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英会話から英語活動へ,さらに外国語活動へ

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英会話から英語活動へ,さらに外国語活動へ
平成20年度(第52回)
岩手県教育研究発表資料
外国語活動/外国語
確かな力をはぐくむ学習指導のあり方
—コミュニケーションを図ろうとする意欲—
英会話から英語活動へ,さらに外国語活動へ
平成21年1月6日(火)
一関市教育委員会
一関市立一関小学校
澤
野
尚
子
外国語分科会
研究の全体構造図
学校教育目標
今日的な課題
豊かな心を持ち,たくましく生
きる,心身共に健康な子ども
【確かな学力】
1 よく学び工夫する子ども
2 健康で明るい子ども
3 きまりを守り
助け合う子ども
4 責任をもちやりぬく子ども
【父母、地域の願い】
実
態
【児童の実態】
【指導者の実態】
校 内 研 究
【研究主題】
確かな力をはぐくむ学習指導のあり方
【研究内容:仮説と手立て】3年次計画(初年度の重点◆,次年度の重点◇,3年次本年度の重点■)
国語科
◆ 指導過程の設定
◆ 読む力の向上 説明文物語文
の単元学習計画
及び授業の流れ
◇ 読む力の向上 説明文
◇ 思考定着場面の工夫
・一人学び/学び合いの工夫
・まとめ/振り返りの工夫
■ 読む力の向上 説明文 ・一人学び/学び合いの工夫
・授業改善のための評価
【研究組織】 国 語 部 会
1学年
2学年
算数科
◆ 指導形態,過程の工夫
◆ 数学的な考えの向上
・授業の流れ
・少人数指導のあり方
◇ 数学的な考えの向上
◇ 思考定着場面の工夫
・自力解決/学び合いの工夫
・まとめ/適用問題の工夫
■ 数学的な考えの向上
・自力解決/学び合いの工夫
・授業改善のための評価
ゆとり/総合的な学習:英語活動
◆ 指導形態,過程,教材の工夫
◆ 慣れ親しむ英語活動のあり方
・ テキストの使用
・ ALT との融合型学習過程の工夫
◇コミュニケーションに対する意欲の向上
・1C1T の指導過程の設定(CD̶ROM)
・ウォームアップ/プラクティスの工夫
・アクティビティの工夫
■ コミュニケーションに対する意欲の向上
・アクティビティ及び準備の工夫
・授業改善のための評価
算 数 部 会
3学年
英 語 活 動 部 会
4学年
5学年
6学年
学習支援員(1学年)算数少人数(3,4,5,6学年)教科担当制(5,6学年)
特別支援部会ほほえみ学級ひまわり学級(1,2,4学年)
教
育
基
盤
の
整
備
︵
学
習
習
慣
の
確
立
︶
読解力(国語科)数学的な考え(算数科)コミュニケーションへの意欲(英語活動)
評
価
の
改
善
︵
評
価
規
準
/
評
価
方
法
の
検
討
︶
目指す児童像
【国語・算数】
1学年
2学年
3学年
4学年
【英語活動】
5学年
6学年
・教科の基礎基本が身についている子
・外国文化や英語に興味を持ち、慣れ親しんでいる子
・既習事項を生かして考える子
・友だちと簡単な英語でコミュニケーションを図ろうとする子
・友だちと学び合える子
・思いを持ち、楽しく活動する子
サポート(2学年)特別支援(1,3学年)算数コース別(3
・自分の考えを持ち表現する子
・学んだことを生かそうとする子 6学年)教科担当
・学んだことを生かそうとする子
制(5,6学年)
研 究 を 支 え る 教 育 活 動
各教科,道徳,特別活動,総合的な学習の時間等における学習指導の充実
学 年 ・ 学 級 経 営
̶関小 1̶
外国語分科会
Ⅰ
研究総論
研究主題
確かな力をはぐくむ学習指導のあり方
∼読解力(国語科)・数学的な考え(算数科)・コミュニケーションへの意欲(英語活動)
1
確かな力
確かな力とは何か。
(1)学習指導要領
学習指導要領には,確かな学力について「知識や技能に加え、学ぶ意欲や
自分で課題を見つけ,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,行動し,より
よく問題を解決する資質や能力」と記述されている。
2008年3月には,新学習指導要領が公示された。英語活動に関する主
