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2002年版[PDF:2474KB]
地球を考える
エネルギーを考える
地球環境年報 2002
目次
会社概要
2
経営方針と環境方針「中部電力環境宣言21」
4
地球環境対策の推進体制
5
事業活動と環境負荷
6
数値目標と実績
環境会計と環境評価指標
【特集】浜岡原子力発電所1号機の事故
8
10
16
読者の皆さまへ
「地球環境年報」は、環境問題への取り組み全
環境・社会問題への取り組み
指針1 資源の有効活用と環境負荷の低減に努めます。
18
般に関する情報公開とコミュニケーションを目的
CO2排出の抑制
19
として、
94年に第1号を発行し、今回で9号となり
CO2以外の温室効果ガス排出抑制
22
ます。
新エネルギーの普及支援
23
大気汚染、水質汚濁などの防止
25
景観・自然保護
28
年度版)」や世界的な環境団体G R I ( G l o b a l
化学物質の厳正管理
30
Reporting Initiative)発行の「持続可能性報告
環境リスクマネジメント
32
ガイドライン」などを参考にしながら作成しまし
オフィスの省資源、省エネルギー
36
研究開発
37
指針2 廃棄物の発生抑制・再使用・再生利用を図ります。
39
もちろんのこと、
「経済性」
「社会性」も含めた3
発生量の低減と再資源化
40
要素についてお知らせすることが必要と考え、掲
適正処理の徹底
43
載内容の充実を図りました。
指針3 社内外の評価を反映して環境管理レベルを向上させます。
46
環境施策の継続的な改善
なお、
本年報の対象期間は主に2001年4月から
47
従業員に対する環境教育
48
社外評価システムの充実
50
の取り組みも対象としています。
指針4 グループ企業・取引企業とともに環境問題に取り組みます。
51
次回発行は2003年6月を予定しています。
グループ企業との結束強化
52
取引企業との連携強化
55
指針5 環境とエネルギーに関するコミュニケーションを深めます。
57
情報公開や対話ツールの充実
58
広報活動の展開
59
環境省発行の「環境報告書ガイドライン(2000
た。とくに、
持続可能な成長のためには「環境」は
2002年3月までとし、当社を中心にグループ企業
指針6 環境保全に向けお客さまをはじめ世界の人々とともに行動します。 61
効率的エネルギー利用の支援
62
地域と連携した環境対策
64
国際協力の拡大
67
社会性報告
企業倫理と安全衛生
70
地域や社会への貢献
73
これまでの地球環境年報は、ホームページでご覧いた
だけます。
社内外の評価
社外評価
環境懇話会
75
学生エコモニター
76
消費生活アドバイザー・消費生活コンサルタント
77
レディースエコプラザ
78
アンケート・ホームページ
78
お客さまのご意見ご要望に対して
79
自己点検
地球環境考査
81
従業員意識調査
81
事業場別環境報告書の発行
82
環境年表
83
索引
84
アンケート・グリーン電力基金申し込みはがき
消費生活アドバイザーによるチェック
85
マークの説明
2001年度に社外から表彰された取り組み、技術開
発を示しています。
参照・関連ページを示しています。
詳細データなどを当社ホームページにおいて公開
するとともに、関係するリンクを示しています。
http://www.chuden.co.jp/nk-kankyo.html
地球とエネルギーの未来について
考えてみませんか
21世紀に入り、社会・経済のあらゆる分野にお
策を確立し、今年4月、
その内容を国、静岡県お
いて、
既存のシステムが見直されています。電気
よび浜岡町をはじめとする地元5町へご報告さ
事業では電力小売り自由化が3 年目を迎え、業
せていただきました。この事故の教訓を生かし、
態の垣根を越えたさまざまな企業の市場参入に
種々の再発防止対策を確実に実施するととも
より、
競争が本格化しています。当社は競争に勝
に、信頼回復へ向けて全社的な取り組みを進め
ち抜くため、
経営全般にわたる改革を進めていま
ています。
すが、引き続き
「お客さまから信頼される企業」で
また、今年5月に発生した同発電所2号機のド
あり続けるために、地球
レン配管の溶接部からの水漏れについて、皆さ
温暖化対策をはじめとし
まに重ねてご心配をおかけしました。今後、徹底
た環境保全への取り組
的に原因を究明し、必要な措置に万全を期して
みを重要な経営課題と
まいります。
位置づけ、積極的に推
福澤諭吉は、江戸から明治にかけての大きな
進してまいります。それ
変革の時代に生きました。時代の移り変わりや
がひいては当社のブランド価値を一層高めること
価値観の変化を当時の国民に分かりやすく説
となり、競争力を支える大きな柱の一つになる、
と
明されたわけですが、
この姿勢は環境保全への
考えています。
取り組みとその情報公開にも通じるところがある
さて、昨年11月に発生した浜岡原子力発電所
と考えています。
1 号機の配管破断事故および原子炉下部から
本報告書を通じて、
私たちとともに、
地球とエネ
の水漏れ事故について、多くの皆さまに多大な
ルギーの未来について考えてみませんか。皆さ
ご心配をおかけしました。事故発生以来、全力を
まから忌憚のないご意見ご要望をお寄せいただ
あげて事故原因の究明に取り組み、
再発防止対
ければ幸いです。 2002年6月
取締役社長
1
会社概要
中部電力株式会社(CHUBU ELECTRIC POWER CO.,INC.)
設備投資額
〒461-8680 名古屋市東区東新町 1 番地
97
TEL(052)951-8211(代表)
98
取締役会長 太田宏次
99
取締役社長 川口文夫
2000
設立 1951 年 5月1日
ホームページアドレス
2001
http://www.chuden.co.jp
目標
2002∼
04年度平均
会社概要(2002年3月末)
0
資本金
3,
745億円
総資産
6兆1,
292億円
有利子負債
4兆1,
850億円
1,000
2,000
3,000
4,000
5,000
6,000
7,000億円
今後の設備投資規模の目標
●年平均3,
000億円程度の水準に抑制する。
(2002年度∼2004年度の3カ年平均)
契約口数
電灯
8,
543千口
電力
1,
563千口
合計
10,
106千口
97
販売電力量
1,
209億kWh
98
設備投資額
3,
468億円
総売上高(単独)
2兆1,
480億円
同上 (連結)
2兆2,
289億円
経常利益(単独)
1,
583億円
同上 (連結)
1,
760億円
総資産利益率(ROA)
1.66%
株主資本比率
18.7%
発電設備 火力
水力 従業員数
99
2000
2001
計画
2005年度
0
5,000
10,000
15,000
20,000
25,000人
今後の要員目標
●2005年度末までに、社員数を16,
600人程度とする。
2,
340.1万kW(12カ所)
521.3万kW(180カ所)
原子力 経常利益と総資産利益率(ROA)※
361.7万kW
(1カ所)
送電設備(送電線路亘長)
0.0
12,
233km
301千kVA
変電設備(変電所数および出力)932カ所 120,
97
527,
321km
98
18,
312人
99
配電設備(配電線延長)
従業員数
0.2
0.4
0.6
総資産利益率(ROA)
0.8
1.0
1.2
1.4
1.6
1.8%
経常利益
ROA
2000
主な事業内容
電気事業およびその付帯事業
(新規事業)
2001
目標
2001∼
03年度平均
0
ガス供給事業、蓄熱受託事業
海外コンサルティング・投資事業
光ファイバー心線貸し事業
高齢者介護事業
医療廃棄物処理装置の製造販売事業 など
連結子会社(12社)
200
400
600
有利子負債残高と株主資本比率※
0
中電ビル株式会社
97
知多エル・エヌ・ジー株式会社
98
株式会社テクノ中部
99
中電興業株式会社
2000
株式会社中部プラントサービス
2001
株主資本比率
10
15
5
愛知電機株式会社
25%
株主資本比率
2002年度目標
2004年度目標
2004年度
0
10,000
20,000
30,000
有利子負債残高
40,000
50,000
60,000
億円
財務体質の改善に資する目標
●有利子負債残高 …………………………………3.6兆円以下(2004年度末までに)
●株主資本比率………………………………………20%以上(2002年度末までに)
※:株主資本比率=株主資本÷総資本
2
20
有利子負債残高
株式会社シーティーアイ
株式会社トーエネック
1,600 1,800 2,000
億円
※:ROA=当期利益÷期首期末平均総資産
株式会社永楽開発
中部テレコミュニケーション株式会社
1,000 1,200 1,400
経常利益
企業価値の向上にむけた目標
●売上高 ……………………………2兆円以上(2001年度∼2003年度の3ヵ年平均)
●経常利益 ……………………1,
500億円以上(2001年度∼2003年度の3ヵ年平均)
●総資産利益率(ROA)……………1.
5%以上(2001年度∼2003年度の3ヵ年平均)
永楽自動車株式会社
株式会社シーテック
800
電力設備系統図
新北信
北陸
東信
南福光連系所
東京
北松本
佐久
新信濃
(東京)
信濃
中信
越美幹線
佐久幹線
高根第一
信濃幹線
馬瀬川第一
奥美濃
馬瀬川第二
横山
岐阜
三岐幹線
愛岐幹線
岐北
南信
東部幹線
北部
新上麻生
西部幹線
南信幹線
中濃
関
西濃
泰阜
犬山
三重東近江線
豊根幹線
名城
関西
三重
西部
海部
西尾張
西名古屋
川越
電源
名古屋
南武平町
愛知
瀬戸
西名古屋
奥矢作第二
三好
東浦
東栄
東豊田
知多
大井川
新三河幹線
額田
新鈴鹿
東京
佐久間
(電源開発)
川根
東栄幹線
知多第二
奥泉
豊根
奥矢作第一
東部
東海
四日市
井川
北豊田
東名古屋
畑薙第二
平岡
松ヶ枝 梅森
下広井
新名古屋 金山
畑薙第一
矢作第一
新三河
駿河
新清水
安部
静岡幹線
駿遠幹線
川口
碧南
幸田
武豊
三河
遠江
駿遠
浜岡幹線
変電所(275kV系以上)
中勢
湖西
開閉所(275kV系以上)
新佐倉
渥美
浜岡
火力発電所(内燃機関含む)
南勢
神島
水力発電所(5万kW以上)
伊勢
原子力発電所
500kV送電線
275kV送電線
尾鷲三田
最大電力と販売電力量
電源設備構成
億kWh
万kW
実績
1,800
最大電力
予測
発電電力量構成
億kWh
1,500
万kW
4,000
3,000
19%
水力
17%
石油など
10%
19%
1,600
2,500
販 1,400
売
電
力
量 1,200
販売電力量
最
大
2,000 電
力
1,000
3,000
19%
20%
18%
47%
38%
1,000
90
92
94
96
98
2000 2002 2004 2006
2011
年度
0
石油など
35%
LNG
17%
石炭
32%
原子力
5%
46%
LNG
36%
500
1,000
800
水力
7%
41%
36%
39%
10%
4%
1,000
18%
2,000
1,500
9%
3%
19%
9%
12%
11%
石炭
原子力
10%
13%
12%
12%
15%
17%
2001
2002
2006
2011
年度
15%
20%
18%
21%
22%
2001
2002
29%
0
2006
2011
年度
3
経営方針と環境方針「中部電力環境宣言21」
経営基本方針(96年1月制定)
環境方針「中部電力環境宣言21」
(2000年12月制定)
当社は66年以来経営基本方針を定め、基本的な経営姿勢を
社内外に示してきました。
90年代中頃から改正電気事業法の施
行(95年12月)や地球的規模の課題顕在化など電気事業を巡
る経営環境は大きく変化しました。
それに対応するため96年1月、
新たな経営基本方針を制定しました。
1. 事業の原点を見据えお客さまと共に進める未来の創造
・・・・・・お客さまと未来を
理念
私たちはエネルギー産業に携わるものとして
自らを律して行動するとともに
地域や世界と連携しながら
地球環境の保全に努めます。
2.企業市民としての活動を通じた地域から地球への共生の拡大
・・・・・・地球社会の中で
3.自己責任原則の徹底による新たな活力の創出
・・・・・・いきいきと明日に
指針1 資源の有効活用と環境負荷の低減に努めます。
(1)原子力発電の推進などによるCO2排出の抑制
(2)
CO2以外の温室効果ガス排出抑制対策の推進
(3)新エネルギーの普及に向けた支援
(4)大気汚染、水質汚濁、騒音、振動などの防止
(5)自然との共生に配慮した活動の展開
2002年度「経営の目指すもの」
(6)化学物質の厳正管理と使用量の低減
(7)環境リスクマネジメント体制の強化
当社が直面する経営環境とこれに対する取り組みなどについ
(8)当社オフィスにおける省資源、省エネルギー活動の推進
て、
「経営の目指すもの」として取りまとめ、
毎年発表しています。
(9)地球環境保全のための研究開発の推進
競争を勝ち抜く
“総合エネルギー企業”の創造
効率化をはじめとする経営努力を一層徹底するとともに、競
指針2 廃棄物の発生抑制・再使用・再生利用を図ります。
(10)廃棄物発生量の低減と再資源化
(11)廃棄物の適正処理の徹底
争力のさらなる強化を目指し、次の5つの課題に取り組んでまい
ります。
指針3
社内外の評価を反映して
環境管理レベルを向上させます。
(12)
PDCAサイクルに基づく環境施策の継続的な改善
1.お客さまにご満足いただける販売活動の展開
(13)従業員に対する環境教育の充実と意識の高揚
より優れた総合エネルギーサービスの提供
(14)中部電力環境懇話会など社外評価システムの充実
2.聖域なきコストダウンの推進
2005年度までに電力自由化開始直前と比較して
2割のコスト削減
3.企業体力の増強と経営資源の戦略的な活用
指針4
(15)環境対策面におけるグループ企業との結束強化
(16)環境対策面における取引企業との連携強化
財務体質の改善や当社の強みを活かせる 新たな事業への投資
4.市場競争力ある企業集団への変革
戦略的かつ効率的な企業集団の構築
5.頑健な企業基盤の確立
創意と工夫を発揮する自律的な業務運営
グループ企業・取引企業とともに
環境問題に取り組みます。
指針5
環境とエネルギーに関する
コミュニケーションを深めます。
(17)環境に関する情報公開や対話ツールの充実
(18)環境をテーマにした広報活動の展開
指針6
環境保全に向けお客さまをはじめ
世界の人々とともに行動します。
地域の皆さまとの相互信頼や地球環境問題への取り組み
(19)お客さまへの効率的エネルギー利用の支援
企業市民として積極的に行動
(20)地域と連携した環境対策の実施
(21)海外への環境技術支援など国際協力の拡大
4
地球環境対策の推進体制
地球環境問題へ積極的に対応するため、社内体制の
ご意見
ご意見
社 長
中部電力環境懇話会
整備に取り組んできました。
点検・報告
点検・報告
90年「地球環境対策推進会議」
考査部
(委員長:立地環境本部長)を設置
93年 環境方針「地球環境6題」を制定
方針策定
方針策定
地球環境対策推進会議
94年 環境報告書「地球環境年報」を発行
98年 社内規程「環境管理規程」を制定、全事業場に
環境方針と行動目標策定を義務づけ
2
000年 環境方針「中部電力環境宣言 21」を制定
環境部
各本部・各部
技術開発本部
浜岡原子力
総合事務所
総括部署
総括部署
計画
・
実行
・
教育
計画
・
実行
・
教育
火力センター
支店
営業所
電力センター
火力発電所
LNGセンター
原子力発電所
地球環境対策推進会議であいさつする伊藤常務取締役
(推進会議委員長・写真中央)
PDCAサイクルを通じた環境施策の継続的改善
《参考》PDCAサイクル
善
的改
継続
環境問題への取り組みを推進するうえで、
PDCAサイクルを通
じて、環境施策の継続的改善を図っています。
plan
つまり、方針・計画(P=plan)を立て、実行(D=do)
し、評
2001年度における
方針・方向性
do
2001年度における
重点的な取り組み
価・反省( C = c h e c k )をすることにより、改善・是正( A =
action)するというサイクルを粘り強く繰り返していけば、環境管
理レベルは着実に向上していくと考えています。
本報告書では、環境方針「中部電力環境宣言21」の指針6項
action
check
2002年度に向けた
重点的な取り組み
2001年度末における
達成状況への評価
目ごとにPDCAサイクルを取り入れています。
5
当社は、
安定的かつ低廉な電気の供給に努めるとともに、地球
環境の保全にも十分に配慮した企業活動を展開しています。つま
環境保全
り、経済成長(Economic Growth )、
エネルギーセキュリティ
( E n e r g y S e c u r i t y )、環境保全( E n v i r o n m e n t a l
Conservation)
という「3つのE」の同時達成を目指しています。
大気排出・排水など
当社は事業の性格上、
多くの資源を消費しています。
そのため、
これまで環境保全対策を自らの責務として、環境負荷を低減する
さまざまな取り組みを推進してきました。
さらに、
お客さまに電気をお
CO2
エネルギー
セキュリティ
5,
300万t
車両燃料使用によるCO2排出量
経済成長
1万t
SOx
届けするまでのトータルの物質収支を定量的に把握することを通
じて、環境負荷の低減に取り組んでいます。
0.
3万t
NOx
0.
8万t
排水
432万t
排熱
577PJ※
温水プールに一部利用
川越火力発電所の温排水を利用した温水プール
その他(ばいじんなど)
4,
722k
※:1PJ(ペタジュール)=1.0×1015J(ジュール)
試算値
発電用水 1,
092万t
所有緑地の保全によるCO2吸収量
車両用燃料
石灰(生石灰、炭酸カルシウム) 123千t
アンモニア
1万t
海外プロジェクトによるCO2排出削減量 1万t
水
15千t
その他(苛性ソーダなど)
資材
当社が協力して年間のCO2 排出削減量1万 tを
達成したインドネシア・スララヤ火力発電所
インプット
発電用燃料
自社発電所(火力・原子力・水力)
における発電量
1,
156億kWh
石炭(20万tタンカー約34隻分) 6,
723千t
重油(20万tタンカー約2隻分) 493千k
原油
279千k
ナフサ
23千k
軽油
30千k
◎水力発電 86億kWh
◎火力発電 850億kWh
LPG
石炭灰 79.6万t ……セメント原料や建材ボードなどにリサイクル 74.1%
◎原子力発電 220億kWh
LNG(20万tタンカー約46隻分) 9,
168千t
石こう
100千t
原子燃料
2,
673kg-U235
23.1万t ……セメント原料や石こうボードなどにリサイクル100%
重原油灰
0.3万t ……セメントなどにリサイクル
汚泥
4.1万t
100%
放射性固体廃棄物1,
660本(ドラム缶相当)
アウトプット
産業廃棄物・副生物など
揚水動力用電力量19億kWh
販売電力量1,
209億kWh
他社からの購入電力量
177億kWh
うち、新エネルギーの購入
自社消費・送配電損失105億kWh
◎太陽光発電 2,
286万kWh ◎風力発電 842万kWh ◎廃棄物発電 19,
521万kWh など
環境保全コスト(投資額/費用額)
地球環境保全
公害防止
資源循環
地球温暖化防止…………23億円/85億円
大気汚染防止………236億円/367億円
産業廃棄物対策……8億円/112億円
水質汚濁防止………… 38億円/77億円
放射性物質対策……12億円/42億円
騒音・振動防止………33億円/199億円
土壌・地下水汚染防止……1億円/4億円
電波障害対策……………1億円/76億円
6
環境保全効果
環境保全対策に伴う経済効果
地球温暖化防止
地球温暖化防止
CO2排出原単位…0.439kg-CO2/kWh
火力総合熱効率向上による燃料費の削減、
大気汚染防止
SOx排出原単位 …………0.03g/kWh
配電ロスの削減…………………………………3億円
NOx排出原単位 …………0.07g/kWh
産業廃棄物対策
産業廃棄物対策
石こうなど不要品のリサイクル売却代 …………5億円
リサイクル率……………………79.3%
変圧器などの再利用による費用の削減………60億円
7
当社は事業活動を進めるうえで、
地球温暖化などグローバルな
どから見直しており、現在は2005年度の目標を達成すべく、
総力
問題から身近な廃棄物処理に至るまで、環境に対してさまざまな
をあげて取り組んでいます。
影響を与えています。
これらの影響を定量的に評価するとともに、
数値目標21項目のうち、2001年度実績において13項目が目
中期的な目標値を設定することにより、環境対策の継続的改善
標を達成しましたが、該当項目について今後もさらなるレベル向
に取り組んでいます。
目標値はおよそ5年ごとにその達成状況な
上を目指して、環境対策を推進します。
項 目
単位
項目の解説
実績
2005年度目標
99年度 2000年度 2001年度
評価
掲載
ページ
地球温暖化防止対策
CO2 排出量(二酸化炭素換算)
(使用電力量当たり)
kg-CO2/kWh
既設水力改修による出力増加
kW
お客さまが使用される電気 1kWh 当たりの CO2 排出量
発電中にCO2を排出しない水力エネルギーをできる限り多く利用
火力総合熱効率(発電端)
%
石炭、石油などの燃焼によりCO2を排出する火力発電所の効率向上
原子力発電所の設備利用率(5カ年平均値)
%
発電中にCO2を排出しない原子力発電の稼働率向上
送配電損失率
%
電気を送る際の無駄(ロス)
を低減
%
CO2の23,900倍の温室効果を持つSF6(6フッ化硫黄:電気設備の絶縁に利用)の回収率向上
点検時におけるSF6 の回収率向上※ 1
新エネルギーからの電力購入
万 kWh
オフィス電力使用量削減※2
(98年度比)
%
オフィス水使用量削減※3
(98年度比)
%
苗木の社外配布(85∼2005年度)
本
お客さま所有の太陽光や風力など発電設備から電力を購入
ただし、お客さまの設備につき、数値目標は設定していません
オフィスの電力、水使用量削減
地域緑化
0.
427
0.
403
0.
439
0.
410kg-CO2/kWh
浜岡原子力発電所 1・2 号機の停止などに伴い、2000年度と比較して0.036kg-CO 2/
kWh 増加しました。
P20
610
3,
710
4,
310
3,
810kW
水力の有効利用を精力的に進めた結果、目標を4 年前倒しで達成できました。
P21
火力発電所の効率運用を進め2000年度を0.03% 上回りました。全国10電力会社のな
かで、5年連続 1 位の効率となりました。
浜岡原子力発電所1・2号機の停止に伴い、5カ年平均の設備利用率は2000年度に比較
して3.2% 低下しました。
P21
効率的な送電設備の運用から、高い水準を維持できました。
P21
回収装置の導入と管理技術の向上により、目標を4 年前倒しで達成できました。
P22
新エネルギーからの電力購入は、順調に増加しました。
P23
41.
52
41.
82
41.
85
41%以上
82.
7
82.
9
79.7
80%程度
4.
9
4.
6
4.
5
86.0
95.
9
98.1
22,
931
22,
191
22,
650
積極的に購入
1.
3減
1.
5減
0.4減
98年度比3%減
オフィスビルの建て替えにより電力使用量は増加しました。
P36
0.
3減
0.
1減
5.3減
98年度比3%減
火力発電所の節水への取り組みにより大きく削減することができました。
P36
184,
000
199,
500
22,
500本の苗木を配布し、目標に向け順調に推移しています。
P64
0.
06
0.
04
現状程度(5%)
を維持
97%
222,
000 累計 280,000本
P21
発電所の環境保全対策
SOx排出量(二酸化硫黄換算)
(当社発電電力量当たり)
g/kWh
1kWh 当たりの SOx(硫黄酸化物)や NOx(窒素酸化物)排出量低減
NOx排出量(二酸化窒素換算)
(当社発電電力量当たり)
浜岡原子力発電所周辺の線量評価値※4
mSv/年
0.
001mSv/年は、
自然界から受ける放射線量の2,
400分の1以下
P25
0.
06g/kWh以下
大気汚染物質は、引き続き世界でもトップクラスの低い排出水準に抑制することができました。
0.
08
g/kWh
0.
03
0.
08
0.
07
P25
0.
10g/kWh以下
001mSv 未満 /年を維持
0.001未満 0.001未満 0.001未満 0.
放射性物質の放出の適正な管理により、目標を達成しました。
P32
廃棄物とリサイクル
産業廃棄物の最終処分量※5
石炭灰のリサイクル率※6
万t
廃棄物の最終処分量
%
16.0
13.
2
24.9
18万 t
84.
4
85.
4
74.1
80%以上
P40
P40
石こうのリサイクル率※6
重原油灰のリサイクル率※6
100
%
%
リサイクル率の向上
100
100
P40
100%
100
100
100
100%
石炭灰のリサイクル量は着実に増えているものの、
セメント需要の低迷などから最終処分
量が増加しました。
金属くずは、錆などの影響から全量リサイクルを達成できませんでした。
P40
金属くずのリサイクル率※6
%
98.8
95.
4
97.
