...

産業技術センターニュース 2012年Vol.3

by user

on
Category: Documents
18

views

Report

Comments

Transcript

産業技術センターニュース 2012年Vol.3
産業技術センター
Kanagawa Industrial Technology Center News
産業技術センターニュース
2012 vol.3
contents
Topics1
● ‌機能性食品の開発と評価に関する研究と技術支援 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1
Topics2
● 国プロの外資を活用した実用化促進事例 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3
Topics3
● 工芸技術所の取組み~工芸ヤングフォーラム「いぶき会」. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4
企 業 紹 介
●「第29回(平成24年度)神奈川工業技術開発大賞」受賞企業紹介 第1回
~明日をになう独創技術は神奈川から~ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5
設 備 紹 介
● 新規導入設備を詳しくご紹介します! 第2回 熱処理再現試験装置 . . . . . . . . . . . . 6
HOW TO!
知 財 入 門
● HOW TO! 知財入門 シリーズ③
「知財総合支援窓口」のご紹介とアドバイス (一社)神奈川県発明協会 . . . . . . . . . . . 7
お 知 ら せ
● ‌小田原・箱根「木製品フェア 2013」/「デザイン相談室」をご利用ください。/
中小企業技術開発支援制度説明会 / テクニカルショウヨコハマ 2013 /
川崎国際環境技術展 2013 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8
Topics 1
「機能性食品の開発と評価に関する研究と技術支援」
1 はじめに
●
近年、高齢化社会の到来とともに健康維持に対する社会的な関心が高くなり、それに伴って、健康維持機能を
示す機能性食品へのニーズが高くなっています。
当センターでは、バイオマスの
有効利用技術、食品や食品素材の
機能性評価、微生物の応用技術、
バイオセンシングなど、様々なバ
イオ関連分野に関する研究や技術
支援を実施していますが、最近は、
食品の機能性に関する業務に力を
入れています。
ここでは、当センターのバイオ
関連分野への取組みの中から、食
品や食品素材の機能性評価に関す
るものをご紹介します。
E?4!<
@K
%B98C-G
/"#N-G
O&,##1
2D+,#/"8C
=<5+I Q.L$+R
J(@;H1
*=:'P
=F06)
.F+I
3F7F
#(MA>6)
当センターが取り組んでいる主なバイオ関連技術
産業技術センターニュース 2012 vol.3
1
2 機能性食品開発への取組み
●
食品の機能性に関する私たちの主な研究課題は、次の通りです。当センターの分析機器や設備を活用して研究
を実施していますが、DNA マイクロアレイを用いた遺伝子発現解析や動物実験については、他の神奈川県立試
験研究機関や(財)神奈川科学技術アカデミー等と積極的に連携して研究を進めています。これらの研究の成果
や研究手法にご興味の有る方は、ぜひお問い合わせ下さい。
1)新規機能性食品素材の開発
当センターでは、オカラを高温高圧の
亜臨界状態にある水で処理することによ
り、数秒で可溶化出来ること、得られた
オカラ亜臨界水処理物が非常に高い抗酸
化性を示すことを明らかにしました。
このオカラの亜臨界水処理物や、健康
茶として知られる神奈川県産杜仲茶のメ
タボリックシンドローム予防効果に着目
し、(財)神奈川科学技術アカデミーや県
衛生研究所と協力しながら、モデル動物
を用いたニュートリゲノミクス(注) を中
心とする様々な手法で、有効性や作用メ
カニズムを検討しています。
9@3
XYb5+#'%
CD
C評価試験
.?LP_WX
`['J4N
生化学検査 FGE`WZdVcW
)!7\e]f
!
8(/2
"4<!
AQ:P;!
)!7\e]f!
5+#'
7U>,
!017VY^af
!
6
KTS
M$*
-)ORS
B=B"4P
&)>,UI
%
有効性・安全性の確認!
