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一ョ…ロ ッ パにおける口蓋裂治療の現況一
一 線 説- 口 蓋 形 成 手 術 と 顎 発 育 - ヨー ロ ッパ にお け る 口蓋 裂治 療 の現 況 一 橋 大 靖 新潟大学歯学部 口腔外科学第二教室 ( 主任 :大橋 靖教授) 9年 6月 8日受付) ( 昭和 5 TheSur gi c alRepai rofCl ef tPal at eandMaxi l l ar yGr owt h -ThePr e s e ntSt a t eo ft heMa n a ge me n to fCl e f tPa l a t ei nEur o p e Yas us hiOHASHI Se c o ndDe pari me nio fOra lSurge r y,Sc ho o lo fDe nt i s t r y,Ni i gai aUni v e rs i t y ( Di re c t o r:Pr o f.Yas us hiOhas hi ) 癖 の研究 は, 言語面での成績が著 るしく向上 した 緒 昌 こともあ って, 再 び,顎発育 の問題 に焦点を当て 従来, 口蓋裂治療 に関す る研究は,言語障害 の た新 しい治療法 の検討へ と進みつつある。 発生 を予防す るとい う観点が重視 され, 口蓋形成 すなわち,手術時期 の再検討8,9)や,口蓋への手 手術 の時期や手術法 について 検討が加 えられ てき 術侵襲を可及的に小 さ くす る手術法 の検討1 0, l l )な hback た。その結果,幼児前期に,いわゆる pus どが行われ てい る。 「方, 1 9 7 9年 Per ko12)によ 法で, 十分 な鼻 咽陸閉鎖機能が附与 された場合 に hweckendi ek3)や Sl aught e r 4)の方法 って, Sc は, 良好 な言語成績が得 られ ることが立証 されて の欠点 とされ ていた 軟 口蓋 の長 さの不十分5 7)を きた 0 補 ひ, 且つ手術時期 を遅 らせ, しか も,共同研究 1 ) しか し,一方で,すでに 1 9 4 9年 Gr aber 2 )によ 者である Ho t z 1 3 ) の考案 になる 哨乳床 を兼ねた顎 って指摘 された如 く, 顎顔面 の成長 ・発育の早期 発育誘導装置 を早期か ら適応 しなが ら t wos t age に, 口蓋 に 手術侵襲がお よぶ 結果, 成長 につれ に 口蓋形成手術 を行 うことによって, 顎発育の面 て, 顎顔面の変形,ひいては吹合,阻噂な どの機 で満足で きるだけでな く, 言語成績で も良結果が 能 の障害 を惹 き起 こす, 顎顔面の発育障害の問題 得 られ ることが報告 された。 が残 されていた。 先年, 著者は, ヨーロ ッパ を中心に して,眉顎 Schweckendi ek 顎発育 を考慮 した治療 として, 3 ) ,Sl aught erら4)は 口蓋裂患者の顎変形 の問題 について, 調査初究す 1 9 5 0年代 の初めに,軟 口蓋 る機会 を得たが, ヨーロッパの多 くの施設で,塞 のみを閉鎖 し, 硬 口蓋 は成長発育が終了す る時点 本的には Hot z ,Per koら14,15)の考えに 立 った治 まで手術侵襲 を 加 えない 方法 を 提唱 した。 しか 療体系- と変化 して きていることを見聞 した。 こ し, 本法 によった場合, 言語成績が芳 しくな く5 れ らの方法 については今後 なお 詳細 な術 後追跡が 7 ) ,十分 な評価が得 られ るには到 らなか った。 必要であ り, その結果 については未 だ予断 を許 る このような経過 を経 なが らも, 近年, 口蓋裂治 - さないが, 口蓋裂治療 について新 しい局面を招来 1- 2 新潟歯学会誌 1 4巻 1号 1 984年 早期手術例 と未手術例 の比較 18 )辛, 裂型 に よる す る可能性が大 きい ことを示唆 していた。 0年間の報告 を 参考 本稿 では, 主 として最近 1 差,特 に両側唇顎 口蓋裂例 の手術後 の変化 19, 20 )な に, 顎発育 を中心に した 口蓋裂治療 を概説 し, さ ど,尚多 くの検討がなされ てい る。 作 田 ( 1 9 78) 口眉形成手術 のみ 受 け, 3 3歳 まで らに, 著者 の見聞をもとに, ヨーロ ッパにおけ る 21 )は乳児期 に 口蓋裂治療 の 現況 について 報告 す ることとした 口蓋形成手術 を受 けなか った 唇顎 口蓋裂例 につい い。 て, 口蓋形成手術前 と口蓋形成手術 3年後 の顎形 態 を比較 し, 成人まで 口蓋形成手術 を受 けない症 口裏形 成手術 と顎発育 例 では良好 な顎発育 を示す と同時 に, 成 人に達 し 1 9 49年 Gr aber 2 )が 7カ月か ら 58歳 の未 だ手術 てか らの手術 では手術 に よる 顎形態へ の影響 は全 を受 けていない者お よび既に 手術 を受けた者合 わ abb くみ られ ない ことを報告 してい る0 -万, Cr 5例 の 口蓋裂患者 について, 頭部 Ⅹ 線規格 せて 4 ら ( 1 9 7 7) 2 2 )は 1 0歳 か ら 2 3歳 まで の 男 ・女各 5 写真, 顎模型 な どを用いて顎顔面の成長 ・発育 に 名, 計 1 0名 の未手術片側性眉顎 口蓋裂 の ビルマ つい て分析 した。 その結果,同じ口蓋裂 の患者で 人について, 顎模型 をもとに,未手術 患者 の顎形 あ っても, 口蓋形成手術 を受けていない者では, 態 について分析 した。 その結果,切歯 ・犬歯部 を 側方 ならびに上下方向の発育が 正常であるのに比 中心 に, 顎裂部の歯牙 。歯槽 部の形態異常,特 に 較 して, 早期 に口蓋形成手術 を受 けた者では,上 上下方 向へ の発育障害が著明で, 手術 の影響 に よ 顎 の発育が明 らかに 抑制 されてい ることを示 し, らない局所 の発育障害, それ も顎裂部 を中心に し 5回受けた 1 3歳 の 特 に, 過去 に 口蓋へ の手術 を 1 た眉顎 口蓋裂患者特有 の障害 の存在 す ることを示 少年 の著明な上顎発育障害 の症例 を呈示 し, 手術 唆 してい る。 回数が増す程, 障害 の程度 の大 きい ことを報告 し 顎発育障害 の予防 を目的 と した手術 ogman( 1 95 4)16)は出生後 の顔面 の発育 は た。Kr 前後方向 に著 るしい ことを示 し, また, 口蓋 の発 前項 で述 べた ように, 早期 に 口蓋形成手術 が行 育 は 6歳以後では比較的小 さい こと, 早期 の 口蓋 われた場合 , 顎発育 に影響 をお よぼす ことか ら, 形成手術 は 口蓋 の横方向の発育 を 障害す ることか 手術 時期や手術法 について改良が図 られ, 可及的 ら口蓋形成手術 の最適な 時期は 4- 6歳 であ ると に顎発育 を障害 しない 口蓋形成手術 が試み られ て 報告 してい る。 きてい る。 