...

PDFファイル - Pmda 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

by user

on
Category: Documents
78

views

Report

Comments

Transcript

PDFファイル - Pmda 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
体外診断用医薬品
製造販売承認番号 21300AMY00288000
※※2012年3月 改訂(第3版)
※2011年4月 改訂(第2版)
この添付文書をよく読んでから使用してください。
薬物中毒検出用キット
トライエージDOA
【重要な基本的注意】
1.本品は、意識障害があり精神作用物質による急性中毒又はその依存症が疑われる患者の尿中
乱用薬物検出のために使用します。
2.本品は、尿中乱用薬物のスクリーニングに用い、診断を確定できるものではありません。陽
性と判定された場合は、GC/MS 等でご確認ください。
3.ジヒドロコデイン及びリン酸コデインを含む医薬品を服用した患者尿は、本品のモルヒネ系
麻薬検出ゾーンで偽陽性となることがあります。医薬品の服用及び当該成分配合の有無をご
確認ください。
4.マオウを含む感冒薬等の医薬品またはマオウあるいはマオウメタボライト成分を含有するナ
チュラルハーブや自然食品を摂取した患者の尿は、本品の覚せい剤検出ゾーンで偽陽性とな
ることがあります。該当製品の服用の有無をご確認ください。
【全般的注意】
1.本品は体外診断用医薬品です。これ以外の目的には使用しないでください。
2.診断の際には、他の関連する検査結果や臨床症状等に基づいて総合的に判断してください。
3.添付文書以外の使用方法については保証をいたしかねます。
【形状・構造等(キットの構成)】
本キットは次の試薬より構成されています。
(1)テストデバイス
1デバイス中
薬物感作金コロイド錠(1錠)、モノクローナル抗体(マウス)錠(1錠)、モノクローナル抗
体(マウス)固定メンブラン(1ストリップ)、緩衝剤錠(1錠)及び発泡剤
(2)洗浄液
上記試薬の他、ピペット及びピペットチップが添付されています。
【使用目的】
尿中の乱用薬物(フェンシクリジン類、ベンゾジアゼピン類、コカイン系麻薬、覚せい剤、大麻、モ
ルヒネ系麻薬、バルビツール酸類及び三環系抗うつ剤)の検出
-1-
PN: 26295
千葉県松戸市松飛台357 TEL 047 3
5750
販売元
〒651-0073 神戸市中央区脇浜海岸通1丁目5番1号 TEL(078)265-0500(代)
-12-
PN: 26295
【測定原理】
トライエージDOAは金コロイド粒子免疫法により8種類の乱用薬物及びその主要代謝産物を検出しま
す。すなわち、金コロイド粒子表面に化学的に標識した薬物と尿中に存在する薬物が、試薬として加え
た抗体の結合部位を奪い合う競合的結合免疫学的測定(Ascend Multi Immunoassay)です。
まずテストデバイスの反応カップ中で尿試料を短時間インキュベーションします。反応カップ中には
各薬物に対するモノクローナル抗体(錠)と各薬物を固定した8種の金コロイド(錠)が入っています。
試料中に薬物が存在した場合、最初のインキュベーションの間に尿試料でこの錠剤を溶解し、試料中
の薬物が抗薬物抗体と結合します。残りの抗体は、試薬として加えてある薬物感作金コロイド粒子の薬
物サイトをマスクしますが、抗体を消費しているので薬物サイトは一部残ります。一方、試料中に薬物
がない場合は金コロイドの薬物サイトは完全にマスクされます。
次に反応混合液を薬物検出ゾーンのメンブランに移します。薬物サイトが残っている金コロイド粒子
があれば、メンブラン上に固定されているモノクローナル抗体に結合します。そしてメンブランを洗浄
し結合していない金コロイド粒子などを除いて背景を明確にさせると、メンブラン上の抗体に結合した
金コロイド粒子だけがバンドとして残ります。
陽性検体は特定の薬物名に相当する薬物検出ゾーンにバンドが認められ、陰性検体では薬物検出ゾー
ンにバンドは認められません。デバイスの検出反応が正常に行われたかどうかをチェックするために、
コントロール表示ゾーン(CTRL POSとCTRL NEG)が設けてあります。
反応カップ
CTRL
NEG
TCA
