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Ⅰ 国際関係 04・01 オバマ米大統領とメドベージェフ=ロシア大統領が初

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Ⅰ 国際関係 04・01 オバマ米大統領とメドベージェフ=ロシア大統領が初
大野圭一郎・細川 洋嗣
本蔵 一茂・吉田 昌樹 編
和田 真人 (共同通信)
Ⅰ 国際関係/Ⅱ 日本関係/Ⅲ 地域別
2009 年 4 月 1 日− 30 日
Ⅰ 国際関係
、2009 年 12
04 ・ 01 オバマ米大統領とメドベージェフ = ロシア大統領が初会談(ロンドン)
月に失効する第 1 次戦略兵器削減条約(START1)の後継の戦略核兵器削減条約の交渉
を直ちに開始し 2009 年 7 月までの妥結を目指すとの共同声明、24 日初交渉(ローマ)
中国とフランスが共同コミュニケを発表、フランスはチベットの独立を支持しないと明
言、サルコジ = フランス大統領が 2008 年 12 月にチベット仏教の最高指導者ダライ・ラ
マ 14 世と会談して以来悪化した両国関係修復へ
02 日米欧に新興国を加えた 20 ヵ国・地域(G20)の第 2 回首脳会合(金融サミット)開催
(← 1 日、ロンドン)
、景気対策の総額が 2010 年末までに 5 兆ドル(約 500 兆円)に達し
2008 年から 3 年間の対策の効果で世界の成長率を 4% 押し上げることを盛り込んだ首脳
宣言を採択し閉幕
05
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が「光明星 2 号」を打ち上げ軌道進入に成功したと
発表、オバマ米大統領がミサイル「テポドン 2 号」と断定し国連安保理決議に違反する
「挑発行為」と強く非難、北米航空宇宙防衛司令部が成功を否定、安保理が日本の要請
で緊急会合開催、日米と中ロに溝、13 日、安保理が北朝鮮のミサイル発射を「非難」す
る議長声明を採択、安保理決議「違反」と明記し再発射の自制を要求、14 日、北朝鮮が
反発し 6 ヵ国協議を離脱するとの声明発表し米国の核施設無能力化作業チームと IAEA 監
視団に退去通告、15 日、IAEA 要員が退去、17 日、米作業チームも出国
20
世界的な食料問題を話し合う主要国(G8)農相会合開催(← 18 日、チソンディバルマ
リーノ〔イタリア〕
)
、農産物市場が需給の実態を離れて投機的に動いていないかどうか
を監視するシステムの構築検討を盛り込んだ共同宣言を採択し閉幕
2001 年の世界人種差別撤廃会議の成果を確認する再検討会議が開幕(ジュネーブ)、ア
ハマディネジャド = イラン大統領が演説で「イスラエルは人種差別主義者の国」と批判、
EU 諸国の代表が抗議の一時退場、21 日、
「成果文書」を採択し予定より 3 日早く閉幕
安保理拡大問題をめぐる国連総会の非公式会合で日独など 4 ヵ国グループが求める常任
理事国拡大に反対するイタリアなどのコンセンサス(総意)グループが任期 3 ― 5 年の
準常任理事国新設などを新たに盛り込んだ提案を発表
21 IMF が世界金融安定報告で金融危機の深刻化と世界的な景気後退により米欧日の金融機
関の貸し出し損失が 2010 年までに累計で 4 兆 540 億ドル(約 400 兆円)に拡大と予測
22 IMF が世界経済見通しを発表、世界経済の景気後退入りを初めて明記、2009 年の世界全
体の GDP 成長率はマイナス 1.3% と予測し日本も 6.2% 減と戦後最低水準に
23 無政府状態のソマリアの統治回復を目指す支援国会議で欧米やアラブ諸国など約 30 ヵ国
が総額 2 億 1300 万ドル(約 208 億円)の追加支援を表明(ブリュッセル)
24
WHO 報道官がメキシコでインフルエンザのような症例の患者が 3 月末以降これまでに
60 人死亡したと発表、米国でも 7 人の感染を確認、豚インフルエンザの疑いがあるとし
国際問題 No. 582(2009 年 6 月)● 52
国際問題月表