一方, この ような 口蓋 に対す る手術侵襲 と上顎 9 74年 イスラエルの 先ず 手術時期 について, 1 の発育 ・成長 との関連を 明 らかにす るためには, Kapl anら8)は生後 3- 4カ月で 口唇 と 共 に 口蓋 手術 を 受 けていない 成人 口蓋裂例 と 正常成 人の i mul t aneous を閉鎖 す る 口唇 ・口蓋同時形成法 s t r eら 比較が必要であるとの観点に 立 って, Mes r epai rofcl ef tl i pandpal at eを報告 した。この ( 1 9 6 0 )171が, 1 5歳か ら 5 7歳 に亘 る口蓋形成手術 方法 は 原則 と して 3カ月で 口唇 を LeMe s ur i er 9 が行 われ ていない プエル トリコの成人 口蓋裂例 4 又は Mi l l ar dの方法で形成す ると同時 に, 口蓋裂 名 (口蓋裂単独 2 2名,片側眉顎 口蓋裂 2 7名) と, に対 して も, 最少 の粘膜骨膜弁形成 で閉鎖す る古 0名 の側面頭部 Ⅹ 繰規格写勇 を 計測分 正常成 人 3 典的 な von Langenbeckの方法 を 用 いて形成 す 析 した。 その結果,成人未手術 口蓋裂例 と,正常 0年経過 した成績 を報告 るものであ る。その後, 1 成 人の顎顔面形態 には著明な差が認め られず, 口 してい る23,24)。 それ に よると,術後上顎歯列 弓の 蓋裂例 においても 正常者 と等 しい発育 ・成長能 を 狭窄 を示 した症例 はな く, 吹合 ・吹交 は正常であ 持つ とし, 口蓋裂手術後 にみ られ る 上顎 の 変形 った と述べ てい る。 その他 ,早期 に口眉 ・口蓋 を は, 発育期 における手術侵襲の結果であ ると報告 同時 に閉鎖す ることによって 母子関係 が良好 とな した 。 ること, 口蓋裂患者 に高頻 度 にみ られ る中耳炎の これ らの研究 を契機 として, 近年においても, - 頻度 が正常児 と同等であ った こと, さらに,言語 2 - 3 大 橋 では 2歳 か ら 7歳 の 2 1名 車, 1 1名 は優 , 9名 良, 僅か に 1名 に遅れ と 鼻漏気 を認 めたにす ぎず良好 な結果 であ った と報告 してい る。 Randa1 1ら ( 1 9 8 3 ) 2 5 )は 生後 3か ら 7カ月で 口 蓋形成手術 を 行 った 経験 を 述べ, 技術 的 な 困難 さ, 手術 危険度 が高 い反面,二次的修正手術 を必 要 とす る症例 が少 な く, 言語面 では満足で きた と し,試行 を続 け ると報告 してい る。 一 方, 英 国 の De s ai( 1 9 8 3 ) 9 ) , To o -Chung ( 1 9 8 3) 2 6 ) , は生後 4 8時 間以 内 に 口唇形成手術 を 行 い, 1 6過 で 口蓋形成手術 を行 った 1 00例 の成績 を報告 してい るが, 中耳障害 の予防 に効果的で あ った とい う2 6 ) 。 顎発育障害 はみ られ ない と述 べ ら れ てい るが,頭部 Ⅹ線規格写真分析 は今後 報告 の 予定 と記 るされ てい るのみで 詳細 は不 明で あ る。 手術 方法 につい て も, 従来 の粘膜骨膜弁 を剥離 形成 す るいわ ゆ る pus hback 法 が 口蓋 に対 して 大 きな手術侵襲 をお よぼす ことか ら27), 硬 口蓋 に 由 l γo me rf l a pによる硬 口蓋閉鎖法10) は成 るべ く侵襲 を加 えない 手術 法 が創 案 され て き た。 1 9 7 4年 チ ュ リッヒの Perko . l l )は硬 口蓋部 に骨 の 口蓋裂患者 の 定期的 に 採坂 され た 顎模型 を も と 露 出面 を残 さない方法, す なわ ち,骨膜上 で粘膜 に,歯槽 頂 の長 さを計測 し, 正常児 のそれ と比較 弁 のみ を形成 す る pal at almucos alf l apoper a- した もので あ る。 その結果,手術 に よ って一時的 5例 に手術 を行 い, 5 t i on を発表 した。 本法 で 3 な影響 は受 け るものの, 術後経年的 に手術 に よる 例 で粘膜弁 の壊 死, 創 の多 聞,療孔形成 をみた と 影響 か ら回復 し, 正常児 と同様 の歯槽 頂 の長 さを い う。 本法 は弁 の壊 死 の危険が大 きい とい う理 由 示 す にいた り,十分 に at r aumat i cに手術 が行 わ で,後述 の如 く,彼 自身 12)に よ って 口蓋 の不完全 れれ ば, 顎発育へ の手術 の影響 は少 ない と述 べ て 裂 にのみ適応 され るべ きとされ ,t wos t agecl o- い る。 s ur eへ と変 え られ てい る。 さらに, J ons s on ら ( 1 9 8 0 ) 2 9 )は vomerf l ap 一方 , 硬 口蓋 の粘膜骨膜弁 を用 いず,鋤骨粘膜 を形成 した後 にで きる露 出創 に 自家皮膚 を移植す 弁 ( γomerf l ap) ( 図 1) で硬 口蓋部 の 破裂 を閉 k 法 で 手術 した 2群 る方法 と,Yon Langenbec Dunn,1 9 5 2 1 0 ) ) も口蓋部へ の手術 侵 鎖す る方法 ( の 5歳時 におけ る歯槽幅径 お よび 吹合状態 を比較 sら ( 1 9 7 4 ) 2 8 )は 襲 が小 さい 利 点 が あ る。 Mape した。 その結果, これ ら 2つ の方法 の 5歳時 にお Lancas t erCl ef tPal at eCl i ni cにおい て vomer h back 法 け る吹合状態 は,共 に,いわゆ る pus f l ap法 で手術 され た唇顎 口蓋裂患者 の歯槽 頂 の長 に よ った場合 よ りも良好 であ った と し, さらに, さを長期 間 に 亘 って 観察 した 結果 を 報告 してい 2方法 の うちでは Vomerf l ap法 が vonLangen- . 3カ月で三角弁法 に よる口 る。 す なわち,平均 3 beck法 よ りも優 っていた とい う。 しか し,5歳迄 唇形成手術 , 1 3. 7カ月で硬 口蓋部 の vomerf l ap の結果 で あ り, 今後 の長期 に亘 る経過 観察 の必要 に よる閉鎖, さらに 1 6. 6カ月で 単純 な 正 中部縫 性 が 述 べ られ てい る。 また, 言語成績 について 合法 で 軟 口蓋 閉鎖 を 受 けた 4 0例 の片側完全眉顎 は,「軟 口蓋 は僅か に短 かいが動 きは良い」と記載 - 3 - 新 潟歯学会誌 1 4巻 1号 1 984年 され てお り, その後, これ らの方法 は全 く省 み ら れ な くな ってい る。 以上述べて きた よ うに, 硬 口蓋 に早期 に何 らか の手術侵襲がお よんだ場合, その発育が,多かれ 少 なかれ障害 を受 け ることは避 け られ ない。 