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フランチャイズ ビジネスを最前線で支える

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フランチャイズ ビジネスを最前線で支える
導入事例:株式会社セブン - イレブン・ジャパン
“業務効率向上”と“コンプライアンス”の両立。
フランチャイズ ビジネスを最前線で支える
OFC たちのモバイルワークの安全性を向上
株式会社セブン-イレブン・ジャパン
国内に 12,000 を超える店舗を有し、流通系初の電子マネー
「nanaco」
や 7&i グループ オリジナルブランド
「セブンプレミアム」の導入など、
さま
ざまなサービスで消費者のニーズに応えている株式会社セブン-イレブン・
ジャパン。
同社には、
ビジネスの核となるフランチャイズ店の利益向上のために、
オ
フィスに机を持たず、
ノート PC と携帯電話で日々の業務を行う人たちが
います。
フランチャイズに加盟している各店舗オーナーにさまざまな情報を
提供して売上向上のためのカウンセリングを行う OFC (オペレーション・
[プロファイル]
株式会社セブン-イレブン・ジャパン
(http://www.
sej.co.jp/index.html)
は、
「 中小小売商業振興
法」
ならびに「大規模小売店舗法」
が公布された
1973 年に創業。翌 1974 年には、
日本第 1 号
の「セブン-イレブン」
(東京都江東区豊洲)がオー
プンしました。
同社では、中小小売店経営の近代化・活性化と
大型店との共存共栄の実現」
を追求し、当時い
ち早くフランチャイズ ビジネスを展開。今でいう
「コ
ンビニエンス ストア」へと進化して以来、今日ま
で市場のニーズにきめ細かく対応し、次々と新し
い商品、
サービスを提供しています。日本国内で
12,000 店を超える規模へと成長しています。
フィールド・カウンセラー) 、
そして店舗開発業務を担当する RFC (リクルー
ト・フィールド・カウンセラー) など、営業車をオフィス代わりに、常に移動し
て業務を行う彼らのノート PC のセキュリティ向上と、情報共有における
コンプライアンスの徹底のために、
クライアント OS とオフィス アプリケー
ションを刷新。
People-Ready Business とは
ハードディスク内のデータをまるごと暗号化する機能などを活用し、
セキュリ
すべてのビジネスにおいて、実際に決定
を下すのは企 業ではありません。直 接
顧客に会って取引をまとめるのも、新製
品を開発して販売するのも企業ではあり
ません。
ティ&コンプライアンスへの対応を強化しています。
それは、
すべて企業で働く人 = 社員が
行っていることです。
ソリューション概要
[メリット]
■「ハードディスクの暗合化」
により、
ユーザーに意識させることなく、
セキュリティを強化
■ コンプライアンスの徹底に役立つ情報管理体制を可能とする OA 基盤を構築
[ソフトウェアとサービス]
■W
indows Vista®
■ the 2007 Microsoft® Office system
The People-Ready Business 導入事例
適 切なツール、適 切な情 報 、そして適
切な機会を用意できれば、業務を遂行
する社 員の力が 最 大 化され、企 業が
競合他社をしのぐ可能性が高くなりま
す。このような環境を整えている企業、
しかも状 況に合わせて適 切な対 応が
できている企業のことを、マイクロソフ
トでは "People-Ready ビジネス" と
呼んでいます。その言葉の由来は、社員
(People)
が能力を発揮するための準
備ができている(Ready)
ということにあ
ります。
私たち全員の目的は、店舗の売上利益を向上させることです。
IT は、
そのためのツール。
コンプライアンスやセキュリティの要件を満たす場合でも、
ユーザーにとっては「今まで通り、普通に使えるもの」を
提供することが肝心です。
株式会社セブン&アイ・ホールディングス システム企画部 CVS営業システム シニアオフィサー 粟飯原 勝胤 氏
