...

全文 [PDF:1.34MB]

by user

on
Category: Documents
13

views

Report

Comments

Transcript

全文 [PDF:1.34MB]
商品技術解説
ApeosPort C7550I
ApeosPort C7550I
要
旨
ApeosPort C7550 I は、オフィスに置けるコンパク
トなサイズに、高画質とカラー出力 50 枚/分という高
い 生 産 性 を 実 現 し た カ ラ ー MF 機 で あ る 。 Color
Intensive 市場/CRD, Q-Print 市場をカバーするだけで
なく、中高速機市場の Color Capable を強力に推進す
る戦略商品である。また、本商品は新ブランド
「ApeosPort」1 号機として、イントラオフィスにお
けるネットワーク上での高度なサービス連携を実現
する、各種ソフトウェア機能を搭載し、お客様に「オ
フィス業務のサービス化」による新しい付加価値を提
供してる。
Abstract
ApeosPort C7550I is the color multifunction device,
which achieves a compact size, high color quality and
50 ppm color print productivity. It is a strategic device
to cover not only color intensive, CRD and quick-print
market, but also the color-capable market.
It is also install various kind of software which
enables new value of office service under the network
office environment as a new brand name “ApeosPort.”
執筆者
秋吉祐二
古沢文夫
金子伸太郎
大滝三男
田川浩三
亀井淳
高橋正弘
福原政昭
小川原則雄
亀井匡二
大槻直人
森重樹
山澤亮
1
2
3
4
5
1
(Yuji Akiyoshi)
1
(Fumio Furusawa)
2
(Shintaro Kaneko)
1
(Mitsuo Ootaki)
3
(Kozo Tagawa)
3
(Kamei Jun)
1
(Takahashi masahiro)
3
(Fukuhara masaaki)
2
(Ogawahara Norio)
4
(Kamei Kyoji)
4
(Otsuki Naohito)
5
(Shigeki Mori)
1
(Akira Yamasawa)
オフィスプロダクト事業本部 プラットフォーム&IOT 開発部
(Office products Business Group Platform & IOT
Development)
オフィスプロダクト事業本部 マーキングモジュール開発部
(Office products Business Group Making Module
Development)
オフィスプロダクト事業本部 画像制御システム開発部
(Office products Business Group Image Control System
Development)
オフィスプロダクト事業本部 メカニカルシステム開発部
(Office products Business Group Mechanical System
Development)
オフィスプロダクト事業本部 コントローラソフトウェア開発部
(Office products Business Group System Development)
84
富士ゼロックス テクニカルレポート No.15 2005
商品技術解説
ApeosPort C7550I
1. 緒言
当社では中速機層の白黒コピー/プリンター
機市場に於けるカラー化ニーズに応え、1999 年
に DocuColor 1250 シ リ ー ズ 、 2001 年 に
DocuCentre Color 500 シリーズを提供し一般
オフィスのみならず、高画質を要求されるお客
様にも好評を得ていたが、近年カラーの高速化、
白黒機並みのウォームアップタイム/ファース
トコピータイム、コンカレント機能等の生産性、
IT 環境に於ける種々機能搭載等、業務改善に繋
がるお客様のニーズが一層高まっている。
ApeosPort C5540 I /6550 I /7550 I 及び
DocuCentre C5540 I /6550 I /7550 I シリーズ
は、コンパクトなサイズを維持しながらより一
層 の 高 画 質 と 高 い 生 産 性 を 両 立 し 、 Color
Intensive 市場/集中複写、クイックプリント市
場をカバーするだけでなく、一般オフィス中高
速機市場の Color Capable を強力に推進する戦
略 商 品で ある 。 また 、本 商品 は 新ブ ラン ド
「ApeosPort」1 号機として、イントラオフィス
におけるネットワーク上での高度なサービス連
携を実現する、各種ソフトウェア機能を搭載し、