て調査、25 日、WHO が初の緊急委員会、メキシコ政府が感染が疑われる死者が 81 人に
なったことを明らかに、米国でも新たな感染者が確認されたほかメキシコから帰国した
ニュージーランドの高校生 10 人に感染の疑いがあることが判明、27 日、WHO が警戒水
準(フェーズ)を「3」から豚インフルエンザウイルスが人から人への感染力を十分に
得た段階を示す「4」に初めて引き上げ、29 日には世界的大流行(パンデミック)が「差
し迫っている」と表明しフェーズ「5」に引き上げ、30 日、風評被害を防ぐために豚イ
ンフレエンザの呼称をインフルエンザ A 型(H1N1)に変更
主要国(G8)環境相会合が 12 月の気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)で「野心
的合意」を目指すとする議長総括をとりまとめ閉幕(← 22 日、シラクサ〔イタリア〕
)
先進 7 ヵ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が「経済の見通しは引き続き弱いが経済活
動は 2009 年中に回復を始める」とした共同声明を採択、金融危機以降世界経済の明るい
兆しに初めて言及(ワシントン)
安保理の北朝鮮制裁委員会が核・ミサイル開発で重要な役割を果たした北朝鮮の貿易会
社など 3 社を資産凍結の対象団体として指定したと発表、25 日、北朝鮮が反発、核抑止
力強化のため使用済み核燃料棒の再処理に着手したと表明
25
IMF が途上国などへの支援資金確保のため初めて債券を発行する方針を表明
27 地球温暖化対策などを討議する主要経済国フォーラム(MEF)の初会合(→ 28 日、ワシ
ントン)、冒頭演説でクリントン米国務長官は温暖化対策が「オバマ政権の外交の中心
課題」だと述べ米国が積極的な役割を果たす決意を強調
Ⅱ 日本関係
04 ・ 01
日銀が 3 月の企業短期経済観測調査(短観)を発表、景況感を示す業況判断指数
(DI)が大企業製造業で 2008 年 12 月調査に比べ 34 ポイント低下のマイナス 58 となり過
去最悪の水準、下落幅も最大
04 政府が北朝鮮がミサイル発射と誤発表、河村建夫官房長官らが陳謝、防衛省も発射の誤
情報メールを全国約 900 ヵ所に送信
07
衆議院で北朝鮮のミサイル発射に抗議する決議採択、8 日、参議院でも採択、衆参とも
共産党は反対、社民党は棄権
09 三井住友フィナンシャルグループが不良債権の引当金積み増しで 2009 年 3 月期の連結当
期純損益が 3900 億円の赤字との見通しを発表
10
政府、与党が深刻な景気悪化に対応した追加経済対策となる「経済危機対策」を決定、
裏付けとなる 2009 年度補正予算の財政支出は 15 兆 4000 億円、事業規模は 56 兆 8000 億
円でいずれも過去最大
政府が日本独自の対北朝鮮制裁措置として輸入禁止や船舶入港禁止など半年ごとに延長
してきた現行の制裁期間を 1 年に延ばすことを決定
17
日本政府が世界銀行と共催でパキスタン支援国会合を開催(東京)、同国安定へ総額 50
億ドル(約 5000 億円)超の支援で合意
消費者行政の一元化を目指す消費者庁設置関連法案が与野党共同修正のうえ衆院本会議
で全会一致で可決
18 「経済危機対策」の裏付けとなる政府の 2009 年度補正予算案で 10 兆 8000 億円の国債を追
国際問題 No. 582(2009 年 6 月)● 53
国際問題月表
加発行、2009 年度の国債発行が 44 兆円を超え過去最高となることが判明
21 麻生太郎首相が靖国神社の春季例大祭に合わせ「内閣総理大臣」名で「真榊」と呼ばれ
る供物を奉納していたことが判明、私費から支出
22 財務省が 2008 年度の貿易統計速報(通関ベース)を発表、輸出から輸入を差し引いた貿
易収支が 7253 億円のマイナスとなり第 2 次石油危機の影響で輸入が膨らんだ 1980 年度以
来 28 年ぶりに貿易赤字に転落
改正道路整備事業財政特別措置法が成立、道路特定財源制度を廃止し 2009 年度から一般
財源化するため揮発油税収などの使い道を道路整備に限っていた規定を削除
