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第3号 6月11日(PDF文書)

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第3号 6月11日(PDF文書)
平成25年第3回伊勢崎市議会定例会会議録 第3号
平成25年6月11日(火曜日)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
議事日程 第3号
平成25年6月11日(火曜日)午前10時開議
第1 一般質問(前回の継続)
第2 議案第69号 市長等の給与の特例に関する条例案
第3 議案第70号 伊勢崎市一般職の職員の給与の特例に関する条例案
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
日程第1 一般質問(前回の継続)
日程第2 議案第69号 市長等の給与の特例に関する条例案
日程第3 議案第70号 伊勢崎市一般職の職員の給与の特例に関する条例案
―――――――――――――――――◇―――――――――――――――――
出席議員(32人)
1番
伊 藤 純 子
2番
馬 庭 充 裕
3番
多 田
稔
4番
長谷田 公 子
5番
北 島 元 雄
6番
田 島 喜 八
7番
手 島 良 市
8番
阿久津 尚 子
9番
新 藤
靖
10番
大 和
11番
新 井
智
12番
鈴 木 良 尚
13番
山 越 清 彦
14番
羽 鳥 基 宏
15番
森 田
修
16番
堀 地 和 子
17番
内 田
彰
18番
小谷原 達 夫
19番
小 松 光 一
20番
斉 藤
優
21番
小 暮 利 明
22番
田 島
勉
23番
大 和
溥
24番
三 好 直 明
25番
田 村 幸 一
26番
藤 見
27番
定 方 英 一
28番
須 永 武 久
29番
佐 藤 幸 夫
30番
矢 島 征 司
31番
野 田 文 雄
32番
原 田 和 行
欠席議員 なし
- 81 -
勲
勤
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市
教
育
長
五十嵐 清 隆
副
市
長
德 江 基 行
総
務
長
吉 田 文 雄
部
長
横 澤
明
企
画
部
長
茂 木
寛
財
政
部
長
佐 藤 浩 章
市
民
部
長
阿久津 孝 行
環
境
部
長
村 山 裕 一
健康推進部長
多賀谷
福
祉
部
長
福 田 幸 寿
経
高 橋 利 昌
建 設 部 長
中 心 市 街 地
整 備 部 長
水 道 局 長
市 民 病 院 副 院長
兼 経 営 企 画 部長
監 査 委 員
事 務 局 長
総務部副部長
金 井 哲 夫
済
部
長
茂
都市計画部長
堀
公営事業部長
小野田 幸 夫
消
長
毒 島 吉 一
会 計 管 理 者
新 井 秀 明
教
長
倉 林 宣 行
総務部総務課長
村 井 通 浩
防
育
部
智 彦
堀 越 弘 之
細 井 和 義
吉 澤 由 幸
津久井 伸 彰
越須賀 隆 一
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
事務局職員出席者
局
長
亀 井 利 彰
議事調査課長
大 和 弘 幸
理
深 澤 清 美
査
光 山 潤 一
議
事
係
長
斎 藤 一 美
係
係
長
代
理
渋 澤 正 嗣
主
任
武 政 大 輝
主
長
代
―――――――――――――――――◇―――――――――――――――――
午前10時開議
◇議長(小松光一) これより本日の会議を開きます。
―――――――――――――――――◇―――――――――――――――――
○日程第1 一般質問(前回の継続)
◇議長(小松光一) 日程第1、一般質問(前回の継続)を行います。
新井智議員。
〔11番新井智登壇〕
◇11番(新井智) 伊勢崎クラブを代表して、通告に従い、順次質問をいたします。
第1点目、買い物難民について。
経済産業省によると、国内の商店街は、1997年の約1万4,100カ所が、2007年までの
10年間で約1万2,600に減った。実に1,500カ所の減である。この間に商店街の年間販売
額も約70兆円から約53兆円に減少したと新聞報道されております。商店街という組織そのものが
- 82 -
このような状況の中、本市におきましても商業関連の減退が進んでおり、伊勢崎商工会議所、商業部
会の会員数でも過去10年間の推移は、平成15年度の524社に対し、毎年減少の一途をたどり、
平成20年度には500社を割り込み、平成24年度には457社となり、実に67の減となってい
る現状であります。
本市全体の小売業を営む店舗は、十数年前は2,000に近い店があり、その3分の1ぐらいが飲
食料品を扱う小売店だったと思われますが、現在の小売店業界の現状と食料品小売業の激減の推移に
ついて御答弁をお願いします。
中心市街地に限らず、市内各地域において、さらに、旧郡部においても小売店激減の波が広がり、
健常者である市民の皆様は、手段として、郊外の大型施設店舗への買い物が主とならざるを得ないわ
けであります。もっとも、そのような大型店舗には利用者にとっての利便性がたくさんあるわけであ
ります。広い駐車場に、品物が多種多様にわたり豊富、さらに低価格、衛生管理、設備、整備も十分
という快適な買い物ができるものと思われます。
では、そのような買い物手段を願っても、現実の問題として利用できない人たちはどうすればいい
のでしょうか。体の不自由な人、病気や病気がちの人、運転免許証のない方、高齢者のひとり暮らし、
または、高齢者夫婦だけの暮らし、長時間外出困難な人、手押し車が必要な歩行者等々、このような
買い物困難者が市内全域において見受けられ、また、現実に行政の助け舟を求めている声が聞こえて
くる次第です。市としての買い物困難者に対する把握について御答弁をお願いします。
次に、支援体制についてお伺いいたします。
本市の中心市街地は、高齢化や人口減少による定住人口の減少、店の閉店等による商店街の空洞化
等に鑑み、商店ににぎわいを、買い物弱者に安心して買い物ができる場を提供するため、地域振興、
まちおこし、買い物弱者対策の一環として、朝市は伊勢崎商工会議所が主催をし、いせさき軽トラ市
と称して、また、タ市は市が主催をし、商工労働課が窓口となり、まちなか夕市と称して開催し、好
評価を得ているようであります。まちなか夕市は、平成23年12月に初開催をし、同年度に3回の
開催、平成24年度は10回開催、今年度も8回の開催予定をし、過去の来場者数は平均200人で
あるとのこと。いせさき軽トラ市は、昨年10月に初開催をし、出店台数27台、来場者数1,00
0名を迎え、今年度は5月18日に21台の出店で来場者数800人であり、今後の予定は4回で、
計5回開催とのことです。
このような取り組みは高く評価するところではありますが、なぜ双方とも開催場所が1カ所、一定
場所限定なのでしょうか。この点を考えてみますと、市民のためにやっていますよというイベント的
色合いが強く感じられる次第であります。真に、買い物弱者、困難者のことを思い、まちの活性化を
思うのであれば、1カ所、一定場所にこだわらず、二、三カ所の移動開催と開催回数の増加も可能で
はないかと考えますが、市長の見解をお伺いいたします。
次に、大手業者及びJAとの協力支援の件でありますが、前橋市の大手スーパー店が、昨年4月よ
- 83 -
り高崎市を中心とした買い物困難地域に、バスによる移動販売を運営している事例でありますが、近
隣にスーパーなどがないため高齢者や交通手段のない人が買い物に困っている地域や、高齢施設など
市内6カ所を月曜日から金曜日に回っており、高齢化がさらに進み、大型スーパー等を利用しにくい
高齢者がふえることを見据え、こもりがちな高齢者が買い物のために家を出て歩く効果もあり、買い
物困難者や高齢者に利用してもらいやすい環境づくりをより進めるために、事業に乗り出したとのこ
とであります。
さらに、JAにったみどりの事例でありますが、県内のJAでは唯一の取り組みで、昨年の12月
より山間部の買い物難民の役に立とうと、同JAの1トントラックとワゴン車による生鮮食品や日用
品等の扱う商品は250種類にも及ぶ、走るスーパーマーケットとしての移動販売を展開しておると
のことです。保冷庫を持つトラックとワゴン車は、原則火曜日と金曜日の昼からタにかけて四、五カ
所を回り、販売ルートを決めるには、みどり市と桐生市とも連携した、行政のお墨つき事業でもあり
ます。遠出のできないお年寄りや地域住民にとってありがたく、頼りになる存在には間違いなく、ほ
とんどの人が自家用車でなく、歩きで集まるとのことであります。JA側としても、利用者と直接対
話しながら販売するため、要望に応じて商品をふやせて提供でき、走るスーパーとして消費者ニーズ
に柔軟に対応できると強調しております。
このような成功事例を背景にして、本市においても、大手業者やJAに対して協力支援の要請を呼
びかけることは可能だと信じるところでありますが、市長としてのお考えをお伺いいたします。
次に、市行政として、ひとり暮らし高齢者もしくは高齢者のみの世帯に対して、給食サービス事業
として、昼のみ週2回の弁当の宅配をしておる実態があり、料金の半額を超す補助金の交付と、契約
業者による住民の安否確認を兼ねた事業であり、平成23年度の実利用者数は486人、昨年度の実
利用者数は554人で、延べ3万食を上回る実績を上げているのは事実でありますが、これはほんの
氷山の一角の数字であると思わざるを得ません。ほかにも、シルバー人材等による買い物お助け隊と
して代行業等の活用もありますが、高齢者社会と買い物困難者の実態を踏まえて、在宅のニーズに応
える民間の取り組みには目をみはる、目覚ましいものがあります。例えば、組合組織による食材料の
宅配、大手デパートのネット販売によるお届けサービス、大手コンビニエンスストアの弁当、惣菜等
のお届けサービス、
全国外食チェーン網を持つ店舗の電話注文によるお届けサービス等々であります。
これは、それだけ在宅配送の需要があるというあかしであり、在宅販売に対応する供給が間に合わな
いということであります。このような実態を踏まえて、市行政ももっと積極的に対応策を検討し、実
行に移すべきだと考える次第です。
そこで、やはり一番効果的な支援策は、食料品を主とした移動販売として、直接商品を手渡せるこ
とが大事なポイントだと考えます。
理解ある希望業者を募集して、
指定移動販売業者として契約をし、
指定の移動販売車にて担当エリアを移動販売する。巡回コースについては、市行政担当と各行政区と
の協議の上、要望箇所と各会議所単位とする。そして、肝心なことは、販売車に補助金を交付すると
- 84 -
いうことであります。
現実問題として、買い物弱者、買い物難民として困っている人たちに愛の手を差し伸べるのが、五
十嵐市長が公約と掲げている、安心して安全に暮らせるきずなづくり、まちづくりとしての真の行政
だと確信している次第でありますが、いかがなものでしょうか、お考えをお聞かせください。
そして、最後の質問として、支援体制としての全般的な情報提供の充実について御答弁をお願いい
たします。
2番目、公園内の公衆トイレの整備について。
近代国家並びに近代自治体においての条件の中で、住民の生活基盤の礎となるのが、上下水道整備
と汚染水等を含む衛生管理上の整備が不可欠な問題であるということは間違いのないことであります。
人は、生命の誕生を迎えたその日から、生命の絶えるその日まで、生理現象が欠かすことなくつきま
とうものであります。
公園内のトイレについては、羽鳥基宏議員が昨年質問に立っておられますが、私も公衆トイレの件
について関心が深いものですから、質問させていただきます。
本市における公園数は年々増加して、現在249カ所あるとのことですが、公園内のトイレの設置
数と設置内訳をお聞きいたします。
次に、修繕の関係と落書き等に関する件でありますが、これまでの市長の答弁で、既存の都市公園
のトイレ改修工事につきましては、老朽化の進んだトイレから順次実施していきたいとのことでござ
いましたが、その後の進捗状況と今後の改修計画についての御答弁をお願いいたします。
なお、市民の憩いの場でありますとともに、市民の触れ合いの場、そしてゲートボール、グラウン
ドゴルフの練習の場、子供たちのキャッチボール場などのスポーツを通しての健康促進の場でもあり
ます小さな街区公園において、トイレの設置がなく、利用者からの悲痛な声が聞こえている現状があ
りますが、このような切実な問題に直面して、小さい公園だからということだけでは、とても済まさ
れないと思いますが、市としての見解もあわせてお聞かせください。
次に、照明の現状について質問いたします。
現在、
既存のトイレで照明設備のないトイレ数はどのぐらいあるのでしょうか。
お聞かせください。
夜間において、公園内のトイレに飛び込んだものの、無照明のため真っ暗で、何としても使用できず、
用を足すことができなかったと不満を言う市民がたくさんいる事実を知り、愕然といたしました。確
かに公園を通常利用する人たちは、朝方より日暮れ時までという観念であり、実際ほとんどがそのと
おりであるかと思いますが、過去においては、まちのあちこちに公衆便所があったとお年寄りの方々
からお聞きしますが、近年はそれが皆無の状況であり、夜間においての外出時には、公園内のトイレ
だけが頼みの綱であり、ましてや、トイレに明かりがないため使用できないということは、何とも情
けなく、安心して安全に暮らせるまちとして、群馬県内においても今後ますます伸び行くまちとして
期待されております本市としての恥部の一角ではないでしょうか。
- 85 -
夜間においての通勤や通学帰り、ジョギングや犬の散歩、夫婦や家族でのウオーキングや散歩、仕
事面においては多種多様の営業関係従事者や、最近特に女性の職業進出の目覚ましい、運送、配送業
務関係者やタクシーのドライバー、そして代行車運転業に携わる者等多くの市民の悩みの種を解消す
るためにも、既存の無照明であるトイレの照明化に向けての整備を、早期のうちに推進してくださる
ように、市民の生の声を代弁させていただき、五十嵐市長の御答弁をお願いいたします。
3番目、市道部における未登記案件について。
本市におきましては、伊勢崎駅周辺整備事業の進捗状況が目に見えるまでに推進され、駅南北の市
街地の一体化と利便性を兼ね備えた都市機能の向上を図るべく、さらに新たな玄関口として、新伊勢
崎駅舎西口広場と都市計画道路の整備推進と、駅東西の市街化の一体化に向けて、着実に邁進をして
いること。そして、(仮称)伊勢崎宮郷工業団地造成に伴い、周辺整備事業の推進により、県内はも
とより、関東全域からも注目され、脚光を浴びる都市へとなってまいりました。
また、その効果は確実に、市街地だけにとどまらず、旧郡部においても、近年の開発の進展は目覚
ましいものがあり、本市にとっても人口増につながり、地域経済活性化と経済効果、そして市税増収
にも反映をもたらすわけでありますので、本市の発展に大きく貢献することであり、大いに歓迎する
次第であります。
このような兼ね合いの中で、生活基盤の中枢であります道路情勢において、公道としての道路及び
道路敷地用地として、市と地権者との間において、過去に売買契約済みと成立しているにもかかわら
ず、もとの地権者の名義のままの状態、すなわち旧郡部において、合併後に判明した登記されていな
い土地が随所に見受けられますが、市道部における未登記案件についての現状と把握についてお尋ね
いたしますとともに、その時点において、公図と現況が不整合のときの境界の確定についての対応を
お聞かせください。
続きまして、境界立ち会い時におけるそれぞれの地権者への説明を介しての対応について、御答弁
をお願いいたします。
4番目、太陽光発電について。太陽光発電施設についてお伺いさせていただきます。
一昨年に発生した東日本大震災は、近代まれに見る大津波により、東北地方を中心として、各地に
甚大な被害をもたらしたことは、私自身きのうのことのように覚えております。また、それにより損
壊した福島第一原発から多量の放射性物質が漏れ出し、拡散するという大変な事態に至りました。群
馬県でも農産物の出荷停止、農畜産物の風評被害が発生、本市も被害地区となり、いまだその影響が
残っているところと認識しております。
そのような中で、急速に高まってきた国民意識の中に、再生エネルギーの活用、クリーンエネルギ
ーの活用があります。県民の対エネルギー意識は、富岡製糸に代表される近代産業はもとより、特に
戦後の復興期にかかわる首都圏の電力需要を電源群馬として支えてきたと言っても過言ではなく、以
前から育まれてきたと感じております。
- 86 -
中でも、太陽光発電については、設置性の簡易さもあり、急速に設置希望が増加しているとも聞い
ておりますが、本市におきましても、家庭需要を対象とした太陽光発電施設の設置については、助成
措置を講じていると承知しております。また、新聞報道によりますと、農地にも設置可能というよう
な特例ができたともうかがっております。
そこで質問ですが、設置要件が緩和され、メガソーラーと言われるような事業規模の設備を設置し
たいという希望が増加した場合、現在の助成要件が拡大されるのかどうか。また、農地にも設置可能
というような特例の内容についてお尋ねいたします。
以上で私の質問を終わりますが、答弁によっては再質問を留保いたします。
〔11番新井智発言者席へ〕
〔市長五十嵐清隆登壇〕
◇市長(五十嵐清隆) 新井議員の御質問の第1点目、買い物難民についてお答え申し上げます。
まず、現状のうち、食料品小売業の激減の推移でございますが、本市におきましては、車社会の進
展や郊外部への人口の流出、また、大型店の出店などの影響によりまして、小売店が減少しておりま
す。特に中心市街地の商店街において、顕著にその傾向が見受けられるところであります。
国の商業統計調査によります本市の飲食料品小売業の商店数でありますが、
平成14年が684店、
平成19年が600店となっておりまして、
5年間では84店が減少しております。
この減少傾向は、
近年におきましても同様であると想定されております。
次に、買い物困難者の把握でございますが、群馬県のひとり暮らし高齢者基礎調査によりますと、
出かけるときの交通手段に不安を感じている人は、平成22年度は伊勢崎地区312人、赤堀地区2
8人、東地区33人、境地区118人で、合計491人であります。また、平成23年度であります
が、伊勢崎地区が343人、赤堀地区25人、東地区39人、境地区98人で、合計505人。平成
24年度になりますと、伊勢崎地区が348人、赤堀地区34人、東地区32人、境地区113人で、
合計527人となっております。年々これも増加傾向にございます。
また、福祉タクシー利用者数でございますが、平成22年度が465人、平成23年度457人で、
平成24年度が481人となっております。
次に、支援体制のうち、朝市・夕市でございますが、まちなか夕市は、中心市街地の活性化と高齢
者等の買い物支援を目的といたしまして、御案内のように、平成23年度から実施しております。こ
れまで14回開催いたしまして、延べ、約2,600人の皆様に御来場いただきました。参加団体で
ありますが、JA佐波伊勢崎や地元商店会のほか、市内の高校生ボランティアや、本年度から新たに
福祉団体からも参加をしていただいております。
今後のまちなか夕市のあり方でありますが、伊勢崎商工会議所が朝市として開催いたします、いせ
さき軽トラ市と連携を図りまして、地域の状況に応じて、開催場所の見直し等を検討してまいりたい
と考えております。
- 87 -
次に、大手業者及びJAとの協力支援の件でございますが、自分の目で見て、手にとって選ぶこと
のできる移動販売は、安心して購入できる利点がございます。そこで、既に移動販売を実施しておら
れる業者の皆様にも配慮をしながら、大手の小売業者及びJA佐波伊勢崎に、移動販売の実施に向け
た働きかけをしてまいりたいと考えております。
次に、
市内移動販売業者の体制づくり及び情報提供の充実の件でございますが、
買い物弱者対策は、
今後さらに少子高齢化が進展し、社会経済環境が大きく変化いたします中で、重要な課題の一つとし
て認識しております。他市で実施されている事例等を参考にして、調査研究をしてまいりたいと考え
ております。
次に、御質問の第2点目、公園内の公衆トイレの整備についてお答え申し上げます。
まず、トイレの設置数でございますが、平成24年第4回定例会において、羽鳥議員に御答弁させ
ていただきました数と同じ、161カ所でありまして、その後の増加はございません。
次に、進捗状況でございますが、いたずら等によりますトイレの損傷に伴い、修繕を実施しており
ます。昨年度の具体的な修繕箇所でございますが、ドアの取りかえが8カ所、水洗トイレのロータン
ク取りかえが7カ所、便器本体の破損による取りかえが5カ所、トイレ室内に書かれた落書きを消去
する修繕が10カ所で、合計30カ所となっております。
次に、
今後の計画でございますが、
早期に修繕が必要と判断されるトイレの損傷等につきましては、
速やかに修繕することを心がけますとともに、大規模な改修工事が必要とされるトイレにつきまして
は、地元区長及び地域住民の皆様の御意見、御要望を伺いながら、計画的に改修工事を実施してまい
りたいと考えております。
次に、照明の現状でございますが、トイレが設置されております161の公園のうち、75の公園
において、トイレに照明が設置されておりません。こうした状況を踏まえて、公園利用者が安心で安
全にトイレを利用していただけるように、トイレの改修時と合わせて、計画的に照明を設置してまい
りたいと考えております。
次に、御質問の3点目、市道部における未登記案件についてお答え申し上げます。
まず、現状でございますが、本市におきましては、昨年度末時点で約1万路線、総延長2,300
キロメートルに及ぶ市道を管理しております。この中で、市町村合併以降、旧町村部に散在する未登
記案件の解消に向けた事務処理を進めてまいりましたが、現時点で1,000件余りの案件が未処理
の状態にございます。平成23年度の委託処理件数は、140件余りでありましたが、昨年度の委託
処理件数は臨時職員を増員したことによりまして、300件余りとなりまして、早期解消に向けた取
り組みの効果が出てきております。
次に、地権者への対応でございますが、未登記案件は、時間の経過によります証拠書類の有無の問
題や、相続、売買による土地所有者がかわってしまっている場合など、さまざまな状況がございます
ので、現地での立ち会いを行いまして、未登記案件に対して十分な説明を行って、土地所有者に御承
- 88 -
諾をいただいた上で事務処理を進めております。今後も引き続き土地所有者、また、関係者の御理解、
御協力をいただきながら、分筆と所有権移転登記を行って、未登記案件の解消を進めて、市有財産の
適正な管理を目指してまいりたいと考えております。
次に、御質問の第4点目、太陽光発電についてお答え申し上げます。
まず、補助金の対応でございますが、本市におきましては、現在、地球温暖化対策の推進、また、
新エネルギーの普及促進及びエネルギーの安定供給の確保を図りますため、一般市民の皆様に対しま
して、住宅用の太陽光発電システムの設置に対します補助金の交付を行っております。
企業におきましては、東日本大震災後、自家発電装置の設置や、敷地を利用した太陽光発電など、
独自のエネルギー対策を実施してきた企業があることは承知しております。しかしながら、これらは
企業活動の一環として行われてきたことでありますことから、企業のビジネスとしてのメガソーラー
設置事業に対しましては、これまでと同様に補助金の交付は考えておりません。
次に、農用地の利用の件でございますが、本年3月31日付で、国から太陽光発電設置等について
の農地転用許可制度上の取り扱いについての通知がございました。その内容でございますが、第1点
目として、太陽光発電設備等の農用地利用については、農振農用地内でも許可するものとし、第2点
目として、その許可条件は、営農が継続できる設置方法とすることであり、第3点目として、太陽光
発電設備の支柱部分を一時転用とし、その期間は3カ年とされ、一定の条件を満たすことにより延長
を許可するものとなっております。
こう表現すると、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、いわゆる農地全面に太陽光パネルを低
い部分に設置するものでなくて、支柱を一本建てて、高さが二、三メートルでしょうか。その支柱の
上に太陽光パネルを設置するというもののようであります。したがいまして、その農用地を利用する
部分は支柱部分だけになるものですから、その支柱以外のところは耕作ができる状態にする。いわゆ
る耕作ができない状態になりますと、これは一時転用許可では許可にならないというものだそうであ
ります。この方法ですと、ただ、風等の影響がどうかということがあるようでありまして、そのよう
なことが心配もされるようであります。そのようなこともありまして、中部農業事務所管内におきま