な改善事項として,小学校段階における外国語活動の導入が挙げられていた。
本校の研究は,3年次計画3年目ということで,公開にあたっては,現行の
指導要領に沿って進めていたが,2011年の本格実施に向けての移行につ
いても視野に入れて実践を始めたところである。
(2)本校教育目標
本校の教育目標は、
「豊かな心を持ち、たくましく生きる、心身共に健康な
子ども」である。その中の具体目標の1つ「よく学び工夫する子ども」の児
童像として「学び方を身に付け、進んで考え学ぶことができる」
「その学年の
内容を確実に身に付けることができる」姿を目指している。
なお,2008年学校経営方針の重点目標は,
「意欲及びコミュニケーシ
ョン能力の育成 対話による受容・理解・発信 」である。
これらの目標の具現化を図ることを本年度の研究の重点としている。
本校においての確かな力とは,
「意欲」
「思考力」
「コミュニケーション能
力」ととらえ,3部会,特に英語活動においては,中・高学年における総合
的な学習の時間「国際理解領域」及び低学年におけるゆとりの時間「国際交
流活動=英語活動」を活用して,外国文化や英語に慣れ親しみ,積極的にコ
ミュニケーションを図ろうとする活動を中心に据え,授業研究を進めている。
(3)英語活動にお
ける確かな力
<コミュニケーションへの意欲及び外国文化理解とは>
ア 英語に慣れ親しむ
イ 友だちや ALT の先生の話す英語を聞こうとする。
ウ 友だちや ALT の先生と英語で話そうとする。
エ 外国文化に興味を持ち,日本とのちがいに気付く。
コミュニケーションを図ろうとする意欲をとらえ,伸ばし,評価するため
に,本校における確かな力と評価方法を具体化した。
̶関小 2̶
外国語分科会
ア
評価方法
診断的評価
形成的評価
総括的評価
・ 前時自己評価
・ 授業における具体的反応
・ 1学期学習
・ 聞く,話す様子
アンケート
2
英語活動研究仮説
・ 2学期学習アンケート
・ 相互評価,自己評価
・ テキスト
体験的活動を段階的に進めることによって,
「分かる」と感じ,児童に
「確かな力」=コミュニケーションを図ろうとする意欲が育つであろう。
児童が1単位時間を通して,段階的な体験活動を経て,今日の学習は分か
(1)本校における
「分かる」感とは
ったと感じ,その積み重ねによって,教科領域において「分かる」と感じる
こと。本校では,
「分かる」と感じることが学習及び活動の意欲につながる
と考え,3部会共に分かる授業をめざしている。
3
英語活動の指導の流れと分かる感
挨
ウォームアップ
拶
場面提示
分かる
分かった
提案Ⅰ
プラクティス
分かった
提案Ⅱ
ミニアクティビティ
メインアクティビティ
分かった
インフォーメーション
外国文化理解
楽しい
ふりかえり
自己評価/相互評価
挨
拶
コミュニケーションへの意欲
̶関小 3̶
分かる感
外国語分科会
4
研究具体提案
ア【場面提示の工夫】
(1)英語活動提案Ⅰ
(ア)日常会話場面の提示=コミュニケーションの見本
アクティビティ
(イ)視聴覚機器の活用=コミュニケーション重視
への準備の工夫
(ウ)今日の活動内容(ゴール)の把握
C 児童の思い
: と言っているかな。
:先週と比べると だ。
イ【プラクティスの工夫】
(ア)チャンツのリズム=緩→急
C 児童の思い
:まだ言えない。
:言えるようになってきた。
:分かった。
:話してみたい。
:やってみたい。
(イ)フラッシュカードの活用
(ウ)全体から個への練習。=分かる活動
ア【ミニアクティビティの工夫】
(ア)プラクティス的アクティビティ
(2)英語語活動提案Ⅱ
アクティビティ
の工夫
(イ)ペア,グループ活動による教え合い
確かめ合い
イ【メインアクティビティの工夫】
(ア)友だちとの対話ができる活動
(イ)発達段階に応じた体験的活動
ア【ALT との打ち合わせの工夫】
(ア)小学校英語活動の趣旨(研究担当)
C 児童の思い
: さんのもっているものを英
語で言いたい。
:ぼくにも英語できいてほしい。
:わたしも答えたい。
:ALT の先生と話してみたい。
:まちがえてもいいから英語で
話してみよう。
:英語を使って話せた!