そ こ hweckendi ek ( 1 9 51 ) 3 ) , Sl aught er ら で, Sc ( 1 9 5 4 ) 4)は, 乳児期 には軟 口蓋 のみ を閉鎖 し, 硬 口蓋は発育 ・成長期 には 全 く手 をつけない方法 を hweckendi ek36)によれ 提唱 した。 すなわち, Sc ば, 先ず第 1に生後 6か ら 8カ月で軟 口蓋 を閉鎖 し ( 図 3), その後 3週間 して 口唇形成手術 を行 2 -1 4歳 で硬 口蓋 を 閉鎖 す るとい う。 その い, 1 間に硬 口蓋 は発育 し, 裂隙 は狭 くな るとい う36)0 図 2 St el l ma c h教授 (ベル リン自由大学) Sl aught erら4)の方法 もほぼ同様 であるが,軟 口 蓋閉鎖の時期はやや遅 い。 され てい るにす ぎず, 詳細 は不明であ るが,言語 本法 に よれば, 上顎骨 の発育 は側方,前方,上 に問題 が 残 ることは 否定 で きない もの と 思われ 下方向共 に 極めて 良好 で, 発育障害 は 認 め られ る。 ず, 正常者 と近似 した形態 を示す とい う。一方, 1 9 5 0年代 の終 りか ら ' 6 0 年 の初 めにかけて,口眉 7. 2 %, 理解 で きるが 言語 においても, 正常が 5 形成手術後 の歯槽裂部の狭窄 を予防 し, 良好 な歯 3 7. 6 %, 中等度 4. 5 %, 不良 0. 7 % と満足すべ き 槽 形態 を得 ることを 目的 に, 一次 口眉形成手術 時 hweckendi ek ( 1 9 7 8 ) 結果 であ った と 息子 の Sc St el l mach, に歯槽裂部 に自家骨 を移植す る方法 ( 3 6)が 1 95 9 3 0 ) ) 辛, 骨膜弁で同部を連結す る方法 ( Skoo g, 1 9 6 5 3 1 ) ) な どが提唱 された。 近年, これ ら手術 の を追試 した報告では, 極めて厳 しい評価 が与 えら 2 5年 の結果 を報告 してい る。 しか し, 本法 s manら ( 1 9 8 0 ) 5)は本法 れ てい る。すなわち,Co れ てい るが, いずれ の 報 告 においても, 歯槽形 aut i onar y を追試 し,言語成績 をみた報告で,A c r epor t な る副題 を付 けて 言語成績が 不満足であ 悲, 吹合 ともに予期 した結果 は得 られ なか った と るばか りでな く, 二次的 に硬 口蓋 を閉鎖す る際 の 予後 を長期 に 亘 って 追跡 した 結果が報告32 35)さ G i i d 図 3 Sc hwe c ke ndi e kによる軟 口蓋閉鎖法一軟 口蓋は 全 く後 方移動 ( pus hba c k)されていない3 6 ) 0 - 4 - 大 靖 橋 図 5 M.Hot z先生 (チ ュ- リッヒ大学 ) 組 まれ た。 当時 の 口唇形成手術 は Ve au-Gr obの 図 4 チ ュー リッヒ大 学 にお け る治 茸体 系 38) 古典的方法) に よ り 3カ月で, また, 口 方法 45) ( hb ack 法 によって 2 蓋形成手術 はいわゆ る pus 手術 の難 しさを指摘 してい る。 彼等 によれば,6 6 歳 で行われ ていた とい う。 しか し, この期間の治 % が 言語不良で, 咽頭弁形成手術 が 追加 されね 療結果 の分析では 期待 した程 の結果 を得 るにはい acks on ら ( 1 98 3 ) 6) , ばならなか った とい う。 J た らなか った42,43)0 Bar dach ら ( 1 9 8 4 ) 7) も同様 の結果 を報告 し, 批 9 65年,顎矯正治療 の 目的 を顎発育 な そ こで, 1 らびに予想 され る唆合 関係へ と顎 を誘導す ること 判 を投 げかけてい る。 を第一義 とす る方法- と変換 した38,39,41)。 すなわ ヨー ロッパの新 しい治療体系 Nei lの装置 の利 点 と欠 点を考察 し,利 点 ち, Mc 以上述べて きた よ うに 口蓋形成手術 は, 顎発育 は残 し, 欠 点を除いた方法- と変更 した。利 点 と と言語 との間を揺れ動 きなが ら, よ り良い治療体 しては, 第 1に,硬 口蓋 の破裂部を床で覆 うこと 系を求めて検討が続 けられ てい る。 によ って, 舌 の圧が硬 口蓋や歯槽部の破裂緑 にか 近年, チ ュ- リッヒ大学か ら, 矯正科 と口腔外 か るのが避 け られ, 舌 の位置が正常位 を とるよ う 科の緊密 な連携 (図 4) の もとに極めて 注 目すべ にな ること, 又, 破裂部 が 覆 われ ることに よっ き一連 の研究が報告 され てい る11-15,37 43)0 て,吸畷 力が増 し,晴乳床 13)としての働 きも持つ z( 1 981 ) 41 )によ この一連 の研究の発端 は, Hot ことであ り, 第 2の利 点は,その様 に術前 の管理 9 5 7年, Kr i j ger s -J anz enが 1 93 6年か ら れば,1 が容易になることか ら, 顎 の発育 に見合せ て手術 1 9 5 0年 の間にチ ュー リッヒ大学病院で手術 された を遅 らせ ることが 可能 になることであ った・ として 0 6例 の うち, 1 0 7例 片側 ・両側完全唇顎 口蓋裂 4 い る。 明 らかな欠点は,破裂 した両歯槽 弓を力で 7. 5歳 で良 について 予後調査 を 行 い, 平均年齢 1 aemaxi l l aを後退 させ ることであ る 近接 させ ,pr 好 な喫合状態 を示 したものが, 僅か 6例 しかみ ら au の方法で形成 された緊張 とい う。 これは,Ve れ なか った ことによるとい う。 この結果か ら,術 の強い上唇 によ ってさらに増強 され, 前歯部での 95 7年 よ り早速 に 振 り入れ られ 38,39, 前顎矯正が 1 反対攻合 を, さらに, 2- 3歳 での 口蓋形成術後 41 ), 当初, Mc Nei lの方法 44)に準 じて治療体系が の上顎歯列 弓の狭窄 を 必発 の症状 とさせ る源 にな - 5 - 6 新潟歯学会誌 1 4巻 1号 1 9 84年 図 8 同症例に図 6の装置を装着 した状態。軟 口蓋 も含めて,破裂部は全て閉鎖されている。 ( 新潟大学第 2口腔外科症例) 図 6 硬 ・軟 レジン製の早期顎矯正装置 ( 新潟大学第 2口腔外科症例) ってい る と してい る41)0 以上 の考察 の結果考案 され たのが, 硬 ・軟 レジ ンの 二重構造 に よ り製作 され る 顎矯正装置 13 15, 3 8 41 )( 図 6) で あ り, 生後成 る可 く早 く,2 4-48 時 間以 内に 装着 され, 1歳 6カ月の軟 口蓋 閉鎖手 術施行時迄, 出生 か ら口唇形成手術 前後 の発育誘 導 を 目的 と し, さらに舌 の正常位 へ の矯正,晴乳 図 9 同装置を装着直後,自然に,舌で強 く口蓋を 圧 している。 この状態で,正常児 とほぼ同様 の吸頃が可能となる。 ( 新潟大学第 2口腔外科症例) に よる 患児 の 正常 な 機能 の 助長 を 図 るものであ る。 