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電源監視Vol.3 - リニアテクノロジー
今月 電 の特 集 視 監 源 vol. 3 ユーザ製品の付加価値を高める、リニアテクノロジーの 4つのハイパフォーマンスアナログICプロダクトユニット パワー ワンストップ ミクストシグナル 高周波 シグナル・コンディショニング アナログの IC ―― 56 電流検出と四端子法 電子回路上の電流を検出・測定し、制御する機会が増えて 知られていますが、結果として電流の通路となる二つの端子 図A います。多くの場合、電流の検出は のように測定部分 と電圧を検出する二つの端子ができることから「四端子法」 に抵 抗を 挿 入し、抵 抗 の 電 圧 降 下を 検 出することで実 現 とも呼ばれています。なお、電圧検出の配線にも抵抗があり します。この場合、挿入する抵抗の値が大きいほど検出感度 ますが、検出回路の入力インピーダンスは高いので、ほとんど は高くなりますが、電圧降下が回路本来の動作に影響する 図 D には四端子法を用いたプリント の場合は無視できます。 ことや、検出抵抗の消費電力などを考慮すれば、検出感度が パターンの例を示します。 許す範囲で小さな値にすべきです。実際の抵抗の値は検出 電流( i ) 電流( i ) する電流の大きさにもよりますが、数十 mΩ∼数百 mΩ程度 が選ばれることも珍しくありません。 RP1 RD こうした場合に注意したいのは、実装での回路配線です。 抵抗値が小さいため、例えばプリントパターンのわずかな 検出出力 抵抗も無視できなくなるからです。 図A RD VD RP2 RD:電流検出抵抗 RP:配線部分の抵抗 VD :検出される電圧降下 図B 図 B のように抵抗両端から 検出抵抗の値が小さいとき、 電流( i ) 離れた位置で電圧を検出するように配線すると、その位置 までの抵抗を加えた電圧降下が検出されることになり、大 きな誤差を生じます。 電 流 RP1 RD RP2 VD 図 C のように検出抵抗の直近から電圧を取り これに対して、 出すことができれば、配線による電圧降下を排除でき、検出 の誤差を小さくできます。この方法は、 「ケルビン接続」の名で 、LT、LTC、LTMは、リニアテクノロジー社の登録商標です。 ThinSOT、Hot Swap、LINEAR EXPRESSは、リニアテクノロジー社の商標です。 その他の商標は、該当の会社のものです。 検出回路へ 図C 図D 検出抵抗 話題 の 製品 2つの調整可能な低電圧入力(0.5V) 高精度 UVLOにより、第 3 のモニタ入力を実現 オープンドレインRST、OUT1および OUT2 出力 ピンで選択可能な入力極性により、負電圧、UVまたはOV のモニタリングが可能 保証スレッショルド精度:±1.5% 6.5Vシャント・レギュレータにより、高電圧動作が可能 低消費電流:50µA 省スペースの 3mm×2mm DFN-10および MSOP-10 パッケージ 3.3V 0.1µF VCC 453k 10k LTC ® 2919は、様々なシステム・モニタリング・アプリケーション 向けのトリプル/デュアル入力モニタです。極性選択とバッファ付き リファレンス出力により、正電圧および負電圧電源の低電圧(UV) および過電圧(OV)状態をモニタすることができます。2つの可変 入力はスレッショルドが公称0.5V、全動作温度範囲で1.5%の高い スレッショルド精度を維持します 。また、グリッチ・フィルタにより、 誤ったトリガのない信頼性の高い出力動作を保証します。VCC ピンの高精度スレッショルドにより、2.5V、3.3Vまたは5Vの電源向け に3つ目の入力電源モニタを構成できます。2つの独立した出力 ピンが、各々の可変入力の状態を知らせます。 ADJ1 OUT1 REF OUT2 10k UV 10.7k 10k LTC2919-2.5 OV FAULT RST ADJ2 TMR SEL 76.8k GND ▲ 200ms 内蔵タイムアウト( 3.3V ロジック出力)を備えた、 3.3V UV/OV モニタ・アプリケーション 同時に6つの電源をモニタ 5V、3.3V、3V、2.5V、1.8V、1.5V、±可変電圧のスレッショルドから16 種類の組み合わせを選択可能 保証スレッショルド精度:±1.5% 12V 調整可能なリセット・タイムアウト(LTC2930) 5V 3.3V 2.5V 10k POWER GOOD 3mm×3mm DFN-12(LTC2930)、 TSSOP-20(LTC2931、LTC2932)パッケージ V1 V2 V3 0.1µF LTC2930/LTC2931/LTC2932は、最大6つの電源電圧を使用 するシステム向けの電源モニタです。