:外国のことが分かった。
:日本とはちがうんだ。
:家でも話してみよう。
(イ)授業のねらい及び流れの共通理解(授業者)
(3)英語活動提案Ⅲ
(ウ)ALT 指導内容の依頼(授業者)
人材/教材の活用
HRT
ALT
児童役
児童役
イ【教材研究,教材づくりへの協力】
(ア)場面提示のビデオづくり
(イ)外国文化の情報
(ウ)教師の発音,アクセントの手本
ウ【視聴覚機器の活用】
(ア)1C1T でもネイティブな発音
(イ)映像による視覚的効果
̶関小 4̶
<ある日の模擬授業より>
ア 打ち合わせ
(イ)授業の流れ
(ウ)指導内容
・緩急,強弱,ジェスチ
ャーの工夫等の依頼
・場面提示,デモンスト
レーションでの対話の
依頼
・児童がつまずきやすい
点の共通理解
イ 教材研究,教材づくり
(ウ)発音,アクセントの
疑問点解消
・教師の不安解消
外国語分科会
5
英語活動部会研究テーマと育てたい児童像
(1)コミュニケーション
意欲
→自分の言いたいことを相手に話したり相手の言いたいことを聞いたりして
伝え合うこと。
本校では,英語を話したり聞いたりすることができるというコミュニケーショ
ン能力を育成することではなく,コミュニケーションを図ろうとする意欲を伸ば
すことをねらいとしている。
従って,間違ってもよいから英語で友だちと話したり聞いたりしようとす
る姿を,育てたい児童像の1つと考える。
(2)思い=目的意識
→何のためにこの活動をするのか,児童が思いを持つこと。
本校では,国語・算数のみならず,児童が様々な活動に対して,価値を見い
だせるように,目的意識が持てるような授業を組みたてることが重要と考えて
いる。
英語を使って楽しく活動するためには,
「分かった」
「使えた」という成
就感が大切である。本校では,これも1つの児童の思いと考える。
<思いを持った活動例>
1 相手の考えや持っているものを言い当てたい。
(Guessing game)
2 完成させたい(Bingo game, をつくろう game)
3 相手にも聞いてほしい,自分も答えたい。
(案内 game)
(3)人材,教材
ア
ALT
→Assistant Language Teacher=外国語指導助手,日本人の教員を補佐し,主に音
声の指導にあたる外国人補助教員のこと。
本校では,事前に ALT 来校日に打ち合わせの時間を確保し,依頼事項を具体的に
伝えている。T1 は,担任(HRT)であるので,指導案を作成し,授業を進めたり児
童の姿を見取ったりする。
<依頼事項例>
1 本時のねらい,授業の流れ,役割分担等の打ち合わせ
2 場面提示に関わるジェスチャーや挨拶等の打ち合わせ
3 速度,声の大小等児童をあきさせない指導方法の打ち合わせ
4 テーマの会話文等に関わる外国文化の話の相談
イ
CD-ROM
→English Stadium 教材のこと。
本校では,主に1C1T の時に活用し,視覚的に理解の助けとしたり,ネイ
ティブな発音を聞かせたりしている。
̶関小 5̶
外国語分科会
ウ
ネイティブな発音
→英語圏に生活している(いた)人の発音のこと。
ネイティブな発音を耳から入れて慣れ親しませたいという思いは,本校の
教師のみならず保護者の願いでもある。ALT 来校の際は,大いに発音してもら
い,児童が耳から英語に慣れ親しむように活動を組んでいる。ALT が不在の時,
CD-ROM 教材を活用してネイティブな発音を聞かせるようにしている。
6
英語活動部会における指導過程と手立ての工夫
(1)アクティビティ
→児童同士の会話を重視した体験的な活動のこと。
本校では児童の思いを実現する場面ととらえ,重点研究に位置づけ,めざ
す姿の具現化を図っている。昨年度実施したアンケートによると,指導過程
の中で,児童が進んで話そうと思った場面は,プラクティスが1番多く,ア
クティビティは2番目であった。また楽しくない理由として,
「新しい英語
がよく分からない」と回答する児童がいた。
そこで,今年度は改善点として,アクティビティを
1 練習的要素が高いミニアクティビティの導入
2 自分の思いを持って話すメインアクティビティの設定
というように,スモールステップで設定し,ダイアローグを確認したり体験
的活動の中で反復を試みたりしながら,
「間違ってもよいから話そうとした」
「楽しく活動することができた」という思いを持てるようにしている。
ア
テーマ
→他教科の単元,題材にあたる語。英語活動においては,2時間 3時間扱
いの単元のこと。
本校では,CD-ROM 教材のテーマと今まで本校で作成してきたテーマとを
統合する形で,低学年年間5時間,中高学年30時間設定してきた。
イ
ダイアローグ
→対話という意味。尋ね方とその答え方のこと。
本校では1テーマまたは1単位時間の課題となる会話文としてダイアローグ
を設定している。活動の流れとして本時に使う新しい単語と尋ね方・答え方を練
習し,アクティビティに活用している。
(2)ウォームアップ
→英語活動の雰囲気づくり,準備活動と考える。
本校では,歌,身体表現,復習(レビュー)
,TPR 等を考えている。
指導過程においては,場面把握の前に実施する。
̶関小 6̶