BAR
OPI
THC
AMP
COC
BZO
CTRL
POS
反応カップカバー
PCP
10
M
IN
薬物検出ゾーン
検出領域
【操作上の注意】
1.検体に尿以外のものを使用しないでください。
2.試薬・尿検体の汚染に注意してください。
3.尿を未使用のガラス製またはプラスチック製の容器に採取してください。すぐに検査をしないと
きは、2∼8℃で冷蔵保存してください。冷蔵保存は最長2日間とし、それを超える場合は検体
を−20℃以下で凍結させて保存してください。
4.保存した検体は常温(15∼25℃)に戻した後、十分撹拌してから検査してください。
5.大量の粒子物質を含んでいる検体は遠心分離するか静置して上清又は上澄みを使用してくださ
い。
6.尿検体に漂白剤、洗剤などが混入していると、分析方法に関係なく、正しい結果が得られないこ
とがあります。尿検体に混和物の存在が疑われる場合は、別の検体を入手し再検査してくださ
い。特に、漂白剤(次亜塩素酸塩)等の強酸化物は、検体中の分析対象物を酸化し、分析方法に
関係なく検出できる対象物の濃度を下げることになります。
7.尿の通常pH(4∼9)、尿中の塩、糖、蛋白、クレアチニン、アスコルビン酸、ヘモグロビン等
は、生理的にありうる高濃度までは影響はありませんが、ウロビリノーゲン 5 Ehrlich単位以上や
ビリルビン50mg/dLを超える場合は色素のため判定が不能になることがあります。
8.検体に加えられた防腐剤(NaF、NaN3、流動パラフィン、トルエン)は、測定に影響を与えませ
ん。
9.三環系抗うつ剤は検体をガラス容器、抗凝固剤および分離剤入りの採血管に入れて保存すると、
吸着されて陰性の結果になることがあります。また、テトラヒドロカンナビノールは、検体をプ
ラスチック容器中で保存すると吸着されて陰性の結果になることがあります。
-2-
PN: 26295
-11-
PN: 26295
【用法・用量(操作方法)】
本キットをご使用になる前に必ず使用上又は取り扱い上の注意をお読みください。
1.試薬の調製方法
テストデバイス及び洗浄液はそのまま使用します。冷蔵庫に保存していた場合は常温(15∼
25℃)に戻した後使用します。
2.測定(操作)法
①テストデバイスを袋から取り出し、被検体名を記入して反応カップのカバーをはずします。
注)この時3つのビーズがカップ内にあることを確認してください。
CTRL
NEG
TCA
BAR
OPI
THC
AMP
COC
BZO
PCP
CTRL
POS
10
M
IN
②ピペットで検体140μLを反応カップに加えます。
③15∼25℃で10分間反応させます。
④新しいチップに交換した、ピペットを使い、反応カップ中の混合液の全量を、マーク位置
CTRL
NEG
TCA
BAR
OPI
THC
AMP
COC
BZO
PCP
CTRL
POS
CTRL
NEG
TCA
BAR
OPI
THC
AMP
COC
BZO
PCP
CTRL
POS
10
10
M
M
IN
IN
(CTRL POSとPCPの間)からメンブラン上に移します。
⑤液がメンブランに完全にしみこんだ後、洗浄液を3滴、薬物検出ゾーンの中央部から滴下しま
す。
⑥完全にしみ込んだ後、薬物検出ゾーン内を観察し、バンドの有無を5分以内に読み取ります。
-3-
PN: 26295
National Psychopharmacology Lab. , Knaxville, Tennessee, ) : Evaluation of a Colloidal Metal Immunoassay Device for the Detection of Tricyclic Antidepressants in Urine. Clinical Toxicology, Vol. 35
77-82 (1997)
-10-
PN: 26295
【測定結果の判定法】
CTRL
POS
1.判定法
① CTRL NEGゾーンを読み取ります。検出反応が有効な場合はここにはバンド
が認められません。
万一、バンドが認められた場合は新しいデバイスを用いてもう一度試験
してください。再試験でもバンドが現れた場合には、別の検体を採取して
新しいデバイスで試験してください。別検体でも同じ結果が得られた場合
には、シスメックス株式会社までご連絡ください。
② CTRL POSゾーンを読み取ります。検出反応が有効な場合はここにバンドが
