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別紙10

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別紙10
症状緩和や医療用麻薬の適正使用を目的とした、院内クリティカルパスの整備状況と活用状況
記載の有無
※「あり」とするとデータ抽出の対象となります。記載する内容がない場合は「なし」としてください。「なし」の場合は以下について記入の必要はありません。
あり
病院名: 国立大学法人 岐阜大学医学部附属病院
期間: 平成27年6月1日~7月31日
パス整備数:
0
パス適応患者数:
症状
例 がんによる痛み
院内クリティカルパス名
オピオイド投与パス
新規の適
応患者数 最終更新日
(人)
8
2015/7/2
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1/1
別紙10(症状緩和・医療用麻薬の適正使用)
別紙10_別添
癌性疼痛マニュアル
2015 年 9 月 緩和医療チーム作成
別紙10_別添
目次
Ⅰ.癌性疼痛治療の基本
・・・2
Ⅱ.痛みのスクリーニングと各職種の対応
・・・3
Ⅲ.鎮痛薬の使用方法
・・・4
STEP①
非オピオイドの導入
・・・5
STEP②
弱オピオイドの導入
・・・6
STEP③
強オピオイドの導入
・・・7
STEP④
残存・増強した痛みのコントロール
・・・8
Ⅳ.参考資料
①癌性疼痛の分類
・・・9
②オピオイドによる副作用と対策
・・・10
③オピオイドスイッチング
・・・11
④当院採用のオピオイド一覧
・・・12
1
別紙10_別添
Ⅰ.癌性疼痛治療の基本
癌性疼痛に対して、原則的に WHO 式 5 原則、3 段階除痛ラダーにそって治療しましょう。
WHO 式がん疼痛治療の 5 原則
① by mouth
経口投与を基本とする。
② by the clock
時間を決めて規則正しく投与する。
③ by the ladder
痛みに沿って非オピオイド鎮痛薬から開始し、
効果が不十分であればオピオイドを投与する。
3段階除痛ラダー
④ for the individual
痛みが消失・軽減されるように、患者にあっ
た個別的な量を投与する。
⑤ attention to detail
書面を用いて説明する、副作用対策を行う、
心理面に配慮するなど、細かい配慮を行う。
 ポイント
・ 各薬剤に対する副作用対策をしましょう。
・ 疼痛悪化時のレスキューの指示を出しましょう。
・ オピオイドのベースの増量は 3 日間以上間隔をあけましょう。急激なオピオイドの増量は
危険です。
・ 体動時の痛みが強い場合は、体動前にレスキューを使用するのも効果的です。
・ 薬剤の開始時や変更時は、症状の変化と副作用のモニタリングを十分に行ってください。
2
別紙10_別添
Ⅱ.痛みのスクリーニングと各職種の対応
3
別紙10_別添
Ⅲ.鎮痛薬の使用方法
現在の鎮痛薬使用状況を確認し、以下の STEP に従って鎮痛薬の使用を検討してください。
4
別紙10_別添
STEP ①
非オピオイドの導入:NSAIDs、アセトアミノフェン
以下のラダーに沿い、患者の状態に合わせて鎮痛薬を選択する。
【注意】
*
アセトアミノフェンは 4000mg/日まで増量できる。ただし、肝機能障害に注意し、定期的に血液検
査を行うこと。
*
NSAIDs 定期内服を開始する際は、胃潰瘍予防として、PPI(タケプロン、パリエット、ネキシウム
等)、H2 ブロッカー(ガスター、ラニチジン、シメチジン、アルタット等)、PG 製剤(サイトテック)を併
用する。
*
レスキューとしてアセトアミノフェンや NSAIDs を 1 日最大量を超えない範囲内で使用する。それ
でも効果がない場合はオピオイドの使用も考慮する。
5
別紙10_別添
STEP ② 弱オピオイドの導入:トラマドール、コデインリン酸塩
非オピオイド導入後も十分な鎮痛が得られない場合や、疼痛が悪化した場合、以下のラダーに沿
い、患者の状態に合わせて鎮痛薬を選択する。
【注意】
* トラマールは最大 400 ㎎/日まで増量できるが、300 ㎎/日以上使用しても効果不良の場合は強オピ
オイドへの変更を検討する。
* 制吐対策として ノバミン(5mg) 3 錠/分 3 毎食後
など
1 週間程度併用する。悪心なければ中止を考慮する(漫然と長期投与しない)。
* 便秘対策として マグラックス(500mg) 3 錠/分 3 毎食後 など
適宜、その他緩下剤と併用し、排便コントロールをはかる。
*
経口、経管投与できない場合はⅣを参照。
*
原則的に NSAIDs やアセトアミノフェンは中止せず併用のままとする。
6
別紙10_別添
STEP ③ 強オピオイドの導入:オキシコドン、モルヒネ、フェンタニル
非オピオイド導入後も強い疼痛が残存する場合や弱オピオイドにてコントロール不良の場合、
以下のラダーに沿い、患者の状態に合わせて鎮痛薬を選択する。
【注意】
* 制吐対策として ノバミン(5mg) 3 錠/分 3 毎食後
など
1 週間程度併用する。悪心なければ中止を考慮する(漫然と長期投与しない)。
* 便秘対策として マグラックス(500mg) 3 錠/分 3 毎食後 など
適宜、その他緩下剤と併用し、排便コントロールをはかる。
* レスキューの使用間隔は 1 時間以上空けて、使用回数に制限なし。
* レスキュー量:内服定期投与薬の 1/6 量をレスキューとする。ベース量が増えた場合はレスキュー
量が適量か確認が必要。注射薬の場合は 1 時間分を早送りとする。
*
原則的に NSAIDs やアセトアミノフェンは中止せず併用のままとする。
*
レスキューとしてイーフェンバッカル錠を使用したい場合は病棟薬剤師または緩和医療チームに
相談してください。
☆オピオイド開始時は患者説明用に「医療用麻薬(内服・貼付・坐薬)を使用される方へ」のリーフレッ
トをご活用ください。(電子カルテ Pause キー⇒部門システムマニュアル:薬剤部門⇒薬剤:11.