モード選択ピンに接続された 外付け抵抗分割器を使用して、 プリセットまたは可変電圧モニタ の16種類の組み合わせからモニタ電圧を選択することができます。 プリセット電圧スレッショルドは全温度範囲で±1.5%です。また、 入力を0.5Vの公称スレッショルドで調整可能です。リセット・タイム アウト時間は外付けコンデンサを使用して調整可能です。RST 出力は、V CC が1Vに低下しても、正しい状態になることが保証 されており、外部電圧まで外部でプルアップすることができます。 COMP6 124k 1% COMP5 2150k 1% 低消費電流:52μA COMP4 選択可能な電源許容誤差:モニタ電圧を5%、7.5%、10%、 12.5% 下回るスレッショルドを設定可能(LTC2932) SYSTEM LOGIC 1.8V 1.2V COMP3 調整可能なリセットとウォッチドッグ・タイムアウト(LTC2931) COMP1 LTC2930/LTC2931/LTC2932 手動リセット機能/ウォッチ・ドッグタイマ/電源許容誤差と 調整可能なリセットタイマを備えた6電源モニタ COMP2 LTC2919 高精度トリプル/デュアル入力UV、OVおよび負電圧モニタ V4 0.1µF V5 RDIS LTC2932 V6 100k 1% 100k 1% R1 59k 1% VREF RST VPG GND t RST = 94ms T0 T1 CRT R2 40.2k 1% C RT 47nF ▲ 12V(可変)、5V 、3.3V 、2.5V 、1.8V 、1.2V(可変)の 6 電源モニタ LTC4151/LTC4151-1 高電圧I2C電流・電圧モニタ 広い動作電圧範囲:7V ∼ 80V 電流と電圧の両方で12ビット分解能を実現 I2Cインタフェース 外部電圧をモニタする追加 ADC 入力 連続スキャンおよびスナップショット・モード 消費電流を120µAまで低減するシャットダウン・モード(LTC4151) 0.02Ω VIN 7V to 80V SDA の分割により、オプトアイソレーションが可能(LTC4151-1) 小型 MSOP-10および 3mm×3mm DFN-10 パッケージ LTC4151とLTC4151-1は7V∼80Vの広い電圧範囲で動作する ハイサイド・パワー・モニタです。デフォルト動作モードでは、内蔵の 12ビットADCがハイサイド電流、入力電圧、外部電圧を連続的に 測定します。データはホストによってポーリングされると、I2Cインタ フェースを介して報告されます。また、 これらのモニタはスナップ ショット・モードでオンデマンド測定を行うこともできます。LTC4151 は専用のシャットダウン・ピンを搭載し、消費電力を低減します。 LTC4151-1はデータ入力と反転されたデータ出力を使用して I 2Cデータ・ピンを分割し、 オプトアイソレータをドライブします。 3.3V VOUT SENSE- SENSE + 2k VDD 2k VIN µ-Controller SHDN SCL SCL ADR1 LTC4151 ADR0 SDA SDA ADI N MEASURED VOLTAGE GND ▲ ADCとI 2 C を内蔵したハイサイド・パワー・モニタ データシートと評価サンプルについては、当社Webサイトまたは販売代理店にお問い合わせください。 電源監視 vol. 3 LT4356-1 過電圧保護レギュレータおよび突入電流リミッタ 高電圧サージを防止 調整可能な出力クランプ電圧 過電流保護、 −30Vまでの逆入力保護 広い動作電圧範囲:4V ∼ 80V 低いシャットダウン電流:5µA 10mΩ VIN 12V 調整可能なフォールト・タイマ Nチャネル MOSFETを制御 4mm×3mm DFN-12またはMSOP-10 パッケージ VOUT IRLR2908 10P VCC 383k LT®4356-1サージ・ストッパーは高電圧過渡から負荷を保護します。 