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農業用水を活用した小水力発電導入のポイント
取水槽 水圧管路 ~ 堤 体 ~ 発電所 農業用水路 照井発電所(一関市) 大志田ダム発電所(一戸町) 水車 制御盤 制御盤 発電所 (水車は急流工底面に設置されている) 農業用水路 あ こ おぎ 明治百年記念公園発電所(八幡平市) 赤萩発電所(一関市) 【 目 次 】 農業用水を活用した小水力発電のあらまし ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 小水力発電導入までの流れ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 こんな場所で発電の可能性があります! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 小水力発電導入のポイント ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 発電施設の維持管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 農業用水を活用した小水力発電を巡る最近の動向 ・・・・・・・・・・・・・・6 参考①:小水力発電の導入事例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 参考②:主な補助事業 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 農業用水を活用した小水力発電のあらまし 本書の目的 農業水利施設には、小水力発電に適したダム、急流工及び落差工等が存在します。特に岩手県には、起伏に富 んだ地形の下、約 1,400km の基幹的農業水利施設があることから、発電に有望な地点が多数存在すると考えられま す。 県内には既に、4 箇所の農業用水を活用した小水力発電施設があります(表紙写真)が、今後更に導入を促進す るためには、農業水利施設の管理を担う土地改良区や市町村の積極的な参画が不可欠です。 そこで本書は、土地改良区及び市町村の担当の方々向けに、小水力発電施設の導入を検討する際のきっかけと なればと考え作成しました。 小水力発電とは 「水力発電」とは、水が高いところから低いところに向かって流れ落ちるエネルギーを利用して電気を作るものです。 その中で、出力 1,000~10,000kW 規模のものを「小水力発電」と言いますが、近年は 1,000kW 以下も含めて「小水 力発電」と呼ばれることが多くなっています。 表1 分 類 水力発電の分類 出 力 大 水 力 100,000kW以上 中 水 力 10,000kW ~ 100,000kW 小 水 力 ミ ニ 水 力 マイクロ水 マイクロ 水力 1,000kW ~ 10,000kW 100kW ~ 1,000kW 100kW以下 100kW 以下 ■出力とは、電気の大きさを示す値で、単位は kW です。また、発電した電気の量を電力量といい、 単位は kWh です。1kW の出力で 1 日発電すると、 1kW×24hr=24kWh となります。これは、概ね 2 世帯分の電気消費量※に相当します。 水力発電のイメージ図 ※原子力・エネルギー図面集 2011 より、一世帯当 たりの電力消費量を 300kWh/月として試算 農業用水を活用した小水力発電のメリット 農業用水を活用した小水力発電では、次のようなメリットが期待されます 農業水利施設に係 る維持管理費軽減 安定した電気供給 が可能 ◆発電した電気を施設の電源に直接利用することや、電力会社に売電することにより、 施設の維持管理費を軽減することができます。 ◆天候により出力が変化する太陽光や風力と異なり、水が流れている限り安定した電 気供給が可能です。