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地域情報化計画 全文
多可町地域情報化計画 平成19年3月 地域情報化計画の策定にあたって 3町が合併して多可町が誕生し、 1年4ヵ月が経過いたしました。 当初は小さな合併と思った多可町の 発足でしたが、3つの区それぞれが 優れた個性と特性を有しており、 3つの町の大きな魅力の合併であった と思うところであります。 高度情報社会を迎え、国において 世界最先端の IT 国家になることを 目指して様々な施策が行われていますが、 多可町の地域情報化については、旧3町 での取組みに差異があり、どのような方式でサービスを統一していくべきか、 その情報通信システムの構築が求められる中、住民サービスの質的向上、情報 発信力の強化等を基本目標に「多可町地域情報化計画」を策定いたしました。 計画では、自主放送番組を充実させるとともに地上波デジタルへのスムーズ な移行、そしてインターネットの高速化を目指し、その整備運営には民間サー ビスをできる限り活用することにより、情報の共有化を図り、行政と住民のコ ミュニケーションを活発化させ「心の合併」へとつなげていきます。 この計画の策定にあたり、多大なご尽力をいただきました地域情報化検討委 員会委員の皆さんをはじめ、貴重なご意見をいただきました町民の皆さんに心 からお礼申し上げますとともに、本計画の推進にあたりなお一層のご理解とご 協力を賜りますようお願い申し上げます。 平成19年3月 多可町長 戸 田 善 規 目次 地域情報化計画 第 1 章 情報化計画の位置づけ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 第 2 章 地域情報化の施策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 第 3 章 多可町の地域概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 第 4 章 多可町における地域情報化の基本方針・・・・・・・・・・・・・・・ 14 第 5 章 地域の現状と課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18 第6章 地域情報化推進のシステム管理運営と体制・・・・・・・・・・・・・ 34 第7章 助成制度と今後のスケジュール・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 48 用語解説・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 55 参考資料 第1章 第1章 情報化計画の位置づけ 情報化計画の位置づけ 情報化計画策定の概要 我が国の情報通信技術(IT*1)基本戦略は、e-Japan 戦略*2がもとになったも ので、平成12年11月に決定された。その戦略は「すべての国民が情報通信技術(I T)を積極的に活用し、その恩恵を最大限に享受できる知識創発型社会の実現に向け て、早急に革命的かつ現実的な対応を行わなければならない」とし、世界最先端のI T国家となることを目指したものである。 また、平成18年1月に同戦略本部にて「IT新改革戦略」が策定され、「201 0年までにITによる改革を完成し、我が国は持続的発展が可能な自立的で、誰もが 主体的に社会の活動に参画できる協働型のIT社会に変貌する」とし、新たな取組を 行っている。 しかし現実問題として、条件不利地域においては、まだまだ情報化における整備・ 体制が整っていないというのが現状である。そのため、デジタルデバイド(情報格差) が是正されず、地域外格差のみならず、地域内格差までもが発生し、大きな問題とな っている。 この問題を解決するため、情報基盤を整備し e-Japan 戦略にあるように、 「すべての国民がITを積極的に活用し、その恩恵を最大限に享受できる」社会を目 標に具体的な施策を行っていくべきと考えられる。 また、単に情報基盤の整備を行うだけでなく、情報リテラシー*3や情報の双方向化 等を考慮し情報基盤の整備に取組むことを地域情報化と考えられる。例えば、行政の みが情報の発信を行い、住民のみが受信を行うのではなく、双方向で情報を受発信し、 情報の共有化を図り、行政と住民のコミュニケーションを促すことを含めることが、 地域情報化と言えると思われる。 地 域 情 報 化 ハ ー ド 面 ソ フ ト 面 情報基盤の整備 情報の双方向化 民家 CATV局 情報のバリアフ リー化 等 庁舎 *1:IT(Information Technology)用語解説参照。 *2:国の高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部で決定された。用語解説参照。 *3:情報を使いこなす能力のこと。用語解説参照。 -1 - 第1章 情報化計画の位置づけ 上記の視点を基に、多可町の情報化推進にかかる基本的な方向性を示すため、「多可 町地域情報化計画」を策定する。 なお、本計画は、平成17年1月策定の新町建設計画をもとに多可町の地域情報化 の方向性を示すとともに、計画策定の主眼として、以下の2つを挙げる。 高度情報化社会に対応した地域情報ネットワークを構築するための情 高度情報化社会に対応した地域情報ネットワークを構築するための情 報基盤整備を通じ、テレビ難視聴やブロードバンド環境の改善などの 報基盤整備を通じ、テレビ難視聴やブロードバンド環境の改善などの 情報格差の是正。 情報格差の是正。 情報通信網の整備による情報共有や福祉・医療・セキュリティー 情報通信網の整備による情報共有や福祉・医療・セキュリティー などサービスの充実を図ることによる町民サービスの充実。 などサービスの充実を図ることによる町民サービスの充実。 地域情報化で明示する情報(放送・通信)技術は、様々な地域課題(地上デジタル 放送の受信〈難視聴〉、大容量・高速化インターネットの利用、携帯電話不通地域、 地域経済の活性化、行政事務のIT化など)を改善・解決する手段となるものであり、 地域の情報化を積極的・計画的に推進することを目的に、地域情報化計画を策定する。 -2 - 第1章 情報化計画の位置づけ 位置付け 新町建設計画 多可町の現状 と課題 住民 関連 ニーズ 諸計画 多可町地域情報化計画 目標期間 平成17年度(2005年度)~平成27年度(2015年度)のおおむね10年 間とし、新町建設計画等諸問題等の必要に応じて内容を見直す。 -3 - 第2章 第2章 2.1 地域情報化の施策 地域情報化の施策 国の情報化施策 (1)IT 新戦略等の概要 我が国は、社会の大変革に向けた IT 基盤の整備に取り組むため、高度情報通信ネ ットワーク社会推進戦略本部(IT 戦略本部)を立ち上げ、高度情報通信ネットワー ク社会形成基本法(IT 基本法)の制定や「e-Japan 戦略」の策定を行い、IT 戦略 本部のリーダシップの下、「5 年以内に世界最先端の IT 国家になる」ことを目標に、 IT 革命への本格的な取組を開始した。 平成 13 年 1 月に決定された「e-Japan 戦略」では、「超高速ネットワークイン フラ整備及び競争政策」、「電子商取引」、「電子政府の実現」、「人材育成の強化」の 4 つの重点政策があり、IT 革命の実現に向けて官民を上げて集中的な取組を行った。 平成 15 年 7 月に策定された「e-Japan 戦略Ⅱ」では、e-Japan 戦略で整備さ れた IT 基盤を活かして、先導的な取組による IT 利活用の推進として 7 つの分野「医 療」、「食」、「生活」、「中小企業金融」、「知」、「就労・労働」、「行政サービス」を挙 げて取組を行った。 平成 16 年 2 月に展開された e-Japan 戦略Ⅱ加速化パッケージでは、アジア等 IT 分野の国際戦略、セキュリティ政策*4の強化、コンテンツ政策*5の推進、IT 規制 改革の推進・評価、電子政府・電子自治体の推進など、政府として取り組むべき重 点施策を明らかにして、利用者の視点を重視するとともに、各府省の連携を一層強 化し、その推進を図った。 これら「e-Japan 戦略」の 5 年間で、インフラ整備においても利用者のレベル においても世界最高水準となり、最先端のマーケットと技術環境を有する世界最先 端の IT 国家となり、特に基礎整備に関しては、第 1 段階は終了である。 また、総務省では e-Japan 戦略を受けて平成 16 年 12 月に「u-Japan 政策* 6 」を策定した。 u-Japan 政策は、インフラ整備と利活用促進を軸として 3 つの方向に展開され ている。 *4:e-Japan戦略Ⅱ加速化パッケージの施策の一つ。用語解説参照。 *5:e-Japan戦略Ⅱ加速化パッケージの施策の一つ。用語解説参照。 *6:u-Japan とは、ユビキタスネットワークが実現された社会のこと。用語解説参照。 -4- 第2章 地域情報化の施策 ○「ユビキタス*7ネットワーク整備」 ナローバンド *8 からブロードバンド *9 へと整備されつつあるものをユビキタ スネットワークに進化させる。 ○「ICT*10 利活用の高度化」 我が国が抱えている様々な問題(少子高齢化問題、若年者や女性の雇用問題、 地球環境問題等)を、ICT の高度な利活用によって解決を図るため、ICT の高度 利用の環境整備をする。 ○「利用環境整備」 ICT 利用の利便性に伴い不都合(不正アクセス、ウィルス等)な面も存在する。 これらのセキュリティの確保を重要課題として、今後発生すると予想される課題 を整理する。 これらのユビキタス社会を、日本が先駆的に実現させることで、2010 年には フロントランナー*11 として世界の ICT 利活用を先導することが u-Japan の最 終目標である。 そこで、IT 戦略本部は「e-Japan 戦略」の新たな IT 戦略として、平成 18 年 1 月 19 日に「IT 新改革戦略」を策定した。IT の特性を利用者視点に立って有効 に使い、国民生活及び産業競争力の向上に努めるとともに、日本社会の抱える大 きな社会的課題を改革していくことに取り組み、その成果を世界に向けて発信し ていくべきであり、国内のそうした姿の実現を目指して、そして世界の IT 革命を 先導するフロントランナーとして、アジアを中心とする共存共栄の国際社会づく りに貢献して、2010 年度には自立的で、誰もが主体的に社会の活動に参画でき る協働型の IT 社会に推進していく予定となっている。 