認められます。
バンドが認められない場合はデバイスを破棄し、新しいデバイスを使っ
PCP
BZO
COC
AMP
THC
OPI
BAR
TCA
CTRL
NEG
てもう一度試験してください。再試験でもバンドが現れない場合には、別
の検体を採取して新しいデバイスで試験してください。別検体でも同じ結
果が得られた場合には、シスメックス株式会社までご連絡ください。
③ 薬物検出ゾーンを読み取ります。
薬物検出ゾーン内にバンドが認められたとき:
陽性と判定
薬物検出ゾーン内にバンドが認められなかったとき:
陰性と判定
注)陽性と判定された場合は、GC/MS等で確認してください。
CTRL
POS
PCP
BZO
COC
AMP
THC
OPI
BAR
TCA
CTRL
NEG
2.判定上の注意
①ジヒドロコデイン及びリン酸コデインを含む医薬品を服用した患者尿は、本品のモルヒネ系麻
薬検出ゾ−ンで偽陽性を示すことがあります。当該医薬品の服用の有無をご確認ください。
②マオウを含む感冒薬等の医薬品を服用した患者の尿は、服用後12時間∼24時間において、本品
の覚せい剤検出ゾーンで偽陽性を示すことがあります。また、マオウあるいはマオウメタボラ
イト成分を含有するナチュラルハーブや自然食品を摂取した患者の尿でも偽陽性を示すことが
あります。該当製品の服用の有無をご確認ください。より確実な検査結果を得るには、特定化
された別の化学分析方法でご確認ください。
③反応カップ内で10分以上は決して反応させないでください。10分以上反応させると陽性検体を
陰性と誤判定することがあります。
④読み取りは必ず5分以内にしてください。5分以上放置すると薬物検出ゾーンが全体的にピンク
色になり、読み取りが不可能になることがあります。
※※ ⑤CTRL POS ゾーンのバンドは、検出反応が有効であることを示していますが、各薬物ゾーンの
バンドの色強度の目安ではありません。
-4-
PN: 26295
①本テストデバイスは、開封後1時間以内に使用してください。
②外箱のロット番号の異なる試薬を混合又は組み合わせて使用しないでください。
③使用期限が切れたものは使用しないでください。
-9-
PN: 26295
【臨床的意義】
本邦における医薬品摂取事故の発生件数は、日本中毒情報センターによる1992年の統計調査によ
れば、約6000件で、毎年増加の傾向にあります1)。一般的には、中毒起因物質として家庭用品が最
も多く、2番目に医薬品類となっています。しかし、高次救急医療施設に搬入される重症患者の場合
は、医薬品中毒が最も多いという結果が得られています。1998年の黒川の報告によると、1996年の
1年間に3次救急医療施設131施設に搬入された中毒患者の中毒起因物質の約半数が薬物・医薬品で
あり、薬物中毒の多くが自殺目的の薬物の大量服用によるものでした2)。また近年は、麻薬や覚せ
い剤などの不法薬物の乱用が一般市民さらに未成年者にも蔓延しつつあり、重大な社会問題となっ
ています。
一方、救急医療施設における薬物分析の臨床的有用性がますます重要視されています。すなわ
ち、病院等に搬入された患者から採取した血液や尿から直ちに中毒起因物質の有無を確定できれ
ば、速やかに適切な治療を行うことが可能となること、また、迅速な薬物スクリーニングは、重症
の意識障害を起こしている患者にとって非常に重要であること等が指摘されています3)、4)。しか
し、従来の高速液体クロマトグラフィーやガス・クロマトグラフィー/質量分析計(GC/MS)を用い
た薬物分析法は測定に数時間を要するため、検査結果を治療に役立たせるには無理がありました。
また比較的短時間内に結果が得られる免疫学的スクリーニング法についても、特別な測定機器が必
要であったり、操作が複雑であったりするため、救急医療現場にとって充分満足出来るものではあ
りませんでした5)。
米国バイオサイト社(現:Alere San Diego, Inc.)では、これらの救急医療の要望に答え得る薬物
一次スクリーニング法について検討を重ねた結果、金コロイド粒子を用いた新規な競合的結合免疫
学的測定法の開発に成功しました。そしてそれを応用することにより、簡便かつ迅速で特別な機器
を必要とせずに、フェンシクリジン類(PCP)、ベンゾジアゼピン類(BZO)、コカイン系麻薬
(COC)、覚せい剤(AMP)、大麻(THC)、モルヒネ系麻薬(OPI)、バルビツール酸類(BAR)
