のデザイン成果物として求めれたものを作れるようになる
ことに重点を置いて進める。準備学習としては、毎回授業の復習をして
理解を深め、コンピュータ操作の技能を向上させること。
身
体
・
健
康
基
礎
教
育
基
礎
表
現
講義等の内容
-68-
備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
基
礎
教
育
基
礎
表
現
授業科目の名称
講義等の内容
コンピュータ基礎表現
この授業は、「コンピュータ基礎実習」を発展させた、より高度で実践
的な内容となっている。Adobe PhotoshopとAdobe Illustratorについ
て、作業の手順やデータの作成方法や形式などについて、自己流で進め
るのではなく、芸術工学分野のデザイン成果物として求められたもの
を、現代の日本で流通する一般的なルール、形式に則ったかたちで制作
できるようになることに重点を置いて、実際的な課題に取り組み、指導
する。授業は「コンピュータ基礎実習」の内容を理解していることが必
要になる。
デザイン基礎実習
この授業は、「コンピュータ基礎実習」を発展させた、より高度で実践
的な内容となっている。Adobe PhotoshopとAdobe Illustratorについ
て、作業の手順やデータの作成方法や形式などについて、自己流で進め
るのではなく、芸術工学分野のデザイン成果物として求められたもの
を、現代の日本で流通する一般的なルール、形式に則ったかたちで制作
できるようになることに重点を置いて、実際的な課題に取り組み、指導
する。授業は「コンピュータ基礎実習」の内容を理解していることが必
要になる。
デッサン基礎実習
デザイナーやアーティスト、クリエイターとして基礎的な能力を養うこ
とを目的とする、デッサンを中心とした実習の科目であるす。対象を把
握し、それを平面の上に表現する方法のひとつとしてデッサンを位置づ
け、そのための対象の捉え方、表現技術の修得を目標とする。静物や人
物など描く対象物の設定、陰影のある鉛筆の線の集合として描く方法や
インクやペンなどを使用して輪郭を強調して描く方法などの表現方法の
設定をはじめとして、課題を各専門領域の基礎として役立つ内容とす
る。
写真基礎実習
写真制作では、機械を使用するための工学的知識と技術習得が必要不可
欠である。まず基本的なデジタル一眼レフ・カメラの操作方法から始
め、撮影意図とアングルの関係や画像処理の方法など撮影と技法研究を
積み重ねてゆく。各課題を実習することで、カメラの基本的な使用方法
とその効果を理解し、確実に使いこなすためのカメラの基礎技術を習得
し、カメラの特性を理解する。評価方法は、提出作品、課題への取り組
み姿勢を総合的に評価する。
工芸基礎実習
この授業は、われわれの生活の中にある工芸について幅広い知識や基礎
的な技能を身につけることを目的とする。さまざまな素材に触れてその
特性を知る素材体験をはじめ、作品制作において素材の加工方法、用具
や道具の使用方法などについて学ぶ。とくに工芸作品の用と美をいかに
表現するかについて実際に作品を作りながら体験的に理解する。授業に
は必ず出席し、課題をすべて提出する。工芸の教員免許取得を目指す学
生は履修が必要となる。
絵画基礎実習
造形的な芸術表現の基礎として素描を取り上げ、主に人物表現を通して
素材と方法に基づく多様な表現への理解と習得をめざす。
準備学習として、授業外でも身の回りのもの全てに興味関心を持ち、
様々なものを描くよう心がける。
評価方法は、提出作品、課題への取り組み姿勢を総合的に評価する。
準備物としては、スケッチブック、鉛筆(4H~4B)、筆ペン、色鉛
筆、オイルパステル、コンテ、木炭などを用意しておくこと。
参考テキストは、授業内で適宜指示をする。
彫刻基礎実習
デザイン制作に必要な基本的スキルを身につけることを目標に、制作技
術や素材体験を通して、彫刻の基礎を学び、立体作品を含めた作品制作
を行う。課題制作においては、授業外での作業も大いに行なわねばなら
ないが、反復して取り組むことが重要な分野であり、意欲を持って取り
組んでもらいたい。また工芸の教員免許取得を目指す学生は、必ず履修
されたい。
評価方法は、すべての課題作品、課題への取り組み姿勢を総合的に評価
する。
基礎表現演習A
デザインやアートのさまざまな分野の中から、基礎教育を担当する複数
の教員がそれぞれの専門分野からテーマを設定し、いくつかの授業で学
習した知識や技術を踏まえて、さらに高度な表現を目指すための知識や
技法、技術を習得する演習を実施する。基礎表現区分の各授業に基づい
た上級クラスとなる。デッサンや幾何造形等の芸術的分野、デザインに
おける発想法や工学的技術、建築やプロダクトなどの分野などの専門分
野から担当教員ごとに個別に授業を展開する。
-69-
備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
授業科目の名称
基礎表現演習B
デザインやアートのさまざまな分野の中から、基礎教育を担当する複数
の教員がそれぞれの専門分野からテーマを設定し、いくつかの授業で学
習した知識や技術を踏まえて、さらに高度な表現を目指すための知識や
技法、技術を習得する演習を実施する。基礎表現区分の各授業に基づい
た上級クラスとなる。基礎表現演習Aをさらに展開させたテーマ設定を
おこない、より専門性の高い内容となる。担当教員ごとに個別に授業を
展開する。
学科横断型プログラム
芸術と工学、また、芸術工学におけるさまざまな専門分野を横断する内
容をテーマとしたプロジェクト型授業である。複数開講されるプロジェ
クトの基盤となる考え方として、社会や地域に対する貢献や共同、現代
社会の問題や将来への提案、芸術工学分野の先端的な取組み、等があ
る。1年次と2年次を対象とした本プログラムを学習した後、3年次の専
門的な学習に継続的に展開することを想定している。また、学科や学年
の垣根を越えて、様々な学生や社会人と交流することによって芸術工学
分野の広い知見を持った学生の育成を目的としている。
総合プロジェクトA
既存の授業科目外でも、本学教員指導のもとで取り組んだ課題に対して
は、単位が認められる科目である。例えば学外でのワークショップの参
加や学科を越えた共同プロジェクト等が相当し、担当教員が「総合プロ
ジェクト」として適当だと判断して参加者を募集したものに限る。ま
た、通常の科目同様、15時間以上の授業内容が基準となる。評価方法
は、指導教員がその参加態度、貢献度、到達目標の達成度等から適切に
評価する。学年毎に1つの「総合プロジェクト」の履修が可能で1回目の
履修科目を「総合プロジェクトA」とする。
総合プロジェクトB
既存の授業科目外でも、本学教員指導のもとで取り組んだ課題に対して
は、単位が認められる科目である。例えば学外でのワークショップの参
加や学科を越えた共同プロジェクト等が相当し、担当教員が「総合プロ
ジェクト」として適当だと判断して参加者を募集したものに限る。ま
た、通常の科目同様、15時間以上の授業内容が基準となる。評価方法
は、指導教員がその参加態度、貢献度、到達目標の達成度等から適切に
評価する。学年毎に1つの「総合プロジェクト」の履修が可能で2回目の
履修科目を「総合プロジェクトB」とする。
総合プロジェクトC
既存の授業科目外でも、本学教員指導のもとで取り組んだ課題に対して
は、単位が認められる科目である。例えば学外でのワークショップの参
加や学科を越えた共同プロジェクト等が相当し、担当教員が「総合プロ
ジェクト」として適当だと判断して参加者を募集したものに限る。ま
た、通常の科目同様、15時間以上の授業内容が基準となる。評価方法
は、指導教員がその参加態度、貢献度、到達目標の達成度等から適切に
評価する。学年毎に1つの「総合プロジェクト」の履修が可能で3回目の
履修科目を「総合プロジェクトC」とする。
総合プロジェクトD
既存の授業科目外でも、本学教員指導のもとで取り組んだ課題に対して
は、単位が認められる科目である。例えば学外でのワークショップの参
加や学科を越えた共同プロジェクト等が相当し、担当教員が「総合プロ
ジェクト」として適当だと判断して参加者を募集したものに限る。ま
た、通常の科目同様、15時間以上の授業内容が基準となる。評価方法
は、指導教員がその参加態度、貢献度、到達目標の達成度等から適切に
評価する。学年毎に1つの「総合プロジェクト」の履修が可能で4回目の
履修科目を「総合プロジェクトD」とする。
キャリアデザインⅠ
卒業後の進路選択を考える際、自分は社会の中で、どのようなライフ
ワークを持って人生を送りたいのか、そのためにはどのような知識や経
験が必要なのか、また、大学での学習において何に力を注ぐのか等を考
えることが重要である。本講座では、大学での総合的学習を基に、自分
の目標とするライフワークをデザインするための行動計画を立案してゆ
くことを学習目的とする。
テーマによりグループワークやペアワークを行う場合がある。
準備学習として、新聞を読む習慣をつけておくことが望ましい。
キャリアデザインⅡ
卒業後の進路選択を考える際、自分は社会の中で、どのようなライフ
ワークを持って人生を送りたいのか、そのためにはどのような知識や経
験が必要なのか、また、大学での学習において何に力を注ぐのか等を考
えることが重要である。本講座では、「キャリアデザインⅠ(キャリア
デザイン)」に引き続き、大学での総合的学習を基に、自分の目標とす
るライフワークをデザインするための行動計画を立案してゆくことを学
習目的とする。
テーマによりグループワークやペアワークを行う場合がある。
基
礎
表
現
基
礎
教
育
社
会
参
加
・
キ
ャ
リ
ア
形
成
講義等の内容
-70-
備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
基
礎
教
育
学
科
目
社
会
参
加
・
キ
ャ
リ
ア
形
成
授業科目の名称
講義等の内容
インターンシップA
インターンシップとは、在学中に企業や非営利団体などで、みずからの
専攻分野や将来のキャリアに関連した就業体験を行う制度である。実際
の仕事を通して専門知識を高め、今後の学習計画や卒業後の進路に役立
てることを目標にしている。インターンシップ(合計30時間以上)に参
加し教育上有益であると認められる成果をあげた場合、単位を認定する
(給与が支給される場合は除く)。 準備学習としては、インターン
シップ参加前に受入機関について調べ、社会人に必要とされるマナー・
礼儀をひととおり理解・体得しておくことが望ましい。学年毎に1つの
「インターンシップ」の履修が可能で1回目の履修科目を「インターン
シップA」とする。
インターンシップB
インターンシップとは、在学中に企業や非営利団体などで、みずからの
専攻分野や将来のキャリアに関連した就業体験を行う制度である。実際
の仕事を通して専門知識を高め、今後の学習計画や卒業後の進路に役立
てることを目標にしている。インターンシップ(合計30時間以上)に参
加し教育上有益であると認められる成果をあげた場合、単位を認定する
(給与が支給される場合は除く)。 準備学習としては、インターン
シップ参加前に受入機関について調べ、社会人に必要とされるマナー・
礼儀をひととおり理解・体得しておくことが望ましい。学年毎に1つの
「インターンシップ」の履修が可能で2回目の履修科目を「インターン
シップB」とする。
インターンシップC
インターンシップとは、在学中に企業や非営利団体などで、みずからの
専攻分野や将来のキャリアに関連した就業体験を行う制度である。実際
の仕事を通して専門知識を高め、今後の学習計画や卒業後の進路に役立
てることを目標にしている。インターンシップ(合計30時間以上)に参
加し教育上有益であると認められる成果をあげた場合、単位を認定する
(給与が支給される場合は除く)。 準備学習としては、インターン
シップ参加前に受入機関について調べ、社会人に必要とされるマナー・
礼儀をひととおり理解・体得しておくことが望ましい。学年毎に1つの
「インターンシップ」の履修が可能で3回目の履修科目を「インターン
シップC」とする。
インターンシップD
インターンシップとは、在学中に企業や非営利団体などで、みずからの
専攻分野や将来のキャリアに関連した就業体験を行う制度である。実際
の仕事を通して専門知識を高め、今後の学習計画や卒業後の進路に役立
てることを目標にしている。インターンシップ(合計30時間以上)に参
加し教育上有益であると認められる成果をあげた場合、単位を認定する
(給与が支給される場合は除く)。 準備学習としては、インターン
シップ参加前に受入機関について調べ、社会人に必要とされるマナー・
礼儀をひととおり理解・体得しておくことが望ましい。学年毎に1つの
「インターンシップ」の履修が可能で4回目の履修科目を「インターン
シップD」とする。
ビジュアルデザイン論
1)ビジュアルデザイン学科の教育内容と、目標とする表現の分野の概
要を把握する。
2)現代のビジュアルデザインの世界を理解するための必須な知識(用
語・事象)を習得する。
3)IT工学技術を基盤とした現代社会の中における、ビジュアルデザ
インの意味を理解する。
以上を主要な内容として、ビジュアルデザイン学科の学生としての必要
な知識の基盤を得ることを目的とする。
デザイン文化論
これまでデザインを文化的な営みのひとつとしてとらえ、社会や時代が
デザインを生みだしてきたという視点からデザインが語られることが多
かった。しかし、デザインが社会や文化を作りだす現代社会にあって
は、そうした視点だけでデザインを語ることには限界があるようであ
る。現代社会におけるデザイン、とくにビジュアルデザインを中心に、
文化がどのようにデザインとかかわりあい、デザインがどのように文化
を構成していくのかについてさまざまな事例を踏まえて考えていく。
イラストレーション論
現在の日本におけるイラストレーションの諸傾向について、その多様性
を紹介しつつ、歴史的な基盤を探っていく。毎回テーマを定めて具体例
を画像、映像、あるいは現物資料により確認しながら進めていく。ま
た、絵本についても主としてイラストレーションの視点から概観する。
さらには、職業としてのイラストレーターについて現状を知るととも
に、その可能性を探る。イラストレーションは身の回りにあまた存在す
るため、常日頃から意識し、その描き手について調べる習慣を持つこと
である。
学
科
共
通
科
目
-71-
備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
学
科
目
学
科
共
通
科
目
授業科目の名称
講義等の内容
ビジュアルデザイン基礎
芸術工学の視点から「フォルム」という共通した大きなテーマの元で、
身近なモノの中に潜む形の美しさや視覚的効果を発見する。『現代社会
に通ずる新たな発見、ニーズ』を考え、特にイラストレーション・グラ
フィック・立体というビジュアルデザインのさまざまな視点を通して基
本的な方法を探る。クリエイティブ・デザインによる未来への構想力を
身につける。看板やポスター、テレビCM、ネット画像など、街中や日
常に存在する様々なモノに興味を持つ。日頃から図書館・博物館・美術
館などを積極的に利用する習慣を付ける。
デジタル表現Ⅰ
この授業は、現代のビジュアルデザインに不可欠な道具といえるコン
ピュータのソフトによるデザイン工学の基本を習得する。代表的なアプ
リケーションであるIllustrator、Photoshopの基本的な操作技術、知識
について習熟するとともに、デジタル・デザインの基本を理解し、各自
の表現につなげることを目的とする。毎授業ごとのノートをもとにした
復習や、関連する既存のデザインを研究しておくこと。評価方法は、課
題の評価を中心に、理解度や受講態度を総合的に評価する。
デジタル表現Ⅱ
「デジタル表現Ⅰ」で学んだ技術、知識を前提として、PCソフト
Illustrator、Photoshopによる、より高度なデザインの表現技術を習得
するとともに、自らの表現方法の確立を目指す。準備学習として、デジ
タル表現Ⅰの内容を復習し理解しておくこと。また関連する既存のデザ
インを研究しておくこと。評価方法は、授業への取り組み、発想力と表
現力、プレゼンテーションを総合的に評価する。未提出の課題がある場
合、遅刻や欠席が多い場合はE評価とする。使用教材は、データや資料
などを適宜配布していく。
グラフィックデザイン基礎
現代におけるグラフィックデザインは、静止画にとどまらず、リッチで
多面的な広範囲のメディアに展開される。ここではその展開に欠かすこ
とのできない造形基礎、審美眼、分析力を養うことを目的とする。平面
構成、フォルム、タイポグラフィ、グラフィックデザインのカテゴリー
に分けて授業をおこなう。準備学習として、身の周りのあらゆるものの
「形」「色」「質感」に対して意識的になること。
企業のロゴや看板、印刷物など、身近なモノにある様々な文字を注意深
くみること。手を動かして「描いてみる」ことも良い。
静止画、動画を問わず、さまざまな視覚イメージの表現について注意深
く観察すること。
イラストレーション基礎
この授業はイラストレーションとして基礎的な能力を養うことを目的と
する。2年次以降イラストレーションを発展的に学んでいく上で最低限
必要な「絵を描く力」を養成する。絵を描いていく上での基礎体力作り
です。同時に絵を描くことの愉しさを深く味わってもらいたいと思って
いる。「描きたい絵」と「描けた絵」とのギャップを知り、学生各人が