また、平成18年7月26日にIT新改革戦略「重点計画2006」が策定さ れた。IT新改革戦略「重点計画2006」は平成18年、IT新改革戦略の目 標の実現に向けて、重点的かつ効果的な計画とするため、戦略のそれぞれの分野 ごとに、実際の施策展開を進めるにあたっての基本とすべき考え方を整理してい る。 そして、平成18年8月に総務省から「次世代ブロードバンド戦略2010」 が策定された。これは、「u-Japan 政策」や「IT新改革戦略」の方針を受けて、 *7:いたるところで利用できるような環境を指す。用語解説参照。 *8:ナローバンドとしては、アナログ電話回線、ISDNなどがあげられる。用語解説参照。 *9:光ファイバなどを利用した高速で大容量の通信回線をいう。用語解説参照。 *10:ICT(Information & Communications Technology)用語解説参照。 *11:日本が世界の ICT 利活用で先頭に立って引っ張ることを意味している。用語解説参照。 -5- 第2章 地域情報化の施策 2010年度へ向けたブロードバンド地域の解消等の整備目的、ロードマップの 作成等の整備の基本的な考え方、官民の役割分担、関係者による推進体制のあり 方を明らかにするものである。 表 2-1 IT 新改革戦略と u-Japan 政策の関係 政策推進主体 IT 戦略本部 総務省 政策名 IT 新改革戦略 u-Japan 政策 目標年度 2010 年 2010 年 目的・目標 IT 改革を完成し、日本が持続的発展 の可能な自立的で、誰もが主体的に社 会の活動に参画できる協働型の IT 社 会に変貌すること。 世界最先端の ICT 国家として先 導すること。 e-Japan IT 戦略本部による「e-Japan 戦略Ⅱ」 戦略との関係 から継続してきた、最新の IT 政策。 図 2-1 IT戦略 本部 IT 戦略本部が「e-Japan 戦略Ⅱ」 で推進するユビキタスネットワ ークの形成に向けた今後の展開 に貢献するための総務省の IT 政 策。 IT 国家戦略の流れ e-Japan戦略 (2001年1月) e-Japan戦略Ⅱ (2003年7月) IT国家達成への重 点施策の明確化 IT利用・活用重視 IT基盤整備 IT新改革戦略 (2006年1月) e-Japan戦略Ⅱ加速化 パッケージ(2004年2月) ITの構造改革力の追求 世界のIT革命を先導す るフロントランナー ★IT基本法 ★IT戦略本部設置 e-Japan重点計画2003 (2003年6月) e-Japan重点計画2004 (2004年6月) 自立的IT社会の実現 e-Japan重点計画2002 (2002年6月) IT新戦略重点計画2006 (2006年7月) e-Japan重点計画 (2001年3月) 総務省 2001 次世代ブロードバンド 戦略2010 (2006年8月) 従来の総務省のIT政策 2003 「u-Japan」政策 2004年~2010年 2004 -6- 2006~ 2010(目標) 第2章 2.2 地域情報化の施策 県の情報化施策 (1)ひょうご IT 新戦略の概要 兵庫県では、情報通信基盤の整備・県民生活の情報化・産業の情報化・行政の情報 化を図るために、平成 13 年 2 月に【ひょうご IT 戦略】を策定し「県民誰もが IT 革 命の成果を享受できる地域社会の実現」を目標に、県域の基幹的な情報通信基盤であ る兵庫情報ハイウェイの整備をはじめ、県民生活、産業、行政の各分野の情報化の推 進に取り組んできた。 平成 16 年 2 月には、【ひょうご IT 戦略】を引き継いだ【ひょうご IT 新戦略】を策 定し、情報基盤の整備に重点を置いて取り組んできた前戦略を今回の新戦略では、情 報基盤の活用に重点をおいて展開されている。また、平成 16 年度~平成 18 年度の 三ヵ年計画の中での最後を迎える【平成 18 年度ひょうご IT 新戦略】の取り組みは、 今までの取り組みの集大成となる他、平成 19 年度以降の新たな情報化施策につなげ る大事なものとなる。 【平成 18 年度ひょうご IT 新戦略】では、以下の 5 つの大きな取り組みを挙げてい る。 -7- 第2章 図 2-2 ① 地域情報化の施策 平成 18 年度ひょうご IT 新戦略の取り組み コミュニテイの情報化 ITによる社会のユニバーサル化 ひょうご情報コミュニティづ くりの推進 ・ 「ユニバーサル社会づくり」地域実 践活動セミナーの開催 他 ・地域づくり活動情報システム 「コラボネット」の運用 他 コミュニティの情報化 県民との情報の共有化の推進 健康・医療の情報化の推進 ・県ホームページの全面リニュー アルによる情報発信の強化 他 ② ・広域災害・救急医療情報システム の運営 他 産業の情報化 研究開発の促進による次世代型 新産業の創出 知的コンテンツ産業の振興 ・新産業創出支援事業(新製品、 新技術創出)の実施 他 ・ITクリエイティブビレッジ事業 の実施 他 産業の情報化 縦貫型IT市場の形成 IT活用による先導的企業の創 出 ・兵庫キャンペーン(県内産資 材登録システムの充実)の実 施 他 ・ 創業等支援拠点ネットワーク 事業の実施 他 -8- 第2章 ③ 地域情報化の施策 自治体の情報化 電子自治体の全県的な展開 ・総合行政ネットワークの運用 他 自治体の情報化 行政運営の効率化 行政手続の電子化 ・庁内情報システムの最適化の実施 ・環境情報総合システムの維持運営 他 ④ ・自動車保有手続のワンストップ サービスの導入 他 情報化社会の人づくり ひょうごeースクール構想の推 進(学校の情報化) 高度なIT人材の育成 ・ネットデイによる学校の情報化 支援 他 ・創造的なIT人材の育成 他 情報化社会の人づくり 県民・企業・自治体における IT活用能力の向上 ITの活用による生涯学習活 動の支援 ・情報セキュリティ・リーダーの 養成 他 ・ 「新ひょうご図書館情報ネット ワークシステム」の構築 他 -9- 第2章 ⑤ 地域情報化の施策 情報の安全環境づくり 地域格差のない情報利用環境の 整備 情報セキュリティ先進県ひょ うごの実現 ・最新無線通話技術を活用した ブロードバンド実用化実験の 実施 他 ・情報セキュリティ総合対策の推進 情報の安全環境づくり 情報基盤の高度化 防災・防犯システムの高度化 ・兵庫キャンペーン(県内産資 材登録システムの充実)の実 施 他 表2-2 施策名 ・ ITを活用した安全・安心情報の 発信・共有(ひょうご防災ネット 他 情報通信環境の整備に係る県の動向 H13年 H14年 H15年 H16年 H17年 e-Japan戦略(H13年1月策定) H13年 H14年 ひょうごIT戦略 (H13年2月策定) 県のIT戦略 期間:H13年度~ H15年度 H15年 H19年 H20年 H21年 H22年 H21年 H22年 IT新改革戦略(H18年1月策定) 目標年次:H22年度 国のIT戦略 目標年次:H17年度 施策名 H18年 H16年 H17年 ひょうごIT新戦略 (H16年2月策定) 期間:H16年度~ H18年度 -10- H18年 H19年 H20年 ひょうごIT戦略Ⅲ (仮称) (H19年3月策定予定) 期間:H19年度~ H21年度 第3章 第3章 地域の概要 多可町の地域概要 多可町の地形・人口動向・産業動向 (1)地理的環境 多可町は、兵庫県の東播磨地域の内陸部に位置し、北は丹波市、朝来市、東は丹波 市、南は西脇市、加西市、西は神河町、市川町にそれぞれ接している。東西 13km、 南北 30km、総面積 185.15k㎡を有し、直線距離で神戸まで約 45km、大阪まで 70km の距離にある。 地勢的には、周囲を中国山脈(三国岳、千ヶ峰、笠形山、竜ヶ岳、篠ヶ峰など)の 山々に囲まれ、三国岳を源とする杉原川が加美区、中区の中央部を貫流し、笠形山を 源とする野間川が八千代区の中央部を南流して西脇市において県下最長の加古川と 合流して瀬戸内海に流れている。 気候は、瀬戸内気候の影響を受けて穏やかあるが、中国地方の背陵地帯として内陸 性気候の影響も受け、寒暖の差が比較的大きくなっている。 - 11 - 第3章 地域の概要 (2)人口 平成 17 年の国勢調査による当地域の人口は 24,296 人となっているが、昭和6 0年国勢調査人口 26,179 人以降、減少しており、昭和 60 年国勢調査と平成 17 年国勢調査の人口を比較してみると、1,883 人(約 7.2%)の減となっている。 一方世帯数は昭和 55 年 6,034 世帯から、平成 17 年国勢調査世帯数は 6,669 世帯 となり反対に増加している。昭和 55 年の国勢調査では世帯あたり 4.3 人となってい るが、平成 17 年国勢調査では 3.6 人と 0.7 人も減少している。 表3-1 人口の推移 【上段:人口、下段:世帯数】 地 区 中区 昭和 55 年 昭和 60 年 平成 12 年 平成 17 年 12,028 12,079 11,748 11,698 11,686 11,251 2,836 2,909 2,915 3,017 3,135 3,203 7,706 7,737 7,677 7,476 7,439 7,203 1,774 1,784 1,781 1,817 1,895 1,898 6,361 6,363 6,320 6,266 6,206 5,842 1,424 1,468 1,459 1,514 1,589 1,568 26,095 26,179 25,745 25,440 25,331 24,296 6,034 6,161 6,155 6,348 6,619 6,669 4.3 4.2 4.2 4.0 3.8 3.6 加美区 八千代区 計 人口/世帯数 平成 2 年 平成 7 年 また、年齢別 3 階層人口の推移をみると、多可町では平成 17 年の国勢調査にお ける老年齢人口の構成比率の全国平均 20.1%比べ、25.7%となっており、大きく 5.6 ポイントも上回っており、高齢化が進展していることが顕著になっている。 