及び三環系抗うつ剤(TCA)の8種類の尿中薬物群を同時に検出できる本キットを完成させました
6)、7)
。
[特徴]
①尿検体中の8種類の乱用薬物(フェンシクリジン類、ベンゾジアゼピン類、コカイン系麻薬、
覚せい剤、大麻、モルヒネ系麻薬、バルビツール酸類及び三環系抗うつ剤)及びその主要代謝
産物を検出します。これら8種類の結果を同時に出すことができます。
②それぞれの乱用薬物の代表的な代謝産物に対する特異的なモノクローナル抗体を使用していま
すので、高い特異性と感度を有しています。且つ乱用薬物の主要代謝産物をできるだけ多く検
出できるよう、金コロイド上の感作薬物とモノクローナル抗体の組み合わせを工夫していま
す。
③Ascend Multi Immunoassay と称する競合的結合免疫学的測定法であり、陰性陽性の境目が明確
です。
④意識障害があり薬物中毒が疑われる患者に対して、8種類の乱用薬物(フェンシクリジン類、
ベンゾジアゼピン類、コカイン系麻薬、覚せい剤、大麻、モルヒネ系麻薬、バルビツール酸類
及び三環系抗うつ剤)の使用の疑いをスクリーニングすることができます。
⑤本品は、尿中乱用薬物のスクリーニングに用い、診断を確定できるものではありません。陽性
と判定された場合は、GC/MS 等の確認試験でご確認ください。
-5-
PN: 26295
-8-
PN: 26295
【性能】
1.性能
(1)感度試験
・陽性管理尿を試料として操作したとき、薬物検出ゾーン内にバンドを認めます。
・陰性管理尿を試料として操作したとき、薬物検出ゾーン内にバンドを認めません。
(2)正確性試験
・陽性管理尿を試料として操作したとき、薬物検出ゾーン内の各々の薬物に対応した薬物検出
位置が陽性を示します。
・陰性管理尿を試料として操作したとき薬物検出ゾーン内の全ての薬物検出位置が陰性を示し
ます。
(3)同時再現性試験
・陽性管理尿及び陰性管理尿を試料として3回同時に操作したとき、それぞれ同一の結果を示
します。
(4)最小検出濃度
本キットは定性法です。尿検体中の薬物の濃度は定量できません。本キットでの代表的な
乱用薬物の最低検出濃度は表1のとおりです。
※※ 表1.薬物の最低検出濃度
記号
検出項目名
PCP
フェンシクリジン類
最低検出濃度
記号
検出項目名
25 ng/mL
THC
大麻 50 ng/mL
最低検出濃度
BZO
ベンゾジアゼピン類 300 ng/mL OPI
モルヒネ系麻薬 300 ng/mL
COC
コカイン系麻薬
300 ng/mL
BAR
バルビツール酸類 300 ng/mL
AMP
覚せい剤
1000 ng/mL
TCA
三環系抗うつ剤 1000 ng/mL (5)陰性を示す薬物
陰性を示す薬物とその濃度(試験により陰性を確認した最大濃度)を表2に示します。
表2.陰性を示す薬物と濃度
薬物名
ng/mL
薬物名
ng/mL
Carbromal
100000
Labetalol
100000
Cimetidine
100000
Mesoridazine
100000
Cyproheptadine
100000
Methohexital
100000
Dextromethorphan
100000
Orphenadrine
100000
Diphenhydramine
100000
Phenyltoloxamine
100000
Ecgonidine methyl ester
100000
Phensuximide
100000
Ephedrine, l-
100000
Pseudoephedrine, l-
100000
Ethosuximide
100000
Tramadol
100000
Tropine
100000
Zidovudine
100000
Fenfluramine
10000
Flurbiprofen
100000
-6-
PN: 26295
-5-
PN: 26295
(6)陽性を示す薬物と最低検出濃度
陽性を示す薬物と最低検出濃度を検出項目である薬物検出ゾーンごとに表3に示します。
なお、*印は分類上検出項目には含まれませんが、当該薬物検出ゾーンにおいて偽陽性を示す
薬物です。
表3.陽性を示す薬物と最低検出濃度
薬物名
ng/mL
薬物名
フェンシクリジン類(PCP)
Ethycyclidine(PCE)
500
ng/mL
Temazepam glucuronide
500
Triazolam