HH8(/2
&)%P
9"4@P>,
(注)‌どの遺伝子が活発・不活発になったかを網羅的に調べて、栄養素や食品を摂取した時の生体内の変化を明らかにする手法。タンパク質な
どを解析することもあります。
2)地域特産物の新規利用法開発と安全性・有効性の迅速評価法の研究
環境負荷の軽減および地域産業の振興を目的として、地域特産物に関連した低利用食品素材であるマグロの血
合などを活用した新規食品の開発と、迅速で簡便な食品素材の有効性や安全性の検証システムの構築に取り組ん
でいます(県衛生研究所、水産技術センター、農業技術センターとの共同研究)。
3)線虫を用いた食品の機能性評価技術の開発
食品の機能性評価法として、in vivo の試験(生
物を用いた試験)である動物実験はヒト介入試験
の前段階の重要な試験法ですが、動物の飼育や管
理に費用がかかります。線虫は原始的な生物です
が、飼育・培養のしやすさなど、実験動物として
利点があります。当センターでは、いわゆる in
vitro の試験(試験管レベルの試験)から動物実験
に至る中間の実験方法として、安価に利用できる
線虫を利用した食品機能性評価技術について検討
しています。
3 機能性食品に関する技術支援業務
●
32.)$,
#'*+&%
-/14!
0'( "
*"%in vivo+,'
'
#&"
&$
&$
!
*
#)
!(
当センターでは、上記のような研究活動の成果
を活用しながら、様々な技術支援業務を実施しています。
・技術相談、依頼試験 等
・オープンラボ事業(本誌 2012vol.1 3 ページで詳しくご紹介しています)
県内中小企業が開発した高速濃縮器を活用した成分濃縮、機能性評価、成分分析
・ORT 研修事業 食品機能性評価手法の技術研修(実習)を、ご相談の上ご希望に応じた内容で実施しています。
・創業期・製品化支援モデル事業 杜仲葉の商品開発支援
4 おわりに
●
技術相談は、随時受付けております。依頼試験、受託研究や技術研修など、ご要望に沿った対応を提案させて
いただきますので、まずはご相談下さい。
【問合せ】化学技術部 バイオ技術チーム 青木信義
2
産業技術センターニュース 2012 vol.3
Topics 2
県下中小企業との技術連携を通じて創出した基盤技術を、国家プロジェクトの外資を活用し実用化に結びつけました。
国プロの外資を活用した実用化促進事例
1 はじめに
●
技術創出の背景
産業技術センターと県下の中小企業との継続的な技術連
携を通じて創出した基盤技術を、国家プロジェクトの外資
を活用することにより、実用化に結びつけた事例を紹介し
ます。
これは、図1に示すように日本オリジナルの微粒子ピー
ニング処理とDLCコーティングを複合化したアルミニウ
ム表面改質技術を、NEDO ( 独立行政法人、新エネル
ギー・産業技術総合開発機構 ) プロジェクト:平成21~
23年度大学発事業創出実用化研究開発事業(
(株)不二
WPC事業責任者 ) を通じて、実際の軽量アルミニウム合
金エンジン部品に対して適用したものです。
2009
2000
1990
2012
微粒子ピーニング技術
神奈川県産技センター
日本オリジナル技術
NEDO事業
実用化促進
基礎研究(1990頃~)
㈱不二WPC
アルミ表面改質
DLCコーティング技術
技術複合化
欧州:応用開発実用化
実用化で日本
No1.
神奈川県産技センター
適用研究(1990頃~)
日本:自動車等へ適用
図1 NEDO プロジェクトを通じた実用化促進
2 DLC複合表面処理技術
●
本技術のポイントは、平均粒子径20ミクロン程度のタ
ングステン微粒子ピーニングによるアルミニウム合金基材
の表面改質と、その表面粗さを小さく抑制した基材へのD
LCコーティング ( プラズマCVD法による厚さ1ミクロ
ンの a-C:H 膜 ) を複合化したところにあります ( 図2)。
この微粒子ピーニング処理により、基材表層部にタング
ステン微粒子が練りこまれた約 10 ミクロン厚さの分散層
と、それに連続した約 50 ミクロン厚さの硬化層が同時に
形成されます。処理後の表面が粗くなるために、そのまま
DLCをコーティングすると凸部にDLC膜が厚く不均一
に形成されます。そこで、表面を軽く研磨し凸部を除去し
た基材にDLCをコーティングすることにより、均一なD
LC膜を形成させることができます。
高速投射
50m/s以上
アルミ合金基材
100μm
ピーニングに用いたタングステン微粒子
53μmメッシュアンダー
アルミ合金基材
4 おわりに
●
中小企業が保有する基盤技術に、産技センターの技術力
と国プロ等の外資を活用し、今後も県下中小企業の優れた
技術の実用化に向け支援していきます。
凸部研磨
