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はつらつプラン 21

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はつらつプラン 21
は つ ら つ プ ラ ン 21
太 田 市 高 齢 者 福 祉 計 画
第 6 期 介 護 保 険 事 業 計 画
(平成 27 年度~平成 29 年度)
めざそうよ、健康長寿の生き生き
平成27年3月
太
田
市
おおた
はじめに
老後最大の不安要因である介護について、社会全体で支えていくこ
となどを目的に介護保険制度が創設されました。この制度が始まって
以来、15 年の月日が経過しました。これまで日本の経済、社会を中心
で支えてきたいわゆる団塊の世代が高齢者の仲間入りとなり、介護の
費用も増加の一途をたどっています。この世代が 75 歳以上の後期高
齢者となることにより、医療費など社会保障費の急増が懸念される
2025 年(平成 37 年)に向けて、できる限り住み慣れた地域で暮らせ
るよう、地域包括ケアシステムの構築を推進することは、ますます重
要であると考えます。
このような中、国では介護保険制度の持続可能性を高めるために、税・社会保障一体改革
の中で必要な財源を確保しつつ、介護サービスの充実と給付の重点化・効率化を一体的に行
うため、これまでに無い大きな制度改正を行いました。その一例としては、特別養護老人ホ
ームの中重度者への重点化、公費による低所得者への保険料軽減の強化、要支援者の訪問介
護・通所介護を全国一律の予防給付から市町村の地域支援事業へ移行、一定以上所得者の利
用者負担の見直し等々、であります。
また現在、65 歳以上高齢者の約7人に1人が認知症高齢者と見込まれており、今後もさら
なる増加が予想されることから、認知症施策についても非常に重要な課題となっています。
本市においてもこれらの課題に対処するため、地域包括支援センターを4圏域から9圏域
に細分化して、機能強化ときめ細かい対応が図れるようにしました。その他、介護ボランテ
ィア制度の立ち上げによる社会や地域貢献などの生きがいの場づくり、お年寄りがいつまで
も元気で暮らせるための健康づくり、要介護者にならないための介護予防事業などを進め、
今後の高齢者福祉の課題に対応すべく努力してまいりたいと思っております。
これからも、この計画のキャッチフレーズである「めざそうよ、健康長寿の生き生きおお
た」の実現を目指し、高齢者を対象とした施策を総合的かつ計画的に、市民の皆様とともに
推進してまいりますので、皆様の一層のご支援、ご協力をお願い申し上げます。
おわりに、本計画策定にあたり市民の皆様をはじめ、関係各位からのご指導、ご協力をい
ただきましたことに、心からお礼を申し上げます。
平成27年3月
太田市長
目 次
第1部 総論
第1章 計画改定の基本的な考え方
第1節 計画策定の背景 ........................................................ 1
第2節 高齢化の現状 .......................................................... 2
第3節 計画策定の趣旨 ........................................................ 4
第4節 計画策定の法的位置付け ................................................ 4
第5節 計画の期間 ............................................................ 5
第6節 他の計画との関係 ...................................................... 6
第7節 日常生活圏域の設定 .................................................... 7
第8節 計画の策定体制 ........................................................ 8
第2章 基本方針
第1節 計画の基本理念 ........................................................ 9
第2節 計画の基本方針 ........................................................ 9
第3節 計画の基本目標 ....................................................... 10
第4節 施策体系 ............................................................. 12
第5節 施策推進への取組み ................................................... 13
第6節 重点施策 ............................................................. 14
第3章 高齢者および介護保険をめぐる現況
第1節 高齢者人口の推移 ..................................................... 18
第2節 高齢者の世帯状況 ..................................................... 18
第3節 太田市高齢者福祉計画アンケートの結果概要 ............................. 20
第4節 介護保険事業の概況 ................................................... 37
第4章 計画期間における将来推計
第1節 高齢者人口の推計 ..................................................... 40
第2節 要介護等認定者数の推計 ............................................... 40
第2部 各論
第1章 一人ひとりの健康づくりの推進
第1節 生活習慣病予防の推進 ................................................. 41
第2節 健康管理 ............................................................. 44
第3節 介護予防・リハビリテーション ......................................... 47
第4節 地域医療体制 ......................................................... 48
第2章 高齢者の能力発揮への支援
第1節 仲間づくり・社会参加意欲への向上 ..................................... 49
第2節 能力発揮の機会拡大・就労支援 ......................................... 53
第3章 一人ひとりの生活の質の向上
第1節 ひとり暮らし高齢者への支援 ........................................... 55
第2節 要援護高齢者への支援 ................................................. 57
第3節 要介護者・ねたきり高齢者への支援 ..................................... 58
第4節 認知症高齢者への支援と施策の推進 ..................................... 59
第5節 高齢者虐待防止の対策 ................................................. 62
第6節 介護者への支援 ....................................................... 63
第4章 介護サービスの拡充
第1節 介護保険事業の推進 ................................................... 64
第2節 新しい地域支援事業の展開 ............................................ 100
第3節 介護保険事業の適正な運営 ............................................ 107
第5章 施策推進への取組み
第1節 福祉意識の向上 ...................................................... 112
第2節 保健福祉の基盤整備 .................................................. 112
第3節 地域の支えあい推進と環境整備 ........................................ 114
第6章 計画の推進
第1節 計画の進行管理体制 .................................................. 116
第2節 関係機関との連携 .................................................... 116
資料編
1
太田市高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会の設置に関する要綱 ...... 117
2
太田市高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会委員名簿 ................ 119
3
太田市高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定部会委員構成 .................. 120
4
太田市高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定経過 .......................... 121
5
用語解説 ................................................................ 122
第1部
総論
第1部
第1章
第1節
総論/第1章
計画改定の基本的な考え方
計画改定の基本的な考え方
計画策定の背景
世界保健機構(WHO)では 65 歳以上の人を高齢者と定義していますが、現在、いわゆる団
塊の世代と呼ばれる方たちが、順次その仲間入りをしています。その結果、高齢者人口は大
きく増加していますが、高齢者であっても健康で元気な方は多く、仕事のみならず社会のあ
らゆる場面で活躍されているのを目にすることができます。
「人生 90 年時代」を前提に、豊かな人生を享受できる超高齢社会の実現を目指すためには、
高齢者の知識・技術・経験が活かせる場や機会の確保と提供が今まで以上に重要な課題とな
りますが、高齢者福祉という面では、サービスの受け手だけでなく、高齢者自身がサービス
の提供者となることに大きな期待が寄せられます。
こうした中、平成 26 年 6 月の医療介護総合確保推進法の制定による介護保険法の改正にお
いて、要支援者に対する訪問介護及び通所介護サービスが市町村の地域支援事業へ移行し、
医療と介護の連携、認知症対策、生活支援サービスの充実に関する事業が包括的支援事業に
位置づけられるなど、地域包括ケアシステムの構築に向けた地域支援事業の見直しが行われ
ました。また、持続可能な制度構築に向け、一定額以上の高額所得者に対する本人負担額を
2割へ引き上げたり、特別養護老人ホームの入所基準を変更したりするなど、サービスの効
率化・重点化を図る制度改正も行われました。
本市では、平成 24 年 3 月に「太田市高齢者福祉計画・第5期介護保険事業計画(平成 24
年度~平成 26 年度)
」を策定し、介護保険事業の健全な運営を図るとともに、高齢者福祉施
策の総合的な推進に努めてきました。
第5期計画期間が満了を迎えるにあたり、今後も、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮
らすことのできる社会づくりのために、これまでの施策の実施状況や課題を踏まえて「太田
市高齢者福祉計画・第6期介護保険事業計画」を策定するものです。
-1-
第1部
総論/第1章
第2節
計画改定の基本的な考え方
高齢化の現状
我が国の 65 歳以上の高齢者人口は、介護保険が導入されることとなった平成 12 年と平成
37 年の推計を比較してみると、約 2,200 万人から約 3,657 万人へ、高齢化率は 17.3%から
30.3%へと、それぞれ増加しており、全国の高齢化は今後もさらに進展していくと予想され
ています。
我が国の年齢別人口割合
100%
17.3%
20.1%
23.1%
26.8%
29.1%
30.3%
63.7%
60.7%
59.2%
58.7%
80%
60%
67.9%
65.8%
40%
20%
14.6%
13.7%
13.2%
12.5%
11.7%
11.0%
平成12年
平成17年
平成22年
平成27年
平成32年
平成37年
0%
年少人口(15歳未満)
生産年齢人口(15歳~65歳未満)
高齢者人口(65歳以上)
注:平成 22 年以前は総務省「国勢調査」及び「人口推計」、平成 27 年、32 年、37 年は国立社会保障・人口
問題研究所「日本の将来推計人口(平成 24 年 1 月推計)」による。
太田市においても、全国の高齢化と同様に高齢者人口及び高齢化率はともに伸びつづけ
ています。国勢調査の平成 12 年と平成 22 年を比較してみると、高齢者人口は 31,301 人か
ら 43,797 人へ、高齢化率は 14.9%から 20.3%へと、それぞれ大きく増加しており、さら
に、平成 26 年では、高齢者人口が 50,130 人となり高齢化率は 22.7%となっています。
今後もいわゆる団塊の世代が高齢者への仲間入りとなり、高齢化はさらに加速し、ひと
り暮らし高齢者や高齢者のみの世帯、また認知症高齢者も増加していくと考えられ、身近
な地域における見守りと支えあいの体制の構築や認知症ケアの充実が求められています。
-2-
第1部
総論/第1章
計画改定の基本的な考え方
太田市における年齢別人口割合
年少人口(15歳未満)
生産年齢人口(15歳~65歳未満)
高齢者人口(65歳以上)
100%
14.9%
17.1%
20.3%
22.7%
25.8%
26.1%
67.5%
64.4%
62.4%
60.8%
61.5%
80%
60%
68.7%
40%
20%
15.2%
15.3%
15.3%
14.9%
13.4%
12.4%
平成12年
平成17年
平成22年
平成26年
平成32年
平成37年
0%
太田市の年齢3区分別人口の推移(人・%)
区
分
平成12年
平成17年
平成 22 年
平成 26 年
平成32年
平成37年
総人口
210,022
213,299
215,278
221,234
218,324
214,015
年少人口0~14歳
31,940
32,576
32,943
32,965
29,223
26,443
15.2
15.3
15.2
14.9
13.4
12.4
144,288
144,061
138,538
138,139
132,728
131,671
68.7
67.5
64.0
62.4
60.8
61.5
31,301
36,504
43,797
50,130
56,373
55,901
14.9
17.1
20.2
22.7
25.8
26.1
(%)
生産年齢人口15~64歳
(%)
高齢者人口65歳以上
(%)
注:各人口は平成2年から平成22年は国勢調査による。平成26年は4月1日現在。平成32年、37年は推計。推計総人口
には年齢不詳人口を含む。また、端数処理の関係で構成比の合計が100.0%にならない場合がある。
高齢者が要介護状態になっても、可能な限り住み慣れた地域において継続して生活でき
るよう、介護、予防、医療、生活支援サービス、住まいの5つを一体化して提供していく
「地域包括ケアシステム」の構築に向けて取り組む事が必要とされています。
さらには、介護保険サービスなどにおいては、事業者による適正なサービス供給や福祉
人材の確保など、サービス基盤の充実が求められています。
一方、市民の多様なニーズを全て公的な福祉サービスのみで対応していくことは不可能
であり、地域における身近な生活課題への対応力を高めていく必要があります。その場合、
高齢者において元気高齢者が多数を占めるなか、その積極的な社会参加と能力の活用によ
り、共に支えあう豊かな地域社会を構築していくことが期待されます。
-3-
第1部
第3節
総論/第1章
計画改定の基本的な考え方
計画策定の趣旨
この計画は、太田市の高齢者を対象とした施策を、総合的かつ計画的に推進するととも
に、介護保険事業に係る保険給付の円滑な実施を確保するために、平成 27 年度から平成
29 年度までの 3 年間の施策の考え方及び目標を、今後の中長期的な高齢者の在り方、及び
高齢者を取り巻く社会環境を視野に入れつつ定めるものであります。
第6期事業計画は、2025 年(平成 37 年)に向け、第5期で開始した地域包括ケア実現
のための方向性を踏まえ、在宅医療介護連携等の取組を本格化させる期間となるもので、
地域包括ケアシステムの構築がその中心のテーマとなる一方、3年の計画期間のみならず、
2025 年までの中長期的な視野に立った施策の展開を図ります。
また、今回の制度改正では、予防給付の訪問介護及び通所介護を地域支援事業に移し「介
護予防・日常生活支援総合事業」として、ボランティア等の多様な主体によるサービス提
供が可能とした新しい総合事業へ移行します。
第4節
計画策定の法的位置付け
この計画は、老人福祉法第 20 条の 8 の規定に基づき、①老人福祉事業の量の目標及び量
の確保のための方策、②その他老人福祉事業の供給体制の確保に関し必要な事項を定める
老人福祉計画としての意義を有します。
また、介護保険法第 117 条の規定に基づき、①介護給付等のサービスや地域支援事業に
関して、その種類ごとの量の見込み及び見込み量の確保のための方策、②サービス事業者
間の連携の確保などのサービスの円滑な提供を図るための事業に関する事項、③保険給付
の円滑な実施を図るために必要と認める事項などについて定める市町村介護保険事業計画
としての意義も有します。
この 2 つの計画を基に、一体のものとして策定するよう、それぞれの法で定められてい
ます。
-4-
第1部
第5節
総論/第1章
計画改定の基本的な考え方
計画の期間
この計画の期間は、平成 27 年度から平成 29 年度までの 3 年間とします。これは、介護
保険法の規定で、3 年を 1 期とする介護保険事業に係る保険給付の円滑な実施に関する計
画を策定することとなっており、この計画は第6期の計画となります。
計画の期間
年
度
平成
18年
平成
19年
平成
20年
平成
21年
平成
22年
平成
23年
平成
24年
平成
25年
平成
26年
平成
27年
平成
28年
平成
29年
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
第3期計画
※介護予防等事業開始
見直し
計
画
期
間
第4期計画
※第3期の方向性継続
見直し
第5期計画
※地域包括ケアの推進
見直し
-5-
第6期計画
※地域包括ケアシステムの
構築と推進
※医療・介護連携・認知症施策
の推進
第1部
総論/第1章
第6節
計画改定の基本的な考え方
他の計画との関係
この計画は、太田市まちづくり基本条例に基づき、40 歳以上の市民を対象とした保健福
祉分野の基本計画という性格を有しています。また、次のように、太田市の関連部署の諸
計画や、国や県の関連計画との調和を図るとともに、市民や関係機関との連携を図りなが
ら、本計画の策定と推進にあたります。
太田市まちづくり基本条例
新生太田総合計画
太田市地域福祉計画
国の関連計画
その他
関連計画
子ども・子育て応援プラン
教 育
ゴールドプラン21
健康づくり計画
「健康おおた21」
障害者基本計画
健康日本21
太田市教育振興基本計画
住 宅
健やか親子21
太田市住宅マスタープラン
障がい者福祉計画
都市計画
県の関連計画
太田市都市計画マスタープラン
次世代育成支援行動計画
群馬県総合計画「はばたけ群馬プラン」
交 通
ぐんま子育・若者サポートビジョン2010
太田市地域公共交通総合連携計画
太田市高齢者福祉計画
第6期介護保険事業計画
「はつらつプラン21」
地域ケア体制整備構想
バリアフリーぐんま障害者プラン5
元気県ぐんま21(第2次)
環 境
太田市環境基本計画
健やか親子21inぐんま県民運動計画
情 報
群馬県高齢者保健福祉計画
ぐんま元気・活躍高齢者プラン
太田市情報化計画
群馬県地域住宅等整備計画
市 民
事業者
医療
機関
-6-
NPO
行 政
第1部
第7節
総論/第1章
計画改定の基本的な考え方
日常生活圏域の設定
市民が日常生活を営んでいる地域として、行政区域、人口、交通事情、その他の社会的条
件、介護給付等対象サービスを提供するための施設の整備の状況その他の条件を総合的に勘
案して第6期では 2025 年問題に対応すべく、日常生活圏域を 4 圏域から 9 圏域に細分化しま
す。
太田市における日常生活圏域4圏域(人・%)※平成27年3月まで
圏域名
地区名
人口
高齢者人口
高齢化率
北部圏域
強戸、毛里田、韮川
41,807
9,840
23.5
南部圏域
休泊、九合、沢野
63,477
12,599
19.8
中央圏域
太田、鳥之郷、宝泉
50,101
12,057
24.1
65,849
15,634
23.7
尾島、世良田、木崎、
西部圏域
生品、綿打、藪塚東部、
藪塚西部
※平成26年4月1日住民基本台帳
太田市における日常生活圏域9圏域(人・%)※平成27年4月から
圏域名(仮称)
地区名
人口
高齢者人口
高齢化率
第1圏域
太田、鳥之郷
24,348
5,808
23.9
第2圏域
九合、休泊
38,069
7,434
19.5
第3圏域
沢野
25,408
5,165
20.3
第4圏域
韮川
21,696
4,967
22.9
第5圏域
強戸、毛里田
20,111
4,873
24.2
第6圏域
宝泉
25,753
6,249
24.3
第7圏域
尾島、世良田
14,041
3,799
27.1
第8圏域
木崎、生品、綿打
30,134
7,331
24.3
第9圏域
藪塚
21,674
4,504
20.8
※平成26年4月1日住民基本台帳
-7-
第1部
総論/第1章
第8節
計画改定の基本的な考え方
計画の策定体制
本計画は、
「太田市高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会」を中心に、「太田市
介護保険運営協議会」との連携を図り策定を行いました。
-8-
第1部
第2章
第1節
総論/第2章
基本方針
基本方針
計画の基本理念
当初計画から掲げてきたキャッチフレーズを継承し、本計画の基本理念とします。
めざそうよ、健康長寿の生き生き
第2節
おおた
計画の基本方針
次の 3 つの基本概念を、本計画の基本方針として掲げます。
Ⅰ 人間性の尊重
Ⅰ 人間性の尊重
その人ら し く 暮ら すために
その人ら し く 暮ら すために
高齢者が人として尊重される権利を基本とし、
高齢者が人として尊重される権利を基本とし、
その人らしい生きがいを持った暮らしを実現す
その人らしい生きがいを持った暮らしを実現す
る施策を考えます。
る施策を考えます。
Ⅱ 自立の支援
Ⅱ 自立の支援
でき る 限り 自分の力で
でき る 限り 自分の力で
高齢者が、その人の能力に応じて自立し、質の
高齢者が、その人の能力に応じて自立し、質の
高い日常生活を営むための保健・医療・福祉の
高い日常生活を営むための保健・医療・福祉の
総合的な施策を考えます。
総合的な施策を考えます。
Ⅲ 市民制度の確立
Ⅲ 市民制度の確立
みんなの力で制度を つく る
みんなの力で制度を つく る
高齢者福祉サービスの量的充足、質的向上を目
高齢者福祉サービスの量的充足、質的向上を目
指し、心豊かな市民生活を実現するために市民
指し、心豊かな市民生活を実現するために市民
主体による福祉の推進に取り組みます。
主体による福祉の推進に取り組みます。
-9-
第1部
第3節
総論/第2章
基本方針
計画の基本目標
現在、市において人口の増加がみられる一方、高齢化もまた急速に進んできています。
なかでもひとり暮らしや夫婦だけで暮らしている高齢者が増えているため、介護保険制度
の一層の充実と保健・福祉サービスの充実、更には、一人ひとりの健康づくりや地域での
支え合いが重要な課題となっています。
一方、自分の趣味を活かした活動をし、仕事に生きがいを持ち、また地域社会に貢献す
る活動に取り組むなど、目標をもって元気に暮らしている高齢者も多く、今後ますますそ
の活動の範囲を広げてくるものと思われます。
市は、これまで介護保険制度の定着化を円滑に図るとともに、大多数を占める健康な高
齢者に、その健康を維持し、更に増進を図るための保健・福祉・生涯学習などのサービス
を提供してきました。今後も、その成果を発展させるとともに、市内の地域特性などに配
慮した、きめ細かで多様性のある施策を持続していくためにも、地域高齢者福祉という全
体の枠組みのなかで、より充実した介護サービスを進める必要があります。
このような考えから、この第6期となる計画では、今後の更なる高齢者保健福祉政策を
推進するために、第5期計画の方向性を堅持し、第5期からの継続目標として4つの基本目
標を掲げます。
-10-
第1部
総論/第2章
基本方針
基本目標1 一人ひとりの健康づくりの推進
進展する高齢社会では、高齢になっても元気に活動できるよう健康寿命を
伸ばすことが重要です。
それには、若い時(壮年期)からの正しい生活習慣を身につけるとともに、
いつまでも健康でいることのできる疾病予防への取組みが実践されるよう、
一人ひとりの健康寿命を伸ばすことを働きかけていきます。
基本目標2 高齢者の能力発揮への支援
活力ある社会とするために重要なことは、高齢者が社会を支える大切な一
員としての意欲を持ち続けられることです。なおかつ、住み慣れた地域社会
で自らの知識や経験を活かすことができる多くの機会に恵まれていることで
す。
そのためには、あらゆる分野において、高齢者の意欲を活かすことのでき
る環境づくりを進めます。
基本目標3 一人ひとりの生活の質の向上
進展する高齢社会では、要介護状態の進行を防ぎ、生活の質の向上が重要
となります。
そのため、保健・医療・福祉の関係機関が連携し、介護予防や生活支援の
ための事業の充実を推進していきます。
また、要介護者の在宅生活を支援する介護者の負担の軽減とともに、認知
症高齢者がその人らしく尊厳を保ちながら穏やかに生活できる環境づくりに
取り組みます。
基本目標4 介護サービスの拡充
高齢者の比率・高齢者世帯の増加、介護保険制度の浸透などを勘案し、高
齢者が介護を必要とする状態になっても、できる限り住み慣れた家庭や地域
社会で生活ができるよう、居宅介護サービスを充実させます。
また、在宅生活の維持が困難な要介護者に対しては、必要な施設サービス
を促進します。
-11-
第1部
総論/第2章
第4節
基本方針
施策体系
基本目標1
基本目標1
1 生活習慣病予防の推進
一人ひとりの健康づくりの推進
一人ひとりの健康づくりの推進
めざそうよ、健康長寿の生き生き おおた
重点施策
(1)予防を重視した各種事業の展開
2 健康管理
3 介護予防・リハビリテーション
4 地域医療体制
基本目標2
基本目標2
1 仲間づくり・社会参加意欲への向上
高齢者の能力発揮への支援
高齢者の能力発揮への支援
2 能力発揮の機会拡大・就労支援
重点施策
(2)高齢者の社会参加の促進
基本目標3
基本目標3
1 ひとり暮らし高齢者への支援
一人ひとりの生活の質の向上
一人ひとりの生活の質の向上
重点施策