400
Phencyclidine
25
コカイン系麻薬(COC)
1-Phenyl-cyclohexyl pyrrolidine(PCPy)
50
Benzoylecgonine
2-Thienyl-cyclohexyl piperidine(TCP)
25
Cocaethylen
2-Thienyl-cyclohexyl pyrolidine(TCPy)
125
Ecgonine
2-Thienyl-cyclohexyl morphorine(TCM) 5000
覚せい剤(AMP)
ベンゾジアゼピン類(BZO)
d-Amphetamine
300
100000
15000
650
Alprazolam
450
l-Amphetamine
Alprazolam glucuronide
400
d-Methamphetamine
1000
Bromazepam
400
l-Methamphetamine
30000
Chlordiazepoxide
40000
1250
3,4-Methylenedioxyamphetamine(MDA)1200
Clobazam
700
3,4-Methylenedioxymethamphetamine (MDMA) 2000
Clonazepam
350
Methylendioxyethylamphetamine(MDEA)
Clorazepate
5000
Phenethylamine*
750000
Demoxepam
2000
Ranitidine*
500000
2500
Diazepam
350
マオウエキス*
Estazolam
300
大麻(THC)
Flunitrazepam
350
11-nor-9-carboxyΔ9-tetrahydro- cannabinol
Flurazepam
450
モルヒネ系麻薬(OPI)
Halazepam
750
6-Acetylmorphine
400
Hydroxyethyl flurazepam
350
Codeine
300
α-hydroxy-Alprazolam
400
Diacetylmorphine
400
α-hydroxy-Triazolam
700
Dihydrocodeine
300
Lorazepam
550
Ethylmorphine
400
Lorazepam glucuronide
400
Hydrocodone
500
Nitrazepam
750
Hydromorphone
Nordiazepam
300
Meperidine
Nordiazepam glucuronide
300
Morphine
Oxazepam
700
Oxazepam glucuronide
800
Temazepam
550
(注)
50
500
75000
300
(注)マオウエキス配合の感冒薬を服用した患者の尿は、服用後12時間から24時間においてAMPゾー
ンで偽陽性を示すことがありますが、マオウの主成分(Ephedrine、 Pseudoephedrine)は偽陽性を示
しません。また、マオウあるいはマオウメタボライト成分を含有するナチュラルハーブや自然食品を
摂取しても同様の結果になる場合があります。 【測定結果の判定法】をご覧ください。
-7-
PN: 26295
-4-
PN: 26295
表3.陽性を示す薬物と最低検出濃度(つづき)
薬物名
ng/mL
薬物名
ng/mL
三環系抗うつ剤(TCA)
モルヒネ系麻薬(OPI)続き
Amitriptyline
490
Morphine-3β-glucuronide
1000
Nalorphine
2500
Chlorpromazine*
50000
Oxycodone
20000
Chlorprothixene*
12500
Oxymorphone
40000
Clomipramine
4000
Cyclobenzaprine*
2000
Desipramine
1000
Doxepin
1750
2000
Thebaine
バルビツール酸類(BAR)
Allobarbital
300
Aminoglutethimide*
Iminostylben (Carbamazepin Metabolite)* 75000
10000
Amobarbital
300
Imipramine
Aprobarbital
300
Maprotiline*
500
Nordoxepin
300