DLCコーティング
ピストン、シリンダー
3 エンジンアルミニウムしゅう動部品への適用
●
乗用車エンジンでは、図3左に示すように鋳鉄製ライナ
がアルミ合金製シリンダに鋳包まれています。
本研究では、ライナレスによる軽量化とDLCの低摩擦
特性を実現できる究極エンジン用材料技術の創出を目指し
ました。ピストンへの適用例を図4に示します。実機エン
ジン試験の結果、未コートピストンに対して耐摩耗性に優
れることが実証され、実用化につながっています。ピスト
ンとシリンダ両者に適用した事例では、実機試験により実
用化の可能性が高いことも確認されています。
また、単体すべり摩擦試験で、DLCコーティング同士
の低摩擦特性が得られており、乗用車用ガソリンエンジン
の高性能化や低燃費化への貢献が期待されています。
微粒子ピーニング処理
微粒子ピーニング法
図2 DLC 複合表面処理技術
現行技術
開発技術
③高シリコンAl⇒低シリコンAl
①鋳鉄ライナー⇒Alの表面改質+DLC被覆
②条痕、クロスハッチ⇒デ
ディンプル形状
図3 開発技術の適用エンジンターゲット
スカッフィング傷
無し
スカッフィング傷
低シリコンA2618 耐熱アルミ合金製
シリンダーボア: Ni-Pメッキ
A2618⇒W ピーニング+凸部研磨+P-DLC
シリンダーボア:P-CVD DLC
図4 DLC コートピストンの優れた耐摩耗性
【問合せ】機械・材料技術部 副部長 加納 眞
産業技術センターニュース 2012 vol.3
3
Topics 3
工芸技術所の取組み~
工芸ヤングフォーラム「いぶき会」
1 はじめに~「工芸ヤングフォーラム」とは
●
当センター工芸技術所では、小田原・箱根地域の木工業に携わる若者を支援するために、工芸ヤングフォーラム事業
を展開してきました。これは、デザインや加工に関する研修などを通じて技術の向上を図ることも目的でしたが、同じ
志を持つ若者たちが気軽に集まれる場を提供することもねらいでした。
何かを学ぶことも大事ですが、若者たち同士が刺激しあい、そこから何か生まれてくることも大切だと考え、毎月 1
回程度の会合を行い、様々なテーマで話し合いや勉強会などを行っています。
2 点在する若者たち
●
木工業界にはいくつかの組合組織がありますが、お
およそ業種単位で分かれています。例えば、寄木業者
ならば寄木組合、漆器業者ならば漆器組合といったよ
うに。若手が各組合に点在しているのです。
そこで問題になるのは、業者間の交流が、他業種間
となると、余りないことです。彼らは事業所の従業員
であったり、先代の後継者であったり立場もまちまち
ですが、従業員同士となると顔も見たことがない、と
いうことも珍しくありません。
小田原・箱根の狭い地域で、さらに同じ木工業界に
いるにもかかわらず、なかなか交流が持てなかったの
が現実でした。
「なりわい交流館」(小田原市)での展示
講師を招いての「包装」勉強会
3 自主的なグループの誕生
●
当所でも、業界内に若手が存在するのは把握していましたが、
彼らに集まってもらうのは簡単ではありませんでした。昼間の仕
事を休んでまで外には出る訳にはいかないし、彼らの親方のご協
力を得ることも難しい、当所のような場所であっても、最初から
集まることができた訳ではありませんでした。
このため、工芸ヤングフォーラムは、彼らが集まれる夜間に開
催しています。当日集まれた 20 代~ 40 代の若手職人が、様々な
話し合いや勉強会を重ねるにつれ、自分たちのグループ名を決め
ようという流れになったのは自然なことだったと思います。彼ら
は「いぶき会」と称して活動しており、木工技術の向上と地域の
魅力を発信していくことを目的に活動しています。
4 おわりに~工芸技術所の今後の役割
●
清閑亭(小田原市)での展示会
当所を取り巻く環境が厳しさを増すなかで、私たちの技術支援
業務のあり方も常に問われています。一方で、工芸技術所には、
創設以来 70 年以上におよぶ間に蓄積された資料や職員が持つ技術
が集積されています。これらを生かしていくために、若手技術者
をはじめとしたより多くの皆様に工芸技術所を活用していただき、
神奈川県の木工産業を盛り上げていただきたいと考えています。
工芸ヤングフォーラム「いぶき会」に関心のある方がいらっしゃ
いましたら、お気軽に当所までお問い合わせください。お待ちし
ています。
【問合せ】工芸技術所 工芸技術チーム 中島岳彦
4
産業技術センターニュース 2012 vol.3
企業紹介
「大賞」を受賞された 2 企業とその製品をご紹介します。
「第 29回(平成 24年度)神奈川工業技術開発大賞」受賞企業紹介 第1回
~明日をになう独創技術は神奈川から~
― はじめに ―
