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屋内外で利用可能な免許を要しない5GHz 帯無線LANの導入等
平成18年10月11日 屋内外で利用可能な免許を要しない5GHz 帯無線LANの導入等について 電波法施行規則の一部を改正する省令案等に係る 電波監理審議会への諮問及び関係省令案等についての意見募集 総務省は、本日、ワイヤレスブロードバンド環境を実現する上で必要不可欠な技術の一 つである無線LANの国民的な利用ニーズに対応するため、免許不要で屋内外で利用可能 な 5470~5725MHz 帯を使用する無線LANの導入に向けた技術基準等を整備するべく、電 波法施行規則の一部を改正する省令案等について電波監理審議会(会長:羽鳥光俊 中央大 学理工学部教授)へ諮問しました。 つきましては、電波法施行規則の一部を改正する省令案その他の省令案及び告示案(以 下「省令案等」といいます。)について、平成 18 年 10 月 11 日(水)から 11 月 14 日(火) までの間、意見を募集します。 1 背景 近年、無線LANは、家庭内・オフィス内での構内LANとしての利用形態に加え、公 衆無線スポットでの利用、各家庭への加入者回線(ラストワンマイル)としての利用とい った新たな利用形態が拡大しつつあります。 特に、屋内外で利用可能な免許を要しない 2.4GHz 帯無線LANの利用が著しく増大して おり、無線LANに使用できる新たな周波数帯域の確保が求められてきました。 以上のことを背景として、2003 年の世界無線通信会議(WRC-03)において、5GHz 帯 (5470~5725MHz)が、屋内外で利用可能な免許を要しない無線LANのための周波数とし て分配され、国内においても、その導入を図るため、情報通信審議会に技術的条件を諮問 し、2004 年 11 月に、当該無線LANの技術基準の主たる内容となる周波数配置、空中線電 力等の技術的条件について、答申を得ました。 他方、5470~5725MHz においては、国際的に使用されているレーダーと周波数を共用す るため、DFS(Dynamic Frequency Selection:動的周波数選択)を具備することが義務 づけられますが、その測定条件に関しては、国際的な整合性を確保する観点から、 「国際的 な動向を踏まえて対応すること」とされました。 今般、米国において、5470~5725MHz を使用する無線LANが備えるべきDFSの機能に 関し、事実上の国際標準となる測定条件が策定されたことを受け、当該無線LANを国内 に導入するための規定の整備を行います。 また、併せて、MLS(マイクロ波着陸システム)用の周波数帯として確保してきた 5030 ~5091MHz 帯において、5GHz 帯無線アクセスシステム用に暫定的に使用可能(2007 年 11 月 30 日まで)としてきたところ、当面、国内のMLSの導入の予定がないことから、暫定 使用期限を5年間延長するための規定の整備を行います。 《無線LANの利用形態の拡大》 屋内利用 家庭内・オフィス内LAN 公衆無線スポット(喫茶店等) 屋外利用 屋内・屋外の シームレス利用 公衆無線スポット(公園等) 各家庭への加入者回線 (ラストワンマイル) 《技術基準の概要》 周波数帯 2.4-2.4835㎓ 使用場所 最大空中線利得 5.03-5.091㎓ (注3) 屋内限定 20㎒ 250㎽かつ50㎽/㎒ OFDM・DS方式の場合 : 10㎽/㎒ シングルキャリア方式の場合 : 10㎽ 12.14dBi 13dBi 規定なし 規定なし 10㎽/㎒ 不要 任意 接続形態 免許不要 ISM機器(電 子レンジ等) 親局-子局(中継可能) 任意 IEEE802.11a 免許不要 登録(10㎽以下の子局は不要) マイクロ波着 陸システム (MLS) 任意(子局-子局は不可) (注5) IEEE802.11a/j マイクロ固定 局 50㎽/㎒ 必要(親局のみ) 54Mbps 主な国際規格 IEEE802.11b/g 2 (注4) 屋内外 5/10/20㎒ 最大伝送速度 注1 注2 注3 注4 注5 5.47-5.725㎓ 規定なし DFS(注1) ・TPC (注2) 免許・登録 5.25-5.35㎓ 2.427-2.47075㎓を 使用するFH方式の場合 :3㎽/㎒以下 FH方式を用いない OFDM・DS方式の場合 :10㎽/㎒ 上記以外の方式の場合 :10㎽ 最大e.i.r.p. 