薬剤管理指導ツール⇒全病棟共通:1.医療用麻薬(内服・貼付・坐薬)を使用される方へ)
7
別紙10_別添
STEP ④ 残存・増強した痛みのコントロール
現行の鎮痛薬で疼痛コントロールが不十分の場合
ⅰ)ベースの増量
・NSAIDs、アセトアミノフェン、弱オピオイド使用中の患者は最大用量まで増量を検討する。
・強オピオイド使用中の患者は、定期投与しているオピオイドを 30-50%ずつ増量する。ただし、ベ
ースオピオイド量が多い (モルヒネ 120mg、オキシコンチン 80 ㎎、フェントス 4 ㎎以上)場合や高
齢者は 30%ずつ増量など慎重に対応すること。レスキューの使用量をベースに上乗せしてもよい。
・増量する際は、3 日間以上の間隔をあけること。
ⅱ)鎮痛補助剤の検討
脊椎転移による圧迫骨折、神経障害性疼痛、骨転移痛などはオピオイド単独(±非オピオイド
鎮痛薬)では疼痛緩和が困難な場合がある。
オピオイドが効きにくい痛みの場合は鎮痛補助剤の使用を検討する。
例)
一般名
商品名
用法・開始用量
プレガバリン
リリカカプセ
150mg/分 2
ル
食後
適応となる痛みの性質
朝・夕 神経障害性疼痛
主な副作用
眠気、ふらつき
(電気が走るよう、しび
(CCr<60ml/min では れるよう)
75mg/分 1 夕食後)
デュロキセチン
サインバルタ
20 ㎎/分 1 朝食後
カプセル
ベタメタゾン
ベタメタゾン
神経障害性疼痛
悪心
(しびれるよう)
4mg~12 ㎎
神経圧迫による痛み
錠、リノロサー
易感染、高血糖、
消化管潰瘍
ル注

安静時痛 NRS【4】以上、体動時痛 NRS【6】以上が続き、疼痛コントロールに難渋する場合は緩和
医療チームへの介入依頼をしてください。
8
別紙10_別添
Ⅳ.参考資料
①
癌性疼痛の分類
・痛みの原因
・痛みの種類
①
突出痛:1 日の中で時々痛くなる痛み
体動時などの予測できる痛み、予測できない痛み、定期鎮痛薬の切れ目の痛みがある。
② 持続痛:1 日を通してずっと続く痛み
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別紙10_別添
②
オピオイドによる副作用と対策
副作用
症状、対策
便秘
耐性がつかないため、継続的に対応が必要。
オピオイド開始と同時に緩下剤の使用を推奨。
対策例) マグラックス(500mg) 3 錠/分 3、ピコスルファート 10 滴/眠前 など
吐き気
オピオイド開始時や増量時に出現しやすい。1 週間~2 週間程度で耐性獲得する。
開始時には制吐剤の定期投与を推奨。だたし漫然と長期投与しない。
対策例)ノバミン(5 ㎎) 3T/分 3 など
傾眠
オピオイド開始時や増量時に出現しやすい。1 週間程度で耐性獲得する。
日常生活への影響が大きい場合は、オピオイドの減量を考慮する。
せん妄
短期間でのオピオイド増量やレスキューの頻回使用により起きやすくなる。
ベンゾジアゼピン系薬剤、ステロイド等の併用や高カルシウム血症、腎障害、感染症、
脳転移など複数の原因となっていることが多い。
対策例) セレネース 0.5A+生食 100mL 30 分点滴、リスパダール液(0.5mg) 1P 内服
など
呼吸抑制
急激なオピオイド増量や、腎障害によるオピオイドの体内蓄積により生じる場合があ
る。
対策例) 酸素投与、ナロキソン(痛みの増強に注意)
10
別紙10_別添
③
オピオイドスイッチング
オピオイドのベースを増量しても十分な効果が得られない場合や、副作用が忍容できない場合は以下の
換算表を参考にオピオイドスイッチングを検討する。

疼痛コントロールに難渋する場合や、患者の希望があった場合は緩和医療チームへご相談ください。
オピオイドの換算の目安
11
別紙10_別添
④
(
院内採用のオピオイド一覧
)は緊急購入薬品
12
別紙10_別添
日付
日常の痛み
痛みの強さ
全く動かない時
寝返り(少し動いた時)
動いた時
月 日
( )時
( )時
その他
( )時
全く動かない時
寝返り(少し動いた時)
動いた時
月 日
( )時
( )時
その他
( )時
全く動かない時
寝返り(少し動いた時)
動いた時
月 日
( )時
( )時
その他
( )時
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安静時 0