23 ソマリア沖などの海賊対策で随時自衛隊派遣を可能にする海賊対処法案が衆院本会議で
与党などの賛成多数で可決
24 米国の「ゼロイング」と呼ばれる反ダンピング(不当廉売)関税率の計算方法をめぐる
日米間の通商紛争で WHO の紛争処理小委員会(パネル)が 2007 年 1 月の米国敗訴の裁
定後も米国に改善が認められないとする日本側の主張を全面的に認める報告書
26
麻生首相がメキシコなどでの新型インフルエンザ発生を受け水際対策の徹底を指示
27
政府が 2009 年度の実質 GDP 成長率を戦後最悪のマイナス 3.3% とした経済見通しを臨時
閣議で報告、2008 年 12 月は 0.0% のゼロ成長と予測したが大幅下方修正
28 外務省当局者らが 1987 年に起きた大韓航空機爆破事件の実行犯である金賢姫元北朝鮮工
作員と極秘面会
政府が「新型インフルエンザ対策本部」の初会合で国内感染阻止に向けた水際対策の徹
底や医療態勢強化などの対処方針を決定、29 日、厚生労働省が海外から航空機で入国す
る全乗客に体調などの申告を義務付け
29
麻生首相が中国を訪問し温家宝首相と会談(北京)、新型インフルエンザ拡大阻止へ日
中協力を確認、30 日、胡錦濤国家主席と会談
Ⅲ 地域別
●アジア・大洋州
04 ・ 03
マレーシアでナジブ・ラザク副首相が国王の任命を受け第 6 代首相に就任、9 日、
新内閣名簿を発表、マハティール元首相の 3 男ムクリズ下院議員が通産副大臣で入閣
タイ軍とカンボジア軍が国境未確定地域で 2 度にわたり交戦、タイ軍兵士 2 人が死亡、4
日、両国軍が軍事活動の事前通告などで合意
08 中国チベット自治区ラサ市の中級人民法院(地裁)が 2008 年 3 月の大規模暴動で起訴さ
れた 4 人に死刑判決、暴動参加者への死刑判決を当局が認めたのは初めて
09
インドネシアで総選挙、ユドヨノ大統領の支持基盤である民主党が第 1 党へ躍進
北朝鮮の最高人民会議で金正日総書記が国家最高ポストの国防委員長に 3 選、義弟の張
成沢氏も新たに国防委員に選出
フィジーの控訴裁判所が 2006 年 12 月の軍事クーデターで全権を掌握したバイニマラマ
暫定政権を違憲と判断、10 日、イロイロ大統領が憲法廃止と全権掌握を表明
11 日中韓首脳会談(パタヤ〔タイ〕
)
、北朝鮮のミサイル発射に対して国連安保理の議長声
明採択で一致、麻生太郎首相は「非難」盛り込みを中国に要請
タイで 10 日から開かれていた ASEAN 関連会議の主会場(パタヤ)にアピシット首相退
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国際問題月表
陣を求めるデモ隊数千人が乱入、議長国タイは ASEAN プラス 3(日中韓)首脳会議な
どを全面中止、同首相や各国首脳がヘリで脱出、12 日、首相はバンコクなどに非常事態
を宣言、13 日、治安部隊が強制排除開始、デモ隊が市民に発砲して 2 人死亡、14 日、デ
モ隊の幹部が抗議行動の中止を宣言、24 日、首相は非常事態宣言を解除
韓国検察当局が盧武鉉前大統領夫妻への不正資金供与疑惑で権良淑夫人、12 日、長男の
建昊氏を参考人聴取、21 日、収賄容疑などで鄭相文元大統領府総務秘書官を逮捕、30
日、最高検察庁は前大統領を被疑者として取り調べ、前大統領は容疑をほぼ否認
韓国政府が国産自動車の新車購入時の税金を 70% 減免する時限措置を決めたと発表
13
中国政府が表現の自由など国民の基本的人権の改善を目指す国家人権行動計画を発表
16
インド下院選挙の第 1 回投票、4 州で極左武装組織インド共産党毛沢東主義派の襲撃が
相次ぎ 18 人が死亡、23 日、第 2 回、30 日、第 3 回の投票実施
中国の 1 ― 3 月期実質 GDP が前年同期比 6.1% 成長に減速、1992 年以降最低の伸び
18 中国がこれまでは全長 6300 キロ以上と言われてきた世界遺産の「万里の長城」の総延長
が 8851.8 キロとの調査結果を発表
21 韓国と北朝鮮が北朝鮮の開城工業団地で政府間協議、北朝鮮側は同団地事業をめぐる韓
国側への優遇措置を全面的に再検討すると通告
