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違法薬物「大麻」の植物学的特徴と DNA 情報の多様性のデータベース化
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北医療大薬)
◯高上馬 希重 1 ,金 尚永(
【目的】違法薬物である大麻の乱用事犯が大きな社会問題となっている。大麻はクワ科植
物のアサ(Cannabis sativa L.)から得られ、葉や未熟花に麻薬性幻覚物質(カンナビノ
イド成分)が含まれており、大麻取締法により取扱いが制限されている。近年、違法な大
麻栽培の事犯が増加しており、植物としての特徴の多様性を明確にする必要性が増してい
る。そこで大麻鑑定精度の向上を目的として、複数系統のアサ植物体について植物形態、
化学成分、DNA 情報を総合的に調査しデータベース化した。
【方法】植物は成育環境の違いによって、成長量、外部形態、含有成分量などが変化するこ
とが想定される。
そこで再現性のある安定したデータを得るため、
成長に関わる環境条件
(温
度、光)を一定にした培養室内でアサ植物体を育てた。また水分、栄養条件を一定にするた
め湛水式簡易水耕栽培法を適用した。各系統の「種子形態、重量」を記録した。成育した植
物体の「小葉形態」
、
「茎色」を記録した。各植物体の葉試料中の「カンナビノイド成分(THCA)
含有率」を測定した。葉試料から DNA 抽出し「THCA 生合成遺伝子の塩基配列」を決定した。
【結果・考察】各系統の植物体の外部形態、THCA 含有率には大きな多様性(未検出ࠥ7.51%)
が認められた。また THCA 生合成遺伝子配列にも多様性が認められ、大きく 2 グループに分
類された。これらの植物形態、化学成分、DNA 配列の情報を1つのデータベースとして統合
することで大麻鑑定技術の精度を向上し、乱用事犯の抑止に貢献することが期待される。
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