災害時のような非常時の活用も期待されます。 純国産のクリーン ◆岩手県の豊富な水と既存の農業水利施設を利用した再生可能エネルギーです。 エネルギー ◆化石燃料を利用しないことから、発電時の二酸化炭素排出量はゼロです。 農村振興・環境学習 ◆近隣地域内の公共施設や農業施設など、農村地域の電気需要に貢献できます。 への寄与 ◆再生可能エネルギーに関する学習の場として活用することができます。 1 小水力発電導入までの流れ ※ 土地改良区・市町村が事業主体となり、 “小水力発電” を導入する場合 導 入 ま で の 流 れ 土 地 改 良 区 ・市 町 村 の役 割 可能性調査・概略設計 ① ◆設置地点の選定 概略的な発電量を算出し、発電の可能 性の高い地点を選定しましょう。 現地調査(地形、周辺環境、水量、落差) 出力(KW)≒7×流量(m3/s)×落差(m) 資料収集(流量データ、既存施設の構造) ◆導入設備の概略検討 ② 利水検討(使用水量、期間、有効落差) 施設概要(場所、発電形式、施設規模) 「可能性調査」や「概略設計」に対 する国の補助事業があるので、事業導 発電規模及び電力量算定 入について県に相談して下さい。 ◆経済性の評価 平成 25 年度まで可能性調査は県が 収入計画、支出計画、採算性評価 主体となって、年6地区程度実施する 予定としています。調査にあたっては 「水利使用データ」や「維持管理の状 況」などの資提供等、施設管理者の協 事前協議・事業化検討 力が必要となります。 ◆電力会社との事前協議 ◆許認可事前協議(河川法、電気事業法等) ③ 「可能性調査」や「概略設計」の結果及び ◆補助事業検討(導入事業検討、採択申請) 河川法、電気事業法等に関する事前協議を踏 まえ、導入の可否を判断します。 事業計画・手続き ④ 設置に際し、「補助事業」の導入を検 ◆基本設計・実施設計 討します。 ◆電気事業法の手続き 【第 43 条】主任技術者専任届等 ⑤ 【第 48 条】工事計画の事前届出 発電施設の建設に向け、実施設計や河 川法及び電気事業法等に関する本協議な ◆河川法に基づく協議 【第 23 条】水利使用の許可申請 どを行います。なお、河川法や電気事業 ◆電気事業者との協議 法の手続きが簡略化されています。 電力需給契約 (売電に関する仮契約又は基本協定締結) 建設工事 使用前手続 ⑥ 補助事業実施(工事施工)します。 ⑦ 発電開始に向け、河川法及び電気事業 ◆河川協議(取水開始の届出等) ◆電力受給契約(最終的な売電単価決定) 法に関する届出をします。 ⑧ 発電施設の運用及び施設管理を開始し 発電開始 発電開始 ます。 2 小水力発電の適地とは、 ① 水量が豊富で ② 高いところから低いところへ短い区間で導水でき ③ 発電期間(通水期間)がなるべく長い 地点です。 こんな場所で発電の可能性があります! ダム 農業用ダムを利用した発電 農業用ダムの貯水位と放流設備までの水位 差を利用して発電します。 “出力”及び“発電量”の目安 出力( ×流量(mm3/s)×有効落差( )×有効落差(mm)×発電効率 出力(kW)= kW)=9.8 )=9.8×流量( 9.8×流量( /s)×有効落差( ※ 総落差 発電所 ※ 一般に 0.6~0.7(数 kW 規模の低流量・低落差発電の場合は、機器によって 0.3~0.4 となる場合もあります。 ) 発電量( (kWh) =出力(kW kW)×発電時間( )×発電時間(hr hr) 発電量 kWh) =出力( kW)×発電時間( hr) ~堤体~ 【計算例】流量 1.0m3/s、有効落差 8m、発電可能日数 300 日の場合 出 力 = 9.8×1.0(m3/s)×8.0(m)×0.6 ≒47(kW) 年間発電量 = 47(kW)×24(時間)×300(日) ≒338,000(kWh) 導水管 用水路へ 水車発電機 パ 【計算例】 イ 流量 1.0m3/s、有効落差 25m、発電可能日数 300 日 出 力 年間発電量 頭首工・堰 プ ラ = 9.8×1.0(m3/s)×25(m)×0.6 ≒147(kW) = 147(kW)×24(時間)×300(日) ≒1,058,000(kWh) イ ン 開 水 路 減圧施設を利用した発電 (パイプライン区間) 取水槽 パイプライン区間では、必要以上の水圧が発生す る地点に減圧弁や減圧水槽等が設置されます。