4
100%
P40
コンクリート柱のリサイクル率※6
%
100
100
100
100%
P40
古紙回収率
%
75
85
89
80%以上
P36
再生紙使用率
%
95
95
97
90%程度を維持
P36
:SF6ガス回収率の実績・目標は年単位
※1
※2
:本店、本店管轄事業場、支店・社、営業所、火力センター、電力センターを対象
※3
:本店、本店管轄事業場、支店・社、営業所、火力センター、電力センター、火力発電所 を対象
※4
:発電所から放出された放射性気体、液体廃棄物の量をもとに原子力安全委員会が 定めた方法により計算
※5
:2010年度の最終処分量を90年レベルに抑制するための指標
(産業廃棄物発生量の約50%を占める石炭灰は、碧南火力発電所4・5号機の増設 にともない、現状の約2倍になります。)
※6
:リサイクル率=リサイクル業者へ搬出した量/排出量
8
9
環境会計と環境評価指標
新たな取り組みを実施
経営効率化と環境保全という公益的課題の両立を図るとともに、
環境保全への取り組み姿勢や具体的な活動内容をご理解いただ
くためのツールとして、
環境会計の継続的充実を図っています。
新たな取り組みとして、
環境保全対策の継続的改善を行うため
の評価指標の導入、
一部グループ企業の環境保全コストの集計
などを行いました。
評価指標の導入
環境負荷の削減と経済効率の向上の両立に関する評価指標
の導入に取り組みました。
●kWh当たりの環境負荷:環境保全対策の総合的な実績を示
します。
●環境負荷利益率:環境保全と事業業績との関係である環境効
率性ついて、総合的な実績を示します。
●環境負荷削減効率:kWh当たりの環境負荷削減、環境負荷
利益率向上をともに達成するため、削減効率の実績評価、削
減効率の高い具体的対策を検討するための指標です。
kWh当たりの環境負荷
環境負荷利益率
重み付けした環境負荷/使用電力量
営業利益/重み付けした環境負荷
実績の評価による
フィードバック
実績の評価による
フィードバック
具体策の実施による
環境負荷の削減
具体策の実施による
環境負荷の削減と
利益の確保の両立
環境負荷削減効率
重み付けした環境負荷削減量/環境保全費用額 環境保全対策ごとの環境負荷削減効率
重み付けした環境負荷
CO2、SF6、SOx、NOx、産業廃棄物など、削減対象となる物質の排出量について、
それぞれの環境への影響
度を示す係数で重み付けしたうえで合計
環境保全費用額
環境負荷削減に対応した「エネルギー供給」
(地球環境保全、公害防止、資源循環)、
「環境負荷の少ない製
品などの購入」、
「管理活動」、
「研究開発」の費用
①勘定科目上の費用の場合
対象となる環境保全対策の費用額−環境保全対策に伴う経済効果の金額(該当する経済効果がある場合)
②投資の場合
対象となる環境保全対策の投資額に対応した費用額−環境保全対策に伴う経済効果の金額
(該当する経済効果がある場合) 環境負荷削減効率の試算
2001∼2002年度に実施した火力総合熱効率向上対策の環
現在、環境負荷の重み付け係数については、
国内外で研究中
境負荷削減効率を試算しました。今後、対策ごとの環境負荷削
のため、
標準的な重み付け係数のあり方などについて、
今後継続
減効率を算出し、
より費用対効果の高い対策を実施することに
的に検討します。
よって、kWh当たりの環境負荷削減と環境負荷利益率向上をと
もに達成していきたいと考えています。
10
具体的算出例
火力総合熱効率向上対策の費用対効果(CO2 、SOx、NOx 排出量の削減)
火力発電熱効率向上※3
23 投資額(億円)
費用額①(億円)※1
8 経済効果②(億円)
3 CO2排出削減量(万t-CO2)
3 SOx排出削減量(万t)
0.0002 NOx排出削減量(万t)
0.0006 環境負荷削減量③※2
2.7 環境負荷削減効率(万円当たり)
(③/(①−②))
0.6 ※ 1:耐用年数などを反映した投資額に対する比率を用いて算出(耐用年数 15 年、特別償却あり)
※2:
「インパクト評価の統合化(パネル法)に関する調査((財)地球環境産業技術研究機構)」における重み付
け係数 CO2:0.631/t、SOx:894/t、NOx:858/tを用いて算出
※ 3:火力総合熱効率向上
設備概要:尾鷲三田、武豊、西名古屋各火力発電所の補助ボイラー設置工事
経済効果:2000年度と比較した2001年度の熱効率向上分0.03%をもとに算出
グループ企業の環境保全コストも集計
2001年4月に設立した「中部電力グループ環境対策会議」に
集計にあたっては、
重複集計を避けるため当社も含めグループ
おいて、
環境会計検討ワーキンググループを設置し、
グループとし
企業間の取引から生じた環境保全コストは除きました。
ての環境会計の集計について検討しました。
●集計対象企業
今回はその一環として、
グループ企業の環境保全コストについ
18 社(愛知金属工業(株)、永楽自動車(株)、
(株)永楽開
ても集計しました。
発、
(株)中部グリーナリ、
(株)中部プラントサービス、
(株)テ
クノ中部、
(株)
トーエネック、
(株)
リブネット、新日本ヘリコプ
●集計対象の環境保全コスト(費用額)
ター(株)、
知多エル・エヌ・ジー(株)、
知多桟橋管理(株)、
中
①資源循環−産業廃棄物(減量化・リサイクル、産業廃棄物の
電興業(株)、
中電静岡工営(株)、中電長野工営(株)、
中電
処理・処分)、
一般廃棄物(減量化・リサイクル、
一般廃棄物の
ビル(株)、東邦石油(株)、
名古屋熱供給(株)、
浜松熱供給
処理・処分)
(株))
②管理活動−環境保全対策組織の人件費、
環境教育・研修、
認
証取得・維持
③社会活動コスト−緑化・自然保護活動
集計結果(対象期間:2001年4月1日∼2002年3月31日) 単位:百万円
分類
資源循環
主な項目
産業廃棄物対策
処分・処理
一般廃棄物対策
管理活動
社会活動
合計
減量化・リサイクル
減量化・リサイクル
処分・処理
費用額
12
424
21
177
組織対策
環境保全対策組織の人件費、環境教育・研修
認証取得・維持
ISO14001・社内認証の取得・維持
113
緑化・自然保護
緑化・自然保護活動
142
32
921
11
環境会計
2001年度の実績
集計結果の詳細は、P14∼15の表のとおりです。
集計にあたっての前提条件
環境保全コストの算定基準
●準拠したガイドライン
●減価償却費などの集計方法
環境省の「環境会計ガイドライン2002年版」を参考に、分類
減価償却費、
設備リース費、
維持運営費などの投資に伴う費用に
方法、算定基準など、当社独自の考え方を取り入れています。
ついては、
設備の種類別に耐用年数などを反映した比率を用いて
●対象期間
集計しています。
このため、
減価償却費については投資額と費用
事業年度と同じ2001年4月1日∼2002年3月31日です。
額の両方に環境保全コストとして計上されています。
●集計範囲
●複合コストの計上基準
当社全事業場です(133事業場)。
直接識別できるコスト以外の複合コストについては、差額集
計、合理的基準による按分集計、簡便な基準による按分集計
を用いています。
複合コストの集計方法
集計方法
内容
主たる対象コスト
差額集計 ●通常の機器・製品・工事方法との差額を集計
●低騒音電線など環境負荷の少ない資機材の利用、
フライアッシュセ
メントなどリサイクル材料を使用した製品の購入
合理的基準による按分集計
●工事費、固定資産額全体に占める比率を設定し、
工事額全体を按分
●基準となる値(熱効率、価格)
を設定し、
これを上回る比率を実際の工事額に乗じて集計
●産業廃棄物ごとのリサイクル率に基づき、個々の廃
棄物処理費にリサイクル率を乗じて集計
●水力発電所・送変電工事における騒音対策、漏油対策
簡便な基準による按分集計
●主たる部分が環境保全コストであると認められる場合
のみ採用し、
その全額を集計
(相当の割合で含まれていると認められる場合に、
10%、50%のように一定比率を設定し按分する方法
は採用していません。このため、合理的基準による按
分比率を現時点で合理的に設定できない原子力・水
力・LNG火力発電システム本体に含まれる地球温暖
化防止コストは、
ゼロ算定としています)
●火力総合熱効率向上、着色がいしの使用
●火力発電所における産業廃棄物の減量化・リサイクル
●火力総合熱効率向上のための改良工事、電気自動車の導入、
電線類の地中化
環境保全効果の算定基準
前回との変更点
数値目標をはじめとした環境負荷の抑制・回避、環境の改善
●環境保全コストの分類方法の見直し
を明らかにする指標で、環境保全コストと対応関係のあるものを
産業廃棄物対策、一般廃棄物対策それぞれについて、減量
対象としています(事業活動量による調整は行っていません)。
化・リサイクルと処理・処分とに分けて集計しました。
●新たな環境保全コスト集計の見直し
環境保全対策に伴う経済効果の算定基準
2000年度実績と2001年度実績との時系列比較ができるよう、
2001年度に生じた収益と実施した環境保全効果の結果、
2000年度分も含め算定対象・金額の見直しを行いました(水
2000年度と比較し当期において発生しないことが認められた費
力発電所水源涵養林の保全費用など、新たなコストの追加、
用を対象としています。
このため、環境損傷対応コストの回避な
使用済核燃料再処理費の除外など)。
ど、
推定的効果は対象外としています(事業活動量による調整は
行っていません)。
12
集計結果
●環境保全コスト
●環境保全効果
環境保全のための投資額は616億円、費用額は1,
699億円
地球環境保全に関し、
原子力発電所の設備利用率が2000年
で、設備投資額・費用額全体に占める割合はそれぞれ、
17.8%、
度に対し3.4%低下したことなどにより、CO2排出量が増加しまし
9.3%となっています。
た。公害防止については、脱硫・脱硝装置の設置、低硫黄燃料
内訳では、地球環境保全、
公害防止、資源循環からなる「エネ
の使用などによって、SOx、NOx排出量を抑制しました。社会活
ルギー供給」が、投資額で57.2%、
費用額で56.9%を占め、次い
動に関し、原子力発電所構内の緑化によって、緑化面積累計が
で、
景観保護、
都市空間確保などからなる「社会活動」が投資額
増加するとともに、都市部などにおける計画的な電線類の地中化
で41.9%、費用額で36.5%を占めています。
工事によって、電線類地中化整備延長累計が増加しました。
2000年度と比較すると、投資額は20億円の減少、費用額は
67億円の増加となっています。投資額の減少は主に排煙脱硫、
●環境保全対策に伴う経済効果
汚水処理、廃棄物処理装置の設置などによって、
「公害防止」、
火力熱効率向上などによる燃料費などの削減、石こうなど不
「資源循環」が増加したものの、
水力出力増加工事がなかったこ
要品のリサイクル売却代、変圧器などの再使用による費用の削
と、景観保護、都市空間確保のための工事減少などによって、
減額を集計し、合計68億円となりました。これを2000年度の経
「地球温暖化防止」、
「社会活動」が減少したためです。
済効果と合わせると153億円になります。
費用額の増加は主に「公害防止」、
「社会活動」に関連した
設備額の増加によって減価償却費などが増加したこと、発電所
からの石炭灰発生量の増加などによって産業廃棄物対策費用
が増加したためです。
環境保全コストの2000年度実績との比較
単位:億円
増減額
分類
投資額
費用額
−18
3
公害防止
43
50
資源循環
10
10
環境負荷の少ない製品などの購入
1
0
管理活動
0
−4
研究開発
0
−2
社会活動
−56
10
0
−1
−20
67
地球環境保全
エネルギー供給
環境損傷対応
合計
環境保全対策に伴う経済効果の2000年度実績との比較
分類
項目
単位:億円
2000年度
2001年度
20
3
5
5
60
60
85
68
エネルギー供給
地球環境保全
地球温暖化防止
資源循環
火力総合熱効率向上による燃料費の削減※1、配電ロスの削減※1
石こうなど不要品のリサイクル売却代
産業廃棄物対策
変圧器などの再使用による費用の削減
合計
※1
:2000年度からの削減分を基に算出。
13
環境会計
環境保全コスト
分類
●集計範囲:当社全事業場●対象期間:
2001年4月1日∼2002年3月31日
主な項目
投資額
(単位:億円)
費用額
エネルギー供給
地球温暖化防止
世界銀行の炭素基金への出資、火力総合熱効率向上、新エネルギー・未利用
エネルギーの利用、エネルギー高効率機器の普及促進
オゾン層保護
空調設備からのフロン回収
大気汚染防止
排煙処理(脱硫、脱硝、燃焼改善、ばいじん処理など)、低硫黄燃料の使用
水質汚濁防止
23
85
0
0.04
236
367
発電所における排水処理・温排水対策、工事排水処理
38
77
騒音・振動防止
発電・変電・送電などに伴う騒音対策、工事騒音対策
33
199
土壌・地下水汚染防止
土壌への漏油防止対策
1
4
電波障害対策
送電設備などによる電波障害の防止・解消
1
76
省資源
営業所などへの節水型設備・機器の導入
0
0.04
産業廃棄物対策
減量化・リサイクル
6
39
処理・処分
2
73
減量化・リサイクル
0
1
処理・処分
0
4
12
42
電気自動車・低公害車の導入、
リサイクル材料を使用した製品などの購入
4
2
組織対策
環境保全対策組織の人件費、環境教育・研修
0
5
認証取得・維持
ISO14001・社内認証の取得・維持
0
1
環境負荷の測定・監視
環境アセスメント、環境負荷物質の監視・測定
1
16
CO2吸収・固定、廃棄物リサイクル・処理、高効率電力供給システムなどに関
する研究開発
0
79
国際協力
海外技術支援、研修
0
0.03
景観保護、都市空間確保
電力供給設備のコンパクト化と配置・形状・色などの配慮、電線類の地中化
226
606
緑化、
自然保護
発電所などにおける緑化、河川流量の維持
33
11
環境情報の公表、
コミュニケーション、寄付
地球環境年報作成、地域環境活動の実施、環境関連の寄付
0
2
公害健康被害補償制度による汚染負荷量賦課金
0
10
616
1,
699
地球環境保全
公害防止
資源循環
一般廃棄物対策
放射性物質対策
環境負荷の少ない製品などの購入
管理活動
研究開発
社会活動
環境損傷対応
放射性廃棄物の処理・管理
合計※
設備投資額全体額に占める割合
17.8%
電気事業営業費用に占める割合
9.3%
※:四捨五入のため、合計値が合わないことがあります。
14
環境保全効果
指標
項目
分類
2001年度
エネルギー供給
地球環境保全
公害防止
参考:
2000年度
参照
0.403kg-CO2/kWh
P20
CO2排出量(使用電力量当たり)
0.439kg-CO2/kWh
総排出量5,
300万t
新エネからの電力購入量
22,
650万kWh
累計147,
072万kWh(90∼) 22,191万kWh
(太陽光)
2,
286万kWh
累計4,
956万kWh(90∼) 1,
344万kWh
(風力)
842万kWh
累計2,
487万kWh(90∼)
(廃棄物)
19,
521万kWh
累計139,
628万kWh(90∼) 20,
078万kWh
(点検時)
SF6回収率※1
98.1%
総回収量19.5t
95.9%
P22
SOx排出量(発電電力量当たり)
0.03g/kWh
総排出量2,
906t
0.
04g/kWh
P25
NOx排出量(発電電力量当たり)
0.07g/kWh
総排出量7,
912t
0.
08g/kWh
P25
リサイクル率
79.3%
総リサイクル量95.8万t
84.
8%
(石炭灰)
74.1%
総リサイクル量59.0万t
85.
4%
(石こう)
100%
総リサイクル量23.1万t
100%
(建設廃材)
86.7%
総リサイクル量8.5万t
83.
4%
(汚泥)
56.9%
総リサイクル量2.4万t
23.
7%
(金属くず)
97.4%
総リサイクル量2.5万t
95.4%
(重原油灰)
100%
総リサイクル量0.3万t
100%
古紙回収率
89.0%
総回収量1,
700t
85.
0%
P36
CO2排出削減総量※2
1.0
累計6.2万t
1.2万t
P68
海外での植林面積※3
−
累計11.
5万m2
4.3万m2
P68
地球温暖化防止
P23
768万kWh
大気汚染防止
産業廃棄物対策
P40
資源循環
一般廃棄物対策
国際協力
社会活動
景観保護、都市空間確保
電線類地中化整備延長
21km
累計376km
37km
P29
緑化、
自然保護
発電所などの緑化面積※3
77万m2
累計433万m2
0.5万m2
P28
※1
:SF6ガス回収率の実績・目標は年単位
※2:既設発電所の運用改善による熱効率向上によるもの(インドネシア/スララヤ、
タイ/ バンコク:国発電公社、関西電力(株)、電源開発(株)
との共同プロジェクト)
※3:オーストラリアにおける植林事業の研究によるもの((株)
トーメンとの共同研究)
※4:支店・営業所などの緑化面積を含む
環境保全対策に伴う経済効果
分類
金額(億円)
項目
エネルギー供給
地球環境保全
地球温暖化防止
資源循環
火力総合熱効率向上による燃料費の削減※、配電ロスの削減
3
石こうなど不要品のリサイクル売却代
5
産業廃棄物対策
変圧器などの再使用による費用の削減
合計
60
68
※:2000年度と比較した2001年度の熱効率向上分0.
03%をもとに算出
15
特集 浜岡原子力発電所1号機の事故
2001年11月、静岡県浜岡町の浜岡原子力発電所1号機
原因
において配管破断事故および原子炉下部からの水漏れ事
現場調査などの結果から、配管の内側で水素の急速な
故が発生しました。いずれも発電所周辺環境への影響は
燃焼により、
過大な力が発生したため、
配管が破断したと推
ありませんでしたが、多くの皆さまに多大なご心配をおか
定しました。実機を模擬した再現試験や解析などの結果か
けしました。当社は事故発生以来、全力をあげて事故原
ら、原子炉で発生する蒸気中に含まれる水素や酸素(原子
因の究明に取り組むとともに対策を確立し、
2002年4月、
炉内で炉水の放射線分解により発生)が配管の頂部に蓄積
その内容を国、静岡県および浜岡町をはじめとする地元5
し、高圧注入系の定期作動試験時に高温の蒸気がその水
町へご報告して、広く皆さまにご説明しました。この事故
素と酸素の層に流入して、
着火・燃焼したものと推定しまし
の教訓を生かし、種々の対策を確実に実施するとともに、
た。この際、配管内に付着していた貴金属※2が触媒として
全社をあげて信頼回復へ向けた取り組みを進めていま
作用した可能性があります。
す。そして、
エネルギーの安定供給および地球温暖化防止
※2
:応力腐食割れの防止策のひとつとして、
白金やロジウムという貴金属を前回の定期点検時の
注入した際、配管内面に付着したと推測されます。
の観点から、原子力発電の開発を積極的に推進していき
ます。
対策
配管に相当量の水素が蓄積していたことから、
ここに
「水素を蓄積させない」対策をとりました。すでに原因調
配管破断事故
査のため配管を切断していることから、配管本体を撤去し
事故の概要
ます。配管を撤去しても安全上問題ありません。なお、
同様
11月7日、
非常用炉心冷却装置※1の一部である「高圧注
入系」の定期作動試験中に、その注入系から分岐した配管
の配管を持つ2・3号機については、水素を蓄積させないよ
う仕切弁を設置しました。
の一部が破断し、
原子炉建屋内に放射能を含む蒸気が漏れ
ました。隔離弁が自動的に閉じたことから、
蒸気漏れはすぐ
に止まりましたが、
速やかに原子炉の運転を停止しました。
原子炉水漏れ事故
1号機概略図と目視観察結果
また、
この事故により、
地元をはじめ多くの皆さまに多大
原子炉格納容器
なご心配をおかけしていることから、
当社の自主的判断と
原子炉圧力容器
水漏れ箇所拡大図
して、
11月14日に2号機の運転を停止し、点検を実施しま
制御棒
燃料
した。
※1:万一、原子炉のなかの水位が下がるような事故が発生した場合、原子炉の空だきを防ぐため
に、緊急に炉内へ水を送り込む装置です。今回の事故により、
5系統のうちの1系統が使えな
くなりましたが、
それぞれが独立して機能を果たし、相互にバックアップするため、機能は十分に
確保できていました。
制御棒駆動機構
ハウジング
溶接部(上部)
制御棒駆動機構
スタブチューブ
溶接部
漏えい部位
溶接部(下部)
内張
配管破断箇所の様子
水
水
原子炉圧力容器
事故の概要
破損した配管(下流側)
破損箇所
11月9日、運転停止中の1号機の原子炉格納容器内を点
検中に、原子炉下部から数秒に1滴程度の水が漏れている
ことを確認しました。水漏れの箇所は、原子炉圧力容器と
制御棒駆動機構※3を納めている筒(ハウジング)の溶接部
余熱除去系熱交換器
分であり、貫通した亀裂(長さ約50mm)を認めました。
破損した配管(上流側)
元の位置
原子炉より
なお、漏えいの開始時期については、各データを評価し
た結果、
2001年7月上旬と判断しました。
※3:中性子を吸収して原子炉の運転を調整する「制御棒」を動かす装置。
16
モニタリングポスト指示値の推移(7カ所で、常時測定している結果)
原因
漏えい部位の亀裂を調査した結果、応力腐食割れ※4の
ナノグレイ/時
140
特徴を示していました。そこで、応力腐食割れの3つの要
130
因(「材料の性質」
「材料の使用環境」
「材料の内部に加わ
110
120
100
る力」)について調査や解析を行った結果、
亀裂は3つの要
因が特定の条件で重なったことから発生したものと判断し
ました。
※4
:
「材料の性質」
「材料の使用環境」
「材料に加わる力」の3つが特定条件で重なった時に発
生する可能性のあるひび割れです。
対策
空
間
放
射
線
線
量
率
90
▼ 事故発生
自然放射線による変動範囲
80
70
60
50
40
30
亀裂が確認されたハウジングおよびスタブチューブ※5
は新品に取り替えることとし、取替にあたっては、
より応力
20
10
0
14:00 16:00 18:00 20:00 22:00 0:00 2:00 4:00 6:00 8:00 10:00 12:00 14:00
11月7日
腐食割れを生じにくい性質を持つ材料を使用します。な
11月8日
お、他のスタブチューブ(88本)および2号機のスタブ
また、
2001年11月19日に開催された「静岡県原子力発電
チューブ(137本)について、水中カメラによる目視点検を
所環境安全協議会(会長:静岡県知事)」において静岡県か
行い、全て異常のないことを確認しました。また、
万一原子
ら「モニタリングステーション※6の指示値は通常変動範囲
炉水の漏えいが発生した場合にも、
初期の早い段階で対応
内で、
周辺環境への影響はなかったと判断している」と報告
できるよう監視や分析方法について改善を図りました。
されています。
※5:ハウジングの内面を流れる冷却水と高温度の原子炉水の温度差による影響を和らげる筒。
※6:発電所周辺地域の環境放射線量を連続して測定。浜岡町およびその周辺に14カ所設置。
発電所外への放射能の影響はありません。
原子炉建屋内への影響
配管破断事故の際、
発生直後に放射能を含んだ蒸気が原
子炉建屋内に漏れましたが、
隔離弁が30秒程度で自動的に
閉じたことから、
蒸気漏れは停止しました。原子炉建屋内に
放射線レベルを測定する装置を13カ所設置していますが、
数カ所で指示値の一時的な上昇が確認されたものの、
通常
値に戻りました。また、
被ばくした人やけが人はいません。
発電所外への影響
発電所敷地境界線付近に設置しているモニタリングポス
トなど放射線を常時監視している測定器の指示値に変化
は見られず、外部への放射能の影響はありませんでした。
P34
お客さまへの情報公開
事故発生直後から、積極的に情報公開に取り組んでき
ました。
●プレス発表回数37回(2001年11月7日∼2002年5月23日)
発表日および内容は当社ホームページトップの専用コーナーをご覧くだ
さい。http://www.chuden.co.jp
●新聞折り込みチラシの配布9回
静岡県全域のお客さまを対象
●新聞広告の掲載、
テレビ・ラジオCMの放送
いずれも静岡県全域のお客さまを対象
●発電所の耐震チェック見学会およそ1,
000名
静岡県全域のお客さまを対象
●解説ビデオ
「浜岡原子力発電所 1号機の事故について」
「東海地震がきても大丈夫?浜岡原子力発電所の地震対策」
発電所周辺の環境放射線測定箇所
静岡県
小笠町
大東町
浜岡町
相良町
凡 例
排気筒モニタ
浜岡原子力発電所
御前崎町
モニタリングステーション
モニタリングポスト
静岡県のお客さまを対象にした耐震チェック見学会
(今回の停止期間中に1・2号機の耐震性について現場の確認を主体としてチェック)
17
指針1
指針1 資源の有効活用と
環境負荷の低減に努めます。
善
的改
続
継
2001年度における重点的な取り組み
●浜岡原子力発電所の安定的な運転による
CO2排出量削減および5号機の建設推進
●太陽光、風力など新エネルギーからの
積極的な電力購入
●火力発電設備の効率的運用など
2001年度における方針・方向性
●原子力発電の推進、新エネルギーの
plan
do
総合熱効率向上
●大気汚染、水質汚濁などの防止徹底と
普及支援などによるCO2排出量の抑制
自然との共生に配慮した活動の展開
●電力供給設備の環境保全対策の推進
●PRTR自主調査の推進と
●化学物質の厳正管理・使用量低減
ダイオキシン類の排出抑制
およびPCB無害化処理に向けた準備
●低濃度PCB絶縁油の無害化処理計画の
公表、地元の皆さまと話し合い
action
2002年度に向けた重点的な取り組み
●原子力発電の安定運転、新エネルギーの
普及支援などCO2排出抑制の推進
●電力供給設備の環境保全対策の徹底
●PCB無害化処理計画に対する理解推進
check
2001年度末における達成状況への評価
●浜岡原子力発電所1号機の事故などにより、
使用電力量当たりのCO2排出量は
0.
439kg-CO2/kWh、排出総量は5,
300万tとなり、
2000年度に比べて0.
036kg-CO2/kWh、
346万t増加
●浜岡原子力発電所の設備利用率は69.
5%、
97年∼2001年度の5カ年平均値も79.
7%と低下
●発電電力量当たりのSOx排出量0.
03g/kWh、
NOx排出量0.
07g/kWhとなり、
世界で最も優れた水準を達成
●火力発電の総合熱効率は41.
85%
全国10電力会社のなかで5年連続1位
●新エネルギーから22,
650万kWhの電力購入
18
目標1 原子力発電の推進などによるCO2排出の抑制
指針1
電源開発
発電方式別発電電力量の推移
発電方式別CO2排出量
1,200
g-CO2/kWh
1,400
億kWh
原子力
21%
1,200
1,000
800
742
608
600
1,000
設備・運用
燃料
975
519
400
LNG
47%
800
200
88
600
石油など
3%
400
石炭
20%
200
水力
9%
0
60
65
70
75
80
85
90
95
96
97
98
99
2000
2001
年度
設備利用率
130
111
53
29
22
15
11
石
炭
火
力
石
油
火
力
L
N
G
火
力
L
N
G
コ
ン
バ
イ
ン
ド
太
陽
光
風
力
原
子
力
地
熱
水
力
75
75
75
75
15
20
75
60
45%
0
38
発電燃料の燃焼に加え、原料の採掘から諸設備の建設・燃
料輸送・精製・運用・保守などのために消費される全てのエネ
ルギーを対象としてCO2 排出量を算定。
原子力発電については、現在計画中の使用済燃料国内再
地球温暖化防止に向けて、CO2 など
用・廃棄までの全てを総合しても発電電
処理・プルサーマル利用(1回リサイクルを前提)
・高レベル放
温室効果ガス排出削減の取り組みが国
力量当たりのCO2排出量が格段に少な
射性廃棄物処分などを含めて算定。
出典:
(財)電力中央研究所
際的に進むなか、
日本においてもさまざ
く、
極めて有効な発電方式と考えていま
まな取り組みが始まりました。当社は地
す。さらに、
CO2排出量が比較的少ない
球温暖化防止、供給の安定性、経済性、
LNG 火力発電の導入拡大にも積極的
技術的な運転特性などを総合的に評価
に取り組んでいます。
し、原子力、LNG 火力、石油火力、石炭
また、新エネルギー(太陽光発電、風
火力、
水力の各発電方式をバランスよく
力発電など)についても、事業場などに
組み合わせるよう努めています。
設置し、
さまざまな課題克服に向けて研
なかでも原子力発電は、建設から運
究開発を進めています。
岐阜支店ビルの屋上に設置した太陽光発電パネル(20kW)
原子力発電
浜岡原子力発電所(静岡県浜岡町)
本で2番目に大きい原子力発電所とな
浜岡原子力発電所5号機は、
2005年1
ります。
月の営業運転開始を目指して建設工事
を進めています。電気出力138万kWの
改良型沸騰水型軽水炉である5号機は、
現在運転中の4号機の東側に建設してい
ます。
地元の皆さまによる5号機建設現場の見学会
99年3月の工事着工から2001年度末
までに、
およそ7,
000人のお客さまに建
新規計画地点
すず
設現場をご覧いただきました。
5号機が
完成すると同発電所の総出力は499.
7
万kWとなり、東京電力柏崎刈羽原子力
発電所(総出力821.
2万 kW )に次ぐ日
石 川 県 の 珠 洲 地 点 は 、北 陸 電 力
浜岡原子力発電所
(株)
・関西電力(株)および当社が共同
で、地元からご理解をいただけるよう
に、
さまざまな活動を展開しています。
19
指針1 目標1 CO2 排出の抑制
水力発電
火力発電
地球温暖化防止面から重要な水力エ
碧南火力発電所(愛知県碧南市)
ネルギーの有効活用のため、経済性を
碧南火力発電所4号機(100万 kW )
工事を進めており、
2002年11月に営業
考慮しつつ開発を進めています。なお、
は2001年11月に営業運転を開始しまし
運転を開始する予定です。完成すると
運転中の設備についても、
老朽化・効率
た。また、
5号機(100万 kW )は順調に
国内最大の石炭火力発電所(410万
向上対策として、計画的に改修、機能強
kW)となります。
化などを行っています。
4・5号機は蒸気タービン(60ヘルツ)
計画地点
に世界初の100万kW1軸型大容量ター
2003年4月
営業運転開始予定
ビンを採用し、
このタイプでは高水準の
易老沢(いろうざわ:長野県) 2003年6月
営業運転開始予定
250kW
熱効率42%を目指すなど、CO2の排出
小里川(おりがわ:岐阜県)
1,800kW
しずらせ(愛知県)
220kW
2005年12月
営業運転開始予定
削減に取り組んでいます。
碧南火力発電所
地球温暖化防止に向けたさまざまな取り組み
2001年度における当社のCO2排出
CO2排出量の推移
量は5,
300万tでした。これはわが国の
1,300
億kWh
12億t)のおよそ
CO2排出量(99年度:
6,000
万t-CO2
1,
209
使用電力量
0.6
kg-CO2/kWh
1,200
5,
300
4%に相当します。
1,100
5,000
2001年11月に発生した浜岡原子力発
電所1号機の事故と安全確認のための2
1,000
使
用
電
力
量
900
号機の自主的な停止など原子力発電の
800
発電電力量減少により、
2000年度に比
700
べCO2排出量は346万t増加しました。
600
当社は、地球温暖化防止に向け原
500
CO2
排
出
量
0.5
998
CO2排出量
4,631
0.464
0.439
使用電力量当たりCO2排出量
4,000
3,000
90
91
92
93
94
子力発電の開発推進、LNG火力発電
CO2排出量(使用電力量当たり)
の導入拡大、エネルギー効率の向上
目標(2005年度)……0.410kg-CO2/kWh
実績(2001年度)……0.439kg-CO2/kWh
や新エネルギーの導入などにより、お
客さまが使用される電力1kWh当たり
の CO2排出量を低減する取り組みを
CO2排出抑制効果
続けています。
96
97
98
99
2000 2001年度
0.3
原子力の新設・設備利用率向上
18.9%
LNG火力の新設63.9%
火力総合熱効率の向上12.9%
水力開発2.4%
新エネ購入0.5%
送配電損失率の向上1.2%
抑制効果
3,537万t
2001年度の実績は0.439kg-CO2 /
kWhとなり90年度に比べ5.4%低減し
ました。これにより、電力需要は21%増
1990年度の
2001年度の
CO2排出量
CO2排出量
加したにもかかわらず、CO2 排出量は
4,631万t
5,300万t
14%の増加に抑制できました。
95
0.4
使
用
電
力
量
当
た
り
2
CO
排
出
量
90年度からのCO2 排出抑制効果
当社は、原子力発電所やLNG火力発電所の新設、
効率の向上な
どに取り組み、CO2の排出を抑制してきました。
90年度からの効果
を算定すると、
2001年度で3,
537万tのCO2 削減となります。
算定条件
●LNGを除いた当社火力CO2 排出原単位を基に算定
●LNGの抑制効果は、LNGを除いた当社排出原単位とLNGの
CO2 排出原単位との差分から算定
20
目標1 CO 2 排出の抑制 指針1
原子力発電所
また、
2000年度に比べて0.03%向上
したことにより、CO2 排出量を3万 t 削
原子力発電所は電気事業法に基づき
およそ1年に1回原子炉を止めて、綿密
減できたことになります。
いろうざわ
易老沢水力発電所
火力総合熱効率
長野県下伊那郡南信濃村に位置す
かつ膨大な点検や検査を行っていま
す。浜岡原子力発電所では、
交替制によ
目標(2005年度)………………41%以上
実績(2001年度)…………………41.85%
る24時間連続作業や日単位から時間単
41.85
42.0%
位への工程管理の変更により、定期点
検期間の短縮に取り組み、設備利用率
41.52
41.5
41.82
備利用率は69.5%(発電電力量220億
2,
142万kWh)、
97年∼2001年度の5カ
れを有効に利用する易老沢水力発電所
39.77
39.01
38.0
38.92
38.88
38.5
年平均では79.7%となりました。
2001年度における発電電力量を
み、長さ1.5kmの水路を経て遠山川ダ
口に30m の高低差があることから、
こ
39.5
39.0
1秒当たり最大1.2m 3の水を取り込
40.60
40.0
2001年度の浜岡原子力発電所の設
きたまたど
る北又渡水力発電所の易老沢ダムは
ムに水を注いでいます。この水路の出
40.97
41.0
40.5
に向上に努めてきました。
利用されていない
エネルギーの活用
(250kW)を建設し、
2003年6月に営業
39.12
38.89
38.87
運転を開始する予定です。
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99 2000 2001
年度
電気をお届けする設備
既設水力改修による出力増加
目標(2005年度)………………3,
810kW
実績(2001年度)………………4,
310kW
CO2 排出量の削減効果に換算すると、
1,
161万t
(当社火力発電で賄った場合)
電気をお客さまにお届けする過程
となります。
で、電気エネルギーが熱となって失わ
れます。これを送配電損失といいます。
浜岡原子力発電所の設備利用率
(5カ年平均値)
送電電圧の高電圧化、低損失型変電
目標(2005年度)…………………80%程度
実績(2001年度)……………………79.7%
設備の採用、磁気特性に優れた金属を
使用した低損失型の変圧器の導入など
により、
2001年度の送配電損失率は4.5
90%
%になり、
この損失率のレベルは、全国
85
82.4
82.7
の電力会社のなかでもトップクラスで
82.9
81.2
79.8
80
す。
2000年度に比べて0.1%向上した
77.3
79.7
ことにより1.3億 kWh の電力を有効利
75
用でき、CO2 排出量を5.7万t削減でき
70
95
96
97
98
99
2000 2001年度
たことになります。
送配電損失率
火力発電所
火力発電所では、効率の高い火力発
電プラントを優先的に運用し、火力総合
熱効率を向上させてきました。
2001年度の火力総合熱効率は41.85
%となり、全国の10電力会社のなかで
易老沢水力発電所計画地点
目標(2005年度)……現状程度(5%)を維持
実績(2001年度)………………………4.5%
30%
25
20
17.6
15
11.0
10
7.9
5年連続1位となりました。この5年間に
6.4
6.0
5.2
5.3
4.9
4.8
75
80
85
90
95 2000 2001
年度
5
2.08%向上したことによるCO 2 排出
量削減効果は、
221万 tとなります。
0
55
60
65
70
4.6
4.5
21
目標2 CO2以外の温室効果ガス排出抑制対策の推進
CO2 以外の温室効果ガス排出抑制
京都議定書において削減対象となっ
CO2以外の温室効果ガス
た温室効果ガスは、CO 2以外に5種類
物質名
地球温暖化係数※(積分期間100年)
あります。
HFCs(ハイドロフルオロカーボン類)
140∼12,
100
(HFC134a=1,
300)
PFCs(パーフルオロカーボン類)
6,
300∼12,
500
(PFC14=6,
500)
SF6(六フッ化硫黄)
23,
900
N2O(一酸化二窒素)
310
CH4(メタン)
21
SF6 、PFC、HFC
99年6月に社内方針「フロンなどの使
用および排出抑制に関する基本方針」
を制定し、HFC(ハイドロフルオロカー
ボン)、PFC(パーフルオロカーボン)、
回収・
SF6(六フッ化硫黄)の排出抑制、
※:大気中に放出された単位重量の当該物質が地球温暖化に与える効果についてCO2を1として相対値を表したもの
出典:IPCC 第二次評価報告書(1995)
再使用などを積極的に行っています。
HFCは主に空調用の冷媒として使用
していますが、機器の設置・修理時の漏
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)http://www.ipc.ch
SF6、HFC
物質名
保有量
大気放出量
SF6(2001年)
1,
504t
2t
47,
800t-CO2
10t
0.9t
1,
170t-CO2
大気放出量(CO2換算)
えい防止、回収分の再使用など排出を
抑制しています。
PFCは、変圧器の冷媒や絶縁媒体と
HFC(2001年度)
して液体の状態で使用しているため、
外部へ排出することはありません。
SF6は主に電力機器の絶縁媒体とし
て使用しています。点検・補修時のSF6
排出を抑制するため、
コンパクトな高性
能回収装置を導入し、回収・再使用を徹
底しています。
N2O 、CH4
全国の火力発電所から排出される
移動式 SF6ガス回収装置
N 2 O は、日本の総排出量の2%程度と
点検時におけるSF6回収率
想定されますが、発電効率の向上など
により排出を抑制しています。
また、火力発電所の排出ガス中の
目標(2005年度)……………………97%
実績(2001年度)…………………98.1%
100%
CH4 濃度は大気環境中の CH4 濃度以
下です。
95.9
87
86
98
99
98.1
80
60
40
22
2000
2001年度
目標3 新エネルギーの普及に向けた支援
指針1
新エネルギー※1の特徴
地球規模の環境問題に対応するた
め、環境負荷の少ないエネルギーであ
る太陽光発電や風力発電などが注目さ
れています。
太陽光発電や風力発電は、発電電力
量当たりのCO2 排出量が少なく、枯渇
北営業所をはじめ48カ所に太陽光発電を設置
する心配がないという優れた特徴を
新エネルギーからの電力購入量(2001年度)
持っています。しかし、単位面積当たり
の発電能力が低く、火力発電や原子力
碧南火力発電所、浜岡原子力発電所の2カ所に
風力発電を設置
目標(2005年度)……………積極的に購入
実績(2001年度)……………22,
650万kWh
発電と同じ電力量を得ようとすると
CO2削減効果※3 購入kWh単価
件数※2
購入量
12,
806
2,
286万kWh
7
842万kWh
●広大な面積が必要である
●天候の影響を受けやすく発電が不安
太陽光発電
1.2万t 当社売電価格と同じ、従量電灯B契約の場合:
電力量による3段階価格/15.63・20.84・22.92円
定である
風力発電
●コストが高い
といった課題があります。
廃棄物発電
※1:
「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措
置法」
(2003年4月施行)において、新エネルギー電気は風
力、太陽光、廃棄物、バイオマス、中小水力などを変換して得ら
れる電気と定義づけられています。
(事業目的の風力発電/11.70円)
0.