(3)医療・介護連携・認知症施策の推進
(4)権利擁護の確保
(5)要介護高齢者を介護している家族に
対する支援
2 要援護高齢者への支援
3 要介護者・ねたきり高齢者への支援
4 認知症高齢者への支援と施策の推進
5 高齢者虐待防止の対策
6 介護者への支援
基本目標4
基本目標4
1 介護保険事業の推進 介護サービスの拡充
介護サービスの拡充
重点施策
(6)地域包括ケアシステムの構築と推進
(7)介護予防・日常生活支援総合事業の
構築と推進
-12-
2 新しい地域支援事業の展開
3 介護保険事業の適正な運営
第1部
第5節
総論/第2章
基本方針
施策推進への取組み
施策を着実に推進するためには、各種ボランティアの連携をはじめ、地域ケアに携わる各
団体や各協議会との連携を強化していく必要があります。また、地域社会で互いに支え合う
ための人材育成が求められます。このことから、基本目標の達成のために、次の 3 つについ
て取り組みます。
福祉意識の向上
福祉意識の向上
1 福祉教育の推進
重点施策
(8)情報提供のさらなる充実
2 情報提供の推進
3 相談体制の拡充
保健福祉の基盤整備
保健福祉の基盤整備
1 保健福祉の人材確保
2 社会福祉協議会
重点施策
(9)生活支援・介護予防サービスの
基盤整備の推進
3 ボランティア活動
4 民生児童委員
5 保健福祉施設
地域の支えあい推進と環境整備
地域の支えあい推進と環境整備
1 コミュニティケア
重点施策
(10)高齢者の居住安定に係る施策との
連携
2 高齢者住宅対策
3 バリアフリーのまちづくり
4 高齢者の安全確保
5 高齢者の交通手段の確保
-13-
第1部
総論/第2章
第6節
基本方針
重点施策
この第6期となる計画では、2025年に向け、第5期からの介護予防重視型システム施策
を堅持しつつ、今後更なる高齢者福祉施策を推進するための重点施策を掲げます。
(1)予防を重視した各種事業の展開
高齢者が可能な限り健康で活動的な生活をしていくために、要介護状態にならないよ
う予防を重視していくことは、豊かな高齢社会を実現していくために、今後ますます重
要になると考えられます。
健康寿命の延伸に視点を置いた、壮年期からの重症化予防にとどまらない健康管理、
健康づくりから介護予防までの一貫した取り組みを推進します。
(2)高齢者の社会参加の促進
高齢者が身近な地域において生き生きと暮らし続けていくには、高齢者の多様で自主
的な活動を支援することが重要であり、高齢者の心身状況や要求に合わせた社会参加の
場が必要となります。そのため、シルバー人材センターのより一層の充実・育成を通し
て、高齢者の就業システムの再構築を図るほか、高齢者が参加しやすい機会(生涯学習、
余暇活動、世代間交流活動等)の検討を進めていきます。
また、そのような活動を活発化させるために、高齢者が利用しやすい情報や活動の場
の提供はもちろんのこと、地域のサークル活動のリーダーを養成する研修の実施等につ
いても検討を進めていきます。
さらに、社会参加の形態の一つとしてのボランティア活動の育成については、県で「群
馬はばたけポイント」制度について実施しておりますが、第6期では、太田市介護支援
ボランティア事業を実施していきます。高齢者が自立的、活動的な生活を送れる地域社
会づくりを目的に、元気な高齢者がその大きな可能性や潜在能力を発揮して、地域の「支
え手」として活躍できるよう県と市が連携し、高齢者のボランティア活動を支援します。
(3)医療・介護連携・認知症施策の推進
新たに地域支援事業に位置付けられる医療・介護連携の推進、認知症への早期対応な
どについて必要な体制の整備を推進します。今後増加する認知症高齢者に適切に対応す
るため、正しい理解を促進するとともに、認知症ケアパスを確立しながら、早期診断と
早期対応等、あらゆる社会資源を活用する体制を構築します。
-14-
第1部
総論/第2章
基本方針
(4)権利擁護の確保
心身の状況にかかわらず、個人の尊厳が尊重され、誰もが、その人らしく、安心して
暮らし続けられる地域社会を構築することが重要です。高齢になっても、要介護状態に
なっても、自立して生活するためには、さまざまなサービスの自己選択、自己決定が円
滑にできる仕組みが必要です。本市においても社会福祉協議会が相談窓口となり、群馬
県社会福祉協議会が運営している「ぐんま地域福祉権利擁護センター」と連携を取りなが
ら、適切な対応に努めていきます。また、地域包括支援センターとも連携しながら、成
年後見制度の拡充を図ります。
(5)要介護高齢者を介護している家族に対する支援
介護保険制度が導入されたからといって、要介護高齢者を介護している家族(家族介
護者)の心身の負担がなくなったわけではありません。家族介護者に対する各種支援は
従来通り必要とされます。
家族介護者に対する支援としては、介護負担を軽減させるための介護サービスの充実
が最も重要なことではありますが、家族介護者への健康管理もより一層充実させていき
ます。
また、必要に応じて、家族介護者を対象とした健康教育や、家庭での介護方法等を学
ぶための教室を実施します。
-15-
第1部
総論/第2章
基本方針
(6)地域包括ケアシステムの構築と推進
団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年を目途に、重度な介護状態となっても住み慣れ
た地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、医療・介護・予
防・住まい・生活支援サービスが一体的に提供される地域包括ケアシステムを構築する
ため、行政組織間の横の連携を図っていきます。今後も増加が見込まれる認知症高齢者
の地域での生活を支えるためにも、地域包括ケアシステムの構築は重要とされています。
「太田市介護保険事業計画策定に伴うアンケート調査」
(65 歳以上調査)においては、
約半数の高齢者が自宅での生活を希望しています。高齢者が介護や支援を必要と知る状
態になっても安心して生活が送ることができるよう、高齢者を地域全体で支える体制の
構築のために、日常生活圏域を基本として、各種サービス提供機関や居住空間、公共施
設、移動手段などの社会資本、さらには、地域における自主的な取組みやボランティア
活動など、様々な社会資源の計画的な活用と支援に努めます。
また、単身・重度の要介護者等に対応できるよう、24 時間対応の定期巡回・随時対応
サービスや複合型サービスを検討する必要があります。
病気になったら・・・
地域包括ケアシステムの姿
医 療
介護が必要になったら・・・
介 護
病院:
急性期、回復期、慢性期
通院・入院
通所・入所
日常の医療:
・かかりつけ医、有床診療所
・地域の連携病院
・歯科医療、薬局
住まい
・地域包括支援センター
・ケアマネジャー
■在宅系サービス:
・訪問介護 ・訪問看護 ・通所介護
・小規模多機能型居宅介護
・短期入所生活介護
・24時間対応の訪問サービス
・複合型サービス
(小規模多機能型居宅介護+訪問看護)等
■施設・居住系サービス
・介護老人福祉施設
・介護老人保健施設
・認知症共同生活介護
・特定施設入所者生活介護
等
■介護予防サービス
・自宅
・サービス付き高齢者向け住宅等
相談業務やサービスの
コーディネートを行います。
いつまでも元気に暮らすために・・・
生活支援・介護予防
※ 地域包括ケアシステムは、おおむね30分以内に
必要なサービスが提供される日常生活圏域(具
体的には中学校区)を単位として想定
老人クラブ・自治会・ボランティア・NPO 等
(厚生労働省ホームページより)
(7)介護予防・日常生活支援総合事業の構築と推進
高齢者が住み慣れた地域でいつまでも元気に暮らし続けるために、要介護状態になら
ないよう予防又は要介護状態の軽減若しくは悪化の防止に努めることは、豊かな高齢社
会を実現していくために、今後ますます重要になると考えられます。
単に高齢者の運動機能や栄養状態といった心身機能の改善だけに留まらず、日常生活
の活動を高め、家庭や社会への参加を促し、それによって一人ひとりの生きがいや自己
-16-
第1部
実現のため取組を支援し、QOL(Quality
of
総論/第2章
基本方針
Life=生活の質)の向上が図れるよう事
業の構築に努め推進します。
(8)情報提供のさらなる充実
介護保険制度施行後 15 年を経過し、制度の存在については認知されている状況にあり
ますが、平成 18 年度の介護保険制度改正により、改正後の介護保険制度はまだ十分に理
解されていない部分がみられます。また、平成 18 年度からは、事業者基本情報等を公表
する介護サービス情報の公表制度も始まりました。さらに、平成 26 年 6 月の介護保険の
改正による地域支援事業の見直しにより、サービスの多様化が図られます。
市民が自分に合った適切なサービスを安心して利用できるために、複雑な制度、市の
保健福祉施策の情報や事業者情報、身近な地域の情報等をわかりやすく市民に提供する
ことを目的とした情報提供活動を重点課題として推進します。
(9)生活支援・介護予防サービスの基盤整備の推進
高齢単身、夫婦のみの世帯など支援を必要とする高齢者が増加しています。生活支援
コーディネーターの配置等を通じて、生活支援の担い手の養成や多様な主体による生活
支援サービスの充実を目指し、関係者のネットワーク化、ニーズとサービスのマッチン
グ等を行い、生活支援・介護予防サービスの提供体制の整備に向けた取組みを推進しま
す。
(10)高齢者の居住安定に係る施策との連携
高齢期を安心して迎え、過ごすためには、生活の基盤となる高齢期に適した住まい(持
家、賃貸住宅、施設等を含む)の確保や心身の機能に制約を受ける高齢者や世帯基盤の
脆弱な高齢者が安心して生活できるよう、介護サービスや生活支援サービス等の充実が
必要です。しかし、全国的にみても、住宅のバリアフリー化の遅れや生活支援サービス
付き住宅の不足など、高齢者の居住の安定確保のための体制が十分に整備されていると
はいえません。
こうした状況のもと、国土交通省と厚生労働省が連携し、高齢者の住まいの安定確保
のための取組みを強化するため、
「高齢者の居住の安定確保に関する法律」を一部改正し、
同法を国土交通省の専管から厚生労働省との共管とするとともに、高齢者居住安定確保
計画制度が創設されました。
本市においても、高齢者の多様なニーズに応じた住まいやサービスを選択できるよう
にするとともに、高齢者が地域とのつながりをもって、住み慣れた地域で安心して暮ら
し続けることができる環境の整備を推進します。
-17-
第1部
総論/第3章
第3章
第1節
高齢者および介護保険をめぐる現況
高齢者および介護保険をめぐる現況
高齢者人口の推移
市の人口を、年齢3区分でみると、総人口に占める65歳以上人口の割合は、平成24年から
平成25年では1.0ポイント増加しており、同様に平成25年から平成26年は0.9ポイント増と、
着実に増加傾向となっています。0~14歳の年少人口と15歳~64歳の生産年齢人口が減少傾
向となっているなか、65歳以上の高齢者人口が増加となっているのが特徴です。
太田市における年齢別人口割合(人・%)
平成24年
人数
平成25年
平成26年
220,121
220,407
221,234
100.0
100.0
100.0
33,438
33,123
32,965
15.2
15.0
14.9
140,915
139,293
138,139
64.0
63.2
62.4
45,768
47,991
50,130
20.8
21.8
22.7
総人口
構成比
0~14歳
人数
(年少人口)
構成比
15~64歳
人数
(生産年齢人口)
構成比
65歳以上
人数
(高齢者人口)
構成比
※各年4月1日住民基本台帳
第2節
高齢者の世帯状況
市の高齢者のいる世帯状況について、平成22年度の国勢調査データからみると、
「65歳以
上の高齢者のいる世帯」は35.3%と、総世帯数のおよそ3分の1を占めています。そのうち
「高齢者単身世帯」は9.5%となっています。
太田市における高齢者のいる世帯の割合(戸・%)
世帯数
構成比
総世帯数
81,317
100.0
65歳以上の高齢者のいる世帯
28,717
35.3
7,735
9.5
20,982
25.8
52,600
64.7
高齢者単身世帯
その他
高齢者のいない世帯
※平成22年国勢調査
-18-
第1部
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
平成25年6月1日付けの群馬県ひとり暮らし高齢者基礎調査によると、太田市における65
歳以上のひとり暮らし高齢者数は5,087人で、前年比429人の増となっています。
ひとり暮らし高齢者数(人)
区
分
平成23年度
平成24年度
平成25年度
男 性
1,334
1,492
1,698
女 性
2,974
3,166
3,389
計
4,308
4,658
5,087
※元気おとしより課
また、平成26年8月に実施した実態調査「65歳以上調査」の世帯状況では、「単身(ひと
り暮らし)世帯」が14.8%、「本人とその配偶者(65歳以上)のみ世帯」が30.0%、
「本人
とその配偶者(65歳未満)のみ世帯」が10.0%となっており、「単身ひとり暮らし世帯」、
「本人とその配偶者(65歳以上)のみの世帯」という、要援護性の高いと考えられる世帯
が約44.8%を占めています。
太田市における65歳以上調査の世帯状況
0%
10%
本人だけの単身世帯(ひとり暮らし)
20%
14.8%
本人とその配偶者(65歳以上)のみの世帯
30.0%
本人とその配偶者(65歳未満)のみの世帯
本人と高齢の親や兄弟などと同居の世帯
10.0%
2.6%
本人と子供や子どもの家族などと同居の世帯
29.4%
その他の世帯
無回答
30%
11.2%
1.8%
-19-
40%
第1部
総論/第3章
第3節
高齢者および介護保険をめぐる現況
太田市高齢者福祉計画アンケートの結果概要
(1)調査対象者
①65 歳以上調査
:1,000 名を無作為に抽出
(65 歳以上の要介護認定を受けていない方)
②要介護認定者調査
:1,000 名を無作為に抽出
(要介護認定を受けている方)
③日常生活圏域ニーズ調査
:1,000 名を無作為に抽出
(65 歳以上の要介護認定を受けていない方及び要介護認定を受けている方のうち、要支
援 1・2、要介護 1・2 の方))
(2)調査方法及び調査実施期間
アンケート用紙と返信用封筒を同封し、配布及び回収の実施
配布:平成 26 年8月 15 日(金)
回収:平成 26 年8月 31 日(日)
(3)調査票の回収数及び有効回収率
単位:枚
配布数
回収数
有効
回答数
有効
回収率
65 歳以上調査
1,000
649
649
64.9%
要介護認定者調査
1,000
593
592
59.2%
日常生活圏域ニーズ調査
1,000
754
754
75.4%
合
3,000
1,996
1,995
66.5%
対象
計
※報告書内の統計表において、小数点第 1 位を四捨五入しているため、設問によっては合計
値が 100.0%にならない場合があります。
-20-
第1部
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
(4)「65歳以上調査」の回答状況
年齢では、「65~69 歳」と回答した方が 38.4%と最も多くなっています。続いては、「70
~74 歳」と回答した方が 24.5%となっており、年齢が上がるに従い回答した方が少なくなっ
ています。
性別では、
「男性」が 49.3%、
「女性」が 49.8%となっており、ほぼ同数となっています。
年齢、性別とも対象の人数構成に沿った回答数になっています。
【年齢】
【性別】
0%
20%
249人
65~69歳
70~74歳
75~79歳
40%
159人
118人
60%
6人
0.9%
38.4%
24.5%
18.2%
80~84歳 65人 10.0%
85~89歳
6.0% 39人
90歳以上
1.2% 8人
無回答
1.7%11人
問
320人
323人
49.3%
49.8%
男性
女性
無回答
今後、もしあなたに介護が必要となった場合、どのようにしてもらいたいですか。
(○はひとつ)
「介護保険制度のサービスや保健福祉サービスを活用しながら自宅で介護をしてほしい」
と回答した方が 37.1%と最も多く、「家族などを中心に自宅で介護して欲しい」と合わせる
と 49.3%の方が自宅での介護を希望しています。また、「施設や病院などに入所(入院)し
たい」と回答した方が 31.7%となっています。
0%
家族などを中心に自宅で介護して欲しい
10%
79人
20%
40%
12.2%
介護保険制度のサービスや保健福祉サービ
スを活用しながら自宅で介護をしてほしい
241人
206人
施設や病院などに入所(入院)したい
わからない
無回答
30%
105人
2.8% 18人
-21-
16.2%
37.1%
31.7%
第1部
問
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
健康について、どのようなことが知りたいですか。(〇はいくつでも)
「認知症の予防について」と回答した方が 53.8%と最も多くなっています。続いては、
「が
んや高血圧などの生活習慣病にならないための工夫について」が 47.1%、「望ましい食生活
について」が 35.6%となっています。
0%
40%
20%
306人
がんや高血圧などの生活習慣病にならないための工夫について
121人
メタボリック症候群の対策について
47.1%
18.6%
231人
望ましい食生活について
35.6%
155人
運動の方法について
85人
検診の内容や受け方について
23.9%
13.1%
204人
寝たきり予防について
130人
歯の健康について
31.4%
20.0%
349人
認知症の予防について
191人
こころの健康(ストレス、不眠など)について
問
60%
53.8%
29.4%
19人
その他
2.9%
無回答
88人
13.6%
要介護認定者や介護サービス利用者数の増加などにより、介護保険にかかる費用(介
護給付費)は年々増大しており、介護保険料上昇の主な原因となっています。
負担(介護保険料)と給付(介護サービス)について、あなたはどのようにお考えになり
ますか。
(○はひとつ)
「介護サービスを抑制することで、介護保険料が上がらないようにするべき」と回答した
方が 34.4%と最も多くなっています。続いては、
「充実した介護サービスが受けられるなら、
介護保険料が上がることは、やむを得ない」が 31.4%となっています。
0%
10%
充実した介護サービスが受けられるなら、介護保
険料が上がることは、やむを得ない
介護サービスを抑制することで、介護保険料が上
がらないようにするべき
わからない
その他
無回答
-22-
20%
30%
204人
31.4%
223人
157人
5.9%
38人
4.2% 27人
40%
34.4%
24.2%
第1部
問
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
心配ごとや不安の相談相手はどなたですか。(〇はいくつでも)
「同居の家族」と回答した方が 65.6%と最も多くなっています。続いては、「別居の子ど
も、親族など」が 44.8%、
「友人・知人」が 28.8%となっています。
同居、別居をあわせた家族親族が 717 件と多く、全回答(1,366 件)の 52.5%となってい
ます。
また、
「病院・医院の医師・看護師など」はかかりつけ医等が身近に相談できる人となって
いると思われます。
0%
20%
291人
別居の子ども、親族など
友人・知人
76人
市役所の保健師以外の職員
地域包括支援センターの職員
社会福祉協議会の職員
ふれあい相談員
病院・医院の医師・看護師など
ケアマネジャー(介護支援専門員)
サービス提供事業者(ホームヘルパーや看護師)
ボランティア
誰もいない
その他
無回答
28.8%
10.2% 66人
2.5% 16人
0.9%
6人
2.0% 13人
0.9%
6人
3.2% 21人
20.5%
133人
31人
4.8%
1.7%
11人
0.2% 1人
3.7% 24人
2.9%
6.0%
-23-
19人
39人
80%
65.6%
44.8%
11.7%
187人
民生委員
市の保健師
60%
426人
同居の家族
隣近所の人
40%
第1部
問
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
高齢者の生きがいのため、行政にどのようなことを要望しますか。
(〇はいくつでも)
「バス等公共交通機関の提供」と回答した方が 29.7%と最も多くなっています。続いては、
「老人クラブ・趣味のグループなどの紹介・相談」が 29.0%、「学習講座などについての情
報提供」が 25.4%となっています。
自身の出かける場、居場所を求めている事、また、その場に出かけるための手段も併せて
求めている事がわかります。
0%
10%
161人
高齢者の働く場についての情報提供
81人
40%
24.8%
25.4%
188人
老人クラブ・趣味のグループなどの紹介・相談
29.0%
12.5%
4.6% 30人
活動組織の運営についての助言
6.2% 40人
会議室などの活動場所の提供
193人
バス等公共交通機関の提供
29.7%
4.0% 26人
その他
162人
無回答
問
30%
165人
学習講座などについての情報提供
ボランティアグループなどの紹介・相談
20%
25.0%
あなたが、今後高齢になることに対し、不安や心配を感じていることは何ですか。
あてはまるものすべてに○をつけてください。
「健康のこと」と回答した方が 75.3%と最も多くなっています。続いては、「経済的なこ
と」が 47.9%、
「自分や家族の介護のこと」が 45.0%となっています。
0%
20%
健康のこと
仕事のこと
経済的なこと
自分や家族の介護のこと
その他
40%
60%
75.3%
489人
5.7% 37人
311人
292人
0.6% 4人
特にない
5.2% 34人
無回答
6.3% 41人
-24-
80%
47.9%
45.0%
第1部
問
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
あなたは、ボランティア活動を行いたいと思いますか。
「はい」と回答した方が 25.4%、
「いいえ」と回答した方が 60.1%となっており、2 割を
超える方がボランティア活動を行いたいと回答しています。
年代別に比較してみますと、80 歳以上では、18.5%ですが、若くなるほどボランティアを
行いたいという比率が増加しています。元気なうちは、いつまでも社会参加を求め、生きが
いを持ち続けたいという人も多いのではないかと思われます。
【年代別】
14.5%
25.4%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
94人
165人
65~69歳
36.1%
70~74歳
390人
問
25.5%
80歳以上
はい
いいえ
71.4%
28.6%
75~79歳
60.1%
63.9%
74.5%
18.5%
81.5%
はい
無回答
いいえ
具体的に行いたいボランティアはどんなことですか。
あてはまるものすべてに○をつけてください。
「話し相手」と回答した方が 46.7%と最も多くなっています。続いては、「高齢者が集う
場での手伝い」が 36.4%、
「地域の防犯パトロール」が 26.1%となっています。
個人に対しては、身体的に負担の少ない「話し相手」が圧倒的に多く、地域活動について
は、どの活動に対しても希望が多い様子が伺えます。
0%
20%
10%
30%
77人
話し相手
35人
送迎
4.8%
25人
散歩の付き添い
12人
30人
18.2%
25人
掃除
ゴミ出し
20.0%
7.3%
買い物
洗濯
15.2%
33人
庭の手入れ
食事作り
14.5%
35人
8人
15.2%
9.1%
15人
21人
12.7%
60人
高齢者が集う場での手伝い
43人
地域の防犯パトロール
41人
公共の場の清掃
その他
無回答
13人
7.9%
1.8% 3人
-25-
50%
46.7%
21.2%
24人
一人暮らし高齢者の昼食の配達
布団干し
40%
36.4%
26.1%
24.8%
第1部
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
(5)「要介護認定者調査」の回答状況
「80~84 歳」と回答した方が 24.3%と最も多くなっています。続いては、
「85~89 歳」が
23.5%
、「90 歳以上」が 22.5%となっており、80 歳未満では年齢が下がるに従い回答者は少
なくなっています。
年齢、性別とも対象の人数構成に沿った回答数になっています。
【年齢】
0%
10%
20%
40~64歳
2.0% 12人
65~69歳
5.1%
87人
14.7%
144人
80~84歳
24.3%
139人
85~89歳
23.5%
133人
90歳以上
無回答
30人
5.9% 35人
70~74歳
75~79歳
30%
22.5%
2.0% 12人
【性別】
「男性」は 29.4%、
「女性」は 69.3%となっており、男性よりも女性が多くなっています。
1.4%
8人
29.4%
174人
410人
69.3%
男性
女性
-26-
無回答
第1部
問
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
要介護認定者や介護サービス利用者数の増加などにより、介護保険にかかる費用 (介
護給付費)は年々増大しており、介護保険料上昇の主な原因となっています。
負担(介護保険料)と給付(介護サービス)について、あなたはどのようにお考えになりま
すか。(○はひとつ)
「充実した介護サービスが受けられるなら、介護保険料が上がることは、やむを得ない」
と回答した方が 35.6%と最も多くなっています。続いては、「介護サービスを抑制すること
で、介護保険料が上がらないようにするべき」が 22.1%となっています。また、「わからな
い」という回答は 28.4%となっています。
65 歳以上の調査とは逆転していますが、実際に介護サービスを利用し、恩恵を受け助かっ
ていることが「やむを得ない」と思うところに繋がっていると思われます。
0%
10%
20%
充実した介護サービスが受けられるなら、介護
保険料が上がることは、やむを得ない
40%
211人
介護サービスを抑制することで、介護保険料が
上がらないようにするべき
35.6%
131人
22.1%
168人
わからない
28.4%
6.1% 36人
その他
7.8% 46人
無回答
問
30%
現在「地域密着型サービス」として位置づけられている次のサービスのうち、利用し
たいと思えるサービスに○をつけてください。(○はいくつでも)
「小規模多機能型居宅介護(
「デイサービス」での利用を中心として、希望に応じ「訪問サ
ービス」や「ショートステイ」を組み合わせて利用するもの)」という回答が35.0%と最も多
くなっています。続いては、
「住み慣れた地域内にある定員29人以下の小規模な特別養護老人
ホーム」が23.6%、
「複合型サービス(看護と介護サービスを一体的に提供するサービス)
」
が22.0%となっています。
0%
10%
140人
住み慣れた地域内にある定員29人以下の小規模な特別養護老人ホーム
住み慣れた地域にある定員29人以下の小規模な介護付き有料老人ホーム
20%
46人
認知症高齢者専用デイサービス
56人
夜間に、利用者の通報を受けて随時サービスを提供する訪問介護
定期巡回・随時対応型訪問介護看護
複合型サービス
9.5%
207人
-27-
35.0%
4.7% 28人
44人
7.4%
56人
9.5%
130人
22.0%
133人
わからない
無回答
23.6%
7.8%
小規模多機能型居宅介護
夜間に、定期的に巡回してサービスを提供する訪問介護
40%
12.2%
72人
認知症高齢者グループホーム
30%
72人
12.2%
22.5%
第1部
問
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