周波数を共用 する主なシス テム 5.15-5.25㎓ 屋内外 チャネル間隔 最大空中線電力 4.9-5.0㎓ 移動衛星 フィーダリンク 気象レーダー、 各種レーダー 地球探査衛星 DFS(Dynamic Frequency Selection):無線LANが レーダーと周波数を共用して使用するための機能 TPC(Transmitter Power Control):無線LANの一の通信系における平均の空中線電力を3dB下げる機能 2007年11月末までの暫定使用(2012年11月末まで延長予定) 今回拡大する周波数帯及び導入する技術基準 情報通信審議会において実効速度100Mbps以上を実現する規格(高速無線LAN)の技術的条件を検討中 省令案等の概要 省令案等の概要は、別紙1のとおりです。 なお、省令案等については、準備が整い次第、総務省ホームページ ( http://www.soumu.go.jp ) の 「 報 道 資 料 」 欄 及 び 電 子 政 府 の 総 合 窓 口 (http://www.e-gov.go.jp)の「パブリックコメント」欄に掲載するとともに、連絡先窓 口において閲覧に供することとします。 3 意見募集の対象 1 電波監理審議会に諮問した省令等 ・電波法施行規則 (昭和 25 年電波監理委員会規則第 14 号) ・無線設備規則 (昭和 25 年電波監理委員会規則第 18 号) ・特定無線設備の技術基準適合証明等に関する規則 (昭和 56 年郵政省令第 37 号) ・周波数割当計画 (平成 12 年郵政省告示第 746 号) 【別添1】 :新旧対照表 【別添2】 :新旧対照表 【別添3】 :新旧対照表 【別添4】 :新旧対照表 2 その他 ・小電力データ通信システムの無線局の無線設備の技術的条件を定める件 ・端末設備等規則の規定に基づく識別符号の条件等を定める件 (平成 6 年郵政省告示第 424 号) 4 【別添5】 :告示案 【別添6】 :新旧対照表 意見公募要領等 別紙2のとおりです。 5 意見提出期限 平成 18 年 11 月 14 日(火)午後5時(必着)(ただし、郵送については、平成 18 年 11 月 14 日(火)付けの消印まで有効とします。) 6 今後の予定 当該省令案等については、皆様から寄せられたご意見及び電波監理審議会の答申を踏ま え、電波監理審議会から原案を適当とする旨の答申を受けた場合においては、速やかに公 布・施行する予定です。 7 連絡先 省令案等(周波数割当計画を除く。 )について 連絡先:総合通信基盤局電波部基幹通信課 担 当:今井課長補佐、佐々木係長 電 話:(直通)03-5253-5886 (代表)03-5253-5111 内線 5886 FAX: 03-5253-5889 E-mail:[email protected] 周波数割当計画について 連絡先:総合通信基盤局電波部電波政策課 担 当:大野周波数調整官、棚田係長 電 話:(直通)03-5253-5875 (代表)03-5253-5111 内線 5875 FAX: 03-5253-5940 E-mail:[email protected] 【関係報道資料】 ・5GHz 帯無線LAN用周波数の拡大に向けて(平成 16 年 11 月 29 日発表) (「5GHz 帯の無線アクセスシステムの技術的条件」の一部答申) http://www.soumu.go.jp/s-news/2004/041129_5.html 別紙1 電波法施行規則の一部を改正する省令案等の概要 改正の概要 (1)5GHz 帯小電力データ通信システム用周波数の追加 1 電波法施行規則の一部を改正する省令案 免許を要しない無線局のうち小電力データ通信システムの無線局が使用する周波数を 追加する。(5470MHz から 5725MHz までの周波数) 2 無線設備規則の一部を改正する省令案 5470MHz から 5725MHz までの周波数の電波を使用する小電力データ通信システムの無 線局の無線設備の技術的条件を定める。 3 特定無線設備の技術基準適合証明等に関する規則の一部を改正する省令案 5470MHz から 5725MHz までの周波数の電波を使用する小電力データ通信システムの無 線局に使用するための特定無線設備の規定を定める。 4 周波数割当計画の一部を変更する告示案 小電力データ通信システム用周波数を追加する。 (5470MHz から 5725MHz までの周波数) 5 小電力データ通信システムの無線局の無線設備の技術的条件を定める告示案 上記2の技術的条件に係る動的周波数選択機能等の技術的条件を定める。 6 端末設備等規則の規定に基づく識別符号の条件等を定める件の一部を改正する告示案 小電力データ通信システムの無線局の無線設備の識別符号規定に 5470MHz から 5725MHz までの周波数を追加する。 (2)5GHz 帯無線アクセスシステムの暫定使用期限の延長 周波数割当計画の一部を変更する告示案 5GHz 帯無線アクセスシステムの無線局が使用する周波数の使用期限を延長する。 (「2007 年 11 月 30 日まで」から「2012 年 11 月 30 日まで」に延長)