4万t 平日昼間/夏季12.50円、
その他の季節11.00円
10.
3万t その他時間/4.02円
521万kWh
20 19,
※2:2001年度末時点
※3:当社火力発電で賄った場合
日本自然エネルギー(株)
新エネルギーの
普及に向けた取り組み
多くの課題を持つ新エネルギーの普
及に向けて、当社事業場に発電設備を
設置し研究開発に取り組むとともに、
お
他電力会社など10社と協力して、
2000
率的な自然エネルギー発電事業者を選
年11月に「日本自然エネルギー(株)」
定して、建設・運営を再委託していま
を設立しました。
す。なお、
自然エネルギーによる発電実
同社では、風力など自然エネルギー
績は、
「グリーン電力証書」としてお客
の利用を希望される企業・団体などの
さまに発行され、企業イメージ向上など
お客さまから発電を受託し、
適切かつ効
に役立てることができます。
日本自然エネルギー(株)の事業の仕組み
http://www.natural-e.co.jp
客さまの太陽光発電・風力発電などから
電力を購入しています。さらに、
「中部グ
環境付加価値販売
環境付加価値販売
リーン電力基金」の導入や他電力会社
などと共同で「日本自然エネルギー
風力発電の実施契約
効率的な風力へ再委託、
または自ら発電
(株)」を設立するなど、
さまざまな観点
から積極的な支援を行っています。
当社事業場の新エネルギー発電設備
(2001年度末時点)
太陽光発電
風力発電
設置数
設備量
48カ所
562kW
2カ所
267kW
お
客
さ
ま
︵
企
業
・
団
体
な
ど
︶
第三者機関による認定
日本自然エネルギー
株式会社
グリーン電力証書発行
発電実績の報告
風
力
発
電
事
業
者
風力発電事業者の地域の電力会社
発電電力の引き取り
従来とおりの電力供給
お客さまの地域の電力会社
電力の販売
電力の販売
23
指針1 目標 3 新エネルギーの普及支援
中部グリーン電力基金
2000年10月に「中部グリーン電力基
に、当社自らも寄付金を拠出していま
りするうえで、
透明性を確保する必要が
金」を導入しました。自然エネルギー発
す。
2001年度末時点で1,
150件、
1,
288
あるため、
(財)中部産業活性化セン
電の推進にご賛同いただけるお客さま
口のご賛同をいただきました。
ターが運用主体となっています。
から寄付金(500円 / 口)を募り、風力・
また、
お客さまからの寄付金をお預か
太陽光発電の普及促進に役立てる制度
中部グリーン電力基金の仕組み
です。案内チラシ配布、
テレビCM、
ホー
参加者にはグリーンラベルを送付
寄付金や助成の実績などをお知らせ
ムページなどを利用してPRするととも
︵
賛同者 賛同者
寄付
中
部
電
力
︵
株
︶
納付
当社も拠出
賛同者 賛同者 賛同者
中部グリーン電力基金の助成を受けた川越南小学校(三重
県川越町)屋上の太陽光発電設備
グ財
リ︶
中
ー部
ン産
電業
活
力性
基化
金セ
ン
セタ
ンー
タが
運
ー営
助成
地域の
風力・太陽光
発電設備
自然エネルギー
発電事業者への助成
●中部グリーン電力基金のお申し込みは、巻末の申し込みはがきをご利用ください。
「2001年版地球環境年報」に添付した申し込みはがきを利用して、
4件、
6口のご賛同をいただきました。
(財)中部産業活性化センター http://www.ciac.or.jp
2001年度助成先
助成対象出力
助成金額
2003年1月
10kW
50万円
2002年11月
10kW
50万円
川越町立川越南小学校
2002年3月
20kW
100万円
更埴市立屋代中学校
2002年2月
20kW
100万円
三重県久居市・榊原町・大山田村
2003年1月
14,
000kW
210万円
助成対象者
設置施設・設置場所
愛知県三好町
三好町立学校給食センター
愛知県三好町
三好町女性学習センター(仮称)
三重県川越町
長野県更埴市
発電開始予定
太陽光
(株)青山高原ウインドファーム
風力
東北グリーン電力基金(全国運用)
−
−
燃料電池の研究開発
燃料電池は発電効率が高いエネル
ギー源として注目を集めています。当
社も燃料電池のなかでも高い発電効率
が期待できる固体酸化物型(SOFC )
と溶融炭酸塩型(MCFC )の開発に力
を入れています。
2002年夏に運転を開始する
300kW 級 MCFC 発電システムのイメージ図
24
40万円
目標4 大気汚染、水質汚濁、騒音、振動などの防止
指針1
火力発電所の環境保全対策
火力発電所では、関係自治体との環
火力発電所の環境保全対策(石炭火力の例)
境保全協定などに基づき、大気汚染、水
排煙の常時監視
質汚濁、
騒音、振動などの防止対策を実
集合煙突
窒素酸化物の低減
騒音の防止
窒素酸化物の除去 排煙監視カメラ
施するとともに、
実効をあげているかど
ボイラー建屋
ばいじんの除去
硫黄酸化物の除去
タービン建屋
うか監視・観測するなど、周辺環境に配
送電鉄塔
慮しています。
ボイラー
電気式 排煙脱硫
集じん装置 装置
排煙測定装置
硫 黄 酸 化 物 対 策
環
境
保
全
対
策
大気汚染
窒 素 酸 化 物 対 策
ば い じ ん 対 策
水質汚濁
排
騒音・振動
産業廃棄物
その他
対
策
発電機
復水器
排煙脱硝
装置
家庭・工場へ
変圧器建屋
緑地
微粉炭機
変圧器
開閉装置
電気式集じん装置
資源の有効活用
石炭灰の有効活用
カーテンウォール
騒 音 防 止 対 策
しゃ風フェンス
振 動 防 止 対 策
再 資 源 化 対 策
処
温
水
蒸気タービン
バンカー
理
排
対
水
対
取水口
アンローダ
(揚炭機)
海
スタッカ
リクレーマ
石炭船
策
散水
排水の常時監視
水温上昇の低減
総合排水処理装置 排水測定装置
策
悪 臭 防 止 対 策
深層取水
コンベア
(防じん構造)
オイルフェンス
散水装置
コンベア
(防じん構造)
排水
貯炭場
表層放水
景 観 保 全 対 策
放水口
海
発電所建設中対策
保
安
対
策
漏
油
対
策
漏油防止
石炭粉じんの飛散防止
排水の浄化
放水流速の低減
水質保全、騒音などの対策
大気環境保全対策
SOx(硫黄酸化物)対策
発電電力量当たりのSOx、NOx排出
排水対策
燃焼時に S O x が発生しない L N G
量は、
世界でも最も優れた水準を達成し
構内排水対策
ています。
発電所で使用した水は、総合排水処
(液化天然ガス)の利用拡大、低硫黄燃
料油の使用、排煙からSOx を取り除く
排煙脱硫装置の設置などによりSOx排
出量を抑制しています。
SOx排出量
目標(2005年度)…………0.06g/kWh以下
実績(2001年度)………………0.03g/kWh
NOx排出量
目標(2005年度)…………0.10g/kWh以下
実績(2001年度)………………0.07g/kWh
0.15
g/kWh 0.14
碧南火力発電所のSOx、NOx 測定装置
発
0.12
電
電 0.10
力
量
当
た
り
の 0.05
SOx
NOx
排
出
量
0
92 93
理装置などによって浄化後排水してい
ます。
温排水対策
温排水の影響を抑えるため、深層取
水方式、
水中放水方式などを採用してい
ます。
NOx排出量
騒音・振動対策
建物・機器の適正配置、低騒音・低振
SOx排出量
0.07
動機器の採用、消音装置・防音壁の設置
0.03
94
95
96
97
98
などの対策を講じています。
99 2000 2001
年度
NOx(窒素酸化物)対策
ばいじん対策
燃焼時に NOx 発生量を低減させる
静電気を利用した電気集じん装置の
バーナーの採用、排煙からNOxを取り
設置などにより、発生したばいじんの99
除く排煙脱硝装置の設置などにより
%以上を除去しています。
NOx 排出量を抑制しています。
25
指針1 目標 4 大気汚染、水質汚濁などの防止
漏油対策
建設時の環境保全対策
発電用燃料(LNG、石油、石炭など)
の受け入れの際、油などが漏れないよ
う細心の注意を払うとともに、万一の事
態に備え、
船舶周辺へのオイルフェンス
の敷設、油捕集材の常備などの措置を
発電所建設工事では、環境アセスメ
また、工事にあたり、適宜、排水の水
ント結果に沿って、低騒音・低振動型建
質、騒音・振動レベルを測定し、関係自
設機械の使用、適切な排水処理などの
治体に報告しています。
環境保全対策を行っています。
とっています。また、燃料タンクなどは
碧南火力建設事務所
技術課 伊藤康彦・稲吉俊幸
外部に流出しないように防油堤などを
設けています。
土壌汚染対策
碧南火力発電所5号機の建設
発電用燃料の一部にはベンゼンなど
工事もほぼ終了し、地域共生施
を含むものもありますが、取り扱いにあ
設の整備など最後の関連工事が
たり漏えいのないよう十分な設備対策
急ピッチで進められています。
と厳重な管理を行っています。
周辺地域への環境面の配慮と
また、
アンモニア、
ヒドラジンなどの薬
して、工事用排水の水質測定、騒
音・振動測定を定期的に実施する
品類などを取り扱う場所は、
外部への流
出・地下浸透を防止するための防液堤
など細心の注意を払っています。
水質測定を行う稲吉担当(左)
と伊藤担当(右)
を設けています。
P30
環境アセスメントの実施
自治体と連携した
環境保全対策
発電所などの建設に当たっ
関係自治体と環境保全(公害防止)協
ては、
「環境影響評価法」に基
定を締結し、
地域の状況に応じたさまざ
づいて環境アセスメントを行
まな対策を実施しています。
います。
なお、自治体との取り決めにより、環
また、地方自治体において
境データは発電所から遠隔監視システ
も環境影響評価に関する条例
ムを利用して伝送され、監視・記録され
が定められている場合があり
ています。
ます。
環境アセスメントの流れ(環境影響評価法)
発電所の計画
対象事業の決定
(スクリーニング※1)
アセスメントの方法書
(スコーピング※2)
勧告・通知
アセスメントの実施
ても環境アセスメントを行い
ます。
意見
アセスメントの結果
(準備書)
公告・縦覧
意見
※1
:第二種事業(必ず環境アセスメントを行う
第一種事業に準ずる規模の事業)につい
碧南市役所ロビーにおいて碧南火力発電所の排煙データを
リアルタイムで公開
26
方法などについて住民や地方公共団体の
意見を求める仕組み
住民
地元自治体の
意見
住民意見・見解届出
て、環境アセスメント実施要否の判断を行
う仕組み
※2
:環境アセスメント実施前に、調査の項目、
住民
地元自治体の
意見
住民意見・見解届出
この条例に基づいて、対象
事業となる送電線建設におい
公告・縦覧
勧告・通知
アセスメント結果の修正
(評価書)
経
済
産
業
省
環
境
審
査
目標 4 大気汚染、水質汚濁などの防止
指針1
モニタリングの実施
環境に関する法令・条例・協定の遵守
火力発電所や原子力発電所におい
2001年度は、当社において環境に関
主な環境関係法令
て、環境アセスメントに基づくモニタリ
する法令・条例および関係自治体と個
ング調査を実施し、環境への影響につ
別に締結している環境保全(公害防止)
いて問題ないことを確認しています。
協定などに違反した事例はありません。
●大気汚染防止法
●水質汚濁防止法
●騒音規制法
●振動規制法
●悪臭防止法
●廃棄物の処理および清掃に関する法律
主なモニタリング調査実績(2001年度)
大気
●新名古屋火力発電所
●四日市火力発電所
●尾鷲三田火力発電所
●知多火力発電所
●武豊火力発電所
●渥美火力発電所
●知多第二火力発電所
●川越火力発電所
●碧南火力発電所
海域
●新名古屋火力発電所
●碧南火力発電所
●浜岡原子力発電所
火力発電所における環境保全(公害防止)協定
火力発電所
締結先
新名古屋
名古屋市
四日市※1
四日市市
尾鷲三田
三重県、尾鷲市
知多
愛知県、知多市
武豊
愛知県、武豊町、半田市、常滑市、美浜町
西名古屋
愛知県、飛島村
渥美
渥美町
新清水
清水市
知多第二
愛知県、知多市
川越
三重県、川越町、桑名市、朝日町
碧南
愛知県、碧南市、安城市、西尾市、高浜市、一色町※2、吉良町※3
※
1:四日市 LNGセンターを含む
※ 2:公害防止に関する覚書
※ 3:環境保全に関する覚書
安全確保などに関する協定書
浜岡原子力発電所 静岡県、浜岡町、御前崎町、相良町、大東町、小笠町
海域モニタリング調査(新名古屋火力発電所)
名古屋南部訴訟の和解解決
名古屋南部訴訟は2001 年 8月、名古屋高等裁判所(1 次訴
名古屋南部訴訟
訟)、名古屋地方裁判所(2次、3次訴訟)において和解が成立し
提訴:(1 次) 89 年 3月31日 145 名(提訴時)
ました。89 年の1 次訴訟の提起以来、12 年余りを経て解決に至
(2 次) 90 年 10月8日 101 名(提訴時)
りました。1次訴訟は2000年11月に名古屋地裁において判決が
(3 次) 97 年 12月19日 47 名(提訴時)
下りましたが、国、企業、原告ともに控訴し、同高裁において審理
訴訟当事者
中であり、2次・3次訴訟は同地裁において審理中でした。当社は、
被告: 当社、新日本製鐵(株)、東レ(株)、愛知製鋼(株)
「被告企業の排煙と原告らの疾病罹患との因果関係はない」と主
張してきましたが、
これ以上長く係争状態を続けることは好ましくな
いといったことなど総合的に勘案した結果、和解により終結させる
のが妥当と判断しました。
大同特殊鋼(株)、三井化学(株)、東邦瓦斯(株)
東亞合成(株)、
ニチハ(株)、中部鋼鈑(株)、
(株)ヤハギ(99年11月終了)、国
原告: 名古屋市南区・港区と東海市などの公害健康被害補償法による
認定患者および遺族
27
自然との共生に配慮した活動の展開
目標5 電力供給設備の周辺環境との調和
景観対策
森林保護への取り組み
電力供給設備の建設・維持にあたって
CO2 を吸収・固定する樹木は、
地球温
は、
コストを考慮しつつ、
地域景観との調
暖化防止対策として注目されています。
和を図っています。各部門・支店ごとに必
当社は発電所など各事業場の緑化のほ
要に応じ自治体などと協調して、
景観保
か、
水力発電のための水源涵養林の整備
全マニュアル類を作成しています。
などを推進してきました。
2001年度末時
また、
事前に景観シミュレーションで評
点で2,
500haの緑地(名古屋市の面積
価したうえ、
煙突や本館などの形状・色彩
を選定しているケースもあります。
信州の豊かな自然にとけ込んだ奥志賀変電所
変電所建物には環境調和色を配し、低光沢の鉄塔・電線・茶
色がいしを採用しました
の9.1%に相当)を所有していますが、
なかでも最大は岐阜県郡上郡大和町の
内ヶ谷山林(面積1,104ha)です。
1914
緑化対策
年に取得し、
計画的な植林および保育作
発電所では、
景観の保全、空気の浄化
た樹木や建設後自然に繁殖した植物な
などの機能を持つ森林に着目し、自然
どが大きく育ち、
自然界の森林と同じよ
に近い森林を目指した緑化を行ってい
うな緑地帯となっています。
ます。
また、
この緑地帯では四季にわたり多
現在では、発電所建設当初に植栽し
くの野鳥が生息しています。
業を通じて森林機能の維持に努め、
長良
川水系の水源涵養や動植物の生態系保
全などに寄与しています。
火力発電所・原子力発電所の緑化状況
火力発電所※1
原子力発電所
敷地面積
698万m2
160万m2
緑地・環境施設面積
217万m2
80万m2 ※2
31.1%(25.1%)
51%(50%)※2
112万本
植樹10万本+自然林35万m2
緑地・環境施設率( )内は緑地率
樹木の本数
当社が所有する内ヶ谷山林(岐阜県大和町)
※ 1:四日市 LNG センターを含む12カ所の火力発電所
※ 2:浜岡原子力発電所は、5 号機営業運転開始(2005 年 1月)時点の予想値
発電所で観察されている主な動植物
自然に繁殖した植物 ウバメガシ、
ケヤキ、
セイタカアワダチソウ、
セイヨウタンポポ、
ススキ、
エノコログサなど
植栽した樹木 クロマツ、
スダジイ、
マテバシイ、
サザンカ、
シャリンバイなど
昆虫類 ベッコウトンボ、
トノサマバッタ、ナミアゲハ、
シマケシゲンゴロウ、
ヒラタクワガタ、ゴマダラカミキリなど
両生類 ニホンアカガエル、
ヌマガエル、
ウシガエルなど
保育作業
爬虫類 トカゲ、
カナヘビ、
シマヘビ、
アオダイショウなど
鳥類 カワウ、ゴイサギ、
カルガモ、
コチドリ、ユリカモメ、キジバト、モズ、
メジロ、ホオジロ、ムクドリ、キジなど
送電線建設と猛禽類保全
哺乳類 モグラ、
アカネズミ、
カヤネズミ、ハツカネズミ、
ドブネズミ、
タヌキなど
送電線の新設計画を進めるにあたり、
自然豊かな山岳地に生息するクマタカ・
イヌワシなど稀少猛禽類を保全するため
の社内組織「猛禽類保全協議会」を99年
に設置しました。基幹系統建設センター
タヌキ
28
ヒラタクワガタ
キジのヒナ
所長を会長に、
委員は建設部署のみなら
目標 5 景観・自然保護 指針1
ず用地部署など関係部署の長から構成
されています。
猛禽類保全協議会会長
基幹系統建設センター
村澤所長
同協議会の顧問に、
日本ワシタカ研究
電線類地中化
経済産業省、国土交通省、総務省、電
力・通信事業者などで組織する「電線類
センター(愛知県尾張旭市)の中島欣也
地中化推進検討会議」の検討結果に基
所長を迎え、
指導・助言を受けながら、
影
響予測、
保全対策などについて評価して
稀少猛禽類を含めた動植物の生態系
います。
などの自然環境保護は、当社事業活動に
づき、計画的に電線類地中化整備を進
め、
安全で快適な通行空間の確保、
都市
とって必要不可欠であり、社会的責務と考
景観の向上などを図っています。
えています。
また、対象地域の拡大に合わせ、道路
送電線設備の設計においても、環境保
幅が狭い場所でも地中化整備できる新
全を総合的に評価して進める必要があり、
工法について技術的な検証を進めてお
「猛禽類保全協議会」では、猛禽類の保
護と建設工事の両立を図るため、有識者
からのご指導をいただきながら、有意義で
り、順次適用を計画しています。
従来からの地中化整備
地上に変圧設備を置き、建物への引き込み線も地中に配線
活発な議論を交わしています。
猛禽類の現地調査
今後も協議会を継続的に実施し、猛禽
類などを保全します。
ホタルの棲む知多第二火力発電所(愛知県知多市)
知多第二火力発電所構内に人工池を
設置して、自然の水辺づくりに取り組
引き込み線
電線
み、
96年度からホタルを飼育していま
す。
2001年度は池周りに幼虫の上陸場
を整備し、
ホタルの幼虫600匹を放流し
新たな地中化整備
柱などを利用して、変圧設備を設置
引き込み線
ました。毎年5月下旬から6月上旬にかけ
て、
地域の皆さまを招待した鑑賞会を開
発電所構内の人工池にホタルの幼虫を放流
ホタル鑑賞会に
参加していただいた早川様ご夫妻
催しています。
大変懐かしい思いで、夫婦そろって二度参
加させていただきました。
発電所構内の池の周りを飛び交う
(一度
にたくさんではありませんが)ホタルを見たとき
は、二人とも何十年か前のことを思い出し感
激しました。
翌年は前年より若干ではあるものの、飛び
交う蛍の数が増え、発電所のご努力の成果と
感じております。
「火力発電所にホタルがいるの!」。知多
鑑賞会は夜のため、誰でも・いつでもという
第二火力発電所ホタル鑑賞会の参加案内を
訳にはいきませんが、子供たちを含め多くの
初めていただいた時の感想です。
方に見せてあげたい思いです。
電線
地中化整備延長
地中化整備延長(km)
253
97年度 278
98年度 318
99年度 355
2000年度 376
2001年度 ※:86 年度から各年度末の累計値
29
目標6 化学物質の厳正管理と使用量の低減
PRTR 対象物質の使用状況
99年7月に「特定化学物質の環境へ
の排出量の把握及び管理の改善の促進
PRTR対象物質調査結果(2001年度)
排出量
物質名
が制定、
2001年4月から同法による排
出量・移動量の 把握および届出が義
務づけられ、化学物質の自主的な管
水域
大気
に関する法律」
(PRTR 法:Pollutant
Release and Transfer Register)
移動量
(廃棄物)
取扱量
主な用途
キシレン
火力発電用燃料、塗料に含有
ベンゼン
172.7t
15,000kg
0 0 火力発電用燃料に含有
83.6t
<0.1kg
0 8.6kg
ヒドラジン
ボイラー給水処理剤
8.5t
3.0kg
77kg
0 りん酸トリス
タービン制御油
7.2t
0
0 7,200kg
HCFC225
ドライクリーニング
4.8t
4,800kg
0 0 理 の 改善が促されることとなりまし
トルエン
塗料に含有
3.9t
3,900kg
0 0 た。当社は、火力発電所などの給排水
エチルベンゼン
塗料に含有
2.2t
2,200kg
0 0 処理や化学分析などに薬品を使用し
ハロン1301
冷熱発電用熱媒体
1.7t
1,700kg
0 0 ていますが、従来から種々のマニュア
ダイオキシン類
8.3mg-TEQ
0 0.028mg-TEQ
ルなどに基づいてきめ細やかな管理
※:ダイオキシン類を除き、事業場における年間取扱量1t以上の第一種指定化学物質(特定第一種指定化学物質は0.5t以上)について集計。
※:ダイオキシン類は種類によって毒性が異なることから、2,3,7,8四塩化ジベンゾ・パラ・ジオキシンに換算した毒性等量(TEQ)
を使用。
を行っています。また、
97年から2000
小型焼却炉からの排出
8.3mg-TEQ
塗料に含まれるキシレンなど
PRTR対象物質の消費・排出
年まで、経済団体連合会の PRTR 自
大気への排出
28 t
主調査に参加、以後は自主調査として
継続し、環境への排出は少ないことを
確認しています。
今後も、新たに制定した管理要領な
どに基づき、
厳正な化学物質管理を行う
とともに、排出物質について運用方法
燃料、材料などに
含まれる化学物質
取扱量 285 t
消費量(燃焼・分解)
250 t
燃料に含まれるキシレン、ベンゼン
塗料に含まれるキシレンなど
の改善、
代替物質・技術の導入などによ
水域への排出
0.08 t
り排出量削減に取り組みます。
廃棄物としての移動
7t
給水処理剤のヒドラジン タービン制御油のりん酸トリスなど
ダイオキシン類の排出抑制
ダイオキシン類の排出を抑制するた
設は、水力発電所のダムに漂着する流
するため、
廃棄物の発生抑制やリサイク
め、
小型焼却炉243基(97年9月時点)に
木などを燃やす11基(2001年度末時
ルの推進、焼却炉の燃焼管理を徹底し
ついて、可能なものから順次廃止して
点)だけとなり、法律に基づき適正に維
ます。
きました。その結果、
「ダイオキシン類
持管理しています。
対策特別措置法」の対象となる特定施
今後もダイオキシン類の排出を抑制
ダイオキシン類の測定結果(2001年度)
( )内は単純平均値
対象焼却炉数
11基
排ガス中のダイオキシン類濃度※1
0.0078∼13
(1.7)ng-TEQ/m3N
焼却灰中のダイオキシン類濃度※2
0.
00002∼0.021
(0.
0029)ng-TEQ/g
※1
:2002年11月までの排ガス基準値:80ng-TEQ/m3N ※2
:焼却灰の基準値:
3ng-TEQ/g
流木用小型焼却炉
30
目標6 化学物質の厳正管理 指針1
PCB処理
当社保有のPCB
(ポリ塩化ビフェニ
ル)には、
PCB使用機器(高濃度
PCB)と極微量のPCBが誤
混入(89年に判明)
した再生
絶縁油(一部の柱上変圧器に
使用、低濃度 P C B 絶縁油)がありま
す。当社は、
PCBの製造・輸入・使用が
「低濃度PCB絶縁油処理施設」完成イメージ
禁止された74年以降、厳重に管理・保
PCB使用電気機器保管倉庫
管しています。PCB を安全で確実に
低濃度PCB絶縁油の無害化処理・リサイクル計画の概要
無害化処理する化学分解法が開発さ
れ、
98年に廃棄物処理法※で認定され
●計画地の場所:名古屋市内当社所有地
たことから、
この処理方法について検
●計画面積 :約 7,000m2
討を進め、低濃度PCB絶縁油の無害化
●計画処理施設:低濃度PCB絶縁油分解処理施設
処理方法 アルカリ触媒分解法(BCD法)
処理計画を立案しました。
処理能力 約 22t/日(24 時間連続)
現在、
2003年度の処理施設運転開始
●処理対象油 :低濃度PCB絶縁油 約 55,000t
に向け、
地元の皆さまと話し合いを行っ
(PCB含有 50ppm未満)
●処理期間 :約 10 年
ています。
●施設着工予定:2002 年度
また、
柱上変圧器の容器・部材や高濃
●運転開始予定:2003 年度
度PCB機器についても、早期処理に向
●その他 :無害化した処理済油は、発電用燃料または有価物としてリサイクルを図る。
けて検討しています。
※:廃棄物の処理及び清掃に関する法律
オゾン層破壊物質の削減
99年6月に社内方針「フロンなどの
(特定フロン・特定ハロンなど)の新規
使用および排出抑制に関する基本方
導入の禁止、使用の削減などを推進し
針」を制定し、モントリオール議定書※1
ています。
※1
:オゾン層を破壊する物質に関する議定書
オゾン層破壊物質の生産削減などの具体的な規制措
置を定めた議定書。現在、規制の対象となっているのは、
特定フロン、ハロン、四塩化元素、
1・1・1-トリクロロエタ
ンなどで、
それらの生産・消費量を段階的に削減・全廃す
ることを規定している。1987 年採択、1990 年、1992 年
に改正された。
の削減対象であるオゾン層破壊物質
フロン類の使用状況
保有量
97年度
98年度
99年度
2000年度
2001年度
10t 5.9t 5.4t 5.4t 5.4t 微量※2 0 0 特定フロン
特定ハロン
微量※2 大気放出量
0.