自宅で介護を受ける上で、不安に思うことはどんなことですか。
(○はいくつでも)
「家族や親族に負担がかかってしまうのではないか不安」と回答した方が 47.0%と最も多
くなっています。続いては、
「利用料がどれだけかかるか不安」が 30.4%、
「別になし」が 20.3%
となっています。
0%
別になし
10%
20%
120人
278人
家族や親族に受け入れられるか不安
4.9% 29人
利用料がどれだけかかるか不安
180人
無回答
問
50%
47.0%
8.3% 49人
自宅の近くに事業所がないので交通手段の確保が不安
その他
40%
20.3%
家族や親族に負担がかかってしまうのではないか不安
サービスの利用方法やサービスの内容を知らないので不安
30%
114人
30.4%
19.3%
3.5% 21人
78人
13.2%
現在、支払っている介護サービスの利用料は、利用しているサービス量や内容からみ
て、どのように思いますか。(○はひとつ)
「適当だと思う」と回答し方が 75.9%と最も多くなっています。「高く感じる」という回
答は 15.0%、
「安く感じる」という回答は 6.0%となっています。
0%
安く感じる
適当だと思う
高く感じる
無回答
20%
6.0%
40%
60%
80%
100%
27人
340人
15.0%
67人
3.1% 14人
-28-
75.9%
第1部
問
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
現在利用しているサービスは何ですか。
現在利用しているサービスとしては、
「通所介護(デイサービス)」が 49.3%と最も多くな
っています。続いては、
「福祉用具貸与」が 27.5%、「訪問介護(ホームヘルプサービス)」
が 24.8%となっています。
在宅の方は複数回答となっているので、在宅サービスの件数が多くなっています。
0%
10%
20%
111人
訪問介護(ホームヘルプサービス)
7.4% 33人
訪問看護
7.6% 34人
14人
3.1%
221人
通所介護(デイサービス)
15.2%
通所リハビリテーション(デイケア)
12.1%
短期入所生活介護(特養等へのショートステイ)
特定施設入居者生活介護
3.3%
住宅改修
123人
52人
11.6%
64人
14.3%
13人
介護老人保健施設(老人保健施設)
3.6%
16人
認知症対応型通所介護
小規模多機能型居宅介護
認知症対応型共同生活介護
2.0%
9人
1.1%
5人
1.1%
5人
10人
2.2%
3.3%
15人
地域密着型特定施設入居者生活介護
1.1%
5人
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
1.6%
7人
定期巡回・随時対応型訪問介護看護
1.8%
8人
複合型サービス
1.6%
7人
無回答
-29-
54人
27.5%
2.9%
夜間対応型訪問介護
68人
15人
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
介護療養型医療施設(療養型病床群)
49.3%
11人
2.5%
福祉用具貸与
福祉用具購入
50%
7.6% 34人
訪問リハビリテーション
短期入所療養介護(老健・病院等へのショートステイ)
40%
24.8%
訪問入浴介護
居宅療養管理指導
30%
7.8% 35人
60%
第1部
問
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
施設に入所する希望はありますか。
(○はひとつ)
「将来入所したい」という回答が 32.6%と最も多く「今すぐにでも入所したい」と合わせ
ると 36.8%の方が施設入所を希望しています。続いては、「わからない」が 27.7%、「入所し
ない」が 13.5%となっています。
0%
今すぐにでも入所したい
10%
すでに入所している
193人
80人
問
40%
32.6%
13.5%
57人
9.6%
164人
わからない
無回答
30%
25人
4.2%
将来入所したい
入所しない
20%
73人
27.7%
12.3%
高齢者の生きがいのため、行政にどのようなことを要望しますか。
(〇はいくつでも)
「バス等公共交通機関の提供」と回答した方が 27.2%と最も多くなっています。続いては、
「老人クラブ・趣味のグループなどの紹介・相談」が 20.6%、「学習講座などについての情
報提供」が 12.8%となっています。
認定者のため、無回答が多い様ですが、上述のとおり、外出し社会参加を求めていること
がわかります。
0%
10%
高齢者の働く場についての情報提供
学習講座などについての情報提供
老人クラブ・趣味のグループなどの紹介・相談
20%
20.6%
56人
9.5%
活動組織の運営についての助言
1.5%
9人
会議室などの活動場所の提供
1.7%
10人
バス等公共交通機関の提供
161人
その他
9.8%
無回答
-30-
50%
12.8%
122人
ボランティアグループなどの紹介・相談
40%
47人
7.9%
76人
30%
27.2%
58人
244人
41.2%
第1部
問
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
あなたは、ボランティア活動を受けたいと思いますか。
「いいえ」と回答した方が 51.7%と最も多く、「はい」と回答した方が 29.1%となってい
ます。
19.3%
29.1%
114人
172人
306人
51.7%
はい
問
いいえ
無回答
上問で「はい」を選んだ方にお伺いします。
具体的に受けたいボランティアはどんなことですか。あてはまるものすべてに○をつ
けてください。
「送迎」と回答した方が 48.3%と最も多くなっています。続いては、
「話し相手」45.9%、
「庭の手入れ」がともに 36.6%となっています。
0%
20%
40%
79人
話し相手
45.9%
83人
送迎
48.3%
一人暮らし高齢者の昼食の配達
33人
布団干し
35人
20.3%
散歩の付き添い
36人
20.9%
食事作り
買い物
32人
ゴミ出し
27.3%
53人
22人
30.8%
12.8%
32人
その他
2.3% 4人
無回答
1.7% 3人
-31-
36.6%
18.6%
47人
掃除
洗濯
19.2%
63人
庭の手入れ
18.6%
60%
第1部
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
(6)アンケート調査から見える考察
問
あなたは普段、家の外には出ないで、家の中で過ごすことが多いですか。
65 歳以上調査では「はい」が 23.4%に対し、「いいえ」が 72.7%となっています。
それに対し要介護認定者調査では、
「家の中で過ごすことが多い」と回答する人が 77.4%で、
「いいえ」が 19.6%となっています。
【65 歳以上調査
n=649】
【要介護認定者調査
n=592】
3.0%
3.9%
23.4%
19.6%
72.7%
はい
問
77.4%
いいえ
無回答
はい
いいえ
無回答
あなたは普段、買い物、散歩、通院などでどのくらい外出されていますか。
65 歳以上調査では 47.9%が
「ほとんど毎日」と回答しています。
「週に 3~4 回程度」
の 25.6%
と合わせると 73.5%となっています。
それに対し要介護認定者調査では、
「ほとんど毎日」7.3%と「週に 3~4 回程度」17.7%を合
わせても 25%で、65 歳以上調査とは大差が見られます。また、通院を含めても「ほとんど外
出しない」が 19.6%で「月 1~2 回程度」の 22.8%を合わせると 42.4%となっています。
【65 歳以上調査
0%
n=649】
10%
20%
30%
【要介護認定者調査
40%
50%
47.9%
ほとんど毎日
週に3~4回程度
25.6%
11.7%
週に2回程度
0%
60%
ほとんど毎日
10%
n=592】
20%
30%
7.3%
週に3~4回程度
17.7%
週に2回程度
17.9%
週に1回程度
6.2%
週に1回程度
月に1~2回程度
5.7%
月に1~2回程度
ほとんど外出しない
1.2%
ほとんど外出しない
無回答
1.7%
無回答
-32-
11.7%
22.8%
19.6%
3.0%
40%
50%
60%
第1部
問
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
外出する場合、主な移動方法は何ですか。
65 歳以上調査では「自動車を自分で運転して」との回答が 62.4%、自転車も 9.1%の回答
がありました。徒歩は 2.9%でした。自らの意思で自由に遠方まで外出できる人が多い様子
が伺えます。
それに対し要介護認定者調査では、「自動車に乗せてもらう」が 68.2%と突出しています。
次いで徒歩 8.1%、自転車は 2.0%と、65 歳以上調査とは逆転しています。一人で外出するこ
とが困難で、誰かの手助けが必要である様子が伺えます。
【65 歳以上調査
n=649】
0%
徒歩
自転車
バイク
【要介護認定者調査
20%
40%
60%
0%
2.9%
徒歩
9.1%
1.8%
62.4%
自動車(自分で運転)
20%
2.0%
バイク
0.2%
60%
80%
6.1%
自動車(乗せてもらう)
68.2%
タクシー
0.5%
タクシー
バス
0.0%
バス
0.3%
電車
0.0%
電車
0.0%
その他
0.2%
その他
無回答
11.7%
無回答
40%
8.1%
自転車
自動車(自分で運転)
11.4%
自動車(乗せてもらう)
問
80%
n=592】
3.4%
4.6%
7.1%
あまり外出しない理由は何ですか。
65 歳以上調査でも要介護認定者調査でも「足腰等が痛いから」と回答する人が一番多くあ
りました。また「外出する目的がないから」や「外出する交通手段がないから」も「足腰等
が痛いから」に次いで多く、注目すべき項目と思われます。
【65 歳以上調査
n=85】
0%
人と話すのがあまり好きでないから
【要介護認定者調査
15%
30%
45%
外出する交通手段がないから
その他
無回答
45%
一緒に行く友人・知人がいないから
22.2%
56.6%
8.4%
26.3%
その他
8.2%
無回答
20.0%
-33-
60%
18.8%
足腰等が痛いから
35.3%
11.8%
30%
7.2%
外出する交通手段がないから
22.4%
足腰等が痛いから
15%
外出する目的がないから
31.8%
外出する目的がないから
一緒に行く友人・知人がいないから
0%
60%
人と話すのがあまり好きでないから
5.9%
n=320】
6.3%
第1部
問
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
介護が必要となることを予防するために、実施または予定されている次のサービスの
うち利用してみたいと思うものはありますか。
無回答が約 3 割ありましたが、筋力トレーニング等の介護予防事業を利用したいとの回答
が 49.6%と多くありました。
【65 歳以上調査
n=649】
0%
10%
20%
30%
40%
筋力トレーニング等、転倒予防・廃用症候群予防
に効果が期待されるサービス
低栄養状態に陥ることを予防する栄養指導等のサービス
口や歯(口腔)の清潔・健康を保つための
指導や点検のサービス
参加や交流を通じて閉じこもりを予防するサービス
60%
49.6%
16.5%
21.4%
14.9%
立ち上がる、歩くなど足の基本動作が衰えないよう、
足浴や爪の手入れを行うサービス
31.3%
無回答
問
50%
29.7%
お住まいは一戸建て、または集合住宅のどちらですか。また、お住まいは、次のどれ
にあたりますか
日常生活圏域ニーズ調査、要介護認定調査者いずれも「一戸建て」で「持ち家」との回答
が 90%以上でした。
【日常生活圏域ニーズ調査
n=754】
0%
1.6% 4.6%
20% 40% 60% 80% 100%
持家
民間賃貸住宅
集合住宅
3.6%
公営賃貸住宅
(市・県営、都市機構、公社等)
0.0%
借間
0.1%
その他
1.2%
無回答
3.2%
93.8%
一戸建て
91.9%
無回答
-34-
第1部
【要介護認定者調査
2.7%
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
n=592】
1.4%
5.9%
90.0%
持ち家一戸建て
問
借家一戸建て
その他
無回答
現在の世帯状況を教えてください。
要介護認定者調査の世帯状況では「本人と子どもや子どもの家族などと同居の世帯」が
41.2%でありますが、
「ひとり暮らし」が 23.0%、
「本人と 65 歳以上の配偶者のみの世帯」が
20.1%で、合わせると 43.1%が高齢者世帯との結果となり、前述世帯を上回っています。
このことを前問と合わせ考えますと、老々介護の実態を反映し、将来の空き家対策等を示
唆するものと思われます。
【要介護認定者調査
n=592】
0%
20%
本人だけの単身世帯(ひとり暮らし)
本人と高齢の親や兄弟などと同居の世帯
20.1%
2.9%
0.7%
本人と子どもや子どもの家族などと同居の世帯
その他の世帯
無回答
60%
23.0%
本人とその配偶者(65歳以上)のみの世帯
本人とその配偶者(65歳未満)のみの世帯
40%
41.2%
9.1%
3.0%
-35-
第1部
問
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
一人暮らし以外の方で、家族の勤め等により、昼間ひとりで居ることは多いですか。
介護認定者調査の世帯状況ではひとり暮らし以外の人が「昼間ひとりで居ることが多い」
と回答した人は 30.8%で、前問の「ひとり暮らし」と合わせると、実際に日中ひとり暮らし
の人が約半数を占めていると思われます。
【要介護認定者調査
n=438】
11.2%
30.8%
58.0%
はい
いいえ
無回答
●アンケート抜粋からも、一人ひとりが自助に努め、身近な地域での互助を高め、より安心
して生活ができるような“しくみづくり”が必要であることが伺えます。
-36-
第1部
第4節
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
介護保険事業の概況
(1)認定者数の推移
第5期計画期間の各年 10 月における、市の要介護等認定者数の推移は次のとおりです。
平成 24 年 10 月は 7,329 人、平成 25 年 10 月は 7,690 人、平成 26 年 10 月は 8,063 人
と、計画値より増加傾向にあります。
平成 24 年 10 月
計画
(a)
実績
(b)
平成 25 年 10 月
b/a(%)
計画
(c)
実績
(d)
平成 26 年 10 月
d/c(%)
計画
(e)
実績
(f)
f/e(%)
要支援 1
681
772
113.4
709
798
112.6
736
844
114.7
要支援 2
853
865
101.4
900
915
101.7
941
953
101.3
要介護 1
1,315
1,323
100.6
1,379
1,429
103.6
1,443
1,569
108.7
要介護 2
1,309
1,351
103.2
1,294
1,425
110.1
1,199
1,420
118.4
要介護 3
1,071
1,172
109.4
1,061
1,215
114.5
1,047
1,294
123.6
要介護 4
957
942
98.4
994
970
97.6
1,004
1,036
103.2
要介護 5
929
904
97.3
976
938
96.1
1,023
947
92.6
7,115
7,329
103.0
7,313
7,690
105.1
7,393
8,063
109.1
要支援
計
※各年度 10 月末日現在の人数です。
※介護サービス課
-37-
第1部
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
(2)サービス利用者数の推移
サービス利用者の推移は次のとおりです。
居宅サービス及び地域密着型サービスともに利用者数は増加傾向にありますが、施設
サービス利用者数は微増傾向にあります。
サービス利用者数の推移(人/月・%)
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
4,171
4,401
4,645
-
105.5
105.5
要支援 1
391
420
439
要支援 2
544
584
614
要介護 1
922
1,001
1,139
要介護 2
966
996
1,044
要介護 3
669
714
694
要介護 4
400
398
414
要介護 5
279
288
301
544
599
683
-
110.2
113.9
1,205
1,247
1,318
-
103.5
105.7
介護老人福祉施設
698
731
794
介護老人保健施設
392
392
391
介護療養型医療施設
115
124
133
居宅サービス利用者対前年比
要支援
地域密着型サービス利用者
対前年比
施設サービス利用者対前年比
注:施設サービスの利用者について、月間で施設を移動するなどの動きがあり、それぞれの施設で 1 人として
カウントするため、全体数と各施設の合計数は一致しません。平成 26 年度は見込値。
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-38-
第1部
総論/第3章
高齢者および介護保険をめぐる現況
(3)サービス費の状況
介護給付費の推移は次のとおりです。
居宅サービス費は平成 25 年度に増加しましたが、平成 26 年度には減少しています。
地域密着型サービス費は僅かに減少傾向にあり、施設サービス費は増加傾向にあります。
サービス費の状況(介護給付)(千円/月・%)
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
427,413
452,852
457,477
-
106.0
101.0
116,662
127,989
145,978
-
109.7
114.1
313,893
326,567
345,467
-
104.0
105.8
介護老人福祉施設
175,616
184,051
202,014
介護老人保健施設
99,489
100,145
102,612
介護療養型医療施設
38,788
42,371
40,841
居宅サービス費対前年比
地域密着型サービス費
対前年比
施設サービス費対前年比
注:平成 26 年度は見込値
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
介護予防サービス、地域密着型介護予防サービス費はともに平成 25 年度にほぼ横ばい
傾向、平成 26 年度では、減少しています。
サービス費の状況(介護予防給付費)(千円/月・%)
平成 24 年度
平成 25 年度
34,160
36,822
38,183
-
107.8
103.7
1,530
1,659
1,312
-
108.4
79.1
介護予防サービス費対前年比
地域密着型介護予防サービス費
対前年比
注:平成 26 年度は見込値
平成 26 年度
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-39-
第1部
総論/第4章
第4章
第1節
計画期間における将来推計
計画期間における将来推計
高齢者人口の推計
第6期計画期間における総人口、高齢者人口の推計は次のとおりになります。
総人口はやや減少傾向にありますが、高齢者人口は増加傾向となり、着実に高齢化が進
展するものと見込まれます。その推移は、毎年 0.5 ポイント程度の上昇率であり、目標年
度である平成 29 年度の高齢化率は 25.0%になるものと推計されます。
太田市の高齢者人口の推計(人・%)
平成 27 年度
平成 28 年度
平成 29 年度
平成 32 年度
平成 37 年度
総人口
220,824
220,512
220,092
218,324
214,015
65~74 歳
30,366
30,814
30,777
29,399
23,149
75 歳以上
22,319
23,200
24,257
26,974
32,752
合
計
52,685
54,014
55,034
56,373
55,901
高齢化率
23.9
24.5
25.0
25.8
26.1
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
第2節
要介護等認定者数の推計
第6期計画期間における要介護等認定者数の推計は次のとおりになります。
認定者数は確実に増加し、目標年度である平成 29 年度には、8,849 人になるものと推計
されます。
太田市の要介護(支援)認定者数の推計(人)
平成 27 年度
平成 28 年度
平成 29 年度
平成 32 年度
平成 37 年度
要支援 1
891
912
930
1,013
1,156
要支援 2
973
1,001
1,028
1,131
1,289
要介護 1
1,744
1,876
2,002
2,316
2,637
要介護 2
1,439
1,455
1,455
1,556
1,774
要介護 3
1,282
1,304
1,319
1,435
1,620
要介護 4
1,049
1,078
1,102
1,229
1,408
要介護 5
986
1,002
1,013
1,105
1,253
8,364
8,628
8,849
9,785
11,137
合
計
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-40-
第2部
各論
第2部
第1章
第1節
各論/第1章
一人ひとりの健康づくりの推進
一人ひとりの健康づくりの推進
生活習慣病予防の推進
(1)現状の取組み
市民一人ひとりの健康づくりを支援していくため、生活習慣病予防を目的として、健
康に関する知識や適切な生活習慣の改善を身につけるための健康教育・相談を地域や関
係機関と連携して取り組んでいます。
また、平成 20 年 4 月より、40~74 歳の国民健康保険加入者を対象に生活習慣病をよ
り効果的に予防するため、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した「特
定健康診査・特定保健指導」が始まりました。
これにより、生活習慣病発病の危険度により対象者を階層化し、改善や予防に向けた
支援(特定保健指導)を行うことになり、より早い段階で生活習慣を改善し、生活習慣
病を予防することが可能になりました。市においても、この健診制度を積極的に推進し
ています。
また、この制度の趣旨を踏まえ、後期高齢者医療制度加入者(原則として 75 歳以上の
人)を対象に行っている「基本健康診査」も特定健康診査と同様の項目で実施していま
す。
特定健康診査
特定健康診査は、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した健診で、以下の項目を実施します。
基本的な項目
質問票(服薬歴、喫煙歴等)
身体計測(身長、体重、BMI、腹囲)
血圧測定
理学的検査(身体検査)
検尿(尿糖、尿蛋白)
血液検査 脂質検査(中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール)
血糖検査(空腹時血糖またはHbA1c)
肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP)
腎機能検査(クレアチニン)
詳細な健診項目
※一定の基準の下、医師が必要と認めた場合に実施
心電図、眼底検査、貧血検査(赤血球、血色素量、ヘマトクリット値)
-41-
第2部
各論/第1章
一人ひとりの健康づくりの推進
特定保健指導
特定健康診査の結果から、生活習慣病の発症リスクが高く、生活習慣の改善による生活習慣病の予防効果が
多く期待できる方に対して、生活習慣を見直すサポートをします。
特定保健指導には、リスクの程度に応じて、動機付け支援と積極的支援があります。
動機付け支援
積極的支援(リスク高)
初回面接:個別面接20分以上、または8名以下のグループ面接で80分以上
専門的知識・技術をもった者(医師・保健師・管理栄養士等)が、対象者に合わせた実践的なアドバイス等を行います。
自身で「行動目標」に沿って、生活習慣改善を実践
面接・電話・メール・FAX・手紙などを用いて、生
活習慣の改善を応援します(約3ヶ月後)。
実績評価:面接・電話・メール等で健康状態・生活習慣(改善状況)を確認(6ヵ月後)
(2)現在までの実施概要
ア.健康教育
一人ひとりの生活習慣の改善を図るため、医師会、健康推進員、食生活改善推進員
と連携し、市民に関心のあるテーマや、生活習慣病予防を目的とした講演会や検診後
の結果説明会などを積極的に開催しています。
また、疾病予防を目的に、食生活改善などを学ぶ糖尿病等生活習慣病予防教室や歯
周疾患予防教室の実施、各地区で行っている運動教室の開催、疾病の早期発見のため
の乳がん自己触診法の普及啓発も行っています。
さらに、民生児童委員やふれあい相談員が中心となって各地区の集会所で行う「ふ
れあい・いきいきサロン」や各種団体からの依頼で、健康教育を行っています。
イ.健康相談
各地区で実施している月 1 回の定期健康相談に加え、年間を通して行われている各
保健センターでの来所や電話による相談により、市民がいつでも気軽に相談しやすい
体制を作っています。
また、特定健診や骨密度検診等各種健(検)診後の相談や保健指導、心身の健康に
関する相談等の他、禁煙支援のための相談や高血圧予防のための減塩相談を実施して
います。
さらに、「ふれあい・いきいきサロン」や各種団体からの依頼で、血圧測定や健康
相談を行い、併せて知識の普及を図っています。
-42-
第2部
各論/第1章
一人ひとりの健康づくりの推進
ウ.地域指導者の育成
地域の健康づくりに関係する団体の育成と支援を目的として、健康づくり研修会や
養成講座を開催し、健康推進員や食生活改善推進員など地域指導者の育成を行ってい
ます。
健康教育・健康相談・健康づくり事業の実施状況(回・人)
区分
乳がん自己触診法指導
平成 23 年度
回数
平成 24 年度
人数
回数
平成 25 年度
人数
回数
人数
30
2,205
29
2,171
32
2,075
137
4,141
138
4,234
131
4,348
骨粗しょう症結果説明会・相談会
12
230
12
204
15
223
転倒予防・生活習慣病等予防教室
7
139
6
175
5
32
歯周疾患予防教室
2
47
1
15
2
52
健康づくり講演会
1
576
2
909
2
592
30
1,016
42
1,355
50
1,614
150
205
91
118
72
132
-
924
-
1,179
-
1,674
地区運動教室
その他教室等健康教育
定期健康相談・減塩相談
不定期来所相談・電話相談
※健康づくり課
(3)第6期計画の施策内容
これからの健康づくりを進めるにあたっては、市民の関心と生活習慣を踏まえて、生
活習慣病の予防につながるよう一人ひとりの健康意識の向上とともに、それを持続させ
る機会や環境の整備が重要なことから、次の 4 つについて取り組みます。
ア.健康教育・健康相談の充実
市民の関心、生活習慣、疾病構造の動向などを勘案し、ボランティア団体や保健福
祉関係者および関係機関との連携強化を図りながら、多くの方に参加していただける
プログラムの提供と各種健(検)診結果から疾病予防のために必要な知識を得るため
の教室や相談を開催し疾病予防に努めます。
また、高齢者の閉じこもりを防止するための「ふれあいサロン・いきいきサロン」
等での健康相談・健康教育を積極的に推進します。
イ.「健康おおた 21」の推進
平成 14 年 8 月に公布された「健康増進法」及び平成 20 年 3 月に策定された「健康
おおた 21」に基づき、
「一次予防の重視」、「健康に関わる環境整備の推進」、「具体的
-43-
第2部
各論/第1章
一人ひとりの健康づくりの推進