お客様に「オフィス業務のサービス化」による
新しい付加価値を提供している。
本稿では本シリーズからの最高生産性を提供
する ApeosPort C7550 I を代表商品として、そ
の概要と商品を構成する主要な技術について紹
介する。
2. 商品概要
ApeosPort C7550 I は、モノクロ 75 枚/分、
カラー50 枚/分のデジタルカラー複合機である。
高速なプリント出力スピードと原稿読み取り
(モノクロ1パス両面読み取り時 200 ページ/
分)を持ちながら、高画質・高耐久性を実現し
ている。このクラス最高のウォームアップタイ
ム 2 分 30 秒、モノクロファーストコピータイ
ム 4.1 秒など白黒機の基本性能にも優れ、白黒
中速機のカラー化を推進する商品である。使用
頻度の高い黒エンジンについてはカラーエンジ
ンの 1.5 倍直径の感光体を採用し、また黒ト
ナーカートリッジは 2 本装着を可能にしている。
また、デバイスの基本性能だけでなく、外部
アクセス機能を使ったネットワーク上のサービ
ス連携をはじめとする、各種ソフトウェア新機
富士ゼロックス テクニカルレポート No.15 2005
能(セキュリティ機能、IC Card 認証機能など)
を利用することもできる戦略商品である。表 2-1
に機能の主な仕様を示す。
表 2-1
主な仕様
Main specifications of ApeosPort C7550 I
項目
仕様
感光体の種類/直径
OPC /φ60mm(K)、φ40mm(YMC)
照明ランプの種類
キセノンランプ
エンジン方式/
現像方式
タンデム/乾式二成分現像方式
トナー/トナー消費量 乳化重合法(EA-HG)トナー /
( エ リ ア カ バ レ ー ジ K 色 x2:30,000 枚/本
5%A4 原稿)
Y 色,M 色:34,000 枚/本、
C 色:31,700 枚/本
転写方式
中間転写ベルト方式
定着方式
FBNF(Free Belt Nip Fuser)方式
解像度
読み取り部:
600x600dpi(23.6x23.6 ドット/mm)
書き込み部:
2400x2400dpi(94.5x94.5 ドット/mm)
階調
各色 256 階調
ウォームアップ・
タイム
2 分 30 秒以下(室温 20℃)
複写原稿
シート・ブック共に
最大 297x432mm(A3,11x17”)
複写(用紙)サイズ
最大: A3、11x17“(297x432mm)
最小: A5(手差しトレイ:
最大:13x19.2”(330x488mm)
最小:郵便はがき)
ファーストコピー・
タイム(A4 ヨコ)
モノクロ:4.1 秒以下(モノクロ優先モード時)
カラー :7.8 秒以下(カラー優先モード時)
連続複写速度
A4 ヨコ
B4
A3
(モノクロ)
75 枚/分
44 枚/分
37 枚/分
(カラー)
50 枚/分
30 枚/分
25 枚/分
給紙方式/給紙容量
本体標準:560 枚 x2+980 枚+1,280 枚+
手差し 250 枚
原稿読み取り速度
モノクロ:100 ページ/分、
カラー:50 ページ/分
(モノクロ 1 パス両面読み取り時 200 ページ/分)
電源/最大消費電力
AC100V/15A+5A / 1.5kw+0.5kw
大きさ/質量
幅 700 x 奥行 781 x 高さ 1154mm / 240kg
3. 高画質技術
ApeosPort C7550 I は、新開発のタンデムエ
ンジンを搭載、紙送りプロセスを短縮化、高速
化すると共に、ROS(Raster Output Scanner)
には、富士ゼロックス独自開発の 8×4 構成の面
発光レーザーアレイ VCSEL(Vertical Cavity
Surface Emitting Laser、略して VCSEL と表
記)を採用した。この VCSEL による 2400dpi
を使った、高解像度デジタルスクリーンやス
ムージング技術、デジタル画素位置制御技術を
導入し、より高精細な画質を実現した。
現像トナーは、当社従来の重合トナーの色再
現、光沢性を改善した新規重合トナーである小
粒 径 EA-HG ( Emulsion Aggregation-High
85
商品技術解説
ApeosPort C7550I
Grade)トナーを採用し、画像露光装置での高
精細・高速書き込みと併せて EA-HG トナーの
画像忠実再現・高発色性により、従来に比べて
極めて高画質と高い生産性を実現した。またプ
リントの色再現については、IRES(Integrated
Color Reproduction System)を開発して導入
した。
なお、転写は当社で実績が高く、画質や用紙
汎用性に優れた中間転写ベルトを用いた方式を
採用した。転写部材の構造設計やパラメータの
設計において、従来からの高い画像忠実転写性
能を引き出すための最適設計を行った。
3-1. 高速・高解像度 Imager 技術
画像形成部は、Black 色がφ60mm、Yellow、
Magenta、Cyan 色がφ40mm のドラムを搭載
した 4 連タンデムカラー機であり、新規開発の
画像露光装置 ROS は 2 色を1BOX に収める構
成を採用して、小型化、共通化、低コスト化を