外付けNチャネルMOSFETのゲートを制御することにより、 自動車 の負荷遮断などの過電圧事象時に出力を安定化するほか、出力 が安全値に制限されるので、負荷は動作を続けることができます。 また、過電流フォールトから保護するために、VCCピンとSNSピンの 間の電圧降下をモニタします。内部アンプによって電流センス電 圧を50mVに制限します。どちらのフォールト状態でも、 タイマは MOSFETのストレスに反比例して起動します。タイマの期限が 切れると、FLTピンが“L”になり、差し迫ったパワーダウンを警告 します。この状態が継続すると、MOSFETはオフします。 SNS GATE 102k OUT FB VCC SHDN 4.99k DC-DC CONVERTER IN+ LT4356DE-1 100k SHDN EN UNDERVOLTAGE A OUT GND TMR FLT GND FAULT 0.1 J F ▲ 4A、12V過電圧出力レギュレータ LTC4218 TM Hot Swap コントローラ 広い動作電圧範囲:2.9V ∼ 26.5V 調整可能な5%精度(15mV)の電流制限 電流モニタ出力 フォールト発令前の電流制限時間をタイマで調整可能 パワーグッドおよびフォールト出力 調整可能な突入電流制御 2% 精度の低電圧および過電圧保護 SSOP-16および 5mm×3mm DFN-16 パッケージ 2mΩ VOUT 12V 6A Si7108DN 12V + 330µF 10Ω LTC4218は、電源の入ったバックプレーンに対し、 ボードの 安全な挿入/引抜きを可能にするHot Swapコントローラ です。内蔵のハイサイド・スイッチ・ドライバにより、2.9V∼ 26.5Vの電源電圧に対して外付けNチャネルMOSFET のゲートを制御します。専用の12Vバージョン (LTC4218-12) は予め設定された12Vの固定スレショルドを備え、標準 タイプのL T C 4 2 1 8はスレッショルドを調 整 可 能です 。 LTC4218は電流フォールドバック制限付きの高精度(5%) 電流制限機能を搭載しています。電流制限スレッショルド は外部ピンを使用して動的に調整可能です。この他に、 センス電圧を増幅してグランド基準の電流センスを行う電 流モニタ出力を特長としています。また、過電圧モニタ、 低電圧モニタ、パワーグッド・モニタも行います。 SENSE- GATE SOURCE 1k SENSE+ 0.01µF 12V VDD UV AUTO RETRY 10k LTC4218DHC-12 FLT PG TIMER 0.1µF INTVCC 0.1µF I MON AD C GN D 20k ▲ 12V 、6A アプリケーション 電源の入ったバックプレーンに安全に挿入可能 電流と電圧をモニタする8ビットADC I2C/SMBusインタフェース 広い動作電圧範囲:2.9V ∼ 15V dl/dt 制御ソフトスタート 0.003Ω 12V LTC4215/LTC4215-1は、 電源の入ったバックプレーンに対し、 ボード SDA の安全な挿入/引抜きを可能にするHot Swapコントローラです。 SCL 外付けNチャネル・パス・ トランジスタを使用して、 ボードの電源電圧と 突入電流をプログラム可能な速度でランプアップさせることができます。 2 I Cインタフェースと内蔵のADCにより、 負荷の電流、 電圧、 フォールト 状態をモニタできます。また、 フォールドバック電流制限をプログラム GND 可能で、突入電流のdI/dtを設定するソフトスタート・ピンを搭載する ほか、 I2Cインタフェースにより、 電流制限フォールト検出後にラッチオフ するのか、 あるいは自動的にリスタートするのかを設定できます。 