表3-2 年齢別3階層人口 全体 年少人口 生産年齢人口 老年人口 (0~14歳) (15~64歳) (65歳以上) 平成 12 年度 25,329 4,117 16.2% 15,417 60.9% 5,795 22.9% 平成 17 年度 24,220 3,741 15.4% 14,254 58.9% 6,225 25.7% 全国平均 13.7% 65.8% - 12 - 20.1% 第3章 地域の概要 (3)産業 平成 12 年の国勢調査による多可町の産業別人口を表3-3に示す。兵庫県では、 サービス業に従事する人が多いが、多可町では、製造業に従事する人が最も多い。 表3-3 産業別人口 総 多可町 数 0.34% 0% 0.03% 2,553,965 56,306 516 5,758 421 100% 2.20% 0.02% 0.23% 0.02% 率 F G H I 製造業 電気・ガス・ 熱供給・水 道 情報通信業 運輸業 926 4,588 37 46 439 7.72% 38.24% 0.31% 0.38% 3.66% 203,066 488,726 12,652 52,466 137,306 7.95% 19.14% 0.50% 2.05% 5.38% J K L M N 卸売・ 小売業 金融・ 保険業 不動産業 飲食店・宿 泊業 医療・福祉 多可町 兵庫県 鉱業 4.05% 率 率 漁業 100% 率 多可町 林業 4 多可町 率 農業 0 建設業 兵庫県 D 41 E 率 C 486 率 兵庫県 B 11,997 率 兵庫県 A 1,517 138 15 298 1,017 12.65% 1.15% 0.13% 2.48% 8.48% 472,936 64,896 42,721 131,783 233,699 18.52% 2.54% 1.67% 5.17% 9.16% O P Q R S 教育・学習 支援業 複合サービ ス事業 サービス業 (他に分類さ れないもの) 公務(他に 分類されな いもの) 分類不能の 産業 491 250 1,203 373 128 4.09% 2.08% 10.03% 3.11% 1.07% 121,504 25,742 363,503 81,572 58,392 4.75% 1.00% 14.23% 3.19% 2.28% - 13 - 第4章 第4章 地域情報化の基本方針 多可町における地域情報化の基本方針 多可町地域情報化の基本方針 (1)新町建設計画による基本方針 当町は、平成17年 11 月に中町・加美町・八千代町が合併して誕生した町である。 合併前に各町では様々な情報化のへの取り組みが行われ、中町では「中町地域情報化 基本構想」、八千代町では「八千代町情報ネットワークシステム」 、加美町は「かみテ レビ」など取り組みが行われていた。 しかしながら、合併や新たな高度情報化社会を迎えた今、まちづくりの目標を地域 情報化の観点からも明らかにすることが必要である。 地域情報化は、地域が抱えるさまざまな課題、問題を解決する手段として地域のあ らゆる活動に係わるため、地域全体として取り組むべき課題であり、住民や地域産業 の担い手の視点に立ち、住民サービスの質的向上等、情報発信力の強化が実現できる よう、ニーズに適した情報通信システムの構築が求められる。 また、システムの実用性や成熟性、利便性について検討するとともに、全ての住民 が等しく情報発信高度化の便益を享受できるように配慮する必要がある。 ここでは、地域情報化の基本方針を「新町建設計画」の基本方針を基軸として幅広 い視点から検討することとする。 以下に町の将来像と基本方針を示す。 将来像 みどり織りなす北はりま “ここにしかあらへん”じば(磁場・地場)のまち 郷土を愛し、地域が光輝き、コ ミュニティと自治意識にあふれ た個性豊かなまち バックボーンとした誰もが 基 本 方 針 美しい山々や田園空間を 住みすいまち 大都市圏との共生・対流 を軸とした、活力ある地場 産業のあるまち - 14- 第4章 地域情報化の基本方針 (2)情報化の推進方向 都市との共生と対流・観光の拡大 『観光・交流の情報化』 農林業体験や、自然共生型施設などにおいて都市部の人々との交流を図り、観光地域を 活性化させる情報化であること。 地域特性を活かした産業振興 『産業の情報化』 農林畜産物の品質向上による地産地消の推進や地場産業の人材育成、ブランド力の 向上できる情報化であること。 定住基盤(生活基盤)の確立 『居住環境・リサイクル環境の情報化』 住み易い住環境を目指すため、コミュニティバスの有効活用やリサイクル環境の形 成のため、リサイクル情報を発信できるなど、住民が便利に環境にも良く過ごせるサ ービスが提供できる情報化であること。 - 15- 第4章 地域情報化の基本方針 ひとりひとりが安心して暮らせる健康・福祉の充実 『医療・福祉の情報化』 休日・夜間の応急診療の告知など適切な医療サービスの向上や長寿を全うできるよ うな福祉サービスの充実を提供できる情報化であること。 地域を愛し時代を担う教育・文化の振興 『教育・生涯学習の情報化』 児童一人ひとりの個性や想像力を育成し、いつでも・どこでも・だれでも自由に学 べる環境にある情報化であること。 住民自治によるまちづくりの推進 『コミュニティの情報化』 住民が主体となりまちづくりが進められ、住民が一体感をもてる情報提供サービス を提供できる情報化であること。 - 16- 第4章 地域情報化の基本方針 対話の充実・透明性のある行政 『まちづくりの情報化』 住民による行政への参画や新しくまちづくりを推進していくために住民と行政の 情報共有ができる情報化であること。 行財政の改革 『行政の情報化』 行政サービスの効率化と住民サービスの向上を図り、コスト削減を図れる情報化で あること。 - 17- 第5章 第5章 地域の現状と課題 地域の現状と課題 多可町の情報化の現状 (1)現状の整理 中山間地域である多可町においては、町域の多くを山間地域が占めているため、採 算性等の問題から民間事業者による整備が期待できず、ブロードバンド環境が提供で きる情報通信基盤の整備は遅れ、都市部との間に情報格差が生じている。また、3 地 区での情報基盤における条件が異なるため、地域内においても情報の格差が生じてい る。今後とも情報通信基盤の整備が遅れた場合、更に格差が拡大することが予想され、 誰もが簡単にその利便性を享受できる環境の整備が求められる。 - 18 - 第5章 地域の現状と課題 (2)テレビの視聴状況 全国では難視聴による共聴施設利用世帯が約 121 万世帯あり、共同受信施設は約 2万施設ある。近畿では兵庫県が最も難視聴地域が多く、12万以上の世帯が利用し、 1,000以上の施設がある。 多可町の現状を見ると以下のようになる。 中山間地域など地理的な条件によりテレビが受信できない地域においては、共聴組 合などを設立し、共同受信施設を使ってテレビ番組を視聴している。 加美区・八千代区では、全域が難視聴、中区は、一部の地域が難視聴。中区・八千 代区については、共聴組合があり、加美区については、かみテレビ局(町営)で対応 している。 町内には17の共聴があり、町全体で約26%の世帯が加入しており、2011年 のアナログ放送から地上デジタル放送の移行に伴い、難視聴地域が増加する可能性が 予想され、その対応に迫られている。 (4)共聴組合世帯状況 表 5-1 共同受信施設一覧 施設名 区 加入世帯 坂本糀屋テレビ協会 中区 114 曽我井徳部野供聴テレビ 中区 15 東安田テレビ組合 中区 108 牧野テレビ共同受信施設組合 中区 124 牧野 中区 124 小 計 485 下野間テレビ 八千代区 239 三室 八千代区 58 仕出原 八千代区 89 川西テレビ共同受信施設 八千代区 95 中野間南テレビ組合 八千代区 169 下三原 八千代区 80 上三原 八千代区 78 赤坂門田 八千代区 104 大屋大船 八千代区 281 中三原 八千代区 97 柳山寺 八千代区 114 小 計 合 1404 計 - 19 - 1889 第5章 地域の現状と課題 (3)ブロードバンド環境 全国で 2005 年のインターネットの人口普及率は 66.8%、インターネットの利用 人口はおよそ 8,529 万人(対前年 581 万人増)と推定される。インターネットへ 接続するための端末の利用状況については、パソコンと携帯電話等の両端末を利用す る層が最も多く、推計で 4,862 万人(57%)となっている。一方携帯電話等のみの 利用している層は 1,921 万人(22.5%)、パソコンのみを利用している層は 1,585 万人(18.6%)となっている。 多可町の現状を見ると以下のようになる。 加美区では、ADSL*12 が、8M*13・12M・26M・50Mと、かみネット(かみ テレビ局)64K(契約数 280 件)・3M(契約数 830 件)となっている。 中区では、ADSLが、8M・12M・26M・50Mと、光ファイバ 100M(契約 数 510 件)となっている。 八千代区では、ADSLが、8M・12M・26M・50Mと、八千代情報ネットワー ク 64K(契約数 1,500 件)となっている。 中区 ADSL 光ファイバ 加美区 八千代区 8・12・26・50Mbps 100Mbps 64Kbps かみネット 3Mbps 八千代情報ネットワーク 64Kbps *12:ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line) 用語解説参照。 *13:1M(bps)=1,024Kbps。 - 20 - 第5章 地域の現状と課題 (4)地域情報化に対する住民の意向 地域における情報化を推進するにあたり、一番重要なことは、住民の望む、使いや すい情報システムにすることである。地域情報サービスを受けるのも、それに係る利 益や負担を負うのも住民になるため、住民ニーズを把握し、何を望んで、何を問題と しているか地域住民の考えを理解しなくてはいけない。また、住民の考えをまとめ、 地域の情報化に反映させて推進していくことも重大な、責務である。 そのため、地域住民に対する意向調査を実施した。詳細は以下のとおりである。 「みんなで描く、まちの将来像“地域情報化”アンケート調査」概要 調査実施期間 平成18年8月25日(金)~平成18年9月11日(月) 調査対象 多可町における中区・加美区・八千代区から無作為に抽出した、1,500世帯(各 500世帯)を対象に実施。 