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平成27年度 不祥事防止対策の実施状況(知事部局等) 資料1
資料1 平成27年度 不祥事防止対策の実施状況(知事部局等) 1 点検(所属長点検、自己点検) 主な不祥事防止対策 2 研修(人事課・総務局総務室による研修、各局、所属研修) 3 訪問指導 3 訪問指導 4 その他(重点項目4項目への取組み等) 1 点検 (1) 所属長点検 ○対象:所属長(県機関のうち、知事部局及び各局委員会(教育委員会を除く)の本庁の室 課長及び出先機関の長(各地域県政総合センターは部長)) 人事異動後の6月初旬に、恒常的な点検項目に加え、今年度特に留意すべき事柄を内容 とした所属長点検シートを作成し、庁内イントラを通じて配布した。 各所属長は、所属長点検シートにより自ら点検を実施し、総務局総務室に直接回答をす る。点検を実施することにより、所属の不祥事に関するリスクを早期に把握し、所属の不 祥事発生の未然防止を図る。 (参考)【点検シートの主な内容】 Ⅰ 不祥事防止対策に向けて ①所属における不祥事リスクとその対策 ②所属での重点項目4項目への取組み Ⅱ セクシュアルハラスメント、パワーハラスメント等について ①セクハラを生みやすい職場風土 ②パワハラ加害者になりやすい人の傾向 ③パワハラを生みやすい職場風土 Ⅲ 会計事務・経理事務について ①不適切な経理処理防止のために重要なこと ②会計事務の適正な執行への取組み ③物品管理事務における不適切事項の背景 Ⅳ 情報セキュリティについて ①情報の庁舎外持ち出し時の取扱いと職員への周知 ②権限管理の取扱いと職員への周知 Ⅴ 任意団体に係る事務処理について ①団体の現金・預金の管理 ②所属の親睦会の会計事務 1 (2) 自己点検 ○ 毎月、時宜を捉えたテーマで個人点検シートを作成し、庁内イントラを通じて配信した。 これにより、職員一人一人が主体的に任意の時間に点検を実施。 配信時期 3月 4月 5月 6月 7月 号外 テーマ 内 容 国で相次いで事務ミスが発生したことに鑑み、効果的なチ チェックの効果を高める ェックの方法について、点検項目を通じて確認してもら う。 昨年度、法令遵守意識よりも業務の都合を優先する考え方 が不適正な経理処理に結びついてしまったことに鑑み、法 法令遵守意識を高める 令遵守について点検項目を通じて確認してもらう。 昨年度、職員がミスに気が付いた時に上司等周囲の人に報 告・相談しなかったことが不適正な経理処理に結びついて ミスが発生した時の対応 しまったことに鑑み、ミスが発生した時の対応について点 検項目を通じて確認してもらう。 標的型攻撃の正しい理解 標的型攻撃による個人情報漏えい事案が報道されたことに 鑑み、標的型攻撃の正しい理解とその対処方法について点 とその対処 検項目を通じて確認してもらう。 昨年度、業務進捗状況等の情報共有の不足が不適正な経理 処理に結びついてしまったことに鑑み、情報共有について 情報共有の徹底 点検項目を通じて確認してもらう。 7月から夏季休暇を取得できることに鑑み、これからの時 季に気を付けるべきことについて点検項目を通じて確認し 楽しい夏にするために てもらう。 2 研修の実施状況 階層別研修 7回 1014人参加 人事課・職員キャリア開発支援センター主催 総務局総務室職員を講師として派遣 研修の内容 不祥事防止推進補助者研修 2回 254人参加 局等研修、所属研修 各局、所属において、職場のリスクを踏まえて自主的に企画 その他 (1) 階層別研修における不祥事防止研修(人事課・職員キャリア開発支援センター主催) 各階層別、職種別研修において、職員としての心構え、不祥事の原因や対策、今後注意す べき新たな課題などを説明し、不祥事の未然防止のための意識啓発を図っている。 