自分自身の個性及び習得すべき課題を発見できるよう目指す。デッサン
(クロッキー)については授業内だけでは充分な成果が得られない。各
自普段から訓練を行うことが必須。
Web・モーショングラフィック 現在の社会には多様なインターネット情報が存在し、そこからもたらさ
ス基礎Ⅰ
れる情報がわれわれの行動や考え方に大きな影響を与える。インター
ネットはIT情報の発信や収集に大変便利な道具である。情報を発信する
際、分かりやすく表現することが肝要である。本演習では、ウェブの基
本であるHTML5について理解するために、編集工学の視点からテキスト
エディタでタグを打ち込んでページを記述していく。CSS3とJavaScript
についても体験し、ウェブデザインに必要な技術、知識を学習する。ま
た、適宜、Dreamweaver等も使ってみる。
DTP基礎Ⅰ
編集発想法演習
DTPソフトInDesignの特徴を理解する。到達目標としては、DTPソフト
InDesignによる商業印刷物及び上製本作成のための入力と印刷入稿の下
版までの入力作業と印刷入稿の要領を実習する。作業概要:カタログ様
印刷物(某学校案内読本A4判16P)と上製新刊本(旅行記四六判
128P)本文・表紙・扉・カバー・帯)をレイアウト指示書通りに製作
し、印刷入稿用データにすること。PCの扱いに初歩的経験(文字入力
等)があること。また、グラフィックアプリケーション(PhotoShopと
Illustrator)にいくらか(どのようなツールと機能があるかなど)慣
れておくこと。
デザインには、絶えず新しく興味深い発想(アイデア)が必要である。
その基本は自らの体験を見つめ直し、身近にあるさまざまな事物を子細
に、そしてこれまでとは異なる視点で観察することから始まる。本授業
は編集工学という視点から、問題発見、問題解決などさまざまな発見、
自分で気づかなかったデザインの発想を得るための方法について体験的
に学習する。こうした発見、発想を単なる断片的なアイデアに終わらせ
ることなく、新たな状況や脈絡におき体系的にまとめる。
-72-
備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
学
科
目
学
科
共
通
科
目
授業科目の名称
講義等の内容
情報デザイン論
デザインは社会のなかで情報として解釈・鑑賞・評価を受け、初めて生
き、機能する。知っていると思われた日常の現象を講義授業を通じ、あ
らためて見直し、デザイン工学そしてコミュニケーションという、伝達
の世界がもたらす驚きに満ちた世界を「改め」て発見する。〈時間〉と
いう、それ自体では目に見えない存在を、デザインはいかに視覚化して
きたのか。またデザイン行為は、時間のヴィジュアライゼーションを通
して、現代の人びとを強く呪縛している〈時間〉をどのように批評しよ
うとしてきたのか。身近な素材をとおして考える。
広告クリエーティブ論
この授業は、われわれの生活の中にある広告の知識や基礎的な感性力を
身につけることを目的とする。新聞広告、雑誌広告、店頭や駅貼りポス
ター、ダイレクトメール、テレビCM、ネット広告など、わたしたちの生
活は広告(の情報)にあふれている。広告は「時代を映す鏡」といわれ
「文化を創る」ともいわれる。日常を埋め尽くす広告が時代を反映し、
その国の文化になる……。そこに求められるクリエーターの感性はどの
ようなものか。毎回ひとつのテーマをさまざまな角度から検証し、創造
の核心に迫る。
情報編集論
デザインは創作である以上に編集と共同しながらテーマの現実化を進め
る。それは〈解釈〉によって導かれ、表現となる。そして、それ自身が
社会によって解釈されるという循環を生む。その過程を講義授業によっ
て経験し、編集工学の重要さを獲得する。われわれの世界は文化、経
済、芸術、医学など…ほとんどすべて情報によって動いているといって
も過言ではありません。本授業は芸術工学の視点から情報デザインのあ
り方を探究し、情報編集デザインを表現する可能性について考える。
絵本論
絵本は「子供」や「教育」と共に語られることが多かった。
その重要性は現代にもひきつがれるものであり、その歴史的背景を知る
ことは絵本を学ぶ上で大切である。
一方で、現代の絵本の世界の多様で多彩な展開を考えるとき、教育的側
面だけでは十分に説明ができるとはいいきれない状況になりつつある。
従来の絵本論をふまえつつ、新たな絵本についての考え方を様々な事例
にもとづいて考察・展開する。
学生の興味や質問等により適宜授業内容を変更することがある。
組版デザイン論
組版は文字と言葉を排列する技芸であり、デザインの基礎である。この
授業では、活版─写真植字─DTPという組版を支えてきた技術の歴史
を、コンピュータ処理と出会う前/出会った後と捉えかえすことを通じ
て、和文組版の基礎を習得する。活版実習を通じて単位および空白を理
解し、組版の土台としての組版演算を身につけ、最終課題として自分の
名刺をデザインする。準備学習として、『永遠も半ばを過ぎて』中島ら
も著(文春文庫)を読んでおくこと。評価は、毎回の授業ごとに課する
レポートおよび、最終回に課する名刺組版設計レポートにもとづき評価
する。
Web・モーショングラフィック ウェブデザイン基礎Iに引き続き、JavaScriptやFlashによるホームペー
ス
ジの動的表現について理解する。本授業ではモーショングラフィックス
基礎Ⅱ
の名称に表されるように、モニタや紙の中で静止していたグラフィック
スデータを「動かす」試みと 工学的な実験を行い、そしてこれからの
社会に求められるであろうイメージの展開を追求する。 TV、インター
ネット広告といったメディアから、街頭ビジョン、ATM、自動販売機な
どの複合情報ディスプレイにおいて、「動く」イメージがどのような要
素で構成されているかを注意深く観察する。
DTP基礎Ⅱ
DTPソフトInDesignの特徴を理解し、加えてエディトリアルデザインに
おけるデザイン編集およびレイアウト法を体得し、DTP基礎Ⅰより上級
の実務を習得する。
到達目標:縦組みタブロイド誌の入力は、段組内にいかに破綻なく必要
事項が収められるかを学習する。また、ダイアリー「神戸手帳」では自
らレイアウトし、製作実習する中で、いかに与えられた条件内で必須項
目が収められるか、その内容が適切で、十全十分かを学習する。またそ
れがいかに美しくレイアウトできるかを「デザイン編集(編集のできる
デザイナー)」という業態として学習する。
絵本制作基礎
本授業は「絵本とは何か」から始まり、現在の絵本制作に不可欠な要素
として位置づけ、絵本を制作するにおいて最低知っておきたい知識の習
得や、連続した絵としての制作を体験する。オリジナルの絵本を心をこ
めて作る気持ちや自ら外へ発信するという表現する事の大切さを含め、
クラス全員の意見交換や各回のチェックなどを取り入れながら、1つの
作品を最終的に制作するために、いろんな絵画的な表現方法やストー
リーの展開等、様々な多数のトレーニングをしていく。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
学
科
目
授業科目の名称
講義等の内容
パッケージデザインⅠ
パッケージデザインは食品・飲料・日用品をはじめとした包装・容器を
要する商品において、その商品特性やコンセプトなどを考慮し、グラ
フィックや形態を計画、デザインすること。パッケージデザインとは何
か。オリジナルラッピングを基本に制作し、その技術・知識を生かし贈
りものについて考える。さらに企業における商品企画デザインの考え
方・見方を知りパッケージデザインの制作実習を行う。評価方法として
は、出席回数80%以上を前提に、課題レポート、作品の提出、発表等で
総合評価する。作品、レポートはすべて提出しなければE評価とする。
タイポグラフィⅠ
当授業の目標は文字による様々なデザインの可能性に接することであ
る。欧文と和文の書体とレイアウト、文字と紙との関係など、タイポグ
ラフィの基本的原理について、講義と演習を通じて習得する。
準備学習として、グラフィックデザインの歴史や理論に関する本を読
み、デザインの意図や制作背景、成立過程など、その根底にあるものに
ついて知っておくこと。評価は授業内容の理解度や課題の完成度を総合
的に評価する。課題未提出、もしくは出席が10回に満たない場合は評価
対象外とする。
企画デザインⅠ
この授業は、企画デザインの基礎的な知識を身につけることを目的とす
る。すべての創作活動には、「もの」や「こと」を構想しプランを立て
る「企画」という概念が重要である。企画デザインⅠでは、商品企画・
広告企画・イベント企画などを前提として、現状分析から企画立案・実
施・検証まで、一連の流れを体験的に実習する。具体的なテーマを設定
することで、広告代理店や企画会社が実際におこなう社会的ニーズに
あった企画デザインについて、実践的に学習する。
プレゼンテーション
デザインは制作した作品を(クライアント)に提示(プレゼンテーショ
ン)して、デザインの意図(コンセプト)や構成の承認を受けて、はじ
めて成立するものです。この授業ではビジュアルデザインに必須のコ
ミュニケーション/プレゼンテーションについて学びます。
演習課題の制作にあたってはインターネット、図書館等で下調べが必要
である。評価方法としては、課題、制作状況、または最終成果物(企画
内容)とプレゼンによって総合的に評価する。但し、課題を全て提出し
ない場合、また出席が10回に満たない場合はE評価とな
る。
学
科
共
通
科
目
モーショングラフィックス実習 「動き」には時間を伴い、鑑賞者の視線を誘導する効果がある。1/30秒
の間隔で並べられた画像から、私達は映像としての動きを知覚し、時間
の経過とともに形成されるイメージを感じ取っている。
現在、デジタルサイネージという表現分野が生まれ、従来の映画、映像
の流れにおける「映像作品」とは異なる表現が求められるようになっ
た。本授業ではモーショングラフィックスの名称に表されるように、モ
ニタや紙の中で静止していたグラフィックスデータを「動かす」試みと
実験を行い、そしてこれからの社会に求められるであろうイメージの展
開を追求する。
環境グラフィックス
商業施設や交通機関、公共施設、公園や観光地など、わたしたちの暮ら
しの中で欠かせない「サイン」「ピクトグラム」といったグラフィック
の役割や効果を、用途や対象に応じてどのような手法で調査・計画し、
制作されてきたかを考察し、その手法を応用した作品制作を行う。身の
周りのあらゆるものの「形」「色」「質感」に対して意識的になるこ
と。企業のロゴや看板、印刷物など、身近なモノにある様々な文字を注
意深くみること。 静止画、動画を問わず、さまざまな視覚イメージの
表現について注意深く観察すること。
ワークショップ
(夏季学外演習)
インタラクションデザインコースの演習科目として、インタラクション
デザインの実践の場に参画していきます。夏季期間を利用して学外にお
ける体験学習、ワークショップ、プロジェクトなどを行います。
準備学習は各ワークショップ、プロジェクトより適宜指示します。また
各プロジェクトの内容をふまえて、プロジェクト指導教員がその参加態
度、貢献度、到達目標の達成度等から適切に評価を行います。
都度、実施内容の連絡や説明を行いますので、掲示等に注意をしてくだ
さい。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
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業
科
目
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概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
学
科
目
学
科
共
通
科
目
授業科目の名称
講義等の内容
編集・表現論
「本」とその成り立ちを「エディトリアルデザイン」の立場から考える
授業。
この授業では現代のデジタル技術と、さらにその先にある未来を考える
ために、なにより今、私たちが手にすることのできる、「本」をはじめ
とした、さまざまな表現の形式における作品の実例を検証する。また
「本」の形式に限定して考えたときには「書記」「編集」「読書」
等々、「本」をめぐるさまざまの問題が、どのようにして近代的な知識
の体系(制度)へと編成されていったのか、ということについても問い
直す。
デザインと印刷
現在、私たちがデザイン作業の基盤としているデジタル環境(DTP技
術)の中にも多くの歴史的な「印刷」のための生産技術と知識の体系が
組み込まれています。この講義では「グラフィックデザイン」の基礎知
識としての「印刷の歴史」を通観するだけではなく、個々の時代の特徴
的な「印刷技術」や、そうした技術を要請した時代・地域における「社
会」と「印刷」の関係にも注意をはらいたいと思います。その上で、現
代の私たちが直面している新しい「電子媒体」の個人・社会への影響に
ついても考察し、IT社会の中での「デザイン・印刷・出版」について
デザインをするものの立場から考察いたします。
組版・タイポグラフィ論
組版は文字と言葉を排列する技芸であり、デザインの基礎です。
この授業では、和文組版の基本である組版演算を身につけ、紙の本だけ
でなくウェブや電子書籍の組版はどうあるべきかを自分で考える力を養
うことを目標とします。そのために授業では、組版にかかわる歴史の知
識と考え方を知り、組版規則や道具に使われるのではなく組版規則や道
具を使いこなせる力を身につけます。準備学習として、『市川崑のタイ
ポグラフィ』小谷充著(水曜社、2010)を読んでおくこと。
ビジュアルデザイン実習DTP
アドビの日本語組版ソフト、InDesignの「基本操作の習得」を目的とし
ます。本やパンフレットのような綴じられた紙。それらをかたちづくる
のには「必要な要素」がいくつかあります。たとえば主役となる「本
文」や「図版」、それに「目次」「見出し」「柱」「ノンブル」等で
す。InDesignはこれらを効率的につくることができる非常に
強力な環境です。さまざまな課題を通して「観察することと作成するこ
と」を重視しながら実習をすすめます。そして就職活動に役立てられる
ポートフォリオの作成を最終目標とします。
ビジュアルデザイン実習Web
ビジュアルデザイン実習Webでは、プログラミングを使ったビジュアル
表現について学ぶ。簡単なプログラムを各自、実際に作成することで、
ウェブ表現で使われているプログラミングがどのようなものかを体得す
る。また、プログラミングによる表現、インタラクティブによる表現作
品を紹介しながら、簡単なプログラミングを作成することで、「表現を
動かせる」インタラクションデザインの基礎を学び、実際にプログラミ
ングがどのような制作で役立つのか、何ができるのかといった視点を習
得する事が目標である。
モーション・イラストレーション この講義は、モーション・イラストレーションに関する技術や知識を得
ることを目標とする。TV番組のタイトルやCF、WEBなどにおいて見る者
の視線を惹き付けるモーションイラストレーション。自分の描いたイラ
ストレーションを自ら動かすことができれば表現の幅は格段に拡張され
る。比較的容易に絵を動かすことができるソフトFLASHを用い、自ら描
いたキャラクターを動かすのに必要な基礎的な技術を習得する。イラス
トレーション表現に時間軸を与えることによる拡がりを体験し、効果的
に応用できる力を養成する。
広告デザイン
広告デザインの役割とクリエーティブのつくり方からはじめ、これから
の時代と社会の中での広告デザインのあり方を講義します。後半では、
ワークショップをもうけ、企業のソーシャルデザインのしくみとその広
告デザインについて提案・創造、実践していきます。リアルな広告デザ
インの現場を理解することを目標にします。
テレビコマーシャルや印刷媒体の広告をよく見る、つくり手としての立
場でも見てみること。課題の提出および、提案力・表現力・プレゼン
テーション力の総合力で評価します。
ブックデザイン
紙を相手に手を動かす小さなワークショップをつうじて、一枚の紙が本
に成長していくさまを体験する。一枚の紙からスタートし、授業ごと
に、二つ折り、三つ折りと紙を重層化させ、増えていくページを実感し
ながら、紙や印刷・製本、プロポーション、グリッドシステム、レイア
ウトついての知識を総合化させ、書物内部と読者とを結ぶ回路である装
丁の重要性を実感し、結果的に、〈本〉をデザインする実力を確保す
る。およそ16ページの〈本〉を最終提出し、講師二人の複眼的な批評を
あおぐ。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
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業
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概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
学
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共
通
科
目
学
科
目
コ
ー
ス
専
門
科
目
授業科目の名称
講義等の内容
タイポグラフィⅡ
タイポグラフィ、すなわち伝えるべき言葉を与えられたスペースに配置
することはビジュアルコミュニケーションの柱である。
学生は実習本位の継続的な課題を通してベーシックなタイポグラフィを