調査方法 中区・加美区・八千代区から無作為に抽出した、各500世帯へ配達及び郵送による 回収(中区と八千代区については地域情報番組のビデオテープも配布) 。 配布数 1,500 回収数 605 回収率 40.3% - 21 - 第5章 地域の現状と課題 「地域情報番組に対する評価」 設問:『地域情報番組に対する、あなたの評価をお聞かせ下さい』 【中区】 有益である (35.6%) やや有益である (27.0%) どちらとも言えない (27.0%) あまり有益でない (5.2%) 有益でない(1.1%) 無回答 (4.0%) 有益である (52.0%) 【加美区】 やや有益である (24.0%) どちらとも言えない (13.5%) あまり有益でない (7.0%) 有益でない (1.7%) 無回答 (1.7%) 【八千代区】 有益である (34.2%) やや有益である (34.2%) どちらとも言えない (18.9%) あまり有益でない (4.7%) 有益でない (2.6%) 無回答 (5.3%) - 22 - 第5章 地域の現状と課題 中区では、「有益である」と「やや有益である」で63%、加美区では76%、八千 代区では68%となっている。逆に、「有益でない」と「あまり有益でない」で中区で は6%、加美区では9%、八千代区では7%となっている。この結果、自主放送は有益 であると解釈できる。どちらの数値も加美区で高いのは、見る機会が多くなれば長所、 短所が見えてくるものと思われる。 自由意見として寄せられた短所は、 「放送内容のマンネリ化」 「費用対効果が低い」等 であった。 - 23 - 第5章 地域の現状と課題 「地上デジタル放送の認知」 設問: 『地上デジタル放送の開始に伴い平成 23 年には現在のアナログ放送が完 全に終了することになっている。このことに関して、あなたの思ってい ることをお答え下さい。』 中区 加美区 八千代区 47.1% デジタル放送に変わることで、何か良くなるのかわからない 50.7% 41.6% 40.2% 個人として、いつから、どのようにすれば良いのかわからない 52.0% 42.6% 57.5% 個人の費用負担が、どの程度になるのかわからない 54.6% 59.5% 7.5% 地上デジタル放送に対して関心がない 10.9% 11.6% 5.7% その他 6.1% 4.2% 3.4% 無回答 1.7% 1.1% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 3区共、地デジには関心はあるが、具体的な内容については理解されていないと考え られる。そのような状況の下、特に経費の負担に最も関心があった。 - 24 - 70% 第5章 地域の現状と課題 「地上デジタル放送の移行に伴う町への要望」 設問: 『地上デジタル放送への移行に関して、町が対応すべきことはなんでしょ うか』 中区 加美区 八千代区 43.7% 地上デジタル放送によって変わる点を知らせてもらいたい 51.5% 44.7% 40.2% 地上デジタル放送を、どの家庭でも受信できるようにしてもらいたい 46.7% 49.5% 40.8% 個人として対応すべきことを知らせてもらいたい 47.2% 42.6% 44.3% 地上デジタル放送移行に伴う費用の負担に関する情報を知らせて欲し い 43.7% 51.1% 4.0% その他 3.9% 2.1% 0.6% 無回答 1.7% 1.6% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 3区共、地デジ移行に不安を持っている人が多く、早期の住民説明(情報提供)が必 要と思われる。 - 25 - 60% 第5章 地域の現状と課題 「地域情報番組における情報のニーズ」 設問: 『地域情報番組で、あなたが見ている情報、または必要と思われる情報を 選んで下さい』 中区 加美区 八千代区 65.3% 集落や地域のニュース、話題など 75.1% 63.7% 42.0% 学校での行事(入学式、卒業式、運動会、スポーツなど) 50.2% 40.0% 52.3% 63.8% 60.5% 役場からのお知らせ 29.5% 29.7% 町議会活動情報 36.3% 45.5% 45.4% 44.2% 町内の行事予定 22.2% お悔やみ 72.9% 27.9% 27.3% 町内、県内、全国の気象情報 36.2% 21.6% 49.4% 医療・健康情報など 30.1% 45.3% 47.2% 防犯、防災情報など 26.6% 42.6% 18.8% 子育てに関する情報など 13.1% 24.7% 18.2% 消費者・生活情報など(商品やお店の情報) 13.1% 20.5% 6.8% これら以外に、あなたが見たいと思われる情報をお書きください 5.8% 13.5% 2.8% 0.9% 2.6% 無回答 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 集落や地域の身近な話題と役場の情報が3区共要望が高い。お悔やみ情報では加美区 で特に高くなっている。かみテレビでのお悔やみ告知放送は、自分が見逃してしまうと 人間関係を壊しかねない事態となるので、テレビによって「ちょっと薄い」人間どうし を繋ぎ止め、人間関係を再構築する働きをケーブルが果たしていると考えられる。 八千代区で防犯、防災、医療、健康情報が高いのは、当地区のみ防災行政無線が未整 備であること公立病院が少なく遠距離で時間がかかることによる不安の現れであると 思われる。 - 26 - 80% 第5章 地域の現状と課題 「地域情報化サービス」 設問: 『将来的に実現すれば利用してみたいサービスを全て選んでください。た だし、これらのサービスにつきましては、別料金が必要となります』 中区 加美区 八千代区 35.6% 31.0% 地域内電話サービス 33.7% 5.7% バス運行位置確認サービス 14.0% 14.2% 59.8% 51.1% 51.1% ホームセキュリティサービス 39.1% 高齢者安否確認サービス 34.9% 44.7% 31.0% 34.1% 児童登下校見守りサービス 36.8% 39.7% 37.6% 42.1% 在宅ケア支援システム 9.8% 9.2% その他 3.2% 24.7% 24.5% 無回答 20.5% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 3区共、ホームセキュリティサービスが高いのは安全、安心のまちづくりへの期待が 高いと思われる。地区内電話サービスが以外と低いのは、携帯電話の普及によるものと 考えられる。 また、無回答が多いのは付加サービスへの期待度が低いと考えられる。 - 27 - 70% 第5章 地域の現状と課題 「利用回線速度」 設問:『現在、あなたのご家庭でインターネット接続に利用されている回線は、 つぎのうちどれですか』 【中区】 電話回線 (8.1%) ISDN (10.5%) ADSL (39.5%) 光ファイバー (30.2%) 分からない (8.1%) 無回答 (3.5%) 【加美区】 電話回線 (0.9%) ISDN (0.0%) かみネット (92.0%) ADSL (3.5%) 光ファイバー (0.0%) 分からない (0.9%) 無回答 (2.7%) 【八千代区】 電話回線 (25.0%) ISDN (16.0%) ADSL (42.0%) 光ファイバー (0.0%) 分からない (11.0%) 無回答 (6.0%) - 28 - 第5章 地域の現状と課題 3区の中で一番違いが出ている設問になっている。 中区については、ADSL の利用が一番多く、続いて光ファイバ、ISDN、電話回線 の順になり、ADSL と光ファイバで全体の 70%を占めている。 加美地区については、かみネットが 90%以上を占めていて、あとは、ADSL、電 話回線の順である。 八千代区については、ADSL が一番多く、電話回線、ISDN の順になっている。 ADSLの回線速度別内訳 中 区 加美区 八千代区 ADSL(1.5~20Mbps) 24.4% 0% 20.0% ADSL(20~30Mbps) 5.8% 0.9% 9.0% ADSL(40Mbps 以上) 9.3% 2.7% 13.0% 中 区 加美区 八千代区 かみネットの回線速度別内訳 64Kbps 23.2% 3Mbps 68.8% - 29 - 第5章 地域の現状と課題 「現状以上の高速回線への要望」 設問: 『可能であれば現在の通信回線よりも高速な回線に移行したいと思います か』 中区 加美区 八千代区 19.8% ぜひ移行したい 15.0% 35.0% 43.0% 条件次第では移行したい 49.6% 38.0% 32.6% 今のままでよい 34.5% 23.0% 4.7% 無記入 0.9% 4.0% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 八千代区は最もスピードの遅い電話回線利用が25%であることから、「ぜひ移行し たい」が他の2区より目立って多い。 「条件次第では移行したい」が3区共、最も多い。 これについては個人負担金の軽減への期待と考えられる。 - 30 - 60% 第5章 地域の現状と課題 アンケート自由意見集約 意 見 内 容 加美区 中区 八千代区 計 36 27 23 86 様々な地域情報が入ってくるのがよい 16 8 9 33 多可町全区にも放送してほしい 14 5 16 35 5 2 5 12 3 0 0 3 13 4 3 20 87 46 56 189 6 1 5 12 5 9 7 21 2 0 0 2 自分が写されることが不安 2 0 0 2 文字放送を見ることが多い 1 0 0 1 地域情報については広報、ホームページで充分 0 4 3 7 16 14 15 45 103 60 71 234 各地区での様々なイベントが見られて楽しい。 参加できなくても知ることができ、自分たちの 町に興味が持てる。 建 設 的 な 多可町内の人を知ることによりコミュニケー 意 ションが活発化するのがよい 見 仕事の都合等でリクエストチャンネルは有益 放送内容、取材等の改善を求める 小 計 興味がない。必要ない。殆ど見ない 地域情報を知る上で有益ではあるが、費用対効 消 極 的 な 意 見 果が低い 多可町になって見ようという気がうすらいで きた 小 合 計 計 - 31 - 第5章 地域の現状と課題 (5)情報化における課題の整理 1.