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プレゼンテーション研修

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プレゼンテーション研修
プレゼンテーション研修
e ラーニングテキスト
2013.10 ver.01
0.
受講の前に
(1) 本 コ ン テ ン ツ の 受 講 の ゴ ー ル
プレゼンテーションは、日常的なコミュニケーションの中で相手にこちらの意図を伝
える技術のことを指します。本講座では相手に分かりやすく自分の意図を伝えるため
に、内容の整理の仕方、組み立て方、伝え方を理解していただきます。
(2) 本 コ ン テ ン ツ の 受 講 の 流 れ
1. 準備
・テキストのプリントアウト、製本
・動画の再生準備
2. eラーニング受講
・テキストにメモを取りながら受講
3. 受講後
・繰り返し学習でスキルの定着化
・現場で実践
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目 次
1 「伝 え る」 た め に
(1)「伝える」ために必要な要素とは
2
3
何を伝えたいのか
(1)プレゼンテーションのゴールを明確にする
4
(2)伝えるべき要素を階層で整理する
5
効果的なストーリー
(1)展開をつくる
6
(2)慣用的な展開の「型」を使う
8
(3)より説得力のある話の展開
4
3
10
効果的な伝え方
(1)状況に応じた話し方を選択する
12
(2)姿勢・態度・表情
12
(3)声について
15
(4)間(沈黙)のとり方
15
(5)話すスピード
15
(6)分かりやすい話し方のコツ
16
(7)「話す」にあたっての注意点
16
P. 1
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5
巻末付録 資料作成のポイント
(1)プレゼンテーション資料の効能
20
(2)資料作成における留意点
20
(3)スライドBefore&After
21
(4)プレゼンテーション資料の使い方
23
P. 2
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1. 「 伝 え る 」 た め に
(1) 「 伝 え る 」 た め に 必 要 な 要 素 と は
自分の考えや意図を正しく相手に伝えるためには下記の3つの要素が必要です。
①何を伝えたいのか
まず、話し始める前に「相手に何を伝えたいのか」を整理しておくことが大切です。
相手に何かを伝える場面では、多くの場合、時間の制約があります。制限時間内で効
果的に相手に伝えるためには、まず、話す中身を整理しなければなりません。
②効果的なストーリー
伝えるべき内容が明確になったら、次にそれをうまく伝えることが求められます。
具体的にはプレゼンテーションの展開方法(ストーリー)を作ります。
③伝える手段
効果的に相手に何かを伝えるためには、伝える手段も重要です。具体的には、話し方
や身振り手振りの活用方法です。またプレゼンテーション資料を有効に活用すること
も重要です。
本講座ではこれらの要素を一つ一つ理解することで、プレゼンテーションスキルを身
につけていただきます。
memo
P. 3
「伝える」ために
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2.
何を伝えたいのか
(1) プレゼンテーションのゴールを明確にする
誰に何を伝えたいのか?を明確にすることが重要です。
プレゼンテーションのゴールは、相手に何かしらの行動を促す(理解してもらう)こ
とです。これが曖昧なままだと話し方が上手であっても、プレゼンテーションは成立
しません。
最も伝えたいメッセージを明確にするために、下記の観点でこのプレゼンテーション
は何のために行うのか整理するようにしましょう。
!
ゴールを明確にする為のポイント
①誰が対象なのか?
②何のために行うのか?
③どのようなことを理解してもらう(どのような行動を促す)のか?
memo
P. 4
何を伝えたいのか
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(2) 伝 え る べ き 要 素 を 階 層 で 整 理 す る
メッセージが固まった後は、
「伝えるべき要素=メッセージ」を伝えるために理解し
てもらうべきことを洗い出します。伝えるべきことのひとつひとつの要素の位置付け
や関係を把握するには、「階層的に整理する」 という手法が有効です。
①時間の長短に応じて話す内容を調整できる
伝えたい内容を階層的に整理することで、話の全体性を損なうことなく、与えられた
時間に応じて話す内容を取捨選択することができます。
②足りない要素を補完することができる
階層的に整理する段階で足りない要素が見つかれば、前もって補強しておくこともで
きます。プレゼンテーションの場面では、聞き手から質問を受けることも少なくあり
ません。どんな質問がきても対応できるよう、足りない「パーツ」を埋めておきます
参考:階層別に整理するイメージ図
それぞれは、どのような関係になっていますか?