外国語分科会
ア
TPR
→Total Physical Response=全身反応教授法のこと。
本校では,ウォームアップに活用する手立ての1つ,教師が出す指示に従
って,身体を動かす活動。 例)Simon Says,I can ゲ−ム
イ
歌
→英語の歌。ウォームアップの役割が果たせる曲を選択することが大切である。
<選曲の際の留意点例>
1 聞いたことがあるメロディー,歌詞
2 本時のダイアローグに関わる歌(単語や文の反復ができる歌)
3 朝の会,帰りの会,音楽の時間等を活用して歌える歌
4 身体表現ができる歌
5 ゲーム要素のある歌
(3)プラクティス
→アクティビティにおけるコミュニケーションのための準備活動のこと。
本校では,アクティビティの前に実施している。様々な形態による反復練
習を工夫することにより,英語の響きに慣れるようにしている。
ア
チャンツ
→リズムにのって,英語を話す活動。英語特有の音とリズムに親しむのに有
効である。
本校では,ALT,HRT の発音をチャンツのリズムにのせて,楽しく練習して
いる。リズムボックスやタンバリンを使うと効果的である。CD-ROM 教材に
も,入っている。
イ
フラッシュカード
→絵や文字が書かれているカードを瞬間的に読み上げながらめくる教材の
(ピクチャーカード)
こと。
本校では,チャンツのリズムにのって単語や文の練習をしたり,ゲーム性
を取り入れたりしながら,どの学年でも活用している。
昨年度より,
高学年のフラッシュカードに英文字を取り入れることを実践
している。
新学習指導要領外国語活動の英語ノート試作版にも文字指導が導入され
ていることから,本校においては,これからも実践の中に文字を入れていく
ことを取り入れていきたいと考えている。
̶関小 7̶
外国語分科会
7
活動の約束
(1)クラスルーム
イングリッシュ
→教師が,活動中に用いる英語のこと。
本校では,英語活動の時間は,なるべく英語で指示したりほめたりするように
している。日本語の使用については,発達段階や場面に応じて行うようにしてい
る。 ジャパニーズイングリッシュ=ジャングリッシュでもよい。コミュニケー
ションの見本を見せる心意気で使っている。
<クラスルームイングリッシュの例>
1 ほめ言葉
very good, great, excellent,good job
2 隊形指示
line up, make a circle,
3 集中を促す時
look,listen
4 簡単なルール説明 boy s question girl s answer
5 教師と ALT の授業中の会話 once again ,please,your turn
簡単ながらも教師が,‶very good″や‶great″と英語を使って笑顔でほめたり、
‶make a circle″などの指示を英語でしたりすることで、より英語に親しめるよ
うな空間作りができている。HRT が ALT と会話することで,児童の意欲が喚起さ
れたり、自分から英語を話したり聞いたりしようとする姿が見られる。
(2)英文字日本語訳
→単語のスペルや日本語での課題提示,ダイアローグ等の板書の際の文字表記に
カタカナ読みの表記
関わること。
昨年度の児童の意識アンケートの結果によると,単語表記を望む児童は全校平
均50%,ダイアローグ表記は36%程度であったが,県の指導主事より「英文
字日本語訳の板書は必要なし。
」との助言をいただいた。また,音声を中心に児
童に英語を慣れさせることが、英語でのコミュニケーションへの意欲「聞こう,
話そうとする」を伸ばす発達段階のステップとして大事なことと捉えることから,
本校では「板書はしない」と決定した。さらにカタカナ表記もしないことにして
いる。
しかし,新学習指導要領外国語活動では,第1 目標に「外国語を通じて言語
や文化を体験的に理解」
「コミュニケーションを図ろうとする態度の育成」と述
べられており,
<第3内容の取り扱いに関する配慮>
アルファベットなどの文字や単語の扱いについては,
児童の学習負担に配慮し
つつ,音声によるコミュニケーションを補助するものとして用いること。
と明記されている。小中連携の視点からも英文字にふれておきたい。
そこで,本校では,今年度より中高学年のフラッシュカードに英単語表記をす
ることにしている。
̶関小 8̶
外国語分科会
8
新学習指導要領実施に向けて
(1)外国語活動
→2011年から実施される新学習指導要領において,新たに外国語活動とい
う領域が新たに挿入されることになった。総合的な学習とは異なる。新学習
指導要領に沿って,外国語活動の目標,国際理解の視点も考慮して,つけた
い力を系統的に考え,
実践を通して本校の実態に合った外国語活動のあり方
を検討しているところである。
ア
英語ノート
拠点校には,今年度6月に5年,6年用試作版が CD,指導書とともに送付
されてきている。指導書には外国語活動の趣旨に沿った年間指導計画,評価規
準例,指導の流れ等が具体的に書いてあり,児童用ノートは,カード類を切り
離して活用したり書き込んだりすることができるようになっている。また,英
語を中心とした体験活動が主ではあるが,中国,韓国,アメリカ,フランス等