22 スリランカ国防省が北部ムライティブ周辺の非戦闘地域で降伏に応じない反政府武装組
織タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)に捕らわれていた市民約 9 万 5000 人を解放し
たと発表、26 日、LTTE が政府軍に対する一方的な即時停戦宣言を発表
カンボジアの旧ポル・ポト政権による大虐殺を裁くプノンペンの特別法廷で政治犯収容
所の元所長カン・ケ・イウ被告がポル・ポト元首相の具体的な責任を初めて指摘
23 中国で海軍創設 60 周年を記念し初の国際観艦式、胡錦濤国家主席が観閲官となり中国原
子力潜水艦 2 隻など国内外の艦艇計 46 隻を観閲
26 台湾の対中国交流窓口機関である海峡交流基金会の江丙坤理事長と中国側の海峡両岸関
係協会の陳雲林会長が会談(南京)
、直行チャーター便の定期便化などで合意
27
ブラウン英首相が予告なしにアフガニスタンを訪問しカルザイ大統領と会談(カブー
ル)、首相はテロ根絶のためパキスタン、アフガニスタン両政府への支援の必要性強調
29
馬英九台湾総統が台湾が「中華台北」の名で 5 月中旬の WHO 総会へオブザーバー参加
することが決まったと発表、台湾の国連機関の会合参加は 1971 年に国連脱退後初めて
ミャンマー最大野党の国民民主連盟(NLD)が党大会終了(← 28 日、ヤンゴン)、軍事
政権が自宅軟禁中の民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんらすべての政治犯
釈放など 3 つの要求に応じれば 10 年の総選挙に参加できるとする声明発表
●中近東・アフリカ
04 ・ 01 リーベルマン = イスラエル外相がパレスチナ武装組織解体などを最終地位交渉開始
の前提とした 2003 年策定の和平案(ロードマップ)の堅持を表明、実質的な和平交渉を
拒否する姿勢を鮮明に
06 イラクの首都バグダッドで車爆弾によるテロが 6 件発生、少なくとも 37 人が死亡、7、8
日にもバグダッド北西部で同様の手口の連続テロがあり 16 人が死亡、16 日、中部ハバ
ニアのイラク軍基地内で自爆テロ、兵士 16 人が死亡、70 人が負傷
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国際問題月表
オバマ米大統領がトルコ議会で演説、イラクに侵攻したブッシュ前政権下で悪化したイ
スラム諸国との新たな関係構築を宣言
07 オバマ大統領が予告なしに就任後初めてイラクを訪問、マリキ = イラク首相らと会談し
2011 年末までにイラク駐留米軍を全面撤退する方針を確認
10
ソマリア沖でフランスの 5 人乗りヨットが海賊に乗っ取られフランス軍が軍事作戦を実
施、4 人を救出したが 1 人が死亡
16
ミッチェル米中東和平担当特使がリーベルマン外相と会談(エルサレム)、パレスチナ
国家樹立による 2 国家共存を支持するオバマ米政権の立場を伝達、外相はパレスチナ国
家樹立に消極的姿勢表明
18 イランの革命裁判所が 2009 年 1 月に拘束した日系米国人の女性フリーランス記者のロク
サナ・サベリさんにスパイ罪で禁固 8 年の実刑判決を言い渡していたことが判明
19 イラク連邦議会が新議長にイスラム教スンニ派会派「イラクの調和」幹部のアヤド・サ
マライ議員を選出、前議長の辞任に伴う議長空白が約 4 ヵ月ぶりに解消
トルコ系の北キプロス・トルコ共和国で議会選が行なわれ即日開票、ギリシャ系のキプ
ロス共和国との再統合に消極的な中道右派野党の国家統一党が約 44% の得票率で勝利
スーダン南部ジョングレイ州東部で 2 つの民族集団が衝突、約 250 人が死亡、子供約 30
人が誘拐される
22
南アフリカで国民議会(下院、定数 400)選挙が行なわれ与党アフリカ民族(ANC)が
議席の過半数を獲得し勝利、4 期連続で政権担当へ
23
バグダッドで男が自爆テロ、少なくとも 28 人が死亡、50 人が負傷、バグダッド北方約
50 キロのバクバでも自爆テロ、47 人が死亡、24 日、バグダッドのシーア派聖廟で 2 件
の自爆テロ、60 人が死亡、125 人が負傷、29 日、バグダッド北東部サドルシティーで連