図っている。
光源には、8×4 構成の 32 ビーム発光レーザー
アレイ VCSEL を採用した。VCSEL の拡大写
真と発光模式図を図 3-1 に示す。VCSEL は、
端面発光レーザーよりほぼ 2 桁直列抵抗が高く、
高速変調駆動が難しい。その為、レーザードラ
イバーの駆動方式を工夫し、定電圧駆動方式と
定電流駆動方式を組み合わせる事で、200Mbps
の変調速度を達成している。又、32 ビームの光
量コントロールを高速かつ正確に行う必要もあ
り、新規開発した 1CHIP のドライブ用 ASIC
で 、 高速 変調 特 性と 光量 安定 性 を実 現し 、
1SCAN で 32 本のレーザーを書き込み、出力解
像度 2400dpi を達成している。
1 スキャン
32 ビーム
ラ ー 位置 ズレ を 検出 し、 画素 位 置制 御系 へ
フィードバックして色ズレ補正するものである。
従来から当社においては、この色ズレ補正の制
御方法として、機械的制御または電気的制御、
あるいはそれらの組み合わせで行っていたが、
複雑な制御システムの設計が必要であること、
また制御の機構の制約があることから色ズレ補
正精度に限界があった。
そこで、色ズレ補正が簡単でしかも高精度補
正が可能な技術探索を行ってきた。それには色
ズレ補正をデジタルデータで行うことが有効で
あると考え、検出した色ズレ量をもとに、入力
された画像データに補正をかけるデジタル画素
位 置 制 御 技 術 IReCT ( Image Registration
Control Technology)を新しく開発して導入し
た。図 3-2 に、IReCT の簡単な処理フローを示
す。プリントエンジンに内蔵された、画素位置
検出センサからの信号データを解析して、色ズ
レ量を計算し、入力された画像データに補正係
数(ズレ量と逆方向の補正)を掛けて、画像書
き込みを行い、実際のエンジン側で発生する色
ズレ量を相殺することで、カラーレジストレー
ションの良いプリント出力画像を得る。
プリント
出力
IReCT
処理
入力
画像
色分解
された
画像
処理
された
画像
カラー位置ズレ量
の実機検出データ
図 3-2
デジタル画素位置制御技術 IReCT
Image Registration Control Technology
IReCT は、従来の 600dpi の場合でも適用す
ることが出来るが、画素が大きいため、補正パ
ターンが目立ちやすい。ApeosPort7550 I では、
補正に使う基本画素が VCSEL-ROS によって
可能になった 2400dpi 高解像度であるため、補
正パターンは視認できないレベルとなり導入実
現となった。この IReCT により、複雑なメカニ
カル機構の設計や高周波クロックを用いた電気
制御も必要なくなり、信頼性の向上を図るとと
図 3-1
8×4 構成32びーむ発光 VCSEL
Vertical Cavity Surface Emitting Laser
もに補正精度も向上させることが出来た。
3-3. 2400dpi スムージング
3-2. 高精度デジタルカラーレジストレー
ション補正
カラー出力時の色ズレ補正は、プリントエン
ジン内に設けられた画像読み取りセンサでカ
86
飛躍的に高くなった解像度 2400dpi を使って、
黒文字や黒ラインのエッジをより滑らかにする
新たなスムージング技術を開発した。従来の
600dpi スムージング処理と 2400dpi スムージ
富士ゼロックス テクニカルレポート No.15 2005
商品技術解説
ApeosPort C7550I
ング処理では、図 3-3 に示す様にスムージング
に差がある。
主走査方向
600dpi
2400dpi
図 3-3
解像度によるスムージングの違い
Smoothness depending on resolution
従来の 600dpi スムージング処理では、斜め
線や曲線のエッジにがたつきが見られた。制御
画素を主走査、副走査方向共に 2400dpi するこ
とによって、斜め線や曲線のエッジがたつきを
大幅に改善できた。実際のプリント画像の拡大
写真を図 3-4 に示す。
600dpi スムージング
図 3-4
2400dpi スムージング
600pi
(主走査露光幅制御)
2400pi
図 3-5
スクリーン形状の差
Latent image of screen dot
従来技術では基本制御画素が 600dpi である
ため、主走査方向の露光時間制御をおこなった
としても、ハイライト部はスクリーン構造が長
方形となる。電子写真の特性上、この細長い形
状での露光では、感光体の潜像プロファイルが
浅いため、現像が安定しない。一方、2400dpi
高解像度になると、露光画像の形状はハイライ
ト部でも円に近い形状となり、現像するのに十
分な潜像プロファイルを形成させることができ
るので、安定した画像再現となる。図 3-6 は、
実際のプリント出力の拡大写真である。
解像度による斜め線の違い
Slant line depending on resolution
3-4. スクリーニング
画像の階調表現のために、スクリーン処理を
行っているが、
従来機種では 600dpi 画素をベー