の文化や言葉について知ることも大切な活動の1つとして紹介されている。1
テーマ4h 扱いで,
じっくりと聞き取る活動,
尋ねたり答えたりする活動の他,
ショー・アンド・テルといった自分のことを英語で発表する活動も網羅されて
いる。
本校では,2学期から,英語ノートの効果的な活用を探っている。
12月1日に,文科省から視聴覚教材改訂版が出される。視聴覚機器の使い
方と共に,その教材の活用方法も研究している。
(2)インフォメーション
→外国文化にふれる活動のこと
本校では,3年生以上の英語活動の時間に,外国文化と日本文化の相違点に
ついて短時間でふれることができるようにⅠテーマに 1 回程度ALT 又はHRT か
らの話という形で,理解できるように実施してきた。
<外国文化の例>
・ジェスチャーのちがい(6年)
・なぜバスルームがトイレなの?(5年)
・カレンダーのちがい(4年)
・時差(3年)
・カナダと日本のちがい(病院,救急車)
(5年)
・日本と外国の朝食メニューのちがい(5年)
今年度は,指導過程の中に,弾力的に入れていたが,活動を通して理解でき
るように,授業を改善していくことを考えていかなければならない。
̶関小 9̶
外国語分科会
9
研究成果と課題
場面提示をする場合,なるべく日常会話場面を再現することにより,ALT/
(1)英語活動における
HRT がコミュニケーションの見本となって,英語が身近なものに感じるように
成果
なったと考えられる。英語活動以外の時間に英語を使って話す姿や ALT の先生
ア
アクティビティ
に積極的に話しかける姿が校内で多く見られるのも1つの成果と考えられる。ま
への準備
た,CD-ROM,ビデオ等視聴覚機器の活用により,1C1T でもコミュニケーシ
(ア)場面提示の工夫
ョン重視の提示ができた。ゴールを明示することにより,児童が見通しや必要感
を持って活動できた。
昨年度,新しい英語が分からないという理由で,英語活動が楽しくないと答え
(イ)プラクティスの
工夫
た児童が見られた。そこで,今年度はプラクティスの充実により,分かる英語活
動をめざした。様々な形態,チャンツのリズムによる全体から個への練習によっ
て,確実にアクティビティを楽しむ児童が増え,授業後の自己評価では,高学年
でも「楽しかった」
「聞こうとした」
「話そうとした」と挙手する児童は,ほぼ1
00%であった。
今年度の重点研究の1つは,グループ活動によるミニアクティビティの工夫で
イ
アクティビティ
(ア)ミニ
アクティビティ
ある。段階的にダイアローグを反復練習する手立てとして,少人数グループによ
る会話練習は,楽しく生き生きと友だちと英語で話そうとする姿が見られる。ま
た,分からない友だちに教える姿も見られ,国語科・算数科におけるグループ学
習の効果との類似点が見られる。
もう1つの重点は,メインアクティビティである。自由に動いて友だちと対話
(イ)メイン
ができる活動,発達段階に応じて,思いを持った体験的活動と位置づけ,活動内
アクティビティ
容が系統的になるように吟味をしながら,研究を進めている。アンケートでも指
導過程の中で「アクティビティが楽しい」と答える児童が全校の半数以上を占め
ている。また「間違えてもいいから話してみよう」と思っている児童が昨年度よ
り増えた。授業の様子,自己評価等より,楽しんで英語を話そうとしている姿が
見られる。学校公開の際の外部評価でも,めざす児童の姿が達成できているとい
う意見が多数聞かれた。
ウ
人材/教材の活用
(ア)ALT
ALT との TT を効果的に行うためには,研究担当より小学校英語活動の趣旨を
話し,指導方針の共通理解を図ることは欠かせない。また,TT 授業実施前に授
業のねらい及び流れの共通理解と指導内容の依頼を授業者と打ち合わせること
により,役割が明確になり,教師の発音,アクセントの不安が解消され,授業が
スムーズに流れている。また,コミュニケーションの見本として,表情,ジェス
チャー,HRT と TT とのダイアローグのみならず日常会話を見せる効果は絶大で
(イ)視聴覚機器の
活用
ある。しかし,1C1T の場合,ネイティブな発音を耳から聞かせたり,場面提示
やデモンストレーションを提示したりすることができない。そこで,本校では,
CD-ROM 教材や自作のビデオ教材を活用した。操作方法や画像の質については
改善の余地があるものの,新たな ALT の活用方法としても成果があった。
̶関小 10̶
外国語分科会
(2)英語活動における
課題
学校公開の分科会及び意見用紙より,チャンツの速度と音量及びプラクティス
のあり方について指摘,視聴覚機器への質問があった。
ア
アクティビティ
本校でも,その点について改善が必要だと考える。
への準備
緩急を工夫することにより,児童は楽しみながら英語に慣れ親しんでいるが,
(ア)チャンツ
どの児童も言える速度でスタートしたい。また,本校では,キーボードに内蔵さ
れているリズムボックスやメトロノーム等を活用しているが,操作のため活動が
途切れないようにしたり,児童のリズム感をくずさないようにしたりすることを
