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うるま市勝連浜比嘉景観地区指定に関する パブリックコメント
うるま市勝連浜比嘉景観地区指定に関する パブリックコメント うるま市都市計画課 平成28年1月 目 次 1.景観地区の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 ア)景観地区・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 イ)景観地区の枠組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 2.景観地区指定区域の案・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 3.基準案・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 ア)基準設定の考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 イ)基準案・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 ①屋根・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 ②外壁色・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 ③屋敷囲い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 ④建築物の高さ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 ⑤その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 ウ)景観地区基準案計画書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 (建築物)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 (工作物)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 4.認定申請が必要な行為(届出対象行為)・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 5.助成案・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 6.期待される波及効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 7.今後のスケジュール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 1.景観地区の概要 ア)景観地区 「景観地区」とは、 「景観法」に基づき、より積極的に良好な景観形成を誘導してい く地区である。 望ましい建築物の形態意匠(色)や建築物の高さ、工作物の形態意匠などの基準を 定めることで、市の認定や建築確認などにより、その基準が担保される。 イ)景観地区の枠組み 必須事項 種類 面積 位置 名称 選択事項 都市計画法 第8条 区域 都市計画 として 定めることで、 制限できる。 ①建築物の 形態意匠 の制限 ②建築物の高さの最高限度又は最低限度 ③壁面位置の制限 景観法 第61条 ④建築物の敷地面積の最低限度 ⑤工作物の形態意匠の制限 条例に ⑥工作物の高さの最高限度又は最低限度 定めることで、 ⑦壁面後退区域における工作物の設置の 制限 制限できる。 ⑧開発行為など <建築物の形態意匠> <工作物の形態意匠> ○配置 ◎屋根(形態・素材・勾配・屋根の出) ○軒(同上) ◎外壁色(マンセルカラーシステム) ○屋外設備(配置・修景・遮蔽) ◎垣、柵、塀(配置・素材など) ○自動販売機(配置・色・光など) 1 景観法 第72条 景観法 第73条 2.