続自動車爆弾テロ、51 人が死亡、76 人が負傷、4 月中のイラクの民間人死者数は 2009
年最悪の 290 人
25
クリントン米国務長官が予告なしにバグダッドを初訪問、マリキ首相らと会談
●欧 州
04 ・ 01 分離独立運動が続くスペイン北部バスク自治州でスペイン与党の社会労働党系のバ
スク社会党と最大野党の国民党が州政権樹立で合意、29 年間続いた穏健民族派バスク国
民党の統治に終止符
02 ギリシャ全土で財政立て直しのための政府の緊縮策に反対するゼネスト、交通機関や官
公庁などが休止し都市機能がまひ
欧州中央銀行(ECB)が域内の主要政策金利である短期買いオペ金利を 0.25% 引き下げ
年 1.25% にすることを決定、8 日より実施、1999 年の欧州単一通貨ユーロ導入以来最低
を更新
05
欧州・トルコ歴訪中のオバマ米大統領がチェコのプラハで演説、「核兵器を唯一使用し
た核保有国の道義的責任がある」と言明し核の脅威に立ち向かう包括構想を提示
マケドニア大統領選の決選投票で右派与党の国家統一民主党が推す政治学者出身のイワ
ノフ氏が当選
07
EU の統計機関ユーロスタットが発表したユーロ圏 15 ヵ国の 2008 年 10 ― 12 月期の域内
国際問題 No. 582(2009 年 6 月)● 56
国際問題月表
成長率(GDP)の改定値が前期比で 1.6% 減、2 月発表の速報値から 0.1 ポイント下方修
正、ユーロ導入以来最大のマイナス成長
06
イタリア中部でマグニチュード(M)6.3 の地震、死者 294 人、国家非常事態宣言
09
クラウス = チェコ大統領が内閣不信任案可決で退陣したトポラーネク首相の後任にヤ
ン・フィシェル国家統計局長官を指名、組閣を要請
14 ハンガリー議会がジュルチャーニ首相の後任にバイナイ・ゴルドン国家開発・経済相を
選出、同日付で首相に就任
16 欧州自動車工業会が発表した欧州 28 ヵ国の 3 月の新車登録台数は前年同月比 9% 減の 150
万 6249 台で 11 ヵ月連続で前年割れ
17
ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が 2009 年 1 ― 3 月期にグループ全体の世
界での新車販売台数が前年同期比 11.4% 減の 139 万台と発表、22 日発表の同 1 ― 3 月期の
純利益は前年同期比 73.8% 減の 2 億 4300 万ユーロ(約 308 億円)
18 フランス司法当局がスペインからの分離独立を要求し武装闘争を続ける非合法組織「バ
スク祖国と自由」(ETA)の軍事部門トップで最高幹部のフルダン・マルティテリ容疑
者をフランス南部で逮捕
22
EU の統計機関ユーロスタットが発表した 2008 年末のユーロ圏(16 ヵ国)の財政赤字が
GDP 比率で 1.9% と前年末の 0.6% から大幅に悪化
25
世界的金融危機で経済破綻状態のアイスランドで総選挙、左派系連立与党が勝利
30 NATO がエストニアの高官が絡む軍事機密のスパイ事件に関与した疑いがあるとして駐
NATO ロシア代表部の外交官 2 人を追放処分と発表、ロシア外務省は非難
オランダ王室の宮殿がある東部アペルドールンでベアトリックス女王の健在を祝うパレ
ードに集まった沿道の群衆に車が突っ込み 5 人が死亡、12 人が負傷、運転の男は翌日死
亡、捜査当局は殺人や王族に対する殺傷未遂などの容疑で捜査
●独立国家共同体(CIS)
04 ・ 03 メドベージェフ = ロシア大統領が記者会見で米国とロシアの最大の対立点のひとつと
なっているミサイル防衛(MD)関連施設の東欧配備問題についてオバマ米政権が「当初
の案にこだわらずさまざまな代替案を協議する姿勢」を示していると発言、ブッシュ前政
権時代とは「まったく違う対応に満足した」と評価(ロンドン)
04 メドベージェフ大統領がバチェレ = チリ大統領と会談、対キューバ経済制裁の早期解除を
米国に促すことなどを盛り込んだ共同声明に署名(モスクワ)
06 モルドバで5 日に行なわれた議会選(定数101)について中央選挙管理委員会が開票率98%