学ぶ。課題は健全なデザインの基礎を築くことを目的とした機能性を強
調するものである。授業のモットーは「制約の中の自由」である。
準備学習として、新聞を読む、日常生活で目にする文字や言葉を観察す
る、タイポグラフィの雑誌や本を読む、例えばアイデア、baselineな
ど。インデザインを使えることが好ましい。
パッケージデザインⅡ
急激に進む「モノの価値観」の多様化。その変化の中で生活者はしっか
りとモノを見定め、自分の欲求を満たすモノだけをセレクトしようとし
ています。
人々の生活を欲求で分析し、その欲求を満たすモノを見定め、商品とし
て企画しパッケージデザインを制作する。
毎回の授業・制作においては、疑問点は後日まで残さないように努める
こと。評価は、出席回数80%以上を前提に、課題レポート、作品の提
出、発表等で総合評価する。作品、レポートはすべて提出しなければE
評価とする。
企画デザインⅡ
企画デザインⅡでは、実在のクライアントを設定し企画立案から実施ま
でをおこなうことにより、時代や社会、地域およびクライアントのニー
ズに答えるための実践力を養います。
さらに、スケジュール管理、予算管理、チームワークなど、より緻密な
企画のマネジメントを体験し、総合プロデュースの意義と意味を学びま
す。すでにある商品やイベントなど企画されデザインされたものが、社
会にどのような価値を提供しているか、またそれをどのような人が享受
しているかについて、具体的に考えてみましょう。
印刷体験実習
私たちの身の回りには複数性/間接性を備えたさまざまな表現やモノが
たくさんあります。写真や映像表現、ポスター、本などの出版物、CGな
どのデジタルメディア等々。
それらと密接なかかわりをもつ版画、ここではとくにエッチングとシル
クスクリーンの2つの技法を学びます。シルクスクリーンでは感光法製
版の直接法による、主に手描きポジを使用した4色刷りの作品を制作し
ます。この授業ではそれぞれの技法の原理と基礎知識、およびその造形
感覚を、実制作を通して習得します。
リアルイラストレーション
リアルに表現するとはどういうこと?様々な情報を盛り込みながらリア
リティあふれる世界を作り上げていく手段と技法。実践的な技法を確実
に習得し、オリジナル作品を表現する面白さと、プロとして活動してい
く心構えや、厳しさを伝えていきます。デジタル描画表現をするための
Photoshopの基本知識を持っておくこと。評価方法としては、課題⑴~
⑹を加点し、総合評価とします。演習授業に出席せず提出された課題作
品は、本人制作の確認ができないので採点対象外となります。
キャラクターデザイン
本授業は現代社会におけるキャラクターデザインの現状、および基礎的
な知識などの学習に取り組む。広告及び出版の世界で、キャラクターは
どうして誕生したのでしょう?キャラクター誕生の歴史と背景、デザイ
ンとの関連性を考察する。他メディアとの比較、現在実際に活躍する
キャラクターや商品の紹介を通し、基本的概念と理解を図る。また実際
のキャラクター作家の『仕事制作について』の過程、キャラクターに
とって最も需要な『著作権の基礎知識と理解』を学び、課題制作・ディ
スカッションを重ね、更に研究を深める。
ビジュアルデザインAⅠ
ビジュアルデザインの表現は、社会の複雑化・IT技術の進歩によりま
すます拡大・深化しています。この授業では「グラフィック」「エディ
トリアル」「ウェブ」の3領域の最先端の動向を参照しつつ、各領域に
おける普遍的な基礎を学び、表現力を養います。
準備学習として「デジタル表現Ⅰ」で習得した技術の復習と知識の再確
認をしておいてください。評価方法は、課題制作における「設定した
テーマの解釈と知識」「制作過程における技術」「提出された作品の
質」、以上を総合的に判断して評価します。
ビジュアルデザインAⅡ
前期の「ビジュアルデザインAⅠ」で学んだ技術・知識を前提として、
後期のこの授業ではグループワーク(3〜4人程度)の作業を大幅に取
り入れ、「共同する作業」「社会との連携」をテーマとした、より実践
的で高度な表現を目指す。準備学習として、「ビジュアルデザインA
Ⅰ」で習得した技術の復習と知識の再確認。評価方法としては、課題制
作において「設定したテーマの解釈と知識」「制作過程における技術」
「グループワークにおけるグループ内のコミュニケーション」「グルー
プワークにおけるプレゼンテーションの内容」「個人制作における提出
された作品の質」などの総合的に評価する。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
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目
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概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
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門
科
目
授業科目の名称
講義等の内容
ビジュアルデザインBⅠ
ビジュアルデザインBⅠは専門技術の習得/イラストレーション・絵本
制作コースに必要な表現技術を、さまざまな手法や材料の体験によって
習得していく。各教員ごとに指示が出る場合がある。学科棟の掲示を注
意深く見るようにください。1回でも欠席をすると課題制作進行に支障
が生じる。欠席した場合は教員とよく相談して次回へ備えるよう注意す
ること。評価方法としては、課題の理解、制作姿勢、成果物の提出、プ
レゼンテーションなどを総合的に評価する。
ビジュアルデザインBⅡ
専門的発想と表現の自主性の発展/イラストレーション・絵本制作コー
スに必要な発想を自主的な表現へと展開できるよう更なる表現技術習得
を目指します。3教員それぞれに設定する課題により、イラストレー
ションと絵本表現の原点を探ります。普段から身の回りのあらゆるメ
ディア上のイラストレーションについて関心を持って接し、できれば
ファイリングをするようにしましょう。また、制作にインスピレーショ
ンを与えてくれるさまざまな視覚資料を自分なりに整理しておくことも
有効です。
ビジュアル・コミュニケー
ション
すべてのビジュアルデザインは、実は時間軸を内在した加速度的な運動
状態にあるものです。われわれが見ているさまざまなグラフィックス
(図像)とは、それらを瞬間的に断面投影されたものです。そのような
コンセプトのもとに、この授業ではウェブ〜グラフィックス〜ムービー
を横断した、制作のための思想と技術について学びます。
準備学習として「視る」ということを意識化して行動してください。
評価方法は、試験、レポート提出、課題提出を総合的に評価します。
また、随時で造本実習を実施します。
グラフィックデザイン演習
グラフィックデザインの表現に必要な技術、知識を総合的に演習するこ
とを目的とする。ものづくりにおける「自分らしさ」を探求し、自己満
足に終わらない広い視野と深い見識を持った自己表現を目指す。課題お
よび制作物は、各自の適性により自由に設定できる。また、いくつかの
社会連携プロジェクトに参加し、実践的なクリエーティブ力を養う。準
備学習として、これまでの実習・演習を振り返り、自分の得意なものを
認識しておく。評価方法としては、最終成果物と制作プロセスを総合的
に評価する。
エディトリアルデザイン演習
現代社会では、遍在するIT技術によって次々と新奇なメディアが登場
する。一方、「本」や「雑誌」という「冊子」の形態もまた、今なお有
効に機能し、生産されつづけている。そこには「本」の持つ「もの」と
しての魅力も大きく介在している。そして個人に属する「表現」や「思
考」を「本」という形にして「社会」に提示することが「出版」であ
る。その「出版」のさまざまな工程において「デザイン」は「協働性=
共同性」の中に成立する。この演習では制作における「協働」「連携」
「ワークフロー」も重要なテーマとなる。
Web・モーショングラフィック 「動き」には時間を伴い、鑑賞者の視線を誘導する効果がある。1/30秒
ス演習
の間隔で並べられた画像から、私達は映像としての動きを知覚し、時間
の経過とともに形成されるイメージを感じ取っている。
現在、デジタルサイネージという表現分野が生まれ、従来の映画、映像
の流れにおける「映像作品」とは異なる表現が求められるようになっ
た。本授業ではモーショングラフィックスの名称に表されるように、モ
ニタや紙の中で静止していたグラフィックスデータを「動かす」試みと
実験を行い、そしてこれからの社会に求められるであろうイメージの展
開を追求する。
イラストレーション演習
「絵を描く」に必要な表現力の訓練することを目的とする。「絵を描
く」という行為は自身に、また他者にどのような波紋を投げかけるで
しょうか?このゼミでは各学生の自主的な制作に期待する。毎回その成
果物の合評を通して、ゼミ生全員で経験を共有していく。「絵を描くこ
と」を基本としたゼミであるが、各自の表現形式について制限はしな
い。映像・立体・絵本などなんでも自由に追求してもらって結構。ま
た、適宜、イラストレーションを中心とした講義を行う。
絵本制作演習
イラストレーションから発展させ、絵本や読み物等での表現との違いと
伝達技法、手段を考察する課題を設定し、現場でのプロセスをなぞりな
がら、挿絵装画をメインにテキストを読み解きつつ様々な自己表現を考
察します。準備学習として、絵本を10冊以上読むこと、絵本を1冊以上
手描きコピーすること。
評価方法は、課題、レポート提出、話し合いや作品の感想等の内容、絵
を見ること、絵を制作することに対する熱意や考え方や技術などの成長
度、理解度、達成度等を総合的に評価。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
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要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
学
科
目
コ
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門
科
目
授業科目の名称
講義等の内容
ビジュアルデザイン総合演習
授業はグループワークを中心とする前半と、3年前期と同様の教員ごと
の演習(ゼミ)を中心とする後半に分かれる。前半では、ビジュアルデ
ザインの複数の領域(コース)を横断する「課題=プロジェクト」をい
くつか設定する。学生はディスカッション・グループワークを通じて
「連携」「共同=協働」の実際的な重要性について課題制作のなかで学
ぶ。後半は、ゼミを中心に個別的な課題を設定し、より高度なビジュア
ルデザインの表現に挑戦し、テーマ設定から作品の完成度を追求した制
作までの一連の作業を課題とする。
デザイン・イノベーション論
常に新しい領域への関心を持ち、素早く柔軟に取り入れる理解力と表
現・伝達する力を持つ、それが優れたイノベーターの条件です。同時代
の多様な表現、発想法を学び、イノベーションのための方法を身につけ
ます。異なる様々な領域における固有の思考法・発想法を、デザイン思
考や発想に置き換えること、このような試みでデザイン・イノベーショ
ンの具体的な方法を修得します。デザイン理論家・芸術理論家が交替で
講義を行い、ジャンルを超えた発想法、それにもとづく作品およびプロ
ジェクト事例を解説します。
メディア・ソシオロジー論
現代の社会学を学び、実社会での調査能力、マネジメント能力、実行力
を身につけることをこの授業での目標とします。
電子ネットワーク整備以前と以降では、文化・地域・生活・社会はどの
ように変わったのでしょうか? 高度な携帯情報機器が普及したことに
よって私たちの日常生活はどう変わったのでしょうか? メディアリテ
ラシー、ウェブリテラシー、クリエイティブコモンズなど、かつての市
民の権利や財産・常識に変わるネット時代の社会学をさまざまな事例か
ら論じます。
サウンド・デザイン論
音と音楽の哲学を身につけ、現代のデザインを批評的に解釈する教養を
修得します。
古代、音は哲学の探求法のひとつとして扱われ、後に様々な音を紡ぐこ
とで音の関係を構築する方法が生成され、音楽が誕生しました。音楽の
歴史は、その構築方法の変遷であり、常に社会との関係性に基づいてい
ます。本論は、デザインやアートとして、音を追求した様々な作品を取
り上げ、「サウンド」を「デザインする」ことについてを多角的に学
び、現代のデザインを読み解きます。
デジタル・エンジニアリング デジタル・エンジニアリングとは、コンピュータ上の2D、3Dのオブジェ
演習
クトを、レーザーカッターや3Dプリンタなどデジタル工作機器を用い実
体化したり、それらの自律的な制御のための電子回路を実装することで
す。企画・構想段階から即ヴィジュアル化・モデル化〈ラピッドプロト
タイピング〉して、ユーザのフィードバックを得る、新しいデザイン手
法です。この授業では、こうした先端的な制作ツールの活用方法や電子
回路の初歩、そのためのアルゴリズミックなデザインプロセスを修得し
ます。
サウンド・プログラミング
演習
私たちの身の回りには、自然な音や人工的な音、アナログとデジタルな
データが混在しています。こうした現代における私たちの音の環境を理
論的に理解した上で、音そのものについて、そしてそれが空間のなかで
発せられた後に起る、音響デザインの手法を学んでいきます。授業の中
では簡単なプログラミング言語であるMAXを使用します。
この授業科目は、インタラクションデザインコース専門演習科目「プロ
グラミング・カルチャー演習」の基礎となる内容となっています。
オブジェクト・モデリング
演習
コンセプチュアルな、思考の中のアイディアを視覚化、実体化するため
の具体的な方法論をひとつずつ探求していき、各自がデザイン制作のた
めのツールを獲得することを目標にしています。「construction /
transformation」、「iteraction / repetition」、「infographics /
diagram」、「scaling / mapping」、「chance operation」の5つを
テーマとした作品をつくることで、抽象的な形態操作が作品性を獲得す
る契機を体験します。課題は「出題」「コンセプトエスキス」「作品制
作」「講評会」のサイクルで進行します。
サイエンティフィック・
プログラミング演習
現代の物理学は、20世紀までに確立した自然観の限界を暴露し、そのよ
うな伝統的な自然観に代わる新しいバラダイムを構築しつつあります。
この演習では、それら最近の物理学におけるトピックスのいくつかを紹
介しつつ、新たな概念・枠組みを理解していく手法として、プログラミ
ングによる数値シミュレーションを体験します。現代の科学では、理
論・実験に加えて数値計算による探求が大きな役割を占めており、いか
にそのような手法が有効であるかを、実践を通じて解き明かし、理解し
ていきます。
-78-
備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部ビジュアルデザイン学科)
科目
区分
授業科目の名称
メタデザイン
インタラクションデザインの方法を用いて、未来の生活や環境を推論
的・投機的にデザイン、提案するプロジェクト型の実践的な演習です。
産官学協働、地域連携によるプロジェクトを前提とし、グループワーク
での取り組みを基本とします。ここでは、推論的・投機的デザインをプ
ロジェクトにおいて実践し、企画力・実行力およびマネジメント能力を
身につけるとともに、既知の問題を解消する従来のデザインではなく、
未知の問題を発見する、発想そのものがデザインとなるメタデザインの
方法論を学びます。
プログラミング・カルチャー
「サウンド・プログラミング演習」で学んだ技術を基礎として、より高
度な知識と技術を修得し、実際にコンピュータ制御で稼動、もしくはコ
ンピュータから独立して稼働するインスタレーション作品の制作方法を
学びます。この授業で使用するARDUINOは、オープンソースの小型の基
板で、短いプログラミングで動くモーターやスイッチの制御に適した、
アーティストやデザイナーにとって扱いやすいシステムです。作品は机
上で動く比較的小規模なものと、より大きなインスタレーションの二種
類を制作します。
トランスモード・デザイン
この演習では「オブジェクト・モデリング演習」で修得した問題発見的
思考をもとに、まず現代の社会的事象や都市空間を批評的に解釈しま
す。その上で、その問題をそのまま提示するのではく、現代美術におけ
るインスタレーションの手法を用いて、空間的に表現する作品を制作し
ます。またそのための展示における空間的効果を探求するために、展示
空間・什器のリサーチや照明・視覚効果の実験により基礎的理解を身に
つけ、各自の作品を使用したインスタレーションワークの制作および展
覧会を行います。
大学連携国際ワークショップ
RCA(英国王立芸術大学院大学)、武蔵野美術大学、IAMAS(情報科学芸
術大学院大学)などとの連携ワークショップ。インタラクションデザイ
ンの方法論に基づいて、2週間の期間内でプロジェクト作品をつくりま
す。グループワークを前提とし、学生は連携大学からも参加します。
準備学習は各ワークショップより適宜指示します。また各ワークショッ
プの内容をふまえて、プロジェクト指導教員がその参加態度、貢献度、
到達目標の達成度等から適切に評価を行います。