5t 保有量
203t 190t 172t 174t 164t 3t 8t 1t 3t 2t 89t 101t 91t 100t 99t 3t 7t 8t 7t 8t 大気放出量
保有量
代替フロンなど
大気放出量
※2:1kg 以下
31
目標7 環境リスクマネジメント体制の強化
火力・原子力発電所など各事業場で
2001年度は、
四日市地域(三重県)に
は、万一の緊急時に備えた防災設備の
おいて光化学スモッグ予報が5回、注意
設置、教育訓練の徹底など体制整備に
報が3回発令され、
当社四日市・川越両火
取り組むとともに、平常時からモニタリ
力発電所は措置基準に基づき適切に対
ングなどを実施して、
リスクマネジメン
応しました。
例えば、適度な日光浴は身体に影響
光化学スモッグ予報などの
発令回数(2001年度)と措置基準
を及ぼしませんが、日光を浴びすぎる
トを強化しています。特に、
2001年11月
に発生した浜岡原子力発電所1号機の
事故に対応し、全社をあげて信頼回復
へ向けた取り組みを進めています。
P16
火力発電所
平常時の取り組み
発令回数
原子力発電所
自然放射線と人工放射線
と、皮膚がダメージを受けるように、放
措置基準※
(NOx排出濃度削減量)
射線も受ける量が問題となります。放
予 報
5回
準備態勢
注意報
3回
20%
警 報
なし
30%
私たちの日常生活のなかには、さま
重大警報
なし
40%
ざまな放射線や放射性物質がありま
射線が人体に及ぼす影響は「シーベル
ト」という単位で表示します。
※
:NOx排出濃度削減のベースは、発令時のNOx排出濃度また
は発令時前1 時間の平均NOx 排出濃度とする。
す。宇宙や土壌、食物などに含まれる放
射性物質から受ける「自然放射線」の量
火災時の対応
は、1 人当たり年間約2.4ミリシーベル
関係自治体との環境保全(公害防
自衛防災組織を編成し、
万一に備えて
ト(世界平均)。
止)協定に基づき、地域に応じたさまざ
防災訓練を定期的に実施しています。
原子力発電所周辺の方々が受ける放
まな施策を実施しています。例えば、
射線量について、法令で定められてい
SOx 、NOx、ばいじんなどの排出を常
る年間1ミリシーベルト以下にするこ
時測 定・監 視する計 器やテレビモニ
とはもちろん、原子力安全委員会が定
ターの設置、事故時・緊急時の措置、自
めた年間0.05ミリシーベルト以下に抑
治体による立入調査、防災体制などを
制することを原子力発電所の設計・運
取り決めています。
転管理の目標としています。実際の運
転時に発電所から放出された放射性気
緊急時の取り組み
大気汚染緊急時の対応
体、液体廃棄物の量から評価した実績
自衛防災組織による防災訓練(知多火力発電所)
自然放射線と人工放射線
「大気汚染防止法」では、大気汚染に
より人の健康または生活環境に被害が
生じる恐れがある場合を「緊急時」と定
胸部X線
コンピューター断層撮影検査
(CTスキャン)
6.9
め、都道府県知事が汚染の状況に応じ
て、注意報、警報など発令することに
なっています。当社は光化学スモッグお
よび SOx による大気汚染緊急時の対
一般公衆の線量限度(年間)
(医療は除く)
1.0
人工放射線
実効線量当量
(ミリシーベルト)
10
胃のX線集団検診
(1回)
0.6
1
軽水型原子力発電所周辺の
線量目標値(年間)
(実績ではこの目標値を大幅に
下回っています)
0.05
0.1
0.01
自然放射線
東京←→ニューヨーク
航空機旅行(往復)
(高度による宇宙線の増加)
0.19
大気中のラドン等の
吸収からから1.26
応マニュアルを制定するとともに、毎
宇宙から0.39
年、緊急時に備えた措置訓練を行って
大地から0.5
います。実際に発令された場合、
燃料使
用量削減(発電機出力の抑制)などに
よってばい煙排出量を低減します。
32
食物から0.29
ブラジルガラパリの
自然放射線(年間)
10
1人当たりの
自然放射線(年間)
2.4
(世界平均)
国内の自然放射線の差(年間)
(県別平均値の差の最大)
0.38
出典:
「国連科学委員会2000年報告」ほか
目標7 環境リスクマネジメント 指針1
は年間0.001ミリシーベルト未満です。
浜岡原子力発電所周辺の線量評価値
放射性物質を閉じこめる
5重の壁
さまざまな角度から
万全の地震対策
原子力発電所を運転するうえでの安
浜岡原子力発電所周辺では、
100年
全確保の基本は、核分裂で生じる放射
から150年に1 回程度マグニチュード8
性物質を閉じこめることです。そのた
クラスの地震が発生しています。安政
め、
5重の防壁を設けています。
東海地震(1854年)の震源域のうち、そ
目標(2005年度)
………0.001ミリシーベルト未満/年を維持
実績(2001年度)
………………0.001ミリシーベルト未満/年
の後に発生した東南海地震(1944年)
第1の壁
ペレット
ウラン燃料は
セラミック状に
焼き固めているため、
こわれて飛び散る
ことはありません。
1cm
1cm
4.2m
第2の壁
被覆管
ペレットを
ジルカロイという
丈夫な金属管に
入れ密封します。
の震源域を除いた区域では、まだエネ
ルギーが開放されていないと考えられ
ており、近い将来、
この区域(想定東海
地震の震源域)で地震が発生すること
が予想されています。
浜岡原子力発電所では、
「地震発生時
にも原子力発電所周辺に放射能による
影響を及ぼさないこと」を設計の大原
則としており、
さまざまな対策を講じて
名古屋電気ビル内において、浜岡原子力発電所周辺の環境
放射線データをリアルタイムで公開
います。
最大の地震を考慮
安全確保を全てに優先
第3の壁
原子炉圧力容器
厚さ160mmもある
鋼鉄製の容器。
原子力発電は、
放射能や放射線を注意
第4の壁
原子炉格納容器
圧力容器をおさめる
厚さ40mmの
鋼鉄製の容器。
第5の壁
遮へいコンクリート
厚いコンクリートの壁
(2m)
で放射線を
遮へいします。
原子力安全委員会が定めた指針(1978
年)に基づき、想定東海地震(M8※ )は
もちろん、それを上回る安政東海地震
深く取り扱わなければなりません。この
(M8.4)、
さらにこの地域でこれ以上の
ため、
人や機械を過信せず、
故障やミス
大きさはないと考えられるM8.5にも
耐えられるよう設計しています。
安全確保の仕組み(多重防護)
て、何重もの対策に
※:Mはマグニチュード
より安全を確保して
想定東海地震の震源域
います。
運転・保修要員の
資質向上
設計・建設・運転に
厳重な品質管理
入念な点検・検査
原子力発電所の安全性
浜岡原子力発電所
35°
あたって、異常・故障
東南海地震
(1944年)の
震源域
への拡大を防止、周
想定
東海地震の
震源域
駿河ト
の発生を防止、事故
ラフ
多重防護の設計
34°
講じています。
余
裕
の
あ
る
安
全
設
計
危
険
な
状
態
を
自
動
的
に
回
避
フ
ェ
イ
ル
セ
イ
フ
誤
操
作
防
止
イ
ン
タ
ー
ロ
ッ
ク
フ
さらに
事故発生に
至っても
もし異常が
発生しても
検異
出常
すを
る早
装期
置に
安政東海地震
(1854年)の震源域
ト
いう3段階の対策を
海
異常の発生防止
地
震
対
策
な
ど
周辺への
放射性物質の
異常放出防止
異常の拡大
および事故への
進展の防止
南
辺への影響を防止と
ラ
があるものと想定し
止める
冷やす
閉じこめる
停自
止動
す的
るに
装原
置子
炉
を
非
常
用
炉
心
冷
却
装
置
原
子
炉
格
納
容
器
136°
137°
0
200km
100
138°
139°
33°
33
指針1 目標7 環境リスクマネジメント
安全上重要な設備について、実際の
地震に強い構造様式
ら、浜岡原子力発電所の原子力研修セ
設備または詳細に模擬したモデルを世
「厚い壁を多く、規則正しく配置す
ンターにおいて、
経験や熟練度に応じた
界最大級の大型振動台(香川県多度津
る」
「基礎の面積を広く、厚くする」
「屋
訓練を計画的に行っています。
町)において振動試験を実施し、安全性
根を軽く、重心を下げる」などの地震に
を実証しています。
強い構造形式にしています。
原子炉建屋平面図
原子力研修センターの運転訓練シミュレータ
環境放射線の監視
世界最大級の振動台テーブルを使った鉄筋コンクリート製格
厚い壁を多く、規則正しく配置
納容器の加圧試験
浜岡原子力発電所では、原子力発電
原子炉建屋断面図
(財)原子力発電技術機構・多度津工学試験所
による影響のないことを確認するため、
1号機の運転開始(76年)に先立つ72年
基礎は岩盤に直接設置
から、周辺地域の放射線測定を続けて
原子炉建屋など発電所の重要な施設
います。 の基礎は、岩盤に直接設置されている
現在、発電所敷地境界線付近にモニ
ため、
軟らかい地盤に比べて、地震の揺
タリング・ポストを7カ所、周辺要所にモ
れが小さくなります。
A
表層地盤での揺れ
揺
れ
の
大
き
さ
B
して、連続的に空間の放射線量を測定
揺
れ
の
大
き
さ
時間
重心を低くして、
ピラミッドのような安定した構造
時間
原子力発電所
一般建築物
A
しています。
運転員の教育・訓練
さらに、
57カ所のモニタリング・ポイ
原子力発電所を安全に運転するため
ントにおいて、3カ月間の空間放射線量
に、運転員の技量向上が重要なことか
を測定しています。また、
海水、海産物、
環境放射線測定地点および環境試料採取地点
表層地盤
岩盤
ニタリング・ステーションを14カ所設置
岩盤
堅固な岩盤での揺れ
小笠町役場
B
相良町役場
小笠町
震源
大東町役場
朝比奈
新野
浜岡町
大東町
モニタリングポイント(57カ所)
比木
合戸
玄
茶
キ
土
乳
駿河湾
地震時には自動停止
菊川
河
原子炉建屋には大地震が発生したと
御手洗川
国道
150
号
相良町
池新田
塵
み
海 土
松
水
た
き(地下2階で150ガル※の揺れを感知
佐倉
河
笠名
は
※:地震による地盤や建物などの揺れの強さを表す単位
堀野新田
茶
み
凡 例
地震感知器を設置しています。
み
は
塵
したとき)に原子炉を自動停止させる
地頭方 塵
は
松
海 土
土
茶
環境放射線
監視センター
浜岡町役場
雨
す
モニタリングポイント
モニタリングステーション
砂
海岸砂
モニタリングポスト
塵
浮遊塵
は
はくさい
雨
雨水・ちり
キ
キャベツ
水
上水
だ
だいこん
井
井水
た
たまねぎ
河
河川水
み
みかん
海
海水
す
すいか
土
土壌
茶
茶葉
土
海底土
乳
原乳
玄
玄米
松
松葉
か
かんしょ
玄
だ
た
水
新野川
だ
砂
モニタリングステーション(14カ所)
河
塵
水
海 土
砂
海 土
だ
筬川
海 土
松
白羽
土
御前崎港
茶
か
た
塵
だ
御前崎町役場
海 土
海 土
す
御前崎町
遠州灘
浜岡原子力発電所
海 土
海 土
モニタリングポスト
(7カ所)
34
目標7 環境リスクマネジメント 指針1
井戸水、農産物などを定期的に採取し、
月から浜岡原子力館、
静岡県環境放射線
と協議のうえ「原子力事業者防災業務計
放射能の分析・測定を行っています。
監視センター、
地元5町の役場ロビー、
名
画」を作成するとともに、
平常時から資機
この環境放射線の測定は、浜岡原子
古屋電気ビルで公開しています。
材・体制の整備や教育・訓練など緊急事態
力発電所だけでなく、
静岡県も独自に行
これらの情報を、
2000年11月から当
体制の充実に取り組んでいます。
い、
クロスチェックします。これらの結果
社ホームページにおいてリアルタイム
また、万一の場合、
住民の方には自治
は、年4回、学識経験者などで構成され
で公開、
また2002年4月からは、
トレンド
体から「屋内退避」や「避難」などの指
た静岡県環境放射能測定技術会(会長:
データの追加と浜岡CATVでの公開を
示が出されるとともに、事業者や警察、
静岡県副知事)で評価され、
静岡県原子
始めました。
消防などからなる防災組織が被災者の
力発電所環境安全協議会(会長:静岡県
http://www.chuden.co.jp/hamaoka
救護、
放射性物質の除去に当たります。
知事)で確認されて、
「原子力だより」と
して地元の皆さまに公表されています。
原子力防災体制
「原子力災害対策特別措置法」
(99年
12月成立)によって、
万一の原子力災害が
発生した場合は、
国、
自治体、
事業者、
関係
機関一体に対応する枠組みが定められて
います。当社においても、
静岡県・浜岡町
浜岡原子力発電所2号機の手動停止
浜岡町はじめ地元5町の全戸に対して年間4回配布される
「原子力だより」
運転状況・環境放射線データの公開
原子力発電所をより身近に感じてい
ただくため、
浜岡原子力発電所の運転状
況や周辺の環境放射線データを、
99年6
緊急事態対策訓練(2002年3月実施)
浜岡原子力発電所2号機は、
2002年5月24
の事象による外部への放射能の影響はありま
日から原子炉を起動していましたが、
25日、
ドレ
せん。地元をはじめ、皆さまに重ねてご心配を
ン配管(弁の水抜き配管)の溶接部からの水
おかけしたことについて、
お詫び申しあげます。
漏れを発見したため、詳細な点検調査を行うこ
今後、徹底的に原因を究明し、必要な措置に
ととし、同日原子炉を停止しました。なお、今回
万全を期したいと考えています。
(2002年6月)
原子力発電の経済性
総合資源エネルギー調査会(経済産業大
発電コストの比較
き、原子力発電の関連コストを紹介します。
2020年頃までの原子力発電によって生じ
13.6円程度
水力
石油火力 6割程度
発電コスト
発電方式別の1kWh当たりのコストをみる
と、原子力発電はほかの発電方式と比較し
て、遜色ないことが示されています。また、燃
料費の割合が低いため、燃料価格変動によ
る影響が少ないという特徴があります。
高レベル放射性廃棄物の処分コスト
燃料費の割合
臣の諮問機関)原子力部会の報告に基づ
6.5円程度
LNG火力 6割程度
6.4円程度
0
2
と、約4万本になります。この処分費用は約2
兆8,
900億円となり、
1kWh当たり約13銭と
5.9円程度
3割程度
原子力
る使用済み燃料をガラス固化体に換算する
10.2円程度
石炭火力 4割程度
4
6
8
10
12
14
試算に当たっての諸元
電源
水力 石油火力
石炭火力
LNG火力
原子力
1基当たりの出力(万kW)
1.5
40
90
150
130
設備利用率(%)
45
80
80
80
80
〈前提条件〉
●98年度運転開始、運転年数を40年で試算
●為替レート:128.02円/ドル(98年度平均値)
●初年度燃費:
(98年度平均値)○石油:13.13ドル/バレル
○石炭:38.8ドル/t○LNG:18,
902円/t
●石油、石炭、LNGの燃料上昇率はIEAの
「WORLD ENERGY OUTLOOK」による
見積もられています。
P45
廃止措置コスト
110万kW級の原子炉を廃止する場合、
発電原価に及ぼす影響は、解体引当金が1
kWh当たり約5銭、解体放射性廃棄物処理
処分費が1kWh当たり約2銭と見積もられて
います。
P45
●試算には電源設備の経年使用に伴う改良工事費用、修繕費は
含まない
35
目標8 オフィスにおける省資源、省エネルギー活動の推進
省資源、省エネルギー
電力使用量の削減
古紙回収率・再生紙使用率
空調の温度設定(夏季28°
C、冬季20
97年からスタートした紙ごみリサイ
岐阜支店ビルの
省エネルギー性が高い評価
°
C)、不要な電灯や昼休み中の消灯徹
クルが順調に進み、
2001年度の古紙回
2001年3月に完成した岐阜支店ビル
底などにより、
2001年度は98年度より
収率は2000年度より4%アップの89%
は、快適で機能的なオフィスとして、
日本
0.4%削減できました。
を達成しました。
経済新聞社などが主催する「日経ニュー
また、
再生紙使用率も2000年度より2
オフィス賞」の「中部ニューオフィス奨励
電力使用量
目標(2005年度)…………98年度比3%減
実績(2001年度)………98年度比0.4%減
+1%
20,000
万kWh
削減率
電力使用量
0
−1
電
力
使 15,000
用
量
削
−2 減
率
賞」を受賞しました。
%アップの97%を達成しました。
また、水蓄熱式空調設備や高効率
ヒートポンプ(ウルトラハイエフ)の採用、
古紙回収率
目標(2005年度)…………………80%以上
実績(2001年度)………………………89%
再生紙使用率
目標(2005年度)…………90%程度を維持
実績(2001年度)………………………97%
太陽光発電設備の設置など高い省エネ
ルギー性能が評価され、
(財)建築環境
省エネルギー機構より「環境・エネルギー
優良建築物マーク」を取得しました。
中部ニューオフィス奨励賞
(日本経済新聞社などの主催)
−3
−4
P50
10,000
98
99
2000
2001年度
−5
水使用量の削減
流量制限の実施、節水の徹底によっ
て、
2001年度は98年度より5.3%削減
できました。
水使用量
長野支店におけるごみの分別回収
目標(2005年度)…………98年度比3%減
実績(2001年度)………98年度比5.3%減
岐阜支店ビル
90万m3
水道使用量
+1%
削減率
古紙回収率
0
80
97年度
98年度
99年度
2000年度
2001年度
紙ごみ発生量(t)
2,100
2,000
2,000
2,000
1,
900
古紙回収量(t)
1,300
1,480
1,500
1,700
1,700
62
74
75
85
89
26,000
29,000
30,000
34,000
34,000
92
93
95
95
97
97年度
98年度
99年度
2000年度
2001年度
4,
905
4,
862
4,
717
4,
743
4,
463
244
260
222
245
259
5,
149
5,
122
4,
939
4,
988
4,
722
―
−0.5
−3.6
1.0※
−5.3
−1
水
道
使
用
量
−2 削
減
率
−3
70
−4
60
−5
回収率(%)
立木換算(本)
−6
50
98
99
2000
2001年度
再生紙使用率(%)
車両燃料消費量の削減
車両用燃料消費量
車両燃料は、
車両台数の削減、
小排気
量化、ハイブリット車など低公害車の導
ガソリン(k )
入などにより削減していきます。
軽油(k )
計(k )
対前年増減率(%)
※:東海豪雨などの影響により増加
36
目標9 地球環境保全のための研究開発の推進
指針1
技術開発本部の概要
名古屋市郊外に立地する技術開発本
部は電力の安定供給、エネルギーの効
率的利用のための技術開発を目指し
て、
さまざまな研究を推進しています。
同本部は、
研究企画部、電力技術研究
所、エネルギー応用研究所から成りま
す。
研究企画部 当社の技術開発本部
研究開発の基本方針や技術戦略を立案
環境保全に関する主な技術開発
電力技術研究所 分類
研究テーマ
当社保有設備や次世代分野に関する研
環境影響対策
石炭灰による水質浄化の実証試験※
究開発
エネルギー応用研究所 騒音対策としての音の映像化装置実用化研究※
地球温暖化対策
藻場造成によるCO2固定研究
植物を利用したCO2固定研究
エネルギーの活用方策や環境保全を中
CO2吸収源としての豪州炭鉱跡地植林事業の研究
心とした研究開発
廃棄物抑制・リサイクル
石炭灰固化物の透水性ブロックなど二次製品への適用研究
技術開発本部では、将来を見据えた
石炭灰混合プラスチックの開発研究
うえで、
今後取り組むべき技術開発分野
バイオマスガス化メタノール製造装置の開発研究
を次の3つに設定しています。
ポリエチレンのリサイクル技術の開発
地中建設工事への流動化処理土の適用研究
●総合的なエネルギー供給に関する技
術開発
●経営基盤強化のための技術開発
廃棄物処理 医療廃棄物処理装置の実用化研究※
フロン・ハロン処理装置の開発
魚介類の発酵処理方法に関する研究
●環境保全に関する技術開発
エネルギーの効率利用
高温型燃料電池の開発
このうち、
環境保全に関する技術開発
※:本項で概要を紹介しています
について、
主な研究テーマを紹介します。
テクノフェア2001を開催
「21世紀の技術開発」を基本テーマ
として、
H2ロケットの特別講演会や燃料
電池に関するパネルディスカッションを
含めてさまざまな研究開発状況を紹介
しました。
行政関係者、
大学関係者、
学生や一般
各部門の研究成果を社内外に広く周知するため、年間6回発行し
ている技術開発ニュース
企業からの参加者など、
3,
300名の方に
3,
300名の方にご来場いただいたテクノフェア
ご来場いただきました。
2001年10月3日、
4日の2日間、
当社の
技術開発PRと研究所公開を目的にし
た「テクノフェア2001」
(後援:
(社)中部
経済連合会など)を開催しました。
37
指針1 目標9 研究開発
医療廃棄物処理装置の
開発・実用化
性能を確認します。堀川の水質浄化は
プラズマ溶融技術(電気の放電現象
などにより当社が培ってきた水に対す
により数千度の高温に加熱する技術)を
る技術力を活かすことができると考え
利用した医療廃棄物処理装置の独自開
ています。また、使用済みのクリンカ
発に成功、
2002年4月から病院向けに販
アッシュの再利用も検討して、
環境へ配
売を開始しました。厳重な管理と処理を
慮したシステムの構築を目指します。
義務づけられている医療廃棄物を病院
音の映像化装置の実用化
地域の重要な課題であり、発電所建設
内において安全かつ確実に処理するこ
(株)熊谷組様と信州大学工学部山下
とが可能です。
恭弘教授と共同で、
「どこから、
どのよう
この装置は、酸素がない状態で廃棄
な音が来ているか」を視覚的に表示す
物を加熱、熱分解させた後、残った注射
針・ビン類などをプラズマ溶融技術によ
火力発電所の副産物を有効利用した水質浄化装置
り250分の1まで減容化して、
無害化しま
水質浄化装置の構造
す。また、電気により高精度に温度制御
世界で初めて成功しました。
この装置は、音源の位置・大きさ、音
実験水路
の高低といった情報を特定し、
同時にデ
長さ13m
ができるため、
ダイオキシンの発生を大
クリンカアッシュ
ジタルカメラ画像上に情報を表示する
幅に抑制することが可能です。
ため、今まで気づかなかった騒音源の
2001年4月から1年間、名古屋第二赤
十字病院様で実証試験を行い、操作性
ろ過
ろ過
発見や視覚的な防音対策の効果確認が
ポンプ
や耐久性、経済性を確認するとともに、
可能になります。また、楽器や人の声な
どの映像化も可能なことから、
その応用
排ガス中のダイオキシン類濃度を現行
基準値の50分の1以下に抑制しました。
る音の映像化装置(音カメラ)実用化に
として使用する水質浄化方法を研究し
範囲は非常に大きいと考えています。
てきました。室内試験によって、同じよ
今後も実証実験を重ね、
さらに幅広く
うな大きさの砂利と比較し、
3倍程度の
研究開発を進めます。
ろ過効果があることを確認しました。
そこで、
名古屋市の協力を得て、
2001
年12月から2002年2月まで、市内中心
部を流れる堀川に、
クリンカアッシュを
ろ過材とした水質浄化の試験水路を設
置、実証試験を実施しました。
その結果、試験水路を流れる毎分
540 の水について、浮遊性物質濃度を
医療廃棄物処理装置
堀川水質浄化の現場実証試験
世界で初めて実用化に成功した音カメラ
50%以上低減し、目標を達成すること
ができました。また、
ろ過材の目詰まり
を抑えるためには、目の粗いろ過材と
石炭火力発電所から発生する副産物
の組み合わせが効果的であることも分
クリンカアッシュ(石炭灰の粒子が溶け
かりました。
て固まったもので無数の穴を持つ構
今後、
水質が悪化する2002年6月から
造)を有効利用するため、
これをろ過材
8月にかけて再度実証試験を行い、
浄化
沸騰したやかんを音カメラで見た様子
38
指針2
指針2 廃棄物の発生抑制・再使用・
再生利用を図ります。
善
的改
続
継
plan
2001年度における方針・方向性
●廃棄物発生量の低減と再資源化
do
2001年度における重点的な取り組み
●石炭灰を利用したセメント製造、
壁材床材への利用などリサイクルの強化
●廃棄物の適正処理の徹底
●公共事業との連携を図った
掘削汚泥のリサイクル推進
action
check
2002年度に向けた重点的な取り組み
2001年度末における達成状況への評価
●碧南火力発電所 5 号機
●石炭灰のリサイクル率74.1%を達成
営業運転開始(2002 年 11月)に伴う
●石こう、重原油灰、
コンクリート柱の
石炭灰発生量増加に対応したリサイクル拡大
リサイクル率は2000 年度に引き続き100%を継続
●建設工事における廃棄物低減、
●産業廃棄物の最終処分量24.9万 t、
リサイクルの推進
そのうち21.5万 tを自社処分
●建設リサイクル法施行に伴う円滑な対応
●廃棄物処理管理支援システムの導入
本格運用
39
目標10 廃棄物発生量の低減と再資源化
産業廃棄物の発生抑制、再使用、再生利用
産 業 廃 棄 物 対 策として 発 生 抑 制
廃棄物処理・リサイクルの流れ
(Reduce )、再使用(Reuse )、再生
Recycle
●石炭灰(自社建設資材)
●金属くず(再生電線) など
利用(Recycle)の3Rを基本にさまざ
Reuse
まな取り組みを展開しています。特に
●ケーブルドラム
●梱包材
●保温材
●計器類 など
石炭灰など事業活動に伴い恒常的に
発生する廃棄物については、
2005年
IN
OUT
度を対象としたリサイクル率の数値目
資材
燃料
標を設定していますが、
2001年度にお
発生廃棄物量
120.9万t
Reduse
●石炭灰(セメント原料など)
●石こう
(セメント原料、石こうボードなど)
●コンクリート柱(道路路盤材など)
●金属くず(金属)
リサイクル量95.8万t
●アスファルト
(再生アスファルト)
●重原油灰(金属回収) など
処分量24.9万t
●機器の長寿命化
●工法改善 など
委託処分量(埋立)3.4万t
●建設廃材の一部
●廃プラスチックの一部 など
いて概ね目標を達成しました。
今後も、
さらなるリサイクル率向上に
自社処分量(埋立) 21.5万t
●石炭灰の一部
●汚泥の一部
取り組みます。
産業廃棄物の発生量とリサイクル量
2001年度における産業廃棄物発生
産業廃棄物、副生物の発生量およびリサイクル量
発生量
量などは次のとおりです。
石炭灰
産業廃棄物の発生量およびリサイクル量の推移
140
万t
100%
発生量
80
100
60 リ
サ
イ
ク
ル
40 率
80
処分量
60
40
59.0
(単位:万t)
処分量
リサイクル率
20.6
74.1%
(20.6)
(自社処分再掲)
2005年度目標
リサイクル率80%以上
重原油灰
0.
3
0.
3
0
100%
リサイクル率100%
石こう
23.1
23.1
0
100%
リサイクル率100%
汚泥
4.
1
2.4
1.7
56.9%
リサイクル率
120
79.6
リサイクル量
(0.8)
(自社処分再掲)
建設廃材
(コンクリート柱再掲)
9.8
8.5
1.
2
86.7%
(2.
3)
(2.
3)
(0)
(100%)
(リサイクル率100%)
20
20
0
金属くず
0
92
93
94
95
96
97
98
99
2000 2001
年度
(コンクリート柱.再掲)
その他※1
合計※2
2.
6
2.
5
0.
1
97.4%
(0.
2)
(0.
2)
(0)
(100%)
1.4
0.