本装置 は 通常 の 義歯 の 如 く 口腔 内に装着 さ れ, それ を保持 す るための帽子や ヒモは全 く必要 と しない ( 図 7- 9) 3 8, 41 ) 0 1 9 6 5年以来今 日迄 , この装置 につい ては以後変 更 され てい ない とい う41) 0 一方 ,共同研究者 の Gno i ns ki( 1 9 81 ) 42)は発育 に決定的影響 を与 え る 3つ の因子 と して, ( 1 )塞 礎 とな る顔面 の形態, ( 2)手術 の時期 と手術法 , ( 3) 機能 を挙 げてい る。 この うち, 手術時期 と手術 法 につい て, 同 じ大 図 7 生後 22日左肩顎口蓋裂の口腔内所見 ( 新潟大学第 2口腔外科症例) 学 の 口腔外 科医 Pe r kol l, 1 2 ) との間 で, 緊密 な連 - 6 - 大 7 靖 橋 b 図 1 0 Pe r koの mo di f i e dWi dma i e rt e c hni qu e 12)0 K 12 教授 ens ri 図 (ブ メン中央病院) レ ー 携のもとに, 検討 が 加 えられ, 先ず, 前述の如 く, 硬 口蓋 に 骨露出部を 作 らない 方法 として, pal at almucos alf l ap oper at i onが考案 された ht S h di k 法 が や er en e aug c wec 3) 4), かし Sl ht 硬 に着目し の方法 口蓋 er aug への手術 4) ,t を採用するにいた し ている 12) っ 。Sl st osure agec 予期した効果が得られず によ て破 っ ,S di h k 1969 年以来 wec en e c 3) 12) ,0部 棄された 先ず軟 侵襲を避け のみを閉鎖する 口蓋 ,l 前 ll しかし にも記るした如く この方法は ), 。彼自身 wo 図 1 1 Pe r ko法 (図 10) の実 際。 硬 口蓋 には破裂 が残存 し,全 く手 術 技 塾 がお よんでいないO ( 新 潟大学第 2口腔 外科症例) - 7- 8 新潟歯学会誌 1 4巻 1号 1 9 84年 図 1 5 顎矯正装置と顎 ( 下)発育の経 図 1 3 裂残存部を閉鎖するための口蓋床。 ( 新潟大学第 2口腔 外科症例) 過を示す経年的顎模・ 型。 左 よ り出生直後 , 1歳時 , 5歳時。 5歳時 には 軟 口蓋部 はすでに 閉鎖 されてお り, 又,硬 口蓋部の破裂r T ]も著明に減少 してい る。調和のとれた歯列弓形態を示す。 ( Hot z先生の好意によるチ ュ- リ ッヒ大学 資料一著者撮 影) 4 8 ) ,1 9 7 0 4 9 ) ), 機能的 に も十 分 に 満足 し得 る 軟 口 蓋 が形成 され る としてい る。 硬 口 蓋 は 5- 8歳 で 閉 鎖 す る が, すで に, Schweckendi ek36)も指摘 してい る如 く, 軟 口蓋 閉鎖後 に硬 口蓋 は発育 し, 裂隙 巾は狭 くな ってい るものが多 く, 閉 鎖時 の手術 侵襲 を最 少 に止 どめ うる とい う。 軟 口蓋 閉 鎖術施 行後 , 硬 口蓋 部 の裂 が開い た ま 図 14 同装置を装着 した状態。 軟 口蓋は閉鎖手術が行われている。 ( 新潟大学第 2口腔 外科症例) ま 残 ってい る 部分 につい ては, 必要 に 応 じて, s pe echpl at e( 単 な る 口蓋床) ( 図1 3 ,1 4 )を装 0 %で あ った と 着 す るが,装 着 を必要 と した のは 5 比較的早期 に軟 口蓋 を閉鎖 す るの に比較 して, 戟 い う12)。 口蓋 の 閉鎖 を 1歳 6カ月 と 遅 くしてい る。 この 尚, 口眉形成手術 は生 後 5- 6カ月で行 われ る (図 4)。 この時期 には, 顎 の発育 が 誘導 され 時期 には上顎 の第 1乳 臼歯 が萌 出 し, 顎 の積極的 3 8) Si l l man,1 9 51 ) な発 育 の終末 期 にあた ってお り ( る結果, 顎 裂 の 巾はか な り狭 くな ってお り, しか 46), しか も, 前 述 の顎矯正装置 の装用 に よ り,顎 も, 鼻 翼基部 は前 方へ移動 して,患側 の歯槽部 で の発育 誘導 が図 られ , それ につれ て軟 口蓋破 裂部 支持 され , 叉 , この時期 には 口唇音 を使 う晴語期 の巾 も狭 くな り, 過度 の軟組織 の移動 は不必要 に に 入 ってお り, 手術 時期 と して 適 当 と してい る dmai er な る と してい る 12)。 手術 法 と しては Wi 3 8)。 手術 法 は Mi l l ar d法 や Tenni s on法 が主 と 港 ( 1 9 5 9 ) 4 7 ) を修正 した方法 ( 図1 0, l l )に よ って して行 われ てい る とい う。 両側 性 につい ては片側 お り, この方法 に よれ ば, 軟 口蓋 は十分 に伸長 さ ず つ 2回 に分 けて行 ってい る37)0 れ , 口蓋帆挙 筋 の走行 も修正 され ( Kr i ens ,1 9 6 9 - 本法 の予後 につい ては, 未 だ, この治療法 が体 8 - 大 橋 靖 9 一派 も, 彼等 の長期 に亘 る各種治療法 の試行 と, その予後 を 検討 した 結果 を 通 して, 同様 に 硬 口 蓋 の 閉鎖 を 遅 らせ る 治療体 系 を 報告 してい る ( Fr i edeら,1 98 0 53 ))。 口唇形成 は 1- 2カ月で 口 l i padhesi on) のみ行い, 6 唇 の破裂辺縁接着 ( - 8カ月で 口蓋帆挙筋 の走行 を 修正す る方法 を も と り入れ た 軟 口蓋形成手術 を施行 し, 1歳半か ら 2歳 で 口贋 ・鼻形成手術 を行 う 治療体系であ る。 しか も, 生後 1年迄 は可撤式の顎矯正装置 で,開 いたままの, 破裂部 を閉鎖す るとい うが,その装 置 の詳細 については明 らかでない。 さらに,歯 の 図 16 Pf ei f er教 授 (/、ン ブ ル ノ大学) と私O 萌 出後 は歯 を利用 した食事, 言語 のための床 を利 系化 され てか ら 1 0余年 を 経 たにす ぎず, 断片的 3 8, 3 9, 50), 顎発育, な報告 をみ るのみであ るが14,15, 用 す るとい う。 本法 で治療 した例 では, 大歯部 ・臼歯部で,共 喫合 の面では従来 の方法 に比較 して 明 らかに良好 に, 明 らかに広い歯列 弓を示 し,側方歯群 の交 叉 5)。 言語 の面で も, 従 な成績 を示 してい る (図 1 喫合 が, 従来 の各種 の治療法群 に比較 して明 らか 来 の方法 に劣 らない結果であ った とい う。 に少なか った とい う53)0 しか し, 中耳 の炎症,機能異常 の頻度が高い傾 向15,50)を示 してお り,注 目され る。 er教授が 著者 の見聞では,ウイ- I /の Wunder ほぼ同様 の治療体系で治療 を進め ていた。 