減 圧されるエネルギーを利用して発電します。 急流工等を利用した発電 (開水路区間) 【減圧水槽】 水路の途中で、標高が大きく変化する地点 には急流工等が設置されます。急流工等の 上下流の水位差を利用して発電します。 水圧管路 急 流 工 発電所 落差工を利用した発電 (開水路区間) 減圧された水圧 (=総落差) 総 落 差 落差工は、落差が概ね 2m 以下の地点に設置されます。 低落差の発電となりますので、下掛水車等を利用して 発電することが考えられます。また、低落差に対応し た新しい水車の開発も進んでいます。 水車 水車発電機 水圧管路 【減圧弁】 水圧管路 水車発電機 総落差 水路本線 減圧弁 【計算例】 【計算例】 【計算例】 流量 1.0m3/s、有効落差 8m、発電可能日数 300 日 流量 0.3m3/s、有効落差 15m、発電可能日数 300 日 流量 1.0m3/s、有効落差 2m、発電可能日数 300 日 出 出 力 年間発電量 = 9.8×1.0(m3/s)×8.0(m)×0.6 ≒47(kW) = 47(kW)×24(時間)×300(日) ≒338,000(kWh) 力 3 出 落差工 力 = 9.8×1.0(m /s)×2.0(m)×0.3 ≒6(kW) 年間発電量 = 6(kW)×24(時間)×300(日) ≒43,000(kWh) 3 年間発電量 = 9.8×0.3(m3/s)×15(m)×0.6 ≒26(kW) =26(kW)×24(時間)×300(日) ≒187,000(kWh) 小水力発電導入のポイント ○ 小水力発電施設を良好に運営するためには、「収入」が「支出」を上回ることが重要です。そのためには、3ページ に示すような適地を選定することが重要です。 収 益 土地改良施設全体の 維持管理費の軽減額 支 出 収 入 約 20 年間の 売電収入 または電気料金節減額 約 20 年分の維持管理費※ 工事費 補助金(工事費分) ※ 維持管理費:人件費、修繕費、委託費、借入金利息、固定資産税、 再整備費及び更新施設の減価償却費等 図1 小水力発電による維持管理費の軽減 ○ 小水力発電施設が小規模な場合、「支出」は抑えられますが、「収入」も少なくなり赤字となる可能性が高くなりま す。 大規模になると「支出」も「収入」も大きくなり、黒字化しやすくなります。電力の利用目的に応じた施設規模で、か つ採算性が確保できることが重要です。 ○ なお、小規模な小水力発電施設の場合は、採算性確保が困難な半面、比較的容易に設置できることから、地域内 での有効利用が期待できます。 例えば、災害時の避難経路となるような場所に小水力発電による街路灯を整備す れば、常時は地域の街路灯として、災害時には避難時の誘導灯として活用することが可能となります。 【20 年間の土地改良区等の収支イメージ】 ・支出: 6 百万円 1kW ・収入: 5 百万円 ・収支: -1 百万円 発電規模 支 支出 小 収入 50kW 支出 収入 支出 収入 ・支出: 50 百万円 ・収入: 240 百万円 ・収支:+190 百万円 100kW ・支出: 70 百万円 ・収入: 490 百万円 ・収支:+420 百万円 大 金額 図2 ※想定条件 支出:工事費の 50%負担+20 年分の維持管理費 収入:20 年分の売電収入(34 円/kWh で試算) 発電規模と収支のイメージ あ こ おぎ 【参考】照井土地改良区 赤萩発電所(一関市) ◇ 照井土地改良区管内に、急流工の落差を利用し た最大出力 6.4kW の小水力発電が導入されていま す。 