Nortriptyline
Butalbital
300
Perphenazine*
40000
Cyclobarbital
300
Phenothiazine*
60000
Cyclopentobarbital
300
Promazine*
10000
300
Protriptyline
Phenobarbital
400
Thiothixene*
20000
Secobarbital
300
Trimipramine
3500
Talbutal
300
Barbital
Butabarbital
Pentobarbital
1000
25000
2000
1000
2000
(7)臨床性能試験
各薬物に対するトライエージDOAの感度及び特異性はガス・クロマトグラフィー/質量分
析計(GC/MS)或いは薄層クロマトグラフィー(TLC)を使用して評価しました。試験結果は
以下のとおりです。この結果はバイオサイト社(現:Alere San Diego, Inc.)がFood and Drug
Administration(米国食品医薬品局)に提出した資料をもとにしています。
フェンシクリジン類(PCP)
トライエージDOA
陽性(+)
陰性(−)
大麻(THC)
GC/MS
トライエージDOA
陽性(+)
陰性(−)
52
0
陽性(+)
0
100
陰性(−)
GC/MS
陽性(+)
陰性(−)
70
0
0
101
感度
100.0%(52/52)
感度
100.0%(70/70)
特異性
100.0%(100/100)
特異性
100.0%(101/101)
-8-
PN: 26295
-3-
PN: 26295
ベンゾジアゼピン類(BZO)
トライエージDOA
モルヒネ系麻薬(OPI)
GC/MS
陽性(+)
73
陽性(+)
☆☆
5
☆
陰性(−)
トライエージDOA
陰性(−)
1
陽性(+)
陰性(−)
115
GC/MS
陽性(+)
陰性(−)
56
0
0
100
感度
98.6%(73/74)
感度
100.0%(56/56)
特異性
95.8%(115/120)
特異性
100.0%(100/100)
コカイン系麻薬(COC)
トライエージDOA
バルビツール酸類(BAR)
GC/MS
陽性(+)
陰性(−)
51
0
0
100
陽性(+)
陰性(−)
トライエージDOA
陽性(+)
陰性(−)
GC/MS
陽性(+)
陰性(−)
56
0
0
100
感度
100.0%(51/51)
感度
100.0%(56/56)
特異性
100.0%(100/100)
特異性
100.0%(100/100)
覚せい剤(AMP)
トライエージDOA
三環系抗うつ剤(TCA)
GC/MS
陽性(+)
陽性(+)
67
陰性(−)
0
感度
特異性
トライエージDOA
陰性(−)
☆☆☆
陽性(+)
1
112
TLC
陽性(+)
陰性(−)
206
陰性(−) 1
☆☆☆☆
0
118
100.0%(67/67)
感度
99.5%(206/207)
99.1%(112/113)
特異性
100.0%(118/118)
※※GC/MS法又はTLC法とトライエージDOA法とで不一致を示す検体のGC/MS法測定値は以下のとおり
です。
①ベンゾジアゼピン類測定
トライエージDOA陰性、GC/MS陽性: 313 ng/mL
☆
トライエージDOA陽性、GC/MS陰性: 255、273、0、248、289 ng/mL
☆☆
②覚せい剤測定
トライエージDOA陽性、GC/MS陰性: 905 ng/mL
☆☆☆
③三環系抗うつ剤測定
トライエージDOA陰性、TLC陽性:(TLCがNortriptylineを検出したと考えられます。)
☆☆☆☆
【使用上又は取り扱い上の注意】
1.取扱い上(危険防止)の注意
①尿検体は感染の危険性を考慮して取り扱ってください。
②本キット中の洗浄液にはアジ化ナトリウムが含まれていますが、法的には毒物として取り扱われ
ません。もし誤って目や口に入ったり、皮膚に付着した場合は、水で十分に洗い流すなどの応急
措置を行い、必要があれば医師の手当てを受けてください。
2.使用上の注意
①本テストデバイスは、開封後1時間以内に使用してください。
②外箱のロット番号の異なる試薬を混合又は組み合わせて使用しないでください。
③使用期限が切れたものは使用しないでください。
-9-
PN: 26295