一番伝えたいメッセージは
適切ですか?
重要な要素は
なんですか?
漏れや抜けは
ありませんか?
短納期
当社の製品は
他社より優れています!
高品質
長期的にみると
低コスト
P. 5
何を伝えたいのか
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詳細 1
詳細 3
詳細 4
詳細 5
3.
効果的なストーリー
(1) 展 開 を つ く る
伝えるべき内容を整理した上で、話の展開を組み立てます。相手にこちらの意図を伝
えるためには、相手側からの視点を踏まえつつ、目的を意識して話の展開を組み立て
ることが重要です。
①相手のメリットを軸に話を展開する
プレゼンテーションでは、相手に関心を持ってもらうことが大切です。相手が何を知
りたいのかを意識して話を組み立てる(相手にとってのメリットが何か?を明確に伝
える)ことが肝心です。
「まず、今回のプログラムに含まれるサービス明細について説明します」
「まず、今回のプログラムによって何が実現できるのかを説明します」
※相手のメリットを意識して組み立てると、プレゼンテーションの冒頭に何をもって
くるのかも違ってくる
②目的に応じて「結論」の位置を変える
相手に誤解なく、簡潔に伝えるためには、
「結論」から伝える展開方法が優れています。
たとえば、トラブル報告であれば、
「結論」を先に伝えて相手に全体像を認識しても
らい、その上で経緯を詳細に伝えます。そうすることにより、聞き手は結論と詳細内
容の結びつきを整理できます。
敢えて「結論」を後回しにして話を展開する方法もあります。
営業活動におけるプレゼンテーションであれば、
「今日のところは商品の紹介だけさ
せていただきます」と言って話を始め、相手が “ その気 ” になったところで、
「お買
いいただけませんか(=「結論」
)
」と伝えます。
「結論」を先に見せると早合点されてしまう場合は、結論を後回しにすることで功を
奏することもあります。
P. 6
効果的なストーリー
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!
結論の位置を決めるときのポイント
■結論を先に提示する方がよいケース
・話す時間が短い場合
・至急判断してもらう必要がある場合
・話を聞く心構えをしてもらいたい場合
■結論を後で提示する方がよいケース
・説得したい場合
・期待感を膨らませたい場合
・反対意見を提示する場合
memo
P. 7
効果的なストーリー
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(2) 慣 用 的 な 展 開 の 「 型 」 を 使 う
プレゼンテーションには、慣用的によく使われる「型」があります。
聞き手になじみのある展開パターンに当てはめて構成することで、受け入れられやす
くなります。
①「結論→理由→具体例→最終結論」
(PREP法)
結論を先に提示した上で、「なぜなら・・・」と続けてそれを論証する展開方法です。
相手を論理的に説得する場合に適した展開のパターンです。
導入結論
「~に関しての結論は~です」
REASON 理由
「なぜならば、~だからです」
EXAMPLE
具体例
「と申しますと、具体的には~です」
POINT
最終結論
「よって、~の結論となりました」
POINT
②「全体→部分→全体」(ホールパート法)
最初に全体像を提示した上で、その中身について詳細を説明し、最後に要約して結論
を再提示します。相手の頭を整理させながら効果的に伝えることができます。
WHOLE 導入-全体
「本日、お話したいことが3つあります。
まず、一つ目は・・・・・。二つ目は・・・・・・・・。三つ目は・・・・・・・・。
」
PART 詳細-部分
「一つ目の問題からご説明します。
(詳しく述べる)
次に二つ目のことですが・・・。
(詳しく述べる)
そして三つ目について申し上げます。