スにデジタルスクリーンとパルス幅変調を組み
合わせたデジタル・アナログ複合スクリーン技
術を採用していた。しかし、基本が 600dpi 画
素なので、極薄い濃度領域(ハイライト)の再
現性に課題があった。また、スクリーン構造の
エッジに『がたつき』があり、再現画像の滑ら
かさを上げられない要因のひとつとなっていた。
これを改善するために、VCSEL 採用での
2400dpi 画素で設計した高解像度フルデジタル
スクリーンを開発した。2400dpi にすることに
よって、スクリーンの成長パターンの形状、及
び角度の設計自由度が大幅に上がった。画像の
画き始め、所謂ハイライト領域の画像再現性は、
スクリーン形状に大きく依存する。図 3-5 に従
来の 600dpi/ROS 主走査方向パルス幅変調方式
と 2400dpi/変調無し方式による、スクリーン形
状の違いを示した。
富士ゼロックス テクニカルレポート No.15 2005
600pi
(主走査露光幅制御)
図 3-6
2400pi
ハイライト部のプリント出力拡大写真
Photo of highlight area
また、中間調においても、図 3-7 に示すよう
に、従来の 600dpi 画素ベースのスクリーンと
2400dpi 画素ベースのスクリーンでは、スク
リ ー ン構 造の エ ッジ 形状 が大 き く異 なり 、
2400dpi では非常に形状がきれいな構造を形成
することが出来る。これにより、中間調の画質
粒状性を大幅に向上することが出来た。
なお、ラインタイプのスクリーンは、画き始
めは、画像再現が安定なドットタイプで成長し、
途中からライン形状へ移行する構造とした。従
来でも画き始めをドット形状にする技術もあっ
たが、400dpi や 600dpi が基本画素なので、ス
クリーン線数が低くなり、画像が粗く見えると
87
商品技術解説
ApeosPort C7550I
この EA-HG トナーは、色再現域を広げると
共に、定着時に溶けやすくしたので、画像忠実
で滑らかな表面を持つ高画質なプリント画像を
保ちながら、カラー出力 50 枚/分の高生産性も
実現した。
ライン
タイプ
3-6. プリント画質
ドット
タイプ
600dpi
図 3-7
2400dpi
スクリーン形状の差
Screen shape depending on resolution
いう欠点があった。今回の 2400dpi スクリーン
では線数を落とすことなくドット形状を形成す
ることが出来る。これにより、ラインタイプで
もハイライト再現が安定なスクリーンを設計す
ることが出来た。
このハイライト再現の向上によって、従来は
課題であった肌やうすいグレー、あるいは空な
どのハイライト階調がある画像などで、階調段
差なくきれいに再現できるようになった。
3-5. 現像剤
トナーは発色性や画像忠実再現が良い重合
EA トナーを、更に進化させた EA-HG トナーを
採用した。
EA-HG トナーは、新規ワックスとトナーを
生成する乳化重合プロセスの最適化によって、
トナー中のワックスの大きさ、量を均一化した。
図 3-8 にトナー構造の概念図を示した。
乳化重合樹脂粒子
顔料粒子
ワックス粒子
プリント画質は、特に RGB 入力データをト
ナーの CMYK へ色変換する技術が重要である。
従来から定評のある独自の色変換技術を更に進
化させた、従来にない発想の新しい画像処理技
術 IRES ( Integrated Color Reproduction
System)を開発して導入した。この技術によっ
て、標準モードで、グラフィカル画像の階調性
と鮮明な写真画像再現を両立させることが出来、
また機種間の色再現統一も進展させることが出
来た。
IRES は、RGB 色再現域から CMYK 色再現
域への新しい Gamut(色再現域)Mapping 技
術と、人間の視覚特性から好ましいプリント色
再現目標を追求するとともに、色再現一貫性因
子を導き出して色再現設計に生かす新しい設計
方法とを組み合わせた画像処理技術である。
4. トラクションドライブモータ
(Traction Drive Motor)
マーキングエンジンはタンデム方式で構成さ
れ、高い画質のみならず小型で高生産性が特徴
である。そのため駆動技術には、従来のギア駆
動では困難な低速から高速まで幅広い範囲に対
応する回転精度と小型化が要求される。そこで、
速度変動が小さくダイレクトドライブが可能、
かつフライホイールを必要としない特徴をもつ
トラクションドライブモータを当社で初めて採
用した。
(図 4-1)
FEED BACK
支持軸
リング
(非回転)
Encoder
遊星ローラ
出力軸
モータ
バネ
5.8 ミクロン
図 3-8
88
トナー概念図
EA-HG toner
図 4-1. トラクションモータの構成図
Configuration of Traction Drive Motor
富士ゼロックス テクニカルレポート No.15 2005
商品技術解説
ApeosPort C7550I
減速機構は、3 つの遊星ローラテーパ部に可
動接触したリングをバネで押圧し、内部に充填
したトラクショングリス(接触面にガラス状の
膜を形成するグリス)により得られる摩擦力に