しては、今のところ事例がございませんので、申請が出された場合は、群馬県と協議をしながら進め
てまいりたいと考えております。
〔11番新井智発言を求む〕
◇議長(小松光一) 新井智議員。
◇11番(新井智) 2番目の公園内の公衆トイレについて再質問させていただきます。
ちょっと質問の中でも触れたのですが、現在、市内におきまして、文化会館ですとか、そのような
施設、そして公園内のトイレ以外のところで、この公衆トイレと言われるものがあるのかないのか。
個数でお答えいただきたいと思います。
〔環境部長村山裕一登壇〕
- 89 -
◇環境部長(村山裕一) お答えします。
環境部で、公衆トイレという形で扱っているトイレは13カ所ありまして、駅の前のトイレとか、
ダストセンターのトイレとか、13カ所を公衆トイレとして管理しております。
〔11番新井智発言を求む〕
◇議長(小松光一) 新井智議員。
◇11番(新井智) そして、現実の問題として、トイレの設置場所が少なくて、まして夜間におい
て明かりのないトイレが多過ぎるということで、大変困っている人がたくさんいるということを、市
のほうとしては認識しているのか、していないのか。そのことだけお願いします。
〔都市計画部長堀智彦登壇〕
◇都市計画部長(堀智彦) 新井議員の再質問にお答え申し上げます。
公園のトイレの安心安全の部分で、認識しているのかどうかということでございますが、議員のほ
かにも、トイレに照明がなくて困っているという声は聞いてございます。認識してございますので、
よろしくお願いいたします。
〔11番新井智発言を求む〕
◇議長(小松光一) 新井智議員。
◇11番(新井智) 認識しているということでございますので、それをかたく信じまして、今後の
施策に期待をいたしまして、私の質問は終了とさせていただき、了解とさせていただきます。
〔11番新井智議席に戻る〕
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(小松光一) 大和勲議員。
〔10番大和勲登壇〕
◇10番(大和勲) 伊勢崎クラブを代表して、通告に従い、大きなテーマとして2点ほど質問して
まいりたいと思います。
本年3月28日の新聞各紙の朝刊にて、厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所が、2040
年までの地域別の人口推計を発表した内容が掲載されておりました。その記事では、群馬県は204
0年に2010年と比べて37万8,
000人余り少ない、
163万人になるとの推計でありました。
本市は19万3,000人との推計でありました。全国的には、2,078万人減少の1億728万
人との衝撃的な数字でありました。私が申し上げるまでもなく、人口減少の傾向の中で、持続可能な
社会保障制度や労働力確保に向けた取り組みが重要になってきます。
また、先月行われた日本自治創造学会の研修においても、データを用いて、人口減少率の大きい自
治体ほど財政力が弱い傾向が示されました。つまり、人口減少を招かないように施策を展開すること
は、喫緊の課題であると思います。
私は、平成23年3月の一般質問にて、人口問題について取り上げ、特に子育て支援について本市
- 90 -
の考え方を伺いました。その後、五十嵐市長のリーダーシップのもと、平成24年4月から保育園入
園児の第3子以降は、原則保育料が無料になり、平成25年4月からは特定不妊治療を対象に加え、
助成金額も5万円から10万円に拡充した不妊治療費助成制度も始まりました。また、市民病院で行
っていた感染症など病気回復期のお子さんをお預かりする病後児保育も市内7園で実施する体制を整
え、利用しやすさの向上と保護者の働きやすい体制づくりに取り組んでいただくなど、体系的に子育
てしやすい取り組みをしていただいていることに敬意を表する一人であります。
あわせて、社会増の観点から、雇用の確保に関しましても、県との共同事業として進めている(仮
称)伊勢崎宮郷工業団地造成も順調に推移していると聞き及んでおります。さらに、本年度から企業
立地促進奨励金交付要綱も見直しを図り、他市町村との誘致合戦でも戦える環境が整備されたと思っ
ております。
今申し上げたとおり、人口の自然増を図る子育て支援、社会増を図る雇用の確保の充実が進んでお
りますので、人が生活するための根本である住まいについて、つまり、本市の住宅政策を今回の大き
な質問の1点目として取り上げたいと思います。
まず、1つ目は、本年3月に策定された、住生活基本計画についての制定目的と概要についてお伺
いします。
次に、2つ目として、市営住宅の現状と今後の予定についてお尋ねします。まず、全体の戸数と、
平成24年度の申し込み総件数及び倍率と世帯別申し込み倍率についてお伺いします。次に、今後の
予定についてお伺いします。具体的には、新たな市営住宅の建設予定や建てかえ予定についてお尋ね
します。
3つ目の質問として、人口をふやすために、住みやすい住宅供給と、新たな投資を伴わない、財政
にも配慮した、民間賃貸住宅の借り上げ方式導入の考え方についてお伺いします。この方式は、正式
には借り上げ公営住宅と言われ、平成8年の公営住宅法改正により、直接建設方式に加え、民間住宅
ストックを活用した公営住宅の供給方法として導入された制度であります。今回は、1つの課題を解
決するための方策として、4つの視点から導入の考え方についてお尋ねします。
ここで取り上げる1つの課題は、空き家問題であります。平成20年度の住宅・土地統計調査から、
本市の空き家及び戸数は1万1,000戸以上あると推測されております。そこで、以下の4つの視
点で、借り上げ方式として、この空き家及び戸数を活用する考え方についてお伺いします。
1つ目の視点として、既にある社会資本を活用し、郊外に無駄な投資をしないコンパクトシティー
化と、中心地に定住者をふやし、にぎわいづくりとしての中心市街地対策の視点。2つ目の視点とし
て、子育ての悩みの解消や子育て知識の共有化、PTAや消防団など地域活動に積極的に参加する世
帯を入居させるなど、
地域のきずなづくりと子育て世帯の支援策としての視点。
3つ目の視点として、
足腰が弱い高齢者の方は、エレベーターがないと高層階の利用が困難であるが、現状エレベーターが
設置されていない市営住宅には、建物構造上、設置が難しいという物理的な問題解消と、設置できる
- 91 -
建物においては、エレベーターを設置する財政負担の回避、ひとり暮らしの高齢者の方の孤立感の解
消といった高齢者支援策としての視点。4つ目の視点として、多文化共生と労働力の確保や、言葉の
壁を解消するために、出身国を特定した住宅の供給など外国人支援策としての視点。以上、申し上げ
た4つの視点で空き家の課題を解決するべく、民間賃貸住宅の借り上げ方式導入の考え方についてお
伺いします。
次に、大きな2点目の質問として、教育支援について3項目お伺いします。
まず、1つ目、児童の体力向上支援についてお尋ねします。
文部科学省は、本年3月22日、小学5年と中学2年を対象とした全国体力テストの結果を公表し
ました。その結果、御承知のとおり、本県小学男子が全国46位、同じく女子が43位でありました。
小学生は2008年度の初回調査から3回連続で体力が低下しており、初めて男女とも全8種目で全
国平均を下回ったようです。
同時に実施した運動習慣の調査でも、
小学生が下校後に運動する時間は、
男子71分、女子53分で、こちらも全国平均を下回ったようです。
県教育委員会では、本県の小学生が慢性的な運動不足になっており、体力低下の原因と見ていると
の見解です。このベースとなる要因は、パソコンや携帯ゲームの普及で生活習慣が変化し、屋外で遊
ぶ機会が少なくなっていると推測しています。
そこで、本市のデータをもとに質問をしたいところですが、県までのデータになっているようです
ので、まず、この県の体力テスト結果を参考に、本市の小学生の体力について、德江教育長の所見を
お願いします。
次に、体力低下に伴い、学校内外での事故、けがが心配になるのですが、ここ3年の日本スポーツ
振興センターに届け出た件数と、事故、けがの特徴についてお答えください。
次に、本市の体力向上策についてお伺いします。
2つ目として、生活保護世帯の学習支援についてお尋ねします。この件に関しては、平成24年3
月議会一般質問で取り上げましたが、内容とすると、関西国際大学教授の道中隆氏の調査データ分析
では、生活保護受給世帯の25%が2代にわたり受給しており、シングルマザーの3割が受給世帯で
育ち、そのうちの5割以上の方が、中学卒業か高校中退との結果が出ており、生活保護受給と学歴の
間の強い相関関係がうかがわれたとの報告をもとに、受給世帯の学習支援が必要ではないかという質
問です。五十嵐市長からは、保護世帯の子供に対する支援策については、貧困の連鎖を防止する上か
らも、極めて重要な施策なので、先進地事例等を参考にしながら、教育委員会と連携を図り、多方面
から研究、検討をするとの答弁をいただきました。
また、予算特別委員会においては、社会福祉課長より学習支援を平成25年度から実施していきた
い旨の答弁をいただきました。その結果、5月から生活保護受給世帯の学習支援がスタートしたと聞
き及びましたので、現状把握として、ア、過去3年間の伊勢崎市及び受給世帯の高校進学率並びに進
学先の内訳についてお尋ねします。
また、
県及び受給世帯の高校中途退学率もあわせてお願いします。
- 92 -
イとして、その支援策の内容についてお尋ねします。
3つ目として、家庭教育支援についてお伺いします。地域住民が小・中学生のいる家庭を訪問して
悩みなどを聞き、不登校や非行の防止につなげる家庭教育支援チームが、文部科学省の運営費補助制
度を活用し、全国に280団体以上あるようです。和歌山県湯浅町では、中学校教員らが非行の解決
などに取り組むうちに、荒れたり不登校になったりする子の家庭は、育児放棄や暴力といった問題が
多いことに気づき、教育委員会で、問題行動を防ぐには家庭環境の改善が効果的と判断し、この制度
を活用し、チームを立ち上げたようです。チームの構成は、元教員や保育士、民生児童委員、栄養士、
ボランティアの方々などで構成されております。保護者の相談を受け身で待つのではなく、積極的に
接触を図っていくのがこの支援チームのポイントです。
本市の教育委員会の不登校の現状認識として会議録を拝見しますと、平成23年12月一般質問の
答弁では、不登校は学業不振や情緒混乱などの個人的な要因だけではなく、崩壊家庭における親の保
護能力及び管理能力不足や外国籍家庭の学校教育制度の無理解など、さまざまな社会的要因が背景に
あり、学校では解決が困難な社会問題の一つであるとあります。まさに、このような取り組みは、不
登校のような、さまざまな社会的要因で発生する問題を解決するには大変有効であり、本市でも取り
組むべきと思いますが、考え方をお伺いします。
以上で質問は終わりますが、答弁によっては再質問を留保いたします。
〔10番大和勲発言者席へ〕
〔市長五十嵐清隆登壇〕
◇市長(五十嵐清隆) 大和勲議員の御質問の第1点目、住宅政策についてお答え申し上げます。
まず、住生活基本計画の概要・目的の件でございますが、国の住宅政策は、住宅の物理的な量の確
保から、居住する世帯の生活の質の向上へと政策転換を図っております。本計画は、住生活基本法や
全国計画など新たな枠組みの中、住宅政策を見直し、少子高齢化に伴う人口減少社会、生活様式の多
様化時代における市民の住生活の安定及び向上に向けたさまざまな施策展開の指針をつくることを目
的としております。
本計画の基本理念でありますが、安心安全で快適な暮らしを支える住まいとまちづくりと位置づけ
て、3つの基本目標を掲げております。
目標の1つ目は、安心で安全な暮らしを守る住まい・まちづくりを目指すものであります。災害な
どに対しまして、住まいが構造的に安全であり、住まいに困窮する世帯に対して、セーフティネット
を確保することとしております。
2つ目ですが、豊かで快適な暮らしが選択できる住まいづくりを目指すものであります。世帯のラ
イフステージやライフスタイルの変化に即した適切な住まいの確保や、新築、既存ストックの改善な
どにより、良質な住まいをふやし、維持管理することによって実現しようとするものであります。
そして、3つ目ですが、個性的で魅力的な住み続けたくなるまちづくりを目指すものであります。
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住まいを取り巻く環境において、防災、防犯などの安全性や利便性の確保とあわせ、地域や市民と連
携を図り、まちに対する愛着を育みながら、誰もが住み続けたくなる快適な住環境を創出するもので
ございます。
今後、これらの基本目標の実現に向けて、本計画に基づき、総合的かつ計画的に施策を推進し、市
民の住生活の安定の確保及び向上を図ろうとするものであります。
次に、市営住宅の現状と今後の予定でございますが、市営住宅の現状は、本年3月31日現在で管
理戸数が2,049戸となっております。昨年度の市営住宅の入居募集につきましては、募集戸数1
24戸に対しまして、146件の応募がございまして、応募倍率は1.2倍となっております。世帯
別の募集戸数、応募件数及び倍率ですが、母子世帯が募集戸数43戸に対して48件で1.1倍、子
育て世帯が募集戸数55戸に対して66件で1.2倍であります。また、身体障害者世帯が募集戸数
11戸に対して8件で0.7倍、高齢者世帯が募集戸数3戸に対して2件で0.7倍でありまして、
一般世帯が募集戸数4戸に対して3件の0.8倍、また、単身世帯が募集戸数4戸に対して18件で
こちらは4.5倍となっております。特定公共賃貸住宅が募集戸数4戸に対して1件で0.3倍とい
う状況であります。
今後も入居需要を考慮しながら、
入居募集を実施していきたいと考えております。
市営住宅の今後の予定についてでありますが、新たな市営住宅の建設予定はございませんが、現在
羽黒住宅、茂呂住宅の建てかえを進めております。また、既存の市営住宅につきましては、計画的に
改善、改修などを実施して、長寿命化を図って活用していく予定としております。
次に、民間賃貸住宅の借り上げ方式導入の考え方でございますが、住宅・土地統計調査によります
と、本市の空き家は増加する傾向にございます。これは、本市特有のものではございませんで、群馬
県内においても見られるものでございます。空き家のうち、1戸建て住宅の空き家の利活用につきま
しては、群馬県や群馬県空き家活用・住みかえ支援協議会、群馬県居住支援協議会などと連携を図っ
て、空き家活用・住みかえ支援事業を実施しております。この事業の制度でありますが、空き家にな
っている住まいや他の住宅への住みかえを予定している高齢者世帯から、その住まいを一般社団法人
であります移住・住みかえ支援機構が借り上げて、別の方に貸すというものであります。
また、民間賃貸住宅の空き家利活用につきましては、公営住宅法により、民間事業者などが建設ま
たは保有する優良な住宅を借り上げ、供給する借り上げ公営住宅がございます。この公営住宅の応募
倍率が高水準であります大都市地域などにおきまして、初期投資を最小限に抑えて供給ができるもの
であります。民間賃貸住宅の空き家の借り上げ方式を導入する視点のうち、中心市街地対策につきま
しては、本市におきまして、平成17年にiタワー花の森住宅を建設いたしまして、若い世帯を中心
に入居を進めますとともに、子育て支援として保育所を併設し、中心市街地のにぎわいへの創出に寄
与しております。
また、子育て世帯への支援策につきましては、市営住宅において、さまざまな属性の世帯が、バラ
ンスのとれたコミュニティーを形成するよう努めておりまして、共生による子育て支援を推進してお
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ります。
高齢者世帯への支援策でありますが、市営住宅への入居希望者に対して、可能な限り、1階、2階
の低階層、あるいはエレベーター設置済み住宅を提供することとしております。
また、外国人世帯の支援策ですが、民間賃貸住宅の確保が困難な世帯に対して、セーフティネット
としての役割を市営住宅が担っております。
以上のことから、現段階では、既存の市営住宅の有効活用をさらに図っていくことが重要であると
考えています。
したがいまして、民間賃貸住宅の借り上げ方式の導入につきましては、今後、住宅困窮者の増加な
ど、社会情勢の変化を注視して対応してまいりたいと考えております。特に民間住宅を借り上げてと
いうことでありますが、当市におきましても、一般の民間の賃貸住宅で空き家が目立ってきていると
いう情報もございます。こういったこともありますので、決して民業圧迫にならないように、これも
重要な視点だと思いますので、それらも考慮しながら検討してまいりたいと考えております。
それから、議員御質問の冒頭で、過日の厚生労働省の人口推計を披瀝していただきましたが、この
中で伊勢崎市も減少率はわずかでありますが、たしか2040年には7%減少するという予測値が出
ております。人口減少ということは、言いかえれば、その地域の、その自治体の地域力を減らしてい
くことになるわけでありますので、これはどのようなことをしても防いでいきたいと思います。その
ためには、住宅対策もあろうと思いますが、大事なことは、やはり総合的に市民の皆さんが仕事をす
る場、安心して仕事ができる場所があって、そして世帯を持っていただいて、子供さんができたら、
安心できる保育行政、それから小学校、中学校等の学校の設備、そしてまた、その子供たちが学校が
終わりましたら、また、その場で安心して生活ができる環境を整えていく、このことが大事ではない
かなと思っております。そうしたバランスのとれたライフサイクルを確立することができれば、伊勢
崎市は決して人口を減らすことがなく済むのではないか、あるいは、逆に30年後も人口をふやして
いけるのではないかと考えております。
次に、御質問の第2点目、教育支援についてお答え申し上げます。
まず、生活保護世帯の学習支援のうち、高校進学率及び高校中途退学率でございますが、高校進学
率につきましては、平成21年度は市全体では97.7%で、生活保護世帯は88.9%であります。
平成22年度ですが、市全体で96.9%に対して、生活保護世帯は77.8%、平成23年度は市
が96.9%に対して、生活保護世帯が75.0%でございました。
また、生活保護世帯の進路の状況でございますが、平成21年度の中学校卒業生は9人、内訳とし
ましては、公立の全日制が5人、フレックスが2人、私立が1人で、進学しなかった者が1人であり
ます。平成22年度は卒業生が9人で、全日制が1人、定時制が3人、フレックスが3人、そして進
学しなかった者が2人であります。平成23年度ですが、卒業生が8人で、全日制が1人、定時制が
2人、フレックスが2人、私立が1人で、進学しなかった者が2人でございました。
- 95 -
高校中途退学率ですが、平成21年度、県全体では1.8%で、生活保護受給者は9人中、中途退
学者はおりませんでした。平成22年度ですが、群馬県が1.6%で、生活保護受給者は21人中1
人でありまして4.8%。平成23年度は県で1.6%で、生活保護受給者は19人中、中途退学者
はおりません。
次に、支援の現状でございますが、単に学力向上のための支援だけではありませんで、社会生活を
営む上で必要となる知識を幅広く教えるなど、生活全体を包括的に支援していくことが重要であると
考えます。また、生活全体を包括的に支援するという意味では、子供だけではなくて、その保護者の
皆さんに対しましても、子供が教育の機会を得ることの重要性について理解を促す取り組みが必要で
あると考えております。
そこで、本年5月から、学習支援員によります中学生を対象とした学習支援事業をスタートさせた
ところであります。今後は対象世帯への家庭訪問を実施いたしまして、その上で課題を明らかにし、
学校等教育関係者と連携を図って、各世帯の状況に即した支援を行っていく予定であります。
さらに、中学生に限らず、高校進学者や小学生への支援についても検討してまいりたいと考えてお
ります。
なお、体力向上支援については教育長から御答弁を申し上げます。
〔教育長德江基行登壇〕
◇教育長(德江基行) それでは、大和勲議員の御質問の第2点目、教育支援についてお答え申し上
げます。
まず、体力向上支援のうち、全国体力テストの所見の件でございますが、公表されている本県の小
学生の体力の状況は、新聞等で報道されていたように、全国の平均を下回っている状況にあります。
本市において、抽出調査のあった小学校の状況も、本県の結果とほぼ同様になっております。
今回の調査における本市の小学生の体力の状況が、全国平均に比べて落ちている状況を真摯に受け
とめ、その課題を分析するとともに、子供の実態を踏まえ、これまでの体力向上対策をより実態に合
ったものに改善、充実しながら継続して取り組んでいくことが大切であると考えています。
次に、事故・けがの状況の件でございますが、学校管理下における児童・生徒の負傷で、日本スポ
ーツ振興センター災害給付申請件数は、小学校で平成22年度588件、平成23年度568件、平
成24年度587件であります。中学校では、平成22年度が418件、平成23年度は484件、
そして平成24年度が574件となっております。
けがの特徴は、小学生は上肢の骨折や挫傷、挫創が多く、頭部打撲や歯牙損傷、眼球打撲などの顔
面から上のけがの発生が全体の約2割を占めております。中学生では、上肢の骨折、下肢の捻挫、骨
折が多く見られます。発生時間は、小学校では休憩時間が最も多く、中学校では部活動の時間が最も
多くなっております。
次に、対策の件でございますが、小学校における体育授業の充実に向け、教育研究所の体育研究班
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では、本市の小学生の体力に係る課題解決のための実践的な研究を進めております。具体的には、子
供たちの体力の向上のために開発した市共通の体操を、各学校の体育の授業に取り入れ、教師への普
及活動を行っております。また、子供たちが走ったり飛んだりして楽しみながら体を動かし、体力向
上ができるような運動を考案し、積極的に授業に取り入れるよう、各学校に勧めております。以上の
ような取り組みにより、授業中における運動量の確保に努めております。
また、各学校では、子供たちが進んで運動に取り組めるようにするために、みずからの運動の成果
や課題を記入することができるカードを作成し活用しております。
子供たちは、
体育の授業以外でも、
走った距離や縄跳びの回数などをカードに記録し、自分の今の体力に合わせた目標を持ち、主体的に
運動に取り組んでおります。
体育の授業以外では、休み時間などに全児童が校庭に出て、音楽に合わせて歩いたり、走ったりす
る活動に学校全体で取り組み、子供たちの持久力が前年度より向上したり、欠席者数が減少するとい
った成果を上げている学校もあります。今後は、このような取り組みを全市に広げ、各学校の実態に
合わせた体力向上対策を進めてまいりたいと考えております。
なお、体力向上対策につきましては、子供たちの健康面や体力面を個別に捉え、一人一人の実態に
合わせて、安全に取り組めるよう配慮してまいりたいと考えております。
次に、家庭教育支援の件でございますが、家庭教育は全ての教育の出発点であり、子供たちが基本
的な生活習慣、生活能力、豊かな情操、他人に対する思いやりや善悪の判断など、基本的倫理観を身
につける上で、重要な役割を果たすものと考えております。家庭教育支援チームについては、活動内
容等を承知しているところでございますが、現在、本市においては設置しておりません。
本市が実施している家庭教育支援事業は、まず、親が子供と一緒になって活動を通して学んだり、
家族のきずなを深めたりする場として、家族でいただきますの日の設定や、家庭内での触れ合い読書
活動を推進し、家族のコミュニケーションを深めております。
また、家庭教育支援チームの活動にあります学習機会の提供として、本市では、PTA連合会と連
携を図り、家庭教育講演会や家庭教育人権教育推進事業を各PTAに委託して実施するなど、家庭の
教育力を高められるよう努めております。
さらに、家庭教育支援チームの趣旨にもあります身近な地域における家庭教育支援として、幼児・
児童・生徒の親を対象に、子供の育て方、親のあり方等を学ぶ家庭教育学級を各公民館において開催
しております。昨年度、平成24年度は、年間を通して194回実施し、5,860人の参加者があ
りました。
今後もこれらの事業を継続、充実することで、家庭教育に対する支援を図ってまいりたいと考えて
おります。
〔10番大和勲発言を求む〕
◇議長(小松光一) 大和勲議員。
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◇10番(大和勲) まず、1点目の(2)市営住宅の現状ということで、答弁の中で、単身世帯の
募集戸数が4戸で応募が18件あったと聞こえましたが、倍率が4.5ということで、全体的には1.