神奈川県では、県内の中堅・中小企業の技術開発の奨励と技術力の向上をめざして、昭和 59年度から毎年、優
れた工業技術や製品を神奈川工業技術開発大賞として表彰しています。平成 24年度は、26件の応募の中から
7企業が受賞されました。今回は、大賞を受賞された2企業の製品についてご紹介します。
大賞 特に優れた技術・製品に贈ります
少量、多品種、低コストで作成できるラベル製造機
グラフテック株式会社(横浜市)
現在、あらゆる製品にはその名称、規格、製品管理情報などを表示した
様々なラベルが貼られています。
同社は、ビニールシートを切り抜くカッティングプロッターの製品化実
績を有し、その技術を応用することで高価な抜き型が不要な、自社でラベル
を作成できる製造機を開発しました。
この製造機により、
自社において素材に印刷し、それに透明フィルムを貼るラ
ミネート加工を施し、次に型抜き部で専用のカッターを用いて任意の形状に
カットまで行うことができるようになりました。加えて、専用ソフトを使
えば、一枚ずつバーコード
やシリアルナンバーなどの
情報を印字することも可能
になります。
この製造機1台の導入に
より、ラベルの外注コスト
低減、作成時間短縮、在庫
ラベルの製造工程
管理の簡素化などの効果が
期待されます。
ラベル製造機
様々な形状のものを一つのモーターで掴めるロボットハンド
ダブル技研株式会社(座間市)
今日、ロボットは産業分野だけでなく、被災地などの厳し
い環境下や介護などの生活現場といった様々な場面で必要
とされています。しかしながら、ロボットハンドは、掴む対
象物に合わせてユニット自体を交換するか、モーターやセ
ンサーなどの構成部品を多数装備する必要があり、制御も
複雑なものとなってしまう点が課題でした。
同社は、いくつかの関節をもつ複数の指を、一つのモー
ターのみで稼働させ、対象物の形状に合わせてそれぞれの
指を協調させながら個別に曲げることができる仕組みを
もっているロボットハンドを開発しました。
これにより、従来からの課題であったユニットの交換や
多数のモーター、センサーを必要とせずに、複雑な形状のも
のや袋に入った液体のような形状が安定しないものも持つ
ことが可能となりました。
加えて、装置を単純化し価格を抑えたことから、今後、組
立工程や食品生産ラインのみならず、災害救助ロボットや
工学技術の研究開発用など様々な分野への応用が期待され
ています。
ロボットハンド
シュークリームもつぶれません。
【問合せ】技術支援推進部 商品開発支援室 雜賀翔子
産業技術センターニュース 2012 vol.3
5
設備紹介
新規導入設備を詳しくご紹介します!
第 2 回 熱処理再現試験装置
1 はじめに
●
当センターでは、今年3月から新たに「EMI 測定システム」
(本誌 2012vol.2 6 ページをご参照ください)
、
「熱処理
再現試験装置」
、
「LC/MS/MS」を導入しました。今回は「熱処理再現試験装置」について詳しくご紹介します。
2 導入の背景
●
生産拠点の海外現地化やアジア新興国の技術力が急速に向上する中にあって、様々な工業製品を構成する部品やこれ
らを生産するための金型、工具の高性能化が求められています。熱処理技術は、これらに用いられる金属材料の強化の
ために欠かせない、ものづくりの基盤技術です。
神奈川県内にも、この技術に取り組む中小企業が数多く存在します。産業技術センターでは、地域の熱処理技術の支援に
注力しています。
3 装置の特徴
●
装置外観
熱処理技術の更なる高度化には、加熱速度や加熱時間、冷却速度と
いった熱処理工程における因子を正確に制御することが必要です。こ
の装置は、様々な条件の熱処理を正確に再現することが可能な、万能
熱処理試験装置です。高周波加熱または直接通電加熱方式により試験
片のみを加熱するので、高速かつ正確な温度制御が可能です。また、
冷却はガス冷却、水冷却、あるいは水や油の冷媒槽への落下も選択で
きます。
加えて、これらの熱処理条件は、コンピューターにより高精度に制
御することが可能です。引張強さや衝撃値などの材料強度を評価する
ための試験素材をそのまま熱処理できるので、熱処理によって材料特
性がどのように変化するのかを知ることができます。
4 用途
●
この装置は、鉄鋼材料、アルミ合金、チタン合金といった金属材料
に対して、様々な熱処理を正確に実施し、金属組織や材料特性の変化
を検証することができます。例えば、以下のようなニーズに対応できます。
・新規開発合金や材料変更のために、熱処理条件の最適化を図りたい。
・既存の熱処理工程における不具合の発生原因と対策を明らかにし
たい。
・熱処理設備の新規導入や改良のために、予め熱処理実験を行いたい。