いずれ に して も, 今後, さらに長期 に亘 って, 以上,二つの治療法,特 にチ ュー リッヒ大学で進 各方面か ら詳細 に追跡調査 され, その予後 につい め られ てい る治療体 系14,15)は,硬 口蓋 の閉鎖 を遅 て明 らかに され るべ きであろ う。 らせ, 口蓋形成手術 を 2回に分 け る方法 とい って 1 9 7 9年 8月末,- ンブル クにおけ る第 3回国際 t zらの 「完 唇顎 口蓋裂 シンポジウムにおけ る Ho hweckendi ek法 3)辛, Sl aught er も,従来 の Sc 法 4) と異 な り, 単に手術 を 2回に分け るとい うだ 全唇顎 口蓋裂患者 についての 一次治療 のチ ュー リ けでな く,出生直後 よ り, 破裂部 を床 をもって閉 ッヒにおけ る前進 」14,15) と題 す る 報告は 大 きな関 鎖 し, 患者 自身 による吸贋が可能 に し,本来 の生 心 を呼んだ。 多 くの質疑応答が交わ され た ことが 理機能 を失わせ ることな く, さらに,その作用 を ei f er教授 のま と そのシンポジウムを主宰 した Pf 利用 して, 顎 の発育誘導 を図 るとい う独特 の面 を めた記録 51)に明 らかであ る。 もってい る。 その後, 本治療法 は, ヨーロ ッパの ドイツ語圏 事実, 私達 のチ ュー リッヒ大学治療法 の追試で を主体 として, 多 くの 施設で 追試 され てい る。 も,装置 を装 着す ることによって, 患者の吸畷力 著 者 が 見 聞 し えた ところ で も, ノ、ンブル クの は明 らかに増強 され, 従来 の流 し込みで晒乳 して Pf ei f er教授52) , ブ レーメンの ・ Kr i ens教授,ベ いた時 とは異 な り, 患児 自身の力で,正常児 と同 el l mach教 授, オ ース トリー ・ダラ ル リンの St 0 様 に吸畷 してい る状態 を経験 してい る (図 9) l e教授 とい った 唇顎 口蓋裂 の研究 にお ーツの K6 これ らを考 え ると, 口蓋裂治療が,単に言語機 い て指導的立場 にあ る人達 が, 皆,本法へ と治療 能 だけでな く, 口腔 の持つ全 ての機能 の不全 を改 法 を変換 してお り, ヨ-ロ ッパにおけ る口蓋裂治 善 し, それ を上手 に手術 と組合わせ ることによ っ 療 の新 しい波 とい っても過言ではあ るまい。 て,従来 み られ た様 な, 口蓋裂患者 の成長 につれ 今後,それ ら追試者の経験 を も通 して, 正 しい 評価 が下 され ることになろ う。 て現われ て くる各種の障害が予防 され, よ り良 き 予後が得 られ る方向へ と導 いていかれ るよ うに思 ohans on 一方, スウエーデ . / ・エーテ ボ リの J われ る。 - 9- 1 0 新 潟 歯学会誌 1 4巻 1号 1 984年 6) Ja c ks on,Ⅰ .T. ,Mc Le nnan,G.andSc he ke r , 口腔 機 能 に関 して は 歯 学 は深 い 関 連 を持 って い る訳 で , 今 後 の 口蓋 裂 治 療 にお け る歯 学 の役 割 は L R. : Pr i ma r y vel opl as t y or pr l mar y さ ら に増 した もの と もい え るで あ ろ う。 pal at opl as t y:Somepr el i mi na r yf i ndi ngs . Pl as t .Re c ons t r.Sur g. ,72:1 531 57,1 983・ 結 び 7) Ba r da c h,Jり Mor ri s ,H.L and Ol i n,W. H. : Lat er e s ul t sof pr l ma r y Vel opl as t y: 以上, 最近 1 0年 間 の 報 告 を 中心 に して, 口蓋 . Pl as t . Re c o ns t l . The Mar bur g pr oj e ct 裂 患 者 の 口蓋 形 成 手 術 と 顎 発 育 の 問題 を 総 括 し Sur g. ,73:20 7・ 21 5,1 9 84. て み た。 言 語 機 能 の 回復 とい う面 で は , 未 だ , 問 8) Ka pl an,I "Dr es ne r , J. ,Gor odi s c her , C.and 題 は残 る に して も, ほ ぼ 一 応 の解 決 を示 した 口蓋 Radi n,L. : The si mul t a ne o us r epal r Of 裂 治 療 も, 顎 発 育 を も含 め て, _両 方 の 問題 を併 せ cl ef tl i pandpal at ei ne ar l yi nf ancy.Br . 満 足 させ る方 法 に つ い て は, 十 分 に解 明 され て い J.Pl as t .Sur g. ,27:1 341 38,1 9 74. る とは い え ず , 今 後 に残 され た 問題 で あ る。 9) De s ai ,S.N∴ Ea rl y cl e f tpal at er epai r e しか し, 最 近 , ヨー ロ ッパ を 中心 に して, この c ompl et ed bef or et he a ge of 1 6 we eks: 間題 の解 決 に 一 つ の方 向 を示 唆 す る研 究 が 進 め ら Obs e r vat i o nsona per s o nals e ri esof 1 00 れ て い るの で , 著 者 の見 聞 も含 め て紹 介 した 。 chi l dr en.Br.J.Pl as t .Su. I g. ,36:300・ 304, 1 9 83. この方 法 は , 尚 , 長 期 の追 跡 調 査 が 必 要 で あ る が , 口蓋 裂 治 療 に新 しい局 面 を生 み 出 す もの で は : Mana geme 王 i tofcl e f tpal at e 1 0) Dunn,F・S. c as esi nvol vi ngt hehar dpal at es oasnot な か ろ うか と期 待 され る。 i nt e r f e r ewi t ht hegr owt ho ft hemaxi l l a. 私 達 もす で に追 試 を は じめ て い るが , さ ら に検 討 を重 ね 乍 ら, そ の結 果 に つ い て, 報 告 す る機 会 を持 ち た い と考 え て い る。 文 Pl as t .Rec ons t r.Sur g. ,9:1 08・ 11 4,1 952. ll ) Pe r ko,M.A. : Pr i mar y cl o s ur eo ft he cl ef Lpal at eus i ngapal at almuc os alf l ap: An at t empt t o pr event gr owt h i mpal r - 献 me nt .J.ma x. f a c.Sur g. ,2:40 -43,1 974. 