2 ・講師 総務局総務室職員 研修名 開催日 受講者数(人) *左記のほかに、専門職職員 新採用職員研修 4/3 362人 研修(4回:8月~10月)、 交流職員研修 4/22 36人 パワーアップ(事故・コンプライ 新任管理職職員研修 7/24 78人 アンス)研修(4回:9月・10月・ 新任主幹級職員研修 7/31 184人 11 月 ・ 12 月 ) を 予 定 し て い 5/20,21,26 354人 る。 臨任・非常勤職員研修 計 延べ7回 1014人 【受講者の感想】 (新採用職員研修) ・事例が身近に感じられるもので、今後気を付ける点が明確になった。 ・SNSについては、さらに具体的に行動レベルで知りたいと思った。 ・ケーススタディが有効であった。 ・DVDの具体例がリアルで分かりやすかった。 (交流職員研修) ・“交流職員”を意識した内容のもので、とても参考になった。 ・不祥事が発生しやすい状況が具体的に説明されたので、自分の業務の中で気を付けるべ きポイントが把握できた。 ・不祥事防止のためにも日頃から、より良い職場環境と人間関係の構築が不可欠だと感じ た。 ・過去の事例等を用いた内容であったため、大変分かりやすく参考になった。 (新任管理職職員研修) ・短い時間であったが、不祥事防止対策の要点がコンパクトにまとめられており、よく理 解できた。 ・不祥事防止対策における所属長の責任の重さが自覚できた。 ・事例分析などして、ここでこうしていれば防げるなど、具体的な内容の話を加えていた だけると、より理解が深まったと思う。 ・管理職向けに内容を絞り、深めた方が良いのではないか。 (臨任・非常勤職員研修) ・不祥事事例をあげての説明、対応が簡潔に示され、非常に分かりやすい内容だった。 ・ダブルチェックの必要性、チェックする時は必ず原本と照らし合わせる、にはなるほど と思った。 ・画面に表示されたことと手元の資料の内容が一致していなかったのが残念だった。 ・うっかりミスで済むものとそれが発展して不祥事になってしまうもの、その点を詳しく 聞きたかった。 3 (2) 不祥事防止推進補助者研修(総務局総務室主催) 各所属の不祥事防止推進補助者(副課長、副所長など)を対象として、外部講師による講演 や総務局総務室職員からの不祥事発生事案の傾向や対策の紹介により、各所属の不祥事の未 然防止対策に活用するよう周知した。 対 象 者 各所属の不祥事防止推進補助者 実 施 日 平成27年7月6日(月)・7月13日(月) 14:00~16:45 2回実施 テ - マ ・平成27年度不祥事防止対策の概要(総務局総務室) ・職場研修を実施するにあたって(総務局総務室) ・講演「不祥事をもたらす原因とその防止 ~風通しの良い職場づくりのために~」 外部講師:HCRオフィス代表 受講者数 諸橋 隆夫 氏 254 人 【受講者の感想】 ・この研修を踏まえ、どう職場にフィードバックしていくか、色々考えさせてもらった。 ・不祥事防止の観点だけでなく、起きてしまった不祥事や不適切事例への対応の視点を盛り 込んでいたことは良かった。 ・具体的な事例と原因等を知ることができて、有意義だった。 ・「不適正」なことと、「不適切」なことを区分して考えるべきことを理解した。 ・不祥事防止のための職場づくりの視点からの講義は新鮮でためになった。 ・不祥事の根本原因が職場風土にあるかもしれないことに反省を促された。 ・報連相は下から上だけではなく、左右にもあり、また上から下(情報共有)もあることを理 解した。 ・職場研修の具体的イメージが湧き、今後の参考になった。 ・報連相の充実だけで不祥事が減るのかという疑問が残った。 ・理屈としては十分分かるが、実践する場合はどのようにしたらよいか、分かりにくかった。 (3) 局等・所属研修 (各局、各所属において実施) ・各局等で行う不祥事防止研修への講師派遣、所属研修へのビデオ・DVD貸出し等の支援 【各局への講師(総務局総務室室長代理)派遣】 総務局(4/7)、産業労働局(6/12)、安全防災局(7/27)、議会局(7/30)、 保健福祉局(8/7、8/25) 4 【ビデオ・DVDジャンル別の予約・貸出し状況(H26.4~H27.7.31)】 事務ミス 3% 県民応対 8.6% その他 1.8% 飲酒運転 8.6% コンプライアンス 全般 30.6% セクハラ 10.8% ソーシャル メディア 15.5% パワハラ 21.1% ジャンル 件数 主なタイトル コンプライアンス全般 71 件 パワー・ハラスメント 49 件 ソーシャルメディア 36 件 セクシュアルハラスメント 25 件 飲酒運転 20 件 「飲酒運転 許されない犯罪」「「酒」で人生棒にふるべからず!」 県民対応・クレーム対応 20 件 「間違いだらけのクレーム対応」「どうすれば事前予防ができるか」 事務ミス 7件 「ヒューマンエラーとは?」「ヒューマンエラーはこう防ぐ 事務現場編」 その他 4件 合計 232 件 「組織と個人を守る!階層別コンプライアンスシリーズ 第5巻公務員編」 「アニメで再現 不祥事の未然防止・再発防止シリーズ第1巻・第2巻」 「職場の日常から考えるパワーハラスメント」 「私が私らしくあるために」 「早わかりシリーズ これだけは知っておきたい「ソーシャルメディアのリスク」」 「セクハラを生まない職場コミュニケーション対策 ①コミュニケーションに潜むセクハラの危険~意識のギャップと日頃の言動~」 「すぐにできる情報セキュリティ対策」「ケーススタディで学ぶ 報連相の基本」 【主な討議内容】 ジャンル コンプライアンス全般 討議のポイント 討議内容 日常業務で気を付け ・コミュニケーションを大切にし、職場内での意見交換 るべき内容 を緊密にすることが、不祥事防止だけでなく良好な職 場環境の維持に繋がる。 パワー・ハラスメント パワハラにならない ・上司・部下とも、相手を尊重しつつ、自分の意見を言 ために い合える雰囲気づくりが必要である。 ・専門的な事例・用語を他所属の職員へ説明する際、 「これは常識」といったような聞こえ方にならないよ う、発言に留意する。 5 ソーシャルメディア ソーシャルメディア ・今後、ソーシャルメディアを活用した情報発信はます を活用する上での留 ます有効になると考えられるが、リスクを十分認識 意点 し、内容について十分注意した上で利用することが必 要である。 【平成26、27年度新規購入のDVD】 タイトル 内容 セクシュアル・ハラスメント対策シリーズ つい分かった気になっているセクハラの問題を、テス 第1巻セクハラ防止テスト トを通じてもう一度見つめ直し、理解を深めるととも に、セクハラが起こらない職場づくりを進める上での ポイントを解説した教材。 ケーススタディで学ぶ 報連相の基本 下から上への一方通行の報連相ではなく、上司と部下 が一体となって互いに情報を共有し、思いを共有す る。そのような職場づくり、組織風土づくりをめざす ための教材。 すぐにできる情報セキュリティ対策 情報漏えいが引き起こす企業への悪影響を全社員に周 知して意識を高めるため、日頃の業務の中に潜む情報 漏えいリスクについて、診断テストを交えて解説して いく教材。 アニメで再現 不祥事の未然防止・再発防止シリーズ 繰り返される不祥事事件、どうして不祥事は減らない 第1巻 盗撮・ストーカー・飲酒運転・危険ド のか?事例ごとにアニメーションで再現し、監修者か ラッグ編 ら刑事、民事、服務上の責任等、不祥事による大きな 代償について詳しく説明する。また、その犯罪の特徴 アニメで再現 不祥事の未然防止・再発防止シリーズ や傾向について解説し、管理者の役割として、不祥事 第2巻 横領・情報漏洩・マタハラ編 の兆候への気づきや、部下一人一人のコミュニケーシ ョンの機会を積極的につくり、いつでも相談できる風 通しの良い職場風土作りに努めることなどについて解 説する教材。 