都度、実施内容の連絡や説明を行いますので、掲示等に注意をしてくだ
さい。
学部・大学院連携
ワークショップ
大学院と学部連携のワークショップ。インタラクションデザインの方法
論に基づいて、2週間の期間内でプロジェクト作品をつくります。グ
ループワークを前提とし、学生は連携大学からも参加します。
準備学習は各ワークショップより適宜指示します。また各ワークショッ
プの内容をふまえて、プロジェクト指導教員がその参加意欲、貢献度、
科学性、到達目標の達成度等から適切に評価を行います。
都度、実施内容の連絡や説明を行いますので、掲示等に注意をしてくだ
さい。
フレッシュマンセミナー
1年次生を対象に、学外でビジュアルデザインについて考え、さらにグ
ループによる活動を通じて教員および学生どうしの相互交流をはかる。
授業内容は、オリエンテーション、グループによる企画・計画、宿泊、
発表会、レポート作成、提出で構成される。
準備学習はとくに必要としない。評価方法としては、学外での研修への
参加、レポートにより評価する。事前のグループ作業、および研修参加
は必須である。
卒業研究
大学における学習の集大成として、「卒業論文」と「卒業制作」お行
う。この両者を一体として「卒業研究」とする。「卒業研究」は自主的
にテーマを設定して、ほぼ1年にわたり取り組み、新たなビジュアルデ
ザインを提案、創造、実践する。研究形態として、作品制作、論文作成
のどちらか(または両方)を選ぶことができる。基本的にゼミの指導教
員のもとで研究・制作をおこなう。途中段階で、2回の中間審査で制作
中の作品、論文の発表が求められ、同時に展示もおこなう。最終的な講
評会を経て卒展で展示する。
コ
ー
ス
専
門
科
目
学
科
目
特
別
科
目
講義等の内容
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部まんが表現学科)
科目
区分
授業科目の名称
芸術工学概論Ⅰ
(デザインと技術)
科学技術と芸術を統合(総合)する学としての「芸術工学」の立場から、
主にデザインや芸術と技術との相関性について、芸術作品やデザインプ
ロジェクトとして成立していく一連の過程における展開のあり方を含め
て具体例をあげながら解説する。とくに近年の急速で多様な技術革新や
工学的知見の深化にともない、制作や表現が置かれている状況が大きく
変化している中で、デザインが内包する技術と芸術的感性との関係が変
貌しつつある。このことを含めてこれからのデザインと技術のあるべき
方向性、芸術工学の可能性について考える。
芸術工学概論Ⅱ
(デザインと表現)
科学技術と芸術を統合(総合)する学としての「芸術工学」の立場から、
主にデザインや芸術と表現との関係について、ビジュアルデザイン、プ
ロダクトデザイン、ファッションデザイン、建築デザイン、まんが表
現、映像表現、クラフトなどの分野から具体例を挙げて考えていく。多
様で複雑化した現代のデザインでは、表現そのもののあり方が変質しつ
つあり、表現をめぐる芸術的感性と技術的基盤も従来のデザイン論だけ
で対応しきれなくなりつつある。デザインと表現の最前線から、これか
らのデザインと表現の方向性、芸術工学の可能性について考える。
芸術工学Ⅰ
(神戸デザイン学)
本学は、神戸という地域との結びつきを重視し、地元自治体、公共団
体、企業などとさまざまな連携、取り組み、プロジェクトを実施してき
ている。その内容はアートプロジェクトなどの芸術分野から、地場産業
との商品開発、技術支援など多岐にわたる。これらの多くの具体的な事
例について学習しつつ、神戸という地域に依拠したデザインがもつ可能
性と問題点について考える。それは同時に、ユネスコのデザイン都市に
指定されている神戸のデザインから、地域(都市)とデザインの関係につ
いて多様な視点から捉えようとする試みとなる。
芸術工学Ⅱ
(アジアンデザイン)
多様な地形や気候からなる広大な「アジア」という地域は、人と自然が
濃密に関わりあうなかで築きあげられてきた生活に密着した造形表現か
ら、ヒンドゥー教や仏教などの大伝統に至るまで、ヨーロッパ中心の近
代的なデザインとは異なるデザイン(造形)世界が広がる。アジア独自の
生命力あふれるアジアのデザイン語法について、祝祭や曼荼羅などの宗
教的世界、建築や都市構造などの具体例を挙げながら解説し、アジアに
おけるデザイン(造形)のあり方を考える。
芸術工学Ⅲ
(インタラクションデザイン)
インタラクションデザインは情報化社会における人間を中心に置いた、
文化・社会・コミュニティまでをも扱うデザインの新しい領域である。
これまでのモノや製品のデザインの方法とどのように異なるのかを、最
新の潮流を紹介しつつ、その理念・方法・戦略・実践を解説する。デザ
インの対象は都市や事物のように実在する世界から、プログラミングや
アルゴリズムのような目には見えないものにまで広がっている。【情報
⇔もの】【デジタル⇔アナログ】【人の行動⇔人の意識】までをデザイ
ンの要素として、しなやかな思考と創造的な発想によってデザインを組
み立てていくことを学ぶ。
芸術理論
我々人間は、古代から現代まで、芸術の本質と意味について思いを巡ら
せてきた。本講義では、芸術論の歴史(特に、古代ギリシア・ローマか
ら)を概観することで、芸術的本質について思考を巡らし理解すること
を目標とする。また古典的要素が、中世、ルネサンス、バロック、新古
典主義から現代の芸術作品において再登場するが、その影響についても
確認しつつ考察してゆく予定である。準備学習として、図書館の新刊美
術書籍コーナー、美術展覧会情報は良く見るようにすること。
芸術心理学
心理学が行動あるいは知の科学であるということを学び、心理学の基礎
について幅広く学ぶ。そのため、心理学理論による人の理解とその技法
の基礎について理解し、人の成長・発達と心理の関係について理解す
る。とくに芸術作品と人の心の関係に焦点をあて、作品に表現された作
家の心理や芸術作品が日常生活に与える心理的影響などについて理解す
る。事前に芸術デザイン分野をはじめとする自分が興味をもった分野に
ついて、専門書や作品集を見ておくことが求められる。
いろとかたちの文化
日常生活にあふれかえる色とものは、それぞれ固有の文化的コード
(ルール)のなかで認識され、意味をもつ。したがって、それらは時代や
地域が異なれば、違った意味を生みだし、多様な表現、造形の基盤を構
成する。デザインやアートの分野では、表現や評価の面にさまざまな重
要な影響を与えるとともに、作品制作の基盤となる。日本を含め世界各
地で、色やもの(とくにそのかたち)がどのように用いられ、理解されて
きたのかを具体例を挙げて解説する。その上で、これらの知見がデザイ
ン、アートにどのように活かされてきたのかを考える。
芸
術
工
学
基
礎
教
育
講義等の内容
芸
術
・
文
化
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部まんが表現学科)
科目
区分
基
礎
教
育
芸
術
・
文
化
授業科目の名称
講義等の内容
色彩論
色は造形活動のうえで、形やテクスチャーとともに、自己を表現するた
めの重要な手段であり、いわば造形の言語ともいえる。芸術やデザイン
をはじめとする造形表現において、色の性質(光学的特徴)について十分
に理解し、色を有効に活用できるよう、色について科学的に概説し、色
の区別、再現、配色の方法等を習得することを目的とする。準備学習と
して、日頃の生活において、身の回りの色を意識し、その良否を評価す
る習慣をつける。
西洋美術史
西洋美術史の流れを概観し、時代や地域ごとに異なる特徴を持つ美術表
現の形式や美術作品がはらむ多彩な主題内容について理解を深める。同
時に、それらの西洋美術作品を生み出した社会的・文化的背景にも目を
向けることで、美術作品の背後に広がるさまざまな意味とメッセージを
読み解く能力を養う。美術と社会、美術と時代、芸術家の苦悩と思考、
さらには西洋という時代の枠組みを超えて美術がはらむさまざまな意味
の多層性、美術本来の豊かな魅力について理解することを目標とする。
日本美術史
日本の美術の流れをその社会と文化的な背景を考慮に入れて概観する。
縄文・弥時代から明治、大正、昭和、平成と続く近現代の日本美術まで
を視野に収める。関連する日本の様々な伝統美術、西洋及びアジアの芸
術文化との相互交流についても適宜触れながら、海外の多彩な文化の刺
激を摂取しつつ、独自の美術表現を生み出してきた日本美術の特質を理
解する。今に伝わる日本の美術作品の多面的な姿、その伝統と革新に満
ちた美術の力を鑑賞し、美術を生み出すし、それを伝える人々や美術家
案の営みにも目を向けて、新たな時代の美術を生み出す感性を養う。
文芸史
古代から現代にいたる各時代のさまざまな文芸作品を読者が解釈し、理
解し、享受するためのさまざまな視座、方法論について、時代背景や文
化的背景に触れつつ概観する。授業では主に日本及び海外の古典文芸、
近代文学の展開、現代のメディア社会における新しい文学、詩歌などを
とりあげ、文学・文芸の発生と変質、その表現の特質、受容の多彩なあ
り方に目を向けて講義する。表現のための作品構成法や読者を前提とし
た創作論についても触れる。
デザイン史
工学的知見に基づくデザインの歴史の中から、デザインをおこなってい
く上で役に立つ、事象に対するとらえ方、考え方、あるいはそこにある
芸術的造形的な仕組みを読み取り、これをデザインとして展開していく
ための方法を学ぶ。とくに近代のデザイン史上に表れた人間と科学技術
との多様な関係のありかたを手がかりに解説する。記号を処理する技術
としてのデザイン、アートとテクノロジーの架け橋となるデザインなど
広義にデザインをとらえ、デザインの歴史の背後にある意味、デザイン
と社会や世界との関係を解説する。
音楽文化論
この講義は、音楽と音楽史に関する基本的な知識を得ること、西洋音楽
に関する基礎知識を得ることを目標とする。今日の音楽文化と音楽聴取
を巡って、クラシックからジャズ、ロック、ポップ・ミュージックまで
ジャンル横断的に解説する。音楽についての理解を深めるためにクラ
シック音楽を軸とする西洋音楽史を鳥瞰する。が、また、西洋音楽史の
文脈から外れるさまざまな音楽、例えばジプシーの音楽や非ヨーロッパ
の音楽など、固有の地域文化との関係について知見を広げて行く。
音楽史
授業では、現代の音楽的状況を生みだす主たる元となったアメリカ合衆
国のアフリカ系移民が創造した音楽(ブルース・ジャズ・ソウル・ロッ
ク)の歴史を概観し、現代音楽に普遍的に存在する美的感覚について解
説する。さまざまな音源のを鑑賞しミュージシャンの人物像を解析する
ことによって、文化背景・音楽構造・芸術性・即興性・グルーヴなどに
ついての理解を深化させる。
準備学習として、授業中に紹介された音源を自ら入手して聴き込むと、
授業理解の助けになる。
グレートフィルムズ
二十世紀は映像の時代だといわれる。そして、この世紀を通じて中心的
に活躍したメディアは映画であった。百数年の歴史の中で生み出された
おびただしい数の映画を考えるとき、もはや、人生のすべての時間を映
画鑑賞に費やしてもすべての映画を見ることはできない。それは世界遺
産に匹敵する膨大な資料であり、芸術であり、技術であり、そして娯楽
である。それら数多の映画作品の中にマイルストーンをなす傑作がいく
つかある。そうした映画をじっくりと鑑賞し、議論することが本講義の
目的である。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部まんが表現学科)
科目
区分
芸
術
・
文
化
基
礎
教
育
科
学
・
技
術
授業科目の名称
講義等の内容
映画史
映画の歴史を概観するため、世界的巨匠と呼ばれる映画監督達が制作し
た映画を取りあげ、その独創的映像表現手法について、作品を鑑賞しな
がら解析を行い、撮影技術や映像文法などの映像理論と映像哲学を学習
する。加えて主題、物語、美術、音楽、文化背景などに対する考察も行
う。疑問点は後日まで残さないように努めること。
授業で学習した映像表現技法・映像哲学に関する知識を基盤として行
う、映画解析の課題レポートによる評価を行う。
現代美術
現代美術は、多様な技法と表現によって成り立っている。授業では、現
代美術の今日の多彩な状況を概観するとともに、現代美術の現場で起
こっている新しい動きや萌芽的な可能性について、多面的に解説する。
また、現代美術をめぐる環境にも目を向けて、作家、アトリエ、展覧
会、美術館、美術評論家、キュレーターだけでなく、現代美術の世界に
かかわっている幅広い分野の人々や機関が果たすそれぞれの役割につい
て具体的に理解することを目標とする。そのため、現代美術と同時代の
社会の動向や思潮との関係をめぐる具体例をあげながら講義をすすめ
る。
アートと空間
美術作品を展示する空間について概観する。最も重要な事例としてルー
ブル美術館とポンビドゥー・センターの設立の経緯とその意義について
解説を行う。更に、近年の現代美術館の展示空間の特徴と現代アートの
作品との関係について講義する。また、現代アートの多様な展開の中で
サイトスペシフィック(その場所固有の特性を持つ作品)やインスタ
レーション(展示空間全体を扱う作品)など空間との関わり、ビエン
ナーレ・トリエンナーレといった芸術祭やアートイベントにおける展示
空間の多様な展開とその成果について、事例を通して理解を深める。
アート・マネジメント
クリエイターやアーティストを支援し、アートの受け手との架け橋とな
る役割を担う「アート・マネジメント」近年注目されるようになったは
新しい分野であるが、メセナ、指定管理者制度などをめぐって、その重
要性はますます大きくなりつつある。アート・マネジメントの考え方を
学び、芸術・文化の発展のために有効な手法と活動について、多くの実
例を挙げながら解説理解する。講義を中心とするが、キュレーターや
ギャラリスト等の現場の見学を行なう場合がある。
認知科学論
認知科学とは、「心とは何か」を追求する学問であるが、この授業では
デザインやアートとの関連性を考慮して、脳科学や心理学における最新
の研究をもとに、脳が美をどのように感じるのか、また、人にとって芸
術とはどのような意味があるのかについて講義する。そのため、脳と心
の働きを情報の概念に基づいた認知モデルから学ぶ。そして、美しさを
感じることにおける脳内基盤に関する知見を深め、脳の働き、特に視覚
脳の働きについて学び、認知工学的な方法論及び認知科学的視点からの
理解を深める。
数学入門
現代社会で必要とされる基本的な数学的知識、手法や数学的発想は、デ
ザインやアートにおいても合理的に制作を進めるために必要とされるこ
とが多い知のスキルである。数学的な発想を理解し、抽象的な合理的思
考法としての数学の基本を、具体的な例題をもとに解説し、その方法を
課題を解きながら習得する。高校数学との連携をはかり、初歩的な解説
から始めて、できるだけわかりやすく、実用的に利用できるような課題
をもとに授業を進める。
物理学入門
一見複雑で多様に見える様々な自然現象を、物理学的観点から明快に理
解し、更にその講義を通して自然科学的な方法論・哲学を学ぶことを目
的とする。この講義では特に万有引力とニュートン力学に焦点を当て、
天体の運動に関する理解を通して知りえた単純で深遠な原理を紹介す
る。概ねシラバスに沿って講義を進めるので、参考テキストを必要に応
じて読むよう努めること。評価方法については、授業最後の臨時試験で
評価を行なう。
科学技術史
自然科学がどのように発展してきたのかを学ぶことによって、科学とは
どういった学問かをより深く理解することが可能になり、その学習を通
して学生が物事を論理的に考察する技術を身につけることを目的とす
る。この講義では、科学技術の発達と地理的世界観の発展には密接な関
係があることに着目し、講義の前半で世界地図の移り変わりを概観し、
科学の発展や中世における停滞を視覚的に把握する。後半部分ではそれ
らの世界観を踏まえて、特に物質観に焦点を当てて科学がどのようにし
て発展してきたのかを学習する。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部まんが表現学科)
科目
区分
授業科目の名称
現代科学論
現代の物理学は、伝統的な自然観の限界を暴露し、これまでの自然観に
代わる新しいパラダイムを構築しつつある。この講義では、それら最近
の物理学のトピックを紹介する。準備学習としては、当授業は概ねシラ
バスに沿って講義を進めるので、参考テキストを必要に応じて読むよう
努められたい。評価方法については、授業最後の臨時試験で評価する。
形の科学
形の性質や仕組みの基本的な考え方を理解し、自然の中に見られる形に
親しむ態度を身につけることを目的とする。幾何学図形や無生物の形か
ら生物の形にもふれる。授業においては、幾何学的な説明と写真や映像
などによる自然観察を通して、芸術工学的観点を含めて、直感と論理を
交えながら理解していく。簡単な演示実験もおこなうこともある。
到達目標は、周囲の形を見て「この形にはこんな原理が関係していそう
だ」と推測できるようになることである。
幾何学と芸術
力学の基礎知識を、デザインに結びつける力を養うことを目的とする。
まず、デザインの基礎となる「形」と「感性」の関係について述べる。
次に、力学(静力学、弾性体の力学、流体の力学、粉体の力学)の基本
的な知識を解説し、それを芸術工学的な立場から芸術性を高め、デザイ
ンに応用したさまざまな実例を紹介する話す。またときどき、簡単な装