よって動力伝達する。実際にはスリップがある
ため出力軸上のエンコーダでフィードバック制
御を行う。
以下は動力伝達のしくみである。
① 遊星ローラは、バネによってテーパ部に可
動接触したリングで押圧されている。
(図 4-1 の矢印)
② ①により、遊星ローラは、モータ軸中心に
向かって僅かに移動し接触加圧している。
③ 駆動力は、モータ軸を介して遊星ローラが
回転し、さらに遊星ローラ中心に自由嵌合
した出力軸側の 3 つの支持軸を介して出
力軸に伝達される。
減速比は、モータ軸と遊星ローラの径で決まる。
採用した減速比は約 1/20 である。
従来のギア+フライホイールやウォームギア
に対するトラクションドライブのメリットは、
回転ムラが小さく幅広い速度域に対応できるだ
けでなく、ギア噛合いによって発生する共振や
ウォームの低伝達効率に伴う発熱がないこと、
取り付ける設置スペースが小さくできることで
ある。そして、遊星ローラによるスムーズな接
触回転のため、振動や騒音が少ないことがもう
一つの特徴である。
本機はカラー印刷に加えてモノクロ印刷の比
率も高いことから、K 色ドラムは YMC 各色の
ドラムよりも径を大きくしている。そのため、
K 色ドラムの駆動には高トルク用 77 角トラク
ションドライブモータを採用し長寿命化を図っ
た。また、YMC 各ドラムの駆動では、3 色の駆
動制御機能を 1 枚の回路基板に収め、省スペー
スで低コストを実現した。さらに、トラクショ
ンドライブモータの出力軸と長尺(530mm)の
ドラムシャフトを一体化することにより、保全
性と高精度なドラム回転を両立させた。
5. 高速・低電力・小型フューザ
定着装置(フューザ)は従来機(DCC450)
で採用したフリーベルトニップフューザ
(FBNF:定着ローラとニップ圧力用エンドレ
スベルト方式による定着)に対し、生産性(印
、フューザ部
刷速度)を 1.4 倍(カラー速度比)
富士ゼロックス テクニカルレポート No.15 2005
品寿命および信頼性をそれぞれ 2 倍に改善し進
FBNF 技術の定着装置は、
化させたものである。
① 熱性ゴム層と離型層を被覆した定着ロー
ラと、内側に圧力パッドを配置したエンド
レスベルトを備える。
② エンドレスベルトを定着ローラに所定角
度巻付け、定着ローラとエンドレスベルト
間に用紙を通過させるニップ部を形成す
る。
③ 圧力パッドがエンドレスベルトを介して
定着ローラに押圧するニップ圧力は、ニッ
プ部の出口付近においてゴム層の歪みを
局所的に大きくなるようにする。
という構成をしており、小さい歪み量で高い剥
離性能を得ることが出来る。これにより定着
ローラ上のゴム層の薄肉化、フューザの熱応答
性アップ、高速化対応を可能にしている。また、
インスタントスタート性が向上するため、待機
時消費電力低減を実現している。
本機のフューザ概略図と従来機の FBNF 定
着装置からの主な改良点を次に記載する。
ハウジング
加熱ランプ
断熱プレート
定着ローラ
用紙
圧力パッド
エンドレス
ベルト
断熱
ガイド
フレーム
断熱プレート
図 5-1
ハウジング
高速フリーベルトニップフューザの構造
Structure of FBNF (Free Belt Nip Fuser)
a. 定着ローラの高生産性対応
定着ローラ径を従来機のφ 26mm から
φ35mm に大径化する事で、トナー画像を加
熱・加圧して用紙に定着作用を行なうニップ
幅の拡張と、プリント動作中のロール表面温
度低下抑制を行なっている。また、弾性層ゴ
ムの熱伝導率を従来比 1.4 倍にし、熱供給能
力を向上している。
b. 加熱ランプの高効率化
高発熱効率の加熱ランプの採用により加
熱効率を向上し、ウォームアップ時間の短縮
89
商品技術解説
ApeosPort C7550I
とプリント動作時の一時的な温度低下を抑
制している。更に、加熱ランプの 3 本化によ
りウォームアップ時、待機時、用紙走行時の
各状態での定着ローラの温度分布を均等化
している。
c. 圧力パッドの断熱化と加圧安定化
未定着トナーが載った用紙を、エンドレスベ
ルトを介してその内側から、定着ローラに加圧
する圧力パッドを従来のアルミ素材から樹脂素
材に変更している。これにより定着ローラの熱
が、圧力パッドを保持する金属フレームの構造
体側へ流出する事を防止している。また、圧力
パッドと保持する金属フレーム間にはダンパー
シートを挿入し、圧力パッドによる長手方向圧
力分布の局部的凹凸を抑えている。
d. フューザ・ハウジングの準断熱化
定着ローラとエンドレスベルト周りに断熱プ
レートを配置し、フューザ全体を準密閉カバー
で覆ったフューザ・ハウジング構成により加熱
部位の保温効果を上げて、レディモード時及び
ローパワーモード時の加熱電力の低減を実現し
ている。
e. エンドレスベルト内部の摺動改良
エンドレスベルト内部の摺動部材には、経時
による摩擦係数の変化が少ない材料を開発し採
用した。これにより、高速化で悪化するエンド
レスベルト内面の摺動抵抗上昇が抑制され、部
品寿命延長と駆動モータの省電力化を実現して
いる。
f. ニップ加圧機構追加
定着ローラに所定の圧力を加える機構には、
プリント動作時以外は加圧を解除するラッチ解