CONNECTOR 1 外付けNチャネル MOSFET のハイサイド・ドライブ 4mm×5mm QFN-24(LTC4215/LTC4215-1)と 細型 SSOP-16 パッケージ(LTC4215) + CL 34k CONNECTOR 2 3つの汎用出力(LTC4215-1) VOUT 12V 30.1k 10Ω 3.57k 0.1µF 1.74k 2.67k SMBJ14A UV VDD SENSE+ SENSE- GATE SOURCE OV FB GPIO1 SDA GPIO2 SCL GPIO3 ADR0 LTC4215-1 ADI N ADR1 IN TVCC ON TIMER SS GND EN 0.1µF POWERGOOD RESET OK LED MEASURED VOLTAGE 68nF BACKPLANE PLUG-IN CARD ▲ 12V、8Aアプリケーション リニアテクノロジー・タイムリーニュース LTC4215/LTC4215-1 I2C互換モニタ機能付きのHot Swapコントローラ 話題 の 製品 LTC2917/LTC2918 選択可能な27種類のスレッショルドと ウォッチドッグ・タイマを備えた低電圧電源監視デバイス 選択可能な 9 種類の電源電圧:12V、5V、3.3V、2.5V、1.8V、1.5V、1.2V、1V、+ADJ(0.5V) 選択可能な3 種類の許容誤差:-5%、-10%、-15%(LTC2917) 手動リセット入力(LTC2918) 1.5V ∼ 5.5V 電源動作 調整可能なウォッチドッグ・タイムアウト ウィンドウ型ウォッチドッグ・タイムアウト(LTC2917-B、LTC2918-B) 6.2V シャント・レギュレータにより、高電圧動作が可能 125℃まで保証 保証スレッショルド精度:±1.5% 低消費電流:30µA(標準) MSOP-10および(3mm×2mm)DFN-10 パッケージ 1.8V 0.1µF 10k VCC LTC2917-A/LTC2917-BおよびLTC2918-A/LTC2918-Bは、 スレッショルドを選択可能で、調整可能なウォッチドッグ・タイマを 内蔵した低電圧単一電源モニタです。1.5V∼5.5Vで動作し、 消費 電流はわずか30μAです。2個のスリーステート入力により、外付け 抵抗なしで9種類の内部設定スレッショルドから1つを選択可能で、 LTC2917は、 追加のスリーステート入力によって許容誤差(-5%、 -10%、 -15%)が決まります。LTC2918の許容誤差は-5%固定です。 全動作温度範囲で±1.5%のスレッショルド精度が保証されています。 また、 グリッチ・フィルタにより、誤ったトリガリングのない信頼できる リセット動作が可能です。 µP LTC2918-A RST RST RT WDI I/O WT SEL1 VM SEL2 MR GND t WDR = 1.6s t RST = 200ms ▲ 手動リセットと内蔵タイマ付き1.8V電源モニタ LTC2915/LTC2916 選択可能な27種類のスレショルドを備えた 低電圧電源監視デバイス 選択可能な9種類の電源電圧:12V、5V、3.3V、2.5V、1.8V、1.5V、1.2V、1.0V、+ADJ(0.5V) 選択可能な3種類の許容誤差:-5%、-10%、-15%(LTC2915) 手動リセット入力(LTC2916) 1.5V ∼ 5.5V 電源動作、125℃まで動作を保証 6.2Vシャント・レギュレータにより、高電圧動作が可能 保証スレッショルド精度:±1.5% 低消費電流:30µA(標準) 1.8V 電源グリッチ耐性 VCC が 0.8V 以上でRSTを保証 高さの低い(1mm)8ピンTSOT-23(ThinSOT TM)および (3mm×2mm)DFN パッケージ LTC2915/LTC2916は、 スレッショルドを選択可能な低電圧単一 電源モニタです。1.5V∼5.5Vで動作し、消費電流はわずか30μA です。2つのスリーステート入力により、外付け抵抗なしで9種類の 内部設定スレッショルドから1つを選択可能で、LTC2915は、追加 のスリーステート入力によって許容誤差(-5%、-10%、-15%)が 決まります。LTC2916の許容誤差は-5%固定です。全動作温度 範囲で±1.5%のスレッショルド精度が保証されています。また、 グリッチ・フィルタにより、誤ったトリガリングのない信頼できるリセット 動作が可能です。リセット・タイムアウトは200msに設定、 もしくは、 外付けコンデンサを使用して調整することが可能です。 0.1µF VCC VCC 10k µP VM RT RESET RST LTC2916 SEL1 SEL2 t RST = 200ms MR GND ▲ 1.8V 、-5% の許容誤差の電源モニタ