2の倍率ということなのでしょうが、この単身世帯4.5倍ということに関して、何か解決策、もし
くは考えていることがありましたら御答弁をお願いします。
〔建設部長金井哲夫登壇〕
◇建設部長(金井哲夫) 大和議員の再質問にお答え申し上げます。
先ほど答弁の中で、単身者の世帯が4.5倍と、非常に高いということでお話があったわけですが、
伊勢崎市全体でただいま2,049戸の市営住宅を管理しております。これには、入居者別に母子世
帯、高齢者世帯、身障者世帯、子育て世帯、それから一般世帯、単身者世帯という、各用途に合わせ
て住宅があるわけなのですが、
たまたま単身者世帯用の小さい住居が全体的に少ないということから、
倍率が高くなっております。現在、総合的な倍率を見ますと、1を切るような状況ですので、今後単
身者世帯の要望の動向を見て、一般世帯用の空き家とかがあるようであれば、そのような対応をして
まいりたいと考えております。
〔10番大和勲発言を求む〕
◇議長(小松光一) 大和勲議員。
◇10番(大和勲) 1の(2)の再質問の答弁に関しましては、承知しました。
2番目の教育支援について、(1)体力向上支援なのですが、今詳しい御説明がいろいろありまし
たが、
体力向上の支援策として、
幼児期から運動する習慣づくりをするとよいと言われておりまして、
実際体力テストで常に上位の県であります福井県福井市では、園児と小学校の子供が一緒に遊ぶ、い
わゆる縦割り活動を導入していると聞いておりますが、本市でこのような取り組みについて考え方が
ありましたら、お尋ねしたいと思います。
〔教育長德江基行登壇〕
◇教育長(德江基行) 大和勲議員の再質問にお答えいたします。
本市においては、幼・小・中連携という11年間の一貫教育ということで教育を考えております。
特に幼稚園と小学校の接続、それから小学校と中学校の接続というのを重視して、11年間を一貫し
て子供たちが学力面、体力面、それから精神面でも成長するようにということで行っております。
そして、幼稚園で重要視している体を動かす、それから本を読む、一緒に遊ぶというようなものが、
小学校に入ってどのように発展していくのかということを、現在、研究所における幼・小連携チーム
というのがありまして、そこのところで今の3点のような部分について先導的な研究を行って、各学
校あるいは各幼稚園での実践に移しているところであります。
〔10番大和勲「了解」と呼ぶ〕
〔10番大和勲議席に戻る〕
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
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◇議長(小松光一) 新藤靖議員。
〔9番新藤靖登壇〕
◇9番(新藤靖) 伊勢崎クラブを代表し、通告に従い、一般質問させていただきます。
まず初めに、食物アレルギー対応についてお聞きします。
私は、食物アレルギーもなく、全ての物をおいしく感謝しながらいただくことができていますが、
最近、友人から、子供に食物アレルギーがあることがわかったと相談を受けました。親としては、我
が子がという気持ちもあり、とても心配しています。この食物アレルギーは、原因となる食物を摂取
した後に、体に何らかの症状が出るものとされ、皮膚、粘膜、消化器、呼吸器に症状が出ることが多
いようです。原因となる主な食品は、牛乳、卵、大豆、魚介類、そばなどがよく知られていますが、
野菜や果物によってもアレルギー症状が出ることもあるそうです。以前は、食物アレルギーと言えば
乳幼児期に多いとされていましたが、現在では、成人でもアレルギー症状が出る方が多くなったよう
です。
食物アレルギーの事故で記憶に新しいのが、昨年12月に起きた東京都調布市小学校5年生女子の
給食後のショック死です。あの事故以降、新聞やテレビなどで、食物アレルギー、アナフィラキシー、
自己注射薬エピネフリン、通称エピペンといった言葉をよく耳にするようになりました。この調布市
小学生の死亡の原因がアナフィラキシーとされています。
アナフィラキシーの症状としては、吐き気、せき、全身の発疹、血圧低下、呼吸困難などがあり、
ひどくなると呼吸困難や目まい、
意識障害を伴うことにより、
血圧低下などのショック症状を起こし、
死亡することもあるそうです。このような症状をアナフィラキシーショックといい、このアナフィラ
キシーショック症状を緩和させるために使用するのが、
自己注射薬エピネフリン、
通称エピペンです。
県の調査によると、県内の幼稚園から高校までの食物アレルギーを持つ子供は、平成24年12月
時点で9,040人いるそうです。うち、小学生が5,017人、中学生は2,004人、高校生は
1,634人で、過去にアナフィラキシーショックを起こしたことがあるのは小学生301人、中学
生139人、高校生113人いるそうです。しかし、この調査には保育園、認可外保育施設などは含
まれていません。食物アレルギーを持った子供たち、アナフィラキシーショックを起こす可能性があ
る子供たちは、県の調査以上の人数がいると思います。
このような状況を踏まえ、県の教育委員会では、7月までに学校で使用する食物アレルギー対応マ
ニュアルを作成する予定とお聞きしました。しかし、マニュアルがあっても、そのマニュアルを有効
利用できなければなりません。
今後、ますます食物アレルギーやアナフィラキシー、エピペンなどの対応が重要視されてくると思
いますので、まずは、現場の先生方がこのマニュアルを使用し、食物アレルギー、アナフィラキシー、
エピペンなどに関して正しい知識を持ち、事故があったときの速やかな対応が重要だと思います。そ
こで、食物アレルギーの対応について、現状と今後の対策をお聞かせください。
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次に、花と緑のぐんまづくり2013in伊勢崎についてお聞きします。2008年に本県で開催
された全国都市緑化ぐんまフェアの後継事業として、高崎市、館林市、渋川市、前橋市の各市をリレ
ーし、今年度は伊勢崎市の順番となり、4月20日から5月19日までの30日間、メーン会場を波
志江沼環境ふれあい公園とし、サテライト会場には華蔵寺公園、伊勢崎市中心市街地として、約10
0種類、10万株の花で伊勢崎市を彩りました。私も開会式、閉会式、そして家族で何度も会場に行
き、心和む時間を過ごすことができました。市内、市外、他県からも多くの方に足を運んでいただけ
たのではないでしょうか。また、近県の高速道路のSA、PAにも、本市の花と緑のぐんまづくり2
013in伊勢崎のポスターが張ってあり、とても華やかで目を引き、本市のよいアピールになった
のではないでしょうか。
そこで、当初は目標人数を15万人と設定していましたが、実際の入場者数、ベロタクシーやシャ
トルバスなどの利用状況、市民ボランティアにかかわった人数などの実績をお聞かせください。
また、閉会式で五十嵐市長は、伊勢崎市を花や緑を通じて思いやりのあふれるまちにしていきたい
とおっしゃっていましたが、花と緑のぐんまづくり2013in伊勢崎を終え、今後の取り組みにつ
いてお聞かせください。
次に、華蔵寺公園周辺駐車場についてお聞きします。
5月3日、4日にはグリーンフェスタが開催され、華蔵寺公園と植物公園の間を通る道路の一部が
歩行者天国となり、大変なにぎわいを見せていました。また、道路の一部を歩行者天国にしたことに
より、子供が道路に飛び出す心配もなく安全で、親御さん、おじいちゃん、おばあちゃん、全ての方
が安心して華蔵寺公園の緑、花、景色を楽しめ、大変よかったという声を多くの人から聞きました。
また、新聞でも報道されましたが、県警地域課のまとめによると、大型連休期間中に県内の行楽地
へ出かけた人は、前年よりも約10万6,000人多い、約62万4,000人だったそうです。そ
して、県内の行楽地で人出が最も多かったのは華蔵寺公園で、前年比4万7,000人増の約16万
5,000人だったそうです。本当にうれしい限りです。
そのような人気のある華蔵寺公園では、月曜日から金曜日までのウイークデーでも多くの車が駐車
場にあり、土、日、祝日にもなると華蔵寺公園周辺の駐車場は満車状態になっています。連休中には、
たくさんの方が華蔵寺公園へ足を運んでくださったのですが、駐車場が少なく、車を置けず帰ってし
まう方も多くいたようです。
そこで、華蔵寺公園周辺の駐車場には、現在どの程度の台数がとめられるのか。また、大型連休期
間中にはどこに臨時駐車場を設け、何台ぐらい駐車できたのか。そして、せっかく足を運んでくださ
った方に、車が置けないから帰ろうという思いをさせないためにも、今後、臨時駐車場を含めた駐車
場の整備についてお聞きします。
最後に、三軒屋遺跡についてお聞きします。
市内には、権現山遺跡、お富士山古墳など多くの遺跡が知られています。これらの遺跡は、本市が
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赤城山の麓で、広瀬川、粕川の水利を得て、古い時代から豊かな地域であったことを示しています。
その中でも、平成17年に殖蓮小学校の校庭から発見された八角形倉庫跡、三軒屋遺跡は、上野国
交替実録帳という文献の記載と一致した建物であることがわかり、奈良時代が始まる少し前につくら
れたものとされています。全国的に見ても大変珍しく貴重な遺跡だと知り、自分なりに調べさせてい
ただきましたが、調べれば調べるほど大変重要で貴重な遺跡だとわかってきました。これまで継続的
に調査を進めてきているとお聞きしましたが、今後、伊勢崎市の文化、歴史に大変重要な遺跡となる
と思われます三軒屋遺跡について、現在の調査の進捗状況と国指定史跡への取り組みについてお聞か
せください。
以上で質問を終わりますが、答弁によっては再質問をさせていただきます。
〔9番新藤靖発言者席へ〕
〔市長五十嵐清隆登壇〕
◇市長(五十嵐清隆) 新藤議員の御質問の第1点目、食物アレルギー対応についてお答え申し上げ
ます。
まず、現状の件でございますが、公立保育所5カ所における食物アレルギー体質児童の人数であり
ますが、本年5月1日現在、入所児童数405人中26人で、6.4%となっております。アレルギ
ー体質児童への対応についてですが、厚生労働省の保育所におけるアレルギー対応ガイドラインに基
づいて、保護者から除去食申請書及び医療機関による除去食指示書を提出していただき、昼食やおや
つについて、全ての公立保育所で児童一人一人に合わせたアレルギー除去食を提供しております。
また、公設民営放課後児童クラブ15クラブにおけるアレルギー体質児童の人数ですが、同じく5
月1日現在、入所児童数689人中17人で、2.5%となっております。対応につきましては、伊
勢崎市放課後児童クラブ設置運営マニュアルに基づきまして、アレルギー体質児童に対しては、保護
者と事前に相談して対策を講じておりまして、おやつについては別の既製品を提供しております。な
お、土曜日及び長期休業中の昼食につきましては、お弁当を持参していただいております。
平成23年度及び平成24年度の過去2年間におきまして、公立保育所や公設民営放課後児童クラ
ブの入所児童が、アナフィラキシーショックを起こしたケースですとか、また、エピペンを使用した
事例はございません。
次に、今後の対策でございますが、公立保育所については、これまでアナフィラキシーショックを
起こした場合の対応方法やエピペンの使用方法についての研修に、栄養士や調理員、保育士、看護師
を参加させておりまして、今後も継続して県や医療機関などが行う研修を受講させますなど、アレル
ギー体質児童への万全な対応を図ってまいりたいと考えております。
また、放課後児童クラブにつきましては、市と県が実施いたします実地調査や、年2回開催してお
ります指導員研修会におきまして、事故防止についての指導を行ってまいりたいと考えております。
次に、
御質問の第2点目、
花と緑のぐんまづくり2013in伊勢崎についてお答え申し上げます。
- 101 -
まず、実績でございますが、来場者数につきましては、30日間の会期の当初目標が15万人でご
ざいましたが、メーン会場であります波志江沼環境ふれあい公園が約4万5,000人、サテライト
会場であります華蔵寺公園が約23万4,000人、中心市街地会場が約1万3,000人で、合計
で約29万2,000人の来場者数となりました。
今回のイベントのPR方法でございますが、高速道路のPAにポスターを張りましたほか、近隣の
自治体にポスターやチラシを配り、JAFやJRとタイアップした宣伝を行いますとともに、開幕前
の4月18日には上毛新聞の1ページに広告を掲載いたしました。さらに、期間中には、NHK総合
テレビ県域放送番組や群馬テレビ、FMぐんまなどでPRを実施いたしました。
次に、従事職員の人数でございますが、土、日、祝日の13日間を、公園緑地課の職員を中心に、
都市計画部各課より動員を行い、合計で延べ219人の職員が従事いたしました。
また、ボランティアの人数ですが、市の広報紙により募集いたしまして、応募いただきました9人
の方々に、会場内の花壇の花柄摘みや水やりなどを行っていただき、会期中、延べ135人の皆様に
お手伝いをいただいたところであります。
メーン会場であります波志江沼環境ふれあい公園内を運行しましたベロタクシーでございますが、
4月20日と5月19日に職員により運行いたしまして、それぞれ100人と101人の乗車がござ
いました。2日間で201人でありました。
また、土、日、祝日に伊勢崎駅北口から波志江沼環境ふれあい公園まで運行しましたシャトルバス
の利用状況でございますが、1日6便の往復で13日間の運行を行いまして、合計で380人の利用
がございました。
次に、
今後の取り組みでございますが、
市では毎年春に華蔵寺公園で行いますグリーンフェスタや、
秋には市民のもり公園で行う緑化フェアを初め、各地区の産業祭や花祭りなどで緑化用の苗木を市民
の皆さんに配布しております。今回の花と緑のぐんまづくり2013in伊勢崎のイベントに合わせ
まして、5月18日と19日の2日間に市内10軒のお宅の庭を開放していただきまして、オープン
ガーデンを初めて開催いたしましたところ、合計で1,100名余りの方々が訪れたとうかがってお
ります。今後も苗木の配布やオープンガーデンなどを通じて、このフェスタで高まりました緑化意識
を、一過性で終わることなく、毎年の恒例行事となるように、引き続き緑化意識の高揚を図ってまい
りたいと考えております。
次に、御質問の第3点目、華蔵寺公園周辺駐車場についてお答え申し上げます。
華蔵寺公園周辺の駐車場の現状についてでございますが、常設の駐車場としましては、公園の北側
に96台、また、遊園地の北に35台、公園沼下に110台、公園南に62台、そして華蔵寺公園運
動施設内に472台、また、八坂用水駐車場に287台、第二市民体育館に58台の合計で1,12
0台が設置されております。
通常の公園利用といたしましては、これら常設の駐車場で十分対応できていると判断しております
- 102 -
が、ゴールデンウィーク時及び各種スポーツ大会開催時等の混雑時におきましては、車やバスでの利
用が多くなりまして、常設の駐車場だけでは対応できなくなりますため、公園周辺の企業等の御協力
をいただいて、臨時駐車場として借り上げることによって対応を図っております。
この臨時駐車場ですが、サンデン株式会社駐車場に230台、三和コーテックス株式会社駐車場に
127台、それからJA共済災害応急仮設住宅倉庫駐車場に62台の計419台を借り上げておりま
す。
また、花まつりでにぎわいます4月1日から5月6日までの期間の土、日、祝日におきましては、
華蔵寺公園周辺に交通誘導員を配置して交通整理に当たっておりまして、観光バスを赤城見台公園の
駐車場へ案内するという業務も行っております。
今後の華蔵寺公園の駐車場対策についてでありますが、引き続き少しでも多くの臨時駐車場の借り
上げを図ってまいりますとともに、現在運行しておりますシャトルバスの充実についても検討して、
混雑時における駐車場不足の解消を図ってまいりたいと考えております。
なお、御質問のうち、学校関係、また、三軒屋遺跡につきましては、教育長から御答弁を申し上げ
ます。
〔教育長德江基行登壇〕
◇教育長(德江基行) それでは、新藤議員の御質問の第1点目、食物アレルギー対応についてお答
え申し上げます。
まず、現状の件でございますが、学校給食は市内6カ所の学校給食調理場で、小学校24校、中学
校11校、幼稚園2園、県立伊勢崎特別支援学校1校を対象に、1日に約2万1,000食、年間を
通しまして200回の給食を提供しております。
食物アレルギーの対応につきましては、通常の献立とは別に、アレルギー用献立を作成しておりま
す。それをもとに、給食を食べられるか否か、家庭からお弁当を持ってくるかどうか等の対応を、保
護者の方に判断していただいております。
昨年末に調布市で起きました食物アレルギーの事故後は、食物アレルギー等を有する児童・生徒等
に対する対応について、学校内での指導体制や、学校、家庭、学校給食調理場、学校医等が連携を図
り、個々の児童・生徒等の状況に応じた対応に努めていただくよう再確認し、さらに、約1万9,0
00人の幼児・児童・生徒に食物アレルギーの有無について調査を行いました。その結果、食物アレ
ルギーを心配する保護者208名から、アレルギー用献立表の作成希望がありました。
また、学校内でのアナフィラキシーショックを起こした児童・生徒、アドレナリン自己注射薬、通
称エピペンを使用した児童・生徒につきましては、本年度まで該当者はおりません。エピペンを所持
する児童・生徒は、平成23年度及び平成24年度は該当者がおりませんでした。本年度は3人在籍
しております。
なお、本年3月改定の県教育委員会が策定したアレルギー疾患用学校生活管理指導表では、軽症か
- 103 -
ら重症に至るまでの諸症状と対応、医療機関への受診、エピペンの使用や救急車の要請等、アナフィ
ラキシー発症時における教職員の対応が具体的に明示されております。
さらに、本年度4月には、日本学校保健会主催による食物アレルギー・アナフィラキシー対応研修
会が開催され、本市の各学校の担当者等も参加し、緊急時の対応やエピペンの使用方法等について、
研修してまいりました。
給食時の食物アレルギー対応につきましては、該当児童・生徒の症状の程度により、個別に対応を
行っております。
発達段階により、本人や教職員が献立表や資料等を活用して給食に使用されている食材等のチェッ
クを行い、誤ってアレルゲンとなる食品を摂取することのないよう注意をし、アレルギー事故防止に
努めております。
次に、今後の対策の件でございますが、食物アレルギーは、原因となる食材も多く、アレルギーの
症状や程度も異なり、さらに体調に左右されることもあるため、全て同じような対応がとれるわけで
はありません。個々の児童・生徒の状況に応じた細やかな対応が求められています。現在は、アレル
ギー疾患用学校生活管理指導表等を参考にして、食物アレルギー対応を行っております。
県教育委員会では、食物アレルギー対応マニュアルを、本年度7月ごろをめどに作成中であり、本
市といたしましては、今回全ての児童・生徒に行った食物アレルギー調査の結果を、学校、家庭、校
医と共有し、アレルギー事故予防に努めるよう、より充実した指導体制づくりに努めてまいりたいと
考えております。
次に、御質問の第4点目、三軒屋遺跡についてお答え申し上げます。
まず、現状の件でございますが、三軒屋遺跡は平成17年に殖蓮小学校敷地内から、全国で初めて
八角形倉庫跡が発見され、発掘調査成果と文献資料の記述が一致したことにより、古代の役所跡の佐
位郡衙正倉跡であることが確認されました。これにより三軒屋遺跡は、律令制度の歴史を考える上で
極めて重要な遺跡であることが判明し、国の重要遺跡として認められました。
本市では、遺跡の重要性から、文化庁の指導を受け、当初の体育館建設位置を変更して、八角形倉
庫跡の現状保存を図りました。平成19年度からは、三軒屋遺跡の重要性を鑑み、国指定史跡を目指
した佐位郡衙正倉跡の範囲確認と内部構造の解明を目的とした調査、発掘に着手し、国庫補助事業と
して実施してまいりました。
発掘調査の実施に当たっては、学識経験者による三軒屋遺跡調査検討委員会を組織し、その指導の
もと、学術性の高い調査の推進に努めてまいりました。これまでの調査の結果としては、正倉域の範
囲は、東西230メートル、南北280メートルに及び、正倉内部には多くの礎石建物や掘立柱建物
が配置されている様子が確認され、さらに周囲は溝で区画されていることが判明いたしました。
昨年度は、これまでの発掘調査成果をまとめた三軒屋遺跡調査報告書総括編を作成して、三軒屋遺
跡の学術的な価値の確定を行いました。
- 104 -
次に、国指定史跡への取り組みの件でございますが、これまでに佐位郡衙正倉跡の範囲及び学術的
な価値を確定することができましたので、
現在、
国指定申請に向けて市内部の調整を進めております。
その後、文化庁と事前協議を行い、協議が調った時点で国指定史跡への申請手続に着手してまいりた
いと考えております。
三軒屋遺跡は、本市の歴史や文化の正しい理解のため、欠くことのできないものであるとともに、
全国に向けてその価値を発信できる史跡であります。国史跡に向けて、積極的に取り組んでまいりた
いと考えております。
〔9番新藤靖発言を求む〕
◇議長(小松光一) 新藤靖議員。
◇9番(新藤靖) 1点だけお伺いします。
保育園とか幼稚園とか学校では、事故以来、新しくアレルギー対策、対応をしてきたと思うのです
が、過去の知識とか、いろいろ新しい情報も入ってきて、現場は混乱しているとか、困っている人も
いると思うのですが、
食物アレルギーは本当に対応を間違えると命を奪いかねないので、
正しい知識、
情報のもと、適切な対応をしていただき、適切な体制づくりを進めていってほしいのですが、そこで
1点だけお伺いします。
アレルギーなどを持った子供の保護者というのは、やっぱり自分の子のためにいっぱい勉強すると
思うのです。そして、現場の先生もこれからたくさんの研修などでエピペンなどの使用方法、アナフ
ィラキシーショックの対応の勉強をすると思うのですが、前回の事故のときにも、エピペンを迷った
ら打てという言葉があったのです。そのときに、周囲の人たちの知識、ちょっとした配慮で、アレル
ギーに対応できる部分があるのではないかなと思うので、エピペンの使用方法とか食物アレルギー、
アナフィラキシーの対処方法などを、市民の方へどのように周知していくのか、その辺のお考えをお
聞かせください。
〔教育長德江基行登壇〕
◇教育長(德江基行) 私のほうでは、特に学校内において、どのように対応していくかという視点
から、新藤議員の再質問にお答えさせていただきたいと思います。
これは、保護者の方、それから教員だけが認知していることではなくて、やはりクラスの子供たち
が認識する必要があるのではないかと思います。学校の現場におきまして、教員が忙しかったり、い
ろいろなことで現場をあけるということも時にはあろうかと思います。そのときに、子供たちがすぐ
教員あるいは教職員に報告できるというような人間関係というのでしょうか、
クラス経営というのは、
大変重要なことだと思っております。
また、子供たちだけではなくて、その子供たちの保護者の皆様にも、今食物アレルギーというのは、
先ほど新藤議員が言われましたように、特定の卵とか魚だけではなくて、野菜とかそばなどでも重篤
な症状を起こす場合があるというようなことから、こういったことも保護者会を通じて認識していた
- 105 -
だいて、いじめ等が起こらないように、このような課題を逆に乗り越えることによって、保護者の一
致団結、それから子供たちも一致団結というような学級経営をしていく、あるいは、教育を進めてい
くことが重要であると考えております。
〔9番新藤靖「了解」と呼ぶ〕
〔9番新藤靖議席に戻る〕
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(小松光一) この際、暫時休憩します。
午前11時49分休憩
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
午後0時58分開議
◇議長(小松光一) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(小松光一) 日程第1、一般質問を継続します。
山越清彦議員。
〔13番山越清彦登壇〕
◇13番(山越清彦) それでは、政経クラブを代表しまして、通告に従い質問させていただきます。
今回は、3つの大きな項目について順次質問してまいります。
まず、1点目でありますが、障害者支援についてであります。
本市では、昨年、伊勢崎市第3期障害福祉計画が策定され、国では本年、障害者自立支援法の一部
が改正された、障害者総合支援法が施行され、障害者への地域生活の支援や自立した生活のための支
援の充実が一層図られるものと期待する次第であります。
伊勢崎市第3期障害福祉計画では、市長の言葉の中に、伊勢崎市障害者計画の基本理念、障害のあ
る人が生涯を通じていきいき暮らせるいせさきの実現の推進と、この計画で定めたさまざまなサービ
スの確保に取り組むとあります。そこで、それを踏まえて具体的に何点か質問させていただきたいと
存じます。
まず、障害者自立支援法から障害者総合支援法に変わり、障害者のケアマネジャーである相談支援
専門員の役割、負担が増加しているのではないかとの声が聞こえてまいりました。現在の人員、充足
状況等をお聞かせください。
次に、施設の件でありますが、ことし2月のいせさき新聞の市長インタビュー記事に、市内中心部