重要に考え,鳴らしたまま,次の指示等をすることがある。その際の音量等につ
いても配慮,工夫をして実践していきたい。
(イ)プラクティス
本校では,1学期の部会反省に,プラクティスの時にやや児童のテンションが
下がるという課題が出された。そこで,ダイアローグや新出の単語について,児
童の実態に合っているか吟味をしたり,反復の時間が長くなったり,機械的な反
復が続いたりしないようにするために,ミニアクティビティ(ゲームの中での反
復練習等)の設定,プラクティスの工夫(緩急,強弱,ジェスチャー等)をする
ことにより,授業改善を図っている。
イ
人材/教材の活用
(ア)視聴覚機器の
購入と管理
本校は,拠点校として2年間にわたり予算をいただき,リズムボックス(オル
ガン,キーボード代用可)をはじめ,コンピュータ,プロジェクター.スクリー
ン,インタラクティブユニット,スピーカー,ヘッドセット,CD デッキ,延長コ
ード,フラッシュカード作成ソフト,ラミネート(名刺版,A4,A3 等)機器,アク
ティビティ集,英語の歌 CD,ビデオ,DVD,学年分担及び協力によって作った
カード等の活動材の保管のための棚を購入した。課題として,授業で使った後の
管理が挙げられる。職員間のコミュニケーションを密にし,予算確保と計画的購
入そして,備品点検,修理,即ち管理が必要である。
また,一昨年度の反省材料として,ALT 来校時における CD 教材の活用方法に
ついて挙げられる。その時の体験をもとに,ALT 来校時は,CD 教材は使わない
ことにしている。
(3)外国語活動における
成果
ア
英語ノート
2ヶ月弱の研究ではあるが,高学年に新学習指導要領に沿った英語ノートを導
入し,授業研究を実施した結果,5学年の児童からは,英語ノートや活動内容に
ついて「昨年のテキストより分かりやすい。
」
「見やすい。
」
「外国と日本のちがい
が分かってよかった。
」という感想がきかれた。指導者からは,
「教師が教えるの
ではなく,児童が自然に食文化のちがいに気付くような授業の流れだった。
」とい
う英語ノートから学ぶべき点が挙げられた。
本校の英語活動は,活動の過程に慣れている児童が,自主的に活動する。しか
し,ある意味で,教師主導である。気付かせる活動はほとんどなかったといえる。
英語活動から外国語活動への改善点が明確になった。
̶関小 11̶
外国語分科会
(4)外国語活動における
課題
ア
指導過程
扱う表現
今年度より,新学習指導要領に向けて,外国文化にふれる活動をとりいれてき
た。2学期後半からは,教師主導の授業から児童の気付きを大切にした授業の流
れを模索している。
また,高学年においては,外国語活動への移行を意識して,英語ノートの活用
しながら,指導書の指導過程を実践しているところである。
教材研究後または6学年研究授業参観後,指導者からは,
「活動の過程が内容によって異なるため,活動と活動の間に,ルール説明が入り,
流れが止まってしまう。間延びする感じが否めない。
」
「扱う単語やセンテンスが6年間やってきた児童にとってもいきなり難しい。
様々な要素を含むものがあり,児童の負担になりそうだ。分かる児童,分から
ない児童の差が広がりそうな雰囲気を感じている。
」
という感想が聞かれた。
イ 教師の意識
活動のゴール
部会では,
「指導計画の前半は,聞くことに大きく重点をおいている。椅子(机)を用意す
る,または,スマートボード等の新機能の視聴覚機器の活用等活動環境の見直
し,授業技術の習得及び意識改革が求められる。
」
「中学校では字を手がかりに発表できるが,小学校では何も見ないでショー・ア
ンド・テルをしなければならない。全員がみんなの前で英語を話すことができ
るとは限らない。
」
「外国語活動のめざす児童像は,ゴールであるショー・アンド・テルで育まれる
のか。
」
といった意見や疑問が出された。
ウ
来年度に向けて
新学習指導要領解説外国語活動編によると,パターンプラクティス(繰り返し
行う口頭練習)
,ダイアローグの暗唱等に偏重して指導したり, できるスキル向
上を目標にしたりする活動ではない。と明記されている。
その点に留意しながら,
「尋ねたり答えたりする」アクティビティを通して,積
極的にコミュニケーションを図ろうとし,楽しんで活動するためには,今日の活
動のねらいや単元のゴール,活動内容が「分かる」ことが必要であると考える。
研究授業の中で,プラクティス不足のため,児童が首をひねりながら活動する
姿や活動が停滞する姿が見られたことから,英語ノートの年間指導計画,単元及
び授業の流れを参考にしながらも,本校児童の実態に合った体験活動にするため
の研究をさらに推進していく必要があると考える。
英語ノートは,教科書ではない。活用方法は,各学校に任されている。
今年度中に,外国語活動で児童につけたい力を全職員で共通理解し,そのため
の手立てを部会で提案できるようにまとめ,来年度から新たに「外国語活動部会」
として,研究がスタートできるようにする必要がある。
̶関小 12̶
外国語分科会資料
外国語活動部会全体構想図
全体研究テーマ確かな力をはぐくむ学習指導のあり方
∼読解力(国語科)