置を用いてで実際に実験をする機会も設ける。
到達目標は、自然や人工物に現れる立体構造の力学的原理と、デザイン
との関係が直感的に理解できることである。それには、授業以外にも自
然現象を注意して観察する習慣が必要である。
人と環境
現代社会において、人と人をとりまく環境のあり方は多様化し、変質し
てきている。この授業では、自然との生態学的な関係にとどまらず、都
市や住居などの建築空間と人との関係、生活空間にあふれる多くのもの
(プロダクト製品)と人との関係、人と衣服(ファッション)との関係等に
焦点をあて、われわれがまわりの多様な世界とどのような関係を取り結
んできたのか、さらに新たに創出しようとしているのかについて、技術
的な基盤および感性的な認知機能に基づいて、多くの事例を踏まえて解
説する。
生物とデザイン
動物や植物などの自然界の多くの生物の形態には、形態そのものがすぐ
れた造形性や色彩的特徴をもつとともに、その構造には黄金比や規則
だった秩序や機能性などの非常にすぐれた美的要素を見いだすことが可
能である。この授業では、生物形態学的な視点から、動物や植物とデザ
インとの関係に着目し、生物の機能と形態に見られるデザイン性の意味
と役割について理解するとともに、デザインやアートへの応用の可能性
について、豊富な実例を挙げながら解説する。
日本の歴史
原始・古代、中世、近世、近代、現代に至る日本の歴史について概括的
に学ぶ。とくに現代日本の基盤となった近世以降の庶民生活の世界に焦
点をあて、政治や経済の動向に影響さながらも、独自の価値観や趣向を
凝らした芸能、文芸、書画などの世界を展開させていった活力ある生活
の様相をみていく。こうした流れが現代社会の原点として以降の変化の
中で「日本的なもの」をいかに生成してきたかを概説する。地誌や絵図
などの資料をできるかぎり多く取りあげ、視覚的にも日本人の生きてき
た歴史をわかりやすく説明する。
世界の歴史
国際化が進展する現代社会にあって、現在の情勢を理解するためにそれ
ぞれの国や地域の歴史や文化についての知識は不可欠である。この授業
では、ヨーロッパ史、アメリカ史やアジア史などを個別に扱うことはせ
ず、日本が歴史的に世界の各地域とどのような相互関係をもち、相互に
影響を与えあってきたのかを理解するために、とくに近代以降の日本と
の国際関係史にとくに焦点をあて、概説的に講義する。政治史や経済史
にも留意しつつ、国際社会における日本の位置づけや文化交流の意義に
ついて学習する。
現代社会論
現代社会に生起するさまざまな社会問題を通して、現代の日本や世界が
抱える課題とその背景について、ニュースや各種のトピックを活用しな
がら、問題の背後にある考え方、社会の仕組みについて考察する。解説
を中心とする講義形式だけでなく、新聞記事やビデオを積極的に活用す
るとともに、メディアやネットワークの利用の仕方にも言及し、受講生
自らが考え、自らの意見として発表しながら検討する演習的な時間も設
け、メディアリテラシー教育も導入する。
科
学
・
技
術
基
礎
教
育
人
間
・
歴
史
・
社
会
講義等の内容
-83-
備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部まんが表現学科)
科目
区分
基
礎
教
育
人
間
・
歴
史
・
社
会
授業科目の名称
講義等の内容
現代思想史
日本は、広島で原爆の被曝を体験し、また最近では福島で原発の暴発に
よる被曝にみまわれた。放射能は風に運ばれ地球上をめぐった。発電所
の関係者は、事故に関して「想定外」と述べた。現代は危機的な時代で
ある。科学革命によって成立した近代科学が、人類をも滅ぼしかねない
巨大科学に変貌した。授業では、17世紀の危機の時代に誕生した近代科
学の精神史的背景をおさえながら、21世紀に誕生しつつある「新科学」
の可能性を考察していく。科学者たちの禁欲的倫理観を学習することを
目的とする。
情報とメディア
日常生活において多様なメディアが存在し、そこからもたらされる情報
がわれわれの行動や価値観に大きな影響を与えるようになって久しい。
こうした状況において、メディアと情報の可能性、問題点についての十
分な理解が、これからの時代を生き抜くうえで不可欠なものとなってい
る。従来のメディア論や情報理論を踏まえ、メディアリテラシーの観点
から、現代のメディア状況を批判的に捉え直し、デザインやアートも含
めて情報を自覚的に発信するための方法や考え方について、さまざまな
事例をもとに考える。
人文地理学
集落や都市、交通、人口、経済、政治などは、ある一定の地域のなかで
複雑な相互関係のなかで成立し、さらに他の地域と時間的空間的連関を
もつ。地理学の下位分野としての人文地理学は、空間を単位としてその
中のさまざまな人文的要素の関係を扱う総合的な学問であり、建築や工
業デザインなどとも密接につながる。日本および海外の具体的な地域の
事例を挙げながら、生活空間を包括的にとらえる考え方、視点について
学び、デザインへの展開の可能性にも言及する。
文化人類学
文化人類学は、異文化を記述し、理解するための一つの方法であり、視
点、切り口である。主に自らとは異なる民族の具体的な生活を対象とし
て、彼らの文化を構成するさまざまな要素を個別にではなく、相互に関
係する複合的な全体として把握することにより、文化を相対的にとら
え、人類の多様な文化のあり方を包括的に理解してきている。授業では
アジアやアフリカなどの民族をとりあげ、生態、宗教、社会組織などに
ついて解説する。また、理解を助けるために、ビデオ等を活用する。
日本民俗学
日本民俗学がこれまで対象としてきた日本の伝統社会は、過疎化、高齢
化の中で危機に瀕している。それだからこそ、日本民俗学がこれまで
培ってきた伝統文化に関する膨大な伝承や知識、技術等がより一層重要
性を増している。現代という視座から、年中行事、口承伝承、信仰生
活、社会伝承などの伝統文化の具体相を取りあげ、解説する。さらに現
代社会で特徴的な「伝統の創造」という新たな事象にも目を向け、メ
ディアの中でイメージとして消費される「日本」との関係についても言
及する。
法学(日本国憲法を含む)
私たちは一人の人間として営んでいる毎日の日常生活には法律と無縁と
思われるものが多いが、実は法律に関係することは意外と多い。私たち
は国家や社会の中で、その構成員として一定のルールを定めて生活をし
ている。日常生活におこる社会問題を社会現象として、その法律問題を
法現象として捉えることによって、法律を学ぶ対象と方法が明らかにな
る。日常生活におこる法現象をできるだけ具体的な事例を挙げて学ぶ。
この授業では、一人一人が持っている「平和な社会で自由で豊かで幸せ
に暮らしたい」という要望を法的に実現することに役立てたい。
知的財産権入門
文芸・学術・美術あるいは音楽の世界に身を置く人たちにとって、著作
権に関する知識は必要不可欠である。創作の過程において第三者の著作
権を侵害しないようにする必要があり、何より自己が創作した著作物の
権利をしっかり守る必要もある。「著作権」という言葉は良く耳にする
が、その権利は幅広く、内容は複雑である。基本をきちんとつかんで、
自分の権利を守らなければならない。
授業では話題となった事件等をトピックとして取り上げる。日頃から知
的財産権関連のニュースに関心を持つように心がける。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
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(芸術工学部まんが表現学科)
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歴
史
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社
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授業科目の名称
講義等の内容
マーケティング論
企業の製品開発においてマーケティングは不可欠である。本講義におい
ては、発案~製品化~販売における各段階に対し必要なマーケティング
手法を、実例を交えながら解説する。特に、21世紀型の製品の代表とし
て『情報を扱う製品』に関し深い考察を加える。受講生各人が将来デザ
イナーとして、美術・クラフトのアーティスト、様々なクリエイターと
して、モノづくりの過程においてどの段階でどのようなマーケティング
を実践すべきかを理解実践するための基礎講義としたい。準備学習とし
て、関連メディアを意識的にチェックする習慣をつけること。
ソーシャル・マネジメント
図書館や美術館の運営、スポーツや芸術の振興、介護や福祉の運営、災
害時のボランティア運営など、利益追求にはなじまないマネジメント
(運営)に関する問題が近年増えつつある。これらの課題に対応できる知
識や技術について学習し、解決方法をデザインするための課題や問題を
考える。さまざまな事例や問題を履修者とともに考え、場合によっては
実際の現場で体験することもありえる。単なる知識としてではなく、実
用に耐える実践的で行動的な問題解決力の基本を身につける。
日本語表現Ⅰ
日本語で表現するための基本として、日本語の特徴を押さえたうえで、
文章を作る際に大切なポイントを学び、後半は簡単な小論文、手紙、企
画書などを実際に書いてもらう。ただ、文章はテクニックのみで解決で
きない「中身」の問題があるので、良い文章を読むことも必要である。
例文のかたちで、作家やジャーナリストの簡単な文章も紹介したい。で
きるだけ講義と演習をセットするかたちで進めるが、ふくらみと夢のあ
る仕事文、実用文の訓練もできれば、と考えている。準備学習として、
正しい漢字が書けるよう、日頃から意識しておくこと。
日本語表現Ⅱ
日本語表現Ⅰの基本的な学習内容を踏まえて、この授業では、より表現
力に富んだ文章を作ることを目的とする。情報の取捨選択、句読点の打
ち方、文節の構成法などを用いて、より説得力のある論理的な構成法、
基本的な表現技法を学習し、実践的な企画書などを書く訓練をする。さ
らに文章をより深く読みこなす読解力を養うために、優れた小説やエッ
セイを取りあげ、表現の幅を広げる。授業は講義と演習を組みあわせ、
文章を添削しながら進める。
文章表現法Ⅰ
日本語表現の応用的内容として、レポート、論文に必要な論述の方法や
作法(引用、文献目録の作成等)について学習し、目的や対象(文章の読
み手)に応じた「伝える」文章の書き方を実践的に訓練する。既存のレ
ポート、論文等を参考に、その構成方法の分析をはじめ、小論文作成を
毎回課す予定である。また、語彙の量を増やし、表現力を養うために読
書は有効な手段であることから、適宜参考書となり得る文献・図書を紹
介するので、出来るだけ読了すること。
文章表現法Ⅱ
文章表現法Ⅰで学んだ内容を確認しつつ、さらに高度な文章による表現
に慣れ親しむことを目的とする。卒業論文やレポートの書き方(書体の
選択や行間の設定などの表記方法も含む)、資料の探し方(図書館やネッ
トワークでの文献の探し方を含む)、引用方法、図版写真等の扱い方な
ど、履修学生の個人的テーマ、関心に基づいた実際的な指導をおこな
う。論理的な文章の書き方、文体や表現技法などについての訓練から、
雄弁に文章で語ることに習熟する。
基礎英語Ⅰ
「読む・書く・聞く・話す」の4技能の基本を総合的に訓練する。まず
教材の英文を声に出して読む/パートナーと会話練習をすることで英語
のリズムを体に覚え込ませる。読み物の部分では、基礎英文法を確認し
つつ文意を的確に把握する練習をすると共に、本文の聞き取りや音読を
反復練習する。教材についての感想を英語で話したり書いたりする練習
も行っていく。英語で情報をinputするための基礎能力を鍛え、失敗を
恐れずoutputする姿勢を身につけることを目標とするが、海外事情や文
化についても、楽しみながら理解を深めてもらいたい。
基礎英語Ⅱ
基礎英語Ⅰの内容を確認・活用しながら、「読む・書く・聞く・話す」
の4技能を総合的に訓練する。やや難易度のある教材の英文を声に出し
て読む/パートナーとより実際的な会話練習をするなど、反復練習を通
じて英語のリズムを体に覚え込ませる。さらに聞く、話す能力を高め、
展開させるために、英語で話す、書くという基本的な練習も繰り返す。
英語で基本的な情報やメッセージをinputし、outputするための能力を
一層鍛えることを目標とする。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
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(芸術工学部まんが表現学科)
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授業科目の名称
講義等の内容
英語コミュニケーションⅠ
日常生活のさまざまな場面において英語によるコミュニケーションに慣
れ親しみ、さらに高めることを目的とする。この授業では、主に話すこ
と、聞き取ることを中心として、簡単な日常会話やショッピングなどに
応用できるように、慣用句や言い回しを学習するとともに、発音やイン
トネーションにも慣れる。こうした実践的な訓練を通して、実用的な英
語コミュニケーションに役立つ表現と単語を身につけ、自信をもって話
せるように練習を行う。
英語コミュニケーションⅡ
英語コミュニケーションⅠの内容を踏まえて、日常生活の中でさまざま
な場面において英語によるコミュニケーション能力を一層高めることを
目的とする。主に話すこと、聞き取ることを中心とした実践的な活動を
繰り返し行うが、正確で多様な場面に適応できる英語コミュニケーショ
ンに役立つ表現と語彙力を身につけて行く。自分で制作した作品等のプ
レゼンテーションやディスカッションなどを通じて、自信をもって話せ
るよう練習する。
表現のための英語Ⅰ
近年、デザインやアートなどの作品制作やさまざまなプロジェクトの現
場において、英語をコミュニケーションツールとして用いたり、表現の
中に取り込んだりする機会が増えつつある。この授業では、これらの作
品制作や表現活動に役立つ英語について、具体的な状況を設定するなか
で習熟し、英語による表現、コミュニケーション能力の向上をめざす。
簡単な単語や語彙の選択によってニュアンスが変わったり、意図が誤解
されたりすることがないように、実際の場面や映像を用いながら、慣用
句やスラングなどの意味や使い方に注意し、学習する。
表現のための英語Ⅱ
表現のための英語Ⅰの学習内容をさらに展開させ、英語能力の充実をは
かり、リテラシーを充実させる。これまで同様、反復学習を繰り返しな
がら、英語の基礎的な表現能力、語彙力のさらなる向上を図る。また、
英文の読解力を深化させるために、高度な文法の学習、論理的な構成を
もつ長文作成なども取りいれ、英語による簡単なレポート作成、プレゼ
ンテーションなどにも挑戦する。履修生が実際に制作している作品や興
味、関心に基づき、個別の指導も重ねておこなう。
現代英語
この授業では、時事英語を学ぶとともに、TOEIC対策の基礎力も養うこ
とを目的とする。英字新聞から選り抜かれた世界のニュースを読むこと
を通して、新聞英語の約束事についても学びつつ、まとまった英文の内
容を的確にまとめ、把握する練習を行う。さらに海外のテレビニュース
を利用したリスニングも訓練する。これらの学習と並行して、TOEIC本
試験やTOEIC講座/実力判定テスト等を受験・受講するための訓練を実
施し、基本的な基礎体力をつける。
中国語Ⅰ
中国語を初めて学習する学生を対象としたクラスです。中国語の発音の
基礎となるピンインの発音練習から行う。ピンインは日本語のふりがな
に相当するもので、中国語を学習する上では大切である。ピンインの練
習とともに文法事項の説明を行う。テキストは通年で同一のものを使用
し、基本的な文法を学ぶ。そのためなるべく通年で履修するのが望まし
い。
準備学習として、授業は教科書に沿って進めるので、テキストのCDを自
宅にて聴いてくること。
中国語Ⅱ
中国語Ⅰを履修し、ピンインの学習を終了した学生を対象とする。中国
語Ⅰで学習したピンインにさらに習熟するとともに、より高度な基本的
な文法も学習し、簡単な会話やヒヤリングの練習もする。また語学の学
習だけでなく、中国の映画や音楽なども紹介し、中国文化も理解するよ
うにつとめる。なるべく通年で履修するのが望ましい。
準備学習として、授業はテキストに沿って進めるので、テキストCDを自
宅にて聴いてくること。使用テキストは『中国語ポイント42』(白水
社)。
フランス語Ⅰ
①易しい仏語が聞いてわかり、仏語らしく発音できること。
②辞書以前の基本的知識をまずマスターすること。
③仏語を通じてフランスの文化や生活に触れること。
④なによりも仏語学習が好きになること。
これらを目的として授業を進める。
準備学習として、必ず出席し、その日の授業中の内容を問う「授業内小
テスト」に真剣に臨むこと。
評価方法は、授業内小テスト30%、毎回の授業の質疑応答10%、テスト
60%、これらをもとに総合評価する。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
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(芸術工学部まんが表現学科)
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授業科目の名称