の段階でウォロニン大統領の与党共産党が約 50% を得票したと発表、7 日、首都キシニョ
フ中心部で議会選結果に抗議し再選挙を求める数万人の野党支持者らが抗議集会、暴徒化
した一部が大統領府を占拠し建物に放火、侵入を阻止しようとした警官隊との衝突で多数
の負傷者、8 日、大統領は野党支持者の暴徒化に隣国ルーマニアが関与していると非難、
10 日、野党要求の開票作業のやり直しを受け入れる考えを表明、12 日、憲法裁判所がや
り直しを命じる決定、21 日、中央選管が開票作業をやり直し共産党が 60 議席、野党 3 党
が計 41 議席を獲得した議席配分は変わらなかったと発表
16 ロシアの国家対テロ委員会が約10年間にわたって続いてきた南部チェチェン共和国での対
国際問題 No. 582(2009 年 6 月)● 57
国際問題月表
テロ作戦の終了を決定
17 メドベージェフ大統領がNATO が 5 月からグルジアで同国と合同軍事演習を行なうとの決
定について「間違っていて危険だ」としロシアとNATOの関係修復の動きを妨げると非難
30 旧ソ連圏のアゼルバイジャンの首都バクーにある国立石油大学で男が拳銃を乱射、検察当
局によると学生や教員ら計 13 人を殺害、13 人を負傷させ男も自殺
●北 米
04 ・ 01
米調査会社がまとめた 3 月の米新車販売台数が前年同月比 36.8% 減の 85 万 7735 台
と急減、17 ヵ月連続で前年割れ、日米の大手 6 社がそろって 40% 前後の大幅減
03
米労働省が発表した 3 月の雇用統計によると失業率は前月より 0.4 ポイント高い 8.5% に
悪化、1983 年 11 月以来 25 年 4 ヵ月ぶりの高水準
米海洋大気局(NOAA)とワシントン大の研究チームが地球温暖化の進行で夏の北極の
海氷は 2037 年までにほぼ完全に消滅すると米地球物理学会誌に発表
09 パネッタ CIA 長官がテロ容疑者らに自白を強要するために設置されたとされる海外の秘
密収容所について解体を進める方針を表明
オバマ米大統領が 2009 会計年度の下半期のイラクとアフガニスタンでの戦費などとして
834 億ドルを議会に要求、承認されれば 2009 年度の両戦争戦費は約 1500 億ドルで前年度
の 1880 億ドルから大幅減となりブッシュ前政権下での戦費増大に歯止め
10 オバマ大統領が「米国経済にかすかな希望の光が見え始めている」と述べ大型景気対策
の効果で経済が良い方向に進んでいるとの認識を表明
13 ギブズ米大統領報道官がキューバ系米国人によるキューバへの渡航や送金規制を撤廃す
ると発表、米国系企業がキューバでの通信事業に参入することも容認
16 オバマ大統領がブッシュ前政権下でテロ容疑者に「水責め」などの過酷な尋問を実施し
た CIA の職員個人に対し刑事訴追はしないとの声明を発表、一方で拷問は容認しない方
針をあらためて表明
17 米環境保護局(EPA)が二酸化炭素などの温室効果ガスは大気汚染物質であり大気浄化
法による規制対象になるとの判断を打ち出し規制に向けた手続きに入ったと発表、2008
年 7 月には同法による規制は効果が疑わしいと決定を先送り、排出規制が実現すれば温
暖化対策についての政策転換
19 米政権が地球温暖化防止のための京都議定書に復帰しない方針を決定、対象期間終了が
2012 年末に迫り次期枠組みへの参加を目指す
20
米政権が核燃料サイクル技術の再処理施設建設を断念する方針、研究は継続
21
オバマ大統領がアブドラ = ヨルダン国王と会談(ワシントン)、大統領は中東和平の達
成に向けてイスラエルとパレスチナ双方が「誠意ある対応」をとることを希望し「今後
数ヵ月で進展があることを期待している」と意欲を表明
22 オバマ大統領がエネルギー政策について演説し米国沖合での風力発電計画を今後積極的
に推進、総発電量における風力の比率を 2030 年までに 20% 程度まで引き上げることを目
指す方針を表明
23 米国防総省がオバマ大統領の核軍縮演説を受け核戦略の基本指針となる包括的な報告書
「核体制の見直し」を 8 年ぶりに更新する方針を発表
国際問題 No. 582(2009 年 6 月)● 58
国際問題月表