目標設定による健康づくり」
、
「市民が主役の健康づくり」の 4 つの基本的な考え方に
基づいた健康づくりの推進を図ります。
ウ.スポーツ・レクリエーション活動の推進
多様な交流の中で、楽しみながら身体を動かし健康づくりにつながる機会をより多
くの市民に提供するため、関係機関との連携を図りながら、スポーツ教室やイベント
を開催していきます。
また、スポーツ関係団体や老人クラブなどを中心に、スポーツ・レクリエーション
活動の活性化を図るとともに、新たな高齢者向けのスポーツ種目や実施方法について
の調査研究を行い、提案していきます。
エ.適切な情報の提供
情報化社会の進行に伴い、健康づくりの情報が氾濫していることから、食事や運動
など基本的な生活習慣についての正しい情報を提供します。
第2節
健康管理
(1)現状の取組み
市民一人ひとりが主体的に健康管理を行えるように、また、少しでも早く疾病を発見
し、早期からの治療を可能にするため、主に 40 歳以上の市民を対象に必要な健康診査と
指導を行う「特定健康診査・特定保健指導・がん検診」を医療機関などと連携して取り
組んでいます。
平成 23 年度より、65 歳以上の市民を対象として実施していた結核(胸部レントゲン)
検診を、40 歳以上を対象とした「結核・肺がん検診」として実施しています。
また、生活習慣病予防のための教室や講演会等を開催し、知識の普及啓発に取り組む
と同時に、定期健康相談や高血圧等疾病予防のための相談も開設し健康の保持増進を図
っています。
-44-
第2部
各論/第1章
一人ひとりの健康づくりの推進
(2)現在までの実施概要
ア. 特定健康診査および各種がん検診等
各健(検)診によって受診率が異なっていますが、全体的に目標に対しては低い受
診率で推移しています。
予防接種法の一部改正を受けて、平成 13 年度からはインフルエンザの予防接種を、
平成 26 年度からは、高齢者の肺炎球菌予防接種を希望者に対して行っています。
特定健康診査・各種がん検診等の実施状況(人・%)
区
特定健康診査
基本健康診査
(特定健康診査)
胃がん検診
大腸がん検診
子宮がん検診
乳がん検診
骨密度検診
歯周疾患検診
結核・肺がん検
診
前立腺がん検診
分
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
実施人数
12,743
12,919
14,066
受診率
32.7
33.1
35.9
実施人数
6,614
6,912
7,581
受診率
31.8
32.1
34.4
実施人数
14,474
14,713
16,129
受診率
21.4
21.5
23.2
実施人数
15,208
15,347
16,549
受診率
22.4
22.5
23.8
実施人数
11,845
11,539
12,366
受診率
22.6
22.5
23.9
実施人数
9,914
9,624
10,320
受診率
20.4
20.3
21.5
実施人数
(1,679)679
(1,810)703
(1,723)741
受診率
11.5
12.3
12.8
実施人数
(118)16
(116)14
(166)37
受診率
0.3
0.2
0.6
実施人数
18,501
18,583
19,493
受診率
27.3
27.2
28.0
実施人数
4,712
4,777
5,202
受診率
28.6
28.6
30.8
※国民健康保険課・医療年金課・健康づくり課
注:特定健康診査は、太田市国民健康保険加入の 40 歳以上の方が対象。
基本健康診査は、後期高齢者医療制度加入の方を対象、特定健康診査と同様の項目で実施。
乳がん検診は 30 歳以上、子宮がん検診は 20 歳以上の女性が対象。
骨密度検診は 40、45、50、55、60、65、70 歳の女性が対象、( )内は 30 歳以上全受診者数。
歯周疾患検診は、40、50、60、70 歳の方が対象、( )内は 40 歳以上全受診者数。
-45-
第2部
各論/第1章
一人ひとりの健康づくりの推進
インフルエンザ予防接種の実施状況(人)
区
分
平成 23 年度
インフルエンザ予防接種実施人数
25,407
平成 24 年度
平成 25 年度
25,793
27,220
※健康づくり課
(3)第6期計画の施策内容
“自分の健康は自分で守る”という意識を市民全体に浸透を図るためには、日常から
の健康管理を自ら実践していく意識の向上と、定期的に健康を知る機会が必要なことか
ら、健康管理と疾病の早期発見に向けて次の 2 つについて取り組みます。
ア.健康教育・健康相談の拡充
健康相談を通じて市民ニーズを把握し、適切な健康管理につなげていくため、健康
推進員、民生児童委員、老人クラブ、自治会などを通じて地域への十分な周知を図る
とともに、医療機関との連携強化を図り健康教育を実施します。また、定期健康相談
の充実と重点健康相談やいつでも気軽に相談できる体制の整備・拡充を図ります。
イ.健(検)診の受診率の向上
受診率の向上を図るため、地域住民に健(検)診の重要性や、健(検)診後のフォ
ローの大切さの周知と普及啓発活動に努めます。
-46-
第2部
第3節
各論/第1章
一人ひとりの健康づくりの推進
介護予防・リハビリテーション
(1)現状の取組み
できる限り介護が必要な状態にならないよう、また、介護や支援の必要な状態がそれ
以上進行せずに回復に向かうよう、歯科医師や保健師、理学療法士、歯科衛生士などが
必要な指導を行う「訪問指導」
、身体機能が低下している方を対象に身体機能の回復を図
る「機能訓練」等を、医療機関などと連携して取り組んでいます。
(2)現在までの実施概要
ア.訪問指導
寝たきりの原因となる病気の予防を目的とした、特定健康診査や各種がん検診後の
訪問による事後指導を実施しています。また、寝たきり高齢者や一人暮らし高齢者に
対し、歯科衛生士による訪問口腔指導も実施しています。
訪問指導の実施状況(人)
平成 23 年度
区
分
平成 24 年度
平成 25 年度
被訪問指
導実人員
被訪問指
導延人員
被訪問指
導実人員
被訪問指
導延人員
被訪問指
導実人員
被訪問指
導延人員
373
389
311
322
250
261
ねたきり高齢者
15
16
7
7
11
11
(再掲:訪問口腔指導)
12
13
4
4
4
4
1
1
3
3
2
2
174
187
179
192
188
196
要指導者
閉じこもり予防
その他
※健康づくり課
イ.機能訓練
機能訓練は市総合健康センターや新田保健センターで実施しています。
機能訓練の実施状況(人)
区
分
平成 23 年度
A 型訓練
機能訓練
平成 24 年度
平成 25 年度
107
69
60
日常生活訓練
4,615
4,023
3,363
リハビリ相談
32
49
44
※健康づくり課
-47-
第2部
各論/第1章
一人ひとりの健康づくりの推進
(3)第6期計画の施策内容
人は加齢などによる身体機能の衰えは防ぐことはできません。しかし、できる限り衰
える時期を遅らせること、さらに、介護や支援が必要になってもその進行を防ぎ回復す
るような環境を整えることが、安心して暮らせる社会の大切な要因となることから、介
護予防とリハビリテーションの充実に向けて次のことについて取り組みます。
ア.訪問指導の拡充
介護予防が必要な方に対する訪問指導の充実を図るとともに、介護家族の健康管理
を目的とした訪問指導に取り組みます。
イ.機能訓練の実施
身体機能の衰えを防ぐための運動や訓練を実施していきます。
第4節
地域医療体制
(1)現状の取組み
休日や年末年始における初期の急病患者に備えて、在宅当番医制を実施しています。
また、平日夜間急病診療所では、月曜日から土曜日の夜間における初期急病患者の診
療を行っているほか、歯科の救急診療としては、休日歯科診療所が運営されています。
さらに、入院治療を必要とする患者のために、救急告示病院による病院群輪番制を確
保するなど救急医療の体制作りに取り組むとともに、太田記念病院内に高度救急医療支
援センターを設置し、三次救急医療体制を整えています。
(2)第6期計画の施策内容
医療体制の整備は、安心して暮らしていくために最も大切な要素の一つとして、欠か
すことのできない社会基盤であることから、本市は地域医療体制の充実に向けて次の 2
つについて取り組みます。
ア.地域医療の推進
地域医療において中心的な役割を果たす「かかりつけ医」選びを促進するため、医
師会との連携により啓蒙普及に努めます。また、歯科医師会とも連携を図り、定期的
な訪問診療や緊急時の往診など、要介護状態にある高齢者に対しての在宅訪問指導を
推進します。
イ.救急医療体制の充実
病院間での救急医療体制のネットワークづくりをすすめるとともに、救急告示病院
を中心とした救急医療体制の確保と充実に向けて支援を行っていきます。
-48-
第2部
第2章
第1節
各論/第2章
高齢者の能力発揮への支援
高齢者の能力発揮への支援
仲間づくり・社会参加意欲への向上
(1)現状の取組み
高齢者自身の自主的な活動である「老人クラブ」、高齢者が集う「老人福祉センター」
、
高齢者の学習意欲を満たし、能力活用の機会となる「生涯学習」などに、関係機関と連
携して取り組んでいます。
(2)現在までの実施概要
ア.老人クラブ
老人クラブでは、住みなれた地域を活動の場として、ゲートボール、グラウンドゴ
ルフなどの軽スポーツによる健康づくり、環境美化などの社会奉仕活動、しめ縄作り・
もちつき大会や昔の遊びの伝承などによる小中学生との世代間交流事業等を開催し、
会員相互の親睦と組織の連携を深めるとともに、県や県老連主催の大会等にも積極的
に参加し活動範囲を広げています。
このように、様々な形で社会に関わることで、高齢者の生きがいづくりだけでなく
心身の健康の維持・増進に繋がるなど重要な役割を果たしています。
しかしながら、全国的な傾向と同様に太田市でも老人クラブの会員数・クラブ数の
減少、加入率の低下が続いているため、クラブ数、会員の増加が課題となっています。
老人クラブの加入状況(人・%)
区
分
平成 23 年度
会員数
クラブ数
加入率
平成 24 年度
平成 25 年度
9,754
9,204
8,499
146
140
131
15.6
14.4
13.1
※元気おとしより課
老人クラブ連合会主催事業参加者数(人)
区
分
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
ゲートボール大会
147
116
118
スマイルボウリング・輪投げ大会
356
340
356
グラウンドゴルフ大会
171
178
180
ペタンク大会
111
102
102
囲碁・将棋大会
41
41
35
世代間交流事業
5,673
6,366
6,229
老人福祉文化祭
1,300
1,300
1,030
※元気おとしより課
-49-
第2部
各論/第2章
高齢者の能力発揮への支援
イ.老人福祉センター
65歳以上の市民は「げんき手帳」提示により無料で利用できる施設で、地域の高
齢者同士を結ぶコミュニティ機関の役割も果たしています。
各センターでは自主事業やサークル活動が実施され、健康体操や芸能発表会、カラ
オケやダンスサークルなど、様々な事業を行っています。
老人福祉センターの利用状況(人・日)
年
度
平成
23 年度
施設名
(略称)
合
老人
付添人
市外
計
小計
開館
日数
1日
平均
32,208
1,759
274
422
2,455
34,663
278
125
第一
61,489
4,481
491
1,130
6,102
67,591
276
245
第二
19,060
555
257
132
944
20,004
277
72
かたくり
21,405
1,734
386
1,040
3,160
24,565
276
89
いこい
16,664
1,369
67
475
1,911
18,575
120
155
150,826
9,898
1,475
3,199
14,572
165,398
1,227
686
高齢
31,958
2,066
162
361
2,589
34,547
294
118
第一
62,984
3,640
268
785
4,693
67,677
292
232
第二
22,212
796
241
90
1,127
23,339
293
80
かたくり
23,814
1,633
289
878
2,800
26,614
293
91
いこい
40,437
3,278
75
906
4,259
44,696
294
152
181,405
11,413
1,035
3,020
15,468
196,873
1,466
673
高齢
31,190
1,054
49
280
1,383
32,573
292
112
第一
60,632
2,095
120
579
2,794
63,426
289
219
第二
21,611
1,027
151
143
1,321
22,932
291
79
かたくり
23,648
850
30
687
1,567
25,215
291
87
いこい
40,249
2,687
39
807
3,533
43,782
292
150
177,330
7,713
389
2,496
10,598
187,928
1,455
647
計
平成
25 年度
料
料
高齢
計
平成
24 年度
有
無
計
※高齢者福祉施設課
※施設名は以下のとおりです。
高
齢:高齢者総合福祉センター
第
一:第一老人福祉センター
第
二:第二老人福祉センター
かたくり:老人福祉センターかたくりの里
い こ い:藪塚いこいの湯
-50-
第2部
各論/第2章
高齢者の能力発揮への支援
ウ.生涯学習
行政センターにおいて高齢者教室(○○大学・○○学級など、センターごとに名称
は異なります)を実施しています。この教室では健康講座・公演鑑賞・施設見学・軽
スポーツなど、高齢者を対象とした多彩な事業を行っています。
高齢者教室の参加状況(人・回)
地 区
平成 23 年度
受講生
回数
平成 24 年度
延人数
受講生
回数
平成 25 年度
延人数
受講生
回数
延人数
太田
215
12
1,388
225
12
1,319
180
5
486
九合
235
10
1,640
248
11
1,838
244
11
1,899
沢野
148
11
1,142
162
11
1,164
178
11
1,272
韮川
146
11
1,601
229
11
1,521
225
11
1,522
72
12
601
82
12
690
78
11
690
強戸
116
11
813
110
11
765
119
11
849
休泊
138
11
757
151
11
792
149
11
572
宝泉
125
11
…
108
11
…
102
11
…
毛里田
76
12
487
94
12
594
85
12
581
尾島
-
-
-
-
-
-
-
-
-
世良田
-
-
-
-
-
-
-
-
-
木崎
28
5
91
24
6
85
…
5
67
生品
113
9
315
100
11
299
150
9
279
綿打
33
6
155
36
6
146
37
6
156
藪塚本町
54
7
363
67
7
351
57
7
301
128
9,353
1,636
132
9,564
1,604
121
8,674
鳥之郷
合
計
1,499
※各地区行政センター
-51-
第2部
各論/第2章
高齢者の能力発揮への支援
(3)第6期計画の施策内容
高齢者の持つ知識・経験・技術を地域社会に役立てていくことが、健康寿命の延伸や
生きがいを持った生活につながることから、
「仲間づくり」と「社会参加意欲の向上」を
図るため、次の3つについて取り組みます。
ア.老人クラブの活性化
高齢化が進む中で、自らの高齢期を健全で豊かなものにするために様々な活動を行
う老人クラブの重要性は高まっていますが、価値観やライフスタイルが多様化し、趣
味・生涯学習・スポーツ・ボランティアなどの選択肢の中で、生きがい活動や社会貢
献活動を行う高齢者が増える一方で、60 歳代を中心とした若年高齢者の老人クラブへ
の加入は減少しています。
充実した事業が実施できるよう各単位クラブに対する運営費の助成を行うほか、各
種スポーツ大会、老人福祉文化祭の開催、社会奉仕活動や在宅寝たきりの会員に対す
る友愛訪問、小中学生との世代間交流といった地域福祉事業などの取組に必要な経費
の一部を助成するなど、魅力ある活動が展開できるよう支援を行います。
イ.老人福祉センターの充実・高齢者の社会参加の環境づくり
老人福祉センターでは自主事業やサークル活動を活発に行い、健康の増進、教養の
向上、レクリエーションなど、地域の人々と楽しく語らう場を充実し、仲間づくり・
いきがいづくりを支援します。
また、高齢者の地域における居場所を確保するとともに、社会参加の促進のための
情報提供を行い、高齢者が地域活動やボランティア活動に参加しやすい環境づくりを
進めます。
ウ.生涯学習機会の拡充
地域の特性に応じた学習内容の一層の拡充を図るとともに、できるだけ多くの方が
学習の機会を選択して学ぶことができるよう取り組んでいきます。
さらに、行政センターにおいて、生涯学習の一環として高齢者教室を開催するほか、
各地区に生涯学習推進協議会を設置し、高齢者を含む、「中・高年齢者生き甲斐づく
り推進事業」を実施します。
-52-
第2部
第2節
各論/第2章
高齢者の能力発揮への支援
能力発揮の機会拡大・就労支援
(1)現状の取組み
高齢者の持つ技術を活用する機会となる「シルバー人材センター」、高齢者無料職業紹
介所による職業斡旋や、職業訓練事業を活用した能力開発などの「就労支援」により、
高齢者の持つ能力発揮の機会拡大と生きがいづくりに取り組んでいます。
(2)現在までの実施概要
ア.シルバー人材センター
「自主・自立、共働・共助」の基本理念のもと、長年培ってきた知識や経験を生か
すとともに、高齢者が健康で充実した生活を送ることができるよう、働く意欲のある
高齢者に就業の機会を提供しています。
平成 24 年度からは計画的なセンター運営を図るため策定した「第2次中・長期計画」
に基づき、積極的な広報等 PR 活動による就業開拓に取組み、契約金額は順調な伸びを
示しており、さらなる受注拡大に努めています。
太田市シルバー人材センターの加入状況(人)
区
分
平成 24 年度
平成 25 年度
800
813
830
70 歳未満
349
324
330
70 歳以上
287
310
331
70 歳未満
95
98
89
70 歳以上
69
81
90
会員総数
男性
女性
平成 23 年度
※元気おとしより課
-53-
第2部
各論/第2章
高齢者の能力発揮への支援
イ.就労支援
高齢者無料職業紹介所による就労支援を行っています。求人数、求職数ともに増加
傾向にありますが、就職数については微増傾向にあります。
高齢者無料職業紹介所の取扱状況(人)
区
求人
求職
再来
紹介
就職
分
男性
女性
計
男性
女性
計
男性
女性
計
男性
女性
計
男性
女性
計
平成 23 年度
36
22
58
85
64
149
207
53
260
24
9
33
11
4
15
平成 24 年度
65
34
99
138
88
226
93
93
362
37
28
65
14
9
23
平成 25 年度
47
64
111
107
65
172
93
93
317
40
18
58
17
8
25
※元気おとしより課
(3)第6期計画の施策内容
ア.シルバー人材センターの活性化
高齢者自身が社会を支える担い手として、自己の体力や能力に応じて、可能な限り
長く社会の一員として現役生活を続けていくことは、健康維持や生きがいづくりの面
からたいへん意義のあることといえます。地域へのPRによる一般家庭からの受託の
拡大、行政や民間事業者の協力による職種の確保、会員の確保と技術向上など、幅広
い活動が展開できるよう支援していきます。
イ.就労支援の推進
高齢者の生きがいづくりと、活力ある地域社会の形成にとって、就業機会の確保は
大きな要素です。ハローワークや商工団体等の関係機関と連携して高齢者の職業能力
の向上とともに、高齢者雇用の確保に向けて事業者に働きかけていきます。
-54-
第2部
第3章
第1節
各論/第3章
一人ひとりの生活の質の向上
一人ひとりの生活の質の向上
ひとり暮らし高齢者への支援
(1)現状の取組み
ひとり暮らしの高齢者世帯等を対象に、その在宅生活を支援するため、要介護認定の
判定を要せず調査に基づきサービスを提供しています。現在実施している4つのサービ
スは、いずれも今後、高齢者の増加に伴い利用者が増える傾向にあります。
また、各行政センター等に「ふれあい相談員」を配置し、家に閉じこもりがちなひと
り暮らし高齢者等を訪問して安否確認や相談、各種サービス等の情報提供を行うととも
にバスツアーや各種講座を開催し、孤独感の解消を図る「高齢者地域福祉自立支援事業」
を太田市社会福祉協議会に委託しています。
平成 24 年 11 月から、ひとり暮らし高齢者が地域で安心して生活できるよう、また孤
立死を防止するため、市職員による「おとしより見守り隊」を組織し、月 2 回の見守り
活動を実施しています。
各サービスの概要
サ ー ビ ス 名
寝具丸洗い乾燥
日常生活用具の給付
・電磁調理器
・火災報知器
・自動消火器
緊急通報装置の貸与
福祉電話の貸与
概
要
・65 歳以上のひとり暮らし、ねたきり高齢者
・寝具を預かり、最大、年 10 回の乾燥と 2 回の丸洗いサービス
を提供
・ひとり暮らし高齢者、ねたきり高齢者
<窓口>市及び地域包括支援センター
・地域包括支援センターを通じて、本人や世帯の状況を調査し、
給付する
・生計中心者の前年度所得税の状況により、利用者負担あり
・概ね 65 歳以上のひとり暮らしの方に対し、緊急事態発生時に、
消防署に直接通報ができる装置を設置
〈窓口〉市及び地域包括支援センター
・地域包括支援センターを通じて、本人や世帯の状況を調査し、
貸与する
・ひとり暮らし高齢者(継続的に安否確認の必要な方)、低所得
者、生活保護者
・架設料、基本料金は市が負担、通話料金は本人が負担
※介護サービス課
-55-
第2部
各論/第3章
一人ひとりの生活の質の向上
(2)現在までの実施概要
各サービスの利用状況(人)
区
分
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
寝具丸洗い乾燥
実利用人数
129
133
114
日常生活用具の給付
実利用人数
16
4
2
緊急通報装置の貸与
実利用人数
1,208
1,251
1,041
福祉電話の貸与
実利用人数
34
38
32
※介護サービス課
高齢者地域福祉自立支援事業(人)
区
分
平成 23 年度
ひとり暮らし高齢者数
平成 25 年度
4,308
4,658
5,087
25
27
27
49,572
62,361
66,992
ふれあい相談員人数
ひとり暮らし訪問回数
平成 24 年度
※元気おとしより課
おとしより見守り隊事業(人・%)
区
分
平成 24 年度
対象者数(年度当初)
平成 25 年度
413
387
延べ訪問数
2,967
7,707
延べ安否確認数
2,276
6,756
安否確認の割合
76.7
87.7
※元気おとしより課
(3)第6期計画の施策内容
ひとり暮らし高齢者世帯数は、高齢化と核家族化の進展により、今後さらに増えるこ
とが予想されます。そのため、社会的孤立感を解消し、健康で自立した生活を送れるよ
うに支援することが重要なことから、高齢者地域福祉自立支援事業を柱に、きめ細かい
サービスを提供できるよう体制の充実を進めるとともに、利用促進に向けた普及活動を
一層推進します。
-56-
第2部
第2節
各論/第3章
一人ひとりの生活の質の向上
要援護高齢者への支援
(1)現状の取組み
介護保険の要介護認定で「非該当者」の判定を受けた方、いわゆる自立の方の中で、
調査に基づきサービスの提供が必要であると認められた場合は、次の3つのサービスを
受けることができます。
また、要介護認定で「要支援者」の方に対し通院乗降介助が必要な場合は、通院支援
サービスが受けられます。
各サービスの概要
サ ー ビ ス 名
概
生活支援型家事援助
生きがい型デイサービス
生活支援型短期入所
通院支援サービス
要
・太田市在住の 65 歳以上の方で、要介護認定で非該当者と判定
された方
〈窓口〉市及び地域包括支援センター
〈調査〉地域包括支援センターを通じて、本人の身体的状況、家
族状況を調査
・生活支援型短期入所 6 ヶ月で 7 日間
・利用者負担は、生計中心者の前年度所得税の状況により、一部
負担があります
・最大利用回数 10 回(片道)/月
※介護サービス課
(2)現在までの実施概要
各サービスの利用状況(人)
区
分
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
生活支援型家事援助
実利用人数
25(1,122)
23(624)
5( 84)
生きがい型デイサービス
実利用人数
29(
967)
24(579)
5(100)
生活支援型短期入所
実利用人数
0
0
0
通院支援サービス
実利用人数
238
284
388
※生活支援型家事援助及び生きがい型デイサービスの(
)内は延べ回数。
※介護サービス課
(3)第6期計画の施策内容
介護保険が適用されなくても、支援が必要な高齢者に対しては在宅生活を支援する必
要があることから、要支援者と要支援状態となるおそれのある高齢者を対象として、介
護予防と日常生活への支援とを切れ目なく提供する仕組みとして「介護予防・日常生活
支援総合事業」が創設されました。非該当者から要支援者になった場合や、要支援者か
ら非該当者になった場合にも、自立支援が途切れることのないよう、適切なサービスを
効果的に提供する仕組みを段階的に構築して行きます。
-57-
第2部
各論/第3章
第3節
一人ひとりの生活の質の向上
要介護者・ねたきり高齢者への支援
(1)現状の取組み
介護保険の要支援、要介護認定者の中でねたきり高齢者などを対象にして、市独自に次
の 4 つについてのサービスを提供しています。
各サービスの概要
サ ー ビ ス名
概
要
・要介護 3 以上で、ねたきり高齢者等を抱える家族が同乗させて外出する
時に使用する車椅子仕様車・介護車輌の購入費補助(限度額あり)
・障がい者 1.2 級、下肢及び体幹 1.2 級
・要介護 3 以上で、ねたきり高齢者等で理髪で困っている方
・社会福祉協議会に登録している理美容師及び理美容師組合が訪問、年4
回まで
・所得税非課税世帯の高齢者等の世帯で、日常生活を営むのに支障がある
ため家屋を補修する場合の補助。バリアフリー工事費の 5/6(限度額あ
り)
・自立、要支援、要介護 1(60 歳以上の高齢者のみからなる世帯で所得税
世帯非課税)
・要介護 2 以上(60 歳以上の要介護高齢者のいる世帯で、生計中心者の所
得税年額 8 万円以下)
・介護保険に該当する場合は介護保険が優先
・在宅で介護を受けている65歳以上の高齢者で、常時ねたきり状態または
認知症でおむつを必要とする方
・2 ヵ月毎に給付
介護用車輌購入費の補助
出張理髪サービス
高齢者の住宅改造費補助
介護用紙おむつ給付事業
※介護サービス課
(2)現在までの実施概要
各サービスの利用状況(人)
区
分
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
介護用車輌購入費の補助
実利用人数
9
15
14
出張理髪サービス
実利用人数
59
70
74
高齢者の住宅改造費補助
実利用人数
9
6
8
介護用紙おむつ給付事業
実利用人数
902
906
889
※介護サービス課
(3)第6期計画の施策内容
介護保険のサービスに含まれないものの、要介護者の在宅生活をより一層支援する必
要があることから、介護保険を補完するサービスとして、要介護者のための施策として
継続実施していきます。
-58-
第2部
第4節
各論/第3章
一人ひとりの生活の質の向上
認知症高齢者への支援と施策の推進
太田市の認知症と判断される高齢者数は 4,749 人(平成 26 年4月1日現在、厚生労働
省の調査の定義である介護認定調査時の主治医の意見書の認知症日常生活度Ⅱ以上を認
知症高齢者と定義)であり、潜在的なものを入れると約 5,000 人と推測されます。
65 歳以上の人数 50,130 人(平成 26 年4月1日現在)の約 1 割で今後も認知症高齢
