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田宮修論ポスター - 谷川聡 Lab.

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田宮修論ポスター - 谷川聡 Lab.
1)
1)
2)
田宮 尚明 ,内藤 景 ,谷川 聡
1)筑波大学大学院 人間総合科学研究科 2)筑波大学体育系
E-mail:[email protected]
緒言
◆サッカー選手に必要とされる重要な能力
ボールコントロール
能力
競技特性に近い適切な直線距離,運動様式を考慮した
疾走能力テストによる評価が必要
◆サッカーの試合における疾走
平均時間で
約2秒
直線距離は,
96%が30mより短い
アジリティ能力
最大疾走速度
(方向転換能力を含む)
(Bangsbo,1992;Reilly et al,2000)
サッカーのパフォーマンスは,
体力・技術・戦術的要素が複合
(Mohr et al,2003)
(Stolen et al.,2005)
サッカーでは多面的かつ複合的な
パフォーマンス評価が必要
(安部・落合,2012)
→いずれかの要素の評価のみで
競技力の判断は難しい
実際のサッカー指導現場では,
主観的評価と客観的評価をすりあわせた評価が必要
目的
サッカー選手同士によるサッカーパフォーマンスの相互評価および直線走と異なる距離の方向転換(COD)走を中心とした
コントロールテストを実施し,相互評価の総合得点と各評価項目の関係性を明らかにすること,
およびサッカーパフォーマンス相互評価の総合得点が高い選手の疾走能力の特徴を明らかにすること 方法
◆分析対象者
◆主観的評価および客観的評価項目
◆方向転換の局面構造
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主観的評価
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各項目10段階評価
サッカーパフォーマンス相互評価
各得点の割合を算出後,100点満点に換算(総合得点:300点満点)
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17 20.7±0.8 171.8±5.5 64.1±5.3 10.0±2.2
21.7±1.4
・ レベルの異なる5チーム中4チームに所属する選手
・ 被験者はサッカー歴10年以上の経験者
◆統計処理
疾走局面
サッカーパフォーマンス相互評価の上位群と下位群の比較 → 対応のないT検定,有意水準は5%
◆3つの方向転換(COD)テスト
期分け
コーンタッチ
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第二疾走局面
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客観的評価
コントロールテスト
筋力測定
跳躍種目
・50m走
・COD10m(10m×3)
・COD5m(5m×3)
・COD3m(3m×3)
滞空時間
出現時
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1 䝟䝇ᢏ⬟
疾走種目
両足接地
出現時
ゴール
5m×3 → 計15m
切返し・加速局面
・片足接地
・滞空時間
スタート
10m×3 → 計30m
減速・切返し局面
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【水平方向】
・立幅跳び(SLJ)
・立三段跳(3SLJ)
・反復横跳び
【鉛直方向】
・SJ
・CMJ
・5RJ
形態測定
・等速性筋力
(短縮性収縮)
60,180,300°/sec
・握力
・身長
・体重
・下肢長
・下腿長
・大腿周径
・下腿周径
・足長
・X・O脚
サッカーパフォーマンス相互評価総合得点の
平均点を基準に, 上位群(9人)と下位群(8人)に群分け
方向転換局面 疾走局面
3m×3 → 計 9m
結果・考察
◆3つのコントロールテストの関係
■上位群
■下位群
+,#
【上位群が評価されている相互評価の項目】
COD10m
・ボールコントロール能力**
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・瞬発力**
・走スピード**
・持久力*
・敏捷性**
・コーディネーション能力*
・身体の使い方**
・コーディネーション能力**㻖㻖 䠖㼜㻌㻨㻜㻚㻜㻝
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COD5m
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身体操作に関わる
能力
(s)
Time
*:<0.05
図 疾走種目のタイムの比較
COD5mのみ上位群が有意に短い
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運動様式は類似しているが,
異なる疾走能力を評価
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7
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50m走
本研究のテスト
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10m
䝝䞊䝣䝍䞊䞁90°
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3m
3m
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䠖䝫䞊䝹
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6.68 約10.0(s)
5
アジリティ2
10m×5
シャトルラン
step50
4
3
COD
3m
COD
5m
COD
10m
2
10m走
10m
10m×5
シャトルラン
11.00
13.90(s)
COD10m:6.44±0.16(s)
COD5m :3.92±0.14(s)
COD3m :2.54±0.12(s)
䐠
䐣
䐟 䐦 䐧
䐢
䐥
䐡
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5m
5m
5m
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䝇䝍䞊䝖
1区間あたり
1m
13.59 約19.0(s)
10
15
25 (step)
20
8.77歩
25
15.89歩
高群
15
19.06歩
9.50歩
*:p<0.05
COD3m
0.00
2.39歩
10.83歩
5
(COD03m)
2
15m
(COD05m)
1.00
3.00 (s)
2.00
方向転換局面タイム
7.11歩
1
9m
■上位群
■下位群低群
COD5m
20
5.06歩
COD10m
3
30m
(COD10m)
図 同じ距離の直線走とCOD走の合計歩数
COD10m
COD5m
高群
■上位群
■下位群
低群
COD3m
*:p<0.05
0.00
0.50
1.00
1.50
2.00
2.50 (s)
図 COD走における局面ごとの相関
COD10m → 約2秒
COD5m
→ 約1.3秒
0
◆相互評価の総合得点と評価項目の関係性
ドリブル&キープ,身体の使い方,コーディネーションは
技術項目,体力項目,戦術・役割理解項目全ての総合得点と
有意な正の相関関係が認められた.