ここで発生した電気を農家の電動草刈り機等に 活用できるよう、バッテリーとコンセントが設置されて います。 ◇ バッテリーに充電した電気を利用し、災害時に情 発電所全景 報機器や誘導灯の電源等として多目的に活用する ことが期待されます。 4 バッテリー、コンセント 発電施設の維持管理 小水力発電施設を設置した場合、その維持管理が発生します。小水力発電施設を農業水利施設に設置した場 合は、土地改良区が管理者となる場合が一般的です。(施設管理者以外の市町村等が小水力発電施設を管理す る場合もあります。) 維持管理で特に苦労するのがゴミ対策です。ゴミ対策が不十分だと水車にゴミが詰まり、修理費の発生及び修理 期間中の発電停止により収入が減少し採算性も悪化します。 計画段階からゴミ対策の方法と体制を検討しておくことが肝要です。 ◆主な維持管理項目 表2 項 土木施設の維持管理 目 定期点検 臨時点検 保守作業 表3 項 頻 月2~3回 度 概 巡視による異常の有無の確認 要 6ヶ月ごと 2~5年 詳細な外部点検 抜水して内部点検(自然条件、経年変化、工作物の構造を考慮して実施) 地震・洪水・大雨後 その他事故発生時 必要に応じて 亀裂、損傷、土砂流入の有無を確認し、必要に応じて速やかに処置 流入土砂及び流入塵芥の除去、積雪地帯では流氷雪の除去 水車及び電気設備の維持管理(500kW 未満の発電施設を想定) 目 頻 度 概 要 定期点検 月2回 2~3年 巡回による異常の有無の確認(音、温度、色、振動、匂い) 停止・抜水して水車内及び電気機器の詳細な点検 臨時点検 2~5年 事故発生時 発電設備のオーバーホール(メーカーへの委託が大半) 事故の状況を確認し、速やかに処置 ※非かんがい期など長期間発電を停止する場合は、運転再開前にプロペラの錆の除去や機器類の点検が必要 表4 項 送配電設備の維持管理 目 頻 度 概 要 月2回 年数回 巡回による異常の有無の確認 地中式の場合は、常時目視ができないため、絶縁抵抗の測定による状況確認 2~3年 停止・抜水して詳細な点検 2~5年 事故発生時 オーバーホール 事故の状況を確認し、速やかに処置 定期点検 臨時点検 参考:ハイドロバレー計画ガイドブック ◆電気工作物に関する規程(電気事業法) 設置地点の施設、出力、流量の条件によって、電気工作物に関する規程が異なります。 表5 一般用電気工作物と事業用電気工作物に係る規程 工作物 の種類 事 業 用 電気工作物 一 般 用 電気工作物 要 保安規程 届出 件 次のいずれかに該当する発電施設 ①ダム・堰を有する ②出力200kW以上 ③最大使用水量1m3/s以上 次のすべてを満たす発電施設 ①ダム・堰を有さない ②出力20~200kW未満 ③最大使用水量1m3/s未満 次のすべてを満たす発電施設 ①ダム・堰を有さない ②出力20kW未満 ③最大使用水量1m3/s未満 主任技術者選任 電気※ ダム水路 工事計画 届出 要 要 要 要 要 要 不要 不要 不要 不要 不要 不要 ※本来は事業所勤務者から選任する必要がありますが、低出力の場合は条件が緩和されています。職員が資格を取れば維持管理費を軽減できます。 ①出力 1,000kW未満:電気主任技術者を外部委託(不選任承認)することが可能 ②出力 500kW 未満:事業所勤務者で、第1種電気工事士、高卒以上の電気科卒の学歴の者でも可能 ③出力 100kW 未満:事業所勤務者で、上記に加え、第2種電気工事士、高専・高卒以上で一般電気工学を履修した者でも可能 注:②③主任技術者選任許可申請が必要 5 農業用水を活用した小水力発電を巡る最近の動向 小水力発電の導入促進に向け、国による規制緩和や新制度の導入検討が始まっています。 