者は増加が予測されます。平成 25 年度から取組を実施している認知症施策推進5か年計
画(オレンジプラン)を継続し、太田市の実情に応じた対応が必要となります。
(1)認知症の正しい理解の促進と偏見の解消
「認知症の人は、精神科病院や施設を利用せざるを得ない」という考え方を改め、
「認
知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で暮らし
続けることができる社会」の実現を目指すために、市民やケアマネジャーに対し、認知
症サポート医等を講師とした認知症講演会を実施し、認知症に対する普及・啓発活動を
行っていきます。
(2)予防、早期発見・早期対応のための仕組みづくり
認知症の人が、地域で安心して生活ができるよう、状態に応じた適切なサービス(フ
ォーマル・インフォーマル両面で)を提供するために、社会資源を活用する認知症ケア
パスを作成し普及していきます。
(3)認知症の早期診断と早期対応
地域包括支援センターの職員が核となり、高齢者やその家族が気軽に相談できる窓口
を整備し市民に広く周知します。認知症の初期の段階で認知症の人やその家族に対して
個別の訪問を行い適切な支援を行う仕組みとして「認知症初期集中支援チーム」を立ち
上げます。また、早期診断を行うためには、認知症の専門医療機関との連携を図り、医
療サービスから介護サービスへの切れ目のない対応を目指します。
(4)認知症高齢者および家族等への対応
社会全体で認知症の人々を支えるために、介護サービスだけでなく、地域の自助・互
助を最大限活用します。日常生活圏域等で認知症の人々の見守り等を含め、関係団体や
民間企業などの協力も得て、取り組みを展開していきます。
-59-
第2部
各論/第3章
一人ひとりの生活の質の向上
(5)認知症サポーターの養成
認知症の高齢者が安心して地域で生活していくには地域の支え合いが必要です。その
ために、認知症を理解し、認知症の人やその家族を温かく見守り、支援する人(サポー
ター)を養成する講座を開催します。
「認知症になっても安心して暮らせる町づくり」を
市民の手で展開していくために、全国で「認知症サポーター100 万人キャラバン事業」
を展開しています。この事業で、認知症に対する正しい知識と具体的な対応方法等を市
民に伝える講師役(
「キャラバン・メイト」)を養成し、キャラバン・メイトは太田市と
協働して地域や職域・学校などで認知症サポーターの育成を行います。
認知症サポーター養成講座実施回数・サポーター数(回・人)
年度
回数
18
10
358
19
14
479
20
5
560
21
16
772
22
15
705
23
15
418
24
19
705
25
22
418
合計
116
5,104
-60-
サポーター数
第2部
各論/第3章
一人ひとりの生活の質の向上
「認知症サポーター100 万人キャラバン」のしくみ
(6)認知症高齢者の権利擁護
認知症により判断能力等が十分でない高齢者が安心して地域で生活できるように支援
を行います。社会福祉協議会と連携し、「日常生活自立支援事業」や各種関係機関の利用
案内などの支援を行うとともに、成年後見制度についての広報や啓発、成年後見制度の
利用支援の充実を図ります。また、消費者被害の防止に向けて、消費生活センターでは
被害防止の強化を推進しています。
-61-
第2部
各論/第3章
第5節
一人ひとりの生活の質の向上
高齢者虐待防止の対策
(1)相談体制の整備
虐待を発見した市民や事業者がすみやかに相談できるよう、平成 18 年 4 月から設置さ
れた地域包括支援センターを中心に、関係機関と連携し相談体制の充実を推進していま
す。
(2)予防・早期発見
高齢者の虐待を早期に発見し、虐待の深刻化を防ぐためには、民生委員による地域活
動や地域の見守り協力者により日常的に高齢者の様子等を見守っていくことが必要です。
また、日常生活を支える適切なサービス提供や、家族への支援の充実を推進しています。
(3)早期対応・支援
虐待や虐待の兆候が発見された場合、早期に地域包括支援センターを中心に関係機関
が連携し支援しています。
(4)虐待に関する普及啓発活動
高齢者虐待防止パンフレットの作成等により、高齢者虐待防止を広く市民に呼びかけ
ています。また、地域包括支援センターの職員や保健センターの保健師等に対して、専
門研修等の受講を勧奨し、個々の職員のスキルアップを図っています。さらに、市内の
ケアマネジャーによる高齢者虐待に関する学習会等、自主活動を支援しています。
(5)虐待高齢者の権利擁護
高齢者虐待のうち、経済的虐待への権利擁護や成年後見等については、社会福祉協議
会と連携し、
「日常生活自立支援事業」や各種関係機関の利用案内などの支援を行うとと
もに、成年後見制度利用支援の充実や成年後見制度についての広報や啓発を図ります。
また、消費者被害の防止に向けて、消費生活センターでは被害防止の強化を推進してい
ます。
(6)介入と緊急対応
地域住民や民生委員等による「地域での見守り」の中で虐待を発見し、その虐待の状
況が深刻で、このまま放置できないと判断した場合は、市が地域包括支援センター等と
連携・協議し、虐待者から一時的に本人を引き離すなどの介入をし、入院・措置等の対
応をしています。
-62-
第2部
第6節
各論/第3章
一人ひとりの生活の質の向上
介護者への支援
(1)現状の取組み
家庭での介護力が低下する中、在宅で要介護者を介護する家族などに対しての支援は、
在宅生活の質の向上を図る上で重要な要素となっています。
本市では介護者に対して、介護慰労金の支給を行っています。
サービスの概要
サービス名
概
要
65 歳以上で、要介護4以上の認定を受けているなどの要件を満たす、
介護慰労金
在宅のねたきり高齢者を、1年以上継続して介護している介護者に慰労
金を支給。
※介護サービス課
(2)現在までの実施概要
サービスの利用状況(人)
平成 23 年度
介護慰労金の実利用人数
300
平成 24 年度
276
平成 25 年度
266
※介護サービス課
(3)第6期計画の施策内容
要介護者の在宅生活の質の向上は、介護者への支援と一体であることから、また、在
宅介護重視及び地域包括ケアの視点から、介護者のための施策も実施していきます。
-63-
第2部
各論/第4章
第4章
第1節
介護サービスの拡充
介護サービスの拡充
介護保険事業の推進
(1)サービス利用者の推計
第6期計画における介護サービス等の利用について、第5期計画での実績値の推移及び
要介護者等の数の増加の推移、
ならびに実態調査でのサービス利用意向の状況等を勘案し、
次のとおり見込みました。
ア.居宅介護サービス(予防給付を含む)利用者の見込み
居宅サービス(予防給付を含む)の利用者の見込みは次のとおりです。目標年度の
平成 29 年には 5,485 人になるものと見込みました。
居宅サービス利用者推計(人/年)
平成 27 年度
平成 28 年度
平成 29 年度
平成 32 年度
平成 37 年度
要支援 1
464
491
516
609
701
要支援 2
653
691
730
885
1,012
要介護 1
1,258
1,390
1,520
1,874
2,189
要介護 2
1,094
1,142
1,178
1,387
1,597
要介護 3
713
741
759
864
1,018
要介護 4
407
424
421
469
536
要介護 5
312
334
344
399
457
4,901
5,213
5,468
6,487
7,510
総
数
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
イ.施設介護サービス利用者の見込み
施設サービス利用者の見込みは次のとおりです。
目標年度の平成 29 年度には、
1,446
人になるものと見込みました。
施設サービス利用者推計(人/年)
平成 27 年度
平成 28 年度
平成 29 年度
平成 32 年度
平成 37 年度
要介護 1
53
53
53
60
67
要介護 2
140
140
140
146
159
要介護 3
305
315
332
365
413
要介護 4
401
411
429
475
541
要介護 5
467
477
492
538
604
1,366
1,396
1,446
1,584
1,784
総
数
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-64-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
(2)居宅サービスの見込量
居宅介護等サービスの利用見込みは次のとおりです。
利用見込みにあたっては、実績、利用者数の増加、サービスの利用意向等を勘案しま
した。
ア.居宅介護支援
・第5期計画の実績
「予防給付」は年々増加傾向にあり、平成 24 年度から平成 25 年度の増加率は
107.3%でした。
「介護給付」についても、年々増加傾向にあります。
(人/年、%)
第5期計画
平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
予防給付
介護給付
実績値
10,934
11,729
12,265
前年比
-
107.3
104.6
実績値
37,359
39,283
41,336
前年比
-
105.2
105.2
注:平成 26 年度実績値は見込値。以下すべて同様。
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
上記サービス利用の推移を勘案し、第6期計画期間のサービス量を次のとおりに推
計しました。目標年度のサービス量は、「介護給付」が 48,048 人/年、「予防給付」が
14,376 人/年、合計 62,424 人/年となります。
(人/年)
70,000
60,000
50,000
40,000
12,972
13,656
14,376
10,934
11,729
12,265
39,283
41,336
43,476
45,948
48,048
37,359
平成24年度
平成25年度
平成26年度
平成27年度
平成28年度
平成29年度
30,000
20,000
10,000
0
介護給付
予防給付
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-65-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
イ.訪問介護
・第5期計画の実績
「予防給付」は、横ばい傾向にあります。
「介護給付」は、年々増加傾向にあります。
(人/年、%)
第5期計画
平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
予防給付
介護給付
実績値
5,416
5,532
5,453
前年比
-
102.1
98.6
実績値
12,019
12,702
13,502
前年比
-
105.7
106.3
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
上記サービス利用の増を勘案し、第6期計画期間のサービス量を次のとおりに推計
しました。目標年度のサービス量は、
「介護給付」が 15,900 人/年、
「予防給付」が 3,624
人/年、合計 19,524 人/年となります。
(人/年)
25,000
20,000
15,000
5,472
3,624
14,316
15,252
15,900
平成27年度
平成28年度
平成29年度
5,453
5,472
5,416
5,532
12,019
12,702
13,502
平成24年度
平成25年度
平成26年度
10,000
5,000
0
介護給付
予防給付
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-66-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
ウ.訪問入浴介護
・第5期計画の実績
「予防給付」については、第5期計画期は平成 25 年に 2 回となっています。「介護
給付」については、平成 24 年度から平成 25 年度は減少傾向となっています。
(回/年、%)
第5期計画
平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
予防給付
介護給付
実績値
44
2
4
前年比
-
4.5
200.0
実績値
4,982
4,899
4,468
前年比
-
98.3
91.2
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
「介護給付」
、
「予防給付」において、平成 26 年度の利用量を勘案し、今後それぞれ
のサービス利用者が増加するものとし、第6期計画期間のサービス量を次のとおりに
推計しました。目標年度のサービス量は、
「介護給付」が 5,806 回/年となります。
(回/年)
8,000
6,000
44
2
4,982
4,899
4,468
平成24年度
平成25年度
平成26年度
52
54
4,975
5,436
5,806
平成27年度
平成28年度
平成29年度
50
4
4,000
2,000
0
介護給付
予防給付
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-67-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
エ.訪問看護
・第5期計画の実績
「予防給付」、「介護給付」ともに平成 24 年度から平成 25 年度にかけて増加が見ら
れます。
(回/年、%)
第5期計画
平成 24 年度 平成 25 年度
予防給付
介護給付
平成 26 年度
実績値
2,820
4,014
4,237
前年比
-
142.3
105.6
実績値
34,194
41,115
48,341
前年比
-
120.2
117.6
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
今後も利用が増加するものと考え、第6期計画期間のサービス量を次のとおりに推
計しました。目標年度のサービス量は、「介護給付」が 75,955 回/年、「予防給付」が
6,246 回/年、合計 82,201 回/年となります。
(回/年)
100,000
6,246
80,000
5,599
40,000
20,000
4,933
4,237
60,000
2,820
34,194
4,014
56,490
48,341
41,115
66,184
75,955
0
平成24年度
平成25年度
平成26年度
平成27年度
介護給付
平成28年度
平成29年度
予防給付
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-68-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
オ.訪問リハビリテーション
・第5期計画の実績
「予防給付」
、
「介護給付」ともに平成 24 年度から平成 25 年度にかけて増加が見ら
れます。
(回/年、%)
第5期計画
平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
予防給付
介護給付
実績値
841
1,312
1,846
前年比
-
156.0
140.7
実績値
7,588
9,942
10,532
前年比
-
131.0
105.9
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
直近のサービス利用量を勘案し、さらに今後「予防給付」が増加するものと考えら
れるので、第6期計画期間のサービス量を次のとおりに推計しました。目標年度のサ
ービス量は、
「介護給付」が 14,736 回/年、
「予防給付」が 3,982 回/年、合計 18,717
回/年となります。
(回/年)
20,000
3,982
16,000
3,184
2,476
12,000
1,312
8,000
4,000
1,846
841
7,588
9,942
10,532
平成25年度
平成26年度
11,928
13,460
14,736
平成28年度
平成29年度
0
平成24年度
介護給付
平成27年度
予防給付
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-69-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
カ.通所介護
・第5期計画の実績
「予防給付」
、
「介護給付」ともに、年々増加しています。
(人/年、%)
第5期計画
平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
予防給付
介護給付
実績値
4,967
5,522
6,002
前年比
-
111.2
108.7
実績値
20,197
21,336
22,637
前年比
-
105.6
106.1
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
直近のサービス利用量の推移を勘案しつつ、第6期計画期間のサービス量を次のと
おりに推計しました。目標年度のサービス量は、
「介護給付」が 14,532 人/年、「予防
給付」が 5,088 人/年、合計 19,620 人/年となります。
(人/年)
40,000
30,000
4,967
5,522
6,002
6,552
20,000
10,000
20,197
21,336
22,637
7,104
5,088
14,004
14,532
平成28年度
平成29年度
23,952
0
平成24年度
平成25年度
平成26年度
介護給付
平成27年度
予防給付
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-70-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
キ.通所リハビリテーション
・第5期計画の実績
「予防給付」については、平成 24 年度から平成 25 年度に増加しています。
「介護給
付」については、ほぼ横ばいとなっています。
(人/年、%)
第5期計画
平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
予防給付
介護給付
実績値
1,087
1,238
1,260
前年比
-
113.9
101.8
実績値
5,903
6,044
6,159
前年比
-
102.4
101.9
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
直近のサービス利用量の推移を勘案しつつ、第6期計画期間のサービス量を次のと
おりに推計しました。目標年度のサービス量は、
「介護給付」が 6,540 人/年、
「予防給
付」が 1,536 人/年、合計 8,076 人/年となります。
(人/年)
10,000
8,000
6,000
1,238
1,260
1,356
1,440
1,536
1,087
5,903
6,044
6,159
6,300
6,444
6,540
平成24年度
平成25年度
平成26年度
平成27年度
平成28年度
平成29年度
4,000
2,000
0
介護給付
予防給付
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-71-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
ク.居宅療養管理指導
・第5期計画の実績
「予防給付」についてはほぼ横ばい傾向となっています。「介護給付」については、
平成 25 年度、26 年度とも増加しています。
(人/年、%)
第5期計画
平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
予防給付
介護給付
実績値
228
前年比
237
238
103.9
100.4
実績値
2,900
3,484
4,147
前年比
-
120.1
119.0
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
在宅重視のサービス供給体制の整備に伴い、利用者が増加しているため、第6期に
おいても増加傾向と推計しました。目標年度のサービス量は、「介護給付」が 6,120
人/年、
「予防給付」が 252 人/年、合計 6,372 人/年となります。
(人/年)
7,000
252
252
6,000
240
5,000
238
237
4,000
228
3,000
2,000
1,000
2,900
3,484
4,147
4,776
5,472
6,120
0
平成24年度
平成25年度
平成26年度
介護給付
平成27年度
平成28年度
平成29年度
予防給付
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-72-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
ケ.短期入所生活介護
・第5期計画の実績
「予防給付」については、平成 25 年度が大幅に増加しました。
「介護給付」につい
ては平成 24 年度から平成 25 年度に増加傾向にあります。
(日/年、%)
第5期計画
平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
予防給付
介護給付
実績値
334
701
685
前年比
-
209.9
97.7
実績値
93,978
101,173
106,335
前年比
-
107.7
105.1
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
今後のサービス基盤のさらなる整備と、利用者の在宅志向を勘案し、利用量は増加
傾向にあると推計しました。目標年度のサービス量は、
「介護給付」が 127,204 日/年、
「予防給付」が 1,108 日/年、合計 128,312 日/年となります。
(日/年)
160,000
120,000
334
685
842
983
1,108
701
80,000
40,000
106,335
112,235
127,204
101,173
120,641
93,978
平成24年度
平成25年度
平成26年度
平成27年度
平成28年度
平成29年度
0
介護給付
予防給付
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-73-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
コ.短期入所療養介護
・第5期計画の実績
「予防給付」については平成 25 年度に減少したものの、平成 26 年度には大幅に増
加しています。
「介護給付」については、年々減少傾向にあります。
(日/年、%)
第5期計画
平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
予防給付
介護給付
実績値
151
143
279
前年比
-
94.7
195.1
実績値
9,523
9,050
8,152
前年比
-
95.0
90.1
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
今後の利用を勘案し第6期計画期間のサービス量を次のとおりに推計しました。目
標年度のサービス量は、
「介護給付」が 6,878 日/年、「予防給付」が 559 日/年、合計
7,437 日/年となります。
(日/年)
12,000
151
143
279
365
457
559
8,152
7,613
7,247
6,878
平成26年度
平成27年度
平成28年度
平成29年度
8,000
4,000
9,523
9,050
0
平成24年度
平成25年度
介護給付
予防給付
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-74-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
サ.特定施設入居者生活介護
・第5期計画の実績
「予防給付」、「介護給付」とも年々増加傾向にあります。
(人/年、%)
第5期計画
平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
予防給付
介護給付
実績値
272
314
370
前年比
-
115.4
117.8
実績値
1,443
1,482
1,763
前年比
-
102.7
119.0
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
直近のサービス利用量の推移、基盤整備予定等を勘案し、本計画期間中のサービス
量を次のとおりに推計しました。目標年度のサービス量は「介護給付」が 2,628 人/
年、「予防給付」が 528 人/年となります。
(人/年)
平成 24
年 度
平成 25
年 度
平成 26
年 度
平成 27
年 度
平成 28
年 度
平成 29
年 度
272
314
370
420
528
588
要支援 1
144
197
216
252
324
372
要支援 2
128
117
154
168
204
216
1,443
1,482
1,763
1,944
2,436
2,628
要介護 1
273
276
475
600
828
984
要介護 2
275
316
311
324
396
408
要介護 3
294
328
335
360
432
444
要介護 4
294
248
240
204
204
168
要介護 5
307
314
402
456
576
624
予防給付
介護給付
計
計
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
※
特定施設入居者生活介護とは、有料老人ホーム(サービス付き高齢者向け住宅に該当するものを
含む。)・養護老人ホーム・軽費老人ホーム(ケアハウス)において、特定施設入居者生活介護事
業所としての指定を受けた事業所で提供されるサービスです。
-75-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
シ.福祉用具貸与
・第5期計画の実績
「予防給付」
、
「介護給付」ともに年々増加傾向にあります。
(人/年、%)
第5期計画
予防給付
介護給付
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
実績値
2,009
2,435
2,518
前年比
-
121.2
103.4
実績値
18,049
19,238
20,666
前年比
-
106.6
107.4
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
今後も若干の増加傾向で推移するものと推計しました。目標年度のサービス量は、
「介護給付」が 25,008 人/年、
「予防給付」が 3,348 人/年、合計 28,356 人/年となり
ます。
(人/年)
30,000
20,000
10,000
2,518
2,784
3,060
3,348
2,009
2,435
22,020
25,008
18,049
20,666
23,640
19,238
平成24年度
平成25年度
平成26年度
平成27年度
平成28年度
平成29年度
0
介護給付
予防給付
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-76-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
ス.特定福祉用具販売
・第5期計画の実績
「予防給付」については、ほぼ横ばい傾向にあります。
「介護給付」については、平
成 25 年度に減少しましたが、平成 26 年度は増加しています。