20m走
1
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7m
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$%")
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䠖ග㟁⟶
直線走タイム
6
10m
5
結論
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JFA採用のテスト
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*:p<0.05
COD3m
0
10
.287 .655 ** .732 **
1 .481 .449 -.478 -.491* -.285 -.672** -.724** .497 *
㻯㻻㻰㻡㼙 .489 * .415 .284 .481
1 .672 ** -.110 .073 .042 -.142 -.069
.291
㻯㻻㻰㻟㼙 .356 .454 .492 * .449 .672 **
1 -.048 -.208 -.107 -.222 -.254 .648 **
◆JFAのコントロールテストとの関係
!"
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㻖㻖 䠖㼜㻌㻨㻜㻚㻜㻝
27.83歩
高群
■上位群
低群
■下位群
COD5m
方向転換局面合計CT
㻯㻻㻰㻝㻜㼙
相互評価の身体能力項目
の得点が高くても,サッカー
パフォーマンスが高く評価さ
れているとは限らない
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㻯㻻㻰
㻡㼙
■:COD走
■:直線走
30
㻖 䠖㼜㻌㻨㻜㻚㻜㻡
表 CODテストと他のコントロールテストの相関係数
-./!(,#
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・方向転換局面が存在
→ 歩数増加
・直線距離の増大
㻖㻖 䠖㼜㻌㻨㻜㻚㻜㻝
素早く動く能力
また,上位群と下位群の間に有意差が認
められたコントロールテストはCOD5mの
みで,その他の疾走種目,跳躍種目,筋
力種目には有意差が認められなかった.
COD10m
・ドリブル&キープ*
・コーディネーション能力*
&!,#
ୖ఩⩌
疾走局面合計歩数
合計歩数
◆サッカーパフォーマンス相互評価とコントロールテストの相関関係
5
10
15
20
(s)
方向転換走タイム
図 JFAの方向転換テストとの比較
COD10m,5mテストは,従来のテストよりも
サッカーの試合中に出現する運動様式に
より近いものを測定・評価している
方向転換が伴うテストでは,JFAのものでは6秒台から20秒近くまでとタイムにばらつきがあり
試合中に出現する平均疾走時間よりも長いことが確認される.
一方,本研究のテストは走距離が30m以下であり,さらに上位群と下位群に有意差が認められ
ているCOD5mテストでは,合計でも4秒前後,サッカーの試合中に出現する疾走時間と必要とさ
れる疾走能力を評価できると考えられる.
◆距離の異なる方向転換走の関係性
・COD10mとCOD5mの間に関係性は認められなかった
・COD10mは30-50mと跳躍能力,COD5mは10m以下の
直線走と関係が認められた.COD5mは脚筋力や脚伸展
パワーとの関係が認められなかったことからも,運動様式は
類似していても,距離が異なることで評価してる内容が異なる
といえる. ◆サッカー選手の疾走の特徴(相互評価総合得点の上位群)
・直線における歩数が多く,ピッチが高い
・方向転換(COD)時に,接地時間,切返し速度が速い
サッカー選手は急加速・急減速が大切 → 6秒以下の方向転換(COD)走テストの有効性
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