【規制緩和】土地改良事業で設置した小水力発電施設による売電の取り扱い (農林水産省) ※ 対象が土地改良施設全体に拡大さ 維持管理費として充当できる範囲は、以下のとおり れ、維持管理費負担軽減への期待が高 ① 発電施設周辺の農業用施設等の運転経費 まりました。 ② 発電施設との共用部分の水路・取水堰等の維持管理費 ③ 土地改良区が管理する土地改良施設全体の維持管理費(平成 23 年 10 月 25 日拡充) 【新制度の導入検討】再生可能エネルギーの固定価格買取制度の導入 (経済産業省) ◇ 「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」が平成 23 年 8 月 26 日に成立しまし た。これにより、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」が平成 24 年7月1日からスタートしています。 ◇ この制度は、再生可能エネルギー源(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス)を用いて発電された電気を、一定 の期間・価格で電気事業者が買い取ることを義務付けるものです。 平成 24 年度(H24 年 7 月 1 日~H25 年 3 月 31 日)の小水力発電に係る買取価格は以下のとおりです。 電 源 中 小 水 力 1,000 kw 以上 200kw 以上 30,000 kw 未満 1,000kw 未満 調達区分 200 kw 未満 調達価格 税込 25.2 円 30.45 円 35.7 円 (1kwh あたり) 税抜 24 円 29 円 34 円 調達期間 ◇ 20 年 平成 25 年価格は経済産業大臣が定めることとされ、特定契約の締結時を基準時として、当該年度の調達 価格・調達期間を適用します。 【水利権】小水力発電に係る水利権の取得 農業用水を活用した小水力発電を導入するためには、出力の大小に関わらず発電用の水利権を取得する必要が あります。既得水利権の種類が許可水利権であり、許可の範囲内で発電する場合は、許可手続きに必要な書類等の 簡素化が図られています。 また、既許可水利権の範囲内での従属発電については、手続きの簡素化や合理化を図るため、登録制の導入を検 討しています。(※ 関係者の同意を取るなどの一定の要件を満たせば、河川管理者への登録のみの報告) しかし、慣行水利権の場合は、許可水利権への切り替え、又は新たに発電用の水利権を取得する必要が生じま す。 6 参考①:小水力発電の導入事例 出力規模の大きい順番に並べています。①~③は岩手県内の事例です。④は県外の事例です。 ① 大志田ダム発電所 ② 照井発電所 ③ 明治百年記念公園発電所 ④ 前橋市 EV スタンド 所 在 地 岩手県一戸町 事業主体 農林水産省 発電方式 発電出力 ダム式(大志田ダムの放流工を利用して発電) 810kW 使用水量 有効落差 2.3m3/s 44.97m 水 発 横軸フランシス水車 誘導発電機 電 車 機 管理主体 電力の利用 事 業 費 自家消費+余剰電力売電 約 2,062 百万円 所 岩手県一関市 在 地 馬渕川沿岸土地改良区 事業主体 照井土地改良区 発電方式 発電出力 水路式(急流工脇に発電用水圧管を設けて発電) 最大 50kW、常時 30kW 使用水量 有効落差 1.087m3/s (非かんがい期は 0.642 m3/s) 6.88m 水 発 横軸軸流プロペラ水車 誘導発電機 電 車 機 電力の利用 事 業 費 売電 約 55 百万円 所 岩手県八幡平市 在 地 事業主体 発電方式 八幡平市 下掛け水車 発電出力 使用水量 9.9kW 0.8m3/s 有効落差 水 車 2.0m 開放型下掛け水車 発 電 機 電力の利用 誘導発電機 売電 事 業 費 約 57 百万円 所 在 地 群馬県前橋市 管理主体 管理主体 照井土地改良区 八幡平市 事業主体 発電方式 前橋市 管理主体 縦軸クロスフロー式 発電出力 電力の利用 0.5kW 電気自動車普通充電機(20kW)の電源 