導入の背景
徹底したモバイルワークを行う
OFC と RFC を支える安全な環境整備
株式会社セブン-イレブン・ジャパン (以下、
セブン-イ
レブン・ジャパン) のフランチャイズ ビジネスを支え
る重要な人員として OFC (オペレーション・フィール
ド・カウンセラー) と RFC (リクルート・フィールド・カ
ウンセラー) というカウンセラーがいます。
OFC とは、同社のフランチャイズ ビジネスを支え
る加盟店オーナーと密接なコミュニケーションを図
り、最新の市場データを基にして店舗ごとに異な
る課題の解決と、売上利益向上のためのアドバ
イスを行う職務です。
店舗業務に専念する各オーナーに、
より広い視
点で地域のマーケティング データを提供し、品揃
えや接客、販売など経営改善のためにさまざまな
視点からカウンセリングを行う OFC の勤務形態
は徹底して効率化。俊敏に販売機会の最大化を
実践しています。
彼らはオフィスに自分の机を持たず、営業車を事
務所代わりとして、各自担当する 7 ~ 8 店舗を、
週に 2 回ずつ訪店。上長への報告と連絡はほぼ
ノートPC (業務日報、電子メール) と携帯電話に
よって完結し、
日常の勤務時間のほとんどすべて
を、
フランチャイズ店のカウンセリングのために費
やしています。
セブン-イレブン・ジャパン 千代田地区 シニアオペ
レーションフィールドカウンセラー 釼持浩氏は、
そ
のカウンセリングについて、次のように話します。
「担当する 7 ~ 8 店舗の中でも、商業ビル内で
あるとか、大通りに面しているとか、学校が近くに
あるとか、各店舗で条件が異なりますので、単純
に横に並べて比較することはできませんが、店舗
の立地と客層、
そして担当地区全体の商品の販
売動向を絡めながら、
データを提示します。店舗業
務に専念していると、
どうしても店外の情報が分か
らなくなってしまうんですね。商品 1 つにしても、
自分の店舗内での売れ行きは皆さん把握していま
すが“地域全体で売れているのか?”そして、“なぜ
売れているのか?”という情報は掴みにくい。私た
ちは、
そうした情報をオーナーの皆様に届けて、
ア
ドバイスをしています」。
そしてもう 1 つのカウンセラーである RFC は、
店舗開発業務を担当。OFC 同様にオフィスを
持たず、完全なモバイル環境で業務を推進して
います。
店舗経営の最適化と、新規の店舗開発。
ノート
PC と携帯電話を駆使して、
セブン-イレブン・ジャ
パンのフランチャイズ ビジネスを最前線で支える
彼らの業務効率を損なうことなく、
セキュリティとコ
ンプライアンスの徹底を図ることが、重要な検討
項目でした。株式会社セブン&アイ・ホールディン
グス (以下、
セブン&アイ・ホールディングス) シス
テム企画部 CVS営業システム シニアオフィサー
粟飯原勝胤氏は、次のように説明します。
「弊社の業務では、
フランチャイズのオーナー様
の経営資料などを含めて、重要なデータを取り
扱っています。そのため、情報漏洩対策には以
前から慎重の上に慎重を期してきましたが、セ
キュリティに“万全”という言葉は存在しません。
セキュリティ レベルをいかに向上させていくかと
いうことが、私たちの命題でした」。
実際に OFC としての経験から、各人が取り扱う
機密データの業務における重要性について、釼
持浩氏は次のように補足します。
「私たちがオーナー様に貢献するためには、
その
お店でどれだけの利益が必要なのか、
という点か
ら逆算してカウンセリングを行う場合もあります。
店の売上が向上しただけで利益が増えなければ
意味がありません。人件費や商品管理など、考え
るべき項目は多々あります」。
そのために OFC が、担当の各店舗について把
握すべきデータは詳細なものとなり、取り扱いがデ
リケートとなるのです。
今回のモバイル PC の更新は、
セブン-イレブン・ジャパンの
情報共有環境全体でコンプライアンスとセキュリティの強化を
図る計画の第一段階です。
株式会社セブン&アイ・ホールディングス システム企画部 CVS営業システム 営業情報担当 オフィサー 小野澤 千尋 氏
私たちの業務を支えるのは、