景観地区指定区域の案 ■現指定区域案(赤実践の範囲) ※青破線(当初検討案) <浜区> 〇素案の範囲を縮小して本来の集落域に近い範 囲とする。 〇具体的には東は大橋のところまで、西はトイ レ駐車場までの範囲とする。 <比嘉区> 〇比嘉は、素案に入っている小学校跡地と墓地 域を外して集落域とする。 〇兼久については、既存集落域の一体感形成に 配慮するとともに、周辺開発余地を確保するた め、上図の範囲とする。 2 3.基準案 ア)基準設定の考え方 〇伝統集落の景観を守りながら、同時に地域の活性化も図っていくことを目指す 〇伝統集落の生活環境を守り、集落景観の特徴を活かすための基本的事項のみを上 乗せ基準としてルール化する(建築の高さ、屋根の形態意匠、屋敷囲いなど) 〇その他の項目(外壁の色、屋外設備、緑地・緑被率など)は、「うるま市景観条 例」や「勝連南風原地区景観地区」の基準に準じることとする イ)基準案 ①屋根 屋根は沖縄県産赤瓦葺またはセメント瓦葺の勾配屋根を基本(1/3 以上必須)とする。 なお、屋根の勾配は集落に見られる本来の勾配の範囲内とする(4 寸勾配程度)。 琉球赤瓦 (沖縄県産赤瓦葺) ◆琉球王朝時代からの伝統的な瓦 ◆男瓦と女瓦から構成されている ◆瓦の接続部分は漆喰で塗り固めるため、 耐震耐風に優れている S型瓦 ◆在来瓦の男瓦と女瓦を一体化 ◆施工が容易、屋根全体の軽量化 ◆漆喰を使用しない施工も可能 断熱瓦 ◆断熱効果に優れ、漆喰なしで使用可能 (セメント瓦葺) (勾配屋根) 10 4 立ち上がり寸法 =4寸 水平寸法=10寸 4寸勾配とは ◆水平寸法 10 寸に対し、立ち上がり寸法が 4 寸の場合 3 ②外壁色 壁の色は、伝統的集落景観に配慮して 原色やけばけばしい色彩は避け、落ち 着いた色合いとする。 具体的にはマンセル表示で明度 8.0 以上、彩度 2.0 以下とする。ただし、 石材や木材などの自然素材の場合は その限りでない。 〈マンセル表色系を用いた定量的な色彩基準の設定〉 ◆色相は、色あいを表すもので、10 種の基本色(赤、黄赤、黄、 黄緑、緑、青緑、青、青紫、紫、赤紫)の頭文字をとったアルフ ァベットとその度合いを示す 0 から 10 までの数字を組み合わ せ表記します。 ◆明度は、明るさの度合いを 0 から 10 までの数値で表し、暗い 色ほど数値が小さくなります。 ◆彩度は、あざやかさの度合いを 0 から 14 程度までの数値で 表し、色味のない鈍い色ほど数値が小さく、白、黒、グレーなど の無彩色の彩度は 0 になります。 ◆マンセル記号は、色相、明度/彩度を組み合わせ、 5YR 6.0/3.0 のように表記します。 (マンセル色相環) (明度 8.0 以上、彩度 2.0 以下の例) ③屋敷囲い 屋敷囲いは、石垣、石張り、漆喰塗、生垣などの自然素材を推奨する。 ただし、石垣等の高さは集落に見られる本来の高さの範囲内とする。 【相方積(相方張)】 【野面積(乱形積)】 4 【布積(方形積)】 生垣は、在来植生又は地域の植生と調和するものとすること。 公の道路に接する部分の延長が3m以上あること。 生垣の延長1mにつき2本以上植栽すること。 生垣の基礎は 60 ㎝を超えないこととする。 なお、石垣等と生垣の併用も可能とする。 ④建築物の高さ 島のスケールや風景、集落の住環境を損なわない高さ、形態意匠(色彩、屋根素材・形態 など)とする。 景観地区内(概ね集落域)の建築物の現状が平屋と 2 階建であることから、集落の良好な 住環境と景観を守るために、建築物の高さを9m以下と設定する。 (建築物の高さとは?) 建築物の高さは、地盤面から最上 部までの高さをいいます。 屋根上のアンテナなどは高さには いりません。 地盤面とは、建築物が周囲の地面 と接する位置の平均の高さにおけ る水平面です。 ※高低差が 3m を越える場合は高 低差 3m 以内ごとの平均の高さ となります。 ⑤その他の基準等は勝連南風原景観地区に準じる。 (煙突・鉄塔等の高さ9m以下、届出対象行為など) 5 ウ)景観地区基準案計画書 (建築物) 種 類 景観地区 名 称 勝連浜比嘉景観地区 位 置 うるま市勝連浜および比嘉の一部 面 積 約 ha 良好な 景観地区 うるま市景観計画(平成 23 年 3 月策定)に規定する重点地区の方針従い、地区の 景観形 の目標 特性と課題などを踏まえ、以下を目標に掲げる。 