にも障害者福祉施設の整備を考えている。高齢者にはふくしプラザがあるが、障害者施設が境地域福
祉センターにとどまっている。市民相談業務等の充実も図りたいとありました。
また、隣の前橋市には、前橋市総合福祉会館という、障害福祉、高齢福祉、児童母子福祉、地域福
祉等の機能を1カ所に集約し、福祉の拠点を目的とした施設があります。内容としては、相談業務を
- 106 -
初め、訓練施設、高齢者の生きがい活動を支援する施設、児童母子機能として子育て支援を行う施設、
さらに福祉関係団体やボランティアが活動する施設などがあります。さらに、生涯学習を通じて市民
の皆さんが相互に交流を深めるためのコミュニティセンターや、住民票、税証明などの証明交付コー
ナーも館内に併設されているとのことであります。
重複しますが、本市ではふくしプラザと境地域福祉センターの2施設で、現在の多様化する福祉ニ
ーズに応えているのか、いささか疑問に感じるところもあります。そこで、1点、現在の境地域福祉
センターの利用状況についてお聞かせください。
1点目の質問の最後になりますが、障害者の教育環境についてお伺いいたします。
本年4月1日、伊勢崎市立伊勢崎養護学校は県立移管され、群馬県立伊勢崎特別支援学校となりま
したが、群馬県が制定した特別支援学校の整備計画に、障害のある子供とない子供がお互いの理解を
育むことができる環境づくりを行う。教育施設については、障害のある子供とない子供がともに学ぶ
教育環境ということで、各地域の小・中学校の施設内、または、できる限り近い場所に設置及び整備
をしていくとあります。
現在の本市の障害を持った児童の相談、
受け入れ体制について検証する必要があるように考えます。
そこで、現在の障害を持った児童の受け入れ、通学状況、介助員の配置状況についてお聞かせくださ
い。
続きまして、大きな2点目として市立図書館についてお尋ねしてまいります。
本年4月、会派の視察研修にて佐賀県の武雄市図書館を見てまいりました。この図書館は、テレビ
や新聞に取り上げられ、皆様も周知のとおりでありますので視察報告をするものではありませんし、
まだまだ特殊な例に属するものだと前置きさせていただきます。注目すべきは、民間企業の蔦屋書店
を経営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社を指定管理者にし、音楽、映像ソフトのレ
ンタル及び書籍、雑誌販売を営む複合施設として4月にオープン。2カ月の来館者は20万人を突破
し、昨年同期4.7倍、図書貸出数も同じく2倍になり、人口5万人ほどの市に市外、県外からも多
くの人が訪れているところであります。
また、平成25年3月議会において、堀地議員、斉藤議員より、この市立図書館についての質問が
ありましたが、改めて別の視点からお伺いいたします。
まず、現在ある伊勢崎、赤堀、境、東、また、市民プラザにも蔵書が多くあるとうかがいました。
この各地域別にある図書館ですが、施設の老朽化による不都合な点など問題とされ、行政改革の観点
からも統廃合なども視野に入れなくてはいけなくなる時期が来ると考えます。今後の運営体制につい
て、現在各地区に複数あることによるメリット、デメリットをお聞かせください。
次に、前置きで御紹介した武雄市のように、PFI、いわゆる民間活力の導入事例も近年出てまい
りましたが、現在本市で指定管理者に委託されている赤堀図書館の運営上のメリット、デメリットを
お聞かせいただきたいと思います。また、この指定管理者制度をほかの館に広げていくお考えがある
- 107 -
のかどうかお聞かせください。
図書館について最後の質問ですが、施設面で、昨年の耐震診断の結果と施設面の老朽化による対応
等ありましたら、お聞かせください。
次に、大きな3点目の質問をさせていただきます。田島弥平旧宅及び周辺整備についてお尋ねいた
します。
こちらも昨年12月に私が一般質問させていただきましたが、半年が経過した現在の状況、今後の
計画についてお伺いいたします。
まず、
田島弥平旧宅に残されている文献や資料の保存整理及び建物の整備状況をお聞かせください。
また、周辺の整備についてですが、周辺の案内板やボランティアガイドの方による案内など大変よか
ったとの声を聞きました。そこで、現在、市当局において訪問された方の声など評判が届いていれば
内容をお聞かせください。
次に、伊勢崎市境島村まちづくり推進会議、伊勢崎市田島弥平旧宅活用検討委員会を設置し開催さ
れているとのことですが、その概要及び今後、イベントの開催など検討されているのかお聞かせくだ
さい。
最後に、世界遺産登録の審査過程におけるユネスコの諮問機関であるイコモスの現地調査が今年度
行われると聞いておりますが、特にその対応等がありましたらお聞かせください。
以上で質問を終わりますが、答弁によっては再質問を留保いたします。
〔13番山越清彦発言者席へ〕
〔市長五十嵐清隆登壇〕
◇市長(五十嵐清隆) 山越議員の御質問の第1点目、障害者支援についてお答え申し上げます。
従来、障害福祉サービスの利用に当たっては、申請書の提出、障害程度区分の事前調査、必要に応
じた審査会による区分の認定、介護給付費等の支給決定を経て、サービスの利用開始となっておりま
した。本年1月より、障害者自立支援法の一部改正に伴い、これまでの手続に加えて、相談支援事業
所との利用契約の締結、サービス利用計画案の作成、サービス担当者会議の開催等が必須化されまし
たために、サービス利用の手続が煩雑になったものでございます。
これらの手続の中で、相談業務、サービス利用計画案の作成、サービス提供事業所との調整などを
行う相談支援専門員が相談支援事業所に配置され、相談から始まる一連の業務に携わっております。
相談支援専門員ですが、本市が相談業務の委託を行っております障害者(児)相談・生活支援セン
ターに7人、その他4カ所の相談支援事業所に9人が登録されております。障害者(児)相談・生活
支援センターは、昨年3月に境地域福祉センター内に機能を移転しましたが、移転に当たり、相談支
援専門員を1人増員し、体制を強化いたしました。昨年度の相談件数は、平成23年度に比べ、約2,
000件増加しておりまして、有効に活用されているものと考えております。
福祉関係の複合施設といたしましては、ふくしプラザや境地域福祉センターなどがありまして、障
- 108 -
害者団体も各種研修やイベント等で活用するなど、多くの方に利用していただいておりますので、J
R伊勢崎駅前の開発において、新たな複合施設の建設計画はございません。
なお、障害者がみずから活動しますとともに、生き生きと交流できるような機能を有する施設につ
きましては、市の中心部への整備も含めて、今後研究してまいりたいと考えております。
御指摘のとおり、現在、特に障害をお持ちの皆さんの施設として、境総合福祉センターの一部内容
を充実したわけでありますが、御指摘にもございましたとおり、特に伊勢崎市全体を考えますと、境
下武士地区ということで、非常に市中心部からは距離がございます。そういった中で、各団体の皆さ
んの御要望としますと、市内全域から中心部に集まれる場所というような御要望もございます。した
がいまして、それと同時に、御指摘にもありましたように、ふくしプラザがありますが、ここは今ど
ちらかといいますと、御高齢の皆さんの福祉拠点という色合いが非常に強くなってきております。し
たがいまして、これはことし、来年というわけにはなかなかいかないと思いますが、当然21万伊勢
崎市でありますから、そういった意味で、特に障害をお持ちの皆さんを中心として御利用いただける
ような施設が何としても必要ではないかと考えております。これらを含めて、今後の研究課題とさせ
ていただきたいと考えております。
次に、御質問の第3点目、田島弥平旧宅及び周辺整備についてお答え申し上げます。
田島弥平旧宅案内所や案内板の設置状況につきましては、
昨年12月に境島小学校の東に隣接して、
田島弥平旧宅案内所を開設いたしました。また、本年3月に田島弥平旧宅見学用駐車場として活用し
ております島村蚕のふるさと公園や案内所へ誘導するための案内板17個を設置いたしました。これ
にあわせて、境島小学校北側の未舗装道路を舗装することによりまして、田島弥平旧宅見学用駐車場
から、案内所に向かう来訪者の利便性向上に向けた周辺整備を進めているところであります。
田島弥平旧宅への来訪者の皆様からの評判につきましては、案内所へさまざまなお話をいただいて
おりますが、今後案内所においてアンケート調査を実施いたしまして、来訪者皆様の考えを統計的に
集約することにより、現状把握と改善に努めてまいりたいと考えております。
また、イベントにつきましては、境島村や本市の活性化を実現しますために、地元住民の皆様と連
携をしながら開催していくことが重要であると考えております。昨年7月に、庁内組織として設置し
ました伊勢崎市田島弥平旧宅活用検討委員会ですが、昨年9月に設置した地元住民の皆様から成りま
す伊勢崎市境島村まちづくり推進会議と連携しながら、田島弥平旧宅の世界遺産登録の推進と、その
資産の活用を検討しているところでございます。
本年は、田島弥平旧宅が上棟してから150年、築150年であります。こうした節目の年であり
ますことから、地域の皆様と協働して記念事業が開催できますよう、調整を進めてまいりたいと考え
ております。
また、イコモスの現地調査への対応についてでありますが、まず、イコモスは、本拠地をフランス
のパリに置く国際記念物遺跡会議でありまして、文化財の保存、修復及び再生を行う国際的な非政府
- 109 -
組織でございます。このイコモスは、ユネスコ世界遺産委員会の諮問機関として、本年夏から秋に富
岡製糸場と絹産業遺産群の現地調査を実施いたしますが、オリンピック誘致とは違いまして、マスコ
ミ等には非公開で実施されるということだそうであります。したがいまして、詳しい日程等は不明で
ございまして、県の世界遺産推進課のお話でも、地元の皆さんも余り知らされずに、いきなりといい
ましょうか、秘密裏と呼んでいいのかどうかわかりませんが、突然来て、調査をされて帰っていくの
だそうでありまして、したがいまして、群馬県としてもなかなかこの調査への対応は難しいところだ
と聞いております。その辺については、これからまた、時期ももう直近でありますが、県とよく連絡
をとりながら、できるものはやっていきたいと思っております。
ただし、文化庁から群馬県には実施3週間前に通知がある予定となっているそうでありまして、こ
のイコモス現地調査が、調査員1人で実施されるということだそうであります。この調査に対しまし
て、説明員については、群馬県が主体として対応するということでありますので、4つの構成資産を
有する各市町も補助者として対応することができるものかどうか、その辺も準備を進めていきたいと
思っております。
この世界遺産登録に向けましては、これからも群馬県、また、県内関係自治体と連携しながら、地
元住民の皆さんと協働して、全市を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
御質問の教育委員会関係につきましては、教育長から御答弁を申し上げます。
〔教育長德江基行登壇〕
◇教育長(德江基行) それでは、山越議員の御質問の第1点目、障害者支援についてお答え申し上
げます。
障害があるため、小学校の通常学級における教育では十分な教育効果を期待することが困難な子供
に対しては、
その障害の状況に応じてよりよい教育環境を整え、
子供の持つ可能性を最大限に伸ばし、
子供の自立や社会参加に向けた取り組みの充実を図る必要があります。肢体に障害を抱える子供たち
に対しても同様であり、本市では、市の就学指導委員会において、子供の障害の種類や程度、保護者
の考えを踏まえて、肢体不自由特別支援学校、肢体不自由特別支援学級、住居地の普通学校の中から、
最も適切な教育の場を判定しております。その判定を受け、保護者と就学先についての話し合いを行
う中で、実際に学校の見学や体験を勧めるなど、保護者に十分な情報を提供しながら、就学指導を進
めております。最終的には保護者の意向を踏まえ、就学先を決定することになります。
肢体不自由の特別支援が必要な子供が、居住地の普通学校へ就学する際には、対象の子供の障害に
応じて、トイレの洋式化や階段の手すりの設置など、可能な範囲での施設改修を行い、子供が安心し
て力を伸ばすことができるような支援をしております。
次に、本年度、肢体に障害を抱える児童の就学の状況ですが、市の就学指導委員会において、特別
な支援が必要と判定された児童は5人であります。
そのうち、
2人が肢体不自由特別支援学校へ入学、
1人が肢体不自由特別支援学級のある小学校へ入学、2人が訪問教育を受けるため、県立伊勢崎特別
- 110 -
支援学校へ入学しております。今後も、子供の状態や保護者の意向等を十分に踏まえながら、適切に
就学指導を進め、子供の持つ可能性を伸ばし、子供の自立や社会参加に向けた取り組みを支援してい
きたいと考えております。
次に、御質問の第2点目、市立図書館についてお答え申し上げます。
伊勢崎市図書館、赤堀図書館、あずま図書館、境図書館及び市民プラザ図書室を運営する上のメリ
ットについてでございますが、第1に、各図書館がそれぞれの地域にお住まいの方にとって利用しや
すい場所であること。第2に、各図書館ごとに地域の特性に合わせて、図書や視聴覚資料等を収集し、
事業も地域の特色を生かして実施していること。第3に、休館日を調整して、毎日必ずどこかの図書
館が開館していること等でございます。デメリットといたしましては、単独館に比べ、維持管理の費
用が多くなることが考えられます。
また、赤堀図書館を指定管理者としていることのメリットでございますが、赤堀芸術文化プラザと
の併設施設であることから、管理運営の効率化などが挙げられます。平成19年4月1日から現在の
公益財団法人伊勢崎市管理公社に管理を移行いたしました。現在は、平成22年4月1日から平成2
7年3月31日までの5カ年の基本協定を締結しており、指定管理移行7年目となっております。他
の直営図書館との連携の難しさも挙げられますが、定期的な打ち合わせの機会を設けて、不都合のな
いように対処しているところであります。
今後も現体制を維持し、それぞれの図書館が特色を生かしながら、ネットワークを形成し、市民サ
ービスの向上に努めてまいりたいと考えております。
各図書館の老朽化への対応でございますが、教育施設等整備計画に基づき、順次整備してまいりま
す。
今後も、市民の皆様に快適に利用していただけるよう、適正な管理をしてまいりたいと考えており
ます。
次に、御質問の第3点目、田島弥平旧宅及び周辺整備についてお答え申し上げます。
田島弥平旧宅に残されている文献資料、器具等については、市重要文化財に指定されている養蚕新
論版木を初め、続養蚕新論版木、イタリアから持ち帰った顕微鏡、蚕種生産にかかわる器具と養蚕用
具及び一般的な民俗資料がございます。
文献資料は、昭和58年に横浜開港資料館が作成した横浜関連資料所在目録にまとめられておりま
すが、未整理の資料も数多く残されているため、今後資料整理を進めていくとともに、保存環境の改
善に取り組んでまいります。また、蚕種生産器具や一般民具についても目録化を図ってまいります。
これらの資料は、田島弥平旧宅案内所にその一部を展示しましたが、所有者の田島氏と協議しなが
ら、さらに公開と活用に努めてまいりたいと考えております。
田島弥平旧宅の建物の整備状況については、昨年9月の国史跡指定後に、史跡の本質的な価値に影
響のない範囲において、損傷箇所の拡大防止と見学者の安全等を図ることから、雨戸、雨どいの改修、
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排水ます等のふたの交換、旧家畜小屋の整理を実施いたしました。本年度からは、建築後150年を
迎える母屋を初め、ほとんどの建物が老朽化していることから、個々の建物の調査に取り組んでまい
ります。調査に当たっては、専門家による調査検討委員会を組織し、田島氏と協議を行いながら、文
化庁の指導を受け、田島弥平旧宅の整備に努めてまいりたいと考えております。
〔13番山越清彦発言を求む〕
◇議長(小松光一) 山越清彦議員。
◇13番(山越清彦) 先ほど、1点目の質問の御答弁の中で、駅前の総合開発について、ふくしプ
ラザの福祉関係施設のお話をいただきましたが、市長が最後おっしゃったように、市の中心的な存在
である駅ということで、大変な役割があるのだと思っています。私のほうで聞いた話ですが、今、あ
おぞらというコミュニティバスが走っております。そのバスがユニバーサルデザインということと、
無料だということ。手が少し不自由な方でも、財布をあけなくても乗れる。車椅子に乗っている方で
も平気だということがありまして、伊勢崎市は平たんなまちでありますので、地域全体がユニバーサ
ルということであれば、その特色を生かして、バスももちろんですが、そういった形で駅周辺に皆さ
んに寄っていただく、このコミュニティバスが寄るような、駅にもそういうものを研究していただき
たいと、重ねてお願いにはなってしまうのですが、御考慮いただきたいと思います。
もう一つ、先ほども申し上げたように、複合施設をつくるということのお考えというのを、もう一
度確認なのですが、福祉のものと、例えば民間の協力において、駅の複合機能導入促進ということで、
もう一度確認ですが、あいている土地を利用するお考えがあるのかどうかお伺いしたいのですが。
〔市長五十嵐清隆登壇〕
◇市長(五十嵐清隆) 御質問に再度お答え申し上げます。
まず、駅周辺の関係ですが、現在、鉄道の高架事業、それと関連の第一、第二土地区画整理事業が
進んでおります。このような中でありますので、これも一回大幅な見直しをした事業でありますが、
その中で特に福祉関係の複合施設というのは、場所を駅近辺、直近の近辺に探すのは、ちょっと難し
いかなという気がしております。ただ、先ほど申し上げましたように、駅周辺といいましょうか、市
内の中心部と言ったほうがいいかもしれませんが、市内のどこからでも皆さんが集まりやすい場所と
いう意味での御要望をいただいておりますものですから、これは当然必要な施設だと認識しておりま
す。
それから、民間施設、複合施設の考え方ですが、これは今後の研究課題とさせていただきたいと思
うのですが、
当面はやはり障害をお持ちの皆さんのための施設を目指していきたいと考えております。
〔13番山越清彦発言を求む〕
◇議長(小松光一) 山越清彦議員。
◇13番(山越清彦) 次に、教育施設の件でもう一つお伺いしたいのですが、先ほど手足が不自由
ということでお話をいただきまして、特別支援学校に行っている児童の方が多いという御答弁いただ
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いたのですが、逆に申し上げますと、そこは施設が整っていて、受け入れ体制が整っているというこ
とで、そちらに親御さんたちの判断で行っている、児童の方を見て判断しているのだと思いますが、
仮にそういった方々が、
特別支援学校ではない現在の市立の学校に希望された場合の対応というのは、
先ほどありましたトイレの洋式化、手すりをつけたりということはあったのですが、かなえられるこ
とならば、
かなえてあげられるという体制は整えることができるのでしょうか。
もう一度確認ですが、
お願いします。
〔教育長德江基行登壇〕
◇教育長(德江基行) 山越議員の御質問にお答えさせていただきます。
特別支援学校に入るのか、それから地域にある普通学級に入るのかという問題については、実は複
雑な問題があります。特別な支援を必要とする子供たちのために特別支援学校があって、手厚い指導
ができるようになっております。反面、保護者の方たちから、同じ年齢の子供たちと交流させたいと
いう願いが非常に強く残っています。ただ、そうだからといって、普通の学校に入ったときに、学校
の持っている機能として、その特別支援を必要とされる子供たちに十分応えることは、現在の仕組み
の中では不可能でございます。伊勢崎市が手すりを設けたりいろいろなことをするというのは、現在
の与えられている状況の中で最善の努力をしているということであります。その辺のことを、実際に
施設を見ていただいて、そして具体的にさらに要求、要望があって、こういうことが可能なのかどう
かというようなことを伺って、そして可能であれば、このようにしますということで個別に対応して
いるということが現状でありますので、ぜひ心配な方がいらしたら、学校の様子を実際に見に来てい
ただいて、個別に対応する仕組みになっていますので、ぜひそのようなことでよろしくお願いしたい
と思います。
〔13番山越清彦発言を求む〕
◇議長(小松光一) 山越清彦議員。
◇13番(山越清彦) 2点目の図書館の件でもう1回お伺いしたいと思います。
駅前の話ばかりしてしまって恐縮ですが、先ほど私のほうで前段で申し上げましたように、成功例
といえば成功例なのですが、まだまだ特殊な事例だとは思いますが、武雄市のような複合施設、なぜ
そういうことをお話しするかといえば、集客力とか、ほかの地域の方に見てもらえる。それによって、
来てもらったことによって、先ほど少子高齢化の話もありましたが、ここに住んでもらえるような、
伊勢崎市をアピールできるのではないかと思う気持ちがあります。
そのような中で、もう一度、これは最後の質問ですが、民間活力の導入も考えた上で、根本的にお
考えを変える余地が、研究の余地があるのかどうか、それだけお伺いして、最後の質問とさせていた
だきます。
〔市長五十嵐清隆登壇〕
◇市長(五十嵐清隆) 再度の御質問にお答え申し上げます。
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本来、教育長から御答弁するべきだとは思うのですが、私のほうをごらんになっての御質問だった
ものですから。武雄市のケースも承知しております。ただ、これも一長一短あるのではないかと思い
ます。というのは、複合施設、複合図書館そのものは非常に集客が上がったが、周辺の商店の皆さん
は、お客さんがいなくなったという話があるそうでありますし、また、特に伊勢崎市の場合、合併前
の旧4館ございます。また、市民プラザの図書室もございます。これをいきなり統合という形になっ
てきますと、これはやはりそれまでありました赤堀、あずま、境の各図書館の意義もあるものであり
ますし、それぞれやはり地域住民の皆さんのコンセンサスは不可欠なものだと思います。そういった
手順を踏めれば、そのことも考え得るかもしれませんが、なかなかこれはハードルが高いのではない
かという気がしております。
〔教育長德江基行登壇〕
◇教育長(德江基行) 先ほどの質問にお答えしたいと思います。
実は私、5月30日、31日と全国都市教育長会議というのが旭川市でありまして、今議員御指摘
の佐賀県の武雄市の教育長の発表を聞いてまいりました。言われたとおり、蔦屋が実際に実施して、
同じ職員を蔦屋で再雇用したのだそうです。それで、貸出冊数についても随分変わったと。劇的な変
化があったと。ただ、このことは短期的な変化であって、これから将来的に何年もたったときに、こ
れがどのような効果があるかというのは、今のところお答えできませんということを、全教育長の前
でお答えしておりましたので、紹介させていただきたいと思います。
それから、もう一つは、指定管理者との関係でありますが、現在赤堀図書館が指定管理になって、
ほかの4館ですか、指定管理ではないのですが、指定管理のところと定期的に話をして、互いに補完
し合う形で運営しているということで、大変いい運営になっているという報告を受けています。
そのようなことから、ネットワーク化を形成して、より市民の皆さんの身近なところで図書サービ
ス業務を行っていくほうが、私としては、市民サービスの充実に資するのかなと、そのように考えて
いる次第です。
〔13番山越清彦「了解」と呼ぶ〕
〔13番山越清彦議席に戻る〕
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(小松光一) 手島良市議員。
〔7番手島良市登壇〕
◇7番(手島良市) それでは、市議会公明党を代表して、通告に従い、順次質問をさせていただき
ます。
初めに、大きな1番のがん対策についてお伺いいたします。
国民2人に1人が発症し、3人に1人が死亡すると言われているがんの早期発見の切り札である、
(1)のがん検診に関してお聞きいたします。
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我が国における年間死者数が30万人を超え、死亡原因の約3割を占めると同時に、20年以上も
の間、死亡原因第1位はがんです。また、主な発症の部位別では、肺がん、胃がん、大腸がんがトッ
プスリーであります。
がん対策の柱の一つであるがん検診について、国のがん対策推進基本計画では、平成28年度まで
に、受診率50%達成という大きな目標を掲げています。そこで初めに、本市における、肺がん、胃
がん、大腸がん検診の受診率の過去3年間の推移について、お伺いいたします。
次に、低い受診率を上げて、しかもより効果のある方法でのがん検診の実施による早期発見、早期
治療の取り組みについて、以下3点、お伺いいたします。
まず、1点目、肺がん検診についてお聞きいたします。長野県松本市では、平成18年から、従来
の胸部エックス線検査に加えて、肺がんCT検診を導入し、大きな成果を上げております。この肺が
んCT検診の検診方法は、マルチスライスCT検診と言われるものです。この検査による肺がんの発
見率は、エックス線検査に比べ約8倍から10倍であり、特に早期がんの発見の割合が高く、受診者