1
1.2
7.7%
120.9
95.8
24.9
(21.5)
79.3%
(自社処分再掲)
リサイクル率100%
最終処分量
18万t
※1
:廃油、廃プラスチックなど
※2:四捨五入のため、合計が合わないことがあります。
石炭灰の有効利用推進
40
当社の産業廃棄物、副生物の7割弱
の一種)を混合したセメントの製造、壁
を碧南火力発電所(1∼4号:計310万
材・床材など建設資材へのリサイクルを
kW )から発生する石炭灰が占めてい
積極的に進めてきましたが、
2001年度
ます。2002年11月に同発電所5号機
は石炭灰の水質浄化試験や園芸用培養
(100万 kW)が営業運転を開始するこ
土の開発など環境面からの有効利用に
とから、
石炭灰の年間発生量は今後100
つい ても取り組みました 。今後もグ
万t程度で推移すると予想しています。
ループ企業などの協力により、
石炭灰の
これまでにもフライアッシュ(石炭灰
有効利用を推進します。
P38
石炭灰をリサイクルした園芸用培養土
目標10 廃棄物発生量の低減と再資源化 指針2
石炭灰のリサイクル例
リサイクル例
用途
土木・建築資材
基礎など
フライアッシュモルタル・コンクリート、
インターロッキングブロックなど
建材
外壁材、
OAフロア、
タイルカーペットなど
その他
地盤改良材、骨材など
配電線用コンクリート柱(試験採用) コンクリートにフライアッシュ(石炭灰の一種)
を混入した製品を開発し
2001年度より採用しました。
マンホール
園芸用培養土
水質浄化への適用
P38
透水性、通気性、保肥力に優れたクリンカアッシュ
(石炭灰の一種)に廃木
材(堆肥化物)、
貝類(貝粉)
を加え、
それぞれの特徴を生かした「三種混合
培養土」を開発しました。栽培試験などにおいて良好な結果が得られたこ
とから、2002年4月より販売しました。
石炭灰をリサイクルしたインターロッキングブロックを歩道に採
用(新名古屋火力発電所)
室内試験においてクリンカアッシュの水質浄化性能を確認したうえで、名古
屋市と共同して市中心部の堀川に2001年12月試験水路を設置、実証試
験を開始しました。
3R の具体的な取り組み例
ガスタービン
吸気フィルタの長期使用
《リデュース》
梱包材を再利用
《リユース》
配電用の高圧真空開閉器は、木枠箱に
浜岡原子力発電所では取水槽で回収さ
コンバインドサイクル発電プラントのガス
梱包されて納品されるため、
その箱は一部を
れる塵芥(海生生物)
を堆肥化する処理設
タービンには、異物の侵入を防止する吸気
除き廃棄処分していました。メーカーの協力
備を設置して、
2002年度より運用を開始し
フィルタが取り付けられています。従来は、汚
を得て、
2001年5月からリユースが可能な鉄
ました。
れの指標となる圧力損失が基準値に達した
網製ボックスパレットに変更しました。
この設備の稼働により、回収された塵芥
場合(4カ月程度)に取り替えて、廃棄処分
これに伴い木くずの発生量が2001年度
は処理過程で20%程度まで減量化できる
していました。そこで、
フィルタの材質を変更
実績で40
t削減できました。
とともに、生成物は構内緑化施設への肥
するとともに、洗浄し繰り返し使用することで
塵芥回収物を緑化肥料へ
《リサイクル》
料として有効活用が可能となりました。
長期使用(2年間程度)
を可能にしました。
97年度より一部の火力発電所で試行運
用を開始し、
2001年度には全コンバインドサ
イクル発電プラントに適用しました。
鉄網製ボックスパレット
海生生物処理設備
ガスタービンの吸気フィルタ
41
指針2 目標 10 廃棄物発生量の低減と再資源化
原子燃料サイクルの推進
原子力発電所で使用された燃料はそ
また、そうすることにより、使用済燃
の97%がリサイクル可能です。資源が
料全体をそのまま廃棄物にすることな
少ないわが国において、使用済燃料か
く、
放射能レベルの高い廃棄物を分離し
ら有用なウランやプルトニウムを取り出
て処分することができます。
してリサイクルする「原子燃料サイク
原子燃料サイクル
ル」は、
準国産エネルギーと位置づけら
転換工場
れることから、
国の原子力政策の基本と
ウラン鉱石
六フッ化ウラン
濃縮工場
イエローケーキ
なっています。
再利用できるウラン燃料
製錬工場
ウラン鉱山
ウラン燃料
使用済燃料
核分裂しやすい
ウラン235
約3%
核分裂しやすい
ウラン235
1%
回収ウラン
六フッ化ウラン
放射性廃棄物
(高レベル)
プルトニウム
(再利用)
再処理工場
核分裂しにくい
ウラン238
約97%
核分裂しにくい
ウラン238
95%
プルトニウム
1%
核分裂生成物
3%
新
た
な
燃
料
と
し
て
再
利
用
処
理
・
処
分
高レベル放射性廃棄物
地層処分施設
プルサーマル
高レベル放射性廃棄物
管理施設
使用済燃料
再転換工場
二酸化ウラン
燃料集合体
使用済燃料
低レベル放射性廃棄物
埋設施設
原子力発電所
リサイクル燃料
備蓄センター
成型加工工場
(使用燃料中間貯蔵施設)
放射性廃棄物(低レベル)
プルサーマル計画
使用済燃料を再処理して取り出され
装荷を目指して、地元の理解をいた
たプルトニウムをウランと混合して軽水
だきながら進めていきたいと考えて
炉で利用することを「プルサーマル」と
います。
いいます。
現在でも、運転中の原子力発電所に
97年2月、政府は「現時点で最も確実
おいてプルトニウムが生成しており、そ
なプルトニウムの利用方法であるプル
の一部が発電に役立っています。原子
サーマルについては、
これを早急に開
力発電の発電量の約3割はプルトニウ
始することが必要である」旨の閣議了
ムによるものです
解を行いました。これを受けて、各電力
海外ではすでに約40年の実績があ
会社は2010年までに16∼18基の原子
り、現在もフランス、
ドイツ、スイスなど
力発電所において、
プルサーマルを導
世界で38基が実施しています(2000年
入することになっていますが、当社も
12月末時点)。
2000年代のできるだけ早い 時期 の
42
プルトニウムが発電に寄与する割合
発ウ
電ラ
量ン
に
よ
る
発
電
に
寄
与
す
る
割
合
70%
30%
発電の進み具合
発プ
電ル
量ト
ニ
ウ
ム
に
よ
る
目標 11 廃棄物の適正処理の徹底
指針2
廃棄物の適正処理
廃棄物処理管理支援システムの導入
「廃棄物の処理および清掃に関する
マニフェスト制度の拡大や処理計画
法律」に沿った社内方針「廃棄物の処
の策定・報告など排出事業者の責任が
理・管理に関するガイドライン」を98年
強化されるなか、各事業場における処
に制定しました。さらに各部門の業務
理実績を的確かつ効率よく把握するた
の形態に合わせた手引きや運用マニュ
め、
「産業廃棄物処理管理支援システ
アル類を整備し、廃棄物の適正処理を
ム」を導入しました。
徹底しています。
2001年度より一部導入を開始し、
2002
また、建設工事などで発生する廃棄
年度中に本格運用する予定です。
物処理についても発注者の責務とし
て、現場着手前における廃棄物処理計
廃棄物の委託から最終処分まで管理するマニフェスト
(産業廃棄物管理票)
廃棄物処理管理支援システム
本店各部
各支店
各事業場(排出事務所)
画書提出、および処理後の実績報告義
指導助言
情報交換
務づけ、廃棄物処理先の許可証や運搬
指導助言
情報交換
ルートの確認など、適宜指導・助言を
行っています。
●廃棄物登録情報などの検索
●各種統計資料の作成
●廃棄物対策などの検討
●廃棄物登録情報などの検索
●各種統計資料の作成
●処理実績の登録
●マニフェスト発行
●運搬・処理業者の登録
社内ネットワーク
廃棄物登録情報
マニフェスト情報
運搬業者情報
処分業者情報
委託処分における廃棄物処理施設の視察
廃棄物処理管理支援システム
電子
マニフェスト情報
(財)日本産業廃棄物
処理振興センター
当社の産業廃棄物最終処分場(灰捨地)
碧南火力発電所には、石炭の燃焼に
伴い発生した石炭灰を埋立処分する当
社唯一の産業廃棄物最終処分場(灰捨
地)があります。
この石炭灰の埋立処分にあたっては
法律に基づく技術管理者を選任すると
ともに、運搬用ベルトコンベアへの防
じんカバーの取り付け、埋立部分の覆
土などの石炭灰飛散防止対策や適正
碧南火力発電所灰捨地の護岸構造
な排水処理および監視などを行ってい
ます。
43
指針2 目標 11 廃棄物の適正処理の徹底
放射性廃棄物の概要
原子力発電所から発生する廃棄物の
た方法で処理し、管理します。
うち、
放射線を出すものが「放射性廃棄
さらに、
生活環境に影響が及ばないよ
物」です。放射性廃棄物は含まれてい
うに隔離、処分されます。
る放射性物質の種類や濃度などに応じ
P45
放射性廃棄物の処理処分
低レベル
放射性廃棄物
原子力発電所
ドラム缶
地下へ埋設処分
生活環境から
隔離
高レベル
放射性排気物
再処理工場
ガラス固化体
浜岡原子力発電所の低レベル放射性廃棄物貯蔵庫
地層処分
原子力発電所から発生する放射性廃棄物の管理
原子力発電所から発生する放射性廃
使用済みフィルタ、
紙や布など固体廃
発電所内の固体廃棄物貯蔵庫におい
棄物には気体、
液体、
固体状のものがあ
棄物はセメントやプラスチックで固化、
て、
2001年度末時点で35,
271本(ドラム
り、
これらは法令に基づき安全に管理し
または焼却して容積を50分の1程度に
缶相当)を安全に保管しています。
92年
ています。気体および液体廃棄物の一
小さくしたうえで、
ドラム缶に詰め、保管
度から青森県六ヶ所村の低レベル放射
部は、安全を確認して、排気筒から、ま
しています。さらに、
1,
500°
C の溶融処
性 廃 棄 物 埋 設 セン タ ー( 日 本 原 燃
たは海へ放出しています。それに伴う
理により発生量を5分の2に減容化でき
(株))へ15,
517本を搬出しました。同
周辺への影響は自然放射線の約50分
る新装置を2002年9月から運転する予
センターにおいて、
放射性物質を閉じこ
の1以下になるよう管理しています。
定です。
めるためのさまざまな対策を施し、
地下
放射性気体・液体廃棄物の放出状況
(単位:ベクレル※1)
年間放出
管理目標値
97年度
98年度
99年度
気体廃棄物(希ガス)
5.
1×1015
※2
N.
D.
N.
D.
N.
D.
N.
D.
N.
D.
気体廃棄物(よう素)
2.
9×1011
N.
D.
N.
D.
N.
D.
N.
D.
N.
D.
液体廃棄物(トリチウムを除く)
1.
4×1011
N.
D.
N.
D.
N.
D.
N.
D.
N.
D.
に埋設(覆土4m 以上)されています。
また、
同センターは現在ドラム缶約40
2000年度 2001年度
万本相当の埋設施設の事業許可を国か
ら得ています。
http://www.chuden.co.jp/hamaoka/
DETAIL/haiki.html
※1
:放射能の強さを表す単位。
※2:放出放射能濃度が検出限界濃度未満の場合はN.
D.
と表示します。検出限界濃度は以下のとおり
放射性希ガス:2×10-2 ベクレル/cm3 以下、 放射性ヨウ素:7×10-9ベクレル/cm3 以下、 放射性液体廃棄物(トリチウムを除く)
:2×10-2 ベクレル /cm3 以下、 ( 60Coで代表した)
放射性廃棄物の処理例
放射性固体廃棄物の管理状況
排気筒から
放出
フィルタ
貯蔵庫容量:42,000本
発
生 4,000
本
量
︵
ド
ラ
ム 2,000
缶
相
当
︶
放射能を測定し
安全を確認する
気体
90
ろ過
液体
放射能を測定し
安全を確認する
冷却用海水と
ともに海へ放出
−1,000 搬
出
−2,000 量
蒸発・濃縮
六ヶ所村
低レベル
放射性廃棄物
埋設センター
焼却・圧縮
固体
44
91 92 93
貯
40,000 蔵
本 量
︵
ド
ラ
20,000 ム
缶
相
当
︶
0
94 95 96 97 98 99 2000 2001年度
0
ドラム缶内に固化する
発電所内に安全に保管する
六ヶ所低レベル放射性廃棄物埋設センターへ搬出
単年度発生量
埋設減容量
累積貯蔵量
−3,000
本
目標11 廃棄物の適正処理の徹底 指針2
高レベル放射性廃棄物‐処分への取り組み
[ 天然 バリア ]
原子力発電所の使用済燃料の再処理に
40年代後半を目途としています。また、広報
伴って、放射能レベルの高い廃液が発生し
活動の一環として、2001 年度は全国 10カ
ます。それをガラスで固めたうえ、30∼ 50 年
所でフォーラムを開催し、およそ1,800 名の
間 程 度 冷 却 のため貯 蔵し、その 後 地 下
方が参加しました。
● 火 山 ・ 地 震 ・ 断 層 活 動の影 響が十 分 小さく、
安 定した地 層を選ぶ。
● 地 下 3 0 0 m 以 上の深い地 層を選ぶ。
( 酸 素が少ないため金 属が錆びにくく、
地 下 水の動きも非 常に遅い)
[ 人工 バリア ]
●ガラス固 化 体を厚い金 属 製 容 器
(オーバーバック)に入れ、
さらに水を
通しにくい粘 土で覆って埋 設する。
300mより深い安定した地層中に最終処分
することにしています。2001年度末時点で、
ガラス固 化 体
厚い金 属 製 容 器(オーバーバック)
ガラス固化体616本(うち当社分は78本)
を
緩衝材
( 水を通しにくい粘 土 )
青 森県 六ヶ所 村の専用 施 設(日本原 燃
(株))で受け入れています。処分事業の主
体的役割を担う「原子力発電環境整備機
構」(2000年10月設立:経済産業大臣の認
可法人)は、2001 年 10月に概要調査地区
などの選定手順の基本的考え方を発表しま
した。これによると、最終処分の開始は平成
天然バリア
高レベル
放射性廃棄物
高レベル放射性廃棄物処分の在り方を考えるフォーラム
(長野市において2002年2月に開催)
処分場に適した場所の選定
放射性物質を閉じこめる工夫
人工バリア
地層処分
ガラス固化体、金属製容器、水を通しにくい容器
原子力発電環境整備機構 http://www.numo.or.jp 日本原燃(株)http://www.jnfl.co.jp
P35,44
原子炉の廃止措置
運転を終了した原子力発電施設は最終
総合的に経営判断されたものです。運転停
的に解体撤去することにしています。
(財)
日
止以降、使用済燃料の取出、搬出など廃止
本原子力研究所は1963年にわが国初の原
措置に向け諸準備を進め、
2001年12月から
子力発電を行った試験炉の解体撤去に81
廃止措置作業に着手しました。今後商業用
年度から取り組み、96 年 3 月に完了しまし
原子力発電所で最初の廃止措置という役割
た。
を新たに担っていくことになりました。
また、
わが国最初の商業用原子力発電所
解体撤去に伴って発生する廃棄物は、
である日本原子力発電(株)東海発電所
110万kW級の原子力発電施設の場合、約
(66年運転開始)
は98年3月に運転を停止
50万∼55万tと見積もられていますが、
その
しました。
うちの約97%以上は放射性廃棄物として取
この措置は炭酸ガス炉固有の経済性など
り扱う必要のないものと考えています。
使
用
済
燃
料
搬
出
放射性廃棄物として
扱う必要のない廃棄物 約 以上
(大部分がコンクリート)
非放射性廃棄物
の処理処分
系
統
除
染
安
全
貯
蔵
解
体
撤
去
放射性廃棄物
の処理処分
放射性廃棄物 約 以下
(大部分が金属廃棄物)
敷地利用の
ための作業
日本原子力発電(株) http://www.japc.co.jp
P35
45
指針3
指針3 社内外の評価を反映して
環境管理レベルを向上させます。
善
的改
続
継
2001年度における方針・方向性
plan
2001年度における重点的な取り組み
●社内認証の取得推進と取得事業場の
●44事業場が「環境マネジメントシステム社内認証」を取得
着実なフォロー
●環境教育トレーナー
(250 人)養成による
●社員の環境意識調査結果を反映した
全従業員への環境教育
環境教育の充実
●有識者、学生、主婦に加えて、消費生活アドバイザー、
●有識者、学生、主婦以外の
消費生活コンサルタントによる社外評価システムの確立
新たな社外評価ルートの構築
action
46
do
check
2002年度に向けた重点的な取り組み
2001年度末における達成状況への評価
●社内認証の取得推進と
●累計で81事業場が社内認証を取得して
取得事業場の着実なフォロー
着実に環境マネジメントシステムを展開
●社内外への定期的な環境情報の発信
●社員の環境意識調査を実施して、
●社員の環境意識調査結果を反映した
環境教育の着実な効果浸透について確認
環境教育の充実
●社外評価システムに対する
●既存システムに加えて、
自然保護団体との
定期的な環境情報の発信と日常的な
コミュニケーションルートの構築
意見交換システムの構築が今後の課題
PDCAサイクルに基づく環境施策の継続的な改善
目標12 環境マネジメントシステム※と
社内認証制度の導入
ISO14001認証取得事業場
発電部門
送電・変電部門
原子力発電所
98年2月に「環境管理規程」を制定し、
全事業場に環境方針と行動目標の策定
浜岡原子力発電所
水力発電所
矢作川電力センター
を義務づけました。
火力発電所
98年度から2000年度にかけて12の事
知多火力発電所
尾鷲三田火力発電所
電力センター
システム社内認証制度」を99年10月か
ら導入し、
2001年度末までに81事業場
営業所
お客さま
緑営業所
基幹系統建設センター
(旧中央送変電建設所)
部門横断
飯田支店
ントシステムの認証を取得しています。
社展開を図るため、
「環境マネジメント
営業・配電部門
中村電力センター
掛川電力センター
松阪電力センター
岐阜電力センター
上田電力センター
業場がISO14001による環境マネジメ
また、
環境マネジメントシステムの全
指針3
認証取得事業場の取り組み成果
尾鷲三田火力発電所
が取得しました。
尾鷲三田火力発電所( 三重県尾鷲
加えて、尾鷲市に寄贈した苗木の一部
この制度は、ISO14001により適用を
市)は、
98年7月にISO14001による環
約760本のフォロー調査を2001年度か
認められている「自己宣言型」の制度
境マネジメントシステムの認証を取得
ら実施しています。苗木の生育状況を
で、
外部組織による審査登録制度と同レ
しました。
市に情報提供するなど、
地球環境保全に
ベルの厳格な審査を行っています。
発電所における環境負荷低減活動に
配慮した発電所を目指しています。
※:自社の活動や提供する製品・サービスが環境へどのような影響
を与え、
または与える可能性があるかを把握して、環境に関する
方針や目標を設定し、
自主的に取り組む組織的な仕組み。
2001年度削減効果
取り組み項目
補助蒸気量の削減
CO2
排出量削減
所内電力量の削減
社内認証制度
社長(常務会)
削減量
備考
247t)
2,
255t-CO2(9,
燃料の加熱用蒸気
1,
190t-CO2(280万kWh)
アンモニア使用量の削減
2,
365kg
コピー用紙購入重量の削減
38,
800枚
窒素酸化物排出量の抑制
認証制度導入の決定
3 審査業務の
環境部
委託契約
加茂営業所
制度の主管
加茂営業所(岐阜県美濃加茂市)は、 器を利用した集積タンクに雨水を貯め、
2000年11月に環境マネジメントシステ 花壇への散水や車両清掃に活用してい
2 年度受審計画報告
4 審査実施
支店など
依頼
ム社内認証を取得しました。
受審計画の調整
審査結果の判定
社内認証
審査の実施
6 審査結果
7 認定証の交付
1 受審の意志表明
ます。また、電気自動車を積極的に使用
(株)テクノ中部
報告
環境改善活動の一環として、
廃品温水 し、燃料使用量を削減しています。
2001年度削減効果(98年度実績比較)
取り組み項目
電力使用量の削減
削減量
削減コスト
(千円)
38,
328kWh
504
発電所・営業所など
環境マネジメントシステムの
構築・運用
5 審査の実施
車両燃料使用量の削減
4,
176
水道使用量の削減
144m3
49
232,
500枚
187
31.7m3
412
― 1,
544
用紙の削減
廃棄物の減量化
合計
392
47
目標13 従業員に対する環境教育の充実と意識の高揚
環境教育
環境教育トレーナーによる環境教育の体制
従業員に対する環境教育は、日常業
務を通じて行うことが基本です。
5
報告
また、これを補完するため、各事業
1
選任
本店各室・部長
事業場の長
場から選任された環境教育トレーナー
(250人)による教育や入社時、各部門
2
における集合研修などにおいて環境教
養成
環境部
育を実施しています。さらに、環境保全
4
環境教育トレーナー
(任期:
1年)
3
活動を推進していくために必要な公害
報告
教育
防止管理者など公的資格の取得を支援
全従業員
しています。
主な環境教育
研修名
受講対象者
環境教育トレーナー養成研修
環境教育トレーナー(250人)
ISO14001内部監査員養成研修
ISO14001認証取得事業場、認証
取得予定事業場の内部監査員
環境教育トレーナーなど
環境講演会
環境教育トレーナーによる教育
主な公的資格の取得状況(2001年度末時点)
資格
全従業員へ環境教育を実施するため、環境教育
トレーナーの養成
ISO14001認証取得に伴う内部監査員の養成
従業員の環境意識の向上、地球温暖化防止月
間(12月)などの行事として実施
取得者数(人)
資格
公害防止管理者(主任)
78
公害防止管理者(振動)
130
建築物環境衛生管理技術者
公害防止管理者(水質1,3種)
184
高圧ガス製造保安責任者(第1種、第2種冷凍機械)
公害防止管理者(騒音)
456
高圧ガス製造保安責任者(甲種、乙種、丙種化学)
公害防止管理者(大気1,3種)
382
高圧ガス製造保安責任者(甲種、乙種機械)
公害防止管理者(粉塵)
33
エネルギー管理士(電気)
エネルギー管理士(熱)
ボイラー技士(特級、1,2級)
計量士(環境、一般)
取得者数(人)
87
7
20
251
1,
029
作業環境測定士(第1種、第2種)
24
434
産業廃棄物中間処理施設技術管理者
62
375
消費生活アドバイザー
26
2,
688
特定化学物質等作業主任者
444
衛生管理者(1種)
685
毒物劇物取扱責任者
火薬取扱保安責任者(甲種)
103
放射線取扱主任者(1,2種)
247
有機溶材作業主任者
507
危険物取扱者(甲種、乙種4類)
48
目的
7,
239
16
目標 13 従業員に対する環境教育 指針3
従業員に向けた環境情報の発信
チャレンジ・サークル活動
環境に関するさまざまな情報を、
社内
報「HUMAN ENERGY」
(毎月発行)
や社内ネットワークの 環境部ホーム
ページから発信しています。
また、
2001年度の「地球温暖化防止
月間」
(12月)行事の一環として、従業
員を対象に「地球環境を守る身近なア
イデア」を募集しました。その結果は、
環境部ホームページを利用して紹介し
ました。
チャレンジ・サークル活動は、従業員
ジ・サークル活動発表会」では、各事業
が自主的にサークルを組んで、活発な
場から選ばれた代表18サークルがその
意見交換や創意工夫などによって各職
成果を発表し、環境問題への取り組み
場の課題解決を図るものです。
2001年
をテーマにした2サークルが特別賞を
5月に開催した「第17回全社チャレン
受賞しました。
チャレンジ特別賞
工事で発生した汚泥を再利用する
岡崎支店工務部送電課
用地部東三河地区関連グループ
サークル名:
「地球防衛軍」
工事で発生する汚泥は、産業廃棄物とし
て処理されます。特に鉄塔の基礎工事で発
生する汚泥などの土砂は量も多く、従来から
愛知県田原町のコミュニティーセンター建設予定地
その処理に頭を悩ませていました。メンバー
全員が力を合わせ精力的にチャレンジした結
果、工事で発生した12,
000m3の汚泥を再生
土として改良することで再利用の道が開けま
社内報「HUMAN ENERGY」
した。関係自治体と交渉した結果、地域のコ
ミュニティーセンター建設用の造成土として
全量再利用していただきました。
地球防衛軍メンバー
チャレンジ特別賞
ダムに流れ着く流木を
チップ化してリサイクル
長野支店大町営業所配電課
サークル名:
「大北六人衆」
社内ネットワークの環境部ホームページ
「地球環境を守る身近なアイデア」の例
●冬季は、浴室の二重サッシの間に発泡スチ
ロールを挟んでおくことで、浴室の暖かい空
気が室外に逃げるのを防ぐ。
●ホットカーペットやこたつの下に断熱シートを
敷き、熱が床下に逃げるのを防ぐ。
●プラスチックごみを出さないために、
おかずは市
販のものを買わず、
なるべく家で手作りする。
●運動のためにも、近所へ買い物に行くときに
は徒歩か自転車を使用する。
配電線の保安のために伐採した木やダム
に流れ着く流木は、廃棄物として処理してい
エントランスの小径沿いに流木チップを配した
ました。これらは自然からの「めぐみ」です。こ
アートカフェ“森と人と”
(長野県白馬村)
の「めぐみ」の有効活用法をメンバーで検討
した結果、
チップ化して再利用することが環
境にとって最も有効だと考えチャレンジしまし
た。このチップは地元自治体などのご協力を
得て、長野県白馬村の長野オリンピッククロ
スカントリーコース「スノーハープ」やガーデ
ニング材として利用していただいています。
大北六人衆メンバー
●冬季は、湯船に発泡スチロール板を浮かべて
おくことで、湯が冷めるのを防ぐ。
49
目標14 中部電力環境懇話会など社外評価システムの充実
社外評価システム
当社は環境管理レベルを向上するた
「消費生活アドバイザー・消費生活コンサ
め、社外のさまざまな方に当社の姿勢・
ルタント」の皆さまとのコミュニケーショ
取り組みを説明したうえで、
ご意見ご要
社外評価システムの概要
望を承ること、
それを社内で十分に検討
ンルートを構築し、それぞれの立場から
評価を受けています。
学生エコモニター
レディースエコプラザ
人数
18名
20名
970名
400名
特徴
学者・ジャーナリストなど有識者
21世紀を担う若者
家計を預かる身近な生活者
企業と消費者のパイプ役
ツール
懇談・施設見学
懇談・施設見学・インターネット
インターネット
懇談・施設見学・アンケート
して施策に反映していくことが必要と考
えています。そこで、
キャリア、
年齢など
が異なり、環境問題に対してさまざまな
視点を持つ「有識者」、
「学生」、
「主婦」、
消費生活アドバイザー
消費生活コンサルタント
環境懇話会
「環境懇話会」新名古屋火力発電所を見学
「学生エコモニター」浜岡原子力発電所 PR 館で懇談
P75
「消費生活アドバイザー・消費生活コンサルタント」
碧南火力発電所を見学
P76
P77
社外から受けた表彰
環境保全に対する取り組みや省エネ
から高い評価を受け、当社および従業
これからも受賞を励みに環境問題に
ルギー技術、電気保安技術などが社外
員が各種の賞をいただきました。
積極的に取り組みます。
環境関係の主な受賞(2001年度)
受賞名
主催
受賞対象
受賞理由
中部経済産業局
長野支店飯山営業所
飯田支店駒ヶ根営業所
飯田支店南向ダム管理所
電気保安の確保に顕著な功績
三重県環境功労賞
三重県
川越火力発電所
地域の環境保全のために環境活動を継続的に実施
岐阜市都市景観賞「優秀賞」
岐阜市
岐阜支店ビル
魅力ある街づくりと都市景観への配慮
超高効率ヒートポンプ「ウルトラハイエフ」
技術的革新性や省エネ性、導入実績
電気保安功労者
中日産業技術賞「経済産業大臣賞」 中日新聞社
空気調和・衛生工学会特別賞
(社)空気調和・衛生工学会
岡崎支店ビル
空調設備の省エネルギー性の維持・改善および維持管理方法の
改善に関し、20年間にわたって積み上げた業績
澁澤賞
日本電気協会
(社)
耐雷架空地線(住友電気工業(株)
と
共同開発)
電気保安に関する発明・工夫に功績
(社)遠赤外線協会
プラスチック製品の連続式アニール
装置((株)
ノリタケカンパニーリミテド
と共同開発)
プラスチック製品の歪み除去、処理時間の短縮化、
エネルギーの省
力化など消費者・工業ユーザーの評価が高く、独創性に富んだ優
れた製品・技術
(財)地球・人間環境フォーラム
など
2001年版地球環境年報
環境方針を軸に、
それを実現していく仕組みを解説、社内外の評価
を積極的に導入し、
コミュニケーションツールとしての信頼性向上
「十年賞」
(社)遠赤外線協会
「優秀製品・技術賞」
環境レポート大賞「優秀賞」
50
指針4
指針4 グループ企業・取引企業とともに
環境問題に取り組みます。
善
的改
続
継
plan
do
2001年度における方針・方向性
2001年度における重点的な取り組み
●環境対策におけるグループ企業との
●「グループ環境対策会議」の機能強化
結束強化
(テーマ別ワーキンググループ設置など)
●環境対策における取引企業との連携強化
●「グリーン調達指針」
(仮称)の導入検討
action
check
2002年度に向けた重点的な取り組み
2001年度末における達成状況への評価
●グループ独自の環境マネジメントシステム認証制度の
●グループ企業従業員を対象にした
導入検討
環境教育教材の共同制作
●グループ企業の環境報告書作成を支援・協力
●グループ版環境会計の導入
●「グリーン調達指針」
(仮称)の策定
●グリーン購入のさらなる対象品目拡大と
全社統一の指針策定が必要
51
目標15 環境対策面におけるグループ企業との結束強化
グループ企業は多様な技術を活用し
対策面から支援するため、
セミナー・見
て、積極的に地球環境問題に取り組ん
学会の開催や環境教育教材の共同制作
でいます。当社はグループ企業を環境
などさまざまな分野で協力しています。
中部電力グループ環境対策会議
2001年4月に「中部電力グループ環
環境経営セミナー
境対策会議」
(40社参加)を設立しまし
2002年4月、
名古屋市内で開催したセ
た。全体会議や環境先進企業の見学
ミナーに当社、
グループ企業の役員・従
豊橋技術科学大学教授 藤江幸一氏
会、環境経営セミナー開催のほか、
「環
業員、
取引企業様などおよそ300名が出
演題:環境負荷低減を目指した循環型
境教育教材の共同制作」
「グループ版
席して、記念講演や環境問題への取り
環境会計」をテーマにしたワーキング・
組み紹介に熱心に耳を傾けました。
【記念講演】
社会の構築と企業の役割
【環境問題への取り組み紹介1】
グループを設置しました。
鹿島建設(株)様
2002年度は実効性の高い活動を目
テーマ:鹿島における環境保全活動
指して、
グループ独自の環境マネジメン
【環境問題への取り組み紹介2】
トシステム認証制度の導入などに取り
当社事業開発部
組みます。
テーマ:医療廃棄物処理装置の開発と
全体会議
4月と7月に開催して、地球温暖化の
最新動向や環境関連の法規制、
グルー
プ各社の取り組みについて情報を共有
化しました。
見学会
11月に(株)
INAX様の榎戸工場(愛知
県常滑市)を訪問して、
廃棄物削減対策、
ごみの分別回収などを見学しました。
実用化
当社とグループ企業の役員・従業員およそ300名が
出席した環境経営セミナー
テーマ別ワーキング・グループ
グループ各社共通のニーズや課題に
効果的に対応するため、任意参加によ
る二つのワーキング・グループを設置し
ました。
環境教育用CD-ROM
テーマ
地球環境問題の動向について意見を交換する全体会議
ワーキング・グループが制作した
参加企業
成果
環境教育教材の共同制作
5社
CD-ROM形式の環境教育教材を制作、
グループ各社へ配布
グループ版環境会計
4社
グループにおける2001年度の環境保全コストを集計 P11
「環境教育教材」ワーキングに参加した(株)シーテックの下島英俊氏
教育を受ける側から見て、分かりやすい内
容にまとめるため、
イラストや簡潔な表現に気
を配りました。当社では新入社員研修におい
て、
この教材を利用していますが、大変好評
で安心しています。グループ各社でも積極的
に利用してください。
(株)INAX様榎戸工場の見学会
52
新入社員研修の講師を務める下島氏
(中央)
目標15 環境対策面におけるグループ企業との結束強化 指針4
グループ企業のISO14001
取得状況
環境保全の取り組み例
中電静岡工営(株)
(株)中部プラントサービス
2001年度末において、
グループ企業
のうち、
6社がISO14001による環境マ
ネジメントシステムの認証を取得して
います。特に、
(株)シーテックは全社
(本店および6支店)において認証取得
を達成しました。また、
(株)
トーエネッ
クは「社内認証制度」を2002年1月から
試行し、
4月から本格的に導入しました。
2000年度以前に取得
(株)中部グリーナリ
(本社)
(株)テクノ中部(本店)
ダム流木・伐採木を粉砕したチップの実証試験
エコマーク取得商品の防水防錆塗膜材
「Myルーファー」
ダムの流木・伐採木の再資源化推進
無害・無産廃の防水防錆塗膜材を販売
ダムに漂着する流木や保安伐採した樹木
建物の屋根や壁、配管類の防錆などに使用
などは焼却処理してきましたが、
ダイオキシン類
する塗料には、有害物質を含んでいるものが多
の排出抑制のため、粉砕処理に変更していま
くあります。同社販売の防水防錆塗膜材「My
す。粉砕後のチップの有効利用を図るため、
ルーファー」
(水系完全一液型)
は有害物質を
(株)
トーエネック
舗装材としての直接利用や園芸用培養土へ
含まず、PRTR法の規制を受けないこと、既存
(本店および名古屋本部、瀬戸営業所、半田営業所)
の実証試験などさまざまな再資源化を進めて
塗料の3倍長持ちすること、容器もリサイクル利
います。
用できることから産業廃棄物を削減するという
TEL
(054)
285-9190
優れた特徴を持っています。
(株)中部プラントサービス
(本店)
(株)
シーテック
(本店)
愛知電機(株)
(本社・工場)
2001年度に取得
(株)
シーテック(大江分室、遠若分室、静岡支社、
TEL
(052)
679-1215
三重支社、岐阜支社、長野支社、岡崎支社、飯田支社)
トーエネック
http://www.chubuplant.co.jp
(株)テクノ中部
(株)ニッタイ
社内認証制度の流れ
社長(常務会)
認証制度導入の決定
安全・環境部
制度の主管
全社受審計画の策定
1 審査業務の委託契約
3 審査実施依頼
ダイオキシン類の測定分析装置
2 年度受審計画報告
支店・本部など
(株)トーエネックサービス
個別受審計画の調整
審査の実施
計画調整
6 審査の実施
7 審査結果報告
極微量物質として高い分析精度が要求され
るダイオキシン類について、試料採取・分析から
4 個別受審
5 個別審査計画
ダイオキシン類の測定分析体制の充実
測定結果報告まで全工程を一貫して実施する
体制を整えました。測定は焼却炉の排ガスをは
7 審査結果報告
(主管部)
じめ、水、土壌、大気と環境中のあらゆるものを
対象にしています。同社はどこへでも出張し、
お
客さまのご希望に沿った測定を行います。
支店・本部などの
直轄営業所
環境対策推進会議
審査結果の判定
社内認証
EMSの構築・運用
受審
8 判定結果
9 認定証交付
TEL
(052)
614-7162
http://www.techno-chubu.co.jp
中部電力(株)三重支店に設置された乾燥方式のごみ処理機
業務用生ごみ処理機の製造・販売
特定の微生物を一切添加せず、生ごみに付
着している微生物を増殖させて、
ごみを分解さ
せる処理機の製造・販売を展開しています。ま
た、
お客さまのニーズに合わせて乾燥方式のご
み処理機も販売しています。
TEL
(052)
933-7654
53
指針4 目標 15 グループ企業との結束強化
環境保全の取り組み例
(株)コムリス
(株)
トーエネック
愛知電機(株)
衣浦工場
(愛知県碧南市)
空調用フィルタの自動洗浄
消滅型業務用生ごみ処理機
火力発電所から発生する
ビル空調用フィルタの
消滅型業務用生ごみ処理機の
副生物の有効利用推進
洗浄事業に進出
製造・販売
碧南火力発電所から発生する石炭灰・石こ
大規模ビルの空調用フィルタは使用後、産
本装置は、微生物による好気性分解処理方
うをセメントなどへ再資源化するため、中部電力
業廃棄物として処分されていました。同社は社
式を採用し、分解に必要な3条件(水分・温度・
(株)
・太平洋セメント
(株)の共同出資で設立
内ベンチャー制度第1号の新会社を設立し、中
酸素)
をコントロールして、生ごみを水と二酸化
されました。同社は多品種化による有効利用拡
部地区初のフィルタ自動洗浄作業に進出しま
炭素に分解します。処理槽には街路樹の剪定
大を図るため、2001年5月に製造プラントを増
した。繰り返し使用できることから廃棄物発生
材のチップを投入し、
2か月間連続投入が可能
強するとともに、技術開発の研究を推進してい
量を削減するとともに、経費面からも約40%の
なうえ、
24時間で10分の1に減容され、分解時
ます。 コストダウンが可能となります。
に発生する臭気はダブル消臭方式(水洗浄+
TEL
(052)
212‐2792
TEL
(052)
652-9938
活性炭)
でほとんど臭いません。保守契約締結
http://www.filltech.co.jp
でメンテナンスを全て請け負います。
TEL
(0568)
35‐1217
(株)シーテック
愛知金属工業(株)
http://www.aichidenki.jp
中電ウイング(株)
障害者雇用促進のための会社「中電
ウイング(株)」は、
2002年2月名古屋市
南区において、新社屋の起工式を行いま
した。完工は2002年8月末の予定です。
ウインドファーム完成イメージ
循環式水洗トイレ「モナレット」
建物は印刷・商事部門などが入る本館
と園芸棟・温室から成ります。
(株)青山高原ウインドファームへ
バイオを利用した
また、
2001年末に募集したシンボル
事業参加
循環式水洗トイレの製造・販売
マークとテーマソングも決定しました。
三重県において風力発電事業を計画してい
トイレシステム「モナレット」はバクテリアを利
る第3セクターの(株)青山高原ウインドファー
用して汚物を分解、臭いを除去し、処理水を循
ムへ出資、事業参加しました。同事業は2003
環・再利用しています。配水管工事が不要で設
年4月の営業運転開始を目指して、風力発電機
置場所を選ばないこと、移動・移設が簡単にで
20基(出力合計14,000kW)
を設置する計画
きることから、水力発電所や工事現場などの仮
です。同社は長年培った送電・発変電技術など
設トイレとしても好評を博しています。
を利用して、風力発電の計画から運転保守に
TEL
(0568)
81-4826
至るまで総合的なノウハウを保有しています。
TEL
(059)
213-7772
http://www.ctechcorp.co.jp
54
三つの翼の形は、WI
NGのWを表現するとともに、
同社で働く人たちが、仕事を通して自立・成長していく
期待を込めています。三つの翼が向いている赤い球
は
「夢」
であり、
「力の結集」
を意味しています。
TEL
(052)
249‐2129
目標16 環境対策面における取引企業との連携強化
指針4
グリーン購入(環境負荷の少ない製品などの購入)の普及拡大
事務用品類調達の電子取引化
97年度にグリーン購入ネットワーク
当社は、
2000年12月に(株)ジャパ
(GPN)※に加入するなど、
グリーン購
入に関する情報を収集して、
購入品目の
拡大に積極的に取り組んできました。
さらに、
取引企業との連携を強化して、
グリーン購入の例
資機
ン・イーマーケット※へ資本参加し、
【エコマーク商品】
材の電子調達を開始しました。
2001年
鉛筆類、蛍光ペン、
マジックペン、
度は、事務用消耗品の電子調達を導入
セロテープ、
ソフトクリアケース、
し、調達コストの削減に努めました。事
個別フォルダー、
フラットファイル、
グリーン調達の普及促進を図るため、
全
シャープペンシル、
務用消耗品のカタログには「商品を生
社的な方針として「グリーン調達指針」
シャープペンシル替え芯、
産する段階から省資源に努める」
「再利
を2002年度中に制定する予定です。
ボールペン、
ファイルボックス、
用できる材質を選ぶ」
「分別して捨てや
目的
チューブファイル、
すい」
「環境と人体の安全性に配慮」な
「中部電力環境宣言21」の「(指針4)
ペットボトル再生作業服など
ど環境配慮の観点から商品を選定でき
環境対策面における取引企業との連携
【再生紙使用マーク商品】
るようにマーク表示されており、事務用
強化」に基づき、
環境負荷の少ないサー
付せん紙、
コピー用紙、名刺用紙、
ビス、製品の購入・調達(以下、
グリーン
国際エネルギースターロゴ商品
調達)を企業間取引に取り入れていくこ
とにより、地球環境保全に努めます。
評価
企業の環境管理評価
消耗品についてもグリーン調達を拡大
しています。
パソコン、ディスプレイ、
コピー機など
※:インターネットを利用した企業間の電子取引市場を運営する会社
http://www.j-emarket.com
【その他】
電気自動車、ハイブリッド車、
フライアッシュ有効利用建築資材、
調達システムの概要
再生アスファルトなど
ISO14001などの認証、または独自
(株)ジャパン・
イーマーケット
2 注文データ
の評価基準
製品の環境評価
※:環境への負荷が少ない製品やサービスの優先的購入を進める
消費者、企業、行政の全国ネットワーク。
会員数2,637団体(2002年4月時点) http://www.gpn.jp
承認・注文
グリーン購入の導入実績(2001年度末時点)
社会的評価基準を利用、または独自
の評価基準
1 商品選定・
導入数 導入比率
22,
678台
91%
18台
0.
