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独立行政法人勤労者退職金共済機構資産運用リスク管理規程 第一章

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独立行政法人勤労者退職金共済機構資産運用リスク管理規程 第一章
独立行政法人勤労者退職金共済機構資産運用リスク管理規程
(平成27年4月1日)
第一章
総則
(目的)
第1条 この規程は、独立行政法人勤労者退職金共済機構(以下「機構」という。)の資産
運用(各退職金共済事業に係る資産をいう。)に係るリスクの管理を行うに際し必要な
事項を定め、もって資産運用リスクを適切に管理することを目的とする。
第二章
リスク管理の基本方針
(リスク管理の基本的な考え方)
第2条 機構の資産運用に当たっては、中小企業退職金共済法(以下「中退法」という。)
その他の法令並びに各退職金共済事業における資産運用の基本方針等の規程を遵守する
とともに、退職金を将来にわたり確実に給付できるよう、安全かつ効率を基本として実
施するものとし、各退職金共済事業の健全性の向上に必要な収益の確保を目標としてリ
スク管理を行う。
(リスク管理の対象となるリスク)
第3条 リスク管理の対象として、この規程で明示的に取り上げるリスクは、定量的なも
のとしては、市場リスク、委託運用に係るアクティブリスク及びミスフィットリスク(以
下「市場リスク等」という。)、定性的なものとしては、コンプライアンスリスク及びオ
ペレーショナルリスク(人為的リスク)(以下「コンプライアンスリスク等」という。)と
する。
(定量的なリスクの管理方針)
第4条 市場リスク等のリスク管理を行うに当たっては、リスクを可能な限り定量的に把
握し、許容し得るリスクの範囲を明確にする必要がある。その上で、その許容し得る範
囲内で適切にリスクを取りつつ運用収益を追求していくこととする。
2 市場リスク等のリスク管理の際に、適切に取るべきリスクは、株式等の資産の市場リ
スクや委託運用に係るアクティブ運用等の収益の源泉となるリスクとする。
3 政策アセットミクス(基本ポートフォリオ)からの資産構成の乖離リスクや、委託運
用機関の運用スタイルの偏りから生じるベンチマークからの乖離リスク等の、収益の源
泉とはならない意図せざるリスクは排除するものとする。
(定性的なリスクの管理方針)
第5条 コンプライアンスリスク等のリスク管理を行うに当たっては、その内容に関する
認識・把握を行い、その防止策や生じた場合の対応策を資産運用部職員(以下「職員」
という。)が共有するものとする。
第三章
具体的なリスクの管理方法
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(市場リスクの管理方法)
第6条 市場リスクの管理に当たっては、機構の負債構造およびリスク許容度を踏まえ、
最適な政策アセットミクス(基本ポートフォリオ)を策定する。具体的には、ALM分
析等による将来にわたる資産及び負債の変動予測を踏まえ、許容できるリスクの範囲内
で最大のリターンを得る資産構成を求める手法等の合理的な方法により適切に定める。
2 策定する政策アセットミクス(基本ポートフォリオ)はストレステストを行う等、内
包している市場リスクをALMの観点から計量化して管理する。
3 政策アセットミクス(基本ポートフォリオ)の有効性については、定期的又は必要に
応じて確認する。具体的には、投資方針の前提(負債構造、リスク要因、運用目標、リ
スク許容度等)や投資環境(各資産クラスの期待リターン、リスク水準等)に大きな変化
がないかを確認し、政策アセットミクス(基本ポートフォリオ)の見直しの是非を検討
する。
(委託運用に係るアクティブリスク及びミスフィットリスクの管理方法)
第7条 委託運用に係るアクティブリスク及びミスフィットリスクを管理するに当たって
は、委託運用機関に対し運用を行う上で遵守するべき資産運用のガイドラインを提示し、
その遵守状況を確認する。
2 アクティブ運用の場合は目標超過収益率とトラッキングエラーの許容幅に関して、パ
ッシブ運用の場合はトラッキングエラーの目標値に関して、実際の運用の乖離に関する
状況を委託運用機関に確認する。
3 指定した運用スタイルとリターンの源泉、及びポートフォリオのリスク特性が整合的
であるか否かを要因分析等を用いて確認する。
(コンプライアンスリスクの管理方法)
第8条 コンプライアンスリスクの管理に当たり、職員は、資産運用に係る関係諸法令、
諸規則を遵守し、これに抵触する行為が判明した場合は速やかに対応するとともに、委
託運用機関のコンプライアンスルールを定期的に確認し、コンプライアンスを確保する
ための組織体制が十分であるかどうかを確認する。
(オペレーショナルリスクの管理方法)
第9条 オペレーショナルリスクの管理に当たり、職員は、事務手続きのミスなどから生
じる事務リスクを回避するため、職員間での相互牽制のための取組を講じるよう努める
とともに、委託運用機関の事務処理体制を定期的に確認し、オペレーショナルリスクを
回避するための組織体制が十分であるかどうかを確認する。
第四章
その他
(資産運用におけるリスク管理体制)
第10条 資産運用の各プロセスにおいてリスク管理を適切に行うため、運用リスク管理
役がリスク管理に関する事務を統括する。
2 資産運用に係るリスク管理は専門的な金融知識を必要とすることから、専門知識を持
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った人材の育成・確保に取り組み、リスク管理体制の整備・充実を図る。
附 則
この規程は、平成27年4月1日から施行する。
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