の苦痛が少ない理由で、検診のリピート率が高くなっています。そこで、本市においても、受診率向
上と初期肺がんの発見率の高い肺がんCT検診を導入すべきと考えますが、市長の見解をお聞きいた
します。
2点目は、胃がん検診での胃がんリスク検診の導入についてお伺いいたします。現在、胃がんで毎
年約5万人の人が亡くなっています。実は、胃がんの90%以上が、ヘリコバクター・ピロリ菌の感
染による胃炎が原因によるものです。そのピロリ菌を除菌すれば、胃がんの発生を抑制することが可
能であると言われています。また、現在、日本人のピロリ菌感染者数は3,500万人以上とも言わ
れています。
胃がんリスク検診の検査方法は、採血による血液検査法であり、胃がんそのものを診断するもので
はなく、胃がんになりやすいかどうかを診断し、胃がん発症リスクの高い人に対して、ピロリ菌の除
菌や定期的な精密検査を勧めるものです。この検査方法は、従来のバリウムを飲むレントゲン法と比
べ、食事の制限もなく、わずかな血液をとるだけで診断が可能です。しかも、早期がんの発見率が高
いことや、検査が受けやすく多数の検診が可能であり、検査費用が安価であることが特徴です。そこ
で、本市においても胃がん対策として、こういった胃がんリスク検診を制度として導入すべきと考え
ますが、市長の見解をお伺いいたします。
3点目は、大腸がん検診について、お聞きいたします。
大腸がんは、発症後、がんの進行が速いと言われています。京都市では、大腸がん検診での便潜血
検査の受診者数をふやすために、希望者に対して問診票や検便容器の入った封筒を郵送して、検便後
その検体を直接病院へ返送してもらう方式を実施しています。この方式をスタートさせた結果、全体
の申し込み者数は、過去最高を記録したそうです。健康志向の高まりに加え、保健センターに検体を
持参する手間が省けたことが好評の理由です。
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そこで、本市においても、少しでも検診の受診率をアップさせ、市民が受診しやすい仕組みをつく
る意味でも、
便潜血検査の検体容器の郵送及び郵送での検体受け付け方式を導入すべきと考えますが、
市長の見解をお伺いいたします。
次に、(2)として、学校におけるがん教育の推進についてお伺いいたします。
がんに関する正しい知識を得ることが、
がん医療を受ける上で基本であると言われています。
昔は、
がんになると助からないと思われていた病気ですが、今は治る病気になり、今度は、治る人と治らな
い人や情報の格差などの問題が起きてきています。
それを防ぐために、子供のころに、がんの正しい知識を得ることの必要性が叫ばれています。子供
たちの周りでも、親族の方ががんで亡くなっていたり、また、子宮頸がんの予防接種の開始など、が
んは子供たちの身近な問題となっています。そこで、初めに、本市におけるがん教育の現状はどのよ
うになっているのかお伺いいたします。
次に、東京都豊島区では、がんに対する正しい知識と予防法の学習を学校教育に取り入れようと、
全国で初めて、がんに関する教育プログラムを独自に開発しました。このプログラムでは、がんに関
する学習と、がんは生活習慣病の一つで、検診やワクチン接種で予防することができるなど、正しい
生活習慣や早期発見の重要性を強調しているものになっています。義務教育の時代に、がん検診や予
防の大切さを教えることが、がん対策の最大の啓発活動になると思います。そこで、本市において、
子供の命を守るために、学校教育の中にがんに関する教育プログラム等を取り入れるなど、今後の取
り組みについて、教育長の見解をお伺いいたします。
次に、大きな2番目として、介護マークについてお伺いいたします。
介護マークは、介護する方が介護中であることを周囲に理解していただくために、平成23年4月
に静岡県で考案されたものです。介護マークについて、厚生労働省は、このマークの全国普及を図る
よう決定いたしました。近年は、特に認知症の人など介護を必要とする人がふえてきていますので、
トイレに同行するときや、男性が女性用の下着を購入するときなどに、誤解や偏見を受けることを避
けるためのマークで、介護する方が首から提げて使用するものです。介護職の方などには周知されて
いても、一般市民への普及、周知がされていないのが現状です。
そこで、本市として、介護中と書かれた介護マークカードの導入及び介護マークの周知等を図って
いくべきと考えます。小さなことですが、住みなれた地域で安心して生活していく上で、効果的な施
策ではないかと考えますが、市長の見解をお聞きいたします。
次に、大きな3番目として、障害者の就労支援についてお伺いいたします。
国や自治体が、商品の購入や業務委託をする際は競争入札が原則ですから、民間企業に比べ、競争
力の弱い障害者就労施設が契約するのは難しいのが実情です。
また、
施設で働く障害者がふえる一方、
景気の低迷により、民間企業からの仕事の依頼が減少しました。こうした状況から、障害者の就労機
会をふやし、自立を促進することを目的として、本年4月から障害者優先調達推進法がスタートしま
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した。
そこでまず、(1)として、この法律に規定された本市の責務についてお伺いいたします。
次に、(2)として、本市における対象となる障害福祉サービス事業所等の数と人数について、現
状をお聞きいたします。
(3)として、市内の障がい者就労施設等への市からの本年度の発注状況をお伺いいたします。
次に、(4)の今後の取り組みについて、お聞きいたします。法の趣旨にのっとり、今後はさらに
発注業務をふやしていく必要があると思います。できる業務から障害者就労施設等への発注を進める
とともに、担当部だけではなく、全庁的な体制の整備が必要になります。特に契約担当部との連携、
調整の上で、庁内関係部局に周知と協力を求めることが有効と考えますが、本市での今後の取り組み
についてお伺いいたします。
次に、大きな4番の高齢者支援についてお聞きいたします。
(1)として、高齢者虐待防止についてお伺いいたします。
介護の必要な高齢者への高齢者虐待は、
加害者の多くが被害者の家族であることが大きな問題です。
老いて介護が必要になった親の面倒を見ることは、大変な苦労を伴い、ストレスから思わず虐待して
しまうことがあるようです。国は、高齢者虐待防止法に基づいて調査を実施しておりますが、この調
査での本市の重立った報告内容と通報等への対応についてお聞きいたします。
また、高齢者虐待を未然に防ぐためには、加害者となってしまうことの多い家族に対する日常的な
支援が大切と思われます。そこで、介護家族に対する本市の取り組み等についてお伺いいたします。
国は、
さまざまな問題を抱える事例に対処するためには、
問題に対応できる機関との連携が必要で、
関係機関、民間団体等とともに、地域包括支援センターが構築する高齢者虐待防止ネットワーク等を
活用することが有効であるとしております。本市においても、高齢者虐待の予防と早期発見、早期対
応、再発防止を図るため、ネットワークの設立が必要と考えますが、市長の見解をお伺いいたします。
次に、(2)のぐんまちょい得シニアパスポートについてお聞きいたします。
群馬県では、高齢者買い物優待制度である、ぐんまちょい得シニアパスポートの配布が全市町村で
始まり、同時に協賛店での利用が始まりました。この事業の目的は、高齢者の積極的な外出を促して、
地域との交流や健康の維持を図ることで、また、裏面に連絡先やかかりつけ医を記入し、緊急時の連
絡用カードとしても活用できます。
そこで、まず、シニアパスポートの本市での配布数と協賛店の状況をお伺いいたします。
また、今後シニアパスポートの対象者を初め、市民に広く周知、広報を行い、配布についてももっ
と積極的に進めるべきと考えますが、お考えをお聞きいたします。
さらに、事業の目的を達成するためには、配布を進めるのと同時に、協賛店をふやしていくことが
必要です。商工会議所や商工会とも連携して、協賛店をふやす取り組みが必要と考えますが、市長の
見解をお伺いいたします。
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最後に、大きな5番のペット対策についてお伺いいたします。
(1)として、現状についてお聞きいたします。
近年、少子高齢化や核家族化が急速に進んだことにより、現代社会の家族構成は大きく変わりまし
た。社会とのつながりはもとより、自分のルーツに関係のない地域や友人、知人のいない場所で生活
を送る人もふえてきています。そのような中、人それぞれの価値観のもと、犬や猫などを初めとする
ペットが家族の一員として、また、パートナーとして果たしている役割は大変大きいものです。この
ような現状の中、人がペットとの共生を進める上から、ペットの適正な飼い方に関しての本市の現状
をお伺いいたします。
また、残念ながら飼育放棄等され、殺処分の対象となった犬は何頭ぐらいでしょうか。その中で、
引き取り先が見つかった犬は何頭ぐらいでしょうか。
それぞれ過去3年間の現状をお聞きいたします。
さらに、動物に関するトラブルなど、市に寄せられた苦情等の件数の過去3年間の推移及びその対
応についてお伺いいたします。
(2)の今後の取り組みについて、お伺いいたします。
伊勢崎市民憲章の本文の一番初めに、いのちを大切にしますの括弧書きの中に動物愛護と明記され
ております。しかしながら、本市においては、動物の愛護やペット等の適正な飼い方等に関する条例
がありません。そこで、今後の取り組みとして、人と動物が調和、共生する社会の実現を目指し、市
民の動物の愛護意識の高揚を図るとともに、犬の飼い主に対する規制や猫の餌やりなど、動物の飼養
や管理に関した市独自の動物愛護及び管理に関する条例等を、県条例とは別に制定すべきと考えます
が、市長の見解をお聞きいたします。
以上で質問を終わりますが、御答弁によっては再質問させていただきます。
〔7番手島良市発言者席へ〕
〔市長五十嵐清隆登壇〕
◇市長(五十嵐清隆) 手島議員の御質問の第1点目、がん対策についてお答え申し上げます。
まず、がん検診の件でございますが、過去3年間の肺がん、胃がん及び大腸がん検診の受診率の推
移でありますが、肺がん検診では、平成22年度48.3%、平成23年度が45.3%で、平成2
4年度は46.2%であります。次に、胃がん検診ですが、平成22年度が18.0%、平成23年
度、同じく18.0%、平成24年度が18.8%であります。また、大腸がん検診ですが、平成2
2年度が17.6%で、平成23年度は18.3%、平成24年度は19.1%となっております。
これらの検診につきまして、国の目標受診率ですが、平成28年度に40%を達成することとしてお
ります。
検診の受診率向上対策でありますが、対象者への通知で周知しておりますほか、夜間や土曜日の検
診の実施、また、特定健診との同時実施など、受診しやすい体制づくりに努めております。また、肺
がん検診、胃がん検診及び大腸がん検診については、未受診者の一部の方に再度の受診をお勧めする
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通知を送付し、集団検診追加日を設けております。
また、大腸がん、乳がん及び子宮頸がん検診につきましては、特定の年齢に達した方に対して、が
ん検診無料クーポン券を送付し、受診費用の負担軽減を図る事業を実施しております。大腸がん検診
につきましては、無料クーポン券対象年齢の方の受診者数は、平成22年度に対しまして、平成23
年度は1,432人と約1.65倍となりまして、受診増加につながっております。
CT検診の導入でございますが、本市が実施しております肺がん検診は、厚生労働省の指針に基づ
きまして、胸部レントゲン検査及び喫煙者等のリスクの高い方等で検査を希望する方へのたんの検査
でございます。
CT検診でありますが、
検診の目的としているがん死亡の減少効果が不明であること、
また、胸部レントゲン検査に比べて、放射線被曝も大きいことから、健常者への検診としての有効性
が示されておりませんが、
肺がんは本市におきましても、
がんによる死亡原因の第1位でありまして、
喫煙とがんとの関係等、知識の普及啓発を引き続き行いながら、厚生労働省の見解を注視し、研究し
てまいりたいと考えております。
胃がんリスク検診及びピロリ菌検査でございますが、胃がんリスク検診はピロリ菌感染の有無と胃
粘膜の萎縮度を調べることによって、胃がんになりやすい人かどうかを判定する簡単な血液検査であ
ります。しかし、ピロリ菌感染と関連のない胃がんもありますこと、また、腎機能の悪い方などでは、
正しい判定値が出ないなどの課題もありますことから、有効性はまだ研究段階でございます。
本市が実施しております胃がん検診は、厚生労働省の指針によりまして、40歳以上の方に、バリ
ウムによりますエックス線検診を行っております。さらに、精度の高い胃の内視鏡検査、いわゆる胃
カメラ検診も取り入れて、胃がんの早期発見に努めております。しかし、エックス線検診では、一部
受診者におきまして、バリウムの誤嚥や検査後の排便障害等のトラブルも起こりやすいことから、胃
がんリスク検診についても、国の見解を注視し、あわせて、他市で実施している若い世代へのピロリ
菌検査についても、その有効性を研究してまいりたいと考えております。
大腸がん検診の郵送での実施でございますが、本市での大腸がん検診は、2日間の採便による便潜
血検査で、検査セットを集団検診の申込者には郵送し、地区公民館等で回収をしております。個別検
診の希望者は、医療機関で配付し回収を行っております。そして、回収の際でありますが、問診によ
りまして、適正な検体であるかの確認を行い、集団検診会場においては、がん予防の知識の普及啓発
の機会として健康教育を行っております。
厚生労働省の指針におきましても、
郵送による検体回収は、
温度管理が困難等の理由で検査の精度が下がることから、原則として行わないと示されておりますの
で、実施市町村の状況を研究してまいりたいと考えております。
次に、御質問の第2点目、介護マークについてお答え申し上げます。
介護マークは、介護する人が、スーパーや駅などのトイレ等で介護者が付き添う際や、男性介護者
が店頭で、御指摘のように、女性の下着を購入する際等において、周囲から偏見や誤解を受けること
がないように、介護者が介護中であるということを周囲の人に理解していただくためのもので、御質
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問での御指摘のように、静岡県が考案したものであります。
本市としましては、介護マークの導入は、群馬県内の市町村が一斉に実施することによりまして、
一層の効果が上がると考えておりますので、群馬県と連携して進めてまいりたいと考えております。
また、導入する場合の市民への周知でありますが、群馬県と連携を図りながら、市民に対する意識
啓発、理解促進に努めてまいりたいと考えております。
次に、御質問の第3点目、障がい者の就労支援についてお答え申し上げます。
まず、障害者優先調達推進法に規定された本市の責務の件でございますが、国等によります障害者
就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律、いわゆる障害者優先調達推進法が本年4月に
施行されました。この法律ですが、国などの行政機関に、障害のある方が働く障害福祉サービス事業
所等から積極的に物品を購入したり、業務を発注したりすることを求めておりまして、また、地方公
共団体には、障害者の就労の実態に応じて障害者就労施設の受注の機会の増大を図るための措置を講
ずるよう、努めなければならないと規定しております。
次に、対象となる障害福祉サービス事業所等の数と人数でございますが、本年5月末日現在の市内
にあります事業所数と利用者数ですが、就労移行支援事業所が5カ所で36人、就労継続支援B型事
業所が8カ所で161人、生活介護事業所が3カ所で30人、地域活動支援センターが9カ所で24
5人となっております。
次に、障がい者就労施設等への市からの発注状況でありますが、本年度は公園の清掃等業務委託が
4件、公衆便所等清掃委託が2件、文書配送業務委託が1件の計7件を4法人に約1,830万円で
発注しております。
次に、今後の取り組みですが、事業所と提供可能な物品や業務のすり合わせを行いまして、法に基
づき本市の調達方針を作成し、発注の拡大を図ってまいりたいと考えております。
次に、御質問の第4点目、高齢者支援についてお答え申し上げます。
まず、高齢者虐待防止の件でございますが、本市の虐待調査報告の件数ですが、昨年度は25件で
虐待者の続き柄は、息子や夫が高い割合を示し、22件が同居家族からの虐待でございました。具体
的な事例でございますが、初めの事例は、認知症高齢者で、息子夫婦と同居しデイサービスを利用し
ている方であります。民生委員が、近隣から虐待の疑いの相談を受けまして、地域包括支援センター
に通報をいただきました。もう一つの事例ですが、デイサービス利用時に、額に傷が見つかった事例
についてでございますが、担当ケアマネジャーから地域包括支援センターに通報をいただいたもので
あります。双方の事案ともに、民生委員や担当ケアマネジャーの対応により、よい方向へと向かって
いるところであります。
この高齢者虐待ですが、身体的虐待、介護・世話の放棄・放任、あるいは心理的虐待、経済的虐待、
性的虐待に分けて定義されておりますが、一つの事例が多くの要素を含んでおりますことから、事例
の検証、分析を通して、専門職の資質の向上を図ってまいりたいと考えております。
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主に介護者家族による虐待を未然に防ぐための取り組みの現状でございますが、高齢者虐待は、過
剰な介護負担及びそこから生じますストレスと深く関係しております。そのため、虐待者は同居家族
が多く、家族間の葛藤や家族介護のあり方と深く関連しているという特徴がございます。このため、
虐待を発見するための啓発活動は非常に重要であると考えております。地域包括支援センターにおき
ましては、総合相談業務として窓口を設置し、養護者家族や民生委員を初め、広く市民の皆様からの
相談を通して、さまざまな情報を捉え、虐待の予防につなげていく体制をとっております。
虐待防止のネットワーク化についての考え方でございますが、高齢者虐待に適切に対応しますため
には、関係者相互の連携や協力が不可欠であると考えております。そのため、地域の連携・協力体制
としまして、市内14カ所の高齢者等地域支援センターへ業務委託を行っております。高齢者等地域
支援センターでありますが、地域の高齢者及びその御家族等の一次窓口として、総合的な相談に応じ
て、市及び関係機関との連携を図りますとともに、年2回の会議を開催しております。
また、本市を旧伊勢崎市の北と南、赤堀、東及び境地区の5つの圏域に分けまして、ケアマネジャ
ーとの連携のために、それぞれの圏域ごとに年1回以上の情報交換会を開催し、さまざまな事例検討
を行うことで連携に努めているところであります。特に虐待事例につきましては、ケア会議を開催い
たしまして、保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーが、関係者及び関係機関の役割を明確にして
連携を図りながら、支援等の調整を行っております。
現在の連携をもとに、さらに虐待に対する共通認識を持って、早期の発見、また、介入、支援等、
関係機関とのネットワークのあり方について、先進地の事例を参考に検討してまいりたいと考えてお
ります。
次に、ぐんまちょい得シニアパスポートでございますが、このシニアパスポートは、本年1月から
県の事業として開始されたものであります。高齢者の積極的な外出支援を目的として、県内協賛店舗
で高齢者がカードを提示すると、割引やプレゼントなどのさまざまな特典を得られる制度でございま
す。また、カードの裏面には緊急連絡先やかかりつけ医の記載欄がございまして、緊急時の連絡用カ
ードとしても利用できます。市では、窓口、ホームページ、民生委員・児童委員を通じて周知を図っ
て、積極的な配布に努めております。
6月1日現在でのカードの配布枚数ですが、1万1,236枚となっております。配布方法は、本
庁、各支所、市民サービスセンター窓口での配布に加えまして、先ほども申し上げました、民生委員・
児童委員の御協力をいただいて、ミニデイサービス利用者やひとり暮らし高齢者等に対しましても配
布を行っております。また、市独自の配布方法としましては、本年4月から65歳を迎える高齢者に
対して、介護保険証に同封して郵送を行って、着実な普及に努めております。
協賛店舗数の状況ですが、6月1日現在、県内の協賛店舗数は1,226店舗でございまして、こ
のうち伊勢崎市内の店舗数は122店舗であります。4月1日時点に比べて、県内で112店舗、市
内で5店舗それぞれ増加をしております。
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協賛店舗をふやす取り組みにつきましては、今後も協賛店舗にとって魅力ある事業となりますよう
に、高齢者の皆様への普及率を上げていきますとともに、群馬県あるいは伊勢崎商工会議所、群馬伊
勢崎商工会、中小企業団体中央会等と連携を図りながら、協賛店舗の拡充に努めてまいりたいと考え
ております。
次に、御質問の第5点目、ペット対策についてお答え申し上げます。
まず、現状でありますが、本市におきましては、適正な飼い方について、犬を家族の一員として最
後まで責任を持って飼うこと、ふんの放置や無駄ぼえなどで周りの人に迷惑をかけないことなどを、
市の広報紙やホームページ等で啓発しておりますほか、狂犬病予防注射の会場でチラシを直接飼い主
の皆さんに配布をして周知しているところであります。
また、群馬県獣医師会との共催によります愛犬のしつけ方教室の開催や、環境指導員とともに、犬
害の防止パトロールを実施し、飼い主のマナー向上を図っております。
御質問にありました犬の殺処分の状況ですが、伊勢崎保健福祉事務所管内におきまして、平成22
年度は収容された犬が203頭で、うち飼い主に返還された犬が57頭、殺処分された犬が146頭
であります。平成23年度は、収容犬数175頭で、返還された犬が68頭、殺処分数が107頭で
あります。また、昨年度ですが、収容犬数が184頭で、返還された犬が97頭、殺処分数が87頭
とうかがっております
また、市に寄せられた苦情につきましては、平成22年度は犬に関するものが10件、猫に関する
ものが12件。平成23年度は犬に関するものが20件で、猫に関するものが18件で、昨年度は犬
に関するものが41件で、猫に関するものが22件となっております。
犬についての苦情内容の多くは、鳴き声、放し飼い、ふんの放置といったもので、鳴き声や放し飼
いの苦情については、職員が訪問して状況を確認した後、飼い主に直接改善をお願いするとともに、
案件によりましては、伊勢崎保健福祉事務所と協力しながら対応しているところであります。また、
ふんの放置につきましては、見回りや回収を行いますとともに、啓発看板を設置するなどの対策をと
っております。
また、猫についての苦情ですが、ふん尿による悪臭等が多く、対応として、飼い主への改善依頼の
ほか、地域の回覧板等を活用して、野良猫への不要な餌やりをしないようお願いしております。
次に、今後の取り組みでございますが、昨年4月に、伊勢崎市まちをきれいにする条例を改正いた
しまして、
犬のふんの放置について過料規定を設けますとともに、
その旨を周知し対応しております。
動物の愛護及び管理に関する条例は、中核市であります前橋市と高崎市以外の県内市町村では制定さ
れておりませんで、群馬県条例によって対応しているところであります。本市独自の条例制定につき
ましては、他市の状況を調査、研究して、今後検討してまいりたいと考えております。
なお、御質問の学校関係については、教育長から御答弁を申し上げます。
〔教育長德江基行登壇〕
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◇教育長(德江基行) それでは、手島議員の御質問の第1点目、がん対策についてお答え申し上げ
ます。
がん教育の件でございますが、小・中・高等学校における指導すべき内容として、国が示す基準、
いわゆる学習指導要領では、がんに特化した内容は取り扱われておりませんが、生活習慣病との関連
で一部触れております。具体的には、小学校6年生の保健学習の病気の予防の中で、中学校3年生の
健康な生活と疾病の予防の中で、高等学校では、現代社会と健康の中で、飲酒、喫煙等の影響との関
係や代表的な生活習慣病としてがんについて触れ、指導しております。
また、昨年度にがん研究振興財団が作成した冊子を中学2年生全員に配付し、生徒と保護者に対し
て、がんの正しい知識の普及とがんの予防の啓発を行ったところであります。
今後の取り組みにつきましては、家庭や地域社会と連携し、児童・生徒が健康な生活習慣の確立を
図り、病気を予防し、みずからの健康を適切に管理、改善していく能力が身につくよう、指導に努め
てまいります。また、関係機関と連携を図るとともに、国、県の動向を注視してまいりたいと考えて
おります。
〔7番手島良市発言を求む〕
◇議長(小松光一) 手島良市議員。
◇7番(手島良市) 1点だけ再質問をさせていただきます。
大きな3番目の障がい者の就労支援についてなのですが、
障害者優先調達推進法にのっとりまして、