自分の営業車とノート PC、
それに携帯電話です。
今回 PC が新しくなりましたが、使い勝手は変わらずに、
しかも起動時間が早くなったのはうれしいですね。
株式会社セブン-イレブン・ジャパン 千代田地区 シニアオペレーションフィールドカウンセラー 釼持 浩 氏
そこで、
セブン-イレブン・ジャパンでは、情報共有
基盤刷新の第一歩として、OFC と RFC が使用
するノート PC の OS とオフィス アプリケーション
の更新を実施。
粟飯原氏は、次のように当時を振り返ります。
「新 OS の検討を開始したのは 2007 年の 4
月頃です。Windows 2000 からの移行になりま
すが、当時は、Windows Vista も発売直後であ
り、Windows XP も選択肢として十分に考えら
れる時期でした。
しかし、
セキュリティ向上とコン
プライアンスの徹底、
そしてサポート期間も考慮
し最適な OA 基盤を求めて検討を重ねた結果、
Windows Vista と 2007 Office system を導
入することに決定しました」。
導入の経緯
カウンセラーの業務ペースを乱さずに
3339 台のノート PC に迅速に展開
ノート PC の OS とアプリケーションを入れ替え
るに際して、重視されたことが「OFC や RFC の
負担とならないように行う」
ことでした。
そのための第一の課題が、
「カウンセラーの負担と
ならないように、
セキュリティとコンプライアンスを
向上させること」
だったと粟飯原氏は説明します。
「セキュリティとコンプライアンスを徹底させていく
と、業務上の制約も増えてしまい、
ユーザーにとっ
て不便になってしまいます。このバランスをどうす
るか?それを検討していく中で、Windows Vista
の BitLockerTM という機能を知りました」。
セブン-イレブン・ジャパンではすでに、機密保持の
ために以下のルールを徹底させていました。
・ 重 要な経営データは、
センターサーバーへ
のアクセスで参照し、
アクセス環境も限定
・ 外部メディアへの書き込みを禁止
・本
部、地区事務所以外での印刷の禁止
・9
0 日ごとにパスワード変更
これらのルールの上にさらに制約を加えれば、
ユーザーの負担は増してしまいます。そこで、何
のルールも追加することなく、
セキュリティ レベルを
向上させることができるツールとして、ハードディ
スクの内容を暗号化できる BitLockerは「ちょう
どいい機能でした」
と粟飯原氏は言います。
そして第二の課題が、
「 使い勝手を変えないこと」
でした。
全国で活動するカウンセラーが本部に集まる機
会は、隔週で開催される FC 会議の場しかありま
せん。それ以外の日程においては、
カウンセラー
は各自の担当地区を飛び回っていることになりま
す。
そうした状況の中で
「ノート PC を新しくしたか
らといって、操作説明会を全員に徹底することは
難しい」
と粟飯原氏は説明します。
そこで、従来から活用されている、250 に及ぶア
プリケーション、及び画面の確認をパートナーで
ある野村総合研究所とともに、2 か月半かけて
徹底的に検証。
そうして、2008 年 9 月末から導入を開始して、
2009 年 2 月までの間に 3339 台のノート PC
を段階的に展開していきました。
導入効果
OS の入れ替えを起点とした
OA 基盤構築で、業務もよりスムーズに
新しくなったノート PC について釼持氏は、
「起動
が早くなったのはとてもいいですね。店から店へ
移動した後でも、
すぐに立ち上げて業務の話に入
れます」
と評しています。
「これは予想外に評判が良かったですね」
と粟飯
原氏も声を揃えます。
「マイクロソフトの資料で起動時間が早くなると
いう項目を見た時は、正直それほど気にしていま
せんでした。そんなに違いがあるとは思わなかっ
たのです。でも、実際に使ってみると、電源を入
ユーザーである OFC から見ると、パスワードの入力など
操作方法は何も変わっていませんが、
「BitLocker」による
暗号化によって、
セキュリティが向上しています。
とても良いことだと思います。