・社内の若手技術者育成のために、様々な熱処理を体験させたい。
・基礎的研究のために、高精度かつ複雑な熱処理実験を実施したい。
引張試験片形状の素材を加熱している様子
熱処理再現試験装置の主な仕様
5 おわりに
●
この装置は、依頼試験や受託研究でご利用いただけます。試験条件
により料金は異なりますので、お気軽にお問い合わせください。
・対象材料:鉄鋼、アルミ合金、チタン合金、Ni 基合金などの金属材料
・試験片寸法:丸棒 ( φ 6 ~φ 25mm)、角柱(11mm 角)
、板材(10mmW × 2mmT)×長さ 120mmL
・加熱方式:高周波加熱、直接通電加熱
・最大加熱温度:1,350℃(鉄鋼材料)、・最大加熱速度:100℃ /sec.
・最大冷却速度:60℃ /sec.(He ガス急冷)、200℃ /sec. 以上(水冷)
【問合せ】機械・材料技術部 材料物性チーム 髙木眞一
6
産業技術センターニュース 2012 vol.3
HOW TO ! 知財入門
HOW TO! 知財入門
シリーズ③ 「知財総合支援窓口」のご紹介とアドバイス (一社)神奈川県発明協会
― はじめに ―
一般社団法人神奈川県発明協会では、本県と連携して県内中小企業等に知的財産関連の支援を行っており、知的財産
に関する相談窓口
「知財総合支援窓口」
を開設しています。今回は、ご担当の広島政広様にお話を伺いました。
Q1
知財総合支援窓口はどんな時に利用できますか?
「窓口」には、常設窓口 (横浜市、関内 )と臨時窓口(神奈川県内各
地)があり、相談の目的により、大別して次の4点の相談に利用す
ることができます。
1.知的財産について知りたい
2.知的財産権をとりたい
3.権利を守りたい
4.権利侵害をしないために
中小企業の方は、相談の内容によって弁理士、弁護士、デザイ
ナーなどの専門家派遣を利用することができます。まずは窓口に
ご相談下さい。
(一社)神奈川県発明協会 広島政広 様
Q2
最近、知的財産権の侵害警告を受けて相談に来られる
方が増えているそうですが、警告を受けた場合はどう
したらよいのでしょうか。
「警告」を受けたら、すぐに知財の専門家(弁理士等)や知財総合
支援窓口に相談してください。
警告は、ある日突然
「あなたの事業は私の権利を侵害している可
能性があります。
」という趣旨の書類が送付される形で始まり、そ
の多くが短い期間内に返答を求められます。こうした警告を無視
すると、後に訴訟を起こされることもあることから、権利侵害をし
ているか真摯に内容を検討し、これを回避するための技術等を確
立するなどの対策をとる必要があります。さらに、この技術等を
権利化することができれば競争上、
優位に立つことも可能です。
Q3
事業拡大ではなく、現在の事業を継続するためにも知
財経営は必要でしょうか。
現状維持では、遅かれ早かれシェアもマーケットも縮小してい
くでしょう。現在の事業を継続するためには、その高度化を進め
ることが必要です。そのためには他社の技術動向を把握し、自社
の技術開発、商品開発の戦略を決めた上で、利益の鍵となる重要な
情報はノウハウとして守る一方、主要な技術を権利化することで、
市場から競合相手を排除していくことも有効です。
「警告」を受けたら、すぐに相談してください。
知財経営のことから特許出願に関することまで、まずはご相談下さい。
知財総合
支援窓口
横浜市中区尾上町 5-80 神奈川中小企業センタービル 4 階(JR 関内駅北口より徒歩 5 分)
tel. 045-306-9566 (窓口開設時間 : 平日午前 8 時 30 分から午後 5 時 15 分まで)
(相談時間 : 平日午前 9 時から午後 5 時まで)
*当センターでも、第 1 水曜日と第 3 水曜日に知財相談窓口を開催しています。
(事前予約制 問合せ : 産業技術センター 知財担当 tel. 046-236-1500(代表)
)
【問合せ】企画部 企画調整室 鈴木典子
産業技術センターニュース 2012 vol.3
7
お知らせ
小田原 ・ 箱根「木製品フェア 2013」(2013/3/8-10・小田原市民会館)
小田原・箱根「木製品フェア 2013」が開催されます。同フェアでは、第 7 回
全国「木のクラフトコンペ」作品展、
「小田原・箱根 名物木工屋さん通り」
(仮称)、
若手木工家の作品展示や木工体験などが行われます。入場は無料です。是非お立
ち寄りください。
【開催時間】午前 10 時から午後 5 時まで
【主 催】小田原 ・ 箱根「木製品フェア」実行委員会
【問 合 せ】‌社団法人箱根物産連合会 内
小田原 ・ 箱根「木製品フェア」実行委員会事務局
小田原市久野 621 tel. 0465-32-5252
売れるものづくりにデザインを活用!