豊 : 口蓋裂早期手術患者 の術後の言語 1 2) Pe r ko,M.A∴ Two s t a gecl os ur eofcl ef L 管理 と言語成 寮 に関す る臨床的研究. 日口蓋 ,7:76・ 80,1 979. pal at e.∫.ma x. f ac.Sur g. 1 ) 湧拝 1 3) Ho t z,M. : Ki e f e r or t hop畠di s c he Fr dhbe - 1 0-30, 1 9 78. 誌 ,3: 2) Gr a ber ,T.M. : Cr a ni o f a ci almo r phol o gy handl ung be主Li ppe nKi ef er Gaume nSpa - i ncl e f tpal at eandcl e f tl i p def or mi t i es. . 1 t e n( Pr 畠ve nt i veMas s na hme n).For t s c hr Sur g.Gyne c・Obs t . ,88:359 -369,1 949・ Ki ef erG占s i c ht s I Chi r . ,1 6 /1 7:1 9 6・ 200,1 973. 3) Sc hwe c ke ndi e k,H. : ZurFr a gede rFr t i h- 1 4) Hot z, M. ,Per ko, M. ,Gnoi ns ki , WリNus s ba u- undSpat oper at i onde ra nge bo r e ne nLi ppe n me r,H.andHot ,E. : DasZt i r c he rVo r ge - Ki ef e r Gaume ns pal t en.Z.La r yng. ,30:うト heni nderPri mar be handl ungYonPat i en- 5 6,1 951 . t e n mュ tt ot al en Li ppenKi ef e r Ga ume n- - 4) Sl a ught er ,W.B.andPr uz a ns ky,S. : The Spal t e n.Ⅰ ,Tei l:Fr t i hbe ha ndl ung i nVer - r at i onal ef o r vel a r cl os ur ea sapr i ma r y bi ndung ni t der Li ppe nOpe r at i o n. ed. pr o c edur ei nt he r epal r Ofcl ef tpal at e Pf ei f e r,G. ,Li ppenKi e f er Gaumens pal t en, t .Re c o ns t r .Sur g. ,1 3:34ト def e ct s.Pl a s P.1 40-1 48,G.Thi eme,St ut t ga r tandNe w 35 7,1 954. 982. Yo r k,1 5) Co s man,B.andFal k,A.S. : Del a yedhar d 1 5) Ho t z,M. ,Pe r ko,M. ,Gnoi ns ki ,W. ,Nus s - pal at er epal rand s pe e c h de f i ci enci e s:A baume r ,H.a nd Hof ,E. : Das Zt i r c hel ・ c a ut i ona r yr epo r t .Cl ef tPal at eJ. ,1 7:27- Vor ge hen i n der Pr i mar be handl ung Yo n 33,1 980. Pat i ent e nni tt ot al en Li ppe nKi ef e r Gau- 1 0- 大 橋 ll 靖 me nSpal t e n.Ⅰ Ⅰ .Tei l:Di eVo r s or gungde r 2 6) To o Chung,M.A∴ The as s es s ment of Ga ume ns pal t e mo r phol o gi s c he und f unk- mi ddl ee arf unct i onandhe ar i ngbyt ym- t i o nel l eEr ge bni s s eko or di ni e r t e rBe hand- panome t r yi n chi l dr e n bef o r e and af t e r ,Li ppe nKi e f e r ・ ・ Ga u1 ung.ed.Pf e i f e r ,G. r .Br . ∫. Pl as t ・ e a rl y cl ef tpal at er epai 86-1 90,G.Thi eme,St uト me ns pal t e n,P.1 Sur g. ,36:295 -299,1 983. emenak,C,R. ,Jr .andSe ar l s,J∴ Ex27) Kr 9 82. t ga r ta ndNe w Yo r k,1 o gman,W.M. : The pr o bl em o ft he 1 6) Kr pe r i me nt almanl pul at i o nofmi df aci algr o wt h.J.Dent .Res . ,50:1 488-1 491 ,1 9 71 . cl e f tpal at ef ac e.Pl a s t .Re c o ns t r.Sur g. , 28) Mape s ,A.H. ,Ma z a he ri ,M. ,Har di ng,R・ 1 4:370-375,1 954. 1 7) Me s t r e,J.C. ,De J e s us ,J.a ndSubt el ny,∫. L. ,Mei e r,J.A.and Cant e r ,H.F J . : A D. : Unoper at e do r alcl e f t satmat ur at i o n. l ongi t udi nal anal ys t s Of t he maxi l l ar y 9 60. Angl eOr t ho d.30:78-85,1 gr o wt hi ncr eme nt so fcl e f tl i pandpal at e ni t z,P.Ⅴ.a nd Spyr o po ul os ,M.N. : 1 8) Po 1:450pat i e nt s( CLP).Cl e f tPal at e Jり 1 Thede nt alo c cl us i o ni nt r e at e dand nont r e at e dcl e f tl i pa ndpal at e.Eur. J. Or t hod. , 462,1 9 74. ons s on,G. ,St ens t r 6m,S.andThi l ander , 29) J B∴ Theus eofavomerf l apc ove r e dwi t h 1:1 8ト1 87,1 979. uz ans ky, S.andFr i ede,H.: Twos i s t e r s 1 9) Pr anaut o ge nouss ki ngr af tasapar toft he wi t h unope r a t e d bi l a t e r alcl e f tl i p and pal at alr epal ri nc hi l dr e nwi t huni l at e r al .