Comments
Description
Transcript
水道水を供給するためのコストについて(PDF:210KB)
3 給水原価・供給単価の推移(平成18~21年度) (1) 給水収益,原価費用,有収水量の推移 給水原価,供給単価を算出するもととなる,「原価費用(水道水を供給するために要した費用)」,「給 水収益(水道料金収入)」,「有収水量(水道料金収入の基となった給水量)」の推移は次のとおりです。 この期間は,有収水量が減少傾向にあり,それに伴い給水収益が減少しました。原価費用は有収水量の 減少に伴うものもありましたが,それ以上の経費節減努力により,減少幅は給水収益のそれを大きく上回 りました。 原価費用 (税抜き) 収益・費用 16,000 百万円 15,500 百万円 15,000 百万円 給水収益 (税抜き) 有収水量 110 百万m3 108 百万m3 有収水量が減少 給水収益は有収水量 の減少に伴って減少 106 百万m3 104 百万m3 14,500 百万円 102 百万m3 有収水量 100 百万m3 14,000 百万円 98 百万m3 13,500 百万円 96 百万m3 13,000 百万円 原価費用は給水収益の減少幅を上回って大きく減少 12,500 百万円 94 百万m3 92 百万m3 90 百万m3 0 12,000 百万円 0 平成18年度 19年度 20年度 21年度 (2) 給水原価,供給単価の推移 上記の給水収益,原価費用,有収水量から給水原価と供給単価を算出し,推移を示すと下図のとおりです。 ・給水原価=原価費用÷有収水量 ・供給単価=給水収益÷有収水量 料金の改定がなく有収水量の減少にほぼ連動して給水収益が減少したため,供給単価はほぼ横ばいで推移 しました。一方,原価費用が有収水量の減少率を上回って大きく減少したため,給水原価は大きく低減しま した。 給水原価 供給単価 単価 160.0円 供給単価はほぼ横ばい 151.7円 150.0円 140.6円 140.0円 141.3円 142.2円 143.0円 140.7円 142.2円 134.4円 130.0円 給水原価は大きく低減 120.0円 110.0円 100.0円 90.0円 0 平成18年度 19年度 20年度 21年度 4 給水原価の内訳とその推移(平成18~21年度) 水道水の製造コストを表す給水原価の内訳については次のとおりです。 【給水原価の内訳】 「浄水場や管路などの施設の減価償却費」,「水道局職員の給与費」,「施設建設のために借り入れた 企業債の支払利息」,「浄水場やや管路などの施設の修繕費」,「検針作業や浄水場運転監視業務の委 託料」,「浄配水場から水を送るための動力費(主に電気料)」,「浄水処理や消毒のための薬品費」, 「新潟東港地域水道用水供給企業団からの受水費」が主なものとなり,この他には備消耗品費,印刷製 本費や廃止施設の撤去費などがあります。 平成18年度から21年度にかけての給水原価の低減を内訳別に示すと下図のとおりです。原価低減 に大きく寄与したのが支払利息の低減,職員給与費の低減などです。なお,18年度に「その他」の項 目が大きな値となっていますが,これは廃止した鳥屋野浄水場の撤去に伴う費用が多額であったこと によります。 支払利息や職員給与費等の低減理由の概略は下図記載のとおりですが,詳細な内容については「5 給水原価低減に向けた主な取組みと成果」において解説しています。 (円) 160 151.69 薬品費 140 120 受水費 動力費 給水原価の内訳別推移(平成18年度~21年度) 142.96 15.47 1.41 4.49 4.97 9.64 委託料 8.17 1.58 4.51 4.97 10.92 15.90 修繕費 15.71 その他 100 140.7 10.30 2.16 4.77 4.95 12.07 12.65 13.50 11.78 19.70 18.75 支払利息 15.43 80 60 134.43 10.05 2.00 4.70 5.36 12.99 30.26 職員給与費等 28.90 28.10 25.90 49.85 減価償却費 49.45 49.49 48.93 19年度 20年度 21年度 40 20 0 平成18年度 差額(円) 給水原価の内訳比較(平成21年度-平成18年度) 委託料 3.01 4.00 低金利債への借換等による支払利息の低減 2.00 受水費 0.28 薬品費 0.75 0.00 減価償却費 ᇞ0.92 ᇞ2.00 業務の委託化の推進により委託料が増高 ᇞ4.00 修繕費 職員給与費等 ᇞ4.12 △4.36 その他 ᇞ5.17 ᇞ6.00 ᇞ8.00 動力費 ᇞ0.02 支払利息 △6.71 職員の削減等による職員給与費等の低減