株式会社セブン&アイ・ホールディングス システム企画部 CVS営業システム 営業情報担当 前島 一之 氏
れてすぐに起動するというのは、非常に心地いい
ですね」。
また、2007 Office system への反響について、
今回のノート PC への展開を担当したセブン&ア
イ・ホールディングス システム企画部 CVS営
業システム 営業情報担当 前島一之氏は、次の
ように話します。
「皆が特に慣れ親しんでいるのが Excel® なので
すが、2007 にバージョンが変わったことで、
イン
ターフェイスが大きく変わっています。そこに不安
がありましたので、私たち自身で最初に使用して、
手作りで解説書を用意して配布しました。
しかし、
導入してみると、思いのほか質問が少なかったで
すね。非常に素直に受け入れてもらえたな、
とい
う印象があります」。
そして今回、
ノート PC の OS を入れ替えるととも
に、一部のノート PC を新規に購入したこともあ
り、PHS を利用したモバイルでの通信環境の強
化やスパムメール対策機能の強化、
そして新たな
セキュリティ プログラムの配布などを含めた OA
基盤の構築が並行して準備され、段階的に進ん
でいます。
プロジェクトの全体を管理しているセブン&アイ・
ホールディングス システム企画部 CVS 営業シ
ステム 営業情報担当 オフィサー 小野澤千尋
氏は、次のように説明します。
「 今後の話ではありますけども、2007 Office
system を今回導入したことについては、
センター
サーバーの共有フォルダやディレクトリに保管さ
れたデータに、非常に細かく権限設定を行うな
ど、文書管理におけるセキュリティとコンプライア
ンスを強化していくための第一歩として捉えてい
ます」。
今後の展望
次のシステム構築に向けた
情報収集が、2009 年のテーマ
「今回の、Windows Vista 導入に端を発した
OA 基盤構築によって、今後のセキュリティ基
盤構築の準備が整ってきたと思います」
と前置
きして、粟飯原氏は今後の展開について話を続
けます。
そして、今年の私たちのテーマが次のシステム構
築に向けた情報収集になります」。
集める情報は、
「現時点で商品化されている技術
でなくても構わない」
と粟飯原氏は言います。
「私たち全員の業務のポイントは、
『フランチャイ
ズ店の売上利益をどう上げるか』にあります。IT
はそのための助けとなるインフラです。そのため
に、3 年先、5 年先の可能性を視野に入れて、
さ
まざまな新サービスを、
トータルに検証していくこと
になります」。
フランチャイズ ビジネスを最前線で支える人員の
モバイルワークを、
より安全かつ快適にするため
の取り組みから始まった今回の OA 基盤構築を
1 つの通過点として、
セブン-イレブン・ジャパンの
ビジネスを加速させる、新しいインフラ作りが始ま
ろうとしています。
「店舗のネットワーク基盤を強化して、発注支援
機能などを充実させた弊社の
『第 6 次総合情報
システム』
が本格的に導入されたのは 2004 年
の 11 月からですが、検討自体はその 2 ~ 3 年
前から進めていました。
本ケーススタディは、
インターネット上でも参照できます。http://www.microsoft.com/japan/showcase/
本ケーススタディに記載された情報は製作当時
(2009 年 3 月)
のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
本ケーススタディは、情報提供のみを目的としています。Microsoft は、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。
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■マイクロソフト カスタマー インフォメーション センター 0120-41-6755
(9:30〜12:00 13:00〜19:00 土日祝日、弊社指定休業日を除きます)
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