(人/年、%)
第5期計画
予防給付
介護給付
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
実績値
108
108
108
前年比
-
100.0
100.0
実績値
432
336
408
前年比
-
77.8
121.4
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
今後もやや減少傾向で推移するものと推計しました。目標年度のサービス量は、
「介
護給付」が 360 人/年、
「予防給付」が 108 人/年、合計 468 人/年となります。
(人/年)
800
600
108
400
200
108
108
108
108
408
396
372
360
平成26年度
平成27年度
平成28年度
平成29年度
108
432
336
0
平成24年度
平成25年度
介護給付
予防給付
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-77-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
セ.住宅改修
・第5期計画の実績
「予防給付」については、平成 25 年に減少し、平成 26 年度は増加しています。
「介
護給付」については、平成 25 年は横ばい傾向、平成 26 年度は増加しています。
(人/年、%)
第5期計画
予防給付
介護給付
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
実績値
156
144
168
前年比
-
92.3
116.7
実績値
327
324
384
前年比
-
99.1
118.5
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
若干の増加傾向で推移するものと推計しました。目標年度のサービス量は、介護給
付が 468 人/年、予防給付が 192/年、合計 660 人/年となります。
(人/年)
800
600
180
168
400
200
156
144
327
324
平成24年度
平成25年度
180
192
384
408
444
468
平成26年度
平成27年度
平成28年度
平成29年度
0
介護給付
予防給付
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-78-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
(3)施設サービスの見込量
施設サービスの利用見込みは次のとおりです。利用見込みにあたっては、実績、利用
者数の増加、サービスの利用意向等を勘案しました。
ア.介護老人福祉施設
・第5期計画の実績
施設整備に伴い利用者が増加し、実績値においても増加傾向となっています。
(人/年%)
第5期計画
平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
実績値
8,377
8,768
9,526
前年比
-
104.7
108.6
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
今後も施設サービス利用を希望する方に対して安定したサービスが提供できるよう、
事業者などの連携・調整を図り、重度者への利用の重点化等を勘案したうえで、次の
とおり利用者数を見込みました。目標年度の利用者数は 10,464 人/年となります。
(人/年)
平成 24
年 度
平成 25
年 度
平成 26
年 度
平成 27
年 度
平成 28
年 度
平成 29
年 度
計
8,377
8,768
9,526
10,104
10,464
10,464
要介護 1
85
112
106
108
108
108
要介護 2
558
564
570
564
564
564
要介護 3
1,791
1,886
2,147
2,340
2,460
2,460
要介護 4
2,950
2,855
3,164
3,360
3,480
3,480
要介護 5
2,993
3,351
3,539
3,732
3,852
3,852
合
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-79-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
イ.介護老人保健施設
・第5期計画の実績
ほぼ横ばいの利用者数で推移しています。
(人/年、%)
第5期計画
平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
実績値
4,700
4,701
4,694
前年比
-
100.0
99.9
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
重度者への利用の重点化等を勘案したうえで、次のとおり利用者数を見込みました。
目標年度の利用者数は 5,292 人となります。
なお、療養病床の転換計画が推進されており、当計画期間内に転換が図られた場合
は、利用者の増加が見込まれます。
(人/年)
平成 24
年 度
平成 25
年 度
平成 26
年 度
平成 27
年 度
平成 28
年 度
平成 29
年 度
計
4,700
4,701
4,694
4,692
4,692
5,292
要介護 1
464
423
529
528
528
528
要介護 2
874
1,051
1,062
1,056
1,056
1,056
要介護 3
1,206
1,144
1,053
1,056
1,056
1,260
要介護 4
1,193
1,156
1,100
1,104
1,104
1,320
要介護 5
963
927
950
948
948
1,128
合
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-80-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
ウ.介護療養型医療施設
・第5期計画の実績
介護療養型医療施設は、平成 23 年度末までに全て他の介護保険施設等に転換される
予定でしたが、猶予されました。しかし、利用者はやや増加しています。
(人/年、%)
第5期計画
平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
実績値
1,374
1,484
1,601
前年比
-
108.0
107.9
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
現在存在する介護療養型医療施設は、介護保険施設への転換が 6 年間延長されたた
め、利用者は横ばい傾向となり、目標年度の利用者数は 1,596 人となります。
(人/年)
平成 24
年 度
平成 25
年 度
平成 26
年 度
平成 27
年 度
平成 28
年 度
平成 29
年 度
計
1,374
1,484
1,601
1,596
1,596
1,596
要介護 1
16
5
0
0
0
0
要介護 2
38
28
56
60
60
60
要介護 3
57
96
267
264
264
264
要介護 4
324
364
352
348
348
348
要介護 5
939
991
926
924
924
924
合
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-81-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
(4)地域密着型サービスの見込量
地域密着型サービスは、介護が必要な状態となっても、可能な限り住み慣れた地域で
の生活を継続できるようにするためのサービスです。このサービスは、太田市がサービ
ス事業者を指定し、原則として太田市民のみが利用できるものです。
また、様々な理由で市民が他の市区町村にある事業者の利用を希望する場合がありま
すが、この場合、同市区町村の同意を得て、太田市が当該事業所の指定をした上で利用
することになります。
サービスの種類としては、
① 夜間対応型訪問介護
② 認知症対応型通所介護(認知症デイサービス)
③ 小規模多機能型居宅介護
④ 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
⑤ 地域密着型特定施設入居者生活介護(小規模介護専用型有料老人ホーム等)
⑥ 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護(小規模特別養護老人ホーム)
⑦ 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
⑧ 看護小規模多機能型居宅介護
の 8 種類です。このうち③から⑧のサービスについては 24 時間体制で利用できるサー
ビスとなっています。
これらの地域密着型サービスについては、身近な地域でサービスの利用が可能になる
よう基盤整備を推進します。
ア.夜間対応型訪問介護
・サービスの概要
夜間対応型訪問介護は、従来からあった夜間に定期的に巡回して行う訪問介護に加
え、利用者の求めに応じて随時対応する訪問介護を組み合わせたサービスです。
・第6期計画のサービス量推計
本市においては開設事業所がなく、見込み量を設定することが困難ですが、要介護
者の増加や要介護者の夜間の訪問介護として果たす役割があると考えられるため、本
計画期間中においては、数値設定はしないが積極的に推進するとともに、従来の「訪
問介護」による夜間・深夜・早朝等のサービスにより対応することと設定しました。
尚、今後のサービスニーズの動向、事業者の参入意向および近隣自治体の動向と連
携可能性等を継続的に把握し、これに基づき基盤整備を推進します
-82-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
イ.認知症対応型通所介護
・サービスの概要
認知症の利用者が、
できるだけ居宅で能力に応じ自立した日常生活が営めるように、
通所により入浴、排せつ、食事等の介護、その他日常生活上の世話や機能訓練等のサ
ービスを提供します。
・第5期計画の実績
(回/年、人/年、%)
第5期計画
回
数
予防給付
利用人数
回
数
介護給付
利用人数
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
実績値
100
105
22
前年比
-
105.0
21.0
実績値
22
21
2
前年比
-
95.5
9.5
実績値
3,753
4,764
4,616
前年比
-
126.9
96.9
実績値
293
362
354
前年比
-
123.5
97.8
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
直近のサービス利用量の推移を勘案しつつ、
「通所介護」や「小規模多機能型居宅
介護」によるサービスの利用を考慮し、本計画期間中のサービス量を次のとおり推計
しました。目標年度のサービス量は、「介護給付」が 7,999 回/年、「予防給付」が 42
回/年、合計 8,041 回/年となります。
(回/年)
10,000
42
8,000
77
103
6,000
4,000
2,000
105
100
3,753
22
7,999
5,518
4,764
4,616
平成25年度
平成26年度
6,646
0
平成24年度
平成27年度
介護給付
平成28年度
平成29年度
予防給付
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-83-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
ウ.小規模多機能型居宅介護
・サービスの概要
小規模多機能型居宅介護は、
「通い」
を中心として、
利用者の様態や希望などに応じ、
随時「訪問」や「泊まり」を組み合わせてサービス提供し、居宅における生活の継続
を支援します。
・第5期計画の実績
「予防給付」は平成 25 年度に増加しましたが、平成 26 年度は減少しています。ま
た、「介護給付」は増加傾向となっています。
(人/年、%)
第5期計画
平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
予防給付
介護給付
実績値
199
258
236
前年比
-
129.6
91.5
実績値
1,572
1,818
2,203
前年比
-
115.6
121.2
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
直近のサービス利用量の推移、基盤整備予定等を勘案しつつ、
「通所介護」や「認
知症対応型通所介護」の利用状況を考慮し、本計画期間中のサービス量を次のとおり
推計しました。目標年度のサービス量は、
「介護給付」が 3,228 人/年、
「予防給付」が
300 人/年、合計 3,528 人/年となります。
(人/年)
4,000
300
276
3,000
252
236
2,000
1,000
199
258
1,572
1,818
平成24年度
平成25年度
2,520
2,203
2,892
3,228
0
平成26年度
平成27年度
介護給付
平成28年度
平成29年度
予防給付
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-84-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
エ.認知症対応型共同生活介護
・サービスの概要
認知症の高齢者に対して、共同生活住居において家庭的な環境の中で、入浴、排せ
つ、食事等の介護などの日常生活上の世話と機能訓練等を行い、能力に応じて自立し
た日常生活が営めるようにします。
・第5期計画の実績
基盤整備を推進しており利用者数は増加の基調で推移しています。
(人/年
%)
第5期計画
平成 24 年度
予防給付
介護給付
平成 25 年度
平成 26 年度
実績値
16
10
80
前年比
-
62.5
800.0
実績値
2,933
前年比
-
3,003
3,012
102.4
100.3
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
直近のサービス利用量の推移、基盤整備予定等を勘案し、本計画期間中のサービス
量を次のとおり推計しました。目標年度のサービス量は、
「介護給付」が 3,336 人/年、
「予防給付」が 204 人/年、合計 3,540 人/年となります。
(人/年)
平成 24
年 度
平成 25
年 度
平成 26
年 度
平成 27
年 度
平成 28
年 度
平成 29
年 度
16
10
80
84
156
204
16
10
80
84
156
204
2,933
3,003
3,012
3,204
3,216
3,336
要介護 1
360
388
447
504
564
636
要介護 2
577
611
595
588
636
660
要介護 3
1,026
985
838
732
660
564
要介護 4
543
523
617
768
720
780
要介護 5
427
496
515
612
636
696
予防給付
計
要支援 2
介護給付
計
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-85-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
オ.地域密着型特定施設入居者生活介護
・サービスの概要
有料老人ホーム等の施設で、入居者が要介護者、その配偶者その他厚生労働省令で
定める者に限られるもののうち、その入居定員が 29 人以下であるものに入居している
要介護者に、入浴、排せつ、食事等の介護サービス及び機能訓練等のサービスを提供
するものです。
・第5期計画の実績
(人/年、%)
第5期計画
平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
実績値
469
561
500
前年比
-
119.6
89.1
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
介護老人福祉施設の待機者の状況、事業者の参入見込、基盤整備予定等を勘案し、
本計画期間中のサービス量を次のとおり推計しました。目標年度の利用人数は 540 人/
年となります。
(人/年)
平成 24
年 度
平成 25
年 度
平成 26
年 度
平成 27
年 度
平成 28
年 度
平成 29
年 度
計
469
561
500
516
528
540
要介護 1
65
89
65
72
60
60
要介護 2
151
160
142
132
132
120
要介護 3
101
98
74
60
48
36
要介護 4
108
160
162
192
216
252
要介護 5
44
54
57
60
72
72
合
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-86-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
カ.地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
・サービスの概要
地域密着型介護老人福祉施設とは、定員が 29 人以下の特別養護老人ホームです。可
能な限り居宅での生活復帰を目指し、入浴、排せつ、食事等の介護などの日常生活上
の世話と機能訓練等を行い、入所者が能力に応じて自立した日常生活が営むことがで
きるようにします。
・第5期計画の実績
基盤整備を推進しており、年々増加傾向となる実績となっています。
(人/年、%)
第5期計画
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
実績値
1,023
1,158
1,805
前年比
-
113.2
115.9
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
・第6期計画のサービス量推計
介護老人福祉施設の待機者の状況、基盤整備予定等を勘案し、本計画期間中のサー
ビス量を次のとおり推計しました。目標年度の利用人数は 2,148 人/年となります。
(人/年)
平成 24
年 度
平成 25
年 度
平成 26
年 度
平成 27
年 度
平成 28
年 度
平成 29
年 度
計
1,023
1,158
1,805
2,148
2,148
2,148
要介護 1
14
4
40
48
48
48
要介護 2
75
69
196
228
228
228
要介護 3
277
371
597
708
708
708
要介護 4
286
345
477
576
576
576
要介護 5
371
369
495
588
588
588
合
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-87-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
キ.定期巡回・随時対応型訪問介護看護
重度者を始めとした要介護高齢者の在宅生活を支えるため、日中・夜間を通じて、訪問介
護と訪問看護を一体的に又はそれぞれが密接に連携しながら、定期巡回訪問と随時の対応を
行うサービスです。
対象者は、要介護者のみとなり、身体介護を中心とした 1 日複数回サービスを基本として
います。
なお、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」については、次の二つの類型を定義していま
す。①一つの事業所で訪問介護と訪問看護のサービスを一体的に提供する介護・看護一体型。
②訪問介護を行う事業所が地域の訪問看護事業所と連携をしてサービスを提供する介護・看
護連携型(看護サービスのうち、居宅での療養上の世話・診療の補助は連携先が提供)。
いずれの事業形態においても、医師の指示に基づく看護サービスを必要としない利用者が
含まれます。
本市においては、
サービスのニーズ及び事業者の参入意向を勘案し、積極的に推進します。
-88-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
ク.看護小規模多機能型居宅介護
小規模多機能型居宅介護と訪問看護を組み合わせたサービスであり、看護と介護サービス
の一体的な提供により医療ニーズの高い要介護者への支援の充実を図ります。
看護小規模多機能型居宅介護事業所
(小規模多機能型居宅介護と訪問看護)
小規模多機能型居宅介護と訪問看護の看護小規模多機能型居宅介護事業所に期待される効
果としては、以下の事項が挙げられます。
①医療・看護ニーズの高い要介護者を地域で支える
・高齢者本人及びその家族のニーズに応じ、「通い」「訪問(看護)(介護)」「泊まり」サ
ービスの提供が可能。
・看護と介護の連携による一体的なサービス提供により、緊急時の対応を含め、柔軟なサ
ービス提供が可能。
・地域密着型サービスとして、なじみの看護、介護職員が対応可能。
・看護職員の配置に伴い介護職員によるたんの吸引等のより安全な実施や、日常生活上必
要な医療・看護ニーズへの対応が可能。
・在宅看取りの対応体制整備等。
②訪問看護ステーションの規模拡大及び経営の安定
・柔軟な人員配置による効率的な運用(管理業務の集約化と看護師の効率的活用)
。
・事業者としての規模拡大・看護と介護の役割分担の推進等。
本市においては、ニーズ及び事業者の参入意向を勘案し、積極的に推進します。
-89-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
ケ.地域密着型通所介護〈仮称〉
・サービスの概要
利用定員 18 名以下(予定)の通所介護事業所が行うサービスです。
・第6期計画のサービス量推計(H28、29)
平成 28 年度に移行される事業となっており、通常の通所介護の利用者数を考慮し、
目標年度のサービス量は、「介護給付」を 11,844 人と見込みました。
(人/年)
14,000
12,000
10,000
8,000
6,000
11,412
11,844
平成28年度
平成29年度
4,000
2,000
0
平成24年度
平成25年度
平成26年度
平成27年度
介護給付
予防給付
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-90-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
(5)平成 32 年度、平成 37 年度におけるサービス見込量
<介護給付>
種
類
単
位
平成 32 年度
平成 37 年度
(1)居宅サービス
居宅介護支援
人数(人)
56,844
66,036
訪問介護
人数(人)
19,152
22,116
訪問入浴介護
回数(回)
6,835
8,785
訪問看護
回数(回)
91,378
96,510
訪問リハビリテーション
回数(回)
17,338
19,573
通所介護
人数(人)
17,328
20,184
通所リハビリテーション
人数(人)
7,236
8,124
居宅療養管理指導
人数(人)
7,380
8,280
短期入所生活介護
日数(日)
162,880
211,836
短期入所療養介護
日数(日)
7,388
8,953
特定施設入居者生活介護
人数(人)
3,084
3,528
福祉用具貸与
人数(人)
29,484
33,804
特定福祉用具購入費
人数(人)
384
444
住宅改修費
人数(人)
552
624
介護老人福祉施設
人数(人)
11,604
13,200
介護老人保健施設
人数(人)
5,808
6,612
介護療養型医療施設
人数(人)
1,596
1,596
(2)施設サービス
(平成 32 年度以降は転換施設)
(3)地域密着型サービス
夜間対応型訪問介護
人数(人)
0
0
認知症対応型通所介護
回数(回)
8,946
9,155
小規模多機能型居宅介護
人数(人)
3,912
4,416
認知症対応型共同生活介護
人数(人)
3,684
4,344
地域密着型特定施設入居者生活介護
人数(人)
612
696
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
人数(人)
2,376
2,712
定期巡回・随時対応型訪問介護看護
人数(人)
0
0
看護小規模多機能型居宅介護
人数(人)
0
0
地域密着型通所介護〈仮称〉
人数(人)
14,124
16,452
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-91-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
<予防給付>
種
類
単
位
平成 32 年度
平成 37 年度
(1)介護予防サービス
介護予防支援
人数(人)
17,232
19,812
介護予防訪問入浴介護
回数(回)
61
79
介護予防訪問看護
回数(回)
7,036
6,366
介護予防訪問リハビリテーション
回数(回)
3,608
3,661
介護予防通所リハビリテーション
人数(人)
1,740
1,968
介護予防居宅療養管理指導
人数(人)
276
324
介護予防短期入所生活介護
日数(日)
886
739
介護予防短期入所療養介護(老健)
日数(日)
541
552
介護予防特定施設入居者生活介護
人数(人)
696
744
介護予防福祉用具貸与
人数(人)
4,044
4,620
特定介護予防福祉用具購入費
人数(人)
120
144
介護予防住宅改修
人数(人)
216
240
介護予防認知症対応型通所介護
回数(回)
8
10
介護予防小規模多機能型居宅介護
人数(人)
324
372
介護予防認知症対応型共同生活介護
人数(人)
156
156
(2)地域密着型介護予防サービス
※介護サービス課(厚生労働省ワークシートより)
-92-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
(6)サービス供給基盤の整備目標
本計画期間におけるサービス供給基盤の整備目標を次のとおり設定しました。
ア.県指定の基盤整備(か所・人)
平成 26 年度末
整備済量
施設数
平成 29 年度末
整備目標量
定員数
施設数
定員数
介護老人福祉施設
16
850
16
928
介護老人保健施設
9
622
10
672
介護療養型医療施設
2
155
2
155
特定施設
8
501
9
531
※元気おとしより課
イ.市指定の基盤整備(か所・人)
平成 26 年度末
整備済量
施設数
平成 29 年度末
整備目標量
定員数
施設数
定員数
地域密着型サービス
夜間対応型訪問介護
0
0
認知症対応型通所介護
9
44
12
300
定期巡回・随時対応型訪問介護看護
0
0
看護小規模多機能型居宅介護
0
0
地域密着型介護老人福祉施設
5
136
6
165
地域密着型特定施設
2
50
2
50
32
299
34
318
小規模多機能型居宅介護
認知症対応型共同生活介護
介護予防認知症対応型通所介護
数値設定はしないで
積極的に推進します。
9
44 数値設定はしないで
介護予防小規模多機能型居宅介護
12
300 積極的に推進します。
介護予防認知症対応型共同生活介護
32
299
34
318
※元気おとしより課
平成 28 年度に移管される予定の地域密着型通所介護〈仮称〉については、数値設定は
しないで積極的に推進します。
-93-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
(7)サービス見込量を確保するための方策
ア.居宅介護サービス
訪問介護等の訪問系サービスは、要介護等認定者の増加とともに民間企業をはじめ
とする多様な事業主体の参入により、サービスの提供量が確保されており、今後も必