ソフトウエア大手の米マイクロソフトの 2009 年 1 ― 3 月期決算で純利益が 32% 減の 29 億
7700 万ドルと大幅減益
27
米自動車最大手 GM が 6 工場閉鎖や約 8000 人の人員削減、主要ブランド「ポンティアッ
ク」廃止などの追加リストラ策を発表
29
米商務省が発表した 2009 年 1 ― 3 月期の実質 GDP 速報値が年率換算で前期比 6.1% 減と
大幅に落ち込み約 34 年ぶりに 3 四半期連続のマイナス成長を記録
30
オバマ大統領が米自動車大手クライスラーの連邦破産法 11 条(日本の民事再生法に相
当)の適用申請を発表、クライスラーはビッグスリーとしては初めて経営破綻、一方イ
タリア大手フィアットとは資本提携で最終合意、米政府も支援を継続
●中南米
04 ・ 01 ベネズエラ司法当局が反チャベス大統領派のバドゥエル元国防相を在任中の公金に
よる不正蓄財容疑などで逮捕したと発表、元国防相は「政治的迫害」と否認
05 フィデル・カストロ = キューバ前国家評議会議長が政府系のウェブサイトで「われわれ
は米国との対話を恐れない。(体制の)存続のために対立を必要としているということ
はない」と述べキューバ政府としてあらためて対話を呼び掛け
06 ラウル・カストロ = キューバ国家評議会議長がリー米下院議員ら民主党議員団と会談し
主権尊重などを条件にあらゆるテーマについて米政府と対話する用意があると表明、議
長の米国の要人との会談は 2008 年 2 月の就任後初めて
07 ペルーで 1990 年代に極左ゲリラ掃討作戦中の軍特殊部隊により市民が虐殺された人権侵
害事件でリマの最高裁判所特別刑事法廷は殺人罪などに問われたフジモリ元大統領に禁
固 25 年(求刑同 30 年)の実刑判決、フジモリ被告は控訴
16 ボリビア警察当局が雇い兵らによるモラレス大統領とガルシア副大統領を狙った暗殺計
画がありハンガリー人 2 人とボリビア人 1 人を東部サンタクルスで射殺したと発表
オバマ米大統領がカルデロン = メキシコ大統領と会談(メキシコ市)、両国国境近辺で
メキシコ政府が推進する麻薬組織撲滅作戦を全面支援する意向を表明
17
米州首脳会議開催(ポートオブスペイン)、オバマ米大統領が対キューバ関係改善へ意
欲表明、19 日、宣言文書は全面的承認を得られず異例の議長国代表署名で採択
21 ベネズエラの野党指導者で司法当局から不正蓄財などの罪で 2008 年起訴され出頭を命じ
られていたロサレス前スリア州知事が滞在先のペルーで政治亡命を申請
26 エクアドルで大統領権限の強化を柱とする新憲法施行に伴う大統領選が行なわれ反米左
派の現職コレア大統領が再選
国際問題 第 582 号(電子版) 2009 年 6 月号
編集人 『国際問題』編集委員会
発行人 野上 義二
発行所 財団法人日本国際問題研究所
〒 100−6011 東京都千代田区霞が関 3−2−5 霞が関ビル 11 階
電話 03−3503−7262(出版・業務担当)
http://www.jiia.or.jp/
*本誌掲載の各論文は執筆者個人の見解であり、執筆者の所属する
機関、また当研究所の意向を代表するものではありません。
*論文・記事の一部分を引用する場合には必ず出所を明記してくだ
さい。また長文にわたる場合は事前に当研究所へご連絡ください。
*電子版最近号
08 年 5 月号 焦点:不透明感を増す世界経済
08 年 6 月号 焦点:洞爺湖サミットと地球環境―気候変動を中心に
08 年 7・8 月号 焦点:政情不安と大統領制の行方
08 年 9 月号 焦点:活発化する人の国際移動
08 年 10 月号 焦点:外交構想とシンクタンクの役割
08 年 11 月号 焦点:ASEAN の可能性
08 年 12 月号 焦点:世界の食糧問題の現在
09 年 1・2 月号 焦点:日本外交の基層
09 年 3 月号 焦点:オバマ新政権の危機対応戦略
09 年 4 月号 焦点:二頭体制ロシアの現在
09 年 5 月号 焦点:揺れる中国
国際問題 No. 582(2009 年 6 月)● 59
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