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製品での環境配慮

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製品での環境配慮
環境
パフォーマンス報告
製品での環境配慮
ダイキングループは、空調製品の環境配慮性を継続的に向上させていくために、開発・設計段階で製品アセスメントを実施。
省エネ性やリサイクル性など13項目の評価基準を設け、環境負荷の低減を確認して製品化しています。
(冷媒の環境負荷削減については、P13-16特集参照)
LCA事例:ライフサイクルCO2 排出量の比較※1
(エネルギー起因CO2)
ライフサイクルアセスメント
9割を占める使用段階の省エネ性向上に注力
製品のライフサイクルごとに環境影響を定量的に
把握するLCA(ライフサイクルアセスメント)
の手法を
製品製造工程
業務用エアコン
ライフサイクルのうちCO2 排出量が最も多いのは使用
段階で、全体の9割以上を占めています。そのため、
ダイ
を行っています。
合計 20,059kg-CO2
合計 14,468kg-CO2
約
28%削減
97.5%
2014年度機
省エネルギー化を進めることでCO2 排出量を約28%削減
住宅用エアコン
2004年度機
合計 4,108kg-CO2
96.4%
合計 3,505kg-CO2
2014年度機
キングループでは、空調製品の環境配慮設計を進める
中で、特に使用段階の省エネ性向上に注力し、製品開発
素材・部品製造工程
廃棄・リサイクル工程
98.0%
2004年度機
用いて、空調機器の温暖化影響を評価しています。
空調機器において、設計から製造、使用、廃棄に至る
使用※2
流通工程
約
15%削減
95.1%
省エネルギー化を進めることでCO2 排出量を約15%削減
※1 業務用エアコンは14kWクラス、住宅用エアコンは2.8kWクラスでの当社
基準による算出。
※2 期間消費電力量:業務用は
(一社)
日本冷凍空調工業会、住宅用は日本
工業規格
(JIS)
の規格を使用。
環境負荷の低減につながる技術・製品・サービス
冷暖フリービル用マルチエアコン
「Ve-up ⅣR」
平成26年度省エネ大賞を受賞
米国の省エネ基準を大幅に達成
OA機器や日射の影響で空調負荷が変化するオフィス
ダイキンアプライドアメリカ社が開発した
「Rebel」
は、
ビルや、部屋ごとに用途が異なるテナントビル・ホテルな
学校や病院、小売店舗など低層の商業ビルに最適な業務
どで冷房と暖房の同時運転が求められています。本製品
用ルーフトップエアコンです。米国暖房冷凍空調学会
は、一つの冷媒系統で冷房と暖房を同時に運転すること
(ASHRAE)
が定める省エネ指標IEERに関して20.6を実現
ができるビル用マルチエアコンです。室外ユニットの熱
しており、
同学会の商業用ビルでの省エ
交換器1面を凝縮器と蒸発器に分ける構造を採用し、
ネ性能に関するASHRAE基準に対し、
冷房運転時の廃熱を暖房運転に効率的に利用。優れた
最大84%の効率向上を達成しています。
省エネ性能が評価され、平成26年度省エネ大賞
「省エネ
省エネ性能を評価され、2012年に
ルギーセンター会長賞」
を受賞しました。
は北米の業界誌NEWS社が主催す
Ve-up ⅢR
Ve-up ⅣR
熱交換器を2面使用。
凝縮器の放熱ロス大。
上下2分割構造採用の熱交換器で
コンパクト化と熱回収効率向上。
凝縮器
21
北米向け業務用エアコン
「Rebel」
ダイキングループ CSR報告書 2015
蒸発器
るDealer Design Awardsを受賞し
ました。
北米向けの
業務用エアコン
「Rebel」
WEB
掲載情報
● ヒートポンプ式暖房・給湯機の普及促進
● 冷媒の環境負荷低減
● 3R&リペア ほか
アジアの冷房専用地域向けに普及価格帯のインバータ機
インバータ機の普及促進
を開発。東南アジアの省エネ規制の強化や電力価格高騰
世界でのインバータ機の普及拡大
による省エネ意識の高まりを受け、普及が進んでいます。
インバータ機を世界に広く普及させることで、エア
コン使用時の電力消費によるCO2 排出量の削減をめざ
住宅用エアコンのリサイクル
しています。
(定格負
これまで省エネ性能を評価する指標としてCOP
家電リサイクル法を上回る89%を再資源化
荷評価)
が用いられてきましたが、
日本の空調業界が中心と
家電リサイクル法では、メーカーは回収した自社製
なり、
より実際の使用時に近い効率を計算できるAPF
(期間
使用済み住宅用エアコンの80%以上を再資源化し、
冷媒
効率評価)
への変更を世界に働きかけ、
2013年からAPFが
(フロン)
を適正に処理するよう義務付けられています。
ISO規格に採用されるようになりました。APFを用いるこ
2014年度は当社製住宅用エアコン約23万台
(回収
とで、インバータ機の省エネ効果が見えやすくなり、
さらに
重量10,783トン)
を回収、再資源化率は89%、フロン
普及の促進につながるものと期待しています。2014年度は
回収量は164トンでした。
低透過素材ネオフロンCPT
マイクロ水力発電システム
VOCの漏出を抑制するフッ素材料
富山県の小水力発電所で実証試験を開始
自動車業界では、大気汚染の一因となるガソリンなどの
近年、再生可能エネルギーとして、河川や上下水道な
VOC
(揮発性有機化合物)
の大気蒸散を厳しく規制する動
どで発生する水流のエネルギーを活用した小水力発電
きが進んでいます。
「ネオフロンCPT」
は、エンジン周りなど
が注目されています。しかし、発電規模に対してコストが
高温になる環境のもとで、
VOCの透過・漏出を抑える自動
高く、機器サイズも大きいため、普及が進んでいません。
車用燃料チューブ・ホース材料です。従来品
(ネオフロン
当社は、空調・油圧機器の開発で培った技術を応用し、
ETFE)
に比べ、透過量を約1/5に低減。
また従来から燃料
小型で低コストの縦型管水路用マイクロ水力発電システム
配管に使用されているポリアミド樹脂や汎用ゴムと接着
を開発。2014年11月、富山県南砺市に開設した小水力発
が可能であり、積層チューブとして使用可能です。今後
電所で実証実験を実施
の環境規制の強化に伴う需要拡大に対応していきます。
中です。本実証実験を通
じて得たノウハウをもとに、
電力消費量の多い上水道
ポリアミドとの
積層チューブ
施設や、水を多く消費する
工場など、全国への普及
を推進します。
なお、
本事
汎用ゴムとの
積層ホース
業は、
環境省の
「CO2 排出
削減対策強化誘導型技術
開発・実証事業」
に採択さ
フッ素樹脂材料を使用した自動車用燃料配管
れています。
マイクロ水力発電システム
ダイキングループ CSR報告書 2015
22
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