要なサービスの量が確保されるものと判断しました。さらに、介護系サービスと医療
系サービスの連携等サービスの質確保が図られるよう、事業者・医療機関等へ支援を
行います。
通所介護等の通所系サービスについては、新予防給付の導入、地域密着型サービス
の導入等により、サービスを提供する環境が変化してきています。保険者として必要
情報の適切な提供・支援等を行い、本計画期間中もサービス必要量を充たすサービス
提供量の確保を図ります。
短期入所生活介護・短期入所療養介護については、既存のサービスに加え、さらな
るサービス必要量の充足を図っていきます。また、住宅改修(介護予防を含む)、特定
福祉用具購入(介護予防を含む)については、継続したサービス提供に努めていきま
す。
イ.施設サービス
介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設の介護保険 3 施設につ
いては、要望等を把握しながら適正なサービス提供に努めていきます。
ウ.地域密着型サービス
地域密着型サービスの事業者指定は市で行うため、設置基準、運営基準、人員基準
等についての情報提供・相談対応等を行います。
小規模多機能型居宅介護などの地域密着型サービスは、24 時間 365 日安心して住み
慣れた地域での生活を支援します。
また、夜間対応型訪問介護及び認知症対応型通所介護などについては、利用者ニー
ズの動向及び市内や近隣事業者の参入意向の動向を継続的に把握し、その基盤整備に
向けた対応を図ります。
-94-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
(8)保険料の算定
ア.標準給付費
本計画期間各年度の標準給付費は次のとおりです。
第1号被保険者の保険料算定の基礎となる3年間の合計額は、およそ 426 億円となりま
す。
(円)
平成 27 年度
介護給付費+
介護予防給付費
平成 28 年度
平成 29 年度
合
計
12,749,455,000
13,429,974,000
13,950,247,000
40,129,676,000
一定以上所得者の利用
者負担の見直しに伴う
財政影響額 ②
59,818,762
96,090,892
100,233,031
256,142,685
特定入所者
介護サービス費等 ③
562,330,390
569,834,403
621,522,793
1,753,687,586
高額介護
サービス費等
249,818,640
270,803,406
293,550,892
814,172,938
高額医療合算
介護サービス費等 ⑤
35,893,776
40,061,043
44,712,131
120,666,950
算定対象審査支払
手数料 ⑥
12,283,254
13,154,106
14,086,710
39,524,070
13,549,962,298
14,227,736,066
14,823,886,495
42,601,584,859
①
④
標準給付費 ⑦
(①-②+③+④+⑤+
⑥)
※介護サービス課
イ.地域支援事業に要する費用額
地域支援事業費については次のとおり見込みました。
(円)
事
業
名
地域支援事業
平成 27 年度
平成 28 年度
平成 29 年度
合計
406,498,869
426,832,082
444,716,595
1,278,047,546
介護予防事業
162,599,547
170,732,832
177,886,637
511,219,016
包括的支援事業・任意事業
243,899,322
256,099,250
266,829,958
766,828,530
-95-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
ウ.財源構成
各事業の財源構成は以下のグラフのとおりであり、「保険給付」にかかる費用では、
施設等分とその他で、県、国の割合が異なり、「地域支援事業」では、介護予防事業
と包括的支援事業・任意事業で、第 2 号保険料の有無が異なります。また、保険給付
と地域支援事業では、調整交付金の有無が異なります。
●「保険給付(施設等分)にかかる費用」
市
12.5%
●「保険給付(その他)にかかる費用」
市
12.5%
第1号保険料
22.0%
第1号保険料
22.0%
県
12.5%
県
17.5%
国
15.0%
第2号保険料
28.0%
国
20.0%
調整交付金
5.0%
調整交付金
5.0%
●「地域支援事業のうち介護予防事業に
●「地域支援事業のうち包括的支援事業・
かかる費用」
市
12.5%
第2号保険料
28.0%
任意事業にかかる費用」
第1号保険料
22.0%
市
19.5%
第1号保険料
22.0%
県
12.5%
県
19.5%
国
25.0%
第2号保険料
28.0%
-96-
国
39.0%
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
エ.第1号被保険者の保険料算定
本計画期間における第1号被保険者の保険料は次の計算により、月額 5,250 円と算
定しました。
項
目
計算
金額等
(A)標準給付費見込額
-
42,601,584,859 円
(B)地域支援事業費
-
1,278,047,546 円
(A+B)×22%
9,653,519,129 円
A×5%
2,130,079,243 円
(C)第 1 号被保険者負担分相当額
(D)調整交付金相当額
(E)調整交付金見込交付割合
(F)調整交付金見込額
-
※各年度別計算計
(G)財政安定化基金拠出金見込額
2.01%(3 か年平均)
857,100,000 円
(A+B)×0.0%
-円
(H)財政安定化基金償還金
-
-円
(I)準備基金取崩額
-
300,000,000 円
(J)財政安定化基金取崩による交付額
-
-円
(K)市町村特別給付費等
-
2,250,000 円
(L)保険料収納必要額
C+D-F+G+H-(I+J)+K
(M)予定保険料収納率
-
(N)被保険者数
(所得段階別加入割合補正後)
3 年間合計
(O)保険料月額(50 円単位切上)
(P)保険料年額
10,628,748,372 円
98.0%
172,534 人
L/M/N/12
5,250 円
O×12
63,000 円
※介護サービス課
-97-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
所得段階別の保険料については、第5期の保険料率と国の示す標準的な率を勘案して設
定するとともに、所得状況をより細かく反映するように 12 段階としました。
対 象 者
(第 1 号被保険者)
段 階
(全 12 段階)
年額 63,000 円
基準額
保険料率
(第5段階)
月額
5,250 円
年額保険料
市民税
世帯
非課税
市民税
世帯
課税
市民税
本人
課税
生活保護受給の方
老齢福祉年金受給者等
合計所得金額+課税年金収入額が
80 万円以下
合計所得金額+課税年金収入額が 120
万円以下
合計所得金額+課税年金収入額が 120
万円を超える
市民税本人非課税者等で、合計所得金
額+課税年金収入額が 80 万円以下
市民税本人非課税者等で、合計所得金
額+課税年金収入額が 80 万円を超え
る
被保険者本人の合計所得金額が 120 万
円未満
被保険者本人の合計所得金額が 120 万
円以上 190 万円未満
被保険者本人の合計所得金額が 190 万
円以上 290 万円未満
被保険者本人の合計所得金額が 290 万
円以上 400 万円未満
被保険者本人の合計所得金額が 400 万
円以上 700 万円未満
被保険者本人の合計所得金額が 700 万
円以上 1,000 万円未満
被保険者本人の合計所得金額が 1,000
万円以上
第1段階
0.50
31,500 円
第2段階
0.73
45,900 円
第3段階
0.75
47,200 円
第4段階
0.98
61,700 円
第5段階
1.00
63,000 円
第6段階
1.25
78,700 円
第7段階
1.30
81,900 円
第8段階
1.60
100,800 円
第9段階
1.75
110,200 円
第 10 段階
1.85
116,500 円
第 11 段階
1.95
122,800 円
第 12 段階
2.05
129,100 円
※介護サービス課
※合計所得金額とは、賦課される保険料の年度の前年中(1 月 1 日~12 月 31 日)の所得の合
計で、扶養控除や社会保険料控除などの所得控除を差し引く前の金額です。また、繰越損
失がある場合は、繰越控除前の金額、不動産の譲渡所得がある場合は特別控除前の額で計
算されます。
※課税年金収入額とは、国民年金や厚生年金、普通恩給など市民税の課税対象となる年金収
入額の合計で、障害年金・遺族年金・老齢福祉年金・傷病恩給等は含まれません。
※世帯とは、毎年 4 月 1 日現在の世帯(年度途中で 65 歳になる方や市外から転入した方はそ
の時点)を基準にしています。
-98-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
オ.別枠公費による保険料の軽減
制度改正により、別枠で公費投入による低所得者の保険料の軽減強化について、
下記のとおり国から標準割合が示されました。
①平成 27 年4月~
第一弾として、市民税非課税世帯のうち特に所得の低い者を対象とする。
第1段階の保険料率
0.50
→
0.45
②平成 29 年4月~
消費税 10%の引き上げ時に、市民税非課税世帯全体を対象として完全実施する。
第1段階の保険料率
0.45
→ 0.30
第2段階の保険料率
0.75
→ 0.50
第3段階の保険料率
0.75
→ 0.70
・いずれも軽減後の介護保険料額については、介護保険条例に規定します。
(別枠公費の負担及び支出方法)
①低所得者の保険料軽減に要する費用について、
国が1/2、県が1/4を負担し、
市の一般会計に交付します。
②市はその費用の全額を一般会計から特別会計に繰り入れます。
-99-
第2部
各論/第4章
第2節
介護サービスの拡充
新しい地域支援事業の展開
新しい地域支援事業は、要支援・要介護状態になる前からの介護予防を推進するととも
に、地域における包括的・継続的なマネジメント機能を強化する観点から、
「地域支援事業」
を実施するものです。
新しい地域支援事業の全体像
<現行>
介護給付
<見直し後>
介護保険制度
介護給付(要介護1 ~5)
(要介護1 ~5)
介護予防給付
(要支援1 ~2)
現行と同様
介護予防給付(要支援1 ~2)
訪問看護、福祉用具等
訪問介護、通所介護
介護予防事業
事業に移行
新しい介護予防・日常生活支援総合事業
全市町村で
実施
又は介護予防・日常生活支援総合事業
○ 二次予防事業
○ 一次予防事業
○ 介護予防・生活支援サービス事業
・訪問型サービス
・通所型サービス
・生活支援サービス(配食等)
・介護予防支援事業(ケアマネジメント)
○ 一般介護予防事業
包括的支援事業
包括的支援事業
○地域包括支援センターの運営
○ 地域包括支援センターの運営
・介護予防ケアマネジメント、総合相談支援
業務、権利擁護業務、ケアマネジメント支援
(左記に加え、地域ケア会議の充実)
充
実
地域支援事業
地域支援事業
介護予防・日常生活支援総合事業の場合
は、上記の他、生活支援サービスを含む
要支援者向け事業、介護予防支援事業。
多
様
化
(要支援1 ~2、それ以外の者)
○ 在宅医療・介護連携の推進
○ 認知症施策の推進
(認知症初期集中支援チーム、認知症地域支援推進員 等)
○ 生活支援サービスの体制整備
(コーディネーターの配置、協議体の設置等)
任意事業
○ 介護給付費適正化事業
○ 家族介護支援事業
○ その他の事業
任意事業
○ 介護給付費適正化事業
○ 家族介護支援事業
○ その他の事業
(厚生労働省ホームページより)
地域支援事業の構成は以下のとおりです。
(1)新しい介護予防・日常生活支援総合事業
介護予防給付(訪問介護、通所介護)を見直し、介護予防や日常生活支援を総合的かつ一
体的に行うため、多様なニーズに対するサービスの充実により在宅生活の安心を確保すると
同時に、住民主体のサービス利用の拡充、認知に至らない高齢者の増加、重度化予防の推進
による効率的な事業実施に向け、要支援者と介護予防・生活支援サービス事業対象者が利用
する「訪問型サービス」と「通所型サービス」等の事業を構築していきます。また、すべて
の高齢者が利用する体操教室等の普及啓発等を内容とする「一般介護予防事業」を総合的に
実施します。
-100-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
(2)包括的支援事業
ア.地域包括支援センターの運営(地域ケア会議の充実)
地域包括支援センターは行政の一部として地域の最前線に立ち、地域包括ケアシス
テムにおける中核的な機関として期待されることから、その実現のために個別事例の
検討を通じた、多職種協働によるケアマネジメント支援を行うとともに、地域のネッ
トワーク構築につなげるなど実効性のあるものとして「地域ケア会議」の定着・普及
に努めます。
また、利用者一人ひとりについて、介護予防事業の支援を行うとともに、高齢者の
実態把握と総合的相談・支援、様々な職種が連携しての包括的・継続的なフォローアッ
プを行うために以下の 4 事業を実施します。
①介護予防マネジメント事業
被保険者が要介護状態となることを予防するため、その心身の状況、その置かれ
ている環境、その他の状況に応じて、その選択に基づき、介護予防事業その他の適
切な事業が包括的かつ効率的に提供されるよう必要な援助を行います。
②総合相談支援事業
地域の高齢者が住み慣れた地域で安心してその人らしい生活を継続していくこと
ができるよう、地域の関係者とのネットワークを構築するとともに、高齢者の心身
の状況や生活の実態、必要な支援等を幅広く把握し、相談を受け、地域における適
切な保健・医療・福祉サービス、機関又は制度につなげる等の支援を行います。
③権利擁護事業
困難な状況にある高齢者が、地域において尊厳のある生活を維持し、安心して生
活できるよう、専門的・継続的な視点から、高齢者の権利擁護のための支援を行い
ます。
④包括的・継続的ケアマネジメント支援事業
高齢者が、住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう、地域における関係
機関等の連携・協働の体制づくりや介護支援専門員に対する支援等を行います。
イ.在宅医療・介護連携の推進
医療と介護の両方を必要とする状態になっても住み慣れた地域で自分らしい暮らし
を人生の最後まで続けることができるように、国と県の支援の下、太田市医師会等と
連携しつつ在宅医療・介護連携ができるよう努めます。
-101-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
ウ.認知症施策の推進
認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で
暮らし続けることができる社会の実現のため、認知症ケアパス(状態に応じた適切な
サービス提供の流れ)の構築に努めます。
そのために、認知症専門医による指導の下に早期診断、早期対応に向けて以下の体
制を地域包括支援センターを核に整備できるよう努めます。
①認知症初期集中支援チーム(個別の訪問支援)
複数の専門職が、認知症が疑われる人、認知症の人とその家族を訪問(アウトリ
ーチ)し、認知症の専門医による鑑別診断等をふまえて、観察・評価を行い、本人
や家族支援などの初期の支援を包括的・集中的に行い、自立生活のサポートを行い
ます。
②認知症地域支援推進員(専任の連携支援・相談等)
認知症の人ができる限り住み慣れた良い環境で暮らし続けることができるよう、
地域の実情に応じて医療機関、介護サービス事業所や地域の支援機関をつなぐ連携
支援や認知症の人やその家族を支援する相談業務等を行います。
エ.生活支援サービスの体制整備
生活支援サービスの充実及び高齢者の社会参加に向けて、ボランティア等の生活支
援・介護予防の担い手の養成・発掘など地域資源の開発や地域のニーズと地域支援の
マッチングなどを行う、生活支援コーディネーターの配置や協議体の設置等の構築に
努め、地域の多様な担い手による受け皿確保のための基盤整備を推進していきます。
(3)任意事業
家族介護者の支援のための事業や、高齢者の地域における自立した日常生活の支援のた
めの事業などを、介護保険制度の中で実施します。
任意事業は、以下のとおりです。
ア.介護給付費適正化事業
認定調査状況チェック、ケアプランの点検、住宅改修等の点検、医療情報との突合・
縦覧点検、介護給付費通知。
イ.家族介護支援事業
家族介護者交流事業、家族介護教室事業、家族介護相談事業、介護慰労金事業。
ウ.その他の事業
ねたきり高齢者等紙おむつ給付事業。
-102-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
(4)地域支援事業の実施概要
ア.介護予防事業
二次予防事業(特定高齢者事業)
要介護状態等となるおそれの高い状態にあると認められる 65 歳以上の者(特定高
齢者)を対象に、要介護状態となることを予防します。
・二次予防事業対象者把握事業(人)
平成 23 年度
二次予防事業対象者数
平成 24 年度
8,408
平成 25 年度
8,881
8,660
※地域包括支援センター
・通所型介護予防事業(人)
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
実参加者数 延参加者数 実参加者数 延参加者数
運動機能向上プログラム
101
1,227
83
1,023
実参加者数 延参加者数
110
1,448
※地域包括支援センター
一次予防事業(一般高齢者事業)
一次予防事業対象者の介護予防事業として、以下の事業を実施しています。また、
地域活動組織の要求に応じて、担当職員の派遣、活動支援等の支援を行っています。
第6期計画では、新しい総合事業の中の位置付けとして多様化した事業の展開に
努めます。
・介護予防普及啓発事業(回・人)
平成 23 年度
実施回数
転倒骨折予防教室
平成 24 年度
参加者数
実施回数
平成 25 年度
実施回数
参加者数
参加者数
31
739
33
721
33
570
介護予防教室
4
435
4
308
4
326
地域活動支援
8
233
3
81
3
157
※地域包括支援センター
・地域介護予防活動支援事業(人)
平成 23 年度
実人数
地域介護予防支援者育成事業
平成 24 年度
延人数
34
実人数
34
平成 25 年度
延人数
68
実人数
131
延人数
106
※地域包括支援センター
-103-
156
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
イ.包括的支援事業
・介護予防ケアマネジメント業務
事
業
名
実
施
概
要
二次予防事業対象者把握事業において決定され
介護予防事業に関するケアマネジメント
た特定高齢者の介護予防事業参加者のケアプラ
ン作成を行っている。
要支援 1・2 に認定され利用申し込み者に対しア
予防給付に関するケアマネジメント
セスメント、介護予防サービス計画書に基づき
サービスの提供、モニタリング・評価給付管理を
行っている。
※地域包括支援センター
・総合相談支援業務
事
業
名
実
施
概
要
本人、家族、近隣住民、地域ネットワーク等の
相談を受け、状況把握等を行い、情報提供、関
総合相談
係機関紹介、必要時には継続的な支援を行って
いる。
※地域包括支援センター
・総合相談支援及び権利擁護業務
事
業
名
実
施
概
要
高齢者の判断能力の状況を把握し、必要であれ
権利擁護業務・成年後見制度の活用
ば制度利用の支援、市長申し立ての支援を行っ
ている。
虐待の事例を把握した場合は、速やかに関係者
権利擁護業務・高齢者虐待の対応
等と連携し状況を確認、事例に即した対応を行
っている。
事例を把握した場合は、丁寧な相談とともに関
権利擁護業務・困難事例への対応
係機関者、関係機関などと協力し検討、対応を
行っている。
※地域包括支援センター
-104-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
・包括的・継続的ケアマネジメント支援業務
事
業
名
実
施
概
要
関係機関や地域のインフォーマルサービス等との連携を
包括的・継続的マネジメントの体制構築
図るため、情報の把握や、情報の発信・整理に努める。
相談窓口、支援困難事例を抱える介護支援相談員への支
介護支援専門員に対する個別支援
援、資質向上のための研修、事例検討会の開催などの支援
を行っている。
※地域包括支援センター
(5)地域包括支援センターの機能強化
年齢を重ね要介護状態になったとしても、その人らしい生活を継続できる仕組みが地
域に必要です。本市では、地域の高齢者の心身の健康の維持、保健・医療・福祉の向上、
生活の安定のために必要な援助、支援を包括的に行う中核機関として、第3期計画に基
づき、平成 18 年度に「地域包括支援センター」を設置しました。
地域包括支援センターは、①介護予防マネジメント業務、②総合相談支援業務、③権
利擁護業務、④包括的・継続的ケアマネジメント支援業務を担い、保健師、社会福祉士、
主任介護支援専門員等の各職種が地域包括支援センターの業務全体を十分に理解し、相
互に連携・協働して課題解決に取り組みます。
そして、総合相談体制を充実するとともに、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門
員等がチームとして総合的に高齢者を支えており、個々の高齢者の状況やその変化に応
じて、介護保険サービスを中心とした様々な支援が継続的・包括的に提供されるよう、
第6期計画から地域包括支援センターの圏域数を9圏域とし民間事業所に業務委託し、
2025 年問題に対応すべく機能強化を図ります。
-105-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
平成 27 年度設置数
圏
域
担当区域
名
称
設 置 数
1
太田、鳥之郷
太田・鳥之郷地域包括支援センター
1
2
九合、休泊
九合・休泊地域包括支援センター
1
3
沢野
沢野地域包括支援センター
1
4
韮川
韮川地域包括支援センター
1
5
強戸、毛里田
強戸・毛里田地域包括支援センター
1
6
宝泉
宝泉地域包括支援センター
1
7
尾島、世良田
尾島地域包括支援センター
1
8
木崎、生品、綿打
新田地域包括支援センター
1
9
藪塚
藪塚地域包括支援センター
1
※地域包括支援センター
-106-
第2部
第3節
各論/第4章
介護サービスの拡充
介護保険事業の適正な運営
(1)介護給付費の適正化推進
ア.介護給付費適正化の意義
介護給付の適正化を図ることにより、利用者に対する適切な介護サービスを確保す
るとともに、不適切な給付が削減されることは、介護保険制度の信頼感を高めるとと
もに、介護給付費や介護保険料の増大を抑制することに通じ、持続可能な介護保険制
度の構築に資するものです。
イ.実施目標
要介護認定の適正化、ケアマネジメント等の適切化、事業者のサービス提供体制及
び介護報酬請求の適正化といった主要事業については、すべての事業を実施していま
す。
①認定調査状況チェック
指定居宅介護支援事業者、施設、介護支援専門員が実施した変更や更新認定などの
認定調査内容について市職員が点検します。
②ケアプランの点検
介護支援専門員が作成した居宅介護サービス計画、介護予防サービス計画の記載内
容を、事業者からの提出または事業所への訪問調査により、市職員など第三者がその
内容の点検、指導を行います。
③住宅改修等の点検
居宅介護住宅改修費の申請時に請求者宅の実態確認、利用者の状態確認、工事見積
書の点検を行ったり、竣工後に訪問調査などにより施工状況の点検を行います。
また、福祉用具利用者に対する訪問調査などにより、福祉用具の必要性や利用状況
を点検します。
④医療情報との突合・縦覧点検
老人保険(後期高齢者医療制度、国民健康保険)の入院情報などと介護保険の給付
情報を突合し、給付日数や提供されたサービスの整合性の点検を行っていますが、今
後も継続して実施します。
また、受給者ごとに複数月にまたがる支払状況(請求明細書の内容)を確認し、提
供されたサービスの整合性の点検を行っています。
⑤介護給付費通知
利用者本人や家族に対し、サービスの請求状況、費用について通知します。
-107-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
(2)低所得者への配慮
介護保険は、社会全体で介護を支える相互扶助制度です。しかし、介護サービスが必
要でありながら、経済的な理由で、利用ができなかったり、制限されたりすることがな
いように、個別の事情に応じた保険料の減免を実施します。
・施設利用の居住費用・食費の見直し
介護保険と年金給付の重複の是正、在宅と施設の利用者負担の公平性の観点から、
介護保険 3 施設(ショートステイを含めた)の居住費用や食費について、平成 18 年度か
ら保険給付の対象外となりました。
但し、低所得者については、負担軽減を図る観点から新たな補足的給付が創設され
ています。通所系サービスの食費についても保険給付の対象外となっています。
(3)保険者機能の強化
市が保険者としての役割を十分に果たすために、その機能・権限について見直しが行
われます。市が主体となって給付等をチェックする機能強化です。
ア.被保険者に対する情報提供の充実
被保険者に対して、制度のしくみや運営状況に対する適切な情報提供を行います。
今回の改革は「地域」がひとつのキーワードとなっており、行政や地域包括支援セン
ター、事業者等の組織を通じて広報やインターネットを利用するなど住民に知っても
らうことが、介護サービスをより効率的・効果的に受けられることにつながります。
また、情報提供の充実を図ります。
イ.給付に関する保険者のチェック機能や政策評価機能の強化
介護サービスの利用者はもとより、保険者が適切な給付やケアプランが行われてい
るかチェックする機能をもつことは不可欠です。今後は、情報の分析・提供や保険者
による政策評価の支援体制を強化していきます。
・指定取消要件に該当した事業者の県への通知
・県は、介護保険施設等の指定等を行う際に市長の意見を求めるものとする
ウ.市行政への「一部事業所の立ち入り権限」の付与
悪質な不正請求等も実際に起こっていますが、実態把握のため一層の監督権限が必
要となります。現行では、保険者は介護事業者に対し、関係書類等の提出を求めるこ
としかできませんが、地域密着型サービスでは事業者の指定、指導監督権限が付与さ
れました。
-108-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
(4)事業評価
地域包括支援センターは、市が設置した地域包括支援センター運営協議会(以下「運営
協議会」という)の意見をふまえて、適切、公正かつ中立な運営を確保する必要がありま
す。
包括支援センターの運営に関して、運営協議会は前年度の事業報告書によるほか、次
に掲げる点を勘案して必要な基準を作成したうえで、定期的に又は必要な時に、事業内
容を評価するものとします。
①地域包括支援センターが作成する介護予防計画において、適正な理由なく特定の事
業者が提供するサービスに偏っていないか。
②地域包括支援センターが作成する介護予防サービスの計画の作成の過程において、
特定の事業者が提供するサービスの利用を不当に誘引していないか。
③その他運営協議会が地域の実情に応じて必要と判断した事項。
(5)福祉サービス、介護サービス内容等の情報提供
介護保険制度の内容やその動向に関する情報はもちろん、市内でサービス事業を展開
している事業者についての情報を市役所の相談窓口、地域包括支援センター等に常備し、
利用者に対していつでも提供できるようにします。
また、被保険者にとっての介護サービス事業者の選択方法、介護サービスの利用の方
法等についての情報提供も広報やパンフレット等を活用して行っていきます。