9.三環系抗うつ剤は検体をガラス容器、抗凝固剤および分離剤入りの採血管に入れて保存すると、
吸着されて陰性の結果になることがあります。また、テトラヒドロカンナビノールは、検体をプ
ラスチック容器中で保存すると吸着されて陰性の結果になることがあります。
-2-
PN: 26295
3.廃棄上の注意
①アジ化ナトリウムは、鉛や銅と反応して爆発性物質を生成する危険性がありますので、廃棄の
際には大量の水と共に流してください。
※※ ②使用済みのテストデバイス、検体に接触した器具などは感染の危険があるものとして、オート
クレーブ(121℃、20分以上)などで滅菌するか、又は次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素濃度
1,000ppm)に1時間以上浸すなどの処理すること。
※※ ③使用後の本品を廃棄する場合には、廃棄物に関する規定に従って医療廃棄物又は産業廃棄物な
ど区別して処理すること。
※※ ④検体がこぼれた場合には、消毒剤を使用してじゅうぶんに拭き取ること。
【貯蔵方法、有効期間】
貯蔵方法: 1∼30℃
有効期間: 24カ月
【包装】
品番
製商品名
構成試薬
包装
19402
トライエージDOA
テストデバイス
洗浄液
25デバイス
8mL×1
25テスト
19403
トライエージDOA
テストデバイス
洗浄液
10デバイス
8mL×1
10テスト
【参照文献】
1.新谷茂、遠藤容子、岩本千鶴、島津恵子、盛智恵子、窪田愛恵、酒井タカ子:最近の医薬品摂取
事故発生状況、中毒研究、7:407-416、1994
2.黒川顕(日本医科大学):3次救急医療施設における急性医薬品中毒の実態。第19回日本中毒学
会総会・学術委員会(所沢)講演抄録、44、1997
3.清田和也、澤野誠、濱邊祐一(東京都立墨東病院)、稲川博司、西田昌道、鈴木聡、小野一之、
前川和彦(東京大学付属病院):救急患者における薬物スクリーニング検査の有用性について、
第1回日本臨床救急医学会総会プログラム・抄録集、日本臨床救急医会雑誌、第1巻第1号、
1998
4.近藤留美子、相馬一亥、浅利靖、上條吉人、向山勲、武田昭、島田慈彦、大和田隆、西川隆(北
里大学):中毒患者治療における中毒物質分析の有用性、第1回日本臨床救急医学会総会プログ
ラム・抄録集、日本臨床救急医学会雑誌、第1巻第1号、1998
5.犬塚祥、林田真喜子、仁平信、大野曜吉、益子邦洋、山本保博、大塚敏文:救急施設における薬
物スクリーニング検査としてのEMIT法の有用性、日救急医会誌、7、741∼748、1996
6.Kenneth F. Buechler, et. al. (Biosite Diagnostics Inc. , San Diego, CA) : Simultaneous Detection of
Seven Drugs of Abuse by the Triage Panel for Drugs of Abuse. Clinical Chemistry, Vol. 38, No. 9,
1678-1684, 1992
7.Alphonse Poklis et. al. (Medical College of Virginia, Virginia Commonwealth University, Richmond,
National Psychopharmacology Lab. , Knaxville, Tennessee, ) : Evaluation of a Colloidal Metal Immunoassay Device for the Detection of Tricyclic Antidepressants in Urine. Clinical Toxicology, Vol. 35
77-82 (1997)
-10-
PN: 26295
-1-
PN: 26295
【お問合せ先】
主要文献の内容、その他ご質問等は、下記にお問い合わせください。
シスメックス株式会社CSセンター
〒651-2241 神戸市西区室谷1丁目3番地の2
TEL 0120-413-034
-11-
PN: 26295
※ 製造販売元
アリーア メディカル株式会社
千葉県松戸市松飛台357 TEL 047-311-5750
販売元
〒651-0073 神戸市中央区脇浜海岸通1丁目5番1号 TEL(078)265-0500(代)
-12-
PN: 26295
Fly UP