難視聴地域及び地上デジタル放送への対応 全国で2003年から開始された、地上デジタル放送は兵庫県では2003年末か ら開始され、視聴者はデジタル放送の多様なサービスを受けることができるようにな った。しかしながら多可町は、現在そのサービスエリアからはずれている。 多可町では、中区・加美区・八千代区において、テレビの視聴形態が異なっており、 難視聴地域への対応・地上デジタル放送への対応・情報格差の是正への対応について 財政面を十分に考慮しながら対応する必要がある。 2.ブロードバンドへの対応 e-Japan の推進により高速ネットワークのインフラが進み、情報格差の是正が進 む中、国は更に、IT 新改革戦略により IT を活用し仕事や生活のありようを変える取 組を始めた。 しかし、多可町の現状では、一部の地域では、光ファイバが展開されているが、ほ とんどの地域でADSLでの対応となっている。 今後の国の施策や将来のICTの技術革新への対応・地域内・外格差の是正に対応 するため、全国的にブロードバンドへの対応が必要である。 3.自主放送による地域の活性化 自主放送は、地域情報を提供するだけではなく、それらの話題化と再生産を支援し、 住民間のコミュニケーションを活性化する効果を持っている。コミュニケーションと いう、一つの社会資本を基盤として形成される人間関係は、地域住民の結束力を高め、 地域の活性化につながることが期待できる。 4.情報通信基盤の整備手法 情報基盤の整理については、十分に検討する必要がある。 行政系による通信と放送の整備、加入者系による通信と放送の整備があり、また、 住民のニーズや自治体の考えがあり、技術面でも、FTTH*14 から無線まで整備手 法は多岐にわたっている。これらの検討課題を踏まえた上で、10年、20年先を見 据えた基盤の検討が必要である。 5.地域情報サービスの検討 新しい情報通信基盤の構築により、住民のための様々なサービスが展開できる。サ ービスには2種類に分けられる。緊急性のサービスと付加価値を生み出すサービスで ある。 *14:FTTH(Fiber To The Home)用語解説参照。 - 32 - 第5章 地域の現状と課題 どちらも、構築費・維持費がかかるため、住民ニーズと財政面からのアプローチが 必要である。 6.情報リテラシーの向上等への対応 2010年に向けてITの恩恵を実感できる社会の実現を目指している政府・自治 体にとって、今後更に進化を続けるICT技術の習得は不可欠である。それにより、 課題の一つである、情報格差の是正が早まる。また、住民にも情報リテラシーの向上 に今まで以上に努めてもらう必要がある。これから複雑化するIT犯罪の防止の向上 にもつながる。 今まで様々な課題を挙げて来たが、これからの市町村は、地方分権に対応した自立 的体制をつくり、政策の立案・実施・評価能力を身につけると同時に、地域自立の確 立、住民自治の強化を図ることが必要である。 しかしながら、高齢化社会から高齢社会への移行やそれに伴う、過疎の現実など地 方自治体を様々な問題が覆っている。それらの問題により、民間事業者の積極的な情 報通信基盤の整備は、難しく、困難である。 以上のことから、自治体が適切な役割を果たすべきことが適当である。 - 33 - 第6章 第6章 地域情報化推進のシステム管理運営と体制 地域情報化推進のシステム管理運営と体制 情報基盤と運営体制 (1)多可町の情報基盤について 平成13年からの e-Japan 戦略以降、情報技術の発展はめざましく発展している。今 後も更なる発展が期待されている情報技術を考える際に、10 年後、20 年後の将来を 見据えた整備を検討する必要があり、高齢化社会を迎えるに当たり、操作性において高 齢者でも使いやすい端末機を考慮しなくてはいけない。また、セキュリティ面でも、個 人情報の漏洩など様々な問題が危惧されるなか安全面を考慮しなくてはいけない。これ らの様々な問題がある中、地域情報化対策検討委員会において最も重要視された、行政 や地域情報を公平に住民に提供でき、合併後の各地域の連携を図る上で欠かすことの出 来ない自主放送番組をいかに展開していくかを考えると多可町の情報基盤には、CAT V(FTTH)が適しており、多可町では今後、情報基盤の整備についてCATVでの推 進を行う。 - 34 - 第6章 地域情報化推進のシステム管理運営と体制 (2)多可町の管理運営について CATVの管理運営については、公設公営・公設公営一部委託・公設民営・民設民 営の4つの方式が考えられる。最近では、財政の問題などから民間への委託を検討さ れる自治体が多く見られるが、各地域で管理運営方式が変わり、その当該地域に合っ た管理運営方式の検討が必要である。 以下に、整備方式のパターンを示す。 - 35 - 第6章 地域情報化推進のシステム管理運営と体制 【自前方式】 Aパターン 整備構築は自治体。運営形態は、自治体で運営を行う方式。 自治体の要望するサービスが可能で、公共性が高い情報を提供できる。料金面では、 裁量権があるため、民間事業者より安価に設定が可能である。 Bパターン 整備構築は自治体。運営形態は、放送に関しては自治体・通信に関しては民間で運 営を行う方式。 放送部分に関しては、自治体の管理が必要だが、通信に関しては、民間委託のため、 自治体の管理が不要になる。料金面では、放送料金は裁量権があるため、安価に設定 できるが、通信に関しては、民間事業者管理のため、民間水準の価格となる。 - 36 - 第6章 地域情報化推進のシステム管理運営と体制 【借り上げ整備方式】 Cパターン 整備構築は民間事業者が行う。運営形態は、放送に関しては自治体・通信に関して は民間で運営を行う方式。 基本的にBパターンと同じであるが、借り上げ整備方式のため、整備利用料の支払 いが発生する。料金面では、Bパターンと同じである。 Dパターン 整備構築は民間事業者が行う。運営形態は、自主放送に関しては、自治体が行い、 一般の放送部分に関しては民間が行う。通信に関しては民間で運営を行う方式。 自主制作番組のみ自治体の管理になり、他のサービスについては民間の管理になる ため、料金面では、民間とほぼ同程度になる。 - 37 - 第6章 地域情報化推進のシステム管理運営と体制 (3)タイプ別サービス内容の比較 整備・運営形態の検討において、いくつかの検討方法があるが、その一つにサービ スによる比較検討がある。整備や運営によって、機器構成等がタイプ別に変わり、サ ービス内容にも違いが出てくる。以下にタイプA~Dまでのサービス内容の比較を、 住民側の視点と行政側の視点で記す。 - 38 - タ イ ク エ 主 ス ト 放 放 送 送 デジタルセットトップボックスが必要です 地デジ対応テレビで見ることができます ・コミュニティチャンネル ・文字放送 チャンネル STB不 ・気象情報 チャンネル 8チャンネル(テレビ大阪を含む) (2011(平成23年)年7月24日でアナログ放送終了) 7チャンネル(テレビ大阪を除く) B C STB必 STB不 デジタルセットトップボックスが必要です ・コミュニティチャンネル ・文字放送チャンネル STB必 ・気象情報チャンネル 地デジ対応テレビで見ることができます ・広域チャンネル(姫路市周辺) 7チャンネル(テレビ大阪を除く) (同左) D STB必 STB必 STB必 ・自主放送を見るために必要です STB必 BSデジタル( 2チャンネル)から選ぶ (WOWOW、スターチャンネル) CSデジタル(90チャンネル)から選ぶ - 39 - I セ 月 P ッ 額 イ ンター ネッ ト ト 電 料 料 N H K 視 聴 話 金 金 料 金 有 料 番 組 の 契 約 ・ 料 金 金 基本料金無料(案) 町内通話は、無料 町外通話は、有料 民間事業者を圧迫しない料金設定が必要 最低月額 4,000円(案) ------------------- ライト 6,475円(-1,890円) バリュー 8,050円(-1,890円) スタンダード 8,575円(-1,890円) 300円(機器代)、基本料金無料 (ただし、インターネットへの加入が必要です。) 町外通話は、有料(ただし、民間事業者加入者間(近畿2府4県)は、無料) NTTの基本料金 約1,500円/月が不要になる。 通話料金も安くなる。(7.77円/3分近畿圏内、8.4円/3分近畿圏外) 4,900円~ 視聴料金は、個人契約が原則であり、ケーブルテレビの料金とは別に支払う必要がある。 デジタルセットトップボックスごとに契約と料金支払いが必要(NHKは除く) 2台目セットトップボックス 料 1台目は、利用料金に含まれる 工事負担金:29,800円(予定) ライト 1,050円(14チャンネル) バリュー 1,995円(48チャンネル) スタンダード 2,520円(65チャンネル) 工事負担金:25,000円(予定) 買い取り:5万円程度 リース:1,000円/月程度 県内の平均 3~5万円 かみテレビの場合 加入金 10万円 + 引き込み工事費(実費) 買い取り:5万円程度 リース:1,000円/月程度 担 事 1台目セットトップボックス 額 月 負 工 ライト 3,465円(14チャンネル) バリュー 5,040円(48チャンネル) スタンダード 5,565円(65チャンネル) 事 内 工 宅 1,500円(案) (有料衛星放送は、別料金です。) テレ ビ NTTの電話と2台必要、もしくは自動切り替えがで NTTの電話を休止・解約することができ、電話番号も変わらない。(NTTの電話料金が不要になります。) I P 電 話 電話機もそのまま使える。 きる メールウイルスチェックサービス(210円) 、 有害サイトブロック(210円) 、 ウイルス対策(440円) などの有料サービス オ プ シ ョ ン サ ー ビ ス 《参考》かみテレビ:サービス提供なし 電話サポート:9:00~21:00 年中無休 保 守 サ ー ビ ス 電話・窓口:8:30~17:15 月曜日~金曜日 《参考》かみテレビ ホームページ容量:20MB(追加可能、別料金) ホ ー ム ペ ー ジ ・ メ ー ル ホームページ容量:20MB メールアドレスの容量、数:10MB、最大5個まで メールアドレスの数:最大5個まで(210円/個)(メール受信拒否機能、フィルタリング転送機能、メーリングリスト(別料金)、Webメール対応) イ ンター ネッ ト デ ジ タ ル セ ッ ト ト ッ プ ボ ッ ク ス ・リクエスト放送、衛星放送を見るために必要です ・アナログテレビに繋いで地デジ放送を見ることができます(ハイビジョン放送は、通常画質になります。