・数学的な考え(算数科)・コミュニケーションへの意欲(外国語活動)∼
<児童の実態>
<研究課題>
・ 「英語活動が楽しい」と感
じている児童は90%を越
えているが,新しい英語が
分からないため,自分から
話そうとしない児童がい
る。
・ 日常,外国語を使う機会が
少ない。
・ 指導過程及び年間指導計画
・ 人材,教材テキスト・視聴覚
機器の効果的な活用
・ ALT との小学校外国語活動
の考え方の共通理解
・ 実生活に結びつけ,外国の文
化にふれる活動
<現代的課題
=外国語活動必修化に向けて>
・ 文科省外国語活動推進拠点校指定
→指導方法の工夫(小中連携)
→ALT 等人材の活用
→児童の興味,関心等学習状況の変容の把
握と授業改善
・新学習指導要領による外国語活動の導入
→英語ノート,付属 CD の検討
外国語活動研究テーマ
自分の思いを持ち,コミュニケーションを図ろうとする児童の育成
人材,教材を効果的に活用した外国語活動を通して
外国語活動で育てたい児童像
・外国語に慣れ親しみ,楽しみながら話してみようとする子
・外国語で相手と対話をしながらコミュニケーションを図ろうとする子
・外国文化に興味を持ち,理解しようとする子
重点仮説
音声を中心とした体験的な活動を取り入れた場を位置づけ工夫することにより
外国語に慣れ親しみ,コミュニケーションを図ろうとすることができるであろう
体験活動場面:手だての工夫
提案
Ⅰ
アクティビティへの準備:
【場面提示/プラクティスの工夫】
提案
Ⅱ
アクティビティ
:
【アクティビティの工夫】
ミニアクティビティ→メインアクティビティ
提案
Ⅲ
人材/教材の活用
:ALT/T1T2の役割分担の明確化
: :1C1T/CD-ROM の視覚効果
=ネイティブな発音提示
:英語ノートの活用
・確かな力→具体の姿
・コミュニケーション意欲
→友だちと外国語で話そうとしている。
→相手の言うことを聞こうとする。
思いの伝達(答えの選択)
国際理解とは
・国際理解
・外国の文化・言語に興
→外国のことが分かる。
味を持ち,理解する。
→ちがいに気付く。
学級(学びの共同体)づくり,単元づくり,授業づくり
̶関小 13̶
外国語分科会資料
外国語活動部会「めざす具体の姿」
系統図
低
学
年
中
学
年
高
学
年
・ALT の先生とふれあう。
・英語をまねて,楽しむ。
・英語の歌やゲームを楽しむ。
・ALT や HRT の発音を聞いて話そうとする。
・単語や会話文を使って友だちと話そうと
する。
・外国の文化に興味を持って調べる。
・外国語の歌やゲームを楽しむ。
・ALT や HRT,教材の発音を聞きながら,外
国の言語や文化について興味を持つ。
・外国語の単語や会話文を使って,友だちと
コミュニケーションを図ろうとする。
・日本と外国の文化を比較し,理解する。
̶関小 14̶
外国語分科会資料
外国語活動の指導の流れとめざす姿
挨
拶
外
ウォームアップ
歌,ミニゲーム
復習ゲーム
【Let’s sing】
【Let’s play】etc.
場面提示
ダイアローグ
【Let’s guess】etc.
国
分かった
文
分かる
化
プラクティス
【Let’s listen】
【Let’s play】
【Let’s chant】etc.
理
解
分かった
アクティビティ
【ミニアクティビティ】
【メインアクティビティ】
【ショー・アンド・テル】etc.
楽しい
ふりかえり
自己評価/相互評価
挨
拶
Ⅰ 言語や文化について、体験的に
理解を深める。
Ⅱ 外国語の音声や基本的な表現に
慣れ親しむ。
Ⅲ 積極的にコミュニケーションを
図ろうとする。
̶関小 15̶
分かった
分かる
外国語分科会資料
<英語活動部会>
1 意欲
英語活動が楽しいかどうかという設問に
対しては,3年前から91%というかなり
高い数値であった。毎年1学期調査の数値
は若干低めであり,半年間かけて2%の上
昇が見られる。
今年度は,93%からのスタートである。
楽しいと回答した児童の理由欄には,ゲ
ーム,ALT との交流が楽しい,外国への興
味があること等が多く記述されている。
2
重点課題「アクティビティ」
昨年度は進んで話そうと思う時に「プラクティ
ス」を挙げる児童が全校の50%を占めていた。
本来コミュニケーションのための活動である「ア
クティビティ」は52%だった。
今年度は,
「アクティビティ」と回答する児童に
4%の伸びが見られ,指導過程の中では1番多い
回答となった。
また,ALT の先生と一緒に学習する時に進んで
話そうと思う児童が13%伸びた。
(複数回答可)
3
今年度,重点研究としての「アクティビティ」
の時の児童の思いをきいたところ,59%の児童
が,
「まちがえてもよいので話そうとしている」と
回答した。特に高学年になるに従って,その傾向
が見られる。自信を持って話している児童は
36%である。
59%の児童が,耳から聞いた英語を絵と結び
つけて話しているが,フラッシュカードに書いて
ある英文字を手がかりに話している児童も11%
いることが分かった。
(複数回答可)
̶関小 16̶
めざす姿
外国語分科会資料
このアンケートは,みなさんが小学校から中学校に無理なくに進むための授業のしかたを研究する