成のた 目標:「伝統集落の景観を守りながら、同時に地域の活性化も図っていく」 めの方 景観地区 針 の区域 うるま市勝連浜比嘉島内にある、沖縄らしい原風景を多数擁する区域である。 景観地区 (1)集落の伝統的な景観と良好な住環境を守り育て活かす の景観形 (2)島の自然・歴史・文化的資源を継承し活かす 成の方針 (3)若者の定住や事業者等の活用を促す 地区区 名 称 浜集落エリア 比嘉集落エリア 兼久集落エリア 分 面 積 約 約 約 建築物 屋 根 ・屋根は、沖縄県産瓦葺(セメント瓦含む)を基本とする。 の形態 ha ha ・屋根勾配は、集落に見られる本来の勾配の範囲内とする(4 寸勾配程度を目安に集 意匠の 制限 ha 落景観を損なわない範囲)。 外 壁 ・外壁の大部分を占める色彩は、落ち着いた白または淡い色彩(マンセル表示で明度 8以上、彩度2以下)を基調とし、周辺景観等の調和に配慮すること。 ・ただし、 木材・石材・素焼き(顔料を使用しないものに限る) ・コンクリートなど の素材色は除く。 建築設備 ・屋外に設置する建築設備の高さは5m以下とすること。 等 ・屋外・屋上に設置する建築設備については、道路や公園等の公共の場所から容易に 見通せないよう、配置や遮蔽等の工夫をすること。 ・駐車場を設置する場合は、まちなみの連続性が損なわれないよう設置場所や修景等 に配慮すること。 かき・柵・ ・かき・柵・塀を設ける場合は、石積、石張、漆喰塗、生垣およびその他自然素材を 塀・その他 外構 推奨する。 ・石積、石張、漆喰塗等の高さは、集落に見られる本来の高さの範囲内とし、周辺景 観へ調和に配慮すること。 ・石垣、カー(湧水・井戸)、あしびなー(遊び庭)、古木、屋敷林等の景観形成上重要な 要素が敷地内にある場合は、それを保全するとともに、景観形成に活用すること。 建築物の高さの最 ・建築物の高さは、9m以下とすること。 高限度または最低 限度 壁面位置の制限 - 最低敷地面積 - 緑地率・緑被率 ・緑地率 20%以上または緑被率 30%以上とする。 ・ただし、建築物の高さが 10m未満かつ建築面積 500 ㎡未満の場合については緑 地率 10%以上または緑被率 20%以上とする。 ・敷地内緑化にあたっては、地域の植生等と調和する種類を選ぶこととする。 6 (工作物) 地区 勝連浜比嘉地区(浜集落・比嘉集落・兼久集落) 工作物の種類 (ア)煙突、鉄塔等 (イ)擁壁、垣・塀等 (ウ)高架水槽・製造施設等 (エ)電気供給または有線電気通信 のための電線路または空中線 類(指示物含む) (オ)太陽光パネル 形態意匠 配置等 (1)集落の歴史・文化的な雰囲気や眺望を阻害しないよう、高さ、配置、形態意 の制限 匠及び色彩に配慮すること。 (2)道路や公園等の公共空間に圧迫感を与えないよう配慮すること(公共空間 敷地境界線から後退させる、敷地内緑化、壁面緑化等) 。 外壁等 壁面の色彩(基調色)は、落ち着いた白又 (1)色彩は、周辺景観との調和に配慮 は淡い色彩を基調とし、周辺景観との すること(例えば、背景が空の場 調和に配慮すること(マンセルカラー 合、マンセルカラーシステム値は システム値:明度 8 以上、彩度 2 以下。 明度 8 以上、彩度 2 以下。背景 ただし、木材、石材、素焼き(顔料を使 が樹林地の場合、茶系(YR)で低明 用しないものに限る)、コンクリート、 金属、ガラス等の素材色は除く)。 度、低彩度とする)。 (2)背景になじむよう形態・意匠に配 慮すること。 赤瓦、琉球石灰岩等の本市又は本県の景観特性を特徴づける地場産材、木材、 石材等の自然素材の活用に努めること。 附属設備等 ・屋外に設置する建築設備の高さは5m以下とすること。 ・屋外・屋上に設置する建築設備については、道路や公園等の公共の場所から 容易に見通せないよう、配置や遮蔽等の工夫をすること。 ・駐車場を設置する場合は、まちなみの連続性が損なわれないよう設置場所や 修景等に配慮すること。 垣・柵・塀等 ・かき・柵・塀を設ける場合は、石積、石張、漆喰塗、生垣およびその他自然 素材を推奨する。 ・石積、石張、漆喰塗等の高さは、集落に見られる本来の高さの範囲内とし、 周辺景観へ調和に配慮すること。 ・石垣、カー(湧水・井戸)、あしびなー(遊び庭)、古木、屋敷林等の景観形成上 重要な要素が敷地内にある場合は、それを保全するとともに、景観形成に 活用すること。 高さの最高限度 9m 以下とする。 壁面後退域への設置制限 - - 7 4.認定申請が必要な行為(届出対象行為) 項目 建築物 行為の種類 対象となる規模 新築 床面積の合計が 10 ㎡を超 増築、改築又は移転 えるもの 外壁の修繕若しくは模様替え又は色彩の変更 変更部分の面積の合計が 10 ㎡を超えるもの 工作物 1 煙突、 煙突類 鉄塔等 高さ 6m を超えるもの 鉄筋コンクリート造の柱、鉄柱、木柱その他これらに 高さ 6m を超えるもの 類するもの 広告塔、広告板、装飾塔、記念塔その他これらに類す 高さ 4m を超えるもの るもの、電波塔その他これらに類するもの 2 3 擁壁、垣・柵・塀等 高さ 2m を超えるもの 高架 高架水槽、サイロ、物見塔その他これらに類するもの 高さ 8m を超えるもの 水槽、製造 昇降機、ウォーターシュート、飛行塔その他これらに すべて 施設等 類するもの 製造施設、貯蔵施設、遊技施設等の工作物で建築基準 法第 88 条第 2 項で政令で指定するもの 風力発電施設 4 電気供給若しくは有線電気通信のための電線路又は空中線類 高さ 11m を超えるもの (支持物を含む。) 5 太陽光パネル 戸建住宅に設置する自家用 のものを除くすべて 8 5.助成案 【助成金および助成対象行為等】 地区 勝連浜 比嘉景 観地区 助成対象行 為の種別 建 屋根 築 物 交付の対象となる 経費 新 屋根の設置に 築 係る工事費用 助成の要件 (素材) 沖縄県産瓦(赤瓦 又はセメント瓦) とすること 既 存 屋敷囲 い(石 垣、生 垣等) 石 垣 生 垣 全面又は一部 の葺き替え若 しくは補修等 (漆喰塗装を 含む) 石垣の設置又 は補修の工事 費に係る費用 生垣の設置の 工事費に係る 費用 (屋根勾配) 屋根の勾配は集落 に見られる本来の 勾配の範囲内とす ること (素材) 琉球石灰岩とする こと 既存ブロック塀等 への琉球石灰岩の 石張り又は漆喰塗 も可能とする (高さ) 石垣等の高さは集 落に見られる本来 の高さの範囲内と すること 在来植生又は地域 の植生と調和する ものとすること 公の道路に接する 部分の延長が3m 以上あること 生垣の延長1mに つき2本以上植栽 すること 生垣の基礎は 60 ㎝を超えないこと とする 9 助成限度額 木造 交付対象経費の 2/3 以内 限度額 250 万円 非 木 造 交付対象経費の 1/2 以内 限度額 200 万円 (※南風原地区と同じ) 木造 交付対象経費の 2/3 以内 限度額 250 万円 非 木 造 交付対象経費の 1/2 以内 限度額 200 万円 (※南風原地区と同じ) 交付対象経費の 1/2 以内 限度額 50 万円 (※南風原地区と同じ) なお、石垣と生垣を併用する場合 においても、交付の対象となる経 費の補助率及び上限額は変わらな いものとする 適用回数 その後の 補修・修繕 に関して、 原則 1 回 のみ助成 金の交付 を受ける ことがで きる 補修・修繕 に関して、 原則 1 回 のみ助成 金の交付 を受ける ことがで きる (新設の 場合) その後の 補修・修繕 に関して、 原則 1 回 のみ助成 金の交付 を受ける ことがで きる (既存の 場合) 補修・修繕 に関して、 原則 1 回 のみ助成 金の交付 を受ける ことがで きる 6.期待される波及効果 <景観地区指定により期待される波及効果の試案> 10 7.今後のスケジュール 【景観地区決定・運用までの流れ】 年 度 住民の意見聴取等 審議会等 平成 27 年度 パブリックコメント(素案) 庁内会議 全体説明会(地区住民) うるま市景観みどり審議会 景観地区(原案)作成 平成 28 年度 沖縄県との事前協議 任意の住民説明会(平日・休日) うるま市景観みどり審議会 意見書提出 中部広域都市計画 景観地区の指定 説明会 都市計画法に基づく案の公告縦覧 意見書提出 うるま市都市計画審議会 都市計画(景観地区)決定、告示 うるま市景観地区条例への追加 周知期間 平成 29 年度 勝連浜比嘉地区景観地区の運用開始 11