3%
106台
2%
81台
91%
事務用消耗品
通販会社
当社
パソコン
(国際エネルギー
スターロゴ商品)
ハイブリット車
電気自動車
電動フォークリフト
3 商品納入
(翌日納品)
電気自動車、電動フォークリフトとペットボトル再生作業服
55
指針4 目標 16 環境対策面における取引企業との連携強化
請負工事における取引企業と一体となった環境対策の推進
変電所新設工事における伐採樹木の
リサイクル
基幹系統建設センター 掛川工事所 山岸 登
基幹系統建設センターでは、変電所
変電所造成工事に伴い発生する伐採樹木の処理は、環境面・コ
工事に伴って発生する伐採樹木を廃棄
スト面から大きな課題となっています。
物として処理していました。
2001年度
今回、
その伐採樹木をチップ化し、道路沿いの斜面緑化の生育
の「静岡変電所新設工事」において、伐
基盤材として良好な結果を得ることができました。地球環境保全に
採樹木のリサイクルのために、現地で
貢献できたことを大変うれしく思うとともに、
自分自身の環境に対する
チップ化し、種子、肥料などを混合した
生育基盤材として道路沿いの斜面へ吹
意識も高まりました。今後も環境に配慮した工事を進めていきたいと
思います。
き付けました。
チップ、種子、肥料などの混合作業
道路沿いの斜面へ吹き付け
生育・発芽した種子
火力発電所のガスタービン
吸気フィルタのリサイクル化
蒸気
タービン
火力発電所のガスタービンは、空気
を燃焼用に使用するため、空気の取り
入れ口に吸気フィルタが取り付けられて
空気圧縮機
ガス
タービン
発電機
います。吸気フィルタは異物の侵入を
防止することにより、
燃焼用空気を圧縮
燃焼器
復水器
する空気圧縮機の健全性を確保してい
変圧器
ます。使用済みの吸気フィルタは、産業
廃棄物として埋立処分していましたが、
メーカーと協力して2001年度から溶融
処理し、
鉄塊とスラグ(フィルタに付着し
たごみなど)に分離しています。 スラグは中層路盤材に、また鉄塊は
鉄材としてリサイクルすることにより、
2001年度は24.3tのフィルタを有効利
用できました。
ガスタービン吸気フィルタ
56
蒸気
タービン
指針5
指針5 環境とエネルギーに関する
コミュニケーションを深めます。
善
的改
続
継
plan
do
2001年度における方針・方向性
2001年度における重点的な取り組み
●ホームページを積極的に利用した
●インターネットを中心とした
コミュニケーション推進
コミュニケーションの充実
●環境広報を展開するうえでの
●幅広いメディアからの環境情報発信
統一的なメッセージ作成
●環境広報用統一メッセージの制定
action
check
2002年度に向けた重点的な取り組み
2001年度末における達成状況への評価
●環境パフォーマンス指標の導入による
●ホームページなどを利用した
定量的で分かりやすい情報発信
双方向コミュニケーションの強化
●インターネットを中心とした双方向コミュニケー
●お客さま参加型環境広報の充実
ションの充実、定期的な環境情報の発信
●環境広報用統一メッセージ
「あなたとわたしのできること」の定着
57
環境に関する情報公開や対話ツールの充実
目標17 地球環境年報の発行
インターネットを利用した
情報公開の推進
お客さまの「声」共有化
システムを導入
関する情報公開とコミュニケーションを
ユニークな登場人物を相手に環境問
多様化するお客さまのご意見ご要望
目的として、
94年以来毎年6月に発行し
題を学習するホームページ「エコラン
をスピーディーに事業活動に反映する
ています。
2001年版地球環境年報は、
ド」
(99年12月開設)の内容を充実して
ため、お客さまの「声」を一元的に集
ホームページの利用、
中部グリーン電力
います。2001年度はエコランド発電所
約、分析する仕組み「お客さま対応シス
基金の申し込みはがき添付など読者
(火力発電所の「電気を作るしくみ」と
テム(御意見VAN)」を2000年10月か
サービスを充実するとともに、
初めて英
「環境を守るしくみ」コーナー)や環境
ら社内ネットワークに導入しています。
当社の環境問題への取り組み全般に
語版を発行しました。
キーワードのクイズコーナーを追加し
また、第5回環境レポート大賞(主催:
ました。
財団法人地球・人間環境フォーラムな
また、
2001年度における環境ホーム
ど)の優秀賞を受賞するなど高い評価
ページのヒット数21,983件、地球環境
を受けました。
年報の請求など133件、その他の問い
2002年度は本報告書のほかに、温暖
合わせは88件でした。
化に焦点をあてたエコレポートおよび
さらに、
(株)N T T エックス主催の
事業場別環境報告書を発行するととも
「環境 goo 大賞」Web サイト部門審査
に、
さらに専門用語や表現など読みやす
員特別賞を受賞しました。
い報告書を目指して、消費生活アドバイ
環境goo http://eco.goo.ne.jp
御意見VAN
ザー4名の方にチェックしていただきま
した。 P50,82,85
(財)地球・人間環境フォーラム
http://www.shonan-inet.or.jp/~gef20/gef/
お客さまの「声」
を一元的に集約
環境goo大賞
「Webサイト部門審査員特別賞」
環境レポート大賞「優秀賞」
電力設備から発生する電磁界について、国内外の公的機
関が数多くの研究結果を総合的に評価し、
「居住環境にお
ける電磁界については、人の健康に有害な影響があるという
確たる証拠は認められない」としています。
以上のことから、当社は、
「電力設備からの電磁界が健康
に有害な影響を及ぼすことはない」と判断しています。
電磁界についての当社ホームページ
今後も、電磁界に関する科学的知見を高めるため、諸外国
の研究動向にも十分注意を払い、科学的に信頼できる客観的データを蓄積するとともに、
お客
さまに対し電磁界について正確な情報を発信します。
http://www.chuden.co.jp/torikumi/fr_denzikai.html
事業場別報告書
(松阪電力センター)
58
目標18 環境をテーマにした広報活動の展開
火力発電所構内に自然風庭園を開園
指針5
浜岡原子力館の入館者が
750万人を達成
ワイルドフラワー(野性的な雰囲気
ことを目指しています。
を持つ草花)を基調とした自然風庭園
環境面への配慮としては、
落ち葉や生
浜岡原子力発電所に隣接するPR展
「ブルーボネット」※が名古屋港に面し
ごみの一部を堆肥化し庭園内で利用し
示施設「浜岡原子力館」の入館者が、
た新名古屋火力発電所構内に2002年4
ています。また、太陽光発電設備、発電
2001年7月22日、開館(72年8月)以来
月開園しました。
所の温排水の熱を有効利用する「サ
750万人を達成しました。同館は、原子
この庭園は当社の創立50周年記念事
ニーハウス空調設備」や「土壌加温フラ
力発電への理解を深めていただくこと
業の一環として、火力発電所の緑地の
ワーガーデン(地中を暖め開花期間を
を目的に、発電所の運転開始前に開館
一部を皆さまにご利用いただくために
長くした花壇)」などを設置しています。
し、毎年およそ25万人の方が訪れてい
整備したものです。
※:庭園の愛称であるブルーボネットは、
ます。
アメリカ・テキサス州の州花
実物大の原子炉模型や放射線コー
56,200m2の敷地内には、季節ごとに
美しい花が咲き乱れる「ワイルドフラ
http://www.wfg-bluebonnet.com/
ナーなどさまざまな展示物を設置し
ワーの里」、
イギリスのトップガーデンデ
て、楽しく体験しながら、原子力発電の
ザイナーによる「モデルガーデン」、香
仕組みや安全性について学ぶことがで
りや感触を楽しめる「ハーブガーデン」
きます。
など、
22種類のガーデンがお楽しみい
ただけます。
さらに、
アメリカ・テキサス州の「ワイ
名古屋港ワイルドフラワーガーデン「ブルーボネット」
ルドフラワーセンター」
と姉妹提携を結び、
ワイ
ルドフラワーの学術研
究と庭園づくりに関す
浜岡原子力館
る情報発信の場となる
入園者でにぎわう
「ブルーボネット」
リサイクル材を活用した緑地整備
碧南火力発電所では、
2002年11月の
また、
整備にあたっては、
石炭灰などのリ
開園を目指し、
四季を通じて自然に親し
サイクル材を積極的に活用しています。
み、心の癒しを感じていただける緑地
「へきなんヒーリングガーデン」を整備し
ています。合わせて、
緑地内に周辺の自
然や動植物を観察できる「エコパーク」
エコパーク
ヒーリングガーデン
も設置して、既存のPR展示施設「へき
実物大の原子炉模型
なんたんトピア」とともに、
エネルギー・
環境学習の拠点として充実します。
「へきなんヒーリングガーデン・エコパーク」完成イメージ図
59
指針5 目標 18 広報活動の展開
ふれあい広場
「グリーン火力フェア」の開催
PR施設のご案内
いっしょにエネルギーのこと、電気の
当社事業活動へのご理解を深めてい
こと、
地球環境のことを考えてみません
ただけるように、事業場公開や地元行
か。皆さまのご来館をお待ちしていま
事への出展など草の根的な広報活動も
す。
(入館無料)
積極的に展開しています。例えば、すべ
ての火力発電所において、地域の皆さ
まを対象にしたふれあい広場「グリーン
火力フェア」を開催しています。
2001年
川越電力館
「テラ46」
度の来場人数はおよそ2万人でしたが、
(2002年6月時点)
なかでもリサイクル品の展示コーナー
施設名
住所・電話番号 や不要品を使った工作・ガーデニング教
〒460-0008
室は大変な人気を集めました。
でんきの科学館
名古屋市中区栄2-2-5
TEL(052)
201-1026
(代)
浜岡原子力館
新エネルギーホール
〒437-1695
静岡県小笠郡浜岡町佐倉5561
TEL(0537)
85-2424
〒510-8587
川越電力館「テラ46」 三重県三重郡川越町大字亀崎新田字朝明87-1
TEL(0593)
63-6565
〒447-0824
へきなん たんトピア※
愛知県碧南市港南町2-8-2
TEL(0566)
4
1-8500
ガーデニング教室(四日市火力発電所)
〒478-0046
知多電力館
愛知県知多市北浜町23
TEL(0562)
55-8311
〒428-0504
井川展示館
静岡県静岡市井川字西山沢1956-1
TEL(054)
260-2307
〒441-2525
奥矢作揚水発電館
愛知県北設楽郡稲武町大字小田木字大水別
TEL(05368)
2-3087
〒460-0008
不要品を使った工作教室(四日市火力発電所)
電気ビルプラザ C′
s
名古屋市中区栄3-17-12
TEL(052)
24
2-3530
※:リニューアル工事のため2002年6月∼11月2日まで一時閉館
「知って得するエコロジー」の発行
環境問題や電気の上手な使い方など
温暖化・リサイクル・新エネルギー・ごみ
身近な話題を新聞コラム広告「お話横
減量といった環境に関する内容につい
丁」
(中日新聞・静岡新聞・信濃毎日新聞
て、
2002年2月、小冊子「知って得する
など計8紙に毎月15・25日掲載)として、
エコロジー お話横丁」に取りまとめて
75年度から掲載してきました。
発行しました。
96年度以降に掲載したものから地球
60
開館(営業)
時間
AM9:30∼
PM5:30
休館日
毎週月曜日(ただし祝日・
振替休日の場合は翌日)
、
第3金曜日、年末年始
(ただし春・夏休み中は無休)
AM9:00∼
PM5:00
AM9:00∼
PM4:40
AM9:30∼
PM5:00
AM9:00∼
PM4:30
AM9:00∼
PM4:00
AM10:00∼
PM4:00
AM10:30∼
PM6:30
毎月第3月曜日(ただし
祝日・振替休日の場合は翌日)
、
年末年始
毎週月曜日(ただし祝日・
振替休日の場合は翌日)
、
第3金曜日、年末年始
毎週月曜日(ただし祝日・
振替休日の場合は翌日)
、
年末年始
毎週月曜日(ただし祝日・
振替休日の場合は翌日)
、
年末年始
毎週金曜日、年末年始
毎週月曜日、
毎月第3日曜日、
年末年始
毎週水曜日、年末年始
指針6
指針6 環境保全に向けお客さまをはじめ
世界の人々とともに行動します。
2001年度における重点的な取り組み
善
的改
続
継
●負荷率改善に寄与するさまざまな
料金メニューの提供
●エコアイス、
エコベンダー、家庭用給湯機など
負荷率改善に資する機器、
システムの普及促進・開発
2001年度における方針・方向性
●NPOと協働した小学生向け環境教室や、
●お客さまへの効率的
エネルギー利用の支援
plan
do
記念日植樹券プレゼント、参加型植樹の実施
●学校への出前教室などによる
●地域と連携した環境対策の実施
次世代教育の推進
●海外への環境技術支援、
●タイにおける石炭火力プロジェクトへの参画
交流協定締結など国際協力の拡大
●ブルガリア、
インドネシアの火力発電所改修など
地球温暖化防止に寄与する事業の受注
●中国、
カタールにおける交流協定の締結
action
check
2002年度に向けた重点的な取り組み
2001年度末における達成状況への評価
●料金メニューのさらなる多様化、
●負荷率改善に寄与する料金メニューの
お客さまコンサルティングなど
多様化とご契約いただくお客さまの増加、
効率的なエネルギー利用の支援強化
高効率機器の開発・発売
●2002年度から導入された「総合的な学習の時間」を
●NPOとの連携強化と各事業場の
利用した次世代層対策の充実
地域性・独自性を生かした環境対策の展開
●NPOとの連携による環境教室、
●海外技術協力、国際交流などを通じて、
地域緑化活動などの推進
海外事業展開に関するノウハウや
●さまざまなプロジェクト、
コンサルティング事業など
知見のさらなる蓄積
海外事業に関する情報収集強化
58
61
目標19 お客さまへの効率的エネルギー利用の支援
電力需要が伸び続けるなかで、電気
きません。当社は、
エネルギー効率の高
さまの効率的エネルギー利用に協力し
の使用に伴うCO2排出量の削減はお客
い機器の研究開発、お客さまに効率の
ています。
さまのご協力なしでは進めることがで
高い電気機器をお奨めするなど、お客
負荷平準化
日本では、夏の午後に多くの冷房機
器が稼働するなど、
季節や時間帯によっ
1日の電気の使われ方(夏)
3,000万kWh
て電力需要に大きな格差が生じます。
2,500
電力供給設備は、電力需要のピークに
2,000
合わせて作らなければならないことか
1,500
ら、
ピークが押し上げられると、新たな
1,000
設備が必要となります。また、設備の稼
500
働率が低下すると供給コストをアップす
0
2001年度
90
80
ることになります。
当社は、
この電力需要の格差を縮小
し(負荷平準化といいます)、設備を有
効に利用できるように、
お客さまのご理
解・ご協力を得ながら、契約メニューの
1
3
5
7
9
11
13
15
17
19
21
23時
●2001年度の最大電力を記録した7月24日の需要カーブです。
●夜間の電力消費は、昼間の半分以下です。
1. 対策前
最
大
電
力
2. ピークシフト
A機
最
大
電
力
3. ピークカット
最
大
電
力
移行
減
少
減
少
A機
抑制・停止
多様化や機器・システムの普及を進め
ています。
A機
B機
お客さまにご協力いただける負荷平準化の方法として、
ピー
B機
B機
A機
A機
A機
クシフト、
ピークカットがあります。右のグラフは、
ある事業場
の例で、1のグラフは通常の運転状態で、
ピーク時にA・B・C
機が同時に稼働。
2はピーク時にA機の使用時間帯をずらす
C機
C機
C機
ピークシフト。
3はピーク時にA機を停止させるピークカット
で、
どちらも最大電力を減少させることができます。
また、夜
間電力を使用する蓄熱槽の設置も有効な方法です。
操業時間
操業時間
操業時間
名古屋港水族館へ超高効率ヒートポンプを導入
62
2001年11月にオープンした名古屋港
層を破壊しない代替フロンを採用し、
2001年度の「中日産業技術賞」を受賞
水族館北館は、世界最大級の約24,600
ローレンツサイクルと呼ばれる新冷媒
しました。
m3 のプール水量を有し、バンドウイル
サイクルを世界で初めて実用化したこ
カやベルーガ(シロイルカ)などの鯨類
とにより、
エネルギー効率が従来機に比
を飼育しています。このプールの水温
べ約50%向上しました。
調整用設備として、高い省エネルギー
さらに、名古屋港水族館では、
ヒート
性・信頼性、低ランニングコストが評価
ポンプの冷却水および熱源水として、外
され、当社開発の超高効率ヒートポン
気に比べて夏冷たく、冬温かい名古屋
プ「ウルトラハイエフ」が設置されてい
港の海水を活用しています。
ます。
「ウルトラハイエフ」は、省エネル
「ウルトラハイエフ」は、
冷媒にオゾン
ギー性、環境保全性が高く評価されて、
P50
中日産業技術賞「経済産業大臣賞」
名古屋港水族館設置のウルトラハイエフ
目標 19 効率的エネルギー利用の支援 指針6
自然冷媒(CO2)利用の
家庭用給湯機発売
家庭のなかで消費するエネルギーの
3分の1は給湯に使用されています。こ
の給湯エネルギーを削減できれば、家
計だけでなく、
地球環境にも貢献できる
ことから 、ヒートポンプに自 然 冷 媒
(CO 2 )を用いた家庭用給湯機「エコ
キュート」をダイキン工業(株)様と共同
開発しました。
「エコキュート」は、
冷媒としてフロン
ではなく、自然界に存在するCO 2 を利
用しているため、オゾン層を破壊せず、
夜間騒音を低減するため、東京電力
蓄熱受託制度の普及
(株)様、
関西電力(株)様、
メーカー4社
と共同で、新冷媒利用の高効率エコア
蓄熱式空調システムの普及促進のた
イスを開発し、
2001年5月から発売しま
め、
99年4月から蓄熱受託制度を開始し
した。
ました。この制度は、当社がお客さまの
オゾン層を破壊しない代替フロンガ
建物にヒートポンプ・蓄熱槽など蓄熱式
ス(R407C)を利用するとともに、
高効
空調システムの熱源側設備を設置・所
率型モーターの採用などにより、
約60%
有するとともに、合わせて運転・保守も
のピークシフトを達成しました。従来の
行い、冷暖房に必要な熱を供給するも
エコアイスに比べてエネルギー効率を
のです。
約50%向上しました。
お客さまには、
初期投資の大幅な軽減
また、夜間のエコアイスの騒音は、従
や運転・保守業務の省力化などのメリッ
来に比べ約10%低い55dB(A)以下と
トがあります。
2001年度末までに11件
低騒音化も実現しました。
のご契約をいただきました。
温室効果ガスの排出を抑制することが
できます。また、
大気中の熱を汲み上げ
地域熱供給事業への取り組み
て90℃のお湯を沸かすヒートポンプ方
1カ所または数カ所の熱供給プラント
式を採用しているため、消費電力が少
から、複数の建物に配管を通して冷水・
なく、年間の CO2 排出量もガス給湯器
温水・蒸気を送り、
空調・給湯を行うこと
の6割に抑制可能です。
さらに、低料金の深夜電力を主に利
用するため、
ランニングコストがガス給
湯器の6分の1となり、経済性にも優れ
を地域熱供給といいます。
蓄熱ユニット
室外機ユニット
最新の高ピークシフト型エコアイス
個々の建物ごとに空調などを行う従
来のシステムに比べ、省エネルギー、環
境負荷の低減、防災機能や都市美観の
ています。
エコアイス、エコベンダーの普及
向上などのメリットがあり、都市排熱な
どの未利用エネルギーを活用すればエ
割安な料金メニューを利用できるう
え、CO2 排出量が少ない夜間電力を使
う蓄熱式空調システムを推奨していま
す。
2001年度は、
エコアイスなどの蓄熱
式空調システムに832件のご契約をい
ただき、
24,847kWのピークシフトを達
ネルギー効率・環境保全効果を高める
ことができます。
現在、名古屋栄4丁目地区、浜松アク
トシティ駅前地区、JR 東海名古屋駅周
辺地区の地域熱供給事業に参画してい
ます。
成しました。
自然冷媒
(CO2)
を利用した家庭用給湯機「エコキュート」
また、
電力需要がピークとなる夏季午
後の消費電力を90%カットするエコベ
新冷媒利用の
高効率エコアイスの開発・発売
ンダー(省エネルギー型清涼飲料用自
料金の安い深夜電力で氷やお湯を
2001年度は、
30,591台設置していただ
つくり、昼間の空調にご利用いただくの
き、
15,143kWのピークカットを達成し
がエコアイスです。ランニングコストや
ました。
動販売機)の普及活動も行っています。
63
目標20 地域と連携した環境対策の実施
環境NPO「中部リサイクル運
動市民の会」との協働事業
NPO法人「中部リサイクル運動市民
の会」
(萩原喜之代表)と当社の協働事
業として、
99年から実施している小学生
対象の環境教室のほか、新たに記念日
植樹券プレゼントに取り組みました。
特定非営利活動法人
中部リサイクル運動市民の会
TEL(052)
931-8180
http://www.es-net.sf21npo.gr.jp
環境教室
名古屋市と近郊の小学生40名を対象に、2001年9月から
12月にかけて4回シリーズで実施しました。参加した子供たち
は楽しみながら、
エネルギー・環境の大切さを学びました。
【実施内容】
第1回 地球のヒミツ!海からのメッセージ
第2回 地球のあれこれ!ごみ・気温・森・海はどうなっている?