ためのものです。思ったことをそのまま記入してください。
1 小学校の勉強と中学校の勉強と比べて大きく違って困ったなあと思うものについて,もしあっ
たら,5教科の中から選んで○をつけてください。
(1)
(
学級
国語
数学
英語
社会
理科
国語
数学
英語
社会
理科
困り感
1
8
51
57
8
8
92%
2
0
56
74
21
10
96%
5
4%
62
56%
59
63%
18
16%
18
12%
100%
96%
3
学年
)
*片面白紙3名
(2)○をつけた人だけにお願いをします。なぜ困っているか,理由を選んで○をつけてください
① 内容の難しさがちがうこと ②担任の先生とは限らないこと ③小学校のようなコース別学習ではないこと
④発音をすること ⑤英文字を覚えること
⑥その他(
)
①
②
③
④
⑤
1
62
5
3
11
38
2
69
8
0
5
56
3
67
8
0
8
36
66%
7%
1%
8%
43%
学級
学年
⑥
授業のスピードが速い,地理歴史が難,英文をノートに書く
漢字と読み,時代とできごと,文字式が入ると複雑,
勉強のスタイルが違う
覚えることが多い,数学文字,英語英文が出てくる,
授業についていけなくなる
(3)どうしたら解決できると思いますか。思いついたことがあったら書いてください。
・学習方法
→音読(声にだして)暗記,予習復習その日のうちに復習,3,4週間後また復習,
ひたすら家で書き続ける,書きまくって慣れる,何回も練習する,家庭学習一人勉強
先生に勉強方法を教えてもらう,自分に合った勉強方法を探る,
社会:人物の名前,漢字を覚える
英語:英文英字を覚える, 文字数の少ない単語から覚える,毎日少しずつ単語練習
・学習態度 →話をよく聞く,最初からちゃんとやる,学校を休まない, 分からない所は先生や友だちにきく,
黒板をしっかり写す,先生が話していることもノートに書く
・ 小学校との関わり→小学校の勉強からしっかりやる,小学校の勉強も予習復習,
6年生のうちに中学校の予習,小学校のうちから英語に接する
・根情論
→ひたすら勉強,努力する,がんばる
・その他
→塾に通う,自分でも分かりません,空欄,白紙
̶関小 17̶
外国語分科会資料
2 小学校の学習で「よかったな」
「役に立っているな」と思う勉強についてあてはまるものに○をつ
けてください。あったら理由も教えてください。
(1)英語活動
① リズムに合わせて練習したり,ゲ−ムをしたりして英単語を覚えたこと
②英文字を見ないで,耳から英語を聞いて話したこと
③ゲ−ムをしながら,友だちと1対1で話したこと
④ALT の先生と英語活動をしたこと
⑤スクリーンを見ながら,英語活動をしたこと
⑥その他(
)理由(
)
学級
①
②
③
④
⑤
⑥
役立ち感
1
27
22
19
30
11
0
92%
2
36
31
13
23
13
0
82%
3
33
28
21
38
13
0
94%
学年
32%
27%
18%
30%
12%
0%
89%
① の理由:よい覚え方を身に付けた,楽しく覚えた,中学校はたくさん覚えなければならない
リスニングがやりやすい,すらすら読める,中学校は書く読む,聞いて発音覚えるの
はよい,あとから便利,慣れないといけない
② の理由:中学校できいたことがあるものがでてきた,リスニングに役立った
聞いて解くテストに小学校のうちから慣れていてやりやすい,
③ の理由:中学校でもあるから,話すことは大切
④ の理由:発音のよい先生と勉強できた,本場の人の発音がきける
⑤ の理由:発音を覚えた
小中連携に関わる実態調査分析結果(研究部)
1
小学校と中学校とのギャップ(困り感)
(1)中学校5教科のうち「小学校の勉強と大きく違って困ったなあ」と回答した生徒の割合は,学年
平均96%であった。
教科毎に見てみると,
困り感を感じる生徒が多い教科は英語63%,数学56%,
少ない教科は国語4%であった。
(2)理由として1番多く挙がったのは「内容の難しさ」で66%である。次いで多いのが,
「英文字を覚
えること」の43%であった。
2
英語
英語活動推進事業拠点校として,小中連携は研究課題の1つである。10 12%の学級差はあるが,
89%の役立ち感である。アンケート結果から,チャンツのリズムにのって楽しく覚えたりゲームをした
りする活動がよかった32%,ALT の先生との活動がよかった30%耳から英語27%の回答だった。ネ
イティブな発音の必要性を挙げている生徒もいる。
「友だちと1対1の会話アクティビティ」の数値が少な
いのがとても残念である。
また,文字やカタカナを提示しないという本校の英語活動の約束に関わって,リスニングに役立つと記
述した生徒が多かった。
「聞いたことがある単語や会話文がでてきた」「小学校のうちから接するこ
と,話すことが大切」と記述している生徒もいる。小中相互の授業改善,年計の系統性,単語の文字提示
の検討等,小学校における小中連携研修会の討議の柱となっている。
̶関小 18̶
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