アナログテレビでもハイビジョンに対応している場合は、ハイビジョンで見ることができます。) ・テレビ1台につき1台ずつ必要です ------------------- 有料衛星放送【視聴側】 CSデジタル<要検討>《参考》かみテレビ:スターチャンネル、衛星劇場、グリーンチャンネル、レジャーチャンネル ( 別 料 金 ) BSデジタル<要検討>《参考》かみテレビ:WOWOW BSデジタル(8チャンネル) BS日テレ、BS朝日、BS-i、BSジャパン、BSフジ、NHK-BS1、NHK-BS2、NHKハイビジョン ※NHKは、契約が必要です。 BSデジタル( 8チャンネル)(同左) 無 料 衛 星 放 送 【 視 聴 側 】 CSデジタル(5チャンネル)「放送大学」<要検討>《参考》かみテレビ:グリーンチャンネル(一部)、レジャーチャンネル(一部)、朝日ニュースター、GA CSデジタル( 6チャンネル)(ライトの場合) (放送大学・ショッピングチャンネル) ( 基 本 料 金 の 範 囲 ) ORA リ 自 A 表6-1 料金面 プ 地 上 波 ア ナ ロ グ 地 上 波 デ ジ タ ル テレ ビ サー ビス 面 第6章 地域情報化推進のシステム管理運営と体制 住民側から見たサービス内容比較表 タ 自 主 イ ロ グ 組 ク エ ス ト 放 送 A デジタルセットトップボックスが必要になる 7チャンネル(テレビ大阪を除く) 8チャンネル(テレビ大阪を含む) (2011(平成23年)年7月24日でアナログ放送終了) STB不 コミュニティチャンネル、文字放送、気象情報 地デジ対応テレビで受信可能 ハイビジョン放送はできない(マルチ編成方式) B C STB必 - 40 - 額 金 月 料 収 料 体 入 金 制 P 額 金 I 月 料 収 料 電 入 金 話 人 件 費 等 の 削 減 イ ンター ネッ ト N H K 視 聴 料 金 人 件 費 等 の 削 減 テレ ビ 守 行政への収入は無い テレビの利用料金に相当する程度の収入が見込 める (加入率75%の場合、年間約1億1200万 円の収入見込み(月額4,000円の場合)) GAORA: スポーツ専門チャンネル 衛星劇場: 映画専門チャンネル(邦画) グリーンチャンネル: 農業・競馬専門チャンネル 朝日ニュースター: ニュース専門チャンネル スターチャンネル: 映画専門チャンネル(洋画) レジャーチャンネル: ゲートボール、吟剣詩舞、競艇専門チャンネル インターネットサービスは、民間事業者が提供する。 月額4,900円~ 民間事業者を圧迫しない料金設定が必要 最低月額 4,000円(案) WOWOW: 映画スポーツ等総合チャンネル 加入者管理、問い合わせ対応は、民間事業者が行う。 民間事業者が提供する。 月額300円 (行政側の設備投資は全く必要ない) 設備投資に約3億円必要になる ランニングコストも発生する 伝送路の管理は、民間事業者が行う。 加入者管理、問い合わせ対応に費用と手間がかか 視聴料金は、個人契約が原則であるが、行政が窓口になり団体割引(衛星契約のみ約10%)の適用を受けることもできる。 NHKから手数料収入も見込める。ただし、滞納のリスクも伴う。 伝送路の管理に費用と手間がかかる 民間事業者が料金設定する 民間事業者が料金徴収をする 行政側が料金設定できる STB必 行政側が料金徴収をする (加入率75%の場合、年間約9800万円の収入見込み(月額1,500円の場合)) インターネットの保守は、民間事業者が対応する 電話サポート:9:00~21:00 年中無休 保 町営のため、休日夜間の対応が課題 電話・窓口:8:30~17:15 月曜日~金曜日 NTTの電話を休止・解約することができ、電話番号も変わらない。 インターネットの技術革新には、民間事業者が対応する ユーザーサポートも、民間事業者が対応する NTTの電話と併設になる 町内へは、3*-**** 町外からは、050-****-**** 旧加美町や旧八千代町が提供してきている低価格なインターネットサービス(光に比べ通信速度が遅い)が無くなるが、全町的に高速ブロードバンド環境が整備できる。 アンケートにあった、今のままでいいという方へ理解を求める必要がある。 最 新 技 術 へ の 対 応 話 ス ウイルスチェックサービス 、 有害サイトブロック 、 ウイルスバスター などの有料サービス 電 ビ なし P サ 該当チャンネルなし BSデジタル( 2チャンネル)全て CSデジタル(90チャンネル)全て 7チャンネル(テレビ大阪を除く) (同左) STB必 技術革新には、投資が必要になる ユーザーからの問い合わせが高度化している I 続 STB必 D コミュニティチャンネル、文字放送、気象情報 地デジ対応テレビで受信できない ハイビジョン放送はできない(マルチ編成方式) オ プ シ ョ ン サ ー ビ ス 接 ー 有料衛星放送【放送側】 CSデジタル<要検討> 《参考》かみテレビ:朝日ニュースター(月額10万円)、GAORA(月額10万円) ( 行 政 の 負 担 が 必 要 ) BSデジタル(9チャンネル) BS日テレ、BS朝日、BS-i、BSジャパン、BSフジ、NHK-BS1、NHK-BS2、NHKハイビジョン、WOWOW 無 料 衛 星 放 送 【 放 送 側 】 CSデジタル(●チャンネル)「放送大学」<要検討>《参考》かみテレビ:スターチャンネル、衛星劇場、グリーンチャンネル、レジャーチャンネル ( 行 政 の 負 担 が な い ) STB必 リ 地 上 波 デ ジ タ ル イ ンター ネッ ト 財政面 番 プ 表6-2 地 上 波 ア ナ テレ ビ サー ビス 面 第6章 地域情報化推進のシステム管理運営と体制 行政から見たサービス内容比較表 第6章 地域情報化推進のシステム管理運営と体制 4つの方式について比較検討した結果として、サービス内容に着目すると、住民側 の視点では、テレビとインターネットでのサービス面と料金面でタイプ別の違いが出 てくる。テレビの場合、A・B・Cタイプが同じ内容で、Dタイプのみが異なるサー ビスになっており、Dタイプの方が、多様なサービスを受けることが可能となるが、 料金が割高となる。インターネットの場合、B・C・Dタイプが同じ内容で、Aタイ プのみが異なるサービスになっており、Aタイプの方が、少しサービス内容が落ちる ものの、料金面で割安になる。 行政側の視点では、テレビの場合サービス面で、A・B・Cタイプで同じサービス 内容で、Dタイプのみが異なるサービスになっており、テレビの場合料金面では、月 額料金・料金収入でA・B・C タイプが同じでDタイプだけが異なり、人件費等の削 減では、A・B タイプと C・D タイプの 2 通りになり、NHK 視聴料金では、全ての タイプが同じ料金体系になっている。 - 41 - 第6章 地域情報化推進のシステム管理運営と体制 (4)タイプ別テレビ視聴形態の比較 情報基盤の整備・運営形態によって、家庭で使用するテレビの視聴形態にも違いが ある。 ①アナログテレビでの視聴 ②アナログテレビと地上デジタルチューナーでの視聴 ③デジタルテレビでの視聴 ④アナログテレビ/デジタルテレビとデジタルセットトップボックス*16(STB) での視聴 以上4種類をもとにタイプ別テレビ視聴形態を以下に記す。 *16:家庭用テレビに接続して追加機能を提供するデバイスの一般名称。用語解説参照。 - 42 - 第6章 図6-1 地域情報化推進のシステム管理運営と体制 視聴形態別比較表パターンⅠ ABC ① 【タイプ】 2011(平成 23 年)年 7 月 24 日まで ※アナログテレビで見るチャンネル アナログテレビ ② 1ch 2ch 3ch 4ch 5ch 6ch 8ch 9ch 10ch 11ch 12ch NHK総合 コミュニティチャンネル(自主放送) サンテレビ 毎日放送 文字放送(自主放送) 朝日放送 関西テレビ 気象情報(自主放送) 読売テレビ テレビ大阪 NHK教育 ※デジタルテレビ・地デジチューナー で見るチャンネル 地デジチューナー アナログテレビ ③ 1ch 2ch 3ch 4ch 6ch 8ch 10ch 11ch NHK総合 NHK教育 サンテレビ 毎日放送 朝日放送 関西テレビ 読売テレビ 自主放送(コミュニティ) (文字放送) (気象情報) デジタルテレビ ④ デジタルセット アナログテレビ トップボックス デジタルテレビ ※デジタルセットトップボックスで見るチャンネル 1ch 2ch 3ch 4ch 6ch 8ch 10ch 11ch ●ch ●ch ●ch ●ch ●ch NHK総合 NHK教育 サンテレビ 毎日放送 朝日放送 関西テレビ 読売テレビ 自主放送(コミュニティ) (文字放送) (気象情報) BS日テレ BS朝日 BSフジ BSジャパン BS-i ●ch ●ch ●ch ●ch ●ch ●ch NHK-BS1 NHK-BS2 NHKハイビジョン 放送大学 GAORA 朝日ニュースター ●ch ●ch ●ch ●ch ●ch ●ch ●ch リクエストガイドチャンネル リクエストチャンネル1(自主放送) リクエストチャンネル2(自主放送) リクエストチャンネル3(自主放送) リクエストチャンネル4(自主放送) リクエストチャンネル5(自主放送) リクエストチャンネル6(自主放送) - 43 - 第6章 図6-2 地域情報化推進のシステム管理運営と体制 視聴形態別比較表パターンⅡ 【タイプ】 D 2011(平成 23 年)年 7 月 24 日まで ① ※アナログテレビで見るチャンネル アナログテレビ ② NHK総合 サンテレビ 毎日放送 朝日放送 関西テレビ 読売テレビ NHK教育 ※デジタルテレビ・地デジチューナー で見るチャンネル 地デジチューナー アナログテレビ ③ ④ 2ch 3ch 4ch 6ch 8ch 10ch 12ch 1ch 2ch 3ch 4ch 6ch 8ch 10ch 11ch NHK総合 NHK教育 サンテレビ 毎日放送 朝日放送 関西テレビ 読売テレビ 広域コミュニティチャンネル デジタルテレビ デジタルセット アナログテレビ トップボックス デジタルテレビ ※デジタルセットトップボックスで見るチャンネル 1ch 2ch 3ch 4ch 6ch 8ch 10ch 11ch NHK総合 NHK教育 サンテレビ 毎日放送 朝日放送 関西テレビ 読売テレビ 自主放送(コミュニティ) (文字放送) (気象情報) B141ch BS日テレ B151ch BS朝日 B181ch BSフジ B171ch BSジャパン B161ch BS-i B101ch B102ch B103ch その他 ●ch ●ch ●ch ●ch ●ch ●ch ●ch NHK-BS1 NHK-BS2 NHKハイビジョン BS放送 2チャンネル CS放送90チャンネル タイプABCと 違うところ リクエストガイドチャンネル リクエストチャンネル1(自主放送) リクエストチャンネル2(自主放送) リクエストチャンネル3(自主放送) リクエストチャンネル4(自主放送) リクエストチャンネル5(自主放送) リクエストチャンネル6(自主放送) - 44 - 第6章 地域情報化推進のシステム管理運営と体制 視聴形態で見た場合、パターンⅠとパターンⅡに分かれる。 