(詳しく述べる)
」
WHOLE 結論-全体
「以上、一つ目はこういうこと、二つ目はこういうこと、
三つ目はこういうこと、3つのことを申し上げました。
」
memo
P. 8
効果的なストーリー
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参考:その他の展開の型
①「序論→本論→結論」
序論では、内容の背景や経緯、プレゼンターである自身の立ち位置等を伝え、相手に話の内容を受け入れる心構え
が出来たところで本論に入り、最終的な結論へと導きます。いきなり結論を提示する場合と比べ、聞き手は自然な
流れで結論を受け入れることができます。
②「時系列」
進め方の説明や、ものごとの顛末を報告する際の代表的な構成パターンです。先に結論を提示した上で、その経緯
の詳細として「時系列」で説明していきます。
③「現状→分析→結果」「仮説→検証→結論」
成果を報告する際の代表的な構成パターンです。構成そのものが論理的に組み立てられており、説得力があります
が、結論に至るまでにやや時間を要するため、短時間で説明をしなければならない場面ではあまり適しません。
参考:起承転結はプレゼンテーションに向いているか
プレゼンテーションで「起承転結」が語られる時には、
「序論・本論・結論」
の意味で使われていることが多いようです。
本来の「起承転結」とは、現状説明や取り上げるテーマの背景を提示し(
「起」
)
、その理解を促す説明を加えつつ
主論に向けて話を導き(「承」)、聞き手に最も関心を向けさせたいパートとして主論を展開し(
「転」
)
、その結論と
してのメッセージで結ぶ(「結」)という展開パターンです。
memo
P. 9
効果的なストーリー
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(3) よ り 説 得 力 の あ る 話 の 展 開
相手を納得させつつ結論へと導くためには、話の展開に「論理性」が備わっているこ
とが不可欠です。論理的な展開方法の代表的なものとして、「演繹法」と「帰納法」
があります。
①演繹法的展開
一般的な法則や普遍的に認められている法則から、具体的な事例や事象を導き出す方
法です。
例 演繹法的展開
「世界的な資源高が、あらゆるビジネスにマイナスの影響を及ぼす可能性がある」
→「当社においても影響が及ぶと考えられる」
→「取引先のY社においてもその影響は避けられまい」
→「一方、競合のX社に対しても同様に影響が及ぶと思われる」
②帰納法的展開
具体的な事例や事象から一般化できる法則を導き出す方法です。
例 帰納法的展開
「A社は原料高の影響で業績が大幅に下がっている」
「B社も原料高の影響で業績が大幅に下がっている」
「C社も原料高の影響で業績が大幅に下がっている」
→「ゆえに、この業界では原料高によるマイナスの影響を大きく受けるようだ」
※実際に活用する際には、この両方の展開パターンを組み合わせることも少なくあり
ません。
memo
P. 10
効果的なストーリー
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参考:プレゼン本番までの3ステップ
チューニング
チューニング
本番では臨機応変に対応することが肝心。ここ
までの準備が万全ならば柔軟な対応が可能
リハーサル
リハーサル
リハーサルは話の中身を自分で消化するため
には不可欠
シナリオ
シナリオ
伝える中身の構造がしっかりしていれば、
目的に応じたシナリオが描ける
話す技術は話す場面でしか向上しない
「話す技術」のスキルアップには、人前で話す経験を数多く積むことが不可欠です。
プレゼンテーションのスキルアッ
プのためには、聞き手役を立てて練習することが効果的です。
memo
P. 11
効果的なストーリー
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4.