講義等の内容
フランス語Ⅱ
①簡単な仏語が聞いてわかり、正確に発音できること。
②フランス語Ⅰの基本的知識をマスターし、基本的表現が部分的に出来
ること。
③仏語を通じてフランスの文化や歴史、芸術に触れること。
④なによりも仏語学習が好きになること。
これらを目的として授業を進める。
準備学習として、必ず出席し、その日の授業中の内容を問う「授業内小
テスト」に真剣に臨むこと。
評価方法は、授業内小テスト30%、毎回の授業の質疑応答10%、テスト
60%、これらをもとに総合評価する。
ハングルⅠ
本授業では、韓国の文字であるハングル文字の仕組みを学習し、ハング
ルの読み、書きが出来るようにすると同時に、簡単な日常会話を駆使で
きることを目標とする。また、韓国人の生活習慣など社会、文化全般に
わたる韓国事情の紹介も行う。日本語の構造と非常に似ている韓国語の
基本文型の反復練習を通して、初級の段階から「韓国語で話す」ことに
慣れることを目指す。
また、韓国人の生活習慣など社会、文化全般にわたる韓国事情の紹介も
行う。
ハングルⅡ
本授業では、隣国である韓国の言葉、それと同時に文化や歴史・価値観
を知り、理解することを目標とする。「ハングル初級I」に続き、簡単
な作文と日常会話ができるようにするのが目標である。作文能力のレベ
ルアップと正しい発音の練習を行うと共に、日本語との文法的比較を通
じて、韓国語との類似点や相違点を理解していく。韓国のドラマや歌な
ども取り入れ、韓国の社会・文化に対する体験的な理解を目指す。Ⅰを
受講した学生のみを対象にする。
ドイツ語Ⅰ
ドイツ語を始めて学ぶ学生を対象に、発音と読み方、人称変化と基礎的
文法を学ぶ。
準備学習として、ドイツ語の辞書を必ず用意すること。必ず出席し、そ
の日の授業中の内容を問う「授業内小テスト」に真剣に臨むこと。前回
の課題は必ず仕上げて授業に臨むこと。
評価方法は、授業内での小テスト、毎回の授業の質疑応答および受講態
度、試験の結果をもとに総合的に判断・評価する。
ドイツ語Ⅱ
ドイツ語Ⅰを履修した学生を対象に、より上級の文法(仮定法、時制等)
を学習し、簡単な小説やエッセイを読むことを目標とする。反復練習を
通じて、ドイツ語独特の表現や言い回しに習熟する。また、映像などの
鑑賞によって現代ドイツのアートシーンやデザインについても学習す
る。
授業には必ず出席し、その日の授業中の内容を問う「授業内小テスト」
に真剣に臨むこと。
評価方法は、授業内での小テスト、毎回の授業の質疑応答および受講態
度、試験の結果をもとに総合的に判断・評価する。
日本語初級Ⅰ
留学生が、日本での生活、大学生活での勉強、将来の仕事に実際に役立
つ基本的な日本語能力を習得することを目標とする。授業では、簡単な
文章を用いながら、基本的な文法・語彙・漢字も学び、実際の場面で正
しい日本語が実際に使えるようになることを目指す。
学生の希望によって、日本語能力試験等の対策も実施する。
学んだ表現が定着するように、普段の生活で実際に使ってみるようにす
ること。準備物として日本語の辞書を用意すること。
日本語初級Ⅱ
日本語初級Ⅰで修得した内容を活用しながら、日本での生活、大学生活
での勉強、将来の仕事に実際に役立つ上級日本語能力を習得することを
目標とする。授業では、日本語の日常で頻繁に遭遇する会話のロールプ
レイ、電話の聞き取り・会話練習を行う。そして最終的に実際の場面で
正しい日本語が実際に使えるようになることを目指す。
学生の希望によって、日本語能力試験等の対策も実施する。
学んだ表現が定着するように、普段の生活で実際に使ってみるようにす
ること。準備物として日本語の辞書を用意すること。
日本語中級Ⅰ
日本での生活、大学生活での勉強、将来の仕事に実際に役立つ上級日本
語能力を習得することを目標とする。授業では、新聞・雑誌等、日本社
会に関する文章を読み、意味を十分に理解し、新しい文法・語彙等を学
んだ上で、内容に対しての自分の意見や感想を発表する。内容に関する
ビデオも適宜用い、聴解力も向上させていく。日本語でレポート、研究
発表要旨等を書く力をつける練習も並行して行う。
学生の希望によって、日本語能力試験等の対策も実施する。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
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(芸術工学部まんが表現学科)
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授業科目の名称
日本語中級Ⅱ
日本での生活、大学生活での勉強、将来の仕事に実際に役立つ上級日本
語能力を習得することを目標とする。授業では日本語能力試験1級レベ
ルの力がつくように、文字・語彙・聴解・読解・文法すべての分野の問
題に取り組む。学生は前もって問題に取り組み、授業では解説を中心に
行う。能力試験後は、日本語の生教材の聴解練習、内容についてのディ
スカッションを行う。
準備学習として、読解教材は、漢字の読み方、わからないことばの意味
を調べておくこと。
身体表現論
主に絵画、彫刻、現代美術、文学などのなかに現れた身体的イメージを
具体的に紹介しながら、さまざまな芸術やメディアにおける身体と視
覚、身体と触覚との多彩な関係を理解することを目標とする。伝統的な
舞踊や演劇などの一連の動きのなかだけでなく、姿勢や身振りなどの非
言語的なコミュニケーションも含めて検討する。演劇やパフォーマンス
などの多くの分野で、身体がメディアとしてだけでなく、それ自体が意
味をもつ存在となっている現代の芸術的実践において、身体と動きによ
る表現の可能性について考える。
身体表現ワークショップ
この授業は、現代のパフォーマンス論や演出論に基づいて、戯曲・映画
脚本等を使用して身体表現を行うワークショップである。自らの身体を
使って演技することにより、肉体を活性化し、自己と他者の関係や自己
と空間などを含めた豊かな自己表現の可能性を体験し、身体と表現に関
するさまざまな方法論を身につけることを目指す。
適宜行なうレポート等の課題と授業に望む意欲・態度を総合的に評価す
る。各自動きやすい服装と、準備運動等を行なって授業に臨むこと。
健康科学
現代社会は、文明・科学の発達によって急速にオートメーション化が進
んでいる。本講義は、その現代社会が抱える深刻な問題のひとつである
「運動不足病」について解説する。また、糖尿病、心疾患、高血圧症な
ど生活習慣病に対して、定期的な運動が持つ予防効果について生理学的
知識を深め、生涯にわたって健康の自己管理ができる能力を身につけ
る。さらに、住まい・衣服、体温調節、ストレス、栄養、睡眠と健康に
ついて人間工学的な立場から学ぶ。使用テキストの該当箇所を事前に読
むことは授業理解の助けになる。
スポーツ実技
レクリエイショナル・スポーツという名のもと、仲間と一緒にスポーツ
をデザインする経験をつむ。テニス、サッカー、バレーボール、バス
ケットボール、バドミントン、卓球、トレーニングなどから適宜種目を
一つ選ぶ。但し、希望者が少なくチームが成立しない種目については実
施しない。食事と睡眠を十分に取り、体調の維持に努め、積極的、自主
的な態度をもって受講すること。評価方法は、選択種目の技術レベル、
受講態度などについて総合的に評価する。
ダンスワークショップ
ビートニック音楽に合わせて踊る事で得た躍動感・高揚感・リズム感
は、他のスポーツ・音楽・リズム・メロディ等にアプローチする時に大
きな影響を与える。それは、黒人独特の高度なリズムパターンと、重心
移動やオン・オフバランスを伴なった動きの連係作業を経験する事によ
り、東洋人に慣じみの薄い新たな運動パターンや情緒感を体得できるか
らである。授業においては、基本動作やリズム取りから始めて、最終的
に小作品を踊り切る事でそれを体験することを目標とする。
スタディスキルズ
新入生のみなさんが、高校から大学へ、「生徒」から「学生」へと円滑
に移行し、また豊かな学生生活が送れるように支援するため、実施する
授業である。下記の3つを大きな目標とする。
①大学や大学生活への適応、不安解消
②大学で必要な最低限の学習スキルの獲得
③著作権や法律など、社会的な知識・スキルの獲得
「大学生とは?」「将来の夢は?」等現在の自分の考えをまとめておく
こと。評価方法は毎回の授業で提出するコメントシートの総合評価とな
る。
コンピュータ基礎実習
デザインやアートの分野における業務で中心的なソフトであるAdobe
PhotoshopとAdobe Illustratorを、実践的な作業を通してデータの作成
ルールと知識を身に付け、どこでも受け渡し可能な標準のデータが作れ
るようになることを目標とし、コンピュータによる情報処理の基本を学
習する。なお、この授業では自己表現のための作品を作るのではなく、
芸術工学分野のデザイン成果物として求めれたものを作れるようになる
ことに重点を置いて進める。準備学習としては、毎回授業の復習をして
理解を深め、コンピュータ操作の技能を向上させること。
身
体
・
健
康
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礎
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礎
表
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講義等の内容
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
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目
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概
要
(芸術工学部まんが表現学科)
科目
区分
基
礎
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礎
表
現
授業科目の名称
講義等の内容
コンピュータ基礎表現
この授業は、「コンピュータ基礎実習」を発展させた、より高度で実践
的な内容となっている。Adobe PhotoshopとAdobe Illustratorについ
て、作業の手順やデータの作成方法や形式などについて、自己流で進め
るのではなく、芸術工学分野のデザイン成果物として求められたもの
を、現代の日本で流通する一般的なルール、形式に則ったかたちで制作
できるようになることに重点を置いて、実際的な課題に取り組み、指導
する。授業は「コンピュータ基礎実習」の内容を理解していることが必
要になる。
デザイン基礎実習
この授業は、「コンピュータ基礎実習」を発展させた、より高度で実践
的な内容となっている。Adobe PhotoshopとAdobe Illustratorについ
て、作業の手順やデータの作成方法や形式などについて、自己流で進め
るのではなく、芸術工学分野のデザイン成果物として求められたもの
を、現代の日本で流通する一般的なルール、形式に則ったかたちで制作
できるようになることに重点を置いて、実際的な課題に取り組み、指導
する。授業は「コンピュータ基礎実習」の内容を理解していることが必
要になる。
デッサン基礎実習
デザイナーやアーティスト、クリエイターとして基礎的な能力を養うこ
とを目的とする、デッサンを中心とした実習の科目であるす。対象を把
握し、それを平面の上に表現する方法のひとつとしてデッサンを位置づ
け、そのための対象の捉え方、表現技術の修得を目標とする。静物や人
物など描く対象物の設定、陰影のある鉛筆の線の集合として描く方法や
インクやペンなどを使用して輪郭を強調して描く方法などの表現方法の
設定をはじめとして、課題を各専門領域の基礎として役立つ内容とす
る。
写真基礎実習
写真制作では、機械を使用するための工学的知識と技術習得が必要不可
欠である。まず基本的なデジタル一眼レフ・カメラの操作方法から始
め、撮影意図とアングルの関係や画像処理の方法など撮影と技法研究を
積み重ねてゆく。各課題を実習することで、カメラの基本的な使用方法
とその効果を理解し、確実に使いこなすためのカメラの基礎技術を習得
し、カメラの特性を理解する。評価方法は、提出作品、課題への取り組
み姿勢を総合的に評価する。
工芸基礎実習
この授業は、われわれの生活の中にある工芸について幅広い知識や基礎
的な技能を身につけることを目的とする。さまざまな素材に触れてその
特性を知る素材体験をはじめ、作品制作において素材の加工方法、用具
や道具の使用方法などについて学ぶ。とくに工芸作品の用と美をいかに
表現するかについて実際に作品を作りながら体験的に理解する。授業に
は必ず出席し、課題をすべて提出する。工芸の教員免許取得を目指す学
生は履修が必要となる。
絵画基礎実習
造形的な芸術表現の基礎として素描を取り上げ、主に人物表現を通して
素材と方法に基づく多様な表現への理解と習得をめざす。
準備学習として、授業外でも身の回りのもの全てに興味関心を持ち、
様々なものを描くよう心がける。
評価方法は、提出作品、課題への取り組み姿勢を総合的に評価する。
準備物としては、スケッチブック、鉛筆(4H~4B)、筆ペン、色鉛
筆、オイルパステル、コンテ、木炭などを用意しておくこと。
参考テキストは、授業内で適宜指示をする。
彫刻基礎実習
デザイン制作に必要な基本的スキルを身につけることを目標に、制作技
術や素材体験を通して、彫刻の基礎を学び、立体作品を含めた作品制作
を行う。課題制作においては、授業外での作業も大いに行なわねばなら
ないが、反復して取り組むことが重要な分野であり、意欲を持って取り
組んでもらいたい。また工芸の教員免許取得を目指す学生は、必ず履修
されたい。
評価方法は、すべての課題作品、課題への取り組み姿勢を総合的に評価
する。
基礎表現演習A
デザインやアートのさまざまな分野の中から、基礎教育を担当する複数
の教員がそれぞれの専門分野からテーマを設定し、いくつかの授業で学
習した知識や技術を踏まえて、さらに高度な表現を目指すための知識や
技法、技術を習得する演習を実施する。基礎表現区分の各授業に基づい
た上級クラスとなる。デッサンや幾何造形等の芸術的分野、デザインに
おける発想法や工学的技術、建築やプロダクトなどの分野などの専門分
野から担当教員ごとに個別に授業を展開する。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部まんが表現学科)
科目
区分
授業科目の名称
基礎表現演習B
デザインやアートのさまざまな分野の中から、基礎教育を担当する複数
の教員がそれぞれの専門分野からテーマを設定し、いくつかの授業で学
習した知識や技術を踏まえて、さらに高度な表現を目指すための知識や
技法、技術を習得する演習を実施する。基礎表現区分の各授業に基づい
た上級クラスとなる。基礎表現演習Aをさらに展開させたテーマ設定を
おこない、より専門性の高い内容となる。担当教員ごとに個別に授業を
展開する。
学科横断型プログラム
芸術と工学、また、芸術工学におけるさまざまな専門分野を横断する内
容をテーマとしたプロジェクト型授業である。複数開講されるプロジェ
クトの基盤となる考え方として、社会や地域に対する貢献や共同、現代
社会の問題や将来への提案、芸術工学分野の先端的な取組み、等があ
る。1年次と2年次を対象とした本プログラムを学習した後、3年次の専
門的な学習に継続的に展開することを想定している。また、学科や学年
の垣根を越えて、様々な学生や社会人と交流することによって芸術工学
分野の広い知見を持った学生の育成を目的としている。
総合プロジェクトA
既存の授業科目外でも、本学教員指導のもとで取り組んだ課題に対して
は、単位が認められる科目である。例えば学外でのワークショップの参
加や学科を越えた共同プロジェクト等が相当し、担当教員が「総合プロ
ジェクト」として適当だと判断して参加者を募集したものに限る。ま
た、通常の科目同様、15時間以上の授業内容が基準となる。評価方法
は、指導教員がその参加態度、貢献度、到達目標の達成度等から適切に
評価する。学年毎に1つの「総合プロジェクト」の履修が可能で1回目の
履修科目を「総合プロジェクトA」とする。
総合プロジェクトB
既存の授業科目外でも、本学教員指導のもとで取り組んだ課題に対して
は、単位が認められる科目である。例えば学外でのワークショップの参
加や学科を越えた共同プロジェクト等が相当し、担当教員が「総合プロ
ジェクト」として適当だと判断して参加者を募集したものに限る。ま
た、通常の科目同様、15時間以上の授業内容が基準となる。評価方法
は、指導教員がその参加態度、貢献度、到達目標の達成度等から適切に
評価する。学年毎に1つの「総合プロジェクト」の履修が可能で2回目の
履修科目を「総合プロジェクトB」とする。
総合プロジェクトC
既存の授業科目外でも、本学教員指導のもとで取り組んだ課題に対して
は、単位が認められる科目である。例えば学外でのワークショップの参
加や学科を越えた共同プロジェクト等が相当し、担当教員が「総合プロ
ジェクト」として適当だと判断して参加者を募集したものに限る。ま
た、通常の科目同様、15時間以上の授業内容が基準となる。評価方法
は、指導教員がその参加態度、貢献度、到達目標の達成度等から適切に
評価する。学年毎に1つの「総合プロジェクト」の履修が可能で3回目の
履修科目を「総合プロジェクトC」とする。
総合プロジェクトD
既存の授業科目外でも、本学教員指導のもとで取り組んだ課題に対して