6 3 訪問指導 ○ 実施方法 ・「不祥事防止指導員(専任職員)」が、各所属を訪問。 ・6月に総務局総務室に提出された所属長点検シートの回答に基づき、所属長からの聴き取 り、当該所属の不祥事防止の取組みに対する指導、助言及び支援を行った。 ・対象機関を全ての本庁機関と出先機関とし、今年度中に280所属の訪問指導を予定して いる。 ○ 訪問指導箇所 (平成27年7月31日時点) 本庁機関 出先機関 計 24/140 19/140 43/280 (出先機関には、出先機関の支所、出張所、本庁機関の駐在事務所を含む) ○ 主な助言・指導事項 【不祥事防止対策に向けて】 ・管理監督者として、自己所属における不祥事のリスクを把握し、そのリスクに対しての対 策、防止策を職員と協議をすること。 ・今年度の不祥事防止対策の強化項目として4項目掲げたので、前記と併せて所属で取り組 むこと。 【セクシュアルハラスメント、パワーハラスメント等について】 ・職員が、日頃から意識を持って行動することが大事なので、職場研修や職場会議を通じて、 職員の意識向上に努めること。 【会計事務・経理事務について】 ・前年度、納品書や請求書を改ざんした支払、正規の経理手続きを経ない物品購入など不適 切な経理処理が散見されたので、適切な情報共有や進行管理を行い、事業担当者と経理担 当者の連携を密にすること。 ・取得した備品の台帳への記載漏れや、台帳と現物の数に差があるにもかかわらず全て現物 照合したなど、不適切な物品会計事務が監査で指摘されているので、担当職員の物品会計 に対する意識啓発とチェック体制を強化すること。 【情報セキュリティについて】 ・重要な情報を庁舎外へ持ち出すときは、持出簿を整備し、上司の許可を得るなど十分な対 策を講ずること。また、職員に重要な情報を取り扱っているという意識を持たせること。 ・各種システムにログインするときは、自分のIDコード、パスワードを使用するとともに それらを他人に教えないこと。 【任意団体に係る事務処理について】 ・任意団体の経理処理を、職員一人に任せてしまうと不適正経理に繋がるリスクが高まるの で、必ず複数職員で対応すること。 7 【その他】 ・非常勤職員、臨時的任用職員の服務についての不祥事も見られるので、服務規程の遵守は 基本中の基本であることを再度認識し、職員へ指導すること。 4 その他(重点項目4項目(※)への取組み等) ※ミスが発生した時の対応(報告・相談の徹底)、情報共有の徹底(業務進捗状況の共有)、効果 的なチェックの工夫、法令遵守意識の醸成 (1) 幹部会議を通じた職員への徹底 昨年度発生した会計事務処理においてミスを取り繕うためにさらに重大な誤りをかさね てしまった事案が生じたことから、誤った会計処理については、少しでも影響を小さいも のとするため、職員はミスを速やかに所属長まで報告し、所属長は判断に迷う場合には総 務室等に相談するなど、組織全体で解決していくという意識の共有化を図るよう、課題別 局長会議、総務室長会議等の幹部会議で周知し、職員への徹底を促した。 (2) 各研修での周知 全ての研修で重点項目4項目を中心に講義を実施する。 そして、重点項目4項目に加え、標的型攻撃メールの周知など、年度途中に生じたタイム リーな不祥事リスクについても内容に取り入れ実施する。 (3) 不祥事防止個人点検シートへの掲載 重点項目の4項目を、3月、4月、5月、7月の点検シートのテーマに設定し、点検項目 のチェックを通じて職員一人一人の意識の醸成を図った。 今後、年度途中に生じた不祥事リスクについてもテーマに設定して発信していく。 (4) 訪問指導での助言・指導 所属長点検シートにある重点項目4項目の記載内容を確認し、それに基づく助言・指導を 行うとともに、年度途中に生じた不祥事リスクについても情報提供を含め対応していく。 8