市としての受注目標があれば、お聞かせいただければと思います。
〔福祉部長福田幸寿登壇〕
◇福祉部長(福田幸寿) 手島議員の再質問にお答えいたします。
今のところ受注目標はございませんが、この後、推進に関する調達方針等を作成していく中で、そ
れらについても決めていきたいと考えております。
〔7番手島良市「了解」と呼ぶ〕
〔7番手島良市議席に戻る〕
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(小松光一) この際、暫時休憩します。
午後2時16分休憩
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
午後2時33分開議
◇議長(小松光一) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(小松光一) 日程第1、一般質問を継続します。
北島元雄議員。
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〔5番北島元雄登壇〕
◇5番(北島元雄) 私は、日本共産党議員団を代表して、通告に従い一般質問をさせていただきま
す。
認知症や障害のために、判断力の不十分な人を保護し、支援するための成年後見制度が2000年
にスタート、3万件を超える家庭裁判所への申し立て件数となっています。しかしながら、最高裁が
統計をとり始めた2010年6月以後、後見人による着服などの不正は1,000件を超え、被害総
額は94億円に上っているということです。高齢化の進展とともに、認知症のお年寄りが大幅にふえ
ることが予想され、必要性はますます高まっており、制度運用の不備が正され、高齢者の権利擁護の
最後のとりでとしての役割を果たすことが求められています。
安定した生活の維持やみずからの権利を守るために、後見人による支援が必要であるにもかかわら
ず、費用負担能力がない、信頼できる親族がいないなどの理由で、適切な後見人を得ることができな
い人も少なくありません。
伊勢崎市では、地域包括支援センターが相談窓口になっていますが、相談件数は平成22年度が4
3件、平成23年度は36件と減少し、市長による申し立て件数も平成22年度ゼロ、平成23年度
に1件という現状です。このような数字を見ると、取り組みは決して十分なものとは言えません。昨
年度の伊勢崎市の相談体制、相談の状況、申し立て件数についてお聞きしたいと思います。
サポート体制についてお聞きします。
申し立てには、初期費用で10万円、後見人の基本報酬の目安が月額2万円程度かかるようです。
費用負担が障害となって利用できない人も多いと思われます。助成制度の内容、その利用状況をお聞
きしたいと思います。
現状では、親族が後見人になるケースの申し立てが多いと思います。後見人へのサポート体制につ
いては、どのようになっているのかお聞きしたいと思います。
次に、市民後見人についてお聞きします。
老人福祉法が改正され、厚生労働省は、市民後見人育成及び活用に向けた取組についてという事務
連絡を出しました。介護サービスの利用契約の支援などを中心に、成年後見の担い手として市民後見
人を育成し、その活用を図ることによって権利擁護を推進しようとしており、全ての市町村が市民後
見人の育成・支援組織の体制整備を図るなどの努力義務を課しています。後見制度に対する信頼が揺
らいでいますが、制度は時代の要請であることも事実です。育成の現状、連携状況、今後の計画、見
通しについてお聞きしたいと思います。
大きな2点目として、公契約についてお聞きします。
公共工事、物品の調達、委託や指定管理など、公契約の現場で公共サービスの劣化と従事する労働
者の低賃金化が進行しています。労働条件の悪化と雇用の不安定がサービスの劣化をもたらしている
のですから、労働条項を含めた契約上のルールを明確にすることが必要になってきています。公共事
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業の減少に伴い、建設・土木技術者の賃金が大きく下落し、全産業平均と比較して26%も低くなっ
ています。国土交通省は、後継者が育たないなど、産業構造上、大きな問題があることを懸念、この
4月から公共工事設計労務単価を平均で15%の大幅な引き上げをしました。これには、未加入者が
多い建設労働者の社会保険加入を促進し、労働環境を改善する目的も含まれています。
国土交通省は、4月からの公共事業の設計単価は変更後の労務単価を適用し、昨年度落札でも契約
が4月以降となるものは新単価を適用するよう求めています。伊勢崎市では、この方針にどのような
対応がとられたのでしょうか。引き上げが確実に労働者の賃金に反映されるために、どのような対応
がとられたかについても、あわせてお聞きしたいと思います。
義務づけられている社会保険への未加入が、公共の仕事で放置されている現状を改めることが必要
です。建設業退職金共済制度への加入と証紙の貼付の励行などを含め、社会保険加入などの労働環境
の整備を、この機会に抜本的に進めるべきだと思いますが、お考えをお聞きしたいと思います。
単に価格だけでなく、事業者の技術力や地域の貢献度を加味して落札者を決める総合評価落札方式
が行われています。伊勢崎市では価格点を85点から80点に改正したときに、県や前橋に倣って、
地元企業の活用について、20点中の6点と最大の配点とし、市内業者の活用を推進してきました。
しかし、わずかの期間でこれを4点に下げてしまいました。どの企業も地元業者の活用が難しく差が
つかない、これが配点を下げた理由ということです。地元企業の活用と上げた旗を、難しいと簡単に
下げてしまっては、地域産業育成も絵に描いた餅になってしまいます。差が出る細かな区分にするな
どの目的に沿った運用も必要だったのではないでしょうか。
また、
価格点以外の配点をもっとふやし、
障害者の雇用による加点や、公正労働基準を評価点に加えるなど、地域福祉や地域経済活性化にもつ
ながる、視野を広げた総合的な評価をしていく必要があると思いますが、この点についてのお考えを
お聞きしたいと思います。
これまでの総合評価方式で、価格点では1番である者が、総合評価により落札者とならなかったケ
ースは、どの程度の割合になっているのかについてお聞きしたいと思います。
公契約条例についてお聞きします。
公共事業や委託業務、物品購入などの公共調達にかかわる公契約が、無駄なく効率的であるべきこ
とは言うまでもありませんが、従事する労働者の低賃金化を招き、公共工事や公共サービスの質の低
下をもたらすものであってはなりません。公共の分野にかかわる労働者は幅広い業種に及び、GDP
の15%、関係する労働者は1,000万人に上ると言われています。公共の仕事がワーキングプア
をつくり出すことのないようにしなければなりません。
伊勢崎市では、ごみ収集委託において、価格のみの入札により、遂行能力のない業者を選定、大き
な問題となり、随意契約に切りかえた例もあります。公契約において、価格のみを優先させる現在の
競争入札制度について、弊害を改善するためにも、公契約条例の制定が必要であると思いますが、市
長のお考えをお聞きしたいと思います。
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食育の推進、地域産業の育成につながる学校給食への市内産農産物の利用拡大について、これまで
たびたび要望してまいりました。平成23年度に目標の30%に近づきました。昨年度はさらに米飯
のお米を市内産に切りかえる努力をいただき、大幅に増加したようであります。平成24年度市内産
農産物の利用割合はどのように向上したでしょうか。
旧伊勢崎のセンターの利用率が伸びたのに対して、かつて利用割合の高かった赤堀、境地区のセン
ターでは、
伊勢崎佐波管内の農産物の利用が逆に落ち込んで、
以前の使用割合にまで戻っていません。
これらが改善すれば、さらに全体の地域産農産物の利用率は上がると思います。現状と今後の取り組
みについてお聞きしたいと思います。
以上で質問を終わりますが、答弁によっては再質問を留保させていただきます。
〔5番北島元雄発言者席へ〕
〔市長五十嵐清隆登壇〕
◇市長(五十嵐清隆) 北島議員の御質問の第1点目、成年後見制度についてお答え申し上げます。
まず、現状の件でございますが、昨年度の窓口での相談件数は18件で、認知症高齢者等に係る市
長申し立てはなく、障害者に係る市長申し立て件数は3件となっております。
次に、
サポート体制でございますが、
認知症などによって判断能力が不十分な高齢者につきまして、
成年後見制度の利用に係る経費負担が困難な場合、その経費の一部を助成する認知症高齢者等成年後
見制度利用支援事業を実施しております。事業の対象者につきましては、市長が審判の申し立てを行
うことが必要と認める者についての市長申し立ての場合は、市内の65歳以上の認知症高齢者等で、
介護保険サービスまたは福祉サービスを利用し、または利用しようとする者で、かつ、経費の負担等
が困難と認められる方であります。また、市長申し立て以外の場合は、先ほどの要件に加えて、本人
が住民税非課税世帯に属するか、または、生活保護受給者で助成を受けなければ制度の利用が困難で
あると認められる方となります。
助成内容ですが、市長申し立ての場合は、登記手数料、鑑定費用等の申し立てに要する経費と後見
人等の報酬となり、1カ月当たりの後見人の報酬助成限度額は、在宅であれば月額2万8,000円、
施設入所者の場合は月額1万8,000円となります。また、市長申し立て以外の場合は、申し立て
に要する経費と後見人等の報酬額に対して、生活保護受給者には18万円、住民税非課税世帯に属す
る方には12万円を限度額として助成しております。昨年度の利用状況でありますが、認知症高齢者
等に係る利用実績はございませんが、障害者に係る利用実績は3件で、3万8,980円となってお
ります。また、後見人となっている親族から、後見を行っていく上で相談事項等が発生した場合は、
地域包括支援センター、高齢福祉課、障害福祉課、社会福祉課等の庁内関連部署並びに裁判所等が連
携を図り、適切な支援に努めております。
次に、市民後見人の件でございますが、今後、成年後見制度に対するニーズが高まっていくものと
推測されますが、まだ相談件数、助成制度の利用ともに少ない状況であります。市では、まず、市民
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に対して成年後見制度の正しい理解と知識を持っていただけるよう、啓発活動に力を入れることが最
優先課題と考えております。現在の取り組みとして、市のホームページへの掲載や、パンフレットを
本庁、支所などの関連部署に配置し、市民への周知と利用者の理解の促進を図っております。また、
昨年度には啓発活動の一環として、一般市民及び民生委員・児童委員向けに、それぞれ講演会を実施
いたしました。今後も市民ニーズの高まりに合わせて、高齢者の皆さんが住みなれた地域で安心して
暮らせる環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
次に、御質問の第2点目、公契約についてお答え申し上げます。
まず、労務単価の引き上げへの対応でございますが、国が設定いたしました平成25年度の公共工
事労務単価は、前年度の労務単価に比べ、全国平均で15%の上昇となりました。これは、建設投資
の大幅な減少などにより、技能労働者を取り巻く環境が悪化し、減少傾向が見受けられることから、
必要な法定福利費相当額が労務単価に適切に反映されるよう設定されたものであります。
さらに国は、平成25年度公共工事設計労務単価についての運用に係る特例措置を定め、本年3月
中に設計された工事において、4月1日以降に契約がなされたものについては、新労務単価に基づく
契約に変更するための変更協議を受注者から請求できるよう措置されたものでございます。
現在、群馬県においては、その特例措置に対する対応を検討しておりまして、その方針が決まり次
第、本市におきましても県に準じた特例措置を定め、請負契約の変更を行えるよう、適切に対応して
まいりたいと考えております。
次に、労働環境改善の件でございますが、建設産業においては、雇用、医療、年金保険などの社会
保険について、法定福利費を適正に負担しない企業があり、公的保障が確保されないことで、技能労
働者の減少につながっていると言われております。このため、社会保険未加入業者に対する確認、指
導を進めることにより、技能労働者の雇用環境の改善に取り組み、建設産業に必要な人材確保と事業
者間における公平で健全な環境の構築を図る必要があります。本市におきましては、多くの建設業者
の方に周知できるように、市ホームページにおいて、社会保険の加入促進を促すページを設けたり、
窓口に来庁する方にパンフレットを配布しますとともに、社会保険の加入の有無について確認を行っ
ております。
また、建設業退職金共済制度につきましては、平成11年4月1日付、群馬県土木部長の通知によ
りまして、契約金額が1,000万円以上の工事において、掛金収納書の提出を行うよう通知を受け
ておりますが、本市では契約金額1,000万円以下の入札工事物件におきましても、掛金収納書を
提出させております。提出に際しましては、工事着手前までに退職金共済組合証紙報告書に証紙の購
入枚数及び購入金額を記載した掛金収納書を張りつけ、提出させることにより確認に努めているとこ
ろであります。また、完成検査時におきましては、建設業退職金共済制度加入表示シールが掲示され
ているか確認を行っております。今後も建設労働者の福祉の増進及び雇用労働条件の改善による建設
業の健全な発展を図りますため、適切な対応をしてまいりたいと考えております。
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次に、総合評価方式の件でございますが、本市におきましては、平成20年7月に総合評価落札方
式による入札制度を導入いたしました。総合評価落札方式でありますが、価格だけで評価していた従
来の落札方式とは異なり、公共工事の品質を高めるために、入札価格とあわせて総合的に評価し、選
定する落札方式でございます。現在、本市の総合評価落札方式の総合評価点の配点は、価格点が80
点、価格点以外の評価点が20点となっております。
価格点以外の評価点における評価項目につきましては、企業の工事成績評定、企業の施工実績、災
害時等への地域貢献、企業の優良工事表彰の受賞、地元企業の活用計画、配置予定技術者の施工経験、
配置予定技術者の所有資格の7項目でございます。昨年4月1日に評価点の一部改正を行い、災害時
等への地域貢献については1.5点から2.5点に、また、配置予定技術者の所有資格については1.
0点から2.
0点に加点するよう改正をいたしました。
地元企業の活用計画の評価点につきましては、
建築工事においては、地元の下請企業数や業種不足により活用率が低くなっていることから、6.0
点から4.0点に減点いたしました。
現時点における評価点や評価項目の改正については、
昨年度一部改正を行ったところでありまして、
現在のところ考えてはおりませんが、今後、他市における総合評価落札方式による評価点や評価項目
についても、調査研究してまいりたいと考えております。
また、総合評価落札方式における平成20年度から平成24年度までの合計実施件数は33件でご
ざいますが、最低価格入札者以外が落札者となった例はございません。
次に、公契約条例でございますが、本市の入札制度におきましては、建設工事、コンサルタント業
務の最低制限価格、低入札価格調査制度を行い、製造その他請負においては、変動型最低制限価格を
設け、低価格入札により、労働者の賃金、雇用条件の悪化に影響を及ぼさないよう配慮しておりまし
て、適正な価格で落札されているものと考えております。
しかしながら、前橋市におきましては、公契約基本条例を本年3月29日に公布し、10月1日か
ら施行いたしますことから、その導入状況を注視いたしますとともに、先進地事例等を参考に研究し
てまいりたいと考えております。
次の学校給食については、教育長から御答弁申し上げます。
〔教育長德江基行登壇〕
◇教育長(德江基行) 北島議員の御質問の第3点目、学校給食の市内産農産物使用についてお答え
申し上げます。
本市の学校給食は、児童・生徒に栄養バランスのよい給食はもちろん、安心安全についても十分配
慮した給食の提供を行っております。地元産農産物の利用のメリットは、新鮮で旬の食材を提供でき
ること、安心安全な食材を提供でき、地域で学校給食への理解が深まることから、大変重要なことで
あると考えております。これらのことから、地元産農産物の利用率を上げていきたいと考えておりま
す。
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市内農産物の使用率の現状は、国が示している食育推進基本計画で、県内産農産物の使用目標を3
0%としておりますが、本市では昨年度から市内で収穫された米を米飯給食に100%使用している
ことから、昨年度の市内農産物の使用割合は44.5%となっております。県内産農産物は58.1%
と目標を達成することができました。
利用率を上げる具体的な取り組みは、地元産農産物を活用した献立の工夫、学校栄養職員による地
元産農産物への関心や理解を深める指導をするとともに、佐波伊勢崎農業協同組合や生産者団体等の
協力をいただき、利用の拡大を図ってまいりたいと考えております。
今後も、児童・生徒に地元産農産物を提供するため、献立を工夫し、生産者の顔が見える地元産農
産物の利用を積極的に推進していきたいと考えております。
〔5番北島元雄発言を求む〕
◇議長(小松光一) 北島元雄議員。
◇5番(北島元雄) 再質問をさせていただきます。
最初に、成年後見制度についてですが、相談件数が昨年は18件ということで、平成22年の43
件から激減しているのが実態だと思うのです。ホームページやパンフレットで普及しているというこ
となのですが、私質問でもしましたが、取り組みに真剣味が入っていないのではないかという気がす
るのですが、
ホームページやパンフレットでこうした問題を解決できるのかなという気がするのです。
国のほうは、平成24年度から具体的にオレンジプランなどを出して、各市町村へ取り組めと言って
いるわけですよね。この辺、どのように捉えているのか、どのように具体的に計画を持っているのか、
少し示していただければと思うのですが、その辺お願いします。
〔福祉部長福田幸寿登壇〕
◇福祉部長(福田幸寿) 北島議員の再質問にお答えいたします。
まず、相談件数が減少しているということについて、どう考えるかという点ですが、今現在、地域
包括支援センターが一括的な窓口になっておりまして、地域包括支援センターでの取り扱い件数が減
っているところではございますが、庁内、障害福祉課、高齢福祉課、社会福祉課も含めてですが、こ
ういったところでも実際には相談に乗っております。ただ、これらの課においての統計的な捉えをし
ていないものですから、地域包括支援センターの数字ということで御答弁させていただいたところで
ございます。
さらに、市民後見人の育成というか、それらへの対応ということで、市町村長による後見等への審
判請求を円滑に実施されるよう、後見等に対する体制の整備を行うことが規定されているところでご
ざいます。市民後見人の育成というのは、今後対応していかなければならない課題だと捉えておりま
す。ただ、その前に、成年後見制度のPRと申しますか、成年後見制度についての理解や認識を市民
の方に捉えていただきたいということから、昨年度も高齢者やその家族、さらに、高齢者などの支援
にかかわる成年後見制度に関心のある方、
さらに、
介護サービス事業所の職員等を対象とした講演会、
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さらに、民生委員・児童委員を対象とした講演会等を開催しながら、周知を図っているところでござ
います。
今後も、この周知を図ることを最優先に捉えていきたいと思いますが、市民後見人の養成等につい
ても検討していきたいと考えております。
〔5番北島元雄発言を求む〕
◇議長(小松光一) 北島元雄議員。
◇5番(北島元雄) 地域包括支援センター以外に多様なところでというのですが、では、平成22
年度は地域包括支援センター以外のところは受けなかったのかということですよね。平成22年度も
地域包括支援センター以外の多様なところで受けていた。ところが、43件から18件に減ったとい
うことです。ここのところ、やっぱり真剣に捉えてもらいたいと思うのです。
昨年度、関心のある方に説明会を開いた。私が聞いているのは、これからどうするのか。今年度ど
うするのか。何の方針も出されていないではないですか。真剣にやりますという話だけで。では、今
年度は講演会の計画はあるのですか。成年後見制度を具体的にするために、どういう計画を持ってい
るのか。その辺、明らかにしてもらいたいと思うのです。
〔福祉部長福田幸寿登壇〕
◇福祉部長(福田幸寿) 北島議員の再質問にお答えします。
今年度の取り組みといたしましては、昨年も取り組みましたことと同様に、玉村のNPO法人等と
の連携の中で、ぜひPR活動等を進めていきたいと考えているところでございます。
〔5番北島元雄発言を求む〕
◇議長(小松光一) 北島元雄議員。
◇5番(北島元雄) 確かに成年後見制度そのものについてPRがまだ不足しているという中で、市
民後見人にいきなり行けないというのも事実だと思いますから、そういうPRはしっかりしていただ
きたいと思います。
続いて、公契約について質問させていただきます。
具体的に15%労務単価が引き上がったと。それは、一般の企業の労働者の給料から比べても、大
分建設関係の給与が下がっているというところで上がったわけですが、これを実際に給与に反映させ
るためにどういう対応をしたのか。今質問しましたが、具体的な説明がなかったので、ぜひ具体的に
どういう対応をしたのかお答えいただきたいと思います。
それから、総合評価方式ですが、伊勢崎市は20点を総合評価で配点していると。ところが、これ
まで33件あったが、結局は総合評価にならずに、一番安い入札者が総合評価をしても落札したと。
余り機能していないのではないかという気がするのですが、市長は今のところ変える気がないと。昨
年変えたばかりということなのですが、私ども3月11日付で絣の郷の円形交流館の改築工事の際に
行った外部監査で、監査する評価法人から、評価項目が、この絣の郷の円形交流館の工事に関しては
- 130 -
9者とも同点だと。これでは総合評価にならないから、評価項目について検討するようにという監査
報告をもらっていると思うのです。これをどういうふうに考えているのか。変えないと市長は今言っ
ていますが、監査報告書をもらっていて、今の方式は変えたばかりだ、変えないというのが、これで
いいのかどうか、この辺御答弁いただきたいと思います。
〔財政部長佐藤浩章登壇〕
◇財政部長(佐藤浩章) 北島議員の再質問にお答えします。
労務単価が上がったことによって、市はどういう対応をしたかということでございますが、先ほど
市長からも御答弁申し上げましたように、平成25年度の設計に係る単価につきましては、新しい労
務単価を設定したところでございます。
指摘のありましたように、平成24年度に旧単価で設計したものについて、契約が平成25年度以
降にわたるものについては、新単価で契約できるような措置を国がしたところではありますが、これ
も先ほど市長が御答弁申し上げましたように、群馬県の方針がまだ定まっていないということで、そ
の結果を見て対応したいというところでございます。
また、その労務単価について、労働者にどう反映させるかということでございますが、本来、労務
契約につきましては、使用者と労働者が契約に基づいて契約額が締結されるというのを基本としてお
りまして、それらについて私どもは、具体的にはちょっと把握していないというのが現状でございま
すので、よろしくお願いしたいと思います。
それから、総合評価落札方式について、最低の入札者以外が落札した例がないということで、総合
評価落札方式が機能していないのではないかという御指摘でございますが、応札者の価格点以外の評
価点が非常に拮抗しているということもございます。そのようなことで、結果として、総合評価落札
方式においてそのような結果になったと。私どもといたしましては、適正な競争による入札が行われ
ているものと考えております。
それから、円形交流館の工事の際、評価点が同じであったということでございますが、先ほど市長
から申し上げましたように、下請業者がなかなか市内では見つからないというような業種もございま
して、そのような結果になったと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
〔5番北島元雄発言を求む〕
◇議長(小松光一) 北島元雄議員。
◇5番(北島元雄) 業者に支払った後はどうなるか市のほうは関知しないという話だとすれば、や
はり公契約条例が必要なのではないかという気がするのです。15%労務単価が上がったと。労働者
の給与がもうこれ以上下がったら大変なことになるということで、国が15%上げたわけですよね。
それがきちんと労働者に渡っているかどうか。せめて要請ぐらいはしたらどうなのですかね。そうい
う答弁ぐらいいただけるのかと思ったら、
そうではなさそうなので、
そのようにしていただきたいと。
お考えを改めてお聞きしたいと思います。
- 131 -
それから、先ほどの円形交流館の話ですが、市のほうで監査してもらったと。NPOの地域と行政