パターンⅠは、A・B・Cが当てはまり、パターンⅡは、Dタイプが当てはまる。 パターンⅠとパターンⅡを比べた場合に、パターンⅡの方が、パターンⅠの方より CS番組のサービス面で選択の幅が広くなる。 自主放送の視聴については、パターンⅠでは、全てのテレビで視聴可能であるが、 パターンⅡではSTBがないと視聴することができない。 - 45 - 第6章 地域情報化推進のシステム管理運営と体制 (5)ケーブルテレビの整備タイプ比較 整備方式 A~D タイプについてまとめたものを表6-3に記した。 表6-3 整 備 A~D の整備方式総括表 方 式 運 A 営 方 式 テ レ ビ:自前方式 インターネット:自前方式 利用料金の受け入れ テレビ:行政側 ネット:行政側 リ ッ ト ・ デ メ リ ッ また24時間サービスに対応が難しい。 ×IP電話の整備に多額の費用がかかる。 自 前 整 備 方 式 B C A T V 整 備 手 法 メ ◎テレビ・ネット双方の利用料金を行政が設定できる。 ◎テレビ・ネット双方の利用料収入が見込める。 ○在宅ケアなど独自のサービスを展開しやすい。 ×伝送路の管理を行政が行う必要がある。 ×インターネットの技術革新に投資が必要、 テ レ ビ:自前方式 インターネット:民間事業者 テレビ:行政側 ネット:民間側 ○テレビの利用料金を行政が設定できる。 ○テレビの利用料収入が見込める。 ×伝送路の管理を行政が行う必要がある。 ◎インターネットの技術革新は民間事業者が対応する。 ◎充実したインターネット環境が提供できる。 (24時間サポート、ウイルス対策など) ト 付 加 サ ー ビ ス IP電話 バス位置 ホームセキュリティ 安否確認 登下校見守り 在宅ケア △ 設備投資が高額 ○ 提供可能 ○ 提供可能 ○ 提供可能 ○ 提供可能 ○ 提供可能 IP電話 バス位置 ホームセキュリティ 安否確認 登下校見守り 在宅ケア ○ 提供可能 ○ 提供可能 ○ 提供可能 ○ 提供可能 ○ 提供可能 △ ネット加入が必要 IP電話 バス位置 ホームセキュリティ 安否確認 登下校見守り 在宅ケア ○ 提供可能 ○ 提供可能 ○ 提供可能 ○ 提供可能 ○ 提供可能 △ ネット加入が必要 IP電話 バス位置 ホームセキュリティ 安否確認 登下校見守り 在宅ケア ○ 提供可能 ○ 提供可能 ○ 提供可能 ○ 提供可能 ○ 提供可能 △ ネット加入が必要 IRU契約で民間事業 者へ貸し出しする。 全てのチャンネルを行政が 放送する。 C 借 り 上 げ 整 備 方 式 テ レ ビ:自前方式 インターネット:民間事業者 ○テレビの利用料金を行政が設定できる。 ○テレビの利用料収入が見込める。 ○伝送路の管理はすべて民間事業者が行う。 ◎インターネットの技術革新は民間事業者が対応する。 ◎充実したインターネット環境が提供できる。 テレビ:行政側 ネット:民間側 (24時間サポート、ウイルス対策など) 地上波、衛星放送は民 間事業者が放送する。 自主制作番組のみ行政が 放送する。 D テ レ ビ:民間+自主放送 インターネット:民間事業者 ×テレビ・ネット双方の利用料金を事業者が設定する。 ×利用料収入が見込めない。 ○伝送路の管理はすべて民間事業者が行う。 ◎インターネットの技術革新に対応しやすい。 ◎充実したインターネット環境が提供できる。 テレビ:民間側 ネット:民間側 (24時間サポート、ウイルス対策など) ×テレビの利用料金が、月額3,465円と高額。 表中のメリット・デメリットで見ると、Aについては利用料金の設定が出来る反面、 管理面での負担が大きい。Bについては、テレビの利用料金の設定が出来る反面、管理 面での負担がある。Cについては、テレビの利用料金の設定の設定が出来き、管理面で の負担が少ない。Dについては、管理面での負担は少ないが、利用料金の設定が出来ず、 利用者の利用料も高額になる。 - 46 - 第6章 地域情報化推進のシステム管理運営と体制 (6)整備運営方式の選定 情報システム整備運営を検討する際には、情報サービスの受益者負担、及び運営経 費を考慮すると共に、10年後、20年後の将来を見据えた整備運営にしなくてはい けない。また、タイプ別サービス内容の比較、タイプ別テレビ視聴形態の比較、ケー ブルテレビの整備タイプ比較の様々な比較検討を行ってきた結果、行政負担と住民負 担の合計が最も少ない C タイプが最適と考えられる。 しかし今後、整備運営方式の選定については、情報技術の発達などの状況変化を十 分に考慮しながら対応する必要がある。 - 47 - 第7章 第7章 助成制度と今後のスケジュール 助成制度と今後のスケジュール 各種補助事業及び各種支援制度の整理 (1)各種助成制度 本町において、自主財源にて情報基盤建設費用を賄うことは財政負担が大きい。 償還費用の返済負担を少しでも軽減し、住民負担を軽減するためにも有利な国の助成制 度を活用する必要がある。 加入者系における助成制度は平成 18 年度から、総務省の一部の補助制度が交付金と なり、農林水産省と同じ形態になるが、交付金の他にも起債事業もあることから、広く 検討していくことが必要であると考えられる。また、総務省には、行政の情報化を支援 する地域イントラネット基盤整備事業も存在する。 以下に情報基盤整備に係る助成制度を示す。 - 48 - 第7章 助成制度と今後のスケジュール 1)総務省事業 ①加入者系の交付金事業について 名 称 概 要 事業実施主体 対 象 交 設 付 備 率 地域情報通信基盤整備推進交付金 サービスの種別による事業の区分を廃し、ケーブルテレビ、 ADSL、FWA 等地域間の情報格差是正に必要となる施設を幅広 く支援の対象とすることにより、地域の柔軟かつ効率的な ICT 基 盤整備を推進する。 ①過疎、離島*、半島、山村、豪雪及び沖縄県のこれらに該当する 市町村(*離島には、奄美、小笠原、を含む。) ②上記①を含む合併市町村又は連携主体 (合併年度及びこれに続く 3 年度に限り交付対象とする。) ③第 3 セクター法人 ◇本体設備 (アンテナ施設、ヘッドエンド、鉄塔、光電変換装置、無線ア クセス装置、デジタル加入者回線多重化装置、衛星地球局、海 中中継装置、海底分岐装置など) ◇付帯設備 (センター施設、外溝施設、受電設備、電源設備、スタジオ施 設、伝送設備、監視装置、測定器、用地取得費・道路設備費、 局舎、構内伝送路、送受信装置など) ①②…1/3 ③ …1/4 本体施設 附帯施設 アンテナ施設 センター施設 外溝施設 ヘッドエンド 受電設備 鉄塔 伝送施設 無線アクセス装置 監視装置 デジタル加入者回線多重化装置 測定器 A D S L F W A 用地取得費・道路設備費 衛星地球局 局舎 海中中継装置 衛星インターネット 構内伝送路 海底分岐装置 出所)総務省資料 ケーブルテレビ スタジオ設備 光電変換装置 イメージ図 サービス 送受信装置 等 地域の知恵と工夫を活かしつつ、柔軟かつ効率的な情報格差の解消を推進 - 49 - 第7章 助成制度と今後のスケジュール ②地域公共ネットワーク整備の推進 事業名 概 要 事業実施主 体 対象設備 補 助 率 地方財政措 置 地域イントラネット基盤施設整備事業 地域の教育、行政等の高度化を図るため、公共施設等を結ぶ高速・ 超高速 LAN(地域イントラネット)整備に対する補助 ①都道府県 ②市町村 ③第 3 セクター ④複数の地方公共団体の連携主体 ・センター設備(構内伝送路、送受信装置、映像ライブラリー装置、 用地等) ・伝送路 ・双方向画像伝送装置 ・センター局舎 ① 都道府県、市町村単独の場合、及び都道府県・政令市・中核市か ら成る連携主体の場合…1/3 ② ①以外の連携主体の場合、合併市町村(ただし、合併年度及びこ れに続く一カ年度に限る。)、 及び沖縄県、沖縄県内の市町村の場 合…1/2 ③ 第 3 セクターの場合…1/4 ①一般単独事業債 ②過疎債 ③辺地債 イメージ図 出所)地域情報通信振興関連施策 - 50 - 第7章 助成制度と今後のスケジュール ③起債事業 事 業 名 地域活性化事業債 地方情報通信基盤整備事業計画 の策定を行う。 <対象事業> ①地方単独事業により整備され るもの 1)公共施設等を接続するネッ トワークの整備 2)条件不利地域における加入 者系光ファイバ網の整備 3)行政情報の提供等を目的と するケーブルテレビの整備 4)ソフトウェア団地、SOHO 等の立地促進のための情報 インフラの整備 概 要 5)地域衛星通信ネットワーク (主な条件等) 整備構想に基づく地球局等 の整備 6)デジタル・ミュージアム構 想の推進に資するシステム の整備 7)地域情報拠点施設の整備 8)その他、本事業の目的を達 成するために特に必要と認 められる施設等の整備 ②国庫補助事業により整備され る 上記①の 1)~3)及び 7)の 補助裏に充当 充 当 率: 75% 支援措置 交付税措置: 30% 過疎対策事業債 事 業 名 概 要 補助事業の補助裏に充当可 (主な条件等) 充 当 率: 100% 支援措置 交付税措置: 70% 事 業 名 概 要 (主な条件 等) 支援措置 財源対策債 地域格差の是正や活力ある地域社 会の形成に資するための地域公共 ネットワークの整備等、特に推進す べき事業に地域活性化事業債に加 えて充当される。 