事 約 8.5 百万円 7 業 費 前橋市 参考②:主な補助事業 1 (平成 24 年 9 月 1 日時点) 農業水利施設の整備と併せて小水力発電施設を整備する場合(発電施設の単独整備は出来ない事業) (1)農林水産省の補助事業 事業名 かんがい排水事業 2 事業主体 ・ かんがい排水事業実施等の事 業主体 (主に国営、県営) 助成の内容 ・ 農業水利施設の整備と一体的に、土地改 良施設に電力を供給する発電施設を整備 国庫補助 備考 国庫補助 備考 助成の内容 ・ 中小水力発電施設の設置等に要する費用 に対し、建設費の一部を補助することによ り初期発電原価を引き下げることで開発 の促進を図り、石油代替エネルギーの開発 及び導入の促進に資する 国庫補助 (国) 出力 1千超~5千kW以下 20% 5千超~30千kW 10% 備考 ・ 小規模地方公共団体施設への先進的かつ 先導的な再生エネルギー・省エネルギー設 備の率先導入 ・ 地方公共団体が率先してCO2排出量を抑 制する先行事例を示すことで、業務部門に おけるCO2削減への動きを活性化させる。 ・最大出力1,000kw/h以下が対象 国50% (地方公共団体の事業の 補助下限額:600万円) 国50% 小水力発電施設を単独整備する場合(発電施設の単独整備が可能) (1)農林水産省の補助事業 事業名 地域用水環境整備事業 事業主体 助成の内容 ・ 県、市町村、土地改良区等 ・ 土地改良施設や農林水産省の助成対象の (岩手県では、県営として実施) 農業施設や農業・農村振興に資する公的施 設等に電力を供給する発電施設を整備(新 設、更新ともに可能) ・ 発電施設設置に係る経済性の検討を支援 小水力等農村地域資源 利活用促進事業 ・ 県、市町村、地方公共団体の 一部事務組合、土地改良区、農 業協同組合、農業者等の組織す る団体等 ・ 発電施設及び需要施設等の整備 国50% 国50% (2)農林水産省以外の補助事業(発電施設の単独整備が可能) 事業名 中小水力・地熱発電開 発費等補助金(経済産 業省) ・ 事業主体 企業(団体等を含む) ・ 地方公共団体 ・ NPO等非営利団体 ・ 個人 財団法人 新エネルギー財団 水力本部指導部 小規模地方公共団体対 策技術率先導入補助事 業(環境省) 東北地方環境事 務所環境対策課 3 ・ 小規模地方公共団体(県、政 令指定都市、中核市以外) ・ 地方公共団体の施設へシェア ード・エスコを用い省エネ化を 行う民間団体等 調査等に対する補助事業(ソフト事業) 農山漁村再生可能エネルギー導入事業 事業名 小水力等農村地 域資源利活用促 進事業 事業主体 ・ 県、市町村、地方公共団体の 一部事務組合、土地改良区、農 業協同組合、農業者等の組織す る団体等 助成の内容 ・ 農村地域における再生可能エネルギー供 給施設の導入に当たって必要となる調査 設計や協議調整等を支援し、再生可能エネ ルギーの円滑な導入を促進 ・ ①案件形成支援事業、②概略設計支援事 業、③基本設計支援事業、④協議・手続支 援事業、⑤都道府県協議会支援事業 国庫補助 ①②④⑤は、定額 ③は、国50% 小水力等農業水 利施設利活用実 証支援事業 ・ 農林水産省が別に定める公募 要領に応募した者の中から選 定された団体 ・ 定額 小水力等の一層の利活用を促進するた 備考 め、低コスト小水力発電施設の導入等に向 けた実証試験(小水力発電施設を設置し実 証)を支援 ・ 公募による募集(詳細は、農林水産省 HP を確認する必要有) ※ 上表の他にも、小水力発電施設導入に活用できる補助事業等が創設されています。最新の動向は、農林水産省や各省庁のHP等で確認願います。 問合せ先: 岩手県農林水産部農村計画課(企画担当)電話:019-629-5668 岩手県土地改良事業団体連合会 電話:019-631-3204 8 FAX:019-629-5679 FAX:019-631-3262