第3回 暮らしのヒミツ!電気はここで生まれる
第4回 The Earth & エコロジーPARTY
川越電力館「テラ46」
を見学する参加者
記念日植樹券
当社創立50周年のお客さま謝恩キャンペーンの一環として、
抽選で5,000名のお客さまに「記念日植樹券プレゼント」を実
施しました。お客さまご自身やご家族の記念日に苗木や鉢植え
に交換できるほか、植樹を進めている国内外の市民団体へ寄
付したり、実際に植樹活動にも参加していただきました。2001
年5月から6月の募集期間(お客さま謝恩キャンペーン期間)に
おいて約3万件の応募があり、当選倍率は6倍を越えました。
地元学校へ「環境・エネルギー
教育」の出前教室
小学生と一緒に
公園植樹祭に参加
「段戸ふれあいの森事業」
における
植樹活動
(愛知県設楽町)
配布した苗木が立派に成長
緑豊かな地域づくりと地球温暖化防
2002年度から本格的に導入される
地域と連携して緑化を推進するた
止に協力するため、学校、公園、福祉施
「総合的な学習の時間」に先駆けて、当
め、
「お客さま参加型植樹」を99年度か
設など公共施設に22,500本の苗木を
社社員が地元の学校へ出向き、
「環境・
ら実施しています。
2001年度は静岡県
配布しました。
17年目を迎えましたが、
エネルギー」について教える出前教室
吉田町で造成中の公園植樹祭におい
地域のオアシスとして、
環境教育の実践
を実施しました。
2001年度は全社で83
て、地元の小学生、保護者、先生の皆さ
の場として、大切に育てられています。
回、
およそ4,000人の子供たちと一緒に
まと協力し、
ソメイヨシノ、
シイ、
やまもも
考えました。パソコンやワークシートを
などの苗木1,000本を植樹しました。参
利用して、電気とエネルギー、地球温暖
加した子供たちは、自分の植えた小さ
化や身近なごみ問題などについて、
クイ
な苗木が将来、大きな森に育つことを
ズを交えながら解説しました。
夢みながら、丁寧に植えました。
苗木の社外配布(85年度∼)
目標…2005年度までの累計280,000本
実績…2001年度末において累計222,000本
多治見市脇之島小学校のサツキ
(87年配布)
長野県の飯田女子高校(飯田市)
における出前教室
64
当社も参加した静岡県吉田町の公園植樹祭
岡崎市竜南中学校のツツジ・シャリンバイなど
(89年配布)
目標 20 地域と連携した環境対策 指針6
「緑のカーテンキャンペーン」
写真募集に500点の力作
環境パートナーシップ・CLUB
TEL(052)
931-3181
各事業場の取り組み
http://www.epoc.gr.jp
緑のカーテンとは、
アサガオなどのつ
名古屋支店
る性植物を窓際に植え、直射日光をさ
えぎるように利用すること。真夏のエア
社内ネットワークの支店ホームペー
コンの電力消費節約と清々しい景観づ
ジを利用して、個人・事業場単位の環境
くりを目的に、
アサガオなどの種23万袋
行動事例発表会を開催しました。
23事
を配布したところ、
500点の写真が寄せ
業場と270人が参加し、
資源の有効活用
られました。
や環境美化など日頃から実践している
名城大学開学75周年行事への出展
(右側の水槽は藻類繁
殖によるCO2固定研究の展示)
さまざまな取り組みを紹介しました。環
境教育トレーナーが力作揃いのなかか
ら、優秀賞5点を選定しました。
長野県北佐久郡望月町 布施小学校
木内理枝子先生と3年生の皆さん
夏休みは子供たちが当番制で水やりを
新エネルギーをテーマにした交流会
がんばってくれました。地域の方からも「き
れいですね」と声をかけていただき、地域と
のつながりを深めることができて、大変良
大学生が本店ビル
ショーウィンドウを改装
い活動となりました。
芸術を学ぶ大学生に作品発表の場を
社内ネットワークを利用して環境行動事例を発表
静岡支店
地元企業と協力して
環境先進地づくり
提供するため、本店ビルショーウィンド
静岡県中央部を南北に流れる大井川
ウの改装に当たって、
2001年度から愛
上流のダムには年間2,000m3の流木が
知県内の5つの大学参加によるコンペ
溜まります。この流木を回収し、焼却処
当社を含め地元企業14社が2000年2
方式を採用しました。
理していましたが、
97年度からチップ状
月に設立した環境啓発団体「環境パー
コンペの結果、
2001年9月から1年
に砕き、土壌の保温・保湿材としてリサ
トナーシップ・CLUB」
(2001年度末時
間、愛知県立芸術大学美術研究科の皆
イクルしています。また、
2000年度から
点で304社参加)において、
さまざまな
さまの作品を展示しています。当社は
はチャリティ販売しており、
2001年度の
活動や行事を展開しました。
芸術を志す大学生を支援するため今後
収益金84,000円を県緑化推進協会へ
も作品を募集・展示する予定です。
寄付しました。
道行く人の目を楽しませるショーウィンドウ
ダム流木をお茶の幼木育成用にリサイクル
【当社が担当した行事・イベント】
◎名城大学開学75周年記念行事への
出展(2001年9月)
◎フォーラム「化学物質による地球環
境汚染の防止」
(2001年10月)
◎循環型社会交流会
「新エネルギーの未来」
(2002年2月)
65
指針6 目標 20 地域と連携した環境対策
各事業場の取り組み
66
三重支店
長野支店
飯田支店
当社と一緒にエネルギーや環境問題
長野冬季オリンピック開催を機に、豊
当社を含めた飯田・下伊那地域の企
を考えていただく会「エコールみえ」
科営業所は美しい景観づくりを目指し
業・行政が連携して、
2001年10月に地域
(会員数3,200名)のセミナーを2001年
て、行政や他企業・団体と協力しながら
版環境マネジメントシステム「南信州い
12月、松阪市内で280名の参加者を得
オリンピック道路沿いの花壇整備を推
いむす21」を設立しました。各企業の
て開催しました。ジャーナリストで千葉
進しています。その取り組みが高い評
実情に合わせて無理せずに環境活動を
商科大学助教授の宮崎緑さんをお迎え
価を受け、
2001年度「アルプス花街道
実施し、
地域ぐるみで環境保全に挑戦し
し、
エネルギー・環境問題の動向や対策
花壇コンクール」において優秀賞を受
ようという活動です。
2002年3月に4事
などを分かりやすく説明していただき
賞しました。
業所が登録されました。
ました。
アルプス花街道花壇コンクール「優秀賞」
「いいむす」とは環境マネジメントシステム( E n v i r o n m e n t a l
Management System)のE
(いい)M(む)
S
(す)から名付けました。
講演するジャーナリストの宮崎緑さん
豊科営業所が整備したアルプス花街道の花壇
地域版マネジメントシステムの審査
岐阜支店
岡崎支店
火力センター
中津川営業所の公開スペース「ふれ
西尾営業所は吉良町内の小学校2校
知多火力発電所では、
構内に自生した
あい花広場」は地域行事や憩いの場と
の3・4年生を対象にユニークな体験型
苗木を採取し、
一区画に植樹する「ふる
して活用されています。所員一同、
訪れ
環境教室を開催しました。子供たちは
さとの森」の整備を進めています。PR
る方に楽しんでいただこうと毎年、花壇
電線ドラムを解体したプランター、
ダム
施設へ来場されたお客さまにも手伝っ
整備に努めてきましたが、その成果が
に溜まった落ち葉をリサイクルした緑化
ていただき、
2001年度末時点で326本
実って2001年度「花の都ぎふ」花かざり
用腐葉土を利用して花壇作りに挑戦。
がすくすくと成育しています。また、募
コンクールにおいて、
奨励賞を受賞しま
直射日光をさえぎる「緑のカーテン」を
金活動や不要品バザーにより得た資金
した。
目指して、アサガオの種をまき、大切に
を利用して、
草刈り機や肥料などを購入
「花の都ぎふ」花かざりコンクール奨励賞
育てました。
しています。
中津川営業所の「ふれあい花広場」
リサイクル材を活用して花壇作りに挑戦する小学生
「ふるさとの森」
整備を進める知多火力発電所所員
海外への環境技術支援など国際協力の拡大
目標21 国際交流の推進
地球環境問題に対して世界各国と連
携するため、エネルギーや環境に係る
国際会議への出席、海外電力事業者と
の提携、海外研究機関との情報交換な
どに取り組んでいます。また、研修生の
受け入れや社員の派遣を通じて、環境
対策や原子力の安全確保のための国際
交流を推進しています。
研修生受入件数
達成には、国際的な協調や原子力の平
の安全性向上を目的に、
(社)海外電力
和利用が重要になると強調しました。さ
調査会が国からの要請を受けて開催し
らに、エネルギー市場の規制緩和に伴
ているものです。各国の発電所所長ク
い、国際的な競争を通じた4つ目の E
ラスが浜岡原子力発電所を訪れ、品質
(Efficiency:効率性)の追求がエネル
管理活動や放射線管理・ヒューマンエ
ギー産業の潮流になると明確なビジョ
ラー防止対策などについて当社技術担
ンを示しました。
当者と意見交換を行いました。
また、
2002年3月、
韓国・ソウルで開か
この研修は92年から開催されており、
れた世界原子力発電事業者協会
浜岡原子力発電所では合計23回、
148
「電力
(WANO)※2隔年総会において、
(財)国際環境技術移転研究センターを
通じた国際交流実績
専門家派遣件数
テーマに講演しました。世界34カ国・地
9
(96)
1
(1)
域の関係者およそ350人に向けて、
原子
98年度
7
(69)
1
(1)
力の安全性や信頼性の向上が経済性に
99年度
10
(101)
0 もつながると指摘、
技術開発や品質管理
2000年度
12
(113)
0 の工夫などによって安全性を確保しな
2001年度
12
(97)
0 がら、運営効
(財)国際環境技術移転研究センター
http://www.iCETT.or.jp
(社)海外電力調査会を通じた国際交流実績
研修生受入件数
東欧の原子力技術者を対象にした研修
率の向上を図
インドネシア既設火力発電所の
熱効率向上プロジェクトが終了
る必要性を力
説しました。
専門家派遣件数
97年度
5
(40)
3
(4)
98年度
6
(45)
7
(8)
99年度
6
(38)
8
(9)
2000年度
4
(32)
12
(16)
2001年度
9
(63)
4
(5)
名の技術者を受け入れました。
自由化時代における原子力の選択」を
97年度
※:
( )は人数
指針6
2002年3月、
インドネシア・パワー社と
共同実施した「既設火力発電所の運用
基調講演を行う太田会長
※1:World Energy Councilの略。
1923年に設立された民
間エネルギー事業者を主体とした組織。約100カ国・地
改善による熱効率向上プロジェクト」が
終了しました。当社が有する火力発電
所の技術的ノウハウを提供して、
スララ
※:
( )は人数
域の電力、ガス、石油、石炭などエネルギー事業者が加
盟しており、
エネルギー関係の民間組織として世界最大
(社)海外電力調査会
http://www.jepic.or.jp
http://www.worldenergy.org
せるプロジェクトです。
※2:World Association of Nuclear Operatorsの略。
86年
のチェルノブイリ発電所事故を契機に発足し、
35カ国・
98年から99年にかけて現地共同調査
国際会議で太田会長が講演
世界エネルギー会議( WEC )※1が
地域の約130事業者が会員となる民間組織。会員間で
ヤ火力発電所3号機の熱効率を向上さ
を行ったうえで対策を実施した結果、
年
情報交換を実施して、原子力発電所の安全性と信頼性
を最高レベルに高めることが目的
間のCO2排出削減量は1万tという成果
http://www.wano-tc.or.jp
を達成しました。
2001年10月にアルゼンチン・ブエノス
アイレスで開催され、世界99カ国から
3,000人以上が参加しました。会議初
東欧諸国の原子力技術者を
対象に研修
日、当社太田会長が「協調と競争─21
世紀のエネルギービジョン」と題した基
2002年1月、ハンガリー、ルーマニア
調講演を行い、
3つの E(エネルギーセ
など東欧の原子力技術者10名を対象に
キュリティ、
環境保全、
経済成長)の同時
した国際研修を実施しました。原子力
最終報告会であいさつする佐藤環境部長
67
火力発電所の熱効率向上、老朽化し
た熱供給施設や石炭火力発電所改修
事業の可能性調査、植林によるCO2固
世界銀行の炭素基金は、出資者から集めた資金を途上国などの
トルコ
温室効果ガス削減プロジェクトに投資し、
そこから得られた温室効
政策立案者への提言のためにエネル
果ガス削減量を出資者に分配することを目的にしています。2000年
ギー・環境分野全般を調査
1月に正式に発足しました。
定研究などを通じて海外への技術協力
当社は、
この基金を「京都メカニズム」※が定着していくための先
中国
を実施しました。具体的な成果として、
導的役割を果たすものと考え、出資しています。現在、同基金は複
国家電力公司(華中公司)
と交流協定
インドネシア・スララヤ火力発電所3
号機の熱効率向上プロジェクトにより
カタール
年間の CO2排出削減量1万 t を達成、
カタール電力水道公社と交流協定締結
数の温室効果ガス削減プロジェクトへ投資しています。
締結
またオーストラリアへの植林面積は累
計11.
5万 m2となりました。
世界銀行東京事務所 http://www.worldbank.or.jp
先進国
世界銀行の炭素基金
出資者
①資金
②プロジェクト
出資
③排出クレジット
の管理
トルコ発電公社との打ち合わせ
出資
政府
企業
交流協定締結式
プロジェクト
排出
クレジット
ブルガリア(ドブリッチ)
審査・認証
認証機構
交流協定締結式
ドブリッチ市地域熱供給施設のコージェ
発展途上国
市場経済移行国
温室効果ガス削減量
(排出クレジット)
ネレーション化事業可能性調査
※:気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)
で採択された京都議定書の中に盛り込ま
れた事項で、排出量取引、共同実施、
クリーン開発メカニズムの3つ。
タイ(プラチャップ・キリカン)
当社初の海外発電事業「ヒンクルット石
炭火力プロジェクト」に参画
インドネシア
最適電源開発のための電力セクター調査
ドブリッチ市熱供給施設
プロジェクト参画発表の記者会見
エネルギー鉱物資源省との意見交換
インドネシア(スララヤ)
既設火力発電所の運用改善による熱効
(財)国際環境技術移転研究センター
(三重県四日市市)
と協力
インドネシア(ジャカルタ)
オーストラリア(ニューサウスウェールズ)
ロジェクトを支援しています。その一環として2001年8月に来日、
5日間
既設火力発電所の設備改造による熱効
石炭炭鉱跡地への植林による
の技術研修を受けたスプリヨ・スパギョさん(エネルギー鉱物資源省
率の向上
CO2固定研究
ムアラ・カラン火力発電所
石炭炭鉱跡地への植樹(ユーカリ)
によるCO2固定研究
率の向上
して98年からインドネシア・ムアラカラン火力発電所の熱効率改善プ
勤務)
からメッセージをいただきました。
「この研修に参加できたことに感謝します。火力発電所のボイ
スプリヨ・スパギョさん
ラー・タービンなど効率化に関する先端技術を学べたことは大変有意
義でした。また技術面だけではなく、研修の合間に触れた日本文化も
とても素晴らしいものでした。帰国後も今回学んだことを生かして、
が
スララヤ火力発電所
んばっていきたいと思います。今後もこの有意義な研修が続き、
日本
とインドネシアの交流がますます発展することを願っています。」
68
69
社会性報告
企業倫理と安全衛生
人材育成
育児短縮勤務制度を利用する
当社は、
お客さまにご満足いただけるサービスを提供し、
四日市火力発電所総務グループ
競争を勝ち抜く総合エネルギー企業として成長・発展して
田島 美千代
いくために、次の2点を人材育成の基軸とし、
実践的な各種
教育プログラムを実施しています。
育児短縮勤務制度を利用して
(1)電気事業の公益的使命を全うし、
お客さまとの信頼関
いる二児の母です。仕事と育児
行動力を備えた人材の育成
係を維持・向上できる実務力、
を両立できるのか思い悩んだこと
●公益的使命を達成するための電気事業固有技術の習得
もありましたが、今ではその不安
●ビジネスの基本となる知識・行動・技能、礼儀作法の習得
が嘘のように、素直で優しい子に
育っていることが私の自慢です。
(2)事業環境の変化に対応するだけでなく、その変化を自
ら業務フロンティアの拡大に活用できる意識と実務力の
この制度を利用したことで子供たちの成長ぶり、毎日の感情の
変化を受け止める余裕を持てたことが良かったと感じています。
養成
●収益基盤の拡充に
セクシュアル・ハラスメント処理フロー
向け、新規プロジェ
クトの企画・運営に
セクハラ
相談
必要な専門知識・
被害者
全て被害者の了解を
得たうえで行います。
セクハラ
ホットライン
技能の習得
社外相談窓口
被害者の了解を
得たうえで報告
本店人事部
労務グループ
連絡・報告
セクハラ
相談
事実関係
聴取
セクハラ
相談
本店・支店相談窓口
事実関係
聴取
連絡・報告
本店労務グループ
支店人事課
事実確認・措置
事実確認・措置
管理職
事実確認・措置
新入社員による昇柱訓練
女性が働きやすい職場づくり
加害者
86年の男女雇用機会均等法施行以来、工務・配電・火力
部門などに技術職の女性社員を配属し、
女性の職域を拡大
してきました。
91年には育児休業法の施行に先がけて育児
休職制度を導入するなど、仕事と育児の両立が可能となる
職場づくりに取り組んでいます。また、職場におけるセク
シュアル・ハラスメント撲滅のため、啓発パンフレットの全
従業員配付、管理職への教育、社内ネットや電話相談の窓
口開設など、
さまざまな対策を講じています。
育児・介護休職制度の利用人数(2002年3月における取得者)
70
育児休職制度
98人
育児短縮勤務制度
184人
介護休職制度
2人
介護短縮勤務制度
2人
セクハラパンフレット
2001年度末時点、従業員18,
312人のうち、
1,791人の女
性が活躍しています。そのほか、
24時間運転を続ける発電
所の3交替勤務や宿直などについても、逐次配置を進める
とともに、女性の勤務に配慮した職場に整備しました。
障害者雇用率
浜岡原子力発電所において3交替勤務に就く
1.9%
発電第一課
森 英恵
1.8
障害者雇用
促進法が定
める雇用率
「原子力って、
どんなものなのだろ
1.7
う?」という興味を持ったのは高校生の
頃でした。そんな単純な興味が私に
原子力発電所の勤務を希望させました。現在、原子力発電の現
1.6
98
99
2000
2001年度
場において、安全・安定運転の根幹を担う運転員の業務に就い
ています。これも、規制されていた女性の深夜就業が緩和された
定年退職後の再雇用制度
おかげです。
厚生年金の支給開始年齢の引き上げなどから、
企業に対
女性の働く環境が変化し、能力や可能性を伸ばす機会が広
がっています。原子力分野において女性はまだ少数派ですが、
こ
れからどんどん進出してほしいと思います。
する60歳以降の雇用機会確保の社会的要請は高まってい
ます。こうした情勢をふまえ、
2002年4月から定年退職者再
雇用制度(シニア・スタッフ制度)を導入し、
従業員が培った
販売ノウハウなどを有効に活用しています。
ボランティア活動の支援
ボランティア活動を通して豊かな人間性を養うことは、
当
社・従業員の双方にとって貴重な財産となります。従業員
の自主的な社会貢献活動を支援するため、
93年4月にボラ
交通・作業安全「ゼロ災」に向けた取り組み
全社安全活動方針重点項目(2002年度)
ンティア休暇(年間12日限度)
・休職(在職中1回、
1年以内
の連続した期間において取得可)制度を導入しました。
ボランティア休暇総取得日数
● 従業員 『小集団活動による具体的な目標管理を徹底し災害の減少を図る』
<交通>
99年度
256日
2000年度 324日
務外を問わず運転機会の多い年齢層・職種を対象に無信号
2001年度 293日
交差点の通過を中心に安全運転教育を展開する。
安全運転主任トレーナーの積極的な指導により、業務上・業
<作業>
障害者雇用状況
危険の芽を事前に摘み取る諸施策の展開と、
TBM−KY
障害をお持ちの方に適切な就労の場を提供する社会的
(危険予知)の質的向上により安全意識の高揚を図る。
責務を果たすとの認識から、
2001年4月重度身体障害者と
知的障害者の雇用促進に焦点をあてた「中電ウイング株式
会社」を設立しました。
● 委 託 『安全行動の実践による交通・転倒・咬傷という同種同類災害
の減少』
<検針員>
障害をお持ちの方々が、デザイン・印刷、贈答品販売、花
副長・区長を中心に、個々人に合わせた具体的な安全指導
栽培・花壇保守などの業務を通じて、
働くことの喜びを味わ
を行い、
「自分の身体は自分で守る」という安全意識の向上・安
い、生き甲斐と誇りを感じていただけるよう応援していき
全行動の徹底を図る。
ます。
安全運転管理を徹底し、従業員一人ひとりの意識高揚を
図るため、
79年から独自の社内資格「社有車運転認定」制
度を導入するとともに、各事業場に「安全運転主任トレー
ナー」を配置しています。
また、
作業安全に関しては「労働安全衛生マネジメントシ
ステム(厚生労働省指針)」に基づき、事業場単位に「計画
「中電ウイング」
完成イメージ図 2003年4月開業予定
71
社会性報告
企業倫理と安全衛生
−実施−評価−改善」という安全衛生管理システムを構築
しています。一方、
請負災害の減少を図るため、
92年度か
社外表彰1
西名古屋火力発電所∼12年間無災害
ら当社発注工事を請け負う関係会社で構成する「請負安
西名古屋火力発電所が89年6月より12年間にわたり続
全対策会議」を定期的に開催し、
発注者責任を常に意識し
けている労働災害無災害を評価され、
「厚生労働大臣優
安全に関する助言・指導を行っています。
良賞」を受賞しました。同賞は、
労使協力して職場の安全
に努力し、
他の模範となる事業場に授与されるものです。
労働災害発生件数(従業員)
(単位:件)
20件
厚生労働大臣優良賞
交通
6
15
4
作業・その他
10
9
10
4
4
5
2
4
0
今後も労働災害の撲滅に向け、
安全活動に取り組みます。
96
97
98
3
1
2
99
2000
4
2001年度
心の健康づくり計画
心の健康に関する正しい知識の教育や相談体制の整
備などを目的に、
2001年度から3年間計画で「事業場にお
右から西名古屋火力発電所 加藤所長、坂口厚生労働大臣、
同発電所総務グループの山白担当、秋田副長
ける心の健康づくり計画」に取り組んでいます。
従業員自身がストレスに気づき対処する「セルフケ
ア」、管理職による職場環境などの改善を目指した「ライ
社外表彰2
岡崎支店∼安全衛生に関する水準向上に努力
ンケア」、
産業医・保健師などによる「事業場内スタッフに
岡崎支店が「労働衛生に関する水準の向上に努力し、
よるケア」、産業保健センターなど第三者機関による「事
進歩の跡が顕著である」との評価を受けて、
「愛知労働局
業場外資源によるケア」の四つのケアを中心に、組織的・
長努力賞」を受賞しました。今回の受賞を励みとし、増加
計画的に取り組んでいます。
傾向にある生活習慣病、
メンタル疾患の対策をはじめとし
た健康保持増進につながる施策を今後も推進します。
四つのケア
職場環境などの改善
個別指導・相談対応
セルフケア
(従業員)
ラインケア
(管理職)
●心の健康づくりパンフレットの配布
●メンタルヘルススクリーニングシート
●管理職のための
メンタルヘルスガイドの配布
●心の健康面談の実施
個別指導・相談対応
セルフケア、ラインケアの支援
産業保健スタッフなど
によるケア
(事業場内)
●健康保健スタッフの紹介
72
愛知労働局長努力賞
ストレスの気づき
ストレスへの対処
直接・支援サービスの
提供など
事業場外資源
によるケア
●心の相談窓口の開設
●事業場外相談窓口・医療機関の紹介
岡崎支店運動会
社会性報告
地域や社会への貢献
(財)ちゅうでん教育振興財団を設立
当社は小・中学校における優れた教育上の試みや子供
たちの探求心・感受性を高める活動に協力して、
さまざま
な取り組みを進めてきました。創立50周年を記念して、
2001年6月に設立した(財)ちゅうでん教育振興財団はこ
優秀賞 「 ・ナチュラル」 浅野 竜さん(千葉県)
「飛行船」 安藤 由希さん(東京都)
「夏がくれたおくりもの」 北川 久乃さん(神奈川県)
れらの活動を引き継ぎ、
21世紀を担う子供たちの健全で
情操豊かな成長に貢献しています。
主な事業内容(2001年度)
教育振興助成
全国の小・中学校の先生方から授業やセミナーなどへの助成を公募
応募…112件 助成…40件(合計約1,479万円)
リサイクル工作コンクール
太田理事長
(当社会長)
から児童文学賞を受ける受賞者
(財)
ちゅうでん教育振興財団 TEL
(052)
932−1741
http://www.chuden-edu.or.jp
全国の小・中学生から不用になった生活用品を利用した
工作作品を募集
優れた基礎研究を支援育成
応募…628作品
89年4月に設立された(財)中部電力基礎技術研究所は
最優秀賞…3作品、優秀賞…11作品、佳作…18作品
全国の大学や高等専門学校などを対象に、
電気の利用に
関する研究助成、
国際交流援助、
出版助成など幅広い事業
最優秀賞作品
を実施しています。
2001年度は125件、
5,183万円の助成
を行い、累計では1,442件、約5億9,000万円になります。
(財)中部電力基礎技術研究所 TEL
(052)
953−5971
http://www2.justnet.ne.jp/~refec/
作品名「リサイクルスタンド」
(ペットボトル・電球)
愛知県刈谷市立小垣江小学校6年
太田 結衣さん
ボランティア活動「豆電球クラブ」
長崎県雲仙・普賢岳噴火時(90年11月)に、
本店総務部
有志が社内に呼びかけて、未使用テレホンカード約4,600
枚を現地災害対策本部へ送りました。これを契機として、
作品名「すず虫」
(折りたたみ傘)
岐阜県北方町立北方南小学校4年
秋山 香織さん
91年11月本店総務部内に豆電球クラブが発足しました。
この名前は「一つ一つは小さな善意の明かりであって
も、温かい理解と協力により、善意の輪を広げていきた
い」という願いを込め命名したものです。現在、その活動
は全社に普及しています。
主な活動実績(2001年度)
作品名「傘立て」
(ペットボトル)
岐阜県揖斐川町立小島小学校3年生
橋本 拓也さん
清掃活動…6回延べ150人参加
瀬戸市「海上の森」、名古屋市「白川公園」、
「矢田川緑地」など
書き損じはがきキャンペーン…925枚
世界中の読み書きができない人々を対象に、識字運動を推進してい
児童文学賞
る世界寺子屋運動((社)
日本ユネスコ協会連盟主催)に参加
プロ・アマ問わず、全国から児童文学作品を公募
応募…112作品
大賞…該当作品なし、優秀賞…3作品
使用済プリペイドカードの収集…2,230枚
(財)中部盲導犬協会の活動を支援
73
社会性報告
地域や社会への貢献
また、
2002年2月28日から2日間、名古屋市内において
2005年日本国際博覧会(愛称「愛・地球博」)支援コン
サートを開催し、
4,000名のお客さまが来場されました。
音楽を通じて、
「愛・地球博」への関心を高めていただく
ため、
98年から開催しています。また、
チャリティ金として
ご来場のお客さまからお寄せいただいた1,712,938円を
(財)
2005年日本国際博覧会協会に寄付しました。
瀬戸市
「海上の森」
の清掃活動
(財)
2005年日本国際博覧会協会 http://www.expo2005.or.jp
清掃活動に参加した総務部総務グループ 水谷容子
普段は気にしていなくても、
自分が掃除
交響楽団と高校生ブラスバンドが共演
をする立場になると、
たくさんのごみに気
づきました。通りすがりの方から「ありがと
地域文化の振興と高校生の音楽活動を支援するため、
う」と声をかけていただくとうれしくなり、次
交響楽団と高校生ブラスバンドとのジョイントコンサート
回も参加しようという気持ちになります。
を2002年3月、
三重県津市で開催しました。
2000年から開
ボランティア活動は身近なことであり、心
始して今回で3回目となります。名古屋フィルハーモニー
がけ一つであることを実感しています。
交響楽団と地元4高校のブラスバンド部員43名がワーグ
ナーやチャイコフスキーなどを見事に演奏し、
会場を埋め
チャリティコンサートの開催
た大観衆から喝采を浴びました。
当社創立50周年謝恩キャンペーンの一環として、
2001
年7月、
「プラハ・プロ・アルテ管弦楽団」によるクラシック
コンサートを中部5県の15会場で開催しました。ご招待し
たおよそ19,000名のお客さまに世界の名曲の数々をお
楽しみいただきました。
また、
チャリティ金として、
ご来場のお客さまからお寄せ
いただいた総額9,040,600円を地域・地元の社会福祉団
体などへ寄付しました。
名古屋フィルと地元高校生とのジョイントコンサート
文化財の配線診断
漏電による火災などを
三重県社会福祉協議会へ
チャリティ入場金を寄付
防止するため、地元の重
要文化財の電気設備点検
を実施しています。
地元の重要文化財の配線診断
(岐阜支店各務原営業所)
当社社員が地元高校の校長先生へ
民間企業としての業務運営の経験を生かして、教育改
革のお手伝いをするため、
岐阜営業所長の鈴木洋一を学
校法人菊武学園菊華高等学校(名古屋市)の校長先生と
2005年日本国際博覧会支援コンサート
74
して派遣しました。
社外評価 1
環境懇話会
有識者の方々と経営層が意見交換
当社の環境施策全般について、
社外有識者の方から社長が
第19回懇話会
ご意見を承る「環境懇話会」を93年から設けています。 地球環境年報について
●不況にもかかわらず、
エネルギー消費量が増えていること
2001年度は2回の会合を開催し、
新名古屋火力発電所をご
から、需要サイドに対し政策としてメスを入れるべきでは
見学いただくとともに、
地球温暖化に対する当社の取り組みや
ないか。お客さまへの厳しい苦言も必要である。
地球環境年報などについてご意見ご要望をいただきました。
●ライフスタイルを見直すうえで、それを容易に行動できる
ような体制なり環境なりが整備されていない。
第18回懇話会
●家庭におけるCO2 削減の取り組みは、経済的な効果もあ
地球温暖化に対する当社の取り組みについて
ることをPRすると実感として分かりやすい。
●今を生きる私たちの究極の目的は、
今後も人類の生存の場
を確保することである。地球温暖化以外にも、経済の破綻
や失業者の増加など危機的な状況に陥りつつあることか
ら、複合的総合的視点から問題を捉えるべきである。
●温暖化対策イコール原子力という考え方は、
問題を単純化
奥野座長のコメント
エネルギーの消費は、
われわれの日常生
活で環境に最も負荷を与える行動だろう。
大量のエネルギー消費に支えられた物質的
矮小化しすぎており、根本的な解決に繋がらない。
に豊かな社会を、自然環境を劣化させない
●エネルギーの利用と国民の満足度は必ずしも比例するも
で維持するためには、経済活動にともなう排出をわが国の自然が浄
のではない。
化できる範囲内に止めなければならない。循環型社会の構築は環
●地球温暖化問題に対してエネルギー供給者として言うべき
境政策の中心テーマであるが、
われわれが永遠に追い求めなければ
ことははっきりと言い、
社会に対しスタンスを明確にするこ
とが必要。
ならない課題でもある。ゴールは限りなく遠くても、
われわれが目指す
究極の社会に一歩でも近づくために、不断の努力を払うことが大切
なことではなかろうか。
●国やエネルギー供給者の情報提供不足も一因ではあるが、
自然エネルギーに抱く幻想は目に余るものがある。この幻想
を解くことが将来のエネルギー問題解決の第一歩である。
環境懇話会委員(敬称略)
奥野 信宏 名古屋大学総長特別補佐(座長)
原 徹夫 岐阜大学農学部教授(副座長)
小田桐 勝巳 日本労働組合総連合会愛知県連合会会長
北田 敏廣 豊橋技術科学大学エコロジー工学系教授
國村 恵子 名古屋市水辺研究会代表