充 当 率: 15% 交付税措置: 50% 辺地対策事業債 補助事業の補助裏に充当可 充 当 率: 100% 交付税措置: 80% 合併特例債 合併市町村が市町村建設計画に基づく特に必要な事業又は市町村振 興のための基金造成に要する経費で、市町村合併の地方財政措置の拡充 通知に基づくもの 充 当 率: 95% 交付税措置: 70% - 51 - 第7章 助成制度と今後のスケジュール 2)農林水産省の交付金について 名 称 概 要 事業実施主体 対 象 地 域 対 象 交 設 付 備 率 特記事項 元気な地域づくり交付金 地方公共団体、農業関係機関等公共機関の情報通信ネットワ ークを構築し、農業情報を含む行政情報等の提供を行うととも に、高速・大容量及び双方向通信等を可能とするケーブルテレ ビの整備に対する交付金 ①都道府県 ②市町村 ③一部事務組合 ④農業協同組合 等 原則として農業振興地域 ・高速インターネットシステム ・CATV ・情報センター(受発信装置、サーバ・コンピュータ等) ・公的施設を結ぶ伝送路設備(伝送路、変換器等) ・土地改良施設等管理情報機器 ・土地改良施設等の遠隔監視システム 等 1/3 相当 ・高速インターネットサービスの提供が行われること。 ・整備区域内において、他の事業主体による高速インターネッ トサービスが行われていない区域を有すること。 地域情報センター施設 受信アンテナ スタジオ施設 公共施設等 土地改良施設等 光ファイバ イメージ図 鉄塔 同軸ケーブル ヘッドエンド等 インターネット 農業振興地域 情報検索・送出設備 農家・一般世帯等 出所)農林水産省資料 - 52 - 第7章 助成制度と今後のスケジュール (2)今後のスケジュール 今後のスケジュールに関しては、アナログ放送が終了する平成23年7月を目標とし、 検討を行う必要がある。 以下に今後のスケジュールを検討する上での留意事項を示す。 ・国の施策と実証実験の動向・結果 ・県の動向及び来年度策定される計画との整合 ・放送事業者の動向 ・CATV事業者の動向 ・通信事業者の動向 ・住民ニーズの把握 平成18年度においては、県の施策の3カ年の最終年度になり、来年度から新たな情 報基盤整備の施策につながるため、今後の県の情報基盤整備の施策に注視する必要があ る。 表7-1に今後のスケジュール(案)を示し、多可町としての情報格差是正の方策を 示す。 - 53 - 第7章 表7-1 助成制度と今後のスケジュール 今後のスケジュール ≪スケジュール(案)≫ 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 アナログ放送の放送期間 平成22年度 平成23年度 平成23年7月24日まで 多可町事業実施期間 IT新改革戦略 ひょうごIT戦略Ⅲ(仮称) 総務省事業の「地域情報通信基盤整備推進交付金」を活用し、平成 19 年度に事業計 画を行い、平成 20 年度から整備事業を行う上記スケジュール(案)が考えられる。 - 54 - 用語解説 用語解説 IT(Information Technology) 情報通信技術。コンピュータ関連の基礎技術から応用技術まで、この言葉が意味する範 囲は広い。コンピュータ・システムを構成するハードやソフトの技術そのものをさす場 合もあるし、コンピュータ・システムを利用したデータの活用の仕方を指す場合もある。 e―Japan戦略 平成13年1月22日、国の高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部で決定された、 今後5年以内に世界最高水準のIT国家をめざすT革命の実現のための国家戦略。①超 高速ネットワークインフラ整備及び競争政策、②電子商取引と新たな環境整備、③電子 政府の実現、④人材の強化を重点政策分野にしている。 情報リテラシー 情報を使いこなす能力のこと。体験やメディアを通じて得られる大量の情報の中から必 要なものを探し出し、課題に即して組み合わせたり加工したりして、意思決定したり結 果を表現したりするための基礎的な知識や技能の集合。 ブロードバンド(broad band) 広帯域通信回線のこと。光ファイバなどを利用した高速で大容量の通信回線をいう。 ブロードバンドという言葉は、 「ブロード(broad=広い)」 「バンド (band=帯域)」 という意味になる。通信をする際は、帯域を使って情報の交換を行っており、その帯域 が広いほど、より高速な通信を行うことができる。この計画書の中でのブロードバンド とは、インターネットを利用するときのADSLやケーブルTV、光ファイバによるイ ンターネット接続などの「高速なインターネット接続サービス」を指す。反対の意味と して、ナローバンドという言葉があり、 「ナロー(narrow=狭い)」 「バンド(band= 帯域)」という意味になる。ナローバンドとしては、アナログ電話回線、ISDNなど があげられる。→ナローバンド セキュリティ政策 e―Japan戦略Ⅱ加速化パッケージの施策の一つで、公共分野・重要インフラの情 報セキュリティ強化と人的基盤の充実を図るための政策。 - 55 - 用語解説 コンテンツ政策 e―Japan戦略Ⅱ加速化パッケージの施策の一つで、コンテンツ(情報サービスに おいて、提供される文書・音声・映像・ゲームソフトなどの個々の情報)の創造、保護 及び活用の促進を図るための政策。 ユビキタス 同時にどこにでもあること。ユビキタスコンピューティングとは、コンピュータを意識 することなく、現実社会のいたるところで利用できるような環境を指す。 ナローバンド 「ナロー(narrow=狭い)」 「バンド(band=帯域)」という意味になる。ナローバン ドとしては、アナログ電話回線、ISDNなどがあげられる。→ブロードバンド ICT(Information & CommunicationsTechnology) 我が国では、インターネットや携帯電話等の情報通信技術をあらわす言葉として「IT」 の語が広く普及しているが、これは Information Technology の略であり、米国や韓 国でも同じ語が使用されているものである。一方、国際的には、欧州や中南米、アジア の各国及び各種国際機関において、情報通信技術として「ICT」の語が広く定着して いる。 u-Japan 政策(ubiquitous-Japan) 総 務 省 が 推 進 す る u-Japan は 、「 ICT ( information and communications technology)を使って実現する、いつでも、どこでも、何でも、誰でもつながるユビ キタス・ネットワーク社会」の実現を目指す。u-Japan とは、ユビキタスネットワー クが実現された社会のことで、世代や障がいの有無を問わず、いつでも、どこでも、誰 もが情報通信ネットワークを利用して社会に参加できる、ユニバーサルな社会のことを いう。2005 年までに世界最先端の IT 国家となり、2006 年以降も最先端でありつづ けるという「e-Japan 戦略」の目標に向けて、日本は世界最先端の通信インフラの整 備や IT サービスの利活用を推進している。2004 年 5 月に総務省より提示された 「u-Japan 構想」では、 「e-Japan 戦略」で整備された通信インフラを利用・進展さ せ、2010 年までに日本をユビキタスネット社会へと発展させていくことを目標とし ている。単に生活の利便性を向上させることだけでなく地域や経済への波及効果も視野 に入れている。 - 56 - 用語解説 フロントランナー 先頭を走る人、リードしている人、ペースメーカーなどの意味があり、ここでは、日本 が世界の ICT 利活用で先頭に立って引っ張ることを意味している。 ユニバーサル化 個人の障害の有無や地域などの違いなどに関わらず、すべての人が情報または情報イン フラを利用できることを指す。 コラボネット 地域づくり活動を行う団体等の情報を発信するシステム。 ワンストップサービス 情報ネットワークを利用し、1つの窓口で一括して行政手続き(住民票の写し、登記簿 謄抄本、課税証明、所得証明、印鑑証明などの申請手続や交付など)を行うことのでき る行政サービスのことを言う。→ノンストップサービス ネットデイ 生徒一人々が情報ネットワークにアクセスできる環境を提供することを目的として、ボ ランティアが学校のインターネット接続を手伝うイベント。 ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line) 既存の電話回線を利用した高速データ通信を行う技術。電話局と加入者宅に信号分 離装置(モデム)を設置し、アナログ音声信号と音声信号より高い周波数帯を利用す るデジタルデータ信号を分離する。このことにより、一本の回線で音声電話によって 通話しながらデータ通信を同時に行うことができる。 FTTH(Fiber To The Home)【インターネット】 「自宅まで光ファイバを敷設すること」を意味し、光ファイバを利用した加入者系 サービスを目指す。光ファイバの最大のメリットは通信速度で、最大 100Mbps が 可能である。ISDN(64Kbps)の 1500 倍以上もの早さで通信ができる計算になる。 デジタルセットトップボックス ケーブル TV のコントロールボックスや、通信カラオケの端末機器など、家庭用テ レビに接続して追加機能を提供するデバイスの一般名称。通常、TV の上に置くこと からこのように呼ばれる。次世代の家庭用情報サービスとして注目される、ビデオ・ オンデマンドやインタラクティブ TV などを可能にする。 - 57 - ******************************************************************************** 多可町地域情報化計画 発行:兵庫県多可町 発行年月:平成19年3月 編集:企画情報課 TEL:0795-32-2381 FAX:0795-32-2349 URL:http://www.takacho.jp ********************************************************************************