除機構を盛り込んでいる。ラッチ解除機構の駆
動は定着ローラの駆動を共用しているが、紙詰
まり除去等でフューザ引き出し時は、定着ロー
ラとの連結が遮断されて、紙詰まり除去を行い
易くしている。
とした「省エネ法」の平均エネルギー消費量基
準値クリアに大きく寄与している。
他社
同クラスの機種
当社従来機種
9 分 30 秒
10
時 8
間
6
(分)
ApeosPort
7550Ⅰ
4
2 分 30 秒
2
0
A 機種
B 機種
DCC 500
図 5-2
ウォームアップタイムの比較
Warm-up time comparison
6. 小型デカーラー
排出紙のカールを矯正し、収容性向上と両面
プリント時の用紙搬送性の安定化を図るために、
定着後の用紙反転装置内に小型のデカーラーを
装備している。用紙を小径のシャフトに所定の
角度で巻き付け、元のカールとは逆方向のくせ
を付けながら搬送することでカールを矯正する
方式である。
画像面を凸側にしてカールした用紙を反転装
置に搬入した後、屈曲搬送路を経てその下流側
に配置した小径シャフトの表面に沿うように搬
送する(図 6-1 参照)。シャフト径は 8mm で用
紙の全幅にわたって同一径としており、駆動
ローラーに接して搬送方向に回転している。駆
動ローラーとマイラーはそれぞれ幅方向で分割
されて交互に配置されており、さらにマイラー
はシャフトに接して用紙の巻き付けを案内する。
用紙反転装置
用紙搬入
揺動
駆動ローラー
これら従来機からの改良によって、FBNF 定
着技術の更なる高速生産性と省エネの両立が可
能となった。ウォームアップ時間 2 分 30 秒以
下は同クラス機との比較において、大幅なク
イックスタート性能を持ち、白黒複写機を対象
90
本商品
マイラ
シャフト
図 6-1
デカーラー構成
Structure of de-curler
小径シャフトの表面はテフロンコーティング
されており離形性がよく、巻き付きによってト
富士ゼロックス テクニカルレポート No.15 2005
商品技術解説
ApeosPort C7550I
ナー画像を乱すことはない。シャフトは駆動
ローラー軸を中心に揺動自在に取り付けてある
ので、デカーラーに進入してきた用紙のこしの
強さに応じてシャフトが揺動し、シャフトへの
巻きつき角が自動的に調整される。この仕掛け
によって厚紙のような定着後のカールが少ない
用紙に対し、くせを付け過ぎて逆カールとなっ
てしまうことを回避している。
以上のような構成とすることで、用紙反転装
置を大型化することなく、普通紙から厚紙まで
の広い範囲の用紙を矯正することができるデ
カーラーを実現した。
(図 6-2 参照)
大
7. コントローラ
7-1. ハードウェア構成
ApeosPort C7550 I は、富士ゼロックスの開
発した共通コントローラアーキテクチャをベー
スに性能やネットワークの親和性を高めたコン
トローラハードウェアを採用している。従来の
DocuCentre Color 500 は Copy 用、Print 用、
DocumentGate 用にそれぞれ独立した CPU を
もつ 3 種類のコントローラで構成されていたが、
本システムでは PowerPCTM を用いた 1 つの
コントローラにそれらの機能を集結させた。
また従来、ソフトウェアで実行してきたレン
ダリング処理を新規開発の ASIC を用いてペー
ジ記述言語(PDL)の解釈と並列に実行するこ
とにより RIP 処理の高速化を実現した。この技
用紙種類
1ページ
2ページ
従来処理
PDL解釈
小
PDL解釈
レンダリング
レンダリング
圧縮
圧縮
1ページ
2ページ
新処理
図 6-2
PDL解釈
PDL解釈
レンダリング
レンダリング
圧縮
圧縮
デカール性能
De-curl performance
図 7-2
高速化
高速 RIP 処理
High speed RIP
CPU
SDRAM
拡張
Option
USB
SDRAM
Bus Bridge
ASIC
Memory Bus 64bit
PCI Bus 32bit
UI Control
メンテナンス
ポート
ASIC
Video Image In
Video Image Out
ASIC
ASIC
I/O Control
関連商品I/F
ASIC
100Base-TX
Local Bus
HD
SDRAM
User Interface部
スキャナ部
Program
ROM
NV RAM
Font
ROM
拡張
Font ROM
プリンタ部
図 7-1
富士ゼロックス テクニカルレポート No.15 2005
Controller HW 構成
Hardware schematics
91
商品技術解説
ApeosPort C7550I
術は PDL に依存しない設計になっているため、
当社独自の PDL である ART EX はもちろん、
汎用 PDL の PostScript®3™や PDF、Tiff でのプ
リントにも効果を発揮する。
7-2. ソフトウェア構成
ソフトウェアは OS に汎用のリアルタイム
OS を、システムコントロール部分に FX 独自の
共通ミドルウェアを採用している。またマルチ
ファンクション機能を提供する機能モジュール
群は共通ミドルウェアの API のみを使用するこ