を支える技術フォーラムという監査をしていただいたところから、評価点が9者全部同じでは評価を
している意味がないのではないかと、評価方法を変えたほうがいいのではないかと言われているこの
問題にどうするのかと聞いているのです。同じだというのは私も知っていますから、その辺答えてい
ただきたいと思います。
〔財政部長佐藤浩章登壇〕
◇財政部長(佐藤浩章) 再質問にお答えいたします。
落札業者への、業界団体等を通じての要請ということでございますが、情報収集をいたしまして、
そのような必要な措置、とるべきものはとっていきたいと考えております。
それから、先ほどの円形交流館のことに関しまして、落札方式の関係でございますが、落札者と他
の業者が、価格点以外の評価が拮抗しているというところでお話し申し上げました。そのようなこと
で、改正する必要があるのではないかという御指摘でございますが、先ほど市長からも御答弁申し上
げましたように、現在のところ考えてはいないわけでございますが、今後も調査、研究するというこ
とでございます。先ほど北島議員からも御指摘ございましたように、障害者の雇用の関係の法律、そ
の辺の法律で、労務総合評価落札方式、国がそういう方法を反映して、検討を加え、必要な措置を講
ずるというような国の法律がございます。その辺のところも勘案して、今後そのようなことを本市に
おいても反映させることについては、調査、研究は続けていきたいと考えております。
〔5番北島元雄発言を求む〕
◇議長(小松光一) 北島元雄議員。
◇5番(北島元雄) 時間もありませんので、最後に質問したいのですが、今回の議会に上程されて
いますあずまダストセンターの解体工事の入札を見ますと、6者中3者が失格ということで、これは
最低価格を下回っているという現実ですよね。入札した会社も調査価格というところで、最低価格を
下回っているところより300万円程度しか高くないというのが今の入札の現状になっているという
ことです。だから、300万円ぐらいしか違わないということは、本当にきちんとした工事ができる
のかなと疑われるような状況の中で、今入札が行われているのが現実だと。そういう意味では、評価
の問題もお話ししましたが、労働者にも、それから事業にも成果が出るような、落札内容をきちんと
研究していく必要があると思うのです。市長に改めて御答弁いただきたいと思います。
〔財政部長佐藤浩章登壇〕
◇財政部長(佐藤浩章) 再質問にお答え申し上げます。
先ほどのあずまダストセンターの解体に伴う6者中3者失格云々に関しまして、やはりそのような
失格した業者が出る……。
◇議長(小松光一) 発言時間を経過しましたので、御了承願います。
〔5番北島元雄議席に戻る〕
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―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(小松光一) 多田稔議員。
〔3番多田稔登壇〕
◇3番(多田稔) 本日最後の質問になりますので、皆様、お疲れのところだと思いますが、よろし
くお願いいたします。
会派明日のいせさきを代表いたしまして、通告に従い質問いたします。大きな項目で2つ質問させ
ていただきます。
1、道州制の動きを踏まえた将来展望について。
(1)実現の可能性。4月25日の上毛新聞と朝日新聞に道州制が取り上げられました。本日の上
毛新聞の2面にも大きく取り上げられたところでございます。自民、公明両党などが今国会に道州制
導入のための手続を定めました基本法案を提出する動きがあると報じられております。自民党には道
州制推進本部が設置され、既に道州制実現の動きは始まっております。自民党の法案骨子では、道州
制は、複数の県が合併して大きくなるのではなく、逆に、国を幾つかの州に分割するイメージでござ
います。法案の基本理念は、中央集権体制を見直し、国と地方の役割分担を踏まえ、道州及び基礎自
治体を中心とする地方分権体制を構築するというものでございます。まさに、明治維新以来、およそ
140年ぶりに日本の国を根本からつくり直す大きな事業が始まろうとしているのであります。市の
将来に大きな影響がありますので、この動きに乗りおくれてはなりません。
関東地方で政令指定都市がいまだにないのは、もはや群馬県、栃木県、茨城県の北関東3県だけで
あります。皆さん、御存じだったでしょうか。そして、ブランド力調査では、この北関東3県が、残
念なことに、毎年全国最下位争いをしているような状況でございます。
自民党道州制推進本部の案によりますと、全国に10程度の道州を設置するとされております。州
の枠組み案というのはたくさん出ております。その中で、地方制度調査会は、北関東信越州という案
を出しております。つまり、群馬県、栃木県、茨城県の北関東3県、プラス、長野県と新潟県という
案でございます。もしこの枠組みで州の話が進みますと、その中で現在、政令指定都市でありますの
は新潟市だけであります。高崎市・前橋市地区は、地理的にも州構想の中央に位置し、高速道路や新
幹線の分岐点であるということから見ても、州都として有力でありますが、このままでは州都争いの
レースに参加すらできません。そこで、市長にお伺いいたします。道州制実現の動きをどのように把
握し、実現するとすればいつごろであると予測されているのでしょうか。
(2)伊勢崎市の将来展望、全国から見た群馬県の状況です。群馬県は、日経リサーチ地域ブラン
ド調査で2回連続全国最下位。
また、
ブランド総合研究所の2011年魅力度ランキングでは44位。
前橋市は、6年連続で県庁所在地路線価格が全国最下位。また、前橋市のオフィスビルの空室率は全
国トップクラスと、このような状況であります。現在、前橋市は県庁所在地なのにこのような状況で
すから、もし道州制が導入され、州都が群馬県以外の都市に決まれば、前橋市だけでなく、群馬県全
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体が何とか州の単なる一地方という位置づけになってしまいます。ますます埋没してしまいます。危
機感を持たなければなりません。
今後、日本では、急激な人口減少が進みますので、全ての都市が経済発展や人口がふえるというこ
とは不可能です。しかし、県内に州都が生まれれば、相当の期間、発展が見込めます。
現在の企業活動はボーダーレスとなりました。国境に関係なく経済活動を行い、人も製品もお金も
動きます。その経済活動は、世界で40ほどありますメガ地域と呼ばれる巨大な産業集積地域が主役
です。仮に地方制度調査会が提案する北関東信越州が実現しますと、その経済規模は、世界の国々と
比較して見ますと、2008年のデータでは何と24位です。ギリシャやデンマークよりも大きく、
一国レベルの経済活動を行える規模であります。人口規模や経済力から見て、世界におけるその最適
な経済活動の単位が日本では道州に当たるのです。道州制とは、国の一律な中央統制はやめて、地域
に合ったやり方で機動的に対処することで、
世界から企業や資金を呼び込もうという戦略であります。
日本は、発展途上国段階は既に終わりました。世界経済に対応するには、これからは全国一律の開
発や規制ではなく、それぞれの地域の特長を生かしたスピーディーな地域経営を進めるべきと考えま
すが、市長のお考えをお伺いいたします。
(3)具体的取り組み。理想の都市建設研究会という団体は、40年以上前から群馬県中央地域に
政令指定都市をつくるべく活動しております。当時の前橋市、高崎市、伊勢崎市、藤岡市、群馬町、
新町、境町、玉村町の4市4町の自治体、商工会議所、商工会、民間企業関係者らによって設立され
ました。伊勢崎市は現在でも会員であります。これまで研究会の活動は調査研究ばかりで、具体的な
政令市設置の動きには結びついてきませんでした。しかし、道州制導入のための基本法案が提出され
る動きが出てきている今こそ、具体的な取り組みを進めるときであります。
政令指定都市になるための人口要件はおよそ80万人以上と考えられます。昨年4月に熊本市が人
口73万人で20番目の政令指定都市となりました。人口要件の緩和措置を受けられる期間が終了し
たため、熊本市は最後の政令指定都市だろうと言われております。
もし群馬県に政令指定都市が生まれる可能性が全くないならば、騒ぐ必要はありません。しかし、
前橋市と高崎市が合併するだけで、人口70万人となります。これは全国的に見ても大変有利な状況
です。この2市の合併を核にして、伊勢崎市も加われば90万人以上となります。政令指定都市は、
つくろうと思っても、きょう、あしたにできるものではありません。しかし、道州制の動きは加速し
ております。いざ州都を決めるときに、県内に政令指定都市を抱えていなければ、州都誘致レースに
参加すらできません。
大伊勢崎計画という名前を御存じの方も多いと思います。大伊勢崎計画は、大正15年に伊勢崎実
業協会により立案されました。内容は、当時の伊勢崎町に隣接する殖蓮村、茂呂村、三郷村、赤堀村
五目牛、名和村山王道、宮郷村連取などを含む町村の合併、桐生道、前橋道、六間道路の延長などの
道路の整備、そして鉄道の延長などでした。
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伊勢崎市史という本によりますと、この計画が伊勢崎市の市制施行への大きなステップであったこ
とは間違いないと書かれております。大きな時代の転換点であった大正時代の最後の年に、伊勢崎の
先人たちが将来の伊勢崎の発展を構想し、このような壮大な計画を立てて着実に取り組んだことで、
群馬県で4番目となる市の誕生につながったのです。
日本の総人口は減少に転じ、今後100年以上減り続けます。今でさえ、群馬県はブランド力が全
国最下位なのに、
もし州都が県外に決まれば、
群馬全体が州の単なる一地方の辺境でしかなりません。
ますます地盤沈下です。座して州の一地方になるのを待つのか。それとも、政令市を実現させ、堂々
と州都に名乗りを上げるのか。いつやるか、今でしょう。
道州制が実現したときに、県内に州都があったほうがいいのか、それとも必要ないと考えるのか、
市長のお考えをお伺いいたします。もし、あったほうがよいとお考えの場合は、どのような具体的ア
クションを起こすのか、あわせてお伺いいたします。
大きな2つ目の項目に移ります。2、公共施設の老朽化について。
(1)橋梁長寿命化修繕計画と総合計画。広い意味の公共施設とは、学校、病院、市役所などの箱
物施設だけではなく、道路、橋、上下水道なども含みます。戦後日本では、ひたすら新しいものをつ
くってきました。しかし、昨年発生した笹子トンネルの天井板の崩落事故のように、コンクリートで
つくった構造物でも寿命があります。
市が作成しました橋梁長寿命化修繕計画によれば、市が管理します長さ15メートル以上の大きな
橋は110橋あり、それらは今後20年の間で半分以上が建築後50年を超えるということが判明し
ました。私たちが毎日使う橋が壊れたり通れなくなれば、市民生活に大きな影響があります。
国土交通省では、20年後には日本の公共施設の管理費用と更新費用は現在の2倍にも急増すると
予測しております。インフラ建てかえ費用の急増と人口の急激な減少及び高齢化による税収減等を考
慮するならば、
今ある公共施設を全部残すことは無理です。
どの施設を残すべきかよく吟味した上で、
建てかえていくことが必要であります。
ことしの第1回伊勢崎市議会定例会での予算特別委員会におきまして、橋梁長寿命化修繕計画を実
施するためには、毎年2億7,000万円の予算措置が必要であるが、現状の総合計画と合わないた
め、当面は総合計画に合わせた予算で執行していくという旨の答弁がありました。毎年適切な橋の保
守管理を行っていかなければ、50年後には2.6倍、182億円も余分な経費がかかるということ
が判明したのですから、市民にとってトータルで一番負担が少ない予防保全的な管理をすべきであり
ます。当面は総合計画に合わせた予算で執行するという姿勢ではなく、早急に総合計画を見直して、
市民の負担が最も軽くなる予算額の確保を図るべきと考えます。今後どのように取り組まれるのか、
市長にお伺いいたします。
(2)ファシリティマネジメントの推進。
5月24日の上毛新聞によれば、群馬県はインフラの維持管理に長寿命化計画を導入し、今後30
- 135 -
年から50年の間に9,000億円ものコスト縮減を図ります。これは橋、県営住宅、道路整備、ト
ンネル関係、河川構造物、都市公園、下水道などを総合的に把握し、中長期的なコストの削減と便益
の最適化を図るファシリティマネジメントの取り組みであります。
伊勢崎市において、橋の管理方法の見直しだけでも50年間で182億円もの差が生じることが判
明したのですから、市が管理する全てのインフラについて、国土交通省や文部科学省のような国の省
庁による縦割りではなく、一元的なファシリティマネジメントを推進すべきと考えますが、市長の御
所見をお伺いいたします。
以上で私の質問を終わりますが、御答弁によりましては再質問をさせていただきます。
〔3番多田稔発言者席へ〕
〔市長五十嵐清隆登壇〕
◇市長(五十嵐清隆) 多田議員の御質問の第1点目、道州制の動きを踏まえた将来展望についてお
答え申し上げます。
まず、実現の可能性でございますが、道州制に対する考えにつきましては、昨年9月定例会におい
て藤見議員の一般質問に答弁したとおりでございます。主な内容としましては、伊勢崎市、前橋市、
高崎市など県内市町村を含めた検討をしていかなければならないこと。そして、道州制に向けた議論
がどのように展開していくかは不明でありますが、東京などの大都市への一極集中は避けなければな
らないこと。また、伊勢崎市で生まれ育った子供たちが、伊勢崎市はいいふるさとだと思ってもらえ
るような、将来にわたってのまちづくりをする必要があること。そして、道州制については、特に市
長会あるいは知事会等でも意見が分かれているところでありますし、また、特に全国町村会では明ら
かに反対の意向も示しております。これらについても、国の動向をしっかり注視しながら、言うべき
ときはしっかり国に対しても意見を言っていかなければいけないのではないかと考えていることを述
べさせていただきました。この考え方は現在も私自身変わっておりません。
そのような中で、道州制推進基本法案の今国会への提出の動きがあることなど、最近の国の動きに
ついては、おおむね承知しております。先月の8日でありますが、全国市長会の代表であります天理
市の市長が、自民党道州制推進本部で意見陳述を行っております。地方団体や国民の声を聞くこと、
市町村合併の検証を行うこと、基本法案の中で国民会議や法整備の期限の設定には異議があることな
どの発言を行ったところであります。
これを受けた措置かどうかわかりませんが、昨日、自民、公明両党の会議の席上で、当初、基本法
案の原案の中に実施期限が掲げられておりましたが、昨日の段階でこの期限が消去されたと聞いてお
ります。それが消去されるまでは、最短5年というような期限設定があったわけでありますが、この
期限が消えました。
こうしたこともありますし、また、道州制の移行は、都道府県の廃止など国の仕組みを根底から変
える改革であります。市民生活に多大な影響を与えるものでありますことから、広く国民の声を聞く
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必要があります。
さらにまた、加えて申し上げれば、やはり道州制にして、地方分権をさらに一層推進するという大
きな目標が掲げられておりますが、それを実現するには、まず、日本という国家をどう持っていくか。
この大前提、一番の基本を明確に定めなければいけないことだと思います。国家があって地方がある
わけでありますし、また、地方があって国家があるとも言えるわけでありますが、そのような全体の
構想をどうつくっていくのか。そのような中で道州をどういう形で置いていくのか。また、そのため
に大事なことは、こういう大改革をする中で、決してあってはならないことは、地域間格差を広げる
ことであります。これが広がるようでは、やる意味がないと思っております。そのような中で、これ
らをまとめていくに当たっての道のりは、大変厳しいのではないかと考えております。
次に、伊勢崎市の将来展望でございますが、道州制によって、州はより広域的に、市町村は基礎自
治体となって、県より多くの権限を移譲されることも考えられますので、州も市町村もそれぞれ地域
の特性を生かしたスピーディーな地域経営を実施することが可能となることも考えられます。しかし
ながら、今お答えできますことは、伊勢崎市は基礎自治体としての十分な実力を備えた特例市であり
ますので、企業誘致等の現在の政策をさらに推進し、将来に向かって実力を高めていくことが重要で
あると考えております。
次に、具体的取り組みでありますが、道州制が実現したときに、州都が身近に存在する有利性につ
いての御質問がございました。当然これは考えられることだと思いますが、政令指定都市への具体的
な行動につきましては、今後の国を初め、各種団体などの動向を見きわめながら、さらに研究してま
いりたいと考えております。
ただ、先ほども申し上げましたとおり、規模を大きくすることは最終の目的ではないと思います。
100万都市がいいのか、50万都市がいいのかということもあるかと思いますが、一番肝心、肝要
なのは、そこに住んでいらっしゃる市民の皆さんが、一日一日、きょうよりもあした、あしたよりも
あさって、日々やはり発展していただけるかどうか、また、安心安全に暮らしていただけるかどうか、
このことが一番肝要ではないかと思っております。
もともとコミュニティーの考え方でありますが、やはり1つの地域といいましょうか、これは確か
に人口規模が大きくなれば、スケールメリットは出てくるかもしれませんが、それによって、先ほど
議員からも御指摘がありました、仮に州都がなくなれば、この地域はもう大変な状況になるのではな
いかというお話がありましたが、そのとおりだと思います。そのようなことの中で、これを進める上
では、地域間格差をつくってはいけないということが、一番基本ではないかなと考えております。
次に、御質問の第2点目、公共施設の老朽化についてお答え申し上げます。
まず、橋梁長寿命化修繕計画と総合計画の件でございますが、橋梁長寿命化修繕計画は、橋梁にお
ける維持、修繕、かけかえに要する費用を縮減し、予算の平準化を図ることを目的として、平成23
年度に策定し、市のホームページにおいて、その概要を公表しているところでございます。
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現在、この橋梁長寿命化修繕計画ですが、総合計画に沿ったものとなっておりますが、今後各橋梁
の調査点検を行う中で総合計画の見直しを行い、この修繕計画に支障を来さないように、市民が安全
で安心な生活が送れるよう、努めてまいりたいと考えております。
次に、ファシリティマネジメントの推進でございますが、ファシリティマネジメントは、土地や建
物などの財産を経営資産として捉えて、経営的な視点に基づいて、総合的、中長期的な観点から、コ
ストと便益の最適化を図りながら、財産を戦略的かつ適正に保有、処分、維持、利活用するための管
理手法と言われております。また、具体的な数値データのもと、さまざまな視点から施設を分析、評
価することによりまして、最適な施設の利活用を検討することも可能になりますなど、その有効性に
ついては認識しているところでございます。
本市の道路、橋梁、公園、下水道などのインフラ資産と言われますものは、それぞれ所管部署が今
後の計画や事業の実施、また、安全で効率的な維持管理に努めているところでございまして、小・中
学校などの教育施設や市営住宅、庁舎、文化会館などの施設につきましても、それぞれの所管部署が
適切に維持管理しておりますことから、
現在の管理体制は有効に機能しているものと考えております。
ファシリティマネジメントの推進につきましては、施設の複合化や再配置などを検討する上で有効
な手法ではございますが、全庁的な組織体制にも影響を与えますことから、今後の研究課題としたい
と考えております。
〔3番多田稔発言を求む〕
◇議長(小松光一) 多田稔議員。
◇3番(多田稔) ただいまは、大変大きな難しい質問に丁寧に答えていただきまして、大変ありが
とうございました。市長のおっしゃるとおり、やはり拡大だけが最終目標ではないということで、地
域の生活というのを第一に考えていくべきであると私も納得したところでございます。
そして、再質問させていただきたいのは、2番の公共施設の老朽化の問題の中の(1)、橋梁長寿
命化計画と総合計画のすり合わせという部分でございます。今、総合計画のほうは適宜見直しをして
いただくということで、非常に前向きなお話をいただきました。具体的には、最短でいつごろの調整
になるのか、その点お伺いしたいと思います。
〔建設部長金井哲夫登壇〕
◇建設部長(金井哲夫) 多田議員の再質問にお答え申し上げます。
総合計画と橋梁長寿命化修繕計画のすり合わせということなのですが、3月の予算特別委員会のと
きにも申し上げたと思うのですが、長寿命化修繕計画、これは橋梁について、計画が策定されました
のが平成23年度で、その末に一応公表しているところでございますが、そのときには、現在の総合
計画によっていろいろな市の事業が実施中であったということです。総合計画の実施計画は毎年ロー
リングを行い、それからことし、来年で第2次総合計画の策定をしていこうということで、今動き出
しておりますので、ここ一、二年をめどにうまくすり合わせができればと考えております。
- 138 -
〔3番多田稔「了解」と呼ぶ〕
〔3番多田稔議席に戻る〕
◇議長(小松光一) これで一般質問を終わりにします。
―――――――――――――――――◇―――――――――――――――――
◇議長(小松光一) この際、暫時休憩します。
午後3時43分休憩
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
午後3時59分開議
◇議長(小松光一) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
―――――――――――――――――◇―――――――――――――――――
○日程第2 議案第69号、日程第3 議案第70号
◇議長(小松光一) この際、日程第2、議案第69号及び日程第3、議案第70号を一括議題とし
ます。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
議案第69号 市長等の給与の特例に関する条例案
〔議案は付録に掲載。以下2件同じ。〕
……………………………………………………………………………………………
議案第70号 伊勢崎市一般職の職員の給与の特例に関する条例案
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◇議長(小松光一) 提案理由の説明を求めます。五十嵐市長。
〔市長五十嵐清隆登壇〕
◇市長
(五十嵐清隆) ただいま上程になりました議案第69号及び議案第70号の2議案について、
一括提案理由の御説明を申し上げます。
議案第69号、市長等の給与の特例に関する条例案及び議案第70号、伊勢崎市一般職の職員の給
与の特例に関する条例案でございますが、本案は、国の給与削減を前提とした地方交付税に係る削減
影響分について、市民サービスの低下を招かないよう、臨時、特例的な措置として、本年7月から翌
年3月までの間、市長等の給料及び医療職を除く一般職の職員の給与を削減し、対応することとした
ものでございます。
以上、一括提案理由の御説明を申し上げましたが、よろしく御審議の上、議決賜りますようお願い
を申し上げます。
◇議長(小松光一) これより質疑に入るのでありますが、ただいま議題となっております議案に対
する質疑の通告は1議案となっております。
議案第70号については、質疑の通告がありますので、順次発言を許します。北島元雄議員。
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〔5番北島元雄登壇〕
◇5番(北島元雄) 議案第70号、伊勢崎市一般職の職員の給与の特例に関する条例案について、
日本共産党議員団を代表して質疑をさせていただきます。
政府が地方自治体に求める今回の地方公務員給与の削減要請は、地方固有財産である地方交付税を
国の政策誘導の手段として用いたもので、極めて問題です。また、公務員の労働基本権が認められて
いない現状では、人事委員会の勧告による給与決定というルールを全く無視し、一方的に労働者の賃
金引き下げを要求する不当なものであります。こうした国の不当要求に対して、甚だ遺憾と言いなが
ら、それを受け入れ実施する伊勢崎市長の対応も、国と何ら変わらない、地方自治の精神を投げ捨て
た、国言いなりで、労働者の権利を無視した横暴なものと言わざるを得ません。
そこで、6点についてお聞きしたいと思います。
これまでの職員給与の改定のルールを無視したこのような不当な引き下げ押しつけは極めて問題で
す。
通常の市職員給与の改定の手順はどのようになっているのでしょうか。
お聞きしたいと思います。
次に、人事院等の見解についてでありますが、今回の公務員の給与の臨時特例による引き下げにつ
いて、人事院ではどのような見解を示しているのでしょうか。県職員の給与引き下げについて、群馬
県人事委員会はどのような意見申し出をしているのか、その内容をお聞きしたいと思います。
次に、削減額と割合についてお聞きします。国の交付税削減分について給与削減すると、平均1.