効果的な伝え方
(1) 状 況 に 応 じ た 話 し 方 を 選 択 す る
プレゼンテーションの「相手」と「目的」が明確であれば、話す内容は決まってきま
す。あとは場所や状況を踏まえてプレゼンテーションの手段を選択し準備をします。
(2) 姿 勢 ・ 態 度 ・ 表 情
①視線
ア . 目線を上げる(最も重要)
【少人数の場合】
メインの聞き手を中心に目を合わせつつ、他の人にも少しずつ視線を向ける。
【大人数の場合】
会場全体に視線を向ける。(時々顔を左右に向ける)
イ . アイコンタクトで理解度を確認する
!
P. 12
目線を上げましょう
効果的な伝え方
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②姿勢
ア . 背筋を伸ばし、まっすぐに立つ。
自信は立ち姿に表れます。
!
背筋はまっすぐ伸ばしましょう
③表情
ア . にこやかに話す
「イ」を発声するときの顔を標準にする
!
P. 13
にこやかに話す
効果的な伝え方
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④手・腕
腕を組まない、目を細めない、頬や髪を触らない
!
NG仕草
⑤ジェスチャー
ジェスチャーは話に勢いをつけるが、多くても落ち着かず、 ワンパターンでも逆効
果です。
!
P. 14
ジェスチャーは適度に
効果的な伝え方
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(3) 声 に つ い て
①大きい声だけではなく、強弱もつける
強調のポイントは「大きく」「ゆっくり」
「繰り返す」です。
「大きな声を出す」のでなく「口をしっかりと開ける」ことが大切です。
②語尾を伸ばさない。強調し過ぎない。 ③会場に合わせた声のトーンで
(4) 間 ( 沈 黙 ) の と り 方
「間」をとることで、聞き手の意識をコントロールすることができます。
①大事なことを言う前、大事なことを言った後 → 大事なことが印象に残る
②質問をなげかけた後 → すぐに答えが提示されない=自分なりに考えてみる
③話がひと区切りするタイミング → ここまでを振り返ってもらう
(5) 話 す ス ピ ー ド
「ゆっくり」を心がけます。人前で話すことに加え、伝えたいことがあるとついつい
早口になってしまいます。聞き手は、
早すぎてついていけなかったり、
理解できなかっ
たりすると表情や態度に表れるものです。
途中で聞き手の反応を気にかけ、修正しながら話すよう気をつけましょう。聞き手に
とって聞き取りやすいスピードはおおよそ200~250字程度 / 分です。
memo
P. 15
効果的な伝え方
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(6) 分 か り や す い 話 し 方 の コ ツ
①ワンセンテンスは短めに
20~40字で一区切りにします。
②イメージが浮かぶように
「思い浮かべてください」と声をかける等、相手の理解を促します。
③話しすぎない
適宜、聞き手が内容を理解しているか、
話についてきているか、
さりげなく確認します。
(7) 「 話 す 」 に あ た っ て の 注 意 点
①ただの「口達者」にならないように
プレゼンターが「話し上手」であることに越したことはありません。ただし、口先だ
けで言いくるめるような「口達者」ではかえって逆効果になります。
こちらの考えを相手に伝え、納得してもらい、行動に導くことが目的であることを忘
れてはいけません。
②自分の強みを活かす(正しい型はない)
プレゼンのスタイルは十人十色であり、正解はありません。
論理的な思考が得意な人は、プレゼンの論理展開の構成を練る、
明るい人は豊富にユー
モアを盛り込むなど、自分らしさを把握し、それを大事にしてプレゼンテーションに
臨みましょう。
③話す相手のことを調べておく
話し方は相手に応じて調整します。
事前にプレゼンテーションを行う相手の情報を集め、どのような話し方が適切である
かを考えます。
!