とにより、高いモジュール独立性と汎用性を実
現している。
デバイス
制御モジ
ュール群
プリント
機能モジ
ュール群
スキャン
機能モジ
ュール群
ApeosPort C7550 I は標準操作パネルと大型
カラー操作パネルの 2 種類の User Interface を
提供している。大型カラー操作パネルは 10.4 イ
ンチの大きさで操作性の向上やカストマイズ機
能・ジョブメモリ機能の強化をはかるとともに、
組込みブラウザ搭載によるサービス連携機能が
利用可能である。
マネジメン
ト機能モジ
ュール群
User
Interface
モジュール群
System Control
7-3. 操作パネル
共通
デバイス
ライブラリ群
ドライバ群
OS(VxWorks)
図 7-3
Controller SW 構成
Software schematics
図 7-5
システムコントロール部分はマルチファンク
ションの機能を並列に処理することができる。
したがってデータ処理しながらプリンティング
処理を同時に実行する RIP While Run 機能は
もちろん、プリント中にコピー原稿をスキャン
したりスキャナーとして原稿をスキャン処理し
てネットワークに転送するといったコンカレン
ト処理が可能となっている。これにより作業を
効率化するとともに生産性を大幅にアップする
ことができる。
8. ソフトウェア新機能
ApeosPortC7550 I は多様化するお客様の
ニーズに対応し新しい付加価値を継続的提供す
るため、各種のソフトウェア新機能を搭載して
いる。
従来処理
8-1. 外部アクセス機能
プリント
スキャン
新処理
プリント
スキャン
コピー
作業時間の短縮
コピー
図 7-4
コンカレント処理
Concurrent processing
さ ら に こ れ ら の ソ フ トウ ェ ア は プ ラ ット
フォーム化されており、DocuCentre/ApeosPort
シリーズの機種に搭載されることによって共通
の操作性と機能が利用可能である。
92
大型・標準操作パネル
FCW(Full Color Web) & HB(Half
Balck&white) LCD panel
外部アクセス機能を用いることにより、大型
カラー操作パネル上に表示される専用ブラウザ
からネットワーク上の Web アプリケーション
や外部サービスに直接アクセスし、スキャン文
書をアップロードしたり指定されたファイルを
プリント指示するといった連携が可能になって
いる。
専用ブラウザは不特定多数の利用者が使用す
るうえで必要な機能性を持ち、機器操作画面と
整合の取れた、かつタッチパネルで操作しやす
い操作部品(ボタン、チェックボックス、入力
フィールド)を内蔵している。外部アクセス機
能を利用した Web アプリケーションを開発す
る上で必要な専用ブラウザ仕様、デザインガイ
富士ゼロックス テクニカルレポート No.15 2005
商品技術解説
ApeosPort C7550I
ド、サンプル画面、サービス連携機能のための
サンプルプログラムは、Web Browser Option
for Apeos IntegrationPlus として Fuji Xerox
Developer Support Program で開示されている。
Webサーバー
HTTP(S)
プロトコル
8-4. IC Card 認証機能
(DocuCentre/ApeosPort 共通)
HTML
ファイル
図 8-1
外部アクセス概念図
Web UI service concept
8-2. 高速スキャン機能
ApeosPort C7550 I は両面同時読み取り機能
を使用して白黒で通常の 2 倍の生産性である、
200 ページ/分の高速スキャン機能を実現してい
る。
この生産性を実現するために通常は白黒 2 値
データを隣合わせ 2 画素づつ 2 bit/clock で転送
するところをカラー用のラインを利用して表と
裏の画像を(2 bit/clock)×2 で同時転送を行っ
ている。また、受け取った表と裏の 2 面分のデー
タをカラー用のプレーン(メモリ)を使うこと
で同時処理し、ディスクに保存したりネット
ワークに転送している。
8-3. PKI セキュリティ機能
(ApeosPort のみ)
ApeosPort C7550 I はお客さまの大切な情報
を保護するために、PKI(公開鍵基盤)を使っ
た高度なセキュリティ機能を提供している。ま
た、このセキュリティ機能は富士ゼロックスプ
ロダクト認証局が発行する ApeosPort 専用のデ
ジタル証明書をインポートすることで利用でき
る。
また認証データやプリントデータ、スキャン
文書を暗号通信するための標準プロトコルであ
ジョブ フロー
プ リント機能
リモ ート管理
SSL/TLS
クライアント
PC
(https)
る SSL/TLS に加えて、メールの暗号や電子署
名に対応した標準プロトコルである S/MIME
にも対応している。この機能を使うことでメー
ルの内容の盗聴や改ざん、送信元のなりすまし
といった脅威からメール内の大切な情報を保護
している。
メール
送受信機能
IC カードと接続した認証機能を提供してい