・高齢者福祉計画・第6期介護保険事業計画
・介護サービス便利帳
・介護サービス事業者一覧
・太田市ホームページ・広報
・待機者情報 等
-109-
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
(6)苦情処理
高齢者が保健福祉サービスや介護保険を利用するための支援や情報提供等、様々な疑
問や要介護認定に対する不満・制度運営上の苦情等に総合的な対応を行い、高齢者の権
利擁護に配慮した取組みを推進するよう努めます。
苦情・相談の状況(件)
区
苦
分
情
相
談
合
計
H23
H24
H25
H23
H24
H25
H23
H24
H25
1.要介護認定
1
1
1
-
-
-
1
1
1
2.ケアプラン・ケアマネジャー
-
-
-
-
-
-
-
-
-
3.保険料
-
-
1
-
-
-
-
-
1
4.利用者負担に関するもの
-
-
-
-
-
-
-
-
-
5.在宅サービスの質
-
-
-
-
-
-
-
-
-
6.施設サービスの質
-
-
-
-
-
-
-
-
-
7.サービスの契約の不履行
-
-
-
-
-
-
-
-
-
8.サービス中の事故
-
-
-
-
-
-
-
-
-
9.介護保険料制度一般
-
-
3
1
1
1
1
1
4
-
-
1
-
1
2
-
1
3
1
1
6
1
2
3
2
3
9
10.その他
合
計
※介護サービス課
・介護サービスの苦情処理・相談体制
群馬県・国民健康保険団体連合会等、関係機関が市との連携のもと円滑に苦情処理
を行うための体制整備を推進します。
居宅介護支援事業者
サービス事業者
地域包括支援センター
サービス利用者
サービス利用者
介護認定審査会
市・介護相談員
群馬県
国民健康保険団体連合会
・ 指定取消し等
・ 要介護認定申し立て
サービス利用者からの苦情
-110-
・ 調査・指導・助言等
苦情処理
第2部
各論/第4章
介護サービスの拡充
(7)介護相談員派遣事業の推進
介護相談員派遣等事業は、平成 12 年度に介護保険制度が導入されたのと同時に始まっ
た制度で、市が実施主体となって取り組んでいます。
介護保険制度の創設から 15 年が経過し、サービス提供事業者は着実に増加しています
が、広くサービスが利用されるにつれて、利用者の抱える不安や不満、苦情も多くなっ
てきています。こうした利用者の不安や不満が大きなトラブルにならないよう、介護相
談員がサービス提供の場を訪問し、利用者の話をしっかり聴いて「事業者」や「行政」
に橋渡しをすることで、適正かつ充実した介護サービスの実現を目指します。
介護相談員の役割
介護相談員とは・・・
介護相談員は、福祉や医療の資格を持った専門家ではありませんが、利用者の不満や悩みをしっかり
と受け止め、事業者へ伝えるお手伝いをします。
また、事業者の中には「福祉の専門家ではないのに大丈夫なのか」と思われる方もいますが、むしろ
一市民の視点から適正なサービスが提供されているかを見ることができるため、より利用者に近い感覚
でお話しを伺うことができます。
その際、プライバシーや秘密は守られますので、安心して利用できます。
介護相談員にできること
・利用者の話を聴き、相談にのる。
・施設等の行事に参加する。
・サービスの現状把握に努める。
・事業所の管理者や従事者と意見交換をする。
・サービス提供等に関して気づいたことや提案等がある場合には、事業所の管理者にその旨を伝える。
・必要に応じて問題解決やサービス改善の方法を考え、提案する。
・事務局へ活動状況を報告する。
介護相談員にはできないこと
・介護相談員が利用者を『介助』すること、事業者を『評価』することはできません。
・実際に問題を解決するのはあくまでも『事業者』であり、介護相談員に権限はありません。
介護相談員及び訪問施設数
介護相談員
22 名
訪問施設
22 事業所
・介護老人福祉施設
11 事業所
・介護老人保健施設
8 事業所
・特定施設
1 事業所
・認知症対応型共同生活介護
2 事業所
※介護サービス課
-111-
第2部
各論/第5章
第5章
施策推進への取組み
施策推進への取組み
第1節
福祉意識の向上
(1)現状の取組み
ア.福祉教育の推進
学校教育や生涯学習等で福祉意識向上のためのプログラムの実施をはじめ、市全体
での福祉関連の講演会やシンポジウムの開催などを行っています。
イ.情報提供の推進
高齢者への福祉に対する考え方や介護保険制度などの周知を図るため、広報、FM ラ
ジオ、市ホームページによる情報提供、保健・福祉サービス利用ハンドブックの配布、
住民説明会や講演会の開催などを行っています。
ウ.相談体制の拡充
地域包括支援センター及び各ブランチを中心に、在宅介護に関する相談やサービス
の情報提供などを行っています。
(2)第6期計画の施策内容
すべての年代で福祉意識の向上を図るために、福祉をテーマにした講演会や福祉イベ
ント、ワークショップなどを各地区で開催するとともに、学校教育や生涯学習の機会を
推進します。
また、ホームページや広報などを利用した福祉情報の発信、地域包括支援センター及
び社会福祉協議会との連携による相談体制の拡充などにも取り組んでいきます。
第2節
保健福祉の基盤整備
(1)現状の取組み
ア.保健福祉の人材確保
一人ひとりの健康管理を支援する保健福祉の人材確保は、最も重要な基盤といえま
す。今後は、各種事業に専門的な知識・技能への需要が高くなることから、いかにし
て需要に対応していくかが課題となります。
イ.社会福祉協議会
社会福祉法人太田市社会福祉協議会は、「みんなで創ろう笑顔で暮らせるまちおお
た」を理念として、地域福祉活動の中心機関として、高齢者や障がい者等の福祉サー
ビスの事業を行っています。
-112-
第2部
各論/第5章
施策推進への取組み
ウ.ボランティア活動
市民の自発的な活動であるボランティア活動は、地域ケアを強化していく上で非常
に重要な役割を担っています。個人ボランティアや NPO 法人も着実に増えています。
本市ではまた、多くの高齢者は自立し、活動的な生活を送っており、ボランティア活
動に意欲のある方もいるので、高齢者自らが行うボランティア活動を促進するため、
ボランティアリーダーの養成講座、ボランティアグループづくり講座などを実施して
います。
エ.民生児童委員
支えあう地域社会の中心的役割を期待されている民生児童委員は、平成 25 年度現在
371 名に厚生労働大臣より委嘱されています(主任児童委員含む)
。
オ.保健福祉施設
市内には、地域包括支援センターをはじめ、ケアハウス、老人福祉センター、保健
センターが整備されています。
保健福祉関連施設(単位:箇所)
施設名称
主な対象サービス名称
保健事業
健康教育 健康相談
機能訓練 がん検診
乳幼児健康診査 予防接種等
総合健康センター トレーニングルーム 温水プール
フィットネス教室等
保健センター
平成 26 年度末 平成 29 年度末
整備済量
整備目標量
拠点数
拠点数
4
4
1
1
※健康づくり課
養護老人ホーム
ケアハウス
福祉事業
地域包括支援
センター
老人福祉
センター
福祉会館
生活や経済面で日常生活に支障のある 65
歳以上の入所施設
高齢者のケアに配慮した 60 歳以上の入所
施設
・保健福祉サービスの啓発活動。
・電話、訪問による助言指導。
・必要なサービスの選定と、関係機関と
の連絡調整。
・公的サービスの利用申請手続きの代行
・介護機器などの展示と普及
・健康増進
・教養の向上
・レクリエーション
レクリエーション等
1
1
6
6
1
9
5
4
1
1
※元気おとしより課
-113-
第2部
各論/第5章
施策推進への取組み
(2)第6期計画の施策内容
ア.保健福祉の人材確保
高齢化に伴い、専門的な知識・技能へのニーズが益々高まること、また、在宅生活
の質(QOL:Quality of Life)向上により一層の支援が求められていることから、作
業療法士や理学療法士をはじめとした、専門性の高い人材の確保に向けて、医療機関
や関係機関との連携の強化に取り組んでいきます。
イ.社会福祉協議会
高齢者世帯などへの地域行事の参加を呼びかけるとともに、行政やボランティア団
体などと連携して、
引き続き地域福祉推進の中心機関としての活動を行っていきます。
ウ.ボランティア活動
これからの福祉を支えるボランティア活動が活性化するよう、活動機会拡充のため
の情報提供や事業実施の際の協力要請を行っていきます。また、NPO 法人設立への支
援を行います。
また、高齢者によるボランティア活動については、その活動により社会参加、社会
貢献を通じて生きがいの場づくりとなるとともに、介護予防にもつながっていくこと
から、ボランティアポイント制度を導入し、高齢者のボランティア活動支援を行って
いきます。
エ.民生児童委員
研修会等の開催による委員自身の知識の向上を図るとともに、行政やボランティア
団体、社会福祉協議会などと連携を図りながら、市民にとって身近な相談相手となる
よう活動の充実を図ります。
オ.保健福祉施設の機能充実
市民の健康寿命の延伸を支援するため、引き続き各施設の機能を一層充実していき
ます。
第3節
地域の支えあい推進と環境整備
(1)現状の取組み
ア.コミュニティケア
高齢者がいつまでも健康で生きがいのある生活を送れるよう、生きがいと健康づく
り及び社会参加の機会を提供することにより、孤立感や不安感の解消、自立生活の助
長及び要介護状態に陥ることの予防を図ることを目的として実施しています。
-114-
第2部
各論/第5章
施策推進への取組み
イ.高齢者住宅対策
高齢者が地域とのつながりをもって、住み慣れた地域で安心して暮らし続けること
ができる環境の整備を進めています。
ウ.バリアフリーのまちづくり
幹線道路や公共施設等のバリアフリー化、公園緑地の計画的な整備など、高齢者を
はじめ、誰もが暮らしやすいバリアフリーのまちづくりを進めています。
エ.高齢者の安全確保
・交通安全対策
警察や交通安全協会との連携のもと、交通安全教室の開催を中心に交通安全意識の
高揚を図っています。
交通安全教室の参加者の推移(単位:人)
区
分
平成 23 年度
交通安全教室(高齢者)
2,260
平成 24 年度
平成 25 年度
920
332
※交通政策課
・防犯・防災
警察、消防署、各行政区関係者との連携をもとに防犯・防災活動を実施しています。
オ.高齢者の交通手段の確保
運転免許証を持たない高齢者の交通手段として、おうかがい市バス等の運行及び福
祉有償運送サービスを実施しています。
(2)第6期計画の施策内容
ア.コミュニティケア体制の構築
行政センター等にいる、ふれあい相談員がひとり暮らし高齢者への訪問を実施して
います。また、行政センターは、区長、民生児童委員、各推進員、地区社協、ボラン
ティアの方々の活動拠点にもなっています。これらに加えて、地域包括支援センター
と地域医療機関とのネットワーク構築のための支援を行っていきます。
イ.高齢者住宅対策
高齢者の住まいの安定確保のための取組みを強化するため、
「高齢者の居住の安全確
保に関する法律」が一部改正され、国土交通省と厚生労働省が連携し、高齢者居住安
定確保計画制度が創設されました。
本市においても、高齢者の多様なニーズに応じた住まいやサービスを選択できるよ
うにするとともに、高齢者が地域とのつながりをもって、住み慣れた地域で安心して
暮らし続けることができる環境の整備に取り組みます。
-115-
第2部
各論/第5章
施策推進への取組み・第6章
計画の推進
ウ.バリアフリーのまちづくりの推進
引き続き幹線道路及び生活道路の安全確保、公共施設等のバリアフリー化、公園・
緑地の確保など、少子高齢社会に対応するまちづくりを関係各課と連携して取り組み
ます。
エ.高齢者の安全確保の推進
・交通安全対策
高齢者が安心して暮らすことのできるよう、関係機関の連携のもと、交通安全教育
と交通安全施設の整備に取り組みます。
・防犯・防災
緊急時の連絡、高齢者等の避難支援体制、緊急通報装置の整備といった地域防災体
制の強化に、これまで以上に事業者や地域などと連携して取り組んでいきます。
オ.高齢者の交通手段確保の推進
高齢者の交通手段の確保については、現状のおうかがい市バス等の運行及び福祉有
償運送サービスの充実を図り、利便性の向上に努めます。
第6章
第1節
計画の推進
計画の進行管理体制
本計画の目標実現に向けて、施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、引き続き「太
田市介護保険運営協議会」を定期的に開催し、必要に応じて計画の実施及び進捗状況の点
検、評価を行います。
また、3 年毎に作成する事業計画の際に、それらの問題点や改善点を計画に反映するこ
ととします。
第2節
関係機関との連携
高齢者を取り巻く社会環境はますます多様化するとともに、その福祉の向上を図るため
には、保健・医療・福祉の連携だけでは補いきれない面があります。
そのため、関連部署における施策に対する取り組みも重要であることから、幅広く庁内
各部課・関係機関等との連携・強化を図り、高齢者に関わる施策を効果的に推進します。
-116-
資料編
資
1
料
編
太田市高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会の設置に関する要綱
(設置)
第1条 太田市高齢者福祉計画及び太田市介護保険事業計画を策定するため、太田市高齢者福祉
計画・介護保険事業計画策定委員会(以下「策定委員会」という。)を設置する。
(所掌事務)
第2条 策定委員会は、次に掲げる事項を行うものとする。
⑴
太田市高齢者福祉計画の策定に関し、検討を行うこと。
⑵
太田市介護保険事業計画の策定に関し、検討を行うこと。
⑶
その他必要な事項
(組織)
第3条 策定委員会の委員は、市長が委嘱した太田市介護保険運営協議会委員並びに福祉こども
部長及び健康医療部長の職にある者をもって充てる。ただし、必要に応じ、専門的助言者を加
えることができる。
2
策定委員会に委員長及び副委員長を置く。
3
委員長は、太田市介護保険運営協議会会長をもって充てる。
4
副委員長は、太田市介護保険運営協議会職務代理者をもって充てる。
(職務)
第4条 委員長は、会務を総理し、策定委員会を代表する。
2
副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故あるときは、その職務を代理する。
(会議)
第5条 策定委員会の会議は、委員長が招集し、その議長となる。
2
策定委員会は、委員の半数以上が出席しなければ会議を開くことができない。
3
策定委員会の議事は、出席委員の過半数をもって決し、可否同数のときは議長の決するとこ
ろによる。
(計画策定部会)
第6条 策定委員会の補助機関として計画策定部会(以下「部会」という。)を置く。
2
部会の委員は、別表に掲げる職にある者をもって充てる。
3
部会に、部会長及び副部会長を置き、部会長は、健康医療部副部長を、副部会長は、福祉こ
ども部副部長をもって充てる。
4
部会の会議は、部会長が招集し、その議長となる。
5
副部会長は、部会長を補佐し、部会長に事故があるときは、その職務を代理する。
(意見の聴取)
第7条 策定委員会及び部会は、必要があると認めるときは、委員及び部会委員以外の者の出席
を求め意見を聴くことができる。
(庶務)
第8条 策定委員会及び部会の庶務は、元気おとしより課、健康づくり課及び介護サービス課に
おいて処理する。
-117-
資
料
編
(その他)
第9条 この要綱に定めるもののほか、策定委員会の運営に関し必要な事項は委員長が定める。
附 則
この要綱は、平成17年7月1日から施行する。
附
則
この要綱は、平成20年4月1日から施行する。
附 則
この要綱は、平成23年6月1日から施行する。
附 則
この要綱は、平成24年11月1日から施行する。
附 則
この要綱は、平成26年4月1日から施行する。
-118-
資
2
料
編
太田市高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会委員名簿
(敬称略)
氏
名
所 属 団 体
小
桐
覚
市民公募
金
井
栄
市民公募
對比地
政行
市民公募
栗 田
孝
市民公募
福 田
聡 美
市民公募
荻 原
和 子
市民公募
小 杉
弘 子
市民公募
山 﨑
正 紀
市議会議員
矢 部
伸 幸
市議会議員
備
考
運協
委員
1号
H27.3.16 辞任
2号
佐 久 間
淳
上海邦徳大学名誉教授
委員長
群馬県介護支援専門員協会 副会長
副委員長
淺 沼
郁 子
木 村
孝
堀越
健太郎
太田市医師会理事
白石
弓美子
群馬県看護協会太田地区支部 支部長
岩 瀬
茂
飯 田
浩 志
太田新田歯科医師会 診療委員会担当理事
津久井
敏夫
群馬県老人福祉施設協議会 会長
相 澤
宏 一
富士重工業健康保険組合群馬支部 事務長
齋 藤
保 義
太田市福祉こども部長
三 吉
陽
3号
弁護士
太田薬剤師会 副会長
太田市健康医療部長
-119-
4号
5号
資
料
3
編
太田市高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定部会委員構成
計画策定部会委員
福祉こども部副部長
健康医療部副部長
西部地域福祉課長
元気おとしより課長
高齢者福祉施設課長
健康づくり課長
健康づくり課主幹
医療年金課長
介護サービス課長
-120-
資
4
料
編
太田市高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定経過
実施日
会議・その他
議
題
(1) 太田市介護保険運営協議会と策定委
平成 26 年
6月2日
第1回太田市介護保険運営協議会
員会の役割について
(2) 高齢者福祉計画・第6期介護保険事業
計画について
8月中旬~
8月下旬
太田市介護保険事業計画策定に伴
うアンケート調査
(1) 平成25年度介護保険事業状況報告
第2回太田市介護保険運営協議会
10 月8日
第1回介護保険事業計画策定委員
会
について
(2) アンケート調査について
(3) 施設整備計画について
(4) 日常生活圏域について
(5) 介護保険料の設定について
(1) 太田市高齢者福祉計画・第6期介護保
険事業計画素案に対する意見公募の
平成 27 年
1月 19 日
第3回太田市介護保険運営協議会
結果報告について
第2回介護保険事業計画策定委員 (2) 第6期介護保険事業計画における保
険料の改定について
会
(3) 日常生活圏域の設定と地域包括支援
センターの機能強化について
-121-
資
料
5
編
用語解説
-あ行-
インフォーマルサービス
行政が直接・間接的に提供するサービスでは充足されない「隠れた」ニーズに対応するサービ
スのことを言います。例えば、近隣や地域社会、民間やボランティアなどの非公式な援助活動が
これに当たります。
NPO
民間非営利組織(Non-Profit
Organization)の略称で、営利を目的とせず、継続的に社会的
活動をおこなう民間の組織(団体)のことで、NPO 法人は、特定非営利活動促進法により設立を
認められる法人です。
-か行-
介護支援専門員
介護保険のサービス利用者などからの相談に応じ、利用者の希望や心身の状態を考慮して、ケ
アプランを立て、適切な在宅または施設のサービスが利用できるように、市町村、在宅サービス
事業者、介護保険施設等との連絡調整を行います。
介護相談員
介護相談員は、利用者の立場に立ってサービス提供者との調整を図ることが主な業務で、その
他にも、住民と行政の橋渡しの役割も求められ、地域における高齢者福祉や介護問題についての
リーダー的な役割を担います。国の「介護相談員派遣等事業」に基づき、各自治体が実施主体と
なって行う事業で、一定以上の養成研修を受けた人が登録によって介護相談員になります。
介護保険制度
平成 12 年 4 月から始まった介護を公的に支えるための保険制度で、介護や支援が必要になっ
た場合(要介護・要支援状態)、状況に応じて保健・医療・福祉のサービスを総合的に受けられ
る制度です。65 歳以上全員と、40 歳から 64 歳までの医療保険加入者が対象となり、要介護認定
を受けて介護保険サービスを利用します。
介護予防
高齢者が要介護状態等となることの予防又は要介護状態等の軽減若しくは悪化の防止を目的
として行うものです。
介護療養型医療施設
長期療養を必要とする要介護者に対して、療養上の管理、看護、医学的管理にもとづいた介護・
機能訓練その他の必要な医療を提供する介護保険施設です。
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資
料
編
介護老人福祉施設
ねたきり高齢者や認知症老人など、常時介護が必要な要介護者に対して、施設サービス計画に
基づいて、入浴・排泄・食事など日常生活上の世話や、機能訓練、健康管理、療養上の世話をお
こなう介護保健施設です。
介護老人保健施設
病状が安定していて、入院の必要はないものの療養が必要な要介護者に対して、施設サービス
計画に基づいて、入浴・排泄・食事など日常生活上の世話や、機能訓練、健康管理、療養上の世
話をおこなう介護保健施設です。
居宅サービス
訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、通所介護、
通所リハビリテーション、短期入所生活介護、短期入所療養介護、特定施設入居者生活介護、福
祉用具貸与、特定福祉用具購入をいいます。
居宅療養管理指導
居宅要介護者または要支援者について、病院、診療所、または薬局の医師、歯科医師、薬剤師
などにより行われる療養上の管理及び指導をいいます。
ケアプラン
要介護認定を受けた人に対し、ケアマネジャーがそれぞれの人の心身の状態を考慮して、サー
ビスの種類や内容等、どのような介護を受けるかを決める計画です。
-さ行-
生活支援コーディネーター
地域包括ケアシステム構築にあたり、生活支援・介護予防サービスの充実・強化及び高齢者の
社会参加を推進するため、生活支援・介護予防サービスの担い手の養成や、地域の支援ニーズと
地域資源のマッチングなどを行う地域支え合い推進員のこと。平成27年度から都道府県が養成
することになっています。
作業療法士(OT)
医師の指示のもとに身体または精神に障害のある人に対して手工芸やその他の作業で応用動
作能力や社会適応能力の改善、回復を図る専門家です。
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資
料
編
社会福祉協議会
社会福祉法 107 条によって法的根拠をもち、地域における住民組織と公私の社会福祉事業関係
者により構成され、住民主体の理念に基づき、住民の福祉活動の組織化、社会福祉を目的とする
事業の企画・実施及び連絡調整などを行う、市区町村・都道府県・指定都市・全国を結ぶ公共性
と自主性を有する民間組織です。
生涯学習
人々が自らの人生をより豊かなものにしたいと願い、自分に合った学習の方法や内容を自由に
選択しながら行う、生涯にわたった学習活動です。
ショートステイ
介護保険サービスの「短期入所生活介護」
・
「短期入所療養介護」のことで、諸事情により在宅
での介護が一時的に不可能になった場合、介護保険施設に短期的に入所し、日常生活上の世話や
医療的管理を受けるサービスです。
シルバー人材センター
シルバー人材センターは、「高年齢者の雇用の安定等に関する法律」に基づいて、各区市町村
ごとに設置されている営利を目的としない公益社団法人です。健康で働く意欲のある高齢者の
方々が会員となり、地域の公共団体や民間企業、家庭等から仕事を引き受け、働くことを通して
社会に参加することを目的としています。
-た行-
地域ケア会議
高齢者個人に対する支援の充実と、それを支える社会基盤の整備を同時に進めていく、地
域包括ケアシステムの実現に向けた手法。具体的には、地域包括支援センター等が主催し、
○医療、介護等の多職種が協働して高齢者の個別課題の解決を図るとともに、介護支援専
門員の自立支援に資するケアマネジメントの実践力を高めます。
○個別ケースの課題分析等を積み重ねることにより、地域に共通した課題を明確化します。
○共有された地域課題の解決に必要な資源開発や地域づくり、さらには介護保険事業計画
への反映などの政策形成につなげます。
地域包括支援センター
地域住民の心身の健康の維持、生活の安定、保健・福祉・医療の向上と増進のために必要な援
助、支援を包括的に担う地域の中核機関です。平成 18 年 4 月の介護保険法の改正に伴い太田市
では地域包括支援センターを設置しました。第6期計画から日常生活圏域を 4 圏域から 9 圏域に
して、直営 1 ヶ所から、9 事業所に業務委託しました。太田市独自のスタイルとして 9 事業所を
一元化して 1 ヶ所で運営し、各日常生活圏域にはブランチを設置しています。
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資
料
編
通所介護
「デイサービス」とも言い、介護保険施設等に通い、入浴、食事、健康チェック、日常動作訓
練やレクリエーションなどのサービスを受けます。
通所リハビリテーション
病院や介護老人保健施設などに出向いて、入浴や食事などと同時にリハビリテーションのサー
ビスを受けます。
-な行-
日常生活自立支援事業
平成 19 年度より、
「地域福祉権利擁護事業」は「日常生活自立支援事業」という名称に変更に
なりました。判断能力の不十分な認知症高齢者、知的障害者、精神障害者等が地域で自立した生
活を送ることができるように福祉サービスや日常的金銭管理に関する援助を行います。
認知症ケアパス
認知症の人とその家族が、地域の中で本来の生活を営むために、認知症の人と家族及び地域・
医療・介護の人々が目標を共有し、それを達成するための連携の仕組みです。認知症ケアパスの
概念図を作成することは、多職種連携の基礎となります。
-は行-
ブランチ
高齢者とその家族の相談窓口の役割を担う地域包括支援センターの補助機関として、地域
において、より身近な総合相談窓口のこと。太田市では地域包括支援センターを一元化して
運営しますので、日常生活圏域においての総合相談窓口として、センターの機能を補完しま
す。
バリアフリー
広義では健常者を含むすべての人々に対して、行動などに障壁がない状態を指しますが、一般
的には、高齢者や何らかの障害がある人が行動しやすいように、建造物や移動手段に関する障壁
が取り除かれることを意味します。
訪問介護
ホームヘルパー(訪問介護員)が利用者の自宅を訪問し、身体介護や家事援助を行うサービス
です。
ボランティア
社会福祉において、無償性・善意性・自発性に基づいて技術援助、労力提供等を行う民間奉仕
者を指します。
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資
料
編
-や行-
要介護度
要介護状態を介護の必要性の程度に応じて定めた区分のことをいい、「要支援 1」・「要支援 2」
と部分的介護を要する状態から最重度の介護を要する状態まで、
「要介護 1」から「要介護 5」の
7 区分になっています。
要介護認定
介護給付を受けようとする被保険者の申請によって、要介護者に該当するかどうか、また、該
当した場合は要介護度について、全国一律の客観的な方法基準に従って市町村が行う認定を指し
ます。
-ら行-
理学療法士(PT)
病気や外傷などによって身体に障害が生じた人の基本的動作能力の回復を図るため、運動療法
や物理療法などの治療を施すリハビリテーション医療の専門家です。
リハビリテーション
疾病や傷害によって失われた生活機能の回復を図るため、機能障害、能力障害、社会的不利へ
の治療プログラムによって人間的復権をめざす専門的技術及び体系のことをいいます。
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はつらつプラン 21
太田市高齢者福祉計画・第6期介護保険事業計画
( 平成 27 年度~平成 29 年度 )
発
行:
太田市
発行年月:
平成 27 年 3 月
編
太田市
集:
元気おとしより課
健康づくり課
介護サービス課
住
所:
T E L:
〒373-8718
0276-47-1111
群馬県太田市浜町 2 番 35 号
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