∫.Pl as t . pal at e,a ge 6and 4ye ar s .Br t .Re cl ef tl i pand pal at e.Sc and.J.Pl as Sur g. ,28:25ト258,1 9 75. c ons t r .Sur g. ,1 4:1 3-21 ,1 980. 20) Fr i e de,H.andMo r ga n,P. :Gr o wt ho ft he el l ma c h,R.: Pr i mえr e Knoc henpl as t i k 30) St vome r o pr e maxi l l a r y s ut ur ei nc hi l dr en beiLi ppe nKi e f e r Gaumens pal t enam S云u- wi t hbi l at e r alc r l e f tl i pa ndpal at e.Scand. gl i ngunt e rbe s o nde r e rBer t i c ks i cht i gung t .Re co ns t r .Sur g. ,1 0:45-55,1 976. J.Pl a s der Tr ans pl ant at de c kung. Ar c h. Kl i n・ Chi r . ,29 2:865-8 69,1 959. 21 ) 作田 守: 口蓋裂の基礎 と臨床-顔面の成長 31) Sko og,T. : Theus eo fpe ri o s t e alf l apsi l l 7:1 39-1 60,1 9 78. を中心 に-. 日矯 酪誌,3 a bb,∫.∫.and Fo s t e r ,T.D. : Gr o wt h 22) Cr t her epal rO fcl ef toft hepr l mar ypal at e. 9 65. Cl ef tpal at eJ.2:332-339,1 de f e c t si nunr epai r e duni l a t e r alcl ef tl i p ,44:329-335,1 9 77. andpal at e.Or alSur g. 32) Fr i ede,H.andJo hans on,B∴ Adol e s ce nt 23) Kapl an, Ⅰ . , Ta ube, E. , Be nBas s at ,Mり f a ci almo r phol o gy ofe ar l y bone 一 gr af t ed Dr e s ne r ,∫. ,Na c hmani ,A.andRo s enbaum, cl e f tl i p and pal at e pat i e nt s.Sc and.J. M. : Fur t he re xpe r i e nc ei nt he e ar l ys i - Pi as t .Re co ns t r.Sur g. ,1 6:41 ・ ・ 5 3,1 982. r r ml t ane o usr e pal rO fcl e f tl i pandpal at e. 3 3) Ri nt al a,A. ,Soi vi o,A. ,Rant a,R. ,Oi kar i , Br .J.Pl as t .Sur g. ,33:299-300,1 980. T.andHaat aj a,J∴ Ont hebone f or mi ng pl a n, Ⅰ . , Be nBas s at , Mり Ta ube,Eり 24) Ka c apaci t yofpe r i os t e alf l apl nS ur ger yf or Dr e s ne r ,∫.a nd Nac hmani ,A. : Te nye ar t .Re cl ef tl i pand pal at e.Sc and.J.Pl as f ol l o wupo fs i mul t a ne o usr epal rOfcl ef t c o ns t r .Sur g. ,8:5 8・ 61 ,1 974. l i p and pal at ei ni nf anc y.Ann.Pl as t . 34) Ra nt a,R. , Oi kari ,T. , Ri nt al a,A.and Sur g. ,8:22 7-228,1 982. . : Ef f e ctoft hepe ri o s t e alf l ap Ha at aj a,J 25) Ra ndal l ,P. ,LaRo s s a,D.D. ,Fakhr ae e,S. t e chni queo ncl ef twi dt h and t he f or ma - M.and Co he n,M.A. : Cl e f tpal at e co t i ono fal veol arr i dge i nr el at i on t ot he s ur eatうー 07mo nt hso fage:A pr el i mi - bi t el e veli ns ur ger yf or cl ef tl i p and nar y r epo r t ・Pl a s t ・Re c o ns t r.Sur g. ,71: 62 4-628,1 983. pal at e.Sc and.∫.Pl as t .Re c ons t r.Sur g. ,8: l - - ll- 62-66,1 9 74. 1 2 新潟歯学会誌 1 4巻 1号 1 984年 1 981 . 35) Hel l qui s t ,R.andPont とn,B. : Thei nf l u- enc e of i nf antpe r i o s t e op】 as t y on f a ci al 43) Gnoi ns ki ,W.M. : Ear l y maxi l l ar yor t ho - gr owt handde nt alo c cl us i onf r om f i vet o pa edi csasa s uppl eme ntt oc o nvent i o nal ei ghtye ar sofage i nc as e s cfc ompl et e pr l ma r yS ur ge r yl nCOmpl et ecl e f tl i pand uni l at e r alcl e f とl i p and pal at e.Sc and.∫. pal at ec as e s l o ngt er m r es ul t s.J.ma x Pl as t .Rec o ns t r.Sur g. .13:305-31 2,1 979・ f a c.Sur g. ,1 0:1 65-1 7 2,1 982. 