は、単位が認められる科目である。例えば学外でのワークショップの参
加や学科を越えた共同プロジェクト等が相当し、担当教員が「総合プロ
ジェクト」として適当だと判断して参加者を募集したものに限る。ま
た、通常の科目同様、15時間以上の授業内容が基準となる。評価方法
は、指導教員がその参加態度、貢献度、到達目標の達成度等から適切に
評価する。学年毎に1つの「総合プロジェクト」の履修が可能で4回目の
履修科目を「総合プロジェクトD」とする。
キャリアデザインⅠ
卒業後の進路選択を考える際、自分は社会の中で、どのようなライフ
ワークを持って人生を送りたいのか、そのためにはどのような知識や経
験が必要なのか、また、大学での学習において何に力を注ぐのか等を考
えることが重要である。本講座では、大学での総合的学習を基に、自分
の目標とするライフワークをデザインするための行動計画を立案してゆ
くことを学習目的とする。
テーマによりグループワークやペアワークを行う場合がある。
準備学習として、新聞を読む習慣をつけておくことが望ましい。
キャリアデザインⅡ
卒業後の進路選択を考える際、自分は社会の中で、どのようなライフ
ワークを持って人生を送りたいのか、そのためにはどのような知識や経
験が必要なのか、また、大学での学習において何に力を注ぐのか等を考
えることが重要である。本講座では、「キャリアデザインⅠ(キャリア
デザイン)」に引き続き、大学での総合的学習を基に、自分の目標とす
るライフワークをデザインするための行動計画を立案してゆくことを学
習目的とする。
テーマによりグループワークやペアワークを行う場合がある。
基
礎
表
現
基
礎
教
育
社
会
参
加
・
キ
ャ
リ
ア
形
成
講義等の内容
-90-
備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部まんが表現学科)
科目
区分
基
礎
教
育
学
科
目
社
会
参
加
・
キ
ャ
リ
ア
形
成
授業科目の名称
講義等の内容
インターンシップA
インターンシップとは、在学中に企業や非営利団体などで、みずからの
専攻分野や将来のキャリアに関連した就業体験を行う制度である。実際
の仕事を通して専門知識を高め、今後の学習計画や卒業後の進路に役立
てることを目標にしている。インターンシップ(合計30時間以上)に参
加し教育上有益であると認められる成果をあげた場合、単位を認定する
(給与が支給される場合は除く)。 準備学習としては、インターン
シップ参加前に受入機関について調べ、社会人に必要とされるマナー・
礼儀をひととおり理解・体得しておくことが望ましい。学年毎に1つの
「インターンシップ」の履修が可能で1回目の履修科目を「インターン
シップA」とする。
インターンシップB
インターンシップとは、在学中に企業や非営利団体などで、みずからの
専攻分野や将来のキャリアに関連した就業体験を行う制度である。実際
の仕事を通して専門知識を高め、今後の学習計画や卒業後の進路に役立
てることを目標にしている。インターンシップ(合計30時間以上)に参
加し教育上有益であると認められる成果をあげた場合、単位を認定する
(給与が支給される場合は除く)。 準備学習としては、インターン
シップ参加前に受入機関について調べ、社会人に必要とされるマナー・
礼儀をひととおり理解・体得しておくことが望ましい。学年毎に1つの
「インターンシップ」の履修が可能で2回目の履修科目を「インターン
シップB」とする。
インターンシップC
インターンシップとは、在学中に企業や非営利団体などで、みずからの
専攻分野や将来のキャリアに関連した就業体験を行う制度である。実際
の仕事を通して専門知識を高め、今後の学習計画や卒業後の進路に役立
てることを目標にしている。インターンシップ(合計30時間以上)に参
加し教育上有益であると認められる成果をあげた場合、単位を認定する
(給与が支給される場合は除く)。 準備学習としては、インターン
シップ参加前に受入機関について調べ、社会人に必要とされるマナー・
礼儀をひととおり理解・体得しておくことが望ましい。学年毎に1つの
「インターンシップ」の履修が可能で3回目の履修科目を「インターン
シップC」とする。
インターンシップD
インターンシップとは、在学中に企業や非営利団体などで、みずからの
専攻分野や将来のキャリアに関連した就業体験を行う制度である。実際
の仕事を通して専門知識を高め、今後の学習計画や卒業後の進路に役立
てることを目標にしている。インターンシップ(合計30時間以上)に参
加し教育上有益であると認められる成果をあげた場合、単位を認定する
(給与が支給される場合は除く)。 準備学習としては、インターン
シップ参加前に受入機関について調べ、社会人に必要とされるマナー・
礼儀をひととおり理解・体得しておくことが望ましい。学年毎に1つの
「インターンシップ」の履修が可能で4回目の履修科目を「インターン
シップD」とする。
まんが表現史
まんが表現を学ぶものとして基礎的素養であるまんが史の概略を学ぶこ
とを目的とする。特に、現在のまんがの基礎と考えられる1910年以降の
まんが表現、さらに戦後まんがの基本的な表現方法に関わるジャンルの
変遷の歴史を対象とする。日本のまんが表現が、隣接する様々な表現と
の関わり合いのなかで変容してきたことを確認し、来たるべきまんがの
可能性をアジア、アメリカのまんがと比較することで考察する。準備学
習として、授業で紹介された作品には目を通すように心がけること。
まんがデジタルメディア表現
基礎実習
コンピュータを主に使用して、まんが表現学科のデジタル・リテラシー
の基礎を修得することを目的とする。メールの扱い方やSNSへの対応な
どについても学んでいく。コンピュータを主に使用したまんが、イラス
トレーションの描き方を学び、最終的にポスター制作やWeb上での情報
媒体の制作、共有、閲覧が、デジタル処理技術を通じて操作できるよう
になることを目標とする。準備学習として、この授業を含め、その他の
コンピュータ関連の授業の復習をしておくこと。
まんが表現基礎
配布されたシナリオをもとに、戦後まんがの基本的手法である「映画的
手法」を中心とした、絵コンテの描き方を修得することを目的とする。
プロのまんが家を目指す土台となるものであるので、まんが表現を志す
ものは必ず履修すること。授業は事前に課題として制作された、絵コン
テの講評を中心として、まんが表現について自分自身で勉強する方法を
学習していく。毎授業ごとに出される絵コンテの課題は必ず期日までに
提出すること。また履修者は、授業内で示されるまんが表現の学習法に
ついて、実践することが望まれる。
専
門
科
目
-91-
備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部まんが表現学科)
科目
区分
学
科
目
専
門
科
目
授業科目の名称
講義等の内容
まんが原論
まんがという表現分野に対する視野を広げることを目的とする。大学ま
でに経験してきたまんが作品は、特定の雑誌に偏り、非常に限定された
形で受容されていることが多い。なじみの深いストーリーまんが以外の
ギャグやアート系まんが、他メディアの中でのまんがの位置づけや海外
のまんが作品の動向などに触れ、様々な分野の最先端の情報を伝えるこ
とで将来の選択肢を増やしていく。準備学習として、該当するジャンル
のまんがをできるだけ読んでおくこと。
まんが制作基礎
「まんが表現基礎」での絵コンテ演習をふまえ、課題シナリオに従って
16頁の作品を1作品、絵コンテから下描き、作画までの一連の作業工程
の基礎を確認することで、まんが制作をしていく上で自分のどこに「つ
まずき」があるのか、「目標」があるのかを発見する。物語はこちらか
ら提示し、それをまんがで表現するための技術について、ペンの使い方
や原稿用紙の使い方などの基礎から学習する。準備学習として、描くこ
とを意識しながら既存の優れたまんが作品に触れておく。
コンピュータゲーム(CG)史
コンピュータゲームという特異なメディアは、誕生して30年ばかりとそ
れほどの歴史を持たないにもかかわらず、爆発的に拡散し、現在もなお
さまざまな形態進化をしている。いまではもはやゲームという枠をとび
だして、1つのエンターテインメント表現形式という時期に入っている
のかもしれない。この授業では、初期からのコンピュータゲームの足跡
をたどりつつ、コンピュータゲームと従来のゲーム、他の映像、アニ
メ、ライトノベルという新しい分野との関わり、そして、これからの方
向などについて講義を行っていく。
まんが総合演習
ギャグを中心に、アイデアを練るトレーニングを行い、単純な演習を繰
り返し行うことで、短時間でその場に応じた適切なアイデアが出せる能
力を獲得することを目標とする。同世代のお笑い関係者を招き、目の前
で行われる漫才、コントなどのパフォーマンスを経験して要点をまんが
化することで、現在の「笑い」の動向を理解・吸収することもあわせて
行う。短時間で適切なアイデアを創出することを訓練し、瞬発力を養
う。準備学習として、ギャグまんがの講読をしておくこと。
物語基礎実習Ⅰ
プロップやキャンベルなどの物語論に基づきストーリーを「文法」に支
配された論理体系であることを理解し、同時に徹底した反復トレーニン
グでまんが、映画、アニメーション、小説などに汎用性のあるプロット
及びキャラクター構築法を修得する。以下の作品は必ず事前に「読む/
観る」こと。これらの作品の内容を熟知しているものとして授業を進め
る。
1.川端康成「伊豆の踊子」
2.スタジオジブリ制作アニメーションの長編全て
3.ピクサー制作の長編アニメ全て
物語基礎実習Ⅱ
「物語基礎実習Ⅰ」をふまえた上で、物語論に基づくストーリー及び
キャラクター制作を応用的に学ぶとともに、物語論を踏まえた映画シナ
リオの構成論を学ぶ。以下の作品は必ず「読む/観る」こと。これらの
作品の内容を熟知しているものとして授業を進める。
1.ジョージ・ルーカス監督「スターウォーズ」Ⅳ~Ⅵ(初期三部作)
2.ジョナサン・デミ監督「羊たちの沈黙」
3.村上春樹「羊をめぐる冒険」
視覚芸術基礎
写真、映画作品を中心に多くの視覚芸術作品に触れながら、これまでの
視覚芸術表現の変遷を学んでいく。表現が変わっていく時、その根底に
は様々な要因があるということを知り、視覚の変容と表現の変化がどの
ような相関関係にあるかを考える。絵画などの「描写」が「カメラ」と
いう機械との関係のなかでどのように相対化され、まなざしが変容して
いくかについて考えていくことで、作品を見る精度をあげていく。自分
の専門領域以外のメディウムに興味を持ち、リテラシーを育む事が目標
となる。
映画制作基礎
映画制作の基礎を学ぶ事で、集団作業の工程を理解し、演出、撮影、編
集等の過程から各自のまんが、映像表現へフィードバックする事が目的
である。映画における「サスペンス」の表現を中心に、いかに観客の興
味を持続させるかについて講義と実習を行う。例えば、アルフレッド・
ヒッチコックの映画に見られる主観的サスペンスとそれまでのサスペン
スの違いを考察することで、自身の作品制作に活かしていくための考え
方、構成を身につける。カメラの使用方法や編集アプリケーションの使
い方についても学んでいく。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部まんが表現学科)
科目
区分
学
科
目
専
門
科
目
授業科目の名称
講義等の内容
音響メディア制作演習Ⅰ
実際に放送されるラジオ番組制作を行い、音響機材やアプリケーション
の基礎技術についても習得していく。構成、演出、録音、パーソナリ
ティとしての出演など学生が主体となってラジオという実際のマス・メ
ディアを通して、放送メディア表現の基礎を学ぶ。原稿の読み方やイン
タビューの実践を通して、聴き取りやすい情報提示の方法を訓練する。
集団で制作していくためコミュニケーションを積極的に取っていくこと
が望ましい。実際に放送される番組を制作するため、スケジュール等が
前後する可能性がある。
音響メディア制作演習Ⅱ
「音響メディア制作演習Ⅰ」に引き続き、前期で習得した知識や音響機
材やアプリケーションの基礎技術を応用して、より具体的に番組制作に
関わり、実際に放送されるラジオ番組制作を行う。「聴覚」という限定
された伝達手段の中で「いかに相手に伝えるか」ということを意識しな
がら制作し、放送マス・メディア表現を学ぶ。集団で制作していくため
コミュニケーションを積極的に取っていくことが望ましい。実際に放送
される番組を制作するため、スケジュール等が前後する可能性がある。
表現リテラシー
作品を論理的に読み、主題やテーマを言語化し、作品世界を構成する情
報を整理し、関連する資料をリサーチするなど、まんが表現に必要な
「読む/書く/考える/調べる」力を養う。まんががいかに資料の積み
重ねで成り立っているかを実感し、オリジナルまんが制作時にもその姿
勢を持って臨む事を期待する。準備学習として、高校の日本史、世界史
程度の知識を要する。高校時代の日本史、歴史、世界史の教科書、年表
に目を通しておくこと。
コミックイラストレーション
基礎
コンピュータによる作画の基本と技術を習得し、イラストへの着色、作
画ができるようになる事を目標とする。イラストを描くための描画アプ
リケーションの基本動作を徹底して反復することで、デジタル作画の基
本知識と技術を今後の作品制作に活かせるように習得する。市販されて
いるアナログで描かれた絵本をモデルとして、デジタル作画によってア
ナログの質感をきちんと描写できる基礎技術を学んでいく。準備学習と
して、フォトショップの基礎を習得しておくこと。
キャラクター制作論
キャラクター表現がまんが以外に具体的に用いられているいくつかの局
面を想定し、キャラクター制作及び関連するアイテムの制作を行うこと
でキャラクターイラストレーションの商業的展開について実践的に学
ぶ。手塚治虫、萩尾望都、宮崎駿など戦後まんがアニメの代表的なキャ
ラクターを検証しながら、戦後視覚文化のキャラクター成立のイマジ
ネーションの背後にある思考を探る。また、キャラクターをイントロダ
クションやクライマックスなどより短い絵コンテの中で動かすことでそ
の「動かし方」を習得する。
世界観構想論
小説、映画、アニメ、ゲーム等、いずれの分野においても、ストー
リー、キャラクターなどの構成要素以外に、その作品世界の諸相をとら
え、大局としての枠組を想起させる“世界観”の強弱は、特に“物語
性”の強い作品においては重要である。さらに言えば、そこから作品が
派生していく契機ともなりうる。この“世界観”についてファンタジー
やRPGといった領域をモチーフとして、カードゲームやボードゲームを
体験することで具体的に検証し、実際に作品の世界観を構築する。
まんが作品制作基礎Ⅰ
一年次に個別に学んだまんが演出、ストーリー、キャラクター及び作画
技術を一つに統合し、一つのまとまった作品を完成することを目的とす
る。16頁から32頁程度のオリジナルの絵コンテを二本完成し、ペン入れ
して完成原稿とする。授業は受講者をグループにわけ各教員が担当し、
指導の許、絵コンテを作成する。前期を二シーズンに分け、各シーズン
に一本ずつ作品を完成させる。様々な担当教員の意見を聞くことで、自
らの指針を確認していく。一シーズン中に二作品以上完成してもかまわ
ない。
映画制作演習
まんが表現における「映画的手法」について、実際に映画制作に携わる
ことで実践的に理解する。まんがと映画の方法上の互換性と差異につい
て関心を持ち、集団制作において自分の役割だけではなく制作全体を意
識し、積極的に参加していくことがこの授業の目標である。具体的に
は、制作した映画作品を台詞や構図を原則的に忠実にまんが化する。こ
の逐語訳的翻訳作業を通して、まんが表現が映画的なショットの配列や
構図、演出が内包されていることを学んでいく。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部まんが表現学科)
科目
区分
学
科
目
専
門
科
目
授業科目の名称
講義等の内容
作画技術演習Ⅰ
まんが表現における作画技術を、デッサンとまんがの「絵」との関わり
から始めて、一本の作品を完成していくまでの全般にわたって習得す
る。スクリーントーンの使い方や集中線といった瑣末な技術ではなく、
ストーリーの中で生きていく「絵」とは何かを身につけていく。二年次
前期からオリジナル作品の作画、ペン入れが始まるが、その過程で生じ
た疑問点、問題点を解決していく能力を養う。準備学習として、課題に
出された技術はすべてのまんが技法の基礎になるので、繰り返し練習す
ること。
イメージ編集演習総論
Webを中心に新しいまんがの可能性を探り、コンピュータを使用したま
んが制作、アップロードを自ら経験することでWebまんが制作の基礎を
学ぶ。Web上に展開されている様々な形態のまんが表現について情報収
集し、毎授業ごとに発表を行う。教員から提示されるテーマについて、
順々に物語をつなげていく「リレーまんが」を制作し、WordPressを使
用してアップロードしていく。今後のまんが表現がWeb上で発表するこ
とを前提したときに、どのような変化が起こるかについても考えてい
く。
資料購読
現在のまんがの、その成り立ちについて主に「ジャンル論」的視点を
持って、戦後まんが史を概論する。現在われわれが読み親しんでいるま
んがはいかなる成り立ちの中にあるのか。また、自分自身が制作しよう
としているまんがはそのどこに位置するのかを意識化する。取り上げる