相手を調べる際のポイント
・ニーズ
・プレゼンテーマ、内容についての知識
・どのような関係の人か(組織内の人か、お客さまか、協力会社かなど)
・立場(その立場に合わせた内容に調整が必要)
・人柄
P. 16
効果的な伝え方
Copyright (C) Mitemo Co.,Ltd. 無断複製および転載はご遠慮ください
④「場を読む力」も大切
相手の反応によって進め方を変えることもあります。話すことに一生懸命になり過ぎ
ると、聞き手が退屈したり、時間を気にして集中できなくなっている姿を見逃してし
まいます。
!
場を読むポイント
・聞き手の表情を確認する
・プレゼンテーション中は可能な限り、聞き手の顔を見ながら話す
・聞き手が資料のどこを読んでいるのか ( 早過ぎないか、または遅過ぎないか )
・ひと区切りつくごとに聞き手の理解を確認するための「問いかけ」をする
⑤あきらめず、熱意を持って伝える(見切りをつけない)
相手の反応を見ながら話すことは重要ですが、もうだめだと勝手に結論づけることな
く、熱意を持って伝えましょう。
memo
P. 17
効果的な伝え方
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⑥「誰が話すのか」で結果に差が出るのも事実
同じことを同じように話しても、
「誰が話すのか」によって相手への伝わり方は異な
ります。これは、話の中身や話す技術の問題ではなく、
「話し手がどういう立場の人か」
や、「話し手の実績に裏付けられた信頼性」によって大きく変わるからです。
参考:話し手の役割分担
・最初の導入のみ上司が行い、本編は担当者が話す ・・・通常のプレゼンテーション
・全てのパートを上司が行う ・・・相手が偉い人の場合には効果的
※上司が同席していながら一言も話さないのはよくない
⑦相手を敵に回したらどんなに上手に話してもムダ
ちょっとした不用意な言葉遣いで聞き手を不愉快にしたために、話し手の言うこと全
てが否定的に捉えられてしまうこともあります。
!
気をつけたい「相手を不快にする言葉」
・特定の人や集団に対する批判・中傷
・法令や慣例を軽視する発言
・差別用語
memo
P. 18
効果的な伝え方
Copyright (C) Mitemo Co.,Ltd. 無断複製および転載はご遠慮ください
参考:話し手の役割分担
聞き手が初対面の場合や、ほとんど話をしたことがない場合、話し手との間には「見えない壁」があるものです。
そのような時は、本題に入る前に、ちょっとした雑談を挟み、和ませることが有効です。それにより相手は話し手
を受け入れようという気持ちになるものです。
①他愛のない雑談から入る
・「今日は寒いですね」(季節や気候の話は定番ではあるが、外さないネタ)
・「素敵なオフィスですね」(過度におもねるような印象にならないように)
②「自分の人間性」を見せる
・バックグラウンドを開示する
・人柄を表すちょっとしたエピソードを披露する etc.
③相手との「共通項」を探す
・「御社には以前○○でお世話になったことがございまして・・・」
・「今回のようなプロジェクトは、前職でも経験がありまして・・・」
※注意点 :立場、状況、時間をわきまえること (一言でいい場合もある)
参考:ネタ探しの方法
ネタ探しのキーワードの1つとして「キドニタテカケシ衣食住」というものがあります。共通の話題の手がかりと
なりやすい話の頭文字をとったものです。
キ:季節
ド:道楽
ニ:ニュース
タ:旅
カ:家族
ケ:健康
シ:仕事
衣食住:服装、食べ物、住まい
memo
P. 19
効果的な伝え方
Copyright (C) Mitemo Co.,Ltd. 無断複製および転載はご遠慮ください
テ:テレビ
5.
