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平成17年9月中間期 損害保険会社決算概況
平成17年9月中間期 損害保険会社決算概況 1.平成17年9月中間期決算の特徴点 平成17年9月中間期決算の特徴として、次の3点を挙げることができます。 第1点は、正味収入保険料が0.8%の増加となり、(平成17年3月期は対前期比△0.3%) 回復基調へと向かってきたということです。 第2点は、自然災害による保険金支払の要素が減少し、収益が改善したことです。 前中間期は、相次ぐ自然災害に伴う支払備金の繰入が急増しましたが、今中間期は、 大きな自然災害も少なかったことから、保険引受利益が大幅に改善し、前中間期の △1,182億円から、一転プラスに転じ、569億円になりました。その結果、経常利益で 396.7%の増益、中間純利益で160.2%の増益となりました。 第3点は、各社の合理化・効率化、社費節減努力により事業費率の低下が進み、今期も 0.4ポイントの改善がみられたことです。事業費率の低下は、平成12年3月期決算以来、 6年半連続で低下しています。 2.決算概況 経常収益は、保険引受収益が4兆5,014億円、資産運用収益が2,859億円、その他経常収 益が204億円となった結果、前年同期比251億円(0.5%)増の4兆8,078億円となりました。 一方、経常費用は、前年同期比1,857億円(3.9%)減の4兆5,438億円となりました。 この結果、経常利益は、前中間期の531億円から2,109億円(396.7%)増益の2,640億 円となり、税引後の中間純利益も、前中間期の592億円から948億円(160.2%)増益の 1,540億円となりました。 3.保険引受の概況 (1)正味収入保険料 正味収入保険料は、主力の自動車保険で保険料が下げ止まりの傾向を見せ、加えて火 災保険・傷害保険等が増収となったことから、前中間期比306億円(0.8%)増の 3兆7,585億円となりました。 *正味収入保険料=元受正味保険料+受再正味保険料−出再正味保険料 (2)正味支払保険金 正味支払保険金は、自賠責保険の政府再保険廃止の影響による保険金支払い額の増加 と、前中間期の自然災害による保険金支払いが今中間期にも進行したことが影響し、前 中間期比1,330億円(7.0%)増の2兆338億円となりました。 *正味支払保険金=元受正味保険金+受再正味保険金−回収再保険金 また、損害率は、前中間期の 55.3% から58.3% へ3.0ポイント上昇しました。 (3)保険引受に係る「営業費及び一般管理費」 保険引受に係る「営業費及び一般管理費」は、社費の節減に努めた結果、前中間期に 比べ138億円(2.4%)減の5,703億円となり、事業費率は前中間期の32.4%から32.0% へ0.4ポイント低下し、平成12年3月期決算以来、6年半連続の減少となりました。 (4)保険引受利益 保険引受利益は、前中間期の1,182億円の損失から、当中間期は一転して569億円の利 益となりました。 *保険引受利益=保険引受収益−保険引受費用−保険引受に係る営業費及び一般管理費±その他収支 4.資産並びに資産運用の概況 (1)資産並びに「利息及び配当金収入」 当中間期末における総資産は34兆3,438億円で、株価水準が上昇したこともあり、前 中間期末の32兆496億円から7.2%の増となりました。 また、利息及び配当金収入は、企業業績の改善により配当金収入が増加したことなど から、前中間期比8.1%増の2,604億円となり、収益改善に寄与しました。 (2)リスク管理債権 総貸付金残高に対するリスク管理債権の割合は2.6%と低く、また、リスク管理債権 に対する貸倒引当金の割合も98.8%となっています。 5.ソルベンシ−・マ−ジン比率 ソルベンシ−・マ−ジン比率については、全社とも200%を大幅に超えており、健全性 については問題ない状況にあります。 ※ 協会加盟会社 あ い お い 損 害 保 険 株 式 会 社 朝 日 火 災 海 上 保 険 株 式 会 社 共 栄 火 災 海 上 保 険 株 式 会 社 ジェイアイ傷害火災保険株式会社 ス ミ セ イ 損 害 保 険 株 式 会 社 セ コ ム 損 害 保 険 株 式 会 社 セゾン自動車火災保険株式会社 ソ ニ ー 損 害 保 険 株 式 会 社 株 式 会 社 損 害 保 険 ジ ャ パ ン そ ん ぽ 2 4 損 害 保 険 株 式 会 社 大 同 火 災 海 上 保 険 株 式 会 社 東京海上日動火災保険株式会社 ト ー ア 再 保 険 株 式 会 社 日 新 火 災 海 上 保 険 株 式 会 社 ニッセイ同和損害保険株式会社 日 本 興 亜 損 害 保 険 株 式 会 社 日 本 地 震 再 保 険 株 式 会 社 日立キャピタル損害保険株式会社 富 士 火 災 海 上 保 険 株 式 会 社 三井住友海上火災保険株式会社 三井ダイレクト損害保険株式会社 明 治 安 田 損 害 保 険 株 式 会 社 損害保険会社の平成17年9月中間期決算概況 億円 -5,000 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 3兆7,279億円 正味収入保険料 3兆7,585億円 1兆9,008億円 (損害率55.3%) 2兆338億円 (損害率58.3%) 正味支払保険金 5,841億円 (事業費率32.4%) 5,703億円 (事業費率32.0%) 営 業 費 及び一般管理費 (保険引受に係るもの) 2,843億円 支払備金 繰入(△戻入)額 △23億円 2,148億円 責任準備金 繰入(△戻入)額 1,752億円 平成16年9月中間期 △1,182億円 保険引受利益 平成17年9月中間期 569億円 損 害 率= 2,409億円 利 息 及び配当金収入 正味支払保険金+損害調査費 正味収入保険料 2,604億円 事業費率= 531億円 経常利益 2,640億円 諸手数料及び集金費+営業費及び一般管理費 正味収入保険料 (なお、営業費及び一般管理費は保険引受に係るものに限ります。) 592億円 中間純利益 1,540億円 32兆496億円 総資産残高 34兆3,438億円 2兆8,761億円 支払備金残高 2兆8,422億円 20兆3,290億円 責任準備金残高 20兆721億円 0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000 350,000 400,000 億円