5%削減する提案がされています。この削減額は幾らになり、また、その算出根拠についてお聞きし
たいと思います。また、減額率を職務の給与に応じて0.5%から2.5%まで傾斜配分をしました
が、その理由や傾斜の比率はどのようなところから出ているのでしょうか。
次に、職員労働組合との交渉についてお聞きします。団体交渉による提示が5月29日、議案とし
ての提案が6月5日です。聞くところによりますと、組合としてこの引き下げを認めたということで
すが、わずか10日足らずの期間で重要な決定がなされたわけです。話し合いの経過とその結果につ
いてお聞かせいただきたいと思います。
次に、
市長の見解ですが、
国のこうした地方交付税の使い道を指示する中央集権的な手法に対して、
市長はどのような見解をお持ちかお聞きしたいと思います。断腸の思いとは言いながら、国の言うこ
とを聞いて、職員給与を引き下げる市長の一方的行動は、国と変わらない五十歩百歩だと思います。
この引き下げについての市長の御見解をお聞きしたいと思います。
〔5番北島元雄発言者席へ〕
〔市長五十嵐清隆登壇〕
◇市長(五十嵐清隆) 北島議員の御質疑に順次お答えを申し上げます。
まず、御質疑の第1点目、通常の市職員給与改定の手順についてでございますが、職員給与の改定
は、地方公務員法の規定に基づき、生計費並びに国や他の地方公共団体及び民間企業の給与等を考慮
して決定することとされています。本市においても、地方公務員法に定められている4つの基本原則
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である情勢適応の原則、職務給の原則、均衡の原則及び条例主義の原則に従い、人事院勧告及び群馬
県人事委員会勧告に基づき、職員給与の改定を行っております。
次に、御質疑の第2点目、人事院等の見解についてでございますが、国家公務員の給与減額支給措
置についての法案が閣議決定されたことを受けて、平成23年6月3日付で国の給与削減の要請は東
日本大震災の復興財源を捻出する必要性を鑑みても、現行制度のもとでは極めて異例の措置であり、
国家公務員法の規定による手続によることなく行われたことは、極めて遺憾であるとの人事院総裁の
談話が公表されました。また、群馬県人事委員会委員長の見解についても、本年5月29日の県議会
において、地方公務員法に定める職員の給与決定原則から逸脱したものであり、極めて遺憾であると
公表されております。
次に、御質疑の第3点目、削減額と割合についての件でございますが、今回の削減額は、市長、副
市長及び教育長と一般職の職員を合わせますと、削減総額で約9,900万円を見込んでおります。
給与削減の算出方法については、地方交付税の削減見込み額であります、約9,870万円を補塡す
ることを基本とし、削減割合につきましては、医療職を除く一般職の職員の管理職手当を10%、給
料を、職務の級による傾斜配分とし、2級以下の職員を0.5%、3級から6級までの職員を1.5%、
7級以上の職員を2.5%、それぞれ減額するものでございます。
次に、御質疑の第4点目、職員労働組合との交渉についてでございますが、今回の国の要請は、人
事院勧告に基づかない特例措置であり、職員の生計等に係る重大な問題でありますため、職員労働組
合との団体交渉を3回、副市長出席による交渉を2回、その他事務レベルの交渉を随時行ってまいり
ました。去る6月5日の3回目の団体交渉時において、職員労働組合側より、給与削減に関する確認
書の要求が提示され、私と執行委員長双方の署名をもって、今回の給与減額については労使間におけ
る合意となったものでございます。
次に、御質疑の第5点目、国の対応に対する見解についてでございますが、今回の地方公務員の給
与削減は、これまでの地方の人件費抑制政策を無視したものと言わざるを得ません。これまでも地方
は、国に先駆けて職員数の削減など総人件費の抑制に全力で取り組んでまいりました。本市におきま
しても、合併以来、職員定員適正化計画のもと、全職員一丸となり削減に取り組んでまいりました。
今回の国の要請は、こうした経過を無視するとともに、一方的に給与削減を強要するもので、断じて
許されることではないと考えております。
次に、御質疑の第6点目、引き下げについての見解についてでございますが、今回の給与減額措置
は、地方固有の財源である地方交付税を一方的に削減し、地方公務員も国と同様の人件費削減を行う
よう強制するものであります。しかしながら、この人件費に係る地方交付税の削減影響額が、市民サ
ービスに与える影響を熟慮した結果、今回、臨時、特例的な措置として、地方交付税の削減影響額分
について、職員の給与減額をさせていただくものでございます。
〔5番北島元雄発言を求む〕
- 141 -
◇議長(小松光一) 北島元雄議員。
◇5番(北島元雄) 再質疑をさせていただきますが、地方交付税の削減分が9,870万円と見込
んだということなのですが、この9,870万円の見込んだ根拠というのですか、その計算の根拠に
ついて、まず御答弁いただきたいと思います。
それから、職務に応じて傾斜配分ということで、0.5%から2.5%、傾斜配分になったわけで
すが、この傾斜の比率というのはどのようなところから具体的に出てきているのか。
それから、
職員組合との確認書、
どのような中身になっているのか御答弁いただければと思います。
〔財政部長佐藤浩章登壇〕
◇財政部長(佐藤浩章) 再質疑にお答えいたします。
まず、交付税の関係でございますが、平成25年度予算を計上した際に、質疑におきまして、多田
議員にお答えしたとおりでございますが、地方交付税を79億5,000万円、そのうち普通交付税
額につきましては72億5,000万円を計上してございます。現状での交付税の試算では、地方公
務員給与の削減による基準財政需要額への影響額として、特例市で総需要額の1.2%の削減が推計
値として示されております。基準財政需要額に算入される削減額につきましては、4億1,900万
円として、予算計上いたしました普通交付税72億5,000万円から勘案いたしますと、交付税額
ベースで9,872万円減額となる見込みということで、予算ベースの推計をしております。そのこ
とによるものでございます。
〔総務部長横澤明登壇〕
◇総務部長(横澤明) 北島議員の再質疑にお答え申し上げます。
職員の傾斜配分についてということで、0.5、1.5、2.5、この根拠ということであります
が、これにつきましては、なるべく給与の低い層につきましては負担を軽く、それから給与の比較的
高いほうにつきましては、
負担はそれなりに背負ってもらうという考え方の中で、
国におきましては、
1、2級につきましては、4.77、7、8、9級は9.77ということですが、これよりもさらに
伊勢崎市の場合は、今の考えを徹底しようということの中で、職員が納得できる数字ということで、
0.5、1.5、2.5と、このようにしたということであります。
それから、組合との確認書の内容ということですが、これにつきましては3点ほどあります。1点
目は、実施期間を本年7月1日から来年3月31日までの9カ月間にするということであります。2
点目は、今回の臨時的な削減の期間、つまり今の答弁の9カ月間においては新たな給与削減というも
のは行わないということであります。それから、このような措置が行われようとするような動きがあ
った場合には、二度とその措置が行われないように強く求めて断固反対するということを表明すると
いうことであります。以上、3点であります。
〔5番北島元雄発言を求む〕
◇議長(小松光一) 北島元雄議員。
- 142 -
◇5番(北島元雄) 1点だけ再々質疑させていただきますが、9,870万円の算出根拠として、
普通交付税予算で72億5,000万円で見込んだということなのですが、毎年予算は、この交付税
を内輪に見ていて、終わってみると、10億円だの20億円だのふえるということなのですが、今回
そういうことはないのかどうか、そこだけ確認をしておきたいと思います。
〔財政部長佐藤浩章登壇〕
◇財政部長(佐藤浩章) この9,870万円については、あくまでも予算ベースで試算した数字で
ございます。実際にどのぐらいというのはなかなか難しいところもございますが、今後交付税がどう
なのだということに対しましては、極力、新年度予算において、実際の数値に近づけるような努力は
したところでございますが、あくまでも予算ベースの話ということで御理解いただければありがたい
と思っております。
〔5番北島元雄議席に戻る〕
◇議長(小松光一) 多田稔議員。
〔3番多田稔登壇〕
◇3番(多田稔) 会派明日のいせさきを代表して、通告に従い質疑させていただきます。
1、交付税減額の影響について。
納税する立場からは、公務員の給与は低いほうが望ましい。しかし、一方で行政職員には、一定レ
ベル以上の能力を持ち、意欲的に仕事に取り組む姿勢が期待されます。人材確保のためには、公務員
の給与を限りなく下げることはできません。ことしの第1回伊勢崎市議会定例会において、職員給与
削減に係る交付税の減額見込み額とその対応について質問したところ、特例市はマイナス1.2%と
推計されているので、伊勢崎市の場合、マイナス9,800万円程度と見込まれる。これは、全庁的
に効率的な財政運営に努めながら財源を確保するとの市長答弁をいただきました。市長の御説明を聞
いて、伊勢崎市では交付税がカットされても財源不足にはならないものと理解いたしました。今回の
職員給与削減の提案は、交付税の減額による財源不足が理由ではないと思っておりましたが、このこ
とについて市長の答弁を求めます。
次に、2、地方自治の本旨との関係についてお伺いいたします。
地方自治について、日本国憲法は次のように定めております。第92条、「地方公共団体の組織及
び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」地方自治の本旨とは、住
民自治と団体自治であります。
住民自治とは、
地方自治が住民の意思に基づいて行われることであり、
団体自治とは、地方自治体が国から独立した団体に委ねられ、団体みずからの意思と責任のもとでな
されることであります。
元来、地方交付税は、地方自治体の固有財源であり、国がその使途を限定することはできません。
国がさじかげん一つで地方交付税の金額を減らすことを通じて、地方自治体固有の事務である地方公
務員の給与額の決定を国がコントロールすることは、憲法が保障する地方自治の本旨を侵害すること
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にならないかという疑念が生じるのであります。
ことし1月に国の地方財政審議会が出した今後目指すべき地方財政の方向と平成25年度の地方財
政への対応についての意見では、地方公務員の給与のあり方について次のように述べております。
地方公務員の給与は、地方公務員法に定める給与決定の諸原則や人事委員会勧告等を踏まえ、それ
ぞれの地方自治体の議会で十分議論された上で、条例で定められるものである。この問題の取り扱い
については、地方の意見を十分に聞いて慎重に対応すべきである。政府として、地方公務員の給与水
準について要請を行う場合にも、このような地方公務員の給与の決定の仕組みや、それぞれの地域の
実情を踏まえたものでなければならない。かつ、国家公務員の給与削減分は、東日本大震災の復旧・
復興事業の財源に充てられていることを考慮すれば、地方公務員の給与水準の見直しが、単に国の歳
出を抑制するために行われ、地方一般財源が削減されることは適切ではない。地方財政審議会の意見
書の引用はここまでであります。
ここで重要なのは、地方交付税は地方自治体の固有財源であることから、国の歳出を抑制する目的
で、地方交付税を削減することは適切でないという部分であります。つまり、自治体の財布と国の財
布は別なのです。地方交付税は自治体の一般財源ですから、何にどのように使うかは、その自治体が
判断し、決めることです。補助金のように国が使い方を指図できる性質のものではありません。交付
税をどのように使うか、国が指定できないのですから、あらかじめ国が人件費の削減額を差し引いて
から交付するというのは、地方自治の根幹にかかわる大問題です。地方自治の本旨と交付税の職員給
与相当分の減額措置の関係について、市長の御所見をお伺いいたします。
以上で私の質疑を終わりますが、答弁によりましては再質疑させていただきます。
〔3番多田稔発言者席へ〕
〔市長五十嵐清隆登壇〕
◇市長(五十嵐清隆) 多田議員の御質疑に順次お答え申し上げます。
まず、御質疑の第1点目、交付税減額の影響についてでございますが、本年度当初予算における地
方交付税予算額から試算した地方公務員給与に係る削減影響額は、3月の定例会においてお答え申し
上げたとおり、約9,870万円を見込んでおります。
国からの要請であります国家公務員の給与引き下げに準じた職員給与の引き下げについては、
当時、
国と地方の協議も行われていない状況にある中で、群馬県や県内各市においても、職員給与を引き下
げようとする考えを持ったところはございませんでした。本市におきましては、全庁的に効率的な財
政運営に努める中で財源を確保していく考えでございましたが、職員の人件費に係る地方交付税の削
減により、行政経費の削減を行うことで、多少なりとも市民の皆様の不利益につながることがあると
すれば、市民の皆様との約束を破ることになり、あってはならないことであると考えました。
その後、群馬県においては、知事が職員給与の引き下げの方針を決定する中、市長会においても、
今回の地方公務員給与削減の要請は、地方固有の財源である地方交付税を、国の政策誘導の手段に用
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いたところであり、極めて問題であるとするものの、住民サービスへの転嫁は本意ではないとの統一
見解に至りました。そこで、本市におきましては、職員自身の生計及び公務員給与削減による地域経
済への影響等を考慮し、人件費に係る地方交付税の削減影響額に見合う約9,870万円について、
臨時、特例的な措置として、本年7月から翌年3月までの9カ月間、市長、副市長及び教育長の給料
をそれぞれ5%、医療職を除く一般職の管理職手当を10%、給料を職務の級に基づき、傾斜配分で
平均1.5%削減することとしたものでございます。
次に、御質疑の第2点目、地方自治の本旨との関係についてでございますが、国は、昨年2月に国
家公務員の給与を、東日本大震災の復興財源に充てるため、平成24年度及び平成25年度の2カ年
間、特例として平均7.8%引き下げるための法律を成立させ、本年1月には各地方公共団体におい
て、速やかに国に準じて必要な措置を講ずるよう要請するものとした公務員の給与改定に関する取り
扱いについてを閣議決定いたしました。また、3月には、地方公務員の給与削減を前提とした改正地
方交付税法を成立させております。
本市におきましては、合併以来、職員定員適正化計画のもと、全職員一丸となって職員数の削減を
行い、総人件費の抑制に全力で取り組んでまいりましたが、今回の国からの給与削減要請は、これま
でのこうした本市の取り組みを無視するものであります。
また、そもそも地方交付税は、自治体間の財政力格差を調整し、必要な財源を保障するものであり、
住民自治及び団体自治を進めていくための重要な歳入であります。今回の地方交付税法の改正は、こ
の地方固有の財源である地方交付税を給与削減の要請手段として用いたものと受けとめざるを得ませ
ん。この点については、全国市長会を含む、地方六団体から総務大臣に行った要請の中でも強く主張
しているところであります。
さらに、給与については、本来、各地方公共団体の条例により自主的に決定されるものであり、給
与の減額について、要請という形をとりながら強制することは、その自主性を侵し、あってはならな
いことであり、地方自治の本旨にかかわる問題であると感じております。
しかし、先ほども答弁しましたとおり、地方交付税の削減影響額が市民サービスの低下を招くとす
れば、それは決して許されるものではなく、今回、断腸の思いで臨時、特例的な措置として、交付税
の削減影響分について、職員給与の削減をさせていただくものでございます。
〔3番多田稔「了解」と呼ぶ〕
〔3番多田稔議席に戻る〕
◇議長(小松光一) 堀地和子議員。
〔16番堀地和子登壇〕
◇16番(堀地和子) 議案第70号、伊勢崎市一般職の職員の給与の特例に関する条例案について
質疑をさせていただきます。北島議員、そして多田議員への質疑の中で、かなり御答弁をいただいた
部分もございますが、通告に従い質疑をさせていただきます。よろしくお願いします。
- 145 -
平成23年6月、国の厳しい財政状況及び東日本大震災に対処する必要性ということから、国家公
務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律案が議員立法として国会に提出されました。平成24年
2月29日、本案は成立いたしました。この法の附則第12条に、地方公務員の給与については、地
方公務員法及びこの法律の趣旨を踏まえ、地方公共団体において自主的かつ適切に対応とあります。
本議案は、それに応える延長上のものとして上程されたと承知しております。
そこで、第1点目、本市での本条例案の上程に至る経過についてお尋ねいたします。加えて、国の
平均減額率7.8%に対し、本市の減額率は平均1.5%でございます。県内も市によって大変幅が
あるようでございます。これは、地方交付税をベースに算出したということでございますが、減額の
総額と積算の根拠について、そしてまた傾斜配分されているそれぞれの職責の減額高についてお尋ね
いたします。
次に、今後もこうした措置がとられる可能性についての見解をお尋ねいたします。
この臨時措置は平成26年3月までの限定的なものであり、
7月から3月まで9カ月間であります。
管理職手当は10%の減、しかし期末手当や退職金の算定には影響しないものとなっていると聞いて
おります。
しかし、現在の経済状況、アベノミクスドリームが叫ばれているところでございますが、株価や為
替レートの変動は、
基金等の運用や起債の利率にどう影響するのかは、
大変不透明な状況にあります。
また、
今月は平成25年度の市県民税の納付書が市民のところに送付されることになっております。
各種の納税も順調に行われるという保証はありません。
そうした場合、この臨時措置が延長されたり、または、さらなる減額となったりすることもあり得
ないことではないと考えるものです。この点について、改めて五十嵐市長の御所見をお伺いしたいと
思います。
そして3点目、職員の職務に対するモチベーションに与える影響をどのように判断してのことかを
お伺いしたいと思います。
新聞報道によれば、職員の士気が下がることのほうが心配だと真意を明かす首長もいるということ
です。働く者にとって給与の問題は最重要課題です。安定した収入見込みがあってこそ、生活の設計
も立ちます。生活の保障があるから、職務にも精励できるというものです。
今回の条例案は、職員組合との交渉成立を待って上程されました。交渉過程でアンケートもあった
と聞いておりますが、職員にしてみれば、合併以来、計画的な人事削減のジャブを浴びつつ、12月
には退職金の減額というボディブローを受け、そしてここで臨時の給与削減の右パンチです。打たれ
っ放しの状況かと思います。こうした一連のことも含め、職員の職務に対する意欲、モチベーション
にはどう影響するのかを、
この議案を上程するに当たり、
職員を指揮監督する立場にある首長として、
何を根拠に判断をされたのか、その背景についてお尋ねしたいと思います。
以上で質疑を終わりますが、御答弁によりましては再質疑を留保させていただきます。
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〔16番堀地和子発言者席へ〕
〔市長五十嵐清隆登壇〕
◇市長(五十嵐清隆) 堀地議員の御質疑に順次お答え申し上げます。
まず、御質疑の第1点目、上程に至るまでの経過についてでございますが、本年1月24日の閣議
決定を経て、同月28日付で地方公務員の給与改定に関する取扱い等についての総務大臣書簡が送付
されました。本通知の中で、各地方公共団体においては、東日本大震災を契機とした防災、減災事業
に積極的に取り組むとともに、より一層の地域経済の活性化を図るため、速やかに国家公務員と同様
な給与減額措置をとるよう要請がありました。しかし、この要請は、国による一方的なものでありま
して、国と地方の協議も行われていない状況にある中で、本市としては、職員給与を引き下げる考え
はありませんでしたが、国は地方交付税法を改正し、人件費に係る交付税額を減額する措置を強行い
たしました。
このため、この削減額を住民サービスへ転嫁することは本意ではないとの見解に至り、臨時、特例
的な措置として、本年7月から翌年3月までの9カ月間、職員の給与の削減に至ったものでございま
す。
なお、今回減額される地方交付税の影響額といたしましては、約9,870万円と見込んでおりま
すが、今回の職員給与削減額が約9,900万円となっておりますので、当初予算ベースにおける他
の事業への影響はないものと考えております。
また、今回の給与減額措置の内容でございますが、本年7月から翌年3月までの9カ月間、市長、
副市長及び教育長の給料をそれぞれ5%、医療職を除く一般職の管理職手当を10%、給料を職務の
級に基づき、傾斜配分で平均1.5%削減することとしたもので、金額としましては、特別職の給料
を約110万円、管理職手当を約2,650万円、給料を約7,140万円削減するもので、総額で
約9,900万円となるものでございます。
次に、御質疑の第2点目、今後もこうした措置がとられる可能性についての件でございますが、地
方公務員の給与は、地方が自主的に決定すべきものであり、国が地方公務員の給与改正を実質的に強
制することは、地方自治の根幹に係る重大な問題であると考えております。また、今回の給与削減措
置につきましては、給与改定の原則に沿ったものではなく、地方の今までの努力を一切考慮しておら
ず、地方との協議もなしに行われたことは、非常に残念なことであります。
今回の措置は、いわば国と地方自治体とのあつれきはあるものの、市政を預かる者として、万が一
にも市民サービスに影響が出ないようにするため、臨時、特例的な措置として断腸の思いで実施しよ
うとするものであり、今後、道理の通らない一方的な給与削減については、県や市長会等を通じて反
対していく必要があるものと考えております。
次に、御質疑の第3点目、職員のモチベーションについてでございますが、今回の職員給与削減措
置につきましては、職員の生計に直結する重大な問題であり、また、地方公務員法に規定する給与改
- 147 -
定の4原則に基づかない給与の引き下げとなりますことから、職員労働組合とも真摯に交渉を続けて
まいりました。
職員労働組合側では、組合員に対し緊急アンケートを実施するなど、組合員の意識調査を実施され
たと聞いております。このアンケート結果によりますと、約7割の組合員から、今回の削減措置につ
いては、市民サービスへの影響を考えるとやむを得ないとの回答をいただいたということで、本当に
ありがたい結果となったと感じている次第でございます。このことは、公務員は全体の奉仕者である
との本市職員の意識の高さが証明されたのではないかと思う次第であります。
今回の措置につきましては、誰もが手続上に問題があると認識しておりますし、職員のモチベーシ
ョンにつきましても、多少の影響はあるかと思いますが、職員の責任感によりまして、市民サービス
の低下は招かないと信じている次第であります。
〔16番堀地和子発言を求む〕
◇議長(小松光一) 堀地和子議員。
◇16番(堀地和子) 組合アンケートの実施結果で、7割の職員の皆さんが、この提案について受
け入れましょうといったことの具体的な背景もあったということがわかりました。
そこで、こうした職員の理解に報いるというのでしょうか。給与減額、待遇のマイナスになった部
分に対して、やはり人を使う立場といいますか、職員のモチベーションをさらにいい方向に持ってい
くためにも、何か方策というか、考え方というのが、人事処遇の面で必要ではないかと考えるところ
です。そのようなことについて、これから何らかのお考えがあるかどうかということについて、お聞
きしたいと思います。
〔市長五十嵐清隆登壇〕
◇市長(五十嵐清隆) 再質疑にお答え申し上げます。
先ほども御答弁申し上げましたとおり、組合の皆さんも本当に真摯的にこの件に取り組んでいただ
いたと思っております。本当にありがたく感じております。
特に、今回の措置がおととしの東日本大震災の復興財源の捻出ということがあるということも一つ
ございました。それについては、もうあれだけの未曽有の大災害でありますし、国を挙げて復興に取
り組むべき事業であろうと思いますし、そういった意味で我が伊勢崎市の職員の皆さんもそれを受け
とめていただいて、震災発災以後、直ちに職員が現地へ向かってくれました。また、現在も、平成2
5年度におきましても、2人交代になっておりますが、多賀城市のほうで活動してくれております。
このような思いを全職員が共有するということを、
皆さんが理解してくれたものと思っておりまして、
それに対して、私自身、今後の職員対応をどうするかということは、これからいろいろな面で、その
辺は配慮できるものはしていきたいと思いますが、まず、やはり私は職員の皆さんの理解に感謝を申
し上げたいと思っております。
〔16番堀地和子「了解」と呼ぶ〕
- 148 -
〔16番堀地和子議席に戻る〕
◇議長(小松光一) これで、議案第70号に対する質疑を終わりにします。
ただいま議題となっております議案2件は、お手元に配付しました議案付託表のとおり、それぞれ
所管の常任委員会に付託します。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
平成25年第3回伊勢崎市議会定例会
議
付託委員会
総務委員会
議 案 番 号
案
付
託
表
件
名
議案第69号
市長等の給与の特例に関する条例案
議案第70号
伊勢崎市一般職の職員の給与の特例に関する条例案
―――――――――――――――――◇―――――――――――――――――
○休会の件
◇議長(小松光一) お諮りします。議事の都合により、明12日から14日まで、17日から21
日までは休会したいと思います。御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◇議長(小松光一) 御異議ありませんので、そのとおり決定しました。
―――――――――――――――――◇―――――――――――――――――
◇議長(小松光一) 以上で本日の日程は全部終了しました。
本日はこれで散会します。
午後4時42分散会
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