巻末付録 資料作成のポイント
(1) プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 資 料 の 効 能
分かりやすいプレゼンテーション資料があれば、たとえ話が不十分でも相手に伝える
べきことを理解させることができます。
また、非常に良くできたプレゼンテーション資料を用意することで、相手に信頼感を
与えることにもつながります。
(2) 資 料 作 成 に お け る 留 意 点
①形式は適切か
ア.組織や業界ごとに使い慣れた書式があるため、それに合わせた形式で作成する
イ.相手の業務手続の流れに沿った項目立てで資料を作る
例)稟議書及び申請書のフローに沿って作成する等
②内容は簡潔にわかりやすく
ア.あまり多くのこと盛り込まない(1 スライド 1 テーマが基本)
イ.聞き手のレベルに合わせた内容にする
ウ.専門用語、社内用語、略語は使わない
③見やすく、読みやすく
ア.適切な文字サイズ 【スライド】文字の大きさは最低でも 18 ポイント、できれば 20 ポイント以上
【印刷資料】最低でも 11 ポイント
イ.読みやすいフォントを選ぶ
可読性、判読性の高いフォントを選ぶ(メイリオ、小塚ゴシック等)
ウ.読みやすい色
エ.きちんと揃える
④わかりやすく
ア.図やグラフを活用する
イ.コントラストをつける
P. 20
文字の太さや、大きさで強弱をつける
巻末付録 資料作成のポイント
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(3) ス ラ イ ド Before&After
プレゼンテーションの目的応じて資料を使い分けます。適切に使い分けるようにしま
しょう。
①詳細な情報伝達が目的の場合
聞き手の手元に配布資料を用意することが望ましい
②臨場感のあるプレゼンテーション
敢えて配布資料は用意せず、映写資料のみで進めた方が効果的です。
Before
×文字情報が多い
×読みにくい
×強弱がない
× ISS の情報が伝わればよい
After
○グラフを ISS だけに
○一番伝えたい結論を大きく
わかりやすく
○一目でわかるように
○内容に強弱をつけた
P. 21
巻末付録 資料作成のポイント
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Before
×文字情報が多い
×内容が多すぎる(複数)
×強弱(メリハリ)がない
After(手元資料)
○内容を箇条書きに
○ステップがわかりやすいよ
うに図解化
○数字を目立たせる
(色、サイズ)
○文字の太さで強弱をつける
After(スライド資料)
○一番伝えたいことは 3 つ
のステップ
○さらに簡潔にわかりやすく
○スライドとして投影する内
容はこれくらいで OK
→沢山書いても見えないこと
が多い
P. 22
巻末付録 資料作成のポイント
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(4) プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 資 料 の 使 い 方
①資料を使ったプレゼンテーションで注意すべき点
ア.説明のスピード
プレゼンテーション資料を目で追うぐらいのスピード(=適切な分量)で話します。
参考:適切な分量を話すとは
・「書いてあることと全く同じことは言わない」 ・「書いてあることより、多少、少ない説明とする」
・「書いてある以上のことを言い過ぎない」
(資料の信頼を失うため)
イ.資料をあちこち飛ばしながら説明しない 中身に対する信頼度の低下に繋がります。聴き手は「話す内容を理解したい」し、
「内容が理解できれば賛同したい」
と思っています。
これらを満たすことができれば、
プレゼンテーションはほぼ成功と言えます。
ウ.資料だけに注目させない
資料が配布されると、聞き手は話を聞きながらもつい資料にばかり注目しがちにな
ります。「プロジェクターをご覧下さい」や、
「○○の詳細は資料に記載がございま
す」等の案内をし、聞き手の注意をコントロールします。
エ.資料を配布しない場合
【詳細な情報伝達が目的の場合】
聞き手の手元に配布資料を用意することが望ましいです。
【臨場感のあるプレゼンテーションの場合】
敢えて配布資料は用意せず、パワーポイント等の映写資料のみで進める方が効果的
です。
参考:プロジェクターを使う際の注意点
・パソコンの操作に夢中にならない
⇒パワーポイントはあくまで口頭説明の補足資料と位置づける
・スクロール等を使って画面を頻繁に遷移させない
⇒見る側は非常に疲れる、ついていけない
・意図のないアニメーションの多用は避ける
⇒気が散って内容に集中できない
P. 23
巻末付録 資料作成のポイント
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