36) Sc hwec ke ndi e k,W. : Pri mar yvel opl as t y: - 4 4) McNei l ,C.K. : Or t hodo nt i cpr o c edur e si n Lo ngt er mr es ul t swi t ho utmaxi l 】 ay de - t het r e at me nto fco nge ni t alcl ef tpal at e・ f or mi t y.A t we nt yf i veye arr epo r t .Cl e f t .1 26・ 1 32,1 950. De nt alRe co r d,70・ r 45) G一 ob,M∴ Sur ge r yofpr e ope r at i vet r e at ed ′ :268・ 27 4,1 9 78. pal at e∫.lら cl e f Ll i psandpal at es .ed.Hot z,R. ,Ea rl y 37) Hot z,M.M.andPe r ko,M. : Earl ymana一 geme nt o f bi l at er alt ot alcl ef tl i p and t r e at me ntofcl ef tl i p and pal at e,P.90 pal at e.Sc aれd.J.Pl as t .Rec ons t r.Sur g. ,8: 94,Ha nsHube r ,Be r n,1 9 64. - l l man, ∫. G. : Ser i al s t udy of good 4 6) Si 1 0 4-1 08,1 9 74. o c cl us i o nf r om bi r t ht o1 2 ye a r sofa ge. t z,M.and Gnoi ns ki ,W∴ Compr e he n38) Ho Am.∫.Or t hod. ,37:48トう0 7,1 951 . s i vec ar eo fcl e f tl i pandpal at ec hi l dr en atZt i r i c hUni ver si t y:A pr el i mi nar yr e - 47) Wi dmai e r ,W. : Ei nne ue sVer f a hr enz um por t .Am.∫.Or t hodリ70:48ト504,1 9 76. Ve r s c hl us s derGaume ns pal t e n.Chi r ur g. , z,M.Mリ Gnoi ns ki ,W.M. ,Nus s ba u39) Hot me r ,H.andKi s t l e r ,E∴ Ear l y maxi l l ar y 30:274-278,1 959. 4 8) Kr i ens ,0.B. : An anat omi c al appr o ac h o r t hopedi csi nCLP c as es:Gui del i nesf or t o vel opl as t y.P] as t .Re cons t r.Sur g, ,43: s ur ge r y.Cl e f tPal at e∫. ,1 5:405411 ,1 9 78. 29-41 ,1 969. t z,M.M.a ndGnoi ns ki , W.M. : Ef f e ct s 40) Ho i ens , 0. B, :Fundame nt alanat omi cf i nd49) Kr ofea rl y maxi l l a r yo r t hopaedi csi nc o or dト i ngs f or an i nt r avel ar vel opl as t y.Cl e f t nat i onwi t h del ayeds ur ge r yf o rcl ef tl i p ,7:2736,1 9 70. Pal at eJ. andpal at e・J・max. f ac.Sur gリ7:201 -21 0, 1 9 79. 50) No or dho f f ,M.SりKuo,∫.and Cl l e ng,W. 41 ) Ho t z,M. : 22 ye ar so fexperi encei ncl ef t pl as t yi ncl e f t so fs e c ondar y pal at e.Ann・ S∴ Re s ul t soft heWi dmai e r Per kopal at O - pal at emana geme nt ,andi t sco ns e quenc es f o rt r e at ment pl a nni ng.ed.Ke hr er ,B. , Ac ad.Med.Si ngapo r e,1 2:359 -362,1 983. 51) Pf ei f e r, G. :Li ppenKi ef e r Ga umens pal t e n. Sl o ngo,T. ,Gr a f ,B.and Bet t ex,M. ,Long eme,St ut t ga r t and Ne w P.285,G.Thi t e rm t r e at menti ncl ef tl i pa ndpal at e,P. 9 82. Yo r k,1 208-211 ,HansHube r ,Be r n,St ut t gar ta nd ei f e r ,Gり Pi r s i g,W・ , Wul f f ,W.and 52) Pf 9 81 . Vi e nna,1 Wul f f ,H. : Li ppe nKi e f e r Ga umens pal t en. 42) Gnoi ns ki ,W. : Lat er es ul t so fc ombi ned P.34-38,Er ns tRei nha r dt ,Mt i nc he n ' ,1 9 81 . s ur gl C alandea r l yo r t hopaedi ct r e at me nt 5 3) Fr i ede,H. ,Li l j a,J.and Jo han畠 on,B. : i ncl e f tl i pandpal at ecas esbo r nbet wee n Cl e f tl i p and pal at et r e at me ntwi t h de- 1 957a nd 1 9 64.e d.Ke hr e r ,B. ,Sl o ngo,T. , 1 ayedcl os ur eoft hehar dpal at e.A pr el i - Gr af ,B.andBe t t ex,M. ,Lo ngt e r mt r e aL t .Sc and.∫.Pl a s t .Re co ns t r . mi nar yr epor menti ncl ef tl i p and pal at e,P.21 2-21 6, Sur g. ,1 4:49-5 3,1 980. HansHube r ,Be r n,St ut t gar tand Vi enna, - 1 2-