作品はいずれもまんが界に強い影響を与えたものだが、それらの作品を
単に読むだけではなく、その方法や主題、技法を作品成立の過程の中に
位置づけ、発想から完成までの作家の営為を検討、確認するなかで漫画
表現を受け止める力を養う。
まんが作品制作基礎Ⅱ
「まんが作品制作基礎Ⅰ」で設定したテーマを踏まえ、各自が商業作品
を想定したまんが作品の制作を行う。まんが表現学科のストーリーまん
がコースを希望する学生を対象とし、24頁以上の中編作品を2作完成さ
せ、プロとしての基本をつくる。その上で1~2月に来校する出版社の
編集者への評価を仰ぐ。また作品は全て投稿する。事前に示された作品
制作の進行は厳守すること。作品が未完成のものは編集者の指導は受け
られない。
作画技術演習Ⅱ
「作画技術演習Ⅰ」で習得した作画の基礎技術を踏まえ、まんが表現に
おける着色に関わるものをアナログ技法からコンピュータによるデジタ
ル技法まで幅広く習得していく。一枚の線画をデジタル、水彩、コピッ
クといった複数の技法で着際することでそれぞれの特徴を認識してい
く。また、まんが表現における「一枚絵」のあり方、ストーリーの中で
の着色のあり方も理解していく。課題に出された作画技術はすべてのま
んが技法の基礎になるので、繰り返し練習すること。
イメージ創造演習
Web等多様なメディアへの応用力を養成することを目的とする。Web対応
感覚養成のため、PowerPoint、Flashといったアプリケーションを使用
したパラパラまんが等の制作を繰り返し行う。また映像素材をフォト
ショップでフィルムコミックやWebコミックに変換することで、手法や
表現の共通性と新たなイメージの可能性を探る。様々なまんが表現を実
際に制作してみることで、表現の幅を広げていく。アメコミ、バンド・
デシネ、Webコミックなどのカラーまんがをよく読んでおくこと。
Flash制作基礎
FlashやHTML5開発環境はWeb上でのリッチコンテンツを作成するための
非常に強力なツールである。Webの表現を豊かにすることも可能であ
り、また、アニメーションの表現も可能となる。この授業では、そうし
たFlashやHTML5の表現機能の基礎を習得し、学外コンペ用のアニメー
ション作品を制作できるように反復練習していく。準備学習としては、
コンピュータの基礎的な操作を身につけておくこと。予習は必要ない
が、前回の授業で学んだことを必ず復習しておくこと。
まんが企画演習
日常からアイデアを探し、それを作品化する技術を養うことで、ギャグ
まんがやエッセイまんが制作の技術を習得することを目的とする。演習
とプレゼンテーションを中心として、グループに分かれてまんがの企画
と予告編まんがの制作を行っていく。企画と訴求性のあるアイディアを
短いページ数のまんがでいかに伝えるのかというプレゼンテーションと
してのまんが表現を追求していく。完成した作品は冊子にして配布する
ことで、作品について客観的な意見を聞く。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部まんが表現学科)
科目
区分
学
科
目
専
門
科
目
授業科目の名称
講義等の内容
空間構成基礎
作品に対する「感覚的」な反応について、写真や映画作品の鑑賞、分析
を通して「記述」することで作品を解釈する精度を磨いていく。表層の
理解だけではなく、表現の文脈まで読み取れるリテラシーを習得する。
また、実際に生活に密着させて撮影、編集作業を行うことで、「描く」
と「撮る」の空間認識について理解を深めることを目的とする。後半で
は、Adobe CS6 After Effectsを使用してまんが作品の映像化を行い、
まんがの演出意図を映像でいかに表現するか考察していく。
コミックイラストレーション
演習Ⅰ
イラストを描くための描画アプリケーションの基本動作の習得する。デ
ジタル作画の基礎技術を駆使して、初歩的なレベルを越えたイラスト
レーション作品を制作することを目標とする。「演奏している人」を
テーマに、管楽器などの光沢、質感の表現について学んでいく。コミッ
クイラストレーションコースを希望する学生は必ず履修すること(イラ
ストで卒業制作を行おうと思うものは、必ず履修すること)。準備学習
として、フォトショップの基礎を習得しておくこと。
コミックイラストレーション
演習Ⅱ
「コミックイラストレーション演習Ⅰ」で習得した内容をさらに向上さ
せ、実践的なイラストレーション作品が描けるようになる事を目標と
し、描画アプリケーションの細部にまで精通するプロの技術を習得す
る。カードゲームのイラストについて、描写のレベルで差分をつけ、商
業的なレベルを経験する。コミックイラストレーションコースを希望す
る学生は必ず履修すること(イラストで卒業制作を行おうと思うもの
は、必ず履修すること)。準備学習として、フォトショップの基礎を習
得しておくこと。
ワ ー ク シ ョ ッ プ ( 夏 季 学 外 演 インタラクションデザインコースの演習科目として、インタラクション
習)
デザインの実践の場に参画していきます。夏季期間を利用して学外にお
ける体験学習、ワークショップ、プロジェクトなどを行います。
準備学習は各ワークショップ、プロジェクトより適宜指示します。また
各プロジェクトの内容をふまえて、プロジェクト指導教員がその参加態
度、貢献度、到達目標の達成度等から適切に評価を行います。
都度、実施内容の連絡や説明を行いますので、掲示等に注意をしてくだ
さい。
デジタルコミック演習
デジタル技術を用いてまんがを描くには、その作品に合った背景の描写
が必要となる。キャラクターのみに力を入れ、背景を適当に埋めていた
のでは、いつまでたっても作品のクオリティは向上しない。この授業で
は、絵を描く前から自分のイメージを明確にし、それを表現できるデジ
タル技術の習得を目標とする。背景を描く際の、資料の集め方や応用法
等も説明していく。準備学習として、自分の絵の問題点や、これから描
きたい作品ジャンルを認識しておく。それに合わせ普段から取材などに
より、写真資料等を集めるよう努めること。
背景設定デザイン
「デジタルコミック演習」から、より具体的に自分の作品に合った背
景・設定を制作する。日常風景から過去・未来・外国・架空世界等のデ
ジタル表現が出来るように訓練する。最終的にまんが、イラスト、Web
コミック、アニメーション、ゲームなどのオリジナル作品を想定した舞
台・世界観を構築する。準備学習として、「デジタルコミック演習」で
学んだ内容で、最も苦手なテーマを重点的に練習しておくこと。これか
らどんな作品を描きたいのか、プロットやあらすじにまとめておくよう
に。
まんがゼミ演習
ストーリーまんがコース、コミックイラストレーションコース、Webア
ニメ・コミックコースに分かれ、1,2年次までに学んだ基礎技術を駆使
して作品制作を行う。合作形式のまんがや地場産業との連携による広報
まんが、まんがの電子書籍出版などを通じて、自身の作品を介した社会
との関わりを経験していくことで、今後のテーマを見つけていく過程と
なる。準備学習として、1、2年次に制作した自分の作品・課題を見直
し、自分が何にこだわっているのか確認をしておくこと。
まんが作品制作演習Ⅰ
投稿、持ち込みといった「プロ」を想定した実践的な作品制作を行う。
作品を作る上で自分が追求すべきテーマを発見し、まんが表現に落とし
込むことを目標とする。完成した作品は必ず投稿、持ち込みをする。
1,2年次までに描いてきた作品を見直し、自分の作品制作のプロセスに
おける「きっかけ」がどこにあるのかを丁寧に見つめていくことで、自
身の強みが明確になり作品を量産できるようになる。初回においては投
稿、持ち込み先の応募規定を雑誌・Web等で入手、そのコピーを持参す
ること。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部まんが表現学科)
科目
区分
学
科
目
専
門
科
目
授業科目の名称
講義等の内容
まんが作品制作演習Ⅱ
「まんが作品制作演習Ⅰ」を踏まえ、商業誌掲載を目指した「プロ」と
して実践的な作品制作を行う。1、2月に行われる出張持ち込みを想定
し、新人賞入賞の水準に達する完成度を目標とする。まんが雑誌の多様
化により、様々なまんが表現が市場に出回っているが、作品制作を通じ
て、4年次の卒業研究につながるテーマの設定を行い、より深く掘り下
げることで独自のまんが表現を獲得する。初回は投稿、持ち込み先を雑
誌・Web等で入手し、そのコピーを持参すること。
まんがアニメーション作品批
評論
各担当教員ごとのユニットに分かれ、それぞれのプロジェクト単位で作
品制作、鑑賞、分析などを行い、自身の表現の幅を広げることを目的と
する。卒研に向けて自分自身の作品(制作)を客観視する視点を身につ
け、プレゼンテーションを繰り返すことで自身の作品を言語化する訓練
を行う。また、4年生の卒研の発表などを見学したりすることで自身の
卒研に役立てる。「まんが表現史」、「視覚表現基礎」、「表現リテラ
シー」等、講義系の授業で配布されたテキストやレジュメを事前に読ん
でおくことを勧める。
キャラクターイラストレー
ション演習Ⅰ
基本となるまんがイラストの描き方を習得することを目的とする。与え
られたテーマの上で基礎的なデジタル作画技法を習得し、各自スキル
アップする事を目的とする。キャラクターの制作、シーンの描画、カ
ラー見開き、イラストレーションの完成へとステップを進める。実際に
販売するイラスト集に掲載することを前提とした作品制作を行う。コ
ミックイラストレーションコースを希望する学生は必ず履修すること
(イラストで卒業制作を行おうと思うものは、必ず履修すること)。
キャラクターイラストレー
ション演習Ⅱ
「キャラクターイラストレーション演習Ⅰ」で習得した基礎的な技法を
応用して、様々なメディアへの企画や立案をふまえた上でキャラクター
イラストレーションを用いた作品制作ができるようになることを目指
す。イラスト作品画像を映像編集アプリケーションによって映像化し、
動画サイトにアップすることで様々な人に見てもらい、作品に対して客
観的な視点を身につける。コミックイラストレーションコースを希望す
る学生は必ず履修すること(イラストで卒業制作を行おうと思うもの
は、必ず履修すること)。
コミック・メディア制作演習
この授業では、ストーリー全体ではなく、ある特定のシーンやシチュ
エーションの設定を渡すことにより、それを反復練習することで、自分
の描く場面の「引き出し」を増やすことを意図する。3年後期の時点
で、それまでに自分が避けていたシーンやシチュエーションなどはない
か。もしくはよく描くゆえに、パターンと化してしまってはいないかと
いう批判的な省察を自身の作品制作に取り入れる。準備学習として、自
分がこれまで描いてきたまんがの様々なシーンやシチュエーションのパ
ターンを把握しておくこと。
コミック背景デザイン
まんがやイラストを取り巻くデジタル技術は、パソコンの性能が向上す
るとともに、便利なソフトも次々に現れ、制作の現場も大きく変わろう
としている。この授業では、まんが制作アプリケーションである「コ
ミックスタジオ」や「クリップスタジオ」の機能を学び、デジタルでの
作品制作技術を習得していく。準備学習として、Web上のコミックを、
国内・海外作品問わず多く見ておくこと。自分の好きな作家の作画テク
ニックをチェックしておくこと。
Webコミック特論演習
夏期課題であるポートフォリオの講評から始まり、作品プレゼンテー
ションにおける基礎を習得することを目標とする。また、12月の作品展
示に向けて、作品をどのように見せていくかについて、平面だけではな
く、空間において「まんが」をどのように展開できるかを他分野の展示
を検討しながら考察していく。夏期に完成した作品をさらにブラッシュ
アップさせ、作品制作において自らのコアとなる要素を認識し、最終的
に卒業研究につながる作品を完成させる。
Webコミック演習
具体的なコンペティションへの参加を想定した作品制作を行い、実際に
応募することで実践的な技術を学んでいく。htmlやcssなどのプログラ
ム言語や画像処理、レイアウトを行うアプリケーションの基礎技術を習
得し、紙媒体とデジタル媒体におけるデザインの共通点、相違点を意識
しながら取り組むことで総合的な視点を持つことを目標とする。また、
ポートフォリオ制作を夏休み課題とする。準備学習としては、1、2年
生で受けたまんが表現学科の授業内容を復習しておくこと。特にデジタ
ル関連の授業においては必ず基礎を踏まえておくこと。
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備考
別記様式第2号(その3の1)
(用紙 日本工業規格A4縦型)
授
業
科
目
の
概
要
(芸術工学部まんが表現学科)
科目
区分
専
門
科
目
学
科
目
特
別
科
目
授業科目の名称
講義等の内容
フルカラー・コミック作品制
作
コンピュータを使用したフルカラー着彩によるまんが作品制作を集中形
式のワークショップにて行うことで、カラーリングをベースとしたまん
が演出方法について学ぶ。フォトショップ、イラストレーター等の作画
系のアプリケーションについて、プロの制作速度を意識した実践的なレ
ベルで実作を交えながら進めていく。事前に用意してきた絵コンテの複
数シーン(昼、夜、屋内、屋外、現在、過去など)に色彩設定を行い、
物語と色彩の関係について意識的に制作を行っていく。
デザイン・イノベーション論
常に新しい領域への関心を持ち、素早く柔軟に取り入れる理解力と表
現・伝達する力を持つ、それが優れたイノベーターの条件です。同時代
の多様な表現、発想法を学び、イノベーションのための方法を身につけ
ます。異なる様々な領域における固有の思考法・発想法を、デザイン思
考や発想に置き換えること、このような試みでデザイン・イノベーショ
ンの具体的な方法を修得します。デザイン理論家・芸術理論家が交替で
講義を行い、ジャンルを超えた発想法、それにもとづく作品およびプロ
ジェクト事例を解説します。
メディア・ソシオロジー論
現代の社会学を学び、実社会での調査能力、マネジメント能力、実行力
を身につけることをこの授業での目標とします。
電子ネットワーク整備以前と以降では、文化・地域・生活・社会はどの
ように変わったのでしょうか? 高度な携帯情報機器が普及したことに
よって私たちの日常生活はどう変わったのでしょうか? メディアリテ
ラシー、ウェブリテラシー、クリエイティブコモンズなど、かつての市
民の権利や財産・常識に変わるネット時代の社会学をさまざまな事例か
ら論じます。
サウンド・デザイン論
音と音楽の哲学を身につけ、現代のデザインを批評的に解釈する教養を
修得します。古代、音は哲学の探求法のひとつとして扱われ、後に様々
な音を紡ぐことで音の関係を構築する方法が生成され、音楽が誕生しま
した。音楽の歴史は、その構築方法の変遷であり、常に社会との関係性
に基づいています。本論は、デザインやアートとして、音を追求した
様々な作品を取り上げ、「サウンド」を「デザインする」ことについて
を多角的に学び、現代のデザインを読み解きます。
サウンド・プログラミング
演習
私たちの身の回りには、自然な音や人工的な音、アナログとデジタルな
データが混在しています。こうした現代における私たちの音の環境を理
論的に理解した上で、音そのものについて、そしてそれが空間のなかで
発せられた後に起る、音響デザインの手法を学んでいきます。授業の中
では簡単なプログラミング言語であるMAXを使用します。この授業科目
は、インタラクションデザインコース専門演習科目「プログラミング・
カルチャー演習」の基礎となる内容となっています。
まんが表現特論
複数の担当教員によって、まんが表現について様々な側面からの講義、
実習を行う。4年次の卒業作品制作、研究において、これまで培ってき
た知識や技術をもう一段階レベルアップさせ、より深化させた考察を行
える素養を養うことを目標とする。制作レポートの構成、考え方や卒研
において必須であるプレゼンテーションの方法などについても学んでい
く。また、制作、研究の過程で出た疑問的にも適宜対応し、より良い制
作体制をとれるようにバックアップしていく。
フレッシュマンセミナー
大学生活への入門の役割を担う授業である。まんが表現学科の教員と新
入生がお互いにコミュニケーションを図り、来るべき4年間の学生生活
に関する指針を発見するプログラムである。新入生の皆さんが抵抗なく
大学生活に適応して、友を見つけ学生生活を有意義に送ることを目的と
する。 「まんが」という同じ対象への関心を持つ学生同士が経験をと
もにし、語り合うことで創作意欲を刺激し、馴れ合うだけではない、ま
んが制作を介した友人関係を築けることが4年間を有意義にする。
卒業研究
3年次までの学習成果を駆使して、大学4年間の集大成を行なう試みであ
る。各自が独自の研究テーマを設定して、年次計画を立てて、実践し、
その研究結果を発表する。作品制作、論文作成等、個人制作、グループ
制作を問わず、各担当教員のゼミに所属し、ゼミ内での指導及びディス
カッションを経て制作を進めていく。指導教員以外の教員にも積極的に
意見を求め、異なる視点からの見解についても検討しておくことは、商
業メディアであるまんが表現にとって必要なことである。
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備考
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