ます。従来のコピーライザーなどにかわるもの
で 非 接触 型の IC カ ード を かざ すだ けで コ
ピー・ファックス・スキャン機能の使用管理や
ジョブ履歴管理、プリント認証が可能になる。
さらにプリント認証の拡張機能として、認証
されたものしか操作パネル上に表示されないプ
ライベートプリント機能を装備しており、第 3
者の目にふれずに自分の文書のみを表示してプ
リントすることができる。
9. 結び
以上紹介した技術に裏づけされて、
ApeosPort C5540 I /6550 I /7550 I 及 び
DocuCentre C5540 I /6550 I /7550 I シリーズ
は、一般 Office 市場/Color Intensive 市場/集中
複写/ クイックプリント市場をカバーするオー
ルマイティーなカラー機として、また、セキュ
リティをはじめネットワーク上での高度なサー
ビス連携を実現した『ApeosPort』機種として、
お客様に新しい付加価値を提供している。また、
本稿での紹介はないが大容量給紙トレイ・フィ
ニッシャーがオプションとして装備できること
を紹介しておく。
今後は、この商品の市場での評価を踏まえて、
さらなる新しい付加価値の提供を継続するとと
もに、ここに紹介した数多くの技術を生かして、
より広範囲の市場に商品を提供して、より多く
のお客様の期待に応えられるように商品開発に
挑戦していきたい。
S/MIME
SMTP/POP3
クライアント
Network IF
Internet
PC
ApeosPort
サーバー
ApeosWare Flow Service
ApeosWare JF Pool Service
図 8-2
PKI セキュリティ機能
PKI security
富士ゼロックス テクニカルレポート No.15 2005
* PowerPC は、IBM Corporation の米国およびその他の国におけ
る商標です。
* Adobe PostScript 3 は、Adobe System Incorporated(アドビシ
ステムズ社)の商標です。
その他の製品名、会社名は、一般的に各社の登録商標または商標で
す。社名、または商品名等はそれぞれ各社の商標、または登録商標
です。
93
商品技術解説
ApeosPort C7550I
筆者紹介
秋吉
祐二
小川原
則雄
1978 年入社。紙送り、後処理装置の開発を経
て DC1250、DCC500、Apeosport C7750 I な
どのカラー中速機の開発に従事。現在、プラッ
トフォーム&IOT 開発部に所属。
1986 年入社。以来、主に定着装置(フューザ)
開発に従事。現在、マーキングモジュール開発
部に所属。品質工学会員。専門分野:機械工学。
古沢
亀井 匡二
文夫
1982 年入社。以来、複写機のマーキングエリ
アの開発、システム構成のインテグレーション
業務を経て、ApeosPort C7550 I の開発に従
事。現在、プラットフォーム&IOT 開発部に
所属。
1981 年入社。以来、紙送りの技術開発および
商品開発に従事。現在はメカニカルシステム開
発部に所属し、低速機から高速機までの紙送り
商品開発を担当。
金子
大槻 直人
伸太郎
1982 年入社。以来 DC4040、DC1250、DCC500
等のカラー現像システムの技術・製品開発に従
事、本機種においてマーキングインテグレー
ションを担当。現在、マーキングモジュール開
発部所属。
1989 年入社。以来、紙送りの商品開発に従事。
現在はメカニカルシステム開発部に所属し、中
高速機の紙送り商品開発を担当。
大滝
森 重樹
三男
1985 年入社。以来、デジタル白黒複写機、デ
ジタルカラー複写機の商品開発に従事。現在、
プラットフォーム&IOT 開発部に所属。
1979 年入社。以来、ネットワーク / AI ソフト
ウェアのシステムエンジニアを経て 1993 年よ
りコントローラソフトウェアの開発に従事し
現在は DocuCentre / ApeosPort シリーズ商品
SW を担当。コトローラソフトウェア開発部に
所属。
田川
山澤 亮
浩三
1990 年 入 社 。 以 来 、 DC4040 、 DC6060 、
DCCa450 などのカラーレジ制御技術開発、ア
ライメント制御技術開発、およびその商品設計
に従事。現在、画像制御システム開発部に所属。
専門分野:情報処理工学
亀井
1981 年入社。以来、ニューマーキング研究、
電子デバイス研究・開発、インクジェット開発
に従事。現在、プラットフォーム&IOT 開発部
に所属。
淳
1990 年入社。以来 DC4040、DC1250 等のカ
ラー機の ROS 開発に従事。現在、画像制御シ
ステム開発部に所属。
高橋
正弘
1983 年入社。以来、光走査装置の駆動系の研
究開発を経て、マーキングエンジンの駆動系開
発に従事。現在、プラットフォーム&IOT 開発
部に所属。電気学会員。専門分野:機械工学。
福原
政昭
1978 年入社。以来、現像剤・感光体の技術開
発部門を経て、現像技術開発に従事。その後、
画質設計に従事して現在にいたる。画像制御シ
ステム開発部に所属。
94
富士ゼロックス テクニカルレポート No.15 2005
Fly UP