久野 和宏 三重大学工学部教授
倉 剛進 (財)国際環境技術移転研究センター専務理事
志田 直正 静岡英和学院大学副学長
田窪 ゆかり (社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会中部支部理事
活発に意見交換する懇話会委員
田島 暁 (株)中日新聞社論説主幹
徳留 信寛 名古屋市立大学大学院医学研究科教授
中村 浩志 信州大学教育学部教授
架谷 昌信 名古屋大学大学院工学研究科教授
朴 恵淑 三重大学人文学部教授
日比 英一 中部日本放送(株)論説室長
水尾 衣里 名古屋女子文化短期大学助教授
山本 一良 名古屋大学大学院工学研究科教授
柳下 正治 名古屋大学大学院環境学研究科教授
左から清水常務、川口社長、伊藤常務
75
社外評価 2
学生エコモニター
21世紀を担う世代からの提言
21世紀を担う若者との意見交換を図るため、
2001年3月か
提言「我ら地球宣言」
ら「学生エコモニター制度」を導入しました。中部5県にお住
まいの大学、大学院、高等専門学校、各種専門学校の学生20
私たちは中部電力・学生エコモニターの活動を通じて、以下の4点
名にモニターをお願いしています。
を感じました。
2001年度は会議3回と浜岡原子力発電所の見学会を開催
するとともに、
専用ウェブサイトを立ち上げて、
インターネット
●エネルギーに対する自分たちの知識と意識の低さ
●個人、学内サークルレベルで環境保全活動に取り組むことの
必要性と難しさ
でも交流を深めました。これら活動を通してモニターの皆さ
●中部電力の環境問題への積極的な取り組みが、一般にはほとん
んが感じたこと考えたことを取りまとめ「我ら地球宣言」とし
ど知られていないこと
て提言しました。
●環境教育の必要性が叫ばれ具体的な活動はあるものの、
その効
2002年度はさらにモニターの関心・興味に応じて、
テーマ別
果がはっきりと現れているとは言い難いこと
のワーキンググループを設置して、議論を深めていきます。
誰しも環境保全のためとは言え、個人的な我慢や日常生活への
ストレス、痛みを伴うほどの生活習慣の改変は避けたいというのが本
音です。環境保全が特殊な活動ではなく、社会の常識として受け入
れられるような社会形成が重要だと考えます。
私たちは地球環境を「部屋の外の問題」ではなく、
「部屋も地球
も大切にする感覚は一緒である」ことを再認識し、
自らの行動を地球
規模で見つめ直す「我ら地球」精神で具体的に活動していこうと考
えます。
学生エコモニター会議
以上をふまえ、私たちは学生エコモニターとして中部電力に対して
次の4点を提言します。
●環境保全に対する企業独自の視点の明示
●個人やグループの環境保全活動へのさまざまな支援
●エネルギーと環境に関する積極的な情報の提供
浜岡原子力発電所を見学
●エネルギー供給と環境保全が両立できる技術開発
学生エコモニターのコメント
今後も私たちはこれらの実現を期待しつつ、
エネルギーや環境保
清水 敏さん 愛知教育大学
全に対して関心を持ち続けて生活していきたいと思います。
今まで何となく環境に対しての意識はありまし
たが、今回の活動を通じてリサイクルやCO2問
2002年3月 中部電力・学生エコモニター
題、
さらには幼児期から環境意識を高めるための
教育など一歩踏み込んだ議論をすることができ
て、環境に対しての高い意識を持つことができま
した。
彦江 奈織さん 国立三重中央病院附属三重中央看護学校
学生エコモニターに参加することで中部電力
の環境への取り組みを知り、私達が環境に対し
てできることを考えるきっかけになりました。また
他の学生の思いも知ることができ、勉強になりま
した。今までは電気と環境のつながりを感じた事
はありませんでしたが、今後はこれを良いきっかけ
として環境へ関心を寄せていきたいと思います。
学生エコモニター専用ウェブサイト
76
社外評価 3
消費生活アドバイザー
消費生活コンサルタント
消費者問題の専門家がチェック
新規の社外評価システムとして、
企業と消費者の架け橋の役割を担う
(社)日本
消費生活アドバイザー・コンサルタント協会中部支部の皆さまのご意見ご要望を把
握するため、環境意識アンケートと碧南火力発電所見学会を実施しました。
碧南火力発電所のタービンを見学
【環境意識アンケート】
対象
中部5県にお住まいの(社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会中部支部会員400名
回収数
259名(回収率65%)
回答者に対してアンケート結果と当社の姿勢・取組を説明した資料を返送
主な結果
Q
当社の地球環境問題への取り組みについて関心がありますか
Q
当社の取り組みのなかで、関心の高い項目は何ですか
無回答 1.5%
その他 1.0%
あまり関心がない 8.1%
ISO14001など環境マネジメント
システムの認証取得 3.1%
とても関心がある
31.7%
少し関心がある
58.7%
発展途上国への環境技術支援など
国際協力の拡大 4.3%
情報公開と社外評価システムの
充実 5.3%
無回答 1.8%
太陽光、風力など新エネルギー
普及に向けた支援 34.9%
化学物質の厳正管理と
使用量の低減 6.4%
原子力発電所や火力発電所の
エネルギー効率の向上 6.6%
運転中にCO2を排出しない
原子力発電の推進 9.0%
Q
当社の地球環境問題への取り組みについてどのように評価しますか
地域と連帯した環境教室や
ボランティア活動の実施 9.4%
廃棄物発生量の低減と
リサイクルの推進 18.3%
無回答 1.9%
あまり評価できない 6.2%
かなり評価できる
26.3%
ある程度評価できる
65.6%
主なご意見ご要望
●放射線に対する不安と原子力の地球温暖化防止効果をど
のように評価していくか課題。
●欧州の原子力撤退の流れに反して、原子力を推進すること
は本当に必要なのか。
また、
自由意見欄には157名の方からご意見ご要望をお寄
●原子力発電の必要性は理解するが、
放射性廃棄物の処理処
せいただきました。内容をみると原子力発電に関するものが
分は大丈夫なのか。
最も多く、
45%を占めました。
●太陽光や風力発電など自然エネルギーの普及に積極的に
取り組んでほしい。
【碧南火力発電所見学会・懇談会】
主なご意見ご要望
●火力発電の仕組みや設備の充実ぶりをよく理解できた。
●環境保全対策がとても充実しており、安心した。
●電力安定供給における石炭の必要性・役割を再認識した。
●石炭にも産地などから銘柄があるとは知らなかった。
●環境保全の実績やデータを積極的に公開してほしい。
火力発電所の環境対策
について意見交換
77
社外評価 4
レディースエコプラザ
2000年度から中部5県にお住まいの20歳以上の女性の皆さまを対象に、環境意識や当社の環境イメージについて
インターネットを利用して調査しています。
2001年度は970人の方から回答が寄せられました。
結果概要
当社の地球環境問題への取り組みについて関心がありますか。
2000年
2001年
27.8
28.0
とても関心がある
67.7
8.8
あまり関心がない
全く関心がない
未選択
運転中にCO 2を排出しない
原子力発電の推進
2000年
11.8
16.7
2001年
太陽光、風力など新エネルギーの
普及に向けた支援
58.4
少し関心がある
当社が推進している主要な環境対策のなかで、最も期待している項目は
どれですか。
36.6
73.4
電力施設周辺における大気汚染
水質汚濁、騒音振動などの防止
13.3
6.1
景観保全、緑化、生態系などに配慮した
事業活動の展開
4.2
0.7
9.1
2.7
18.9
廃棄物発生量の低減とリサイクルの推進
0.4
0
6.3
環境保全に向けた研究開発の推進
4.4
0.6
0
0
10
20
30
40
50
60
70 80(%)
地域と連携した清掃活動
環境ボランティア活動の実施
2.5
0.5
発展途上国への環境技術支援など
国際協力の拡大
1.9
0
10
20
30
40
50
60
70 80(%)
社外評価 5
アンケート・ホームページ
2001年版地球環境年報の巻末読者アンケートやホームページを利用していただいたご意見は、総数で198件でした。
当社の取り組みについて
地球環境年報の構成、読みやすさについて
●クリーンな環境を保つためには、新エネルギー普及が必要
●文字が大きくて大変読みやすく、構成・レイアウトも上手に
となる。太陽光発電、風力発電に期待したい。
配置されており、図表も分かりやすかった。
(愛知県69歳男性)
(東京都58歳男性)
●太陽光発電について、
コスト高を強調し過ぎるのではない
●表現、
用語が難しく理解できない読者が多いのではないか。
か?本当に普及させる気があるのか分からない。
(愛知県64歳男性)
(石川県43歳男性)
●ボリュームがあり過ぎて、
最後までたどりつけませんでした。
●原子力発電の必要性や安全性などをもっと詳しく書いた方
(長野県39歳男性)
が良いと思った。
(愛知県22歳男性)
●どこを見てもあまりにも優等生すぎる。漫画・キャラクター
●社外評価が充実しており、積極的に外部の意見を取り入れ
の利用など、絵を交えて説明した方が読みやすくなると思
ようとする姿勢が感じられました。
(広島県37歳男性)
いました。
(岐阜県61歳女性)
お客さまから寄せられたアンケート
78
お客さまのご意見
ご要望に対して
当社はお客さまとの環境コミュニケーションを通じて、
環境
対策や環境報告書へのご意見ご要望を把握しています。それ
らに対しては、社内で十分に検討したうえで、可能な限り取り
入れるとともに、合わせて当社の考えや取り組みをお客さま
に説明しています。
「2001年版地球環境年報」発行後(2001
年6月)に寄せられたご意見ご要望について、
当社施策への反
映状況の一端をご紹介します。
学生エコモニターに対して原子力の必要性・安全性を説明
【ご意見ご要望】
【当社施策への反映】
海外への情報発信の重要性
地球環境年報の英語版発行(2001年11月)
P58
当社各事業場の環境対策への関心
事業場別環境報告書の発行(2002年6月)
P82
読みやすい環境報告書作成
消費生活アドバイザーによる
チェックシステムの導入(2002年1月∼)
P85
環境活動に対する定量評価の必要性
消費生活アドバイザー4名が地球環境年報の原稿をチェック
環境効率化に関する新指標の導入
(2002年6月)
P10
地球環境年報英語版
お客さまからのご質問のなかで、特に多かった内容とそれに対する当社の考え方・取り組みをご紹介します。
Q
CO2排出量の削減に向けた取り組みについて
当社はお客さまに電力を安定供給するために、
2001年
A
導入などにより、
1kWh当たりのCO2排出量の削減に取り組んで
度5,
300万tのCO2を排出しました。これは日本全体の排出量の
います。これらの対策により、電力量の伸びに比べて、
CO2排出
およそ4%を占めることになります。発電時にCO2を排出しない
量の伸びを低下させました。 P20
原子力発電の推進、火力発電所の熱効率向上、新エネルギーの
79
お客さまのご意見
ご要望に対して
Q
Q
CO2排出量の増加と京都議定書の関係について
太陽光、風力など自然エネルギーの普及促進について
97年12月に採択された京都議定書は2008∼2012年の
A
自然エネルギーを利用する太陽光発電・風力発電などは
A
温室効果ガス排出量を90年レベルから6%削減することを定め
温暖化防止に有効な発電方式ですが、
コストや安定供給の面な
ています。電力の安定供給の責務を有する当社は、いついかな
ど多くの課題が残されています。当社も事業場に設置するとと
る時でも、お客さまの求めに応じて電力を供給することを前提
もに、お客さまからの新エネルギーによる発電電力の購入、中
にしています。そこで当社として、京都議定書に協力できる最
部グリーン電力基金の設立などを通じて、その普及を支援して
良の選択は1kWh当たりのCO2排出量を削減することと考え
います。
P24
ています。
2001年度の実績は0.
439kg-CO2/kWhとなり、
90年度に比べ
5.
4%低減しました。その結果、電力需要は21%増加したにもか
かわらず、
CO2排出量は14%の増加に抑えることができました。
P20
Q
原子力発電の必要性について
中部グリーン電力基金の助成を受けた屋代中学校(長野県更埴市)体育館の太陽光発電設備
A
原子力発電は発電時にCO2を排出しないため、地球温
暖化防止の観点から有効な発電方式です。また、エネルギー資
Q
原子力発電の安全性について
源の約80%を輸入に頼っている資源小国の日本としては、安定
したエネルギー源の確保が必要です。原子力発電の燃料とし
A
て使用するウラン資源の輸入先はカナダ、オーストラリアなど
原子力発電所では「危険なモノを扱っている」
「機械は
先進国に多く、地域的にも分散しているので、供給が安定して
故障する場合もある」
「人はミスをする場合もある」ということ
います。さらに、使用済み燃料(97%再利用可能)をリサイクル
を前提に、念には念を入れた安全対策を講じています。
することにより、長期的なエネルギー確保も可能となります。
2001年11月、静岡県浜岡町の浜岡原子力発電所1号機にお
P42
いて配管破断事故および原子炉下部からの水漏れ事故が発生し
ました。いずれも発電所周辺環境への影響はありませんでした
エネルギー資源の可採年数
が、多くの皆さまに多大なご心配をおかけしました。当社は事故
230年
プルトニウム利用
によりウランは数
倍 から 数 十 倍 利
100
用年数が増える
策を確立し、
2002年4月その内容を国、静岡県および浜岡町をは
64年
62年
50
発生以来、全力をあげて事故原因の究明に取り組むとともに対
41年
じめとする地元5町へご報告して、
広く皆さまにご説明しました。
この事故の教訓を生かし、種々の対策を確実に実施するととも
に、全社をあげて信頼回復へ向け取り組んでいます。
0
石油
1兆338億バレル
天然ガス
146兆m3
出典:総合エネルギー統計(平成12年度版)
石炭
9,842億t
ウラン
395万t
また、
2002年5月に発生した同発電所2号機のドレン配管(弁
の水抜き配管)の溶接部からの水漏れについて、皆さまに重ね
てご心配をおかけしました。今後、徹底的に原因を究明し、必要
な措置に万全を期したいと考えています(2002年6月)。
P16,32
80
自己点検1
地球環境考査
当社の内部監査部門である考査部は、
93年度から地球環境
問題への取り組み状況を点検する地球環境考査を実施して
います。
2001年度は各事業場における環境マネジメントシス
テムの運用状況を中心に点検しました。その結果と環境部と
しての今後の対応は、以下のとおりです。
【点検結果】
【今後の対応】
今後の環境管理活動のあり方・方向性の検討
「環境管理規程」制定から4年、
「環境マネジメ
2003年度末には、96%の事業場が環境マネジメントシステム(EMS)
を
ントシステム社内認証制度」導入から3年目となる
導入する見込みである。このような実態を踏まえ、今後の環境管理活動の
ことから、当社グループ独自の認証制度検討を含め
あり方や方向性を再確認することが望まれる。
て、
コスト効果的な環境管理活動のあり方・方向性
を再確認することとしたい。
環境管理活動に対する取り組み
ほとんどのEMS未導入事業場は、環境管理活動への取り組みが不十分
環境管理規程などの再周知を図るとともに、環
であったことから、活動の確実な実施を図るための適切な指導が望まれる。
境管理活動のあり方・方向性を再確認するなかで、
また、全社の数値目標に対する取り組みについても、同様であったことか
確実な活動が行われるよう、検討することとしたい。
ら、導入・未導入を問わず事業場の活動状況の把握や指導が望まれる。
自己点検 2
従業員意識調査
環境教育トレーナー制度や社内報・社内ネットを利用した
では、
1,416人からデータを集約しましたが、その結果、従業
情報提供などにより、
98年度から全従業員対象の環境教育を
員の環境意識は高いレベルで維持されていることが分かりま
実施しています。その成果を把握するために97年以来環境
した。環境教育や環境マネジメントシステムの推進などによ
意識調査を実施しています。
2001年度に実施した第4回調査
り、今後もこのレベルの維持を図ります。
環境問題への関心度
業務上での環境への配慮状況
28.1
35.5
43.2
43.6
とても関心がある
42.1
常に心がけている
50.7
62.5
49.4
59.3
61.5
53.7
53.8
少し関心がある
48.6
時々心がけている
45.4
35.4
48.1
2.7
2.8
2.5
あまり関心がない
11.2
あまり
心がけていない
8.2
3.8
2.0
2.3
全く関心がない
0
0.2
0.1
0.1
1997年
0.1
2001年
1999年
2000年
10
20
30
40
50
60
70 80(%)
全く
心がけていない
0
0.8
0.9
0.1
1997年
0.1
2001年
1999年
2000年
10
20
30
40
50
60
70 80(%)
81
事業場別環境報告書の発行
今回、初めての試みとして、松阪電力センター(三重県松阪市)をモデル事業場にした環境報告書を発行しました。
そのなかで取りあげた当社唯一の内燃力発電所とその環境データをご紹介します。
神島発電所
三島由紀夫の小説「潮騒」の舞台としても有名な神島に
は、
当社唯一の内燃力(ディーゼル)発電所の神島発電所が
あります。
64年9月、
「離島振興法」に基づき、
神島漁協から
同発電所を譲り受けて以来、
当社は電力需要の増加に応じ
発電機を増設し、現在はディーゼルエンジン発電機4台、総
出力720kWで運転しています。
神島発電所を管理する松阪電力センターは99年6月に
ISO14001外部認証
を取得しており、同
発電所の環境保全
対策にも積極的に
神島の概要
取り組んでいます。
三重県鳥羽港の北東約12km、愛知県伊良湖岬の西方約
3.5kmの伊勢湾口に位置し、周囲3.9km、面積0.76km2の離島。
神島発電所
2002年3月末時点の人口は548名、世帯数209世帯。
神島発電所の概要
ディーゼル発電機(2号機)
機器 仕様
原動機 ディーゼルエンジン
326kW×2台
218kW×1台
571kW×1台
発電により発生するばいじんの保管
200kVA(160kW)×3台
発電機
300kVA(240kW)×1台
神島発電所を守り37年
燃料タンク A重油
10,
000 ×1基
運転員の
9,
000 ×1基
小久保知明
SOx、NOx、ばいじんの排出基準と年2回の実測データ(2号機)
神島の暮らしはこの発電所で作
SOx NOx ばいじん
る電気が支えています。刻々と増
排出基準
2.96 950 0.1
m3N/h ppm g/m3N
減する島の電力需要を常時監視
し、発電機の出力を手動で調整する仕事は忍耐力のいる仕事で
NOx
ばいじん
すが、島の皆さんの生活を支えるという使命感が、
37年もの間、
運転員として務める原動力となりました。
SOx
神島発電所はA重油を燃料として発電しています。発電所の
1999/9
隣には民家もあり、発電機の起動時に発生するばいじんが風に
2000/3
2000/9
2001/3
2001/10
2002/3
流され、
ご迷惑をおかけ
したこともありました。現
神島発電所の環境負荷データ
在は、集じん器など環境
設備も整備し、電力の
燃料使用量( )
安定 供 給と共に環 境
SOx・NOx排出量(kg)
面にも配慮して運転を
CO(
2 kg)
続けています。
82
ばいじん(kg)
98年度 99年度 2000年度
2001年度
548,400
566,592
604,789
593,200
2,065
2,823
2,400
2,353
451,960
370,130
409,189
401,347
553
460
643
630
環境年表
●:国内 ●:国際
年代
∼60
社内事項
社外の動向
51. 5 中部電力設立
58. 米国がマウナロア山(ハワイ)でCO2濃度測定開始
64.11 四日市火力発電所で乾式排煙脱硫法の試験開始
67. 8 「公害対策基本法」公布
69. 6 開発調整部発足(当社初の環境問題を専門に扱う組織)
68. 6 「大気汚染防止法」、
「騒音規制法」公布
69.12 尾鷲三田火力発電所1号機で当社初の重油専焼ボイラ用電気式
集じん器運用
70
80
71.
公害対策部発足
71. 7 環境庁発足
72.
環境対策室発足
72. 6 国連人間環境会議開催
75.
環境立地推進本部環境対策室発足
83.
立地環境推進本部環境部発足
84. 8 「環境影響評価実施要綱」閣議決定
87. 9 オゾン層保護に関する「モントリオール議定書」採択
88. 5 「特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律
(オゾン層保護法)」制定
90
90. 4 「地球環境対策推進会議」設置
「地球環境対策技術開発特別チーム」設置
91. 7
立地環境本部環境部発足
90. 8
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)第1次評価報告書発表
91. 4
経済団体連合会が「地球環境憲章」を発表
92. 6 「環境と開発に関する国際会議」
(UNCED)開催(リオデジャネイロ)
93. 1 環境方針「地球環境6題」発表
「環境と開発に関するリオ宣言」採択
9 「中部電力環境懇話会」設立
「アジェンダ21」採択
94. 6 「1994年版地球環境年報」発表(初版)
96.11 「共同実施活動」に係る当社プロジェクト
(相手国:タイ)調印
97. 3 「地球環境6題」行動目標改定
98. 1 環境管理規程制定
4 「1997年版地球環境年報」が「グリーン・リポーティング・ア
ウォード環境報告書賞」優良賞を受賞(東洋経済新報社主催)
5
ISO14001認証取得(緑営業所、知多火力発電所)
6
ISO14001認証取得(掛川電力センター、岐阜電力センター)
7
ISO14001認証取得(矢作川電力センター、尾鷲三田火力発電
「気候変動枠組条約」署名
93.11 「環境基本法」公布
94.12 「環境基本計画」公表
95. 3
12
96. 7
9∼10
(電気事業連合会)発表
11 「電気事業における環境行動計画」
経済団体連合会が「環境自主行動計画」を発表
12
「フロン等の使用および排出抑制に関する基本方針」制定
地球温暖化対策推進本部(本部長:総理大臣)設置
COP3開催(京都)
ISO14001認証取得(浜岡原子力発電所、上田電力センター、
松阪電力センター、飯田支店)
ISO14000sおよびJIS Q 14000s
97. 6 「環境影響評価(アセス)法」成立
99. 5 「地球環境6題」数値目標改定
6
COP2開催(ジュネーブ)
(環境マネジメント・監査システム)発行
所、中村電力センター)
「廃棄物の処理・管理に関するガイドライン」制定
気候変動枠組条約第1回締約国会議(COP1)開催(ベルリン)
IPCC 第2次評価報告書発表
京都議定書採択
98. 6 「地球温暖化対策推進大綱」閣議決定
11
10 ISO14001社内認証制度導入
COP4開催(ブエノスアイレス)
ブエノスアイレス行動計画採択
99. 4 「地球温暖化対策推進法」施行、
「地球温暖化対策の推進に関する基本方針」閣議決定
「エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)」改正
11
2000
00.12 環境方針「中部電力環境宣言21」とこれに基づく行動目標発表
01. 3 ISO14001 認証取得(基幹系統建設センター)
00. 1 「ダイオキシン類対策特別措置法」施行
3 「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の
促進に関する法律(PRTR法)」施行
「廃棄物の処理・管理に関するガイドライン」改正
「循環型社会形成推進基本法」施行
4 「中部電力グループ環境対策会議」設立
12 「2001年版地球環境年報」が「第5回環境レポート大賞」優秀賞
を受賞((財)地球・人間環境フォーラムなど主催)
02. 3 産業廃棄物処理管理支援システム導入
COP5開催(ボン)
6 「改正廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」施行
10 「新環境基本計画」公表
11 COP6開催(ハーグ)
01. 1
中央省庁再編により環境省発足
4 「特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)」施行
IPCC 第3次評価報告書発表
7 「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法
(PCB 処理特別措置法)」施行
COP6再開会合開催(ボン)
10
COP7開催(マラケシュ)
02. 3 「省エネ法」改正
「地球温暖化対策推進大綱」改正
4 「特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関
する法律(フロン回収破壊法)」施行
5 「地球温暖化対策推進法」改正
「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律
(建設リサイクル法)」施行
83
索 引
あ
い
え
お
か
P71
P74
再使用(リユース)
P40
P70
再生紙使用率
P36
硫黄酸化物(SOx)
P25
再生利用(リサイクル)
P40
一酸化二窒素(N2O)
P22
産業廃棄物
P40
医療廃棄物処理
P38
事業場別環境報告書
P58,82
エコアイス
P63
社外評価
P50,75
エコキュート
P63
重原油灰
P40
NPO
P64
省エネ・省資源
P36
LNG
P19
障害者雇用
P54,71
園芸用培養土
P40
消費生活アドバイザー・消費生活コンサルタント
P50,77
オゾン層破壊物質
P31
新エネルギー
P23
音カメラ
P38
人材育成
P70
温室効果ガス
P22
水質保全
P25
温排水対策
P25
水力発電
P21
海外事業
P68
化学物質
P30
火力総合熱効率
P21
火力発電所の環境保全対策
P25
環境アセスメント
P26
環境会計
P10
環境教育トレーナー
P48
環境懇話会
P50,75
環境負荷
環境方針
P47,53
愛・地球博
安全衛生
さ
し
す
せ
石炭灰
P40
セクシュアル・ハラスメント
P70
石こう
P40
そ
騒音・振動対策
P25
送配電損失率
P21
た
ダイオキシン
P30
太陽光発電
P23
地球環境対策推進会議
P5
P6
窒素酸化物(NOx)
P25
P4
チャレンジ・サークル活動
P49
環境マネジメントシステム
P47
ちゅうでん教育振興財団
P73
環境リスクマネジメント
P32
中部グリーン電力基金
P24
中部電力グループ環境対策会議
P52
電源開発
P19
ち
環境レポート大賞
P58
き
稀少猛禽類
P28
金属くず
P40
電磁界
P58
く
グリーン購入
P55
電線類地中化
P29
グリーン電力証書
P23
と
土壌汚染
P26
グループ企業
P52
ね
燃料電池
P24
経営方針
P4
は
配管破断事故
P16
景観対策
P28
廃棄物処理管理支援システム
P43
研究開発
P37
廃棄物の適正処理
P43
原子燃料サイクル
P42
廃棄物発電
P23
原子力発電所周辺の線量評価値
P33
発生抑制(リデュース)
P41
原子力発電所の安全性
P33
PRTR 制度
P30
原子力発電所の設備利用率
P21
ピークシフト
P62
原子力発電の経済性
P35
PCB
P31
原子力防災
P35
PDCAサイクル
P5
原子炉の廃止措置
P45
ヒートポンプ
P62
原子炉水漏れ事故
P16
高レベル放射性廃棄物
P35,45
国際交流
P67
心の健康づくり
P72
ほ
古紙回収率
P36
け
こ
84
再雇用制度
ISO14001
て
ひ
風力発電
P23
ブルーボネット
P59
プルサーマル
P42
放射性廃棄物
P44
り
緑化対策
P28
ろ
漏油対策
P26
ふ
私たちがチェックしました
読みやすい環境報告書を目指して、
4名の消費生活アドバイザーの方に
「地球環境年報 2002」原稿の用語、表現、
グラフ図表などをチェックしていただきました。
地球環境年報の編集
事務局と意見交換
特集の一つとして、人材育成や職場環境など社会活
21世紀型グリーンコンシューマーは商品選択の一手
動が取りあげられています。そのなかで、女性が働きやす
段として、環境報告書を利用するでしょう。企業は消費者
い職場づくりに共感するとともに、地球環境年報の原稿
が求める情報を分かりやすく提供する、消費者は企業情
チェックを女性4名に依頼されたことなど、
その企業姿勢
報を積極的に理解するよう努めることが大切だと思いま
が伝わってきます。今後も環境保全だけではなく、
これらの
す。地球環境年報には消費者と企業、
さらに行政を含め
取り組みを一層推進していただくように注目しています。
た3者の環境コミュニケーションの深まりがこれからも綴ら
荒川 美枝子 様
れることになるでしょう。 清水 かほる 様
外見はパリっと固いが、中身はやわらかなフランスパ
「読みやすさと分かりやすさとは?」私たち消費生活ア
ン…難しそう?読めるかな?と最初は不安でしたが、読み
ドバイザーの視点が一助になればとの思いでじっくり読ま
込んでいくうちによく理解できると実感、
それが「地球環
せていただきました。電気事業におけるお客さま満足度
境年報」へのイメージです。さらに、ふんわりやわらかくな
向上と環境負荷低減の両立という困難な課題に対し、
るように難しい言い回しや用語などチェックさせていただ
真摯に取り組まれていることがよく分かりました。積極的
きました。私自身にも良い勉強になりました。 に情報公開し、広く理解を求めようという姿勢の伝わる環
稲熊 裕子 様
境報告書であると思います。 福尾 真弓 様
編集後記
「地球環境年報 2002」をお読みいただき、
誠にあり
直してきましたが、十分な成果をあげられず、限界を
がとうございました。本報告書を通じて、
私たちととも
感じていました。そこで初めての試みとして、企業と
に、地球とエネルギーの未来について考えてみません
消費者の架け橋の役割を担う消費生活アドバイザー
か。皆さまから率直なご意見ご感想をお寄せいただけ
の方4名に原稿全般のチェックをお願いするシステム
れば幸いです。
を導入しました。
「地球環境年報2002」原稿を精読し
ここ2∼3年、
編集事務局は読みやすい報告書作りに
ていただき、
ご指摘いただいたのは236カ所にも及び
試行錯誤してきました。原稿作成の段階において、難
ます。精力的に取り組んでいただいた4名の方に対し
解な専門用語や表現、分かりにくいグラフ図表など見
て厚くお礼申しあげます。
編集事務局
「地球温暖化」を中心に構成した「エコレポート2002」もご用意しています。ご希望の方は下記までお申し込みください。
中部電力(株)環境部地球環境グループ
TEL 052-951-8211
(代表) FAX 052-973-0590
E-mail:[email protected]
85
地球環境年報 2002
最新の情報は当社のホームページをご覧ください。
http://www.chuden.co.jp
この冊子は、古紙配合率100%の再生紙を使用しています。再生紙や非木材紙の普及が進めば、森林資源の保護に
加え、地球温暖化防止にも役立ち、
ゴミ減量の推進にも貢献することから、当社ではこれらの使用拡大につとめています。
印刷は、従来のインキに含まれていた石油系溶剤を削減した大豆油インキを使用し、アルカリ性現像液やイソプロピル
アルコールなど含む湿し水が不要な水なし方式を採用しています。大豆油インキは、限りある石油資源消費を抑えると同
時に、印刷中に生じる大気汚染の原因となるVOC(揮発性有機化合物)の排出を低レベルに抑えることができます。
本店環境部地球環境グループ 2002年6月発行
B0-13-1-08 4,000N
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