第6回 全国
「木のクラフトコンペ」
大賞作品
相談無料
「デザイン相談室」をご利用ください。
当センターでは、中小企業の皆様が進める「商品開発」
「販売促進」
「企業ブランドの強化」など、商品力強化に向けた様々
な課題の解決にお役立ていただくために、専門の相談員によるデザイン相談室を下記のとおり開設しています。
相談者と一緒にデザインの問題点、課題を検討し、改善方法を懇切丁寧にアドバイスします。お気軽にご相談ください。
【相 談 日】月曜日/水曜日/金曜日(第2、第4)
【時 間】午前 9 時 30 分から午後 4 時 30 分まで
【場 所】‌神奈川中小企業センタービル6階
横浜市中区尾上町 5-80(JR 関内駅北口から徒歩5分) tel. 045-633-5204
【 E - m a i l 】[email protected]
中小企業技術開発支援制度説明会(2013/1/10・当センター、2013/1/15・かながわ県民センター)
平成 25 年度に中小企業が行う技術開発に対する各種支援制度について、説明会を行います。各会場とも午後 2 時か
ら午後 4 時まで開催、入場自由、予約不要です。
詳細が決まり次第、当センター HP 等でご案内します。皆様のご参加をお待ちしています。
【問合せ】技術支援推進部 商品開発支援室
川崎国際環境技術展 2013(2013/2/1-2・とどろきアリーナ)
川崎市等が主体となり、
環境分野での産業交流、
技術移転による国際貢献の推進を目的として開催されます。当センター
は、スマートエネルギーシステムにおける電力制御システムなどの要素技術に関する共同研究や、新規成長分野の研究
開発を加速するかながわオープンラボなどの内容や成果について展示します。是非お立ち寄りください。
【問合せ】技術支援推進部 商品開発支援室
テクニカルショウ ヨコハマ 2013(2013/2/6-8・パシフィコ横浜 展示ホール C・D)
当センターは、産学公・企業間ネットワーク分野に出展、スマートエネルギーシステムの実証運用や新規成長分野の
研究を加速するオープンラボなど、研究内容・成果を発表します。また、神奈川工業技術開発大賞を受賞した技術・製
品と、かながわスタンダードに認定された企業を紹介するブースも出展します。是非お立ち寄りください。
【問合せ】技術支援推進部 商品開発支援室
技術相談専用電話(直通)
☎ 046-236-1510 当センターホームページ http://www.kanagawa-iri.go.jp/
産業技術センターニュース 2012 Vol.3
平成24年12月発行
通巻100号
8
神奈川県産業技術センター
〃 工芸技術所
〃 計量検定所
〃 尾上町駐在事務所
〒243-0435 海老名市下今泉705-1
TEL 046-236-1500
(代表)
FAX 046-236-1526
〒250-0055 小田原市久野621
TEL 0465-35-3557
(代表)
FAX 0465-35-3936
〒221-0062 横浜市神奈川区浦島丘4 TEL 045-421-3484
(代表)
FAX 045-402-6260
〒231-0015 横浜市中区尾上町5-80
TEL 045-633-5124
(代表)
FAX 045-633-5194
(複製を希望する場合は、当センター企画調整室までご連絡ください。)
印刷所 (株)相模プリント 〒252-0144 相模原市緑区東橋本1-14-17 TEL 042-772-1275
(代表)
FAX 042-774-1913
産業技術センターニュース 2012 vol.3
見やすいユニバーサルデザインフォント
を採用しています。
Fly UP