体動時 0
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月 日( 曜日)
□ズキズキした痛み □ピリピリした痛み
□ピリピリした痛み
□はい □はい 4
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□はい □なし □あり □その他( )
□ピリピリした痛み
□ズキズキした痛み □どーんとした痛み 8
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□はい □なし □あり □その他( )
□ピリピリした痛み
□ズキズキした痛み □どーんとした痛み □一日中痛い □時々痛い 0
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□はい □なし □あり □その他( )
□ピリピリした痛み
□ズキズキした痛み □どーんとした痛み □決まった時間のみ痛い
□一日中痛い □時々痛い 0
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月 日( 曜日)
□はい □なし □あり □その他( )
□ピリピリした痛み
□ズキズキした痛み □どーんとした痛み □はい □なし □あり □その他( )
□ピリピリした痛み
□ズキズキした痛み □どーんとした痛み □決まった時間のみ痛い □決まった時間のみ痛い
□一日中痛い □時々痛い 0
0
月 日( 曜日)
□よく眠れている □なし □あり □なし □あり □よく眠れている □なし □あり □なし □あり □何とかしてほしい
□何とかしてほしい
□何とかしてほしい
□何とかしてほしい
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※レスキューとは、痛みが強くなったときや痛みが強くなりそうなときに使用するお薬です。
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使用前
( : )
使用後
(30分後)
使用前
レスキューを使う前 ( : )
と後の痛みの変化
を教えてください 使用後
(30分後)
使用前
( : )
使用後
(30分後)
コメント、要望、目標など自
由に記載して下さい
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10
10
□なし □なし □なし □なし □なし □なし 今一番気になる症状は何で □なし すか
□あり( ) □あり( ) □あり( ) □あり( ) □あり( ) □あり( ) □あり( )
□何とかしてほしい
□何とかしてほしい
□よく眠れている □なし □あり □なし □あり □何とかしてほしい
□よく眠れている □なし □あり □なし □あり □まずまず満足している
□よく眠れている □なし □あり □なし □あり □まずまず満足している □まずまず満足している □まずまず満足している □まずまず満足している □まずまず満足している □まずまず満足している
□よく眠れている □なし □あり 日中の眠気はありますか □なし □あり □よく眠れている □なし □あり 夜間の睡眠はどうですか
2
2
月 日( 曜日)
□いいえ( 割) □いいえ( 割) □いいえ( 割) □いいえ( 割) □いいえ( 割) □いいえ( 割) □いいえ( 割)
□なし □あり □なし □あり □その他( ) □その他( )
□どーんとした痛み □ズキズキした痛み 便通に問題はありますか □なし □あり 食事はとれていますか
吐き気はありますか
どんな痛みですか
0
0
□決まった時間のみ痛い □決まった時間のみ痛い
10
10
□決まった時間のみ痛い
8
8
□一日中痛い 6
6
□一日中痛い 4
4
月 日( 曜日)
□時々痛い 2
2
月 日( 曜日)
□時々痛い 0
0
月 日( 曜日)
□どーんとした痛み □時々痛い 痛みのパターンを教えてくだ
□一日中痛い さい
□決まった時間のみ痛い
どれくらい痛いです
か
日付・曜日
体重: ㎏
別紙10_別添
別紙10_別添
不眠対策マニュアル
Ⅰ
不眠の評価
① 不眠の原因、誘因を検索し、出来る限り除去する。
原因の例と対策
・ 薬剤(ステロイドなど):薬剤の減量、朝~昼までに投与する。
・ 身体症状:対症療法を行う。
【疼痛】眠前の鎮痛薬を増量する、夜間レスキューをすぐ使用できる環境にする、半減期が短
い NSAIDs の場合は半減期の長い NSAIDs に変更する、鎮静作用のある鎮痛補助薬を投与する
【頻尿】眠前に排尿、夜間の点滴を中止する、排尿改善薬、夜間尿道カテーテルの使用
【日中の傾眠】オピオイド、鎮静作用のある薬剤の減量・変更、日中の覚醒を促す
【呼吸困難】酸素の投与、モルヒネの投与
【咳嗽】鎮咳薬の使用
・ 精神的要因(不安などの気持ちのつらさなど)
:傾聴、抗不安薬、抗うつ薬の投与を検討す
る。
・ 環境(夜間巡回、騒音、点滴など):環境の整備、夜間点滴を減量・中止する。
②
「入眠障害」「中途覚醒」など、睡眠障害のパターンを確認する。
③ せん妄の有無を確認する。せん妄時にベンゾジアゼピン系睡眠剤を投与するとせん妄が悪
化する場合があるため注意する。
Ⅱ
睡眠薬の種類と分類
分類
ア
ゼ
ピ
ン
系
非
ベ
ン
ゾ
ジ
ベ
ン
ゾ
ジ
ア
ゼ
ピ
ン
系
作用
一般名
時間
超
短
時
間
型
短
時
間
型
商品名
高齢者(㎎)
半減期
(㎎)
(70 歳以上)
(時間)
10
5
2
ゾルピデム
ゾルピデム(マイスリー)10 ㎎
ゾピクロン
アモバン 10 ㎎
7.5~10
3.75~5
4
エスゾピクロン
ルネスタ 1 ㎎
2
1
5
トリアゾラム
トリアゾラム(ハルシオン)0.25mg
0.25
0.125
2~4
エチゾラム
エチゾラム(デパス)0.5mg, 1mg
1~3
0.5~1.5
6
ブロチゾラム
ブロチゾラム(レンドルミン)0.25 ㎎
0.25
0.125
7
リルマザホン
リルマザホン(リスミー)1 ㎎
1~2
1
10
ロルメタゼパム
エバミール 1mg
1~2
1
10
0.5~2
1
24
フルニトラゼパ ロヒプノール 1 ㎎
中
間
型
通常量
ム
サイレース 2 ㎎
エスタゾラム
ユーロジン 2 ㎎
1~4
1~2
24
ニトラゼパム
ニトラゼパム(ベンザリン)5 ㎎
5~10
2.5
28
クアゼパム(ドラール)15 ㎎
10~30
10~15
36
ダルメート 15 ㎎
10~30
10~15
65
ベンザリン細粒 1%
間 長 クアゼパム
型 時 フルラゼパム
別紙10_別添
一般名
投与方法
ヒドロキシジン
アタラックス P 1~2A +生食 100mL
ハロペリドール
セレネース 0.5~1A +生食 100mL 30 分で点滴
*入眠したら点滴ストップ、覚醒時は残薬を投与可能
フルニトラゼパム
ロヒプノール 0.5~1A +生食 100mL 30 分で点滴
*入眠したら点滴ストップ、覚醒時は残薬を投与可能
Ⅲ
30 分で点滴
睡眠薬の選択と注意
・ 入眠障害のある患者には超短時間型~短時間型薬剤を選択する。
・ 中途覚醒のある患者には短時間型~中時間型薬剤を選択する。半減期の短いものから試し、
無効であれば半減期の長いものに変更する。
・ ゾルピデム、ゾピクロン、エスゾピクロン、クアゼパムは比較的、抗不安作用・筋弛緩作
用が弱い。転倒リスクの高い患者に選択する。
・ トリアゾラム、ブロチゾラム、エチゾラム、フルニトラゼパム、ニトラゼパム、エスタゾ
ラムは抗不安作用・筋弛緩作用が強い。日中の不安・緊張、抑うつが強い患者には抗不安
作用を併せ持つ睡眠薬を使用することで不眠へのこだわりが緩和される。
・ ゾルピデム、ゾピクロン、エスゾピクロンは非ベンゾジアゼピン系薬剤であり、その他は
ベンゾジアゼピン系薬剤である。
・ 副作用として、翌日への持越し効果、健忘、脱力(ふらつき)、せん妄などがある。夜間覚
醒時、起床後の転倒に十分注意する。
・ 腎機能障害、肝機能障害をもつ患者にはロルメタゾラム(エバミール)を推奨する。
・ 上記薬剤が使用しにくい場合は、ラメルテオン(ロゼレム 8 ㎎):メラトニン受容体作動薬
の使用を検討する。
・ 特に作用時間の長い睡眠薬では、不眠をすぐに改善しようとせず、数日間は薬剤の効果を
見極める必要がある。
 睡眠薬導入・変更後も効果がない場合は緩和医療チームへご相談ください。
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